JP2004359927A - ポリイミド樹脂組成物及びポリイミド樹脂シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 吸水性が低く、寸法安定性、力学的物性、及び各種被着体に対する密着性等に優れた成形体を得るに適するポリイミド樹脂組成物及びポリイミド樹脂シートを提供する。
【解決手段】 結晶性ポリイミド樹脂10〜99重量%及び非晶性ポリイミド樹脂1〜90重量%を含有する樹脂混合物を樹脂成分としてなり、Tgより50℃低い温度から融点より20℃高い温度まで2℃/分で昇温する過程における樹脂混合物の結晶融解に起因する発熱量(Xa)と、融点より20℃高い温度からTgより50℃低い温度まで2℃/分で降温する過程における樹脂混合物の結晶化に起因する発熱量(Xb)と、上記降温過程における結晶性ポリイミド樹脂単体の結晶化に起因する発熱量(Xc)とが、下記関係式を満たすポリイミド樹脂組成物及びポリイミド樹脂シート。
0.05≦{1−(Xa/Xb)}×(Xb/Xc)≦0.9
【選択図】 なし
【解決手段】 結晶性ポリイミド樹脂10〜99重量%及び非晶性ポリイミド樹脂1〜90重量%を含有する樹脂混合物を樹脂成分としてなり、Tgより50℃低い温度から融点より20℃高い温度まで2℃/分で昇温する過程における樹脂混合物の結晶融解に起因する発熱量(Xa)と、融点より20℃高い温度からTgより50℃低い温度まで2℃/分で降温する過程における樹脂混合物の結晶化に起因する発熱量(Xb)と、上記降温過程における結晶性ポリイミド樹脂単体の結晶化に起因する発熱量(Xc)とが、下記関係式を満たすポリイミド樹脂組成物及びポリイミド樹脂シート。
0.05≦{1−(Xa/Xb)}×(Xb/Xc)≦0.9
【選択図】 なし
Description
本発明は、ポリイミド樹脂組成物、及び、そのポリイミド樹脂組成物を用いたポリイミド樹脂シートに関する。
ポリイミド樹脂シートは、種々のプラスチックシートの中でも、耐熱性、低温特性、耐薬品性、電気特性等に優れていることから、電子機器(電気機器も含む)用途の材料としてのみならず、宇宙分野や航空分野から電子通信分野まで幅広く用いられている。尚、本発明で言うシートにはフィルムも包含される。
しかし、上記ポリイミド樹脂シートも種々の要求性能を十分に満足するものではなく、用途に応じて種々の性能を併せ持つことが要求されている。特に電子機器用途の材料としては、高性能化、高機能化、小型化等に対応するために、吸水率(吸湿率)の低いポリイミド樹脂シートが望まれている。吸水率(吸湿率)を低くすることにより、吸水(吸湿)による誘電率などの電気的特性の低下や吸水(吸湿)・膨張による寸法変化の発生等の不具合を抑制することができる。又、吸水率(吸湿率)を低くすること以外にも、例えばTAB用テープの製造を考えると、応力を受ける工程や温度変化を受ける工程を数多く含むため、基材シート(ベースシート)としてのポリイミド樹脂シートには、応力や温度変化による寸法の変化が小さいこと、即ち、寸法安定性に優れていることが要求される。
このように、高性能化、高機能化、小型化等に伴い、TAB用テープやフレキシブルプリント基板の基材シートや積層板用樹脂としては、耐熱性以外にも、熱や吸水(吸湿)による寸法変化が小さく、弾性率が高いことが望まれている。
ポリイミド樹脂シートの市販品としては、例えば、東レ・デュポン社製の商品名「カプトン」、宇部興産社製の商品名「ユーピレックス」、鐘淵化学工業社製の商品名「アピカル」等が挙げられる。
しかし、これらのポリイミド樹脂シートを構成するポリイミド樹脂は、いずれも非熱可塑性ポリイミド樹脂であるため、耐熱性は高いが、軟化温度に達する前に分解してしまう。そのため、ポリイミド樹脂シートの成形(製膜)に際しては溶液キャスト法(流延法)を採っている。このように、非熱可塑性ポリイミド樹脂の場合には、熱による成形加工が困難であるという問題点、設備費や製造コストが高くなるという問題点、リサイクルが困難であるという問題点等がある。
一方、熱可塑性ポリイミド樹脂は、熱による成形加工性には優れているが、ガラス転移温度(Tg)以上の温度では寸法変化が大きいという問題点がある。熱可塑性ポリイミド樹脂を結晶化させることにより、寸法安定性を向上させることはできるが、結晶化させた熱可塑性ポリイミド樹脂は、脆弱化して割れ易くなるため、成形時や成形体の使用時に不具合を生じることが多いという別の問題点が発生する。
このような問題点を解決するために種々の試みがなされており、例えば、結晶化速度が遅いポリイミド樹脂5〜60重量%と結晶化速度が速いポリイミド樹脂40〜95重量%とを含有してなるポリイミド樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、上記ポリイミド樹脂組成物は、含有される2種類のポリイミド樹脂がいずれも
結晶性を有しているため、結晶化速度や結晶化度の制御が難しく、上記脆弱化に伴う問題点の発生を十分に抑制し得るものではない。このように、種々の要求性能を十分に満足するポリイミド樹脂やポリイミド樹脂シートは実用化されていないのが現状である。
特開2000−191907号公報
結晶性を有しているため、結晶化速度や結晶化度の制御が難しく、上記脆弱化に伴う問題点の発生を十分に抑制し得るものではない。このように、種々の要求性能を十分に満足するポリイミド樹脂やポリイミド樹脂シートは実用化されていないのが現状である。
本発明の目的は、上記問題点及び現状に鑑み、吸水性(吸湿性)が低く、高温高湿下においても優れた寸法安定性を発現すると共に、優れた力学的物性や各種被着体に対する優れた密着性等を兼備する成形体を得るに適するポリイミド樹脂組成物、及び、そのポリイミド樹脂組成物を用いたポリイミド樹脂シートを提供することにある。
本発明等は、上記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定量の結晶性ポリイミド樹脂と特定量の非晶性ポリイミド樹脂とを複合させ、且つ、昇温時の発熱量、降温時の発熱量及び降温時の上記結晶性ポリイミド樹脂単体の発熱量を特定の関係とすることにより、結晶化速度や結晶化度の制御が容易となって、吸水性(吸湿性)が低く、高温高湿下においても優れた寸法安定性を発現すると共に、優れた力学的物性や各種被着体に対する優れた密着性等を兼備する成形体を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、請求項1に記載の発明(本発明)によるポリイミド樹脂組成物は、結晶性ポリイミド樹脂10〜99重量%及び非晶性ポリイミド樹脂1〜90重量%を含有するポリイミド樹脂混合物を樹脂成分としてなり、且つ、示差走査熱量計を用いて、ガラス転移温度より50℃低い温度から融点より20℃高い温度まで昇温速度2℃/分で昇温する昇温過程における上記ポリイミド樹脂混合物の結晶融解に起因する発熱量(Xa)と、融点より20℃高い温度からガラス転移温度より50℃低い温度まで降温速度2℃/分で降温する降温過程における上記ポリイミド樹脂混合物の結晶化に起因する発熱量(Xb)と、上記降温過程における上記結晶性ポリイミド樹脂単体の結晶化に起因する発熱量(Xc)とが、下記関係式(I)を満たすことを特徴とする。
0.05≦{1−(Xa/Xb)}×(Xb/Xc)≦0.9 (I)
