JP2010228725A - 自動車用ガラスラン - Google Patents

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智 土岐
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Abstract

【課題】ドアガラスの車輌の前後方向のずれを正規の位置に修正して、ドアフレームとドアガラスとの間の隙間の発生防止とシール性を向上させるガラスランを提供する。
【解決手段】ガラスラン10は直線部とコーナー部12を有し、ガラスランの本体は、車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40とからなる断面略コ字形をなし、車外側側壁20と車内側側壁30には、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31を設ける。コーナー部12のフロント側又はリヤ側の縦辺部14と接続する側の底壁部分を内周側に厚肉部43に形成し、厚肉部43は、縦辺部14と接続する側から徐々に肉厚を増加する徐変部分を備え、ドアガラス5が上昇したときに、ドアガラス5を厚肉部43に沿ってドアガラス5の中心方向に寄せることが可能に形成した自動車用ガラスランである。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車ドアのドアフレームの内周に取付けられ、直線部と、コーナー部を有する自動車用ガラスランに関するものである。
図9に示すように、自動車のドア1のドアフレーム2の内周にはドアガラス5の昇降を案内し、ドアガラス5とドアフレーム2との間をシールするガラスラン110が取付けられている。その従来のガラスラン110の全体を図8に示し、ガラスラン110がドアフレーム2の直線部の縦辺部に取付けられた状態の断面図を図10に示す。
従来、ガラスラン110は、図10に示すように、ドアフレーム2のチャンネル3内に取付けられて、ドアガラス5の昇降を案内するとともにドアガラス5とドアフレーム2との間をシールしている。さらに、ガラスラン110は、図8に示すように、押出成形により成形された直線部111と型成形により成形されたコーナー部112からなる。直線部111は、ドアフレーム2の上辺部に取付けられる上辺部113と、同じくフロント側の縦辺部とリヤ側の縦辺部に取付けられる縦辺部114からなる。コーナー部112は、型成形によってドアフレーム2のコーナー部2bの形状に合わせて形成される。また、コーナー部112は、上辺部113と両縦辺部114とをそれぞれ接続している。
なお、ドア1と車体との間のシールは、ドアパネルおよびドアフレーム2の外周に取付けられたドアウエザストリップ(図示せず)および/または車体の開口部のフランジに取付けられたオープニングトリムウエザストリップ(図示せず)によりなされている。
ガラスラン110の縦辺部114における本体は、図10に示すように、車外側側壁120と、車内側側壁130と、底壁140からなる断面略コ字状をなしている。車外側側壁120の先端付近から車外側シールリップ121が本体の断面略コ字状の内側に向けて延出するように設けられている。また、車内側側壁130にもその先端付近から車内側シールリップ131が断面略コ字状の内側に向けて延出するように設けられている。
そして、図11に示すように、ドアガラス5がドアフレーム2の内部を昇降するときには、ドアガラス5は、図10に示すように、ガラスラン110の本体の内部でその端部を車外側シールリップ121と車内側シールリップ131に挟まれるようにして摺動する。ドアガラス5が上限まで上昇すると、ドアガラス5はドアフレーム2に取付けられたガラスラン110の上辺部113の底壁140に密着する。そのときドアフレーム2の上辺部の曲線とドアガラス5の上端5aの曲線とは一致するため、ドアフレーム2の上辺部のガラスラン110の上辺部113の底壁140の内面とドアガラス5の上端5aとの間に隙間が生じない。
しかしながら、ガラスラン110の縦辺部114の底壁140の内面とドアガラス5の側端5bの間には、摺動抵抗の増大防止のために隙間が設けられている。このため、ドアガラス5の昇降装置(図示せず)の仕組みによっては、ドアガラス5が車輌の前後方向にずれる余地があり、ドアガラス5がずれて上昇する場合がある。
