JP2004358525A - 電動プレス加工機 - Google Patents

電動プレス加工機 Download PDF

Info

Publication number
JP2004358525A
JP2004358525A JP2003160656A JP2003160656A JP2004358525A JP 2004358525 A JP2004358525 A JP 2004358525A JP 2003160656 A JP2003160656 A JP 2003160656A JP 2003160656 A JP2003160656 A JP 2003160656A JP 2004358525 A JP2004358525 A JP 2004358525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slider
screw shaft
upper die
workpiece
crown
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003160656A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4166119B2 (ja
Inventor
Shoji Futamura
昭二 二村
Hiromitsu Kaneko
廣光 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Institute of Technology Precision Electrical Discharge Works
Original Assignee
Institute of Technology Precision Electrical Discharge Works
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Institute of Technology Precision Electrical Discharge Works filed Critical Institute of Technology Precision Electrical Discharge Works
Priority to JP2003160656A priority Critical patent/JP4166119B2/ja
Publication of JP2004358525A publication Critical patent/JP2004358525A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4166119B2 publication Critical patent/JP4166119B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/18Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by screw means
    • B30B1/186Control arrangements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/0029Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing means for adjusting the space between the press slide and the press table, i.e. the shut height
    • B30B15/0035Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing means for adjusting the space between the press slide and the press table, i.e. the shut height using an adjustable connection between the press drive means and the press slide

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Presses And Accessory Devices Thereof (AREA)
  • Control Of Presses (AREA)
  • Press Drives And Press Lines (AREA)

