JP2004359370A - ワインダー - Google Patents
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Abstract
【課題】強い押付け力をかけなくても巻取コアの曲りを抑制でき、ウエブの光沢の低下を抑制できるライダロールユニットを備えたワインダーを提供する。
【解決手段】回転するドラムロール1にウエブロールRを押付けて回転させて、ウエブwを巻取コア4に連続的に巻取っていくワインダーであって、巻取中の巻取コア4が、ウエブwの引張力によって曲りが生ずるのを抑止するためウエブロールRを挟むように配置された第1,第2ロール11,12と、それを軸支するブラケット13からなるライダロールユニット10と、ライダロールユニット10をドラムロール1に対し接近離間するように揺動する押付けアーム20とからなり、ウエブ引張り側に位置する第1ロール11の外周面とドラムロール1の外周面間の最短距離d1は、ウエブ反引張り側に位置する第2ロール12の外周面とドラムロール1の外周面間の最短距離d2よりも小さくなっている。
【選択図】 図1
【解決手段】回転するドラムロール1にウエブロールRを押付けて回転させて、ウエブwを巻取コア4に連続的に巻取っていくワインダーであって、巻取中の巻取コア4が、ウエブwの引張力によって曲りが生ずるのを抑止するためウエブロールRを挟むように配置された第1,第2ロール11,12と、それを軸支するブラケット13からなるライダロールユニット10と、ライダロールユニット10をドラムロール1に対し接近離間するように揺動する押付けアーム20とからなり、ウエブ引張り側に位置する第1ロール11の外周面とドラムロール1の外周面間の最短距離d1は、ウエブ反引張り側に位置する第2ロール12の外周面とドラムロール1の外周面間の最短距離d2よりも小さくなっている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワインダーに関する。さらに詳しくは、抄紙機で抄造された紙などのウエブを所望の幅に裁断し、かつ所望の巻き長さ(巻き径)に巻き直すためのワインダーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のワインダーの構成を図4に基づき説明する。
1はドラムロールであり、モータ等の適宜の動力源で回転させられるようになっている。2はガイドロール、3はスリッタ−である。スリッタ−3は2枚の丸刃によってウエブWを切断する公知のものである。図示の例では、広幅のウエブWを小幅のウエブw1,w2,w3(同図(B)参照)に裁断している。
ドラムロール1の一側(図示の例では左側)に小幅のウエブw2を巻取る巻取コア4が配置され、他側(図示の例では右側)には小幅のウエブw1,w3を巻取る巻取コア4,4が配置されている。
ドラムロール1を回転させた状態で巻取コア4を押し付けると巻取コア4も回転し、各巻取コア4にウエブw1,w2,w3がそれぞれ巻取られていって、ウエブロールに巻き上げられる。またこのウエブロールが回転中のドラムロール1に押し付けられて回転を続け巻き径を太くしていく。そして所望の直径になると、製品としてのウエブロールRが得られる。得られたウエブロールRはワインダーから外され、包装されて出荷される。
【0003】
上記の巻取り作業中、巻取コア4には、矢印Yで示すようなウエブw(小幅のウエブにつきw1,w2,w3を区別しないときは、符号wを用いる)の引張力が作用する。このため、図5に示すように、巻取コア4が曲げられ巻取り中のウエブロールRも曲げられた状態で巻き上げられることになる。
このように巻取コア4が曲がった状態で、ウエブwを巻き取ると、ウエブwにしわが発生するので、ウエブロールRの製品価値を低下させてしまう。
そこで、巻取コア4の曲がりを防止するために、従来よりライダロール100 が設けられている。
この従来のライダロール100 の構成は、図5に示すように、2本のロール101,102 を平行に配置し、ウエブロールRを両側から挟むようにしたものである(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
紙パ技協誌 第56巻第12号 16頁 紙パルプ技術協会2002年12月刊