例えば図12に示すように、ドアガラス5がドアフレーム2のフロント側縦辺部の中でフロント側にずれる場合がある。この場合には、正常な位置ではドアフレーム2の上辺部におけるドアガラス5の上端5aとガラスラン110の上辺部113の底壁140の内面の曲線が一致するが、ずれると両者の間に隙間Xが生じて、さらにドアフレーム2のリヤ側縦辺部において、ガラスラン110の縦辺部114の底壁140の内面とドアガラス5のリヤ側の側端5bとの間の隙間Yが大きくなり、シール性が低下し、騒音等が車室内に進入するおそれがある。
また、図13と図14に示すように、車外側側壁220、車内側側壁230及び底壁240を有するガラスラン210の本体の内部にドアガラス5を保持する場合に、ドアガラス5を車外側側壁220側にシフトさせて、ドアガラス5と車外側側壁220との段差を少なくして、いわゆるフラッシュサーフェイス化するものがある。この場合には、ガラスラン210のコーナー部212の上辺部側の底壁に断面三角形の突起部250を形成するものがある。(例えば、特許文献1参照。)。
この断面三角形の突起部250をガラスラン210のコーナー部212に形成すると、ドアガラス5が上昇してガラスラン210の直線部211の上辺部に接近すると、ドアガラス5が車内側にずれていた場合には、ドアガラス5の上端5aは突起部250の斜面を車外側に移動して、車外側シールリップ221とより強く当接することとなる。このため、車外側シールリップ221とドアガラス5の間の段差が減少してデザイン的に美観の向上とシール性が向上する。しかしながらこの場合においては、ドアガラス5が車輌幅方向にずれることを防止できるが、車輌の前後方向へのズレを防止することができない。
特開平6−156077号公報
そこで、本発明は、ドアガラスの車輌の前後方向のずれを正規の位置に修正して、ドアフレームとドアガラスとの間の隙間の発生防止とシール性を向上させるガラスランを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために請求項1の本発明は、自動車ドアのドアフレームの内周に取付けられ、押出成形により成形されドアフレームの上辺部と縦辺部に装着される直線部と、型成形により成形され直線部を接続し、ドアフレームのコーナー部に装着されるコーナー部を有する自動車用ガラスランであって、
直線部とコーナー部のガラスランの本体は、車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる断面略コ字形をなし、車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ本体の断面略コ字状の本体の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、車外側シールリップと車内側シールリップによりドアガラスの車外側面及び車内側面をシールする自動車用ガラスランにおいて、
コーナー部のフロント側又はリヤ側の縦辺部と接続する側の底壁の内面側の部分を縦辺部の底壁より内周側に肉厚になるように厚肉部に形成し、厚肉部は、縦辺部と接続する側から徐々に肉厚を増加する徐変部分を備え、ドアガラスが上昇したときに、ドアガラスを厚肉部に沿ってドアガラスの中心方向に寄せることが可能に形成したことを特徴とする自動車用ガラスランである。
請求項1の本発明では、ガラスランは、直線部とコーナー部を有し、そのガラスランの本体は、車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる断面略コ字形をなし、車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ本体の断面略コ字状の本体の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、車外側シールリップと車内側シールリップによりドアガラスの車外側面及び車内側面をシールするものである。