Abstract

【課題】プレス加工の一サイクルを短縮化する。
【解決手段】枠体4、支柱3を摺動するスライダ5と6、ACサーボモータ9によって駆動される早送り用のねじ軸10を介し、スライダ6を上下動させるめねじ送りナット11、ACサーボモータ17によって駆動されるボールねじ軸18を介し、スライダ5を上下動させるボールねじ機構19、スライダ6とボールねじ軸18とを固定するロック機構14、ベッド1に設置された下型20、被加工物22との接触位置並びに上型7の上限待機位置と下限降下位置とを検出するパルススケール21、及びパルススケール21の位置検出信号を基に、非プレス期間はACサーボモータ9で上型7を急速に降下・上昇させ、プレス期間では、ACサーボモータ17のトルク付加モードで上型7を減速降下させて被加工物22をプレスする制御を行わせる制御装置23を備えて構成される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動プレス加工機、特に往復運動をするスライダの下端に取り付けられた上型とベッドに取り付けられた下型とで、モータを駆動源にしてプレス加工する電動プレス加工機において、上限待機位置にある上型が降下し下型に載置された被加工物と接触するまでの間あるいは接触する直前までの間、及び上型が下限位置から上昇し上限待機位置に戻るまでの間の各時間を高速で上型を移動させ、プレスの一工程(サイクル)を短縮化するようにした電動プレス加工機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、モータを駆動源にしてプレス加工する電動プレス加工機は、被加工物をプレス加工する上型の速度に合わせ、被加工物をプレス加工しない工程においても上型が被加工物をプレス加工する際の一定速度で往復運動させていた。またこの点を解決しようとする特許出願も行われている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照。)が、具体化に当たっては、なお解決すべき問題があった。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−62597号公報
【特許文献2】
特開2001−71194号公報
【特許文献3】
特許第3051841号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のように被加工物をプレス加工しない工程も、被加工物をプレス加工する際の上型の速度に合わせ、プレスの一工程を行っているため、プレスの一工程に時間が掛かる欠点があり、この点を解決するに当って、サーボモータを用いる電動プレス加工機においてはねじ軸をロックするなどの必要があることが分かった。
【0005】
本発明は、上記の欠点を解決することを目的としており、被加工物をプレス加工しない工程の非プレス期間では上型を高速移動させるようにして、プレス加工の一工程に要する時間を短縮化することができる電動プレス加工機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのため本発明の第1の電動プレス加工機は、ベッドとクラウンと複数の支柱とで形成された枠体と、下端面に上型が取り付けられると共に支柱を自在に摺動する第1のスライダと、クラウンと第1のスライダとの間に設けられ支柱を自在に摺動する第2のスライダと、クラウンに設けられた第1のモータによって正回転・逆回転駆動される早送り用の第1のねじ軸を介し、第2のスライダを上下動させる第1の連結機構と、第2のスライダに設けられた第2のモータによって正回転・逆回転駆動される第2のねじ軸を介し、第1のスライダを上下動させる第2の連結機構と、第2のスライダと第1のねじ軸とを固定する第1のロック機構と、上型に対応する位置にベッドに対応して設置された下型と、上型と下型に載置された被加工物との接触位置を検出すると共に、上型の上限待機位置及び下限降下位置を検出する位置検出器と、位置検出器が検出する位置信号を基に、上型が下型に載置された被加工物と接触する時点までは、少なくとも第2のスライダを介して上型を急速に降下させ、上型が被加工物と接触した時点あるいは接触する直前の時点で第1のロック機構を介して第2のスライダと第1のねじ軸とを固定させ、上型が被加工物と接触した時点あるいは接触する直前の時点から上型が予め定められた下限降下位置まで降下する時点までは、上型の降下を第1のスライダを介して減速し、第2のモータをトルク付加モードで上型が下型に載置された被加工物を押圧する制御を行わせ、上型が下限降下位置に到達後は第1のスライダ及び第2のスライダを介して上型を急速に上昇させる第1の制御装置とを備えたことを特徴としている。
【0007】
また本発明の第2の電動プレス加工機は、ベッドとクラウンと複数の支柱とで形成された枠体と、下端面に上型が取り付けられると共に支柱を自在に摺動する第3のスライダと、クラウンに設けられた第3のモータによって正回転・逆回転駆動される第3のねじ軸を介し、第3のスライダを上下動させる回転部を備えた第3の連結機構と、クラウンと第3のねじ軸とを固定する第2のロック機構と、第3のスライダに設けられ、第3の連結機構の回転部を正回転・逆回転させると共に、第3の連結機構の回転部の正回転・逆回転を介し第3のスライダを上下動させ、さらに第3のスライダと第3の連結機構の回転部との固定が可能な第4のモータと、上型に対応する位置にベッドに対応して設置された下型と、上型と下型に載置された被加工物との接触位置を検出すると共に、上型の上限待機位置及び下限降下位置を検出する位置検出器と、位置検出器が検出する位置信号を基に、上型が下型に載置された被加工物と接触する直前の時点までは、少なくとも第3のモータによる第3のねじ軸の回転を介して上型を急速に降下させ、第3のモータの停止後直ちに第2のロック機構を介してクラウンと第3のねじ軸とを固定させ、上型が被加工物と接触した時点あるいは接触する直前の時点から上型が予め定められた下限降下位置まで降下する時点までは、上型の降下を、クラウンと第3のねじ軸との固定の下で第3の連結機構の回転による第3のスライダを介して減速し、クラウンと第3のねじ軸との固定の下で第4のモータのトルク付加モードで上型が下型に載置された被加工物を押圧する制御を行わせ、上型が下限降下位置に到達後は、第3のスライダと第3のねじ軸との固定開放の下で第3のスライダを介して上型を急速に上昇させる第2の制御装置とを備えたことを特徴としている。
【0008】
いずれの発明も、被加工物をプレス加工しない非プレス期間では上型が高速降下・上昇の高速移動をするので、プレス加工の一工程(サイクル)に要する時間を短縮化することができると共に、ロック機構によりプレス加工の効率を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る第1の電動プレス加工機の一実施例概略説明図を示している。
【0010】
図1において、ベッド1とクラウン2と複数の支柱3とで形成された枠体4の内部には、2つのスライダ(第1のスライダ)5、スライダ(第2のスライダ)6が設けられ、各スライダ5、6の四隅に、支柱3と係合し支柱3の軸方向にスライダ5、6が自在に摺動する摺動穴がそれぞれ設けられている。
【0011】
クラウン2の上面には、複数個の、例えば4つの取り付け台8が設けられており、各取り付け台8には、エンコーダを内蔵したACサーボモータ(第1のモータ)9が取り付けられている。
【0012】
以下に説明する4つの取り付け台8に取り付けられた各ACサーボモータ9に関連する構成・構成部品は全く同じものであるので、その一について説明することにする。
【0013】
