JP2004361659A - 携帯端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】盗撮が困難な携帯端末において、盗撮を目的としない場合の撮影に至っては、撮影範囲を限定されることのない携帯端末を提供する。
【解決手段】撮像光学系と撮像素子とを有する撮影ユニット12と、該撮影ユニット12により得られた画像を記憶する画像記憶ユニット18と、携帯端末本体2の静止状態を検出する静止検出ユニット14とを備え、前記静止状態が所定時間以上の継続したときのみ、撮影が実行される携帯端末1を提供する。
【選択図】 図2
【解決手段】撮像光学系と撮像素子とを有する撮影ユニット12と、該撮影ユニット12により得られた画像を記憶する画像記憶ユニット18と、携帯端末本体2の静止状態を検出する静止検出ユニット14とを備え、前記静止状態が所定時間以上の継続したときのみ、撮影が実行される携帯端末1を提供する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ機能を備えた携帯端末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話機、携帯移動電話機および情報通信端末(PDA)等の携帯端末が普及する中で、これらにデジタルカメラ機能(以下、単にカメラ機能と称す)を備えたものが供給されるようになってきた。例えばカメラ機能付携帯電話機は、カメラを撮影対象物に向けてシャッター用ボタンを押すだけで、被写体の静止画像あるいは動画像(以下、単に画像と称す)を、簡単に得ることができる。そして、得られた画像は、例えば画像データとしてメモリに記録して保存される。また、画像は、電子メールに添付して送信したり、待受画面や着信画面として表示させることができる。また、必要なくなれば、画像データはメモリから簡単に削除できる。
このようなカメラ機能付携帯電話は、画像データを付けて相手に送信することにより、文字だけでは伝えにくかった内容を、相手に容易に理解してもらうことができる利点を持つ。また、画像データを送ってもらうことで、遠くに居ながらも、現在の状況をすばやく把握することができる。
【0003】
しかしながら、被写体の撮影が容易にできるようになってくると、その利便性を逆手にとって、例えば、低い位置から撮影することも可能になる。そのため、盗撮を行うなどの反社会的行為に及ぶ、悪意の使用者が現れることも予想される。この場合、盗撮した画像データは簡単に消去できるので、悪意の証拠として残らないという問題が生じる。
【0004】
この問題を解決するために、盗撮を防止する手段を備えた携帯端末が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1の携帯端末は、携帯端末本体が不自然な角度に傾けられた場合に、撮影が禁止されるものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−290818号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、盗撮を目的としない場合の撮影においても、撮影禁止角度範囲内ならば撮影が禁止されてしまう。その結果、撮影範囲が著しく限定されてしまうという問題がある。
【0007】
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、盗撮が困難な携帯端末を提供することを目的とする。また、盗撮を目的としない場合の撮影に至っては、撮影範囲を限定されることのない携帯端末を提供することを目的とする。更に、小型で、操作性のよい携帯端末を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、撮像光学系と撮像素子とを有する撮影ユニットと、該撮影ユニットにより得られた画像を記憶する画像記憶ユニットと、携帯端末本体の静止状態を検出する静止検出ユニットとを備え、前記静止状態が所定時間以上の継続したときのみ、撮影が実行される携帯端末を提供する。
【0009】
この発明によれば、被写体を撮影(あるいは撮像)するにあたって、静止検出ユニットにより携帯端末本体の静止状態を検出する。この検出された静止状態が、所定時間以上継続していない場合には、撮影を実行できない。すなわち、撮影者が被写体を撮影するには、被写体に向けた携帯端末を所定時間以上静止させなければならない。このため、周りから気付かれないように、移動しながら瞬間的に撮影するという盗撮行為等を防止することができる。また、盗撮を目的とする場合は、所定時間以上、不自然な姿勢を維持することになる。すなわち、その姿勢により、撮影者の盗撮の意思が表面化されることになる。よって、盗撮防止につながる。
なお、盗撮を目的としない場合、携帯端末がどのような状態にあっても、所定時間以上、携帯端末を静止させることができる。よって、撮影範囲が限定されることはない。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の携帯端末において、第1の報知情報と第2の報知情報の少なくとも1つを有する報知ユニットを備え、該第1の報知情報が、前記撮影が実行できないことを報知する情報であり、該第2の報知情報が、前記撮影が実行できることを報知する情報である携帯端末を提供する。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の携帯端末において、前記報知ユニットが、所定の音を発生する音発生部材を有する携帯端末を提供する。
請求項4に係る発明は、請求項2に記載の携帯端末において、前記報知ユニットが、所定の光を発生する音発生部材を有する携帯端末を提供する。
請求項5に係る発明は、請求項2に記載の携帯端末において、記報知ユニットが、所定の振動を発生する振動発生部材を有する携帯端末を提供する。
これらの発明によれば、報知ユニットが第1の報知情報を有する場合、その報知情報を利用して盗撮を防止することができる。また、撮影が実行できない状態(撮影禁止状態)であることを、撮影者に報知できる。
また、報知ユニットが第2の報知情報を有する場合、第2の報知情報により、撮影が実行できる状態(撮影可能状態)であることを、撮影者に報知できる。
【0011】
請求項6に係る発明は、前記所定の音が、前記第1の報知情報と前記第2の報知情報とで異なる携帯端末を提供する。
請求項7に係る発明は、前記所定の光が、前記第1の報知情報と前記第2の報知情報とで異なる携帯端末を提供する。
請求項8に係る発明は、前記所定の振動が、前記第1の報知情報と前記第2の報知情報とで異なる携帯端末を提供する。
これらの発明によれば、第1の報知情報が報知されたのか、第2の報知情報が報知されたのかを区別することができる。
【0012】
また、請求項9に係る発明は、前記報知ユニットが第3の報知情報を備え、該第3の報知情報が、前記携帯端末本体の静止状態を検出したことを報知する情報である携帯端末を提供する。
この発明によれば、撮影者は、撮影の可否を判断する処理が始まったことを認知することができる。
【0013】
請求項10に係る発明は、前記撮像光学系の焦点距離をf(mm)としたとき、下記の式を満足する携帯端末を提案する。
0.5<f<10.0
この発明によれば、撮像光学系の収差の発生を抑えることができ、高性能な撮影ユニットを提供することができる。また、撮影ユニットの全長を短くすることができ、小型な撮影ユニット及び携帯端末を提供することが可能である。
【0014】
請求項11に係る発明は、前記撮像光学系のFナンバーをFnoとしたとき、下記の式を満足する携帯端末を提案する。
1.0<Fno<5.0
この発明によれば、撮像素子を小型化しても適切な光スポット径が得られるので、回折ボケを防ぐことができる。また、撮像光学系が極端に暗くなることがないので、新たな光源の必要性がない。よって携帯端末の大型化や、電力の消費量の増加を抑えることができる。
また、性能確保のためにレンズの枚数が増加することがないため、撮像光学系の大型化を防ぐことができる。また、焦点深度が浅くなることがないため、撮像光学系の組み立てにおいて、高い組み立て精度の必要性がない。その結果、軽量、低コストで小型な撮影ユニット及び携帯端末を提供することが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態に係る携帯端末について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る携帯端末は、カメラ機能付き携帯電話機である。カメラ機能付き携帯電話機1(以下、単に携帯電話機1とする。)の構成を図1に示す。図1において、携帯電話機本体2の正面には、着信や充電状態を報知するLED3と、受話音声を出力するスピーカ4と、送話音声を入力するマイクロフォン5と、文字や画像を表示する液晶型のディスプレイ6と、通話開始キー7と、通話終了キー8と、スクロールキー9と、数字キー10とが設けられている。ここで、スクロールキー9は、撮影の際にシャッターボタンとして機能するようになっている。
