JP2004359237A - 車両用ガラスラン - Google Patents

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Sukenori Aritake
祐則 有竹
Hitoshi Omori
仁 大森
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Abstract

【課題】 車両用ガラスラン10は、垂直側押出成形部20および水平側押出成形部30と、コーナ型成形部40との接合強度を大きくし、フレームに堅固に支持されること。
【解決手段】 車両用ガラスラン10は、水平側押出成形部30および垂直側押出成形部20と、これらの端末を型成形によりL字形に接続するコーナ型成形部40とを備えている。コーナ型成形部40の型側基底部42は、垂直側押出成形部20の垂直側基底部22および水平側押出成形部30の水平側基底部32の肉厚よりも厚く形成されている。また、コーナ型成形部40の型側係合リップ48a,48bは、垂直側押出成形部20の押出側係合リップ28a,28bおよび水平側押出成形部30の押出側係合リップ38a,38bより、大きくかつフレームコーナ部FRcに係合する係合力を大きくなるように形成されている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、自動車などのドアサッシなどに取り付けられる車両用ガラスランに関し、詳しくはコーナ部の構造に関するものである。
従来、この種の車両用ガラスランのうち、サイドドア(フレーム)に装着されるものとして、例えば、特開平10−4486号公報に記載された技術が知られている。すなわち、車両用ガラスランは、ルーフ側およびピラー側の各押出成形部と、該押出成形部を相互に接続するコーナ型成形部と、を備えている。各押出成形部およびコーナ型成形部は、ほぼ断面コ字形に成形され、その摺動溝内でドアガラスを摺動させるとともに、シールリップをドアガラスの車内外面にそれぞれ当接させて車内外をシールしている。
上記車両用ガラスランは、以下の工程をとることにより製造される。すなわち、熱可塑性エラストマーを押し出して、所定長さに切断して押出成形部を形成し、該押出成形部を成形型にセットし、キャビティに熱可塑性エラストマーを射出する。射出された熱可塑性エラストマーは、その熱と圧力で押出成形部の端末の表面を溶かして溶着する。そして、熱可塑性エラストマーが冷却固化すると、押出成形部の端末をL字形に接続したコーナ型成形部が形成される。コーナ型成形部は、サイドドアのコーナ部に倣った形状となっている。
ところで、車両用ガラスランにおいて、ピラー側押出成形部はドアガラスをその側辺端で確実に摺動させる必要があるために、断面コ字形の摺動溝を深くする必要があるが、ルーフ側押出成形部は、ドアガラスの上辺端を突入支持するだけでよいので溝を浅くして見栄えを高めることが検討されている。このようにピラー側押出成形部とルーフ側押出成形部とで溝の深さを異にし、つまりそれらの断面形状を異にした場合において、コーナ型成形部を、両押出部材に対して連続的な断面形状で接続するように設計すると、コーナ型成形部の形状が大きくなる。
コーナ型成形部の形状が大きくなることは、熱可塑性エラストマーを射出するゲート位置から、押出成形部の端末までの距離が長くなることを意味する。このため、熱可塑性エラストマーが高い温度を維持して溶融状態にて、押出成形部の端末まで短時間で達せず、その熱と圧力で上記両端末を溶かして熱溶着することができない。両部材の熱溶着が十分でないと、押出成形部とコーナ型成形部との接合強度が低下し、ドアガラスの摺動に伴って両者が分離されるおそれがある。
また、コーナ型成形部が大きくなるとフレームから脱落し易くなる。
本発明は、上記従来の技術の問題を解決するものであり、押出成形部とコーナ型成形部との接合強度が大きく、また、コーナ型成形部の基底部の肉厚を厚くし、係合リップの係合力を上げてフレームに堅固に支持される車両用ガラスランを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、ほぼ直線状で断面ほぼコ字形の縦フレーム部および上フレーム部と、該縦フレーム部と上フレーム部とを接続しかつほぼL字形でありかつ断面ほぼコ字形のフレームコーナ部とを有するフレームに取り付けられ、ドアガラスを摺動可能に支持する車両用ガラスランにおいて、
