JP2004361876A - 定着ベルト - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱量が低くとも一定温度に短時間で到達し、通電も常時必要としない画像形成装置を用いたい時に電源をONにすれば、数十秒で使用可能となる定着ロールを提供すること。
【解決手段】金属超薄肉管の外周面に、少なくとも1層のシリコーンゴム外層またはフッ素ゴム外層を備えている。または、金属超薄肉管上にシリコーンゴム層を備え、さらに該シリコーンゴム層上に最外層としてフッ素ゴム層からなる。
【選択図】無し
【解決手段】金属超薄肉管の外周面に、少なくとも1層のシリコーンゴム外層またはフッ素ゴム外層を備えている。または、金属超薄肉管上にシリコーンゴム層を備え、さらに該シリコーンゴム層上に最外層としてフッ素ゴム層からなる。
【選択図】無し
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願は、複写機、ファックス、プリンタなどの画像形成装置に用いられ、画像形成用トナーを転写用紙に熱定着させる定着ベルトに関する。
【0002】
【従来技術】
従来の定着ベルトは、ポリイミド樹脂製管上にシリコーンゴム層又はフッ素ゴム層を少なくとも1層設けており、トナーを転写用紙に熱定着させる場合該ポリイミド樹脂製管内に駆動熱ローラを用いて定着ベルトに熱を供給していた。(例えば、特許文献1参照)または、ポリイミド樹脂製管に導電性物質を含有して内層とした定着ベルトが提供されていた。(例えば、特許文献2参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平5−154963
【0004】
【特許文献2】
特開2001−51535
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の定着ベルトは、この駆動熱ローラを用い定着ベルトを加熱しているが、駆動熱ローラが画像形成用トナーを溶融し転写用紙に転写させるための熱供給を受けなければならなく、一定温度以上を保つ必要があった。
一定温度以上に保つには、まず該駆動熱ローラを一定温度以上にする必要があり、画像形成装置を一端OFF状態にすると使用できるまでに数分(5〜10分)間かかり効率が悪く、また、駆動熱ローラを一定温度以上に常に保つには、常時通電状態にしておく必要があり、画像形成装置自体が熱くなり、装置内部の他の部品に対して熱対策を設ける必要があった。また、従来はポリイミド樹脂製のため熱容量が少なく一定温度を保つには常時加熱し続ける必要があった。さらに昨今環境対策から省エネルギー対策が言われており、画像形成装置を使用する時のみ通電するようになってきた。この場合は、先に記載したように数分間は使用できず、必要な時に画像形成できない問題、作業効率の悪化の原因ともなっていた。また、該定着ベルトは、ポリイミド樹脂製、シリコーンゴム、フッ素ゴムと総てが絶縁性であり、画像形成装置において定着ベルトと加圧ローラ間に転写用紙を移動させることで、摩擦が生じ静電気が発生しやすかった。その結果、静電気が転写用紙上のトナーに影響し画像が乱れる、トナーの定着不良など鮮明に転写しないことがあった。特に最近は、高速化が進み、毎分数十枚の転写用紙を移動送りさせ、静電気の発生がより起きやすくなっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願は、金属超薄肉管の外周面に、少なくとも1層の導電性シリコーンゴム外層またはフッ素ゴム外層を備えることにより、トナーを転写用紙に溶融転写させることは従来と変わりないが、金属超薄肉管を用いることにより、加熱量が低くても一定温度に短時間で到達し、しかも熱容量が大きいので通電も常時する必要がなく、画像形成装置を用いたい時に電源をONすれば、数十秒(30秒〜60秒位)で使用可能となり、作業効率の向上及び加熱ローラ又はローラ以外の熱供給源を低熱容量品にでき省エネルギー対策となる。
【0007】
