JP2004362387A - 印刷データ生成プログラム、該プログラムを記録した媒体、ホスト装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ユーザ操作により設定される、スタンプ印刷機能の選択、両面見開き出力に伴う綴じ方(左/右/上綴じ)とスタンプの印字位置をチェックし、見開き接合線(綴じ目)に対しスタンプが対称に印字されるように見開きページの印字位置を再設定する機能をプリンタドライバに備える。この機能を利用しない通常のスタンプ印刷では、全ページの同一位置にスタンプされる(図7(A))が、本機能によると、見開いた2,3ページ目においては、スタンプ位置が見開き接合線に対し対称になる(図7(B))。同図示は左綴じの例を示す。右綴じの場合には、スタンプ位置が左綴じと逆になるので、プリンタドライバは、綴じ方の設定に従った処理を実行可能とする。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スタンプ印刷機能利用時の印刷データの生成処理に関し、より特定すると、スタンプ印刷機能を設定して両面見開きの印刷出力をする場合に、左右の見開きページに適したスタンプ位置が指定可能な設定データを添付した印刷データを生成するためのプログラム、及び該プログラムを記録した記録媒体及び該プログラムを搭載したホスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、広く使用されているプリンタでは、印刷データを生成するソフトウェアであるプリンタドライバを搭載したPC(パーソナルコンピュータ)等のホスト装置から送り込まれた印刷データの指示に従って、プリンタ制御部が動作し、印刷出力が行われる。
プリンタドライバは、PCのOS(オペレーティングシステム)を介して個々のアプリケーション(例えば、文書作成アプリケーション)からの描画指示を受け、その指示に従い印刷データを生成するが、アプリが作成したデータに基づく通常の描画機能の外、これに付随する機能としてスタンプ印刷機能を備えたものがある。
スタンプ印刷機能は、例えば、「回覧」「取扱注意」といった文書に押されるスタンプ(文書の持つ性質を示す役割や、取り扱いに対する注意を喚起する等のために付される)をプリンタ上の機能として実現するものであり、ユーザの入力操作により選択されたスタンプマークに対して所定の出力様式を設定し、設定に従ってスタンプマークの印刷データを生成する。このスタンプマークのデータは、印刷時にはアプリが作成した文書等の画像に重ね合わされて出力される。なお、本明細書の記述において、“スタンプマーク”という場合、ウオーターマーク(透かしマーク)を含め、重ね合わせが可能なマークや文字列の総称を意味する言葉として用いる。
【0003】
ところで、従来のスタンプ印刷機能は、利用時にユーザの入力操作によりマークや文字列、そのスタンプ位置等が指定されるので、プリンタドライバは、印刷データを生成するときに、ユーザの指定に従いスタンプ印刷を行うために必要な出力様式を決める設定データをアプリから指示された描画データ本文に添付する処理を行う。
ここで、従来のスタンプ印刷の設定について説明すると、マークや文字列のスタンプ印刷を可能とするために、スタンプの種類として、イメージスタンプ、文字スタンプの2種類を用意し、それぞれの手順に従い設定を行うようにする。即ち、イメージスタンプの場合、ビットマップファイルのファイル名をユーザが指定することで設定される。文字スタンプの場合は、スタンプ印字する文字列を指定することで設定される。
また、スタンプの印字位置についても、複数種類の印字位置を用意してユーザの指定により選択可能とする設定方法によっている。
図6は、設定可能な印字位置のバリエーションを説明するためのスタンプ印刷を例示する図である。図6は、「スタンプ」という文字列をスタンプ印刷した例を示すもので、図示のように、スタンプの印字位置には[左上:LT][中央上:CT][右上:RT][中央:C][左下:LB][中央下:CB][右下:RB]といった7つのバリエーションを用意している。ユーザは、これらの中の一つを選び、設定する操作を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにスタンプ位置のバリエーションの中から選択した位置へのスタンプを可能とする従来の方法では、文書に対応して一つの位置を選択するという方法であるから、複数のページからなる文書を対象にする場合に、次のような問題が生じる。
