JP2004358387A - 蒸留方法および該蒸留方法を用いた(メタ)アクリル酸の製造方法 - Google Patents

蒸留方法および該蒸留方法を用いた(メタ)アクリル酸の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非揮発成分を除去する蒸留方法を提供する。
【解決手段】蒸留塔内を大気圧以下に制御して蒸留する方法において、
該蒸留塔の塔側部から塔側流を蒸気質で抜出すことを特徴とする。蒸気質で抜き出すことで、非揮発成分を除去することができ、特に、(メタ)アクリル酸などの精製に使用すると、一塔の蒸留塔を使用するだけで、塔頂部から低沸点物質を、塔底部から高沸点物質をそれぞれ分離でき、また塔側部から非揮発成分や着色成分のない目的物を得ることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸留塔の塔側流を蒸気質で抜き出すことで、含まれる非揮発成分や着色を除去することを特徴とする蒸留方法、該蒸留方法によって(メタ)アクリル酸を製造する方法、および該蒸留方法に好適な蒸留装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工業的なアクリル酸の製造方法は、プロピレンおよび/またはアクロレインを接触気相酸化するプロピレン酸化法が一般的である。このプロピレン酸化法によりアクリル酸を製造する場合、プロピレンの酸化工程で、水や、プロピオン酸、酢酸、マレイン酸などの酸類、アセトン、アクロレイン、フルフラール、ホルムアルデヒドなどのアルデヒド類などの不純物が副生する。これらの副生物を含んだガスは、一般的に捕集溶剤と接触させることによりアクリル酸含有溶液として捕集後、蒸留などの方法で精製される。
【0003】
例えば、接触気相酸化により得られたアクリル酸を含むガスを、高沸点溶剤で捕集し、蒸留により溶剤と粗製アクリル酸に分離した後、晶析工程によって高純度のアクリル酸を製造する方法がある(特許文献1)。該方法では、アクリル酸含有ガスをベンチュリーで冷却した後に捕集工程を行い、捕集工程に次いで低沸点化合物除去工程を行い、その後に蒸留塔で高沸点物質および中沸点物質と分離して塔中段から粗アクリル酸を得て、さらにこれを晶析工程によって精製している。
【0004】
一方、アクリル酸捕集液として、高価な高沸点溶剤に代えて水溶液を使用できれば経済的である。特に、高濃度のアクリル酸溶液を処理できればその後の精製工程の処理量を低減でき、効率的でもある。そこで、接触気相酸化反応で得たアクリル酸含有ガスを水溶液捕集し、放散処理した後に共沸蒸留および晶析工程にてアクリル酸を製造する方法もある(特許文献2)。この方法では、該アクリル酸含有溶液を共沸脱水し、塔底流および/または塔側流として粗アクリル酸を得ている。
【0005】
また、上記文献1および2は、蒸留塔の塔側から塔内液を抜き出すものであるが、このような塔側流を蒸気質で抜き出す技術も開示されている(特許文献3)。該発明は、塔側流の抜き出し量が変動した結果、付属するコンデンサー表面に該抜き出し流が存在しない場合には、コンデンサーの故障に原因となることに鑑みて、コンデンサーと抜き出し管との間にトラップを設けることを特徴とするものである。なお、特許文献3の蒸留塔は加圧系で実施されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−227445号公報
【特許文献2】
特開2001−199931号公報
【特許文献3】
特開平6−7602号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、(メタ)アクリル酸などの易重合性化合物を精製する際には、蒸留塔内での重合を防止するために重合防止剤を塔内に投入することが一般的である。このような重合防止剤は、例えば還流液やフィード液に添加することで蒸留塔に供給されるが非揮発成分であり、ときに着色成分である場合もある。このため、これらの分離が不十分な場合には、製品純度の低下・色調悪化の要因となる。従来から重合防止剤などの高沸点物質を除去するには、高沸点物質分離塔の塔底液として分離することが一般的であったが、含まれる低沸点物質も除去するには、低沸点分離塔との二本立てで精製する必要があり、それぞれの蒸留塔の制御が必要となっていた。