請求項2に記載の発明によるポリイミド樹脂組成物は、上記請求項1に記載のポリイミド樹脂組成物において、結晶性ポリイミド樹脂及び非晶性ポリイミド樹脂が熱可塑性ポリイミド樹脂であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によるポリイミド樹脂組成物は、上記請求項1に記載のポリイミド樹脂組成物において、結晶性ポリイミド樹脂及び非晶性ポリイミド樹脂が熱可塑性ポリイミド樹脂であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によるポリイミド樹脂組成物は、上記請求項1又は請求項2に記載のポリイミド樹脂組成物において、非晶性ポリイミド樹脂を構成する
テトラカルボン酸又はその二無水物が芳香族テトラカルボン酸又はその二無水物であることを特徴とする。
テトラカルボン酸又はその二無水物が芳香族テトラカルボン酸又はその二無水物であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によるポリイミド樹脂組成物は、上記請求項3に記載のポリイミド樹脂組成物において、非晶性ポリイミド樹脂を構成する芳香族テトラカルボン酸又はその二無水物が下記化学式(1)又は下記化学式(2)で表されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によるポリイミド樹脂組成物は、上記請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のポリイミド樹脂組成物において、更に、層状珪酸塩が含有されてなることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によるポリイミド樹脂組成物は、上記請求項6に記載のポリイミド樹脂組成物において、層状珪酸塩がモンモリロナイト、ヘクトライト、膨潤性マイカ及びバーミキュライトからなる群より選択される少なくとも1種類であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によるポリイミド樹脂組成物は、上記請求項6又は請求項7に記載のポリイミド樹脂組成物において、層状珪酸塩の結晶層間がカチオン性化合物によりカチオン交換されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によるポリイミド樹脂組成物は、請求項8に記載のポリイミド樹脂組成物において、結晶層間のカチオン性化合物が4級ホスホニウム塩又はイミダゾリウム塩であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によるポリイミド樹脂組成物は、上記請求項6〜請求項9のいずれか1項に記載のポリイミド樹脂組成物において、ポリイミド樹脂混合物100重量部に対し、層状珪酸塩0.1〜25重量部が含有されてなることを特徴とする。
請求項11に記載の発明(本発明)によるポリイミド樹脂シートは、上記請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のポリイミド樹脂組成物を用いて作製されることを特徴とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリイミド樹脂組成物は、結晶性ポリイミド樹脂10〜99重量%及び非晶性ポリイミド樹脂1〜90重量%を含有するポリイミド樹脂混合物を樹脂成分としてなる。
本発明で用いられる結晶性ポリイミド樹脂及び非晶性ポリイミド樹脂は、熱可塑性ポリイミド樹脂であることが好ましい。上記結晶性ポリイミド樹脂及び/又は非晶性ポリイミド樹脂が非熱可塑性ポリイミド樹脂であると、熱による成形加工が困難となったり、設備費や製造コストが高くなったり、リサイクルが困難となったりすることがある。
又、本発明で用いられる結晶性ポリイミド樹脂及び非晶性ポリイミド樹脂は、特に限定されるものではないが、分子量が4000〜100000であることが好ましい。上記結晶性ポリイミド樹脂及び/又は非晶性ポリイミド樹脂の分子量が4000未満であると、得られるポリイミド樹脂組成物やそのポリイミド樹脂組成物を用いて作製した例えばポリイミド樹脂シートなどのポリイミド樹脂成形体の力学的物性、耐熱性、寸法安定性等が不十分となることがあり、逆に上記結晶性ポリイミド樹脂及び/又は非晶性ポリイミド樹脂の分子量が100000を超えると、得られるポリイミド樹脂組成物の成形加工性が低下することがある。
上記結晶性ポリイミド樹脂及び非晶性ポリイミド樹脂は、テトラカルボン酸又はその二無水物とジアミンとの反応により合成される。
上記テトラカルボン酸又はその二無水物としては、特に限定されるものではないが、例えば、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらのテトラカルボン酸又はその二無水物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
又、上記ジアミンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ジアミノベンゼン等が挙げられる。これらのジアミンは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記テトラカルボン酸又はその二無水物の中でも、本発明で用いられる非晶性ポリイミド樹脂の耐熱性の観点から、ポリイミドを構成するテトラカルボン酸又はその二無水物としては、芳香族テトラカルボン酸又はその二無水物であることが好ましく、中でも、前記化学式(1)又は前記化学式(2)で表される芳香族テトラカルボン酸又はその二無水物であることがより好ましい。これらの芳香族テトラカルボン酸又はその二無水物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
又、本発明で用いられる非晶性ポリイミド樹脂を構成するテトラカルボン酸又はその二
無水物とジアミンとが結合してなる単位ユニットは、特に限定されるものではないが、分子量が500以上であることが好ましい。上記単位ユニットの分子量が500未満であると、得られるポリイミド樹脂組成物ひいてはポリイミド樹脂成形体の力学的物性、耐熱性、寸法安定性等が不十分となることがある。
無水物とジアミンとが結合してなる単位ユニットは、特に限定されるものではないが、分子量が500以上であることが好ましい。上記単位ユニットの分子量が500未満であると、得られるポリイミド樹脂組成物ひいてはポリイミド樹脂成形体の力学的物性、耐熱性、寸法安定性等が不十分となることがある。
本発明のポリイミド樹脂組成物を構成するポリイミド樹脂混合物は、結晶性ポリイミド樹脂10〜99重量%及び非晶性ポリイミド樹脂1〜90重量%を含有していることが必要である。
上記ポリイミド樹脂混合物中の結晶性ポリイミド樹脂の含有量が10重量%未満であるか、非晶性ポリイミド樹脂の含有量が90重量%を超えると、得られるポリイミド樹脂組成物ひいてはポリイミド樹脂成形体の吸水性(吸湿性)が高くなったり、ガラス転移温度以上の温度領域における熱線膨張率が大きくなり、逆に上記ポリイミド樹脂混合物中の結晶性ポリイミド樹脂の含有量が99重量%を超えるか、非晶性ポリイミド樹脂の含有量が1重量%未満であると、得られるポリイミド樹脂組成物ひいてはポリイミド樹脂成形体が脆弱化する。
