JP2004506047A - 不飽和エステル及びそれらの芳香及び風味組成物での使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、式(I)の新規なα,β−不飽和エステルに関する。この新規な化合物は、強く非常に長く持続する果実風・パインアップル臭を、生のガルバナム様の内在的香りと共に示す。
Description
【0001】
不飽和エステル
本発明は、新規なα,β−不飽和エステル及びそれらの使用に関する。
【0002】
強いパインアップル及びガルバナム(galbanum)の内在的香り(undertone)を有する安価な植物の果実風及び生(green)の芳香は、香料の分野で極めて望ましい。天然及び商業的に入手できる化合物の多くは高価であり、安定性に欠けている。穏やかな弱いガルバナム型の化合物は、アリルアミルグリコレート〔国際風味及び芳香(International Flavors and Fragrances)〕、シクロガルバネート(Cyclogalbanate)(登録商標名)〔ドラゴコ(Dragoco)〕及びアリルシクロペンチルグリコレートを含めて入手することができ、後者は米国特許第4,735,932号明細書に記載されている。
【0003】
1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オンは、モリス(Morris)A.F.その他により、Perfumer & Flavorist, (16), 33, (1991)に、パインアップル及びヒヤシンスの特徴を有するガルバナムの強力な金属臭を連想させる臭いを示す香料のための重要な化合物として記載されている。その化合物は、香料及び香料生成物に、新鮮で、生の、花及び果実風の特徴を付加する。
【0004】
出願番号EP 105851の未だ公告されていない欧州特許出願には、α,β−不飽和ケトンが記載されている。
【0005】
本発明の目的は、生の強力なガルバナムの内在的香りを伴った値打ちのある長く持続する果実風、主にパインアップル様の臭いを有する新規な化合物を与えることにある。
【0006】
ガルバナム様の内在的香りと共に、強力で非常に長続きする果実風パインアップルの臭いが、式I:
【0007】
【0008】
〔式中、R1は2の位置に二重結合を有する直鎖又は分岐鎖C3〜C4アルケニル残基、又はC4アルキルシクロアルキル残基、即ち、アリル、メタアリル、クロトイル、又はメチルシクロプロピル残基であり、そして
Xは、式A:
【0009】
【0010】
(式中、
R2、R3は、独立に水素、メチル、又はエチルであり、
環系A中の一つ以上の水素原子は、(R4)yによって置換されていてもよく、ここでR4は直鎖又は分岐鎖C1〜C4炭化水素残基であり、
yは、1〜4の整数であり、
全ての残基R4の炭素原子の合計は4以下であり、
kは、0、又は1、2、又は3の整数であり、
式A中の点線は、場合により一つの二重結合を表す。)
の残基であるか、又は
Xは式B:
【0011】
【0012】
(式中、
R5又はR6は、環系Bのどの位置にあっても独立に水素、又は直鎖又は分岐鎖C1〜C3炭化水素残基であり、R5とR6の炭素原子の合計は3以下であり、
nは、0、又は1又は2の整数であり、
mは、0、又は1又は2の整数であり、
式B中の点線は、場合により位置1又は2のいずれかの二重結合を表す。)
の残基である。〕
の化合物により示されることが全く思いがけなく見出された。
【0013】
上記式には、全ての異なった可能な立体及び二重結合異性体が含まれる。
【0014】
式Iaの新規な化合物が好ましい:
【0015】
【0016】
式中、
R2、R3は、独立に水素、又はメチルであり、
環系A中の一つ以上の水素原子は、(R4)yによって置換されていてもよく、ここでR4は直鎖又は分岐鎖C1〜C4炭化水素残基であり、
yは、1〜4の整数であり、
全ての残基R4の炭素原子の合計は4以下であり、
kは、0又は1である。
【0017】
更に、式(I)の好ましい化合物は、R1がC4アルキルシクロアルキル(例えば、メチルシクロプロピル)、又は位置2に二重結合を有するC4アルケニル残基(例えば、クロトイル)であり、
Xが式A:
【0018】
【0019】
(式中、
R2及びR3は、独立に水素、又はメチルであり、
環系A中の一つ以上の水素原子は、(R4)yによって置換されていてもよく、ここでR4は直鎖又は分岐鎖C1〜C4炭化水素残基であり、
yは、1〜4の整数であり、
全ての残基R4の炭素原子の合計は4以下であり、
kは、0又は1である。)
の残基である場合の化合物である。
【0020】
式I(式中、Xは式Aの残基である)の新規なα,β−不飽和エステルは、方式1に示したような、当分野で既知の手順に従って製造することができる。
【0021】
【0022】
出発ケトン(a)は、当分野でよく知られているクネベナーゲル反応により化合物(b)へ転化することができる。α,β−不飽和ジエステルは、金属水酸化物又は水素により(c)へ還元し、次に(d)へ鹸化することができる。型(d)の二酸を、次に脱カルボキシル化し、その場でメチレン化して構造(e)(R2、R3=H)のα,β−不飽和一酸にし、それは化学者に既知の種々の条件下でエステル化することができる。
【0023】
別法として、アルキリデン単位を、方式2で描いたように導入してもよい:構造(g)のアリルエステルとアルデヒド又はケトンとのLDAの存在下での縮合に続き、中間アルコール(h)(R2、R3=H、アルキル)を脱水し、希望のエステル(f)にする。
【0024】
【0025】
式I(式中、Xは式Bの残基である)の新規なα,β−不飽和エステルは、方式3に例示した方法に従って対応する二環式ケトンから製造することができる。
【0026】
【0027】
式中、Xが式Bの残基である場合のα,β−不飽和エステルは、一般にシス/トランス異性体の混合物として得られる。二重結合は1又は2のいずれかの位置にある。
【0028】
本発明による化合物を含有する組成物は、果実風の感覚刺激特性を有する。上で言及した感覚刺激特性は、それら新規な化合物を、種々の機能性の芳香用途によく適しているのみならず、生のガルバナム及び果実風の独特な香りを精細な香料生成物に付与するのに適している。前記優れた特性の外に、本発明の化合物は、優れた拡散性及び/又は大きな直接付着性(substantivity)を示し、後者は臭いの持続性を意味する。大きな拡散性及び直接付着性は、洗剤で洗浄した織物、又は新規なα,β−不飽和エステルの一種類以上を含有する軟化剤で処理した織物でよく認められている。典型的な新鮮で生の臭いは、湿潤織物でも既に強く認められ、後で乾燥した材料でも同様に認められている。
【0029】
優れた臭い及び適用品質により、これらの新規な化合物は、香水、家庭用製品、洗濯用製品、ボディーケアー製品、及び化粧品のような精細な機能的香料のどのような分野でも使用される優れた芳香剤である。
【0030】
本発明による化合物を含有する芳香又は風味組成物は、場合により天然及び/又は合成起源の数多くの感覚刺激成分と一緒にすることができる。天然芳香及び風味の範囲には、容易に揮発する成分の外に、穏やかに揮発する成分及びほんの僅かしか揮発しない成分も含まれる。合成感覚刺激成分には、実質的に全ての種類の感覚刺激物質からの代表的なものが包含される。次のリストは、本発明の化合物と一緒にすることができる既知の感覚刺激成分の例を構成している。
【0031】
