JP5924537B2 - 自動車用ガラスラン - Google Patents
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Description
従来、ガラスラン110は、図6に示すように、ドアフレーム2のチャンネル103内に取付けられて、ドアガラス5の昇降を案内するとともにドアガラス5とドアフレーム2との間をシールしている。
このとき、ドアアウターパネル2cのフランジ部分は、車外側側壁120と車外側カバーリップ123の間に挿入され、ドアインナーパネル2dのフランジ部分は、車内側側壁130と車内側カバーリップ133の間に挿入される。底壁140はドア補強パネル2eの平面部分で保持される。
そこで、本発明は、コーナー部においてガラスラン上辺部がずれても、ガラスランコーナー部が変形することのない、見栄えの優れたガラスランを提供することを目的としている。
上辺部、縦辺部及びコーナー部は、底壁と底壁の車外側側縁部から延びる車外側側壁と、底壁の車内側側縁部から延びる車内側側壁とからなる断面略コ字形をなすガラスランの本体を備え、
少なくとも一方の縦辺部には、縦辺部の底壁の外面側に当接するドア補強パネルを、ガラスランのコーナー部まで達するように設け、
ドア補強パネルと当接するコーナー部の縦辺部側の底壁の外面側に、底壁係止片を作成し、底壁係止片は、略四角形状の底壁係止片本体部と底壁係止片本体部のコーナー部側に一体的に三角形状に形成された底壁係止片補強部から形成され、
底壁係止片補強部は、底壁係止片本体部の側部上端からガラスランのコーナー部まで連続する傾斜辺を有し、傾斜辺は、ガラスランのコーナー部の曲面の頂点と接線状に連続して形成され、
底壁係止片本体部の側辺に、ドアフレームが当接するとともに、底壁係止片本体部の縦辺部側の底辺にドア補強パネルの上端部が当接するよう形成した自動車用ガラスランである。
このため、ドア閉時に、ドアフレーム上辺部、ドアフレーム縦辺部及びドアフレームコーナー部において車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる本体の断面略コ字状のガラスランの内側に、ドアガラスの先端を収納することができ、ドアガラスを確実に保持することができる。
また、底壁係止片補強部は、底壁係止片本体部の側部上端からガラスランのコーナー部まで連続する傾斜辺を有し、斜辺は、ガラスランのコーナー部の曲面の頂点と接線状に連続して形成された。このため、底壁係止片本体部が変形するときに、底壁係止片補強部の傾斜辺がガラスランのコーナー部に対して、強く突っ張ることができ、底壁係止片の変形を防止できる。
底壁係止片は、略四角形状の底壁係止片本体部と底壁係止片本体部のコーナー部側に一体的に三角形状に形成された底壁係止片補強部から形成されているため、底壁係止片補強部が、底壁係止片本体部の剛性と耐久性を増加させることができる。また、底壁係止片補強部は、底壁係止片本体部の側部上端からガラスランのコーナー部まで連続する傾斜辺を有し、斜辺は、ガラスランのコーナー部の曲面の頂点と接線状に連続して形成された。このため、底壁係止片本体部が変形するときに、底壁係止片補強部の傾斜辺がガラスランのコーナー部に対して、強く突っ張ることができ、底壁係止片の変形を防止できる。
底壁係止片本体部の側辺に、ドアフレームのコーナー部が当接するとともに、底壁係止片本体部の縦辺部側の底辺にドア補強パネルの上端部が当接するため、底壁係止片を2辺で保持して、ガラスランのコーナー部の変形を防止できる。
図6は、自動車のフロントのドア1の正面図であり、図5は、ドア1のドアフレーム2に取付けるフロントドアのガラスラン10の正面図である。図6に示すように、ドア1の上部にはドアフレーム2が設けられ、ドアガラス5が昇降自在に取付けられる。すなわち、ドアフレーム2の内周には、ガラスラン10が取付けられ、ドアガラス5の昇降を案内するとともに、ドアガラス5とドアフレーム2との間をシールしている。
直線部11は、ドアフレーム2のドアフレーム上辺部2bに取付けられるガラスラン上辺部13と、フロント側のドアフレーム縦辺部2aに取付けられるガラスランフロント側縦辺部14と、ドアフレーム2のリヤ側のドアフレーム縦辺部2aに取付けられるガラスランリヤ側縦辺部15とからなる。
ガラスラン10のガラスランフロント側縦辺部14は、図4に示すように、本体が車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40とから断面略コ字状に形成されている。後述のように、車内側側壁30が車外側側壁20よりも大きく、厚肉に形成され、断面略コ字形は、車内側が大きな非対称形に形成されている。
ガラスラン10の本体は、ドアフレーム上辺部2bに取付けられるガラスラン上辺部13もドアフレーム縦辺部2aに取付けられる、ガラスランリヤ側縦辺部15も基本的には、ほぼ同様な断面略コ字形の断面形状を有している。
車外側側壁20の先端付近から車外側シールリップ21が、上記本体の断面略コ字状の内側に向けて延設されている。また、車外側カバーリップ23が車外側側壁20の先端から車外方向に、車外側側壁20と平行に延設されて、ドアアウターパネル2cの先端を覆うように長く形成されている。
このため、車外側側壁20を確実にドアアウターパネル2cに係止することができるとともに、車外側側壁20とドアアウターパネル2cとの間をシールすることができる。
