JP2004504353A - 腫瘍の処置及び診断のための医薬調製物並びに血漿の無脂質画分の調製方法 - Google Patents

腫瘍の処置及び診断のための医薬調製物並びに血漿の無脂質画分の調製方法 Download PDF

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Abstract

白血病による死の危険にさらされていない偶蹄目の動物、好ましくはウシの血漿又はあらかじめ決定された血漿成分を含んで成る、腫瘍の処置及び追加治療のための医薬調製物。あらかじめ決定された画分は、白血病を有するウシから採取した無脂質画分と健康なウシから採取した無脂質画分との間で、電気泳動によって検出可能な差異を構成する材料ボバイン40及び/又はボバイン300である。必要な画分の分離方法において、最初の血液は、凝血剤によって任意に処理され、そして粒子がそれから分離され、血漿画分が第一有機溶媒によって処理され、続いて細かい粒子から構成された界面活性剤材料がそれらに加えられ、液体が混合され、そして粒子に結合した無脂質画分が遠心によって液体成分から分離され、そして分離した画分が再び溶液にされる。

Description

【0001】
本発明は、主に腫瘍の処置及び診断のための医薬調製物、並びに血漿の無脂質画分を分離するための方法に関する。
【0002】
公表国際特許出願WO 00/40256は、急性白血病に苦しむ患者から得られた血漿の腫瘍阻害作用に関する。当該出願においては、多数の実験が記載されており、この中で使用された調製物は、特定の型の腫瘍との関連において、コントロール群と比較して20%の向上をもたらしている。この向上は、有意として言及されているものの下限に近いものである。
【0003】
急性白血病の血液から作られた医薬調製物の利用は、ドナーとして使用され得る対象者が少ないこと、及びヒトの血液の使用に関連した厳密な倫理上及び法律上の検討すべき問題の存在によって限定されている。この分野において世界中でなされる腫瘍処置の優れた有意性及び研究の限界は、治療又は診断のいずれかにおける見通しとして明らかなあらゆる新規な解析方法を通じて判断される。
【0004】
上文で引用した特許出願は、急性白血病に苦しむ患者の血液が、一般的な抗腫瘍効果を有する正確に限定されていない成分を含んで成る可能性を示した。
【0005】
本発明の目的は、腫瘍の治療及び診断のために使用され得る新規医薬調製物を提供することであり、これには、腫瘍との戦いにおける役割を有する血漿の有効な分離のための目的を含んでおり、そして更なる目的として、その様な血液のドナーの適当な群を見出すことがある。
【0006】
最初の段階におけるその目的を達成するために、更に有効な洗浄方法が考案されており、ここでは、有効成分が血漿の無脂質画分にあると仮定された。血漿の無脂質成分の分離は、血漿画分が第一有機溶媒で処理され、続いて非常に細かい粒子から成る界面活性剤が添加され、そして次に当該粒子に結合した無脂質画分の激しく混合したものが、遠心によって液体成分から分離され、この分離された画分が再び溶液にされる場合に好ましい方法で実施され得る。
【0007】
洗浄は、溶解段階と分離段階が第二の有機溶媒を用いることによって繰り返され、続いて遠心が繰り返される場合により有効である。
【0008】
界面活性剤の量は血漿の量に関して約0.5%であり、そしてその粒子サイズは約200〜400nmの間である。好ましい材料は、例えばカオリン(bolus alba)、活性炭又はメトセルである。
【0009】
遠心は、好ましくは15000gの加速で行う。溶解は、有機溶媒の適用後、溶液が断続的な遠心によって上昇した温度でより長期間安定な場合に実現しやすい。
【0010】
無脂質成分からの界面活性剤粒子の分離は、不可欠なものではなく、そして2回目の分離の後、当該粒子は、それらに結合した無脂質成分と一緒に、例えば生理溶液にされうる。
【0011】
更なる精製方法に従い、無脂質成分は若干量の界面活性剤と一緒に溶液にされ、そして更に遠心することによって固体成分が分離され得る。
【0012】
この方法で分離され、そして急性白血病を有するドナーから得られた無脂質産物は、上文で引用した特許出願に記載の産物よりも有意に有効であることが証明されていたので、前記目的の主要な観点が検討され、すなわちその様な抗腫瘍成分が急性白血病においてのみ見られるか否か、又はそれが腫瘍から治癒した対象者の血液中にも存在するか否か、が検討された。
【0013】
その様な成分が腫瘍から治癒した対象者の血液に存在し、そしてこの存在が血漿の無脂質部分において起こることは認識されてきた。上述の洗浄方法を適用することによって、マウスのS 180肉腫の場合において、腫瘍から治癒したドナーから得られた調製物を用いる場合、生存時間が実質的により長く、そしてその効果が腫瘍の型に依存しないようであり、そして異なる腫瘍から治癒したドナーから得られた血漿混合物から得られた無脂質画分が同様に有効な腫瘍阻害作用を持つことが実験的に証明されている。
【0014】
腫瘍から治癒したドナーの数は、急性白血病を有する対象者の数よりも実質的に多く、そして彼らから得ることができる血液の量はほとんど制限されないが、広範な医療上の使用は、上文で言及したモラル及び法律上の限界に起因して予期され得ない。
【0015】