天然生成物:樹上コケ無水物(absolute)、メボウキ油、熱帯フルーツ油(例えば、ベルガモット油、マンダリン油等)、乳香無水物、ギンバイカ油、パルマローザ(palmarosa)油、パチュリ油、プティトグレイン(petitgrain)油、ヨモギ油、ラベンダー油、ローズ油、ジャスミン油、イランイラン油等;
【0032】
アルコール類:ファルネソール(farnesol)、ゲラニオール、リナロオール、ネロール、フェニルエチルアルコール、ロジノール、シンナミックアルコール、(Z)−ヘキセ−3−エン−1−オール、メントール、α−テルピネオール等;
【0033】
アルデヒド類:シトラール、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、リリアル(Lilial)、メチルイオノン(methylionone)、ベルベノン(verbenone)、ヌートカトン(nootkatone)、ゲラニルアセトン等;
【0034】
エステル類:フェノキシ酢酸アリル、サリチル酸ベンジル、プロピオン酸シンナミル、酢酸シトロネリル、酢酸デシル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酪酸ジメチルベンジルカルビニル、アセト酢酸エチル、イソ酪酸シス−3−ヘキセニル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、酢酸リナリル、メチルジヒドロジャスモネート、プロピオン酸スチラリル、酢酸ベチベリル、酢酸ベンジル、酢酸ゲラニル等;
【0035】
ラクトン類:γ−ウンデカラクトン、δ−デカラクトン、ペンタデカノリド、12−オキサヘキサデカノリド等;
【0036】
アセタール類:ビリジン(Viridine)(フェニルアセトアルデヒド ジメチルアセタール)等;
【0037】
香料で屡々用いられる他の成分:インドール、p−メンタ−8−チオール−3−オン、メチルオイゲノール、オイゲノール、アネトール等。
【0038】
本発明の新規な化合物は、特に花の香り(谷間のユリ、バラ、アイリス、ジャスミン、イランイラン、水仙の香り等)の外、木質、チプレ(chypre)及び動物の臭い、タバコ様パチュリ組成物等と良く調和する。
【0039】
本発明の化合物が組成物に用いられる%は、大量市場製品(例えば、クリーニング組成物、脱臭剤等)での1000部当たり数部から、精細な香料のためのアルコール抽出物中の数%までの範囲の広い限界内で変化させることができる。全ての場合で、少量の場合でも、式Iの化合物は、生のガルバナム及び強い新鮮な生の果実風の香り、及び量感(volume)(強度、拡散性)及び臭いの持続性(直接付着性)が顕著に増大した芳香組成物を与える。
【0040】
実際の最終生成物の配合及び用途の種類についての限定はない:オーデコロン、トイレット水、香水、香料、ボディーケアー及び化粧品製品、例えば、クリーム、シャンプー、石鹸、家庭用製品、例えば、洗剤、家庭用クリーナー、織物柔軟化剤等を考慮に入れることができる。
【0041】
本発明による化合物の感覚刺激特性は、新規な化合物を、食物及び飲料製品に強いパインアップル及びガルバナム風味を与えるのに良く適したものにする。
【0042】
本発明を、例示のために次の実施例により更に記述する。
【0043】
全ての化合物はそれらの 1H−NMR−〔化学的移行(δ)は、TMSからのppm減少方向で与えられている;カップリング定数JはHzで与えられている〕、IR−及びMS−スペクトルにより明確に同定された。
【0044】
上で言及し、実施例で言及するありふれた名前の正確な定義については、U.S.A.イリノイ州キャロルストリームのアルアード出版会社(Allured Publishing Corporation)によるFlavor and Fragrance materials(1998)及びU.S.A.ニュージャージー州モントクレアの著者により刊行されたArctander, Perfume and Flavor Chemicals(1969)を参照されたい。
【0045】
例1
2−シクロヘキシル−アクリル酸アリルエステル
a) シクロヘキシリデン−マロン酸ジメチルエステル
マロン酸ジメチル(45g、340mM)、シクロヘキサノン(32g、328mM)及びピリジン(110ml、1.36モル)を、THF/CH2Cl2(1:3.2)中にTiCl4(75ml、680mM)を入れた溶液へ0℃で順次添加した。0.5時間後、反応を室温へ到達させ、一晩中撹拌し続けた。水(420ml)を添加し、混合物をCH2Cl2(2×400ml)で抽出した。有機相を飽和NaHCO3、水、及び塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。粗製生成物を蒸留し(bp96℃/0.6トール)無色の液体41.7g(60%)を得た。 1H−NMR−(200MHz、CDCl3):3.75(s、6H、CO2CH3)、2.52−2.47(m、4H)、1.75−1.51(m、6H)ppm。
【0046】
b) シクロヘキシル−マロン酸ジメチルエステル
エタノール(45ml)中に水素化ホウ素ナトリウム(3.78g、96mM)を入れた溶液を、エタノール(80ml)中にシクロヘキシリデン−マロン酸ジメチルエステルを入れた混合物中へ0℃で滴下した。7.5時間後、更に或る量の水素化物(1g)を添加した。2時間後、反応を、10%HCl(pH〜1)をゆっくり添加することによりクエンチし、反応混合物をCH2Cl2(200ml)で希釈した。有機相を分離し、水性相をCH2Cl2で抽出した。一緒にした有機相を塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。残留物を蒸留し(沸点、84℃、0.3トール)、24.7g(60%)の無色の油を得た。
【0047】
【0048】
c) シクロヘキシル−マロン酸
上記ジエステル(19g、88.8mM)をNaOH水溶液(140ml、4.4M)中に入れた懸濁物を、80℃で6時間撹拌した。混合物を室温へ冷却し、HClでpH=1へ酸性化した。溶液を減圧下で固体が析出するまで濃縮した。固体を濾過して除去し、濾液を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を前記固体と一緒にし、溶液を乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮して14.8g(90%)の二酸を得、それを更に精製することなく次の工程で用いた。
【0049】
d) 2−シクロヘキシル−アクリル酸メチルエステル
ピペリジン(2.1ml、79.6mM)及びパラホルムアルデヒド(7.7g、266mM)を、シクロヘキシル−マロン酸(14.8g、79.6mM)をピリジン(85ml)に入れた溶液に添加した。混合物を120℃で40分間加熱した。次にピリジンを真空中で蒸発し、混合物を濃HClで酸性化した。得られた溶液をジエチルエーテル(3×100ml)で抽出し、有機相を塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。残留物をシリカによるクロマトグラフィー(CH2Cl2:メタノール=97:3)により精製し、10.7g(80%)の無色の油を得た。
【0050】
【0051】
e) 2−シクロヘキシル−アクリル酸アリルエステル
臭い:直線的、果実風、ガルバノン、パインアップル、生。