取り付け台8の内部においてACサーボモータ9の軸に固着された早送り用のねじ軸(第1のねじ軸)10は、回転自在にクラウン2に軸支されると共に、スライダ6に固定されためねじ送りナット11に螺合され、スライダ6の下方にさらに設けられているスライダ5を突出することが可能となっている。従って、上記4つのACサーボモータ9の同期した正回転・逆回転により、スライダ6が上昇或いは下降し、ACサーボモータ9の回転制御でスライダ6を往復運動させることができる。
【0014】
スライダ6には、ねじ軸10を当該スライダ6にクランプする、すなわち固定するロック機構(第1のロック機構)14が設けられている。このロック機構14が働くと、ねじ軸10がスライダ6に固定され、ねじ軸10とスライダ6とが一体化し、ねじ軸10とスライダ6とは相互に移動することができないようになっている。
【0015】
スライダ6の上面には、複数個の、例えば2、3又は4つの取り付け台15が設けられおり、各取り付け台15には、エンコーダを内蔵した減速機16付のACサーボモータ(第2のモータ)17が取り付けられている。取り付け台15に取り付けられた各ACサーボモータ17に関連する構成・構成部品も全く同じものであるので、以下の説明でもその1つについて説明することにする。
【0016】
取り付け台15の内部においてACサーボモータ17の軸に固着されたボールねじ軸(第2のねじ軸)18は、内部にボールとナット部材とが設けられた作動機構付ボールねじ機構(第2の連結機構)19と螺合し、スライダ6に回転自在に軸支されている。ボールねじ軸18とスライダ5の上面に固定された当該作動機構付ボールねじ機構19とで、2つのスライダ6とスライダ5とが連結された構造となっている。つまり、取り付け台15に設けられた上記複数個のACサーボモータ17を同期した正回転或いは逆回転させることにより、スライダ5が上昇或いは下降し、ACサーボモータ17の回転制御でスライダ5を往復運動させることができる。
【0017】
スライダ5の下端面には上型7が取り付けられ、またベッド1にはこの上型7に対応する位置に下型20が設けられている。そしてベッド1とクラウン2との間に、スライダ5の位置を検出するパルススケール21が4つの支柱3に沿ってそれぞれ取り付けられ、上型7と下型20に載置された被加工物22との接触位置を検出すると共に、上型7の上限待機位置及び下限降下位置を検出するようになっている。スライダ5などの平行制御は、上記4つのパルススケール21を基準にして、図示されていないサドルなどで行われる。
【0018】
それぞれ複数個(4つ)のACサーボモータ9と、2ないし4個のACサーボモータ17との各回転を制御し、そしてねじ軸10をスライダ6に固定させ或いはその解除をさせるロック機構14を制御する制御装置(第1の制御装置)23は、予め各種の設定値が入力されるようになっている他、スライダ5の位置検出をするための、すなわち上型7の位置検出をするためのパルススケール21が検出する位置信号を基に、上限待機位置にある上型7が、下型20に載置された被加工物22と接触する時点あるいは接触する直前の時点までは、ACサーボモータ9によって下降するスライダ6を介して上型7を急速に降下させ、ACサーボモータ9の停止後、直ちにロック機構14をロックさせ、上型7が被加工物22と接触した時点あるいは接触する直前の時点から上型7が予め定められた下限降下位置(図1の上型7の想像線位置(7))まで降下する時点までは、上型7の降下をACサーボモータ17によって下降するスライダ5を介して、上記の急速降下速度に対して減速し、ACサーボモータ17をトルク付加モードにして、上型7が下型20に載置された被加工物22を押圧し、被加工物22を所定の形状にプレス加工を行う制御を行わせ、上型7が下限降下位置に到達後は、ロック機構14のロックを解除すると共に、ACサーボモータ17によるスライダ5とACサーボモータ9によるスライダ6とを介して上型7を急速に上昇させる制御を行わせるようになっている。
【0019】
ACサーボモータ9の停止後ロック機構14をロックしてねじ軸10をスライダ6に固定させるのは、上型7が下型20に載置された被加工物22をプレスする際に生じる反力で、スライダ5、差動機構付ボールねじ機構19及びボールねじ軸18などを介してスライダ6を上向きに移動させようとする力が働いても、上記説明のねじ軸10とスライダ6との一体化により、ねじ軸10はその回転が阻止されるので、スライダ6は上向きに移動することはなく停止位置を維持させるためである。つまり上型7は被加工物22に所定のプレス荷重を付与することができる。
【0020】
図2は図1に用いられている上型の移動機構部の拡大説明図を示しており、図1と同じものは同一の符号が付されている。
【0021】
図2において、クラウン2の上面に取り付けられた取り付け台8を貫通したACサーボモータ9の出力軸25は、ねじ軸10の先端部にカップリング26を介して連結されている。クラウン2に設けられた孔27には、ベアリングホルダ28を介してねじ軸10に嵌め込まれたベアリング29が取り付けられ、ACサーボモータ9によって駆動されるねじ軸10が回転自在にクラウン2に取り付けられている。
【0022】
またスライダ6の上面に取り付けられた取り付け台15を貫通したACサーボモータ17の減速機16を介しての出力軸30は、ボールねじ軸18の先端部にカップリング31を介して連結されている。スライダ6に設けられた孔32には、ベアリングホルダ33を介してボールねじ軸18に嵌め込まれたベアリング34が取り付けられ、ACサーボモータ17によって駆動されるボールねじ軸18が回転自在にスライダ6に取り付けられている。
【0023】
スライダ6に取り付けられたロック機構14は、スラスト荷重用のベアリング35、ロックナット36、クランプ片37及びロックナット弛緩機構38で構成され、弛緩を容易にするベアリング35を中間にして配置されためねじ送りナット11とロックナット36とのダブルナットでねじ軸10を固定(ロックナット36に対するねじ軸10の回転停止)し、或いはねじ軸10を開放(ロックナット36に対するねじ軸10の回転自由)するようになっている。このめねじ送りナット11とロックナット36とのダブルナットでのねじ軸10の固定・開放は、当該ロックナット36に固着されたクランプ片37を介しロックナット36を僅かに正・逆回転させるロックナット弛緩機構38で行われるようになっている。
【0024】
図3はロック機構がロック状態となっているときのねじ軸に対するめねじ送りナットとロックナットとの関係を表した一実施例部分拡大図を示している。
【0025】
図3において、紙面上側から見てロックナット36がクランプ片37を介して時計周りに回転させられ、ロックナット弛緩機構38がクランプの状態にある。このときロックナット36のねじ溝の下側とねじ軸10のねじ山の下側とが当接すると共に、めねじ送りナット11のねじ溝の上側とねじ軸10のねじ山の上側とが当接し、ねじ軸10はロックナット36に対し固定される。従ってロックナット36、クランプ片37、そしてスライダ6に固定されているロックナット弛緩機構38を介してねじ軸10はスライダ6に固定される。
【0026】
図4はロック機構がアンロック状態となってスライダ6を下送りしているときのねじ軸に対するめねじ送りナットとロックナットとの関係を表した一実施例部分拡大図を示している。
【0027】
図4において、紙面上側から見てロックナット36がクランプ片37を介して反時計周りに回転させられ、ロックナット弛緩機構38がアンクランプの状態にある。このときロックナット36のねじ溝とねじ軸10のねじ山とが中立状態に位置され、紙面上側から見てねじ軸10が時計周りに回転すると、ねじ軸10のねじ山の下側がめねじ送りナット11のねじ溝の下側と当接しながら、スライダ6を下送りする。
【0028】
図5はロック機構がアンロック状態となってスライダ6を上送りしているときのねじ軸に対するめねじ送りナットとロックナットとの関係を表した一実施例部分拡大図を示している。
【0029】