【0008】
そこで本発明の目的は、非揮発成分やこれによる着色を効率的に除去できる蒸留方法、および装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、蒸留塔内を大気圧以下に制御する蒸留方法を詳細に検討した結果、蒸留塔の塔頂部圧力と塔側部抜き出し口の圧力とを制御し、塔側部の圧力を塔頂部の圧力よりも高くすると、蒸留条件を維持したまま塔側流を塔側部から蒸気質で抜き出すことができ、非揮発成分を分離できること、このため、フィード液が(メタ)アクリル酸含有溶液である場合には、重合防止剤などの非揮発成分を取り除くことができることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
本発明によれば、塔側部から塔側流を蒸気質で抜き出すことで、塔内液に含まれる非揮発成分を除去でき、しかも蒸留塔一塔で、塔頂部から軽沸点物質を分離でき、塔底部から高沸点物質を分離でき、塔側部から非揮発成分をほとんど含まない目的物を得ることができ、従来から必要とされていた高沸分離塔が不要となり、設備費および用役費を大幅に削減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の第一は、蒸留塔内を大気圧以下に制御して蒸留する方法において、
該蒸留塔の塔側部から塔側流を蒸気質で抜出すことを特徴とする蒸留方法を提供するものである。
【0012】
蒸留操作は、フィード液を蒸留塔に供給し、塔底に付属させたリボイラーで塔底液を加熱して塔内温度を調整しつつ、塔頂部に付属させたコンデンサーで塔頂留出蒸気を冷却および還流し、沸点の異なる物質を塔内の所定位置に分布させた後に分離する技術である。塔内には還流液が塔頂から塔底に向かって流れるため、蒸留塔の塔側部に集液器を配設し、液抜き出し口を十分な高さにすれば減圧蒸留の場合でも簡便に液体で抜き出すことができる。しかしながら、蒸留塔に重合防止剤等をフィード液や還流液などに添加して供給し、塔側流を液体で抜き出すと、重合防止剤などの非揮発成分も該液体に含まれたまま抜き出されてしまう。しかしながら、本発明によれば、塔側流を蒸気質で抜き出すことで重合防止剤などの非揮発物質を分離できる。なお、本発明において「塔側流」とは、蒸留塔の塔側部からの抜き出し流を意味する。
【0013】
また、本発明では、塔側部から塔側流を蒸気質で抜き出す際に、安全かつ十分量の目的物を蒸気質で抜き出せる方法を提供する。塔内環境は、塔頂部からの留出液量、該留出液の還流比、塔底抜き出し液量、フィード液量、リボイラー加熱温度、コンデンサー冷却温度などによって変動する。本発明では、このような塔内環境においても、蒸気質を抜き出す際に、塔頂部圧力と塔側部の抜き出し位置の圧力とを制御することで、簡便な操作で蒸留することができる。以下、本発明を図1を参照して説明する。
【0014】
図1において、110は蒸留塔、120、150はコンデンサー、123、153、183は液面指示調節、125、155、165、185は流量指示調節、130はフィード液、140は塔側流、127、157、167、177、187は調節弁、160はリボイラー、170は真空装置、180は加熱媒体、200は目的物を示す。コンデンサー120と150とは、それぞれ塔頂部圧力と塔側流抜き出し位置の圧力とを調整できるように真空装置170に接続され、コンデンサー150と真空装置170との間には、コンデンサ150の圧力を制御できるように調節弁177が設けられている。また、コンデンサー120には液面指示調節123、流量指示調節125および調節弁127が配設され、コンデンサー内の凝縮液量を制御できる機構となっている。また、リボイラー160には、加熱媒体180を導入することで塔底液面を調整することができ、塔底液は調節弁187によって流量を調整することができる機構となっている。
