JP2004507960A - 圧電性基板の非対称最適カットを用いた弾性表面波デバイス - Google Patents

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Abstract

弾性表面波デバイスが、単結晶LiTaO からなる圧電性基板と、この圧電性基板上に設けられた電極パターンを含み、これが基板表面上で励起される弾性表面波の音響波長の約1%〜約15%の範囲の電極厚さを有する共振器を形成する。圧電性基板は、オイラー角(λ,μ,θ)により定義される非対称な方位を有し、角λの範囲は−4゜〜+4゜であり、角μの範囲は約−52゜〜約−36゜であり、角θの範囲は約(−1.365λ−4)゜〜(−1.365λ+4)゜である。このような方位が共振及び反共振周波数での最適伝搬損失と同時に組み合わされると、RF用途において改善された性能を示す。

Description

【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、本出願と共に所有している同時係属の出願番号第60/229,523号、2000年8月31日提出の優先権を主張し、それを援用する。
【0002】
発明の分野
本発明は一般に弾性表面波(SAW)デバイスに関し、特に、無線通信用のRFフィルタリングに適用するために改善された性能特性を有するSAWデバイスに関する。
【0003】
発明の背景
高周波の弾性表面波(SAW)デバイスは、無線製品において特に送受信動作用のラジオ周波(RF)フィルターとして広く用いられる。このようなフィルターは、所望のフィルタリング機能を発生するコンポーネントとして単結晶の圧電性基板上に形成された共振SAWデバイスをしばしば利用する。RFフィルターに一般に用いられ且つこのようなフィルターとして望ましい特性をいくつか有する単結晶圧電性基板の一つは、タンタル酸リチウム(LiTaO )である。結晶基板の性能特性は、選択した波伝搬方向により変わり、これはオイラー角により定義できる。一定の用途に対して特に望ましいカットが、ウエダ(Ueda)他により米国特許第6,037,847号及び米国特許第5,874,869号に記載されている。米国特許第6,037,847号は、λとθが固定(零に設定)で、μが使用する金属化の種類と厚みに依存して変わるようなオイラー角(λ,μ,θ)を有するLiTaO の使用を教示する。Alを主成分として含み、かつ、波長Λの0.03〜0.15倍(すなわち3%Λ〜15%Λ)の範囲の厚みを有する共振器を形成する電極パターンの場合、好ましい回転角μは、−51゜(39゜回転のYXカットに対応)より大きく、−44゜(46゜回転のYXカットに対応)より小さい(Yカットの回転角はμ’=μ+90゜として求められる)。さらなる制限として、回転角μが−48゜(42゜回転のYXカット)を中心としたオイラー角の範囲が好ましいことを提示する。主成分としてCuを有し、電極の厚みが0.9%Λ〜4.5%Λである電極パターンでは、−51゜より大きく−44゜より小さい回転角μが選択される。主成分としてAuを有し、厚みが0.4%Λ〜2.1%Λの範囲にある電極パターンでは、−51゜より大きく−44゜より小さい回転角μが選択される。従って、ウエダの米国特許第6,037,847号では、−51゜より大きく−44゜より小さい範囲の回転角μが使用される。米国特許第5,874,869号は、特定のデバイス設計特性の範囲を有するマルチモードSAWデバイスに対して、オイラー角λ及びθが固定(公称的には零)であり、μの範囲が−50゜〜−48゜であるLiTaO の使用を教示する。
【0004】
ウエダの米国特許第6,037,847号及び第5,874,869号は、オイラー角λ及びθの値を明確に述べてはいないが、そのY軸からZ軸に向かってX軸を中心として回転した方位を有し且つ回転角が特定の範囲にある圧電性基板についての記載、及びX方向に設定された弾性表面波の伝搬方向についての記載により、当業者ならば第1オイラー角λと第3オイラー角θが零に等しいことが分かるであろう。
【0005】
上述の方位のLiTaO 上に作成されたSAWデバイスは、漏洩弾性表面波(LSAW)を利用する。漏洩波は、SAWに比べて大きな伝搬速度を有し、これは高周波SAWデバイスにとって有利な特徴である。通常、漏洩波は、零ではない減衰を伴って結晶表面に沿って伝搬し、この減衰は結晶のバルク中に入るバルク弾性波の放射により生じるのであるが、一定の条件下ではこの減衰は零になる傾向がある。無視しうる減衰を伴う漏洩波の一種は、準バルク波である。結晶の自由表面との機械的な境界条件は、境界面に沿って伝搬しかつこの面内に偏波したバルク波(よって水平偏波と称する)に対して満たし得る。いずれの結晶においても、バルク波の一つが機械的境界条件を満たすような方位は、3つのオイラー角により定められる結晶空間内の線(lines)を形成する。