基本的な目的を解決する更なるアプローチが、更に進歩的な発見へと導いた。この発見に至った経緯は、動物における腫瘍の自然な治癒の研究による。偶蹄目の動物の場合、レトロウイルスによって引き起こされる腫瘍の病気がむしろ特異的である。ある種において、この病気は腫瘍において現れ、そして感染した動物は死亡し、一方、他の種、主にウシ(キャトル)では、この病気は腫瘍において又はその動物の通常の健康状態における任意な病気において発現しない。当該感染は、血液中の抗体GP51の存在によって検出されうる。
【0016】
家畜(ウシ)は白血病に苦しむ個体から隔離しなければならないことは獣医学の最近の一般的な考えである。この考えは、表題「the infection status of leucosis of cattle in the country and the possibilities of freeing the stock」の、1992年のThe Journal of Hungarian Veterinariansの第四版において公表された見解によって立証されており、そしてこの見解は、the Veterinary Committee of the Hungarian Academy of Scienceによってなされた。白血病の感染範囲はほぼ50%であることが明らかとなった。更なる刊行物として、同一の雑誌の1997年の発行番号第9号は、白血病からの家畜の隔離の重大性を協調しているTelkes, Lajos博士の論文「Freeing cattle from leucosis in Hungary」を含んで成る。感染の範囲はより多くの農場で高いことが明らかとなっており、そして第二の論文の際には、感染範囲は約17%であった。
【0017】
前記発見の本質は、成功裡に、且つ症状なく白血病と戦った動物の血液、更に詳細にはそれらの血液の血漿の無脂質画分が、ヒトのドナーの血液で行われた実験において有効であることが証明された成分を含んで成ることに存する。この発見は、この仮定をいくつかの側面から確認した多くの実験に続き、そして腫瘍に対する戦いが開始されてから想像もつかなかったほど有効な腫瘍阻害作用の存在についての証拠を提供した。
【0018】
当該作用の存在は更に、白血病に苦しんでいない動物から得られた同様の血液成分がその様な作用を有していなかったという発見によって確認された。
【0019】
ヒト及び動物のドナーから得られた無脂質血漿の電気泳動試験によって、2つの範囲の分子量の同様の画分の存在が確認され、そしてこれらの画分は健康なドナーから得られた血漿には存在していなかった。「ボバイン(bovin)40」と以降言及される約40000の分子量を有する第一画分及び「ボバイン(bovin)300」と以降言及される、300000〜350000の範囲にある分子量を有する第二画分が、腫瘍阻害作用について重要であるはずである。
【0020】
本発明に従う解決法の知見においては、白血病を有する個体からの家畜の隔離の必要性についての全般的な修正が賢明なようである。
【0021】
本発明に従い同定されたボバイン40及びボバイン300の画分は優れた腫瘍阻害作用を持ち、そして同時にそれらが存在しないことの検出は腫瘍の診断を確立するのを補助する。
【0022】
本発明は実施例に関連して記載され、これは添付図面及び実験に引用される。
【0023】
本発明に従う解決法の異なる詳細は、行われた実験の異なる段階の順序において知ることができる。重大さの順番に関係なく、実験に使用した材料の調製方法についての記載が必要とされる。
【0024】
出発材料として使用した血液から、無脂質血漿成分が多段階の分離法を介して得られる。好ましい分離段階は以下の通りである。
【0025】
出発血液が採集された後すぐ、それを抗凝血剤、好ましくはヘパリンで処理する。
【0026】
微粒子の分離は、好ましくは4℃の温度で且つ5000gの加速(gは標準重力の加速を意味する)の遠心によって実施される。遠心が、血液を採取された後すぐに行われない場合、凝固剤によって処理した血液は低温、好ましくは遠心の温度で多くて48時間保存されうる。遠心の期間は、少なくとも約10分である。更なる処理のために、上層の液体が使用される。このようにして得られた血漿は、−20℃の温度にまで冷却されることがあり、そして異なるドナーから同様に得られた血漿と混合されることもある。更なる処理は、より高い血漿の質が必要な場合に行うことがある。本明細書に記載の実施例において、任意な特定のドナーから得られた血漿が異なるドナーから得られたものと混合され、そしてそれらに由来する何らかの差異が別々に報告される。
【0027】
液体成分の除去の第一段階として、血漿が同量の第一有機溶媒、例えば96%の純度のアルコールによって希釈され、そしてその様にして得られた溶液は混合される。
【0028】
第二段階において、界面活性材料(剤)が0.5重量%の量で溶液に添加される。この界面活性材料の役割は、血漿の無脂質成分をそれらの表面上に結合させることである。界面活性剤は、カオリン、活性炭又はメトセルであってもよく、そしてそれらの平均粒子サイズは好ましくは200〜400nmの間にある。記載した実施例の場合では、界面活性材料はカオリンである。
【0029】
この血漿混合物は、室温で6時間の物理的干渉(混合)によって懸濁状態で永続的に保持され、続いて、5℃の温度で、それは10〜12時間インキュベートされる。インキュベーション期間、液体は30分おきに一度、それぞれ短時間混合された。
【0030】
インキュベーションに続いて、混合物を混合によって再懸濁し、そして懸濁物を4〜5℃の温度で15000gの加速で10分間遠心した。
【0031】
