JP2004364177A - 防塵・防水機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】外気環境中に曝した状態で配置しなければ十分な性能が確保できない電子部材の性能を低下させることなく、安価、省スペースで確実に内部回路との電気的接続を確保すると同時に、導通部の防水性(気密性、防塵性)と、筐体の防水性(気密性、防塵性)をも確保できる接続構造を提供する。
【解決手段】防塵構造、又は/及び、防水構造を有する筐体2と、筐体に設けた収容空間A内に設置される内部回路基板10と、収容空間内に外部環境と連通した状態で配置される電子部材20と、を有し、電子部材と内部回路基板とを、防塵性、又は/及び、防水性を有する異方性導電部材12を介して電気的に接続した。
【選択図】 図1
【解決手段】防塵構造、又は/及び、防水構造を有する筐体2と、筐体に設けた収容空間A内に設置される内部回路基板10と、収容空間内に外部環境と連通した状態で配置される電子部材20と、を有し、電子部材と内部回路基板とを、防塵性、又は/及び、防水性を有する異方性導電部材12を介して電気的に接続した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種電子機器類の筐体に外部環境に曝された状態で装備されるスピーカ、マイクロフォン、センサ、IC等々の電子部材の防塵・防水取付け構造の改良に関し、特にこれらの電子部材を筐体に設けた収容空間内に外気と連通した状態で固定しつつ防水性を確保することができるようにした防塵・防水機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報機器、画像形成装置等々の電子機器に、スピーカ等の発音部材、マイクロフォン等の集音部材、温度/湿度センサ、圧力センサ等々の電子部材を配置する場合に夫々の性能を有効に発揮させるためには、できるだけ外気環境に曝した状態で配置するのが好ましい。一方、これらの電子部材をプリント配線基板(内部配線基板)上に搭載して外気環境に曝した状態で組み込んだ場合には、塵埃や雨水から電子部材や電気配線部を保護するための防塵・防水構造を採用する必要がある。
特許文献1(特開2002−199479公報)には、防水フィルムを用いたスピーカ防水構造が開示されている。この防水構造は、筐体に設けた空間内にダイナミックスピーカを配置する際に、スピーカの前面側と後面側を夫々ふた体により塞ぐとともに、前面ふた体に設けた放音穴を防水フィルムにより塞いでいる。後面ふた体に設けた穴についても防水フィルムにより蓋をして防水性を高めている。これにより、高温環境でも内部圧力の上昇を防いでスピーカの振動板の変形を阻止し、効率よく音を発生するようにしている。
特許文献1に記載の従来例は、スピーカを収容した空間内が両防水フィルムにより塞がれているが、筐体内は防水構造になっておらず、電気配線、接続部等は防水されていない。仮に、防水フィルムとして液体は通さず、気体は通すような微細孔を有する材料を用いたとしても、空間の内部は、防水フィルムにより外部から不完全に遮断された状態となるため、スピーカを完全に外気と連通させた場合に比してスピーカによる音生成効率は低下せざるを得ない。
次に、特許文献1のように“防水フィルム”を用いたスピーカ等の防水構造について検証する。ここでいう“防水フィルム”とは、液体は通さず、気体は通すような微細孔を有するシートを指す。このような防水フィルムを用いることにより、図8の如き防水構造を実現できる。即ち、機器の筐体(外装部材)100に設けた収容空間A内にスピーカ110を固定配置するために、振動板111の開放側の端縁を防水性のないスポンジ112を介して筐体内壁に当接する一方で、振動板111の他端面に設けたスピーカ端子113についてはリード線114と接続する。また、スピーカ全体を押圧部材115によって筐体100内壁に圧接して固定を図る。更に、収容空間Aに対応する筐体外壁には、放音用の穴101を備えるとともに、この放音用の穴101に対応する筐体内面には防水フィルム102を接着して穴101を塞ぐ。図中の空間Aは防水フィルム102の微細孔を介して外気環境と通じているものの、防水フィルムの微細孔以外の部分はスピーカからの音を反射するため、どうしても音がこもりがちになってしまう上に、防水フィルムは高価であり、更にいたずら等によって筐体の穴101から針等を挿入した場合に防水フィルムが破断したり、接着部の剥離により防水性が損なわれるというデメリットがある。
【0003】
また、特許文献2(特開2000−21490公報)には、導通接続部の防水手段として異方性導電膜を使用した例が示されている。即ち、この従来例には、導電材料から成る凹所内に、周面に導電部を備えた電子部品を圧入することによって電気的機械的な接続を図る場合に、凹所内壁と電子部品外周面との間に異方性導電膜(耐水性絶縁物質)を介在させる構成が示されている。これによって電気的接続部の防水性を高めている。
しかし、特許文献2には、電気的接続部をいかに防水するかという点については開示されているが、筐体内の防水性をいかに確保するかという点については言及されていない。
特許文献2の技術を防水デジタルカメラのスピーカに適用した場合の構成例を図9に示す。筐体(外装部材)100に設けた収容空間Aの開放側には、穴105aを備えた蓋部材105がネジ等により固定されている。スピーカ110は、振動板111と、振動板の端部に備えたスピーカ端子113を備え、振動板111の開放側端縁は非防水性のスポンジ112を介して蓋部材105の内側適所に係止されている。収容空間Aの内底面には機器内部から延びるプリント配線基板116が入り込んでおり、プリント配線基板116上の配線パターンとスピーカ端子113とは、異方性導電膜120を介して電気的に接続されている。異方性導電膜120は、ゴム等の絶縁材料の外面、或いは内部に部分的に導体を配置することによって電気的な接続を図ることを可能にした接続手段である。
この従来例においては、スピーカ110自体は外気環境と同一条件の空間(空間A、B・・・スポンジ112は防水性を有さない)内に配置され、異方性導電膜120によってプリント配線基板116との間の導通が保たれている。プリント配線基板116も外気環境に曝されているが、プリント配線基板116の他の部分は装置本体内の内部回路に接続されている必要がある。そのため、空間Bと筐体内部との間に防水処置を施す必要がある。図においては、シリコンゴム等のシール材121により防水するように構成しているが、作業ばらつき等により信頼性の面で問題がある。また、この防水部に別のパッキン等を用いる方法も考えられるが、コストやスペースの面で必ずしも得策ではない。