図5において、紙面上側から見てロックナット36がクランプ片37を介して反時計周りに回転させられ、ロックナット弛緩機構38がアンクランプの状態にある。このときロックナット36のねじ溝とねじ軸10のねじ山とが中立状態に位置され、紙面上側から見てねじ軸10が反時計周りに回転すると、ねじ軸10のねじ山の上側がめねじ送りナット11のねじ溝の上側と当接しながら、スライダ6を上送りする。
【0030】
図6は差動機構付ボールねじ機構の一実施例構造説明断面図を示している。なお、差動機構付ボールねじ機構については、本出願人によるものが特開2002−144098号公報として公開されている。
【0031】
図1で用いられている差動機構付ボールねじ機構19は、図6図示の構造を備えており、差動機構付ボールねじ機構19は、ボールねじ軸18と複数のボール50とナット部材51とからなるボール軸受を備え、更に可動部材52と差動部材53と受け部材54とを有するボール軸受位置調整手段を備えている。
【0032】
ナット部材51は、ボール50を介してボールねじ軸18とボールねじ係合すべくその孔部にボール溝55が設けられており、ボール50を介してのボールねじ軸18とナット部材51とのボールねじ係合によって、上型7の正確で高精度な位置制御ができるようになっている。
【0033】
ナット部材51の下端部には、ボール軸受位置調整手段に属する所の、中心部にボールねじ軸18を貫通させるための孔が設けられた可動部材52が固定されている。当該可動部材52と、中心部にボールねじ軸18を貫通させるための孔が設けられ、かつ上端面に傾斜面56が形成されている受け部材54との間に、中心部にボールねじ軸18を貫通させると共に自身の摺動を可能にするに足る孔を備えた差動部材53が設けられている。そして当該差動部材53はその下端面が受け部材54に形成されている傾斜面56と同じ傾斜角で逆向きの傾斜面が形成されていて、差動部材53が、図面左右方向(図6のAの矢印両方向)に摺動し、可動部材52を介してナット部材51が垂直方向(図6のBの矢印両方向)にのみ移動するようになっている(図6ではナット部材51が垂直方向にのみ移動する拘束機構は図示省略されている)。
【0034】
差動部材53を上記図面左右方向に移動させるためのねじ部57をACサーボモータや手動で回転させ、ナット部材51を垂直方向に微小距離移動させることにより、ボールねじを構成するボール50とボール溝55との線接触又は点接触で係合するボールねじにあって、荷重時常に同一位置での線接触又は点接触で係合することから生じるボール50やボール溝55の局部的な磨耗を回避することができる。
【0035】
即ち、上型7が最下点に達した時点で上型7を更に降下させようとする最大荷重が生じるが、同じ上型7及び同じ下型20と、同じ被加工物22とを用いてプレス加工を続けると、当該最大荷重におけるボールねじ軸18とボール50とナット部材51のボール溝55は、同じ決まった位置関係の下でボールねじ軸18とボール50とが局部的に接触し、この接触部に局部的に磨耗が生じる。当該差動機構付ボールねじ機構19を用い、各プレス加工の都度、或いは所定回(例えば5回程度)の各プレス加工の都度、差動部材53を矢印A両方向に挿入し、或いは排出することによって、最大荷重での上述のボールねじ軸18とボール50とナット部材51のボール溝55との位置関係が僅かにズレてゆくことになり、磨耗が防止される。差動部材53を挿脱する状況は、1回の挿入で、径10mm程度のボール50の大径上で上記の接触部が2μm程度ずつズレてゆくようなものである。このようにすれば、差動部材53が約15700回挿入することによって、接触点がボール50の大径上を一周する。
【0036】
なお、図1に示された本発明の場合、2つのスライダ5、6を備えているので、スライダ6の停止位置、すなわち上型7が上限待機位置にあるときのスライダ5とスライダ6との間隔を極僅か変えることにより、上記ボールねじ軸18とボール50とナット部材51のボール溝55との位置関係を変えることができ、そしてプレス加工時の荷重時にナット部材51のボール溝55は、その加工開始位置が替わり、ナット部材51の耐久性が確保されが、必ずしもボール軸受位置調整手段を必要とするものではない。
【0037】
このように構成された本発明の第1の電動プレス加工機の動作を、図7の本発明に係る第1の電動プレス加工機の自動運転における一実施例サイクル線図を用いて説明する。
【0038】
図7の縦軸は上から順に上型7、ACサーボモータ9、ロック機構14、ACサーボモータ17の各動作、横軸は時間をそれぞれ表しており、一番上の実線は上型7の軌跡を示している。なおACサーボモータ9やACサーボモータ17に対応する図の部分で、「正回転」として示されている部分の基準線からの高さと、「逆回転」として示されている部分の基準線からの高さとは同じである。
【0039】
時間軸のT0は、ACサーボモータ9、ロック機構14、ACサーボモータ17がそれぞれオフ状態、上型7が上限待機位置にある状態のサイクル開始時点を表している。
【0040】
時間T1〜T2は、ACサーボモータ9が正回転の通電がなされスライダ6が降下を開始し、それに伴いスライダ5も降下するという上型7の下降期間(高速アプローチ期間)を表している。
【0041】
この時間軸のT2においては、上型7が下型20に載置された平板の被加工物22の表面と接触する時点を表すと共にACサーボモータ9の回転停止、その直後のロック機構14の作動でねじ軸10とスライダ6との一体化及びACサーボモータ17の正回転の通電がなされスライダ5が降下を開始する時点を表す。
【0042】
すなわち時間T1〜T2は、上型7の上限待機位置から下型20に載置された被加工物22に接触するまでの非プレス期間で、ACサーボモータ9の急速なねじ軸10の回転により上型7を急速に降下させている。
【0043】
そして時間T2〜T3は、ACサーボモータ17がトルク付加モードとなり、スライダ5を介して上型7が下型20に載置された被加工物22をプレス加工するプレス期間(加圧ストローク期間)を表している。
【0044】
この時間軸のT3においては、上型7の予め定められた下限降下位置到達時点を表すと共に、その直後ロック機構14の解除でねじ軸10とスライダ6との一体化の開放及びACサーボモータ9とACサーボモータ17との逆回転の通電がなされることを表す。
【0045】
また時間T3〜T4は、ねじ軸10とスライダ6との一体化の開放の下で、ACサーボモータ9とACサーボモータ17とが逆回転してスライダ6、スライダ5が共に上昇し、上型7が下限降下位置から急速に上昇して上限待機位置に復帰する上昇期間(高速リターン期間)を表わしている。
【0046】
この時間軸のT4においては、ACサーボモータ9の逆回転が停止し、スライダ5が下降開始時点の元の位置に復帰し、上型7の上限待機位置到達時点を表す。なおスライダ6は時間軸のT4に至る以前にACサーボモータ17の逆回転が停止し、スライダ5はスライダ6との元の位置関係、すなわち上型7が上限待機位置にある状態のサイクル開始時点での間隔に復帰し終わっている。
【0047】
時間軸のT5は一サイクル完了時点をそれぞれ表している。このようにして時間T1〜T2と時間T3〜T4との非プレス期間においては、上型7を急速に降下・上昇させることにより、プレス加工の一工程(サイクル)に要する時間を短縮化させている。なお上記説明ではACサーボモータ17の正回転を時間軸のT2で開始するようにしているが、時間軸のT2の直前で開始するようにしてもよい。
【0048】
図8はロック機構の他の実施例構成図を示している。
【0049】
図1、図2に示されているダブルナットによるロック機構14に替え、図8に示されたロック機構14は、ねじ軸10に固着される歯車39とスライダ6に固定のソレノイド40のプランジャに取り付けられた歯車片41とによって構成される。
【0050】
ソレノイド40のコイルに通電すると、ソレノイド40のプランジャに取り付けられた歯車片41が飛び出して歯車39と噛み合う。ソレノイド40はスライダ6に取り付けられているので、ねじ軸10がソレノイド40を介してスライダ6と一体化される。