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来例であると、図5のA図に示すように、引張力Yが作用する側のロール101 にウエブロールRが強く当ることになり、紙などのウエブに傷がつきやすくなる。とくに光沢が要求されるキャストコート紙の場合は、光沢の低下を招くことがある。また、同B図に示すように、張力Yが作用した結果、引張り側のロール101 が開き(ドラムロール1との間隔d1が広くなり)、反引張り側のロール102 が閉じようとする(ドラムロール1との間隔d2が狭くなろうとする)と、巻取コア4に対する押付け力が弱くなるので、曲げを防止するには、強い押付け力をかけなければならなくなる。そうすると、ますます引張り側のロール101 に強く当りが付き、傷が付いたり光沢の低下を招くことがある。かといって、強い押付け力をかけないと、巻取コア4の曲りを充分に抑止できず、ウエブロールRにしわが残るという問題が生じる。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑み、強い押付け力をかけなくても巻取コアの曲りを抑制でき、また、ウエブの光沢の低下を抑制できるライダロールユニットを備えたワインダーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1のワインダーは、回転するドラムロールに、巻取コアにウエブを巻付け中のウエブロールを押付けて回転させ、前記巻取コアにウエブを連続的に巻取っていくワインダーであって、巻取中の前記巻取コアが、ウエブの引張力によって曲りが生ずるのを抑止するため前記ウエブロールを挟むように配置された2本のロールと、該2本のロールを平行な状態で軸支するブラケットからなるライダロールユニットと、前記ライダロールユニットを前記ドラムロールに対し接近離間するように揺動する押付けアームとからなり、前記ライダロールユニットの前記ブラケットは前記押付けアームに支点ピンで揺動自在に取付けられており、前記支点ピンの中心から前記2本のロールの間を通って、前記巻取コアの中心を経由してドラムロール方向に延びる想像線が、前記ドラムロールの回転中心より反引張り側に位置することを特徴とする。
請求項2のワインダーは、回転するドラムロールに、巻取コアにウエブを巻付け中のウエブロールを押付けて回転させ、前記巻取コアにウエブを連続的に巻取っていくワインダーであって、巻取中の前記巻取コアが、ウエブの引張力によって曲りが生ずるのを抑止するため前記ウエブロールを挟むように配置された2本のロールと、該2本のロールを平行な状態で軸支するブラケットからなるライダロールユニットと、前記ライダロールユニットを前記ドラムロールに対し接近離間するように揺動する押付けアームとからなり、前記ライダロールユニットの前記ブラケットは前記押付けアームに支点ピンで揺動自在に取付けられており、前記2本のロールのうちウエブの引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離は、ウエブの反引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離よりも小さいことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態におけるワインダーの要部側面図である。図2は同実施形態のワインダーの要部背面図である。図3は同実施形態におけるライダロールユニットの作用説明図である。
【0009】
図1および図2において、1はドラムロール、4は巻取コア、Rはウエブロール、wは小幅のウエブであることは、図4〜5と同様である。
ライダロールユニット10は、つぎのように構成されている。2本のロール、すなわち第1ロール11と第2ロール12が平行に配置されて、ブラケット13に対し回転自在に軸支されている。第1ロール11と第2ロール12の間隔は、ウエブロールRの巻取り中から巻上げ完了に至る間に、ウエブロールRを両側から挟めること、つまり、ウエブロールRに対しウエブWの引張り側と反引張り側の両側から挟めるだけの間隔が必要である。なお、引張り側とはウエブ張力Yが作用している側、反引張り側とはウエブ張力Yが作用していない側を意味しており、第1ロール11が引張り側のロール、第2ロール12が反引張り側のロールである。
前記ブラケット13は第1ロール11と第2ロール12の両端を軸支する2枚の板材を備えた部材であり、前記押付けアーム20の先端付近に支点ピン14で軸支され、垂直面内で揺動自在となっている。
【0010】
前記押付けアーム20は、2枚の側板21,21を連結板22で連結した枠組構造体であり、その基部は支点ピン23で台車30の下部ブラケット31に揺動自在に連結されている。一方、前記台車30の側面ブラケット32は、押付けシリンダ40のシリンダ本体41がトラニオン43によって揺動自在に取付けられている。この押付けシリンダ40のピストンロッド42は前記押付けアーム20の中間部付近に設けたブラケット24に軸支されている。このため押付けシリンダ40を伸縮させることによって、押付けアーム20をドラムロール1に対し接近離間するように揺動させることができる。