また、携帯電話機本体2の背面には、所定の音(着信音や警告音等)を出力するためのサウンダ(報知ユニット)11と、被写体を撮影する内蔵カメラ12とが設けられている。また、携帯電話機本体2の上部にはアンテナ13が配置されている。また、内部には、携帯電話機本体2の静止状態を検出する加速度センサ(静止検出ユニット)14が内蔵されている。
内蔵カメラ12は撮影ユニットであり、被写体を撮影する撮像光学系と、撮像素子とを備えている。
【0016】
図2は携帯電話機1の構成を示したブロック図である。この図において、制御回路15には、加速度センサ14と、ディスプレイ6と、操作キー部16と、LED3と、サウンダ11と、音声処理部17と、画像データを記憶するメモリ(画像記憶ユニット)18とが接続されている。よって、制御回路15は、各部を制御することが可能になっている。また、制御回路15は記憶制限ユニット19を備えている。
なお、操作キー部16には、通話開始キー7,通話終了キー8,スクロールキー9及び数字キー10が含まれている。また、音声処理部17には、マイクロフォン5及びスピーカ4が含まれている。
【0017】
上記のように構成された携帯電話機1の動作について説明する。図3は、撮影の実行及び禁止までの処理の流れを示すフローチャート図である。まず、撮影者によって、撮影が可能な撮影モードが設定される(ステップS1)。撮影モードになると、内蔵カメラ12により捉えられた被写体が、画像としてディスプレイ6に表示される。ここで、撮影者は、内蔵カメラ12を、撮影したい被写体に向ける。そして、ディスプレイ6に表示された画像で、撮影したい被写体を確認する。なお、本実施形態では、撮影モードになると、加速度センサ14により、携帯電話機本体2に加わる加速度の検出が自動的に開始される(ステップS2)。
次に、記憶制限ユニット19では、加速度に基づく判断が行われる(ステップS3)。この時、撮影者が携帯電話機本体2を静止させないと、加速度は0にならない。すなわち、携帯電話機本体2は、移動状態であると判断される。そのため、撮影は実行されない。この場合、例えば、スクロールキー9が押せないようにする(ステップS9)。これにより、撮影が実行されなかったことになる。
【0018】
一方、撮影者が携帯電話機本体2を静止させると、加速度が0になる。すなわち、携帯電話機本体2は、静止状態になっていると判断される。そこで、記憶制限ユニット19は、スクロールキー9が押せるようにする。これにより、撮影者は好きなタイミングで撮影ができる。
記憶制限ユニット19は、スクロールキー9の押下を検出すると、ディスプレイ6に表示された画像データを、メモリ18に記憶する(ステップS5)。続いて、記憶制限ユニット19は、静止状態が継続している時間の計測を開始する(ステップS6)。そして、計測した時間(静止状態時間)tとあらかじめ設定されている所定の時間αとを比較する(ステップS7)。
ここで、図4(b)に示すように、静止状態時間がt2の場合、静止状態が所定の時間α以上になるため、メモリ18に記憶されていた画像データは保存される。これにより、撮影が実行されたことになる。その後、再び撮影が可能な状態に戻る。
一方、図4(a)に示すように、静止状態時間がt1の場合、静止状態が所定の時間α未満になる。そのため、記憶制限ユニット19は撮影を実行しない(不実施)。この場合、例えば、メモリ18に記憶された画像データは、消去(破棄)される(ステップS10)。これにより、撮影が実行されなかったことになる。その後、再び撮影が可能な状態に戻る。
また、所定の操作を行うことにより、撮影モードを解除し、撮影を終了させることができる(ステップS8)。
【0019】
以上、説明したように、本実施形態に係る携帯電話機1は、記憶制限ユニット19において、静止状態時間tが所定の時間α以上と判断された場合のみ、被写体の撮影が可能となる。このため、盗撮行為のように、周囲に気付かれないようにすばやく一瞬で撮影することを禁止することができる。また、長い時間、携帯電話機本体2を静止させて盗撮行為を行おうとすると、撮影行為が、周囲の人たちに視覚を通じて認知されやすくなる。よって、盗撮行為を防止することができる。
また、携帯電話機本体2を所定の時間以上静止して保持することで、手ぶれを生じない姿勢が整う。よって、手ぶれによる、撮影の失敗の防止にもつながる。
【0020】
なお、ステップS9では、スクロールキー9を、押せないようにすることで撮影を禁止している。その代わりに、撮影者がスクロールキー9を押しても、ディスプレイ6に表示された画像データを記憶しないようにしても良い。この場合、ステップS3で「NO」となった時に、サウンダ11から警告音を発生するのがよい。このようにすると、撮影が実行されなかったことを、撮影者は容易に認識することができる。また、その警告音は周囲の人にも聞き取れるので、周囲の人への報知という効果もある。
また、ステップS7で「NO」となった時に、サウンダ11から警告音を発生させても良い。
また、ステップS7で「YES」となった時に、サウンダ11から警告音を発生させても良い。このようにすると、撮影が完了したことを、撮影者に認識させることができる。
【0021】
また、ステップS3で「YES」となった時、上記警告音とは異なる音を、サウンダ11から発生させるのが良い。このようにすると、撮影が実行できる状態であることを、撮影者に認識させることができる。
【0022】
また、ディスプレイ6をファインダとして使用することにより、被写体を確認しながら撮影を行うことができる。その際、スクロールキー9が、ディスプレイ6と同じ面に設けられているため、撮影がより簡便になる。
【0023】
上記のように、2つの報知情報のうち、少なくとも1つの報知情報を、サウンダ11で報知するようにしておくのが好ましい。1つは、撮影が実行できないことを報知する情報(第1の報知情報)である。別の1つは、撮影が実行できること、あるいは撮影が完了したことを報知する情報(第2の報知情報)である。
第1の報知情報を、音としてサウンダ11から出力させた場合、上述のように、撮影が行われようとしていること、あるいは撮影が行われたことを、周囲の人に認知させることができる。よって、盗撮行為を、より防止しやすくなる。また、第2の報知情報を、音としてサウンダ11から出力させた場合、撮影が実行できることを、撮影者が認識できる。よって、撮影者は、タイミングよく撮影ができる。あるいは、撮影が完了したことを、撮影者が認識できる。よって、撮影者は、次の撮影に移ることができる。
なお、他の実施形態においても、このような構成をとることが好ましい。
【0024】
また、本実施形態では、静止状態時間を計測する時間計測機能や、撮影の可否を判定する判定機能を、記憶制限ユニット19に持たせている。これらの時間計測機能や判定機能は、加速度センサー14に持たせても良い。
【0025】
次に、本発明の第2実施形態に係る携帯端末について図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、上記第1実施形態と同一構成要素については同一符号を用いてその説明は省略する。
図5は、撮影の実行及び禁止までの別の処理の流れを示すフローチャート図である。まず、撮影者によって、撮影が可能な撮影モードが設定される(ステップS1)。撮影モードになると、内蔵カメラ12により捉えられた被写体が、画像としてディスプレイ6に表示される。ここで、撮影者は、内蔵カメラ12を、撮影したい被写体に向ける。そして、ディスプレイ6に表示された画像で、撮影したい被写体を確認する。なお、本実施形態では、撮影モードになると、加速度センサ14により、携帯電話機本体2に加わる加速度の検出が自動的に開始される(ステップS2)。
次に、記憶制限ユニット19では、加速度に基づく判断が行われる(ステップS3)。この時、撮影者が携帯電話機本体2を静止させないと、加速度は0にならない。すなわち、携帯電話機本体2は、移動状態であると判断される。そのため、撮影は実行されない。この場合、例えば、スクロールキー9が押せないようにする(ステップS9)。これにより、撮影が実行されなかったことになる。
【0026】
一方、撮影者が携帯電話機本体2を静止させると、加速度が0になる。すなわち、携帯電話機本体2は、静止状態になっていると判断される。そこで、記憶制限ユニット19は、静止状態が継続している時間の計測を開始する(ステップS4)。そして、計測した時間(静止状態時間)tとあらかじめ設定されている所定の時間αとを比較する(ステップS5)。
