JP2004503609A - 非毒性塗装組成物、その使用方法および生物付着生物の付着から保護される物 - Google Patents
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Abstract
Description
発明の背景
本発明は、種々の生物付着生物の付着からの当該組成物でコートした表面の保護を提供する非毒性塗装組成物に関する。これらの組成物は、塗料、ワニスおよびシーラント処方で有利に使用される。
【0002】
殺生物剤は、多様な適用を有する種々の塗装材料において一般的に使用されている。例えば、船舶用塗料においては、藻類、蔓脚類の甲殻動物、フナクイムシおよび他の水性の有害種のごとき広範囲の生物付着生物の付着に対して、殺生物剤が水面下構造を保護している。湖および河川においては、殺生物剤を用いて、カワホトトギスガイのごとき淡水生物から水面下構造が保護されている。微生物、その粘性の生体有機産物および吸収された有機物は水没構造の表面を形成する頑強なスライムを構成することが見出されている。この生物付着シーケンスにおける初期の生物は微生物であり、つづいて珪藻、雑種、藻類、コケムシ綱生物、原生動物門の生物および最後にマクロフローラの生物の生物の進展が存在する。マクロ汚染生物は小さなひだに親和性を有する傾向、すなわち、平滑な表面よりも粗い表面に定着する傾向がある。
【0003】
船底の汚れは長年にわたる問題であり、それは速度の低下および燃焼消費の増大の原因となっている。汚れの問題は船舶に限られるものではなく、他の水面下構造にも拡がる。ブイは汚染生物の過大な重量により傾斜し得る。停泊設備の木製杭は構造弱体化を受け、最終的にはフナクイムシおよび菌類の攻撃によって破壊される。都市の水供給システムの取水スクリーンの汚染は流速の低下および腐食の促進につながり得る。コンクリートまたはフェロセメント構造、例えばダムも、生物付着生物によって悪影響が及ぼされる。
【0004】
船舶用塗装が実践的かつ有効な保護を提供するために耐水性でなければならないことは当業者によって理解される。本発明の組成物を説明する際に用いる“耐水性”なる表現は、加水分解性攻撃に有効に耐えることができ、実質的に水に対して不透性である耐久性の保護バリアーを提供する本発明の組成物の能力をいう。耐水性は船舶用塗装については本質的に重要である。なぜなら、例えば海洋サービスにおける大部分の品目を再コートすることは、それらの品目を乾式ドックに引上げるか、さもなければ再コートするために水から取出さなければならないため、非常に高価であるからである。例えば、コートした表面から生物付着生物を掃除する時間および経費を最小限にとどめることも望ましい。したがって、船舶用塗装によって提供される保護は、それが腐食、付着、摩耗ほかに対するものであるかにかかわらず、少なくとも数ヶ月、理想的には少なくとも数年間にわたって有効でなければならない。耐水性でない塗装組成物は、水中で短命であって、船舶用塗装の性能基準に合致しない。
【0005】
大部分の市販の防汚塗装には、塗装物質から長時間にわたって侵出する効力のある殺生物剤である有機金属化合物が含まれている。例えば、トリブチル錫(TBT)は、甲殻類の動物に対して非常に毒性が高いことが知られている(Anderson およびDally, Oceans ’86, IEEE Publication #86 CH2363−0 (1986))。無脊椎動物および脊椎動物における急性毒性は1μg(マイクログラム)/Lほども低濃度で起こる(Laughlinら, Mar. Ecol. Prog. Ser., 48: 29−36 (1988))。他の商業的に用いられている防汚剤である酸化銅(I)および酸化亜鉛も、重金属、すなわち銅および亜鉛を海中環境に放出することによって機能する。
【0006】
ラテックス構造の塗料および木材染料においては、殺生物剤は悪臭や粘度および色調の変化を引起こし得る微生物コンタミネーションに対する缶内(in−can)保護を提供し、障害する微生物から乾燥したフィルムおよび基礎をなす基体を保護している。かかる塗装材料も、同様に、コートした表面に対する有効な保護を提供するために耐水性でなければならない。
【0007】
殺生物剤は、これも耐水性であるエラストマー塗装、接着剤、コーキン、うわぐすり化合物、ジョイント・セメントなどにも慣用的に利用されている。
【0008】
前記した製品に現在用いられているある種の殺生物剤は生態学的に有害であることが示されているため、環境の質をモニターすることを含む任務を有する多くの国際機関はそれらの製造および使用の縮小および最終的な中止を主張している。例えば、国際海事機構(IMO)によって、TBTを含有する全ての防汚塗装ならびに広範囲の海洋生物に対して毒性作用を有する他の有機錫化合物を西暦2003年までに全世界的に禁止することが提案されている。その結果、かかる製品の製造業者は、現存する処方が生物付着生物の付着および増殖を予防するのに有効であって環境的によい代替物を含むように一斉に変わる見込みに直面している。生態学的に有害な殺生物剤の許容し得る代替物を開発することにおいて考慮しなければならない他の基準には、塗装組成物中の他の成分との化学的和合性、塗装を塗布する乾燥したフィルムおよび基体との物理学的和合性、代替剤それ自体またはそれを含有する塗装材料を取り扱うまたは使用する者の安全性、およびその製造にかかる費用が含まれる。
【0009】
発明の概要
1の態様によれば、本発明は、(i)式:
【0010】
【化5】
【0011】
[式中、
nは1、2または3の整数であり;
Xは水素または直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルまたは直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルケニルを表し;
