JP2004363880A - 通信装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】機器の報知通信装置が利用者へ迅速に連絡する仕組みを確立すること。
【解決手段】通信装置2は、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5からの通報を内部の受信手段10で受信する。送信手段14は、受信手段10から受信内容の出力を受けた場合、その内容に基づき外部通話装置9に対して電話発呼を行う。これにより、例えば利用者が家庭1を留守にして外出する場合等において、不審者が家の中に侵入した場合に、開閉センサ3や人感センサ4が不審者を検知して通信装置2へその旨を通知した場合、異常の発生を利用者が外出先で携帯している外部通話装置9(例えば携帯電話)へ自動連絡することができるようになり、当該異常発生状態を迅速に知ることができるようになる。
【選択図】 図1
【解決手段】通信装置2は、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5からの通報を内部の受信手段10で受信する。送信手段14は、受信手段10から受信内容の出力を受けた場合、その内容に基づき外部通話装置9に対して電話発呼を行う。これにより、例えば利用者が家庭1を留守にして外出する場合等において、不審者が家の中に侵入した場合に、開閉センサ3や人感センサ4が不審者を検知して通信装置2へその旨を通知した場合、異常の発生を利用者が外出先で携帯している外部通話装置9(例えば携帯電話)へ自動連絡することができるようになり、当該異常発生状態を迅速に知ることができるようになる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【従来の技術】
従来のこの種のシステムについては、以下のものが一般的であった。これについて、図5、図6を用いて説明する(特許文献1参照)。図5の(A)は本文献の設備機器遠隔監視診断システムの特徴の1つである業務フローの簡略化を概念的に示す。本文献では、後述のように、ハウスメーカー等の監視センターにおいて、多数の住宅設備機器の遠隔監視と診断を各住宅毎に統括的に行い、住宅設備機器の故障及び寿命の兆候を事前に捕らえ、住宅設備の異常情報をより早く正確に把握する。
【0002】
ハウスメーカー等の監視センターは、住宅設備機器の異常を捕らえたならば、該当のユーザーに対して住宅設備機器の修理が必要である旨を電話等の通信手段により連絡し、ユーザーから修理の依頼または了解を受けたならば、遅滞なく登録データの確認により該当の機器を特定し、必要に応じて修理部品の手配、部品の納期確認等を行い、その結果を設備業者に連絡する。また、ユーザーから住宅設備機器が異常であるとの電話連絡を受けた場合は、遅滞なく登録データの確認により該当の機器を特定し、その機器の状態を診断し、必要に応じて修理部品の手配、部品の納期確認等を行い、その結果を設備業者に連絡する。設備業者はその連絡に基づき該当のユーザ宅に出動し、故障等の住宅設備機器を修理する。
【0003】
図5の(B)は本文献の一実施形態における設備機器遠隔監視診断システムの接続関係を模式的に示す。本図に示すように、各住宅毎に住宅内に集中管理用コントローラー1を設置する。集中管理用コントローラー101は、住宅に設置された冷暖房機器102、電気メータ103、ガスメータ104、水道メータ105、給湯器106等の要監視管理設備機器、及びホームエレベータ107等の要安全管理設備機器からなる複数の住宅設備機器と有線/無線(電波、赤外線、超音波を含む)を用いた宅内ネットワーク108を介して接続し、宅内ネットワーク108を通じてこれら住宅設備機器の情報(各センサのデータを含む)を収集し、住宅設備機器毎に所定のデータ処理を行い、その結果を宅内情報として出力する。この他に、宅内ネットワーク108には、宅内管理用コントローラー101へ、宅内機器からの直接信号を発信することを含む。
【0004】
一方、ハウスメーカーの監視センターでは、住宅顧客管理用の顧客管理サーバー(企業内サーバー)109を備える。顧客管理サーバー109は、インターネットのような通信ネットワーク110を介して各住宅内に配設された多数の集中管理用コントローラー101と接続し、集中管理用コントローラー101から定期的にあるいは緊急で不定期で送られてくる宅内情報を収集し、住宅別にデータ管理及び蓄積を行い、所定の診断を行い、その診断結果により、必要に応じて設備メンテナンス会社(設備機器供給メーカーを含む)111へ修理発注等の情報を発信する。
【0005】
図6はこの設備機器遠隔監視診断システムのより詳細なシステム構成例を示す。宅内ネットワーク(宅内LAN)108には、一例として、ゲートウェイ(GW)および電灯線を介して家電機器12を接続し、インターフェースユニット(IFC)を介して家電機器113を接続し、赤外線LANを介して家電機器114、ガス、電気、水道、漏洩センサー(例えば、湿度センサー)等の各種メーター115やセンサ116を接続している。この場合、電気メーター、ガスメーター、水道メーターの使用量を出力させ、赤外線LANを通じて集中管理用コントローラー101へ送信するように構成してもよい。勿論、赤外線LANの代わりに無線や超音波のLANも利用可能である。また、パーソナルコンピュータ(PC)やファクシミリ装置、携帯電話等(図示しない)を必要に応じ宅内ネットワーク108に接続させることもできる。また、集中管理用コントローラー1に手動入力のためのタッチパネル式ディスプレイを備えることが好ましい。
【0006】
121は顧客管理用サーバー109と後述のように協働するハウスメーカー側の監視用パーソナルコンピュータ121である。設備機器遠隔監視診断結果の情報や各種管理リストの表示、あるいはプリント出力を監視用パーソナルコンピュータ21を通じて行うようにしてもよい。
【0007】
集中管理用コントローラー101と顧客管理用サーバー109との協働で実行される本文献に係わる各種家電機器の設備異常の検出は、例えば、次のようにして行う。
【0008】
給湯器異常は、給湯器の異常停止、異常燃焼、累積運転時間、ガス消費量、給湯使用量から検出できる。この検出のためのセンサは公知である。異常停止、異常燃焼の時にはエラーコードが集中管理用コントローラー101から顧客管理サーバー9へ自動転送される。給湯器購入からの累積運転時間から給湯器の寿命が診断できる。ガス消費量、給湯使用量を学習機能により、例えば一日標準生活モード、あるいは一週間の標準生活モードを記憶し、記憶した蓄積データ(定常状態)と給湯器からの現時点の出力との間に極端な差異が生じた時には、異常運転、不安定運転と診断することができる。この場合、蓄積データに季節毎の補正値を加えてもよい。また、ユーザーの生活パターンの変化に対応するため、標準生活モードの蓄積データを学習機能により自動更新するようにしてもよい。
【0009】
漏水異常は、水道使用量(住宅全体)、機器別の使用水道量、漏洩センサー(例えば、湿度センサー)で検出できる。水道使用量を監視して、水道使用量が一日中ゼロになる時が一瞬でもない場合は、漏水の可能性があると診断することができる。また、機器別の使用水道量を学習機能により、例えば一日の生活モードを記憶し、記憶した蓄積データ(定常状態)と現在の機器別の使用水道量との間に極端な差異が生じた時には、漏水の可能性があると診断することができる。また、キッチンや浴室、サービスコーナーの床、あるいは天井の配管等の漏水の可能性がある場所に配備した漏洩センサーにより漏水を直接検出して、集中管理用コントローラー1を通じてアラーム警報し、かつエラーコードを顧客管理サーバー9へ緊急送信することもできる。
【0010】
騒音公害地域や寒気の厳しい北海道などで建てられている密閉住宅では、24時間換気が必須となるが、この24時間換気の異常は、換気装置の異常停止、累積運転データ、電力消費量、異常音発生から検出できる。換気装置の設置からの累積運転データから換気装置の寿命を診断することができる。また、累積運転データから回転数のバラツキや回転の偏りを検出し、その検出値が所定の許容値を超えたら換気装置が寿命に達したと診断することができる。また、電力消費量の異常低下、あるいは異常上昇を検知することで換気装置の異常を検出できる。また、音響センサーで換気モータの異常音を検出することで換気装置の異常や寿命を診断することができる。
【0011】
