JP4548457B2 - ガラスラン - Google Patents

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Description

本発明は、ガラスランに関するものである。
一般に、自動車のドアフレームの内周に沿ってガラスランが設けられている。ガラスランは、その断面方向から見ると、基底部及び該基底部から延びる車内側側壁部及び車外側側壁部よりなる断面コ字形の本体部を備えるとともに、本体部内側に延びる車内側シールリップ及び車外側シールリップを備えている。上記ガラスランは、本体部がドアフレームの内周に沿って設けられた取付部(チャンネル部)に取着され、両シールリップによって、ドアガラスの内外面の周縁部が挟まれるようにしてシールされる。
また、ガラスランは、ほぼ直線状に成形された押出成形部と、押出成形部同士を所定の角度をなした状態で接続する型成形部とから構成されており、例えばドアフレームの形状に沿って前縦辺部、上辺部及び後縦辺部からなる(例えば、特許文献1参照)。
ところで、ガラスランを押出成形部と型成形部とから構成する場合には、押出成形部と型成形部との接続線が外観に表れてしまい、これに起因して外観品質の低下を招くおそれがある。また、押出成形部と型成形部とでは構成材料が異なることもあり、その表面の色・艶が大きく相違してしまっていた。このような色・艶の相違によっても、外観品質の低下を招いてしまうおそれがある。さらに、押出成形部と型成形部との境界部(接続部)においては段差が形成されやすく、シール性の低下を招くおそれがある。
また、押出成形部に対し、上方に摺動するドアガラスが車外側に変位した場合に当該ドアガラスの上縁部をガラスランの内側へと案内するためのガラスガイドが設けられることがある。また、ドアガラスを閉鎖したときの衝撃を緩和するべく緩衝部材が設けられることもある。そして、ガラスガイドや緩衝部材等が設けられる場合には、それぞれ後加工が必要となっている。
これに対し、ガラスランを車内側構成体と車外側構成体とに分けて型成形し、後で両構成体を一体的に組合わせることも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−8045号公報 米国特許第5396733号明細書
特許文献2の技術を採用することで、ガラスランの長手方向において部分的に色・艶の相違が生じたり、長手方向に不要な段差が形成されたりするといった事態を回避することができる。
しかしながら、特許文献2に記載のものでは、車内側構成体と車外側構成体とに分けてそれぞれ型成形するため、大きな金型装置が少なくとも2つ以上必要になってしまい、コストの増大を招くおそれがある。また、両構成体を組付ける作業が必要となる上、両構成体間の位置ずれが懸念され、両構成体が的確に組付けられていない場合には、シール性の低下や取付部への取付状態の悪化等を招くおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外観品質の向上を図るとともに、製造作業性の向上、製造コストの抑制等を図ることのできるガラスランを提供することにある。
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.車両のドアフレームの内周に沿って設けられたチャンネル部、及び、該チャンネル部の前後の縦辺部を下方に延長するようにしてドアパネル内に設けられたサッシュ部の内側に取付けられ、基底部及び該基底部から延びる車内側側壁部及び車外側側壁部よりなる断面略コ字状をなす本体部と、前記車内側側壁部及び前記車外側側壁部の略先端から前記本体部内側に延びる車内側シールリップ及び車外側シールリップとを備えたガラスランであって、
型成形により、前記本体部及び前記両シールリップを有する断面形状をなし、ドアガラスの上縁部に対応する上辺部と、ドアガラスの前縁部及び後縁部に対応する前縦辺部及び後縦辺部とを具備する長手方向全域が一体的に形成され、
型成形時における、前記車内側シールリップと前記車外側シールリップとの間隔が1.5mm以上、3.0mm以下に設定されており、
前記上辺部には、前記基底部から前記チャンネル部側に突出する突部が部分的に設けられており、
前記突部は、ドアガラスを閉鎖したときの衝撃を緩和するためのもの、又は、前記チャンネル部に形成された孔部若しくは凹部に係止されることで、前記上辺部の長手方向へのずれ移動を規制するためのものであることを特徴とするガラスラン。