図1において、実線図示の状態は、押付けシリンダ40のピストンロッド42を伸長させ、ライダロールユニット10をウエブロールRに対し押し付けている作業状態である。
想像線図示の状態は、押付けシリンダ40のピストンロッド42を収縮させ、ライダロールユニット10を上方へ退避させた格納状態を示している。
【0011】
上記の作業姿勢と格納姿勢との間では、係止板25とラチェット爪26で、押付けアーム20を仮保持できるようになっている。すなわち、ラチェット爪26に対応する係止部27は係止板25の任意の位置(図示の例では2カ所)に設けられており、ラチェット爪26を回動させる操作シリンダ28を伸縮させることで、任意に係合、解除ができるようになっている。
【0012】
前記台車30は、ドラムロール1の斜め上方に位置し、かつドラムロール1の軸線と平行な方向に移動可能である。このため、第1,第2ロール11,12を巻取コア4(あるいはウエブロールR)の中央付近に正確に位置させたり、別の巻取コア4(あるいはウエブロールR)に使用するため移動させることが可能である。
【0013】
前記ライダロールユニット10の詳細を図3に基づき説明する。
前記第1,第2ロール11,12は、ウエブロールRをウエブ引張り側と反引張り側から挟むような位置で、押付けアーム20で押付けて使用される。このとき、支点ピン14からウエブロールRの中心を通って延びる線(想像線)Lは、第1ロール11と第2ロール12の間を通り、その延長部分はドラムロール1の中心0より反引張り側に位置していなければならない。したがって、そのような配置が可能になるように、押付けアーム20、ブラケット13、第1,第2ロール11,12のドラムロール1とウエブロールRに対する位置、大きさ等の幾何学的関係が定められる。
上記の構成は、換言すれば、ウエブ引張り側に位置する第1ロール11の外周面とドラムロール1の外周面間の最短距離d1は、ウエブ反引張り側に位置する第2ロール12の外周面とドラムロール1の外周面間の最短距離d2よりも小さくなっていることを意味する。つまり、第1,第2ロール11,12とドラムロール1間の空間形状は、ウエブ張力Yの作用する方向に向けて徐々に狭くなっていくクサビ状となっていることを意味している。
【0014】
したがって、上記のごときライダロールユニット10を用いると、図3に示すようにウエブwの張力Yが強く作用したとき、ウエブロールRは第1ロール11側に強く当たろうとするが、間隔の狭いドラムロール1と第1ロール11間には、ウエブロールR自体がクサビのように作用するので、決してウエブロールRはライダロールユニット10から抜け出ることはない。このため、押付けアーム20によるライダロールユニット10への押付け力を強くしなくともよい。また、ウエブロールRが第1ロール11を押す動作は、支点ピン14を支点とするテコの原理により第2ロール12をウエブロールRに押付ける力となるので、ウエブロールRに対する第1ロール11と第2ロール12間で面圧が均等化され、ウエブに過大な力が作用することが避けられる。
以上のように、抜け防止作用と面圧均等化作用によって、本実施形態のライダロールユニット10によれば、過大な押付け力に起因するウエブロールRの傷やウエブ表面の光沢の低下を抑制することができる。
【0015】
上記の実施形態では、ドラムロール1の図中左側に配置した巻取コア4用のライダロールユニット10を説明したが、ドラムロール1の図中右側に配置した巻取コア4用のライダロールユニット10も左右勝手違いに基づく相違を除いて、実質同様の構成で適用できる。
【0016】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ライダロールユニットのブラケットの支点ピンの中心から巻取コアの中心を通る想像線が、ドラムロールの回転中心より反引張り側に位置する結果、2本のロールのうちウエブの引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離は、ウエブの反引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離よりも小さくなる。このような構成の結果、ウエブ張力が強く作用したとき、ウエブロールは引張り側のロールに強く当たろうとするが、ウエブロールがクサビのように作用するので、ライダロールユニットから抜け出ることはなく、反引張り側のロールがテコの原理によりウエブロールを押付けようとするので、2本のロール間の面圧が均等化される。このため、過大な押付け力に起因するウエブロールの傷やウエブ表面の光沢の低下を抑制することができる。
請求項2の発明によれば、ライダロールユニットの2本のロールのうちウエブの引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離は、ウエブの反引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離よりも小さくなっている。このような構成の結果、ウエブ張力が強く作用したとき、ウエブロールは引張り側のロールに強く当たろうとするが、ウエブロールがクサビのように作用するので、ライダロールユニットから抜け出ることはなく、反引張り側のロールがテコの原理によりウエブロールを押付けようとするので、2本のロール間の面圧が均等化される。このため、過大な押付け力に起因するウエブロールの傷やウエブ表面の光沢の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるワインダーの要部側面図である。
【図2】同実施形態のワインダーの要部背面図である。
【図3】同実施形態におけるライダロールユニットの作用説明図である。
【図4】(A)図は従来のワインダーの側面図、(B)図は同平面図である。
【図5】従来のワインダーのライダロールにおける問題点の説明図である。
【符号の説明】
1 ドラムロール
4 巻取コア
10 ライダロールユニット
11 第1ロール
12 第2ロール
13 ブラケット
14 支点ピン
20 押付けアーム
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワインダーに関する。さらに詳しくは、抄紙機で抄造された紙などのウエブを所望の幅に裁断し、かつ所望の巻き長さ(巻き径)に巻き直すためのワインダーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のワインダーの構成を図4に基づき説明する。
1はドラムロールであり、モータ等の適宜の動力源で回転させられるようになっている。2はガイドロール、3はスリッタ−である。スリッタ−3は2枚の丸刃によってウエブWを切断する公知のものである。図示の例では、広幅のウエブWを小幅のウエブw1,w2,w3(同図(B)参照)に裁断している。
ドラムロール1の一側(図示の例では左側)に小幅のウエブw2を巻取る巻取コア4が配置され、他側(図示の例では右側)には小幅のウエブw1,w3を巻取る巻取コア4,4が配置されている。
ドラムロール1を回転させた状態で巻取コア4を押し付けると巻取コア4も回転し、各巻取コア4にウエブw1,w2,w3がそれぞれ巻取られていって、ウエブロールに巻き上げられる。またこのウエブロールが回転中のドラムロール1に押し付けられて回転を続け巻き径を太くしていく。そして所望の直径になると、製品としてのウエブロールRが得られる。得られたウエブロールRはワインダーから外され、包装されて出荷される。
【0003】
上記の巻取り作業中、巻取コア4には、矢印Yで示すようなウエブw(小幅のウエブにつきw1,w2,w3を区別しないときは、符号wを用いる)の引張力が作用する。このため、図5に示すように、巻取コア4が曲げられ巻取り中のウエブロールRも曲げられた状態で巻き上げられることになる。
このように巻取コア4が曲がった状態で、ウエブwを巻き取ると、ウエブwにしわが発生するので、ウエブロールRの製品価値を低下させてしまう。
そこで、巻取コア4の曲がりを防止するために、従来よりライダロール100 が設けられている。
この従来のライダロール100 の構成は、図5に示すように、2本のロール101,102 を平行に配置し、ウエブロールRを両側から挟むようにしたものである(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
紙パ技協誌 第56巻第12号 16頁 紙パルプ技術協会2002年12月刊
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来例であると、図5のA図に示すように、引張力Yが作用する側のロール101 にウエブロールRが強く当ることになり、紙などのウエブに傷がつきやすくなる。とくに光沢が要求されるキャストコート紙の場合は、光沢の低下を招くことがある。また、同B図に示すように、張力Yが作用した結果、引張り側のロール101 が開き(ドラムロール1との間隔d1が広くなり)、反引張り側のロール102 が閉じようとする(ドラムロール1との間隔d2が狭くなろうとする)と、巻取コア4に対する押付け力が弱くなるので、曲げを防止するには、強い押付け力をかけなければならなくなる。そうすると、ますます引張り側のロール101 に強く当りが付き、傷が付いたり光沢の低下を招くことがある。かといって、強い押付け力をかけないと、巻取コア4の曲りを充分に抑止できず、ウエブロールRにしわが残るという問題が生じる。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑み、強い押付け力をかけなくても巻取コアの曲りを抑制でき、また、ウエブの光沢の低下を抑制できるライダロールユニットを備えたワインダーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1のワインダーは、回転するドラムロールに、巻取コアにウエブを巻付け中のウエブロールを押付けて回転させ、前記巻取コアにウエブを連続的に巻取っていくワインダーであって、巻取中の前記巻取コアが、ウエブの引張力によって曲りが生ずるのを抑止するため前記ウエブロールを挟むように配置された2本のロールと、該2本のロールを平行な状態で軸支するブラケットからなるライダロールユニットと、前記ライダロールユニットを前記ドラムロールに対し接近離間するように揺動する押付けアームとからなり、前記ライダロールユニットの前記ブラケットは前記押付けアームに支点ピンで揺動自在に取付けられており、前記支点ピンの中心から前記2本のロールの間を通って、前記巻取コアの中心を経由してドラムロール方向に延びる想像線が、前記ドラムロールの回転中心より反引張り側に位置することを特徴とする。
請求項2のワインダーは、回転するドラムロールに、巻取コアにウエブを巻付け中のウエブロールを押付けて回転させ、前記巻取コアにウエブを連続的に巻取っていくワインダーであって、巻取中の前記巻取コアが、ウエブの引張力によって曲りが生ずるのを抑止するため前記ウエブロールを挟むように配置された2本のロールと、該2本のロールを平行な状態で軸支するブラケットからなるライダロールユニットと、前記ライダロールユニットを前記ドラムロールに対し接近離間するように揺動する押付けアームとからなり、前記ライダロールユニットの前記ブラケットは前記押付けアームに支点ピンで揺動自在に取付けられており、前記2本のロールのうちウエブの引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離は、ウエブの反引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離よりも小さいことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態におけるワインダーの要部側面図である。図2は同実施形態のワインダーの要部背面図である。図3は同実施形態におけるライダロールユニットの作用説明図である。
【0009】
図1および図2において、1はドラムロール、4は巻取コア、Rはウエブロール、wは小幅のウエブであることは、図4〜5と同様である。
ライダロールユニット10は、つぎのように構成されている。2本のロール、すなわち第1ロール11と第2ロール12が平行に配置されて、ブラケット13に対し回転自在に軸支されている。第1ロール11と第2ロール12の間隔は、ウエブロールRの巻取り中から巻上げ完了に至る間に、ウエブロールRを両側から挟めること、つまり、ウエブロールRに対しウエブWの引張り側と反引張り側の両側から挟めるだけの間隔が必要である。なお、引張り側とはウエブ張力Yが作用している側、反引張り側とはウエブ張力Yが作用していない側を意味しており、第1ロール11が引張り側のロール、第2ロール12が反引張り側のロールである。
前記ブラケット13は第1ロール11と第2ロール12の両端を軸支する2枚の板材を備えた部材であり、前記押付けアーム20の先端付近に支点ピン14で軸支され、垂直面内で揺動自在となっている。
【0010】
前記押付けアーム20は、2枚の側板21,21を連結板22で連結した枠組構造体であり、その基部は支点ピン23で台車30の下部ブラケット31に揺動自在に連結されている。一方、前記台車30の側面ブラケット32は、押付けシリンダ40のシリンダ本体41がトラニオン43によって揺動自在に取付けられている。この押付けシリンダ40のピストンロッド42は前記押付けアーム20の中間部付近に設けたブラケット24に軸支されている。このため押付けシリンダ40を伸縮させることによって、押付けアーム20をドラムロール1に対し接近離間するように揺動させることができる。
図1において、実線図示の状態は、押付けシリンダ40のピストンロッド42を伸長させ、ライダロールユニット10をウエブロールRに対し押し付けている作業状態である。
想像線図示の状態は、押付けシリンダ40のピストンロッド42を収縮させ、ライダロールユニット10を上方へ退避させた格納状態を示している。
【0011】
上記の作業姿勢と格納姿勢との間では、係止板25とラチェット爪26で、押付けアーム20を仮保持できるようになっている。すなわち、ラチェット爪26に対応する係止部27は係止板25の任意の位置(図示の例では2カ所)に設けられており、ラチェット爪26を回動させる操作シリンダ28を伸縮させることで、任意に係合、解除ができるようになっている。
【0012】
前記台車30は、ドラムロール1の斜め上方に位置し、かつドラムロール1の軸線と平行な方向に移動可能である。このため、第1,第2ロール11,12を巻取コア4(あるいはウエブロールR)の中央付近に正確に位置させたり、別の巻取コア4(あるいはウエブロールR)に使用するため移動させることが可能である。
【0013】
前記ライダロールユニット10の詳細を図3に基づき説明する。
前記第1,第2ロール11,12は、ウエブロールRをウエブ引張り側と反引張り側から挟むような位置で、押付けアーム20で押付けて使用される。このとき、支点ピン14からウエブロールRの中心を通って延びる線(想像線)Lは、第1ロール11と第2ロール12の間を通り、その延長部分はドラムロール1の中心0より反引張り側に位置していなければならない。したがって、そのような配置が可能になるように、押付けアーム20、ブラケット13、第1,第2ロール11,12のドラムロール1とウエブロールRに対する位置、大きさ等の幾何学的関係が定められる。
上記の構成は、換言すれば、ウエブ引張り側に位置する第1ロール11の外周面とドラムロール1の外周面間の最短距離d1は、ウエブ反引張り側に位置する第2ロール12の外周面とドラムロール1の外周面間の最短距離d2よりも小さくなっていることを意味する。つまり、第1,第2ロール11,12とドラムロール1間の空間形状は、ウエブ張力Yの作用する方向に向けて徐々に狭くなっていくクサビ状となっていることを意味している。
【0014】
したがって、上記のごときライダロールユニット10を用いると、図3に示すようにウエブwの張力Yが強く作用したとき、ウエブロールRは第1ロール11側に強く当たろうとするが、間隔の狭いドラムロール1と第1ロール11間には、ウエブロールR自体がクサビのように作用するので、決してウエブロールRはライダロールユニット10から抜け出ることはない。このため、押付けアーム20によるライダロールユニット10への押付け力を強くしなくともよい。また、ウエブロールRが第1ロール11を押す動作は、支点ピン14を支点とするテコの原理により第2ロール12をウエブロールRに押付ける力となるので、ウエブロールRに対する第1ロール11と第2ロール12間で面圧が均等化され、ウエブに過大な力が作用することが避けられる。
以上のように、抜け防止作用と面圧均等化作用によって、本実施形態のライダロールユニット10によれば、過大な押付け力に起因するウエブロールRの傷やウエブ表面の光沢の低下を抑制することができる。
【0015】
上記の実施形態では、ドラムロール1の図中左側に配置した巻取コア4用のライダロールユニット10を説明したが、ドラムロール1の図中右側に配置した巻取コア4用のライダロールユニット10も左右勝手違いに基づく相違を除いて、実質同様の構成で適用できる。
【0016】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ライダロールユニットのブラケットの支点ピンの中心から巻取コアの中心を通る想像線が、ドラムロールの回転中心より反引張り側に位置する結果、2本のロールのうちウエブの引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離は、ウエブの反引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離よりも小さくなる。このような構成の結果、ウエブ張力が強く作用したとき、ウエブロールは引張り側のロールに強く当たろうとするが、ウエブロールがクサビのように作用するので、ライダロールユニットから抜け出ることはなく、反引張り側のロールがテコの原理によりウエブロールを押付けようとするので、2本のロール間の面圧が均等化される。このため、過大な押付け力に起因するウエブロールの傷やウエブ表面の光沢の低下を抑制することができる。
請求項2の発明によれば、ライダロールユニットの2本のロールのうちウエブの引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離は、ウエブの反引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離よりも小さくなっている。このような構成の結果、ウエブ張力が強く作用したとき、ウエブロールは引張り側のロールに強く当たろうとするが、ウエブロールがクサビのように作用するので、ライダロールユニットから抜け出ることはなく、反引張り側のロールがテコの原理によりウエブロールを押付けようとするので、2本のロール間の面圧が均等化される。このため、過大な押付け力に起因するウエブロールの傷やウエブ表面の光沢の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるワインダーの要部側面図である。