【特許文献1】特開2002−199479公報
【特許文献2】特開2000−21490公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は、機器の筐体に設けた空所内に外気環境と連通した状態で各種電子部材を配置する場合に、電子部材の性能を十分に確保しながらも、『導通の確保』、『導通部の防水性確保』、更には『筐体の防水性確保』を同時に図ることが困難であった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、機器外部に位置する操作者等を対象としたスピーカ(発音部材)、マイク(集音部材)や、外気環境中において圧力、温度、湿度を検出するためのセンサ部材等のように、外気(外部)環境中に曝した状態で配置しなければ十分な性能が確保できない電子部材の性能を落とすことなく、安価、省スペースで確実に内部回路との電気的接続を確保すると同時に、導通部の防水性と、筐体の防水性をも確保できる接続構造を提案するものである。
更に本発明は、発熱による悪影響を回避するために外気環境中に配置する必要があるIC等の発熱部品(筐体内環境に配置しない方が好ましい電子部材)と、内部回路との接続を、安価、省スペースかつ、筐体の防水性を維持しつつ達成しようとすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、防塵構造、又は/及び、防水構造を有する筐体と、該筐体に設けた収容空間内に設置される内部回路基板と、該収容空間内に外部環境と連通した状態で配置される電子部材と、を有し、該電子部材と該内部回路基板とは、防塵性、又は/及び、防水性を有する異方性導電部材を介して電気的に接続されていることを特徴とする。
各種電子機器、電気装置、機械等には、外部環境と同等の環境条件(温度、湿度、圧力等々)において初めて適切に作動し得る電子部材が用いられることが多い。このような電子部材を機器の筐体(外面)に設けた収容空間内に収容すると共に、この収容空間の外側開口部を保護用の押え部材(蓋部材)によって閉止する場合には、収容空間内の条件を外部環境と同等に維持するために押え部材には十分な開口面積の小穴を複数形成しておく必要がある。しかし、このように押え部材を介して内外を十分に連通させた状態に維持した場合には、雨水、塵埃等が小穴を介して収容空間内に容易に出入りできることとなり、収容空間内部に配置されるプリント配線基板上の内部回路の防水性、防塵性が重要となる。つまり、筐体に設けた収容空所内にプリント配線基板を配置した場合には、筐体の一部とプリント配線基板との係合部の水密性、気密性を維持することが容易でなく、該部分からの水漏れ、塵埃の侵入が発生し易くなる。
本発明では、弾性を有するためにパッキンとしての機能を発揮し得る接続手段として、異方性導電部材を用いてプリント配線基板上の配線パターンと電子部材の端子とを電気的に接続すると共に、筐体の一部とプリント配線基板との間の水密、気密性を確保したので、少ない部品点数によって筐体内外の防水、防塵性を確保することができる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記内部回路基板上に前記異方性導電部材を介して前記電子部材を電気的に接続した状態で、前記収容空間を塞ぐように固定した押え部材によって該電子部材を該異方性導電部材に対して機械的に固定し、該電子部材は、該押え部材に設けた穴を介して外部環境と連通していることを特徴とする。
この発明によれば、電子部材を外部環境と同等の環境下に配置しつつ、内部回路基板と筐体との間の防水性、防塵性を確保することができる。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記電子部材は、音を発生する発音部材であることを特徴とする。
発音部材とは、例えばスピーカであり、スピーカを筐体に設けた収容空間内に外部環境と同等の環境下で配置することにより、その性能を正常に維持しつつ機能させることができる。
請求項4の発明は、請求項1又は2において、前記電子部材は、音を集める集音部材であることを特徴とする。
集音部材とは、例えばマイクロフォンである。
請求項5の発明は、請求項1又は2において、前記電子部材は、外部環境の温度、又は/及び、湿度に関する情報を検出するセンサ部材であることを特徴とする。
センサ部材を外部環境と同等の温度、或いは湿度の条件下に配置することによって、初めて有効に機能させることができる。
請求項6の発明は、請求項1又は2において、前記電子部材は、外部環境の圧力を検出する圧力センサ部材であることを特徴とする。
センサ部材を外部環境と同等の圧力の条件下に配置することによって、初めて有効に機能させることができる。
請求項7の発明は、請求項1又は2において、前記電子部材は、発熱を伴う電子部品であることを特徴とする。
発熱部品からの熱を他の部品類に伝達しないために、発熱部品を外部環境に曝した状態で配置する場合があるが、このような場合に、請求項1,又は2の構造を採用することによって目的が達成できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る防塵・防水構造を備えた機器の要部構成を示す断面図である。
この機器には、PC等の情報処理装置、複写機などの画像形成装置、カメラ等々の如く、スピーカ、マイクロフォン、圧力センサ、発熱部品を搭載する機器一般が含まれる。
図1に示した防塵・防水構造1は、機器の筐体(外装部材)2に設けた凹所3内の収容空間A(B)内に電子部材の一例としてのスピーカ20(音を発生する発音部材)を収容した構成を備えている。凹所3は、筐体2の一部を凹所状にへこませた構成を備え、内壁3aと、底板3bと、を備え、且つ底板3bの中央部は開口部3cとなっている。凹所3の外側開放部はネジ6によって筐体に固定された押え部材5によって閉止されている一方で、押え部材5には通気用の穴5aが形成されているために、凹所3内(空間A、B)は外気環境と連通した状態を維持している。筐体2,押え部材5,及び内壁3a、底板3b等は、例えば樹脂材料から構成されている。
【0008】