2−シクロヘキシル−アクリル酸(2.9g、19.2mM)をトルエン(19ml)中に入れた溶液を、アリルアルコール(1.7ml、23mM)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、4.74g、23mM)、及び4−ジメチルアミノピリジン(DMAP、2.8g、23mM)をトルエン(40ml)中に入れた混合物へ添加した。12時間後、反応混合物をシリカプラクに通し、CH2Cl2で溶離し、真空中で濃縮した。粗製材料をシリカによるクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:CH2Cl2=70:30)、2.7g(74%)の無色の油を得た。
【0052】
【0053】
4.66(ddd、J=5.6、1.5、1.5Hz、2H、OCH2)、2.47(ttd、J=11.6、3.3、1.3Hz、1H、1′−H)、1.85−1.71(m、5H)、1.41−1.29(m、2H)、1.24−1.06(m、3)ppm。MS(EI):194(M+、3)、165(2)、153(20)、135(56)、117(19)、107(65)、81(42)、78(84)、67(100)。IR(ATR):2926s、2853m、1717vs、1449m、1274s、1231s、1150vs、1116s、984m、936m cm−1。
【0054】
例2
2−シクロヘキシル−アクリル酸メタアリルエステル
臭い:果実風、パインアップル、ガルバノン、生(green)、花風。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):6.14(s、1H、3−Ha)、5.48(s、1H、3−Hb)、
【0055】
【0056】
1.37−1.27(m、2H)、1.19−1.04(m、3H)ppm。MS(EI):208(M+、1)、163(2)、137(100)、135(17)、107(39)、81(24)、78(32)、67(35)。
【0057】
例3
2−シクロヘキシル−アクリル酸クロトイルエステル
臭い:ガルバノン、果実風、生(green)。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):6.09(d、J=0.9Hz、1H、3−Ha)、
【0058】
【0059】
4.56(d、J=5.9Hz、2H、OCH2)、2.47−2.39(m、1H、1′−H)、1.81−1.70(m、8H)、1.39−1.28(m、2H)、1.19−1.05(m、3H)、ppm。MS(EI):208(M+、3)、179(11)、154(12)、135(32)、126(31)、107(38)、81(46)、798(53)、67(100)。
【0060】
例4
2−シクロヘキシル−アクリル酸メチルシクロプロピルエステル
臭い:ガルバノン、果実風、パインアップル、生(green)。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):6.11(s、1H、3−Ha)、5.45(s、1H、3−Hb)、3.97(d、J=7.2Hz、2H、OCH2)、2.46−2.40(m、1H、1′−H)、1.81−1.65(m、5H)、1.39−1.27(m、2H)、1.21−1.06(m、4H)、0.55−0.52(m、2H)、0.29−0.26(m、2H)ppm。MS(EI):208(M+、28)、193(19)、165(16)、137(100)、135(16)、109(31)、107(28)、81(34)、79(46)、67(66)。
【0061】
例5
2−シクロヘキシル−2−ブテン酸アリルエステル
臭い:ガルバノン、ダイナスコン(dynascone)、果実風、生(green)。
【0062】
【0063】
4.59(d、J=5.5Hz、2H、OCH2)、2.54−2.45(m、1H、1′−H)、1.85−1.65(m、5H)、1.79(d、J4,3=7.1Hz、3H、4−H)、1.52−1.50(m、2H)、1.31−1.10(m、3H)、ppm。MS(EI):208(M+、9)、167(50)、149(75)、121(41)、107(19)、93(62)、81(100)、79(86)、67(91)。
【0064】
例6
2−シクロヘキシル−2−ペンテン酸アリルエステル
臭い:ガルバノン様、果実風。
【0065】
1H−NMR(400MHz、CDCl3):6.57(t、J3,4=7.3Hz、1H、3−H)、
【0066】
【0067】
4.66−4.54(m、2H、OCH2)、2.51−2.44(m、1H、1′−H)、2.19(dq、J4,3=7.3、J4,5=7.5Hz、2H、4−H)、1.82.1.60(m、5H)、1.51−1.48(m、2H)、1.28−1.11(m、3H)、1.03(t、J5,4=7.5Hz、3H、5−H)、ppm。MS(EI):222(M+、10)、193(11)、181(74)、163(68)、135(57)、107(27)、95(61)、81(91)、79(100)、67(98)。
【0068】
例7
2−(4−エチル−シクロヘキシル)−アクリル酸アリルエステル
臭い:果実風、生、バラ風、ガルバノン。
3/2の比率で二種類の異性体:
【0069】
【0070】
4.65(d、J=5.6Hz、2H、OCH2)、2.56−2.40(m、1H、1′−H)、1.86−1.80(m、1H)、1.59−0.87(m、10H)、0.88/0.87(2t、J=7.2Hz、3H、CH2CH3)ppm。MS(EI):222(M+、8)、193(9)、181(30)、163(69)、145(22)、135(98)、107(72)、95(76)、93(83)、81(67)、79(100)、67(82)。IR(ATR):2924s、2857m、1718vs、1450m、1277m、1153s、1121s、985m、935m cm−1。
【0071】
例8
2−(4−t−ブチル−シクロヘキシル)−アクリル酸アリルエステル
臭い:生(green)、ガルバノン、果実風。
1/1の比率で二種類の異性体:
【0072】
【0073】
4.67−4.64(m、2H、OCH2)、2.94−2.88/2.42−2.38(2m、1H、1′−H)、1.98−1.81(m、3H)、1.68−1.52(m、2H)、1.20/0.98(m、4H)、0.86/0.82(2s、9H、C(CH3)3)ppm。MS(EI):250(M+、2)、209(6)、193(56)、163(16)、152(22)、135(57)、107(76)、105(40)、981(46)、81(40)、79(100)、67(58)。IR(ATR):2940s、2863m、1719vs、1450m、1365m、1273m、1237m、1157s、1121s、986m 931m cm−1。
【0074】
例9
2−(3−t−ブチル−シクロヘキシル)−アクリル酸アリルエステル
臭い:土風、樹木風、生(green)、果実風。
異性体の混合物:
【0075】
【0076】
MS(EI):250(M+、1)、235(1)、193(58)、163(18)、153(18)、147(20)、135(63)、107(77)、105(37)、91(53)、81(43)、79(100)、77(42)、67(70)。IR(ATR):2939s、2864m、1720vs、1365m、1273s、1151s、1123s、1108s、985m 931s cm−1。
【0077】