【図2】同実施形態のワインダーの要部背面図である。
【図3】同実施形態におけるライダロールユニットの作用説明図である。
【図4】(A)図は従来のワインダーの側面図、(B)図は同平面図である。
【図5】従来のワインダーのライダロールにおける問題点の説明図である。
【符号の説明】
1 ドラムロール
4 巻取コア
10 ライダロールユニット
11 第1ロール
12 第2ロール
13 ブラケット
14 支点ピン
20 押付けアーム
Claims (2)
- 回転するドラムロールに、巻取コアにウエブを巻付け中のウエブロールを押付けて回転させ、前記巻取コアにウエブを連続的に巻取っていくワインダーであって、
巻取中の前記巻取コアが、ウエブの引張力によって曲りが生ずるのを抑止するため前記ウエブロールを挟むように配置された2本のロールと、該2本のロールを平行な状態で軸支するブラケットからなるライダロールユニットと、
前記ライダロールユニットを前記ドラムロールに対し接近離間するように揺動する押付けアームとからなり、
前記ライダロールユニットの前記ブラケットは前記押付けアームに支点ピンで揺動自在に取付けられており、
前記支点ピンの中心から前記2本のロールの間を通って、前記巻取コアの中心を経由してドラムロール方向に延びる想像線が、前記ドラムロールの回転中心より反引張り側に位置する
ことを特徴とするワインダー。 - 回転するドラムロールに、巻取コアにウエブを巻付け中のウエブロールを押付けて回転させ、前記巻取コアにウエブを連続的に巻取っていくワインダーであって、
巻取中の前記巻取コアが、ウエブの引張力によって曲りが生ずるのを抑止するため前記ウエブロールを挟むように配置された2本のロールと、該2本のロールを平行な状態で軸支するブラケットからなるライダロールユニットと、
前記ライダロールユニットを前記ドラムロールに対し接近離間するように揺動する押付けアームとからなり、
前記ライダロールユニットの前記ブラケットは前記押付けアームに支点ピンで揺動自在に取付けられており、
前記2本のロールのうちウエブの引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離は、ウエブの反引張り側に位置するロールの外周面と前記ドラムロールの外周面間の最短距離よりも小さい
ことを特徴とするワインダー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003157620A JP2004359370A (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | ワインダー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003157620A JP2004359370A (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | ワインダー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004359370A true JP2004359370A (ja) | 2004-12-24 |
Family
ID=34051270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003157620A Pending JP2004359370A (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | ワインダー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004359370A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115072027A (zh) * | 2022-06-10 | 2022-09-20 | 南京韵鼎机电工程有限公司 | 多点浮动式巨型抱紧跟随装置 |
-
2003
- 2003-06-03 JP JP2003157620A patent/JP2004359370A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115072027A (zh) * | 2022-06-10 | 2022-09-20 | 南京韵鼎机电工程有限公司 | 多点浮动式巨型抱紧跟随装置 |
CN115072027B (zh) * | 2022-06-10 | 2024-06-04 | 南京韵鼎机电工程有限公司 | 多点浮动式矩形抱紧跟随装置 |
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