ここで、図4(b)に示すように、静止状態時間がt2の場合、静止状態が所定の時間α以上になる。よって、記憶制限ユニット19は、撮影を実行する。この場合、例えば、スクロールキー9が押せるようにする(ステップS6)。これにより、撮影者は好きなタイミングで撮影ができる。そして、スクロールキー9が押されると、ディスプレイ6に表示された画像データを、記憶する(ステップS7)。これにより、撮影が実行されたことになる。その後、再び撮影が可能な状態に戻る。
一方、図4(a)に示すように、静止状態時間がt1の場合、静止状態が所定の時間α未満になる。そのため、記憶制限ユニット19は撮影を実行しない(不実施)。この場合、例えば、スクロールキー9が押せないようにする(ステップS8)。これにより、撮影が実行されなかったことになる。その後、再び撮影が可能な状態に戻る。
また、所定の操作を行うことにより、撮影モードを解除し、撮影を終了させることができる(ステップS8)。
【0027】
本実施形態においては、所定時間α以上、携帯電話機本体2の静止状態が保たれていないと、スクロールキー9が押せない。よって、周囲に気付かれないようにすばやく一瞬で撮影することを禁止することができる。また、長い時間、携帯電話機本体2を静止させて盗撮行為を行おうとすると、撮影行為が、周囲の人たちに視覚を通じて認知されやすくなる。よって、盗撮行為を防止することができる。
なお、ステップS8では、スクロールキー9を、押せないようにすることで撮影を禁止している。その代わりに、撮影者がスクロールキー9を押しても、ディスプレイ6に表示された画像データを記憶しないようにしても良い。この場合、ステップS5で「NO」となった時に、警告音を発生するのがよい。
【0028】
本実施形態においても、ステップS3で「YES」となった時、警告音とは異なる音を、サウンダ11から発生させるのがよい。このようにすると、撮影者は、静止状態時間の計測が開始されたことを認識できる。あるいは、音は計測可能であることを報知する役割とし、スクロールキー9以外のキーを押すことで計測が始まるようにしても良い。
また、ステップS7では、「YES」となった時、撮影が実行可能である音をサウンダ11から音を発生させるとよい。このようにすれば、撮影者は好きなタイミングで撮影をすることができる。
なお、この時、加速度が検出されると、撮影が禁止されるようにしておく。このようにすれば、再び携帯電話機本体2を動かして撮影することを防止することができる。
【0029】
また、加速度が0であるか否かの判定において、多少の許容範囲を設けておくのがよい。この許容範囲は、例えば、スクロールキー9等を押すことによって生じる加速度は、無視される程度に設定しておく。このようにすれば、撮影の実行にスクロールキーを使っても、撮影の実行が妨げられることはない。
なお、本実施形態においても、処理中に、第1実施形態と同じように警告音を発生させることができる。
【0030】
以上のことから、3つの報知情報のうち、少なくとも1つの報知情報を、サウンダ11で報知するようにしておくのが好ましい。ここで、第3の報知情報は、第1の報知情報や第2の報知情報とは別の、静止状態時間の計測が始まったことを報知する情報である。第3の報知情報を、音としてサウンダ11から出力させたとする。この場合、静止状態時間の計測が開始されたことを、撮影者が認知できる。よって、携帯電話機本体2を静止させるタイミングを、撮影者が自由に決めることができる。
【0031】
なお、3つ以上の報知情報を出力する場合、各々の報知情報ごとに、音量、音域、発音時間等を異ならせるのが好ましい。また、後述するように、音の代わりに、光や振動を利用しても良い。この場合、光や振動の強度や周波数、発光あるいは振動時間等を、各々の報知情報ごとに異ならせるのが良い。
【0032】
次に、本実施形態の携帯端末に用いられる撮像光学系について、具体的な数値実施例を以下に説明する。
また後述する数値データの表において、rは曲率半径、dは面間隔を示す。また、ndは屈折率、νdはアッベ数を表しており、いずれもd線における値である。また、図6及び図7に示す各光路図には、数値データの表のri、diとの対応が示されている。
また、非球面は、以下の定義式で与えられる回転対称非球面である。
Z=(y2/R)/[1+{1−(1+k)y2/R2}1/2]+ay4+by6+cy8+dy10+・・・
ただし、Zを光の進行方向を正とした光軸(軸上主光線)とし、yを光軸と鉛直な方向にとる。ここで、Rは近軸曲率半径、kは円錐定数、a、b、c、d、・・・はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。なお、データの記載されていない非球面に関する項は0である。
【0033】
図6に示したのは、実施例1の撮像光学系の光路図である。本実施例の撮像光学系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ20と、明るさ絞り21と、負屈折力の第2レンズ22と、正屈折力の第3レンズ23とで構成されている。なお、24は、CMOSイメージセンサ(撮像素子)である。
第1レンズ20は、物体側に凸面を向けたレンズである。第2レンズ22は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズである。
非球面は、第1レンズ20の両面、第2レンズ22の両面、第3レンズ23の両面に設けられている。
本実施例の光学系は、トリプレットの光学パワー配置になっている。この光学系では、第1レンズ20がガラスで、第2レンズ22及び第3レンズ23がプラスチックで構成されている。また、用いているプラスチックは、それぞれ、ポリカーボネート、ポリオレフィン系のプラスチック、例えば、ゼオネックス(登録商標)である。
また、光学系のスペックは、焦点距離4.5mm、Fナンバー2.4、全画角が67°で広角の光学系である。この光学系の全長は6.2mmと非常に小さい値となっている。
【0034】
【0035】
【0036】
図7に示したのは、実施例2の撮像光学系の光路図である。本実施例の撮像光学系は、物体側から順に、負屈折力の第1レンズ30と、正屈折力の第2レンズ31と、明るさ絞り32と、正屈折力の第3レンズ33と、正屈折力の第4レンズ34で構成されている。なお、35はフィルター、36はCMOSイメージセンサ(撮像素子)である。
第1レンズ30は、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズである。第2レンズ31は、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズレンズである。第3レンズ33は、像側に凹面を向けたメニスカスレンズレンズである。第4レンズ34は両凸レンズである。
非球面は、第1レンズ30の像側面、第2レンズ31の像側面、第4レンズ34の像側面に設けられている。
本実施例の光学系は、全てのレンズがプラスチックで構成されている。ここで、第1レンズ30,第3レンズ33及び第4レンズ34がポリオレフィン系のプラスチック、例えば、ゼオネックス(登録商標)であり、第2レンズ31がスチレン系のプラスチック、例えば、エスチレン(登録商標)である。
また、光学系のスペックは、焦点距離1.5mm、Fナンバー3.0、全画角が66°で広角の光学系である。光学系の全長は6.3mmと非常に小さい値となっている。
【0037】
【0038】
【0039】
小型・軽量な携帯端末では、撮像装置も小型であることが求められるため、全長の制限がある。したがって、撮像光学系は以下の条件式を満足することが好ましい。
(1−1) 0.5 < f < 10.0
ただし、f(mm)は撮像装置の撮像光学系の焦点距離である。
上記条件を満足すると、撮像光学系の全長を短くすることができる。上記条件式の上限を上回ると、撮像光学系の全長が大きくなる。従って、小型で軽量な携帯端末を提供することが困難となる。
他方、下限を下回ると、撮像光学系のパワーが大きくなる。そのため、収差が発生し、高性能な撮像装置を提供できなくなってしまう。
【0040】
上記条件式の代わりに、次の条件式を満足すればより望ましい。
(1−2) 1.0 < f < 6.0
上記条件式の代わりに、次の条件式を満足すればより望ましい。
(1−3) 1.2 < f < 4.8
【0041】
また、小型・軽量な携帯端末では、撮像素子を小さくすることで撮像装置を小型化できる。高画素で小型な撮像素子の場合、画素が非常に小さくなる。そのため、光学系を明るくして回折ボケを回避する必要がある。また、回折限界の影響がないとしても、光学系が暗いと光源を用意する必要がある。そのため、スペースや電力が必要となる。従って、撮像光学系において、以下の条件式を満足すると良い。