LiTaO に対しては、以前にこのような方位が、エヌ・エフ・ナウメンコ(N. F. Naumenko)による刊行物、Sov.Phy.−Crystallography 37 、pp.220−223、1992年にて議論されている。特に、これらの方位の一つは36゜回転したYXカットたるオイラー角(0゜,−54゜,0゜)として知られていることが分かった。これは対称的な方位であり、その特徴は、X軸に平行であり且つLiTaO の鏡映対称YZの平面内に存する境界面に対する法線に平行である伝搬方向である。X軸に沿って伝搬しかつ36゜回転したYXカットの平面内で偏波した速い剪断バルク波は、X軸に沿った電場成分に強く圧電的に結合する。これは、対応する有効な圧電モジュールがLiTaO のその絶対最高点(absolute maximum)に近いからである。SAWデバイスにおける用途で見込みのある36゜回転YXカットの特性に関しては、ケイ・ナカムラ(K. Nakamura)他、Proc. 1977 IEEE Ultrasonics Symposium 、pp.819−822を参照されたい。
【0006】
電気的な境界条件は、バルク波の性質を変え、バルク波よりもわずかに遅い伝搬速度を有する準バルクにする。大量負荷(mass loading)及び36゜回転したYXカットの表面上に配置された電極パターンにおける電気的境界条件の効果により、減衰すなわち伝搬損失が増大する。しかしながら、ウエダ他への米国特許第6,037,847号に記載のように、伝搬損失がほぼ零の方位は消滅しないが、Al電極の厚みが零から0.08Λまで増加する際に36゜YXから42゜YXカットまで連続的に動く。同様に、LSAW減衰が零の方位が、金属厚の関数としてCu又はAuを主要成分として含有する電極パターンに対して見いだされた。遅い剪断バルク波中へのLSAWの散乱による伝搬損失の評価に使用される方法についてのハシモト(Hashimoto)による報告[K・ハシモト他、Proc. 1997IEEE Ultrasonics Symposium、pp.245−254]の詳細な記載によると、LSAW共振器の共振周波数に対応するブラッグ反射の阻止帯の下端での最小伝搬損失が、最適カット角の基準として選択された。しかしながら、伝搬損失は周波数の関数である。従って、帯域幅におけるその平均値を最小にすることが望ましい。後で分かるように、本発明は、共振周波数(fr)及び反共振周波数(fa)にて同時に伝搬損失を最小にする。
【0007】
以下、フィルター性能における伝搬損失の効果を説明するために、図1を参照する。図1は、ラダーフィルターの例であり、3つの分路共振SAW構造(R4、R5、R6)及び3つの直列共振SAW構造(R1、R2、R3)を含み、42゜回転したYXカットのLiTaO 基板を利用する。考慮中のデバイスでは、共振SAW構造が、格子状領域を含み得る複合デバイス構造内にて直列及び並列(分路)の両方のコンポーネントとして使用される。ラダーフィルターにおいては、直列要素の共振周波数にほぼ等しい分路要素の反共振周波数を有するのが普通である。次に、フィルターの通過帯域の下端が、分路要素の共振周波数での伝搬損失により決められ、通過帯域の上端が、直列要素の反共振での伝搬損失により決められる。従って、両周波数たる共振及び反共振周波数での伝搬損失が重要であり、それらが同時に最小にされるのが望ましい。
【0008】
図2は、電極材料としてAlを有する42゜回転したYXカットLiTaO について計算した共振及び反共振周波数での伝搬損失を、LSAW波長に対して正規化した電極厚さh/Λの関数として示す。例えばコバックス(Kovacs)により報告された定数などの別の材料定数の組が用いられるなら結果は有意には変わらないことが分かったけれども(G. Kovacs et al., Proc. 1990 IEEE Ultrasonics Symposium, pp.435−438)、タジエブ(Taziev)により報告されたLiTaO の材料定数を用いてこれら及び他の計算を行った(R.M. Taziev et al., Proc. 1994 IEEE Ultrasonics Symposium, pp.415−419)。
【0009】
例として、電極の厚さを10%Λとおく。特にGHz用途での最近のRFフィルターでは、このような電極厚さは、高い動作周波数すなわち短波長のためむしろ一般的である。共振周波数での伝搬損失は約0.003dB/Λとかなり低いが、反共振周波数では約0.03dB/Λであり、10倍大きい。従って、フィルターの周波数応答は、非対称であり、高周波通過帯域の端部がより大きく劣化し、形状ファクターが増加することが期待される。図3は、共振及び反共振での伝搬損失のSAWフィルター性能への効果を表し、伝搬損失が平均周波数f0=(fr+fa)/2にて最小化されるならば、伝搬損失が共振又は反共振周波数のどちらかにて最小化される場合に比べて、より小さい挿入損失とより良い形状ファクターを得ることができることを示す。通過帯域についてのより広い帯域幅及びより険しい端部のため、さらに望ましい形状ファクターが期待される。