ドアガラス5が上昇して、ドアガラス5の上端がガラスラン10の本体の上辺部の内部に侵入したときに、ドアガラス5の上端の車外側の両面に、この車外側シールリップ21と後述する車内側シールリップ31が弾力的に当接して、ドアガラス5の先端とドアフレーム2の間をシールする。
底壁40のガラスラン10の本体の断面略コ字形の内面の側端には、車内側側壁30および車外側側壁20の根元に当接する底壁保持リップ41、41が形成され、車内側側壁30と車外側側壁20がガラスラン10の本体の断面略コ字形の内側に倒れることを防止している。
底壁40の内面には、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31と同様に低摺動部材を押出成形したり、ウレタン樹脂等の低摺動部材が塗布されたりしている。このため、ドアガラス5との摺動抵抗を減少させることができる。
車内側側壁30の先端から、車内側カバーリップ33が車内側側壁30の外面側、即ち、車内方向に車内側側壁30と平行に延設されている。この車内側カバーリップ33と車内側側壁30で、ドアインナーパネル2dの先端とドア補強パネル2eの先端が接合されたフランジ部分を挟持している。
ガラスランコーナー部12は、ガラスラン上辺部13とガラスランフロント側縦辺部14及びをガラスラン上辺部13とガラスランリヤ側縦辺部15を型成形により接続している。ガラスランコーナー部12においても、車外側側壁20、車外側シールリップ21、車外側カバーリップ23は、ガラスランリヤ側縦辺部15とほほ同じである。車内側側壁30、車内側シールリップ31、車内側カバーリップ33も、ガラスランリヤ側縦辺部15とほほ同じである。底壁40も同様に同じである。
但し、車外側カバーリップ23と車内側カバーリップ33は、ドアフレームコーナー部2hを覆うために、コーナー部の曲がり部分が長く形成されている。
底壁係止片43は、略四角形状の底壁係止片本体部44と、底壁係止片本体部44のガラスランコーナー部12側に一体的に三角形状に形成された底壁係止片補強部45から形成されている。このため、底壁係止片43は全体として、台形をなしている。
直線部11の成形においては、成形材料は、合成ゴム、熱可塑性エラストマーが使用され、例えば合成ゴムでは、EPDMゴム、熱可塑性エラストマーでは、ポリオレフィン系エラストマー等が使用される。
合成ゴムの場合は、押出成形後に加硫槽に搬送されて、熱風や高周波等により加熱されて加硫が行われる。熱可塑性エラストマーの場合は、冷却され固化される。その後所定の長さに切断されて、押出成形部分は製造される。
2e ドア補強パネル
10 ガラスラン
11 直線部
12 ガラスランコーナー部
13 ガラスラン上辺部
20 車外側側壁
30 車内側側壁
40 底壁
43 底壁係止片
44 底壁係止片本体部
45 底壁係止片補強部
46 底壁係止片溝部
Claims (5)
- 自動車ドアのドアフレームの内周に取付け、ドアガラスの昇降を案内する自動車用ガラスランであって、上記ガラスランは、上記ドアフレームの上辺に装着される上辺部と、上記ドアフレームの縦辺に装着される縦辺部と、上記上辺部及び縦辺部を接続し、上記ドアフレームのコーナー部に装着されるコーナー部を有する自動車用ガラスランであり、
上記上辺部、縦辺部及び上記コーナー部は、底壁と該底壁の車外側側縁部から延びる車外側側壁と、上記底壁の車内側側縁部から延びる車内側側壁とからなる断面略コ字形をなすガラスランの本体を備え、
少なくとも一方の上記縦辺部には、上記縦辺部の底壁の外面側に当接するドア補強パネルを、上記ガラスランのコーナー部まで達するように設け、
上記ドア補強パネルと当接する上記コーナー部の縦辺部側の底壁の外面側に、底壁係止片を作成し、該底壁係止片は、略四角形状の底壁係止片本体部と該底壁係止片本体部の上記コーナー部側に一体的に三角形状に形成された底壁係止片補強部から形成され、
上記底壁係止片補強部は、上記底壁係止片本体部の側部上端から上記ガラスランのコーナー部まで連続する傾斜辺を有し、該傾斜辺は、上記ガラスランのコーナー部の曲面の頂点と接線状に連続して形成され、
上記底壁係止片本体部の側辺に、上記ドアフレームが当接するとともに、上記底壁係止片本体部の上記縦辺部側の底辺に上記ドア補強パネルの上端部が当接するよう形成した自動車用ガラスラン。 - 上記底壁係止片の片面側に底壁係止片溝部が形成された請求項1に記載の自動車用ガラスラン。
- 上記底壁係止片補強部は、上記底壁係止片本体部よりも肉厚が薄く形成された請求項1又は請求項2に記載の自動車用ガラスラン。
- 上記底壁係止片本体部の側辺は、上記ドアフレームのコーナー部の形状に沿って形成された請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の自動車用ガラスラン。
- 上記ガラスランの本体は、上記車外側側壁と車内側側壁の先端には、それぞれ本体の断面略コ字状の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設けるとともに、それぞれ上記ガラスランの本体の外側に向かって延出する車外側カバーリップと車内側カバーリップを設け、上記車外側シールリップと車内側シールリップによりドアガラスの車外側面及び車内側面をシールし、上記車外側カバーリップと車内側カバーリップによりドアフレームの先端を覆う請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の自動車用ガラスラン。
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