上記縦フレーム部に取り付けられた垂直側押出成形部と、上記上フレーム部に取り付けられ上記垂直側押出成形部と異なった断面形状に形成された水平側押出成形部と、上記フレームコーナ部に取り付けられ上記水平側押出成形部と上記垂直側押出成形部のそれぞれの端末間を射出成形により接続するとともに上記水平側押出成形部から上記垂直側押出成形部に向けて漸次断面積を変化するように形成されたコーナ型成形部と、を備え、
上記水平側押出成形部、上記垂直側押出成形部および上記コーナ型成形部は、基底部と、該基底部の両側にそれぞれ設けられ該基底部とともに断面コ字形を形成する側壁部と、上記基底部の両側から外側に突出形成され上記フレームに係合することで上記水平側押出成形部、上記垂直側押出成形部および上記コーナ型成形部をそれぞれ上記フレームに支持する係合リップと、をそれぞれ備え、
上記コーナ型成形部の基底部は、上記垂直側押出成形部および水平側押出成形部の基底部の肉厚よりも厚く形成され、
上記コーナ型成形部の係合リップは、上記水平側押出成形部および上記垂直側押出成形部の係合リップより、大きくかつ上記フレームコーナ部に係合する係合力を大きくなるように形成されていること、を特徴とする。
また、本発明の好適な態様は、上記コーナ型成形部の係合リップは、不連続な突出部に分割形成されている。
本発明の構成において、コーナ型成形部の係合リップがフレームに対する係合力が大きくなり、フレームからの脱落などを防止することができる。
本発明にかかる車両用ガラスランを製造する方法として、オレフィン系の熱可塑性エラストマーからなる第1材料を押し出すことにより垂直側押出成形部および水平側押出成形部が形成され、さらに、これらの両端末は、第2材料を射出して熱溶着されることにより形成されたコーナ型成形部により接続されている。
第2材料は、射出成形の際に、溶融状態で射出されると、水平側押出成形部および垂直側押出成形部のそれぞれの端末に達して、その熱と圧力で表面を溶融するが、第1材料と同じオレフィン系の熱可塑性エラストマーを用いているので、両端末と容易に熱溶着することができる。
しかも、第2材料は、第1材料に対して粘度が低く、流動性が大きいので、射出位置から水平側押出成形部および垂直側押出成形部のそれぞれの端末までの距離が長くても、高い温度を維持して溶融状態にて端末まで短時間で達し、その熱と圧力で上記両端末を溶かして強固に熱溶着する。よって、水平側押出成形部と垂直側押出成形部を異なる断面形状とし、コーナ型成形部の長さが大きくなった場合であっても、コーナ型成形部は、上記両端末と確実に熱溶着するから、その接続強度を高めることができる。
また、コーナ型成形部に用いる材料を、第1材料より粘度の低い第2材料に変更することで、その部分での硬度が僅かに高められるが、車両用ガラスランとしての使用性能にほとんど影響がない。すなわち、水平側押出成形部および垂直側押出成形部は、通常の材料を用いているので、車両用ガラスランとしての使用性能の低下を招くことがない。
ここで、上記材料の粘度(メルトフローレート、以下、MFRという。)は、JIS規格:K7210(ISO 1133)試験にて、第1材料のMFRが45〜70(g/10min)であり、第2材料のMFRが70〜100(g/10min)であることが好ましい。このように、第2材料のMFRの値を70〜100(g/10min)の範囲としたのは、以下の理由による。すなわち、MFRが70(g/10min)より小さいと、流動性が小さく、水平側押出成形部および垂直側押出成形部の端末に達するまでに温度低下を生じて、端末と十分に熱溶着できず、接続強度が十分でない場合を生じるからである。一方、第2材料のMFRの値が100(g/10min)を越えると、流動性が大きくなりすぎて、バリの発生や水平側押出成形部および垂直側押出成形部へ漏れ出す(タレ込み)を生じるおそれがあり、バリなどを除去するための余分な工程を必要とし、成形工程が面倒になるからである。