【0010】
上記記載より、本発明の目的の一つは、電極厚さが1%Λから15%Λまで広範囲に変化する一方で共振及び反共振周波数にて同時に最適化された伝搬損失を有するLiTaO の選択された方位を用いて、共振器型の要素を備えたSAWフィルターについて改善された性能を与えること、特に挿入損失を小さくしかつ形状ファクターを改善することである。
【0011】
特に、主成分としてAlを有する電極パターンでは、厚さが8%Λから15%Λまでの範囲にある相当に低い挿入損失(望ましくは0.01dB/Λより小)の基板カットを提供する強い要求がある。米国特許第6,037,847号の図13によると、電極の厚さが8%Λを超えると、36゜−YXから46゜−YXまでの範囲にあるLiTaO の方位は、75%ΛのAl厚さの42゜YXにおけるのと同程度に低い伝搬損失を与えることができない。例えば、10%Al厚さでは、最小の伝搬損失は約0.01dB/Λであると分かった。また、Auが電極材料の主成分として用いられ、電極厚さが1.5%Λから2.5%Λまでの範囲にあるとき、およびCuが電極材料の主成分として用いられ、電極厚さが3%Λから6%Λまでの範囲にあるとき、最適化された伝搬損失を有する基板カットに対する要求が存在する。
【0012】
異なる用途のRFフィルターにおける種々の電気パラメータの特定値は、LSAW特性の異なる値、特に異なる電気機械的結合係数を有する圧電性基板を必要とする。しかしながら、低い挿入損失と高い動作周波数の必要性により、LiNbO のμ’回転したYXカット及びLiTaO のμ’回転したYXカット(回転角μ’は電極の要求厚さにより選択)に対して、RFフィルターでは一般に用いられる基板カットが制限される。一方、非対称的なLiTaO の方位ゆえに、かなり低い伝搬損失を有する種々の基板カットを与えることができ、オイラー角(λ,μ,θ)(λとθは零でない)により定められる。36゜〜42゜回転したLiTaO のYカットの例により、準バルク性質の低減衰漏洩波は、消えるのではなく、電極厚さが増大するにつれ結晶空間中を連続的に移動することが示された(米国特許第6,037,847号)。
【0013】
本発明は、このような挙動は、速い剪断表面−スキミング(skimming)バルク波(SSBW)が自由表面上での機械的な境界条件を満足するような非対称的な方位に対しても一般的であることを教示する。また、伝搬損失が最適化された非対称的方位は、結晶空間内で連続的な線を形成し、この線は対称点(0,μ,0)と交差する。従って、低い伝搬損失を維持するためには、この線を配置することで、対称的な方位からの結晶カット面の時々の逸脱を伴う伝搬方向を調整し得る。
【0014】
発明の概要
従って、上述した背景より、本発明の目的は、高周波(RF)SAWデバイスにおいて使用するため最適な方位を有する圧電性基板を提供することであり、これは従来技術の基板方位の既知の欠点を解消し得るものである。
【0015】
本発明の別の目的は、電極厚さが1%Λから15%Λ(Λは音響(acoustic)波長)までの広範囲にて変化する一方、共振及び反共振周波数にて同時に最適化された伝搬損失を伴うLiTaO の方位を用いて、改良された性能を有する共振器型の要素を備えたSAWデバイスを提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、パターンの電極厚さが1%Λより大きく15%Λより小さい一方、オイラー角(λ,μ,θ)(λとθは零でない)により定められる非対称的な方位を用い、0.01dB/Λ未満の伝搬損失と0.07より大の電気機械的結合係数を有するRF用途のSAWデバイスにおける種々の電気的パラメータを与えることである。
【0017】
本発明の別の目的は、結晶カット面の望ましい対称的方位(0,μ,0)からの時々の逸脱を伴う伝搬方向を調整して低い伝搬損失を維持することである。これは、角度λが−4゜から4゜まで変化し角度μが固定されている一方、最適な伝搬損失の方位(λ,μ,θ)を記載するオイラー角λとθ間のこのような関係を見つけることにより達成される。
【0018】
本発明の別の目的は、前記圧電性基板の表面に配置され共振器を形成する電極パターンを有し、単結晶LiTaO の圧電性基板を備えたSAWデバイスを提供することである。この電極パターンの厚さは、1%から15%Λまでの範囲にあり、Alが電極材料の主成分として使用され、また、圧電性基板は、オイラー角(λ,μ,θ)により定められる方位を有し、角λは−4゜〜+4゜の範囲にあり、角μは−52゜〜−36゜の範囲にあり、角θは(−1.365 λ−4)゜〜(−1.365 λ+4)゜の範囲にあり、角λ又はθのどちらかが零に等しくない。