YはC=OまたはCR1R2を表し、ここに各R1およびR2は独立して、水素、ハロゲン、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキル、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルケニル、ORa、OC(O)Ra、C(O)ORa、NRaRb、C(O)Ra、C(O)NRaRb、NRaC(O)NRbRc、C(S)NRaRb、S(O)Ra、S(O)2Ra、S(O)2NRaRb、S(O)NRa、およびP(O)Raよりなる群から選択され;
Ra、RbおよびRcは各々独立して、水素および直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルよりなる群から選択され;および
Zは水素または直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルである]
で示されるすべての異性体形を含む該式(I)で示される化合物;および(ii)フイルム形成剤を含む非毒性塗装組成物を提供する。
【0012】
式(I)で示される化合物は、該組成物を塗装として塗布する表面への生物付着生物の付着を阻害するのに有効な量で組成物中に存在する。
【0013】
また、本発明によれば、前記組成物を含む塗料、好ましくは船舶用塗料を提供する。
【0014】
また、本発明により、前記式Iで示される化合物を含有する塗装材料のある種の使用方法が提供される。かかる1の方法には、水性環境に曝されている表面に1またはそれを超える前記化合物を含有する塗装を塗布することにより、かかる表面を該水性環境に存在する生物付着生物から保護することが含まれる。もう1の方法は、少なくとも1の前記化合物を塗装表面に塗布する塗装処方に含有することによって、カビ、ウドンコ病カビなどの望ましくない菌類生物の付着および増殖からかかる表面を保護することを包含する。
【0015】
本発明のもう1の態様として、生物付着生物の有害な作用への曝露に対して保護を提供する、表面の少なくとも一部分に本明細書に記載する組成物の塗装を有する物を提供する。
【0016】
前記塗装組成物は、それが、知られている生態学的に有害な作用を全く奏することなく生物付着生物の付着および増殖に対して有効な保護を提供する点において、環境学的に許容し得る塗装製品のすべての前記した基準を満足している。さらに、前記した式Iで示される化合物は、慣用的に船舶用および他の塗料処方と化学的にも物理学的にも和合性であることが示されており、取り扱うのに安全であり、比較的低コストで入手することができる。
【0017】
本発明の実施の使用に好ましい化合物は、下記に詳細に記載するごとく、特に有効な防汚剤であることが判明している(−)−メントール、(−)−trans−p−メンタン−3,8−ジオール、塩化(−)−メンチル、3−[[5−メチル−2−(1−メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ]−1,2−プロパンジオール(メントキシプロパンジオールとしても知られている)、5−メチル−2−(1−メチルエテニル)シクロヘキサノール((−)−イソプレゴールとしても知られている)および(−)−メントンである。
【0018】
メントールの知られている用途には、リキュール、菓子、香料、煙草、咳き止めドロップおよび経鼻吸入剤が含まれる。それは、局所抗掻痒剤(antipruitic)として、畜産動物薬物においては温和な局所麻酔および殺菌剤として、ならびに駆風薬および胃腸鎮静薬としても適用されている。メンタン−3,8−ジオールおよびその誘導体は蚊、マダニおよびダニを含む不快な昆虫に対する有効な駆虫剤であることが報告されている。しかしながら、現在までに知られているごとく、メントールもp−メンタン−3,8−ジオールも、あるいはそれらのいずれの光学異性体も、生物付着生物の有害な作用からそれでもってコートした表面を保護するための塗装組成物における使用については以前に提唱されていない。
【0019】
発明の詳細な説明
本発明により、前記式(I)で示される化合物が1またはそれを超えるかかる化合物を含む塗装組成物を塗布した表面、特に水面下構造の表面に対する生物付着生物の付着を阻害するにに有用であることが見出された。
【0020】
本明細書中にて用いる“生物付着生物”なる用語は、海水および淡水環境の双方における生物付着シーケンスに関与しているいずれかおよびすべての生物をいい、限定されるものではないが、細菌、珪藻、雑種、藻類、コケムシ綱の生物、原生動物門の生物およびマクロ汚染生物が含まれる。
【0021】
本発明の実施に使用するのに特に好ましいものは、式
【0022】
【化6】
【0023】
[式中、
X’は水素または直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換低級アルキルまたは直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは分岐鎖の低級アルケニルを表し;YはC=O、HC−OR’またはHC−Clを表し、ここにR’は水素またはアシルよりなる群から選択される基である]を有する化合物、ならびに式(IA)で示される化合物のすべての異性体形である。
【0024】
以下の定義は、前記式(I)および(IA)に適用される:
“アルキル”なる用語は、1ないし12の炭素原子の直鎖、分岐鎖または環状の非置換炭化水素をいう。“低級アルキル”なる表現は、1ないし6の炭素原子の非置換の直鎖または分岐鎖アルキル基をいう。
【0025】