即ち、この問題は、複数のページからなる文書を印刷用紙の両面に印刷し、印刷結果として得られる複数枚の両面印刷紙を見開きページで扱うようにする(例えば、綴じて1文書とする)場合に起きる。複数枚の両面印刷紙に対する場合、従来の方法よると、全ページに対して一つの位置の指定しか可能にしていないため、各印刷用紙の表裏両面に対して同じ位置へのスタンプ印刷が行われる。図7の(A)は、この様子を示すもので、両面の[左上]の同一位置へスタンプが印字されている。このように同一位置へスタンプ印字された複数枚の両面印刷紙をその左端、右端又は上端で綴じ、見開きページで扱うと、スタンプが見開きの中心(ここでは、「見開き接合線」と称し、図7(A)中に破線で示す)に対してバランスを失っており、文書の体裁が良くない。なお、図7の(A)は、“左右”見開きの例を示している。
そこで、両面印刷紙を見開きページで扱うようにする場合にも、文書の体裁が整うような出力を行う(図7の(B)、参照)ことを可能にすることことが望まれているが、そうした要望に応えていない。
本発明の解決課題
(目的)は、スタンプ印刷機能を設定して両面印刷出力を行う場合の従来技術における上記した問題点に鑑みてなされたもので、スタンプ印刷機能を設定して両面印刷出力を行い、その印刷結果を両面見開きで利用する場合に対応して、文書の体裁が整う位置にスタンプ印字を行うことを可能にすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、スタンプ印刷機能の設定操作により指定されたスタンプマーク及び描画ページ面におけるスタンプ位置よりなるスタンプ印刷設定データを描画データに添付し印刷データを生成する手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記印刷データ生成手段は、両面見開き出力においてスタンプ印刷機能の設定操作が行われたときに、前記スタンプ位置を見開きページ相互に異ならせることを可能にする設定データを添付した印刷データを生成可能な手段であることを特徴とするプログラムである。
請求項2の発明は、請求項1に記載された印刷データを生成するためのプログラムにおいて、両面見開き出力の見開きページ相互に異ならせる前記スタンプ位置を見開き接合線に対称な位置にすることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載された印刷データを生成するためのプログラムにおいて、見開き方向及び見開き接合線に対するスタンプ位置の設定に応じてページに対する前記スタンプ位置を定めることを特徴とするものである。
【0006】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された印刷データを生成するためのプログラムを記録した記録媒体である。
請求項5の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された印刷データを生成するためのプログラムを搭載したコンピュータを備え、該プログラムにより生成された印刷データを印刷装置への送信を可能としたホスト装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の解決課題は、スタンプ印刷機能を設定して両面印刷出力を行い、その印刷結果を両面見開きで利用する場合、従来問題になった文書の体裁を悪くするスタンプ位置のアンバランス(図7(A)に関する上記の説明、参照)が生じないようにして、文書の体裁を良くするものである。
このために、文書の体裁が整う位置にスタンプ印字を行うこと、即ち、見開き接合線(綴じ目)に対し対称に配置することを可能にする。図7の(B)は、この一例を示すもので、見開いた2ページ目と3ページ目においては、スタンプ位置が見開き接合線に対称になるように配するようにする(なお、図7の(B)は、“左右”見開きの例を示す)。
上記した課題を解決する本発明に係わる印刷データを生成するためのプログラム、及び該プログラムを記録した記録媒体及び該プログラムを搭載したホスト装置を添付する図面とともに示す以下の実施形態に基づき説明する。
【0008】
図1は、本実施形態に係わるホスト装置の概略構成を示す図であり、同図を参照して本実施形態を説明する。
図1には、本発明のスタンプ印刷機能を利用した印刷要求を行うための印刷データの生成・処理を行うホスト装置としてのPC1とホストPC1から送信される印刷データを受け取り、そこに示される印刷命令に従い印刷出力を行う印刷装置としてのプリンタ5よりなる印刷システムが示されている。
ホストPC1には、OS上で動作するプリンタソフトウェアシステムが構築され、その要素としてプリンタドライバ3、通信制御部(図示せず)などを有する。なお、このソフトウェアシステムが要素とするプリンタドライバは、リムーバブルな媒体或いはファームウェアとしてのROM等の媒体に記録(記憶)され、PC上に搭載させるという既存の方法で実施することが可能である。
