JP2004504229A - 自転車のギヤ装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、コンパクトに設置するギヤ装置に関し、例えば3/8”のディレイラーチェーンと、自転車のクランクシャフトと後輪ハブとの間の変速比を設定するディレイラーとを有する。そのために、ギヤ装置は、クランクシャフトをその内部に有するハウジングを備えている。クランクシャフトは、ディレイラーチェーンを介して、選択された第2のスプロケットと係合する摺動可能な第1の駆動スプロケットを備え、この第2のスプロケットは、第2シャフトに配置されたそれぞれ直径の異なる第2のスプロケット群を形成する。ハウジングの外側の第2シャフトには第3のスプロケットが取り付けられ、ローラチェーンを介して後輪ハブの第4のスプロケットを駆動する。ディレイラーを用いてディレイラーチェーンを第2スプロケット群の間を移動させ、同時に、選択された第2のスプロケットに正対する位置に第1の駆動スプロケットを移動することにより、変速比を設定することができる。
【選択図】図2
【選択図】図2
Description
【0001】
本発明は、自転車のクランクシャフトと後輪ハブとの間の変速比を設定するギヤ装置に関する。
【0002】
一般的に、ギヤ装置において、後輪ハブに設けられ、直径の異なる複数のスプロケットを有するスプロケットカセットを、クランクシャフトに固定されたスプロケットによって自転車のチェーンを介して駆動するものが知られている。クランクシャフトと後輪ハブとの間の所望の変速比を得るために、後輪ハブの近傍に配置されたディレイラー(変速機)によって、チェーンが後輪ハブの異なるスプロケット間を移動する。そのために、ディレイラーは2つの案内輪を有するチェーン引張装置を備えており、チェーンは2つの案内輪の回りおよびその間を通って導かれる。平行な2つのアームを用いることによって、これらの案内輪はそれぞれのスプロケットに正対するように配置され、案内輪とスプロケットの間にあるチェーンの一部を平行移動させることができる。
【0003】
従来のギヤ装置の欠点は、スプロケットカセットおよびディレイラーが後輪ハブ上およびその近傍で多くのスペースをとってしまうことである。その結果、後輪のスポークは非対称に配置されることとなり、後輪の安定性と強度が損なわれてしまう。さらに、この装置を湿気および汚れから遮断することは困難であった。
【0004】
本発明は、従来のギヤ装置の効果は維持したままで、その欠点を回避するものである。そのため、本発明によるギヤ装置は、請求項1に記載の特徴を有する。
スプロケット群とディレイラーとを後輪ハブからクランクシャフト付近の第2シャフトに移動することにより、非常にコンパクトなギヤ装置を実現することができる。このギヤ装置の寸法が限られているため、容易に保護ハウジング内に備えることができる。さらに、後輪ハブには第4スプロケット一つのみを設ければよい。従って、後輪のスポークを対称に張るスペースを確保することができ、スポークおよびリムに均等な負荷を作用させて後輪の強度および安定性を得ることができる。
【0005】
効果的な実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項2に記載の特徴を有する。
第1の駆動スプロケットがクランクシャフトの軸方向に移動可能であるため、非常にコンパクトなディレイラーを、理想的にはクランクシャフトの両端に取り付けられたクランクの間のスペースに、組み込むことができる。このディレイラーを用いることにより、両側のクランクの間に収まり、フレームの両端からほとんど突出しないギヤ装置を実現することができる。
【0006】
さらなる実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項3に記載の特徴を有する。
本発明によるディレイラーを用いることにより、第1の駆動スプロケットは、いずれの場合においても、駆動される第2のスプロケットに正対して配置される。これにより、第1のローラチェーンはこれらのスプロケットの間で一列になり、長手方向のみに負荷が作用する。これは、ローラチェーンの長寿命化に効果的である。さらに、ローラチェーンのよじれや曲がりを補整する必要がないので、非常に短いチェーンで十分であり、クランクシャフトと第2シャフトとの距離を減少させることができる。これにより、より一層コンパクトなギヤ装置を実現することができる。
【0007】
さらに効果的な実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項5または請求項6に記載の特徴を有する。
第1および第3の駆動スプロケット、および駆動される第2および第4のスプロケットの寸法設定の自由度が高いため、クランクシャフトと後輪ハブとの間の所望の変速比を維持しながらギヤ装置の形態を最適化することができる。例えば、ギヤ装置の寸法を最適化することができる。より一層コンパクトなギヤ装置とするために、第2シャフトの第3の駆動スプロケットの寸法を比較的小さく設定して、第2シャフトとクランクシャフトとの距離を減少することができる。第3の駆動スプロケットを小さくする一方で、第1の駆動スプロケットの寸法を増加、および/または後輪ハブの第4のスプロケットおよび/または第2シャフトの第2のスプロケット群の寸法を減少して、クランクシャフトと後輪ハブとの間の変速比を十分に大きな値に維持するようにする。
【0008】
同様にして、他の形態、例えばディレイラーの動作を最適化することもできる。これは、順次の第2のスプロケット間の直径の差が小さくなるように選択したり、第2シャフトに取り付けられる第2および第3のスプロケットを低減することにより低下する第2シャフトに作用する力を選択することにより、ディレイラーの動作を向上させることができる。
【0009】
さらなる実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項7に記載の特徴を有する。
ギヤ装置の変速範囲および順次の変速比間の差は、第2のスプロケット群の歯車の数とともに、順次の第2のスプロケット群の間の歯数の差によって決定される。従って、順次の変速比の差が比較的大きく変速範囲が大きなもの、あるいは細かな調整が可能な小さな変速範囲を実現することができる。すなわち、第2のスプロケット群を選択することにより、種々の自転車の種類および走行状況に合わせてギヤ装置を調整することができる。
【0010】
効果的な実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項10に記載の特徴を有する。
幅の狭いローラチェーンを用いることによって、第2のスプロケット群のスプロケット同士の間隔を狭く配置することができ、幅の狭いギヤ装置を実現することができる。ただし、ギヤ装置の幅は変更せずに、より多くの第2のスプロケットを設けて、ギヤ装置のスピードレンジを増加させることもできる。
【0011】
特に効果的な実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項12に記載の特徴を有する。
ギヤ装置の構造がコンパクトであるため、ギヤ装置を容易にハウジング内に収めることができる。これにより、ギヤ装置を外部からの影響、例えば湿気や汚れから保護することができる。さらに部品の損傷の減少、整備の減少、および長寿命を得ることができる。これに加えて、ハウジングにより、例えば泥をはねてしまったり衣服を稼働部分に巻き込まれるというおそれからサイクリストを保護することができる。さらに、ハウジングは駆動部分、すなわちクランクシャフトや第2シャフトの構造を保持するためにも効果的である。これらのシャフトはハウジング内に容易に軸受け取付することができる。最後に、ハウジングによってギヤ装置の自転車への設置および取付が容易になり、取付ブラケットによってハウジングが自転車のフレームに固定されると、より容易に設置できる。