【0019】
本発明の別の目的は、圧電性基板の表面に配置され共振器を形成する電極パターンを有し、単結晶LiTaO の圧電性基板を備えたSAWデバイスを提供することである。この電極パターンの厚さは、1%から25%Λまでの範囲にあり、Auが電極材料の主成分として使用され、また、圧電性基板がオイラー角(λ,μ,θ)により定められる方位を有し、角λは−4゜〜+4゜の範囲にあり、角μは−52゜〜−36゜の範囲にあり、角θは(−1.365 λ−4)゜〜(−1.365 λ+4)゜の範囲にあり、角λ又はθのどちらかが零に等しくない。
【0020】
本発明の別の目的は、圧電性基板の表面に配置され共振器を形成する電極パターンを有し、単結晶LiTaO の圧電性基板を備えたSAWデバイスを提供することである。この電極パターンの厚さは、1%から6%Λまでの範囲にあり、Cuが電極材料の主成分として使用され、また、圧電性基板がオイラー角(λ,μ,θ)により定められる方位を有し、角λは−4゜〜+4゜の範囲にあり、角μは−52゜〜−36゜の範囲にあり、角θは(−1.365 λ−4)゜〜(−1.365 λ+4)゜の範囲にあり、角λ又はθのどちらかが零に等しくない。
【0021】
本発明の別の目的は、圧電性基板の表面に配置され共振器を形成する電極パターンを有し、単結晶LiTaO の圧電性基板を備えたSAWデバイスを提供することである。この電極パターンの厚さは、5%から15%Λまでの範囲にあり、Alが電極材料の主成分として使用され、また、圧電性基板がオイラー角(0,μ,0)により定められる方位を有し、角μは−44゜〜−36゜の範囲にある。
【0022】
本発明の別の目的は、圧電性基板の表面に配置され共振器を形成する電極パターンを有し、単結晶LiTaO の圧電性基板を備えたSAWデバイスを提供することである。この電極パターンの厚さは、1.5%から2.5%Λまでの範囲にあり、Auが電極材料の主成分として使用され、また、圧電性基板がオイラー角(0,μ,0)により定められる方位を有し、角μは−44゜〜−36゜の範囲にある。
【0023】
本発明の別の目的は、圧電性基板の表面に配置され共振器を形成する電極パターンを有し、単結晶LiTaO の圧電性基板を備えたSAWデバイスを提供することである。この電極パターンの厚さは、3%から6%Λまでの範囲にあり、Cuが電極材料の主成分として使用され、また、圧電性基板がオイラー角(0,μ,0)により定められる方位を有し、角μは−44゜〜−36゜の範囲にある。
【0024】
好ましい実施態様の説明
本発明の好ましい実施態様の詳細な説明の前に、特定のオイラー角(λ,μ,θ)により基板カット及びこのカット内のLSAWの伝搬方向を定義するために、方位を定める手順についてさらに説明する。さて図4を参照する。オイラー角の慣例によりLiTaO の結晶軸に沿って固定された初期座標軸X、Y、Zを用い、第1の補助軸X’(正方向)が、正のX軸から正のY軸に向けて角λだけ回転することにより得られる。次に、基板カット12に対し外方向の法線Z’が、正のX’から見て角μだけ反時計回りに補助軸X’を中心として正のZ軸から回転することにより見いだされる。最後に、表面波伝搬方向Xは、正のZ’軸から見て角θだけ反時計回りにZ’を中心として正のX’軸から回転することにより見いだされる。
【0025】
ここに記載のオイラー角は正又は負どちらかの値を取ることができ、よって角λ、μ又はθにより記載される回転も反対方向の回転を指示する正又は負どちらかの符号により記載でき、ここに記載のような所望の伝搬損失を達成するのに好ましい表面カットを指定する。
【0026】
表面波の発生及び検出に用いられ又は共振器を形成する電極パターンを備えた圧電性基板を有するいずれのSAWフィルターの性能も、基板における伝搬損失により影響される。異なるメカニズムが伝搬損失に寄与するのだが、漏洩波の性質により生じる伝搬損失、すなわち基板のバルク中へのバルク波の放射により生じる伝搬損失についてさらに説明する。特定の基板カット及び伝搬方向では、この伝搬損失は金属化比率や波長に対して正規化した電極厚さh/Λのようなフィルター構造の詳細に依存する。電極パターンが主成分としてAl、Cu又はAuを含み、金属化比率a/p=0.5であり、正規化した電極厚さが1%Λから15%Λまでの広範囲に亘ることを仮定して調べた。上記説明したように、共振及び反共振周波数での伝搬損失の同時最小化が、最適化の基準として用いられた。
【0027】