【0009】
プリンタドライバ3により実現する機能を図1に示す機能ブロックを参照して説明すると、アプリケーション2(例えば、文書作成アプリケーション)は、作成した画像へ変換可能なデータの描画指示を行う。この描画指示は、図示していないユーザとの描画インターフェイス(例えば、Windows(登録商標)ではGDI)の入力操作部の印刷設定ダイアログ画面を通して行われ、指示内容には、対象となる描画データ本体のほか、印刷(描画)条件を示す各種の設定が含まれ、この設定項目の一つとしてスタンプ印刷機能を利用するための条件が示される。
ドライバ2では、ドライバ3のデータ受信部31を介してアプリ2から受け取った描画指示を印刷条件解析部32で解析し、その結果として設定されている印刷条件を得る。
また、ページ制御部33は、アプリ2からの描画データ本体と印刷条件解析部32によって得た印刷条件に従って、ページ毎に描画に必要な印刷データを作成するための条件を印刷データ作成部36に指示する。このときに、印刷条件として通常の印刷条件のほかにスタンプ印刷機能が設定されている場合、その設定内容の指示に従いスタンプデータ35からスタンプデータ読み込み部34を介して得るスタンプデータを含めスタンプの描画に必要な印刷条件を印刷データに添付するための操作を行う。なお、スタンプデータ35には、イメージスタンプの場合、ビットマップファイルで、文字スタンプの場合は、文字コード列といった形式でデータを蓄積しておき、ファイル名、或いは文字列を指定することでスタンプデータを読み出す様にする。
印刷データ作成部36は、ページ制御部33の指示に従って、印刷要求先のプリンタ5が理解できるPDLで表現した印刷データを作成する。作成されたPDLデータは、データ送信部37を経由してプリンタ5へ送信される。
【0010】
プリンタドライバ3におけるスタンプ印刷条件を設定するためのデータ操作は、描画インターフェイスの入力操作部でユーザにより行われるスタンプ印刷の指示に従って、プリンタ5で行うスタンプの描画に必要なデータを生成し、印刷データに添付する操作であり、その詳細は以下に示すように行われる。
設定データの一つとして生成されるスタンプ画像データは、文字列スタンプが指示された場合、プリンタ5側にフォント生成処理等の描画データ(ビットマップイメージデータ)の生成機能があれば、スタンプを構成する各文字単位のコード列の形式をとる。プリンタ側では、このような形式でデータを受け取ると、文字コード列をビットマップに変換し文字列を再構成することによりスタンプ描画を可能とする。
他方、スタンプマークのようにビットマップイメージデータの形式で表されるスタンプ画像データは、予めプリンタ側でデータを用意できないことが想定され、この場合に、プリンタドライバでビットマップイメージによりスタンプマークを生成し、印刷データに付加する。なお、プリンタ側で文字コードをビットマップに変換できない場合にも、文字列をビットマップイメージで印刷データに付加する場合もある。
【0011】
さらに、プリンタドライバは、スタンプ印刷を設定するためにスタンプの印字位置データを生成する。この場合も、用意された複数の印字位置のバリエーションからユーザの指示により選択された位置への印字を可能とするための設定データを生成する。
ユーザが指定できるスタンプの印字位置のバリエーションとして、本実施形態では、印字位置を指定する通常のバリエーション(図6,図7(A)参照)以外に、両面印刷出力を行い、その印刷結果を両面見開きで利用する場合(以下「両面見開き出力」と記す)に適したスタンプの印字位置を選択可能とする。
ここでは、両面見開き出力において文書の体裁が整う位置にスタンプ印字を行わせるために、通常の印字位置(全ページに対し印字位置が変わらない)とは異なり、見開き接合線(見開いた左右或いは上下のページが接する線で、綴じる場合には、綴じ目を指す)に対し対称な位置として、バランスの良い位置にスタンプを配するようにするので、見開き接合線に対する印字位置として設定する。
また、本実施形態では、両面印刷出力の設定条件として、両面見開き出力した後、束ねた複数枚の文書に対しどのように見開き操作を行っていくか、つまり見開き方向を左/右/上のいずれとするかを考慮した設定を可能とする。見開く方向によっても見開き接合線が変わり、ページ毎に行われる印字位置が異なってくるので、見開き方向もユーザの操作により設定を行うようにして、それぞれに対応して適正な印字位置に配するようにする。なお、説明の便宜上からも、ここでは見開き文書を綴じて1文書にすることを前提として、綴じ方として選択される「左綴じ」「右綴じ」「上綴じ」によって左/右/上の見開き方向を示す。