【0012】
本発明は、本発明によるギヤ装置を備える、請求項19に記載の特徴を有する自転車にも関する。
ギヤ装置の限られた寸法およびハウジングの剛性により、ギヤ装置は様々な位置で自転車のフレームに取付けられる。ここで、クランクシャフトの位置は実質的に固定され、クランクシャフトに関する第2シャフトの位置は変更可能である。その結果、ギヤ装置は種々の形状およびサイズのフレームへの設置に適合する。
【0013】
従属する請求項において、本発明によるギヤ装置およびギヤ装置を備える自転車のさらなる効果的な実施の形態が記載されている。
【0014】
本発明をより明確にするために、本発明によるギヤ装置の一実施の形態を、ギヤ装置の動作および自転車への設置方法とともに図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明によるギヤ装置の図2のI−I線による側面断面図である。
図2は、図1に示すギヤ装置の図1のII−II線による上面断面図である。
図3は、図1および図2に示すディレイラーのチェーン引張装置の2つの位置を示す側面図である。
図4は、本発明によるギヤ装置の設置手順を示す図である。
図5は、本発明によるギヤ装置の自転車への設置位置として考えられる2つの例を示す図である。
【0015】
図1および図2は、自転車30のクランクシャフト6近傍の、フレーム部の間に設置されるギヤ装置1の側面断面図および上面断面図をそれぞれ示す。サイクリストによって駆動されるクランクシャフト6と後輪ハブ29との間の変速比、すなわち加速度(acceleration)は、ギヤ装置1によって、走行状況およびサイクリストの好みに合わせて調整できる。以降、駆動軸の回転数と非駆動軸の回転数との関係を、変速比とする。クランクシャフトおよび後輪ハブの間の変速比と、自転車の車輪の直径との積が加速度である。
【0016】
ギヤ装置1は、第1の側板3および第2の側板4を有するハウジング2内に収められており、第1の側板3および第2の側板4は、取付ブラケット5によってその周囲に沿って互いに連結されている。ギヤ装置1は、この取付ブラケット5によって後述する方法により自転車に取り付けられる。クランクシャフト6は、第1および第2のボールベアリング9,10を用いて、第1の側板3および第2の側板4の間に軸受け取付される。クランクシャフト6に平行で、かつクランクシャフト6から比較的短い距離だけ離れて、第2シャフト8が第3および第4のボールベアリング11,12それぞれによって軸受け取付される。第2シャフト8は、クランクシャフト6によって、具体的には、クランクシャフト6に設けられた第1の駆動スプロケット18によって駆動される。第1の駆動スプロケット18は、第1のローラチェーン20を介して、第2シャフト8のスプロケットカセット21の一部を構成する第2のスプロケット22に連結される。一方、第2シャフト8は、第3のスプロケット25を用いて、後輪ハブ29を駆動する。第3のスプロケット25は、第2のローラチェーン27を介して後輪ハブ29の第4のスプロケットに係合される
【0017】
クランクシャフト6を駆動するため、このクランクシャフト6の両端部13,14はハウジング2の外側まで達しており、周知の方法によりクランク16を介してペダル(不図示)に連結される。クランク16とクランクシャフト端部13,14との連結により、サイクリストからペダルに加えられた実質的な力をクランクシャフト6に伝達できるように構成されている。これは、周知の方法、例えば、キー連結により、または図1および図2に示すようにキーなしで完結する連結方法により実現することができる。キーなし連結によって、テーパ状のクランクシャフト端部13,14の平らな4側面を介して上述した力が伝達される。
【0018】
第1の駆動スプロケット18は、キー19によってクランクシャフト6に取り付けられる。そのために、クランクシャフト6にはキー溝が設けられており、一方、第1のスプロケット18には軸穴が設けられている。これにより、第1のスプロケット18は、キーによって案内されて図2の矢印Aで示すようにクランクシャフト6の軸方向には移動できるが、クランクシャフト6に対して回転することはできない。なお、周知の他の方法によりこのような連結を実現できることは明らかである。例えば、第1のスプロケット18の軸穴に設けたカムを用い、カムをクランクシャフト6の表面に軸方向に延在するスロットと係合させることができる。または、クランクシャフト6の長さ方向に延在するキー歯と、キー歯に対応する形状をした第1のスプロケット18の軸穴とを用いることもできる。
【0019】
第3の駆動スプロケット25は、例えばプーリ26を用いて、第2の側板4を貫通してハウジング2の外側まで延びた第2シャフト8の端部31に固定される。さらに、この第2シャフト8には、スプロケットカセット21が取り付けられており、例えば図2に示すように第2のキー23および固定ナット24を用いて、第2シャフト8の回転に抗して固定されている。スプロケットカセット21は、直径および歯数の異なる第2のスプロケット群22を備えている。第2のスプロケット群22は、大きいものから小さいものへと順に配置され、最大の第2のスプロケット55は、第2シャフト8に作用するねじれ力を低減するために第3の駆動スプロケット25付近に配置されることが好ましい。
【0020】
第1の駆動スプロケット18と、それに対応する第2のスプロケット群22のうちの一つのスプロケットとの間の第1のローラチェーン20は、好ましくは最大で3/8”(9.5mm)のピッチをもつリンクを有している。ギヤ装置1の幅方向に取り得るスペースは、自転車のタイプ毎によって異なるクランク16間の距離Bによって決定される。比較的幅の狭いローラチェーン20を用いることにより、限られた幅Bの中により多くの第2のスプロケット群22を配置することができ、可能な変速比の段数が増加する。
【0021】
第2のスプロケット群22の間でローラチェーン20を移動させるために、ギヤ装置1にはディレイラー(変速機)32が設けられている。ディレイラー32は、第1プレート34およびそれに平行な第2プレート35を備えている。これらのプレート34,35は、2つの案内ピン37,38に沿って移動可能であり、2つの案内ピン37,38は、ハウジング2の第1および第2の側板3,4の間にクランクシャフト6に平行に取り付けられている。プレート34,35は、第2シャフト8のスプロケットカセット21とクランクシャフト6の間に延在し、第1の駆動スプロケット18の両側を、少なくとも部分的に覆っている。プレート34,35間の相対距離は、プレート34,35が案内ピン37,38に沿って移動するときに、第1の駆動スプロケット18がその間をともに移動し、クランクシャフト6に沿って移動するように、一方、プレート34,34が静止しているときには、好ましくは第1の駆動スプロケット18がプレート34,35の間を回転自在となるように設定されている。ディレイラー32のプレート34,35は、互いから離れた側の面で、操作ケーブル40の第1端部と連結されている。操作ケーブルは、その第2の端部で、自転車30のハンドルバー59上、またはその近傍に設けられた操作ハンドル41に連結されている。この操作ハンドル41およびケーブル40によって、プレート34,35、およびプレート34,35間に配置される第1のスプロケット18は、それぞれ案内ピン37,38,およびクランクシャフト6に沿って移動することができる。