遠心したものから、界面活性剤粒子が結合した更に固体の成分が以降の工程のために分離され、そして液相は廃棄した。第二有機溶媒が、第一有機溶媒の重量と同量分離相に添加され、これは、例示的な場合においてアルコールとトルエンの50重量%−50重量%混合物であった。その様にして得られた混合物の処理は、第一溶媒の後の処理と同一であった。この工程の間、血漿混合物は、室温で6時間の物理的干渉(混合)によって懸濁状態で永続的に保持され、続いて、5℃の温度で、それは5〜12時間インキュベートされた。インキュベーション期間、液体は1時間おきに一度、それぞれ短時間混合された。
【0032】
インキュベーションに続いて、混合物を混合によって再懸濁し、そして懸濁物を5℃の温度で15000gの加速で10分間遠心した。
【0033】
遠心したものから、界面活性剤粒子が結合した固体成分が以降の工程のために分離され、そして液相は廃棄した。
【0034】
固体成分は薄層を形成するために広げられ、続いてあらゆる残りの有機溶媒が減圧下に2時間据えられた除湿器内で除去された。
【0035】
続いて、最初の血漿の重量と同量の生理食塩水が、分離した沈殿物に添加され、そしてこの材料は混合によって再懸濁された。この様にして得られた血漿調製物は、界面活性剤材料、カオリンの頭文字を意味する文字「b」を用いて以下の明細書の部分において標識される。
【0036】
第二の相対的に更に精製された別の血漿調製物を得る場合、界面活性剤材料は、組織に優しい洗剤を、血漿調製物を溶解し得る混合物「b」に添加する方法で除去された。例示的な場合において、この洗剤は0.01重量%のラウリル硫酸ナトリウムであった。適当な懸濁液を得るために、洗剤が一緒に添加された材料は、連続的に混合しながら6時間室温でインキュベートされ、続いて冷蔵庫内で8〜12時間保存された。インキュベーションの間に沈殿物を形成した材料を再懸濁し、続いて冷却状態でそれを15000gに加速して遠心した。沈殿物を廃棄し、そして上層の液体は有用な材料を含んでおり、これは材料「b」との識別のために、且つこの材料がより純度が高い(finer)ことを表すために、文字「f」を用いて以下の明細書の部分において標識される。
【0037】
マウスを用いて行われる実験を容易にするために、両方の型の生成物がそれぞれ1mlの用量で与えられ、それらは続いて標識され、そして冷凍状態で保存された。
【0038】
それらの調製物の生成物及び環境はともに滅菌されたものであり、それ故に当該材料は無菌であり、そして非経口適用が可能である。
【0039】
1.S 180肉腫の移植による実験
これら全ての実験は、25gの平均重体重を有する同一の型の雌のBDFマウスで実施された。実験される動物及びポジティブコントロール動物は共に、S 180肉腫が皮下から移植された。動物の型に関しての実験の環境、移植された肉腫の型及び移植方法は、上文で引用した国際特許出願に記載のものと同一とした。各実験群は少なくとも5匹のマウスを含んでおり、そしてデータは関連する群におけるマウスの平均に関して報告した。マウスは、適当な群の数に従い識別され、そしてそれらは固有の数を有した。
【0040】
実験1
急性白血病に苦しむ患者の血液から、「b」型の血漿調製物を調製し、そして実験群において、各マウスは、1日おきに計8回0.1mlそれらを皮下から受けた。
【0041】
ポジティブコントロール群において、平均寿命は19.6日であり、そして実験群においては、それは23.5日であった。これは20%の増大であり、有意な向上であるとみなされうる。同一の型の腫瘍との関連で、上文で引用した国際特許出願においては、最良の調製物が生存において5%の増大をもたらすという、有意な閾値よりもはるかに低いものであった。無脂質血漿成分の適当な分離は、それ故に非常に不可欠なのものである。
【0042】
実験2
この実験は、6個の独立した実験結果を含んで成り、そしてそれは、血漿の無脂質成分に含まれると思われる、腫瘍に対して有効な材料が腫瘍から治癒した対象者の血液にも存在するという仮定に基づいている。腫瘍が発見されてから少なくとも10年、そして多くて27年間生存しており、それ故に治癒したとみなされうるその様な人々がドナーとして選択された。診断されたドナーの腫瘍の型は、順番に咽頭ガン、結腸ガン、乳ガン、リンパ性白血病、精巣及び前立腺の腫瘍並びに肺腫瘍であった。
【0043】
血漿調製物「b」型は、6人のドナー全ての場合に作成され、そしてマウスの各群をそれらで処置した。コントロール群の平均寿命は再び19.6日であったが、処置群の平均は25.5〜27.3の間で変化し、それ故に処置群間でごくわずかな差異があった。その様な生存は、コントロール群と比較して30%〜40%の向上を構成し、これは非常に有意である。
【0044】
更なる実験として、「b」型の血漿産物が、微粒子の除去後に6人のドナー全てから得た血漿の等しい混合物から作成された。この産物は、コントロール群と比較して38%の生存の増大を示した。
【0045】
これらの実験は、このように、腫瘍から治癒した対象者の無脂質血漿成分が有効な腫瘍阻害材料を含むという仮定を確認した。更に、その様な材料の存在が実際の腫瘍の型に依存せず(少なくとも試験した腫瘍の型の場合)、それ故に混合物が等しく有効であることも証明された。
【0046】
実験3
血液試験によりウシの白血病の存在が確認されたウシ(ビーフ)がドナーとして選択された。その様なドナーの血液から、「b」及び「f」型の血漿産物が作成された。同様に、血漿産物の両方の型が、血液が白血病の存在を示さなかったウシの血液から調製された。