本発明のポリイミド樹脂組成物は、示差走査熱量計を用いて、ガラス転移温度より50℃低い温度から融点より20℃高い温度まで昇温速度2℃/分で昇温する昇温過程における上記ポリイミド樹脂混合物の結晶融解に起因する発熱量(Xa)と、融点より20℃高い温度からガラス転移温度より50℃低い温度まで降温速度2℃/分で降温する降温過程における上記ポリイミド樹脂混合物の結晶化に起因する発熱量(Xb)と、上記降温過程における上記結晶性ポリイミド樹脂単体の結晶化に起因する発熱量(Xc)とが、[0.05≦{1−(Xa/Xb)}×(Xb/Xc)≦0.9]を満たすことが必要であり、好ましくは[0.05≦{1−(Xa/Xb)}×(Xb/Xc)≦0.75]を満たすことであり、より好ましくは[0.1≦{1−(Xa/Xb)}×(Xb/Xc)≦0.6]を満たすことである。
上記{1−(Xa/Xb)}×(Xb/Xc)が0.05未満であると、ポリイミド樹脂組成物ひいてはポリイミド樹脂成形体の吸水性(吸湿性)が高くなったり、ガラス転移温度以上の温度領域における熱線膨張率が大きくなり、逆に上記{1−(Xa/Xb)}×(Xb/Xc)が0.9を超えると、ポリイミド樹脂組成物ひいてはポリイミド樹脂成形体が脆弱化する。
本発明のポリイミド樹脂組成物は、結晶性ポリイミド樹脂10〜99重量%及び非晶性ポリイミド樹脂1〜90重量%を含有するポリイミド樹脂混合物に加えるに、更に、層状珪酸塩が含有されてなることが好ましい。
上記ポリイミド樹脂混合物に加えるに、更に、層状珪酸塩を含有させることにより、本発明のポリイミド樹脂組成物ひいてはポリイミド樹脂成形体は、力学的物性、耐熱性、寸法安定性等がより向上すると共に、吸水性(吸湿性)がより低減する。
本発明のポリイミド樹脂組成物に含有されることが好ましい層状珪酸塩とは、結晶層間に交換性金属カチオンを有する珪酸塩鉱物を意味する。
上記層状珪酸塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイトなどのスメクタイト系粘土鉱物や、膨潤性マイカ(膨潤性雲母)、バーミキュライト、ハロイサイト等が挙げら、中でも、有機溶剤への膨潤性が良く有機処理がし易い、モンモリロナイト、ヘクトライト、膨潤性マイカ及びバーミキュライトからなる群より選択される少なく
とも1種類が好適に用いられる。これらの層状珪酸塩は、天然物であっても良いし、合成物であっても良い。又、これらの層状珪酸塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
とも1種類が好適に用いられる。これらの層状珪酸塩は、天然物であっても良いし、合成物であっても良い。又、これらの層状珪酸塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記層状珪酸塩としては、下記関係式(II)で定義される形状異方性効果の大きいものを用いることが好ましい。形状異方性効果の大きい層状珪酸塩を用いることにより、得られるポリイミド樹脂組成物ひいてはポリイミド樹脂成形体はより優れた力学的物性、耐熱性、寸法安定性等を発現するものとなる。
形状異方性効果=結晶表面(A)の面積/結晶表面(B)の面積 (II)
式中、結晶表面(A)は層の表面を意味し、結晶表面(B)は層の側面を意味する。
式中、結晶表面(A)は層の表面を意味し、結晶表面(B)は層の側面を意味する。
上記層状珪酸塩の形状は、特に限定されるものではないが、凝集構造を解砕した結晶薄片の平均長さが0.01〜3μm、厚みが0.001〜1μm、アスペクト比が20〜500であるものが好ましく、より好ましくは、平均長さが0.05〜2μm、厚みが0.01〜0.5μm、アスペクト比が50〜200のものである。
上記層状珪酸塩の結晶層間に存在する交換性金属カチオンとは、層状珪酸塩の結晶表面上に存在するナトリウムやカルシウムなどの金属のイオン(カチオン)のことであり、これらの金属カチオンは、例えばカチオン性化合物などの他のカチオン性物質とのカチオン交換性を有するため、カチオン性を有する種々の物質を上記層状珪酸塩の結晶層間に挿入(インターカレート)もしくは捕捉することができる。
上記層状珪酸塩のカチオン交換容量は、特に限定されるものではないが、50〜200ミリ等量/100gであることが好ましい。層状珪酸塩のカチオン交換容量が50ミリ等量/100g未満であると、カチオン交換により層状珪酸塩の結晶層間に挿入もしくは捕捉されるカチオン性物質の量が少なくなるため、結晶層間が十分に有機化及び非極性化(疎水化)されないことがあり、逆に層状珪酸塩のカチオン交換容量が200ミリ等量/100gを超えると、層状珪酸塩の結晶層間の結合力が強固になりすぎて、結晶薄片が剥離し難くなることがある。
上記層状珪酸塩は、結晶層間がカチオン性化合物によりカチオン交換されて、有機化及び非極性化されていることが好ましい。
上記カチオン性化合物により結晶層間が有機化及び非極性化された層状珪酸塩を用いることにより、前記ポリイミド樹脂混合物中に層状珪酸塩を大量に且つ微分散(高分散)状態で分散させることができる。即ち、本発明で用いられる結晶性ポリイミド樹脂や非晶性ポリイミド樹脂及び/又はこれらのポリイミド樹脂や本発明のポリイミド樹脂組成物を製造する際に用いられる溶媒に適合する有機化及び非極性化を層状珪酸塩に施さなかった場合、層状珪酸塩が凝集し易くなって、ポリイミド樹脂混合物中に層状珪酸塩を大量に且つ微分散状態で分散させることが困難となるが、層状珪酸塩に上記有機化及び非極性化を施すことにより、層状珪酸塩は凝集し難くなって、ポリイミド樹脂混合物中に層状珪酸塩を大量に且つ微分散状態で分散させることができる。
上記カチオン性化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、複素環芳香族アンモニウム塩やカチオン性界面活性剤等が挙げられ、中でも、層状珪酸塩の結晶層間の有機化及び非極性化効果に優れ、層状珪酸塩をポリイミド樹脂混合物中により微分散状態で分散させることができることから、複素環芳香族アンモニウム塩、及びカチオン性界面活性剤の中でも4級ホスホニウム塩が好適に用いられる。これらのカチオン性化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記複素環芳香族アンモニウム塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、イミダゾリウム塩、ベンゾチアゾリウム塩等が挙げられ、中でも、層状珪酸塩をポリイミド樹脂混合物中により一層微分散状態で分散させることができるので、イミダゾリウム塩が好適に用いられる。これらの複素環芳香族アンモニウム塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記イミダゾリウム塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、1,2−ジメチル−N−デシルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−N−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−N−ブチルイミダゾリウム等が挙げられる。