“置換アルキル”なる用語は、例えば1ないし25の置換基、最も好ましくは1ないし4の置換基によって置換されたアルキル基をいう。置換基には、限定されるものではないが、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルコキシ、オキソ、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールおよび置換アリールが含まれ得る。前記したアルキル置換基の中で、特に好ましいのは、ヒドロキシ置換基である。
【0026】
“アルケニル”なる用語は、1ないし12の炭素原子の直鎖、分岐鎖または環状の非置換の不飽和炭化水素基をいう。“低級アルケニル”なる表現は、1ないし6の炭素原子の非置換アルケニル基をいう。
【0027】
アルケニル基の例には、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニルなどが含まれる。
【0028】
“置換アルケニル”なる用語は、例えば、1ないし24の置換基、最も好ましくは1ないし4の置換基によって置換されたアルケニル基をいう。その置換基はアルキル基について記載したものと同一である。
【0029】
“アリール”なる用語は、フェニル、ナフチル、ビフェニルおよびジフェニル基のごとき、環部分に6ないし12の炭素原子を有し、各々が置換されていてもよい単環式または二環式の芳香族炭化水素基をいう。
【0030】
“置換アリール”なる用語は、例えば、先にアルキルおよびアルケニル基について開示したもののごとき1ないし7の置換基、好ましくは1ないし4の置換基によって置換されたアリール基をいう。
【0031】
本明細書中にて用いる“アシル”なる用語は、R基がアルキル、アルケニル、アリール、アラルキルまたはシクロアルキル基となり得る基C(O)Rをいう。そのR基は直鎖または分岐鎖の置換または非置換であってもよい。R基が置換されている場合、それは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アリールまたはアラルキル基よりなる群から選択される少なくとも1の置換基で置換されているであろう。
【0032】
“ハロゲン”なる用語は、F、Cl、BrまたはIをいう。
基が1を超える置換基で置換されていると本願明細書中に記載されている場合には、複数の置換基の各々が独立して前記した置換基の中から選択されることを意図する。
【0033】
本明細書中に記載する多くの化合物は天然物に由来するかまたはそれから抽出し得、動物または植物の寿命に対して何ら認めうる有害な作用を有していない。化合物は市販されており、あるいは知られている合成経路を用いて容易に入手可能な出発材料から合成し得る(例えば、その開示全体をすべて出典明示して本明細書の一部とみなすK. NicolaouおよびE. Sorensen, Classics in Total Synthesis, Chapter 22, VCH Publications, Inc., New York, N.Y. (1996); Agric. Biol. Chem., 46(1); 319 (1982); ならびにJ.A.C.S., 75:2367 (1953)を参照されたい)。
【0034】
構造異性体および立体異性体を含む、前記した式(I)で示される化合物のすべての異性体形を本発明の実施において使用し得る。実験式C10H20Oを有する化合物の場合、例えば、異性体は(+)−ネオメントール、(+)−イソメントールまたは(+)−ネオイソメントールとなり得る。p−メンタン−3,8−ジオールのcisおよびtrans形も、本発明の実施に同様に使用し得る。
【0035】
前記した化合物のエステル、例えば、Yがアシル基を含む場合には本発明における使用に適しており、低級アルキルエステルが好ましい。かかるエステルの代表的な例は、C1−C6アルカノイック酸から形成されるものであり、それは直鎖または分岐鎖のいずれであってもよい。本発明に実施に使用し得る他のエステルには、アリールエステル、すなわち、安息香酸、フタル酸、ナフトエ酸などのごとき炭素環式芳香族酸から形成されるもの、ならびにクロロギ酸エステルが含まれる。
【0036】
本発明に使用する好ましい化合物には、(−)−メントール(式II)、(−)−trans−p−メンタン−3,8−ジオール(式III)、塩化(−)−メンチル(式IV)、3−[[5−メチル−2−(1−メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ]−1,2−プロパンジオール(メントキシプロパンジオールとしても知られている)(式V)、5−メチル−2−(1−メチルエテニル)シクロヘキサノール((−)−イソプレゴールとしても知られている)(式VI)および(−)−メントン(式VII)が含まれる。
【0037】
【化7】
【0038】
式Iで示される化合物には、唯一の防汚剤として慣用的な塗料組成物に含有させ得、あるいは他の防汚剤、殺生物剤、抗生物質および天然物もしくは抽出物と組み合わせて添加して、生物付着生物の付着に対して相加的または相乗的な効果を奏することができる。非毒性防汚剤の例には、デカラクトン、アルファ−アンゲリカラクトン、アルファ−サントニン、アルファ−メチル−ガンマ−ブチロラクトンおよびアラントラクトンが含まれる。例示的な殺生物剤(殺菌剤および殺藻剤)には、イソチアゾロン(Sea Nine−211のごとき)、ジンクオマジン、クロロサロニルおよびトリアジン殺藻剤が含まれる。好適な抗生物質の典型的な例は、登録された防汚剤であるテトラサイクリンである。式Iで示される化合物は、トリブチル錫またはトリフェニル錫のごとき有機金属防汚剤、または酸化亜鉛または酸化銅(I)のごとき無機防汚剤と合して、所定の塗装材料中の毒性防汚剤の合計量を減少させることもできる。
【0039】
