JP2004361250A - 表示パネルの評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラズマディスプレイなどの表示パネルの表示品質が安定したことを確認したり、安定状態を仮想的に求めたりしたうえで、その表示パネルが良品であるか不良品であるかを判断することで、誤評価を防ぐ表示パネルの評価方法を提供する。
【解決手段】点灯された表示パネル101の表面の温度を複数の領域に分割して検出し、前記複数の領域で検出された温度が全ての領域において一定の条件を満たしているかを判定し、前記複数の領域の全てで条件を満たしている場合に前記点灯された表示パネル101の画像を撮像し、前記撮像した画像により前記表示パネル101の表示品質を評価する。
【選択図】 図1
【解決手段】点灯された表示パネル101の表面の温度を複数の領域に分割して検出し、前記複数の領域で検出された温度が全ての領域において一定の条件を満たしているかを判定し、前記複数の領域の全てで条件を満たしている場合に前記点灯された表示パネル101の画像を撮像し、前記撮像した画像により前記表示パネル101の表示品質を評価する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と称する)などの表示パネルの評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示パネルにはPDPや液晶パネルがあり、PDPの評価においても、液晶パネルと同じような評価方法が実施されていた。従来の表示パネルの評価方法としては、点灯具にてパネルを点灯し、その画像をカメラで撮像、処理するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図8は、前記特許文献1に記載された従来の表示パネル(液晶パネル)の評価のための装置を示すものである。
図8において、3は液晶パネル、4は液晶パネル3を載置して真空吸着により固定するステージ、11はステージ4の下方に配設されたバックライト、1は未検査の液晶パネル3を収納したカセット、2は液晶パネル3をたとえばカセット1からステージ4へ移載可能なロボット、5はステージ4の上方に配設され液晶パネル3に接触して駆動信号を印加するプローブ、10はプローブ5に接続された信号発生器、6はステージ4の上方に配設されたCCDカメラ、8はCCDカメラ6に接続された画像処理装置、7a、7b、7cはそれぞれ検査後の液晶パネル3を収納するカセットで、7aは良品、7bは不良品、7cはリペア品をそれぞれ収納するものである。
【0004】
この図8の装置においては、パネル3をステージ4に搭載し、プローブ5でプロービングした後、信号発生器10にて点灯した画像を、CCDカメラ6で撮像し、画像処理装置8でムラなどの表示品質を評価していた。
【0005】
評価方法としては、取り込んだ画像を2値処理するか、または、段階的に設けたしきい値により特徴量を抽出して、例えば、抽出したラベルの面積または濃度のいずれか、またはその両方から、ムラを検出していた。
【0006】
また、従来の表示パネルのための他の評価方法として、取り込んだ画像の濃淡値において濃度の分散値を処理するものがあった(例えば、特許文献2参照)。特許文献2では、濃淡データ記憶部で2次元的に展開された濃淡データに対して計測領域設定部にて最小分割領域からなる計測領域を割り当てて順次拡大しながら、濃度分散計測部の各計測領域ごとに濃度分散値を計測していた。そして良品計測時には、基準作成部で各計測領域ごとの濃度分散値から判定基準値を作成し、良品基準データ記憶部に登録していた。また判定処理部は、検査対象品の検査時に、各計測領域ごとの濃度分散値と判定基準値とを比較し濃度ムラ画質不良の判定を行っていた。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−218131号公報(図1)
【0008】
【特許文献2】
特開平8−29125号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
PDPは、2枚のガラスの間にヘリウムやネオンなどの高圧のガスを封入し、そこに電圧をかけることによって発光させる表示装置である。PDPの放電特性は、混合希ガス放電中での電子および励起粒子間反応に大きく依存するため、ガス組成状態および封入圧力状態に対して著しく変化する。そのため、PDPの表示品質を評価する場合、PDPを点灯した後、表示品質が安定するまでの一定の時間を要する。
【0010】
しかしながら、前記従来の構成では、PDPの表示品質が安定したかどうかの判断が行えないため、例えばムラのない良品のPDPであっても、表示品質が安定する前に評価すると不良品と判断してしまうという課題を有していた。