(2−1) 1.0 < Fno < 5.0
ただし、Fnoは撮像光学系のFナンバーである。
上記条件式の上限を上回ると、撮像光学系が暗くなりすぎる。その結果、回折ボケにより良好な像が得られなくなってしまう。もしくは、携帯端末に光源が必要となり、装置が大型化し、かつ電力の消費量が大きくなる。その結果、携帯端末としては望ましくない構成となってしまう。
他方、下限を下回ると、撮像光学系のFnoが小さくなりすぎる。従って、性能を確保するためには、レンズ枚数が増加するため、全長が大きくなってしまう。また、焦点深度が浅くなるため、光学系と撮像素子の高い組み立て精度が必要となる。よって、小型で軽量・低コストな携帯端末を提供できなくなる。
【0042】
上記条件式の代わりに、次の条件式を満足すればより望ましい。
(2−2) 1.5 < Fno < 4.2
上記条件式の代わりに、次の条件式を満足すればより望ましい。
(2−3) 2.0 < Fno < 3.4
【0043】
各実施例の撮像光学系は、以下に示すように条件を満足している。
上述した各実施例の撮像光学系を用いることにより、加速度センサ14を内蔵させても小型かつ軽量である携帯電話機1を製造することが可能となる。
【0044】
なお、本実施形態において、文字や画像を表示する手段として単にディスプレイ6と称したが、例えば、カラー液晶表示装置(例えば、256色反射型STNカラー液晶表示装置)、DMD(デジタル・ミラー・デバイス)や有機EL表示装置、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)などから構成されていても良い。
【0045】
また、撮影ユニットを単に内蔵カメラ12と称したが、例えばCCDやC−MOS人工網膜IC(例えば、三菱電機製M64270AG:レンズ付き人工網膜LSI)にを用いることができる。また、携帯電話機など厚みの薄いところへレンズを配置する場合、レンズ全長より焦点距離を長くとれるように、レンズ構成はテレフォトタイプが望ましい。
また、撮影の実行方法としてキー操作入力を適応したが、これに限定されるものではない。例えば、音声入力により、撮影を実行するようにしてもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、報知ユニットとしてサウンダ11を用いたが、これに限定されるものではない。発光部材、例えばLED3を、報知ユニットとして兼用してもよい。この発光部材を用いて、第1の報知情報や第2の報知情報を発信することができる。また、携帯電話機1に、発光部材として、新たにLED等を設けるようにしてもよい。また、発光部材として、フラッシュ光を用いることもできる。このフラッシュ光を被写体に向けて発光することで、被写体となった人に、撮影が行われようとしたことを知らせることができる。
また、携帯電話機1には、着信を報知するためのバイブレーター機能(振動部材)が備えられている。この場合は、それを報知ユニットとして兼用してもよい。この振動部材を用いて、第1の報知情報や第2の報知情報を発信することができる。また、携帯電話機に、報知ユニットとして、新たに振動発生部材を設けるようにしてもよい。
【0047】
また、スクロールキー9を押しても、ディスプレイ6に表示された画像データを記憶しないようにする方法を提案した。この処理が正常に行われれば、撮影した画像は得られない。ただ、以下の方法を備えていれば、より確実に、撮影禁止時に画像が得られないようにすることができる。
例えば、LEDからの光が内臓カメラに入射するように、LEDを配置しておく。そして、撮影が禁止の場合、LEDが発光するようにしておく。このようにしておくと、撮影時にLEDの光が被写体からの光に重なるため、被写体の画像を得ることができない。
また、例えば、振動発生部材が振動するようにしておく。このようにしておくと、撮影時に振動が生じているため、被写体の画像を得ることができない。
【0048】
なお、これら音発生部材、発光部材及び振動発生部材による報知は、用途に応じて複合させて構成してもよい。そして、このような構成によっても、本実施例のような報知ユニットを音発生部材で構成した場合と同様の効果が得られる。
【0049】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、次のような変形、拡張が可能である。本発明の実施例では、携帯電話機本体2を折り畳み式で構成したものに適用したが、これに限定されるものではなく、例えば、矩筒形の一胴体や矩筒形の2つの胴体をスライド式にした携帯電話機に適応してもよい。
また、携帯端末を静止画像が撮像可能なデジタルカメラ機能付きの携帯電話機1に適用したが、これに限定されるものではなく、動画像が撮像可能なものに適用してもよい。なお、携帯端末をデジタルカメラ機能付きの携帯電話機に適用したが、これに限定されるものではない。例えば、簡易型携帯電話機やPDA(personal digital assistant)全般に適用することが可能である。なお、撮像素子をCMOSイメージセンサに適用したが、これに限定されるものではなく、例えば、CCD(charge coupled device)カメラに適用してもよい。
【0050】
なお、本発明の携帯端末では、撮像素子上に形成された像の画像を表示する表示素子が備えられている。これにより、撮影ユニットにより得られた画像が、表示素子にリアルタイムで表示される。よって、盗撮を目的としない場合は、撮影者が表示素子で被写体を確認しながら撮影を行うことができる。その結果、撮影がより簡単に行える。
【0051】
また、本発明の携帯端末では、表示素子を設けた面とは反対側の面に、撮影ユニットが設けられている。これにより、表示素子をファインダとして使用することが可能となる。すなわち、盗撮を目的としない場合は、表示素子によって、撮影者は被写体を確認しながら撮影を行うことができる。そのため、撮影がより簡便に行える。
【0052】
また、本発明の携帯端末では、撮影ボタンが、表示素子と同一面に設けられている。これにより、撮影ボタンが撮影者側に位置しているため、撮影するときに手ぶれが生じなくなる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る携帯端末によれば、静止検出ユニットと備えることにより、所定時間以上静止しなければ撮影が実行できない。よって、盗撮防止につながる。また、それでも、撮影をしようとすると、不自然な状態で所定時間以上静止していなければならないので、必然的に周囲から目立つ。よって、盗撮をすることはできない。更に、小型で操作性の良い、携帯端末を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯端末の(a)正面図及び(b)背面図の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る携帯端末における、撮影の実行及び禁止までの処理の流れを示すフローチャート図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る携帯端末の撮影時のタイムチャートで、(a)は撮影禁止状態、(b)は撮影許可状態を示す。
【図5】本発明の第2実施形態に係る携帯端末における、撮影の実行及び禁止までの処理の流れを示すフローチャート図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る携帯端末に用いられる光学系の、第1実施例の光路図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る携帯端末に用いられる光学系の、第2実施例の光路図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機(携帯端末)
2 携帯端末本体(携帯電話機本体)
9,12 撮影ユニット
11 サウンダ(報知ユニット)
14 加速度センサ(静止検出ユニット)
18 メモリ(画像記憶ユニット)
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ機能を備えた携帯端末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話機、携帯移動電話機および情報通信端末(PDA)等の携帯端末が普及する中で、これらにデジタルカメラ機能(以下、単にカメラ機能と称す)を備えたものが供給されるようになってきた。例えばカメラ機能付携帯電話機は、カメラを撮影対象物に向けてシャッター用ボタンを押すだけで、被写体の静止画像あるいは動画像(以下、単に画像と称す)を、簡単に得ることができる。そして、得られた画像は、例えば画像データとしてメモリに記録して保存される。また、画像は、電子メールに添付して送信したり、待受画面や着信画面として表示させることができる。また、必要なくなれば、画像データはメモリから簡単に削除できる。