本発明の組成物のフィルム形成成分は、表面が水中に没している場合、容易に塗布して保護すべき表面に付着するいずれかの成分または成分の組合せとし得る。特定の適用に選択されるべき具体的なフィルム形成成分は、保護すべき物の材料および構造ならびにその性能要件に依存して変化するであろう。表面に本発明による保護塗装を供した後、塗装中に存在する式Iの有効成分が生物付着生物と接触するよるになり、それによって、その付着が予防される。種々の合成ポリマーがこの目的について有用である。好適なポリマー樹脂の例には、不飽和ポリマー樹脂、ビニルエステル、酢酸ビニル、および塩化ビニルをベースとする樹脂およびウレタンをベースとする樹脂が含まれる。不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和の酸および酸無水物、飽和の酸および酸無水物、グリコールおよびグリコールモノマーから形成される。好ましいフィルム形成成分は、天然ロジンおよび塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマーの混合物である。本発明の実施に好適な市販の船舶用塗料ビヒクルは、Ameron International, Pasadena, CAの製品であるAmerlock 698である。匹敵する船舶用塗料ビヒクルは、Jotan, AS, Sandefjord, Norwayからも入手可能である。
【0040】
本発明の塗装組成物には、前記式(I)で示される化合物または化合物群およびフィルム−形成成分に加えて、硬さ、強度の増大または減少、剛性の増加または減少、抗力の減少、浸透性の増大または減少、あるいは耐水性の改善のごとき1またはそれを超える望ましい特性を付与するように成分を含み得る。かかる特性に影響を与える特定の成分または成分の群の選択は、当業者の能力の範囲内である。
【0041】
本発明の塗装組成物は、船舶用塗料が好ましいが種々の塗料処方で使用し得る。
【0042】
防汚剤に対する有効な保護に必要な塗装組成物中の有効剤のパーセンテージは、有効剤それ自体、フィルム形成剤の化学的性質、ならびに有効剤の有効性に影響を及ぼし得る組成物中に存在する他の添加剤に依存して変化し得る。一般的に、有効剤は塗装組成物の約0.01ないし約50重量%、好ましくは組成物の約0.1ないし約10重量%含まれる。
【0043】
式(I)で示される化合物は、塗料処方に、塗料製造工程の間に含めることも、あるいは使用時に塗料に添加し得る。式Iの化合物は、フィルム形成成分に単純に混合し得る。これは、フィルム形成成分からの式Iで示される化合物の侵出を許容する“自由結合(free association)”塗装として知られている。防汚剤は、”アブレーティブまたは自己研磨塗装”として知られている、樹脂に共有結合させて、結合が海水中で加水分解した後にのみ放出させ得る。制御された加水分解により、樹脂上に親水性部位を創りだしつつ遅い放出速度が許容される。加水分解された層が洗い流された場合には、新たな層の式Iで示される結合層が現れる(その内容全体を出典明示して本明細書の一部とみなすTillerら, Proc. Natl. Acad. Sci., 2001, 98, 5981−5985も参照されたい)。さらに、式Iで示される化合物は、当該化合物の塗装のマトリクスへの制御された放出を許容する遅い放出材料と一緒に取込ませて、それによって、塗装の有効性を長期化し、かつ、防汚効果を奏するのに必要な化合物の量を減少させることができる。かかる遅い放出材料のカプセル化は、塗装の過酷な化学環境から式Iで示される化合物を保護し、それが分解に感受性である場合には樹脂に捕捉されている間の化合物の分解を低下するであろう。これらの遅い放出材料の例には、a)金属性シリンダーまたは1,2−ビス−(10,12−トリコサジノイル)−グリセル−3−ホスホコリンのごとき修飾分子からなる微小シリンダー;(b)リポソーム;および(c)シクロデキストリンが含まれる。
【0044】
作用機構に関する具体的な理論に拘束されることを望むものではないが、式(I)によって表される本発明の塗装組成物の有効剤は、生物付着生物を排斥する環境をコートした基体の表面に創出することによって機能し、それによってコートした表面へのその付着および増殖を抑制すると考えられる。これに関連して、前記式(I)で示される化合物は生物付着生物のコールド(cold)受容体と相互作用することによって防汚剤として作用して走化性を誘導することが推定される。この相互作用は恒久的である必要はなく、したがって防汚活性を表すために式(I)で示される化合物が不可逆的に消費される必要はないと考えられる。したがって、式(I)で示される化合物をフィルム形成剤に共有的に結合させ、それによって防汚成分が海中環境に放出されない塗装を得ることが望ましいであろう。しかしながら、微生物に対する阻害効果は、微生物による有効剤の吸入、呼吸、消化または吸収によって創出し得る。
【0045】
また、前記式(I)で示される少なくとも1の化合物を含有する塗装剤でコートされた表面を有するいずれの物も本発明の範囲内にある。本発明のコートした物は、金属、木材、コンクリート、プラスチック、コンポジットおよび石材のごとき生物付着生物が付着する傾向があるいずれの材料をも含み得る。かかる生物の付着および増殖を阻害する塗装から恩恵を被り得る物の代表的な例には、ボートおよび船舶、特にそれらの船体、桟橋および杭材のごとき停泊設備、ブイ、沖合いの索具器具、給水システム用の取り入れスクリーン、および装飾用または機能性のセメントまたは石材処方が含まれる。
【0046】
以下の実施例は本発明をさらに詳細に説明するために供する。これらの実施例は本発明の組成物、方法およびコートした物の置く低の具体例を単に説明する目的のものであって、いかなる場合においても本発明を限定すると解釈されてはならない。これらの実施例は生物付着生物の定着を阻害することにおける本発明の特定の化合物の抗力を決定するために行った試験の結果を提供する。