手段1によれば、型成形によりガラスランの長手方向全域が構成される。このため、例えば、ガラスランを押出成形体と型成形体とで構成する場合のように、押出成形体と型成形体との接続線が外観に表れてしまうといった事態を回避することができる。また、ガラスランの長手方向(周方向)において部分的に色・艶の相違が生じてしまうといった事態を回避することができる。結果として、外観品質の向上を図ることができる。さらに、ガラスランの長手方向に不要な段差が形成されてしまうといったおそれを回避することができ、シール性の向上を図ることができる。
さらに、型成形体は押出成形体に比べて製品設計の自由度が高いため、例えば、特定部位において断面形状を異ならせる場合(例えば部分的に突起を設けたり、長手方向においてシールリップの長さを変更させたりする場合)であっても、型成形により容易に成形することができる。このため、特定部位において断面形状を異ならせるために、別途作業(後加工)が必要になってしまうといった事態を回避することができ、生産性の向上を図ることができる。
また、例えば、複数の型成形体を組付けることでガラスランを構成する場合に比べ、組付け作業が不要なために製造作業性の向上が図られるとともに、金型装置が1つで済むためコストの削減を図ることができる。さらに、ガラスランを構成する複数の型成形体がずれたり、離脱したりすることに起因して、シール性の低下、取付部への取付状態の悪化、取付作業性の低下等を招くといったおそれを防止することができる。
また、車内側シールリップと車外側シールリップとの間隔を1.5mm以上とすることで、本体部、車内側シールリップ、及び車外側シールリップの各内周面を成形するための金型(中子)を保持する保持板の強度を確保することができる。また、車内側シールリップと車外側シールリップとの間隔を3.0mm以下とすることで、一般に厚みが4.0mm〜5.0mm程度であるドアガラス周縁の内外面に対するシール性を確保することができる。
また、基底部から突出する突部を設ける場合であっても、型成形時において基底部と一体形成することができる。このため、突部を設けることに起因して後加工が必要となってしまい、製造作業性の低下を招いてしまうといった事態を回避することができる。尚、突部としては、ドアガラスを閉鎖したときの衝撃を緩和するための突起(緩衝部材)、又は、取付部に形成された孔部又は凹部に係止され、ガラスランの長手方向へのずれ移動を規制するための突起が挙げられる。
手段.前記本体部及び前記両シールリップはオレフィン系熱可塑性エラストマーにより構成されることを特徴とする手段1に記載のガラスラン。
例えば、本体部及びシールリップをEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)等のゴム材料により構成する場合、EPDM等は比較的高粘度であり、これを金型のキャビティの隅々にまで行き渡らせようとすると、注入圧を高圧力とする必要が生じたり、注入用のゲート数を増やす必要が生じたりする。前者の構成を採用する場合には、キャビティを構成する複数の金型の突合せ部にEPDM等が入り込んでしまい、バリが発生してしまうおそれがある。一方、後者の構成を採用する場合には、金型構造の複雑化を招くおそれがある。これに対し、本手段によれば、本体部及びシールリップがEPDM等よりも粘度の低いオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)により構成されるため、バリの発生を防止するとともに、金型構造の複雑化を抑制して製造コストの増大を抑制することができる。また、本体部及びシールリップをTPOにより構成することで、加硫工程が不要なため、この点においても生産性の向上を図ることができる。
手段.前記上辺部には、前記車外側側壁部と前記車外側シールリップとの境界部から下方に突出するガラスガイドが設けられていることを特徴とする手段1又は2に記載のガラスラン。
手段のように、車外側側壁部と車外側シールリップとの境界部から突出するガラスガイドを設ける場合であっても、型成形時において本体部や車外側シールリップ等と一体形成することができる。このため、ガラスガイドを設けることに起因して後加工が必要となってしまい、製造作業性の低下を招いてしまうといった事態を回避することができる。尚、ガラスガイドは、ドアガラスが車外側に変位した状態でドアガラスを上昇させることに起因して、ドアガラスの上縁部がガラスランの本体部内側に案内されにくくなってしまうといった事態を防止するために設けられるものである。すなわち、ガラスガイドはドアガラスの上縁部をガラスランの本体部内側に案内するよう、車外側側壁部よりも下方に突出して設けられる。