【0011】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、PDPなどの表示パネルの表示品質が安定したことを確認したり、安定状態を仮想的に求めたりしたうえで、その表示パネルが良品であるか不良品であるかを判断することで、誤評価を防ぐ表示パネルの評価方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の表示パネルの評価方法は、点灯された表示パネルの表面の温度を複数の領域に分割して検出し、前記複数の領域で検出された温度が全ての領域において一定の条件を満たしているかを判定し、前記複数の領域の全てで条件を満たしている場合に前記点灯された表示パネルの画像を撮像し、前記撮像した画像により前記表示パネルの表示品質を評価するものである。
【0013】
このようにすると、点灯された表示パネルの表面における複数の領域の全てについての検出温度が一定の条件を満たしているかを判定することで、表示パネルの表示品質が安定したことを確認したうえで、その表示パネルの画像を撮像してその表示品質を評価することができる。
【0014】
本発明の第2の表示パネルの評価方法は、点灯された表示パネルの表面の温度を複数の領域に分割して検出し、前記点灯された表示パネルの画像を撮像し、前記撮像された画像の輝度と前記複数の領域で検出された温度とから前記表示パネルの画像の輝度を領域ごとに補正し、前記補正した画像により前記表示パネルの表示品質を評価するものである。
【0015】
このようにすると、点灯された表示パネルの表面における複数の領域についての検出温度と、その温度における各領域での表示パネルの取り込み画像の輝度とから、表示パネルの表示品質が安定するときのこの表示パネルの各領域の輝度を仮想的に求めることができて、その表示パネルの表示品質を評価することができる。
【0016】
本発明の第3の表示パネルの評価方法は、点灯された表示パネルの表面の温度を複数の領域に分割して検出し、前記複数の領域で検出された温度から前記表示パネルの表示を領域ごとに補正し、前記補正された表示パネルの画像を撮像し、前記撮像した画像により前記表示パネルの表示品質を評価するものである。
【0017】
このようにすると、点灯された表示パネルの表面における複数の領域についての検出温度から、この温度が表示パネルの表示品質が安定するときの温度となるように表示パネルの表示を領域ごとに補正したうえで、その表示品質を評価するため、表示パネルの表示の補正によりその表示品質を迅速に安定させて、その表示品質を評価することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図である。また、図2は、本発明の実施の形態1のPDPの表示品質の評価のフローを示す図である。
【0019】
図1において、101は検査対象としてのPDPで、点灯装置102にて発光するように構成されている。103は画像取り込みカメラで、レンズ104を有する。カメラ103は画像処理装置105に接続され、この画像処理装置105はホストコンピュータ106に接続されている。110は、PDP101の表面の温度分布を測定するためのサーモグラフィで、サーモグラフィ用レンズ111を有するとともに、ホストコンピュータ106に接続されている。すなわち、画像処理装置105とサーモグラフィ110とが有機的に関連して、PDP101の表示品質の評価のためのシステムを構成している。
【0020】
このような図1のシステムによって、図2のフローにしたがい、PDP101の表示品質を評価する。まず、PDP101の表面温度分布をサーモグラフィ110で測定する(S201)。このとき、サーモグラフィ用レンズ111にて、所定の測定倍率に設定しておく。そして、測定したデータをホストコンピュータ106にて処理し、PDP101の表示品質が安定した状態であるかどうかを調べるために、PDP101の温度分布が一定の条件を満たしているかどうかを判定する(S202)。ここで、温度分布がいまだ一定の条件を満たしていない場合には、任意の時間をおいて、再度、サーモグラフィ110で測定する(S201)。
【0021】
測定結果が一定の条件を満たした場合は、PDP101の画像を画像取り込みカメラ103で撮像し(S203)、撮像した画像を画像処理装置105にて処理し(S204)、ホストコンピュータ106にて品質評価を行う(S205)。
【0022】
図3は、PDP101の表面の温度分布をM×Nの領域毎に検出した例を示す。ここで、各領域の温度をT(M,N)とし、表示品質が安定した状態となる温度をT0とすると、全ての領域について
T(1,1)、…T(M,N) ≧ T0
を満たした場合にのみ、表示品質を評価する。
【0023】
図3の例では、T(m,n)<T0であるとする。この場合は、T(m,n)≧T0を満たすまで待ったうえで、評価を行う。なお、領域の分割数(M,N)は任意であり、PDP101の表示画素のグループ毎に分割したり、PDP101の表示画素毎に分割したり、PDP101の表示画素を細分して分割したりすることができる。
【0024】
かかる構成によれば、PDP101の表面温度分布を測定し、その温度分布が一定の条件を満たしていることの確認により表示品質が安定したことを確認した後に、その表示状態を測定して表示品質を評価することが可能となる。このため、表示品質が安定する前に評価することによって不良品と判断してしまうことがなく、PDPの品質を正しく評価することができる。