これらのイミダゾリウム塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記カチオン性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、4級ホスホニウム塩、4級アンモニウム塩が挙げられる。これらのカチオン性界面活性剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記4級ホスホニウム塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、ドデシルトリフェニルホスホニウム塩、メチルトリフェニルホスホニウム塩、ラウリルトリメチルホスホニウム塩、ステアリルトリメチルホスホニウム塩、トリオクチルメチルホスホニウム塩、ジステアリルジメチルホスホニウム塩、ジステアリルジベンジルホスホニウム塩、トリブチルヘキサデシルホスホニウム塩、トリオクチルエチルホスホニウム塩、4−フタルイミドブチルトリフェニルホスホニウム塩、テトラオクチルホスホニウム塩等が挙げられる。これらの4級ホスホニウム塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記4級ホスホニウム塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、ドデシルトリフェニルホスホニウム塩、メチルトリフェニルホスホニウム塩、ラウリルトリメチルホスホニウム塩、ステアリルトリメチルホスホニウム塩、トリオクチルメチルホスホニウム塩、ジステアリルジメチルホスホニウム塩、ジステアリルジベンジルホスホニウム塩、トリブチルヘキサデシルホスホニウム塩、トリオクチルエチルホスホニウム塩、4−フタルイミドブチルトリフェニルホスホニウム塩、テトラオクチルホスホニウム塩等が挙げられる。これらの4級ホスホニウム塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記4級アンモニウム塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、トリメチルアルキルアンモニウム塩、トリエチルアルキルアンモニウム塩、トリブチルアルキルアンモニウム塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、ジブチルジアルキルアンモニウム塩、メチルベンジルジアルキルアンモニウム塩、ジベンジルジアルキルアンモニウム塩、トリアルキルメチルアンモニウム塩、トリアルキルエチルアンモニウム塩、トリアルキルブチルアンモニウム塩などや、芳香環を有する4級アンモニウム塩、トリメチルフェニルアンモニウム塩などの芳香族アミン由来の4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール鎖を2個有するジアルキル4級アンモニウム塩、ポリプロピレングリコール鎖を2個有するジアルキル4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール鎖を1個有するトリアルキル4級アンモニウム塩、ポリプロピレングリコール鎖を1個有するトリアルキル4級アンモニウム塩等が挙げられ、中でも、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジ硬化牛脂ジメチルアンモニウム塩、ジステアリルジベンジルアンモニウム塩、N−ポリオキシエチレン−N−ラウリル−N,N−ジメチルアンモニウム塩等が好適に用いられる。これらの4級アンモニウム塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
本発明のポリイミド樹脂組成物中における上記層状珪酸塩の含有量は、特に限定されるものではないが、前記ポリイミド樹脂混合物100重量部に対し、層状珪酸塩0.1〜25重量部であることが好ましい。
ポリイミド樹脂混合物100重量部に対する層状珪酸塩の含有量が0.1重量部未満であると、得られるポリイミド樹脂組成物ひいてはポリイミド樹脂成形体の層状珪酸塩を含有させることによる力学的物性、耐熱性、寸法安定性等の向上効果や吸水性(吸湿性)の低減効果が不十分となることがあり、逆にポリイミド樹脂混合物100重量部に対する層状珪酸塩の含有量が25重量部を超えると、得られるポリイミド樹脂組成物ひいてはポリ
イミド樹脂成形体の密度(比重)が高くなり過ぎ、且つ、力学的物性も却って低下して、実用性が乏しくなる。
イミド樹脂成形体の密度(比重)が高くなり過ぎ、且つ、力学的物性も却って低下して、実用性が乏しくなる。
ポリイミド樹脂混合物中に層状珪酸塩を含有させる方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、(1)ポリイミド樹脂混合物を構成する結晶性ポリイミド樹脂及び/又は非晶性ポリイミド樹脂の原料となるテトラカルボン酸又はその二無水物及び/又はジアミンと層状珪酸塩とを混練し、この状態でテトラカルボン酸又はその二無水物とジアミンとを反応させる方法、(2)例えば押出機、二本ロール、バンバリーミキサーなどの混練機を用いて、常温下もしくは加熱下で、ポリイミド樹脂混合物と層状珪酸塩とを直接混練する方法、(3)ポリイミド樹脂混合物と層状珪酸塩とが溶解もしくは分散し得る溶媒中で両者を混練した後、溶媒を除去する方法等が挙げられ、いずれの方法が採られても良い。但し、上記(2)法(直接混練法)を採る場合、ポリイミド樹脂混合物中に層状珪酸塩を微分散させるのが困難となることがあるので、前記複素環芳香族アンモニウム塩、好ましくはイミダゾリウム塩により結晶層間が有機化及び非極性化された層状珪酸塩を用いることが特に好ましい。尚、上記(2)法及び(3)法においては、予め結晶性ポリイミド樹脂と非晶性ポリイミド樹脂とからなるポリイミド樹脂混合物を作製した後、このポリイミド樹脂混合物と層状珪酸塩とを混練する方法を採っても良いし、結晶性ポリイミド樹脂、非晶性ポリイミド樹脂及び層状珪酸塩の三者を同時に一括して混練する方法を採っても良い。
本発明のポリイミド樹脂組成物には、必須成分であるポリイミド樹脂混合物(結晶性ポリイミド樹脂及び非晶性ポリイミド樹脂)及び含有されることが好ましい層状珪酸塩に加えるに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、層状珪酸塩以外の無機充填剤、有機充填剤、軟化剤(可塑剤)、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、着色剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、有機溶媒等の公知の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が添加されていても良い。
次に、本発明のポリイミド樹脂シートは、上述した本発明のポリイミド樹脂組成物を用いて作製される。
本発明のポリイミド樹脂シートの成形(製膜)方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、押出成形法、インフレーション法、キャスティング法等の公知の各種シート成形法が挙げられ、いずれの成形方法が採られても良い。