凹所3を構成する底板3bの底面には、機器内部の内部回路を構成するプリント配線基板(内部回路基板)10が固定ねじ11により固定され、更にプリント配線基板10上には異方性導電ゴムからなる異方性導電部材12が電気的に接続固定され、且つ異方性導電部材12の外周縁は底板3bとプリント配線基板10との間で挟圧保持されている。具体的には、底板3bの内周縁に設けた段差状の空所3b’内に異方性導電部材12の外周縁を嵌合した状態でプリント配線基板10との間で保持することにより、異方性導電部材12の下面に設けた導体とプリント配線基板10上の配線パターンとの導通を確保している。
スピーカ20は、テーパー状に拡開した形状の振動板21と、振動板21の中央部下面に配置されたスピーカ端子22と、を備え、スピーカ端子22は異方性導電部材12上の導体部分と導通接続されている。振動板21の外周縁は、防水性を有しないスポンジ25を介して蓋部材5の下面側に設けた段差部に係止されることによって、空間A内に自由振動可能な状態で支持されている。
上記のようにスピーカ端子22は、異方性導電部材12を介して、筐体内に防水状態で保持されているプリント配線基板10(内部回路基板)に接続される。スピーカ10は、押え部材5によって、異方性導電部材12に対して圧接される。
【0009】
異方性導電部材(異方性導電ゴム)12とは、図2(a)(b)及び(c)に夫々示す如く、絶縁性ゴム26と導電性ゴム27とを組み合わせた構成を有している。異方性導電部材12は、電気接続されるスピーカ端子22の大きさ、ピッチ、配置、数等の条件によって、図2(a)(b)(c)の各タイプの中から何れかを選択することになる。スピーカ20のように端子22の数が比較的少なく、しかも端子間隔が比較的大きい場合には、図2(a)のように、絶縁性ゴム26と導電性ゴム27を夫々直線状の細幅帯状として交互に配置した一方向タイプとしてもよい。各絶縁性ゴム26、及び導電性ゴム27の各部分は、夫々図示しない下面にまで延在している。
また、図2(b)は端子数が比較的多く、しかも端子間ピッチが小さい場合に適した異方性導電部材12の構成例を示す斜視図であり、平板状の絶縁性ゴム26の面積内に、矩形の導電性ゴム27を網目状となるように縦横に配置した構成が特徴的である。導電性ゴム27の各部分は、下面にまで貫通配置されている。
また、図2(c)は更に端子数が多く、しかも端子ピッチが小さい場合に適した異方性導電部材12の構成例を示している。
なお、本発明における異方性導電部材12は、ゴム材料によって実現される異方性導電体に限られる訳ではなく、例えば、絶縁性ゴム板に細い導線を配した構成、絶縁性ゴム板の面積内に直方体(立方体)状等の導体ブロックを埋設した構成であっても構わない。但し、異方性導電部材12を適用する対象物の構造によっては、後述する内部回路の防水に際して、異方性導電部材の周縁部に導電性材料27が存在することによって当該部分の防水性の信頼性が低下するため、異方性導電部材12の周縁部だけは所定の幅に渡って異方性導電機能を持たさないように絶縁性材料26のみで構成することが必要となる。
上記のように異方性導電部材12の周縁部は、内部回路を構成するプリント配線基板10と、筐体の一部である底板3bとの間に挟まれるように固定され、両者間の防水性を保つべく構成される。図1の例では、簡略化のために異方性導電部材12を平坦に描いたが、実際には、図3(a)(b)(c)の取付け手順説明図の如く、筐体の底板3bと、スピーカの一部との間で、異方性導電部材12は圧縮された状態となる。この圧縮量としては、防水性や導電性が保たれるような適当な量が選択され、所望の圧縮量を得るための構成は底板3bや押え部材5の寸法に反映される。
【0010】
なお、図1において、筐体とプリント配線基板との接続部の防水性を確保するためには、プリント配線基板10を筐体2に取り付ける固定ねじ11の先端側は、底板3bを突き抜けないことが必要である。このように構成することにより、スピーカ自体は外気環境に保持され、プリント配線基板上の内部回路は筐体内環境下にそれぞれ保持された状態で両者の導通が可能となり、さらには筐体内部の防水性も保たれる。
即ち、押え部材5に設けた穴5aを介して外気に曝された状態にあるスピーカ20は、発音手段としての性能を低下させることがなく、かつ安定した導通と防水性が確保できる構造をより少ないコスト、スペースで実現することが可能である。
なお、ここでの防水性確保という概念には、当然のことながら、従来技術で問題とした如き、外部からのいたずら(針等による防水フィルムの破れ、剥がれ)に対する信頼性も含まれている。
【0011】
次に、図4は本発明の防塵・防水構造をマイクロフォン(音を集める集音部材)に適用した場合の構成例を示す。本実施形態の基本な構造は、スピーカの場合を示す図1と同一である。即ち、マイクロフォン30として、図示のように外周にフランジ31を備え、底部にマイク端子32を備えたタイプを筐体2の凹所3内に組み込む場合、まず凹所3を構成する内壁3aの底部にプリント配線基板10を固定ねじ11によって固定する。この際、内壁底部の段差状の空所3a’とプリント配線基板10との間で異方性導電部材10の外周縁を挟圧保持する。
この状態で凹所3内にマイクロフォン30を配置して、マイク端子32が異方性導電部材10上の導電ゴムと導通するように位置決めした上で、押え部材5をかぶせてからネジ6によって固定する。この際、押え部材5の内側から突出した押え片5bによって、フランジ31の上面を押さえ込む。押え片5bとフランジ31との間に防水性を有しない防振ゴム25を介在させる。
このように構成することにより、マイクロフォン30自体は外気環境に曝され、プリント配線基板10上の内部回路は筐体内環境下に保持された状態で両者の導通が可能となり、さらには筐体2の防水性も保たれる。即ち、マイクロフォンはその性能を低下させることなく外気環境中に配置され、かつプリント配線基板との間で安定した導通を確保し、且つ筐体とプリント配線基板との間の防水性も十分に確保できる構造を、より少ないコスト、スペースで実現することが可能となる。
【0012】
次に、図5は本発明の防塵・防水構造を各種センサ(外気(外部)環境中において温度、湿度を検出するためのセンサ部材)等に適用した図を示す。基本構造は、図1、図4に夫々示したスピーカ、マイクの場合と同様である。即ち、センサ部材40として、底部にセンサ端子41を備えたタイプを筐体2の凹所3内に組み込む場合、まず凹所3を構成する内壁3aの底部にプリント配線基板10を固定ねじ11によって固定する。この際、内壁底部の段差状の空所3a’とプリント配線基板10との間で異方性導電部材10の外周縁を挟圧保持する。