例10
2−シクロヘキセ−3−エニル−アクリル酸アリルエステル
臭い:果実風、パインアップル、ガルバノン、生(green)。
【0078】
【0079】
4.67(m、2H、OCH2)、2.81−2.73(m、1H、1′−H)、2.29−2.07(m、3H)、1.96−1.82(m、2H)、1.56−1.45(m、1H)ppm。MS(EI):192(M+、1)、151(51)、133(64)、105(100)、91(38)、79(84)、67(14)、53(34)、41(64)。IR(ATR):3024s、2917m、2839s、1717vs、1330m、1266m、1136vs、982m 939m cm−1。
【0080】
例11
3,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボン酸アリルエステル
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボン酸アリルエステル
a) 3,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボニトリル
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボニトリル
オクタヒドロナフタレン−2−オン(30.4g、0.2M)、ZnI2(0.1g)、KCN(39g、0.6M)、及びシリル塩化トリメチル(34.6g、0.32M)をアセトニトリル(40ml)に入れた混合物を、25時間還流した。褐色の懸濁物を濾過した。濾液を真空中で濃縮し(残留物を次亜塩素酸ナトリウムの溶液で分解した)、ベンゼン(80ml)とピリジン(200ml)との混合物中に再溶解した。塩化ホスホリル(153g、0.6M)を滴下し、得られた混合物を8時間還流温度へ加熱した。暗い色の溶液を冷却し、次に氷(0.5リットル)上に注ぎ、ペンタンで抽出した。有機相を水及び塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。残留物を蒸留(沸点、110℃/0.3トール)し、28.2g(87%)の無色の油を得た。1/3/10/4の比率で4種類の異性体の混合物: 1H−NMR(400MHz、CDCl3):
【0081】
【0082】
2.32−1.95(m、3H)、1.86−0.85(m、11H)ppm。GCMS(EI)異性体1:161(M+、79)、146(48)、132(42)、95(100)、81(27)、77(31)、67(52);異性体2:161(M+、98)、146(43)、132(39)、95(87)、82(38)、77(33)、67(100);異性体3:161(M+、78)、146(45)、132(43)、95(100)、81(28)、77(36)、67(49);異性体4:161(M+、65)、146(31)、132(28)、95(57)、82(52)、77(30)、67(100)。IR(ATR):2923vs、2854s、2215m、1634m、1448s、882m cm−1。
【0083】
b) 3,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボン酸アリルエステル
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボン酸アリルエステル
臭い:果実風、甘味、僅かに生(green)風。
カルボニトリル(6.5g、40.4mM、工程a)で調製したもの)、酢酸(30ml)、及び濃塩酸(40ml)の溶液を、7時間還流温度へ加熱した。次に溶液を室温へ冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を水及び塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。残留物を数滴のジメチルホルムアミドを含有するクロロホルム中に溶解した。塩化オキサリル(15.4g、121mM)を滴下し、溶液を室温で3時間撹拌し、再び真空中で濃縮した。得られた酸塩化物をクロロホルム(30ml)中に取り込み、アリルアルコール(5.86g、0.1M)、ピリジン(8.0g、0.1M)、及びDMAP(50mg)をクロロホルム(20ml)中に入れた溶液に5℃で添加した。混合物を3時間撹拌した後、水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機相をHCl水溶液(1N)、水及び塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。残留物をシリカによるクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、99:1)で精製し、4.9g(55%)のアリルエステルを4種類の異性体の混合物として得た。
【0084】
【0085】
4.68−4.58(m、2H、OCH2)、2.48−2.09(m、3H)、1.91−0.85(m、11H)ppm。GCMS(EI)異性体1:220(M+、12)、179(17)、161(18)、133(100)、91(70)、79(15)、67(22);異性体2:220(M+、5)、179(40)、161(26)、135(54)、133(100)、91(68)、79(49)、67(59);異性体3:220(M+、7)、179(44)、161(29)、133(100)、91(65)、79(47)、67(53);異性体4:220(M+、17)、179(50)、163(44)、161(40)、133(100)、91(62)、81(46)、79(51)、67(68)。IR(ATR):2923sm、2853m、1711vs、1647m、1447m、1234vs、1061s、989m、928m cm−1。
【0086】
例12
人の化粧品のための組成物
【0087】
この人の芳香と調和して、2−シクロヘキシル−アクリル酸アリルエステルは、新鮮で清浄な特徴を更に強くている。それは、濃厚さ及び量感を与え、この羊歯(シダの葉)芳香の拡散性を増大する。それは、生の柑橘類及び自生の(agrestic)最初の香り(top note)の発散効果を増大し、花、じゃこう、琥珀、及び樹木芯部、及び無甘味風の香りと調和する。
【0088】
APC(多目的クリーナー)用の新鮮なラベンダイン (lavandine) 組成物
【0089】
2−シクロヘキシル−アクリル酸アリルエステルの生のガルバナムの香りは、芳香に新鮮で清浄な効果を与え、この組成物のラベンダイン(lavandine)の特徴を向上する。2−シクロヘキシル−アクリル酸アリルエステル混合物は、自生の柑橘類及び果実風の香りとよく混和する。
不飽和エステル
本発明は、新規なα,β−不飽和エステル及びそれらの使用に関する。
【0002】
強いパインアップル及びガルバナム(galbanum)の内在的香り(undertone)を有する安価な植物の果実風及び生(green)の芳香は、香料の分野で極めて望ましい。天然及び商業的に入手できる化合物の多くは高価であり、安定性に欠けている。穏やかな弱いガルバナム型の化合物は、アリルアミルグリコレート〔国際風味及び芳香(International Flavors and Fragrances)〕、シクロガルバネート(Cyclogalbanate)(登録商標名)〔ドラゴコ(Dragoco)〕及びアリルシクロペンチルグリコレートを含めて入手することができ、後者は米国特許第4,735,932号明細書に記載されている。