【0012】
図2は、両面見開き出力を左綴じで行う場合におけるスタンプの印字位置のバリエーションを示す。
図2では、左綴じを行い見開いた時の状態を示しており、2ページ目、3ページ目、がそれぞれ左右に見開かれている。同図に示すように、スタンプの印字位置のバリエーションは[上−内側:UI]、[上−外側:UO]、[下−内側:BI]、[下−外側:BO]の4種とし、“内側”或いは“外側”といったように、指示は見開き接合線に対する位置関係により表すようにする。
ここでは、見開き接合線に対する位置関係により表現された印字位置の指示に従い、見開き接合線(綴じ目)に対し対称な位置にスタンプを配するようにする。例えば、[上−内側:UI]の例では、2ページ目を右上、3ページ目を左上の位置とし、その他の3種のバリエーションも同様に対称な位置にスタンプを配する。
図3は、両面見開き出力を右綴じで行う場合におけるスタンプの印字位置のバリエーションを示す。
図3では、右綴じを行い見開いた時の状態を示しており、3ページ目、2ページ目、がそれぞれ左右に見開かれている。同図に示すように、スタンプの印字位置のバリエーションは[上−内側:UI]、[上−外側:UO]、[下−内側:BI]、[下−外側:BO]の4種としている。
4種の印字位置は、左綴じにおけると同様の規則に従ってスタンプ位置を配するようにする。例えば、[上−内側:UI]の例では、3ページ目を右上、2ページ目を左上の位置とし、その他の3種のバリエーションも同様に対称な位置にスタンプを配する。このように、右綴じの場合には、左綴じの場合と比べるとわかるように、4種のバリエーションそれぞれにおいて、同じモードの印字位置([上−内側:UI]など)を指定すると2ページ目と3ページ目の印字位置が逆になる。従って、右綴じ、左綴じのいずれかを指定し、[上−内側:UI]、[上−外側:UO]、……など4種の印字位置バリエーションから一つを指定するようにした、指定の組み合わせによって各ページの印字位置の設定が定まることになる。
なお、綴じ方によってスタンプの印字位置を変える必要が無いケースとなる印字位置(図6におけるCT,C,CB)については、通常の印字位置(全ページに対し印字位置が変わらない)による動作モードにより行えるので、上記図2、3のバリエーションには含まれない。
図4は、両面見開き出力を上綴じで行う場合におけるスタンプの印字位置のバリエーションを示す。
図4では、上綴じを行い見開いた時の状態を示しており、2ページ目、3ページ目、がそれぞれ上下に見開かれている。同図に示すように、スタンプの印字位置のバリエーションは[左−内側:LI]、[左−外側:LO]、[右−内側:RI]、[右−外側:RO]の4種としている。
4種の印字位置では、見開き接合線(綴じ目)に対し対称な位置にスタンプを配するようにしている。例えば、[左−内側:LI]の例では、2ページ目を左下、3ページ目を左上の位置とし、その他の3種のバリエーションも同様に対称な位置にスタンプを配する。
上綴じでも、綴じ方と印字位置の組み合わせで定まる[左−内側:LI]、[左−外側:LO]、……など4種の印字位置バリエーションから一つを指定することにより各ページの印字位置の設定を定めるようにする。
【0013】
次に、上記したプリンタドライバ3におけるスタンプ印刷機能利用時に実行する印刷データの生成処理の手順に係わる実施形態を示す。ここでは、スタンプ印刷機能を利用する両面見開き出力に対応する手順を実行可能とする、即ち、スタンプ印刷機能の選択、及び上記した両面見開き出力に伴って設定される綴じ方(見開き方向)と印字位置等がユーザ操作により指示されることを前提にする。
図5は、本実施形態における印刷データの生成処理の手順を示すフローチャートである。
図5のフローチャートを参照して、スタンプ印刷機能利用時の設定データを添付した印刷データを生成する手順を説明する。まず、このスタンプ印刷機能を使用するか否かを、スタンプ印刷ONが指示されているかによりチェックする(S101)。スタンプONでなければ(S101−N0)、スタンプ印刷機能を使用しないから、このフローを抜ける。
スタンプONであれば、次のステップとして、スタンプの印字位置の指示を調べる(S102)。ここでは、通常の印字(全ページに対し印字位置が変わらない)は、[左上:LT][中央上:CT][右上:RT][中央:C][左下:LB][中央下:CB][右下:RB]といった7つのバリエーション(図6参照)で指定可能とし、両面見開きの印字は、[上−内側:UI]、[上−外側:UO]、[下−内側:BI]、[下−外側:BO](図2,3参照)及び[左−内側:LI]、[左−外側:LO]、[右−内側:RI]、[右−外側:RO](図4参照)で指定可能としている。従って、[左上:LT][中央上:CT][右上:RT][中央:C][左下:LB][中央下:CB][右下:RB]が指定されているか否かをチェックすることにより、通常の印字であるか否かを知る。