この状態で凹所3内にセンサ部材40を配置して、センサ端子41が異方性導電部材10上の導電ゴム(導電材料)と導通するように位置決めした上で、押え部材5をかぶせてからネジ6によって固定する。この際、押え部材5の内側から突出した押え片5bによって、センサ部材40の上面を押さえ込む。
一般にカメラでは、使用環境が性能に影響を及ぼすことがあるため、カメラ内温度を検出するセンサが配置されることが多いが、このような内部温度検出センサとは別に、外気温を検出できるセンサを設けると、カメラ動作によって発生する熱の影響を測り知ることが可能となり、より細かい制御が可能となる。湿度についても同様である。例えば、内部、外部の温度、湿度を知ることにより。カメラレンズ部やファインダ窓の結露に関する警告を発することが可能となる。その場合に、本発明のように構成することにより、センサ部材自体は外気環境に、プリント配線基板上の内部回路は筐体内環境下にそれぞれ保持された上に、両者の導通が可能となり、さらには筐体2の防水性も保たれる。すなわち、外気そのものをセンシング可能となる上に、かつ安定した導通と防水性が確保できる構造をより少ないコスト、スペースで実現することが可能である。
また、図5の防塵・防水構造は、圧力センサ(圧力センサ部材)の組み込み構造にもそのまま適用可能である。例えば、水中カメラの場合、水深が深くなって水圧が高まると、作動不能となったり、最悪の場合には漏水が発生するが、本発明により外部環境の圧力を検出することが可能となり、それによって、警告を発したり、作動を自動的に停止させることが可能である。すなわち、本発明により、外部環境圧力そのものをセンシング可能となる上に、かつ安定した導通と防水性が確保できる構造をより少ないコスト、スペースで実現することができ、防水カメラの筐体に対して容易に水深センサを配設することが可能となる。
【0013】
次に、図6は本発明の防塵・防水構造を各種IC部品(電子部品)に適用した図を示す。その基本構造は、スピーカ、マイク、センサの場合と同様である。従って、凹所3内にIC部品(電子部品)50を組む込む場合の防塵・防水構造については、繰り返し説明せず、図4、図5等と同一部分に同一符号を付すに留める。
但し、IC部品50の場合は、IC部品端子51の数が多く、端子間ピッチも短いので、図2(c)のような細かい導電性ゴム27を配した異方性導電部材12が必要となる。
即ち、一般にデジタルカメラでは、処理回路を構成する発熱部品としてのIC部品が熱を発生するため、長時間の連続駆動ではカメラ内温度が上昇する。防水カメラの場合は、密閉構造となっているために熱が外部へ逃げにくく、カメラ内温度がより上昇し易く、状況によっては使用不能となる事態も発生する。すなわち、熱源となるIC部品50は、できれば外気環境中に配置しておきたいとの要請が強い。本実施形態では、熱源となるIC部品を外気環境中に配置し、かつ安定した導通と防水性が確保できる構造を、より少ないコスト、スペースで実現することが可能である。
本発明の範囲は、これらの実施形態例に限るものではなく、各実施形態と同様の目的を備え、且つ同様の作用、効果を発揮し得る構成要件を備えた防塵・防水構造にまで拡張されて解釈されるべきものである。
例えば、異方性導電部材による防水(防塵)構造は、上述した筐体の一部とプリント配線基板とによって挟み込む構造以外であってもよい。そのような変形例の一例を図7に示す。図7は、筐体2の底板3bの内周面に設けた溝部3d内に、異方性導電部材12の外周縁を差し込むことによって、防水性を確保したものである。溝部3dの構造以外の構成は、図1の実施形態と同様であるため、同一部分には同一符号を付して説明する。
また、上記実施形態では、“防水”構造を中心として説明しているが、本発明は、防塵型電子機器、防滴型電子機器にもそのまま実施可能なことは自明である。更には、スピーカ、マイク、センサ、IC部品といった電子部材に限らず、外部環境に露出されていることが好ましい電子部材に対して適用することによって同様の作用、効果を得ることができる。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、機器外部に位置する操作者等を対象としたスピーカ(発音部材)、マイク(集音部材)や、外気(外部)環境中において圧力、温度、湿度を検出するためのセンサ部材等のように、外気環境中に曝した状態で配置しなければ十分な性能が確保できない電子部材の性能を低下させることなく、安価、省スペースで確実に内部回路との電気的接続を確保すると同時に、導通部の防水性(気密性、防塵性)と、筐体の防水性(気密性、防塵性)をも確保できる接続構造を提供することができる。
更に、本発明によれば、発熱による悪影響を回避するために外気(外部)環境中に配置する必要があるIC部品等の発熱部品(筐体内環境に配置しない方が好ましい電子部材)と、内部回路との接続を、安価、省スペースかつ、筐体の防水性を維持しつつ達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る防塵・防水構造を備えた機器の要部構成を示す断面図。
【図2】異方性導電部材の構成例を示す図。
【図3】本発明の防塵・防水構造の一例を組み付ける手順を示す図。
【図4】本発明の防塵・防水構造を集音部材に適用した場合の説明図。
【図5】本発明の防塵・防水構造を各種センサ等に適用した場合の説明図。
【図6】本発明の防塵・防水構造をIC部品に適用した場合の説明図。
【図7】本発明の他の実施形態の要部構成説明図。
【図8】第1の従来例の構成説明図。
【図9】第2の従来例の構成説明図。
【符号の説明】
1 防塵・防水構造、2 機器の筐体(外装部材)、3 凹所、A、B 収容空間、3a 内壁、3a’ 空所、3b 底板、3b’ 空所、5 押え部材、5a 穴、5b 押え片、6ネジ、10 プリント配線基板(内部回路基板)、11 固定ねじ、12 異方性導電部材、20 スピーカ(電子部材)、21 振動板、22 スピーカ端子、25 スポンジ、26 絶縁性ゴム、27 導電性ゴム、30 マイクロフォン、31 フランジ、32 マイク端子、40 センサ部材、50 IC部品。
【発明の属する技術分野】