【0047】
防汚試験方法
a.蔓脚類の甲殻動物の収集および培養
成体の蔓脚類の甲殻動物、バラナス・アンフィトライト・ダーウィン(Balanus amphitrite Darwin)をインド、テューティコリンのSt.Mary’s CollegeのSacred Heart Marine Reserch Centerから収集した。その蔓脚類の甲殻動物を破砕し、Rittschofら, J.Exp. Mar. Biol. Ecol., 82:131−146 (1984)の方法に従って、ナウプリウスステージの幼生をキュプリス型幼生へ培養するために収集した。キュプリス型幼生は、蔓脚類の甲殻動物の幼生が表面に付着するための要素である段階である。表面に付着する際に、ついで幼生は蔓脚類の甲殻動物への変態をうける。
【0048】
b.定着アッセイ
蔓脚類の甲殻動物定着アッセイは、Rittschofら, J. Chem. Ecol., 11:551−563 (1985) の方法を用いて行った。要約すると、Falcon 50×9mmのプラスチック製ペトリ皿に1000部当り33−35部の塩分濃度の濾過した海水を満たし、それに3日齢のキュプリスステージの幼生を加えた。試験化合物を海水を含む皿に種々の濃度で導入した。試験化合物には、(−)メントールおよび(−)−トランス−p−メタン−3,8−ジオールを含ませた。対照は、試験化合物を加えない皿によって表した。28℃にて9時間インキュベートした後に、解剖顕微鏡下で皿を検鏡して死亡が存在するかを判定した。幼生を10%ホルマリンで殺し、付着した幼生および付着しなかった幼生の数をカウントした。定着データは、皿の底部に付着した幼生のパーセントとして表した。(−)−trans−p−メタン−3,8−ジオールを用いて得られた結果を図1に示し、(−)−メントールについての結果を図2に示す。
【0049】
試験した各濃度の(−)−trans−p−メンタン−3,8−ジオールについての定着は、対照の59%に対して、51%、45%、41%、27%および14%であることが判明した。定着の最低のパーセント(14%;p<0.05)は、最高濃度の有効材を用いて得られた。
【0050】
試験した(−)−メントールの各濃度についての定着は、対照の58%に対して、39%、34%、26%、23%および21%であることが判明した。ここでも再度、最低のパーセントの定着(21%;<0.05)は、最高濃度の有効剤を用いて得られた。
【0051】
同一の定着アッセイを用いて、前記式Iで示される多くの異なる化合物の有効濃度を決定した。有効濃度(ED50)は、試験試料中に存在する蔓脚類の甲殻動物のキュプリス型幼生ステージの50%の定着が阻害される濃度である。下記の表Iに示され得るごとく、試験した有効剤の異性体形が創出される阻害効果に対してかなりの影響を有することが判明した。(−)−イソプレゴールおよびメトキシプロパンジオールのごとき、低いはっか性香気とともにより高いクーリング効果を有する化合物は、防汚剤として優れた効力を示した。
【0052】
【表1】
【0053】
実施例2
ビイ・アンフィトライト(B. amphitrite)と関連する海洋微生物に対する抗微生物アッセイ
静菌化合物としての(−)−メントールの効果を、Avelinら, J. Chem. Ecol., 19(10), 2155−67 (1993)によって以前に記載されている標準的な寒天拡散技術Tを用いて9の細菌株に対して試験した。試験に使用した細菌は以下の通りである:(i)アエロモーナス(Aeromonas)種(Ae1); (ii)アエロモーナス(Aeromonas) 種(Ae2); (iii)アルカリジーナス(Alcaligenes)種(Al1); (iv) アルカリジーナス(Alcaligenes)種 (Al2); フラボバクテリウム(Flavobacterium)種(F); (vi) シュードモナス(Pseudomonas)種(P1); (vii)シュードモナス(Pseudomonas)種 (P2); (viii) ビブリオ(Vibrio)種(V1); および(ix) ビブリオ(Vibrio)種(V2)。 細菌単離株を寒天培地上で増殖させ、6.5mm皿上に0.004mg/mlの濃度で(−)−メントールを負荷した。
【0054】
データは、試験した細菌の中で、アエロモーナス種(F)が、10mmを超え半径を有する阻害ゾーンで(−)−メントールに対して感受性であった。図3を参照されたい。
【0055】
実施例3
ぺルナ種に関連する海洋細菌に対する抗微生物アッセイ
用いた試験方法は、実施例2に記載したものと実質的に同じであった。
得られたデータは、試験した8の細菌株の中で、8.5mmよりも大きな半径を有する阻害ゾーンで、ビブリオ種(V1およびV2)が(−)−メントールに対して感受性であることを示した。他の細菌株は中位の感受性であった。図4を参照されたい。
【0056】
実施例4
海洋単細胞藻類の増殖の阻害
この試験に使用したイン・ビトロ(in vitro)増殖阻害アッセイは、Avelin,ら, J.Chem. Ecol.前掲に記載されている。
【0057】
デュナリエラ・ターティオレクタ(Dunaliella tertiolecta)は、研究室で培養した海洋小型藻類である。各試験藻類をストックカルチャーから増殖培地を含有するフラスコに注射し、(−)−メントールを種々の濃度でフラスコに添加し、培養物の死滅相まで24時間間隔で血球計測器を用いて各フラスコで増殖をモニターした。
【0058】
この試験の結果は、(−)−メントールが用量依存的な様式で小型藻類の増殖を阻害することを示している。図5を参照されたい。
【0059】
実施例5
(−)−メントールを用いたニツキア(Nitzchia)種増殖の阻害