【0025】
なお、本実施の形態1においては温度検出器としてサーモグラフィ110を用いたが、温度検出器には例えば熱電対などの他の手段を用いても良い。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図である。図4において、図1と同じ部材については同じ符号を用い、その詳細な説明を省略する。また、図5は、本発明の実施の形態2のPDPの表示品質の評価のフローを示す図である。
【0026】
図4において、401は画像補正演算装置で、ホストコンピュータ106からの指令によって、画像処理装置105にて得られた画像データに所定の補正を行うものである。
【0027】
このような図4のシステムによって、図5のフローにしたがい、PDP101の表示品質を評価する。まず、PDP101の表面温度分布をサーモグラフィ110で測定する(S501)。このとき、サーモグラフィ用レンズ111にて、所定の測定倍率に設定しておく。次に、PDP101の画像を画像取り込みカメラ103で撮像し、画像処理装置105に蓄積する(S502)。そして、蓄積された画像をサーモグラフィ110で測定した温度分布のデータと照らし合わせてホストコンピュータ106にて処理し、PDP101の表示品質を評価する。
【0028】
このとき、例えば前述の図3の場合は、領域(m,n)における温度T(m,n)は
T(m,n) < T0
で、表示品質が安定したし状態となる温度T0に達していない。
【0029】
そこで、この場合は、画像補正演算装置401において画像補正を行う(S503)。すなわち、カメラ103にて取り込んだ画像における領域(m,n)の輝度がCであったとすると、補正係数をκとして、この輝度Cに
κ×T0/T(m,n)
を乗じる。
【0030】
これにより、表示品質状態が安定したときの画像すなわち表示品質の評価が可能となる温度のときの画像を、計算により求めることができる。
ここで、補正係数κは、実験的に得られた値やその他の値を用いることができる。また、補正係数κは、温度との関係を多項式で表現したものを用いても良い。
【0031】
そして、補正した画像を画像処理装置105にて処理し(S504)、ホストコンピュータ106にて品質評価を行う(S505)。
かかる構成によれば、任意の時間にPDP101の表面温度分布を測定して、そのデータから、カメラ103による画像を補正することが可能となる。このため、表示品質が安定する前においても、安定後の状態を求めることができ、PDPの表示品質を評価することができる。
【0032】
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図である。図6において、図1と同じ部材については同じ符号を用い、その詳細な説明を省略する。また、図7は、本発明の実施の形態3のPDPの表示品質の評価のフローを示す図である。
【0033】
図6において、601はPDP点灯補正演算装置で、ホストコンピュータ106からの指令によって、PDP101の点灯状態を制御するものである。
このような図6のシステムによって、図7のフローにしたがい、PDP101の表示品質を評価する。まず、PDP101の表面温度分布をサーモグラフィ110で測定する(S701)。このとき、サーモグラフィ用レンズ111にて、所定の測定倍率に設定しておく。次に、測定された表面温度分布に基づき、点灯補正演算装置601で、PDP101に供給するエネルギを制御して、その表示補正を行う(S702)。そして、この表示補正が行われた画像を画像取り込みカメラ103で撮像し(S703)、画像処理装置105とホストコンピュータ106にて処理し、PDP101の表示品質を評価する(S705)。
【0034】
次にS702における表示補正の詳細について説明する。例えば、前述の図3の場合は、
T(m,n) < T0
である。この場合において、PDP101の表示電圧に関し、補正係数をρとして、(m,n)の領域の表示電圧Vに、
ρ×T0/T(m,n)
を乗じて、PDP101に印加する電圧を高めに補正することで、その温度を変化させて、安定した状態の画像を得ることができる。
【0035】
ここで、補正係数ρは、実験的に得られた値やその他の値を用いることができる。また、補正係数ρは、温度との関係を多項式で表現したものを用いても良い。
【0036】
かかる構成によれば、任意の時間にPDP101の表面温度分布を測定し、その温度に応じてPDP101への印加電圧を補正することにより、すなわち所定の表面温度となるようにその印加電圧を補正することにより、そのデータから直接パネルの表示品質を評価することが可能となる。このため、表示品質が安定する前においても、強制的に安定後の状態を求めることができて、PDP101の表示品質を評価することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、点灯された表示パネルの表面の複数の領域の全てについての検出温度が一定の条件を満たしているかを判定することで、表示パネルの表示品質が安定したことを確認したうえで、その表示パネルの画像を撮像して、表示パネルが良品であるか不良品であるかを判断でき、したがって誤評価を防ぐことができる。