本発明は各種電子機器類の筐体に外部環境に曝された状態で装備されるスピーカ、マイクロフォン、センサ、IC等々の電子部材の防塵・防水取付け構造の改良に関し、特にこれらの電子部材を筐体に設けた収容空間内に外気と連通した状態で固定しつつ防水性を確保することができるようにした防塵・防水機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報機器、画像形成装置等々の電子機器に、スピーカ等の発音部材、マイクロフォン等の集音部材、温度/湿度センサ、圧力センサ等々の電子部材を配置する場合に夫々の性能を有効に発揮させるためには、できるだけ外気環境に曝した状態で配置するのが好ましい。一方、これらの電子部材をプリント配線基板(内部配線基板)上に搭載して外気環境に曝した状態で組み込んだ場合には、塵埃や雨水から電子部材や電気配線部を保護するための防塵・防水構造を採用する必要がある。
特許文献1(特開2002−199479公報)には、防水フィルムを用いたスピーカ防水構造が開示されている。この防水構造は、筐体に設けた空間内にダイナミックスピーカを配置する際に、スピーカの前面側と後面側を夫々ふた体により塞ぐとともに、前面ふた体に設けた放音穴を防水フィルムにより塞いでいる。後面ふた体に設けた穴についても防水フィルムにより蓋をして防水性を高めている。これにより、高温環境でも内部圧力の上昇を防いでスピーカの振動板の変形を阻止し、効率よく音を発生するようにしている。
特許文献1に記載の従来例は、スピーカを収容した空間内が両防水フィルムにより塞がれているが、筐体内は防水構造になっておらず、電気配線、接続部等は防水されていない。仮に、防水フィルムとして液体は通さず、気体は通すような微細孔を有する材料を用いたとしても、空間の内部は、防水フィルムにより外部から不完全に遮断された状態となるため、スピーカを完全に外気と連通させた場合に比してスピーカによる音生成効率は低下せざるを得ない。
次に、特許文献1のように“防水フィルム”を用いたスピーカ等の防水構造について検証する。ここでいう“防水フィルム”とは、液体は通さず、気体は通すような微細孔を有するシートを指す。このような防水フィルムを用いることにより、図8の如き防水構造を実現できる。即ち、機器の筐体(外装部材)100に設けた収容空間A内にスピーカ110を固定配置するために、振動板111の開放側の端縁を防水性のないスポンジ112を介して筐体内壁に当接する一方で、振動板111の他端面に設けたスピーカ端子113についてはリード線114と接続する。また、スピーカ全体を押圧部材115によって筐体100内壁に圧接して固定を図る。更に、収容空間Aに対応する筐体外壁には、放音用の穴101を備えるとともに、この放音用の穴101に対応する筐体内面には防水フィルム102を接着して穴101を塞ぐ。図中の空間Aは防水フィルム102の微細孔を介して外気環境と通じているものの、防水フィルムの微細孔以外の部分はスピーカからの音を反射するため、どうしても音がこもりがちになってしまう上に、防水フィルムは高価であり、更にいたずら等によって筐体の穴101から針等を挿入した場合に防水フィルムが破断したり、接着部の剥離により防水性が損なわれるというデメリットがある。
【0003】
また、特許文献2(特開2000−21490公報)には、導通接続部の防水手段として異方性導電膜を使用した例が示されている。即ち、この従来例には、導電材料から成る凹所内に、周面に導電部を備えた電子部品を圧入することによって電気的機械的な接続を図る場合に、凹所内壁と電子部品外周面との間に異方性導電膜(耐水性絶縁物質)を介在させる構成が示されている。これによって電気的接続部の防水性を高めている。
しかし、特許文献2には、電気的接続部をいかに防水するかという点については開示されているが、筐体内の防水性をいかに確保するかという点については言及されていない。
特許文献2の技術を防水デジタルカメラのスピーカに適用した場合の構成例を図9に示す。筐体(外装部材)100に設けた収容空間Aの開放側には、穴105aを備えた蓋部材105がネジ等により固定されている。スピーカ110は、振動板111と、振動板の端部に備えたスピーカ端子113を備え、振動板111の開放側端縁は非防水性のスポンジ112を介して蓋部材105の内側適所に係止されている。収容空間Aの内底面には機器内部から延びるプリント配線基板116が入り込んでおり、プリント配線基板116上の配線パターンとスピーカ端子113とは、異方性導電膜120を介して電気的に接続されている。異方性導電膜120は、ゴム等の絶縁材料の外面、或いは内部に部分的に導体を配置することによって電気的な接続を図ることを可能にした接続手段である。
この従来例においては、スピーカ110自体は外気環境と同一条件の空間(空間A、B・・・スポンジ112は防水性を有さない)内に配置され、異方性導電膜120によってプリント配線基板116との間の導通が保たれている。プリント配線基板116も外気環境に曝されているが、プリント配線基板116の他の部分は装置本体内の内部回路に接続されている必要がある。そのため、空間Bと筐体内部との間に防水処置を施す必要がある。図においては、シリコンゴム等のシール材121により防水するように構成しているが、作業ばらつき等により信頼性の面で問題がある。また、この防水部に別のパッキン等を用いる方法も考えられるが、コストやスペースの面で必ずしも得策ではない。
【特許文献1】特開2002−199479公報
【特許文献2】特開2000−21490公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は、機器の筐体に設けた空所内に外気環境と連通した状態で各種電子部材を配置する場合に、電子部材の性能を十分に確保しながらも、『導通の確保』、『導通部の防水性確保』、更には『筐体の防水性確保』を同時に図ることが困難であった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、機器外部に位置する操作者等を対象としたスピーカ(発音部材)、マイク(集音部材)や、外気環境中において圧力、温度、湿度を検出するためのセンサ部材等のように、外気(外部)環境中に曝した状態で配置しなければ十分な性能が確保できない電子部材の性能を落とすことなく、安価、省スペースで確実に内部回路との電気的接続を確保すると同時に、導通部の防水性と、筐体の防水性をも確保できる接続構造を提案するものである。