このようなカメラ機能付携帯電話は、画像データを付けて相手に送信することにより、文字だけでは伝えにくかった内容を、相手に容易に理解してもらうことができる利点を持つ。また、画像データを送ってもらうことで、遠くに居ながらも、現在の状況をすばやく把握することができる。
【0003】
しかしながら、被写体の撮影が容易にできるようになってくると、その利便性を逆手にとって、例えば、低い位置から撮影することも可能になる。そのため、盗撮を行うなどの反社会的行為に及ぶ、悪意の使用者が現れることも予想される。この場合、盗撮した画像データは簡単に消去できるので、悪意の証拠として残らないという問題が生じる。
【0004】
この問題を解決するために、盗撮を防止する手段を備えた携帯端末が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1の携帯端末は、携帯端末本体が不自然な角度に傾けられた場合に、撮影が禁止されるものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−290818号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、盗撮を目的としない場合の撮影においても、撮影禁止角度範囲内ならば撮影が禁止されてしまう。その結果、撮影範囲が著しく限定されてしまうという問題がある。
【0007】
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、盗撮が困難な携帯端末を提供することを目的とする。また、盗撮を目的としない場合の撮影に至っては、撮影範囲を限定されることのない携帯端末を提供することを目的とする。更に、小型で、操作性のよい携帯端末を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、撮像光学系と撮像素子とを有する撮影ユニットと、該撮影ユニットにより得られた画像を記憶する画像記憶ユニットと、携帯端末本体の静止状態を検出する静止検出ユニットとを備え、前記静止状態が所定時間以上の継続したときのみ、撮影が実行される携帯端末を提供する。
【0009】
この発明によれば、被写体を撮影(あるいは撮像)するにあたって、静止検出ユニットにより携帯端末本体の静止状態を検出する。この検出された静止状態が、所定時間以上継続していない場合には、撮影を実行できない。すなわち、撮影者が被写体を撮影するには、被写体に向けた携帯端末を所定時間以上静止させなければならない。このため、周りから気付かれないように、移動しながら瞬間的に撮影するという盗撮行為等を防止することができる。また、盗撮を目的とする場合は、所定時間以上、不自然な姿勢を維持することになる。すなわち、その姿勢により、撮影者の盗撮の意思が表面化されることになる。よって、盗撮防止につながる。
なお、盗撮を目的としない場合、携帯端末がどのような状態にあっても、所定時間以上、携帯端末を静止させることができる。よって、撮影範囲が限定されることはない。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の携帯端末において、第1の報知情報と第2の報知情報の少なくとも1つを有する報知ユニットを備え、該第1の報知情報が、前記撮影が実行できないことを報知する情報であり、該第2の報知情報が、前記撮影が実行できることを報知する情報である携帯端末を提供する。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の携帯端末において、前記報知ユニットが、所定の音を発生する音発生部材を有する携帯端末を提供する。
請求項4に係る発明は、請求項2に記載の携帯端末において、前記報知ユニットが、所定の光を発生する音発生部材を有する携帯端末を提供する。
請求項5に係る発明は、請求項2に記載の携帯端末において、記報知ユニットが、所定の振動を発生する振動発生部材を有する携帯端末を提供する。
これらの発明によれば、報知ユニットが第1の報知情報を有する場合、その報知情報を利用して盗撮を防止することができる。また、撮影が実行できない状態(撮影禁止状態)であることを、撮影者に報知できる。
また、報知ユニットが第2の報知情報を有する場合、第2の報知情報により、撮影が実行できる状態(撮影可能状態)であることを、撮影者に報知できる。
【0011】
請求項6に係る発明は、前記所定の音が、前記第1の報知情報と前記第2の報知情報とで異なる携帯端末を提供する。
請求項7に係る発明は、前記所定の光が、前記第1の報知情報と前記第2の報知情報とで異なる携帯端末を提供する。
請求項8に係る発明は、前記所定の振動が、前記第1の報知情報と前記第2の報知情報とで異なる携帯端末を提供する。
これらの発明によれば、第1の報知情報が報知されたのか、第2の報知情報が報知されたのかを区別することができる。
【0012】
また、請求項9に係る発明は、前記報知ユニットが第3の報知情報を備え、該第3の報知情報が、前記携帯端末本体の静止状態を検出したことを報知する情報である携帯端末を提供する。
この発明によれば、撮影者は、撮影の可否を判断する処理が始まったことを認知することができる。
【0013】
請求項10に係る発明は、前記撮像光学系の焦点距離をf(mm)としたとき、下記の式を満足する携帯端末を提案する。
0.5<f<10.0
この発明によれば、撮像光学系の収差の発生を抑えることができ、高性能な撮影ユニットを提供することができる。また、撮影ユニットの全長を短くすることができ、小型な撮影ユニット及び携帯端末を提供することが可能である。
【0014】
請求項11に係る発明は、前記撮像光学系のFナンバーをFnoとしたとき、下記の式を満足する携帯端末を提案する。
1.0<Fno<5.0
この発明によれば、撮像素子を小型化しても適切な光スポット径が得られるので、回折ボケを防ぐことができる。また、撮像光学系が極端に暗くなることがないので、新たな光源の必要性がない。よって携帯端末の大型化や、電力の消費量の増加を抑えることができる。
また、性能確保のためにレンズの枚数が増加することがないため、撮像光学系の大型化を防ぐことができる。また、焦点深度が浅くなることがないため、撮像光学系の組み立てにおいて、高い組み立て精度の必要性がない。その結果、軽量、低コストで小型な撮影ユニット及び携帯端末を提供することが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態に係る携帯端末について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る携帯端末は、カメラ機能付き携帯電話機である。カメラ機能付き携帯電話機1(以下、単に携帯電話機1とする。)の構成を図1に示す。図1において、携帯電話機本体2の正面には、着信や充電状態を報知するLED3と、受話音声を出力するスピーカ4と、送話音声を入力するマイクロフォン5と、文字や画像を表示する液晶型のディスプレイ6と、通話開始キー7と、通話終了キー8と、スクロールキー9と、数字キー10とが設けられている。ここで、スクロールキー9は、撮影の際にシャッターボタンとして機能するようになっている。
また、携帯電話機本体2の背面には、所定の音(着信音や警告音等)を出力するためのサウンダ(報知ユニット)11と、被写体を撮影する内蔵カメラ12とが設けられている。また、携帯電話機本体2の上部にはアンテナ13が配置されている。また、内部には、携帯電話機本体2の静止状態を検出する加速度センサ(静止検出ユニット)14が内蔵されている。
内蔵カメラ12は撮影ユニットであり、被写体を撮影する撮像光学系と、撮像素子とを備えている。
【0016】
図2は携帯電話機1の構成を示したブロック図である。この図において、制御回路15には、加速度センサ14と、ディスプレイ6と、操作キー部16と、LED3と、サウンダ11と、音声処理部17と、画像データを記憶するメモリ(画像記憶ユニット)18とが接続されている。よって、制御回路15は、各部を制御することが可能になっている。また、制御回路15は記憶制限ユニット19を備えている。
なお、操作キー部16には、通話開始キー7,通話終了キー8,スクロールキー9及び数字キー10が含まれている。また、音声処理部17には、マイクロフォン5及びスピーカ4が含まれている。