第1材料の好適な態様として、EPDM70重量部、PP30重量部を主に含有することにより調製することができる。また、第2材料の好適な態様として、第1材料と同じ材料を主材料とし、第1材料に配合されているPPより粘度の低いPPからなる第3材料を1〜10重量部添加することにより調製することができる。
さらに、本発明の好適な態様として、水平側押出成形部は、垂直側押出成形部よりドアガラスを支持する部位を小さく形成し、コーナ型成形部は、水平側壁部から垂直側壁部に向けて漸次断面積を増加させて接続している可変接続部を備えて構成することができる。これにより、コーナ型成形部が長くなり易い場合に好適に態様することができる。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
図1は本発明の一実施の形態にかかる車両用ガラスラン10を装着した自動車のサイドドアSDを示す外観図、図2は車両用ガラスラン10を示す外観図である。図1および図2において、サイドドアSDのフレームFRの内周には、車両用ガラスラン10が装着されている。車両用ガラスラン10は、フレームFRの前後の縦フレーム部FRf,FRr(フレーム本体)に取り付けられ押出成形された垂直側押出成形部20,20と、上フレーム部FRh(フレーム本体)に取り付けられた水平側押出成形部30と、縦フレーム部FRf,FRrと上フレーム部FRhとの間のL字形のフレームコーナ部FRc,FRcに取り付けられたコーナ型成形部40,40と、を備えている。垂直側押出成形部20,20は、その下部がサイドドアSDの内側へ延在しており、それぞれ縦フレーム部FRf,FRrを下方へ延長するリテーナFRu,FRuに取り付けられている。コーナ型成形部40,40は、垂直側押出成形部20,20および水平側押出成形部30の端末を型成形により接続している。ドアガラスDGは、車両用ガラスラン10により、高いシール性を維持しつつ昇降可能に支持されている。つまり、ドアガラスDGの前後端は垂直側押出成形部20,20によって支持されるとともに、ドアガラスDGの上辺端は水平側押出成形部30に進入退出させるように支持されている。
図3は図1の3−3線に沿った断面図である。なお、前後の垂直側押出成形部20,20は、長手方向に同一断面で形成されており、サイドドアSDの前後でほぼ同じ構成であるので、後部側について説明する。図3において、垂直側押出成形部20は、垂直側基底部22と、垂直側基底部22の両端からそれぞれ突設された垂直側壁部24a,24bと、垂直側壁部24a,24bの先端から内方に向けてそれぞれ突設されドアガラスDGを摺動可能に挟持する垂直側シールリップ26a,26bと、を備え、垂直側基底部22と垂直側壁部24a,24bとで断面コ字形になっている。また、垂直側基底部22の外側には、押出側係合リップ28a,28bがそれぞれ形成されている。押出側係合リップ28aは、フレームFRの折曲部FRmに係合するように形成され、押出側係合リップ28bは、フレームFRの係合凹所FRkに係合するように形成されており、これらの係合により垂直側押出成形部20が縦フレーム部FRrから位置ずれをしたり、脱落したりするのを防止している。さらに、上記垂直側壁部24a,24bは、それぞれ車外側と車内側とに配置されており、車外側の垂直側壁部24aを、車内側の垂直側壁部24bより低く形成することにより、見栄えの向上を図っている。さらに、垂直側基底部22は、縦フレーム部FRrの底面との間に、所定の間隙Spを有するように形成されている。垂直側基底部22が間隙Spを有する形状となっているのは、垂直側基底部22がドアガラスDGの側辺端に押圧されたときに縦フレーム部FRrの底面側へ撓むことにより、垂直側基底部22の表面が局所的に摩耗するのを防止するためである。
図4は図1の4−4線に沿った断面図である。図4に示すように、水平側押出成形部30は、長手方向に同一断面で形成されており、水平側基底部32と、水平側基底部32の両端からそれぞれ対向して突設された水平側壁部34a,34bと、水平側壁部34a,34bの先端から内方に向けてそれぞれ突設されドアガラスDGを摺動可能に挟持する水平側シールリップ36a,36bと、を備え、水平側基底部32と水平側壁部34a,34bとで断面コ字形となっている。また、水平側基底部32の外側にも、押出側係合リップ38a,38bが突設されている。押出側係合リップ38aがフレームFRの折曲部FRmに係合するように形成され、また、押出側係合リップ38bがフレームFRの係合凹所FRkに係合するように形成されている。これらの係合により水平側押出成形部30が、上フレーム部FRhから位置ずれしたり、脱落したりするのを防止している。