更に本発明は、発熱による悪影響を回避するために外気環境中に配置する必要があるIC等の発熱部品(筐体内環境に配置しない方が好ましい電子部材)と、内部回路との接続を、安価、省スペースかつ、筐体の防水性を維持しつつ達成しようとすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、防塵構造、又は/及び、防水構造を有する筐体と、該筐体に設けた収容空間内に設置される内部回路基板と、該収容空間内に外部環境と連通した状態で配置される電子部材と、を有し、該電子部材と該内部回路基板とは、防塵性、又は/及び、防水性を有する異方性導電部材を介して電気的に接続されていることを特徴とする。
各種電子機器、電気装置、機械等には、外部環境と同等の環境条件(温度、湿度、圧力等々)において初めて適切に作動し得る電子部材が用いられることが多い。このような電子部材を機器の筐体(外面)に設けた収容空間内に収容すると共に、この収容空間の外側開口部を保護用の押え部材(蓋部材)によって閉止する場合には、収容空間内の条件を外部環境と同等に維持するために押え部材には十分な開口面積の小穴を複数形成しておく必要がある。しかし、このように押え部材を介して内外を十分に連通させた状態に維持した場合には、雨水、塵埃等が小穴を介して収容空間内に容易に出入りできることとなり、収容空間内部に配置されるプリント配線基板上の内部回路の防水性、防塵性が重要となる。つまり、筐体に設けた収容空所内にプリント配線基板を配置した場合には、筐体の一部とプリント配線基板との係合部の水密性、気密性を維持することが容易でなく、該部分からの水漏れ、塵埃の侵入が発生し易くなる。
本発明では、弾性を有するためにパッキンとしての機能を発揮し得る接続手段として、異方性導電部材を用いてプリント配線基板上の配線パターンと電子部材の端子とを電気的に接続すると共に、筐体の一部とプリント配線基板との間の水密、気密性を確保したので、少ない部品点数によって筐体内外の防水、防塵性を確保することができる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記内部回路基板上に前記異方性導電部材を介して前記電子部材を電気的に接続した状態で、前記収容空間を塞ぐように固定した押え部材によって該電子部材を該異方性導電部材に対して機械的に固定し、該電子部材は、該押え部材に設けた穴を介して外部環境と連通していることを特徴とする。
この発明によれば、電子部材を外部環境と同等の環境下に配置しつつ、内部回路基板と筐体との間の防水性、防塵性を確保することができる。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記電子部材は、音を発生する発音部材であることを特徴とする。
発音部材とは、例えばスピーカであり、スピーカを筐体に設けた収容空間内に外部環境と同等の環境下で配置することにより、その性能を正常に維持しつつ機能させることができる。
請求項4の発明は、請求項1又は2において、前記電子部材は、音を集める集音部材であることを特徴とする。
集音部材とは、例えばマイクロフォンである。
請求項5の発明は、請求項1又は2において、前記電子部材は、外部環境の温度、又は/及び、湿度に関する情報を検出するセンサ部材であることを特徴とする。
センサ部材を外部環境と同等の温度、或いは湿度の条件下に配置することによって、初めて有効に機能させることができる。
請求項6の発明は、請求項1又は2において、前記電子部材は、外部環境の圧力を検出する圧力センサ部材であることを特徴とする。
センサ部材を外部環境と同等の圧力の条件下に配置することによって、初めて有効に機能させることができる。
請求項7の発明は、請求項1又は2において、前記電子部材は、発熱を伴う電子部品であることを特徴とする。
発熱部品からの熱を他の部品類に伝達しないために、発熱部品を外部環境に曝した状態で配置する場合があるが、このような場合に、請求項1,又は2の構造を採用することによって目的が達成できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る防塵・防水構造を備えた機器の要部構成を示す断面図である。
この機器には、PC等の情報処理装置、複写機などの画像形成装置、カメラ等々の如く、スピーカ、マイクロフォン、圧力センサ、発熱部品を搭載する機器一般が含まれる。
図1に示した防塵・防水構造1は、機器の筐体(外装部材)2に設けた凹所3内の収容空間A(B)内に電子部材の一例としてのスピーカ20(音を発生する発音部材)を収容した構成を備えている。凹所3は、筐体2の一部を凹所状にへこませた構成を備え、内壁3aと、底板3bと、を備え、且つ底板3bの中央部は開口部3cとなっている。凹所3の外側開放部はネジ6によって筐体に固定された押え部材5によって閉止されている一方で、押え部材5には通気用の穴5aが形成されているために、凹所3内(空間A、B)は外気環境と連通した状態を維持している。筐体2,押え部材5,及び内壁3a、底板3b等は、例えば樹脂材料から構成されている。
【0008】
凹所3を構成する底板3bの底面には、機器内部の内部回路を構成するプリント配線基板(内部回路基板)10が固定ねじ11により固定され、更にプリント配線基板10上には異方性導電ゴムからなる異方性導電部材12が電気的に接続固定され、且つ異方性導電部材12の外周縁は底板3bとプリント配線基板10との間で挟圧保持されている。具体的には、底板3bの内周縁に設けた段差状の空所3b’内に異方性導電部材12の外周縁を嵌合した状態でプリント配線基板10との間で保持することにより、異方性導電部材12の下面に設けた導体とプリント配線基板10上の配線パターンとの導通を確保している。
スピーカ20は、テーパー状に拡開した形状の振動板21と、振動板21の中央部下面に配置されたスピーカ端子22と、を備え、スピーカ端子22は異方性導電部材12上の導体部分と導通接続されている。振動板21の外周縁は、防水性を有しないスポンジ25を介して蓋部材5の下面側に設けた段差部に係止されることによって、空間A内に自由振動可能な状態で支持されている。
上記のようにスピーカ端子22は、異方性導電部材12を介して、筐体内に防水状態で保持されているプリント配線基板10(内部回路基板)に接続される。スピーカ10は、押え部材5によって、異方性導電部材12に対して圧接される。
【0009】
異方性導電部材(異方性導電ゴム)12とは、図2(a)(b)及び(c)に夫々示す如く、絶縁性ゴム26と導電性ゴム27とを組み合わせた構成を有している。異方性導電部材12は、電気接続されるスピーカ端子22の大きさ、ピッチ、配置、数等の条件によって、図2(a)(b)(c)の各タイプの中から何れかを選択することになる。スピーカ20のように端子22の数が比較的少なく、しかも端子間隔が比較的大きい場合には、図2(a)のように、絶縁性ゴム26と導電性ゴム27を夫々直線状の細幅帯状として交互に配置した一方向タイプとしてもよい。各絶縁性ゴム26、及び導電性ゴム27の各部分は、夫々図示しない下面にまで延在している。