【0017】
上記のように構成された携帯電話機1の動作について説明する。図3は、撮影の実行及び禁止までの処理の流れを示すフローチャート図である。まず、撮影者によって、撮影が可能な撮影モードが設定される(ステップS1)。撮影モードになると、内蔵カメラ12により捉えられた被写体が、画像としてディスプレイ6に表示される。ここで、撮影者は、内蔵カメラ12を、撮影したい被写体に向ける。そして、ディスプレイ6に表示された画像で、撮影したい被写体を確認する。なお、本実施形態では、撮影モードになると、加速度センサ14により、携帯電話機本体2に加わる加速度の検出が自動的に開始される(ステップS2)。
次に、記憶制限ユニット19では、加速度に基づく判断が行われる(ステップS3)。この時、撮影者が携帯電話機本体2を静止させないと、加速度は0にならない。すなわち、携帯電話機本体2は、移動状態であると判断される。そのため、撮影は実行されない。この場合、例えば、スクロールキー9が押せないようにする(ステップS9)。これにより、撮影が実行されなかったことになる。
【0018】
一方、撮影者が携帯電話機本体2を静止させると、加速度が0になる。すなわち、携帯電話機本体2は、静止状態になっていると判断される。そこで、記憶制限ユニット19は、スクロールキー9が押せるようにする。これにより、撮影者は好きなタイミングで撮影ができる。
記憶制限ユニット19は、スクロールキー9の押下を検出すると、ディスプレイ6に表示された画像データを、メモリ18に記憶する(ステップS5)。続いて、記憶制限ユニット19は、静止状態が継続している時間の計測を開始する(ステップS6)。そして、計測した時間(静止状態時間)tとあらかじめ設定されている所定の時間αとを比較する(ステップS7)。
ここで、図4(b)に示すように、静止状態時間がt2の場合、静止状態が所定の時間α以上になるため、メモリ18に記憶されていた画像データは保存される。これにより、撮影が実行されたことになる。その後、再び撮影が可能な状態に戻る。
一方、図4(a)に示すように、静止状態時間がt1の場合、静止状態が所定の時間α未満になる。そのため、記憶制限ユニット19は撮影を実行しない(不実施)。この場合、例えば、メモリ18に記憶された画像データは、消去(破棄)される(ステップS10)。これにより、撮影が実行されなかったことになる。その後、再び撮影が可能な状態に戻る。
また、所定の操作を行うことにより、撮影モードを解除し、撮影を終了させることができる(ステップS8)。
【0019】
以上、説明したように、本実施形態に係る携帯電話機1は、記憶制限ユニット19において、静止状態時間tが所定の時間α以上と判断された場合のみ、被写体の撮影が可能となる。このため、盗撮行為のように、周囲に気付かれないようにすばやく一瞬で撮影することを禁止することができる。また、長い時間、携帯電話機本体2を静止させて盗撮行為を行おうとすると、撮影行為が、周囲の人たちに視覚を通じて認知されやすくなる。よって、盗撮行為を防止することができる。
また、携帯電話機本体2を所定の時間以上静止して保持することで、手ぶれを生じない姿勢が整う。よって、手ぶれによる、撮影の失敗の防止にもつながる。
【0020】
なお、ステップS9では、スクロールキー9を、押せないようにすることで撮影を禁止している。その代わりに、撮影者がスクロールキー9を押しても、ディスプレイ6に表示された画像データを記憶しないようにしても良い。この場合、ステップS3で「NO」となった時に、サウンダ11から警告音を発生するのがよい。このようにすると、撮影が実行されなかったことを、撮影者は容易に認識することができる。また、その警告音は周囲の人にも聞き取れるので、周囲の人への報知という効果もある。
また、ステップS7で「NO」となった時に、サウンダ11から警告音を発生させても良い。
また、ステップS7で「YES」となった時に、サウンダ11から警告音を発生させても良い。このようにすると、撮影が完了したことを、撮影者に認識させることができる。
【0021】
また、ステップS3で「YES」となった時、上記警告音とは異なる音を、サウンダ11から発生させるのが良い。このようにすると、撮影が実行できる状態であることを、撮影者に認識させることができる。
【0022】
また、ディスプレイ6をファインダとして使用することにより、被写体を確認しながら撮影を行うことができる。その際、スクロールキー9が、ディスプレイ6と同じ面に設けられているため、撮影がより簡便になる。
【0023】
上記のように、2つの報知情報のうち、少なくとも1つの報知情報を、サウンダ11で報知するようにしておくのが好ましい。1つは、撮影が実行できないことを報知する情報(第1の報知情報)である。別の1つは、撮影が実行できること、あるいは撮影が完了したことを報知する情報(第2の報知情報)である。
第1の報知情報を、音としてサウンダ11から出力させた場合、上述のように、撮影が行われようとしていること、あるいは撮影が行われたことを、周囲の人に認知させることができる。よって、盗撮行為を、より防止しやすくなる。また、第2の報知情報を、音としてサウンダ11から出力させた場合、撮影が実行できることを、撮影者が認識できる。よって、撮影者は、タイミングよく撮影ができる。あるいは、撮影が完了したことを、撮影者が認識できる。よって、撮影者は、次の撮影に移ることができる。
なお、他の実施形態においても、このような構成をとることが好ましい。
【0024】
また、本実施形態では、静止状態時間を計測する時間計測機能や、撮影の可否を判定する判定機能を、記憶制限ユニット19に持たせている。これらの時間計測機能や判定機能は、加速度センサー14に持たせても良い。
【0025】
次に、本発明の第2実施形態に係る携帯端末について図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、上記第1実施形態と同一構成要素については同一符号を用いてその説明は省略する。
図5は、撮影の実行及び禁止までの別の処理の流れを示すフローチャート図である。まず、撮影者によって、撮影が可能な撮影モードが設定される(ステップS1)。撮影モードになると、内蔵カメラ12により捉えられた被写体が、画像としてディスプレイ6に表示される。ここで、撮影者は、内蔵カメラ12を、撮影したい被写体に向ける。そして、ディスプレイ6に表示された画像で、撮影したい被写体を確認する。なお、本実施形態では、撮影モードになると、加速度センサ14により、携帯電話機本体2に加わる加速度の検出が自動的に開始される(ステップS2)。
次に、記憶制限ユニット19では、加速度に基づく判断が行われる(ステップS3)。この時、撮影者が携帯電話機本体2を静止させないと、加速度は0にならない。すなわち、携帯電話機本体2は、移動状態であると判断される。そのため、撮影は実行されない。この場合、例えば、スクロールキー9が押せないようにする(ステップS9)。これにより、撮影が実行されなかったことになる。
【0026】
一方、撮影者が携帯電話機本体2を静止させると、加速度が0になる。すなわち、携帯電話機本体2は、静止状態になっていると判断される。そこで、記憶制限ユニット19は、静止状態が継続している時間の計測を開始する(ステップS4)。そして、計測した時間(静止状態時間)tとあらかじめ設定されている所定の時間αとを比較する(ステップS5)。
ここで、図4(b)に示すように、静止状態時間がt2の場合、静止状態が所定の時間α以上になる。よって、記憶制限ユニット19は、撮影を実行する。この場合、例えば、スクロールキー9が押せるようにする(ステップS6)。これにより、撮影者は好きなタイミングで撮影ができる。そして、スクロールキー9が押されると、ディスプレイ6に表示された画像データを、記憶する(ステップS7)。これにより、撮影が実行されたことになる。その後、再び撮影が可能な状態に戻る。
一方、図4(a)に示すように、静止状態時間がt1の場合、静止状態が所定の時間α未満になる。そのため、記憶制限ユニット19は撮影を実行しない(不実施)。この場合、例えば、スクロールキー9が押せないようにする(ステップS8)。これにより、撮影が実行されなかったことになる。その後、再び撮影が可能な状態に戻る。
また、所定の操作を行うことにより、撮影モードを解除し、撮影を終了させることができる(ステップS8)。
【0027】
本実施形態においては、所定時間α以上、携帯電話機本体2の静止状態が保たれていないと、スクロールキー9が押せない。よって、周囲に気付かれないようにすばやく一瞬で撮影することを禁止することができる。また、長い時間、携帯電話機本体2を静止させて盗撮行為を行おうとすると、撮影行為が、周囲の人たちに視覚を通じて認知されやすくなる。よって、盗撮行為を防止することができる。