エレベータ異常は、24時間換気の異常検出と同様な手法により、異常停止、累積運転時間、異常音発生から検出できる。この検出にはホームエレベーター管理システムで使用されている公知技術が利用できる。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−44750号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、家電機器等の情報を、例えば外出中の利用者に直接知らせることができない。つまり、家電機器等の発火や故障等、緊急事態が発生した場合に、外出先の利用者に直接その旨を知らせることができず、事態を悪化の方向に導くこととなる。これにより、利用者の不安を軽減させ、システムの信頼性を高める仕組みが確立されていないという課題があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、家庭内の機器が通信装置に対して報知した内容を外部通話装置に通報することで、緊急時等の利用者その他への連絡を迅速に行う仕組みが実現できる。
【0015】
そのため、機器と一体もしくは機器に接続される少なくとも1台以上の端末装置と、当該端末装置との間で通信する通信装置と、前記通信装置と電話通信を行う外部通話装置を設けた通信装置であって、前記通信装置に、前記端末装置から信号を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した信号の対処方法を予め設定する動作設定手段と、前記動作設定手段が前記受信手段が受信した信号内容を出力する旨設定されていた場合に、当該信号内容を出力する出力手段と、少なくとも1つ以上の外部通話装置の宛先を記憶している記憶手段と、前記動作設定手段が前記受信手段から受信した信号内容を前記外部通話装置に電話通報する旨に設定されていた場合に、当該内容を前記記憶手段に記憶されている宛先に基づいて前記外部通話装置に送信する送信手段を有する通信装置とする。
【0016】
上記発明によれば、機器が報知した内容を迅速に利用者に知らせることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1にかかる通信装置は、機器と一体もしくは機器に接続される少なくとも1台以上の端末装置と、当該端末装置との間で通信する通信装置と、前記通信装置と電話通信を行う外部通話装置を設けた通信装置であって、前記通信装置に、前記端末装置から信号を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した信号の対処方法を予め設定する動作設定手段と、前記動作設定手段が前記受信手段が受信した信号内容を出力する旨設定されていた場合に、当該信号内容を出力する出力手段と、少なくとも1つ以上の外部通話装置の宛先を記憶している記憶手段と、前記動作設定手段が前記受信手段から受信した信号内容を前記外部通話装置に電話通報する旨に設定されていた場合に、当該内容を前記記憶手段に記憶されている宛先に基づいて前記外部通話装置に送信する送信手段を有するものである。
【0018】
そして、機器の報知を外部通話装置に電話連絡することで、迅速に利用者に知らせることができ、利用者及びその家族の安全性、安心性を向上することが可能となる。
【0019】
本発明の請求項2にかかる通信装置は、前記送信手段は、前記通信装置の前段もしくは後段に接続されている電話機が使用中の場合には、前記外部通話装置に対しての電話発呼を行わない構成としたものである。
【0020】
そして、利用者が利用している通信装置の後段電話機を使った会話に影響を与えることなく機器の報知を外部通話装置に電話連絡することで、システムの信頼性を向上することができる。
【0021】
本発明の請求項3にかかる通信装置は、前記送信手段は、前記通信装置の後段に接続されている電話機との物理的な接続を切断する切断手段を有するものである。
【0022】
そして、切断手段が後接電話を切り離すことで、利用者が普段使用している電話機の操作が本システムに悪影響を与えることを防ぐことができ、装置及びシステムの信頼性の向上を実現することができる。
【0023】
本発明の請求項4にかかる通信装置は、前記送信手段は、前記外部通話装置に対して送信を行う際、前記通信装置の前段もしくは後段に接続されている電話機が未使用の場合には、前記切断手段を動作させるものである。
【0024】
そして、通信装置が電話発呼した際に切断手段が後接電話を切り離すことで、利用者が普段使用している電話機の操作が本システムに悪影響を与えることを防ぐことができ、装置及びシステムの信頼性の向上を実現することができる。
【0025】
そして、請求項5に記載の通り、プログラムであるので汎用コンピュータや携帯情報端末を用いて本発明の通信装置の一部あるいは全てを容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布やインストール作業が簡単にできる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0027】
(実施例1)
図1は本発明のシステム全体のブロック図である。図1において、1は各家庭である。2は通信装置である。3は開閉センサである。4は人感センサである。5は緊急コールボタンである。6は、電話機Aである。7は電話機Bである。8は分岐装置である。9は外部通話装置である。
【0028】
図1において、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5は「セキュリティセンサ群」である。ここでいう「セキュリティセンサ群」は、例えば家庭内の窓や扉に設置し、外部からの侵入者があった場合に反応して警報音を鳴らしたりその旨を通報する開閉センサ3や、人の存在有無を検知しその旨を警報音や通報を用いて威嚇や報知を行い外部からの侵入者を防ぐ人感センサ4、お年寄り等が所持して体の不調が発生した場合にボタン等を押すことで家族や医療機関等に連絡する緊急コールボタン5を指す。これらは、各家庭1周辺に設置されているものとする。通信装置2は、例えば「セキュリティセンサ群」からの異常通報が発生した場合に、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5からの通報信号を受信して、その旨を画面や音声を用いて利用者へ知らせたり、外部の携帯電話、パソコン、医療機関、サービスセンター等へ通報する役目を果たす。これらをまとめて、外部通話装置9とする。
【0029】
なお、図1においては、「セキュリティセンサ群」のみ明示しているが、通信装置2と通信を行うものとして、他に、「家電機器群」や「流量計測装置群」も考えられる。ここで言う「家電機器群」とは、「洗濯機」「電子レンジ」「エアコン」「冷蔵庫」「炊飯器」「給湯器」等の家庭で利用される家電機器を指す。通信装置2は、これらの「家電機器群」の現在の状態を把握したり、制御したりすることが可能である。例えば、外出先の携帯電話より通信装置2を介して「家電機器群」のコントロールをしたり、「家電機器群」の異常情報を外部の携帯電話、パソコン、サービスセンター等へ通報する役目を果たす。
【0030】
また、「流量計測装置群」とは、電気、ガス、水道等の、いわゆる各家庭のライフラインと呼ばれるエネルギー計測装置を指す。通信装置2は、これらの「流量計測装置群」と通信を行う機能を有する場合がある。すなわち、例えば各家庭のガス流量はガスメーターという「流量計測装置」によって計測される。通信装置2はガスメーターの検針値データを取得し、そのデータをガス業者へ送られる。ガス業者は当該ガス使用量に応じて当該家庭にガス料金を請求する。
【0031】
また、ガスメーターはガスの流量を計測すると共に、各種保安機能も有している。すなわち、ガスメーターはガスの流れを遮断する遮断機能を有しており、ガス漏れが地震等が発生した場合には自動的にガスの流れを遮断すると共に、その旨を通報する。通報先は、通信装置2である。通信装置2はガスメーターが出力した遮断等のアラーム通報を、ガスサービス業者へ通報する。ガスサービス業者は当該家庭へ電話連絡で異常の旨を連絡したり、場合によっては当該家庭へ赴いて対応する。この時、通信装置2はその旨を画面や音声等のユーザーインターフェイスを用いてユーザーに通知することも可能である。
【0032】
さらに、ガスメーターは、例えばLPガス用のガスメーターであった場合に、LPガスボンベの残量を検出機能も有している。すなわち、LPガスボンベの残量が予め定められたレベルを下回った場合や、残量がなくなってしまった場合に、ガスメーターはその旨を検知し通報する。通報の方法は前述の遮断等の場合と同様である。通報を受けたガスサービス業者は当該家庭にガスボンベを配送し交換等の作業を行う。
【0033】