このため、ドアガラス閉時に、ドアフレームの上辺部、縦辺部及びコーナー部において車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる本体の断面略コ字状のガラスランの内側に、ドアガラスの先端を収納することができ、ドアガラスを確実に保持することができる。また、上辺部、縦辺部及びコーナー部において、車外側シールリップと車内側シールリップにより、ドアガラスの昇降に応じて、両方のシールリップがドアガラスに当接し、車外側シールリップと車内側シールリップによりドアフレームとドアガラスとの間のシールをすることができる。
ガラスランのコーナー部のフロント側又はリヤ側の縦辺部と接続する側の底壁の部分を縦辺部の底壁よりも内周側に厚肉になるように厚肉部に形成し、厚肉部は、縦辺部と接続する側から徐々に肉厚を増加する徐変部分を備え、ドアガラスが上昇したときに、ドアガラスを厚肉部に沿ってドアガラスの中心方向に寄せることが可能に形成している。
このため、前後方向にずれたドアガラスが上昇したときに、ガラスランのコーナー部における縦辺部側の厚肉部に沿ってドアガラスの側端を摺動させて、ドアガラスの中心方向(ドアガラス開口部におけるドアガラスの車輌前後方向での中央位置に向かう方向)に寄せてスムースにズレをなくする方向にドアガラスを移動させて、ドアガラスを正規の場所に位置させて、ドアガラスの上端と上辺部のガラスランの底壁の内面との間に隙間の発生を防止し、また、ドアガラスの側端と縦辺部のガラスランの底壁の内面との間の隙間が正規の位置となり、シール性を確保することができる。
請求項2の本発明は、縦辺部の車外側側壁と車内側側壁が切除されて残された底壁先端部が厚肉部の内周側に延設され、コーナー部の縦辺部の底壁部分と一体的に形成して厚肉部として形成した自動車用ガラスランである。
請求項2の本発明では、ガラスランの縦辺部の車外側側壁と車内側側壁が切除されて残された底壁先端部が厚肉部の内周側に延設され、コーナー部の縦辺部分の底壁部分と一体的に形成されている。このため、厚肉部の内面側にガラスランの押出成形により成形された縦辺部底壁の先端部を設けることができ、縦辺部とコーナー部との接続部分に段差がなくスムースにドアガラスの先端を摺動させて、ドアガラスを移動させることができる。縦辺部の底壁の表面(内面)に設けられた低摺動層が、容易に厚肉部の表面(内面)に形成することができ、ドアガラスの摺動抵抗を減少させることができる。
請求項3の本発明は、コーナー部を型成形により形成するときに、コーナー部の縦辺部側の底壁を型成形により内周側に厚肉に形成し厚肉部として形成した自動車用ガラスランである。
請求項3の本発明では、コーナー部を型成形により形成するときに、コーナー部の縦辺部側の底壁部分を型成形により内周側に厚肉に形成して厚肉部として形成したため、厚肉部の形成が簡単であり、厚肉部と底壁部分とが一体であるため厚肉部において剥離するようなことがない。
請求項4の本発明は、厚肉部は、コーナー部の縦辺部側の底壁の内面に、硬質ゴム又は合成樹脂のブロック材を固着して形成された自動車用ガラスランである。
請求項4の本発明では、厚肉部は、コーナー部の縦辺部側の底壁の内面に、硬質ゴム又は合成樹脂のブロック材を固着して形成されたため、ガラスランとは異なる材料で、厚肉部を低摺動性と耐摩耗性を有する材料で形成することができ、ドアガラスの摺動抵抗を減少させ、厚肉部の耐久性を増加させることができる。また、ブロック材は別体に形成されるため、ガラスランのコーナー部での側壁やシールリップの長さ違い等の形状違いに影響される事なく、様々のガラスランに適用させることができる。
請求項5の本発明は、厚肉部のドアガラスと当接する表面に、低摺動層を形成した自動車用ガラスランである。
請求項5の本発明では、厚肉部のドアガラスと当接する表面に、低摺動層を形成したため、ドアガラスと厚肉部の摺動抵抗を減少させ、スムースにドアガラスを上昇させ、ドアガラスを中心方向に寄せることができる。
請求項6の本発明は、ガラスランのフロント側及びリヤ側のコーナー部の縦辺部と接続する側の底壁部分を、厚肉部に形成した自動車用ガラスランである。