【0038】
また本発明によれば、点灯された表示パネルの表面の複数の領域についての検出温度と、その温度における複数の領域の取り込み画像の輝度とから、表示パネルの表示品質が安定するときのこの表示パネルの領域ごとの輝度を仮想的に求めて、その表示品質を評価することができるため、表示品質が安定する前でも、安定状態を仮想的に求めることで、生産性を下げることなく表示パネルを評価することができる。
【0039】
さらに本発明によれば、点灯された表示パネルの表面の複数の領域についての検出温度から、この温度が表示パネルの表示品質が安定するときの温度となるように表示パネルの表示を領域ごとに補正したうえで、その表示品質を評価するため、表示パネルの領域ごとの表示の補正によりその表示品質を迅速に安定させて、その表示品質を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図
【図2】本発明の実施の形態1のPDPの評価方法のフロー図
【図3】PDPの表示時の温度分布の例を示す図
【図4】本発明の実施の形態2のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図
【図5】本発明の実施の形態2のPDPの評価方法のフロー図
【図6】本発明の実施の形態3のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図
【図7】本発明の実施の形態3のPDPの評価方法のフロー図
【図8】表示パネルの評価を行うための従来の装置の構成図
【符号の説明】
101 PDP
102 点灯装置
103 画像取り込みカメラ
105 画像処理装置
106 ホストコンピュータ
110 サーモグラフィ
401 画像補正演算装置
601 PDP点灯補正演算装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と称する)などの表示パネルの評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示パネルにはPDPや液晶パネルがあり、PDPの評価においても、液晶パネルと同じような評価方法が実施されていた。従来の表示パネルの評価方法としては、点灯具にてパネルを点灯し、その画像をカメラで撮像、処理するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図8は、前記特許文献1に記載された従来の表示パネル(液晶パネル)の評価のための装置を示すものである。
図8において、3は液晶パネル、4は液晶パネル3を載置して真空吸着により固定するステージ、11はステージ4の下方に配設されたバックライト、1は未検査の液晶パネル3を収納したカセット、2は液晶パネル3をたとえばカセット1からステージ4へ移載可能なロボット、5はステージ4の上方に配設され液晶パネル3に接触して駆動信号を印加するプローブ、10はプローブ5に接続された信号発生器、6はステージ4の上方に配設されたCCDカメラ、8はCCDカメラ6に接続された画像処理装置、7a、7b、7cはそれぞれ検査後の液晶パネル3を収納するカセットで、7aは良品、7bは不良品、7cはリペア品をそれぞれ収納するものである。
【0004】
この図8の装置においては、パネル3をステージ4に搭載し、プローブ5でプロービングした後、信号発生器10にて点灯した画像を、CCDカメラ6で撮像し、画像処理装置8でムラなどの表示品質を評価していた。
【0005】
評価方法としては、取り込んだ画像を2値処理するか、または、段階的に設けたしきい値により特徴量を抽出して、例えば、抽出したラベルの面積または濃度のいずれか、またはその両方から、ムラを検出していた。
【0006】
また、従来の表示パネルのための他の評価方法として、取り込んだ画像の濃淡値において濃度の分散値を処理するものがあった(例えば、特許文献2参照)。特許文献2では、濃淡データ記憶部で2次元的に展開された濃淡データに対して計測領域設定部にて最小分割領域からなる計測領域を割り当てて順次拡大しながら、濃度分散計測部の各計測領域ごとに濃度分散値を計測していた。そして良品計測時には、基準作成部で各計測領域ごとの濃度分散値から判定基準値を作成し、良品基準データ記憶部に登録していた。また判定処理部は、検査対象品の検査時に、各計測領域ごとの濃度分散値と判定基準値とを比較し濃度ムラ画質不良の判定を行っていた。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−218131号公報(図1)
【0008】
【特許文献2】
特開平8−29125号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