【0015】
本発明で使用する蒸留塔110としては、蒸留塔内を大気圧以下で蒸留操作できる蒸留塔であれば、特に制限はない。従来公知の充填塔、棚段塔(トレイ塔)、濡れ壁塔、スプレー塔等のいずれも好ましく使用することができる。理論段数は要求される目的物の純度により適宜決定すればよい。
【0016】
フィード液130を蒸留塔110に供給し、蒸留塔110の塔底部に付属させたリボイラー160で加熱し適当な塔内温度に調整する。本発明は、塔側部から塔側流140を蒸気質で抜き出し、非揮発成分を除去できる点に特徴があるが、蒸留塔が蒸留という本来の目的を達成するためには、蒸留塔内が目的化合物の蒸留に至適な蒸留条件を具備している必要がある。一般には、塔底液をリボイラーなどで加熱して塔内温度を調整し、塔頂からの留出物は塔頂部に配設したコンデンサー120で冷却し、一部を塔内に還流させる。なお、還流比等は精製程度などに応じて適宜選択すればよい。
【0017】
大気圧以下で制御されている蒸留塔において、蒸留条件を維持しながら塔側部から塔側流を蒸気質で抜き出すには、塔底部の圧力よりも該塔側部の圧力が低くなければならず、また、塔頂部の圧力よりも塔側部の圧力が高い必要がある。例えば、塔頂部の圧力と塔側部の圧力とが同圧であると塔側部で全ての蒸気が抜き出されてしまうため、目的とする沸点の相違に従って成分を分離するという実質的な蒸留を行うことができない。このため蒸留塔内の圧力を、塔底部圧力>塔側部圧力>塔頂部圧力となるように、塔側部と塔頂部の各圧力を制御する。具体的には、蒸留塔110の塔頂の圧力を真空装置170によって、大気圧以下であってかつ蒸留に至適な圧力に調整し、次いで、塔頂部の圧力と塔側部の圧力とを真空装置170と調節弁177とによって制御し、塔側部の圧力を塔頂部圧力よりも高くする。このような圧力差を設定することで、塔側部から塔側流140を蒸気質で抜き出すことができる。なお、塔頂部圧力に対する塔側部の圧力は、塔側流量や塔側部の抜き出し位置、含まれる不純物量などによって適宜選択すればよく、予め塔側部圧力が塔頂部圧力よりも高い圧力で蒸留を行い、得られた塔側流の組成や留出量を基準にして各圧力を制御して、好ましい塔頂部圧力と塔側部圧力の差圧を設定すればよい。
【0018】
なお、本発明は、蒸留塔内を大気圧以下に制御して蒸留する方法において、塔側部から塔側流を蒸気質で抜き出し、非揮発成分を分離するものである。ゆえに、本願明細書における「塔側部」とは、蒸留塔の蒸留環境において、目的物が蒸気質で存在する蒸留塔の任意の位置であり、かつ塔頂部と塔底部とを除いた位置である。従って、塔側流を蒸気質で抜き出すための塔側部の抜き出し位置は、蒸留対象物や蒸留条件によって塔側部のいずれかに適宜選択することができる。なお、非揮発成分を効率的に除去するには、例えば棚段塔では、蒸気質のみが抜き出せ、棚段上の液体は抜き出さないように、棚段から十分上方に抜き出し口を設けることが好ましい。
【0019】
上記方法により抜き出し口を設け、塔内圧力を調整すると、塔側部から蒸気質が抜き出され、直ちにコンデンサー150によって冷却され、凝縮液は目的物200として系外に抜き出される。なお、コンデンサー120、150内の液面高さは、液面指示調節123、153で確認し、コンデンサー120に関しては流量指示調節125を、またコンデンサー150については液面指示調節153を指標に調節弁127、177をそれぞれ調整すれば、コンデンサー内の液面レベルを所定高さに維持することができる。コンデンサー内の液面レベルによっては、凝縮液により冷却部が被覆されることで、冷却面積が低下するが、上記調整機構によってこれを回避することができる。なお、上記調整機構はコンデンサー内に液を保持する場合であるが、必要に応じてコンデンサーの凝縮液を槽に受け、該槽内の液面を調節してもよい。
【0020】