請求項6の本発明では、ガラスランのフロント側及びリヤ側の両方のコーナー部の縦辺部と接続する側の底壁部分を、片方の場合と同様に内周側に厚肉部に形成したため、ドアガラスが車輌の前後方向のいずれにずれても、正規の場所に確実に位置させることができ、ドアガラスとドアフレームとの間に隙間の発生を防止して、シール性を確保することができる。
本発明は、ガラスランのコーナー部の縦辺部の底壁部分を厚肉部に形成し、厚肉部は、徐々に肉厚を増加する除変部分を備えており、ドアガラスが上昇したときに、ドアガラスを厚肉部に沿ってドアガラスの中心方向に寄せることが可能に形成しているため、前後方向にずれたドアガラスが上昇したときに、スムースにドアガラスを正規の場所に位置させることができる。そのため、ドアガラスの上端が、ドアフレームとの間に隙間が発生することを防止し、また、ドアガラスの側端とガラスランの縦辺部の底壁の内面との隙間を正規の隙間にすることができ、シール性を確保することができる。
本発明の第1の実施の形態であるガラスランのコーナー部の一部切欠き断面を含む斜視図である。 本発明の第1の実施の形態であるガラスランの縦辺部の先端の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態であるガラスランのコーナー部の底壁の状態を示す一部切欠き断面を含む斜視図である。 本発明の第2の実施の形態であるガラスランのコーナー部の縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態であるガラスランのコーナー部の底壁の状態を示す一部切欠き断面を含む斜視図である。 本発明の第3の実施の形態であるガラスランのコーナー部の縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態であるガラスランのコーナー部の底壁の状態を示す一部切欠き断面を含む斜視図である。 本発明の実施の形態であるガラスランの正面図である。 自動車ドアの正面図である。 従来のガラスランの縦辺部をドアフレームに装着した状態の横断面図である。 自動車ドアのドアガラスが上昇した状態の正面図である。 自動車ドアのドアガラスが前方向にずれて上昇した状態の正面図である。 従来のガラスランのコーナー部の正面図である。 従来のガラスランのコーナー部の横断面図である。
本発明の実施の形態を、図1〜図9に基づき説明する。
図9は、自動車のフロントのドア1の正面図であり、図8は、ドア1のドアフレーム2に取付けるフロントドアのガラスラン10の正面図である。図9に示すように、ドア1の上部にはドアフレーム2が設けられ、ドアガラス5が昇降自在に取付けられる。すなわち、ドアフレーム2の内周には、ガラスラン10が取付けられ、ドアガラス5の昇降を案内するとともに、ドアガラス5とドアフレーム2との間をシールしている。
ガラスラン10は、図8に示すように、全体として押出成形で形成された直線部11と、ドアフレーム2のコーナー部2bに取付けられ、上記の直線部11を接続し、型成形で形成されるコーナー部12からなる。
直線部11は、ドアフレーム2の上辺部に取付けられる上辺部13と、ドアフレーム2のリヤ側縦辺部に取付けられる縦辺部14と、ドアフレーム2のフロント側縦辺部をなすディビジョンサッシュに取付けられる縦辺部14とからなる。
これらの押出成形部分をドアフレーム2に対応した形状となるように、フロント側とリヤ側のそれぞれのコーナー部分において、型成形により成形して上辺部13と縦辺部14を接続してコーナー部12が形成されている。なお、ガラスラン10のコーナー部12は、ドアフレーム2のコーナー部2bの部分に装着される。
以下に、フロント側のドア1のフロント側縦辺部と上辺部とでなすフロント側のコーナー部2bに装着されるガラスラン10の上辺部13、縦辺部14とコーナー部12を例に取り説明する。
図1〜図3は本件発明の第1の実施の形態を示すもので、図4と図5は本件発明の第2の実施の形態、図6と図7は本件発明の第3の実施の形態を示すものである。
まず、第1の実施の形態を説明する。図1は、ガラスラン10のフロント側のコーナー部12の一部切欠き断面を含む斜視図であり、図2は、ガラスラン10の縦辺部14の先端の(底壁40を残して切り欠いた状態の)斜視図である
まず、直線部11である上辺部13と縦辺部14について簡単に説明し、その後、コーナー部12について説明する。