【0003】
1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オンは、モリス(Morris)A.F.その他により、Perfumer & Flavorist, (16), 33, (1991)に、パインアップル及びヒヤシンスの特徴を有するガルバナムの強力な金属臭を連想させる臭いを示す香料のための重要な化合物として記載されている。その化合物は、香料及び香料生成物に、新鮮で、生の、花及び果実風の特徴を付加する。
【0004】
出願番号EP 105851の未だ公告されていない欧州特許出願には、α,β−不飽和ケトンが記載されている。
【0005】
本発明の目的は、生の強力なガルバナムの内在的香りを伴った値打ちのある長く持続する果実風、主にパインアップル様の臭いを有する新規な化合物を与えることにある。
【0006】
ガルバナム様の内在的香りと共に、強力で非常に長続きする果実風パインアップルの臭いが、式I:
【0007】
【0008】
〔式中、R1は2の位置に二重結合を有する直鎖又は分岐鎖C3〜C4アルケニル残基、又はC4アルキルシクロアルキル残基、即ち、アリル、メタアリル、クロトイル、又はメチルシクロプロピル残基であり、そして
Xは、式A:
【0009】
【0010】
(式中、
R2、R3は、独立に水素、メチル、又はエチルであり、
環系A中の一つ以上の水素原子は、(R4)yによって置換されていてもよく、ここでR4は直鎖又は分岐鎖C1〜C4炭化水素残基であり、
yは、1〜4の整数であり、
全ての残基R4の炭素原子の合計は4以下であり、
kは、0、又は1、2、又は3の整数であり、
式A中の点線は、場合により一つの二重結合を表す。)
の残基であるか、又は
Xは式B:
【0011】
【0012】
(式中、
R5又はR6は、環系Bのどの位置にあっても独立に水素、又は直鎖又は分岐鎖C1〜C3炭化水素残基であり、R5とR6の炭素原子の合計は3以下であり、
nは、0、又は1又は2の整数であり、
mは、0、又は1又は2の整数であり、
式B中の点線は、場合により位置1又は2のいずれかの二重結合を表す。)
の残基である。〕
の化合物により示されることが全く思いがけなく見出された。
【0013】
上記式には、全ての異なった可能な立体及び二重結合異性体が含まれる。
【0014】
式Iaの新規な化合物が好ましい:
【0015】
【0016】
式中、
R2、R3は、独立に水素、又はメチルであり、
環系A中の一つ以上の水素原子は、(R4)yによって置換されていてもよく、ここでR4は直鎖又は分岐鎖C1〜C4炭化水素残基であり、
yは、1〜4の整数であり、
全ての残基R4の炭素原子の合計は4以下であり、
kは、0又は1である。
【0017】
更に、式(I)の好ましい化合物は、R1がC4アルキルシクロアルキル(例えば、メチルシクロプロピル)、又は位置2に二重結合を有するC4アルケニル残基(例えば、クロトイル)であり、
Xが式A:
【0018】
【0019】
(式中、
R2及びR3は、独立に水素、又はメチルであり、
環系A中の一つ以上の水素原子は、(R4)yによって置換されていてもよく、ここでR4は直鎖又は分岐鎖C1〜C4炭化水素残基であり、
yは、1〜4の整数であり、
全ての残基R4の炭素原子の合計は4以下であり、
kは、0又は1である。)
の残基である場合の化合物である。
【0020】
式I(式中、Xは式Aの残基である)の新規なα,β−不飽和エステルは、方式1に示したような、当分野で既知の手順に従って製造することができる。
【0021】
【0022】
出発ケトン(a)は、当分野でよく知られているクネベナーゲル反応により化合物(b)へ転化することができる。α,β−不飽和ジエステルは、金属水酸化物又は水素により(c)へ還元し、次に(d)へ鹸化することができる。型(d)の二酸を、次に脱カルボキシル化し、その場でメチレン化して構造(e)(R2、R3=H)のα,β−不飽和一酸にし、それは化学者に既知の種々の条件下でエステル化することができる。
【0023】
別法として、アルキリデン単位を、方式2で描いたように導入してもよい:構造(g)のアリルエステルとアルデヒド又はケトンとのLDAの存在下での縮合に続き、中間アルコール(h)(R2、R3=H、アルキル)を脱水し、希望のエステル(f)にする。
【0024】
【0025】
式I(式中、Xは式Bの残基である)の新規なα,β−不飽和エステルは、方式3に例示した方法に従って対応する二環式ケトンから製造することができる。
【0026】
【0027】
式中、Xが式Bの残基である場合のα,β−不飽和エステルは、一般にシス/トランス異性体の混合物として得られる。二重結合は1又は2のいずれかの位置にある。
【0028】
本発明による化合物を含有する組成物は、果実風の感覚刺激特性を有する。上で言及した感覚刺激特性は、それら新規な化合物を、種々の機能性の芳香用途によく適しているのみならず、生のガルバナム及び果実風の独特な香りを精細な香料生成物に付与するのに適している。前記優れた特性の外に、本発明の化合物は、優れた拡散性及び/又は大きな直接付着性(substantivity)を示し、後者は臭いの持続性を意味する。大きな拡散性及び直接付着性は、洗剤で洗浄した織物、又は新規なα,β−不飽和エステルの一種類以上を含有する軟化剤で処理した織物でよく認められている。典型的な新鮮で生の臭いは、湿潤織物でも既に強く認められ、後で乾燥した材料でも同様に認められている。
【0029】
優れた臭い及び適用品質により、これらの新規な化合物は、香水、家庭用製品、洗濯用製品、ボディーケアー製品、及び化粧品のような精細な機能的香料のどのような分野でも使用される優れた芳香剤である。
【0030】
本発明による化合物を含有する芳香又は風味組成物は、場合により天然及び/又は合成起源の数多くの感覚刺激成分と一緒にすることができる。天然芳香及び風味の範囲には、容易に揮発する成分の外に、穏やかに揮発する成分及びほんの僅かしか揮発しない成分も含まれる。合成感覚刺激成分には、実質的に全ての種類の感覚刺激物質からの代表的なものが包含される。次のリストは、本発明の化合物と一緒にすることができる既知の感覚刺激成分の例を構成している。
【0031】
天然生成物:樹上コケ無水物(absolute)、メボウキ油、熱帯フルーツ油(例えば、ベルガモット油、マンダリン油等)、乳香無水物、ギンバイカ油、パルマローザ(palmarosa)油、パチュリ油、プティトグレイン(petitgrain)油、ヨモギ油、ラベンダー油、ローズ油、ジャスミン油、イランイラン油等;
【0032】
アルコール類:ファルネソール(farnesol)、ゲラニオール、リナロオール、ネロール、フェニルエチルアルコール、ロジノール、シンナミックアルコール、(Z)−ヘキセ−3−エン−1−オール、メントール、α−テルピネオール等;
【0033】
アルデヒド類:シトラール、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、リリアル(Lilial)、メチルイオノン(methylionone)、ベルベノン(verbenone)、ヌートカトン(nootkatone)、ゲラニルアセトン等;
【0034】