また、通信装置2は、例えば「セキュリティセンサ群」へ各種警戒動作の設定/解除を行ったり、「家電機器群」の電源のON/OFF等の制御、「流量計測装置群」に対する流量のON/OFF等の制御を行う役目も果たす。ここで、「セキュリティセンサ群」の場合においては、AC電源の供給が難しいため、「セキュリティセンサ群」は一般的に電池により動作を行う。また、「流量計測装置群」がガスメーターや水道メーターの場合、ガスメーターや水道メーターは各家庭の庭や裏側等に設置されており、通常電池で動作を行う。
【0034】
一方、「家電機器群」の場合においてはAC電源の供給により動作を行う。このように、通信装置2と少なくとも1台以上の「セキュリティセンサ群」「家電機器群」「流量計測装置群」によりシステムが構成される。なお、例えば利用者が外出する際に玄関先で「セキュリティセンサ群」を警戒モードに設定したり、「家電機器群」の動作をOFFするために、通信装置2や「セキュリティセンサ群」、「家電機器群」「流量計測装置群」とは別に「外出リモコン」が備わったシステムも存在するが、ここでは、この「外出リモコン」も「セキュリティセンサ」の一種として考える。この「外出リモコン」も利用者が携帯して利用するため電池により動作を行う。
【0035】
ここで、通信装置2が外部と通信を行う場合においては、回線を利用する。ここでいう回線とは、アナログ電話回線、ISDN回線、ADSL回線、FTTH回線、ケーブルテレビ回線等である。この回線は、当該家庭が導入している上記各種回線種別を利用することとする。なお、上記回線に応じて、通信装置2は上記回線との接続のためにモデム、T−NCU(Terminal Network Control Unit)、TA、ダイヤルアップルーター、ONU(Optical Network Unit)等のモデムを介するもしくは内蔵している。一方、通信装置2と外部のサーバ装置、携帯電話、パソコン、医療機関、サービスセンター等間は、直接回線交換方式にて接続されている場合もあれば、ISP(Internet Service Provider)やASP(Application Service Provider)経由でインターネット網を使い接続されている場合もある。さらに、通信装置1と外部のサーバ装置、携帯電話、パソコン、医療機関、サービスセンター等間の通信プロトコルは、本システムにて予め決められた無手順独自プロトコルの場合もあれば、TCP/IP、HTTP、HTTPS等のインターネットプロトコルを利用する場合もある。なお、本実施例においては、通信装置2は外部通話装置9と、電話回線網を通じて通信を行うこととする。
【0036】
次に、通信装置2と「セキュリティセンサ群」、「家電機器群」、「流量計測装置群」との間の通信について説明する。ここで、通信装置2と「セキュリティセンサ群」「家電機器群」「流量計測装置群」との間の通信は、例えば400MHz帯の特定小電力無線を用いて行われる。すなわち、開閉センサ3や人感センサ4が侵入異常を検知した場合や、緊急コールボタン5が押下された場合、「セキュリティセンサ群」はその旨を特定小電力無線を用いて通信装置2へ伝送する。ガスメーターや水道メーターから検針値を報知する場合や異常時にガスメーターや水道メーターの弁を遮断しその旨を通報する場合も、「流量計測装置群」はその旨を特定小電力無線を用いて通信装置2へ伝送する。また、通信装置2から、「セキュリティセンサ群」に対して警戒動作へ移行する旨の信号を送信する場合や、ガスメーターや水道メーターの「流量計測装置群」に対して弁を遠隔で遮断/復帰する場合、「家電機器群」に動作のON/OFFの指令を送信する場合にも特定小電力無線を用いる。
【0037】
以上のシステム構成において、本実施例では、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5の「セキュリティセンサ群」と通信装置2が通信を行い、通信装置2が外部通話装置9へその旨を報知する場合について説明する。開閉センサ3や人感センサ4が侵入異常を検知した場合や、利用者が緊急コールボタン5を押下した場合、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5はその旨を前述のように、例えば特定小電力無線を用いて通信装置2へ送られる。通信装置2は、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5からの通報を受信すると、自らの設定に基づいて、当該処理を画面表示したり、警報音を発したり、分岐装置8を介して外部通話装置9へ連絡したりする。この時の動きについて、図1及び図2を用いて説明する。図2において、10は受信手段である。11は動作設定手段である。12は出力手段である。13は記憶手段である。14は送信手段である。なお、受信手段10、動作設定手段11、出力手段12、記憶手段13、送信手段14は、通信装置2の内部にある。
【0038】
通信装置2は、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5からの通報を内部の受信手段10で受信する。ここで、受信手段10は、受信した内容を出力手段12もしくは送信手段14へ出力する。ここで、受信手段10出力先は動作設定手段11にて決定される。すなわち、利用者は予め通信装置2へ、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5からの報知が発生した場合、その対処方法を設定しておく。具体的には、例えば、通信装置2の画面にて当該異常を報知するのか、通信装置2から音声出力にて当該異常の警報音を発生させるのか、通信装置2から外部通話装置9へ当該異常を知らせるのか、といった具合である。対処方法の設定は、動作設定手段11により設定する。動作設定手段11は、利用者により設定された内容を、受信手段10へ出力する。受信手段10は、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5から異常報知を受信した場合、事前に動作設定手段11により設定されていた内容に基づき、画面表示や音声出力が設定されていた場合には、当該受信内容を出力手段12へ、外部通話装置9への通報が設定されていた場合には、当該受信内容を送信手段14へ出力する。出力手段12は、受信手段10から受信内容の出力を受けた場合、その内容に基づき画面表示や警報音出力を行う。送信手段14は、受信手段10から受信内容の出力を受けた場合、その内容に基づき外部通話装置9に対して電話発呼を行う。ここで、送信手段14が電話発呼を行う際の発呼先電話番号は、予め記憶手段13に記憶されている。送信手段14は、記憶手段13に記憶されている発呼先電話番号に基づき、当該外部通話装置9へ電話発呼を行い、当該異常事象を報知する。
【0039】
以上のような方法により、例えば利用者が家庭1を留守にして外出する場合等において、不審者が家の中に侵入した場合に、開閉センサ3や人感センサ4が不審者を検知して通信装置2へその旨を通知した場合、通信装置2の動作設定手段11により受信手段10が開閉センサ3や人感センサ4から受けた通知を送信手段14へ伝達する設定になっており、かつ、記憶手段13に記憶されている発呼先電話番号を利用者が所有する外部通話装置9のものに設定されていれば、異常の発生を利用者が外出先で携帯している外部通話装置9(例えば携帯電話)へ自動連絡することができるようになり、当該異常発生状態を迅速に知ることができるようになる。そして、利用者がすぐに家に戻ったり、近所の人に連絡したり、場合によっては警察機関に連絡したりして不審者の侵入に対応することができる。さらに、記憶手段10に警察機関や警備会社の電話番号を事前に登録しておけば、防犯対策も可能となる。
【0040】
また、利用者の設定により、例えば家族全員が自宅にいる場合には、機器からの通報を外部電話に通知することなく、通信装置から画面または音声で知らせることで、無駄な電話料金を使用することがなくなり、本装置の普及拡大を実現することができる。
【0041】
一方、お年寄りや体の不自由な人が緊急コールボタン5を携帯し、それが押下された場合、通信装置2の動作設定手段11により受信手段10が緊急コールボタン5から受けた通知を送信手段14へ伝達する設定になっており、かつ、記憶手段13に記憶されている発呼先電話番号を利用者が所有する外部通話装置9のものに設定されていれば、異常の発生を利用者が外出先で携帯している外部通話装置9(例えば携帯電話)へ自動連絡することができるようになり、利用者が家人の異変に迅速に気づくことができるようになり、早期の対処が可能となる。また、記憶手段10に医療機関やホームヘルパー等の電話番号を事前に登録しておけば、迅速な人命の救助も可能となる。
【0042】