手段.少なくとも前記前縦辺部及び前記後縦辺部は、前記チャンネル部及びサッシュ部の曲率に合わせて湾曲形成されることを特徴とする手段1乃至のいずれかに記載のガラスラン。
車両のドアは、デザイン上、例えば、ドアのうちベルトラインよりも上側の部位が上方に向けて車内側に傾斜するようにして湾曲形成されたりする場合があり、これに伴って、ドアガラス、ひいては取付部も湾曲形成される。本手段によれば、取付部の曲率に合わせて、少なくともガラスランの前縦辺部及び後縦辺部が湾曲形成されている。これにより、例えば、湾曲して延びる取付部に対し、直線状に形成されたガラスランを倣わせて取付ける場合に比べ、取付状態の安定化、外観品質の向上、及びシール性の向上等を図ることができる。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1はドアの概略構成を示す正面模式図である。図2は、ガラスランの上辺部を示す図1のJ−J線断面図である。図3は取付部としてのチャンネル部に取付けられていない状態のガラスランを示す断面図である。図4は図1のK−K線断面図である。
図1に示すように、自動車用ドア61(図ではフロントドア)には、ドアガラスDGの昇降を案内し、ドアガラスDGが上昇して窓部が閉じられたときにドアガラスDGの外周とドアフレーム62との間をシールするガラスラン1が設けられている。より詳しくは、ガラスラン1は、ドアガラスDGの上縁部に対応する部位である上辺部2、上辺部2の前端部から下方に延び、ドアガラスDGの前縁部に対応する部位である前縦辺部3、及び上辺部2の後端部から下方に延び、ドアガラスDGの後縁部に対応する部位である後縦辺部4を備えている。そして、ドアフレーム62の内周に沿って形成されたチャンネル部DC、及び、チャンネル部DCの前後の縦辺部を下方に延長するようにしてドアパネル63内に設けられたサッシュ部DSの内側に当該ガラスラン1が取付けられている。また、ガラスラン1は、動的架橋型のオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPV)により構成されている。
図2、図3に示すように、ガラスラン1の上辺部2は、本体部11及び車外側シールリップ12及び車内側シールリップ13を備えている。本体部11は、チャンネル部DCに嵌め込まれる基底部14及び該基底部14から延びる車外側側壁部15及び車内側側壁部16を備え、全体として断面略コ字状をなしている。車外側シールリップ12は、車外側側壁部15の略先端から本体部11内周側に向けて延び、車内側シールリップ13は、車内側側壁部16の略先端から本体部11内周側に向けて延びている。そして、ドアガラスDGが閉じられた状態においては、車外側シールリップ12がドアガラスDGの外側面に対して圧接され、車内側シールリップ13がドアガラスDGの内側面に対して圧接される。これにより、ドアガラスDGの車外側及び車内側がそれぞれシールされるようになっている。加えて、車外側側壁部15から外方(車外側)に向って延びる車外側モールリップ17、及び車内側側壁部16から外方(車内側)に向かって延びる車内側モールリップ18が設けられている。
また、図3に示すように、本実施形態では、ガラスラン1のチャンネル部DCへの取付前の状態において、車外側シールリップ12の先端部と車内側シールリップ13の先端部との間隔W1が、1.5mm〜3.0mmの範囲内に設定されている。一方、ドアガラスDGの厚みは4.0mm〜5.0mm程度である。このため、ガラスラン1をチャンネル部DC(サッシュ部DS)に取付ける(嵌合する)のに際して、車外側シールリップ12と車内側シールリップ13との間隔を無理に狭めなくても、一対のシールリップ12、13によりドアガラスDGの周縁部を確実にシールできる構成となっている。