【0047】
試験は複数の変形版で行われ、変化するものとして、第一のパラメーターは1日おきに適用した処置の回数であり、第二のパラメーターは0.1〜0.15mlの間で変化した用量であり、そして第三のパラメーターは当該産物、すなわち「b」又は「f」型の純度であった。これらのパラメーターの試験の好ましい範囲が、実際の実験の前のパイロット実験によって決定されたのは、それぞれの最適値が用量と処置の回数に関して見出されたためである。
【0048】
白血病を有するウシの血液から得た産物は、ドナーの利用可能性に関して、そして倫理上及又はモラルの検討材料に関して制限がないため、大規模な適用可能性の基準を満たす。生存データは、ヒトの血液から得た他の方法による好ましいデータを実質的に超えている。これは、これらの実験結果の詳細な説明の理由である。
【0049】
実験の間、動物の平均体重、平均生存時間が試験され、更に当該試験のあらかじめ決定した時期に、1mlの試験血液試料が各群のそれぞれのマウスから採取さされ、そして当該試料中における多数の腫瘍マーカーの存在が試験された。血液試料が採取されたマウスは、それらがその様な血液の量で生存し得ないために、以下の実験から除かれた。
【0050】
生存時間に関する結果は、2つの主な群に分けられることがあり、すなわち処置は「b」又は「f」型の産物で実施される。白血病を有するウシに由来する起源は、略語「Bbo」によって表され、それ故に第一の主な群の処置は材料Bbo−bで実施され、そして第二の主な群のものは材料Bbo−fで実施された。
【0051】
日にちは腫瘍の移植の日から数えた。それぞれの曲線を、少なくとも5匹のマウスを含む群の平均に関して図1〜7に示した。
【0052】
図1及び2は、材料Bbo−fで処置した群の生存のダイアグラムを示す。ポジティブコントロール群のマウスは、正常な給餌とは別に、移植後の処置をなんらう受けず、処置群のマウスは、限定量を有する材料Bbo−fによって1日おきに処置された。図1に示した群での各処置において、用量は0.15mmであった。2つの処置群は、互いに処置の回数が異なる。第一群においては8回の処置が適用され、一方第一の群においては処置の回数が10回であり、その後、当該マウスは鎖卵成る処置をなんら受けなかった。10回の処置を受けた群の場合、処置の終了後、すなわち、第20日目の後、死亡率が突然増大したことが見られた。この突然の増大は、8回の処置を受けた群でも見ることができるが、増大が後で且つより緩やかな傾きで起こることは興味深い。19.6日を有する、コントロール群と比較した平均生存時間は、8回の処置を受けた群では24,8日であり、一方10回の処置を受けた群では23.2日である。
【0053】
図2に示したそれぞれの群において、処置は二日おきに10回行った。用量に差異がある。第一群のマウスは各処置において0.15mlの用量を受け、一方第二群は0.1mlの用量で処置された。用量が減少した場合、差異は非常に明らかである。生存時間は30日に増大し、これはポジティブコントロール動物群と比較して153%の向上を構成する。
【0054】
材料Bbo−bを用いた処置の結果を図の2つの群に示す。図3〜5の場合において、変化するパラメーターは用量である。図3に示した場合、処置は6回行い、そして生存時間が使用した用量にほとんど依存せず、そして低用量が若干好ましいことが見てとれる。しかしながら、生存時間は、平均生存時間が37日であり、これがポジティブコントロールと比較してほぼ189%の向上であるため、材料Bbo−fと比較して実質的に良かった。用量に由来する生存時間の依存性は、図4を考慮する場合に更に明らかとなる。ここでは、処置の回数は8回であった。0.15mlの用量の効果のもとで、生存時間は、6回の処置で得られた値と比較して減少し、そしてこのことは単に過量の結果であると思われる。反対に、0.1mlの用量は、平均生存時間が実質的に増大し、そして59日目までにダイアグラムが50%の値にまだ達していなかったので8回の処置に最適であると思われる。このことによって、生存は300%以上に増大し、これは著しく望ましい図である。
【0055】
図5は、10回の処置を受けたマウスの場合における平均生存時間を示す。ここで、0.15mlの用量が驚くべき事であるのは、この群において、生存が突然減少するが、同様の処置を受けた初期の群では平均がより良いためである。マウスの数が少ないために、1又は2匹のマウスの多少好ましい挙動から違いが生じていると思われる。突然死の割合は、33日目の後に0.1mlの用量の場合に増大し、これも過量の結果であると思われる。
【0056】
図6及び7において、変化するパラメーターは処置の回数である。2つの図面の比較は、0.1mlの用量による8回の処置の適用が最適であることを示す。図7由来の結果は、用量が多い場合に、向上が処置の回数の減少につれて増大することを記載しており、これはまた、用量が多すぎたことを示している。
【0057】
腫瘍の治癒及び動物の平均体重
処置された群の動物の状況で経験した向上は、平均生存時間に基づくだけでは認識され得ない。出発時の体重が25gの動物において、6〜8gの重量、すなわち動物の全重量のほぼ三分の一の大きな腫瘍が形成される。材料Bbo−b由来の0.1mlの用量で周期の終わりまでに8回処置された動物において、よく認識されている処置が腫瘍の状態において行われ、肉腫が開かれ、そしてつぶれやすい材料が廃棄された。この材料は、死んだ腫瘍細胞を包含していた。当該動物の「こぶ」が消え、そして彼らは体重が増え始めた。