又、本発明のポリイミド樹脂シートは、上記成形後に1軸方向もしくは2軸方向に延伸処理が施されていても良い。更に、本発明のポリイミド樹脂シートは、単層構成であっても良いし、2層以上の多層構成であっても良い。本発明のポリイミド樹脂シートを多層構成とする場合、その成形(製膜)方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、多層押出ラミネート法、多層共押出法等が挙げられ、いずれの成形方法が採られても良い。
又、本発明のポリイミド樹脂シートは、上記成形後に1軸方向もしくは2軸方向に延伸処理が施されていても良い。更に、本発明のポリイミド樹脂シートは、単層構成であっても良いし、2層以上の多層構成であっても良い。本発明のポリイミド樹脂シートを多層構成とする場合、その成形(製膜)方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、多層押出ラミネート法、多層共押出法等が挙げられ、いずれの成形方法が採られても良い。
以上述べたように、請求項1に記載の発明に係るポリイミド樹脂組成物では、結晶性ポリイミド樹脂10〜99重量%及び非晶性ポリイミド樹脂1〜90重量%含有しており、上述した関係式(I)を満たすように構成されているため、吸水性(吸湿性)が低く、高温高湿下においても優れた寸法安定性を発現すると共に、優れた力学的物性や各種被着体に対する優れた密着性等を兼備する成形体を得るに適するものであるので、シートや基板用材料を始め、各種工業用途向けの成形体の成形材料として好適に用いられる。
請求項2に記載のように、結晶性ポリイミド樹脂及び非晶性ポリイミド樹脂が熱可塑性ポリイミド樹脂である場合には、熱による成形が容易であり、設備費や製造コストを低減
することができる。また、得られた成形品のリサイクルも容易となる。
することができる。また、得られた成形品のリサイクルも容易となる。
非晶性ポリイミド樹脂を構成するテトラカルボン酸又はその二無水物が芳香族テトラカルボン酸又はその二無水物である場合には、ポリイミドの耐熱性をより高いものとすることができる。特に、芳香族テトラカルボン酸又はその二無水物が、上述した化学式(1)又は化学式(2)で表される場合には、より一層耐熱性を付与することができる。
請求項5に記載のように、非晶性ポリイミド樹脂を構成するテトラカルボン酸又はその二無水物とジアミンとが結合してなる単位ユニットの分子量が500以上の場合には、得られる成形体の力学的物性、耐熱性及び寸法安定性を十分なものとすることができる。
請求項6に記載のように、層状珪酸塩が含有されている場合には、得られる成形品の耐熱性及び寸法安定性を効果的に高めることができる。
層状珪酸塩がモンモリロナイト、ヘクトライト、膨潤性マイカ及びバーミキュライトからなる群より選択された少なくとも1種類である場合には、層間化合物による有機処理が十分に行われ樹脂との相溶性を向上させることができる。
層状珪酸塩の結晶層間がカチオン性化合物によりカチオン交換されている場合には、結晶層間が有機化及び非極性化され、層状珪酸塩を高度に分散させることができる。特に、カチオン性化合物が4級ホスホニウム塩又はイミダゾリウム塩である場合には、層状珪酸塩をポリイミド樹脂組成物中においてより一層高度に分散させることができる。
本発明において、ポリイミド樹脂混合物100重量部に対し、層状珪酸塩が0.1〜25重量部含有されている場合には、層状珪酸塩が適度な量を分散されるため、得られる成形品の力学的物性、耐熱性及び寸法安定性を効果的に高めることができる。
又、請求項11に記載の発明に係るポリイミド樹脂シートは、上記本発明のポリイミド樹脂組成物を用いて作製されるので、吸水性(吸湿性)が低く、高温高湿下においても優れた寸法安定性を発現すると共に、優れた力学的物性や各種被着体に対する優れた密着性等を兼備するものであり、電子機器用のシートを始め、各種工業用途向けのシートとして好適に用いられる。
本発明のポリイミド樹脂組成物は、結晶性ポリイミド樹脂10〜99重量%及び非晶性ポリイミド樹脂1〜90重量%を含有するポリイミド樹脂混合物を樹脂成分としてなり、且つ、示差走査熱量計を用いて、ガラス転移温度より50℃低い温度から融点より20℃高い温度まで昇温速度2℃/分で昇温する昇温過程における上記ポリイミド樹脂混合物の結晶融解に起因する発熱量(Xa)と、融点より20℃高い温度からガラス転移温度より50℃低い温度まで降温速度2℃/分で降温する降温過程における上記ポリイミド樹脂混合物の結晶化に起因する発熱量(Xb)と、上記降温過程における上記結晶性ポリイミド樹脂単体の結晶化に起因する発熱量(Xc)とが、前記関係式(I)を満たすようになされているので、吸水性(吸湿性)が低く、高温高湿下においても優れた寸法安定性を発現すると共に、優れた力学的物性や各種被着体に対する優れた密着性等を兼備する成形体を得るに適するものである。
又、本発明のポリイミド樹脂組成物は、結晶性ポリイミド樹脂及び非晶性ポリイミド樹脂として熱可塑性ポリイミド樹脂を用いることにより、及び/又は、更に、モンモリロナイト、ヘクトライト、膨潤性マイカ及びバーミキュライトからなる群より選択され、結晶層間がカチオン性化合物によりカチオン交換されている少なくとも1種類の層状珪酸塩の
特定量を含有させることにより、上記効果がより確実なものとなる。
特定量を含有させることにより、上記効果がより確実なものとなる。
本発明のポリイミド樹脂シートは、上記本発明のポリイミド樹脂組成物を用いて作製されるので、吸水性(吸湿性)が低く、高温高湿下においても優れた寸法安定性を発現すると共に、優れた力学的物性や各種被着体に対する優れた密着性等を兼備するものである。
本発明を更に詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
小型押出機中に、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂(商品名「オーラムPD−450」、三井化学社製)50重量部及び熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂(商品名「オーラムPD−450M」、三井化学社製)50重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、370℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、ポリイミド樹脂組成物(ポリイミド樹脂混合物)のペレットを得た。次いで、得られたポリイミド樹脂組成物のペレットを、窒素ガス雰囲気下、上下各400℃に温調された熱プレスで挟み、熱プレスの温度を上下各330℃まで下げた後、プレス圧4.9MPaで75秒間プレスして、厚み100μmのポリイミド樹脂シート(板状成形体)を作製した。