エステル類:フェノキシ酢酸アリル、サリチル酸ベンジル、プロピオン酸シンナミル、酢酸シトロネリル、酢酸デシル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酪酸ジメチルベンジルカルビニル、アセト酢酸エチル、イソ酪酸シス−3−ヘキセニル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、酢酸リナリル、メチルジヒドロジャスモネート、プロピオン酸スチラリル、酢酸ベチベリル、酢酸ベンジル、酢酸ゲラニル等;
【0035】
ラクトン類:γ−ウンデカラクトン、δ−デカラクトン、ペンタデカノリド、12−オキサヘキサデカノリド等;
【0036】
アセタール類:ビリジン(Viridine)(フェニルアセトアルデヒド ジメチルアセタール)等;
【0037】
香料で屡々用いられる他の成分:インドール、p−メンタ−8−チオール−3−オン、メチルオイゲノール、オイゲノール、アネトール等。
【0038】
本発明の新規な化合物は、特に花の香り(谷間のユリ、バラ、アイリス、ジャスミン、イランイラン、水仙の香り等)の外、木質、チプレ(chypre)及び動物の臭い、タバコ様パチュリ組成物等と良く調和する。
【0039】
本発明の化合物が組成物に用いられる%は、大量市場製品(例えば、クリーニング組成物、脱臭剤等)での1000部当たり数部から、精細な香料のためのアルコール抽出物中の数%までの範囲の広い限界内で変化させることができる。全ての場合で、少量の場合でも、式Iの化合物は、生のガルバナム及び強い新鮮な生の果実風の香り、及び量感(volume)(強度、拡散性)及び臭いの持続性(直接付着性)が顕著に増大した芳香組成物を与える。
【0040】
実際の最終生成物の配合及び用途の種類についての限定はない:オーデコロン、トイレット水、香水、香料、ボディーケアー及び化粧品製品、例えば、クリーム、シャンプー、石鹸、家庭用製品、例えば、洗剤、家庭用クリーナー、織物柔軟化剤等を考慮に入れることができる。
【0041】
本発明による化合物の感覚刺激特性は、新規な化合物を、食物及び飲料製品に強いパインアップル及びガルバナム風味を与えるのに良く適したものにする。
【0042】
本発明を、例示のために次の実施例により更に記述する。
【0043】
全ての化合物はそれらの 1H−NMR−〔化学的移行(δ)は、TMSからのppm減少方向で与えられている;カップリング定数JはHzで与えられている〕、IR−及びMS−スペクトルにより明確に同定された。
【0044】
上で言及し、実施例で言及するありふれた名前の正確な定義については、U.S.A.イリノイ州キャロルストリームのアルアード出版会社(Allured Publishing Corporation)によるFlavor and Fragrance materials(1998)及びU.S.A.ニュージャージー州モントクレアの著者により刊行されたArctander, Perfume and Flavor Chemicals(1969)を参照されたい。
【0045】
例1
2−シクロヘキシル−アクリル酸アリルエステル
a) シクロヘキシリデン−マロン酸ジメチルエステル
マロン酸ジメチル(45g、340mM)、シクロヘキサノン(32g、328mM)及びピリジン(110ml、1.36モル)を、THF/CH2Cl2(1:3.2)中にTiCl4(75ml、680mM)を入れた溶液へ0℃で順次添加した。0.5時間後、反応を室温へ到達させ、一晩中撹拌し続けた。水(420ml)を添加し、混合物をCH2Cl2(2×400ml)で抽出した。有機相を飽和NaHCO3、水、及び塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。粗製生成物を蒸留し(bp96℃/0.6トール)無色の液体41.7g(60%)を得た。 1H−NMR−(200MHz、CDCl3):3.75(s、6H、CO2CH3)、2.52−2.47(m、4H)、1.75−1.51(m、6H)ppm。
【0046】
b) シクロヘキシル−マロン酸ジメチルエステル
エタノール(45ml)中に水素化ホウ素ナトリウム(3.78g、96mM)を入れた溶液を、エタノール(80ml)中にシクロヘキシリデン−マロン酸ジメチルエステルを入れた混合物中へ0℃で滴下した。7.5時間後、更に或る量の水素化物(1g)を添加した。2時間後、反応を、10%HCl(pH〜1)をゆっくり添加することによりクエンチし、反応混合物をCH2Cl2(200ml)で希釈した。有機相を分離し、水性相をCH2Cl2で抽出した。一緒にした有機相を塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。残留物を蒸留し(沸点、84℃、0.3トール)、24.7g(60%)の無色の油を得た。
【0047】
【0048】
c) シクロヘキシル−マロン酸
上記ジエステル(19g、88.8mM)をNaOH水溶液(140ml、4.4M)中に入れた懸濁物を、80℃で6時間撹拌した。混合物を室温へ冷却し、HClでpH=1へ酸性化した。溶液を減圧下で固体が析出するまで濃縮した。固体を濾過して除去し、濾液を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を前記固体と一緒にし、溶液を乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮して14.8g(90%)の二酸を得、それを更に精製することなく次の工程で用いた。
【0049】
d) 2−シクロヘキシル−アクリル酸メチルエステル
ピペリジン(2.1ml、79.6mM)及びパラホルムアルデヒド(7.7g、266mM)を、シクロヘキシル−マロン酸(14.8g、79.6mM)をピリジン(85ml)に入れた溶液に添加した。混合物を120℃で40分間加熱した。次にピリジンを真空中で蒸発し、混合物を濃HClで酸性化した。得られた溶液をジエチルエーテル(3×100ml)で抽出し、有機相を塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。残留物をシリカによるクロマトグラフィー(CH2Cl2:メタノール=97:3)により精製し、10.7g(80%)の無色の油を得た。
【0050】
【0051】
e) 2−シクロヘキシル−アクリル酸アリルエステル
臭い:直線的、果実風、ガルバノン、パインアップル、生。
2−シクロヘキシル−アクリル酸(2.9g、19.2mM)をトルエン(19ml)中に入れた溶液を、アリルアルコール(1.7ml、23mM)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、4.74g、23mM)、及び4−ジメチルアミノピリジン(DMAP、2.8g、23mM)をトルエン(40ml)中に入れた混合物へ添加した。12時間後、反応混合物をシリカプラクに通し、CH2Cl2で溶離し、真空中で濃縮した。粗製材料をシリカによるクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:CH2Cl2=70:30)、2.7g(74%)の無色の油を得た。
【0052】
【0053】
4.66(ddd、J=5.6、1.5、1.5Hz、2H、OCH2)、2.47(ttd、J=11.6、3.3、1.3Hz、1H、1′−H)、1.85−1.71(m、5H)、1.41−1.29(m、2H)、1.24−1.06(m、3)ppm。MS(EI):194(M+、3)、165(2)、153(20)、135(56)、117(19)、107(65)、81(42)、78(84)、67(100)。IR(ATR):2926s、2853m、1717vs、1449m、1274s、1231s、1150vs、1116s、984m、936m cm−1。