【0058】
図8は、共に8回の処置を受けた群Bbo−b及びBbo−f並びにポジティブコントロール群に関する、最初の19日における動物の平均体重の値を示す。当該ダイアグラムは、特に材料Bbo−bでの処置の場合において、上述した状態の報告と良好に相関している。当該ダイアグラムの欠点は、それが別々に腫瘍の量を示さないことにある。我々は腫瘍の重量について正確な値を得ることができず、それ故に全体重は腫瘍の重量も含む。処置した群において、最初の低下、続いて再生する増大が典型的であり、ポジティブコントロール群においては、重量は上下しながら増大し、これは主に腫瘍の増大によって引き起こされる。
【0059】
上文の実験のうちの、最良のものとして現れたものは、白血病を有していない健康なウシから得た材料を用いて繰り返された。当該結果は、ポジティブコントロール群において得られたものと有意に異なることはなく、そしてこのことは、白血病を有するウシの血液から得られた材料のみが有効であることを確認した。
【0060】
酵素腫瘍マーカーの試験結果
悪性の過程を伴う代謝の変化の試験のために、臨床実験において幅広く決定される複数の酵素腫瘍マーカーがあり、そしてこれらの方法の中でも、型の数が決定され、これは慣習的な試験のために使用されうる。当該方法を選択する際、悪性の過程が複雑な生化学的障害を伴い、そしてしばしばそれによって維持されることを考慮した。従って、これらの考慮により、核酸の代謝(血清アルカリ性(塩基性)及び酸性デオキシリボヌクレアーゼ活性、5’−ヌクレオチダーゼ活性);ポリアミン代謝(アルギナーゼ活性);肝ミトコンドリアの機能(オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ活性);糖新生(ホスホヘキソースイソメラーゼ活性);骨関連過程の同定(骨特異的アルカリホスファターゼ活性)のアッセイを実施するために必要であると思われる。列記した酵素の活性における変化は、悪性の過程を伴い、そして維持する代謝の変化及び適用した治療の結果に続く。
【0061】
実験の間、血液試料は、腫瘍の移植から8日目、15日目そして19日目にマウスから採取された。データを表1に要約する。当該データは、全て別々に実験した、それぞれの5匹のマウスの平均に関する。
【0062】
表の中の幾つかのカラムの意味
β−Glyc:非特異的ホスファターゼ、β−グリセロホスフェート;この値は、腫瘍マーカーとして解釈され得るように、他のホスファターゼの値のものから引かれるべきである;
Alk.F:アルカリホスファターゼ
5’−TMP:5’−チミジン−5−モノホスフェート
PDE:ホスホジエステラーゼ
SDNaz:酸性デオキシリボヌクレアーゼ(酸性DNAアーゼ)
Σ.5’−ND:全ての5’−ヌクレオチダーゼの合計の値
【表1】
Figure 2004504353
【0063】
当該表において、3つの異なる群が見られる。最後の群は腫瘍を移植されていないマウスを有するコントロールに関連し、そしてこの群のマウス51−55は8日目に試験され、マウス56−60は15日目に試験され、そしてマウス106−110は19日目に試験された。
【0064】
中段の群は、ポジティブコントロールに関連し、マウス151−155は8日目に試験され、マウス101−105は15日目、そしてマウス41−50は19日目に試験された。
【0065】
最初の群は、2つの亜群に分けられ、1つは材料Bbo−bによる処置を受けた、数字の2で始まるもの、そしてもう1つは材料Bbo−fによる処置を受けた、数字の3で始まるものである。当該亜群Bbo−bにおいて、マウス271−275の試験は8日目に、マウス276−280は15日目に、マウス271−275は19日目に、そして最後にマウス246−250の試験は、実質的な生存に関して随分遅い、45日目に行った。
【0066】
第二の亜群における、材料Bbo−fで処置したマウスの、試験日に従う分布:396−400:8日目;391−395:15日目;385−390:19日目。
【0067】
結果を図9においてカラムダイアグラムの形態で要約する。この中で、横軸上に例示したマウスの群は縦軸上のデータと互いに関連しており、ここで、カラムの高さはデータの合計を表している。横軸において、マウスの群は別々に例示され、そして各群において、左から右の順番で試料データの順番が増大する。
【0068】
3つの左側のカラムは、コントロール群と関連し、中央の3つのカラムはポジティブコントロール群と関連し、そして7つの右側のカラムのうちの最初の3つのカラムは亜群Bbo−fに属し、そして残りの4つのカラムは亜群Bbo−bに属する。
【0069】
コントロール群において、データは自然に時間につれて変化せず、それらの変動は自然の範囲内である。ポジティブコントロール群の場合、全ての成分が極端に高く、そして瀕死の時期(最後のカラム)までに、それらは更に増大する。
【0070】
反対に、両方で処置した亜群において、最初の値は既にポジティブコントロール群のデータよりも小さく、そしてそれらは更に時間につれて減少する。材料Bbo−bは、好ましい生存データに従い、材料Bbo−fによる処置よりも実質的により良いで結果を示した。減少は、19日目の後も続き、そして実験の終了までに、データはコントロール群の標準的な値に近づく。
【0071】
実験4