ガラスラン10の縦辺部14は、図2の斜視図に示すように、車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40からなる断面略コ字状をなしている。車外側側壁20の先端付近から車外側シールリップ21が本体の断面略コ字状の内側に向けて延出するように設けられている。また、車内側側壁30にもその先端付近から車内側シールリップ31が断面略コ字状の内側に向けて延出するように設けられている。車内側側壁30は、車外側側壁20よりも肉厚で大きく形成されている。車外側シールリップ21と車内側シールリップ31によりドアガラス5の側端を保持して、ドアガラス5の昇降を案内するとともに、ドアフレーム2とドアガラス5の間をシールしている。
図1と図2に示すように、車外側カバーリップ22が車外側側壁20の先端から車外方向に延設されている。車外側カバーリップ22は、ドアフレーム2の先端とガラスラン10が取付けられるチャンネル3の先端をカバーしている。同様に車内側カバーリップ32は、ドアフレーム2の先端とチャンネル3の先端をカバーしている。
なお、チャンネル3は、ドアフレーム2を折り曲げて形成される場合や、別途形成されたチャンネル3をドアフレーム2に取付ける場合がある。
ガラスラン10の上辺部13も、図1に示すように、縦辺部14と同様に、車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40からなる断面略コ字状をなし、車外側側壁20と車内側側壁30の先端付近からそれぞれ車外側シールリップ21と車内側シールリップ31が本体の断面略コ字状の内側に向けて延出するように設けられている。
なお、上辺部13においても、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31によりドアガラス5の上端を保持して、ドアフレーム2とドアガラス5の間をシールしている。
また、車内側カバーリップ32と車外側カバーリップ22もチャンネル3の先端をカバーするように延設されている。
ドアフレーム2のコーナー部2bに取付けられるガラスラン10のコーナー部12においては、ガラスラン10の直線部11とコーナー部12のそれぞれの車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40と、車外側シールリップ21と、車内側シールリップ31とはそれぞれ対応する部分がコーナー部12との接続部で連続している。このため、ガラスラン10の縦辺部14と上辺部13は、コーナー部12のそれぞれの部分と連結して、コーナー部12の接続部分のシール性と遮音性を確保することができる。さらに、上辺部13からコーナー部12を経由して縦辺部14まで連続して、シール性と遮音性を確保することができる。
コーナー部12の縦辺部14に近い部分の断面形状は、図1と図3に示すように、本体が車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40とから断面略コ字状に形成されている。
底壁40は、縦辺部14とコーナー部12との境界付近において徐々に肉厚が増加し、徐変部分の上端からコーナー部12の屈曲部分12a(コーナー部12のく字形に屈曲した部分)の上方にかけて一定肉厚の厚肉部43が形成されている。厚肉部43は屈曲部分12aにおいて、底壁40と一体的に形成され、上辺部13に連続する側のコーナー部12の底壁40の肉厚は、上辺部13の底壁40の肉厚と同じである。
厚肉部43の内周側には、縦辺部14の底壁先端部42が延設されている。
縦辺部14の上端部分においては、車外側側壁20と車内側側壁30が車外側シールリップ21、車外側カバーリップ22及び車内側シールリップ31、車内側カバーリップ32を含めて、切除されて底壁先端部42が残される。そして、残された縦辺部14の底壁先端部42が厚肉部43の内周側に延設されて、コーナー部12の底壁40の縦辺部分と一体的に形成されている。そのため、厚肉部43の肉厚は、コーナー部12や縦辺部14の底壁40の肉厚よりも内周側に厚く形成することができる。なお、図1においては縦辺部14の底壁先端部42は、コーナー部12の屈曲部分12aのところまで延設されているが、屈曲部分12aに達する前の部分まで延設するのみでもよい。
この製造方法は、縦辺部14の底壁先端部42をコーナー部12の成形金型にセットするときに、図1に示すように、成形金型(図示せず)の厚肉部43を形成するキャビティーに金型ピン50を設け、金型ピン50で底壁先端部42を保持する。その後、そのキャビティーに成形材料を注入し、厚肉部43を成形すると同時に、底壁先端部42を熱溶着又は加硫接着する。これにより厚肉部43に底壁先端部42が強固に固着することができる。
このようにして、コーナー部12の厚肉部43に底壁先端部42を一体的に形成したため、厚肉部43の肉厚は、縦辺部14側から徐々に厚くなる徐変部分を含めて厚く形成することができる。また、厚肉部43の表面に縦辺部14の底壁40を連続して設けることができ、縦辺部14とコーナー部12との接続部分に段差がなく、傾斜面43aを形成することができる。このため、ドアガラス5が上昇するときに、スムースにドアガラス5の先端が厚肉部43の傾斜面43aの表面を摺動することができ、ドアガラス5の移動を円滑にすることができる。
さらに、縦辺部14の底壁40の表面に設けられている低摺動層41が厚肉部43の表面にも容易に形成することができ、しかも、低摺動層41の剥離を防止して、ドアガラス5の摺動抵抗を減少させることができる。縦辺部14の底壁40の表面に設けられている低摺動層41は、縦辺部の押出成形時にシリコーン樹脂やウレタン樹脂を塗布するか、ポリエチレン樹脂のシートを貼着することにより容易に形成することができる。
本実施の形態では、ガラスラン10のコーナー部12のフロント側の縦辺部14と接続する側の底壁40部分を厚肉部43に形成し、厚肉部43は、縦辺部14と接続する側において、傾斜面43aを備えている。このため、ドアガラス5が上昇したときに、ドアガラス5を傾斜面43a及び厚肉部43に沿ってスムースにドアガラス5の中心方向であるリヤ側に寄せることができる。傾斜面43aによりリヤ側によせられたドアガラス5は、傾斜面43aに連続して形成された、平行面43bにより、正規の場所で上昇する。
従って、ドアガラス5がフロント方向にズレて上昇したときに、スムースにズレをなくする方向(リヤ方向)にドアガラス5を移動させて、ドアガラス5を正規の場所に位置させて、ドアガラス5の上端とガラスラン10の上辺部13の底壁40の内面との間の隙間の発生を防止して、シール性を確保することができる。
なお、本実施の形態では、ガラスラン10のフロント側のコーナー部12の縦辺部14と接続する側の底壁部分を厚肉部43に形成したが、ガラスラン10のリヤ側のコーナー部12の縦辺部14と接続する側の底壁部分を厚肉部43に形成することができる。この場合には、ドアガラス5がリヤ方向にズレて上昇したときに、ドアガラス5を厚肉部43に沿ってズレをなくする方向であるドアガラス5の中心方向であるフロント側に寄せることができる。
さらに、ガラスラン10のフロント側及びリヤ側の両方のコーナー部12の縦辺部14と接続する側の底壁40を、内周側に厚肉部43に形成することができる。この場合には、ドアガラス5が車輌のフロント側又はリヤ側の方向のいずれにずれても、正規の場所に確実に位置させることができ、ドアガラス5とガラスラン10の上辺部13の底壁40の内面との間の隙間の発生を防止して、シール性を確保することができる。
次に、本件特許発明の第2の実施の形態について図4と図5に基づき説明する。第2の実施の形態では、厚肉部43のみが異なり他の部分は同様であるため、異なる部分のみ説明する。図4はコーナー部12の縦断面図であり、図5はガラスラン10のコーナー部12の底壁40において厚肉部43の状態を示す一部切欠き断面を含む斜視図である。
第2の実施の形態においては、厚肉部43はコーナー部12を型成形するときに、コーナー部12の縦辺部14側の底壁40を型成形により内周側に厚肉に形成し厚肉部43とした。このため、厚肉部43の形成が簡単であり、上記第1の実施の形態におけるような縦辺部14の底壁40の先端部42は設けられていないため、先端部42が厚肉部43から剥離するような事は全く生じない。
コーナー部12の縦辺部14側の底壁部分に形成された厚肉部43は、縦辺部14とコーナー部12との境界付近から上方に向かって、徐々に肉厚が増加する徐変部分を備え、この徐変部分に、厚肉部43の傾斜面43aが形成されている。ドアガラス5が上昇するときに、この傾斜面43a及び厚肉部43に沿ってドアガラス5の上端コーナー部分が摺動して、フロント側にズレたドアガラス5をドアガラス5の中心方向であるリヤ方向に寄せることができる。
厚肉部43の傾斜面43aには、低摺動層を形成するため、低摺動部材であるシリコーン塗料やウレタン塗料を塗布することが好ましい。その場合は、より一層スムースにドアガラス5のリヤ方向への寄せをすることができる。
また、第1の実施の形態と同様に、ガラスラン10のフロント側のコーナー部12のみならず、リヤ側のコーナー部12にも厚肉部43を形成することができる。さらに、フロント側とリヤ側の両方のコーナー部12にも厚肉部43を形成することができる。
次に、本件特許発明の第3の実施の形態について図6と図7に基づき説明する。第3の実施の形態では、第2の実施の形態と同様に、厚肉部43のみが第1の実施の形態と異なり他の部分は同様であるため、異なる部分のみ説明する。図6はコーナー部12の縦断面図であり、図7はガラスラン10のコーナー部12の底壁40において厚肉部43の状態を示す一部切欠き断面を含む斜視図である。
第3の実施の形態においては、厚肉部43は、ガラスラン10のコーナー部12とは別体で形成し、コーナー部12形成後に固着して形成するものである。厚肉部43は、ガラスラン10を構成する材料とは別の硬質ゴム又は合成樹脂で形成されるブロック材430を備えている。硬質ゴムとしては例えば硬質のEPDMゴムを使用することができ、合成樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等を使用することができる。この硬質ゴム又は合成樹脂で形成されたブロック材430を、ガラスラン10のコーナー部12の底壁40に接着剤で接着したり、熱溶着で溶着したりして固着することができる。なお、本実施の形態では、ガラスラン10のコーナー部12をオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成し、ブロック材430をポリプロピレン樹脂で形成し、両者を熱溶着で溶着して厚肉部43を形成した。
厚肉部43のドアガラス5と摺接する部分であるブロック材430は、硬質ゴム又は合成樹脂でガラスラン10とは別部材として成形されたため、ブロック材430を低摺動性と耐摩耗性を有する材料で形成することができ、ドアガラス5が上昇したときの厚肉部43との摺動抵抗を減少させ、厚肉部43の耐久性を増加させることができる。
また、第1の実施の形態と同様に、ガラスラン10のフロント側のコーナー部12のみならず、リヤ側のコーナー部12にも形成することができる。さらに、フロント側とリヤ側の両方のコーナー部12にも厚肉部43を形成することができる。
ガラスラン10の直線部11の成形においては、成形材料は、合成ゴム、熱可塑性エラストマーが使用され、例えば合成ゴムでは、EPDMゴム、熱可塑性エラストマーでは、オレフィン系熱可塑性エラストマーが使用される。
合成ゴムの場合は、押出成形後に加硫槽に搬送されて、熱風や高周波等により加熱されて加硫が行われる。熱可塑性エラストマーの場合は、冷却され固化される。その後所定の長さに切断されて、押出成形部分は製造される。
次に、ガラスラン10のコーナー部12の型成形部分の成形は、上記により製造された押出成形部分の端部を、型成形部分を成形する金型に挟持して、その金型のキャビティーに型成形部分を形成する材料を注入する。型成形部分の断面形状は押出成形部分の断面形状と略同じである。成形材料は、押出成形部分に使用した材料と同じ種類のものを使用することが好ましい。熱可塑性エラストマーの場合は、金型に注入されたときに注入材料は溶融されているため、その熱と圧力とで押出成形部分と型成形部分は一体的に融着される。なお、第1の実施の形態に示したように、所定長さに切断された押出成形部分の端部をさらに所定形状に裁断して、その端部を金型に挟持させて、型成形部分を成形することもできる。