ここで、動作設定手段11からの設定は、異常表示、警報音出力、外部への通報の3つをうち、1つのみ選択できる形式でもよいし、複数選択できる形式でもよい。その場合、受信手段10は、動作設定手段11からの指示に従い、出力手段12もしくは送信手段14のどちらか一方への出力もしくは、双方への出力を行う。
【0043】
また、記憶手段13に記憶されている発呼先電話番号は、複数でもよい。この場合、送信手段14が発呼する場合、例えば、まず、1番目に登録されている発呼先電話番号にダイヤリングし、電話がかからなかった場合には、次の電話番号にダイヤリングすることとなる。よって、例えば、父親と母親が携帯電話を所有している場合においては、一方が話中であったとしても、他方へ通報することが可能となる。また、送信手段14が記憶手段13に記憶されている電話番号全てに順番にダイヤリングすることも可能である。さらに、発生した事象に応じて記憶手段13に記憶されている電話番号を変更することも可能である。例えば、開閉センサ3や人感センサ4が異常を検知した場合には警察機関に通報し、緊急コールボタン5が押下された場合には、医療機関や救急機関に通報するような設定も可能である。
【0044】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2におけるシステム全体のブロック図である。図3において、実施例1と機能、役割が同一のものは説明を省略する。図3において、15は電話線である。
【0045】
図3において、実施例1の場合と同様に通信装置2の送信手段14が電話をかける場合について説明する。送信手段14が電話をかける場合、ダイヤリング動作を行う前に、送信手段14は電話線15の状態を調査する。ここで、電話線15の状態とは、電話線15が現在使われているかどうかである。電話線15は、図1の家庭1に引き込まれており、普段、一般の電話機が接続され、通話が行われている。ここで、例えば、通信装置2の後段に電話機B7が接続されているとする。後段とは、家庭1に引き込まれている電話線15において、通信装置2が接続されている位置よりも、公衆電話網から見て後の部分を指す。具体的には、通信装置2には、「LINE」と「TEL」の2つのモジュラージャックが備え付けられており、通信装置2は「LINE」の接続口において電話線15と接続される。もう一方の「TEL」の接続口には、電話機B7が接続される。通信装置2が備えている「LINE」と「TEL」の2つの接続口は、単純にスルーとなっており、利用者が電話機B7を使用する場合、通信装置2の「LINE」と「TEL」の接続口を経由して、公衆電話網へ接続される。ここで、電話機A16が「オフフック(受話器を上げている状態)」の場合に、通信装置2の送信手段10が外部通話装置9に対して電話発呼を行おうとしてダイヤリングを始めた場合、ダイヤリング時の発信音が電話機B7の受話器から聞こえてしまい、電話機B7の利用者に妨害を与えることとなる。そこで、送信手段10は、自らが発呼する前に、電話線15の状態を監視して、電話機B7が利用されているかどうかをチェックする。具体的には、電話線15の信号状態をチェックし、電話機B7が「オフフック」状態のときに検出される極性反転状態になっているかどうかをチェックする。そして、電話線15が極性反転状態になっていた場合には、自らがダイヤリングすることを中止する。これにより、「オンフック」状態である電話機B7の利用者に対して妨害を与えることがなくなるという効果がある。なお、このようにして送信手段10が外部通話装置9に対して発呼するのを中断した場合の処理としては、一定時間待った後、再度発呼状態に入ってもよいし、電話線15の状態の監視を続け、電話機B7が「オンフック(受話器を下げた状態)」になるまで電話線15の監視を続けてもよい。また、その場合、その旨を出力手段12を利用して画面または音声にて利用者に知らせることも有効である。
【0046】
(実施例3)
図4は本発明の実施例3におけるシステム全体のブロック図である。図4において、実施例1、実施例2と機能、役割が同一のものは説明を省略する。図4において、16は切断手段である。切断手段16は、通信装置2の内部にある。
【0047】
図4において、実施例2の場合と同様に通信装置2の送信手段14が電話をかける場合について説明する。送信手段14が電話をかける場合、送信手段4はその旨を切断手段16に知らせる。切断手段16は、実施例2の送信手段14が行ったように、電話線15の状態を調査する。ここで、電話線15の状態とは、電話線15が現在使われているかどうかである。ここで、実施例2のように、通信装置2の後段に電話機B7が接続されているとする場合に、電話機B7が「オンフック」の場合に、通信装置2の送信手段10が外部通話装置9に対して電話発呼を行おうとしてダイヤリングを始め、その後の通話を行った場合を考える。電話機B7と電話線15の接続は、実施例2の場合と同様に通信装置2が備えている「LINE」と「TEL」の2つの接続口は、単純にスルーとなっており、利用者が電話機B7を使用する場合、通信装置2の「LINE」と「TEL」の接続口を経由する構成である場合、通信装置2と外部通話装置9が話中の場合(通信装置2の送信手段10がダイヤリングしている場合も含む)に、利用者が電話機B7の受話器を上げた(「オフフック」状態にした)場合、電話機B7の受話器からは通信装置2が外部通話装置9に対して行っている通話内容やダイヤリング時の発信音が聞こえてしまう。また、そのような状態で利用者が電話機B7の受話器を上げ下げしてしまうと、通信装置2と外部通話装置9間の通話やダイヤリングに影響を与えてしまう。よって、切断手段16は、電話線15の状態を調べ、電話機B7が未使用(「オンフック」状態)である場合には、回路的に電話機B7を電話線15から切断する。そして、その旨を送信手段14に知らせる。送信手段14は、切断手段16から、電話機B7が「オンフック」状態であったことや、電話機B7を回路的に切断した旨を出力された場合に、外部通話装置9に対してのダイヤリング動作を開始する。なお、通信装置2と外部通話装置9間の通話が完了した場合は、切断手段16は電話機B7を回路的に電話線15に再接続する。ここで、切断手段16が電話線15の状態を調査した結果、電話機B7が「オフフック」状態であった場合には、その旨を送信手段14へ知らせる。送信手段14は、実施例2の場合と同様に、一定時間待った後、再度発呼状態に入ってもよいし、切断手段16が電話線15の状態の監視を続け、電話機B7が「オンフック」になるまで電話線15の監視を続けてもよい。また、その場合、その旨を出力手段12を利用して画面または音声にて利用者に知らせることも有効である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、通信装置が家庭内で接続される機器からの通報を外部通話装置へ電話発呼する仕組みを確立したものである。これによれば、「セキュリティセンサ群」、「家電機器群」、「流量計測装置群」が通信装置に対して報知した場合、電話線を経由して携帯電話等の外部通報装置へ電話発呼することで、異常の発生を利用者が外出先で携帯している外部通話装置(例えば携帯電話)へ自動連絡することができるようになり、当該異常発生状態を迅速に知ることができるようになる。そして、利用者がすぐに家に戻ったり、近所の人に連絡したり、場合によっては警察機関、医療機関、消防機関に連絡したりすることで、防犯対策や迅速な人命の救助も可能となる。
【0049】
また、利用者の設定により、例えば家族全員が自宅にいる場合には、機器からの通報を外部電話に通知することなく、通信装置から画面または音声で知らせることで、無駄な電話料金を使用することがなくなり、本装置の普及拡大を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム全体のブロック図
【図2】本発明の実施例1における通信装置のブロック図
【図3】本発明の実施例2における通信装置のブロック図
【図4】本発明の実施例3における通信装置のブロック図
【図5】従来例の設備機器遠隔監視診断システムのシステム構成図
【図6】従来例の設備機器遠隔監視診断システムのシステム構成図
【符号の説明】
1 家庭
2 通信装置
3 開閉センサ(端末装置)
4 人感センサ(端末装置)
5 緊急コールボタン(端末装置)
6 電話機A
7 電話機B
8 分岐装置
9 外部通話装置
10 受信手段
11 動作設定手段
12 出力手段
13 記憶手段
14 送信手段
15 電話線
16 切断手段
【従来の技術】