なお、ステップS8では、スクロールキー9を、押せないようにすることで撮影を禁止している。その代わりに、撮影者がスクロールキー9を押しても、ディスプレイ6に表示された画像データを記憶しないようにしても良い。この場合、ステップS5で「NO」となった時に、警告音を発生するのがよい。
【0028】
本実施形態においても、ステップS3で「YES」となった時、警告音とは異なる音を、サウンダ11から発生させるのがよい。このようにすると、撮影者は、静止状態時間の計測が開始されたことを認識できる。あるいは、音は計測可能であることを報知する役割とし、スクロールキー9以外のキーを押すことで計測が始まるようにしても良い。
また、ステップS7では、「YES」となった時、撮影が実行可能である音をサウンダ11から音を発生させるとよい。このようにすれば、撮影者は好きなタイミングで撮影をすることができる。
なお、この時、加速度が検出されると、撮影が禁止されるようにしておく。このようにすれば、再び携帯電話機本体2を動かして撮影することを防止することができる。
【0029】
また、加速度が0であるか否かの判定において、多少の許容範囲を設けておくのがよい。この許容範囲は、例えば、スクロールキー9等を押すことによって生じる加速度は、無視される程度に設定しておく。このようにすれば、撮影の実行にスクロールキーを使っても、撮影の実行が妨げられることはない。
なお、本実施形態においても、処理中に、第1実施形態と同じように警告音を発生させることができる。
【0030】
以上のことから、3つの報知情報のうち、少なくとも1つの報知情報を、サウンダ11で報知するようにしておくのが好ましい。ここで、第3の報知情報は、第1の報知情報や第2の報知情報とは別の、静止状態時間の計測が始まったことを報知する情報である。第3の報知情報を、音としてサウンダ11から出力させたとする。この場合、静止状態時間の計測が開始されたことを、撮影者が認知できる。よって、携帯電話機本体2を静止させるタイミングを、撮影者が自由に決めることができる。
【0031】
なお、3つ以上の報知情報を出力する場合、各々の報知情報ごとに、音量、音域、発音時間等を異ならせるのが好ましい。また、後述するように、音の代わりに、光や振動を利用しても良い。この場合、光や振動の強度や周波数、発光あるいは振動時間等を、各々の報知情報ごとに異ならせるのが良い。
【0032】
次に、本実施形態の携帯端末に用いられる撮像光学系について、具体的な数値実施例を以下に説明する。
また後述する数値データの表において、rは曲率半径、dは面間隔を示す。また、ndは屈折率、νdはアッベ数を表しており、いずれもd線における値である。また、図6及び図7に示す各光路図には、数値データの表のri、diとの対応が示されている。
また、非球面は、以下の定義式で与えられる回転対称非球面である。
Z=(y2/R)/[1+{1−(1+k)y2/R2}1/2]+ay4+by6+cy8+dy10+・・・
ただし、Zを光の進行方向を正とした光軸(軸上主光線)とし、yを光軸と鉛直な方向にとる。ここで、Rは近軸曲率半径、kは円錐定数、a、b、c、d、・・・はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。なお、データの記載されていない非球面に関する項は0である。
【0033】
図6に示したのは、実施例1の撮像光学系の光路図である。本実施例の撮像光学系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ20と、明るさ絞り21と、負屈折力の第2レンズ22と、正屈折力の第3レンズ23とで構成されている。なお、24は、CMOSイメージセンサ(撮像素子)である。
第1レンズ20は、物体側に凸面を向けたレンズである。第2レンズ22は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズである。
非球面は、第1レンズ20の両面、第2レンズ22の両面、第3レンズ23の両面に設けられている。
本実施例の光学系は、トリプレットの光学パワー配置になっている。この光学系では、第1レンズ20がガラスで、第2レンズ22及び第3レンズ23がプラスチックで構成されている。また、用いているプラスチックは、それぞれ、ポリカーボネート、ポリオレフィン系のプラスチック、例えば、ゼオネックス(登録商標)である。
また、光学系のスペックは、焦点距離4.5mm、Fナンバー2.4、全画角が67°で広角の光学系である。この光学系の全長は6.2mmと非常に小さい値となっている。
【0034】
【0035】
【0036】
図7に示したのは、実施例2の撮像光学系の光路図である。本実施例の撮像光学系は、物体側から順に、負屈折力の第1レンズ30と、正屈折力の第2レンズ31と、明るさ絞り32と、正屈折力の第3レンズ33と、正屈折力の第4レンズ34で構成されている。なお、35はフィルター、36はCMOSイメージセンサ(撮像素子)である。
第1レンズ30は、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズである。第2レンズ31は、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズレンズである。第3レンズ33は、像側に凹面を向けたメニスカスレンズレンズである。第4レンズ34は両凸レンズである。
非球面は、第1レンズ30の像側面、第2レンズ31の像側面、第4レンズ34の像側面に設けられている。
本実施例の光学系は、全てのレンズがプラスチックで構成されている。ここで、第1レンズ30,第3レンズ33及び第4レンズ34がポリオレフィン系のプラスチック、例えば、ゼオネックス(登録商標)であり、第2レンズ31がスチレン系のプラスチック、例えば、エスチレン(登録商標)である。
また、光学系のスペックは、焦点距離1.5mm、Fナンバー3.0、全画角が66°で広角の光学系である。光学系の全長は6.3mmと非常に小さい値となっている。
【0037】
【0038】
【0039】
小型・軽量な携帯端末では、撮像装置も小型であることが求められるため、全長の制限がある。したがって、撮像光学系は以下の条件式を満足することが好ましい。
(1−1) 0.5 < f < 10.0
ただし、f(mm)は撮像装置の撮像光学系の焦点距離である。
上記条件を満足すると、撮像光学系の全長を短くすることができる。上記条件式の上限を上回ると、撮像光学系の全長が大きくなる。従って、小型で軽量な携帯端末を提供することが困難となる。
他方、下限を下回ると、撮像光学系のパワーが大きくなる。そのため、収差が発生し、高性能な撮像装置を提供できなくなってしまう。
【0040】
上記条件式の代わりに、次の条件式を満足すればより望ましい。
(1−2) 1.0 < f < 6.0
上記条件式の代わりに、次の条件式を満足すればより望ましい。
(1−3) 1.2 < f < 4.8
【0041】
また、小型・軽量な携帯端末では、撮像素子を小さくすることで撮像装置を小型化できる。高画素で小型な撮像素子の場合、画素が非常に小さくなる。そのため、光学系を明るくして回折ボケを回避する必要がある。また、回折限界の影響がないとしても、光学系が暗いと光源を用意する必要がある。そのため、スペースや電力が必要となる。従って、撮像光学系において、以下の条件式を満足すると良い。
(2−1) 1.0 < Fno < 5.0
ただし、Fnoは撮像光学系のFナンバーである。
上記条件式の上限を上回ると、撮像光学系が暗くなりすぎる。その結果、回折ボケにより良好な像が得られなくなってしまう。もしくは、携帯端末に光源が必要となり、装置が大型化し、かつ電力の消費量が大きくなる。その結果、携帯端末としては望ましくない構成となってしまう。
他方、下限を下回ると、撮像光学系のFnoが小さくなりすぎる。従って、性能を確保するためには、レンズ枚数が増加するため、全長が大きくなってしまう。また、焦点深度が浅くなるため、光学系と撮像素子の高い組み立て精度が必要となる。よって、小型で軽量・低コストな携帯端末を提供できなくなる。
【0042】
上記条件式の代わりに、次の条件式を満足すればより望ましい。
(2−2) 1.5 < Fno < 4.2
上記条件式の代わりに、次の条件式を満足すればより望ましい。
(2−3) 2.0 < Fno < 3.4
【0043】
各実施例の撮像光学系は、以下に示すように条件を満足している。
上述した各実施例の撮像光学系を用いることにより、加速度センサ14を内蔵させても小型かつ軽量である携帯電話機1を製造することが可能となる。
【0044】