【0051】
ソレノイド40のプランジャに取り付けられた歯車片41は、ソレノイド40への通電を切ることによりその内部に設けられたバネの弾性力で、飛び出した歯車片41が後退してねじ軸10に固着された歯車39との噛み合いが外れ、ねじ軸10とスライダ6との一体化が開放される。
【0052】
なお、ソレノイド40に替え空気圧シリンダを用いて歯車片41を駆動するようにしてもよく、また下型20に載置された被加工物22と上型7との接触位置を検出すると共に、上型7の上限待機位置及び下限降下位置を検出する位置検出器として、パルススケール21が示されているが、位置検出ができ制御装置23へその検出信号を送出できるものであれば、他の電子式或いは機械式いずれの位置検出器でも使用することができる。
【0053】
図9は本発明に係る第2の電動プレス加工機の上型の移動機構部の一実施例拡大説明図を示しており、図1、図2と同じものは同一の符号が付されている。
【0054】
図9において、図示省略のベッドとクラウン2と複数の支柱3とで形成された枠体4の内部には、スライダ(第3のスライダ)60が設けられ、スライダ60の四隅に、支柱3と係合し支柱3の軸方向にスライダ60が自在に摺動する摺動穴がそれぞれ設けられている。
【0055】
クラウン2の上面には、例えば2つ又は4つなど複数個の取り付け台61が設けられており、各取り付け台61には、減速機16を介して(当該減速機16は省略してもよい)エンコーダを内蔵したACサーボモータ17(第3のモータ)が取り付けられている。
【0056】
以下に説明する上記複数個の取り付け台61に取り付けられた各ACサーボモータ17に関連する構成・構成部品は全く同じものであるので、その1つについて説明することにする。
【0057】
スライダ60の上面に取り付けられた取り付け台61を貫通したACサーボモータ17の出力軸62は、ボールねじ軸(第3のねじ軸)63の先端部にカップリング64を介して連結されている。クラウン2に設けられた孔65には、ベアリングホルダ66を介してボールねじ軸63に嵌め込まれたベアリング67が取り付けられ、ACサーボモータ17によって駆動されるボールねじ軸63が回転自在にクラウン2に取り付けられている。
【0058】
クラウン2にはロック機構(第2のロック機構)68が設けられている。このロック機構68は、ボールねじ軸63(図8ではボールねじ軸10)に固定された歯車39と当該歯車39と噛み合う歯車片41を有するソレノイド40で構成の図8で説明したロック機構14と同じであるので、その説明は省略するが、このロック機構68が働くと、ボールねじ軸63がクラウン2に固定され、ボールねじ軸63とクラウン2とが一体化し、ボールねじ軸63が回転することができないようになっている。
【0059】
スライダ60の上面には内部が中空69の支持体70が固着されている。この支持体70の中空69には、スライダ60に設けられた孔72と共に中央にボールねじ軸63を自在に回転させるに足る孔73を有し、上下2つのスラスト荷重用のベアリング74、75でボールねじ軸63を中心軸として回転自在に設けられたウォームホイール76と、ウォームホイール76に噛み合うウォーム77が固定されたエンコーダ内蔵のACサーボモータ(第4のモータ)78とが設けられている。ウォームホイール76の上部には、ボールねじ軸63と螺合する、内部にボールとナット部材を備えたボールねじ機構79が支持体70の天井部に対し回転自在に突出する形態で固定されている。
【0060】
ACサーボモータ78が停止していると、ACサーボモータ78の出力軸に固定されたウォーム77とウォームホイール76との噛み合いで、当該ウォームホイール76の上部に固定されたボールねじ機構79は、スライダ60と一体化するので、ACサーボモータ17の正回転・逆回転によりボールねじ軸18が駆動され、ボールねじ軸63に螺合されているボールねじ機構79、ウォームホイール76、2つのベアリング74、75、支持体70などで構成される連結機構(第3の連結機構)71を介してスライダ60が上昇或いは降下し、ACサーボモータ17の回転制御でスライダ60を往復運動させることができる。
【0061】
また、ロック機構68が作動し、ボールねじ軸63がクラウン2と一体化した状態の下で、ACサーボモータ78が正回転・逆回転すると、ウォームホイール76とボールねじ機構79とで構成される回転部が、静止状態にあるボールねじ軸63を介して回転し、スライダ60を上昇或いは降下させる。すなわちACサーボモータ78の回転制御でスライダ60を往復運動させることができる。
【0062】
ACサーボモータ17の停止後ロック機構68をロックしてボールねじ軸63をクラウン2に固定させるのは、上型7が下型20に載置された被加工物22をプレスする際に生じる反力で、スライダ60を上向きに移動させようとする働きによりボールねじ軸63を回転をさせようとするが、上記説明のボールねじ軸63とクラウン2との一体化により、ボールねじ軸63はその回転が阻止されるので、スライダ60は上向きに移動することはなく、スライダ60の上向きへの移動を阻止させるためである。つまり上型7は被加工物22に所定のプレス荷重を付与することができる。
【0063】
図示省略されているが、スライダ60の下端面には上型7(図1参照)が取り付けられ、またベッド1(図1参照)にはこの上型7に対応する位置に下型20(図1参照)が設けられている。そしてベッド1とクラウン2との間に、スライダ60の位置を検出するパルススケール21が4つの支柱3に沿ってそれぞれ取り付けられ、上型7と下型20に載置された被加工物22(図1参照)との接触位置を検出すると共に、上型7の上限待機位置及び下限降下位置を検出するようになっている。
【0064】
各ACサーボモータ17及び78の各回転を制御し、そしてしボールねじ軸63をクラウン2に固定させ或いはその解除をさせるロック機構68を制御する制御装置(第2の制御装置)80は、予め各種の設定値が入力されるようになっている他、スライダ60の位置検出をするための、すなわち上型7の位置検出をするためのパルススケール21が検出する位置信号を基に、上限待機位置にある上型7が、下型20に載置された被加工物22と接触する直前の時点までは、ACサーボモータ17によるボールねじ軸63の回転及びACサーボモータ78による連結機構71の上記回転部の回転を介して上型7を急速に降下させ、ACサーボモータ17の停止後、直ちにロック機構68をロックさせてクラウン2とボールねじ軸63とを固定させ、上型7が被加工物22と接触した時点あるいは接触する直前の時点から上型7が予め定められた下限降下位置(図1の上型7の想像線位置(7))まで降下する時点までは、上型7の降下を、クラウン2とボールねじ軸63との固定の下で連結機構71の回転部の回転によるスライダ60を介して上記の急速降下速度に対して減速し、クラウン2とボールねじ軸63との固定の下でACサーボモータ78のトルク付加モードで上型7が下型20に載置された被加工物22を押圧し、被加工物22を所定の形状にプレス加工を行う制御を行わせ、上型7が下限降下位置に到達後は、ロック機構68のロックを解除し、クラウン2とボールねじ軸63との固定開放の下でACサーボモータ17と78とによるスライダ60を介して上型7を元の上限待機位置まで急速に上昇させる制御を行わせるようになっている。
【0065】
なお、ボールねじ機構79は、図6で説明した差動機構付ボールねじ機構19のボール軸受位置調整手段を備えていない構造であるので、その説明は省略している。このボール軸受位置調整手段を備えていない構造のボールねじ機構79を用いたのは、ロック機構68をロックさせてクラウン2とボールねじ軸63とを固定させた下で、ACサーボモータ78の回転でウォームホイール76を極僅か回転させ、ボールねじ軸63とボールねじ機構79との噛み合わせ位置関係を変えることができるからである。ボールねじ機構79に替え、図6で説明したボール軸受位置調整手段を備えた差動機構付ボールねじ機構19と同様の機能を備えたものを用いることも勿論できる。これについては後の図11で説明する。