【0014】
このチェックの結果、通常の印字であれば(S102−YES)、印刷データを生成する次の処理手順において、描画データに対し指定された印字位置(7つのバリエーション(図6参照)から指定)にスタンプデータを付加する(S103)。なお、この時には、両面見開きの印字操作は行わないので、全ページの同一位置にスタンプを付加する設定データを生成することになる。
他方、ステップS102のチェックの結果、通常の印字でなければ(S102−NO)、両面見開きの印字位置を設定するための手順へ移行させ、先ず、両面見開きの印字のカテゴリを綴じ方により分ける次の手順、即ち左右綴じ/上綴じのいずれであるかを判断する手順を行う(S111,S121)。
この手順は、印字位置の指定が[上−内側:UI]、[上−外側:UO]、[下−内側:BI]、[下−外側:BO](図2,3参照)が指定されているか否かをチェックすることにより、左右綴じであるか否かを調べ、その結果、左右綴じでの印字であれば(S111−YES)、さらに綴じ方が右か左かによって処理を分岐するために、ユーザ設定をチェックして、両面見開きの綴じ位置の設定が左綴じであるか否か(S112)、右綴じであるか否か(S116)、を調べる。
【0015】
左右綴じの場合、同じモードの印字位置([上−内側:UI]など)を指定すると、綴じ方が右か左かによって見開きページ(例えば、2ページ目と3ページ目)の印字位置を逆にする必要がある(図2,3参照)。そこで、奇数/偶数ページの判断をして、綴じ方が右か左かによって、逆の印字位置を設定する。
このために必要な手順としては、左綴じであるか否か(S112)、右綴じであるか否か(S116)、を調べた後に、それぞれ、現行のページが奇数ページであるか否かを判定して、(S113,117)、同じ奇数ページと判定した場合にも(S113−YES,117−YES)、綴じ方が右か左かによって、印字位置を逆に設定する(S114,S118)ことにより目的とする印字位置を再設定する。即ち、[上−内側:UI]、[上−外側:UO]、[下−内側:BI]、[下−外側:BO]としたユーザの印字位置指定を、
一方(S114)では、
[上−内側:UI]→[左上:LT]
[上−外側:UO]→[右上:RT]
[下−内側:BI]→[左下:LB]
[下−外側:BO]→[右下:RB]
と変換し、
他方(S118)では、
[上−内側:UI]→[右上:RT]
[上−外側:UO]→[左上:LT]
[下−内側:BI]→[右下:RB]
[下−外側:BO]→[左下:LB]
と変換することにより再設定データを生成する方法をとる。また、偶数ページに対しても同様である。
【0016】
ステップS111のチェックの結果、左右綴じでなければ(S111−NO)、さらに印字位置の指定が[左−内側:LI]、[左−外側:LO]、[右−内側:RI]、[右−外側:RO](図4参照)が指定されているか否かをチェックすることにより、上綴じであるか否かを調べる。
上綴じの場合、ユーザの印字位置指定は、上記のように[左−内側:LI]、[左−外側:LO]、[右−内側:RI]、[右−外側:RO]から選ばれる一つのパラメータであり、図4に示した様に、見開きページ(例えば、2ページ目と3ページ目)の印字位置を見開き接合線(綴じ目)に対し対称な位置に配するための各ページを設定するデータとして表現されていない。そこで、奇数/偶数ページの判断をして、それぞれの印字位置を設定する必要がある。
このための手順としては、ユーザ設定を調べて上綴じであることを確認した(S122−YES)後に、現行のページが奇数ページであるか否かを判定して(S123)、奇数ページと判定した場合に(S123−YES)、
[左−内側:LI]→[左上:LT]
[左−外側:LO]→[左下:LB]
[右−内側:RI]→[右上:RT]
[右−外側:RO]→[右下:RB]
と変換し(S124)、
他方、偶数ページと判定した場合に(S123−NO)は、
[左−内側:LI]→[左下:LB]
[左−外側:LO]→[左上:LT]
[右−内側:RI]→[右下:RB]
[右−外側:RO]→[右上:RT]
と変換する(S125)ことにより、再設定データを生成する方法をとる。
【0017】