上記水平側壁部34a,34bは、図2の垂直側押出成形部20の垂直側壁部24a,24bよりも低く形成することにより、見栄えを向上させている。すなわち、図2の垂直側壁部24a,24bは、ドアガラスDGの昇降時における水平方向への位置ずれに伴う許容誤差を考慮して、ドアガラスDGが昇降時に外れないように高く形成されている。しかし、図3の水平側壁部34a,34bは、ドアガラスDGの上辺端を進退させるたけであるから、その高さを低くして、見栄えを高めている。さらに、水平側壁部34a,34bは、車内側の水平側壁部34aを、車外側の水平側壁部34bより低く形成することにより、車外側からの見栄えを向上させている。
図1に示すように、コーナ型成形部40は、垂直側押出成形部20と水平側押出成形部30とのそれぞれの端末を、型成形によりL字形で接続するように形成されている。図5は図1の5−5線に沿った断面図である。コーナ型成形部40は、型側基底部42、型側壁部44a,44b、型側シールリップ46a,46bおよび型側係合リップ48a,48bと、を備え、これらを一体に成形している。
図6はコーナ型成形部40の付近を車外側に取り付けられる方向から見た説明図であり、図7はコーナ型成形部40の付近を車内側に取り付けられる方向から見た説明図である。コーナ型成形部40は、垂直側押出成形部20から水平側押出成形部30に向けて、漸次断面積を減少させて接続している可変接続部40Aを有している。上述したように、垂直側押出成形部20の垂直側壁部24a,24bは、水平側押出成形部30の水平側壁部34a,34bより高くなっていることから、可変接続部40Aは、その断面積の違いを徐々に変化させることにより、見栄えを良くし、また応力の集中を緩和している。
図7に示すように、コーナ型成形部40の型側基底部42の肉厚t2は、垂直側押出成形部20の垂直側基底部22および水平側基底部32の肉厚t1より厚く形成されている。すなわち、型側基底部42を肉厚に形成して剛性を高めることにより、型側係合リップ48bがフレームコーナ部FRcに係合する力の方を大きくしている。また、図7および図7の8−8線に沿った図8の断面図に示すように、型側係合リップ48bは、山脈状に突設され、かつ取付作業性を向上させるために不連続な突出部48b−1,48b−2に分割形成され、しかも垂直側押出成形部20および水平側押出成形部30の押出側係合リップ28bおよび押出側係合リップ38bより大きく突設されている。また、型側係合リップ48aも、押出側係合リップ28aおよび押出側係合リップ38aより大きく突設されて、係合力を増加させている。したがって、コーナ型成形部40がフレームコーナ部FRcに支持される力の方が、垂直側押出成形部20や水平側押出成形部30が縦フレーム部FRrおよび上フレーム部FRhに支持される力より大きくなっている。
上記実施の形態にかかる車両用ガラスラン10は、フレームFRを構成する縦フレーム部FRf,FRr、上フレーム部FRhおよびフレームコーナ部FRc,FRcに、垂直側押出成形部20、水平側押出成形部30およびコーナ型成形部40がそれぞれ押し入れられることにより取り付けられる。この場合において、垂直側押出成形部20の押出側係合リップ28b、水平側押出成形部30の押出側係合リップ38b、コーナ型成形部40の型側係合リップ48bが係合凹所FRkにそれぞれ係合することにより、その弾性力により保持される。
上記取付状態において、コーナ型成形部40における型側基底部42は、垂直側押出成形部20の垂直側基底部22などより、幅方向の剛性が大きく形成され、フレームコーナ部FRcに係合する力が大きいので、縦フレーム部FRrなどよりも、寸法公差にばらつきを生じやすいフレームコーナ部FRcにおいて、幅方向に撓んで狭まることがなく、所望の形状を保持する。よって、コーナ型成形部40は、ドアガラスDGの摺動に対して位置ずれを生じない。