【0022】
ディレイラーには、さらにチェーン引張装置42が設けられている。チェーン引張装置42は、それぞれ異なる第2のスプロケット群22に沿ったローラチェーン20の横方向の移動に同調し、また、移動に伴うチェーン長さの変化を補整する。そのために、チェーン引張装置42は、回動ピン45を中心として回動可能で、プレート34,35に直交する2つの平行アーム43,44を備えている。回動アーム43,44の両端部の間には、第1および第2の案内輪46,47がプレート34,35の間で回動可能に取り付けられている。回動ピン45から所定距離だけ離れた位置で、引っ張りバネ48が2つの回動アーム43,44と係合しており、引っ張りバネ48により、2つの案内輪46,47の間に導かれるチェーン20が張られる。図3Aおよび3Bは、ローラチェーン20が最大直径の第2のスプロケット55と係合した場合、および最小直径の第2のスプロケット54と係合した場合の、チェーン引張装置42の位置をそれぞれ示している。図3Aに示す第1の位置においては、例えば、第1の駆動スプロケット18および第2のスプロケット55に掛け回すために、ローラチェーン20の全長が必要となる。チェーン引張装置42は最長位置にあり、引っ張りばね48は伸張され、ローラチェーン20は案内輪46,47の間でほぼ伸張されている。図3Bに示す第2の位置においては、第1のスプロケット18と第2のスプロケット54に掛け回すためのチェーン長さは短くてよい。引っ張りばね48によって、第1の案内輪46は上方向の力を、第2の案内輪47は下方向の力をローラチェーン20に作用させ、チェーン20の余分な長さ部分を2つの案内輪46,47の間にS字状に張るようにする。これにより、チェーン20がそれぞれ異なるスプロケット22,54,55の間を移動する間、およびこれらと共働する間、チェーン20の適切な張力が維持される。ここで、チェーン引張装置42は、用いられ得るあらゆる種類のチェーンを、第1のスプロケット18と第2のスプロケット群22の内の一つのスプロケットとの間に案内して張力をかけるために適した案内部材を意味するものである。
【0023】
プレート34,35間のスペースは限られているため、回動アーム43,44および引っ張りバネ48は、例えば図1および図2に示すようにプレート34,35の外側に設置されている。さらに、最大および最小のスプロケット位置の間をローラチェーンが案内される間に案内輪46,47が通過する通路となるように、プレート34,35には2つのアーチ形のスロット49,50が設けられている。
【0024】
さらに、ディレイラー42には、クランクシャフト6に沿った第1の駆動スプロケット18の移動量を制限するように制限手段51を設けることが好ましい。これにより、第1の駆動スプロケット18がそれぞれ最も外側に位置する2つのスプロケット54,55を越えて移動することを防止する。例えば、第1の側板3および/または第2の側板4と、プレート34,35との間に、突起部または種々のスペーサを設けることによって、このような制限手段を形成することができる。
【0025】
上述したギヤ装置1の動作を、以下に説明する。例えば、図2に示す位置、すなわち第1の駆動スプロケット18が最大の第2のスプロケット55に対向する位置を、スタート位置とする。この位置は、ギヤ装置の最小の変速比、すなわち最低スピードに対応する。この位置において、操作ハンドル41もまた最左位置にあり、図2に示す左操作ケーブル40Lがこれ以上左側に引っ張られないようになっている。また、このために、上述したような制限手段51を設けることもできる。操作ハンドル41が反対方向、すなわち右側操作ケーブル40Rを引っ張る方向に操作されると、2つのプレート34,35が案内ピン37,38に沿って右側に移動し、これにより第1の駆動スプロケット18もまたクランクシャフト6に沿って移動する。さらに、ローラチェーン20が横方向に引っ張られ、所定のタイミングで最大のスプロケットではなく次のスプロケット56の1本の歯がローラチェーン20のリンクとかみ合い、残りの歯とリンクが続いてかみ合う。スプロケット56に掛け回すために必要なチェーン長さは、スプロケット55に必要なチェーン長さよりも短い。この長さの差は、上述したチェーン引張装置42を用いた方法により補整される。このようにして、第1の駆動スプロケット18は、最小の第2のスプロケット54まで第2のスプロケット群22を順に移動する。制限手段51は、第1の駆動スプロケット18が最小のスプロケット54側からさらに移動することを防止するように組み込まれることが好ましい。操作ハンドル41を反対方向に操作することにより、第1の駆動スプロケット18は、上述した方法と同様にして最大のスプロケット55の方向に戻る。ただし、この場合、必要となるローラチェーンの長さは増加していく。したがって、スプロケット18がクランクシャフト6に沿って移動する間、チェーン引張装置42は図3Bに示す位置から図3Aに示す位置へと移動する。
【0026】
図4は、ギヤ装置1がどのようにして自転車30に設置されるかの一例を示す図である。取付ブラケット5は、例えば溶接によって自転車フレームの数本のバーに固定される。この取付ブラケット5は、推進力を吸収して残りの自転車フレームに伝達することができる強度および剛性を持つように設計されている。ブラケットは、例えば鋼から製造することができる。ただし、軽量化の観点から、アルミニウムやプラスチック等から製造することが好ましい。ブラケット5を固定した後、クランクシャフト6,第2シャフト8,スプロケットカセット21およびディレイラー32をその間に備えた第1および第2の側板3,4の全体を、取付ブラケット5の中に挿入する。ブラケット5とハウジングプレート3,4は、ボルトとナットを用いてブラケット5とハウジングプレート3,4とが互いに組み付けられるように、それぞれ対応する位置に穴部60が設けられている。そして、ギヤ装置が挿入されるブラケット5の入口位置にはカバー7が設けられる。これにより、取り付けられた状態で、第1の側板3,第2の側板4,取付ブラケット5およびカバー7によって閉鎖されたハウジング2が形成される。もちろん、ハウジング2とブラケット5を自転車に一度に取り付けることも可能である。ハウジング2により、ギヤ装置1を容易に設置することができる。さらに、ハウジング2によってギヤ装置1は汚れ、湿気および予期しない外力から保護され、また、サイクリストが使用中にギヤ装置1の駆動部分と接触してしまうことを防止できる。さらに、ハウジング2,とくにブラケット5は、上述したように必要な剛性と強度とを備えるように構成される。このようなギヤ装置1の剛性および限られたコンパクトな寸法により、ギヤ装置の設置の自由度が向上する。クランクシャフト6の位置はほぼ固定しているが、第2シャフト8の位置は変更可能である。図5Aおよび5Bに、設置位置の2つの例を示す。図5Aにおいて、第2シャフト8は、進行方向に向かってクランクシャフト6の後方にクランクシャフト6とほぼ同じ高さに配置されている。一方、図5Bにおいて、第2シャフト8はクランクシャフト6の斜め上方に、サドルチューブに沿って配置されている。このような設置位置の違いは、とくにリアフォークの方向および長さに影響を及ぼす。曲げ荷重に代えて最適な軸荷重を実現するために、リアフォークが第2のローラチェーンの上半分と好ましくはほぼ平行に取り付けられると、図5Bに示す設置位置においてリアフォークを最短とすることができる。これは、例えばレーシングサイクルに適している。異なる配置が可能であることから、ギヤ装置1は形状およびサイズの異なる数多くのフレームへの使用に適している。