【0054】
例2
2−シクロヘキシル−アクリル酸メタアリルエステル
臭い:果実風、パインアップル、ガルバノン、生(green)、花風。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):6.14(s、1H、3−Ha)、5.48(s、1H、3−Hb)、
【0055】
【0056】
1.37−1.27(m、2H)、1.19−1.04(m、3H)ppm。MS(EI):208(M+、1)、163(2)、137(100)、135(17)、107(39)、81(24)、78(32)、67(35)。
【0057】
例3
2−シクロヘキシル−アクリル酸クロトイルエステル
臭い:ガルバノン、果実風、生(green)。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):6.09(d、J=0.9Hz、1H、3−Ha)、
【0058】
【0059】
4.56(d、J=5.9Hz、2H、OCH2)、2.47−2.39(m、1H、1′−H)、1.81−1.70(m、8H)、1.39−1.28(m、2H)、1.19−1.05(m、3H)、ppm。MS(EI):208(M+、3)、179(11)、154(12)、135(32)、126(31)、107(38)、81(46)、798(53)、67(100)。
【0060】
例4
2−シクロヘキシル−アクリル酸メチルシクロプロピルエステル
臭い:ガルバノン、果実風、パインアップル、生(green)。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):6.11(s、1H、3−Ha)、5.45(s、1H、3−Hb)、3.97(d、J=7.2Hz、2H、OCH2)、2.46−2.40(m、1H、1′−H)、1.81−1.65(m、5H)、1.39−1.27(m、2H)、1.21−1.06(m、4H)、0.55−0.52(m、2H)、0.29−0.26(m、2H)ppm。MS(EI):208(M+、28)、193(19)、165(16)、137(100)、135(16)、109(31)、107(28)、81(34)、79(46)、67(66)。
【0061】
例5
2−シクロヘキシル−2−ブテン酸アリルエステル
臭い:ガルバノン、ダイナスコン(dynascone)、果実風、生(green)。
【0062】
【0063】
4.59(d、J=5.5Hz、2H、OCH2)、2.54−2.45(m、1H、1′−H)、1.85−1.65(m、5H)、1.79(d、J4,3=7.1Hz、3H、4−H)、1.52−1.50(m、2H)、1.31−1.10(m、3H)、ppm。MS(EI):208(M+、9)、167(50)、149(75)、121(41)、107(19)、93(62)、81(100)、79(86)、67(91)。
【0064】
例6
2−シクロヘキシル−2−ペンテン酸アリルエステル
臭い:ガルバノン様、果実風。
【0065】
1H−NMR(400MHz、CDCl3):6.57(t、J3,4=7.3Hz、1H、3−H)、
【0066】
【0067】
4.66−4.54(m、2H、OCH2)、2.51−2.44(m、1H、1′−H)、2.19(dq、J4,3=7.3、J4,5=7.5Hz、2H、4−H)、1.82.1.60(m、5H)、1.51−1.48(m、2H)、1.28−1.11(m、3H)、1.03(t、J5,4=7.5Hz、3H、5−H)、ppm。MS(EI):222(M+、10)、193(11)、181(74)、163(68)、135(57)、107(27)、95(61)、81(91)、79(100)、67(98)。
【0068】
例7
2−(4−エチル−シクロヘキシル)−アクリル酸アリルエステル
臭い:果実風、生、バラ風、ガルバノン。
3/2の比率で二種類の異性体:
【0069】
【0070】
4.65(d、J=5.6Hz、2H、OCH2)、2.56−2.40(m、1H、1′−H)、1.86−1.80(m、1H)、1.59−0.87(m、10H)、0.88/0.87(2t、J=7.2Hz、3H、CH2CH3)ppm。MS(EI):222(M+、8)、193(9)、181(30)、163(69)、145(22)、135(98)、107(72)、95(76)、93(83)、81(67)、79(100)、67(82)。IR(ATR):2924s、2857m、1718vs、1450m、1277m、1153s、1121s、985m、935m cm−1。
【0071】
例8
2−(4−t−ブチル−シクロヘキシル)−アクリル酸アリルエステル
臭い:生(green)、ガルバノン、果実風。
1/1の比率で二種類の異性体:
【0072】
【0073】
4.67−4.64(m、2H、OCH2)、2.94−2.88/2.42−2.38(2m、1H、1′−H)、1.98−1.81(m、3H)、1.68−1.52(m、2H)、1.20/0.98(m、4H)、0.86/0.82(2s、9H、C(CH3)3)ppm。MS(EI):250(M+、2)、209(6)、193(56)、163(16)、152(22)、135(57)、107(76)、105(40)、981(46)、81(40)、79(100)、67(58)。IR(ATR):2940s、2863m、1719vs、1450m、1365m、1273m、1237m、1157s、1121s、986m 931m cm−1。
【0074】
例9
2−(3−t−ブチル−シクロヘキシル)−アクリル酸アリルエステル
臭い:土風、樹木風、生(green)、果実風。
異性体の混合物:
【0075】
【0076】
MS(EI):250(M+、1)、235(1)、193(58)、163(18)、153(18)、147(20)、135(63)、107(77)、105(37)、91(53)、81(43)、79(100)、77(42)、67(70)。IR(ATR):2939s、2864m、1720vs、1365m、1273s、1151s、1123s、1108s、985m 931s cm−1。
【0077】
例10
2−シクロヘキセ−3−エニル−アクリル酸アリルエステル
臭い:果実風、パインアップル、ガルバノン、生(green)。
【0078】
【0079】
4.67(m、2H、OCH2)、2.81−2.73(m、1H、1′−H)、2.29−2.07(m、3H)、1.96−1.82(m、2H)、1.56−1.45(m、1H)ppm。MS(EI):192(M+、1)、151(51)、133(64)、105(100)、91(38)、79(84)、67(14)、53(34)、41(64)。IR(ATR):3024s、2917m、2839s、1717vs、1330m、1266m、1136vs、982m 939m cm−1。
【0080】
例11
3,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボン酸アリルエステル
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボン酸アリルエステル
a) 3,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボニトリル
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボニトリル
オクタヒドロナフタレン−2−オン(30.4g、0.2M)、ZnI2(0.1g)、KCN(39g、0.6M)、及びシリル塩化トリメチル(34.6g、0.32M)をアセトニトリル(40ml)に入れた混合物を、25時間還流した。褐色の懸濁物を濾過した。濾液を真空中で濃縮し(残留物を次亜塩素酸ナトリウムの溶液で分解した)、ベンゼン(80ml)とピリジン(200ml)との混合物中に再溶解した。塩化ホスホリル(153g、0.6M)を滴下し、得られた混合物を8時間還流温度へ加熱した。暗い色の溶液を冷却し、次に氷(0.5リットル)上に注ぎ、ペンタンで抽出した。有機相を水及び塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。残留物を蒸留(沸点、110℃/0.3トール)し、28.2g(87%)の無色の油を得た。1/3/10/4の比率で4種類の異性体の混合物: 1H−NMR(400MHz、CDCl3):
【0081】
【0082】
2.32−1.95(m、3H)、1.86−0.85(m、11H)ppm。GCMS(EI)異性体1:161(M+、79)、146(48)、132(42)、95(100)、81(27)、77(31)、67(52);異性体2:161(M+、98)、146(43)、132(39)、95(87)、82(38)、77(33)、67(100);異性体3:161(M+、78)、146(45)、132(43)、95(100)、81(28)、77(36)、67(49);異性体4:161(M+、65)、146(31)、132(28)、95(57)、82(52)、77(30)、67(100)。IR(ATR):2923vs、2854s、2215m、1634m、1448s、882m cm−1。
【0083】
b) 3,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボン酸アリルエステル
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン−2−カルボン酸アリルエステル
臭い:果実風、甘味、僅かに生(green)風。
カルボニトリル(6.5g、40.4mM、工程a)で調製したもの)、酢酸(30ml)、及び濃塩酸(40ml)の溶液を、7時間還流温度へ加熱した。次に溶液を室温へ冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を水及び塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。残留物を数滴のジメチルホルムアミドを含有するクロロホルム中に溶解した。塩化オキサリル(15.4g、121mM)を滴下し、溶液を室温で3時間撹拌し、再び真空中で濃縮した。得られた酸塩化物をクロロホルム(30ml)中に取り込み、アリルアルコール(5.86g、0.1M)、ピリジン(8.0g、0.1M)、及びDMAP(50mg)をクロロホルム(20ml)中に入れた溶液に5℃で添加した。混合物を3時間撹拌した後、水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機相をHCl水溶液(1N)、水及び塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮した。残留物をシリカによるクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、99:1)で精製し、4.9g(55%)のアリルエステルを4種類の異性体の混合物として得た。
【0084】
【0085】
4.68−4.58(m、2H、OCH2)、2.48−2.09(m、3H)、1.91−0.85(m、11H)ppm。GCMS(EI)異性体1:220(M+、12)、179(17)、161(18)、133(100)、91(70)、79(15)、67(22);異性体2:220(M+、5)、179(40)、161(26)、135(54)、133(100)、91(68)、79(49)、67(59);異性体3:220(M+、7)、179(44)、161(29)、133(100)、91(65)、79(47)、67(53);異性体4:220(M+、17)、179(50)、163(44)、161(40)、133(100)、91(62)、81(46)、79(51)、67(68)。IR(ATR):2923sm、2853m、1711vs、1647m、1447m、1234vs、1061s、989m、928m cm−1。
【0086】
例12
人の化粧品のための組成物
【0087】
この人の芳香と調和して、2−シクロヘキシル−アクリル酸アリルエステルは、新鮮で清浄な特徴を更に強くている。それは、濃厚さ及び量感を与え、この羊歯(シダの葉)芳香の拡散性を増大する。それは、生の柑橘類及び自生の(agrestic)最初の香り(top note)の発散効果を増大し、花、じゃこう、琥珀、及び樹木芯部、及び無甘味風の香りと調和する。
【0088】
APC(多目的クリーナー)用の新鮮なラベンダイン (lavandine) 組成物
【0089】
2−シクロヘキシル−アクリル酸アリルエステルの生のガルバナムの香りは、芳香に新鮮で清浄な効果を与え、この組成物のラベンダイン(lavandine)の特徴を向上する。2−シクロヘキシル−アクリル酸アリルエステル混合物は、自生の柑橘類及び果実風の香りとよく混和する。
Claims (9)
- 式I:
〔式中、R1は2の位置に二重結合を有する直鎖又は分岐鎖C3〜C4アルケニル残基、又はC4アルキルシクロアルキル残基であり、
Xは、式A:
(式中、
R2及びR3は、独立に水素、メチル、又はエチルであり、
環系A中の一つ以上の水素原子は、(R4)yによって置換されていてもよく、ここでR4は直鎖又は分岐鎖C1〜C4炭化水素残基であり、
yは、1〜4の整数であり、
全ての残基R4の炭素原子の合計は4以下であり、
kは、0、又は1、2、又は3の整数であり、
式A中の点線は、場合により一つの二重結合を表す。)
の残基であるか、又は
Xは式B:
(式中、
R5又はR6は、環系Bのどの位置にあっても独立に水素、又は直鎖又は分岐鎖C1〜C3炭化水素残基であり、R5とR6の炭素原子の合計は3以下であり、
nは、0、又は1又は2の整数であり、
mは、0、又は1又は2の整数であり、
式B中の点線は、場合により位置1又は2のいずれかの二重結合を表す。)
の残基である。〕
の化合物。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物を含有する果実風の感覚刺激特性を有する組成物。
- 一種類以上の付加的感覚刺激成分を有する、請求項4に記載の組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を含有する芳香組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を含有する風味組成物。
- 新鮮な生のガルバナム及び果実風パインアップルの臭いを示す、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物を含有する消費者用製品。
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