また、導電性シリコーンゴム層が、体積固有抵抗が0.3〜6.0Ωcmの範囲とすることで、シリコーンゴムの柔軟性を保ちながら転写用紙の移動送りによる静電気を、金属超薄肉管を経由して逃がすことで、定着ベルトの帯電を防止でき、画像の乱れのない鮮明な転写が高速化されても可能となる。体積固有抵抗が0.3〜6.0Ωcmの範囲は、この体積固有抵抗がより小さいことがよいが、シリコーンゴムの柔軟性、定着ベルトとしてシリコーンゴム層のクッション性を維持させ、ゴム硬度を20〜50°Hで0.3〜3.0Ωcmの範囲が適している。該導電性シリコーンゴムは、絶縁性シリコーンゴムにカーボンブラック、ケッチェンブラックなどを添加し、画像形成装置に適した体積固有抵抗を選択すればよい。より体積固有抵抗を小さくさせるために、金属粒子、金属メッキ粒子などを添加してもよいが、コスト的に高くなりし、金属粒子の脱離、シリコーンゴム層面の平坦化を考慮すると好ましくない。
【0008】
最外層がフッ素ゴム製の場合には、フッ素ゴムの離型性により、よりトナーの転写がよく転写乱れ、転写不良がさらに押えられる。
金属超薄肉管が厚さ30〜60μmとすることで、画像形成装置の定着システムとして短時間で温度上昇し、軽量、取扱性、定着機構設計性などでポリイミド樹脂製となんら変わりなく、また導電性シリコーンゴム層の厚さが10〜500μm、好ましくは10〜300μm厚さとすることで該金属超薄肉管へのシリコーンゴム層形成加工性がよく、金属超薄肉管からの熱伝達も早い。最外層としてフッ素ゴム層を設けた場合の厚さが10〜50μmとすることで、トナーの転写用紙への離形性がよくなり、静電気による帯電防止、熱伝導、熱容量の面でも導電性シリコーンゴム層1層の定着ベルトに比べると何ら問題ない範囲である。
【0009】
【実施の形態】
本願の金属超薄肉管は、エンドレスベルト状態、一般的な加工法で薄肉成形でき、引張強度、厚さ精度が確保でき、画像成形装置として機械的特性が満足すれば、鉄、銅、アルミニウム、ステンレスなど、あるいはこれらの合金類でもよいが、超薄肉でも引張強度があり、機械的特性がよく、加工面も均一平坦であるステンレスが最もよい。
【0010】
導電性シリコーンゴムは液状タイプ、ミラブルタイプでもよいが、導電性の均一化、体積固有抵抗の均一化を考慮するとゴム硬度の低い(ゴム硬度としては20〜50°H、より好ましくは20〜40°Hがクッション性、加工性からよい)、カーボンブラックやケッチェンブラックが添加しやすいミラブルタイプか好ましい。導電性シリコーンゴムの金属超薄肉管外周面への加工方法は、スプレー方式、コーター方式、押出方式、塗布方式、金型成形方式など原料に適した成形方法を選択すればよい。
【0011】
金属超薄肉管の外周面に導電性シリコーンゴム層を設けた定着ベルトとすることで、画像形成装置において、該定着ベルトとすることで帯電を防止でき、画像の乱れのない鮮明な転写、高速化が可能となる。
最外層は、転写時のトナーの定着ベルトへの移行を防止するため離型性が求められるフッ素ゴム層が適しているが、収縮フッ素チューブ、フッ素スプレー、液状フッ素タイプなどをフッ素ゴム層加工方法に適した原料を適宜選択すればよい。加工性がよく、コストを考慮し、導電性シリコーンゴム層上に均一に薄く加工できる密着加工できるスプレーのフッ素ゴムがよい。
【0012】
また、最外層としてフッ素ゴム層を設けた場合、フッ素ゴム層と転写用紙間で発生した静電気を確実に導電性シリコーンゴム層に落とすには、できるだけ薄くすることがよく、また耐久性も必要なことから10〜50μm、好ましくは5〜20μmがよい。
【0013】
【実施例】
実施例1
金属超薄肉管としてステンレス製、直径60mm、厚さ40μm、長さ330mmの管外周面に、一般的なミラブルタイプのシリコーンゴムに導電性付与剤としてカーボンブラックを添加して、体積固有抵抗を1.0Ωcmとした。この導電性シリコーンゴムを、押出機を用い幅330mmの押出用金型から厚さ150μmに調整してステンレス製管を固定軸に挿入し回転させながら外周面に、均一平坦に塗布後加熱成形し、ステンレス製超薄肉管の外周面に導電性シリコーンゴム層が1層成形された定着ベルトを作成した。
成形された導電性シリコーンゴム層は、凹凸、気泡、ムラのない平滑で平坦な面状態であった。
この定着ベルトに、摩擦帯電させたプラスチックシートを接触させたところ、帯電が定着ベルトを経由して放電され、定着ベルトには帯電されなかった。このことからこの定着ベルトは、摩擦による静電気の帯電防止となる。
【0014】
実施例2
実施例1.と同じステンレス製超薄肉管及び導電性シリコーンゴムを用いて、同様にステンレス製超薄肉管の外周面に導電性シリコーンゴム層を1層成形した。該1層の導電性シリコーンゴム層の外周面に、汎用スプレー用フッ素ゴムを用い1層の導電性シリコーンゴム層を回転させながら均一に塗布後乾燥させ、2層目のフッ素ゴム層を厚さ20μmに成形したことにより、ステンレス製超薄肉管に中間層として導電性シリコーンゴム層、最外層としてフッ素ゴム層を備え、凹凸、気泡、ムラのない平滑で平坦な面状態で、表面のベタツキも無い離型性がよい3層構造の定着ベルトを作成した。