また、図2(b)は端子数が比較的多く、しかも端子間ピッチが小さい場合に適した異方性導電部材12の構成例を示す斜視図であり、平板状の絶縁性ゴム26の面積内に、矩形の導電性ゴム27を網目状となるように縦横に配置した構成が特徴的である。導電性ゴム27の各部分は、下面にまで貫通配置されている。
また、図2(c)は更に端子数が多く、しかも端子ピッチが小さい場合に適した異方性導電部材12の構成例を示している。
なお、本発明における異方性導電部材12は、ゴム材料によって実現される異方性導電体に限られる訳ではなく、例えば、絶縁性ゴム板に細い導線を配した構成、絶縁性ゴム板の面積内に直方体(立方体)状等の導体ブロックを埋設した構成であっても構わない。但し、異方性導電部材12を適用する対象物の構造によっては、後述する内部回路の防水に際して、異方性導電部材の周縁部に導電性材料27が存在することによって当該部分の防水性の信頼性が低下するため、異方性導電部材12の周縁部だけは所定の幅に渡って異方性導電機能を持たさないように絶縁性材料26のみで構成することが必要となる。
上記のように異方性導電部材12の周縁部は、内部回路を構成するプリント配線基板10と、筐体の一部である底板3bとの間に挟まれるように固定され、両者間の防水性を保つべく構成される。図1の例では、簡略化のために異方性導電部材12を平坦に描いたが、実際には、図3(a)(b)(c)の取付け手順説明図の如く、筐体の底板3bと、スピーカの一部との間で、異方性導電部材12は圧縮された状態となる。この圧縮量としては、防水性や導電性が保たれるような適当な量が選択され、所望の圧縮量を得るための構成は底板3bや押え部材5の寸法に反映される。
【0010】
なお、図1において、筐体とプリント配線基板との接続部の防水性を確保するためには、プリント配線基板10を筐体2に取り付ける固定ねじ11の先端側は、底板3bを突き抜けないことが必要である。このように構成することにより、スピーカ自体は外気環境に保持され、プリント配線基板上の内部回路は筐体内環境下にそれぞれ保持された状態で両者の導通が可能となり、さらには筐体内部の防水性も保たれる。
即ち、押え部材5に設けた穴5aを介して外気に曝された状態にあるスピーカ20は、発音手段としての性能を低下させることがなく、かつ安定した導通と防水性が確保できる構造をより少ないコスト、スペースで実現することが可能である。
なお、ここでの防水性確保という概念には、当然のことながら、従来技術で問題とした如き、外部からのいたずら(針等による防水フィルムの破れ、剥がれ)に対する信頼性も含まれている。
【0011】
次に、図4は本発明の防塵・防水構造をマイクロフォン(音を集める集音部材)に適用した場合の構成例を示す。本実施形態の基本な構造は、スピーカの場合を示す図1と同一である。即ち、マイクロフォン30として、図示のように外周にフランジ31を備え、底部にマイク端子32を備えたタイプを筐体2の凹所3内に組み込む場合、まず凹所3を構成する内壁3aの底部にプリント配線基板10を固定ねじ11によって固定する。この際、内壁底部の段差状の空所3a’とプリント配線基板10との間で異方性導電部材10の外周縁を挟圧保持する。
この状態で凹所3内にマイクロフォン30を配置して、マイク端子32が異方性導電部材10上の導電ゴムと導通するように位置決めした上で、押え部材5をかぶせてからネジ6によって固定する。この際、押え部材5の内側から突出した押え片5bによって、フランジ31の上面を押さえ込む。押え片5bとフランジ31との間に防水性を有しない防振ゴム25を介在させる。
このように構成することにより、マイクロフォン30自体は外気環境に曝され、プリント配線基板10上の内部回路は筐体内環境下に保持された状態で両者の導通が可能となり、さらには筐体2の防水性も保たれる。即ち、マイクロフォンはその性能を低下させることなく外気環境中に配置され、かつプリント配線基板との間で安定した導通を確保し、且つ筐体とプリント配線基板との間の防水性も十分に確保できる構造を、より少ないコスト、スペースで実現することが可能となる。
【0012】
次に、図5は本発明の防塵・防水構造を各種センサ(外気(外部)環境中において温度、湿度を検出するためのセンサ部材)等に適用した図を示す。基本構造は、図1、図4に夫々示したスピーカ、マイクの場合と同様である。即ち、センサ部材40として、底部にセンサ端子41を備えたタイプを筐体2の凹所3内に組み込む場合、まず凹所3を構成する内壁3aの底部にプリント配線基板10を固定ねじ11によって固定する。この際、内壁底部の段差状の空所3a’とプリント配線基板10との間で異方性導電部材10の外周縁を挟圧保持する。
この状態で凹所3内にセンサ部材40を配置して、センサ端子41が異方性導電部材10上の導電ゴム(導電材料)と導通するように位置決めした上で、押え部材5をかぶせてからネジ6によって固定する。この際、押え部材5の内側から突出した押え片5bによって、センサ部材40の上面を押さえ込む。
一般にカメラでは、使用環境が性能に影響を及ぼすことがあるため、カメラ内温度を検出するセンサが配置されることが多いが、このような内部温度検出センサとは別に、外気温を検出できるセンサを設けると、カメラ動作によって発生する熱の影響を測り知ることが可能となり、より細かい制御が可能となる。湿度についても同様である。例えば、内部、外部の温度、湿度を知ることにより。カメラレンズ部やファインダ窓の結露に関する警告を発することが可能となる。その場合に、本発明のように構成することにより、センサ部材自体は外気環境に、プリント配線基板上の内部回路は筐体内環境下にそれぞれ保持された上に、両者の導通が可能となり、さらには筐体2の防水性も保たれる。すなわち、外気そのものをセンシング可能となる上に、かつ安定した導通と防水性が確保できる構造をより少ないコスト、スペースで実現することが可能である。
また、図5の防塵・防水構造は、圧力センサ(圧力センサ部材)の組み込み構造にもそのまま適用可能である。例えば、水中カメラの場合、水深が深くなって水圧が高まると、作動不能となったり、最悪の場合には漏水が発生するが、本発明により外部環境の圧力を検出することが可能となり、それによって、警告を発したり、作動を自動的に停止させることが可能である。すなわち、本発明により、外部環境圧力そのものをセンシング可能となる上に、かつ安定した導通と防水性が確保できる構造をより少ないコスト、スペースで実現することができ、防水カメラの筐体に対して容易に水深センサを配設することが可能となる。