なお、上記したように本願は、蒸留塔内の圧力を、塔底部圧力>塔側部圧力>塔頂部圧力となるように塔側部と塔頂部の各圧力を制御するが、この際、塔側部圧力よりも塔頂部圧力を減圧にし、かつ両者の真空度や差圧を制御すると、3種類の圧力をそれぞれ制御することなく、塔頂部圧力と塔側部圧力の2種のみを制御要素とすることで、安全かつ簡便に、塔側部から塔側流を蒸気質で抜きだすことができる。しかも、塔側部圧力と塔側流抜き出し液量とは、塔頂部圧力と塔側部圧力の差圧が小さいほど抜き出し量が多くなる関係を有する。このため、上記圧力や差圧を制御することで、併せて抜き出し液量の調整も可能となる。
【0021】
なお、リボイラー160に加熱媒体180を導入すれば、塔底液量自体を調整することで、間接的に塔頂留出および塔側流の液量を調整することができる。この塔底液の液面の調整は、液面指示調節183で塔底液面レベルを確認し、流量指示調節185を指標に調節弁187を開閉して行うことができる。
【0022】
本発明において、蒸留塔内の圧力を大気圧以下に限定したのは、易重合性化合物の蒸留には、蒸留塔内を大気圧下に制限して低温条件で蒸留し、加熱による重合を防止する事実があるためである。更に、易重合性化合物の蒸留には、重合を低減しまたは回避するために非揮発性の重合防止剤などが塔内に添加され、蒸留塔内には、重合防止剤などの非揮発成分が存在している。本発明では、このような蒸留環境のもとで塔側流を蒸気質で抜き出すことで、塔内液に含まれる非揮発成分を除去することができる。よって、本明細書における「非揮発成分」とは、塔内液に含まれる本発明の蒸留条件下で揮発していない成分を意味し、フィード液や蒸留工程で添加される添加物等によって相違する。フィード液が、(メタ)アクリル酸含有溶液である場合の非揮発成分および着色成分としては、重合防止剤であるN−オキシル化合物、フェノール化合物、酢酸マンガン等のマンガン塩、ジブチルチオカルバミン酸銅などのジアルキルジチオカルバミン酸銅塩、ニトロソ化合物、アミン化合物およびフェノチアジンなどがあり、これらを除去することで製品の着色を低減することができる。
【0023】
このように、本発明では塔内液に含まれる非揮発成分を除去し着色を防止できるため、特に大量の重合防止剤を必要とする(メタ)アクリル酸濃度が30質量%以上の粗(メタ)アクリル酸の精製に適する。すなわち本発明の第二は、(メタ)アクリル酸含有溶液を蒸留して精製する工程を含む(メタ)アクリル酸の製造方法において、上記蒸留方法で精製することを特徴とする、(メタ)アクリル酸の製造方法である。以下、プロピレンおよび/またはアクロレインを原料ガスとしてアクリル酸を製造する方法であって、該蒸留塔に供給するフィード液が、(メタ)アクリル酸濃度70質量%以上である本発明の好ましい態様の一例を、アクリル酸製造工程を示す図2に従い、必要に応じて蒸留塔の制御工程を示す図1を用いて説明する。
【0024】
なお、本願明細書において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸またはメタクリル酸を示し、「低沸点物質」とは、標準状態において(メタ)アクリル酸よりも沸点が低い物質をいい、「高沸点物質」とは、標準状態において(メタ)アクリル酸よりも沸点が高い物質をいう。「蒸留」とは、溶液をその沸点まで加熱し含まれる揮発性成分を分離する方法であり、「晶析」とは、液相および気相から結晶を析出させる操作である。また、「動的結晶化」とは、結晶化に際して、ポンプなどの強制対流によって液相を移動させる晶析方法、「静的結晶化」とは、ポンプなどを使用せず自然対流だけで液相を移動させる晶析方法をいう。
【0025】
(1)アクリル酸含有溶液
本発明では、アクリル酸原料ガスとして、プロピレンおよび/またはアクロレインを使用できる。反応器20としては、接触気相酸化反応が行えれば特に制限されないが、反応効率に優れる点で多管式反応器を好ましく使用することができる。該反応器20に、公知の接触気相酸化触媒10を充填し、原料ガスと酸素、空気等の分子状酸素含有ガスとを接触させることにより酸化させる。原料ガス濃度、分子状酸素濃度、希釈ガス濃度などは、従来公知の条件でよい。