用いた試験手順は、ディイ・テルティオレクタの代わりにニツキア種を用いた以外は実施例4で記載したものと実質的に同一であった。
この試験に結果によって、(−)−メントールが試験した全濃度において、対照と比較して、ニツキア種の増殖速度を阻害するのに有効であることが確立された。図6を参照されたい。
【0060】
実施例6
水面下セメント構造に対する生物付着植物性プランクトンの付着の阻害
100フィート長、15フィート幅および3フィート深さの大きさの水路を海の近くに構築し、プラスチック製ライナーで裏打ちした。海水を海から直接汲み上げ、海水を醗酵させることによって天然発生プランクトンの増殖を誘導した。海水の総体積はほぼ150m3であった。パドルホイールを用いてその水を循環させ、通気した。30日後に海水の試料を分析した結果、以下の種の珪藻を含むことが判明した:グラマトフォリア・オセアニカ(Grammatophoria oceanica)、ニツキア種(Nitzschia sp.)、エイ,インフォーラ種(A,inphora sp.)、アンフォーラ・ビギルバ(Amphora bigilba)、サラシオスリクス種(Thalassiothrix sp.)、 スタウロネイス種(Stauroneis sp.)、リクモフォーラ種(Licmophora sp.)およびナビキューラ種(Navicula sp.)。海水には双鞭毛虫、ペリディウム(Peridium sp.)および青緑藻類、オシラトリア種(Ocillatoria sp.)ならびにリブラリア種(Rivularia sp.)も含まれていた。
【0061】
いずれのトリブチル錫化合物も含まない慣用的な塗料処方を対照として用いた。本発明において用いる塗料処方は、対照処方に用いた同一の塗料ビヒクルに各化合物の5重量%の用量濃度で(−)−メントールおよび(−)−(trans)−p−メンタン−3,8−ジオールを入れることによって調製し、これらの2の処方を導水路に置いたセメント構造の別々の表面に塗布した。対照は、塗布しなかったセメント表面および対照処方で塗布した表面から構成した。塗布したセメント構造を導水路に下ろし、60日間海水に曝しつづけた。曝す期間の最後に、セメント構造を検査用の表面にした。この試験の結果を下記の表IIに記載する。
【0062】
【表2】
【0063】
これらのデータは、本発明の組成物が少なくとも60日の試験期間の間、耐水性であることも示している。
【0064】
実施例7
(−)−メントールおよび(−)−trans−p−メンタン−3,8−ジオールを別々におよび組み合わせて含有する船舶用塗料組成物を用いた生物付着生物の阻害
竹およびスタイロフォームフロートを用いてフローティング・プラットフォームを構築した。そのプラットフォームは、4インチ×12インチ×0.25インチの大きさの試験パネルと結合するホルダーを有するように設計した。
【0065】
殺生物有効量の酸化銅(I)を含有し、他の殺生物剤を全く含有しない第1の実験塗料を調製し、対照として用いた。この組成物に、0.5重量%の(−)−trans−p−メンタン−3,8−ジオールおよび0.5%の(−)−メントールの組み合わせを添加した(組成物A)。第2の塗料組成物は、2重量%の(−)−メントールを添加した酸化銅(I)を含有する同一の船舶用塗料ビヒクルから調製した(組成物B)。第3の処方は、2重量%の(−)−trans−p−メンタン−3,8−ジオールを添加した同一の酸化銅(I)含有船舶用塗料ビヒクルから作成した(組成物C)。
【0066】
前記した寸法を有する固形鉄製パネルをかく調製した塗料処方で塗布し、フローティング・プラットフォームのホルダーに入れ、San Dionisio湾(フィリピン)のBitac Coveの中央付近に連続して78週間沈めた。3ヶ月毎にスウフンカンそのパネルを検査し、写真を撮った後すぐに再度沈めた。78週後に、そのパネルを取出し、精査した。パネルに付着した蔓脚類の甲殻動物の数をカウントした。主要な生物付着生物には、蔓脚類の甲殻動物、バラナス・アンフィトライト・コミニュスおよび岩カキ、クロソストレア・キュキュラータ(Crossostrea cuculata)が含まれた。
【0067】
得られたデータを下記表IIIに記載する。これらのデータは、(−)−メントールおよび(−)−trans−p−メンタン−3,8−ジオールが、各々16.1%および27.1%の定着率を有する有効な防汚剤であることも示している。2の化合物を各々0.5重量%の低濃度で組み合わせて使用した場合、その保護効果は5.9%の定着率でより顕著であった。
【0068】
【表3】
【0069】
前記実施例は、前記式(I)で示される化合物を含有する本発明の組成物が、当該組成物を塗装として塗布した水面下構造の表面への生物付着海洋藻類およびプランクトン様生物の付着を防止するのに有効であることを明らかに示している。これらのデータは、さらに、本発明の組成物の長期耐水性も示している。
【0070】
実施例8
急性毒性アッセイ
ブラインシュリンプ、アルテミア・サリーナ(Artemia salina)の卵を孵化させ、1日14時間明所および10時間暗所で通常の海水中に維持した。ノープリウスを、異なる濃度で前記式(I)で示される種々の化合物を含有するペトリ皿に移した。24時間後に、生存するノープリウスおよび死滅したノープリウスの数をカウントした。値は、50%のブラインシュリンプのノープリウスに対して毒性を示す濃度(LD50)として表した。
【0071】
【表4】
【0072】
(−)−メントール、(−)−trans−p−メンタン−3,8−ジオール、塩化メンチルおよびメントンについて得られたデータは、毒性が極めて高濃度でしか発生していないことを示しており、これは極めて低用量で毒性であるTBTと比較してこれらの化合物の比較的良性の効果を示している。蔓脚類の甲殻動物、バラナス・アンフィトライト・ダーウィンにおいては、塩化TBTを用いた急性毒性は、例えば、Gerhartらに付与された米国特許第5,314,932号に記載されているごとく、1L当り3.4μg(または0.0000034g/L)の概算用量で起こる。