【0013】
次に、図6は本発明の防塵・防水構造を各種IC部品(電子部品)に適用した図を示す。その基本構造は、スピーカ、マイク、センサの場合と同様である。従って、凹所3内にIC部品(電子部品)50を組む込む場合の防塵・防水構造については、繰り返し説明せず、図4、図5等と同一部分に同一符号を付すに留める。
但し、IC部品50の場合は、IC部品端子51の数が多く、端子間ピッチも短いので、図2(c)のような細かい導電性ゴム27を配した異方性導電部材12が必要となる。
即ち、一般にデジタルカメラでは、処理回路を構成する発熱部品としてのIC部品が熱を発生するため、長時間の連続駆動ではカメラ内温度が上昇する。防水カメラの場合は、密閉構造となっているために熱が外部へ逃げにくく、カメラ内温度がより上昇し易く、状況によっては使用不能となる事態も発生する。すなわち、熱源となるIC部品50は、できれば外気環境中に配置しておきたいとの要請が強い。本実施形態では、熱源となるIC部品を外気環境中に配置し、かつ安定した導通と防水性が確保できる構造を、より少ないコスト、スペースで実現することが可能である。
本発明の範囲は、これらの実施形態例に限るものではなく、各実施形態と同様の目的を備え、且つ同様の作用、効果を発揮し得る構成要件を備えた防塵・防水構造にまで拡張されて解釈されるべきものである。
例えば、異方性導電部材による防水(防塵)構造は、上述した筐体の一部とプリント配線基板とによって挟み込む構造以外であってもよい。そのような変形例の一例を図7に示す。図7は、筐体2の底板3bの内周面に設けた溝部3d内に、異方性導電部材12の外周縁を差し込むことによって、防水性を確保したものである。溝部3dの構造以外の構成は、図1の実施形態と同様であるため、同一部分には同一符号を付して説明する。
また、上記実施形態では、“防水”構造を中心として説明しているが、本発明は、防塵型電子機器、防滴型電子機器にもそのまま実施可能なことは自明である。更には、スピーカ、マイク、センサ、IC部品といった電子部材に限らず、外部環境に露出されていることが好ましい電子部材に対して適用することによって同様の作用、効果を得ることができる。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、機器外部に位置する操作者等を対象としたスピーカ(発音部材)、マイク(集音部材)や、外気(外部)環境中において圧力、温度、湿度を検出するためのセンサ部材等のように、外気環境中に曝した状態で配置しなければ十分な性能が確保できない電子部材の性能を低下させることなく、安価、省スペースで確実に内部回路との電気的接続を確保すると同時に、導通部の防水性(気密性、防塵性)と、筐体の防水性(気密性、防塵性)をも確保できる接続構造を提供することができる。
更に、本発明によれば、発熱による悪影響を回避するために外気(外部)環境中に配置する必要があるIC部品等の発熱部品(筐体内環境に配置しない方が好ましい電子部材)と、内部回路との接続を、安価、省スペースかつ、筐体の防水性を維持しつつ達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る防塵・防水構造を備えた機器の要部構成を示す断面図。
【図2】異方性導電部材の構成例を示す図。
【図3】本発明の防塵・防水構造の一例を組み付ける手順を示す図。
【図4】本発明の防塵・防水構造を集音部材に適用した場合の説明図。
【図5】本発明の防塵・防水構造を各種センサ等に適用した場合の説明図。
【図6】本発明の防塵・防水構造をIC部品に適用した場合の説明図。
【図7】本発明の他の実施形態の要部構成説明図。
【図8】第1の従来例の構成説明図。
【図9】第2の従来例の構成説明図。
【符号の説明】
1 防塵・防水構造、2 機器の筐体(外装部材)、3 凹所、A、B 収容空間、3a 内壁、3a’ 空所、3b 底板、3b’ 空所、5 押え部材、5a 穴、5b 押え片、6ネジ、10 プリント配線基板(内部回路基板)、11 固定ねじ、12 異方性導電部材、20 スピーカ(電子部材)、21 振動板、22 スピーカ端子、25 スポンジ、26 絶縁性ゴム、27 導電性ゴム、30 マイクロフォン、31 フランジ、32 マイク端子、40 センサ部材、50 IC部品。
Claims (7)
- 防塵構造、又は/及び、防水構造を有する筐体と、
該筐体に設けた収容空間内に設置される内部回路基板と、
該収容空間内に外部環境と連通した状態で配置される電子部材と、を有し、
該電子部材と該内部回路基板とは、防塵性、又は/及び、防水性を有する異方性導電部材を介して電気的に接続されていることを特徴とする防塵・防水機器。 - 前記内部回路基板上に前記異方性導電部材を介して前記電子部材を電気的に接続した状態で、前記収容空間を塞ぐように固定した押え部材によって該電子部材を該異方性導電部材に対して機械的に固定し、
該電子部材は、該押え部材に設けた穴を介して外部環境と連通していることを特徴とする請求項1に記載の防塵・防水機器。 - 前記電子部材は、音を発生する発音部材であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の防塵・防水機器。
- 前記電子部材は、音を集める集音部材であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の防塵・防水機器。
- 前記電子部材は、外部環境の温度、又は/及び、湿度に関する情報を検出するセンサ部材であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の防塵・防水機器。
- 前記電子部材は、外部環境の圧力を検出する圧力センサ部材であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の防塵・防水機器。
- 前記電子部材は、発熱を伴う電子部品であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の防塵・防水機器。
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