JP2004508934A - 固締装置および方法 - Google Patents

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Abstract

環状の第1の連結材(76)、および第2の連結材(75)であって、第2の連結材(75)の第1の端が第1の連結材(76)の第1の端を抜けてその外側に突き出ると共に、第1の連結材(76)の第2の端が第2の連結材(75)に相対して配置されるように第1の連結材(76)内に位置する第2の連結材(75)を用いる用途に適した固締装置。この装置は、ハウジング(50)、ピストン(58)であって、ハウジング(50)内に可動的に位置して、少なくとも一つのピストン(58)の位置決め部(62)をハウジング(50)内に保持またはハウジング(50)内の対応する開口(61)から突き出させるピストン(58)、ハウジング(50)内に設けられてピストン(58)に作用する加圧手段(69)、およびハウジング(50)に取り付けられた少なくとも一つの固締部材71を含む。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、固締(ファースニング:fastening)装置および方法に関し、特に油圧クランプナットを含む油圧式固締装置およびその使用方法に関する。
【0002】
(背景技術)
多くの用途において二つのユニットを一体固締することが所望される。例えば、鉄鋼業においては、ロールの各端を覆ってチョック(chock)を設置し、チョックの軸に対して所定位置にロールを固締することが所望される。従来から、ロールは、ロールの各端の近傍であってただし端ではない位置に細径の部分を有している。すなわち、使用時に各チョックの端から突き出るようにされた、ヘッド部がロールの各端に設けられている。割りリング(スプリットリング:split ring)が各細径部の周囲に配置および固定され、ヘッド部と対応する各チョックとの間で、ロールをチョックに対して所定位置に固締する働きをしている。この用途の割りリングは一般に16kgもの重量があり、通常は手作業でロールに付加される。この付加は操作が複雑かつ困難であり、安全衛生に関わる。加えて、割りリングの設置および取り外しはそのリングに力を加えて行うものであるために、ロール、チョックおよび/または割りリングに損傷が発生する恐れがある。
【0003】
(発明の開示)
本発明の第1の態様によれば、環状の第1の連結材、および第2の連結材であって、第2の連結材の第1の端が第1の連結材の第1の端を抜けてその外側に突き出ると共に第1の連結材の第2の端が第2の連結材に相対して位置するように第1の連結材内に位置する第2の連結材を用いた用途に適した固締装置が提供される。この装置は、ハウジング、ピストンであってハウジング内に可動的に設置されて少なくとも一つのピストンの位置決め部をハウジング内に保持または対応するハウジング内の開口から突出させるピストン、ハウジング内に設けられてピストンに作用する加圧手段、および該装置の動作位置においてハウジングが第1の連結材の第1の端と第2の連結材の第1の端との間に位置するようにハウジングに取り付けられた少なくとも一つの固締部材、およびピストンと少なくとも一つの固締部材との間で作用する加圧手段であって、少なくとも一つのピストンの位置決め部分を第1の連結材の第1の端に当接して位置させると共に、少なくとも一つの固締部材を第2の連結材の第1の端に当接して位置させて、それにより第2の連結材の第1の端を第1の連結材の第1の端から遠ざけると共に、第1の連結材の第2の端を第2の連結材に相対して位置させることによって連結材が相互に固締されるようにする加圧手段を含む。
【0004】
加圧手段はバネ手段を含む、あるいは油圧手段を含むものであってもよい。
【0005】
加圧手段がバネ手段を含み、該装置がさらに油圧手段を含む構成にすることもできる。固締装置の軸方向の長さは、非動作位置と動作位置との間で変化する。非動作位置での固締装置の軸方向の長さは第1の連結材の第1の端と第2の連結材の第1の端との間の距離より長くされ、ハウジングはそれら端間に収容され、ただし少なくとも一つの固締部材は収容されないようにされる。動作位置での固締装置の軸方向の長さは、ハウジングと少なくとも一つの固締部材とが第1の連結材の第1の端と第2の連結材の第1の端との間に収容されるような長さにされる。非動作および動作位置間の固締装置の軸方向の長さは短くされて、該装置を動作位置に配置できるようにされる。非動作位置において、当該または各々のピストンの位置決め部は対応するハウジング内の開口から突き出て第1の連結材の第1の端に当接して位置している。また、固締装置の軸方向の長さを極度に長くして、当該または各々の固締部材を第1の連結材の第1の端と第2の連結材の第1の端との間に収容することもできる。該装置の軸方向の長さを短くして該装置を動作位置に配置できるようにするために、油圧手段を用いてピストンをバネ手段に押し当て、少なくとも一つの位置決め部の少なくとも一部をハウジング内に引き込む。また、固締装置の軸方向の長さを十分に短くして、第1の連結材の第1の端および第2の連結材の第1の端間に少なくとも一つの固締部材を配置することもできる。油圧手段によって生成されたピストンに対する力は、該装置が動作位置に配置されると取り除かれる。バネ手段の単独の作用によって、少なくとも一つのピストンの位置決め部を第1の連結材の第1の端に当接して位置させると共に、少なくとも一つの固締部材を第2の連結材の第1の端に当接して位置させる。第1および第2の連結材の相互の固締は、バネ材によって加えられる圧力によって達成されかつ保持される。
【0006】
加圧手段が油圧手段を含み、該装置がさらにバネ手段を含んだ構成にすることもできる。油圧手段は該装置に油圧を加えて、該装置を動作位置に配置すると共にその位置に保持する。油圧手段はピストンとハウジングとの間に油圧を加えて、少なくとも一つのピストンの位置決め部を第1の連結材の第1の端に当接して位置させると共に、少なくとも一つの固締部材を第2の連結材の第1の端に当接して位置させる。使用時に第1の連結材が動いて第2の連結材の第1の端から離れると、あるいは別の理由で第1および第2の連結材間の距離が延びると、油圧手段によって第1および第2の連結材に加えられる力の一部もしくは全体が消失し、このことは明らかに望ましくない。この場合はバネ手段によって第1および第2の連結材に力が加えられる。バネ手段によって少なくとも一つのピストンの位置決め部が第1の連結材の第1の端に当接して配置されると共に、少なくとも一つの固締部材が第2の連結材の第1の端に当接して配置される。バネ手段は、ピストンのボディ部と少なくとも一つの位置決め部との間に設けられ、少なくとも一つの位置決め部を第1の連結材の第1の端に当接して位置させる。バネ手段は、固締装置を動作位置に配置する際に、油圧手段の作用により圧縮される。該装置はさらにロック用カラーを含むこともできる。このカラーはピストンの周囲に設けられる。このカラーを用いて機械的なロックを施し、第1および第2の連結材間の力の保持を助長する。該装置はさらに、ハウジングおよび当該または各々のピストンの位置決め部の間で作用するバネ手段を含むこともある。このバネ手段は、固締装置の動作停止時に当該または各々の位置決め部を第1の連結材から離すために用いられ、それにより、例えば第1の連結材から該装置を取り外すことができるようにする。
【0007】
このバネ手段は一つ以上のバネ部材を含む。当該または各々のバネ部材は、例えばディスク・スプリングまたはダイ・スプリング等のスプリングを含む。一つ以上のバネ部材スタックを設けることも可能であり、例えば16または32のバネ部材スタックが設けられる。二つ以上のバネ部材スタックが設けられる場合、スタックはハウジングの周囲に間隔を置いて設けられる。二つ以上のバネ部材スタックが設けられる場合、スタックはピストンの周囲に間隔を置いて設けることもできる。当該または各々のバネ部材スタックはピストンに設けることもできる。当該または各々のバネ部材スタックはピストンのポケットに設けることもできる。当該または各々のバネ部材スタックはピストンの位置決め部と実質的に位置整合させることもできる。当該または各々のバネ部材スタックは、位置決め部の一部の周囲に設けることもできる。
【0008】
油圧手段は、ピストンとハウジングとの間に設けられた少なくとも一つのチャンバに通じる、少なくとも一つのハウジング中の開口を含む。この開口を用いて、例えばグリースなどの油圧油が少なくとも一つのチャンバに注入される。また、この開口を用いて油圧油が該少なくとも一つのチャンバから除去される。油圧手段は一対の開口を含み、第1の開口によって油圧油が少なくとも一つのチャンバに注入され、第2の開口によって油圧油が少なくとも一つのチャンバから除去される。油圧手段は二つ以上の開口対を含むこともできる。各対の第1の開口を用いて油圧油が少なくとも一つのチャンバに注入され、各対の第2の開口を用いて油圧油が該少なくとも一つのチャンバから除去される。好適な実施形態においては、他の開口対を閉止した状態で一対の開口のみを用いて油圧油の注入および除去が行われる。開口の閉止はめくらプラグを用いて行われる。いずれの開口対を使用するかは、使用時のハウジング上の位置に依る。一つ以上のチャンバが設けられる場合は、チャンバを相互接続する一つ以上のチャネルが例えばピストンに設けられる。
【0009】
ハウジングは少なくとも一部が中空にされる。ハウジングは、第1および第2の側壁および一つの端壁を含む。当該または各々のハウジングの開口は端壁に設けられる。端壁は一つ以上の内部肩を有する。また、ハウジングは閉止プレートを含む。好適には、閉止プレートは、例えば一つ以上の押さえネジによって側壁に取り付けられる。閉止プレートがハウジングの端壁を形成してもよい。加圧手段は、閉止プレートを介して当該または各々の固締部材に作用する。
【0010】
ピストンは、通常T形の断面を有する。またピストンは一つ以上の肩を有する。当該またはいくつかのピストンの肩は、ハウジングの端壁の当該またはいくつかの肩と共同で機能する。ピストンは一つ以上のステムを有する。当該または各々のステムはピストンに設けられた凹部に収容される。当該または各々のステムは固定的もしくは可動的にピストンに接続される。当該または各々のステムがピストンの位置決め部を構成することもできる。固締装置は一つ以上のプランジャを有する。当該または各々のプランジャがピストンの位置決め部を構成することもできる。当該または各々のプランジャはピストンに突き当たるようになっている。当該または各々のプランジャはピストンに設けられた凹部に収容される。当該または各々のプランジャは固定的もしくは可動的にピストンに接続される。当該または各々のプランジャはピストンのステムに接続することもできる。
【0011】
一つ以上のシールがハウジングに設けられる。一つ以上のシールはピストンとハウジングの間に設けることもできる。一つ以上のシールは、当該またはいくつかのピストンの肩と当該またはいくつかのハウジングの端壁の肩との間に設けることもできる。当該または各々のシールは環状の形状を有する。当該または各々の封止部はOリング形のシールであってもよい。
【0012】
少なくとも一つの固締部材は円弧状プレートを含む。当該または各々またはいくつかの固締部材は、ハウジングに回転可能に取り付けられ、当該または各々の固締部材が第2の連結材に当接して位置しない開位置と、当該または各々の固締部材が第2の連結材に当接して位置する閉位置との間を移動できるようにされる。当該または各々の固締部材は、該部材を開位置および/または閉位置に配置するための位置決め手段を有する。位置決め手段は一つ以上のスプリング荷重式ピンを含む。
【0013】
固締装置は、好適には環状の第1の連結材に設置される。この固締装置は第1の連結材上に設置するための位置決め手段を有する。位置決め手段はリムを含み、このリムはハウジングに設けられる。リムは一つ以上のピンを有し、このピンによって固締装置が第1の連結材に対して位置決めされる。位置決め手段は、第1の連結材に設けられた対応するリムに関連して配置される。また、位置決め手段は第1の連結材に設けられた対応する凹部に関連して配置することもできる。
【0014】
一つの固締装置を第1および第2の連結材の間に設置して、連結材を相互に固締することができる。あるいは、二つ以上の固締装置を第1および第2の連結材間に設置して連結材を相互に固締することもできる。二つ以上の固締装置は環状の第1の連結材の周囲に実質的に等しい角度間隔を置いて設けられる。
【0015】
好適な実施形態では、実質的に環状の形状をもつ、一つの固締装置が第1および第2の連結材間に設置される。この固締装置は、環状の第1の連結材上に位置する、環状のハウジングを含む。ハウジング内に環状のピストンが収容される。ピストンは、ハウジング内の環状の開口から突き出た、実質的に環状の形状の一つの位置決め部を有する。ピストンが実質的に環状の形状を有して、複数の位置決め部を実質的に一定間隔でピストンの周囲に設けることもできる。位置決め部が環状のピストンのステムを形成してもよい、あるいは該ステムに接続されていてもよい。バネ手段は、実質的に環状の形状を有する、一つ以上のバネ部材を含む。環状のバネ部材スタックが環状のピストン内に配置される。好適には、複数のバネ部材スタックが、好適には位置決め部の位置に対応して、実質的に一定間隔でピストンの周囲に設けられる。バネ部材スタックは環状のピストンのポケットまたはピストンの位置決め部の一部の周囲に配置される。環状の固締装置は好適には、各々が円弧状プレートの形をした、二つの固締部材を含む。
【0016】
この固締装置は、特にチョックに対するロールの固締に適している。
【0017】
本発明の第2の態様によれば、本発明の第1の態様の固締装置を一つ以上用いて、第1の連結材を第2の連結材に固締する方法が提供される。
【0018】
加圧手段がバネ手段を含み、該装置がさらに油圧手段を含む場合は、この方法は、少なくとも一つの固締装置を、ハウジングが第1の連結材の第1の端と第2の連結材の第1の端との間に収容され、ただし少なくとも一つの固締部材は収容されないように、また少なくとも一つの位置決め部が第1の連結材の第1の端に当接して位置するように第1の連結材に設置する工程、油圧を油圧手段を介して該装置に加えて当該または各々のバネ部材にピストンを押し当て、少なくとも一つの位置決め部の少なくとも一部を第1の連結材の第1の端から離してハウジング中に引き込む工程、第1の連結材の第1の端の方向に軸方向に該装置を動かす工程、少なくとも一つの固締部材を、その固締部材が第2の連結材に当接して位置する閉位置に配置する工程、および油圧を解除して、バネ手段が少なくとも一つの位置決め部を第1の連結材の第1の端に当接して位置させると共に少なくとも一つの固締部材を押して第2の連結材の第1の端に当接して位置させ、それにより第2の連結材の第1の端が第1の連結材の第1の端から遠ざけられ、かつ第1の連結材の第2の端が第2の連結材に相対する配置にされることにより、連結材が相互に固締される工程を含む。
【0019】
加圧手段が油圧手段を含み、該装置がさらにバネ手段を含む場合は、この方法は、少なくとも一つの固締装置を、第1の連結材の第1の端と第2の連結材の第1の端との間に収容されるように第1の連結材に設置する工程、少なくとも一つの固締部材を、その固締部材が第2の連結材に当接して位置する閉位置に配置する工程、および油圧を油圧手段を介して該装置に加えて、少なくとも一つの位置決め部を第1の連結材の第1の端に当接して位置させると共に少なくとも一つの固締部材を第2の連結材の第1の端に当接して位置させ、それにより第2の連結材の第1の端が第1の連結材の第1の端から遠ざけられ、かつ第1の連結材の第2の端を第2の連結材に相対して位置させることにより、連結材を相互に固締する工程を含む。この固締によりバネ手段が圧縮され、このバネ手段によって、第1の連結材が動いて第2の連結材の第1の端から離れた場合に、少なくとも一つの位置決め部が第1の連結材の第1の端に当接して配置されると共に、少なくとも一つの固締部材が第2の連結材の第1の端に当接して配置され、それにより少なくとも二つの連結材間の力の比率が保たれる。
【0020】
本発明の第3の態様によれば、環状の第1の連結材および第2の連結材であって、第2の連結材の第1の端が第1の連結材の第1の端を抜けてその外側に突き出ると共に、第1の連結材の第2の端が第2の連結材に相対して位置するように第1の連結材内に位置する第2の連結材を用いた用途に適合した固締装置が提供される。この装置は、ハウジング、ハウジング内に可動的に設置されて、少なくとも一つのピストンの位置決め部をハウジング内に保持、または対応するハウジングの開口から突き出させるピストン、ハウジング内に設置されてピストンに作用する少なくとも一つのバネ部材、およびハウジングに取り付けられた少なくとも一つの固締部材を含んで構成され、この構成により、該装置の動作位置においてハウジングは第1の連結材の第1の端と第2の連結材の第1の端との間に配置され、当該または各々のバネ部材はピストンと少なくとも一つの固締部材との間で作用して、少なくとも一つのピストンの位置決め部を第1の連結材の第1の端に当接して位置させると共に、該固締部材を第2の連結材の第1の端に当接して位置させ、それにより第2の連結材の第1の端が第1の連結材の第1の端から遠ざけられ、かつ第1の連結材の第2の端が第2の連結材に相対して配置されることによって、連結材が相互に固締される。
【0021】
本発明の第4の態様によれば、環状の第1の連結材、および第2の連結材であって、第2の連結材の第1の端が第1の連結材の第1の端を抜けてその外側に突き出ると共に、第1の連結材の第2の端が第2の連結材に相対して位置するように第1の連結材内に位置する第2の連結材を用いた用途に適した固締装置が提供される。この装置は、ハウジング、ハウジング内に可動的に設置されて、少なくとも一つのピストンの位置決め部をハウジング内に保持または対応するハウジングの開口から突き出させるピストン、ハウジング内に設置されてピストンに作用する油圧手段、およびハウジングに取り付けられた少なくとも一つの固締部材を含んで構成され、この構成により、装置の動作位置ではハウジングは第1の連結材の第1の端と第2の連結材の第1の端との間に配置され、油圧手段はピストンと少なくとも一つの固締部材との間で作用して、少なくとも一つのピストンの位置決め部を第1の連結材の第1の端に当接して位置させると共に、該固締部材を第2の連結材の第1の端に当接して位置させて、それにより第2の連結材の第1の端が第1の連結材の第1の端から遠ざけられ、かつ第1の連結材の第2の端が第2の連結材に相対して配置されることによって、連結材が相互に固締されるようになっている。
【0022】
添付図面を参照して、本発明の実施形態をあくまでも例として説明する。
【0023】
(発明を実施するための最良の形態)
図1を参照する。固締装置1は環状のハウジング2を含み、このハウジングは実質的に中空で、外周側壁3、内周側壁4、および軸方向において内側であって(軸方向に内側の)径方向の端壁5を含む。押さえネジ(図示せず)によって両側壁に取り付けられた閉止プレート6により、軸方向に外側の径方向の端壁が環状のボディに対して形成される。軸方向に内側の端壁5は内部環状肩7を有する。環状のOリングシール8が肩7上に位置する。環状の凹部9が肩の間に設けられる。環状のピストン10が固締装置のハウジング2内に設けられる。ピストンは一般にT形の断面を有して、環状の肩11を備え、さらにこの肩間に環状ステム12を有する。環状のOリングシール13が肩11上に当接して位置する。
【0024】
環状のハウジング2の周囲の16の位置において(図2参照)いくつかのさらなる特徴が固締装置に備わっている。各位置において、孔14(図1)が軸方向に内側の径方向の端壁5に設けられ、この孔は凹部9と同一の径を有してかつ共同で機能する。プランジャ15の形をしたピストンの位置決め部が孔内に配置され、このプランジャはグリースを塗られて孔内で滑合バメ(スライディングフィット:sliding fit)となる。プランジャはピストンのステム12に突き当たるようになっている。固締装置の非動作位置においては、プランジャ15は孔14を通って、ハウジング2の軸方向に内側の径方向の端壁5の内面から外側に延びる。ポケット16がピストンに設けられ、六つのディスクスプリングスタック16′がポケット内に位置する。スプリング16′は、緩和状態においてピストンのポケットから突出る程の寸法にされている。閉止プレート6がハウジングにねじ込まれると、スプリングは張力を受け、ピストン10をハウジング2の軸方向に内側の壁5の方向に押し進めて、プランジャ15を孔14からハウジング2の外側まで延ばす。油圧手段17は次のようにして設けられる。前記位置中の二つの位置で、開口17′がハウジング2の側壁3に設けられる。開口17′は、ピストン10とボディ2の軸方向に内側の径方向の端壁5との間に設けられた、第1の環状チャンバ18と共同で機能する。第1の環状チャンバを、ピストン10と軸方向に内側の径方向の端壁5との間に設けられた第2の環状チャンバ19に接続するチャネル(図示せず)がピストンに設けられる。一方の開口17′を用いて油圧油がチャンバ内に注入され、また一方の開口を用いて油圧油がチャンバから除去される。
【0025】
さらに、固締装置は一対の固締アーム20を含む。各アームは円弧状プレートを含み、ピン21(図2)によって閉止プレート6に回転可能に取り付けられて、図1、図2および図3に示した開位置から図4に示した閉位置まで移動できるようになっている。固締アーム20は、スプリング荷重式ピン40を孔41(図2)に入れることにより開位置に固定される。アームを閉位置に配置するには、ピンを孔41から取り除いて、アームを閉位置まで回転させて、ピンを孔42に入れることにより閉位置へのアームの固定がなされる。固定装置のハウジング2の軸方向に内側の径方向の端壁5は、一つ以上のピン23を収容する、環状リム22を有している。
【0026】
ここで図1、図3および図4を参照して本固締装置の動作を説明する。固締装置を用いてロール30が筒状のチョック31に一体固締される。固締装置はロールの第1の端とチョックの第1の端との間に設置される。チョックの第2の端が、ロールに設けられた肩(図示せず)に突き当たることによって、ロールに相対して配置される。ロールの第2の端を、此処に述べたような固締装置によって、第2のチョックに固締することもできる。図示のチョックは、細径の端部33を備えた、筒状ベアリング従動子(フォロワー)32を含む。この端部はリム34を有する。固締装置の軸方向に内側の径方向の端壁5のリム22は端部33を覆う位置に備わり、ピン23はベアリング従動子のリム34の後方に位置して、誤って固締装置がベアリング従動子から外れることを防止している。リムの設置により固締装置がベアリング従動子に可動的に取り付けられて、固締装置はベアリング従動子に確実に保持され、ただし該従動子に対しては軸方向に動くことができるようになっている。当然のことながら、固締装置はベアリング従動子上の所定位置に配置したままにしておくことができ、ロールからチョックを外すために該装置を従動子から取り外す必要はない。
【0027】
ロール30の第1の端は細径のネック部35およびヘッド部36を含む。ロールをチョックに固締するために、図1に示すように、ロールの第1の端はチョックのアパーチャに挿入されて、ネック部35が固締装置に囲まれ、ヘッド部36が固締装置の閉止プレート6の外側に延在するようになっている。ロールはベアリング従動子32と同様の径を有して、該ベアリング従動子内で滑合バメとなる(スライドするようにフィットしている)。図1に示す非動作位置での固締装置(環状リム22を除く)の軸方向の長さは通常約61mmであり、ロールのネック部35の軸方向の長さより大きい。図1に示すようにこの位置で固締アーム20はネック部35の周囲に延在し、図2に示すようにロールのヘッド部36と接触しない状態で位置している。
【0028】
固締装置を動作させるために、油圧手段17によってグリースがグリースガンから一方の開口17′を介して第1の環状チャンバ18に注入され、さらにチャンバ18からピストン10中のチャネルを介して第2の環状チャンバ19に注入される。これらチャンバ中に油を注入することによって、ピストン10は、ディスクスプリングスタック16′の力に抗って、ハウジング2の軸方向に内側の径方向の端壁5から離される。さらにこれによりプランジャ15が引っ込められて、固締装置のハウジング2の軸方向に内側の径方向の端壁5からごくわずかに突き出る。これにより、図1に示すように、軸方向に内側の径方向の端壁5とベアリング従動子の端部33との間に環状の隙間37が残される。このために固締装置(この場合も環状リム22を含まず)の軸方向の長さは減少して通常約59.5mmとなり、ロールのネック部35の軸方向の長さより短くなる。この後固締装置はベアリング従動子32の方向に軸方向に動かされて、プランジャ15がベアリング従動子に突き当たるようにされる。この状態で両固締アーム20はネック部35の軸方向の長さ内に収まっており、それぞれ反時計方向および時計方向に回転して、ロールのネック部35の半円状の部分に係合しかつそれを取り囲む(図4)。固締アームは、スプリング荷重式ピン40を孔42に入れることおよびC形クリップ(図2)の作用により、この位置に固定される。この後油圧油がチャンバ18,19から除去される。ディスクスプリングスタック16′の作用により、プランジャ15がピストン10を介して押されてベアリング従動子の端部33と係合すると共に、固締アーム20が閉止プレート6を介して押されてロールヘッド部36の軸方向に内側の面と係合する。この動作位置に存在する場合、固締装置(この場合も環状リム22を含まず)の軸方向の長さは通常60mmであり、図示のように、プランジャ15は軸方向に内側の径方向の端壁5からわずかに突き出ていて、ピストンの軸方向に外側の端は閉止プレート6に接触していない。通常は、約2トンの力が固締装置によって生成される。チョックの第2の端はロールの肩に当接して位置しているため、ロールの第1の端をチョックの第1の端から遠ざけることによりロールおよびチョックは相互に固締される。
【0029】
チョックに対するロールの固締を解くために、固締装置は次のようにして動作を停止される。油圧油を再びチャンバ18,19に注入して、ディスクスプリングスタック16′の力に抗って、ピストン10を軸方向に内側の径方向の端壁5から離す。これにより再びプランジャ15が壁5の孔14内に引っ込められて、壁5とベアリング従動子の端部33との間に環状の隙間が形成される。固締装置が端部33の方向に軸方向に動かされ、次いで固締部材20が解放されてロールのヘッド部36との接触から外れる。この後油圧油がチャンバから除去される。
【0030】
チョックはさらに、使用時に温度上昇して膨張するベアリングを含む。チョックの第2の端はロールの肩に当接して位置しているために、この端は動くことはできず、ベアリングが膨張する結果、ベアリング従動子の第1の端はロールの第1の端の方向に軸方向に外側に動かされる。この動きは、例えば0.3乃至0.9mmまでに制限することが望ましい。この理由は、さもないとチョックとそのベアリング従動子がロールに対する位置から外れて従動子を摩耗させるためである。本発明の固締装置は、動作位置に存在する場合約2トンの力をベアリング従動子とロールとの間に加えるようになっている。ベアリング従動子は、温度が上昇すると上記力に優る力を出して、プランジャ15を押し、さらにプランジャ15がピストン10をディスクスプリングスタック16′の力に抗って押す。これによりピストンは閉止プレート6の方向に軸方向に外側に動かされる。ピストンは、閉止プレートに突き当たるまで動き続け、突き当たった箇所でベアリング従動子はそれ以上膨張できなくなる。固締装置は、ベアリング従動子の温度が上昇する前の動作位置において、ピストン10の軸方向に外側の端と閉止プレート6との間の距離が約0.5mmになるように設計されている。したがって、許容されるベアリング従動子の最大膨張は0.5mmになる。閉止プレートにピストンが突き当たることによりベアリング従動子の正方向のストッパが形成される。ベアリング従動子には製造メーカーによる最大膨張許容限が備わっており、固締装置によって許容される最大膨張をこの許容限以下にする必要がある。
【0031】
ベアリングは温度が下がると収縮する。その後、プランジャはディスクスプリングスタックの影響下でハウジングから遠ざかることが可能になり、ベアリング従動子に力を加えて該従動子を所望の軸方向の位置に押し戻すようになる。
【0032】
図5および図6に本固締装置の第2の実施形態を示す。この固締装置は、少なくとも半永久的にチョックに取り付けられるようになっており、そのためにチョックへの該装置の装着にクレーンを使用する必要はほとんどないように設計されている。この装置は環状のハウジング50を含み、このハウジングは一部が中空であって、かつ外周側壁51、内周側壁52、および軸方向に内側の径方向の端壁53を含んでいる。キャップネジ55によって両側壁に取り付けられた閉止キャップ54によって、軸方向に外側の径方向の端壁が環状のボディに対して形成されている。軸方向に内側の端壁53は内側環状肩56を有する。環状の凹部57がこの肩間に設けられている。環状のピストン58が固締装置のハウジング50内に配置されている。ピストンは一般にT形の断面を有して、環状の肩59を備えている。環状のOリングシール60が肩59に当接して設置されている。
【0033】
環状のハウジング50の周囲の32の位置において(図6参照)、いくつかのさらなる特徴が固締装置に備わっている。各位置において、凹部57と共同で機能する、孔61(図5)が軸方向に内側の径方向の端壁53に設けられている。ピストンは、ピストンのボディに設けられた凹部63に可動的に収容される、ステム62の形の位置決め部を含む。ステムは孔61に位置してこの孔内で滑合バメを形成している。ステムは、第1の筒状部64およびプレート66によって結合された第2の筒状部65を含む。ディスクスプリングスタック67がピストンのボディとプレート66との間で筒状部64の周囲に配置される。スプリングは、張力を受けると、ステム62をハウジング50の軸方向に内側の径方向の端壁53の方向に押し進めて、ステムが孔61を抜けてハウジングの外まで延びるようにする。ダイスプリング68がステムの第2の筒状部65の周囲に設置され、プレート66とハウジングの軸方向に内側の径方向の端壁53との間で、ステムをこの壁から離してピストンのボディの方向に押し進める働きをする。
【0034】
本装置の油圧手段69は、この装置へのグリースガンの取り付けに適した、開口69′(図6)を含む。この開口は、ピストン58と閉止キャップ54との間に設けられた、環状チャンバ70(図5)と共同で機能する。
【0035】
固締装置はさらに一対の固締アーム71を含む(図6)。各アームは円弧状のプレートを含み、ピン72によって閉止キャップ54に回転可能に取り付けられて、図に示したように開位置から閉位置まで移動できるようになっている。固締アームは、スプリング荷重式インデクスピン(図示せず)をハウジングの孔に入れることによって開位置に固定される。これらアームを閉位置に配置するには、孔からピンを取り除いてアームが閉位置まで回転できるようにする。閉位置において、アームは、ピンをハウジングの別の孔に入れることおよび拘束ワッシャ73により固定される。固締装置のハウジング50の外周側壁51は環状リム74を有しており、このリムに一つ以上のピン(図示せず)が収容される。
【0036】
ここで本固締装置の動作を説明する。固締装置を用いてロール75を筒状チョック76に一体固締する。固締装置は、ロールの第1の端とチョックの第1の端との間に設置される。チョックの第2の端は、ロールに設けられた肩(図示せず)に突き当てることによってロールに相対して配置される。ロールの第2の端を、此処に述べたような固締装置によって第2のチョックに固締することもできる。固締装置は先ずチョックに取り付けられる。チョックは筒状のベアリング従動子77を含み、従動子77は、チョックにボルト締めされたスペーサプレート78を有する(チョックに修正を加える必要はほとんどもしくは全くない)。スペーサプレートは凹部79を有する。固締装置の外周側壁51のリム74が凹部79内に位置する。これにより、チョックに対する固締装置の回転、および該装置とチョックとの間での一定量の軸方向の動きが可能になり、一方で固締装置が誤ってチョックから外れることが防止される。当然のことながら、固締装置はチョック上の所定位置に設置したままにしておくことができ、ロールからチョックを外すために固締装置をチョックから取り外す必要はない。
【0037】
ロール75の第1の端は細径のネック部80およびヘッド部81を含む。ロールをチョックに固締するために、最初に固締装置の固締アーム71を開位置に配置して保持する。次に、図5に示すように、ネック部80が固締装置に囲まれて、ヘッド部81が固締装置の閉止キャップ54の外側に延在するように、ロールの第1の端をチョックのアパーチャ中に挿入する。ロールはベアリング従動子77とほぼ等しい径を有して、ベアリング従動子内で滑合バメとなる。本実施形態における固締装置の軸方向の長さは、該装置をベアリング従動子77とロールのヘッド部81との間に配置できるような寸法になっている。この後、固締アーム71は、それらアームがロールのネック部80の周囲に位置する閉位置に配置されて固定される。
【0038】
固締装置を作動させるために、グリースがグリースガンから開口69′を介して環状チャンバ70に注入される。このチャンバへのグリースの注入によって油圧が生成され、この油圧によってピストン58が閉止キャップ54から離され、ピストンのステム62がベアリング従動子77の外側の軸方向の面に押し当てられると共に、ディスクスプリングスタック67およびダイスプリング68が圧縮される。本実施形態では50トンの力の、該装置の設計力を得るための十分な油圧が該装置に加えられる。この後、ピストンの周囲に設けられたネジ山付きのロック用カラー82を動作位置まで回転させて、ピストンの位置をさらに確実に固定するための機械的ロックとして作用させる。この後グリースガンを取り除く。油圧は該装置内に保持されて、ステム62を押してベアリング従動子77に係合させると共に、閉止プレート54を介して固締アーム71を押してロールのヘッド部81の軸方向に内側の面と係合させる働きをする。チョックの第2の端はロールの肩に当接して配置されているために、ロールの第1の端をチョックの第1の端から遠ざけることによってロールおよびチョックは相互に固締される。固締装置は、例えば、ロール/チョック機構の使用時に起こり得る、100乃至200トンの力等の過負荷に耐え得るように設計されている。
【0039】
チョックに対するロールの固締を解くために、固締装置は次のようにして動作を停止される。グリースをチャンバ70に注入して油圧をわずかに上昇させ、ロック用カラー82が非動作位置まで回転できるようにする。油圧は、該装置のハウジングの孔83(図6)から閉止プラグを取り除くことによってチャンバ70からグリースを抜くことにより解除される。これによりピストンのステム62が引っ込められてベアリング従動子77から離れる。この動作はダイスプリング68の圧縮を解除することにより助長される。油圧の解除によってディスクスプリングスタック67の圧縮も解除され、該装置から全ての力が取り除かれる。この後固締アーム71は開位置に配置されて保持され、ロールをチョックおよび固締装置から取り外すことが可能になる。
【0040】
使用時に、チョックが動いて(例えば約0.5乃至1mm程度)固締装置から離れることがある、あるいはチョックの第1の端とロールとの距離が摩耗のために伸びることがある。このことは、固締装置によってロールおよびチョックに加えられた力の少なくとも一部が消失する原因となる。しかし、ディスクスプリングスタック67が油圧の印加によって圧縮されているために、このようにチョックが動いた場合等には、スプリング67の作用によりステム62はピストン58のボディから離されて、チョックのベアリング従動子77の方向に進められ、それと係合させられる。このように、ディスクスプリングによってロールおよびチョックに力が加えられ、すなわちディスクスプリングによって活荷重が形成される。油圧手段によってチョックおよびロールに加えられた一定割合の初期の力はディスクスプリングにより保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】非動作位置で示された、本発明による固締装置の第1の実施形態と固締される第1および第2の連結材との複合断面図である。
【図2】図1の固締装置の略端面図である。
【図3】図1および図4の位置の中間の位置で示された、図1および図2の固締装置と、第1および第2の連結材との複合断面図である。
【図4】動作位置で示された、図1乃至図3の固締装置と、第1および第2の連結材との複合断面図である。
【図5】動作位置で示された、本発明による固締装置の第2の実施形態と、固締される第1および第2の連結材との断面図である。
【図6】図5の固締装置の略端面図である。

Claims (52)

  1. 環状の第1の連結材(31,76)、および第2の連結材(30,75)であって、前記第2の連結材の第1の端が前記第1の連結材の第1の端を抜けてその外側に突き出ると共に、前記第1の連結材の第2の端が前記第2の連結材に相対して位置するように第1の連結材内に位置する第2の連結材を用いた用途に適した固締装置であって、この装置は、ハウジング(2,50)、ピストン(10,58)であって前記ハウジング内に可動的に位置して少なくとも一つの前記ピストンの位置決め部分(15,62)を前記ハウジング内に保持する、または対応する前記ハウジングの開口(14,61)から突き出させるピストン、前記ハウジング内に設けられて前記ピストンに作用する加圧手段(16′,69)、および前記ハウジングに取り付けられた少なくとも一つの固締部材(20,71)を含んで、前記装置の動作位置においては前記ハウジングは前記第1の連結材の前記第1の端と前記第2の連結材の前記第1の端との間に配置され、また前記加圧手段は前記ピストンと前記少なくとも一つの固締部材との間で作用して、前記少なくとも一つの前記ピストンの位置決め部を前記第1の連結材の前記第1の端に当接して位置させ、かつ前記少なくとも一つの固締部材を前記第2の連結材の前記第1の端に相対して位置させて、それにより前記第2の連結材の前記第1の端を前記第1の連結材の前記第1の端から遠ざけると共に、前記第1の連結材の前記第2の端を前記第2の連結材に当接して位置させることによって、前記連結材が相互に固締されるようになっていることを特徴とする固締装置。
  2. 前記加圧手段はバネ手段(16′)を含むことを特徴とする請求項1記載の固締装置。
  3. 前記加圧手段は油圧手段(69)を含むことを特徴とする請求項1記載の固締装置。
  4. 前記装置はさらに油圧手段(17)を含むことを特徴とする請求項2記載の固締装置。
  5. 非動作位置と前記動作位置との間で前記固締装置の軸方向の長さが変化することを特徴とする請求項4記載の固締装置。
  6. 前記非動作位置における前記固締装置の前記軸方向の長さが前記第1の連結材(31)の前記第1の端と前記第2の連結材(30)の前記第1の端との間の距離よりも長くされて、それによりハウジング2はそれら端間に収容されるが前記少なくとも一つの固締部材(20)は収容されないようになっていることを特徴とする請求項5記載の固締装置。
  7. 動作位置における前記固締装置の前記軸方向の長さは、前記ハウジング(2)および前記少なくとも一つの固締部材(20)を前記第1の連結材(31)の前記第1の端と前記第2の連結材(30)の前記第1の端との間に収容できるような長さであることを特徴とする請求項5記載の固締装置。
  8. 前記固締装置の前記軸方向の長さが前記非動作位置と前記動作位置との間で減じられて、前記装置を前記動作位置に配置することができるようになっていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の固締装置。
  9. 前記ピストン(10)が前記油圧手段(17)を用いて前記バネ手段(16′)に押し当てられて、前記少なくとも一つの位置決め部(15)の少なくとも一部が前記ハウジング(2)中に引き込まれ、それによって前記装置の前記軸方向の長さが減じられて、該装置を前記動作位置に配置できるようになることを特徴とする請求項8記載の固締装置。
  10. 前記装置が前記動作位置に配置されると、前記油圧手段(17)によって生成された前記ピストン(10)に対する力が解除されて、前記バネ部材(16′)の単独の作用により前記ピストンの前記少なくとも一つの位置決め部(15)が前記第1の連結材(31)の前記第1の端に当接して配置されると共に、前記少なくとも一つの固締部材(20)が前記第2の連結材(30)の前記第1の端に当接して配置されることを特徴とする請求項9記載の固締装置。
  11. 前記装置がさらにバネ手段(67)を含むことを特徴とする請求項3記載の固締装置。
  12. 前記油圧手段(69)により前記装置に油圧が加えられて、該装置が前記動作位置に配置されてその位置に保持されることを特徴とする請求項11記載の固締装置。
  13. 前記油圧手段(69)が前記ピストン(58)とハウジング(50)との間に油圧を加えて、前記ピストンの前記少なくとも一つの位置決め部(62)を前記第1の連結材(76)の前記第1の端に当接して位置させると共に、前記少なくとも一つの固締部材(71)を前記第2の連結材(75)の前記第1の端に当接して位置させることを特徴とする請求項12記載の固締装置。
  14. 使用時に前記第1の連結材が動いて前記第2の連結材の前記第1の端から離れて、前記油圧手段(69)によって加えられた前記力の一部もしくは全体が消失した場合に、前記バネ手段(67)によって前記第1および第2の連結材(76,75)に力が加えられることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の固締装置。
  15. 前記バネ手段(67)が前記ピストン(58)のボディ部と前記少なくとも一つの位置決め部(62)との間に設けられて、前記少なくとも一つの位置決め部を前記第1の連結材(76)の前記第1の端に当接して位置させることを特徴とする請求項14記載の固締装置。
  16. 前記装置を前記動作位置に配置する際に、前記バネ手段(67)が前記油圧手段(69)の作用によって圧縮されることを特徴とする請求項15記載の固締装置。
  17. 前記装置がさらにロック用カラー(82)を含むことを特徴とする請求項11乃至16のいずれか1項に記載の固締装置。
  18. 前記装置がさらに、前記ハウジング(50)と、ピストン(58)の当該又は各々の位置決め部(62)との間で作用するバネ部材(68)を含み、このバネ部材(68)を前記固締装置の停止時に使用して当該又は各々の位置決め部を前記第1の連結材(76)から離れるように押圧できることを特徴とする請求項11乃至17のいずれか1項に記載の固締装置。
  19. 前記バネ手段が1つ以上のバネ部材(16’,67,68)を備えることを特徴とする請求項2又は請求項4から18のいずれか1項に記載の固締装置。
  20. 当該又は各々のバネ部材が、バネ(16’,67,68)を有することを特徴とする請求項19に記載の固締装置。
  21. 1つ以上のバネ部材(16’,67)のスタックが設けられることを特徴とする請求項19又は20に記載の固締装置。
  22. 2つ以上のバネ部材(16’,67)のスタックが前記ピストン(10,58)の周りに離れて設けられていることを特徴とする請求項21に記載の固締装置。
  23. 当該又は各々のバネ部材(16’)のスタックが、前記ピストン(10)内のポケット(16)内に配置され、当該又は各々のバネ部材のスタックが、実質的に前記ピストンの位置決め部(15)と整列されていることを特徴とする請求項21又は請求項22に記載の固締装置。
  24. 当該又は各々のバネ部材(67)のスタックが、位置決め部(62)の一部(64)の周りに配置されることを特徴とする請求項21又は22に記載の固締装置。
  25. 前記油圧手段(17,69)が、前記ピストン(10,58)と前記ハウジングとの間に設けられた少なくとも1つのチャンバ(18,19,70)につながる、ハウジング(10,50)内の少なくとも1つの開口部(17’,69’)を備えることを特徴とする請求項3から24のいずれか1項に記載の固締装置。
  26. 前記開口部(17’,69’)が、前記少なくとも1つのチャンバ(18,19,70)に油圧流体を導入するため、及び、前記少なくとも1つのチャンバから油圧流体を除去するために使われることを特徴とする請求項25に記載の固締装置。
  27. 前記油圧手段(17,69)が2つ以上の対の開口部を備え、1つの対の第1の開口部(17’,69’)が前記少なくとも1つのチャンバ(18,19,70)に油圧流体を導入するために使われ、前記対の第2の開口部(17’,83)が、前記少なくとも1つのチャンバから油圧流体を除去するために使われ、前記開口部の他の対又は他の複数の対は停止されていることを特徴とする請求項25に記載の固締装置。
  28. 1つより多いチャンバ(18,19,70)が設けられる場合、チャンバを相互接続する1つ以上のチャネルが設けられることを特徴とする請求項25から27のいずれか1項に記載の固締装置。
  29. 前記ハウジング(2,50)が、少なくとも部分的に中空であることを特徴とする先行の請求項のいずれか1項に記載の固締装置。
  30. 前記ハウジング(2,50)が、第1の側壁(3,51)と、第2の側壁(4,52)と、端壁(5,53)と、を備えることを特徴とする先行の請求項のいずれか1項に記載の固締装置。
  31. 前記ハウジングの当該又は各々の開口部(14,61)が、前記端壁(5,53)内に設けられることを特徴とする請求項30に記載の固締装置。
  32. 前記ハウジングが、閉止プレート(6,54)を備えることを特徴とする先行の請求項のいずれか1項に記載の固締装置。
  33. 前記閉止プレート(6,54)が、前記側壁(3,4,51,52)に取り付けられ、前記ハウジング(2,50)の端壁を提供することを特徴とする請求項32に記載の固締装置。
  34. 前記加圧手段(16’,69)が、前記閉止プレート(6,54)を介して、当該又は各々の固締部材(20,71)に作用することを特徴とする請求項32又は33に記載の固締装置。
  35. 前記ピストン(10,58)が通常T字型の断面を有することを特徴とする先行の請求項のいずれか1項に記載の固締装置。
  36. 前記ピストン(58)が1つ以上のステム(62)を備え、当該又は各々のステムが前記ピストンの位置決め部を有することを特徴とする請求項35に記載の固締装置。
  37. 当該又は各々のステム(62)が、前記ピストン(58)内に設けられた凹部(63)に収容されることを特徴とする請求項36に記載の固締装置。
  38. 前記固締装置が一つ以上のプランジャ(15)を有し、当該または各々のプランジャは前記ピストン(10)の位置決め部を含むことを特徴とする先行の請求項のいずれか1項に記載の固締装置。
  39. 当該または各々のプランジャ(15)が前記ピストン(10)に突き当たることを特徴とする請求項38記載の固締装置。
  40. 前記少なくとも1つの固締部材が、円弧状のプレート(20,71)を有することを特徴とする先行の請求項のいずれか1項に記載の固締装置。
  41. 当該又は各々又はいくつかの固締部材(20,71)が、ハウジング(2,50)に回転可能に取り付けられ、当該又は各々の固締部材が前記第2の連結材(30,75)に当接して位置しない開位置と、当該又は各々の固締部材が前記第2の連結材に当接して位置する閉位置との間を移動できるようにされることを特徴とする先行の請求項のいずれか1項に記載の固締装置。
  42. 前記固締装置が、前記環状の第1の連結材(31,76)上に設置されることを特徴とする先行の請求項のいずれか1項に記載の固締装置。
  43. 前記固締装置が第1の連結材(31,76)上に設置するための位置決め手段をリム(22,74)の形で有することを特徴とする請求項42に記載の固締装置。
  44. 前記位置決め手段(22)が前記第1の連結材(31)上に設けられた、対応するリム(34)に関連して配置されることを特徴とする請求項43に記載の固締装置。
  45. 前記位置決め手段(74)が前記第1の連結材(76)に設けられた対応する凹部(79)に関連して配置されることを特徴とする請求項43に記載の固締装置。
  46. 前記固締装置が実質的に環状の形状を有して、前記環状の第1の連結材(31,76)上に位置すると共に環状のピストン(10,58)を含む環状のハウジング(2,50)を含むことを特徴とする先行の請求項のいずれか1項に記載の固締装置。
  47. 複数の位置決め部(15,62)が前記ピストン(10,58)の周囲に実質的に規則正しい間隔で設けられていることを特徴とする請求項46記載の固締装置。
  48. 前記バネ手段(16′,67)が、前記位置決め部(15,62)の位置に対応して、前記ピストン(10,58)の周囲に実質的に規則正しい間隔で設けられた複数のバネ部材スタックを含むことを特徴とする請求項47記載の固締装置。
  49. 前記環状の固締装置が、各々が円弧状プレートの形をした2つの固締部材(20,71)を含むことを特徴とする請求項46から48のいずれか1項に記載の固締装置。
  50. 請求項1から49のいずれか1項に記載の固締装置を1つ以上用いて、第1の連結材を第2の連結材に固締する方法。
  51. 加圧手段がバネ手段(16’)を含み、該装置がさらに油圧手段(17)を含む場合に、少なくとも一つの固締装置を、ハウジング(2)が第1の連結材の第1の端と第2の連結材(30)の第1の端との間に収容され、ただし少なくとも1つの前記固締部材(20)は収容されないように、また少なくとも一つの前記位置決め部(15)が第1の連結材の第1の端に当接して位置するように第1の連結材に設置する工程、油圧を油圧手段を介して該装置に加えてバネ部材にピストンを押し当て、少なくとも一つの位置決め部を前記第1の連結材の第1の端から離してハウジング中に引き込む工程、前記第1の連結材の前記第1の端の方向に軸方向に前記装置を動かす工程、少なくとも一つの固締部材を、その固締部材が第2の連結材に当接して位置する閉位置に配置する工程、および油圧を解除して、バネ手段が少なくとも一つの位置決め部を第1の連結材の第1の端に当接して位置させると共に少なくとも一つの固締部材を押して第2の連結材の第1の端に当接して位置させ、それにより第2の連結材の第1の端が第1の連結材の第1の端から遠ざけられ、かつ第1の連結材の第2の端が第2の連結材に相対する配置にされることにより、連結材が相互に固締される工程を含むことを特徴とする請求項50に記載の方法。
  52. 前記加圧手段が油圧手段(69)を含み、前記装置がさらにバネ手段(67)を含む場合に、少なくとも一つの前記固締装置を、前記第1の連結材(76)の第1の端と第2の連結材(75)の第1の端との間に収容されるように第1の連結材に設置する工程、少なくとも一つの固締部材(71)を、その固締部材が前記第2の連結材に当接して位置する閉位置に配置する工程、および油圧を前記油圧手段を介して前記装置に加えて、前記少なくとも一つの位置決め部を前記第1の連結材の前記第1の端に当接して位置させると共に前記少なくとも一つの固締部材を前記第2の連結材の前記第1の端に当接して位置させ、それにより前記第2の連結材の前記第1の端が前記第1の連結材の前記第1の端から遠ざけられ、かつ前記第1の連結材の前記第2の端を前記第2の連結材に相対して位置させることにより、前記連結材を相互に固締する工程を含むことを特徴とする請求項50に記載の方法。
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