小型押出機中に、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂(商品名「オーラムPD−450」、三井化学社製)50重量部及び熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂(商品名「オーラムPD−450M」、三井化学社製)50重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、370℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、ポリイミド樹脂組成物(ポリイミド樹脂混合物)のペレットを得た。次いで、得られたポリイミド樹脂組成物のペレットを、窒素ガス雰囲気下、上下各400℃に温調された熱プレスで挟み、熱プレスの温度を上下各330℃まで下げた後、プレス圧4.9MPaで75秒間プレスして、厚み100μmのポリイミド樹脂シート(板状成形体)を作製した。
(実施例2)
小型押出機中に、熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂「オーラムPD−450M」95重量部及び層状珪酸塩として結晶層間が4級アンモニウム塩でカチオン交換された膨潤性合成マイカ(商品名「ソマシフMEE」、コープケミカル社製)5重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、330℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、ペレットを得た。次に、小型押出機中に、上記で得られたペレット50重量部及び熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂「オーラムPD−450」50重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、370℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、ポリイミド樹脂組成物のペレットを得た。次いで、得られたポリイミド樹脂組成物のペレットを、窒素ガス雰囲気下、上下各400℃に温調された熱プレスで挟み、熱プレスの温度を上下各330℃まで下げた後、プレス圧4.9MPaで75秒間プレスして、厚み100μmのポリイミド樹脂シートを作製した。
小型押出機中に、熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂「オーラムPD−450M」95重量部及び層状珪酸塩として結晶層間が4級アンモニウム塩でカチオン交換された膨潤性合成マイカ(商品名「ソマシフMEE」、コープケミカル社製)5重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、330℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、ペレットを得た。次に、小型押出機中に、上記で得られたペレット50重量部及び熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂「オーラムPD−450」50重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、370℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、ポリイミド樹脂組成物のペレットを得た。次いで、得られたポリイミド樹脂組成物のペレットを、窒素ガス雰囲気下、上下各400℃に温調された熱プレスで挟み、熱プレスの温度を上下各330℃まで下げた後、プレス圧4.9MPaで75秒間プレスして、厚み100μmのポリイミド樹脂シートを作製した。
(実施例3)
ラボプラストミル(東洋精機製、品番:100C100)に熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂(
商品名「オーラムPD−450M」、三井化学社製)30重量部と、トリブチルヘキサデシルホスホニウムブロマイド(日本化学工業社製)で処理したマイカ5重量部とを投入し、330℃90rpmで10分間混練をした。続いて、60rpmで混練しながら温度を370℃に昇温後、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂(商品名「オーラムPD−450」、三井化学社製)15重量部を添加し、90rpmで10分間混練した。得た混練物を上下各380℃に温調された熱プレスで挟み、プレス圧4.9MPaで75秒間プレス後、熱プレスの温度を上下各330℃まで下げた後3分保持して、厚み100μmのポリイミド樹脂シートを作製した。
ラボプラストミル(東洋精機製、品番:100C100)に熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂(
商品名「オーラムPD−450M」、三井化学社製)30重量部と、トリブチルヘキサデシルホスホニウムブロマイド(日本化学工業社製)で処理したマイカ5重量部とを投入し、330℃90rpmで10分間混練をした。続いて、60rpmで混練しながら温度を370℃に昇温後、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂(商品名「オーラムPD−450」、三井化学社製)15重量部を添加し、90rpmで10分間混練した。得た混練物を上下各380℃に温調された熱プレスで挟み、プレス圧4.9MPaで75秒間プレス後、熱プレスの温度を上下各330℃まで下げた後3分保持して、厚み100μmのポリイミド樹脂シートを作製した。
(実施例4)
トリブチルヘキサデシルホスホニウムブロマイドで処理したマイカの代わりにトリオクチルエチルホスホニウムブロマイド(日本化学工業社製)で処理したマイカを用いた以外は実施例3と同様の操作を行った。
トリブチルヘキサデシルホスホニウムブロマイドで処理したマイカの代わりにトリオクチルエチルホスホニウムブロマイド(日本化学工業社製)で処理したマイカを用いた以外は実施例3と同様の操作を行った。
(実施例5)
トリブチルヘキサデシルホスホニウムブロマイドで処理したマイカの代わりに1,2−ジメチル−N−ブチルイミダゾリウムクロライドで処理したマイカを用いた以外は実施例3と同様の操作を行った。
トリブチルヘキサデシルホスホニウムブロマイドで処理したマイカの代わりに1,2−ジメチル−N−ブチルイミダゾリウムクロライドで処理したマイカを用いた以外は実施例3と同様の操作を行った。
(比較例1)
小型押出機中に、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂「オーラムPD−450」100重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、390℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂のペレットを得た。次いで、得られた熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂のペレットを、窒素ガス雰囲気下、上下各400℃に温調された熱プレスで挟み、プレス圧4.9MPaで75秒間プレスして、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂を結晶化させることなく、厚み100μmのポリイミド樹脂シートを作製した。