これまでの実験の間に得られた好ましい結果に基づき、無脂質血漿のどの成分が前記作用に原因があるかを試験した。我々は健康な人の血液、急性白血病の対象者由来の血液、腫瘍から治癒した対象者由来の血液、更には白血病のウシ及び白血病ではないウシから採取した血液を所持していたので、調製型「b」が列記した各血液から作成され、そしてそれらは個別の電気泳動試験にかけられた。当該試験のために、出発材料が、使用されるポリアクリルアミドゲルの表面上に持ち込まれ、そして電気泳動処置の効果のもと、当該材料の成分がそれらの分子量の順番に従い分離された。
【0072】
腫瘍処置の観点から効果的でないことが証明された血液、すなわち正常なヒト血液及び白血病でないウシから採取された血液から得られた画分は、腫瘍処置の観点から効果的である血液の型から得られた画分と比較された。最も明らかな差異は、白血病を有するウシから採取された血液の画分において見られ、そしてそれは分子量約40000の画分、更には分子量300000〜350000の画分の存在下にあった。これらの2つの画分は、共に試料の8〜12重量%を表した。腫瘍が治癒したドナーから採取された血液調製物の画分は、これらの成分をいずれも包含していたが、分子量40000付近の画分の存在は亜更に明らかであり、そして画分の量は実質的に少なく、約2〜3%であった。急性白血病の血液から得られた調製物の画分の中でも、分子量40000の成分がごくわずかに存在しており、他の画分は検出されなかった。
【0073】
前記の2つの画分を同定する目的で、約40000の分子量を有するものは「ボバイン40」と言及され、そして300000〜350000の他の画分は「ボバイン300」と表される。本明細書に記載の方法はこれらの2つの画分の間違いのない同定にとって十分である。これらの画分の構造の同定は現在行われている。示された結果の知識において、材料ボバイン40及びボバイン300の存在が示した作用にとって重要であることは、十分な根拠により述べることができる。
【0074】
II. C26結腸直腸腫瘍の移植による実験
当該実験は、第一世代の内部交配(internally bred)したBalb/c雌性マウスを用いて実施した。
【0075】
マウスの原産地はTNO Institute(Rifkswijk, The Netherlands)であり、繁殖地はNational Institute of Oncology(Hungary)のDepartment of Experimental Pharmacologyであった。
【0076】
動物の飼育環境は、macrolon材料のケージ、20〜22℃の温度、相対湿度45〜55%、12時間周期で変化する昼夜の維持、であった。給餌は、オートクレーブで滅菌されうる標準的な品質のマウスの餌(型:Altromin, Germany)で行い、寝具は経木から作成した。繁殖の衛生レベルは、既述のSPF(Specified Pathogen Free)条件に従った。動物の世話及び飼育は、「Guiding Principles for the Care and Use of Animals」におけるヘルシンキ宣言に従い行った。
【0077】
Colon−26結腸腺ガンはSRI(Birmingham, Alabama, U.S.A)から購入した。移植方法:維持した腫瘍由来の20mgの小片が、皮下から肩胛骨間の領域に移植された。
【0078】
実験の間、動物を10匹のマウスの群に分け、ポジティブコントロール群の動物は移植後に何ら処置を受けなかった。処置群においては、処置は前述のBbo−b材料を用いて行った。この材料は、当該実験の文書化の間にABB−7とも称された。実験シリーズIを介して得られた経験が利用され、そして当該処置は、1〜9日目の間、合計8回、1日に1回同時に適用された。各群における差異は処置の方法及び適用した実験材料の量にあった。
【0079】
生存データを図10に要約する。ポジティブコントロール群の場合、100%の生存時間は19日であった。最初の群において、処置は0.1mlの用量で腹腔内(IpI)で実施し、第二群においては、適用方法は、用量が0.15mlであったことを除き同一であり、そして口を経口(per os)材料の適用も試験された。ここで、適当な用量の供給装置が、動物の胃に直接材料を運ぶために使用された。第一の経口(po1)群においては、用量は0.2mlの材料であり、そして第二の経口(po2)群においては用量は0.3mlであった。更なる群として、当該材料を0.1mlの材料を用いて皮下(皮膚の下)から適用した、scも処置された。生存データは、10匹のマウスの群の平均を示す。図面から、処置群のそれぞれにおいて実質的な向上が起こり、最も有効な2つの処置が0.1mlの材料を用いるip適用及び0.2mlの材料を用いるpo処置であったことが見て取れる。
【0080】
当該実験は、10匹のマウスの更なる群において繰り返され、そして腫瘍の重量を測定するために、腫瘍は、動物が瀕死(すなわち死の直前)状態に達した場合に摘出され、そして腫瘍の重量が測定された。
【0081】
図11は、これらの実験結果を示す。カラムの上方に、関連する水準レベルの値を示し、これは、全ての場合において0.05未満であり、すなわち当該データは非常に信頼性がある。
【0082】
同様に処置した10匹のマウスの更なる群において、5’−ヌクレオチダーゼ活性が、腫瘍移植から8日目、16日目に、並びに実験シリーズIの場合には瀕死状態において採集した試料上で決定された。これらのデータを図12に示す。当該活性は、開始時の低い値から、16日目までには最高のものへと増大し、瀕死状態に達した後は、当該活性はポジティブコントロール群で得られた値から実質的に低下した。