なお、本実施形態において、文字や画像を表示する手段として単にディスプレイ6と称したが、例えば、カラー液晶表示装置(例えば、256色反射型STNカラー液晶表示装置)、DMD(デジタル・ミラー・デバイス)や有機EL表示装置、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)などから構成されていても良い。
【0045】
また、撮影ユニットを単に内蔵カメラ12と称したが、例えばCCDやC−MOS人工網膜IC(例えば、三菱電機製M64270AG:レンズ付き人工網膜LSI)にを用いることができる。また、携帯電話機など厚みの薄いところへレンズを配置する場合、レンズ全長より焦点距離を長くとれるように、レンズ構成はテレフォトタイプが望ましい。
また、撮影の実行方法としてキー操作入力を適応したが、これに限定されるものではない。例えば、音声入力により、撮影を実行するようにしてもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、報知ユニットとしてサウンダ11を用いたが、これに限定されるものではない。発光部材、例えばLED3を、報知ユニットとして兼用してもよい。この発光部材を用いて、第1の報知情報や第2の報知情報を発信することができる。また、携帯電話機1に、発光部材として、新たにLED等を設けるようにしてもよい。また、発光部材として、フラッシュ光を用いることもできる。このフラッシュ光を被写体に向けて発光することで、被写体となった人に、撮影が行われようとしたことを知らせることができる。
また、携帯電話機1には、着信を報知するためのバイブレーター機能(振動部材)が備えられている。この場合は、それを報知ユニットとして兼用してもよい。この振動部材を用いて、第1の報知情報や第2の報知情報を発信することができる。また、携帯電話機に、報知ユニットとして、新たに振動発生部材を設けるようにしてもよい。
【0047】
また、スクロールキー9を押しても、ディスプレイ6に表示された画像データを記憶しないようにする方法を提案した。この処理が正常に行われれば、撮影した画像は得られない。ただ、以下の方法を備えていれば、より確実に、撮影禁止時に画像が得られないようにすることができる。
例えば、LEDからの光が内臓カメラに入射するように、LEDを配置しておく。そして、撮影が禁止の場合、LEDが発光するようにしておく。このようにしておくと、撮影時にLEDの光が被写体からの光に重なるため、被写体の画像を得ることができない。
また、例えば、振動発生部材が振動するようにしておく。このようにしておくと、撮影時に振動が生じているため、被写体の画像を得ることができない。
【0048】
なお、これら音発生部材、発光部材及び振動発生部材による報知は、用途に応じて複合させて構成してもよい。そして、このような構成によっても、本実施例のような報知ユニットを音発生部材で構成した場合と同様の効果が得られる。
【0049】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、次のような変形、拡張が可能である。本発明の実施例では、携帯電話機本体2を折り畳み式で構成したものに適用したが、これに限定されるものではなく、例えば、矩筒形の一胴体や矩筒形の2つの胴体をスライド式にした携帯電話機に適応してもよい。
また、携帯端末を静止画像が撮像可能なデジタルカメラ機能付きの携帯電話機1に適用したが、これに限定されるものではなく、動画像が撮像可能なものに適用してもよい。なお、携帯端末をデジタルカメラ機能付きの携帯電話機に適用したが、これに限定されるものではない。例えば、簡易型携帯電話機やPDA(personal digital assistant)全般に適用することが可能である。なお、撮像素子をCMOSイメージセンサに適用したが、これに限定されるものではなく、例えば、CCD(charge coupled device)カメラに適用してもよい。
【0050】
なお、本発明の携帯端末では、撮像素子上に形成された像の画像を表示する表示素子が備えられている。これにより、撮影ユニットにより得られた画像が、表示素子にリアルタイムで表示される。よって、盗撮を目的としない場合は、撮影者が表示素子で被写体を確認しながら撮影を行うことができる。その結果、撮影がより簡単に行える。
【0051】
また、本発明の携帯端末では、表示素子を設けた面とは反対側の面に、撮影ユニットが設けられている。これにより、表示素子をファインダとして使用することが可能となる。すなわち、盗撮を目的としない場合は、表示素子によって、撮影者は被写体を確認しながら撮影を行うことができる。そのため、撮影がより簡便に行える。
【0052】
また、本発明の携帯端末では、撮影ボタンが、表示素子と同一面に設けられている。これにより、撮影ボタンが撮影者側に位置しているため、撮影するときに手ぶれが生じなくなる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る携帯端末によれば、静止検出ユニットと備えることにより、所定時間以上静止しなければ撮影が実行できない。よって、盗撮防止につながる。また、それでも、撮影をしようとすると、不自然な状態で所定時間以上静止していなければならないので、必然的に周囲から目立つ。よって、盗撮をすることはできない。更に、小型で操作性の良い、携帯端末を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯端末の(a)正面図及び(b)背面図の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る携帯端末における、撮影の実行及び禁止までの処理の流れを示すフローチャート図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る携帯端末の撮影時のタイムチャートで、(a)は撮影禁止状態、(b)は撮影許可状態を示す。
【図5】本発明の第2実施形態に係る携帯端末における、撮影の実行及び禁止までの処理の流れを示すフローチャート図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る携帯端末に用いられる光学系の、第1実施例の光路図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る携帯端末に用いられる光学系の、第2実施例の光路図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機(携帯端末)
2 携帯端末本体(携帯電話機本体)
9,12 撮影ユニット
11 サウンダ(報知ユニット)
14 加速度センサ(静止検出ユニット)
18 メモリ(画像記憶ユニット)
Claims (11)
- 撮像光学系と撮像素子とを有する撮影ユニットと、該撮影ユニットにより得られた画像を記憶する画像記憶ユニットと、携帯端末本体の静止状態を検出する静止検出ユニットとを備え、前記静止状態が所定時間以上の継続したときのみ、撮影が実行される携帯端末。
- 第1の報知情報と第2の報知情報の少なくとも1つを報知する報知ユニットを備え、該第1の報知情報が、前記撮影が実行できないことを報知する情報であり、該第2の報知情報が、前記撮影が実行できることを報知する情報である請求項1に記載の携帯端末。
- 前記報知ユニットが、所定の音を発生する音発生部材を有する請求項2に記載の携帯端末。
- 前記報知ユニットが、所定の光を発生する光発生部材を有する請求項2に記載の携帯端末。
- 前記報知ユニットが、所定の振動を発生する振動発生部材を有する請求項2に記載の携帯端末。
- 前記所定の音が、前記第1の報知情報と前記第2の報知情報とで異なる請求項3に記載の携帯端末。
- 前記所定の光が、前記第1の報知情報と前記第2の報知情報とで異なる請求項4に記載の携帯端末。
- 前記所定の振動が、前記第1の報知情報と前記第2の報知情報とで異なる請求項5に記載の携帯端末。
- 前記報知ユニットが第3の報知情報を備え、該第3の報知情報が、前記携帯端末本体の静止状態を検出したことを報知する情報である請求項2に記載の携帯端末。
- 前記撮像光学系の焦点距離をf(mm)としたとき、下記の式(1)を満足することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の携帯端末。
0.5<f<10.0 - 前記撮像光学系のFナンバーをFnoとしたとき、下記の式(2)を満足することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の携帯端末。
1.0<Fno<5.0
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