ガラスラン10の直線部11がEPDMゴムで形成される場合は、ガラスラン10のコーナー部12は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成することが好ましい。ガラスラン10の直線部11がオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成される場合は、ガラスラン10のコーナー部12は、オレフィン系熱可塑性エラストマーで形成する。この場合は、同種の材料であり、ガラスラン10の直線部11とコーナー部12の接着性がよい。また、いずれもオレフィン系の材料であり、耐候性がよく、同時に粉砕処理ができ、リサイクル容易な製品を得ることができる。オレフィン系熱可塑性エラストマーの場合は、加硫が不要のため、製造が容易である。
合成ゴムの場合は、金型に注入した後に金型を加熱して加硫する。このとき、押出成形部分と型成形部分は同じ材料あるいは同種類の材料を使用しているため、加硫接着をすることができ、一体的に固着することができる。
2 ドアフレーム
10 ガラスラン
11 直線部
12 コーナー部
20 車外側側壁
21 車外側シールリップ
30 車内側側壁
31 車内側シールリップ
40 底壁
41 底壁低摺動部
42 底壁先端部
43 厚肉部
430 ブロック材

Claims (6)

  1. 自動車ドアのドアフレームの内周に取付けられ、押出成形により成形され上記ドアフレームの上辺部と縦辺部に装着される直線部と、型成形により成形され該直線部を接続し、上記ドアフレームのコーナー部に装着されるコーナー部を有する自動車用ガラスランであって、
    上記直線部とコーナー部の上記ガラスランの本体は、車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる断面略コ字形をなし、上記車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ上記本体の断面略コ字状の本体の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、該車外側シールリップと車内側シールリップにより上記ドアガラスの車外側面及び車内側面をシールする自動車用ガラスランにおいて、
    上記コーナー部のフロント側又はリヤ側の縦辺部と接続する側の底壁部分を縦辺部の底壁より内周側に肉厚になるように厚肉部に形成し、該厚肉部は、上記縦辺部と接続する側から徐々に肉厚を増加する徐変部分を備え、上記ドアガラスが上昇したときに、上記ドアガラスを上記厚肉部に沿って上記ドアガラスの中心方向に寄せることが可能に形成したことを特徴とする自動車用ガラスラン。
  2. 上記縦辺部の車外側側壁と車内側側壁が切除されて残された底壁先端部が上記厚肉部の内周側に延設され、上記コーナー部の縦辺部側の底壁部分と一体的に形成して上記厚肉部として形成した請求項1に記載の自動車用ガラスラン。
  3. 上記コーナー部を型成形により形成するときに、上記コーナー部の縦辺部側の上記底壁部分を型成形により内周側に厚肉に形成して上記厚肉部として形成した請求項1に記載の自動車用ガラスラン。
  4. 上記厚肉部は、上記コーナー部の縦辺部側の上記底壁の内面に、硬質ゴム又は合成樹脂のブロック材を固着して形成された請求項1に記載の自動車用ガラスラン。
  5. 上記厚肉部の上記ドアガラスと当接する表面に、低摺動層を形成した請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の自動車用ガラスラン。
  6. 上記ガラスランのフロント側及びリヤ側の上記コーナー部の縦辺部と接続する側の上記底壁部分を、厚肉部に形成した請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の自動車用ガラスラン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015000665A (ja) * 2013-06-17 2015-01-05 株式会社イノアックコーポレーション ウインドモール

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