第1及び第3オイラー角を零とし、Alを電極材料の主成分としたLiTaO のμ’回転したYXカット[オイラー角(0゜,μ’+90゜,0゜)]に対して、電極厚さ及び回転角μ’の関数として伝搬損失を計算した。図5及び図6は、それぞれ共振周波数frでの伝搬損失及び反共振周波数faでの伝搬損失を等高線図として示す。(破線により示された)最小損失の線が各々の図において明瞭に分かり、これは正規化された厚さh/Λの関数として最小損失を与えるカット角μ’を示す。図5及び図6では、これらの破線は互いに近接してはいるが異なる値を示す。(fr+fa)/2として概算した平均伝搬損失が図7に示される。Alを電極材料とした共振型要素を有するSAWデバイスでは、最小損失の線(破線)が、カット角の関数として最適な電極厚さを決める。
【0028】
例として、電極厚さ10%Λに対して図7から求められたLiTaO の最適な方位の一つは、48゜回転したYXカット[オイラー角(0゜,−42゜,0゜)]であり、一方42゜回転したYXカット[オイラー角(0゜,−48゜,0゜)]はAl電極厚さ5%Λに対してほぼ最適である。図8は、LiTaO の3方位たる36゜YX、42゜YX及び48゜YXカットにおける共振及び反共振周波数での伝搬損失を電極厚さの関数として示す。正規化した厚さに依存した各々の伝搬損失は、ほぼ零の損失値の最小値を有する。42゜YXカットでは、共振周波数での伝搬損失の最小が約7%Λにて生じ、反共振周波数での伝搬損失の最小が約4%Λにて生じる。よって、平均伝搬損失は、約5%Λにて最小である。48゜YXカットでは、共振及び反共振周波数での伝搬損失の最小が、それぞれ12%Λ及び8%Λにて生じ、平均伝搬損失は10%Λにて最小である。
【0029】
図9は、36゜YX、42゜YX及び48゜YXカットに対してシミュレーションした電気機械的結合係数k を電極厚さの関数として示す。すべての従属性(dependencies)は、約10%Λにて最大値を有する。μ’が36゜から48゜まで増加すると、圧電結合は一般に減少する。しかしながら、電極厚さがカット角μ’に対して最適化されて最小の平均伝搬損失を与えるならば、図10〜12に示されるように、最大の圧電結合たるk =0.082がμ’=48゜及びh/Λ=10%にて生じる。図10は、Al、Cu又はAuを電極材料の主成分とするSAWデバイスに対し、電極厚さとカット角との間の最適な関係を示し、図11及び図12は、図10により厚さを最適化した場合の電気機械的結合係数及び伝搬損失Lr=Laをカット角の関数としてそれぞれ示す。Alを電極材料として用いると、最大結合k =0.083が、μ’≒46.5゜及び厚さ約9%Λにて生じる一方、伝搬損失は0.0025dB/Λである。Auを電極材料とすると、最大結合k =0.086が、μ’≒47゜および最適厚さが約1.6%λにて生じ、また、Cuが電極材料の場合には、最大結合k =0.086が、μ’≒47゜および最適厚さが約3.6%Λにて生じる。
【0030】
従って、図10〜12により、第1及び第3オイラー角(λ及びθ)が(公称では)零に固定されている場合にAl電極の厚さが8%Λから13%Λまでのグレーティングでは、最適な回転角μ’は46゜より大きく54゜より小さいことが分かった。同じ場合に、Auを電極材料の主成分とすると、最適な回転角μ’は、電極厚さが1.5%Λから2.5%Λまでの範囲内で変わるときには46゜より大きく54゜より小さいことが分かり、Cuを電極材料の主成分とすると、最適な回転角μ’は、電極厚さが3%Λから6%Λまでの範囲内で変わるときには46゜より大きく54゜より小さいことが分かった。本発明の好ましい実施態様は、48゜に名目上等しいμ’の値、すなわちオイラー角(0゜,−42゜,0゜)を有する。
【0031】
図1による構造を有しかつLiTaO の36゜YX、42゜YX又は48゜YXカットの表面上に配置された3つのラダーフィルターのシミュレーションした周波数応答についての比較が図13に示され、帯域の拡大図が図14に示される。厚さ10%Λの電極パターンは、Alを主成分として用いる。48゜YXカットは、通過帯域における最適化された平均伝搬損失ゆえに、36゜YX及び42゜YXカットに比べてより低い挿入損失及びより良い形状ファクターを与える。
【0032】
上記説明したように、結晶方位の対称的カット(0゜,μ,0゜)からの逸脱(deviation)は、基板平面の逸脱の後にこの平面内で伝搬方向の適当な回転が行われる場合には、伝搬損失の有意な増加を必ずしも生じない。従って、非対称的カットを含めたより全般的な調査により、所望の伝搬特性を有し、パワーフロー角が零ではないが相対的に小さく、よってデバイス設計中に管理可能であるような方位のより広い範囲が見つかった。オイラー角μを−52゜から−36゜までの範囲内に固定し、角λ及びθの範囲を−5゜〜5゜に亘って調査した。分析した各μに対して、電極厚さは、図10に示す関係に従って最適となるように設定した。
【0033】
例として、オイラー角(λ,−42゜,θ)、(μ’=48゜)の方位についてさらに説明する。Alが電極材料として用いられ、最適な電極厚さは10%Λである。共振及び反共振周波数での伝搬損失、電気機械的結合係数並びにパワーフロー角についての等高線図(それぞれ図15、16、17及び18)は、LSAW特性を角λ及びθの関数として示す。図15及び図16における最小伝搬損失の線(ここでも破線で示す)はほぼ一致し、次の関係:θ=−1.365 λにより記述できる。−4゜より大きく+4゜より小さいλを用いた上述の関係により記述される方位では、共振及び反共振周波数での伝搬損失は0.003dB/Λを超えず、K は8%より大きい。これらの値は、対称的な方位(0゜,−42゜,0゜)、すなわち48%YXカットの値に近い。パワーフロー角の絶対値は、λが増大するにつれて大きくなるが、−4゜<λ<4゜のときには5゜を超えない。
【0034】
従来技術とは違って、例としてここに記載の本発明は、図19に関する例として記載のような平面14内にあるオイラー角λ、μ、θの許容可能な値を示すものであり、ウエダの米国特許第6,037,847号及び第5,874,869号に例として当該技術における記載がされたような線16に限定すべき1組のオイラー角を示しているのではない。
【0035】
さらなる分析により、電極厚さが図10に従って各μに対して最適に設定されて最小の平均伝搬損失を与えるならば、−52゜〜−36゜の範囲に固定されたμに対して、関係θ=−1.365 λが非対称的な線θ(λ)を適切に記述する。また、Au又はCuが電極材料の主成分である場合、μが−52゜〜−36゜の範囲内に固定されていれば、同じ関係が最適な方位(λ,μ,θ)の非対称的な線に対して参照できる。このことは図20、21及び22により示される。これらは、10%Λ厚のAl電極、4%Λ厚のCu電極及び1.8%Λ厚のAu電極のパターンを有するLiTaO の方位(λ,−42゜,−1.365 λ)に対し、角λに対する平均伝搬損失、電気機械的結合係数及びパワーフロー角をそれぞれ示す。3つの場合すべてにおいて、LSAW特性はλと共に非常にゆっくりと変化し、よって平均伝搬損失は、0.004dB/Λを超えず、−4゜<λ<4゜のときk2は8%より大きい一方、パワーフロー角の絶対値は5゜より小さい。
【0036】
従って、零でない第1及び第3オイラー角の場合には、第1オイラー角λは、その絶対値によって零でなくかつ4゜より小さく設定される。λの公称値はλ=+2゜となる。第2オイラー角μは、μが−52゜より大きいが−36゜よりは小さくなるようにかなり広い範囲内で選択できる。この第2の発明の好ましい実施態様では、μが−44゜より大きく−36゜よりは小さくなるように第2オイラー角を制限する。第3オイラー角θは、第1オイラー角に対する固定した関係θ=−1.365 λを有する。よって、好ましい実施態様でのθの公称値は、θ=−2.73゜である。
【0037】
本発明の多くの特徴や利点について、発明の構造や機能の詳細と共に述べてきたが、この開示は単なる説明であり、詳細において、特にSAWデバイスの種類、ダイ(die)上のデバイス方位及び部品の形状サイズ・配置についての選択において、本発明の原理内にて特許請求の範囲に表される用語の一般的な広い意味により示される十分な範囲にまで変更が可能であることが分かる。例えば、電極材料の主成分としての用語Alは、主成分としてAlを用いる合金を含むべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】共振及び反共振周波数にて同時に伝搬損失を最小化する必要があるフィルターの例として、ラダーフィルターの概念図を示す。
【図2】LiTaO の42゜回転したYXカット上のLSAWに対し、共振及び反共振周波数での伝搬損失を、波長について正規化したAl電極厚さの関数としてグラフに示す。
【図3】ラダーSAWフィルターの性能に対する共振及び反共振周波数での伝搬損失の増大の効果を概略的に示す図である。
【図4】初期結晶軸X,Y,Zに対するオイラー角を用いて、結晶面の方位とこの面における伝搬方向を概略的に示す。
【図5】LiTaO のμ’回転したYXカット上のAl電極を有するパターンに対し、共振周波数での伝搬損失の等高線をカット角μ’と正規化した電極厚さとの関数として示す。
【図6】LiTaO のμ’回転したYXカット上のAl電極を有するパターンに対し、反共振周波数での伝搬損失の等高線をカット角μ’と正規化した電極厚さとの関数として示す。
【図7】LiTaO のμ’回転したYXカット上のAl電極を有するパターンに対し、平均伝搬損失の等高線をカット角μ’と正規化した電極厚さとの関数として示す。
【図8】Al電極のパターンを有するLiTaO の36゜YX、42゜YX及び48゜YXカットに対する共振及び反共振周波数での伝搬損失を、正規化した電極厚さの関数としてグラフに示す。平均伝搬損失は、42゜YXカットではh/Λ≒0.05にて最小化され、48゜YXカットではh/Λ≒0.1にて最小化される。
【図9】Al電極のパターンを有するLiTaO の36゜YX、42゜YX及び48゜YXカットに対する電気機械的結合係数を、正規化した電極厚さの関数としてグラフに示す。
【図10】電極材料の主成分としてAl、Cu及びAuを有するLiTaO のμ’回転したYXカットに対し、最適な正規化した電極厚さとカット角μ’との関係を示す図である。
【図11】電極材料の主成分としてAl、Cu及びAuを有するLiTaO のμ’回転したYXカットに対し、最適化した厚さに対応する電気機械的結合係数と、図10の回転角依存性との関係をグラフに示す。
【図12】電極材料の主成分としてAl、Cu及びAuを有するLiTaO のμ’回転したYXカットに対し、最適化した厚さに対応する平均伝搬損失と、図10の回転角依存性との関係をグラフに示す。
【図13】LiTaO の36゜YX、42゜YX及び48゜YXカットの基板上に図1に従って構成された3つのフィルターのSAWフィルター周波数応答を示す図である。
【図14】フィルター通過帯域を含んだ図13の図の拡大部分を示す。
【図15】オイラー角(λ,−42゜,θ)により定められるLiTaO 基板上に配置され厚さ10%ΛのAl電極のパターンに対し、共振周波数での伝搬損失の等高線を、角λ及びθの関数として示す。ここで、最適な非対称方位の線たるθ=−1.365λが示される。
【図16】オイラー角(λ,−42゜,θ)により定められるLiTaO 基板上に配置され厚さ10%ΛのAl電極のパターンに対し、反共振周波数での伝搬損失の等高線を、角λ及びθの関数として示す。ここで、最適な非対称方位の線たるθ=−1.365λが示される。
【図17】オイラー角(λ,−42゜,θ)により定められるLiTaO 基板上に配置され厚さ10%ΛのAl電極のパターンに対し、電気機械的結合係数の等高線を、角λ及びθの関数として示す。ここで、最適な非対称方位の線たるθ=−1.365λが示される。
【図18】オイラー角(λ,−42゜,θ)により定められるLiTaO 基板上に配置され厚さ10%ΛのAl電極のパターンに対し、パワーフロー角の等高線を、角λ及びθの関数として示す。
【図19】SAWデバイスの性能を最適化するのに望ましい表面を達成するオイラー角の得られた面を示すオイラー角λ、μ、θの図である。
【図20】10%Λの厚みのAl電極、4%Λの厚みのCu電極、及び1.8%Λの厚みのAu電極を有する3つのパターンに対し、オイラー角(λ,−42゜,−1.365 λ)により定められる方位における平均伝搬損失をグラフに示す。
【図21】10%Λの厚みのAl電極、4%Λの厚みのCu電極、及び1.8%Λの厚みのAu電極を有する3つのパターンに対し、オイラー角(λ,−42゜,−1.365 λ)により定められる方位における電気機械的結合係数をグラフに示す。
【図22】10%Λの厚みのAl電極、4%Λの厚みのCu電極、及び1.8%Λの厚みのAu電極を有する3つのパターンに対し、オイラー角(λ,−42゜,−1.365 λ)により定められる方位におけるLSAWのパワーフロー角をグラフに示す。
【符合の説明】
10  圧電性基板
12  基板カット

Claims (18)

  1. 単結晶LiTaO の圧電性基板と、
    前記圧電性基板の表面上に設けられた電極パターンであって、電極厚さが約1%Λ〜約15%Λの範囲にある共振器を形成し、ここでΛは前記圧電性基板の前記表面上に励起される弾性表面波の音響波長である前記電極パターンと、
    を備え、前記圧電性基板が、オイラー角(λ,μ,θ)により定められる方位を有し、角λは−4゜〜+4゜の範囲にあり、角μは約−52゜〜約−36゜の範囲にあり、角θは約(−1.365λ−4)゜〜(−1.365λ+4)゜の範囲にあり、また、前記角λ及びθの一つが0゜に等しくない弾性表面波デバイス。
  2. λは約+2゜の値を有し、角μは−44゜より大きくかつ−36゜よりは小さく、角θは、θがほぼ−1.365λの値を有するとして定められてλに対して固定した関係を有する、請求項1記載の弾性表面波デバイス。
  3. θ=−2.73゜である、請求項2記載の弾性表面波デバイス。
  4. 前記電極の主材料成分がAlを含む、請求項1記載の弾性表面波デバイス。
  5. 前記電極の主材料成分がAuを含み、前記電極の厚さが約1%Λ〜約2.5%Λの範囲にある、請求項1記載の弾性表面波デバイス。
  6. 前記電極の主材料成分がCuを含み、前記電極の厚さが約1%Λ〜約6%Λの範囲にある、請求項1記載の弾性表面波デバイス。
  7. 単結晶LiTaO の圧電性基板と、