【0066】
このように構成された本発明の第2の電動プレス加工機の動作を、図10の本発明に係る第2の電動プレス加工機の自動運転における一実施例サイクル線図を用いて説明する。
【0067】
図10の縦軸は上から順に上型7、ACサーボモータ17、ロック機構68、ACサーボモータ78の各動作、横軸は時間をそれぞれ表しており、一番上の実線は上型7の軌跡を示している。なおACサーボモータ17やACサーボモータ78に対応する図の部分で、「正回転」として示している部分の基準線からの高さと、「逆回転」として示されている部分の基準線からの高さは同じである。
【0068】
時間軸のT0は、ACサーボモータ17、ロック機構68、ACサーボモータ78がそれぞれオフ状態、上型7が上限待機位置にある状態のサイクル開始時点を表している。
【0069】
時間T1〜T2は、ACサーボモータ17と78とが正回転の通電がなされスライダ60が降下を開始し、ACサーボモータ17と78との両者による上型7の下降期間(高速アプローチ期間)を表している。
【0070】
この時間軸のT2においては、上型7が下型20に載置された平板の被加工物22の表面と接触する時点を表すと共にACサーボモータ17の回転停止、その直後のロック機構68の作動でボールねじ軸63とクラウン2との一体化及びACサーボモータ78の正回転の通電が引続きなされ、少なくともこの時点でトルク付加モードとなっている状態の下で、ACサーボモータ78だけによるスライダ60の降下を開始する時点を表す。
【0071】
すなわち時間T1〜T2は、上型7の上限待機位置から下型20に載置された被加工物22に接触するまでの非プレス期間で、ACサーボモータ17と78との急速なボールねじ軸63の回転と連結機構71の回転部の急速な回転とにより上型7を急速に降下させている。
【0072】
そして時間T2〜T3は、ACサーボモータ17のトルク付加モードでスライダ60を介して上型7が下型20に載置された被加工物22をプレス加工するプレス期間(加圧ストローク期間)を表している。
【0073】
この時間軸のT3においては、上型7の予め定められた下限降下位置到達時点を表すと共に、その直後ロック機構68の解除でボールねじ軸63とクラウン2との一体化の開放及びACサーボモータ17と78との逆回転の通電がなされることを表す。
【0074】
また時間T3〜T4は、ボールねじ軸63とクラウン2との一体化の開放の下で、ACサーボモータ17と78との両者の逆回転によりスライダ60が上昇し、上型7が下限降下位置から急速に上昇して上限待機位置に復帰する上昇期間(高速リターン期間)を表わしている。
【0075】
この時間軸のT4においては、ACサーボモータ17の逆回転が停止し、スライダ60が下降開始時点の元の位置に復帰し、上型7の上限待機位置到達時点を表す。なおACサーボモータ78は時間軸のT4に至る以前にその逆回転が停止し、ボールねじ機構79とボールねじ軸63との元の位置関係、すなわち上型7が上限待機位置にある状態のサイクル開始時点での位置に復帰し終っている。
【0076】
時間軸のT5は一サイクル完了時点をそれぞれ表している。このようにして時間T1〜T2と時間T3〜T4との非プレス期間においては、上型7を急速に降下・上昇させることにより、プレス加工の一工程(サイクル)に要する時間を短縮化させている。
【0077】
なお、上記説明ではACサーボモータ17の正回転を時間軸のT2で開始するようにしているが、時間軸のT2直前で開始するようにしてもよい。
【0078】
図11は本発明に係る第2の電動プレス加工機の上型の移動機構部の他の実施例拡大説明図である。
【0079】
図11において、図9と同じものは同一の符号が付され、基本的に図9と同じ構成になっており、図9のものと異なるところは、図6で説明した差動機構付ボールねじ機構19が、ボールねじ機構79とボール軸受位置調整手段81とに分離されて、ボール軸受位置調整手段81がスライダ60とベース盤82との間に設けられている点と、ボールねじ機構79のナット部材(図6のナット部材51参照)の内部構造の点である。
【0080】
図11のボールねじ機構79のナット部材の内部構造は、図11図示の如く、ボールねじ軸63のボール溝に配置されたボールは、ボールねじ軸63やボールねじ機構79の回転によってその下方のボール溝から上方のボール溝に循環されるようになっており、このボールの循環により当該ボールの局部的な集中的磨耗に対する回避が行われる。
【0081】
また、ボール軸受位置調整手段81がスライダ60とベース盤82との間に設けられているので、ねじ部57を回すことにより、差動部材53が図面左右方向に移動する。従って支持体70を取り付けているベース盤82を介しボールねじ機構79のナット部材が垂直方向に微小距離移動する。これによりプレス加工の荷重時にボールねじ機構79のナット部材におけるボール溝は、ボールねじ軸63のボール溝に配置されたボールとの当接する位置が変化し、すなわちプレス加工の荷重時におけるボールねじ機構79のナット部材におけるボール溝がボールに当接する位置が変わり、毎回毎回同一位置にボールが当接する図9のものに比べ、ボールねじ機構79のナット部材の耐久性が確保される。
【0082】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明によれば、被加工物をプレス加工しない非プレス期間では上型が高速降下・上昇の高速移動をするので、プレス加工の一工程(サイクル)に要する時間を短縮化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の電動プレス加工機の一実施例概略説明図である。
【図2】図1に用いられている上型の移動機構部の拡大説明図である。
【図3】ロック機構がロック状態となっているときのねじ軸に対するめねじ送りナットとロックナットとの関係を表した一実施例部分拡大図である。
【図4】ロック機構がアンロック状態となってスライダを下送りしているときのねじ軸に対するめねじ送りナットとロックナットとの関係を表した一実施例部分拡大図である。
【図5】ロック機構がアンロック状態となってスライダを上送りしているときのねじ軸に対するめねじ送りナットとロックナットとの関係を表した一実施例部分拡大図を示している。
【図6】差動機構付ボールねじ機構の一実施例構造説明断面図である。
【図7】本発明に係る第1の電動プレス加工機の自動運転における一実施例サイクル線図である。
【図8】ロック機構の他の実施例構成図である。
【図9】本発明に係る第2の電動プレス加工機の上型の移動機構部の一実施例拡大説明図である。
【図10】本発明に係る第2の電動プレス加工機の自動運転における一実施例サイクル線図である。
【図11】本発明に係る第2の電動プレス加工機の上型の移動機構部の他の実施例拡大説明図である。
【符号の説明】
1 ベッド
2 クラウン
3 支柱
4 枠体
5 スライダ(第1のスライダ)
6 スライダ(第2のスライダ)
7 上型
9 ACサーボモータ(第1のモータ)
10 ねじ軸(第1のねじ軸)
11 めねじ送りナット(第1の連結機構)
14 ロック機構(第1のロック機構)
17 ACサーボモータ(第2のモータ,第3のモータ)
18 ボールねじ軸(第2のねじ軸)
19 差動機構付ボールねじ機構(第2の連結機構)
20 下型
21 パルススケール
22 被加工物
23 制御装置(第1の制御装置)
60 スライダ(第3のスライダ)
63 ボールねじ軸(第3のねじ軸)
68 ロック機構(第2のロック機構)
71 連結機構(第3の連結機構)
78 ACサーボモータ(第4のモータ)
80 制御装置(第2の制御装置)