この3層の定着ベルトも、摩擦帯電させたプラスチックシートを接触させたところ、帯電が定着ベルトを経由して放電され、定着ベルトには帯電されず、実施例1同様、摩擦による静電気の帯電防止となる。
【0015】
【発明の効果】
本願の金属超薄肉管上に導電性シリコーンゴム層、又は最外層にフッ素ゴム層を設けた定着ベルトは、加熱量が低くても一定温度に短時間で到達し、しかも熱容量が大きいので通電も常時する必要がなく、画像形成装置を用いたい時に電源をONすれば、数十秒(30秒〜60秒位)で使用可能となり、待ち時間がなくなり作業効率の向上及び加熱ローラ又はローラ以外の熱供給源を低熱容量品にでき省エネルギー対策となる。
また、導電性シリコーンゴム層とすることで、転写時に生じる静電気による帯電を防止でき、トナーの転写乱れ、転写不良防止なり、トナーの定着性向上、鮮明な良好な定着ができる。
【発明の属する技術分野】
本願は、複写機、ファックス、プリンタなどの画像形成装置に用いられ、画像形成用トナーを転写用紙に熱定着させる定着ベルトに関する。
【0002】
【従来技術】
従来の定着ベルトは、ポリイミド樹脂製管上にシリコーンゴム層又はフッ素ゴム層を少なくとも1層設けており、トナーを転写用紙に熱定着させる場合該ポリイミド樹脂製管内に駆動熱ローラを用いて定着ベルトに熱を供給していた。(例えば、特許文献1参照)または、ポリイミド樹脂製管に導電性物質を含有して内層とした定着ベルトが提供されていた。(例えば、特許文献2参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平5−154963
【0004】
【特許文献2】
特開2001−51535
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の定着ベルトは、この駆動熱ローラを用い定着ベルトを加熱しているが、駆動熱ローラが画像形成用トナーを溶融し転写用紙に転写させるための熱供給を受けなければならなく、一定温度以上を保つ必要があった。
一定温度以上に保つには、まず該駆動熱ローラを一定温度以上にする必要があり、画像形成装置を一端OFF状態にすると使用できるまでに数分(5〜10分)間かかり効率が悪く、また、駆動熱ローラを一定温度以上に常に保つには、常時通電状態にしておく必要があり、画像形成装置自体が熱くなり、装置内部の他の部品に対して熱対策を設ける必要があった。また、従来はポリイミド樹脂製のため熱容量が少なく一定温度を保つには常時加熱し続ける必要があった。さらに昨今環境対策から省エネルギー対策が言われており、画像形成装置を使用する時のみ通電するようになってきた。この場合は、先に記載したように数分間は使用できず、必要な時に画像形成できない問題、作業効率の悪化の原因ともなっていた。また、該定着ベルトは、ポリイミド樹脂製、シリコーンゴム、フッ素ゴムと総てが絶縁性であり、画像形成装置において定着ベルトと加圧ローラ間に転写用紙を移動させることで、摩擦が生じ静電気が発生しやすかった。その結果、静電気が転写用紙上のトナーに影響し画像が乱れる、トナーの定着不良など鮮明に転写しないことがあった。特に最近は、高速化が進み、毎分数十枚の転写用紙を移動送りさせ、静電気の発生がより起きやすくなっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願は、金属超薄肉管の外周面に、少なくとも1層の導電性シリコーンゴム外層またはフッ素ゴム外層を備えることにより、トナーを転写用紙に溶融転写させることは従来と変わりないが、金属超薄肉管を用いることにより、加熱量が低くても一定温度に短時間で到達し、しかも熱容量が大きいので通電も常時する必要がなく、画像形成装置を用いたい時に電源をONすれば、数十秒(30秒〜60秒位)で使用可能となり、作業効率の向上及び加熱ローラ又はローラ以外の熱供給源を低熱容量品にでき省エネルギー対策となる。
【0007】