通常のスタンプ印字ではなく(S102−NO)、両面見開きの印字位置を設定するための手順に移行し、上記のように、両面見開き出力に伴う綴じ方(右綴じ、左綴じ、上綴じ)と印字位置の指定から、実際の印字位置の判断を、ページ毎(奇数ページ/偶数ページ毎)に行い、判定された結果に基づいた印字位置データの設定(S114,S118,S124,S125)を行った後、設定された印字位置に従って、描画データに対し、通常のスタンプ印字と同様に、スタンプデータを付加する(S103)。
なお、両面見開きの印字位置を設定するための手順において、綴じ方(右綴じ、左綴じ、上綴じ)の設定が確認できない場合(S116−NO,S122−NO)、或いは印字位置の設定が確認できない場合(S121−NO)には、エラー終了させる。
ステップS103で生成した印刷データを通信インターフェイスによって印刷要求先のプリンタに送信する(S104)。なお、プリンタでは印刷データのコマンドに従った印刷出力がおこなわれる。スタンプ印刷の設定がされた印刷コマンドを受け取ったプリンタでは、アプリ作成の描画データ本体とスタンプデータを重ね合わせた描画データによりスタンプ印刷出力を行う。
【0018】
【発明の効果】
(1) 請求項1〜3の発明に対応する効果
スタンプ印刷機能利用時の両面見開き出力において、スタンプの印字位置を見開いた一対のページ(左右、上下のページ)にバランス良く配置することが可能になるので、スタンプ印刷を利用した両面見開き出力から作成した文書の体裁を整えることができる。
また、左、右、上の見開き方向(左綴じ、右綴じ、上綴じ)が変わってもユーザの希望する適正なスタンプ位置に印刷することが可能になる。
(2) 請求項4,5の発明に対応する効果
印刷装置へ印刷データの送信を可能としたホスト装置のコンピュータに請求項1乃至3のいずれかに記載された印刷データを生成するためのプログラム(プログラムを記録した記録媒体)を搭載させることにより、上記(1)の効果を前記ホスト装置において容易に具現化することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるホスト装置の概略構成を示す図である。
【図2】両面見開き出力を左綴じで行う場合におけるスタンプの印字位置のバリエーションを示す。
【図3】両面見開き出力を右綴じで行う場合におけるスタンプの印字位置のバリエーションを示す。
【図4】両面見開き出力を上綴じで行う場合におけるスタンプの印字位置のバリエーションを示す。
【図5】本発明の実施形態における印刷データの生成処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】設定可能な印字位置のバリエーションを説明するためのスタンプ印刷を例示する図である。
【図7】通常のスタンプ印刷の印字位置(A)と本発明による両面見開き(左綴じ)出力に対応する印字位置(B)を説明する図である。
【符号の説明】
1…ホストPC、 2…アプリケーション、
3…プリンタドライバ、 31…データ受信部、
32…印刷条件解析部、 33…ページ制御部、
34…スタンプデータ読み込み部、 35…スタンプデータ、
36…印刷データ作成部、 37…データ送信部、
5…プリンタ。
Claims (5)
- スタンプ印刷機能の設定操作により指定されたスタンプマーク及び描画ページ面におけるスタンプ位置よりなるスタンプ印刷設定データを描画データに添付し印刷データを生成する手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記印刷データ生成手段は、両面見開き出力においてスタンプ印刷機能の設定操作が行われたときに、前記スタンプ位置を見開きページ相互に異ならせることを可能にする設定データを添付した印刷データを生成する手段であることを特徴とするプログラム。
- 請求項1に記載された印刷データを生成するためのプログラムにおいて、両面見開き出力の見開きページ相互に異ならせる前記スタンプ位置を見開き接合線に対称な位置にすることを特徴とするプログラム。
- 請求項2に記載された印刷データを生成するためのプログラムにおいて、見開き方向及び見開き接合線に対するスタンプ位置の設定に応じてページに対する前記スタンプ位置を定めることを特徴とするプログラム。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載された印刷データを生成するためのプログラムを記録した記録媒体。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載された印刷データを生成するためのプログラムを搭載したコンピュータを備え、該プログラムにより生成された印刷データを印刷装置への送信を可能としたホスト装置。
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