従来のこの種のシステムについては、以下のものが一般的であった。これについて、図5、図6を用いて説明する(特許文献1参照)。図5の(A)は本文献の設備機器遠隔監視診断システムの特徴の1つである業務フローの簡略化を概念的に示す。本文献では、後述のように、ハウスメーカー等の監視センターにおいて、多数の住宅設備機器の遠隔監視と診断を各住宅毎に統括的に行い、住宅設備機器の故障及び寿命の兆候を事前に捕らえ、住宅設備の異常情報をより早く正確に把握する。
【0002】
ハウスメーカー等の監視センターは、住宅設備機器の異常を捕らえたならば、該当のユーザーに対して住宅設備機器の修理が必要である旨を電話等の通信手段により連絡し、ユーザーから修理の依頼または了解を受けたならば、遅滞なく登録データの確認により該当の機器を特定し、必要に応じて修理部品の手配、部品の納期確認等を行い、その結果を設備業者に連絡する。また、ユーザーから住宅設備機器が異常であるとの電話連絡を受けた場合は、遅滞なく登録データの確認により該当の機器を特定し、その機器の状態を診断し、必要に応じて修理部品の手配、部品の納期確認等を行い、その結果を設備業者に連絡する。設備業者はその連絡に基づき該当のユーザ宅に出動し、故障等の住宅設備機器を修理する。
【0003】
図5の(B)は本文献の一実施形態における設備機器遠隔監視診断システムの接続関係を模式的に示す。本図に示すように、各住宅毎に住宅内に集中管理用コントローラー1を設置する。集中管理用コントローラー101は、住宅に設置された冷暖房機器102、電気メータ103、ガスメータ104、水道メータ105、給湯器106等の要監視管理設備機器、及びホームエレベータ107等の要安全管理設備機器からなる複数の住宅設備機器と有線/無線(電波、赤外線、超音波を含む)を用いた宅内ネットワーク108を介して接続し、宅内ネットワーク108を通じてこれら住宅設備機器の情報(各センサのデータを含む)を収集し、住宅設備機器毎に所定のデータ処理を行い、その結果を宅内情報として出力する。この他に、宅内ネットワーク108には、宅内管理用コントローラー101へ、宅内機器からの直接信号を発信することを含む。
【0004】
一方、ハウスメーカーの監視センターでは、住宅顧客管理用の顧客管理サーバー(企業内サーバー)109を備える。顧客管理サーバー109は、インターネットのような通信ネットワーク110を介して各住宅内に配設された多数の集中管理用コントローラー101と接続し、集中管理用コントローラー101から定期的にあるいは緊急で不定期で送られてくる宅内情報を収集し、住宅別にデータ管理及び蓄積を行い、所定の診断を行い、その診断結果により、必要に応じて設備メンテナンス会社(設備機器供給メーカーを含む)111へ修理発注等の情報を発信する。
【0005】
図6はこの設備機器遠隔監視診断システムのより詳細なシステム構成例を示す。宅内ネットワーク(宅内LAN)108には、一例として、ゲートウェイ(GW)および電灯線を介して家電機器12を接続し、インターフェースユニット(IFC)を介して家電機器113を接続し、赤外線LANを介して家電機器114、ガス、電気、水道、漏洩センサー(例えば、湿度センサー)等の各種メーター115やセンサ116を接続している。この場合、電気メーター、ガスメーター、水道メーターの使用量を出力させ、赤外線LANを通じて集中管理用コントローラー101へ送信するように構成してもよい。勿論、赤外線LANの代わりに無線や超音波のLANも利用可能である。また、パーソナルコンピュータ(PC)やファクシミリ装置、携帯電話等(図示しない)を必要に応じ宅内ネットワーク108に接続させることもできる。また、集中管理用コントローラー1に手動入力のためのタッチパネル式ディスプレイを備えることが好ましい。
【0006】
121は顧客管理用サーバー109と後述のように協働するハウスメーカー側の監視用パーソナルコンピュータ121である。設備機器遠隔監視診断結果の情報や各種管理リストの表示、あるいはプリント出力を監視用パーソナルコンピュータ21を通じて行うようにしてもよい。
【0007】
集中管理用コントローラー101と顧客管理用サーバー109との協働で実行される本文献に係わる各種家電機器の設備異常の検出は、例えば、次のようにして行う。
【0008】
給湯器異常は、給湯器の異常停止、異常燃焼、累積運転時間、ガス消費量、給湯使用量から検出できる。この検出のためのセンサは公知である。異常停止、異常燃焼の時にはエラーコードが集中管理用コントローラー101から顧客管理サーバー9へ自動転送される。給湯器購入からの累積運転時間から給湯器の寿命が診断できる。ガス消費量、給湯使用量を学習機能により、例えば一日標準生活モード、あるいは一週間の標準生活モードを記憶し、記憶した蓄積データ(定常状態)と給湯器からの現時点の出力との間に極端な差異が生じた時には、異常運転、不安定運転と診断することができる。この場合、蓄積データに季節毎の補正値を加えてもよい。また、ユーザーの生活パターンの変化に対応するため、標準生活モードの蓄積データを学習機能により自動更新するようにしてもよい。
【0009】
漏水異常は、水道使用量(住宅全体)、機器別の使用水道量、漏洩センサー(例えば、湿度センサー)で検出できる。水道使用量を監視して、水道使用量が一日中ゼロになる時が一瞬でもない場合は、漏水の可能性があると診断することができる。また、機器別の使用水道量を学習機能により、例えば一日の生活モードを記憶し、記憶した蓄積データ(定常状態)と現在の機器別の使用水道量との間に極端な差異が生じた時には、漏水の可能性があると診断することができる。また、キッチンや浴室、サービスコーナーの床、あるいは天井の配管等の漏水の可能性がある場所に配備した漏洩センサーにより漏水を直接検出して、集中管理用コントローラー1を通じてアラーム警報し、かつエラーコードを顧客管理サーバー9へ緊急送信することもできる。
【0010】
騒音公害地域や寒気の厳しい北海道などで建てられている密閉住宅では、24時間換気が必須となるが、この24時間換気の異常は、換気装置の異常停止、累積運転データ、電力消費量、異常音発生から検出できる。換気装置の設置からの累積運転データから換気装置の寿命を診断することができる。また、累積運転データから回転数のバラツキや回転の偏りを検出し、その検出値が所定の許容値を超えたら換気装置が寿命に達したと診断することができる。また、電力消費量の異常低下、あるいは異常上昇を検知することで換気装置の異常を検出できる。また、音響センサーで換気モータの異常音を検出することで換気装置の異常や寿命を診断することができる。
【0011】
エレベータ異常は、24時間換気の異常検出と同様な手法により、異常停止、累積運転時間、異常音発生から検出できる。この検出にはホームエレベーター管理システムで使用されている公知技術が利用できる。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−44750号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、家電機器等の情報を、例えば外出中の利用者に直接知らせることができない。つまり、家電機器等の発火や故障等、緊急事態が発生した場合に、外出先の利用者に直接その旨を知らせることができず、事態を悪化の方向に導くこととなる。これにより、利用者の不安を軽減させ、システムの信頼性を高める仕組みが確立されていないという課題があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、家庭内の機器が通信装置に対して報知した内容を外部通話装置に通報することで、緊急時等の利用者その他への連絡を迅速に行う仕組みが実現できる。
【0015】
そのため、機器と一体もしくは機器に接続される少なくとも1台以上の端末装置と、当該端末装置との間で通信する通信装置と、前記通信装置と電話通信を行う外部通話装置を設けた通信装置であって、前記通信装置に、前記端末装置から信号を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した信号の対処方法を予め設定する動作設定手段と、前記動作設定手段が前記受信手段が受信した信号内容を出力する旨設定されていた場合に、当該信号内容を出力する出力手段と、少なくとも1つ以上の外部通話装置の宛先を記憶している記憶手段と、前記動作設定手段が前記受信手段から受信した信号内容を前記外部通話装置に電話通報する旨に設定されていた場合に、当該内容を前記記憶手段に記憶されている宛先に基づいて前記外部通話装置に送信する送信手段を有する通信装置とする。
【0016】