PDPは、2枚のガラスの間にヘリウムやネオンなどの高圧のガスを封入し、そこに電圧をかけることによって発光させる表示装置である。PDPの放電特性は、混合希ガス放電中での電子および励起粒子間反応に大きく依存するため、ガス組成状態および封入圧力状態に対して著しく変化する。そのため、PDPの表示品質を評価する場合、PDPを点灯した後、表示品質が安定するまでの一定の時間を要する。
【0010】
しかしながら、前記従来の構成では、PDPの表示品質が安定したかどうかの判断が行えないため、例えばムラのない良品のPDPであっても、表示品質が安定する前に評価すると不良品と判断してしまうという課題を有していた。
【0011】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、PDPなどの表示パネルの表示品質が安定したことを確認したり、安定状態を仮想的に求めたりしたうえで、その表示パネルが良品であるか不良品であるかを判断することで、誤評価を防ぐ表示パネルの評価方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の表示パネルの評価方法は、点灯された表示パネルの表面の温度を複数の領域に分割して検出し、前記複数の領域で検出された温度が全ての領域において一定の条件を満たしているかを判定し、前記複数の領域の全てで条件を満たしている場合に前記点灯された表示パネルの画像を撮像し、前記撮像した画像により前記表示パネルの表示品質を評価するものである。
【0013】
このようにすると、点灯された表示パネルの表面における複数の領域の全てについての検出温度が一定の条件を満たしているかを判定することで、表示パネルの表示品質が安定したことを確認したうえで、その表示パネルの画像を撮像してその表示品質を評価することができる。
【0014】
本発明の第2の表示パネルの評価方法は、点灯された表示パネルの表面の温度を複数の領域に分割して検出し、前記点灯された表示パネルの画像を撮像し、前記撮像された画像の輝度と前記複数の領域で検出された温度とから前記表示パネルの画像の輝度を領域ごとに補正し、前記補正した画像により前記表示パネルの表示品質を評価するものである。
【0015】
このようにすると、点灯された表示パネルの表面における複数の領域についての検出温度と、その温度における各領域での表示パネルの取り込み画像の輝度とから、表示パネルの表示品質が安定するときのこの表示パネルの各領域の輝度を仮想的に求めることができて、その表示パネルの表示品質を評価することができる。
【0016】
本発明の第3の表示パネルの評価方法は、点灯された表示パネルの表面の温度を複数の領域に分割して検出し、前記複数の領域で検出された温度から前記表示パネルの表示を領域ごとに補正し、前記補正された表示パネルの画像を撮像し、前記撮像した画像により前記表示パネルの表示品質を評価するものである。
【0017】
このようにすると、点灯された表示パネルの表面における複数の領域についての検出温度から、この温度が表示パネルの表示品質が安定するときの温度となるように表示パネルの表示を領域ごとに補正したうえで、その表示品質を評価するため、表示パネルの表示の補正によりその表示品質を迅速に安定させて、その表示品質を評価することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図である。また、図2は、本発明の実施の形態1のPDPの表示品質の評価のフローを示す図である。
【0019】
図1において、101は検査対象としてのPDPで、点灯装置102にて発光するように構成されている。103は画像取り込みカメラで、レンズ104を有する。カメラ103は画像処理装置105に接続され、この画像処理装置105はホストコンピュータ106に接続されている。110は、PDP101の表面の温度分布を測定するためのサーモグラフィで、サーモグラフィ用レンズ111を有するとともに、ホストコンピュータ106に接続されている。すなわち、画像処理装置105とサーモグラフィ110とが有機的に関連して、PDP101の表示品質の評価のためのシステムを構成している。
【0020】
このような図1のシステムによって、図2のフローにしたがい、PDP101の表示品質を評価する。まず、PDP101の表面温度分布をサーモグラフィ110で測定する(S201)。このとき、サーモグラフィ用レンズ111にて、所定の測定倍率に設定しておく。そして、測定したデータをホストコンピュータ106にて処理し、PDP101の表示品質が安定した状態であるかどうかを調べるために、PDP101の温度分布が一定の条件を満たしているかどうかを判定する(S202)。ここで、温度分布がいまだ一定の条件を満たしていない場合には、任意の時間をおいて、再度、サーモグラフィ110で測定する(S201)。
【0021】
測定結果が一定の条件を満たした場合は、PDP101の画像を画像取り込みカメラ103で撮像し(S203)、撮像した画像を画像処理装置105にて処理し(S204)、ホストコンピュータ106にて品質評価を行う(S205)。
【0022】