小型押出機中に、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂「オーラムPD−450」100重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、390℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂のペレットを得た。次いで、得られた熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂のペレットを、窒素ガス雰囲気下、上下各400℃に温調された熱プレスで挟み、プレス圧4.9MPaで75秒間プレスして、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂を結晶化させることなく、厚み100μmのポリイミド樹脂シートを作製した。
(比較例2)
小型押出機中に、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂「オーラムPD−450」100重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、390℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂のペレットを得た。次に、得られた熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂のペレットを、窒素ガス雰囲気下、上下各400℃に温調された熱プレスで挟み、プレスした。次いで、熱プレスの温度を上下各330℃まで下げた後、プレス圧4.9MPaで75秒間プレスして、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂を結晶化させて、厚み100μmのポリイミド樹脂シートを作製した。
小型押出機中に、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂「オーラムPD−450」100重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、390℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂のペレットを得た。次に、得られた熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂のペレットを、窒素ガス雰囲気下、上下各400℃に温調された熱プレスで挟み、プレスした。次いで、熱プレスの温度を上下各330℃まで下げた後、プレス圧4.9MPaで75秒間プレスして、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂を結晶化させて、厚み100μmのポリイミド樹脂シートを作製した。
(比較例3)
小型押出機中に、熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂「オーラムPD−450M」100重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、330℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂のペレットを得た。次いで、得られた熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂のペレットを、窒素ガス雰囲気下、上下各330℃に温調された熱プレスで挟み、プレス圧4.9MPaで75秒間プレスして、厚み100μmのポリイミド樹脂シートを作製した。
小型押出機中に、熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂「オーラムPD−450M」100重量部を投入し、窒素ガス雰囲気下、330℃で溶融混練してストランド状に押出した後、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂のペレットを得た。次いで、得られた熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂のペレットを、窒素ガス雰囲気下、上下各330℃に温調された熱プレスで挟み、プレス圧4.9MPaで75秒間プレスして、厚み100μmのポリイミド樹脂シートを作製した。
示差走査熱量計を用いて、下記測定条件で、実施例1〜5で得られたポリイミド樹脂組成物の熱的特性を測定し、前記発熱量(Xa)、前記発熱量(Xb)及び前記発熱量(Xc)を求めて、{1−(Xa/Xb)}×(Xb/Xc)を算出した。その結果は表1に示すとおりであった。
[示差走査熱量計による熱的特性の測定条件]
測定装置:220℃示差走査熱量計(セイコー電子社製)
試料容器:アルミニウム製
試料重量:10mg
測定温度範囲:ガラス転移温度より50℃低い温度から融点より20℃高い温度
昇温速度:2℃/分
降温速度:2℃/分
雰囲気:窒素ガス雰囲気下(窒素ガス流量:50ml/分)
次に、実施例1〜5、並びに、比較例1〜比較例3で得られたポリイミド樹脂シートの性能(1)吸水率、2)熱線膨張係数、3)弾性率、4)破断点伸び、5)銅密着性)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
[示差走査熱量計による熱的特性の測定条件]
測定装置:220℃示差走査熱量計(セイコー電子社製)
試料容器:アルミニウム製
試料重量:10mg
測定温度範囲:ガラス転移温度より50℃低い温度から融点より20℃高い温度
昇温速度:2℃/分
降温速度:2℃/分
雰囲気:窒素ガス雰囲気下(窒素ガス流量:50ml/分)
次に、実施例1〜5、並びに、比較例1〜比較例3で得られたポリイミド樹脂シートの性能(1)吸水率、2)熱線膨張係数、3)弾性率、4)破断点伸び、5)銅密着性)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
1)吸水率
ポリイミド樹脂シートを3cm×5cmに裁断して試験片を作製し、250℃で30分
間乾燥させた後の重量(W1)を測定した。次いで、上記試験片を水中に浸漬し、23℃の雰囲気下に24時間放置した後、取り出し、ウエスで丁寧に水分を拭き取った後の重量(W2)を測定し、下記計算式により吸水率(重量%)を算出した。
吸水率(重量%)=100×(W2−W1)/W1
ポリイミド樹脂シートを3cm×5cmに裁断して試験片を作製し、250℃で30分
間乾燥させた後の重量(W1)を測定した。次いで、上記試験片を水中に浸漬し、23℃の雰囲気下に24時間放置した後、取り出し、ウエスで丁寧に水分を拭き取った後の重量(W2)を測定し、下記計算式により吸水率(重量%)を算出した。
吸水率(重量%)=100×(W2−W1)/W1
2)熱線膨張係数
下記測定条件で、測定温度範囲におけるポリイミド樹脂シートの伸びの傾き値を測定し、熱線膨張係数を求めた。
[熱線膨張係数の測定条件]
測定装置:TMA/SS120C(セイコー電子社製)
単位断面積当たりの引張荷重:1×104 〜2×105 Pa
昇温速度:5℃/分