上記発明によれば、機器が報知した内容を迅速に利用者に知らせることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1にかかる通信装置は、機器と一体もしくは機器に接続される少なくとも1台以上の端末装置と、当該端末装置との間で通信する通信装置と、前記通信装置と電話通信を行う外部通話装置を設けた通信装置であって、前記通信装置に、前記端末装置から信号を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した信号の対処方法を予め設定する動作設定手段と、前記動作設定手段が前記受信手段が受信した信号内容を出力する旨設定されていた場合に、当該信号内容を出力する出力手段と、少なくとも1つ以上の外部通話装置の宛先を記憶している記憶手段と、前記動作設定手段が前記受信手段から受信した信号内容を前記外部通話装置に電話通報する旨に設定されていた場合に、当該内容を前記記憶手段に記憶されている宛先に基づいて前記外部通話装置に送信する送信手段を有するものである。
【0018】
そして、機器の報知を外部通話装置に電話連絡することで、迅速に利用者に知らせることができ、利用者及びその家族の安全性、安心性を向上することが可能となる。
【0019】
本発明の請求項2にかかる通信装置は、前記送信手段は、前記通信装置の前段もしくは後段に接続されている電話機が使用中の場合には、前記外部通話装置に対しての電話発呼を行わない構成としたものである。
【0020】
そして、利用者が利用している通信装置の後段電話機を使った会話に影響を与えることなく機器の報知を外部通話装置に電話連絡することで、システムの信頼性を向上することができる。
【0021】
本発明の請求項3にかかる通信装置は、前記送信手段は、前記通信装置の後段に接続されている電話機との物理的な接続を切断する切断手段を有するものである。
【0022】
そして、切断手段が後接電話を切り離すことで、利用者が普段使用している電話機の操作が本システムに悪影響を与えることを防ぐことができ、装置及びシステムの信頼性の向上を実現することができる。
【0023】
本発明の請求項4にかかる通信装置は、前記送信手段は、前記外部通話装置に対して送信を行う際、前記通信装置の前段もしくは後段に接続されている電話機が未使用の場合には、前記切断手段を動作させるものである。
【0024】
そして、通信装置が電話発呼した際に切断手段が後接電話を切り離すことで、利用者が普段使用している電話機の操作が本システムに悪影響を与えることを防ぐことができ、装置及びシステムの信頼性の向上を実現することができる。
【0025】
そして、請求項5に記載の通り、プログラムであるので汎用コンピュータや携帯情報端末を用いて本発明の通信装置の一部あるいは全てを容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布やインストール作業が簡単にできる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0027】
(実施例1)
図1は本発明のシステム全体のブロック図である。図1において、1は各家庭である。2は通信装置である。3は開閉センサである。4は人感センサである。5は緊急コールボタンである。6は、電話機Aである。7は電話機Bである。8は分岐装置である。9は外部通話装置である。
【0028】
図1において、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5は「セキュリティセンサ群」である。ここでいう「セキュリティセンサ群」は、例えば家庭内の窓や扉に設置し、外部からの侵入者があった場合に反応して警報音を鳴らしたりその旨を通報する開閉センサ3や、人の存在有無を検知しその旨を警報音や通報を用いて威嚇や報知を行い外部からの侵入者を防ぐ人感センサ4、お年寄り等が所持して体の不調が発生した場合にボタン等を押すことで家族や医療機関等に連絡する緊急コールボタン5を指す。これらは、各家庭1周辺に設置されているものとする。通信装置2は、例えば「セキュリティセンサ群」からの異常通報が発生した場合に、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5からの通報信号を受信して、その旨を画面や音声を用いて利用者へ知らせたり、外部の携帯電話、パソコン、医療機関、サービスセンター等へ通報する役目を果たす。これらをまとめて、外部通話装置9とする。
【0029】
なお、図1においては、「セキュリティセンサ群」のみ明示しているが、通信装置2と通信を行うものとして、他に、「家電機器群」や「流量計測装置群」も考えられる。ここで言う「家電機器群」とは、「洗濯機」「電子レンジ」「エアコン」「冷蔵庫」「炊飯器」「給湯器」等の家庭で利用される家電機器を指す。通信装置2は、これらの「家電機器群」の現在の状態を把握したり、制御したりすることが可能である。例えば、外出先の携帯電話より通信装置2を介して「家電機器群」のコントロールをしたり、「家電機器群」の異常情報を外部の携帯電話、パソコン、サービスセンター等へ通報する役目を果たす。
【0030】
また、「流量計測装置群」とは、電気、ガス、水道等の、いわゆる各家庭のライフラインと呼ばれるエネルギー計測装置を指す。通信装置2は、これらの「流量計測装置群」と通信を行う機能を有する場合がある。すなわち、例えば各家庭のガス流量はガスメーターという「流量計測装置」によって計測される。通信装置2はガスメーターの検針値データを取得し、そのデータをガス業者へ送られる。ガス業者は当該ガス使用量に応じて当該家庭にガス料金を請求する。
【0031】
また、ガスメーターはガスの流量を計測すると共に、各種保安機能も有している。すなわち、ガスメーターはガスの流れを遮断する遮断機能を有しており、ガス漏れが地震等が発生した場合には自動的にガスの流れを遮断すると共に、その旨を通報する。通報先は、通信装置2である。通信装置2はガスメーターが出力した遮断等のアラーム通報を、ガスサービス業者へ通報する。ガスサービス業者は当該家庭へ電話連絡で異常の旨を連絡したり、場合によっては当該家庭へ赴いて対応する。この時、通信装置2はその旨を画面や音声等のユーザーインターフェイスを用いてユーザーに通知することも可能である。
【0032】
さらに、ガスメーターは、例えばLPガス用のガスメーターであった場合に、LPガスボンベの残量を検出機能も有している。すなわち、LPガスボンベの残量が予め定められたレベルを下回った場合や、残量がなくなってしまった場合に、ガスメーターはその旨を検知し通報する。通報の方法は前述の遮断等の場合と同様である。通報を受けたガスサービス業者は当該家庭にガスボンベを配送し交換等の作業を行う。
【0033】
また、通信装置2は、例えば「セキュリティセンサ群」へ各種警戒動作の設定/解除を行ったり、「家電機器群」の電源のON/OFF等の制御、「流量計測装置群」に対する流量のON/OFF等の制御を行う役目も果たす。ここで、「セキュリティセンサ群」の場合においては、AC電源の供給が難しいため、「セキュリティセンサ群」は一般的に電池により動作を行う。また、「流量計測装置群」がガスメーターや水道メーターの場合、ガスメーターや水道メーターは各家庭の庭や裏側等に設置されており、通常電池で動作を行う。
【0034】
一方、「家電機器群」の場合においてはAC電源の供給により動作を行う。このように、通信装置2と少なくとも1台以上の「セキュリティセンサ群」「家電機器群」「流量計測装置群」によりシステムが構成される。なお、例えば利用者が外出する際に玄関先で「セキュリティセンサ群」を警戒モードに設定したり、「家電機器群」の動作をOFFするために、通信装置2や「セキュリティセンサ群」、「家電機器群」「流量計測装置群」とは別に「外出リモコン」が備わったシステムも存在するが、ここでは、この「外出リモコン」も「セキュリティセンサ」の一種として考える。この「外出リモコン」も利用者が携帯して利用するため電池により動作を行う。
【0035】
ここで、通信装置2が外部と通信を行う場合においては、回線を利用する。ここでいう回線とは、アナログ電話回線、ISDN回線、ADSL回線、FTTH回線、ケーブルテレビ回線等である。この回線は、当該家庭が導入している上記各種回線種別を利用することとする。なお、上記回線に応じて、通信装置2は上記回線との接続のためにモデム、T−NCU(Terminal Network Control Unit)、TA、ダイヤルアップルーター、ONU(Optical Network Unit)等のモデムを介するもしくは内蔵している。一方、通信装置2と外部のサーバ装置、携帯電話、パソコン、医療機関、サービスセンター等間は、直接回線交換方式にて接続されている場合もあれば、ISP(Internet Service Provider)やASP(Application Service Provider)経由でインターネット網を使い接続されている場合もある。さらに、通信装置1と外部のサーバ装置、携帯電話、パソコン、医療機関、サービスセンター等間の通信プロトコルは、本システムにて予め決められた無手順独自プロトコルの場合もあれば、TCP/IP、HTTP、HTTPS等のインターネットプロトコルを利用する場合もある。なお、本実施例においては、通信装置2は外部通話装置9と、電話回線網を通じて通信を行うこととする。