図3は、PDP101の表面の温度分布をM×Nの領域毎に検出した例を示す。ここで、各領域の温度をT(M,N)とし、表示品質が安定した状態となる温度をT0とすると、全ての領域について
T(1,1)、…T(M,N) ≧ T0
を満たした場合にのみ、表示品質を評価する。
【0023】
図3の例では、T(m,n)<T0であるとする。この場合は、T(m,n)≧T0を満たすまで待ったうえで、評価を行う。なお、領域の分割数(M,N)は任意であり、PDP101の表示画素のグループ毎に分割したり、PDP101の表示画素毎に分割したり、PDP101の表示画素を細分して分割したりすることができる。
【0024】
かかる構成によれば、PDP101の表面温度分布を測定し、その温度分布が一定の条件を満たしていることの確認により表示品質が安定したことを確認した後に、その表示状態を測定して表示品質を評価することが可能となる。このため、表示品質が安定する前に評価することによって不良品と判断してしまうことがなく、PDPの品質を正しく評価することができる。
【0025】
なお、本実施の形態1においては温度検出器としてサーモグラフィ110を用いたが、温度検出器には例えば熱電対などの他の手段を用いても良い。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図である。図4において、図1と同じ部材については同じ符号を用い、その詳細な説明を省略する。また、図5は、本発明の実施の形態2のPDPの表示品質の評価のフローを示す図である。
【0026】
図4において、401は画像補正演算装置で、ホストコンピュータ106からの指令によって、画像処理装置105にて得られた画像データに所定の補正を行うものである。
【0027】
このような図4のシステムによって、図5のフローにしたがい、PDP101の表示品質を評価する。まず、PDP101の表面温度分布をサーモグラフィ110で測定する(S501)。このとき、サーモグラフィ用レンズ111にて、所定の測定倍率に設定しておく。次に、PDP101の画像を画像取り込みカメラ103で撮像し、画像処理装置105に蓄積する(S502)。そして、蓄積された画像をサーモグラフィ110で測定した温度分布のデータと照らし合わせてホストコンピュータ106にて処理し、PDP101の表示品質を評価する。
【0028】
このとき、例えば前述の図3の場合は、領域(m,n)における温度T(m,n)は
T(m,n) < T0
で、表示品質が安定したし状態となる温度T0に達していない。
【0029】
そこで、この場合は、画像補正演算装置401において画像補正を行う(S503)。すなわち、カメラ103にて取り込んだ画像における領域(m,n)の輝度がCであったとすると、補正係数をκとして、この輝度Cに
κ×T0/T(m,n)
を乗じる。
【0030】
これにより、表示品質状態が安定したときの画像すなわち表示品質の評価が可能となる温度のときの画像を、計算により求めることができる。
ここで、補正係数κは、実験的に得られた値やその他の値を用いることができる。また、補正係数κは、温度との関係を多項式で表現したものを用いても良い。
【0031】
そして、補正した画像を画像処理装置105にて処理し(S504)、ホストコンピュータ106にて品質評価を行う(S505)。
かかる構成によれば、任意の時間にPDP101の表面温度分布を測定して、そのデータから、カメラ103による画像を補正することが可能となる。このため、表示品質が安定する前においても、安定後の状態を求めることができ、PDPの表示品質を評価することができる。
【0032】
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図である。図6において、図1と同じ部材については同じ符号を用い、その詳細な説明を省略する。また、図7は、本発明の実施の形態3のPDPの表示品質の評価のフローを示す図である。
【0033】
図6において、601はPDP点灯補正演算装置で、ホストコンピュータ106からの指令によって、PDP101の点灯状態を制御するものである。
このような図6のシステムによって、図7のフローにしたがい、PDP101の表示品質を評価する。まず、PDP101の表面温度分布をサーモグラフィ110で測定する(S701)。このとき、サーモグラフィ用レンズ111にて、所定の測定倍率に設定しておく。次に、測定された表面温度分布に基づき、点灯補正演算装置601で、PDP101に供給するエネルギを制御して、その表示補正を行う(S702)。そして、この表示補正が行われた画像を画像取り込みカメラ103で撮像し(S703)、画像処理装置105とホストコンピュータ106にて処理し、PDP101の表示品質を評価する(S705)。
【0034】
次にS702における表示補正の詳細について説明する。例えば、前述の図3の場合は、
T(m,n) < T0
である。この場合において、PDP101の表示電圧に関し、補正係数をρとして、(m,n)の領域の表示電圧Vに、
ρ×T0/T(m,n)
を乗じて、PDP101に印加する電圧を高めに補正することで、その温度を変化させて、安定した状態の画像を得ることができる。