    前記圧電性基板の表面上に設けられた電極パターンであって、電極厚さが約1%Λ〜約15%Λの範囲にある共振器を形成し、ここでΛは前記圧電性基板の前記表面上に励起される弾性表面波の音響波長である前記電極パターンと、
    を備え、前記圧電性基板が、オイラー角(λ,μ,θ)により定められる非対称的な方位を有し、前記角λ及びθの一つが0゜に等しくなく、また、特性として0.01dB/Λより小さい伝搬損失と0.07より大きい電気機械的結合係数を備える、弾性表面波デバイス。
  8. 単結晶LiTaO の圧電性基板と、
    前記圧電性基板の表面上に設けられた電極パターンであって、電極厚さが約5%Λ〜約15%Λの範囲にある共振器を形成し、ここでΛは前記圧電性基板の前記表面上に励起される弾性表面波の音響波長であり、前記電極の主材料成分がAlを含む前記電極パターンと、
    を備え、前記圧電性基板が、オイラー角(λ,μ,θ)により定められる方位を有し、角λは0゜又はほぼ0゜であり、角μは約−44゜〜約−36゜の範囲にあり、角θは0゜又はほぼ0゜である、弾性表面波デバイス。
  9. 単結晶LiTaO の圧電性基板と、
    前記圧電性基板の表面上に設けられた電極パターンであって、電極厚さが約1.5%Λ〜約2.5%Λの範囲にある共振器を形成し、ここでΛは前記圧電性基板の前記表面上に励起される弾性表面波の音響波長であり、前記電極の主材料成分がAuを含む前記電極パターンと、
    を備え、前記圧電性基板が、オイラー角(λ,μ,θ)により定められる方位を有し、角λは0゜又はほぼ0゜であり、角μは約−44゜〜約−36゜の範囲にあり、角θは0゜又はほぼ0゜である弾性表面波デバイス。
  10. 単結晶LiTaO の圧電性基板と、
    前記圧電性基板の表面上に設けられた電極パターンであって、電極厚さが約3%Λ〜約6%Λの範囲にある共振器を形成し、ここでΛは前記圧電性基板の前記表面上に励起される弾性表面波の音響波長であり、前記電極の主材料成分がCuを含む前記電極パターンと、
    を備え、前記圧電性基板が、オイラー角(λ,μ,θ)により定められる方位を有し、角λは0゜又はほぼ0゜であり、角μは約−44゜〜約−36゜の範囲にあり、角θは0゜又はほぼ0゜である弾性表面波デバイス。
  11. 単結晶LiTaO からなる圧電性基板を備えた弾性表面波デバイスであって、前記圧電性基板は、オイラー角(λ,μ,θ)により定められる表面方位を有し、角λは−4゜〜+4゜の範囲にあり、角μは約−52゜〜約−36゜の範囲にあり、角θは約(−1.365λ−4)゜〜(−1.365λ+4)゜の範囲にあり、前記角λ及びθの一つが0゜に等しくない前記弾性表面波デバイス。
  12. Alを主材料成分とする電極から形成された前記表面上に電極パターンをさらに備え、前記電極パターンは、電極厚さが約1%Λ〜約15%Λの範囲にある共振器を形成し、ここでΛは前記圧電性基板の前記表面上に励起される弾性表面波の音響波長である、請求項11記載の弾性表面波デバイス。
  13. Auを主材料成分とする電極から形成された前記表面上に電極パターンをさらに備え、前記電極パターンは、電極厚さが約1%Λ〜約2.5%Λの範囲にある共振器を形成し、ここでΛは前記圧電性基板の前記表面上に励起される弾性表面波の音響波長である、請求項11記載の弾性表面波デバイス。
  14. Cuを主材料成分とする電極から形成された前記表面上に電極パターンをさらに備え、前記電極パターンは、電極厚さが約1%Λ〜約6%Λの範囲にある共振器を形成し、ここでΛは前記圧電性基板の前記表面上に励起される弾性表面波の音響波長である、請求項11記載の弾性表面波デバイス。
  15. 単結晶LiTaO からなる漏洩弾性表面波圧電性基板であって、オイラー角(λ,μ,θ)により定められる方位を有する表面を備え、角λは−4゜〜+4゜の範囲にあり、角μは約−52゜〜約−36゜の範囲にあり、角θは約(−1.365λ−4)゜〜(−1.365λ+4)゜の範囲にあり、前記角λ及びθの一つは0゜に等しくない前記漏洩弾性表面波圧電性基板。
  16. λが約+2゜の値を有し、角μが−44゜より大きくかつ−36゜より小さく、角θは、θがほぼ−1.365λの値を有するとして定められてλに対して固定した関係を有する、請求項15記載の漏洩弾性表面波圧電性基板。
  17. θ=−2.73゜である、請求項16記載の漏洩弾性表面波圧電性基板。
  18. 単結晶LiTaO からなる漏洩弾性表面波圧電性基板であって、オイラー角(λ,μ,θ)により定められる方位を有する表面を備え、角λは0又はほぼ0に設定され、角μは約−44゜〜−36゜の範囲にあり、角θは0又はほぼ0である前記漏洩弾性表面波圧電性基板。
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