尚、前縦辺部3及び後縦辺部4についても、本体部11及び一対のシールリップ12,13等を備えている。但し、ガラスラン1のうち、ベルトラインよりも下方のドアパネル63内に配設され、外観に現れない部位(本例では前縦辺部3及び後縦辺部4の下部)については、車外側モールリップ17及び車内側モールリップ18が省略されており、かかる部位が取着されるサッシュ部DSとともに小型化が図られている。また、車外側シールリップ12は車内側シールリップ13よりも小さく(短く)構成されている。これにより、ドアガラスDGが車外側に寄せられ、フラッシュサーフィス化が図られるようになっている。本実施形態では、ガラスラン1は、型成形により、本体部11及び両シールリップ12、13を有する断面形状をなし、上辺部2、前縦辺部3、及び後縦辺部4を具備する長手方向全域が一体的に形成されている。
さらに、ドア61のうちベルトラインよりも上側の部位は、車内側に傾斜するようにして湾曲形成されている。このようにドア61が形成されることに伴って、ドアガラスDG(図6のドアガラスDGを前後に切断したときの断面図参照)、ひいてはチャンネル部DCも湾曲形成されている。そして、本実施形態では、少なくとも前縦辺部3及び後縦辺部4が、上述したチャンネル部DCの曲率に合わせて湾曲形成されている。すなわち、前縦辺部3及び後縦辺部4は、車内側に傾斜するようにして湾曲形成されている。
また、図1、図4に示すように、本実施形態では、上辺部2には、車外側側壁部15と車外側シールリップ12との境界部から下方(ドア61の窓部内周側)に突出するガラスガイド31が設けられている。当該ガラスガイド31の存在により、上方に摺動するドアガラスDGが車外側に変位した場合であっても、当該ドアガラスDGの上縁部を本体部11の内側へとスムースに案内することができる。また、ガラスガイド31は、ガラスラン1の型成形に際して車外側側壁部15及び車外側シールリップ12等と一体的に形成されている。
尚、基底部14の内側面やシールリップ12、13のドアガラス摺動面等には、ドアガラスDGの摺動性を向上させるべく表面処理が施されている。表面処理としては、例えば、基底部14の内側面にポリエチレン(PE)テープ等を貼着して摺動層を形成したり、シールリップ12、13の表面に塗膜(例えばウレタン塗膜)を形成したりすること等が挙げられる。
次に、ガラスラン1の製造方法についてより詳しく説明する。本実施形態におけるガラスラン1は、例えば、図5に示すような金型装置40を使用して成形される。すなわち、金型装置40は、第1の型41、第2の型42、第3の型43、第4の型44、第5の型45、第6の型46、第7の型47を備えている。尚、前記第3の型43は、本体部11、車外側シールリップ12、及び車内側シールリップ13の各内周面を成形する中子型43a及び当該中子型43aを保持する保持板43bにより構成されている。これらの金型41〜47には、ガラスラン1の外形状に対応した成形面がそれぞれ形成されており、これら成形面によって、ガラスラン1を成形するためのキャビティ49が形成される。
キャビティ49のうち、前後の縦辺部3、4に相当する部位は、前述のように、前後の縦辺部3、4が車内側に傾斜するように長手方向に沿って湾曲している。また、本実施形態では、第3の型43の保持板43bの厚みが1.5mm〜3.0mmとなるように設定されている。
そして、射出手段50によって可塑化状態にあるTPVを、第7の型47に形成されたスプルー51及びゲート52を介してキャビティ49内に注入し、充填させる。固化完了後、型開きして成形されたガラスラン1を金型装置40から取外す。これにより、上記のように本体部11及びシールリップ12,13等を有する断面形状をなし、上辺部2、前縦辺部3、及び後縦辺部4を具備するガラスラン1の長手方向全域が成形される。その後、基底部11やシールリップ12、13に対して表面処理を施すことでガラスラン1が製造される。
以上詳述したように、本実施形態では、型成形によりガラスラン1の長手方向全域が構成される。このため、例えば、ガラスラン1を押出成形体と型成形体とで構成する場合のように、押出成形体と型成形体との接続線が外観に表れてしまうといった事態を回避することができる。また、ガラスラン1の長手方向(周方向)において部分的に色・艶の相違が生じてしまうといった事態を回避することができる。結果として、外観品質の向上を図ることができる。さらに、ガラスラン1の長手方向に不要な段差が形成されてしまうといったおそれを回避することができ、シール性の向上を図ることができる。
また、型成形体は押出成形体に比べて製品設計の自由度が高いため、例えば、特定部位において断面形状を異ならせる場合であっても、型成形により容易に成形することができる。本実施形態では、上辺部2に対してガラスガイド31を設けることとしているが、ガラスラン1の型成形後に車外側側壁部15を一部切り欠いたり、ガラスガイドを別途型成形したりするといった別途の作業を行うことはなく、型成形時にその他の部位と同時に形成される。さらに、本実施形態では、ガラスラン1のうちベルトラインよりも下方の部位(後縦辺部4の下部及び前縦辺部3)については車外側モールリップ17及び車内側モールリップ18を省略した形状に構成しているのではあるが、車外側モールリップ17及び車内側モールリップ18をカットする等といった別途の作業を行うことはなく、型成形に際してその他の部位と同時に形成される。このため、特定部位において断面形状を異ならせるために、別途作業(後加工)が必要になってしまうといった事態を回避することができ、生産性の向上を図ることができる。
また、例えば、複数の型成形体を組付けることでガラスラン1を構成する場合に比べ、組付け作業が不要なために製造作業性の向上が図られるとともに、金型装置が1つで済むためコストの削減を図ることができる。さらに、ガラスランを構成する複数の型成形体がずれたり、離脱したりすることに起因して、シール性の低下、取付部への取付状態の悪化、取付作業性の低下を招く等といったおそれを防止することができる。
さらに、型成形時において、車内側シールリップ13と車外側シールリップ12との間隔W1が1.5mm以上、3.0mm以下に設定されている。車内側シールリップ13と車外側シールリップ12との間隔を1.5mm以上とすることで、本体部11、車外側シールリップ12及び車内側シールリップ13の各内周面を成形するための第3の型43(保持板43b)の強度を確保することができる。また、車内側シールリップ13と車外側シールリップ12との間隔を3.0mm以下とすることで、後にシールリップ12、13間の間隔を無理に狭めるようなことをしなくて済み、厚みが4.0mm〜5.0mm程度のドアガラスDGの内外面の周縁部に対するシール性を確保することができる。
また、ガラスラン1(本体部11及びシールリップ12、13)はTPVにより構成されている。例えば、ガラスラン1をEPDM等のゴム材料により構成する場合、EPDM等は比較的高粘度であり、これを金型装置40のキャビティ49の隅々にまで行き渡らせようとすると、注入圧を高圧力とする必要が生じたり、注入用のゲート数を増やす必要が生じたりする。前者の構成を採用する場合には、キャビティ49を構成する複数の金型の突合せ部にEPDM等が入り込んでしまい、バリが発生してしまうおそれがある。一方、後者の構成を採用する場合には、金型構造の複雑化を招くおそれがある。これに対し、本実施形態によれば、ガラスラン1がEPDM等よりも粘度の低いTPVにより構成されるため、バリの発生を防止するとともに、金型構造の複雑化を抑制して製造コストの増大を抑制することができる。また、ガラスラン1をTPVにより構成することで、加硫工程が不要なため、生産性の向上を図ることができる。
さらに、型成形に際し、上辺部2、前縦辺部3、及び後縦辺部4は、チャンネル部DCの曲率に合わせて湾曲形成される。これにより、例えば、湾曲して延びるチャンネル部DCに対し、直線状に形成されたガラスランを倣わせて取付ける場合に比べ、取付状態の安定化、外観品質の向上、及びシール性の向上等を図ることができる。
加えて、一般に、型成形体は、押出成形体に比べて断面形状のバラツキ(製造誤差)が小さく、本実施形態におけるガラスラン1(ガラスラン1本体)は型成形体(21,22)のみで構成されることから、品質の向上を図ることができる。また、ガラスラン1を押出成形体と型成形体とによって構成する場合に比べ、作業効率の向上、設備の簡素化等を図ることができ、ひいては、生産性の向上、コストの削減等を図ることができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)図7に示すように、上辺部2の前縦辺部3側の部位において、基底部14から上方に突出し、ドアガラスDGを閉鎖したときの衝撃を緩和する緩衝突部71を設けることとしてもよい。このように、緩衝突部71を設ける場合であっても、型成形時においてその他の部位と一体形成することができる。このため、緩衝突部71を設けることに起因して後加工が必要となってしまい、製造作業性の低下を招いてしまうといった事態を回避することができる。
また、図示は省略するが、上辺部2の基底部14から上方に突出し、ガラスラン1のチャンネル部DCへの取付状態においてチャンネル部DCに形成された孔部又は凹部に係止されることで、ガラスラン1の長手方向へのずれ移動を規制するずれ防止用突起を設けることとしてもよい。このように、ずれ防止用突起を設ける場合であっても、型成形時においてその他の部位と一体形成することができる。尚、ずれ防止用突起は、ガラスラン1の型成形に際してインサート成形することとしてもよい。加えて、ガラスガイド31を省略することも可能である。
(b)上記実施形態では、ガラスラン1がTPVにより構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、ガラスラン1を非架橋型のオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)により構成してもよい。また、上記実施形態では、フロントドアのガラスラン1に関して特に詳しく説明しているが、リアドアのガラスラン等に関しても同様に、型成形により長手方向全域が形成されることとしてもよい。
尚、図5では、第3の型43の保持板43bの厚みが、車外側シールリップ12を成形するための成形面と車内側シールリップ13を成形するための成形面との間隔(すなわち、型成形時における車外側シールリップ12と車内側シールリップ13との間隔)よりもわずかに小さく構成されているが、保持板43bの厚みを、型成形時における車外側シールリップ12と車内側シールリップ13との間隔と同じに構成してもよい。
ドアの概略構成を示す正面模式図である。 図1のJ−J線断面図である。 ガラスランの断面図である。 図1のK−K線断面図である。 ガラスランを成形するための金型装置を示す断面図である。 ドアガラスを自動車の前方側から見た側面図である。 別の実施形態におけるガラスランを示す正面図である。
符号の説明
1…ガラスラン、2…上辺部、3…前縦辺部、4…後縦辺部、11…本体部、12…車外側シールリップ、13…車内側シールリップ、14…基底部、15…車外側側壁部、16…車内側側壁部、31…ガラスガイド、61…ドア、62…ドアフレーム、DC…チャンネル部、DG…ドアガラス、DS…サッシュ部。

Claims (4)

  1. 車両のドアフレームの内周に沿って設けられたチャンネル部、及び、該チャンネル部の前後の縦辺部を下方に延長するようにしてドアパネル内に設けられたサッシュ部の内側に取付けられ、基底部及び該基底部から延びる車内側側壁部及び車外側側壁部よりなる断面略コ字状をなす本体部と、前記車内側側壁部及び前記車外側側壁部の略先端から前記本体部内側に延びる車内側シールリップ及び車外側シールリップとを備えたガラスランであって、
    型成形により、前記本体部及び前記両シールリップを有する断面形状をなし、ドアガラスの上縁部に対応する上辺部と、ドアガラスの前縁部及び後縁部に対応する前縦辺部及び後縦辺部とを具備する長手方向全域が一体的に形成され、
    型成形時における、前記車内側シールリップと前記車外側シールリップとの間隔が1.5mm以上、3.0mm以下に設定されており、
    前記上辺部には、前記基底部から前記チャンネル部側に突出する突部が部分的に設けられており、
    前記突部は、ドアガラスを閉鎖したときの衝撃を緩和するためのもの、又は、前記チャンネル部に形成された孔部若しくは凹部に係止されることで、前記上辺部の長手方向へのずれ移動を規制するためのものであることを特徴とするガラスラン。
  2. 前記本体部及び前記両シールリップはオレフィン系熱可塑性エラストマーにより構成されることを特徴とする請求項1に記載のガラスラン。
  3. 前記上辺部には、前記車外側側壁部と前記車外側シールリップとの境界部から下方に突出するガラスガイドが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラスラン。
  4. 少なくとも前記前縦辺部及び前記後縦辺部は、前記チャンネル部及びサッシュ部の曲率に合わせて湾曲形成されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のガラスラン。
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