JP2004358090A - リクライニング車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】背もたれ部の安定したリクライニング姿勢、背もたれ部を傾けての走行安定性の確保と、背もたれ支持部材の高操作性とが同時に満足でき、車椅子とベッドとの間での移動に介護者が不要なリクライニング車椅子を提供する。
【解決手段】台車部13に、補助輪60付きの出し入れ部材28を有した補助輪移動ガイド部33を設け、出し入れ部材28と背もたれ部15との間に、背もたれ支持部材30を設けたので、背もたれ部15のリクライニング姿勢での安定性及び傾倒状態での走行安定性の確保と、背もたれ支持部材30の高操作性とを同時に満足できる。また使用者の車椅子10とベッドBとの間の移動時には、リクライニング手段19により座席部17を水平に配置し、油圧ジャッキ18により座席部17を後輪12より高めるので、介護者が不要となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はリクライニング車椅子、詳しくは背もたれ部が傾倒するリクライニング機能を備えたリクライニング車椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
身障者が、着座している車椅子と、この車椅子の着座位置より高い位置にあるベッドとの間を移動する場合には、まず車椅子をベッドの脇に配置し、介護者が身障者を抱きかかえて移動させていた。
また、車椅子に長時間乗っていると、背中や臀部、大腿部の圧迫により血行障害を起こすおそれがある。
そこで、従来、例えば特許文献1に記載された車椅子が開発されている。従来の車椅子は、上半身を倒して手足が伸ばせるように、脚置き部と背もたれ部とが、着座シートと略同じ平面内に配置(水平状態)されるまで傾倒するリクライニング機能を備えた車椅子である。これらの脚置き部、座席シート、背もたれ部によりリクライニング車椅子の座席部が構成される。背もたれ部の背側には、略水平状態まで傾倒した背もたれ部を下方から支持するため、長さ方向に伸縮自在な背もたれ支持部材(伸縮ロッド)が収納されている。背もたれ支持部材の上端部は、背もたれ部の背板に軸支されている。一方、背もたれ支持部材の下端には、使用時にだけ接地される補助輪が設けられている。また、リクライニング車椅子を利用すれば、車椅子の座席部が略水平になるので、車椅子とベッドとの間の移動も容易に行うことができる。
【0003】
【特許文献1】特開2002−85509号公報(第1頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1では、背もたれ部の背面にだけ背もたれ支持部材の上端部が支持され、そこから背もたれ支持部材を伸長させることで、補助輪を接地させていた。これにより、背もたれ支持部材の操作性が低下していた。
また、背もたれ支持部材の利用は、背もたれ部を略水平状態まで傾倒したときに限定されていた。そのため、背もたれ部の傾倒角度が90°未満となった車椅子に身障者が乗ると、車椅子の重心が後輪のシャフトより台車後方に移動し、車椅子の安定性が低下するおそれがあった。しかも、この姿勢で車椅子が走行すると、安定性がさらに低下するおそれがあった。
【0005】
【発明の目的】
この発明は、背もたれ支持部材の高い操作性と、背もたれ部の傾倒角度に拘わらない安定したリクライニング姿勢の確保と、背もたれ部の任意角度の傾倒状態での走行安定性の確保とを同時に満足させることができ、また使用者が車椅子とベッドとの間を移動する際、介護者が不要になるリクライニング車椅子を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、前輪および後輪が配設された台車部と、使用者が着座する着座シート、使用者の背中を支える背もたれ部および使用者の足を支える脚置き部を有した座席部と、前記台車部に設けられ、前記座席部を昇降する昇降手段と、前記座席部のうち、少なくとも背もたれ部を傾倒するリクライニング手段とを備えたリクライニング車椅子において、前記台車部には、常時接地される補助輪が取り付けられて台車後方に出し入れ自在な出し入れ部材を有した補助輪移動ガイド部が設けられ、前記出し入れ部材と背もたれ部との間には、該背もたれ部を支持するとともに、前記補助輪移動ガイド部を介して、前記背もたれ部の傾倒角度に応じて台車部からの出し入れ部材の突出長さを変更する背もたれ支持部材が架けわたされたリクライニング車椅子である。
【0007】