Claims (2)

  1. ベッドとクラウンと複数の支柱とで形成された枠体と、
    下端面に上型が取り付けられると共に支柱を自在に摺動する第1のスライダと、
    クラウンと第1のスライダとの間に設けられ支柱を自在に摺動する第2のスライダと、
    クラウンに設けられた第1のモータによって正回転・逆回転駆動される早送り用の第1のねじ軸を介し、第2のスライダを上下動させる第1の連結機構と、
    第2のスライダに設けられた第2のモータによって正回転・逆回転駆動される第2のねじ軸を介し、第1のスライダを上下動させる第2の連結機構と、
    第2のスライダと第1のねじ軸とを固定する第1のロック機構と、
    上型に対応する位置にベッドに対応して設置された下型と、
    上型と下型に載置された被加工物との接触位置を検出すると共に、上型の上限待機位置及び下限降下位置を検出する位置検出器と、
    位置検出器が検出する位置信号を基に、上型が下型に載置された被加工物と接触する時点までは、少なくとも第2のスライダを介して上型を急速に降下させ、上型が被加工物と接触した時点あるいは接触する直前の時点で第1のロック機構を介して第2のスライダと第1のねじ軸とを固定させ、上型が被加工物と接触した時点あるいは接触する直前の時点から上型が予め定められた下限降下位置まで降下する時点までは、上型の降下を第1のスライダを介して減速し、第2のモータをトルク付加モードで上型が下型に載置された被加工物を押圧する制御を行わせ、上型が下限降下位置に到達後は第1のスライダ及び第2のスライダを介して上型を急速に上昇させる第1の制御装置と
    を備えたことを特徴とする電動プレス加工機
  2. ベッドとクラウンと複数の支柱とで形成された枠体と、
    下端面に上型が取り付けられると共に支柱を自在に摺動する第3のスライダと、
    クラウンに設けられた第3のモータによって正回転・逆回転駆動される第3のねじ軸を介し、第3のスライダを上下動させる回転部を備えた第3の連結機構と、
    クラウンと第3のねじ軸とを固定する第2のロック機構と、
    第3のスライダに設けられ、第3の連結機構の回転部を正回転・逆回転させると共に、第3の連結機構の回転部の正回転・逆回転を介し第3のスライダを上下動させ、さらに第3のスライダと第3の連結機構の回転部との固定が可能な第4のモータと、
    上型に対応する位置にベッドに対応して設置された下型と、
    上型と下型に載置された被加工物との接触位置を検出すると共に、上型の上限待機位置及び下限降下位置を検出する位置検出器と、
    位置検出器が検出する位置信号を基に、上型が下型に載置された被加工物と接触する直前の時点までは、少なくとも第3のモータによる第3のねじ軸の回転を介して上型を急速に降下させ、第3のモータの停止後直ちに第2のロック機構を介してクラウンと第3のねじ軸とを固定させ、上型が被加工物と接触した時点あるいは接触する直前の時点から上型が予め定められた下限降下位置まで降下する時点までは、上型の降下を、クラウンと第3のねじ軸との固定の下で第3の連結機構の回転による第3のスライダを介して減速し、クラウンと第3のねじ軸との固定の下で第4のモータのトルク付加モードで上型が下型に載置された被加工物を押圧する制御を行わせ、上型が下限降下位置に到達後は、第3のスライダと第3のねじ軸との固定開放の下で第3のスライダを介して上型を急速に上昇させる第2の制御装置と
    を備えたことを特徴とする電動プレス加工機
JP2003160656A 2003-06-05 2003-06-05 電動プレス加工機 Expired - Fee Related JP4166119B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003160656A JP4166119B2 (ja) 2003-06-05 2003-06-05 電動プレス加工機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003160656A JP4166119B2 (ja) 2003-06-05 2003-06-05 電動プレス加工機