しかも、コーナ型成形部40は、型側基底部42の幅方向への剛性が大きいから、縦フレーム部FRrに圧入されたときも、その形状を保持し、堅固に位置決めすることができる。
また、型側基底部42の剛性を大きくするのに、肉厚を大きくするだけであるので、射出成形の金型の形状をわずかに変更するだけで簡単に製造することができる。
さらに、型側係合リップ48bは、車外側の型側壁部44aより大きい車内側の型側壁部44bに形成されているので、フレームコーナ部FRcとの係合力を高めることができる。
次に、車両用ガラスラン10を形成する材料について説明する。車両用ガラスラン10のうち水平側押出成形部30および垂直側押出成形部20は、同一の材料(第1材料)から形成されている。すなわち、第1材料は、オレフィン系の熱可塑性エラストマーからなり、EPDM70重量部、PP30重量部を主要材料としている。一方、コーナ型成形部40は、第1材料より粘度の低い第2材料から形成されている。第2材料は、第1材料に、粘度の低い第3材料を添加することにより調製されている。第3材料として、第1材料に配合されているPPより低分子量で粘度の低いPPを用いることができる。第2材料は、第1材料に、第3材料を1〜10重量部添加して、その融点が150〜160℃になるように調製されている。
第2材料の粘度は、第1材料の粘度より低く形成され、粘度の値は、JIS K7210(ISO 1133)による熱可塑性プラスチックの流れ試験方法を用いて定義すると、以下のようになる。上記試験方法は、規定する温度と荷重の条件の下で、溶融した熱可塑性材料を規定の長さと直径のダイを通して押出したときの押出速度を測定するものである。試験条件として、溶融材料の温度を230℃、荷重条件として10Kgを採用した。この試験による定義において、第1材料のMFRが45〜70(g/10min)であり、第2材料のMFRが70〜100(g/10min)である。
次に、上記車両用ガラスラン10の製造工程について説明する。車両用ガラスラン10の製造は、汎用の工程により行なわれる。すなわち、第1材料を押し出して垂直側押出成形部20および水平側押出成形部30を構成する押出部材を形成する。続いて、型成形工程を行なう。成形型(図示省略)は、コーナ型成形部40を形成するためのキャビティを備えている。成形型のゲートは、水平側押出成形部30と垂直側押出成形部20の端末に向けて第2材料が流れるときに、第2材料がほぼ同じ重量割合で充填される位置に設けられている。すなわち、図6に示すコーナ型成形部40では、射出位置Gtに相当する箇所に設けることができる。
続いて、成形型を予め60〜80℃に保温した状態にて、成形型に垂直側押出成形部20,20および水平側押出成形部30をセットする。射出成形機から第2材料を、ゲートを介してキャビティ内に射出する。キャビティ内に射出された第2材料は、水平側押出成形部30および垂直側押出成形部20のそれぞれの端末に達して各端末をその熱と圧力で溶融し、さらに冷却固化したときに、コーナ型成形部40が水平側押出成形部30および垂直側押出成形部20にそれぞれ熱溶着されて一体化する。これにより、後処理を施すことなく、図2に示す車両用ガラスラン10が完成する。
上記構成にかかる車両用ガラスラン10において、コーナ型成形部40を製造するために射出される第2材料は、水平側押出成形部30および垂直側押出成形部20のそれぞれの端末に達して、その熱と圧力で表面を溶融させるが、第1材料と同じオレフィン系の熱可塑性エラストマーを用いているので、両端末と容易に熱溶着することができる。
しかも、第2材料は、第1材料に対して粘度が低く、流動性が大きいので、図6に示す射出位置Gtから水平側押出成形部30および垂直側押出成形部20のそれぞれの端末までの距離L1が長くても、高い温度を維持して溶融状態にて端末に達し、その熱と圧力で上記両端末を溶かして熱溶着する。よって、水平側押出成形部30と垂直側押出成形部20を異なる断面形状とし、コーナ型成形部40の長さが大きくなった場合であっても、コーナ型成形部40は、上記両端末と確実に熱溶着するから、その接続強度を高めることができる。