【0035】
ここで、補正係数ρは、実験的に得られた値やその他の値を用いることができる。また、補正係数ρは、温度との関係を多項式で表現したものを用いても良い。
【0036】
かかる構成によれば、任意の時間にPDP101の表面温度分布を測定し、その温度に応じてPDP101への印加電圧を補正することにより、すなわち所定の表面温度となるようにその印加電圧を補正することにより、そのデータから直接パネルの表示品質を評価することが可能となる。このため、表示品質が安定する前においても、強制的に安定後の状態を求めることができて、PDP101の表示品質を評価することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、点灯された表示パネルの表面の複数の領域の全てについての検出温度が一定の条件を満たしているかを判定することで、表示パネルの表示品質が安定したことを確認したうえで、その表示パネルの画像を撮像して、表示パネルが良品であるか不良品であるかを判断でき、したがって誤評価を防ぐことができる。
【0038】
また本発明によれば、点灯された表示パネルの表面の複数の領域についての検出温度と、その温度における複数の領域の取り込み画像の輝度とから、表示パネルの表示品質が安定するときのこの表示パネルの領域ごとの輝度を仮想的に求めて、その表示品質を評価することができるため、表示品質が安定する前でも、安定状態を仮想的に求めることで、生産性を下げることなく表示パネルを評価することができる。
【0039】
さらに本発明によれば、点灯された表示パネルの表面の複数の領域についての検出温度から、この温度が表示パネルの表示品質が安定するときの温度となるように表示パネルの表示を領域ごとに補正したうえで、その表示品質を評価するため、表示パネルの領域ごとの表示の補正によりその表示品質を迅速に安定させて、その表示品質を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図
【図2】本発明の実施の形態1のPDPの評価方法のフロー図
【図3】PDPの表示時の温度分布の例を示す図
【図4】本発明の実施の形態2のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図
【図5】本発明の実施の形態2のPDPの評価方法のフロー図
【図6】本発明の実施の形態3のPDPの評価方法を実施するための装置の構成図
【図7】本発明の実施の形態3のPDPの評価方法のフロー図
【図8】表示パネルの評価を行うための従来の装置の構成図
【符号の説明】
101 PDP
102 点灯装置
103 画像取り込みカメラ
105 画像処理装置
106 ホストコンピュータ
110 サーモグラフィ
401 画像補正演算装置
601 PDP点灯補正演算装置
Claims (3)
- 点灯された表示パネルの表面の温度を複数の領域に分割して検出し、前記複数の領域で検出された温度が全ての領域において一定の条件を満たしているかを判定し、前記複数の領域の全てで条件を満たしている場合に前記点灯された表示パネルの画像を撮像し、前記撮像した画像により前記表示パネルの表示品質を評価することを特徴とする表示パネルの評価方法。
- 点灯された表示パネルの表面の温度を複数の領域に分割して検出し、前記点灯された表示パネルの画像を撮像し、前記撮像された画像の輝度と前記複数の領域で検出された温度とから前記表示パネルの画像の輝度を領域ごとに補正し、前記補正した画像により前記表示パネルの表示品質を評価することを特徴とする表示パネルの評価方法。
- 点灯された表示パネルの表面の温度を複数の領域に分割して検出し、前記複数の領域で検出された温度から前記表示パネルの表示を領域ごとに補正し、前記補正された表示パネルの画像を撮像し、前記撮像した画像により前記表示パネルの表示品質を評価することを特徴とする表示パネルの評価方法。
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---|---|---|---|
JP2003160135A JP2004361250A (ja) | 2003-06-05 | 2003-06-05 | 表示パネルの評価方法 |
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JP2013164420A (ja) * | 2007-07-06 | 2013-08-22 | Nikon Corp | 計測装置 |
CN113075230A (zh) * | 2021-03-26 | 2021-07-06 | 重庆烯宇新材料科技有限公司 | 大尺寸点亮显示外观检验方法 |
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2003
- 2003-06-05 JP JP2003160135A patent/JP2004361250A/ja active Pending
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