【0083】
III. MXT乳ガンを移植する実験
実験IIに記載の条件を維持しながら、記載されている起源の雌性のBDFマウスが、MXT乳ガンの場合における、材料Bbo−bを用いる処置の効果を試験するために使用された。移植される腫瘍細胞の出所はMASON Res. Inst. USAである。維持された腫瘍由来の1mmの体積の小片を肩胛骨間の領域に皮下から移植した。
【0084】
当該動物から、10匹のマウスの群が実験IIの場合に形成され、そして各群において、それぞれが等しく処置された。材料Bbo−bを用いる処置は、実験IIの場合のように、すなわち8日間の間毎日1回同時に実施された。ポジティブコントロールの場合、平均生存時間は24日であった。図13は、異なる処置群の場合の生存時間を示す。多くの処置群が同一の方法で処置され、例えば0.15mlの用量の群ip1及びip2は腹腔内から同じように処置され、あるいは群po2及びpo3は経口から0.3mlの用量で処置された。この腫瘍の型において、生存時間の増大は約40%であり、これは経口処置の場合において最大であった。
【0085】
腫瘍の重量の試験は、実験IIで記載したような瀕死状態の動物で実施され、そしてその結果を図14及び15に要約する。横軸に示した数は特定の群におけるマウスの連番に関連し、それらに特別な意味はない。カラムダイアグラムに示した縦の項は関連する群における偏差に関する。腫瘍の重量の減少は、経口から適用した処置でも、ここでは最も有意であった。
【0086】
実験動物上で実施した5’−ヌクレオチダーゼの試験は、処置した群における実質的な低下を示し、その様な試験の完全な実験データの解析は、現時点ではまだ完了しておらず、それ故にそれらは表の形に要約することができない。
【0087】
IV.急性L1210リンパ性白血病の移植による実験
材料Bbo−bの作用は、急性L1210リンパ性白血病の場合において試験された。10匹のマウスの群は、実験II及びIIIに関連して記載したように飼育された雌性のBDFマウスから形成された。急性L1210リンパ性白血病が維持されたDBA/2マウスの腹水及び生理食塩水から、10個の細胞を含んで成る0.1mlの液体が作成された。その液体から、0.1mlが腹腔内から各実験マウスへと注射され、そして処置群においては、当該処置は、実験II及びIIIの様に8日間、1日に一回実施された。
【0088】
図16は、生存データを示す。ポジティブコントロール群における平均生存時間は9.9日であった。図16においては、どの様に材料が適用されたかに依存して生存時間における非常に実質的な差異があることが見て取れる。腹腔内及び皮下の適用に応じて、生存時間は170%であり、そしてこれらに対して、0.2mlの用量の経口適用は320%の生存時間をもたらしたが、この処置群においては、個体の動物間の差異が大きく、そしてそれらのいくつかは完全に治癒していた。この腫瘍の型において、相対的な腫瘍の重量を決定する方法がなく、そして腹腔で回収された腹水は、腸間膜に存在する腫瘍と一緒に、絶対的な腫瘍の重量を構成した。図17は、瀕死の群においてその様に決定された絶対的な腫瘍の大きさの測定された重量を示す。30日目に生存していた動物もこれらの群に属していた。図17においては、処置した群のうちの3つにおいて測定可能な腫瘍の重量が見られなかったことが見て取れる。
【0089】
図18は、5日目及び8日目及び瀕死状態における5’−ヌクレオチダーゼ活性の変化を示す。当該ダイアグラムからは、実質的な向上が処置した群の全てにおいて起こること、そして幾つかの処置群において、標準的な値が得られてことが見て取れる。
【0090】
複数の異なる日に実験I〜IVに参加したマウスの更なる群において、組織学的な試験が実施された。当該試験には、17の異なる臓器の組織学的解析を含めた。その様な組織学的試験に基づき、試験した腫瘍型のいずれにおいても転移は形成されていなかったと述べることができる。しかしながら、ポジティブコントロール群の場合においては、はっきりと認識可能な転移活性が見られた。これらは、以下の様に個々の腫瘍の型:リンパ腺及び肝臓におけるS180肉腫の場合;肝臓及び腸間膜のリンパ腺におけるC26の場合;肝臓におけるMXT腫瘍の場合;骨髄におけるL1210の場合においても検出された。
【0091】
上文の実験結果は、経験した有意な向上が、今回試験しなかった腫瘍の型においても起こることを有望なものする。それらの顕著な有意性により、全ての型の腫瘍を網羅する実験が必要であろう。それにも関わらず、上文の実験は、主要な効果の存在を支持するのに十分広いものであった。
【0092】
本発明に従う解決方法は、腫瘍の処置のためだけでなく、追加治療のため、そして転移の形成を予防するために効果的に使用され得る。
【0093】
前記作用に重要であるが、少なくとも画分ボバイン40以外の2つの別々の画分が腫瘍を有する対象者の血液中に存在するという事実により、これらの画分の試験は腫瘍の診断に使用され得る。
【0094】
本発明に従う調製物を用いて、そしてその診断的な可能性を用いて得られた結果は、腫瘍の効果的な処置及び診断に関する希望をもたらす。白血病を有するウシのストックは世界中に十分存在し、これにより大規模な製造が可能となる。更に、材料ボバイン40及びボバイン300の製造のための合成方法を見つけるための可能性が存在しているのは、これらの材料の徹底的な試験が予想通りにその様な製造をもたらしうるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、0.15mlのBbo−f材料を用いる処置の生存のダイアグラムである。
【図2】図2は、Bbo−f材料を用いる10回の処置の生存のダイアグラムである。
【図3】図3は、Bbo−b材料を用いる6回の処置の生存のダイアグラムである。
【図4】図4は、Bbo−b材料を用いる8回の処置の生存のダイアグラムである。
【図5】図5は、Bbo−b材料を用いる10回の処置の生存のダイアグラムである。
【図6】図6は、0.1mlのBbo−b材料を用いる処置の生存のダイアグラムである。
【図7】図7は、0.15mlのBbo−b材料を用いる処置の生存のダイアグラムである。
【図8】図8は、19日目までの動物の体重を示す。
【図9】図9は、酵素試験の結果を要約している一連のカラムダイアグラムである。
【図10】図10は、結腸直腸腫瘍C26の移植後の処置の生存データを示す。
【図11】図11は、図10の処置における相対的な腫瘍の重量を示す。
【図12】図12は、図10の処置の場合における5’ヌクレオチダーゼの値を示す。
【図13】図13は、MXT乳ガンを処置する場合に見られる生存のダイアグラムを示す。
【図14】図14は、図13の処置の場合の相対的な腫瘍の重量を例示する。
【図15】図15は、処置の次なる型の場合における図14版である。
【図16】図16は、L1210リンパ性白血病を処置する場合に見られる生存のダイアグラムを示す。
【図17】図17は、図16の処置において得られた絶対的な腫瘍の重量を示す。
【図18】図18は、図16の処置の場合における5’ヌクレオチダーゼの値を示す。

Claims (18)

  1. 白血病によって死の危険にさらされなかった偶蹄目の動物の血漿又は既に決定されている血漿成分を含んで成ることを特徴とする、医薬調製物。
  2. 偶蹄目の動物がウシであることを特徴とする、請求項1に記載の医薬調製物。
  3. あらかじめ決定された成分が血漿の無脂質画分であることを特徴とする、請求項1に記載の医薬調製物。
  4. 全体に結合するために必要な量を有する界面活性剤と結合している、請求項3に記載の医薬調製物。
  5. 腫瘍の処置及び/又は診断のための医薬調製物であって、白血病を有するウシから採取した無脂質画分と健康なウシから採取した無脂質画分との間で、電気泳動によって検出可能な差異を構成する、材料ボバイン40及びボバイン300のいずれかを含んで成ることを特徴とする医薬調製物。
  6. 動物及び/又はヒトの血液の無脂質画分の調製方法であって、抗凝血剤で最初の血液を任意に処理し、そしてそれらから微粒子を分離する段階を含んで成り、第一有機溶媒で血漿画分を処理し、細かい粒子から構成される界面活性剤材料をそれらに添加し、その液体を混合し、続いて遠心によって液体成分から前記粒子に結合した無脂質画分を分離し、そして分離した画分を繰り返し溶液にする段階を特徴とする方法。
  7. 前記画分を繰り返し溶液にする段階を実施するために第二有機溶媒を用いて、溶液を混合し、そして遠心によって液体成分から前記粒子に結合した無脂質画分を分離し、そして分離した画分を二回溶液にすることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  8. 分離した画分を二回溶液にする前記段階で生理学的な溶液を用いることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 分離した画分を二回溶液にする前記段階で、前記無脂質画分のための溶媒である液体を用い、続いて遠心を繰り返すことによって液体画分から前記界面活性剤粒子を除去することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  10. 界面活性剤材料の前記粒子が200〜400nmのサイズを有することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  11. 前記界面活性剤材料の重量が前記血漿画分の0.5重量%であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  12. 前記界面活性剤材料がカオリンであることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  13. 前記第一有機溶媒の重量が前記血漿画分の量と実質的に等しいことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  14. 前記第二有機溶媒の重量が前記第一有機溶媒の重量と等しいことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  15. 前記第一有機溶媒がアルコールであり、そして前記第二有機溶媒がアルコールとトルエンの等量混合物であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  16. 腫瘍の処置及び追加治療のための請求項1に記載の医薬調製物の使用。
  17. 原発腫瘍後の二次性腫瘍の形成を予防するための請求項1に記載の医薬調製物の使用。
  18. S180肉腫、C26結腸ガン、MXT乳ガン及び急性リンパ性白血病のいずれかを処置するための請求項16に記載の使用。
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