また、コーナ型成形部40の材料として、粘度の低い第2材料に変更することで、その部分の硬度が僅かに高められるが、車両用ガラスラン10としての使用性能にほとんど影響がない。すなわち、垂直側押出成形部20および水平側押出成形部30は、通常の熱可塑性エラストマーである第1材料を用いているので、車両用ガラスラン10としての使用性能の低下を招くことがない。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1) 上記実施の形態では、自動車のサイドドアSDに装着されるガラスランについて説明したが、これに限られるものではなく、電車等の自動車以外の車両、例えば、鉄道車両、水上輸送船、等におけるガラス昇降窓にも適用可能である。
(2) 第2材料の粘度を低くする手段としては、各種の手段をとることができ、例えば、熱可塑性エラストマーの分子量を代えたり、樹脂成分のPPの代わりにポリエチレン(PE)などの異なった材料を用いたりすることができる。
本発明の一実施の形態にかかる車両用ガラスラン10を装着した自動車のサイドドアSDを示す外観図である。 車両用ガラスラン10を示す外観図である。 図1の3−3線に沿った断面図である。 図1の4−4線に沿った断面図である。 図1の5−5線に沿った断面図である。 コーナ型成形部40の付近を車外側に取り付けられる方向から見た説明図である。 コーナ型成形部40の付近を車内側に取り付けられる方向から見た説明図である。 図7の8−8線に沿った断面図である。
符号の説明
10...車両用ガラスラン
20...垂直側押出成形部
22...垂直側基底部
24a,24b...垂直側壁部
26a,26b...垂直側シールリップ
28a,28b...押出側係合リップ
30...水平側押出成形部
32...水平側基底部
34a,34b...水平側壁部
36a,36b...水平側シールリップ
38a,38b...押出側係合リップ
40...コーナ型成形部
40A...可変接続部
42...型側基底部
44a,44b...型側壁部
46a,46b...型側シールリップ
48a,48b...型側係合リップ
48b−1,48b−2...突出部
DG...ドアガラス
FR...フレーム
FRc...フレームコーナ部
FRf,FRr...縦フレーム部
FRh...上フレーム部
FRk...係合凹所
FRm...折曲部
FRu...リテーナ
Gt...射出位置
SD...サイドドア

Claims (2)

  1. ほぼ直線状で断面ほぼコ字形の縦フレーム部および上フレーム部と、該縦フレーム部と上フレーム部とを接続しかつほぼL字形でありかつ断面ほぼコ字形のフレームコーナ部とを有するフレームに取り付けられ、ドアガラスを摺動可能に支持する車両用ガラスランにおいて、
    上記縦フレーム部に取り付けられた垂直側押出成形部と、上記上フレーム部に取り付けられ上記垂直側押出成形部と異なった断面形状に形成された水平側押出成形部と、上記フレームコーナ部に取り付けられ上記水平側押出成形部と上記垂直側押出成形部のそれぞれの端末間を射出成形により接続するとともに上記水平側押出成形部から上記垂直側押出成形部に向けて漸次断面積を変化するように形成されたコーナ型成形部と、を備え、
    上記水平側押出成形部、上記垂直側押出成形部および上記コーナ型成形部は、基底部と、該基底部の両側にそれぞれ設けられ該基底部とともに断面コ字形を形成する側壁部と、上記基底部の両側から外側に突出形成され上記フレームに係合することで上記水平側押出成形部、上記垂直側押出成形部および上記コーナ型成形部をそれぞれ上記フレームに支持する係合リップと、をそれぞれ備え、
    上記コーナ型成形部の基底部は、上記垂直側押出成形部および水平側押出成形部の基底部の肉厚よりも厚く形成され、
    上記コーナ型成形部の係合リップは、上記水平側押出成形部および上記垂直側押出成形部の係合リップより、大きくかつ上記フレームコーナ部に係合する係合力を大きくなるように形成されていること、
    を特徴とする車両用ガラスラン。
  2. 請求項1の車両用ガラスランにおいて、上記コーナ型成形部の係合リップは、不連続な突出部に分割形成されている車両用ガラスラン。
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