また、導電性シリコーンゴム層が、体積固有抵抗が0.3〜6.0Ωcmの範囲とすることで、シリコーンゴムの柔軟性を保ちながら転写用紙の移動送りによる静電気を、金属超薄肉管を経由して逃がすことで、定着ベルトの帯電を防止でき、画像の乱れのない鮮明な転写が高速化されても可能となる。体積固有抵抗が0.3〜6.0Ωcmの範囲は、この体積固有抵抗がより小さいことがよいが、シリコーンゴムの柔軟性、定着ベルトとしてシリコーンゴム層のクッション性を維持させ、ゴム硬度を20〜50°Hで0.3〜3.0Ωcmの範囲が適している。該導電性シリコーンゴムは、絶縁性シリコーンゴムにカーボンブラック、ケッチェンブラックなどを添加し、画像形成装置に適した体積固有抵抗を選択すればよい。より体積固有抵抗を小さくさせるために、金属粒子、金属メッキ粒子などを添加してもよいが、コスト的に高くなりし、金属粒子の脱離、シリコーンゴム層面の平坦化を考慮すると好ましくない。
【0008】
最外層がフッ素ゴム製の場合には、フッ素ゴムの離型性により、よりトナーの転写がよく転写乱れ、転写不良がさらに押えられる。
金属超薄肉管が厚さ30〜60μmとすることで、画像形成装置の定着システムとして短時間で温度上昇し、軽量、取扱性、定着機構設計性などでポリイミド樹脂製となんら変わりなく、また導電性シリコーンゴム層の厚さが10〜500μm、好ましくは10〜300μm厚さとすることで該金属超薄肉管へのシリコーンゴム層形成加工性がよく、金属超薄肉管からの熱伝達も早い。最外層としてフッ素ゴム層を設けた場合の厚さが10〜50μmとすることで、トナーの転写用紙への離形性がよくなり、静電気による帯電防止、熱伝導、熱容量の面でも導電性シリコーンゴム層1層の定着ベルトに比べると何ら問題ない範囲である。
【0009】
【実施の形態】
本願の金属超薄肉管は、エンドレスベルト状態、一般的な加工法で薄肉成形でき、引張強度、厚さ精度が確保でき、画像成形装置として機械的特性が満足すれば、鉄、銅、アルミニウム、ステンレスなど、あるいはこれらの合金類でもよいが、超薄肉でも引張強度があり、機械的特性がよく、加工面も均一平坦であるステンレスが最もよい。
【0010】
導電性シリコーンゴムは液状タイプ、ミラブルタイプでもよいが、導電性の均一化、体積固有抵抗の均一化を考慮するとゴム硬度の低い(ゴム硬度としては20〜50°H、より好ましくは20〜40°Hがクッション性、加工性からよい)、カーボンブラックやケッチェンブラックが添加しやすいミラブルタイプか好ましい。導電性シリコーンゴムの金属超薄肉管外周面への加工方法は、スプレー方式、コーター方式、押出方式、塗布方式、金型成形方式など原料に適した成形方法を選択すればよい。
【0011】
金属超薄肉管の外周面に導電性シリコーンゴム層を設けた定着ベルトとすることで、画像形成装置において、該定着ベルトとすることで帯電を防止でき、画像の乱れのない鮮明な転写、高速化が可能となる。
最外層は、転写時のトナーの定着ベルトへの移行を防止するため離型性が求められるフッ素ゴム層が適しているが、収縮フッ素チューブ、フッ素スプレー、液状フッ素タイプなどをフッ素ゴム層加工方法に適した原料を適宜選択すればよい。加工性がよく、コストを考慮し、導電性シリコーンゴム層上に均一に薄く加工できる密着加工できるスプレーのフッ素ゴムがよい。
【0012】
また、最外層としてフッ素ゴム層を設けた場合、フッ素ゴム層と転写用紙間で発生した静電気を確実に導電性シリコーンゴム層に落とすには、できるだけ薄くすることがよく、また耐久性も必要なことから10〜50μm、好ましくは5〜20μmがよい。
【0013】
【実施例】
実施例1
金属超薄肉管としてステンレス製、直径60mm、厚さ40μm、長さ330mmの管外周面に、一般的なミラブルタイプのシリコーンゴムに導電性付与剤としてカーボンブラックを添加して、体積固有抵抗を1.0Ωcmとした。この導電性シリコーンゴムを、押出機を用い幅330mmの押出用金型から厚さ150μmに調整してステンレス製管を固定軸に挿入し回転させながら外周面に、均一平坦に塗布後加熱成形し、ステンレス製超薄肉管の外周面に導電性シリコーンゴム層が1層成形された定着ベルトを作成した。
成形された導電性シリコーンゴム層は、凹凸、気泡、ムラのない平滑で平坦な面状態であった。
この定着ベルトに、摩擦帯電させたプラスチックシートを接触させたところ、帯電が定着ベルトを経由して放電され、定着ベルトには帯電されなかった。このことからこの定着ベルトは、摩擦による静電気の帯電防止となる。
【0014】
実施例2
実施例1.と同じステンレス製超薄肉管及び導電性シリコーンゴムを用いて、同様にステンレス製超薄肉管の外周面に導電性シリコーンゴム層を1層成形した。該1層の導電性シリコーンゴム層の外周面に、汎用スプレー用フッ素ゴムを用い1層の導電性シリコーンゴム層を回転させながら均一に塗布後乾燥させ、2層目のフッ素ゴム層を厚さ20μmに成形したことにより、ステンレス製超薄肉管に中間層として導電性シリコーンゴム層、最外層としてフッ素ゴム層を備え、凹凸、気泡、ムラのない平滑で平坦な面状態で、表面のベタツキも無い離型性がよい3層構造の定着ベルトを作成した。
この3層の定着ベルトも、摩擦帯電させたプラスチックシートを接触させたところ、帯電が定着ベルトを経由して放電され、定着ベルトには帯電されず、実施例1同様、摩擦による静電気の帯電防止となる。
【0015】
【発明の効果】
本願の金属超薄肉管上に導電性シリコーンゴム層、又は最外層にフッ素ゴム層を設けた定着ベルトは、加熱量が低くても一定温度に短時間で到達し、しかも熱容量が大きいので通電も常時する必要がなく、画像形成装置を用いたい時に電源をONすれば、数十秒(30秒〜60秒位)で使用可能となり、待ち時間がなくなり作業効率の向上及び加熱ローラ又はローラ以外の熱供給源を低熱容量品にでき省エネルギー対策となる。
また、導電性シリコーンゴム層とすることで、転写時に生じる静電気による帯電を防止でき、トナーの転写乱れ、転写不良防止なり、トナーの定着性向上、鮮明な良好な定着ができる。
Claims (4)
- 金属超薄肉管の外周面に、少なくとも1層の導電性シリコーンゴム外層またはフッ素ゴム外層を備えていることを特徴とする定着ベルト。
- 金属超薄肉管上に、中間層として導電性シリコーンゴム層を備え、さらに該シリコーンゴム層上に最外層としてフッ素ゴム層からなることを特徴とする請求項1項記載の定着ベルト。
- 導電性シリコーンゴム層が、ゴム硬度20〜50°H、体積固有抵抗が0.3〜6.0Ωcmの範囲であることを特徴とする請求項1項記載の定着ベルト。
- 金属超薄肉管が厚さ30〜60μm、導電性シリコーンゴム層の厚さが10〜500μm、フッ素ゴム層のみ1層の場合の厚さが10〜200μm、最外層としてフッ素ゴム層を設けた場合の厚さが10〜50μmである請求項1記載の定着ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003163260A JP2004361876A (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | 定着ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003163260A JP2004361876A (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | 定着ベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004361876A true JP2004361876A (ja) | 2004-12-24 |
Family
ID=34055129
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003163260A Pending JP2004361876A (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | 定着ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004361876A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013126950A (ja) * | 2008-08-12 | 2013-06-27 | Kaneka Corp | グラファイトフィルムの製造方法 |
-
2003
- 2003-06-09 JP JP2003163260A patent/JP2004361876A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013126950A (ja) * | 2008-08-12 | 2013-06-27 | Kaneka Corp | グラファイトフィルムの製造方法 |
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