【0036】
次に、通信装置2と「セキュリティセンサ群」、「家電機器群」、「流量計測装置群」との間の通信について説明する。ここで、通信装置2と「セキュリティセンサ群」「家電機器群」「流量計測装置群」との間の通信は、例えば400MHz帯の特定小電力無線を用いて行われる。すなわち、開閉センサ3や人感センサ4が侵入異常を検知した場合や、緊急コールボタン5が押下された場合、「セキュリティセンサ群」はその旨を特定小電力無線を用いて通信装置2へ伝送する。ガスメーターや水道メーターから検針値を報知する場合や異常時にガスメーターや水道メーターの弁を遮断しその旨を通報する場合も、「流量計測装置群」はその旨を特定小電力無線を用いて通信装置2へ伝送する。また、通信装置2から、「セキュリティセンサ群」に対して警戒動作へ移行する旨の信号を送信する場合や、ガスメーターや水道メーターの「流量計測装置群」に対して弁を遠隔で遮断/復帰する場合、「家電機器群」に動作のON/OFFの指令を送信する場合にも特定小電力無線を用いる。
【0037】
以上のシステム構成において、本実施例では、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5の「セキュリティセンサ群」と通信装置2が通信を行い、通信装置2が外部通話装置9へその旨を報知する場合について説明する。開閉センサ3や人感センサ4が侵入異常を検知した場合や、利用者が緊急コールボタン5を押下した場合、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5はその旨を前述のように、例えば特定小電力無線を用いて通信装置2へ送られる。通信装置2は、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5からの通報を受信すると、自らの設定に基づいて、当該処理を画面表示したり、警報音を発したり、分岐装置8を介して外部通話装置9へ連絡したりする。この時の動きについて、図1及び図2を用いて説明する。図2において、10は受信手段である。11は動作設定手段である。12は出力手段である。13は記憶手段である。14は送信手段である。なお、受信手段10、動作設定手段11、出力手段12、記憶手段13、送信手段14は、通信装置2の内部にある。
【0038】
通信装置2は、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5からの通報を内部の受信手段10で受信する。ここで、受信手段10は、受信した内容を出力手段12もしくは送信手段14へ出力する。ここで、受信手段10出力先は動作設定手段11にて決定される。すなわち、利用者は予め通信装置2へ、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5からの報知が発生した場合、その対処方法を設定しておく。具体的には、例えば、通信装置2の画面にて当該異常を報知するのか、通信装置2から音声出力にて当該異常の警報音を発生させるのか、通信装置2から外部通話装置9へ当該異常を知らせるのか、といった具合である。対処方法の設定は、動作設定手段11により設定する。動作設定手段11は、利用者により設定された内容を、受信手段10へ出力する。受信手段10は、開閉センサ3、人感センサ4、緊急コールボタン5から異常報知を受信した場合、事前に動作設定手段11により設定されていた内容に基づき、画面表示や音声出力が設定されていた場合には、当該受信内容を出力手段12へ、外部通話装置9への通報が設定されていた場合には、当該受信内容を送信手段14へ出力する。出力手段12は、受信手段10から受信内容の出力を受けた場合、その内容に基づき画面表示や警報音出力を行う。送信手段14は、受信手段10から受信内容の出力を受けた場合、その内容に基づき外部通話装置9に対して電話発呼を行う。ここで、送信手段14が電話発呼を行う際の発呼先電話番号は、予め記憶手段13に記憶されている。送信手段14は、記憶手段13に記憶されている発呼先電話番号に基づき、当該外部通話装置9へ電話発呼を行い、当該異常事象を報知する。
【0039】
以上のような方法により、例えば利用者が家庭1を留守にして外出する場合等において、不審者が家の中に侵入した場合に、開閉センサ3や人感センサ4が不審者を検知して通信装置2へその旨を通知した場合、通信装置2の動作設定手段11により受信手段10が開閉センサ3や人感センサ4から受けた通知を送信手段14へ伝達する設定になっており、かつ、記憶手段13に記憶されている発呼先電話番号を利用者が所有する外部通話装置9のものに設定されていれば、異常の発生を利用者が外出先で携帯している外部通話装置9(例えば携帯電話)へ自動連絡することができるようになり、当該異常発生状態を迅速に知ることができるようになる。そして、利用者がすぐに家に戻ったり、近所の人に連絡したり、場合によっては警察機関に連絡したりして不審者の侵入に対応することができる。さらに、記憶手段10に警察機関や警備会社の電話番号を事前に登録しておけば、防犯対策も可能となる。
【0040】
また、利用者の設定により、例えば家族全員が自宅にいる場合には、機器からの通報を外部電話に通知することなく、通信装置から画面または音声で知らせることで、無駄な電話料金を使用することがなくなり、本装置の普及拡大を実現することができる。
【0041】
一方、お年寄りや体の不自由な人が緊急コールボタン5を携帯し、それが押下された場合、通信装置2の動作設定手段11により受信手段10が緊急コールボタン5から受けた通知を送信手段14へ伝達する設定になっており、かつ、記憶手段13に記憶されている発呼先電話番号を利用者が所有する外部通話装置9のものに設定されていれば、異常の発生を利用者が外出先で携帯している外部通話装置9(例えば携帯電話)へ自動連絡することができるようになり、利用者が家人の異変に迅速に気づくことができるようになり、早期の対処が可能となる。また、記憶手段10に医療機関やホームヘルパー等の電話番号を事前に登録しておけば、迅速な人命の救助も可能となる。
【0042】
ここで、動作設定手段11からの設定は、異常表示、警報音出力、外部への通報の3つをうち、1つのみ選択できる形式でもよいし、複数選択できる形式でもよい。その場合、受信手段10は、動作設定手段11からの指示に従い、出力手段12もしくは送信手段14のどちらか一方への出力もしくは、双方への出力を行う。
【0043】
また、記憶手段13に記憶されている発呼先電話番号は、複数でもよい。この場合、送信手段14が発呼する場合、例えば、まず、1番目に登録されている発呼先電話番号にダイヤリングし、電話がかからなかった場合には、次の電話番号にダイヤリングすることとなる。よって、例えば、父親と母親が携帯電話を所有している場合においては、一方が話中であったとしても、他方へ通報することが可能となる。また、送信手段14が記憶手段13に記憶されている電話番号全てに順番にダイヤリングすることも可能である。さらに、発生した事象に応じて記憶手段13に記憶されている電話番号を変更することも可能である。例えば、開閉センサ3や人感センサ4が異常を検知した場合には警察機関に通報し、緊急コールボタン5が押下された場合には、医療機関や救急機関に通報するような設定も可能である。
【0044】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2におけるシステム全体のブロック図である。図3において、実施例1と機能、役割が同一のものは説明を省略する。図3において、15は電話線である。
【0045】