測定温度範囲:100〜200℃、及び、280〜300℃
下記測定条件で、測定温度範囲におけるポリイミド樹脂シートの伸びの傾き値を測定し、熱線膨張係数を求めた。
[熱線膨張係数の測定条件]
測定装置:TMA/SS120C(セイコー電子社製)
単位断面積当たりの引張荷重:1×104 〜2×105 Pa
昇温速度:5℃/分
測定温度範囲:100〜200℃、及び、280〜300℃
3)弾性率及び4)破断点伸び
下記測定条件で、1cm×6cmに裁断したポリイミド樹脂シートの引張試験を行い、弾性率(Pa)及び破断点伸び(%)を測定した。
[弾性率及び破断点伸びの測定条件]
測定装置:テンシロン(型式「UTA−500」、ORIENTEC社製)
ロードセル:100kg(型式「UR−100K−A−SR」、SHINRYO社製)
引張速度:5mm/分
下記測定条件で、1cm×6cmに裁断したポリイミド樹脂シートの引張試験を行い、弾性率(Pa)及び破断点伸び(%)を測定した。
[弾性率及び破断点伸びの測定条件]
測定装置:テンシロン(型式「UTA−500」、ORIENTEC社製)
ロードセル:100kg(型式「UR−100K−A−SR」、SHINRYO社製)
引張速度:5mm/分
4)銅密着性
銅箔にポリイミド樹脂シートを温度330℃、圧力4.9MPa、時間75秒間の条件で圧着して接着させ、23℃の雰囲気下に24時間放置した後、オートグラフ(型式「AGS−100D」、島津製作所社製)を用いて、引張速度50mm/分で90度角剥離試験を行い、90度角剥離強度(N/cm)を測定して、銅密着性を評価した。
銅箔にポリイミド樹脂シートを温度330℃、圧力4.9MPa、時間75秒間の条件で圧着して接着させ、23℃の雰囲気下に24時間放置した後、オートグラフ(型式「AGS−100D」、島津製作所社製)を用いて、引張速度50mm/分で90度角剥離試験を行い、90度角剥離強度(N/cm)を測定して、銅密着性を評価した。
これに対し、非晶性ポリイミド樹脂を含有することなく、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂のみからなり、且つ、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂を結晶化させることなく作製した
比較例1のポリイミド樹脂シートは、吸水率が高く、且つ、280〜300℃の温度範囲における熱線膨張係数が極端に大きく、高温下における寸法安定性が極めて悪いと共に、銅密着性も劣っていた。又、非晶性ポリイミド樹脂を含有することなく、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂のみからなり、且つ、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂を結晶化させて作製した比較例2のポリイミド樹脂シートは、吸水率が高く、且つ、熱線膨張係数が小さく、高温下においても優れた寸法安定性を発現したが、破断点伸びが極端に小さく、銅密着性が悪かった。更に、結晶性ポリイミド樹脂を含有することなく、熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂のみからなる比較例3のポリイミド樹脂シートは、吸水率が高く、且つ、280〜300℃の温度範囲における熱線膨張係数が極端に大きく、高温下における寸法安定性が極めて悪かった。
比較例1のポリイミド樹脂シートは、吸水率が高く、且つ、280〜300℃の温度範囲における熱線膨張係数が極端に大きく、高温下における寸法安定性が極めて悪いと共に、銅密着性も劣っていた。又、非晶性ポリイミド樹脂を含有することなく、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂のみからなり、且つ、熱可塑性結晶性ポリイミド樹脂を結晶化させて作製した比較例2のポリイミド樹脂シートは、吸水率が高く、且つ、熱線膨張係数が小さく、高温下においても優れた寸法安定性を発現したが、破断点伸びが極端に小さく、銅密着性が悪かった。更に、結晶性ポリイミド樹脂を含有することなく、熱可塑性非晶性ポリイミド樹脂のみからなる比較例3のポリイミド樹脂シートは、吸水率が高く、且つ、280〜300℃の温度範囲における熱線膨張係数が極端に大きく、高温下における寸法安定性が極めて悪かった。
Claims (11)
- 結晶性ポリイミド樹脂10〜99重量%及び非晶性ポリイミド樹脂1〜90重量%を含有するポリイミド樹脂混合物を樹脂成分としてなり、且つ、示差走査熱量計を用いて、ガラス転移温度より50℃低い温度から融点より20℃高い温度まで昇温速度2℃/分で昇温する昇温過程における上記ポリイミド樹脂混合物の結晶融解に起因する発熱量(Xa)と、融点より20℃高い温度からガラス転移温度より50℃低い温度まで降温速度2℃/分で降温する降温過程における上記ポリイミド樹脂混合物の結晶化に起因する発熱量(Xb)と、上記降温過程における上記結晶性ポリイミド樹脂単体の結晶化に起因する発熱量(Xc)とが、下記関係式(I)を満たすことを特徴とするポリイミド樹脂組成物。
0.05≦{1−(Xa/Xb)}×(Xb/Xc)≦0.9 (I) - 結晶性ポリイミド樹脂及び非晶性ポリイミド樹脂が熱可塑性ポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のポリイミド樹脂組成物。
- 非晶性ポリイミド樹脂を構成するテトラカルボン酸又はその二無水物が芳香族テトラカルボン酸又はその二無水物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリイミド樹脂組成物。
- 非晶性ポリイミド樹脂を構成するテトラカルボン酸又はその二無水物とジアミンとが結合してなる単位ユニットの分子量が500以上であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のポリイミド樹脂組成物。
- 層状珪酸塩が含有されてなることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のポリイミド樹脂組成物。
- 層状珪酸塩がモンモリロナイト、ヘクトライト、膨潤性マイカ及びバーミキュライトからなる群より選択される少なくとも1種類であることを特徴とする請求項6に記載のポリイミド樹脂組成物。
- 層状珪酸塩の結晶層間がカチオン性化合物によりカチオン交換されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のポリイミド樹脂組成物。
- 結晶層間のカチオン性化合物が4級ホスホニウム塩又はイミダゾリウム塩であることを特徴とする請求項8記載のポリイミド樹脂組成物。
- ポリイミド樹脂混合物100重量部に対し、層状珪酸塩0.1〜25重量部が含有されてなることを特徴とする請求項6〜請求項9のいずれか1項に記載のポリイミド樹脂組成物。
- 請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のポリイミド樹脂組成物を用いて作製されることを特徴とするポリイミド樹脂シート。
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