【0027】
さらに、本発明によるギヤ装置1を用いることによって、後輪ハブ29には第4のスプロケット28一つのみを装着すればよいので、自転車の後輪のスポークを対称に張ることができる。さらに、第3の駆動スプロケット25を適切に選択した場合には、このスプロケット28の寸法をコンパクトにすることができる。これは、第2のスプロケットが後輪ハブに設置され多大なスペースを占めてしまうために、後輪の左右側で異なるスポークを使用し、異なる位置に配置しなければならなかった従来のギヤ装置とは対照的である。スポークが対称に張られた車輪は、車輪に作用する力がスポークに均等に分配されるため、強く、安定性があり、長寿命である。さらに、スポークが対称であれば製造が容易である。
【0028】
なお、本発明は図面を用いて説明した上記実施の形態には限定されないことは明らかである。請求項に記載される本発明の範囲内で、種々の変更が可能である。
【0029】
例えば、ギヤ装置を、ハウジングの外側に設けたオーバードライブ装置と組み合わせることもできる。そのために、第2シャフトの第3の駆動スプロケットの隣りにもう一つの駆動スプロケットを設けることができる。これは、周知の前方ディレイラーとともに設置することができる。ただし、第2シャフトと後輪ハブとの間の第2ローラチェーンを張った状態に維持するために、もう一つのチェーン引張装置が必要である。これにより、ギヤ装置において可能なスピード(変速比)の数を増加すること、または少ない第2のスプロケット群によって同じ数のスピード(変速比)を実現することができる。
【0030】
また、本発明によるギヤ装置を、後輪ハブに最大で2つか3つのスプロケットのみを有する幅の狭いスプロケットカセットと、それと協調する第2のディレイラーとを設けた周知のギヤ装置と組み合わせることもできる。これにより、設定できる変速比の数がさらに増加する。ギヤハブ、例えば3段変速ハブを設置することによっても、同様の結果を得ることができる。さらに、操作ケーブルの内の一本を、ディレイラーのプレートとハウジングの側板との間のバネで置き換えることもできる。これにより、より簡単な操作機構を実現することができ、さらに、操作ケーブルが切れたり緩んだりした場合に、ディレイラーを所望の位置、例えば最小の第2スプロケットに対向する位置まで戻すことができる。異なる変速比の調整のために、周知の手段を用いることができる。
【0031】
これらの変形例、およびその他の多くの変形例も、請求項に記載された本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるギヤ装置の図2のI−I線による側面断面図である。
【図2】図1に示すギヤ装置の図1のII−II線による上面断面図である。
【図3】図1および図2に示すディレイラーのチェーン引張装置の2つの位置を示す側面図である。
【図4】本発明によるギヤ装置の設置手順を示す図である。
【図5】本発明によるギヤ装置の自転車への設置位置として考えられる2つの例を示す図である。
本発明は、自転車のクランクシャフトと後輪ハブとの間の変速比を設定するギヤ装置に関する。
【0002】
一般的に、ギヤ装置において、後輪ハブに設けられ、直径の異なる複数のスプロケットを有するスプロケットカセットを、クランクシャフトに固定されたスプロケットによって自転車のチェーンを介して駆動するものが知られている。クランクシャフトと後輪ハブとの間の所望の変速比を得るために、後輪ハブの近傍に配置されたディレイラー(変速機)によって、チェーンが後輪ハブの異なるスプロケット間を移動する。そのために、ディレイラーは2つの案内輪を有するチェーン引張装置を備えており、チェーンは2つの案内輪の回りおよびその間を通って導かれる。平行な2つのアームを用いることによって、これらの案内輪はそれぞれのスプロケットに正対するように配置され、案内輪とスプロケットの間にあるチェーンの一部を平行移動させることができる。
【0003】
従来のギヤ装置の欠点は、スプロケットカセットおよびディレイラーが後輪ハブ上およびその近傍で多くのスペースをとってしまうことである。その結果、後輪のスポークは非対称に配置されることとなり、後輪の安定性と強度が損なわれてしまう。さらに、この装置を湿気および汚れから遮断することは困難であった。
【0004】
本発明は、従来のギヤ装置の効果は維持したままで、その欠点を回避するものである。そのため、本発明によるギヤ装置は、請求項1に記載の特徴を有する。
スプロケット群とディレイラーとを後輪ハブからクランクシャフト付近の第2シャフトに移動することにより、非常にコンパクトなギヤ装置を実現することができる。このギヤ装置の寸法が限られているため、容易に保護ハウジング内に備えることができる。さらに、後輪ハブには第4スプロケット一つのみを設ければよい。従って、後輪のスポークを対称に張るスペースを確保することができ、スポークおよびリムに均等な負荷を作用させて後輪の強度および安定性を得ることができる。
【0005】
効果的な実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項2に記載の特徴を有する。
第1の駆動スプロケットがクランクシャフトの軸方向に移動可能であるため、非常にコンパクトなディレイラーを、理想的にはクランクシャフトの両端に取り付けられたクランクの間のスペースに、組み込むことができる。このディレイラーを用いることにより、両側のクランクの間に収まり、フレームの両端からほとんど突出しないギヤ装置を実現することができる。
【0006】
さらなる実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項3に記載の特徴を有する。
本発明によるディレイラーを用いることにより、第1の駆動スプロケットは、いずれの場合においても、駆動される第2のスプロケットに正対して配置される。これにより、第1のローラチェーンはこれらのスプロケットの間で一列になり、長手方向のみに負荷が作用する。これは、ローラチェーンの長寿命化に効果的である。さらに、ローラチェーンのよじれや曲がりを補整する必要がないので、非常に短いチェーンで十分であり、クランクシャフトと第2シャフトとの距離を減少させることができる。これにより、より一層コンパクトなギヤ装置を実現することができる。
【0007】
さらに効果的な実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項5または請求項6に記載の特徴を有する。
第1および第3の駆動スプロケット、および駆動される第2および第4のスプロケットの寸法設定の自由度が高いため、クランクシャフトと後輪ハブとの間の所望の変速比を維持しながらギヤ装置の形態を最適化することができる。例えば、ギヤ装置の寸法を最適化することができる。より一層コンパクトなギヤ装置とするために、第2シャフトの第3の駆動スプロケットの寸法を比較的小さく設定して、第2シャフトとクランクシャフトとの距離を減少することができる。第3の駆動スプロケットを小さくする一方で、第1の駆動スプロケットの寸法を増加、および/または後輪ハブの第4のスプロケットおよび/または第2シャフトの第2のスプロケット群の寸法を減少して、クランクシャフトと後輪ハブとの間の変速比を十分に大きな値に維持するようにする。
【0008】
同様にして、他の形態、例えばディレイラーの動作を最適化することもできる。これは、順次の第2のスプロケット間の直径の差が小さくなるように選択したり、第2シャフトに取り付けられる第2および第3のスプロケットを低減することにより低下する第2シャフトに作用する力を選択することにより、ディレイラーの動作を向上させることができる。
【0009】
さらなる実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項7に記載の特徴を有する。
ギヤ装置の変速範囲および順次の変速比間の差は、第2のスプロケット群の歯車の数とともに、順次の第2のスプロケット群の間の歯数の差によって決定される。従って、順次の変速比の差が比較的大きく変速範囲が大きなもの、あるいは細かな調整が可能な小さな変速範囲を実現することができる。すなわち、第2のスプロケット群を選択することにより、種々の自転車の種類および走行状況に合わせてギヤ装置を調整することができる。
【0010】
効果的な実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項10に記載の特徴を有する。
幅の狭いローラチェーンを用いることによって、第2のスプロケット群のスプロケット同士の間隔を狭く配置することができ、幅の狭いギヤ装置を実現することができる。ただし、ギヤ装置の幅は変更せずに、より多くの第2のスプロケットを設けて、ギヤ装置のスピードレンジを増加させることもできる。
【0011】
特に効果的な実施の形態として、本発明によるギヤ装置は請求項12に記載の特徴を有する。
ギヤ装置の構造がコンパクトであるため、ギヤ装置を容易にハウジング内に収めることができる。これにより、ギヤ装置を外部からの影響、例えば湿気や汚れから保護することができる。さらに部品の損傷の減少、整備の減少、および長寿命を得ることができる。これに加えて、ハウジングにより、例えば泥をはねてしまったり衣服を稼働部分に巻き込まれるというおそれからサイクリストを保護することができる。さらに、ハウジングは駆動部分、すなわちクランクシャフトや第2シャフトの構造を保持するためにも効果的である。これらのシャフトはハウジング内に容易に軸受け取付することができる。最後に、ハウジングによってギヤ装置の自転車への設置および取付が容易になり、取付ブラケットによってハウジングが自転車のフレームに固定されると、より容易に設置できる。
【0012】
本発明は、本発明によるギヤ装置を備える、請求項19に記載の特徴を有する自転車にも関する。
ギヤ装置の限られた寸法およびハウジングの剛性により、ギヤ装置は様々な位置で自転車のフレームに取付けられる。ここで、クランクシャフトの位置は実質的に固定され、クランクシャフトに関する第2シャフトの位置は変更可能である。その結果、ギヤ装置は種々の形状およびサイズのフレームへの設置に適合する。
【0013】
従属する請求項において、本発明によるギヤ装置およびギヤ装置を備える自転車のさらなる効果的な実施の形態が記載されている。
【0014】
本発明をより明確にするために、本発明によるギヤ装置の一実施の形態を、ギヤ装置の動作および自転車への設置方法とともに図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明によるギヤ装置の図2のI−I線による側面断面図である。
図2は、図1に示すギヤ装置の図1のII−II線による上面断面図である。
図3は、図1および図2に示すディレイラーのチェーン引張装置の2つの位置を示す側面図である。
図4は、本発明によるギヤ装置の設置手順を示す図である。
図5は、本発明によるギヤ装置の自転車への設置位置として考えられる2つの例を示す図である。
【0015】
図1および図2は、自転車30のクランクシャフト6近傍の、フレーム部の間に設置されるギヤ装置1の側面断面図および上面断面図をそれぞれ示す。サイクリストによって駆動されるクランクシャフト6と後輪ハブ29との間の変速比、すなわち加速度(acceleration)は、ギヤ装置1によって、走行状況およびサイクリストの好みに合わせて調整できる。以降、駆動軸の回転数と非駆動軸の回転数との関係を、変速比とする。クランクシャフトおよび後輪ハブの間の変速比と、自転車の車輪の直径との積が加速度である。
【0016】
ギヤ装置1は、第1の側板3および第2の側板4を有するハウジング2内に収められており、第1の側板3および第2の側板4は、取付ブラケット5によってその周囲に沿って互いに連結されている。ギヤ装置1は、この取付ブラケット5によって後述する方法により自転車に取り付けられる。クランクシャフト6は、第1および第2のボールベアリング9,10を用いて、第1の側板3および第2の側板4の間に軸受け取付される。クランクシャフト6に平行で、かつクランクシャフト6から比較的短い距離だけ離れて、第2シャフト8が第3および第4のボールベアリング11,12それぞれによって軸受け取付される。第2シャフト8は、クランクシャフト6によって、具体的には、クランクシャフト6に設けられた第1の駆動スプロケット18によって駆動される。第1の駆動スプロケット18は、第1のローラチェーン20を介して、第2シャフト8のスプロケットカセット21の一部を構成する第2のスプロケット22に連結される。一方、第2シャフト8は、第3のスプロケット25を用いて、後輪ハブ29を駆動する。第3のスプロケット25は、第2のローラチェーン27を介して後輪ハブ29の第4のスプロケットに係合される
【0017】
クランクシャフト6を駆動するため、このクランクシャフト6の両端部13,14はハウジング2の外側まで達しており、周知の方法によりクランク16を介してペダル(不図示)に連結される。クランク16とクランクシャフト端部13,14との連結により、サイクリストからペダルに加えられた実質的な力をクランクシャフト6に伝達できるように構成されている。これは、周知の方法、例えば、キー連結により、または図1および図2に示すようにキーなしで完結する連結方法により実現することができる。キーなし連結によって、テーパ状のクランクシャフト端部13,14の平らな4側面を介して上述した力が伝達される。
【0018】
第1の駆動スプロケット18は、キー19によってクランクシャフト6に取り付けられる。そのために、クランクシャフト6にはキー溝が設けられており、一方、第1のスプロケット18には軸穴が設けられている。これにより、第1のスプロケット18は、キーによって案内されて図2の矢印Aで示すようにクランクシャフト6の軸方向には移動できるが、クランクシャフト6に対して回転することはできない。なお、周知の他の方法によりこのような連結を実現できることは明らかである。例えば、第1のスプロケット18の軸穴に設けたカムを用い、カムをクランクシャフト6の表面に軸方向に延在するスロットと係合させることができる。または、クランクシャフト6の長さ方向に延在するキー歯と、キー歯に対応する形状をした第1のスプロケット18の軸穴とを用いることもできる。
【0019】
第3の駆動スプロケット25は、例えばプーリ26を用いて、第2の側板4を貫通してハウジング2の外側まで延びた第2シャフト8の端部31に固定される。さらに、この第2シャフト8には、スプロケットカセット21が取り付けられており、例えば図2に示すように第2のキー23および固定ナット24を用いて、第2シャフト8の回転に抗して固定されている。スプロケットカセット21は、直径および歯数の異なる第2のスプロケット群22を備えている。第2のスプロケット群22は、大きいものから小さいものへと順に配置され、最大の第2のスプロケット55は、第2シャフト8に作用するねじれ力を低減するために第3の駆動スプロケット25付近に配置されることが好ましい。
【0020】
第1の駆動スプロケット18と、それに対応する第2のスプロケット群22のうちの一つのスプロケットとの間の第1のローラチェーン20は、好ましくは最大で3/8”(9.5mm)のピッチをもつリンクを有している。ギヤ装置1の幅方向に取り得るスペースは、自転車のタイプ毎によって異なるクランク16間の距離Bによって決定される。比較的幅の狭いローラチェーン20を用いることにより、限られた幅Bの中により多くの第2のスプロケット群22を配置することができ、可能な変速比の段数が増加する。
【0021】
第2のスプロケット群22の間でローラチェーン20を移動させるために、ギヤ装置1にはディレイラー(変速機)32が設けられている。ディレイラー32は、第1プレート34およびそれに平行な第2プレート35を備えている。これらのプレート34,35は、2つの案内ピン37,38に沿って移動可能であり、2つの案内ピン37,38は、ハウジング2の第1および第2の側板3,4の間にクランクシャフト6に平行に取り付けられている。プレート34,35は、第2シャフト8のスプロケットカセット21とクランクシャフト6の間に延在し、第1の駆動スプロケット18の両側を、少なくとも部分的に覆っている。プレート34,35間の相対距離は、プレート34,35が案内ピン37,38に沿って移動するときに、第1の駆動スプロケット18がその間をともに移動し、クランクシャフト6に沿って移動するように、一方、プレート34,34が静止しているときには、好ましくは第1の駆動スプロケット18がプレート34,35の間を回転自在となるように設定されている。ディレイラー32のプレート34,35は、互いから離れた側の面で、操作ケーブル40の第1端部と連結されている。操作ケーブルは、その第2の端部で、自転車30のハンドルバー59上、またはその近傍に設けられた操作ハンドル41に連結されている。この操作ハンドル41およびケーブル40によって、プレート34,35、およびプレート34,35間に配置される第1のスプロケット18は、それぞれ案内ピン37,38,およびクランクシャフト6に沿って移動することができる。
【0022】
ディレイラーには、さらにチェーン引張装置42が設けられている。チェーン引張装置42は、それぞれ異なる第2のスプロケット群22に沿ったローラチェーン20の横方向の移動に同調し、また、移動に伴うチェーン長さの変化を補整する。そのために、チェーン引張装置42は、回動ピン45を中心として回動可能で、プレート34,35に直交する2つの平行アーム43,44を備えている。回動アーム43,44の両端部の間には、第1および第2の案内輪46,47がプレート34,35の間で回動可能に取り付けられている。回動ピン45から所定距離だけ離れた位置で、引っ張りバネ48が2つの回動アーム43,44と係合しており、引っ張りバネ48により、2つの案内輪46,47の間に導かれるチェーン20が張られる。図3Aおよび3Bは、ローラチェーン20が最大直径の第2のスプロケット55と係合した場合、および最小直径の第2のスプロケット54と係合した場合の、チェーン引張装置42の位置をそれぞれ示している。図3Aに示す第1の位置においては、例えば、第1の駆動スプロケット18および第2のスプロケット55に掛け回すために、ローラチェーン20の全長が必要となる。チェーン引張装置42は最長位置にあり、引っ張りばね48は伸張され、ローラチェーン20は案内輪46,47の間でほぼ伸張されている。図3Bに示す第2の位置においては、第1のスプロケット18と第2のスプロケット54に掛け回すためのチェーン長さは短くてよい。引っ張りばね48によって、第1の案内輪46は上方向の力を、第2の案内輪47は下方向の力をローラチェーン20に作用させ、チェーン20の余分な長さ部分を2つの案内輪46,47の間にS字状に張るようにする。これにより、チェーン20がそれぞれ異なるスプロケット22,54,55の間を移動する間、およびこれらと共働する間、チェーン20の適切な張力が維持される。ここで、チェーン引張装置42は、用いられ得るあらゆる種類のチェーンを、第1のスプロケット18と第2のスプロケット群22の内の一つのスプロケットとの間に案内して張力をかけるために適した案内部材を意味するものである。
【0023】
プレート34,35間のスペースは限られているため、回動アーム43,44および引っ張りバネ48は、例えば図1および図2に示すようにプレート34,35の外側に設置されている。さらに、最大および最小のスプロケット位置の間をローラチェーンが案内される間に案内輪46,47が通過する通路となるように、プレート34,35には2つのアーチ形のスロット49,50が設けられている。
【0024】
さらに、ディレイラー42には、クランクシャフト6に沿った第1の駆動スプロケット18の移動量を制限するように制限手段51を設けることが好ましい。これにより、第1の駆動スプロケット18がそれぞれ最も外側に位置する2つのスプロケット54,55を越えて移動することを防止する。例えば、第1の側板3および/または第2の側板4と、プレート34,35との間に、突起部または種々のスペーサを設けることによって、このような制限手段を形成することができる。
【0025】
上述したギヤ装置1の動作を、以下に説明する。例えば、図2に示す位置、すなわち第1の駆動スプロケット18が最大の第2のスプロケット55に対向する位置を、スタート位置とする。この位置は、ギヤ装置の最小の変速比、すなわち最低スピードに対応する。この位置において、操作ハンドル41もまた最左位置にあり、図2に示す左操作ケーブル40Lがこれ以上左側に引っ張られないようになっている。また、このために、上述したような制限手段51を設けることもできる。操作ハンドル41が反対方向、すなわち右側操作ケーブル40Rを引っ張る方向に操作されると、2つのプレート34,35が案内ピン37,38に沿って右側に移動し、これにより第1の駆動スプロケット18もまたクランクシャフト6に沿って移動する。さらに、ローラチェーン20が横方向に引っ張られ、所定のタイミングで最大のスプロケットではなく次のスプロケット56の1本の歯がローラチェーン20のリンクとかみ合い、残りの歯とリンクが続いてかみ合う。スプロケット56に掛け回すために必要なチェーン長さは、スプロケット55に必要なチェーン長さよりも短い。この長さの差は、上述したチェーン引張装置42を用いた方法により補整される。このようにして、第1の駆動スプロケット18は、最小の第2のスプロケット54まで第2のスプロケット群22を順に移動する。制限手段51は、第1の駆動スプロケット18が最小のスプロケット54側からさらに移動することを防止するように組み込まれることが好ましい。操作ハンドル41を反対方向に操作することにより、第1の駆動スプロケット18は、上述した方法と同様にして最大のスプロケット55の方向に戻る。ただし、この場合、必要となるローラチェーンの長さは増加していく。したがって、スプロケット18がクランクシャフト6に沿って移動する間、チェーン引張装置42は図3Bに示す位置から図3Aに示す位置へと移動する。
【0026】
図4は、ギヤ装置1がどのようにして自転車30に設置されるかの一例を示す図である。取付ブラケット5は、例えば溶接によって自転車フレームの数本のバーに固定される。この取付ブラケット5は、推進力を吸収して残りの自転車フレームに伝達することができる強度および剛性を持つように設計されている。ブラケットは、例えば鋼から製造することができる。ただし、軽量化の観点から、アルミニウムやプラスチック等から製造することが好ましい。ブラケット5を固定した後、クランクシャフト6,第2シャフト8,スプロケットカセット21およびディレイラー32をその間に備えた第1および第2の側板3,4の全体を、取付ブラケット5の中に挿入する。ブラケット5とハウジングプレート3,4は、ボルトとナットを用いてブラケット5とハウジングプレート3,4とが互いに組み付けられるように、それぞれ対応する位置に穴部60が設けられている。そして、ギヤ装置が挿入されるブラケット5の入口位置にはカバー7が設けられる。これにより、取り付けられた状態で、第1の側板3,第2の側板4,取付ブラケット5およびカバー7によって閉鎖されたハウジング2が形成される。もちろん、ハウジング2とブラケット5を自転車に一度に取り付けることも可能である。ハウジング2により、ギヤ装置1を容易に設置することができる。さらに、ハウジング2によってギヤ装置1は汚れ、湿気および予期しない外力から保護され、また、サイクリストが使用中にギヤ装置1の駆動部分と接触してしまうことを防止できる。さらに、ハウジング2,とくにブラケット5は、上述したように必要な剛性と強度とを備えるように構成される。このようなギヤ装置1の剛性および限られたコンパクトな寸法により、ギヤ装置の設置の自由度が向上する。クランクシャフト6の位置はほぼ固定しているが、第2シャフト8の位置は変更可能である。図5Aおよび5Bに、設置位置の2つの例を示す。図5Aにおいて、第2シャフト8は、進行方向に向かってクランクシャフト6の後方にクランクシャフト6とほぼ同じ高さに配置されている。一方、図5Bにおいて、第2シャフト8はクランクシャフト6の斜め上方に、サドルチューブに沿って配置されている。このような設置位置の違いは、とくにリアフォークの方向および長さに影響を及ぼす。曲げ荷重に代えて最適な軸荷重を実現するために、リアフォークが第2のローラチェーンの上半分と好ましくはほぼ平行に取り付けられると、図5Bに示す設置位置においてリアフォークを最短とすることができる。これは、例えばレーシングサイクルに適している。異なる配置が可能であることから、ギヤ装置1は形状およびサイズの異なる数多くのフレームへの使用に適している。
【0027】
さらに、本発明によるギヤ装置1を用いることによって、後輪ハブ29には第4のスプロケット28一つのみを装着すればよいので、自転車の後輪のスポークを対称に張ることができる。さらに、第3の駆動スプロケット25を適切に選択した場合には、このスプロケット28の寸法をコンパクトにすることができる。これは、第2のスプロケットが後輪ハブに設置され多大なスペースを占めてしまうために、後輪の左右側で異なるスポークを使用し、異なる位置に配置しなければならなかった従来のギヤ装置とは対照的である。スポークが対称に張られた車輪は、車輪に作用する力がスポークに均等に分配されるため、強く、安定性があり、長寿命である。さらに、スポークが対称であれば製造が容易である。
【0028】
なお、本発明は図面を用いて説明した上記実施の形態には限定されないことは明らかである。請求項に記載される本発明の範囲内で、種々の変更が可能である。
【0029】
例えば、ギヤ装置を、ハウジングの外側に設けたオーバードライブ装置と組み合わせることもできる。そのために、第2シャフトの第3の駆動スプロケットの隣りにもう一つの駆動スプロケットを設けることができる。これは、周知の前方ディレイラーとともに設置することができる。ただし、第2シャフトと後輪ハブとの間の第2ローラチェーンを張った状態に維持するために、もう一つのチェーン引張装置が必要である。これにより、ギヤ装置において可能なスピード(変速比)の数を増加すること、または少ない第2のスプロケット群によって同じ数のスピード(変速比)を実現することができる。
【0030】
また、本発明によるギヤ装置を、後輪ハブに最大で2つか3つのスプロケットのみを有する幅の狭いスプロケットカセットと、それと協調する第2のディレイラーとを設けた周知のギヤ装置と組み合わせることもできる。これにより、設定できる変速比の数がさらに増加する。ギヤハブ、例えば3段変速ハブを設置することによっても、同様の結果を得ることができる。さらに、操作ケーブルの内の一本を、ディレイラーのプレートとハウジングの側板との間のバネで置き換えることもできる。これにより、より簡単な操作機構を実現することができ、さらに、操作ケーブルが切れたり緩んだりした場合に、ディレイラーを所望の位置、例えば最小の第2スプロケットに対向する位置まで戻すことができる。異なる変速比の調整のために、周知の手段を用いることができる。
【0031】
これらの変形例、およびその他の多くの変形例も、請求項に記載された本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるギヤ装置の図2のI−I線による側面断面図である。
【図2】図1に示すギヤ装置の図1のII−II線による上面断面図である。
【図3】図1および図2に示すディレイラーのチェーン引張装置の2つの位置を示す側面図である。
【図4】本発明によるギヤ装置の設置手順を示す図である。
【図5】本発明によるギヤ装置の自転車への設置位置として考えられる2つの例を示す図である。
Claims (21)
- 自転車のクランクシャフトと後輪ハブとの間の変速比を設定するギヤ装置において、
前記クランクシャフト(6)に取り付けられた第1の駆動スプロケット(18)を備え、第1の駆動スプロケット(18)は、第2シャフト(8)に取り付けられたそれぞれ直径の異なる第2のスプロケット群(22)のうちの所望の一つのスプロケットに、第1のローラチェーン(20)とディレイラー(32)を介して連結可能であり、
前記第2シャフト(8)は、前記クランクシャフト(6)に平行に、比較的短い距離だけ離れて配置され、前記第2シャフト(8)には、さらに、第2ローラチェーン(27)を介して前記後輪ハブ(29)の第4スプロケット(28)に連結される第3の駆動スプロケット(25)が取り付けられることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項1に記載のギヤ装置において、
前記第1の駆動スプロケット(18)は、前記ディレイラー(32)によって、前記クランクシャフト(6)の軸方向に沿って移動可能であることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項1または請求項2に記載のギヤ装置において、
前記第1の駆動スプロケット(18)は、前記ディレイラー(32)によって、前記第2シャフト(8)に取り付けられた前記第2のスプロケット群(22)のそれぞれのスプロケットと正対して配置可能であり、前記第1のローラチェーン(20)はそれぞれの場合において前記第1および第2のスプロケット(18,22)と一列になり、実質的に長手方向に負荷が作用することを特徴とするギヤ装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のギヤ装置において、
前記ディレイラー(32)は、互いから所定距離だけ離れて連結される2つの平行なプレート(34,35)を備え、2つの平行なプレート(34,35)は、少なくとも一つの操作ケーブル(40)を用いて前記クランクシャフト(6)に平行な方向に移動可能であり、
前記プレート(34,35)は、前記プレート(34,35)が静止した状態で、前記第1のスプロケット(18)が前記プレートに接触することなくその間を回転可能で、前記プレート(34,35)が移動する間は、前記第1のスプロケット(18)がその間を前記クランクシャフト(6)に沿って移動可能なように、前記第1の駆動スプロケット(18)に関して配置されることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のギヤ装置において、
前記第2シャフト(8)上の前記第2のスプロケット群(22)は、大から小の順に配置され、最大のスプロケット(55)は好ましくは前記第3のスプロケット(25)側に配置されることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載のギヤ装置において、
前記第2シャフト(8)の前記最大のスプロケット(55)の直径は、前記第1の駆動スプロケット(18)の直径以下であることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載のギヤ装置において、
前記第2シャフト(8)の前記第2スプロケット群(22)は、11から24本の歯を有することを特徴とするギヤ装置。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載のギヤ装置において、
前記第1のローラチェーンは、ディレイラーチェーンであり、そのピッチが12.7mm(1/2”)未満、好ましくは9.5mm(3/8”)未満で、特にほぼ8mmであることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載のギヤ装置において、
前記第1のローラチェーンは、そのリンク内幅が3.2mm(1/8”)未満、好ましくは2.6mmであり、そのリンク外幅がほぼ7mmであることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項1から請求項9のいずれかに記載のギヤ装置において、
前記ディレイラー(32)は、前記プレート(34,35)の間に、前記第1のローラチェーン(20)を案内して張るチェーン引張装置(42)を備えることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項10に記載のギヤ装置において、
前記チェーン引張装置(42)は、前記プレート(34,35)に平行に回動するアーム(44)を備え、
前記アームの両端部には案内輪(46,47)が設けられ、案内輪(46,47)は、前記ローラチェーン(20)を張るように、前記アームに連結された付勢バネ(48)によって、前記ローラチェーン(20)に対してそれぞれ反対の方向から押しつけ可能であることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項1から請求項11のいずれかに記載のギヤ装置において、
前記ギヤ装置(1)は、ハウジング(2)内に収められることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項12に記載のギヤ装置において、
前記ハウジング(2)は、前記自転車のフレームに取り付け、または組み込まれる取付ブラケット(5)を備えることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項13に記載のギヤ装置において、
前記ハウジング(2)は、前記ハウジング(2)に軸受け取り付けされた前記クランクシャフト(6)の位置が前記自転車の前記クランクシャフト(6)の標準位置に一致するように、前記取付ブラケット(5)に取付可能であることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項13または請求項14に記載のギヤ装置おいて、
前記ハウジング(2)に予め取り付けられた前記ギヤ装置(1)は、数個の固定手段により、前記取付ブラケット(5)に着脱可能であることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項12から請求項15のいずれかに記載のギヤ装置において、
前記ハウジング(2)は、前記ギヤ装置(1)の点検および整備のために、容易に着脱可能なカバー(7)を備えることを特徴とするギヤ装置。 - 自転車のクランクシャフトと後輪ハブとの間の変速比を設定する、好ましくは請求項1から請求項16のいずれかに記載のギヤ装置において、
その内部に軸受け取り付けされたクランクシャフト(6)を備えるコンパクトハウジング(2)と、
前記クランクシャフト(6)に摺動可能に設置された第1の駆動スプロケット(18)と、
前記クランクシャフト(6)に平行に、比較的短い距離だけ離れて前記ハウジング(2)内に軸受け取り付けされた第2シャフト(8)と、
前記ハウジング(2)内の前記第2シャフト(8)に取り付けられ、それぞれ異なる直径を有する第2のスプロケット群22と、
前記ハウジング(2)内の、前記クランクシャフト(6)と前記第2シャフト(8)との間に配置されるディレイラー(32)と、
前記第1の駆動スプロケット(18)と、前記ディレイラーによって選択された前記第2のスプロケット群(22)の内の一つとの間に延在するとともに、好ましくは最大でほぼ3/8”(9.5mm)のピッチを有する第1のローラチェーン(20)として構成されるディレイラーチェーンと、
前記ハウジング(2)の外側まで延びる前記第2シャフト(8)の一部に取り付けられ、第2のローラチェーン(27)によって前記後輪ハブ(29)の第4のスプロケット(28)と連結する第3の駆動スプロケット(25)とを備え、
上記構成要素は、前記ハウジング内で湿気、汚れおよび損傷から保護される前記ギヤ装置が、自転車のクランク間の通常のスペース内に適合して設置されるようにコンパクトに寸法決めされることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項17に記載のギヤ装置において、
前記ディレイラー(32)は、比較的短い距離だけ離れて互いに連結される平行な2つのプレート(34,35)と、前記プレート間に設置され、少なくとも前記ディレイラーチェーン(20)を案内して張るチェーン引張装置(42)とを備え、前記ディレイラー全体が前記第1の駆動スプロケット(18)と前記第2のスプロケット群(22)の間のスペース内に実質的に配置可能で、操作機構、とくに前記プレート(34,35)に係合する操作ケーブル(40)により、前記クランクシャフト(6)に平行に移動可能であるように寸法決めされることを特徴とするギヤ装置。 - 請求項1から請求項18のいずれかに記載のギヤ装置を備える自転車において、
前記第2シャフトは、前記クランクシャフト(6)と前記後輪ハブ(29)との間に、前記クランクシャフト(6)とほぼ同じ高さに配置されることを特徴とする自転車。 - 請求項1から請求項18のいずれかに記載のギヤ装置を備える自転車において、
前記第2シャフト(8)は、サドル(60)から前記クランクシャフト(6)の方向へ延びるフレームチューブ(58)の端部の近傍に配置されることを特徴とする自転車。 - 請求項12から請求項18のいずれかに記載のギヤ装置を設置する方法において、
前記ハウジング(2)内のギヤ装置(1)は、前記自転車に設けられた取付ブラケット(5)に挿入され、その後、前記取付ブラケット(5)に固定されることを特徴とするギヤ装置の設置方法。
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