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008098875A Division JP2008173689A (ja) 2008-04-07 2008-04-07 電動プレス加工機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004358525A true JP2004358525A (ja) 2004-12-24
JP4166119B2 JP4166119B2 (ja) 2008-10-15

Family

ID=34053372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003160656A Expired - Fee Related JP4166119B2 (ja) 2003-06-05 2003-06-05 電動プレス加工機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4166119B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006297477A (ja) * 2005-03-25 2006-11-02 Hoden Seimitsu Kako Kenkyusho Ltd 電動プレス装置
JP2007050422A (ja) * 2005-08-17 2007-03-01 Hoden Seimitsu Kako Kenkyusho Ltd 電動プレス加工機
US7415862B2 (en) 2004-09-09 2008-08-26 Hoden Semitsu Kako Kenkyusho Co., Ltd. Press device
EP2319685A3 (en) * 2009-10-28 2012-01-11 SISTEMI S.r.l. Solid waste compacting device
JP2016165748A (ja) * 2015-03-10 2016-09-15 コマツ産機株式会社 プレス装置およびプレス装置の制御方法
JP2016165749A (ja) * 2015-03-10 2016-09-15 コマツ産機株式会社 プレス装置
JP2016168624A (ja) * 2015-03-10 2016-09-23 コマツ産機株式会社 プレス装置、プレス装置の制御方法
CN108858457A (zh) * 2018-06-21 2018-11-23 深圳市鑫赛自动化设备有限公司 一种冲切模高度微调机构
CN112792282A (zh) * 2020-12-23 2021-05-14 金灿 一种新型生产镁合金型材热挤压模具
CN113399527A (zh) * 2021-08-18 2021-09-17 江苏久勋精密机械有限公司 一种用于金属冲压的连续冲压装置
CN116748373A (zh) * 2023-08-10 2023-09-15 佛山市南海凤铭金属建材有限公司 一种金属装饰板冲压成型设备

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7415862B2 (en) 2004-09-09 2008-08-26 Hoden Semitsu Kako Kenkyusho Co., Ltd. Press device
JP2006297477A (ja) * 2005-03-25 2006-11-02 Hoden Seimitsu Kako Kenkyusho Ltd 電動プレス装置
JP2007050422A (ja) * 2005-08-17 2007-03-01 Hoden Seimitsu Kako Kenkyusho Ltd 電動プレス加工機
EP2319685A3 (en) * 2009-10-28 2012-01-11 SISTEMI S.r.l. Solid waste compacting device
WO2016143386A1 (ja) * 2015-03-10 2016-09-15 コマツ産機株式会社 プレス装置およびプレス装置の制御方法
JP2016165749A (ja) * 2015-03-10 2016-09-15 コマツ産機株式会社 プレス装置
JP2016165748A (ja) * 2015-03-10 2016-09-15 コマツ産機株式会社 プレス装置およびプレス装置の制御方法
WO2016143387A1 (ja) * 2015-03-10 2016-09-15 コマツ産機株式会社 プレス装置
JP2016168624A (ja) * 2015-03-10 2016-09-23 コマツ産機株式会社 プレス装置、プレス装置の制御方法
CN108858457A (zh) * 2018-06-21 2018-11-23 深圳市鑫赛自动化设备有限公司 一种冲切模高度微调机构
CN112792282A (zh) * 2020-12-23 2021-05-14 金灿 一种新型生产镁合金型材热挤压模具
CN112792282B (zh) * 2020-12-23 2023-11-10 西安弘如材料科技有限公司 一种生产镁合金型材热挤压模具
CN113399527A (zh) * 2021-08-18 2021-09-17 江苏久勋精密机械有限公司 一种用于金属冲压的连续冲压装置
CN116748373A (zh) * 2023-08-10 2023-09-15 佛山市南海凤铭金属建材有限公司 一种金属装饰板冲压成型设备
CN116748373B (zh) * 2023-08-10 2023-11-03 佛山市南海凤铭金属建材有限公司 一种金属装饰板冲压成型设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP4166119B2 (ja) 2008-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4373399B2 (ja) プレス装置
JP4351215B2 (ja) プレス装置
KR100526647B1 (ko) 가압 장치
JP2004358525A (ja) 電動プレス加工機
JP2006075864A (ja) プレス装置
JP2001062597A (ja) 加圧装置
JP2007050422A (ja) 電動プレス加工機
JP4279632B2 (ja) プレス装置
JP4299062B2 (ja) 電動プレス加工機
KR200277129Y1 (ko) 펀치 프레스기
JP2008173689A (ja) 電動プレス加工機
JP2001113393A (ja) 加圧装置
JP2012030234A (ja) 回転塑性加工装置及び回転塑性加工装置の運転方法
JP4672284B2 (ja) 電動プレス装置
JPS63215325A (ja) 板材の把持移送装置
CN219274814U (zh) 一种防重码和防反向镭雕装置
JP2001071194A (ja) 加圧装置
JP2017205798A (ja) プレス機械
JPH0637873Y2 (ja) ワーククランプ装置
JP2002001464A (ja) パンチプレス
JP2574391Y2 (ja) プレス機械及び板材移動位置決め装置
JP2003260525A (ja) プレス金型
JPH0247295B2 (ja)
JPH11235639A (ja) 板材加工機におけるオーバライド検出方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060517

A977 Report on retrieval

Effective date: 20080201

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080205

A521 Written amendment

Effective date: 20080407

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20080722

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080729

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130808

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees