JP2016168624A - プレス装置、プレス装置の制御方法 - Google Patents

プレス装置、プレス装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加工精度が向上するプレス装置を提供する。【解決手段】本発明のプレス装置1は、スライド5と、スライド駆動部6と、ライザープレート11と、複数の油圧シリンダ82とを備えている。スライド5は、下面5aに上金型10aが取り付けられる。スライド駆動部6は、スライド5を昇降移動させる。ライザープレート11は、上側に下金型10bが載置される。複数の油圧シリンダ82は、ライザープレート11を昇降させる。制御部100は、複数の油圧シリンダ82が分けられた複数のグループ50におけるグループ50ごとに独立して制御する。【選択図】図8A

Description

本発明は、プレス装置、プレス装置の制御装置に関する。
近年、軽量で強度に優れる炭素繊維強化プラスチック(以下CFRP(carbon fiber reinforced plastic)と記載する)が、スポーツ、産業用途などにおいて注目されている。産業用途としては、例えば、自動車の外装および内装のパネルなどをCFRPで形成することが注目されており、CFRPで形成した車体を用いることにより、車体の軽量化を図ることが出来る。
CFRPは、炭素繊維が樹脂に混ぜ込まれたものである。樹脂としては、大きく分けて熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂が用いられ、炭素繊維としては、連続繊維と不連続繊維が用いられる。
CFRPを加工する際には、RTM(Resin Transfer Molding)工法、SMC(Sheet Molding Compound)工法、およびSS(Stampable Sheet)工法などが用いられる。
例えば、RTM工法では、炭素繊維で形作られた中間基材(プリフォーム材)を金型内にセットし、樹脂を注入しながら加圧成形が行われる。
これらの工法における加圧には、例えば、油圧シリンダによってスライドを上下方向に動作させてプレス加工を行うプレス装置が用いられる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−306045号公報
しかしながら、上記従来のプレス装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記RTM工法等では液状若しくは柔らかい軟性の材料をプレス加工することになるため、金型に形成されている加工品の形状によっては荷重に偏りが生じ、プレス加工の精度が悪くなり、厚みが均一にならず所望の加工品を成形できない場合がある。
本発明は、上記従来のプレス装置の課題を考慮して、加工精度が向上したプレス装置およびプレス装置の制御方法を提供することを目的とする。
第1の発明に係るプレス装置は、スライドと、スライド駆動部と、載置部材と、複数の油圧シリンダと、制御部とを備えている。スライドは、下面に上金型が取り付けられる。スライド駆動部は、スライドを昇降移動させる。載置部材は、上側に下金型が載置される。複数の油圧シリンダは、載置部材を昇降させる。制御部は、複数の油圧シリンダを、各々の油圧シリンダごとに若しくは複数の油圧シリンダが分けられた複数のグループにおけるグループごとに独立して制御する。
上記プレス装置では、上金型が取り付けられたスライドが下降され、上側に下金型が載置された載置部材が上昇されて、油圧シリンダによる加圧が行われる。ここで、載置部材を昇降させる複数の油圧シリンダが設けられ、複数の油圧シリンダは、各々の油圧シリンダごとあるいはグループに属する油圧シリンダごとに独立して制御される。
すなわち、各々の油圧シリンダごとに制御される場合は、油圧シリンダに対応する下金型の部分ごとに圧力および位置を変更することができる。また、グループごとに制御される場合は、グループに属する複数の油圧シリンダに対応する下金型の部分ごとに圧力および位置を変更できる。そのため、加工品の形状に合わせて下金型の水平方向(面方向ともいう)における位置および圧力を設定できる。
このように、下金型の各部分における圧力および位置を適切に設定できるため、様々な形状の金型に対応でき、プレス加工において加工精度をより向上できる。
なお、プレス材料としては、特に限定されるものではないが、CFRP等の液状若しくは柔らかい軟性の材料において、より効果を発揮できる。
第2の発明に係るプレス装置は、第1の発明に係るプレス装置であって、複数の油圧シリンダは、前後左右に分けられたエリアでグループ化されている。
これにより、下金型のエリアに対応する部分ごとに独立して制御できるため、加工品の形状に合わせて金型の面方向にかける圧力を適切に設定できる。
第3の発明に係るプレス装置は、第2の発明に係るプレス装置であって、前後左右に隣り合う4つの油圧シリンダが、1つの前記グループとしてグループ化されている。
これにより、4つの油圧シリンダを1つのグループとして制御できる。
第4の発明に係るプレス装置は、第2の発明に係るプレス装置であって、複数の油圧シリンダは、前後方向または左右方向のいずれかにおいて、少なくとも3つのエリアでグループ化されている。
これにより、前後方向または左右方向のいずれかにおいて、下金型を少なくとも3つの部分に分けて制御できるため、加工品の形状に合わせて下金型に加えられる圧力および下金型の位置を細かく制御できる。
第5の発明に係るプレス装置は、第3の発明に係るプレス装置であって、ポンプと、駆動部を更に備える。ポンプは、グループごとに設けられ、各々のグループに属する複数の油圧シリンダに作動油を供給する。駆動部は、ポンプを駆動する。制御部は、グループごとに駆動部を制御することによって、複数のグループごとに独立して油圧シリンダを制御する。
このように、グループに属する油圧シリンダに共通のポンプによって作動油を供給することにより、1つのグループに属する油圧シリンダをまとめて制御できる。
第6の発明に係るプレス装置は、第1の発明に係るプレス装置であって、ボルスタプレートを更に備える。ボルスタプレートは、上下方向に形成された貫通孔を複数有する。油圧シリンダは、貫通孔を介して載置部材を支持する。
これにより、ボルスタプレートに載置される載置部材を昇降させることができる。
第7の発明に係るプレス装置は、第1の発明に係るプレス装置であって、位置検出部を更に備える。位置検出部は、下金型の面方向において前後左右に分けられた各部分の高さ方向の位置を検出する。制御部は、プレス成形時において、位置検出部によって検出された各部分の位置に基づいて複数の油圧シリンダを制御する。
これにより、下金型の面方向において前後左右に分けられた各部分ごとに位置を制御することが出来る。
第8の発明に係るプレス装置は、第7の発明に係るプレス装置であって、制御部は、各部分の位置が、各部分に対して予め設定された位置になるように複数の油圧シリンダを制御する。
予め金型の形状および素材に適するように下金型の面方向において各部分の位置が設定され、下金型の各部分が、その位置になるように制御できるため、プレス加工における精度を向上できる。
第9の発明に係るプレス装置は、第7の発明に係るプレス装置であって、圧力検出部を更に備える。圧力検出部は、下金型の各部分に加えられる圧力を検出する。制御部は、プレス成形時において、位置検出部によって検出された各部分の位置及び圧力検出部によって検出された各部分に加えられる圧力に基づいて複数の油圧シリンダを制御する、
これにより、下金型の部分ごとに位置および各部分にかかる圧力を制御することが出来る。
第10の発明に係るプレス装置は、第9の発明に係るプレス装置であって、制御部は、各部分の位置及び各部分に加えられる圧力が、予め設定された位置及び圧力になるように複数の油圧シリンダを制御する。
予め金型の形状および素材に適した下金型の各部分の位置および各部分に加える圧力が設定され、下金型の各部分が、その位置および圧力になるように制御できるため、プレス加工における精度を向上できる。
第11の発明に係るプレス装置は、第7〜10のいずれかの発明に係るプレス装置であって、複数の油圧シリンダは、前後左右に分けられたエリアでグループ化されている。下金型の各部分とは、平面視において各々のエリアに配置された部分である。
これによって各エリアでグループ化された油圧シリンダによって、各エリアに対応する下金型の部分ごとに独立して制御できる。
第12の発明に係るプレス装置は、第1の発明に係るプレス装置であって、スライド駆動部は、サーボモータを有している。
これにより、スライドを下げる際に油圧を用いるよりも速度が速くなるため、サイクルタイムを短くできる。
また、載置部材を上昇させる距離よりもスライドを下降させる距離を長くすることにより、サイクルタイムをより短縮できる。
また、スライドをサーボモータにより昇降させるため、油圧を使用する必要がなく、油漏れや油飛びによって加工品が汚れたりすることを防止できる。
第13の発明に係るプレス装置は、第12の発明に係るプレス装置であって、スライド固定部を更に備えている。スライド固定部は、スライドを所定の高さで機械的に固定する。
これにより、加圧の際にスライドを停止した状態を安定して維持できるため加工精度が向上する。また、スライドを固定している状態では、サーボモータを停止できるため、サーボモータにかける負担を軽減できる。
第14の発明に係るプレス装置は、第12の発明に係るプレス装置であって、スライド駆動部は、第1変換部と、第2変換部とを有する。第1変換部は、クラウンに設けられ、サーボモータの回転動作を水平方向の直線動作に変換する。第2変換部は、水平方向の直線動作を鉛直方向の直線動作に変換し、スライドを昇降移動させる
これにより、サーボモータの回転動作をスライドの上下方向への直線動作に変換できる。
なお、水平方向および鉛直方向は、機械的な誤差を含んでいてもよい。
第15の発明に係るプレス装置は、第14の発明に係るプレス装置であって、クラウンと、アプライトとを更に備えている。クラウンは、スライドの上方に配置され、スライドを昇降可能に支持する。アプライトは、クラウンをスライドの上方に支持する。第1変換部は、水平方向の直線動作する移動部材を有する。第2変換部は、第1部材と、第2部材とを有する。第1部材は、移動部材とスライドの間を連結する。第2部材は、クラウンと第1部材の間を連結する。第1部材は、第1連結部において移動部材に対して回動可能に連結し、第2連結部においてスライドに対して回動可能に連結する。第2部材は、第3連結部においてクラウンに対して回動可能に連結し、第1連結部と第2連結部の間に設けられた第4連結部において第1部材に対して回動可能に連結する。第1連結部と第3連結部の高さは一致している。
これにより、簡易な構成で精度の良い直線運動を得ることができる。
また、移動部材は、水平方向に駆動し、第2変換部は、主に第1変換部より下側に設けられているため、プレス装置の全高を低くすることができる。
なお、一致とは、機械的な誤差を含んでいても良い。
第16の発明に係るプレス装置は、第15の発明に係るプレス装置であって、スライド固定部を更に備えている。スライド固定部は、移動部材を所定の高さで機械的に固定する。移動部材を固定することによってスライドを固定する。
また、上記第15の発明の構成により、第2連結部に作用する力は、第1連結部に作用した力よりも倍力効果によって特に下死点において大きくなる。そのため、水平方向移動部を固定することによって、小さい力でスライドの上下方向の移動を固定できる。
これによって、加圧の際にスライドを停止した状態を安定して維持できるため加工精度が向上する。
第17の発明に係るプレス装置は、第1の発明に係るプレス装置であって、油圧シリンダは、載置部材に下方から当接し、作動油によって上下方向に移動するピストン部を有する。
これにより、油圧シリンダへの作動油の供給または油圧シリンダからの作動油の排出によってピストン部を上下方向に移動でき、ピストン部が当接している載置部材の部分の位置および圧力を制御できる。
第18の発明に係るプレス装置は、第1の発明に係るプレス装置であって、伝達部材を更に備える。伝達部材は、各々の油圧シリンダの上側に配置され載置部材に下方から当接し、油圧シリンダの動作を載置部材に伝達する。油圧シリンダは、伝達部材に下方から当接可能であり、作動油によって上下方向に移動するピストン部を有する。伝達部材は、ピストン部の上側に配置されている。
これにより、伝達部材を介して油圧シリンダの駆動を載置部材に伝達できるため、伝達部材が当接している載置部材の部分の位置および圧力を制御できる。
第19の発明に係るプレス装置は、第18の発明に係るプレス装置であって、ムービングボルスタを更に備える。ムービングボルスタは、スライドの下方の位置であるプレス位置と、スライドの下方以外の金型交換位置との間を移動可能であって、伝達部材を有する。載置部材は、ムービングボルスタに載置されている。伝達部材は、ムービングボルスタに支持されている。
このように伝達部材がムービングボルスタに支持されているため、下方から下金型の位置および圧力制御を行う場合であっても、伝達部材とともにムービングボルスタはプレス位置と金型交換位置の間を移動できる。
第20の発明に係るプレス装置は、第19の発明に係るプレス装置であって、位置検出部を更に備える。位置検出部は、伝達部材の位置を検出する。制御部は、プレス成形時において、位置検出部によって検出された位置に基づいて複数の油圧シリンダを制御する。
このように伝達部材の位置を検出することによって、載置部材に載置されている下金型の伝達部材に対応する位置を検出でき、位置に基づいて複数の油圧シリンダを制御できる。
第21の発明にかかるプレス装置の制御方法は、上金型下降工程と、下金型上昇工程と、加圧保持工程と、離間工程と、を備えている。
上金型下降工程は、下面に上金型が取り付けられるスライドを下降させて所定の高さで停止する。下金型上昇工程は、下金型を昇降させる複数の油圧シリンダを、各々の油圧シリンダごとに若しくは複数の油圧シリンダが分けられた複数のグループにおいてグループごとに独立して制御して下金型を上昇させて上金型と下金型の間の被加工部材を加圧する。加圧保持工程は、上金型と下金型の間に被加工部材を所定時間保持する。加圧保持工程は、下金型による被加工部材に対する加圧を保持する。離間工程は、下金型または上金型の少なくとも一方を他方から離す。
このように、油圧シリンダに対応した下金型の面方向における各部分において圧力および位置を適切に設定できるため、様々な形状の金型に対応でき、プレス加工において加工精度を向上できる。
第22の発明に係るプレス装置の制御方法は、第21の発明にかかるプレス装置の制御方法であって、固定工程と、解除工程と、を備えている。固定工程は、上金型下降工程の後に、スライドを所定の高さで固定する。解除工程は、加圧保持工程の後に、スライドの固定を解除する。
これにより、加圧の際にスライドを停止した状態を安定して維持できるため加工精度が向上する。
本発明によれば、加工精度が向上したプレス装置およびプレス装置の制御方法を提供することができる。
本発明にかかる実施の形態1のプレス装置を模式的に示す正面図。 図1のプレス装置の平面図。 図1のプレス装置のスライド固定部の構成を示す模式図。 図3のプレス装置の第2変換部の動作を説明するための図。 図1のプレス装置のスライド固定部の構成を示す図。 図1のプレス装置のスライド固定部の構成を示す図。 図1のプレス装置のスライド固定部の固定状態を示す図。 図1のプレス装置の位置圧力調整部を示す平面図 図8Aの位置圧力調整部を示す正面図。 図8Bの位置圧力調整部の配置の変形例を示す正面図。 図1のプレス装置の位置圧力調整部の構成を説明するための図。 図1に示すプレス装置の制御構成を示すブロック図。 図1のプレス装置の制御方法を示すフロー図。 図11の動作におけるスライド並びにライザープレートの高さの時間変化およびスライド固定部の動作を示す図。 図1に示すプレス装置のライザープレートの上側に載置された下金型の一例を示す平面図。 本発明にかかる実施の形態2のプレス装置を模式的に示す正面図。 図14のプレス装置のシリンダユニットの配置を示す平面図。 (a)図15のシリンダユニットの平面図、(b)図16(a)のAA´間の矢示断面図。 図14のプレス装置のシリンダユニット近傍を示す部分断面図。 図16の油圧シリンダの制御構成および油圧シリンダに作動油を供給する油圧回路を示す図。 図14のプレス装置のシリンダユニット近傍を示す部分断面図。 本発明にかかる実施の形態3のプレス装置を模式的に示す正面図。 図20のプレス装置のテーブルを示す平面図。 本発明にかかる実施の形態1の変形例におけるプレス装置を模式的に示す正面図。 図22に示すプレス装置の制御方法を示すフロー図。
本発明のプレス装置について図面を参照しながら以下に説明する。
(実施の形態1)
以下に、本発明にかかる実施の形態1におけるプレス装置について説明する。
<1.構成>
(1−1.プレス装置の構成)
図1は、本発明にかかる実施の形態1のプレス装置1の構成を示す模式図である。
本実施の形態のプレス装置1は、主に、ベッド2と、アプライト3と、クラウン4と、スライド5、スライド駆動部6、スライド固定部7、および位置圧力調整部8を有している。ベッド2は、フロアに埋め込まれており、プレス装置1の土台を構成する。
図2は、プレス装置1を上方から視た平面図であるが、説明のためにクラウン4を省略している。アプライト3は、柱状の部材であり、図1および図2に示すように、ベッド2上に4本配置されている。4本のアプライト3は、平面視において矩形状の各頂点を形成するように配置されている。
クラウン4は、4本のアプライト3によって上方に支持されている。スライド5は、クラウン4の下側に吊下されている。スライド駆動部6は、クラウン4に設けられており、クラウン4の下側に吊下されたスライド5を昇降させる。
スライド固定部7は、図1には示されていないが、下降させたスライド5を所定の高さで固定する。
スライド5の下面5aには、図示しないダイクランパによって上金型10aが着脱自在に取り付けられている。
また、ベッド2の上面には、ボルスタプレート9が設けられている。
位置圧力調整部8は、ボルスタプレート9に設けられており、詳しくは後述するが、プレス加工の際に下金型10bに上方に向かってかける圧力を調整する。位置圧力調整部8の上側には、金属製の板状部材であり、可撓性を有するライザープレート11が配置されている。このライザープレート11の上面に下金型10bが載置される。なお、位置圧力調整部8は、ベッド2に設けられていてもよい。
なお、ボルスタプレート9の厚さは、ライザープレート11の厚さと比べて充分厚い。また、ボルスタプレート9と下金型10bの間にライザープレート11が配置されている。また、9は、ボルスタプレートと記載しているが、ムービングボルスタであってもよい。
(1−2.スライド駆動部の構成)
スライド駆動部6は、クラウン4に設けられており、スライド5を昇降動作させる。スライド駆動部6は、4つ設けられており、それぞれのスライド駆動部6は、主に、駆動源であるサーボモータ61と、サーボモータの回転運動を略水平方向への直線運動に変換する第1変換部62と、略水平方向への直線運動を略鉛直方向への直線運動に変換する第2変換部63とを有している。
図3は、スライド駆動部6の構成を模式的に示す図である。なお、以下の説明では、例えば、図1の右手前側に設けられているスライド駆動部6について説明するが、他の3つの構成も同様である。
(1−2−1.サーボモータ)
4つのスライド駆動部6の4つのサーボモータ61は、図に示すように、クラウン4の左右側面にブラケット64などを介して固定されている。サーボモータ61は、図3に示すように、駆動軸61aを有している。駆動軸61aは、その長手方向が図において左右方向に沿うように配置されている。なお、図2において左右方向が矢印Xによって示され、前後方向が矢印Yによって示されている。
図3に示すように、サーボモータ61の駆動軸61aには、プーリ61bが設けられている。
(1−2−2.第1変換部)
第1変換部62は、ベルト620と、ボールネジ621と、プーリ622と、支持部623と、ロッド部624とを有している。
ボールネジ621は、ボールネジ部621aと、ナット部621bを有している。ボールネジ部621aは、駆動軸61aと平行に配置されており、表面にねじ形状が形成されている。ナット部621bの内側にもねじ形状が形成されており、ボールネジ部621aと螺合している。ナット部621bは、その外側に配置された支持部623によって回転自在に支持されている。支持部623は、クラウン4のフレーム4aに固定されている。なお、支持部623とナット部621bの間にはベアリング等が設けられている。
プーリ622は、ボールネジ部621aに挿通されており、ボールネジ部621aに対して回転自在に配置されている。プーリ622は、ナット部621bと固定されている。プーリ622とプーリ61bの間には、ベルト620が巻き掛けられている。
ロッド部624は、円柱形状の部材であり、ボールネジ部621aの先端にボールネジ部621aと同軸(仮想線Q)上に固定されている。
サーボモータ61が駆動し、駆動軸61aが回転するとベルト620が回転し、プーリ622が回転する。プーリ622の回転により、プーリ622と連結されているナット部621bも回転する。このナット部621bの回転により、ナット部621bと螺合しているボールネジ部621aが、その長手方向(水平方向)に移動する(矢印A参照)。ボールネジ部621aの移動によって、ボールネジ部621aに固定されているロッド部624も水平方向に移動する。なお、サーボモータ61の回転方向を変えることによって、図3における左右方向にロッド部624を移動できる。
(1−2−3.第2変換部)
第2変換部63は、略水平方向への直線運動(矢印A参照)を略鉛直方向への直線運動(矢印B参照)に変換する
第2変換部63は、スコット・ラッセルのリンク機構であり、スライド駆動アーム631と、スイングレバー632とを有する。スライド駆動アーム631は、スライド5とロッド部624の間を連結する。スイングレバー632は、クラウン4とスライド駆動アーム631の間を連結する。
スライド駆動アーム631は、その上方の端の第1連結部633において、ロッド部624の先端と回転可能に連結されている。なお、スライド駆動アーム631が回転可能ならば、スライド駆動アーム631とロッド部624の連結構成は限られるものではない。例えば、スライド駆動アーム631の先端が円環形状であり、ロッド部624にピン等が形成されており、ピンが円環形状に挿通されるような構成であってもよい。またピンと円環形状の間にベアリング等が設けられていても良い。以下の第2連結部634、第3連結部635、および第4連結部636においても同様である。
スライド駆動アーム631は、その下方の端の第2連結部634において、スライド5に回転可能に連結されている。
スイングレバー632は、その上方の端の第3連結部635において、クラウン4のフレーム4aに回転可能に連結されている。また、スイングレバー632は、その下方の第4連結部636においてスライド駆動アーム631と回転可能に連結されている。第4連結部636は、第1連結部633と第2連結部634の間に設けられている。
第1連結部633と第3連結部635の高さ方向の位置は略一致しており、第3連結部635は、ロッド部624を長手方向に延伸した仮想線Q上に設けられている。
また、第3連結部635と第2連結部634の水平方向の位置は略一致している。いいかえると、第2連結部634が、第3連結部635の略鉛直下方の位置に配置されている。
図4は、第2変換部63の動作を説明するための図である。スライド5が上死点に位置する状態における第2変換部63は点線で示されており、スライド5が下死点に位置する状態における第2変換部63は実線で示されている。
ロッド部624が図3中左方向に移動することによって、図4に示すように、第1連結部633が左方向に移動する(矢印A1参照)。第1連結部633の左方向への移動に伴って、スイングレバー632が第3連結部635を中心に下方に向かって回動する(矢印C1参照)。このスイングレバー632の回動に伴って、スライド駆動アーム631の傾きも急になるため、第2連結部634が下方に移動する(矢印B1参照)。これにより、第2連結部634においてスライド駆動アーム631と連結されているスライド5が下方に移動する。
なお、ロッド部624を図3中右方向に移動すると、スイングレバー632が上方に向かって回動し、スライド駆動アーム631の傾斜が緩やかになり、スライド5が引き上げられる。
(1−3.スライド固定部)
スライド固定部7は、ロッド部624の周囲に設けられている。図5は、スライド固定部7の構成を示す図である。
スライド固定部7は、クラウン4のフレーム4aに固定されている第1固定部材71と、第1固定部材71の内側に設けられた第2固定部材72と、第1固定部材71を閉じる第3固定部材73と、第1固定部材71と第2固定部材72と第3固定部材73によって形成された空間を移動する可動部材74と、可動部材74を移動させる空気圧調整部75と、を有している。
第1固定部材71は、略円環状の部材であり、大径部711と、小径部712を有する。小径部712がボールネジ部621a側に配置されている。また、第1固定部材71は、ロッド部624に挿通されており、フレーム4aに固定されている。
第2固定部材72は、略円環形状の部材であって、第1固定部材71のボールネジ部621a側の端を塞いでいる。第2固定部材72は、環状部720と、環状部720のボールネジ部621a側の端から径方向外側に向かって突出した突出部721を有する。この突出部721の径方向外側と第1固定部材71の内側が螺合することによって、第2固定部材72は第1固定部材71に固定されている。環状部720には、周方向に沿って複数の貫通孔722が形成されている。これらの貫通孔722の外側には、それぞれ球状部材76が配置されている。なお、図5では、ロッド部624の背面側に配置されている貫通孔722が点線で示されている。
第3固定部材73は、略円板形状の部材であって、第1固定部材71の大径部711側の端とロッド部624との間を封止する。
可動部材74は、ロッド部624の周囲に移動可能に設けられた環状部741と、環状部741から大径部711の内周面に向かって突出した突出部742と、環状部741から第2固定部材72に向かって突出した挿入部743とを有する。挿入部743は、小径部712と環状部720の間の空間S1に向かって挿入される。挿入部743の先端は球状部材76に沿うように湾曲して形成されており、球状部材76に当接している。
突出部742と、第3固定部材73の間には空間S2が形成されており、挿入部743と大径部711の間には空間S3が形成されている。この空間S2と空間S3に空気圧調整部75から所定の圧縮空気を導入することによって可動部材74が左右方向(矢印A方向)に移動する。すなわち、空間S2と空間S3によってシリンダ空間が形成されている。
また、ロッド部624の外周には、周方向に沿って溝部624aが形成されている。この溝部624aは、球状部材76が嵌る大きさに形成されている。
図6および図7は、スライド5を固定する動作を説明するための図である。図5の状態からスライド5を下方に移動させるためにロッド部624を図中左方向に移動させると、図6に示すように、溝部624aが貫通孔722の内側に位置する。溝部624aが貫通孔722の内側に位置するタイミングで、後述する制御部100によって制御されて空気圧調整部75から空間S2側に圧縮空気が送り込まれると、可動部材74が右方向へと移動し、挿入部743が空間S1へと押し込まれる。すると、図7に示すように、球状部材76は、挿入部743によって貫通孔722内に押し込まれ、貫通孔722の内側に位置する溝部624aに嵌め込まれる。これによって、ロッド部624の水平方向(矢印A方向)への移動が規制され、ロッド部624はロックされる。
このようにロッド部624が固定されるため、ロッド部624によって下方に移動するスライド5も固定される。
なお、本実施の形態では、スライド5の下死点においてロッド部624の動きが規制されるように、溝部624aの位置が設定されている。
(1−4.位置圧力調整部)
位置圧力調整部8は、主に、複数の油圧シリンダ82と、ポンプ83と、サーボモータ84とを有している。
複数の油圧シリンダ82は、ボルスタプレート9に配置されている。複数の油圧シリンダ82の上側にライザープレート11が載置されている。
図8Aは、ライザープレート11の平面図である。図8Bは、ライザープレート11の正面図である。本実施の形態では、図8Bに示すように、ボルスタプレート9には、複数の凹部9aが形成されており、油圧シリンダ82は、凹部9aに配置されている。
油圧シリンダ82は、それぞれ、シリンダチューブ821と、シリンダチューブ821内を上下動可能なピストン822と、ピストン822に連結されたピストンロッド823とを有している。ピストンロッド823とピストン822は、ともに上下方向に移動し、ピストン部830を構成する。
複数のピストンロッド823の上端にライザープレート11が載置されている。図8Aには、それぞれの油圧シリンダ82及びそのピストンロッド823が点線で示されている。図8Aに示すように、油圧シリンダ82は、矩形状のライザープレート11の下側に格子状に配置されている。詳細には、油圧シリンダ82は、ライザープレート11の短辺に沿って4つ配置されており、4つの油圧シリンダ82が長辺に沿って8列配置されており、計32個の油圧シリンダ82が配置されている。
32個の油圧シリンダ82は、前後左右に隣り合う4つの油圧シリンダ82を1つのグループ50として8組のグループ50に分けられている。図8Aにおいて、4つの油圧シリンダ82が1つのグループ50として二点鎖線で囲まれて示されている。また、図8Aおよび図8Bに示すように、1つのグループに属する4つの油圧シリンダ82が同じ凹部9aに配置されている。
ピストンロッド823は、その上端が、ライザープレート11の下面に当接または固定されている。図8Aに示すように、1つのグループ50に属する4つのピストンロッド823は、それぞれのピストンロッド823の中心を結ぶと矩形T(2点鎖線参照)が形成されるように配置されている、その矩形Tの中心Oは、ライザープレート11を前後左右に分割したエリア21(後述する)の中心と一致しており、矩形Tの辺は、エリア21の辺と互いに平行である。
図9は、1つのグループ50に属する4つの油圧シリンダ82の構成を模式的に示す図である。4つの油圧シリンダ82は、実際は図8Aに示すように平面視において矩形状に配置されている。
ポンプ83はグループ50ごとに設けられており、1つのグループ50に属している4つの油圧シリンダ82に同時に作動油を供給する。ポンプ83からの作動油の流路85は、4つに分岐して各々の油圧シリンダ82のシリンダチューブ821に接続されている。ポンプ83から作動油がシリンダチューブ821に供給されるとピストンロッド823が押し上げられる。
交流のサーボモータ84は、ポンプ83を駆動するモータであり、制御部100によって制御される。このサーボモータ84の駆動によってポンプ83から送り込まれる作動油の圧力を調整できる。
このように、グループ50ごとに4つの油圧シリンダ82が設けられており、4つの油圧シリンダ82は、1つのポンプ83およびサーボモータ84によって駆動される。
上述した8つのグループ50は、平面視においてライザープレート11を前後左右に分けた8つのエリア21の下方に配置されている。
8つのエリア21が、図8Aにおいてエリア21(1)、21(2)、21(3)、21(4)、21(5)、21(6)、21(7)および21(8)として2点鎖線で区切られて示されている。図8では、各エリア21について区別を付けるために21(1)、21(2)、21(3)、21(4)、21(5)、21(6)、21(7)、21(8)と符号が付されているが、かっこが記載されていないときは、特にエリア21の場所を限定せずエリア21に共通な構成について説明する。
図8Aにおいて、エリア21(1)〜エリア21(4)が、左右方向(X方向)に沿って並んでおり、エリア21(5)〜エリア21(8)が、左右方向(X方向)に沿って並んでいる。また、エリア21(1)とエリア21(5)は、前後方向(Y方向)に並んでおり、エリア21(2)とエリア21(6)は、前後方向(Y方向)に並んでいる。エリア21(3)とエリア21(7)は、前後方向(Y方向)に並んでおり、エリア21(4)とエリア21(8)は、前後方向(Y方向)に並んでいる。なお、このエリア21(1)〜21(8)は説明の便宜上区切っているだけであり、厳密なものではない。なお、図8Aでは、エリア21(4)とエリア21(8)の下側に位置する4つの油圧シリンダ82のみをグループ50として2点鎖線で囲んでいるが、他のエリア21(1)、21(2)、21(3)、21(5)、21(6)、21(7)の下側に位置する4つの油圧シリンダ82も上述したようにグループ化されている。
上述したようにエリア21ごとに、1つのグループ50として上述した4つの隣り合う油圧シリンダ82が配置されており、グループ50ごとに4つの油圧シリンダ82は独立して制御される。
ライザープレート11は撓む部材であり可撓性を有しているため、エリア21ごとに、グループ50単位で油圧シリンダ82を独立制御することによって、エリア21ごとに加える圧力および高さを制御できる。
なお、ライザープレート11は連続しているので、1つのエリア21にかかる圧力およびその位置は、そのエリア21に隣り合うエリア21にかかる位置および圧力に影響を及ぼすため、グループ50ごとに厳密に図8Aで区切られたエリア21ごとの制御が行えるわけではない。
また、図8Bでは、ボルスタプレート9に形成された凹部9aに油圧シリンダ82が配置されているが、油圧シリンダ82は必ずしもボルスタプレート9に配置されていなくてもよい。例えば、図8Cに示すように、ボルスタプレート9´に上下方向に沿って複数の貫通孔9c´を形成し、ベッド2に複数の油圧シリンダ82を配置してもよい。貫通孔9c´には、油圧シリンダ82のピストンロッド823が挿通されており、油圧シリンダ82は貫通孔9c´を介してライザープレート11を支持する。ボルスタプレート9´は、支持部材9b´によって、ベッド2上に支持されている。
(1−5.制御構成)
図10は、本実施の形態のプレス装置1の制御構成を示すブロック図である。図10では、8つのグループのそれぞれの4つの油圧シリンダ82を駆動するサーボモータ84が、84(1)〜84(8)として示されている。また、スライド5を昇降させるための4つのサーボモータ61についても61(1)〜61(4)として示されている。
図10に示すように、制御部100は、記憶部120に記憶されている数値に基づいて、サーボモータ84(1)〜(8)を個別に制御し、プレス加工の際のライザープレート11のエリア21(1)〜21(8)のそれぞれの圧力若しくは位置またはその双方を設定する。なお、プレス加工の際に設定される数値は、予め試験的に成形を行って決定されている。
制御部100は、サーボモータ61(1)、61(2)、61(3)、61(4)を制御し、スライド5を昇降動作させる。
制御部100は、上述したように空気圧調整部75の制御も行う。空気圧調整部75は、空間S2、S3への空気の供給またはS2、S3からの空気の排出を行い、可動部材74を移動させてロッド部624の固定を行う。すなわち、制御部100は、予め決められたプログラムに従って、スライド5を所定の位置(本実施の形態では下死点)まで下降させたタイミングで空気圧調整部75を動作させてロッド部624のロックを行いスライド5の位置を固定する。
<2.動作>
次に、本実施の形態のプレス装置1の制御方法について説明する。
なお、以下の説明では、いわゆるRTM工法におけるプレス加工について説明する。すなわち、炭素繊維で形作られたプリフォーム材と溶融している熱硬化性樹脂が本実施の形態のプレス装置1によってプレス加工される。なお、熱硬化性樹脂としては、エポキシ、不飽和ポリエステル等が用いられる。
図11は、本実施の形態のプレス装置1の制御方法を示すフロー図である。図12は、プレス加工の際の上金型10aと下金型10bの高さの時間変化のグラフを示す図である。G1が、上金型10aの高さの時間変化を示しており、G2が下金型10bの高さの時間変化を示す。G1は、スライド5の動作ともいえる。G2は、油圧シリンダ82の動作ともいえる。また、図12には、スライド固定部7の動作についても一点鎖線(G3)で示されている。
はじめに、予め炭素繊維が成形品の形状に形作られたプリフォーム材が下金型10b上に載置される。
次に、制御部100は、ステップS10において、サーボモータ61(1)〜61(4)を駆動し、スライド5を所定の高さまで下降させる(図12の時刻t1〜t2参照)。
そして、スライド5が所定の高さに達すると、ステップS20において、制御部100は、空気圧調整部75を制御して可動部材74を移動させてロッド部624を固定する。すなわち、空間S2に圧縮空気が供給されて可動部材74が図6中右方向へ移動し、挿入部743によって球状部材76が貫通孔722を通して溝部624aに押し込まれる(図12の時刻t2〜t3参照)。
ロッド部624の固定によってスライド5が固定されると、ステップS30において、サーボモータ61(1)〜61(4)への通電が停止される。
なお、図12に示す距離d1がスライド5のストロークを示す。また、距離d2(所定の距離の一例)が、下金型10bからの上金型10aの距離を示す。
図1に示すように上金型10aには熱硬化性樹脂を注入するための注入路130が形成されており、スライド5が停止した状態において、注入路130から熱硬化性樹脂が注入される(ステップS35)。
次に、ステップS40において、制御部100は、記憶部120の設定に従ってライザープレート11を上昇させる(図12の時刻t3〜t4参照)。ここで、制御部100は、サーボモータ84(1)〜84(8)をそれぞれの設定に従って駆動し、ライザープレート11を上方に移動し、プリフォーム材と熱硬化性樹脂とを上金型10aと下金型10bの間で加圧する。この加圧によってプリフォーム材と熱硬化性樹脂の成形が行われる。なお、図12に示す距離d3がライザープレート11のストロークとなる。このd3は、例えば30mmに設定できる。
例えば、加工品の下金型10bの形状が、図13に示す形状Dのような場合、ライザープレート11の前後左右に分けられたエリア21(1)〜21(8)のうちエリア21(7)の部分では、プリフォーム材と熱硬化性樹脂が配置される加工領域が少ない。一方、その隣のエリア21(6)の上側に位置する下金型10bの部分では、プリフォーム材と熱硬化性樹脂が配置される加工領域が多くなっている。
この場合には、例えば、ライザープレート11のエリア21(6)の油圧シリンダ82に加える作動油の圧力を、ライザープレート11のエリア21(7)の油圧シリンダ82に加える作動油の圧力よりも大きく設定する。このように制御することで、均一な厚みにプレス成形できる。
次に、ステップS50において、加圧状態が所定時間保持される(図12の時刻t4〜t5参照)。なお、加圧成形は、図12に示すように時刻t3と時刻t4の間から時刻t5までの間行われる。
次に、ステップS60において、制御部100は、サーボモータ84(1)〜84(8)を制御し、ライザープレート11を下降させる(図12の時刻t5〜t6参照)。
次に、ステップS70において、制御部100は、サーボモータ61(1)〜61(4)への通電を行う。
次に、ステップS80において、制御部100は空気圧調整部75を制御し、空間S3に圧縮空気を供給することによって可動部材74を図7中左方向に移動させる。これにより、挿入部743による球状部材76の押下が解除される(図12の時刻t6〜t7参照)。
次に、ステップS90において、制御部100は、サーボモータ61(1)〜61(4)を制御し、スライド5を元の位置(上死点)まで上昇させる(図12の時刻t7〜t8参照)。
そして、プレス加工が終了した加工済品が取り出され、次のプレス加工が行われる(図12の時刻t8〜t9参照)。
なお、1サイクルタイム(時刻t1〜t9)は、例えば90secに設定され、t4〜t6は、例えば、60〜65secに設定される。
(実施の形態2)
次に、本発明にかかる実施の形態2のプレス装置について説明する。
<1.構成>
本実施の形態2のプレス装置では、実施の形態1と位置圧力調整部の構成が異なる。そのため、本相違点を中心に説明する。なお、本実施の形態2において、実施の形態1と同様の構成について同じ符号を付して説明を省略する。
図14は、本実施の形態2のプレス装置101の正面模式図である。本実施の形態2のプレス装置101は、主に、ベッド2と、アプライト3と、クラウン4と、スライド5、スライド駆動部6、スライド固定部7、および位置圧力調整部208、ムービングボルスタ90を有している。
図14に示すように、本実施の形態2の位置圧力調整部208は、ベッド2に形成された凹部2aに配置されている。位置圧力調整部208の上側には、ムービングボルスタ90が配置されている。ムービングボルスタ90の上面にライザープレート11が配置されている。
ムービングボルスタ90は、金型10(上金型10a、下金型10b)を外段取りで交換するために、プレスが行われるプレス位置と、金型交換が行われる金型交換位置の間を移動する。プレス位置とは、スライド5の下方の位置であり、平面視においてアプライト3の内側位置である。金型交換位置とは、スライド5の下方以外の位置であり、アプライト3の外側の位置である。図14には、金型交換位置に移動したムービングボルスタ90´が示されている。また、図14には、フロアFが示されている。
(位置圧力調整部)
本実施の形態の位置圧力調整部208は、詳しくは図16〜図18を参照して後述するが、主に、シリンダユニット280と、プレッシャピン290と、位置検出部291と、圧力トランスデューサ292と、速度検出部293と、油圧回路294と、ポンプ295と、ポンプ295を駆動するサーボモータ296を8組有し、更に、8組の油圧回路294に共通な作動油タンク297を有する。
(シリンダユニット)
8つのシリンダユニット280は、ベッド2の凹部2aに設けられた枠体300によって形成される8つの配置部301〜308にそれぞれ配置されている。
図15は、枠体300を示す平面図である。図15に示すように、枠体300は格子状に形成されている。詳細には、枠体300は、平面視において矩形状の外枠300aと、左右方向に沿って配置された左右内枠300bと、前後方向に沿って配置された3本の前後内枠300cによって形成されている。このような枠体300によって、8つの配置部301〜308が構成されている。8つの配置部301〜308のそれぞれにシリンダユニット280が配置されている。また、8つの配置部301〜308は、それぞれ実施の形態1で説明したライザープレート11におけるエリア21(1)〜21(8)の下側に設けられている。
8つの配置部301〜308に配置された8つのシリンダユニット280のそれぞれが、実施の形態1で述べたグループ50に相当し、4つの油圧シリンダ282を有している。このため、本実施の形態2の位置圧力調整部208は、実施の形態1と同様に32個の油圧シリンダ282を有している。
図16(a)は、シリンダユニット280の平面図であり、図16(b)は、図16(a)のAA´間の矢示断面図である。図16(a)に示すように、シリンダユニット280は、4つの油圧シリンダ282と、4つの油圧シリンダ282が載置されている油圧ブロック281とを有している。4つの油圧シリンダ282は、前後方向(矢印X)および左右方向(矢印Y)に2つずつ配置されており、平面視において略正方形状に配置されている。
それぞれの油圧シリンダ282は、シリンダチューブ283と、シリンダチューブ283内を上下動可能なピストン部284と、シール部285とを有している。シリンダチューブ283は、図16(a)に示すようにボルト286によって油圧ブロック281に固定されている。
油圧ブロック281には、作動油を供給する供給路281aが水平方向に形成されている。この供給路281aから各油圧シリンダ282に向かって鉛直方向に供給路281bが形成されている。
また、シリンダチューブ283の底部には、作動油が流通する貫通孔283aが鉛直方向に形成されており、供給路281bと連通している。供給路281a、281bおよび貫通孔283aを通して、シリンダチューブ283内の空間283bに作動油の供給または排出が行われる。
シール部285は、ピストン部284の側面とシリンダチューブ283の上端部の間を封止する。
ピストン部284は、円柱形状の部材であり、下端には、径方向外側に向かって突出した鍔284aが形成されている。この鍔284aは、シリンダチューブ283の内側面には当接していないため、貫通孔283aから供給された作動油は、鍔284aの上側にも供給される。このため、作動油が供給された場合、鍔284aの上下方向から作動油の圧力が加えられ、鍔284a部分に加えられる圧力は相殺される。すなわち、作動油が供給された場合、ピストン部284には、鍔284aを除く部分(径R1)に圧力が加えられて上昇移動することになる。
図17は、本実施の形態2のプレス装置1のシリンダユニット280近傍の構成を示す断面図である。図17に示すように、シリンダユニット280の4つのピストン部284のそれぞれの上側には、プレッシャピン290が配置されている。
なお、1つの油圧シリンダ282として70トンの能力のものを用いて、1つのシリンダユニット280の能力を280トンにできる。
(プレッシャピン)
プレッシャピン290は、ライザープレート11を介してエリア21(1)〜21(8)に配置されている下金型10bの部分にシリンダユニット280の移動を伝達する。
プレッシャピン290は、ムービングボルスタ90に設けられている。ムービングボルスタ90は、ボルスタプレート91と、支持部材92とを有する。ボルスタプレート91には、ライザープレート11が載置される。また、ボルスタプレート91には、上下方向に貫通孔91aが形成されており、貫通孔91aにプレッシャピン290が挿入されている。
プレッシャピン290の上端には、径方向外側に向かって突出した鍔290aが形成されている。また、貫通孔91aのボルスタプレート91の上面91b側は、径が大きく形成されており、鍔290aが収められている。この鍔290aによってプレッシャピン290は、ボルスタプレート91に支持され、ピストン部284の上側に配置される。なお、後述するようにピストン部284の上方への移動によって、ピストン部284によって押されてプレッシャピン290も上方へ移動し、ボルスタプレート91の上面から突出するが、ピストン部284によって上方に押されていない状態では、プレッシャピン290の上端は、ボルスタプレート91の上面91bと一致している。また、ピストン部284は、上方に移動していない状態では、図17に示すようにプレッシャピン290に当接しておらず、フロアFより下側に位置する。支持部材92は、枠体300上に配置されており、ボルスタプレート91を凹部2a上に支持する。
また、ムービングボルスタ90は、図示しない車輪等も有しており、スライド5の下方のプレス位置と、アプライト3の外側の金型交換位置の間を自動で移動する。なお、ピストン部284が上方に移動していない状態においてフロアFよりも下側に配置されているため、ムービングボルスタ90は移動できる。
(位置検出部)
位置検出部291は、プレッシャピン290の位置を検出することによって、エリア21(1)〜21(8)に配置されている下金型10bの部分の位置を検出する。
位置検出部291は、リニアスケール291aと、リニアスケール291aによって検出される検出ヘッド291bとを有している。
検出ヘッド291bは、シリンダユニット280の上側に配置されている4つのプレッシャピン290のうちの1つのプレッシャピン290の側面に設けられている。
リニアスケール291aは、検出ヘッド291bが設けられているプレッシャピン290の側方に上下方向に沿ってボルスタプレート91に固定されている。検出ヘッド291bの位置をリニアスケール291aで検出することによって、プレッシャピン290の位置を検出できる。すなわち、1つのシリンダユニット280によって移動される4つのプレッシャピン290の位置が検出される。
(圧力トランスデューサ)
圧力トランスデューサ292は、油圧ブロック281に取り付けられており、供給路281a(図16(b)参照)に供給される作動油の圧力を検出する。このため、1つのシリンダユニット280に属する4つの油圧シリンダ282に加えられる油圧を検出できる。
すなわち、1つのシリンダユニット280によって制御されるエリア21の圧力が検知できる。
(速度検出部、油圧回路など)
図18は、油圧シリンダ282を駆動する油圧回路294と制御構成を示す図である。油圧回路294は、主に、切替バルブ401と、圧力制御バルブ402と、方向制御バルブ403と、第1接続路404と、第2接続路405と、第3接続路406と、分岐路407と、を有する。
第1接続路404は、切替バルブ401と供給路281a(図16(b)参照)を接続し、油圧シリンダ282に作動油を供給または油圧シリンダ282から作動油を排出する。第2接続路405は、切替バルブ401と作動油タンク297を接続する。第2接続路405には方向制御バルブ403が設けられている。上記ポンプ295は、第2接続路405に設けられており、作動油タンク297に貯留されている作動油が第2接続路405を介して油圧シリンダ282に供給される。
第3接続路406は、切替バルブ401と作動油タンク297との間を接続する。第3接続路406を通って油圧シリンダ282から作動油が排出される。分岐路407は、第1接続路404の途中から分かれて作動油タンク297に接続されている。分岐路407には、圧力制御バルブ402が設けられており、所定以上の圧力がかかるとバルブが開放される。
切替バルブ401は、第1接続路404を、第2接続路405または第3接続路406に接続する。
速度検出部293は、ポンプ295を駆動するサーボモータ296の回転速度を検出する。
制御部100は、位置検出部291と圧力トランスデューサ292による検出値をフィードバックし位置と圧力を同時に制御できる。すなわち、制御部100は、位置検出部291と圧力トランスデューサ292による検出値に基づいて、切替バルブ401およびサーボモータ296を制御する。具体的には、シリンダユニット280ごとに予め所望の圧力および位置が設定されて記憶部120に記憶されており、制御部100は、その圧力および位置になるように制御を行う。
また、第1接続路404と第2接続路405が接続されるように切替バルブ401が制御され、ポンプ295を動作することによってシリンダチューブ283内に作動が供給される。一方、第1接続路404と第3接続路406が接続されるように切替バルブ401が制御されることにより、シリンダチューブ283内の作動油が作動油タンク297へと排出される。
図14において、プレス位置のムービングボルスタ90に配置されているライザープレート11は、油圧が加えられて油圧シリンダ282によって持ち上げられた状態で示されている。また、金型交換位置のムービングボルスタ90´に配置されているライザープレート11は、油圧が加えられていないため持ち上げられていない状態で示されている。
<2.動作>
本実施の形態2のプレス装置101では、図11におけるステップS40において、制御部100は、サーボモータ84(1)〜84(8)を独立して制御する。
8個のシリンダユニット280ごとに、それぞれに対する位置および圧力が予め設定されて、記憶部120に記憶されている。
制御部100が切替バルブ401によって第1接続路404と第2接続路405を接続してポンプ295を駆動することにより、作動油がシリンダチューブ283内の空間283bに供給される。作動油の供給により、ピストン部284が上昇する。ピストン部284が上昇すると、ピストン部284はプレッシャピン290に当接する。更にピストン部284が上昇すると、図19に示すように、プレッシャピン290が押し上げられ、ライザープレート11が上昇する。
制御部100は、シリンダユニット280ごとに設けられている位置検出部291および圧力トランスデューサ292の値が予め設定された値になるように、速度検出部293を参照しながらサーボモータ296を動作してポンプ295の駆動を制御する。
これにより、ライザープレート11のエリア21(1)〜21(8)の高さ方向の位置およびエリア21(1)〜21(8)に加わる圧力を、エリア21ごとに制御できる。
(実施の形態3)
次に、本発明にかかる実施の形態3のプレス装置102について説明する。本実施の形態3のプレス装置102の基本的な構成は、実施の形態1のプレス装置1と同様であるが、本実施の形態2では、ライザープレート11がピストンロッド823に直接配置されておらず、分割されたテーブルを介して配置されている点が実施の形態1と異なっている。そのため、本相違点を中心に説明する。
図20は、本発明に係る実施の形態3におけるプレス装置102の構成を示す模式図である。
図20に示すように、本実施の形態3のプレス装置102では、油圧シリンダ82のピストンロッド823上にテーブル81が配置されており、テーブル81の上側にライザープレート11が配置されている。
図21は、テーブル81の平面図である。図21には、テーブル81上に載置されているライザープレート11が2点鎖線で示されている。
テーブル81は、略矩形状であって、図に示すように8分割されている。すなわち、テーブル81は、8つの矩形状のテーブル部分811を有している。8つのテーブル部分811が、辺同士が互いに平行になるように隙間を空けて配置されており、これら8つのテーブル部分811によってテーブル81が形成されている。図21では、各テーブル部分811について区別を付けるために811(1)、811(2)、811(3)、811(4)、811(5)、811(6)、811(7)、811(8)と符号が付されているが、かっこが記載されていないときは、特にテーブル部分811の場所を限定せずテーブル部分811に共通な構成について説明する。
各テーブル部分811の下側には、4つの油圧シリンダ82が設けられている。図8ではピストンロッド823のみが点線で示されている。図に示すように、4つのピストンロッド823は、それぞれのピストンロッド823の中心を結ぶと矩形T(2点鎖線参照)が形成されるように配置されている、その矩形Tの中心Oは、テーブル部分811の中心と一致しており、矩形Tの辺は、テーブル部分811の辺と互いに平行である。
すなわち、実施の形態1において説明したグループに属する油圧シリンダ82ごとにテーブル部分811が配置されている。そして、テーブル部分811ごとに位置と圧力が制御される。
<3.特徴>
(3−1)
上記実施の形態のプレス装置1、101、102は、スライド5と、スライド駆動部6と、ライザープレート11(載置部材の一例)と、複数の油圧シリンダ82、282とを備えている。スライド5は、下面5aに上金型10aが取り付けられる。スライド駆動部6は、スライド5を昇降移動させる。ライザープレート11は、上側に下金型10bが載置される。複数の油圧シリンダ82、282は、ライザープレート11を昇降させる。制御部100は、複数の油圧シリンダ82、282を、複数の油圧シリンダ82、282が分けられた複数のグループ50におけるグループ50ごとに独立して制御する。
上記プレス装置1では、上金型10aが取り付けられたスライド5が下降され、上側に下金型10bが載置されたライザープレート11が上昇されて、油圧シリンダ82による加圧が行われる。ここで、ライザープレート11を昇降させる複数の油圧シリンダ82が設けられ、複数の油圧シリンダ82、282は複数のグループに分けられている。そして、複数の油圧シリンダ82、282は、グループ50ごとに独立して制御される。
すなわち、グループ50に属する複数の油圧シリンダ82、282に対応する下金型10bの部分ごとに圧力および高さを変更することができ、加工品の形状に合わせて下金型10bの水平方向(面方向ともいう)における位置および圧力を設定できる。
このように、ライザープレート11の上側に位置する下金型10bの各部分において圧力および位置を適切に設定できるため、様々な形状の金型に対応でき、プレス加工において加工精度を向上できる。
また、下金型10bの各部分における圧力および位置を適切に設定することによって、プレス圧力を加えた際に、下金型10bおよび上金型10aが撓んで厚みが不均一になることを抑制できる。
また、ライザープレート11は、圧力を下金型10bの対応する部分に伝達できる。
本実施の形態のプレス装置1、101、102では、プレス圧を加えるための油圧シリンダ82、282をスライド5の下側に配置している。このように油圧シリンダ82、282を下側に配置した場合、スライド5の上側に油圧シリンダを配置してスライド5を油圧シリンダで昇降するよりも次の利点がある。
作動油が飛散した場合であっても加工品に付着し難いため、加工品の油による汚染を抑制できる。また、作動油が飛散した場合であっても、油圧シリンダ82、282をスライド5の下側に配置したほうが上側に配置するよりも、飛散する範囲を少なく出来、安全であり、作業環境をきれいに保つことができる。
また、油圧シリンダを上側に配置した場合と比較して、本実施の形態のプレス装置1、101、102では、スライド5を所定の高さまで下げた後、油圧シリンダ82、282でライザープレート11を上昇させてプレス圧を加えるため、スライド5のストローク分、作動油の量を少なくできる。また、作動油の量が少なくて済むため、作動圧を加えた際の応答性が向上する。
(3−2)
上記実施の形態のプレス装置1、101、102では、複数の油圧シリンダ82、282は、前後左右に分けられたエリア21でグループ化されている。
これにより、下金型10bのエリア21に含まれる部分ごとに独立して制御できるため、加工品の形状に合わせて、下金型10bの水平方向の各部分における圧力を適切に設定できる。
(3−3)
上記実施の形態のプレス装置1、101、102では、前後左右に隣り合う4つの油圧シリンダ82、282が1つのグループ50としてグループ化されている。
これにより、4つの油圧シリンダ82、282を1つのグループ50として制御できる。
(3−4)
上記実施の形態のプレス装置1、101、102では、複数の油圧シリンダ82、282は、前後方向または左右方向のいずれかにおいて、少なくとも3つのエリア21でグループ化されている。
これにより、前後方向または左右方向のいずれかにおいて、下金型10bを少なくとも3つの部分に分けて制御できるため、加工品の形状に合わせて下金型10bに加えられる圧力および下金型10bの位置を細かく制御できる。
なお、例えば、実施の形態1では、図8Aに示すように、複数の油圧シリンダ82は、左右方向Xにおいて、4つのエリア21に分けられている。
(3−5)
上記実施の形態のプレス装置1、101、102は、ポンプ83、295と、サーボモータ84、296(駆動部の一例)を更に備える。ポンプ83、295は、グループ50ごとに設けられ、各々のグループ50に属する複数の油圧シリンダ82、282に作動油を供給する。サーボモータ84、296は、ポンプ83、295を駆動する。制御部100は、グループ50ごとにサーボモータ84、296を制御することによって、複数のグループ50ごとに独立して油圧シリンダ82、282を制御する。
このように、グループ50に属する油圧シリンダ82、282に共通のポンプ83、295によって作動油を供給することにより、1つのグループ50に属する油圧シリンダ82、282をまとめて制御できる。
(3−6)
上記実施の形態のプレス装置1、101、102は、ボルスタプレート9´、91を更に備える。ボルスタプレート9´、91は、上下方向に形成された貫通孔9c´、91aを複数有する。油圧シリンダ82、282は、貫通孔9c´、91aを介してライザープレート11(載置部材の一例)を支持する。
これにより、ボルスタプレート9´、91に載置されるライザープレート11を昇降させることができる。
(3−7)
上記実施の形態のプレス装置101は、位置検出部291を更に備える。位置検出部291は、下金型10bの面方向において前後左右に分けられた各部分(下金型10bの図13の各エリア21に配置される部分)の高さ方向の位置を検出する。制御部100は、プレス成形時において、位置検出部291によって検出された各部分の位置に基づいて複数の油圧シリンダ282を制御する。
これにより、下金型10bの面方向において前後左右に分けられた各部分ごとに位置を制御することが出来る。
(3−8)
上記実施の形態のプレス装置101は、制御部100は、各部分の位置が、各部分に対して予め設定された位置になるように複数の油圧シリンダ282を制御する。
予め金型10の形状および素材に適するように下金型10bの面方向において各部分の位置が設定され、下金型10bの各部分が、その位置になるように制御できるため、プレス加工における精度を向上できる。
(3−9)
上記実施の形態のプレス装置101は、圧力トランスデューサ292(圧力検出部の一例)を更に備える。圧力トランスデューサ292は、下金型10bの各部分に加えられる圧力を検出する。制御部100は、プレス成形時において、位置検出部291によって検出された各部分の位置及び圧力トランスデューサ292によって検出された各部分に加えられる圧力に基づいて複数の油圧シリンダ282を制御する、
これにより、下金型10bの部分ごとに位置および各部分にかかる圧力を制御することが出来る。
(3−10)
上記実施の形態のプレス装置101では、制御部100は、各部分の位置及び各部分に加えられる圧力が、予め設定された位置及び圧力になるように複数の油圧シリンダ282を制御する。
予め金型10の形状および素材に適した下金型10bの各部分の位置および各部分に加える圧力が設定され、下金型10bの各部分が、その位置および圧力になるように制御できるため、プレス加工における精度を向上できる。
(3−11)
上記実施の形態のプレス装置101では、複数の油圧シリンダ282は、前後左右に分けられたエリア21でグループ化されている。下金型10bの各部分とは、平面視において各々のエリア21に配置された部分である。
これによって各エリア21でグループ化された油圧シリンダ282によって、各エリア21に対応する下金型の部分ごとに独立して制御できる。
(3−12)
上記実施の形態のプレス装置1、101、102では、スライド駆動部6は、サーボモータ61を有している。
これにより、スライド5を下げる際に油圧を用いるよりも速度が速くなるため、サイクルタイムを短くできる。
また、ライザープレート11を上昇させる距離よりもスライド5を下降させる距離を長くすることにより、サイクルタイムをより短縮できる。
また、スライド5をサーボモータ61により昇降させるため、油圧を使用する必要がなく、油漏れや油飛びによって加工品が汚れたりすることを防止できる。
(3−13)
上記実施の形態のプレス装置1、101、102は、スライド固定部7を更に備えている。スライド固定部7は、スライド5を所定の高さで機械的に固定する。
これにより、加圧の際にスライド5を停止した状態を安定して維持できるため加工精度が向上する。また、スライド5を固定している状態では、サーボモータ61を停止できるため、サーボモータ61にかける負担を軽減できる。
(3−14)
上記実施の形態のプレス装置1、101、102では、スライド駆動部6は、第1変換部62と、第2変換部63とを有する。第1変換部62は、サーボモータ61の回転動作を水平方向の直線動作に変換する。第2変換部63は、水平方向の直線動作を鉛直方向の直線動作に変換し、スライド5を昇降移動させる
これにより、サーボモータ61の回転動作をスライド5の上下方向への直線動作に変換できる。
なお、水平方向および鉛直方向は、機械的な誤差を含んでいてもよい。
(3―15)
上記実施の形態のプレス装置1、101、102は、クラウン4と、アプライト3とを更に備えている。クラウン4は、スライド5の上方に配置され、スライド5を昇降可能に支持する。アプライト3は、クラウン4をスライド5の上方に支持する。第1変換部62は、水平方向に直線動作するロッド部624(移動部材の一例)を有する。第2変換部63は、スライド駆動アーム631(第1部材の一例)と、スイングレバー632(第2部材の一例)とを有する。スライド駆動アーム631は、ロッド部624とスライド5の間を連結する。スイングレバー632は、クラウン4とスライド駆動アーム631の間を連結する。スライド駆動アーム631は、第1連結部633においてロッド部624に対して回動可能に連結し、第2連結部634においてスライド5に対して回動可能に連結する。スイングレバー632は、第3連結部635においてクラウン4に対して回動可能に連結し、第1連結部633と第2連結部634の間に設けられた第4連結部636においてスライド駆動アーム631に対して回動可能に連結する。第1連結部633と第3連結部635の高さは一致している。
これにより、簡易な構成で精度の良い直線運動を得ることができる。
また、ロッド部624は、略水平方向に駆動し、第2変換部63は、主に第1変換部62より下側に設けられているため、プレス機械の全高を低くすることができる。
なお、一致とは、機械的な誤差を含んでいても良い。
(3−16)
上記実施の形態のプレス装置1、101、102は、スライド固定部7を更に備えている。スライド固定部7は、スライド5を所定の高さで機械的に固定する。スライド固定部7は、ロッド部624を所定の位置で固定することによってスライド5を固定する。
図4に示すように、第2連結部634に作用する力Fvは、第1連結部633に作用した力Fhよりも倍力効果によって特に下死点において大きくなる。そのため、ロッド部624を固定することによって、小さい力でスライド5の上下方向の移動を固定できる。
これによって、加圧の際にスライド5を停止した状態を安定して維持できるため加工精度が向上する。
(3−17)
上記実施の形態のプレス装置1では、油圧シリンダ82は、ライザープレート11(載置部材の一例)に下方から当接し、作動油によって上下方向に移動するピストン部830を有する。
これにより、油圧シリンダ82への作動油の供給または油圧シリンダ82からの作動油の排出によってピストン822およびピストンロッド823を上下方向に移動でき、ピストンロッド823が当接しているライザープレート11の部分の位置および圧力を制御できる。
(3−18)
上記実施の形態のプレス装置101では、プレッシャピン290(伝達部材の一例)を更に備える。プレッシャピン290は、各々の油圧シリンダ282の上側に配置されライザープレート11(載置部材の一例)に下方から当接し、油圧シリンダ282の動作をライザープレート11に伝達する。油圧シリンダ282は、プレッシャピン290に下方から当接可能であり、作動油によって上下方向に移動するピストン部284を有する。プレッシャピン290は、ピストン部284の上側に配置されている。
これにより、プレッシャピン290を介して油圧シリンダ282の駆動をライザープレート11に伝達できるため、プレッシャピン290が当接しているライザープレート11の部分の位置および圧力を制御できる。
(3−19)
上記実施の形態のプレス装置101は、ムービングボルスタ90を更に備える。ムービングボルスタ90は、スライド5の下方の位置であるプレス位置と、スライド5の下方以外の金型交換位置との間を移動可能である。ライザープレート11(載置部材の一例)は、ムービングボルスタ90上に載置されている。プレッシャピン290は、ムービングボルスタ90に支持されている。
このようにプレッシャピン290がムービングボルスタ90に支持されているため、下方から下金型10bの位置および圧力制御を行う場合であっても、プレッシャピン290とともにムービングボルスタ90はプレス位置と金型交換位置の間を移動できる。
(3−20)
上記実施の形態のプレス装置101は、位置検出部291を更に備える。位置検出部291は、プレッシャピン290の位置を検出する。制御部100は、プレス成形時において、位置検出部291によって検出された位置に基づいて複数の油圧シリンダ282を制御する。
このようにプレッシャピン290の位置を検出することによって、ライザープレート11に載置されている下金型10bのプレッシャピン290に対応する位置を検出でき、検出された位置に基づいて複数の油圧シリンダ282を制御できる。
(3−21)
本実施の形態のプレス装置1、101、102の制御方法は、ステップS10(上金型下降工程の一例)と、ステップS40(下金型上昇工程の一例)と、ステップS50(加圧保持工程の一例)と、ステップ80(離間工程の一例)とを備えている。
ステップS10は、下面5aに上金型10aが取り付けられるスライド5を下降させて所定の高さで停止する。ステップS40は、下金型10bを昇降させる複数の油圧シリンダを、複数の油圧シリンダ82、282が分けられた複数のグループ50においてグループ50ごとに独立して制御して下金型10bを上昇させて上金型10aと下金型10bの間の被加工部材を加圧する。ステップS50は、下金型10bによるプリフォーム材及び熱硬化性樹脂(被加工部材の一例)に対する加圧を保持する。ステップS80は、下金型10bまたは上金型10aの少なくとも一方を他方から離す。
このように、油圧シリンダ82、282に対応した下金型の面方向における各部分において圧力および位置を適切に設定できるため、様々な形状の金型に対応でき、プレス加工において加工精度を向上できる
また、油圧シリンダ82、282に対応した下金型の面方向における各部分において圧力および位置を適切に設定できるため、金型の傾斜を低減してもよく、プレス加工において加工精度を向上できる。
(3−22)
本実施の形態のプレス装置1、101、102の制御方法は、ステップS20(固定工程の一例)と、ステップS80(解除工程の一例)と、を備えている。ステップS20は、ステップS10の後に、スライド5を所定の高さで固定する。ステップS80は、ステップS50の後に、スライド5の固定を解除する。
これにより、加圧の際にスライド5を停止した状態を安定して維持できるため加工精度が向上する。
[他の実施の形態]
(A)
上記実施の形態1では、RTM工法におけるプレス装置1の動作について説明したが、この工法にかぎられるものではない。例えば、SS工法においても同様に実施できる。図22は、プレス装置1´の構成を示す模式図である。図23は、図22に示すプレス装置1´の制御方法を示すフロー図である。なお、SS工法では熱可塑性樹脂を使用するが、熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリプロピレンなどが用いられる。
SS工法では、炭素繊維のシートに熱可塑性樹脂を含浸させたプリプレグを積層したスタンパブルシートが用いられる。加熱されたスタンパブルシートが下金型10b´上に載置されて、スライド5が下降される(ステップS10)。次に、スライド5が停止された後、サーボモータ61が停止される(ステップS20、30)。
次に、ライザープレート11を上方に移動させ、上金型10a´と下金型10b´の間で加圧成形が行われる(ステップS40)。
以降の制御は、上記実施の形態と同様である。
(B)
上記実施の形態では、ロッド部624を固定することによってスライド5を固定していたが、スライド5自体がアプライト3の側面で固定されてもよい。
(C)
上記実施の形態では、クラウン4をサーボモータ61によって下降させていたが、油圧シリンダなどによって下降させてもよい。
(D)
また、上記実施の形態及び上記(A)では、被加工部材の一例として連続炭素繊維を用いたCFRP用いて説明したが、これに限られるものではない。不連続炭素繊維を用いたCFRPをプレス加工する際に上記実施の形態及び上記(A)のプレス装置1、1´を用いても良いし、更にCFRPに限らなくても良い。すなわち、炭素繊維を含まない樹脂などを成形する際にプレス装置1、1´が用いられても良い。なお、上記実施の形態で説明したプレス装置を板金加工などの際に用いても良いが、軟性の柔らかい素材や液状の素材をプレス加工する際のほうが、より効果を発揮する。
(E)
上記実施の形態では、4つの油圧シリンダ82、282を一つのグループ50として制御が行われていたが、1つの油圧シリンダ82、282ごとに独立して制御が行われてもよい。この場合、油圧シリンダ82、282ごとにエリア21が設定される。
また、上記実施の形態では、エリア21は8つ設けられていたが、これに限られるものではない。
さらに、エリア21ごとに4つの油圧シリンダ82、282が設けられていたが、これに限られるものではない。
また、エリア21によって油圧シリンダ82、282の数が異なっていてもよい。
(F)
上記実施の形態2では、位置検出部291はプレッシャピン290の位置を検出していたが、油圧シリンダ282のピストン部284の位置を検出してもよい。
(G)
また、上記実施の形態では、テーブル81は8つに分割されていたが、これに限られるものではない。また、テーブル部分811ごとに4つの油圧シリンダ82が設けられていたが、4つに限られず、1つまたは5つ以上であってもよい。
(H)
また、上記実施の形態では、サーボモータ61が4つ設けられていたが、これに限られるものではない。
本発明のプレス装置、プレス装置の制御方法は、加工精度が向上する効果を有し、例えば、CFRPのプレス加工を行う際に有用である。
1、1´、101、102 プレス装置
2 ベッド
3 アプライト
4 クラウン
4a フレーム
5 スライド
5a 下面
6 スライド駆動部
7 スライド固定部
8、208 位置圧力調整部
9、9´ ボルスタプレート
9a 凹部
9b´ 支持部材
9c´ 貫通孔
10 金型
10a、10a´ 上金型
10b、10b´ 下金型
11 ライザープレート
21 エリア
50 グループ
61 サーボモータ
61a 駆動軸
61b プーリ
62 第1変換部
63 第2変換部
64 ブラケット
71 第1固定部材
72 第2固定部材
73 第3固定部材
74 可動部材
75 空気圧調整部
76 球状部材
81 テーブル
82 油圧シリンダ
83 ポンプ
84 サーボモータ
85 流路
90 90´ムービングボルスタ
91 ボルスタプレート
91a 貫通孔
91b 上面
92 支持部材
100 制御部
120 記憶部
130 注入路
280 シリンダユニット
281 油圧ブロック
281a、281b 供給路
282 油圧シリンダ
283 シリンダチューブ
284 ピストン部
285 シール部
286 ボルト
290 プレッシャピン
291 位置検出部
292 圧力トランスデューサ
293 速度検出部
294 油圧回路
295 ポンプ
296 サーボモータ
297 作動油タンク
300 枠体
301〜308 配置部
401 切替バルブ
402 圧力制御バルブ
403 方向制御バルブ
404 第1接続路
405 第2接続路
406 第3接続路
407 分岐路
620 ベルト
621 ボールネジ
621a ボールネジ部
621b ナット部
622 プーリ
623 支持部
624 ロッド部(移動部材の一例)
624a 溝部
631 スライド駆動アーム
632 スイングレバー
633 第1連結部
634 第2連結部
635 第3連結部
636 第4連結部
711 大径部
712 小径部
720 環状部
721 突出部
722 貫通孔
741 環状部
742 突出部
743 挿入部
811 テーブル部分
821 シリンダチューブ
822 ピストン
823 ピストンロッド
830 ピストン部

Claims (22)

  1. 下面に上金型が取り付けられるスライドと、
    前記スライドを昇降移動させるスライド駆動部と、
    上側に下金型が載置される載置部材と、
    前記載置部材を昇降させる複数の油圧シリンダと、
    前記複数の油圧シリンダを、各々の前記油圧シリンダごとに若しくは前記複数の油圧シリンダが分けられた複数のグループにおける前記グループごとに独立して制御する制御部と、
    を備えた、プレス装置。
  2. 前記複数の油圧シリンダは、前後左右に分けられたエリアでグループ化されている、
    請求項1に記載のプレス装置。
  3. 前後左右に隣り合う4つの前記油圧シリンダが、1つの前記グループとしてグループ化されている、請求項2に記載のプレス装置。
  4. 前記複数の油圧シリンダは、前後方向または左右方向のいずれかにおいて、少なくとも3つのエリアでグループ化されている、請求項2に記載のプレス装置。
  5. 前記グループごとに設けられ、各々の前記グループに属する複数の前記油圧シリンダに作動油を供給するポンプと、
    前記ポンプを駆動する駆動部と、を更に備え、
    前記制御部は、前記グループごとに前記駆動部を制御することによって、複数の前記グループごとに独立して前記油圧シリンダを制御する、
    請求項3に記載のプレス装置。
  6. 上下方向に形成された貫通孔を複数有するボルスタプレートを更に備え、
    前記油圧シリンダは、前記貫通孔を介して前記載置部材を支持する、
    請求項1に記載のプレス装置。
  7. 前記下金型の面方向において前後左右に分けられた各部分の高さ方向の位置を検出する位置検出部を更に備え、
    前記制御部は、プレス成形時において、前記位置検出部によって検出された前記各部分の位置に基づいて前記複数の油圧シリンダを制御する、
    請求項1に記載のプレス装置。
  8. 前記制御部は、前記各部分の位置が、前記各部分に対して予め設定された位置になるように前記複数の油圧シリンダを制御する、
    請求項7に記載のプレス装置。
  9. 前記下金型の前記各部分に加えられる圧力を検出する圧力検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記プレス成形時において、前記位置検出部によって検出された前記各部分の位置及び前記圧力検出部によって検出された前記各部分に加えられる圧力に基づいて前記複数の油圧シリンダを制御する、
    請求項7に記載のプレス装置。
  10. 前記制御部は、前記各部分の位置及び前記各部分に加えられる圧力が、予め設定された位置及び圧力になるように前記複数の油圧シリンダを制御する、
    請求項9に記載のプレス装置。
  11. 前記複数の油圧シリンダは、前後左右に分けられたエリアでグループ化されており、
    前記下金型の前記各部分とは、平面視において各々の前記エリアに配置された部分である、
    請求項7〜10のいずれか1項に記載のプレス装置。
  12. 前記スライド駆動部は、サーボモータを有している、
    請求項1に記載のプレス装置。
  13. 前記スライドを所定の高さで機械的に固定するスライド固定部を備えた、
    請求項12に記載のプレス装置。
  14. 前記スライド駆動部は、
    前記サーボモータの回転動作を水平方向の直線動作に変換する第1変換部と、
    水平方向の直線動作を鉛直方向の直線動作に変換し、前記スライドを昇降移動させる第2変換部と、
    を有する、
    請求項12に記載のプレス装置。
  15. 前記スライドの上方に配置され、前記スライドを昇降可能に支持するクラウンと、
    前記クラウンを前記スライドの上方に支持するアプライトと、
    を更に備え、
    前記第1変換部は、
    水平方向に直線動作する移動部材を有し、
    前記第2変換部は、
    前記移動部材と前記スライドの間を連結する第1部材と、
    前記クラウンと前記第1部材の間を連結する第2部材と、を有し、
    前記第1部材は、第1連結部において前記移動部材に対して回動可能に連結し、第2連結部において前記スライドに対して回動可能に連結し、
    前記第2部材は、第3連結部において前記クラウンに対して回動可能に連結し、前記第1連結部と前記第2連結部の間に設けられた第4連結部において前記第1部材に対して回動可能に連結し、
    前記第1連結部と前記第3連結部の高さは一致している、
    請求項14に記載のプレス装置。
  16. 前記スライドを所定の高さで機械的に固定するスライド固定部を更に備え、
    前記スライド固定部は、
    前記移動部材を固定することによって前記スライドを固定する、
    請求項15に記載のプレス装置。
  17. 前記油圧シリンダは、
    前記載置部材に下方から当接し、作動油によって上下方向に移動するピストン部を有する、請求項1に記載のプレス装置。
  18. 各々の前記油圧シリンダの上側に配置され前記載置部材に下方から当接し、前記油圧シリンダの動作を前記載置部材に伝達する伝達部材を更に備え、
    前記油圧シリンダは、
    前記伝達部材に下方から当接可能であり、作動油によって上下方向に移動するピストン部を有し、
    前記伝達部材は、前記ピストン部の上側に配置されている、
    請求項1に記載のプレス装置。
  19. 前記スライドの下方の位置であるプレス位置と、前記スライドの下方以外の金型交換位置との間を移動可能であって、前記伝達部材を有するムービングボルスタを更に備え、
    前記載置部材は、前記ムービングボルスタに載置され、
    前記伝達部材は、前記ムービングボルスタに支持されている、
    請求項18に記載のプレス装置。
  20. 前記伝達部材の位置を検出する位置検出部を更に備え、
    前記制御部は、プレス成形時において、前記位置検出部によって検出された位置に基づいて前記複数の油圧シリンダを制御する、
    請求項19に記載のプレス装置。
  21. 下面に上金型が取り付けられるスライドを下降させて所定の高さで停止する上金型下降工程と、
    下金型を昇降させる複数の油圧シリンダを、各々の前記油圧シリンダごとに若しくは前記複数の油圧シリンダが分けられた複数のグループにおける前記グループごとに独立して制御して前記下金型を上昇させ、前記上金型と前記下金型の間の被加工部材を加圧する下金型上昇工程と、
    前記下金型による前記被加工部材に対する加圧を保持する加圧保持工程と、
    前記下金型または前記上金型の少なくとも一方を他方から離す離間工程と、
    を備えた、プレス装置の制御方法。
  22. 前記上金型下降工程の後に、前記スライドを前記所定の高さで固定する固定工程と、
    前記加圧保持工程の後に、前記スライドの固定を解除する解除工程と、
    を更に備えた、
    請求項21に記載のプレス装置の制御方法。
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