図3において、実施例1の場合と同様に通信装置2の送信手段14が電話をかける場合について説明する。送信手段14が電話をかける場合、ダイヤリング動作を行う前に、送信手段14は電話線15の状態を調査する。ここで、電話線15の状態とは、電話線15が現在使われているかどうかである。電話線15は、図1の家庭1に引き込まれており、普段、一般の電話機が接続され、通話が行われている。ここで、例えば、通信装置2の後段に電話機B7が接続されているとする。後段とは、家庭1に引き込まれている電話線15において、通信装置2が接続されている位置よりも、公衆電話網から見て後の部分を指す。具体的には、通信装置2には、「LINE」と「TEL」の2つのモジュラージャックが備え付けられており、通信装置2は「LINE」の接続口において電話線15と接続される。もう一方の「TEL」の接続口には、電話機B7が接続される。通信装置2が備えている「LINE」と「TEL」の2つの接続口は、単純にスルーとなっており、利用者が電話機B7を使用する場合、通信装置2の「LINE」と「TEL」の接続口を経由して、公衆電話網へ接続される。ここで、電話機A16が「オフフック(受話器を上げている状態)」の場合に、通信装置2の送信手段10が外部通話装置9に対して電話発呼を行おうとしてダイヤリングを始めた場合、ダイヤリング時の発信音が電話機B7の受話器から聞こえてしまい、電話機B7の利用者に妨害を与えることとなる。そこで、送信手段10は、自らが発呼する前に、電話線15の状態を監視して、電話機B7が利用されているかどうかをチェックする。具体的には、電話線15の信号状態をチェックし、電話機B7が「オフフック」状態のときに検出される極性反転状態になっているかどうかをチェックする。そして、電話線15が極性反転状態になっていた場合には、自らがダイヤリングすることを中止する。これにより、「オンフック」状態である電話機B7の利用者に対して妨害を与えることがなくなるという効果がある。なお、このようにして送信手段10が外部通話装置9に対して発呼するのを中断した場合の処理としては、一定時間待った後、再度発呼状態に入ってもよいし、電話線15の状態の監視を続け、電話機B7が「オンフック(受話器を下げた状態)」になるまで電話線15の監視を続けてもよい。また、その場合、その旨を出力手段12を利用して画面または音声にて利用者に知らせることも有効である。
【0046】
(実施例3)
図4は本発明の実施例3におけるシステム全体のブロック図である。図4において、実施例1、実施例2と機能、役割が同一のものは説明を省略する。図4において、16は切断手段である。切断手段16は、通信装置2の内部にある。
【0047】
図4において、実施例2の場合と同様に通信装置2の送信手段14が電話をかける場合について説明する。送信手段14が電話をかける場合、送信手段4はその旨を切断手段16に知らせる。切断手段16は、実施例2の送信手段14が行ったように、電話線15の状態を調査する。ここで、電話線15の状態とは、電話線15が現在使われているかどうかである。ここで、実施例2のように、通信装置2の後段に電話機B7が接続されているとする場合に、電話機B7が「オンフック」の場合に、通信装置2の送信手段10が外部通話装置9に対して電話発呼を行おうとしてダイヤリングを始め、その後の通話を行った場合を考える。電話機B7と電話線15の接続は、実施例2の場合と同様に通信装置2が備えている「LINE」と「TEL」の2つの接続口は、単純にスルーとなっており、利用者が電話機B7を使用する場合、通信装置2の「LINE」と「TEL」の接続口を経由する構成である場合、通信装置2と外部通話装置9が話中の場合(通信装置2の送信手段10がダイヤリングしている場合も含む)に、利用者が電話機B7の受話器を上げた(「オフフック」状態にした)場合、電話機B7の受話器からは通信装置2が外部通話装置9に対して行っている通話内容やダイヤリング時の発信音が聞こえてしまう。また、そのような状態で利用者が電話機B7の受話器を上げ下げしてしまうと、通信装置2と外部通話装置9間の通話やダイヤリングに影響を与えてしまう。よって、切断手段16は、電話線15の状態を調べ、電話機B7が未使用(「オンフック」状態)である場合には、回路的に電話機B7を電話線15から切断する。そして、その旨を送信手段14に知らせる。送信手段14は、切断手段16から、電話機B7が「オンフック」状態であったことや、電話機B7を回路的に切断した旨を出力された場合に、外部通話装置9に対してのダイヤリング動作を開始する。なお、通信装置2と外部通話装置9間の通話が完了した場合は、切断手段16は電話機B7を回路的に電話線15に再接続する。ここで、切断手段16が電話線15の状態を調査した結果、電話機B7が「オフフック」状態であった場合には、その旨を送信手段14へ知らせる。送信手段14は、実施例2の場合と同様に、一定時間待った後、再度発呼状態に入ってもよいし、切断手段16が電話線15の状態の監視を続け、電話機B7が「オンフック」になるまで電話線15の監視を続けてもよい。また、その場合、その旨を出力手段12を利用して画面または音声にて利用者に知らせることも有効である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、通信装置が家庭内で接続される機器からの通報を外部通話装置へ電話発呼する仕組みを確立したものである。これによれば、「セキュリティセンサ群」、「家電機器群」、「流量計測装置群」が通信装置に対して報知した場合、電話線を経由して携帯電話等の外部通報装置へ電話発呼することで、異常の発生を利用者が外出先で携帯している外部通話装置(例えば携帯電話)へ自動連絡することができるようになり、当該異常発生状態を迅速に知ることができるようになる。そして、利用者がすぐに家に戻ったり、近所の人に連絡したり、場合によっては警察機関、医療機関、消防機関に連絡したりすることで、防犯対策や迅速な人命の救助も可能となる。
【0049】
また、利用者の設定により、例えば家族全員が自宅にいる場合には、機器からの通報を外部電話に通知することなく、通信装置から画面または音声で知らせることで、無駄な電話料金を使用することがなくなり、本装置の普及拡大を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム全体のブロック図
【図2】本発明の実施例1における通信装置のブロック図
【図3】本発明の実施例2における通信装置のブロック図
【図4】本発明の実施例3における通信装置のブロック図
【図5】従来例の設備機器遠隔監視診断システムのシステム構成図
【図6】従来例の設備機器遠隔監視診断システムのシステム構成図
【符号の説明】
1 家庭
2 通信装置
3 開閉センサ(端末装置)
4 人感センサ(端末装置)
5 緊急コールボタン(端末装置)
6 電話機A
7 電話機B
8 分岐装置
9 外部通話装置
10 受信手段
11 動作設定手段
12 出力手段
13 記憶手段
14 送信手段
15 電話線
16 切断手段
Claims (5)
- 機器と一体もしくは機器に接続される少なくとも1台以上の端末装置と、当該端末装置との間で通信する通信装置と、前記通信装置と電話通信を行う外部通話装置を設けた通信装置であって、前記通信装置に、前記端末装置から信号を受信する受信手段と、前記受信手段が受信たし信号の対処方法を予め設定する動作設定手段と、前記動作設定手段で前記受信手段が受信した信号内容を出力する旨設定されていた場合に、当該信号内容を出力する出力手段と、少なくとも1つ以上の外部通話装置の宛先を記憶している記憶手段と、前記動作設定手段が前記受信手段から受信した信号内容を前記外部通話装置に電話通報する旨に設定されていた場合に、当該内容を前記記憶手段に記憶されている宛先に基づいて前記外部通話装置に送信する送信手段を有する通信装置。
- 前記送信手段は、前記通信装置の前段もしくは後段に接続されている電話機が使用中の場合には、前記外部通話装置に対しての電話発呼を行わない構成とした請求項1記載の通信装置。
- 前記送信手段は、前記通信装置の後段に接続されている電話機との物理的な接続を切断する切断手段を有する請求項1記載の通信装置。
- 前記送信手段は、前記外部通話装置に対して送信を行う際、前記通信装置の前段もしくは後段に接続されている電話機が未使用の場合には、前記切断手段を動作させる請求項3記載の通信装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の通信装置の手段の全てもしくは一部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭内の「セキュリティセンサ群」、「家電機器群」、「流量計測装置群」が通信装置に対して行った通知を外部の利用者へ迅速に知らせる手法に関するものである。
Priority Applications (1)
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- 2003-06-04 JP JP2003159234A patent/JP2004363880A/ja active Pending
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