【0026】
プロピレンを原料とする場合の接触気相酸化反応は、通常二段階で行い、二種類の接触気相酸化触媒10を使用する。一段目の触媒はプロピレンを含む原料ガスを気相酸化して主としてアクロレインを生成し得るものであり、二段目の触媒はアクロレインを含む原料ガスを気相酸化して主としてアクリル酸を生成し得るものである。一段目の触媒としては、鉄、モリブデンおよびビスマスを含有する複合酸化物を、また二段目の触媒としてはバナジウムを必須成分とする触媒を挙げることができる。
【0027】
なお、図2では、上記二段階の反応をシングルリアクターで行なう態様を示したが、異なる2つの反応器を接続したタンデムで行なってもよい。これによって、アクリル酸含有ガス25を得ることができる。
【0028】
アクリル酸捕集塔30では、アクリル酸含有ガスと捕集用溶液との接触方法には公知の接触方法を使用することができる。また、捕集用溶液33としては、アクリル酸を捕集できる溶液であれば広く使用することができる。また、アクリル酸含有ガスに対する該捕集用溶液量は、目的とするアクリル酸濃度によって適宜選択することができる。なお、捕集用溶液には、アクリル酸などの重合性物質の重合を防止するために、特開2001−348360号公報、2001−348358号公報、2001−348359号公報等に記載されるN−オキシル化合物、フェノール化合物、酢酸マンガン等のマンガン塩、ジブチルチオカルバミン酸銅などのジアルキルジチオカルバミン酸銅塩、ニトロソ化合物、アミン化合物およびフェノチアジンからなる群から選ばれる1種以上の化合物を含有させてもよい。
【0029】
アクリル酸捕集塔の捕集条件は、従来公知の塔頂部圧力、塔頂温度でよい。本発明では、このような捕集条件でアクリル酸濃度が70〜98質量%のアクリル酸含有溶液35が得られる。
【0030】
(2)アクリル酸溶液の蒸留
アクリル酸含有溶液35を第一蒸留塔40に供給し、塔底から高沸点物質を、塔頂から低沸点物質を排出させ、塔側部から塔側流を蒸気質で抜き出し、非揮発成分をほとんど含まないアクリル酸を得る。第一蒸留塔40は、粗アクリル酸を得ることができれば特に限定はされないが、充填塔、棚段塔(トレイ塔)等を用いることができる。
【0031】
蒸留条件は、水や酢酸などの低沸点物質を分離する条件で蒸留するが、導入するアクリル酸含有溶液35のアクリル酸濃度や、目的とする粗アクリル酸の純度などによって適宜選択することができる。一般には、塔頂部圧力(絶対圧)は20〜400hPa、好ましくは30〜300hPa、特には30〜200hPaとすることが好ましい。20hPa(絶対圧)より低いと、塔、コンデンサー、真空装置が大型化し設備費がかかり不利である。一方、400hPa(絶対圧)より高いと蒸留塔40内の温度が高くなり重合の危険性が増し不利である。また、塔頂温度は、一般には30〜70℃、特には40〜60℃である。一方、塔底温度は、一般には70〜120℃、特には80〜110℃である。
【0032】
本発明では、蒸気質で塔側流を抜き出すことに特徴があるが、蒸留塔はフィード液の分離を行い得る蒸留条件を具備する必要がある。上記蒸留塔環境における本発明の蒸留方法を図1を用いてより詳細に説明する。
【0033】
蒸留塔110の塔頂部圧力および塔側部圧力を真空装置170によって塔底部圧力よりも減圧にし、塔頂部圧力20〜400hPa(絶対圧)、塔側部圧力は塔頂部より少なくとも加圧となるように調節弁177で調整する。次いで、蒸気質で塔側流140を抜き出し段から抜き出し、直ちにコンデンサー150によって冷却し、凝縮液は目的物200として系外に抜き出す。なお、塔頂部に配設したコンデンサー120や塔側部からの蒸気質を冷却するために配設したコンデンサー150内の液面高さは、液面指示調節123、153で確認し、コンデンサー120に関しては流量指示調節125を、コンデンサー150に関しては液面指示調節153をそれぞれ指標に調節弁127、177を調整して、冷却面が凝縮液で被覆されないように液面レベルを調整すれば、凝縮液の被覆による冷却伝熱面積の低下を防止することができる。なお、リボイラー160に加熱媒体180を導入することで塔底液面を調整できる。
【0034】
このような蒸留条件によって、実質的に非揮発成分をほとんど含まないアクリル酸含有溶液が、蒸留塔の塔側部から得られる。なお、塔底には、高沸点物質が含まれ、このような高沸点物質としては、アクリル酸二量体やマレイン酸および重合防止剤などがある。このように、本発明によれば、塔底液としてアクリル酸二量体や重合防止剤などの高沸点物質を分離することができ、塔頂留出液として水や酢酸などの低沸点物質を留出させることができ、従って、一塔でこのような低沸点物質や高沸点物質も除去することができる。
【0035】
(3)精製工程
アクリル酸の精製工程としては蒸留精製に限られず、更に、放散、晶析、抽出、吸収、分縮を適宜組み合わせてアクリル酸を精製してもよい。しかしながら、上記蒸留塔に供給する供給液が、(メタ)アクリル酸濃度70質量%以上、好ましくは80質量%以上、特に好ましくは85質量%以上の(メタ)アクリル酸含有溶液である場合には、粗アクリル酸41を晶析器50に供給し、製品アクリル酸60を得ることが好ましい。このような態様は、特開2001−199931号公報に記載の方法に準じて行なうことができる。
【0036】
本発明では、第二蒸留塔70の塔頂からアクリル酸を留出させて晶析器50、第一蒸留塔40および捕集塔30のいずれかにその一部を供給してもよい。
【0037】
一方、上記薄膜蒸発器73の缶液を熱分解槽75に供給する。該熱分解槽75は、アクリル酸二量体を120〜220℃の範囲の温度で分解し、滞留時間(熱分解槽容量/廃油量)は熱分解温度によって変わるが、通常20〜50時間とする。アクリル酸二量体がアクリル酸に分解された後、これを薄膜蒸発器73に循環し、第二蒸留塔の塔頂留出液を第一蒸留塔40および/またはアクリル酸捕集塔30に供給すると、アクリル酸を有効に利用することができる。本発明では、アクリル酸捕集塔30で高濃度のアクリル酸含有溶液を調製することができるが、高濃度のアクリル酸含有溶液の重合は、重合防止剤の添加によって回避することができる。一方、捕集工程や精製工程ではアクリル酸濃度に比例する重合防止剤が使用されており、本発明ではこの重合防止剤は、熱分解槽75の廃液として系外に除去され、高純度の製品アクリル酸60を製造することができる。
【0038】
以上は、アクリル酸を製造する方法について説明したが、プロピレンおよび/またはアクロレインに代えて、メタクロレイン、イソブチルアルデヒド、イソ酪酸およびイソブタンから選ばれる少なくとも1種の化合物を使用し、接触気相酸化反応用触媒として、特開昭62−161739号公報に記載される少なくとも、リン、モリブデン、バナジウム、鉄、銅およびアンチモンの酸化物を含むメタクリル酸製造用触媒、特開平4−90853号公報に記載される少なくともリンおよびモリブデンの酸化物を含むメタクリル酸製造用触媒、特開平5−96172号公報に記載されるリン、モリブデン、バナジウムおよび銅を含有する多成分系のメタクリル酸製造用触媒、特開平6−86932号公報に記載される、少なくともリン、モリブデン、バナジウムおよびヒ素の酸化物を含むメタクリル酸製造用触媒、特開平7−163883号公報に記載される少なくともモリブデン、リン、バナジウム、アンチモン、レニウムおよびイオウの酸化物を含むメタクリル酸製造用触媒などを使用して、メタクリル酸を製造することもできる。なお、濃度70質量%以上のメタクリル酸含有溶液の精製方法は、上記図2に準じて行なうこともでき、従来のメタクリル酸製造方法を適用してもよい。
【0039】
本発明の第三は、塔側部に抜き出し口を有する蒸留塔を含む蒸留装置であって、該蒸留塔の塔頂部の圧力と該塔側部の圧力のそれぞれの真空度を調整する手段を有する蒸留装置である。該装置によれば、塔頂部の圧力と該塔側部の圧力のそれぞれの真空度を調整する手段を有するため、大気圧条件以下で蒸留操作を行う場合であっても、至適な蒸留条件を保持したまま塔側流を蒸気質で抜き出すことができる。加えて、塔頂部の圧力と該塔側部の圧力および差圧を調整すれば、簡便に圧力操作が可能となり、同時に抜き出し量の制御も容易となる。
【0040】
また、本装置における「塔側部」とは広く塔頂部と塔底部とを除いた位置である。従って、蒸留対象物や蒸留条件によって適宜選択することができる。一方、塔側流を蒸気質で抜き出す場合には、蒸留塔の蒸留環境において、蒸気質が存在する蒸留塔の任意の位置であって、塔底および塔頂以外の位置とする。更に好ましくは、蒸留塔が棚段塔の場合を例示すれば、蒸留塔において蒸気質のみが抜き出せ、棚段上の液体は抜き出さないように、棚段から十分上方に抜き出し口を設けることが好ましい。なお、本発明の装置は、本願第一および第二の発明に好ましく使用できる蒸留装置であるが、これらの使用に制限されるものではない。
【0041】
本発明の蒸留装置は、塔側流を蒸気質で抜き出すための抜き出し口を塔側部に設けた蒸留塔を有している。この蒸気質の抜き出し口は、蒸留対象物や蒸留条件によって可動でき、至適な抜き出し位置を確保できるものであってもよい。蒸留塔の種類や抜き出し口の形状なども問わない。但し、蒸留塔は、塔底抜き出し口および塔頂部抜き出し口をも備えている。
【0042】
本発明では、塔頂部からの留出物を凝縮するコンデンサーと、塔側部からの抜き出し物を凝縮するコンデンサーとを備えることが好ましく、これによって塔頂液を塔内に還流させ、および塔側部から抜き出した物が蒸気質である場合にもこれを液体で回収することができる。本発明では、塔頂部コンデンサーと塔側部コンデンサーを真空装置と連結させ、両コンデンサー内を蒸留塔内圧力よりも減圧にすれば、蒸留塔内が大気圧以下で操作される場合であっても塔側部から塔側流を蒸気質で抜き出すことができる。
【0043】
塔頂部圧力と塔側部圧力とは、異なる真空装置を接続させて、それぞれの圧力を制御してもよいが、真空装置からT字管などを介して塔頂部と塔側部、またはこれらに配設されるコンデンサーにそれぞれ連結させ、同時に塔頂部と塔側部とを減圧にしてもよい。この際、塔頂側と塔側部との差圧を制御すれば、容易に塔頂部圧力よりも塔側部圧力を高く調整することができる。このような、塔頂部圧力と塔側部圧力の差圧の制御は、例えば、真空装置と塔側部との間に設けた調節弁によって行うことができる。
【0044】
本発明の装置によって、塔内を大気圧以下で蒸留し、塔頂部圧力および塔側部圧力を塔底圧力よりも減圧にし、更に塔頂部圧力よりも塔側部圧力を上昇させることで、塔側部から塔側流を蒸気質で抜き出すことができ、しかも両者の差圧の制御は、真空装置および上記調節弁によって簡便かつ安全に行うことができる。この装置を、易重合性化合物の蒸留装置として使用すると、塔側部から非揮発成分を除去した目的物を得ることができる。
【0045】
【実施例】
以下、本発明の実施例により具体的に説明する。
【0046】
(実施例1)
図1に示す装置を使用してアクリル酸を製造した。
【0047】
理論段数18段相当の無堰多孔板トレイを有する蒸留塔によりアクリル酸の蒸留を行った。また本蒸留塔は、塔頂部にコンデンサーを備え、塔頂部より理論段9段目にフィード口を、理論段17段目に塔側流抜出し口及びコンデンサーを備え、塔底部にはリボイラーを備えていた。該蒸留塔に酢酸3.6質量%、水3.7質量%、アクリル酸二量体1.0質量%、無水マレイン酸0.6質量%を含むアクリル酸溶液(APHA;2000)をフィード口より12kg毎時で供給し、還流ラインより重合防止剤としてジブチルジチオカルバミン酸銅40質量ppm、フェノチアジン100質量ppm(対アクリル酸蒸発蒸気量)を投入し、塔頂操作圧100hPa(絶対圧)となるようにスチームエゼクターにより減圧し、かつ塔側流抜出し口と真空装置との間の調節弁により塔側部抜出し蒸気質と塔頂部留出液の流量比が4対1となるように塔側部と塔頂部との差圧を95hPaに制御し、塔側流抜出し口より蒸気質として精製アクリル酸を8.6kg毎時となるように塔底液を1.2kg毎時で抜き出し、また塔底液面を塔底部リボイラー供給蒸気量で制御し、還流比3.4とした。蒸気質で得られた塔側流は、不純物として酢酸2400質量ppm、水1質量ppm(検出限界)以下、アクリル酸二量体20質量ppm、無水マレイン酸3200質量ppmを含む精製アクリル酸であった。また、本溶液中の色調を測定したところAPHAは300であった。
【0048】
(実施例2)
塔側流抜出し口を塔頂部より理論段12段目に変更し、かつ塔頂部と塔側部との差圧を70hPaに制御した以外は実施例1と同様に運転を行った。蒸気質で得られた塔側流は、不純物として酢酸1.0質量%、水190質量ppm、アクリル酸二量体20質量ppm、無水マレイン酸800質量ppmを含む精製アクリル酸であった。また、本溶液中の色調を測定したところAPHAは200であった。
【0049】
(比較例1)
塔側流抜き出し口およびこれに連結した抜出しラインを、集液器配設の塔側流抜き出し口とこれに連結した液抜き出しライン(図示せず)に変更した以外は実施例1と同様に運転を行なった。液体で得られた塔側流は、不純物として酢酸1800質量ppm、水1質量ppm(検出限界)以下、アクリル酸二量体4800質量ppm、無水マレイン酸5800質量ppmを含む精製アクリル酸であった。また、本溶液中の色調を測定したところAPHAは1000であった。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、塔側部から塔側流を蒸気質で抜き出すことにより、塔内液に含まれる重合防止剤などの非揮発成分を除去することができる。また、蒸留塔が一塔のみで、塔頂部から低沸点物質を、塔底部から高沸点物質及び非揮発成分をそれぞれ除去することができるため、従来必要としていた高沸分離塔が必要無くなり、設備費および用役費を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸留方法を実施する好ましい装置の一例を示す工程図である。
【図2】本発明の(メタ)アクリル酸製造方法の好ましい態様の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
1・・・プロピレンおよび/またはアクロレイン、3・・・空気、5・・・希釈ガス、10・・・接触気相酸化触媒、20・・・反応器、25・・・アクリル酸含有ガス、30・・・アクリル酸捕集塔、33・・・捕集用溶液、35・・・アクリル酸含有溶液、37・・・熱交換器、40・・・第一蒸留塔、41・・・粗アクリル酸、43・・・第一蒸留塔塔底液、45・・・第一蒸留塔留出液、50・・・晶析器、60・・・製品アクリル酸、70・・・第二蒸留塔、73・・・薄膜蒸発器、75・・・熱分解槽、110・・・蒸留塔、120、150・・・コンデンサー、123、153、183・・・液面指示調節、125、155、165、185・・・流量指示調節、130・・・フィード液、140・・・塔側流、127、157、167、177、187・・・調節弁、160・・・リボイラー、170・・・真空装置、180・・・加熱媒体、200・・・目的物。

Claims (5)

  1. 蒸留塔内を大気圧以下に制御して蒸留する方法において、
    該蒸留塔の塔側部から塔側流を蒸気質で抜出すことを特徴とする蒸留方法。
  2. 該蒸留塔の塔頂の圧力と該塔側部の圧力とを制御する工程を含む、請求項1記載の蒸留方法。
  3. (メタ)アクリル酸含有溶液を蒸留して精製する工程を含む(メタ)アクリル酸の製造方法において、請求項1記載の蒸留方法で精製することを特徴とする、(メタ)アクリル酸の製造方法。
  4. 該蒸留塔に供給するフィード液が、(メタ)アクリル酸濃度70質量%以上の(メタ)アクリル酸含有溶液である、請求項3記載の製造方法。
  5. 塔側部に抜き出し口を有する蒸留塔を含む蒸留装置であって、該蒸留塔の塔頂部の圧力と該塔側部の圧力のそれぞれの真空度を調整する手段を有する蒸留装置。
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