【0073】
さらに、0.004mg/mlの(−)−メントール、0.001mg/mlの(−)−trans−p−メンタン−3,8−ジオール、0.0001mg/mlの塩化メンチル、0.001mg/mlのメントンについての有効濃度(EC50)において、蔓脚類の甲殻動物、バラナス・アンフィトライト・ダーウィンのノープリウスはこれらの濃度に長期間曝した後でもいずれの死亡率も示さず、認められた防汚効果がいずれの毒性効果も含まないことを再度示した。
【0074】
本発明のある種の具体例を前記に記載しおよび/または例示したが、前記の開示から種々の他の具体例が当業者に明らかであろう。例えば、本発明の塗装組成物の有用性は船舶構造の保護に限定されるものではない。これらの組成物は、建築的および産業的な塗装処方にも同様に利用される。したがって、本発明は記載しおよび/または例示した特定の具体例に限定されるものではなく、添付した請求の範囲から逸脱することなる考え得る変形および修飾も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、蔓脚類の甲殻動物定着阻害アッセイによって決定した、蔓脚類の甲殻動物バラナス・アンフィトライト・ダーウィン(Balanus amphitrite Darwin)のキュプリス型幼生の定着に対する(−)−trans−p−メタン−3,8−ジオールの効果を示すグラフ表示である。
【図2】図2は、蔓脚類の甲殻動物定着阻害アッセイによって決定した、蔓脚類の甲殻動物ビイ・アンフィトライト・ダーウィン(B. amphitrite Darwin)のキュプリス型幼生の定着に対する(−)−メントールの効果を示すグラフ表示である。
【図3】図3は、寒天拡散技術によって決定した、蔓脚類の甲殻動物ビイ・アンフィトライト・ダーウィン(B. amphitrite Darwin)のキュプリス型幼生と関連する細菌に対する(−)−メントールの効果を示すグラフ表示である。
【図4】図4は、寒天拡散技術によって決定したPerna種と関連する細菌に対する(−)−メントールの効果を示すグラフ表示である。
【図5】図5は、イン・ビトロ(in vitro)細胞増殖阻害アッセイによって決定したデュナリエラ・テルティオレクタ(Dunaliella tertiolecta)の増殖に対する異なる濃度の(−)−メントールの効果を示すグラフ表示である。図5中、異なる濃度の(−)−メントール(mg/ml)は以下のものを表す:−+− (0.00001);−*− (0.0001); −白抜四角形− (0.001); −X− (0.01); −白抜菱形− (0.1); −白抜三角形− (1.0); −黒塗丸− (対照)。
【図6】イン・ビトロ(in vitro)細胞増殖阻害アッセイによって決定したニッツキア種(Nitzchia sp.)の増殖に対する種々の濃度の(−)−メントールの効果を示すグラフ表示である。図6中、異なる濃度の(−)−メントール(mg/mlの)は以下のものを表す:
−+− (0.00001);−*− (0.0001); −白抜四角形− (0.001); −X− (0.01); −白抜菱形− (0.1); −白抜三角形− (1.0); −黒塗丸− (対照)。
Claims (41)
- (i)式:
nは1、2または3の整数であり;
Xは水素または直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルまたは直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルケニルを表し;
YはC=OまたはCR1R2を表し、ここに各R1およびR2は独立して、水素、ハロゲン、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキル、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルケニル、ORa、OC(O)Ra、C(O)ORa、NRaRb、C(O)Ra、C(O)NRaRb、NRaC(O)NRbRc、C(S)NRaRb、S(O)Ra、S(O)2Ra、S(O)2NRaRb、S(O)NRa、およびP(O)Raよりなる群から選択され;
Ra、RbおよびRcは各々独立して、水素および直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルよりなる群から選択され;および
Zは水素または直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルである]
で示される化合物のすべての異性体形を含む該式(I)で示される化合物;および(ii)フイルム形成剤を含み、当該組成物を塗布した表面への生物付着生物の付着を阻害するのに有効な量で該化合物が存在する非毒性塗装組成物。 - nが整数2である請求項1記載の組成物。
- 式中のnが整数2であり、式中のXがCH(CH3)2を表し、式中のYがHC−OHを表し、式中のZがCH3を表す請求項1記載の組成物。
- (−)−メントールを含む請求項3記載の組成物。
- 式中のnが整数2であり、式中のXがC(CH3)2OHを表し、式中のYがHCOHを表し、式中のZがCH3を表す請求項1記載の組成物。
- (−)−trans−p−メンタン−3,8−ジオールを含む請求項5記載の組成物。
- 式中のnが整数2であり、式中のXがCH(CH3)2を表し、式中のYがHC−Clを表し、式中のZがCH3を表す請求項1記載の組成物。
- 塩化(−)−メンチルを含む請求項7記載の組成物。
- 式中のnが整数2であり、式中のXがCH(CH3)2を表し、式中のYがC=Oを表し、式中のZがCH3を表す請求項1記載の組成物。
- (−)−メントンを含む請求項9記載の組成物。
- 式中のnが整数2であり、式中のXがCH(CH3)2を表し、式中のYがCHOCH2CHOHCH2OHを表し、式中のZがCH3を表す請求項1記載の組成物。
- メントキシプロパンジオールを含む請求項11記載の組成物。
- 式中のnが整数2であり、式中のXがC(CH3)=CH2を表し、式中のYがCHOHを表し、式中のZがCH3を表す請求項1記載の組成物。
- (−)−イソプレゴールを含む請求項13記載の組成物。
- 該化合物が、当該組成物の約0.01ないし約50重量%の量で存在する請求項1記載の組成物。
- 該化合物が、当該組成物の約0.1ないし約10重量%の量で存在する請求項1記載の組成物。
- 請求項1記載の組成物を含む塗料。
- 船舶用塗料として処方化された請求項17記載の塗料。
- 請求項1記載の組成物を含むワニス。
- 式(I)で示される化合物がフィルム形成剤に共有結合される請求項1記載の組成物。
- 式:
nは1、2または3の整数であり;
Xは水素または直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルまたは直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルケニルを表し;
YはC=OまたはCR1R2を表し、ここに各R1およびR2は独立して、水素、ハロゲン、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキル、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルケニル、ORa、OC(O)Ra、C(O)ORa、NRaRb、C(O)Ra、C(O)NRaRb、NRaC(O)NRbRc、C(S)NRaRb、S(O)Ra、S(O)2Ra、S(O)2NRaRb、S(O)NRa、およびP(O)Raよりなる群から選択され;
Ra、RbおよびRcは各々独立して、水素および直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルよりなる群から選択され;および
Zは水素または直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルである]
で示される化合物の全ての異性体形を含む該式(I)で示される化合物を含む塗装を水性環境に曝される表面に塗布することを含む、水性環境に存在する生物付着生物から該表面を保護する方法。 - 請求項4記載の塗装組成物を表面に塗布する請求項21記載の方法。
- 請求項6記載の塗装組成物を表面に塗布する請求項21記載の方法。
- 請求項8記載の塗装組成物を表面に塗布する請求項21記載の方法。
- 請求項10記載の塗装組成物を表面に塗布する請求項21記載の方法。
- 請求項12記載の塗装組成物を表面に塗布する請求項21記載の方法。
- 請求項14記載の塗装組成物を表面に塗布する請求項21記載の方法。
- 塗装組成物をブラシをかける、スプレーするまたは浸漬することによって表面に塗布する請求項21記載の方法。
- 式:
nは1、2または3の整数であり;
Xは水素または直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルまたは直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルケニルを表し;
YはC=OまたはCR1R2を表し、ここに各R1およびR2は独立して、水素、ハロゲン、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキル、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルケニル、ORa、OC(O)Ra、C(O)ORa、NRaRb、C(O)Ra、C(O)NRaRb、NRaC(O)NRbRc、C(S)NRaRb、S(O)Ra、S(O)2Ra、S(O)2NRaRb、S(O)NRa、およびP(O)Raよりなる群から選択され;
Ra、RbおよびRcは各々独立して、水素および直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルよりなる群から選択され;および
Zは水素または直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換アルキルである]
で示される化合物の全ての異性体形を含む該式(I)で示される化合物を、藻類および菌類の付着および増殖から保護すべき表面に塗布する塗装処方に含めることを含む該塗装表面を保護する方法。 - 塗装処方が、カビおよびウドンコカビに対する塗装表面の保護に有効な量の該化合物を含む請求項29記載の方法。
- 請求項4記載の組成物を塗装処方に含める請求項29記載の方法。
- 請求項6記載の組成物を塗装処方に含める請求項29記載の方法。
- 請求項8記載の組成物を塗装処方に含める請求項29記載の方法。
- 請求項10記載の組成物を塗装処方に含める請求項29記載の方法。
- 請求項12記載の組成物を塗装処方に含める請求項29記載の方法。
- 請求項14記載の組成物を塗装処方に含める請求項29記載の方法。
- 少なくとも表面の一部分が請求項1記載の組成物で塗装されている水面下表面を有する物。
- 船体の形態の請求項37記載の物。
- 杭の形態の請求項37記載の物。
- 水道管の形態の請求項37記載の物。
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