車椅子は室内用車椅子、屋外用車椅子、入浴用車椅子などの何れでもよい。また、手押し式の車椅子でもよいし、手こぎ式の車椅子でもよい。さらには、電動モータなどの駆動源を有した自走式でもよい。
前輪および後輪の個数は限定されない。例えば、前輪および後輪が2つずつでもよい。また、前輪が1つ後輪が2つでもよい。手こぎの場合、後輪は手こぎがし易いように、大径な車輪を使用した方が好ましい。
台車部の素材、大きさ、形状、構造は限定されない。また、座席部を構成する着座シート、背もたれ部および脚置き部の素材、大きさ、形状は限定されない。
昇降手段の構造は限定されない。例えば、油圧シリンダなどの各種のアクチュエータ、油圧ジャッキ、電動ジャッキなどを駆動部に有したものを採用することができる。
【0008】
リクライニング手段の構成は限定されない。例えば、平行四辺形リンク機構を利用して座席部を傾倒させものなどを採用することができる。また、リクライニング手段により傾倒させるのは、背もたれ部だけでもよいし、背もたれ部と脚置き部とでもよい。前記平行四辺形リンク機構を採用すれば、例えば背もたれ部または脚置き部の一部分だけに外力を作用させるだけで、背もたれ部と脚置き部とを含む座席部の全体を容易に傾倒させることができる。背もたれ部の最大の傾倒角度は限定されない。例えば背もたれ部が水平配置される角度でもよい。
出し入れ部材の素材、大きさ、形状は限定されない。また、出し入れ部材の使用本数は、1本でもよいし、2本以上でもよい。
【0009】
補助輪は、1本の出し入れ部材に対して1つでもよいし、複数でもよい。補助輪は固定式のキャスタでもよいし、垂直な回転軸を中心にして水平面内で回転自在な回転式のキャスタでもよい。補助輪は、リクライニング手段の使用、不使用に拘らず、常時接地される。
補助輪移動ガイド部は、出し入れ部材と、台車部の後部において、この出し入れ部材を台車後方に出し入れ自在にする構造(例えば、出し入れ部材のスライドガイド部材)とを有していればよい。その構成要素の数、大きさ、形状などは限定されない。
背もたれ支持部材は、出し入れ部材(例えば、出し入れ部材の先部)と背もたれ部との間に介在された部材である。背もたれ支持部材としては、例えば棒材、板材などを採用することができる。出し入れ部材と背もたれ支持部材との連結部、および、背もたれ部と背もたれ支持部材との連結部分は、それぞれ回動自在な連結構造とした方が好ましい。
【0010】
請求項2の発明は、前記背もたれ支持部材は長さ方向に伸縮自在で、前記背もたれ部には、該背もたれ部の傾倒角度に応じて、前記背もたれ支持部材の背もたれ部側の端部を、この背もたれ部の長さ方向に摺動させる支持部材摺動部が設けられた請求項1に記載のリクライニング車椅子である。
長さ方向に伸縮自在な背もたれ支持部材の構造としては、例えば多段チューブ形のロッドを有するテレスコープ式の支持部材を採用することができる。
支持部材摺動部の構造は限定されない。例えば、背もたれ部の長さ方向に延びたスライドガイドと、このスライドガイドに沿って摺動するスライダを有するものでもよい。スライダに、背もたれ支持部材の端部が軸支される。
【0011】
請求項3の発明は、前記支持部材摺動部には、前記背もたれ部の長さ方向に長く、前記背もたれ支持部材の摺動をガイドする摺動ガイド部材を有し、前記背もたれ支持部材の背もたれ部側の端部には、前記摺動ガイド部材に沿って摺動する摺動体が設けられ、該摺動体と摺動ガイド部材との間には、前記摺動体を摺動ガイド部材の長さ方向に向かう所定位置に仮止め可能な仮止め部が設けられた請求項2に記載のリクライニング車椅子である。
ここでいう、摺動体を摺動ガイド部材の長さ方向に向かう所定位置に仮止め可能とは、仮止め部による摺動体と摺動ガイド部材との仮止め力(掛止力)が、摺動体をゆっくり摺動させた場合には、摺動体を摺動ガイド部材に仮止め(掛止)できるものの、摺動体をすばやく摺動させた場合には、摺動体を摺動ガイド部材に仮止めできない大きさであることをいう。
【0012】
摺動ガイド部材の素材、形状、大きさなどは限定されない。例えば、素材としては鉄、ステンレス、硬質アルミニウムなどを採用することができる。また、形状としては、管形状、平板形状、アングル形状、I形鋼、H形鋼形状などを採用することができる。
摺動体は、背もたれ支持部材と一体的に形成してもよい。また、別体で形成してもよい。仮止め部により摺動体を、摺動ガイド部材に仮止めする位置は限定されない。例えば、1箇所でもよいし、2箇所以上でもよい。また、2箇所以上の場合には、摺動体を摺動ガイド部材の長さ方向に向かって一定ピッチで仮止めしてもよい。または、摺動ガイド部材の長さ方向に向かって異なる間隔で仮止めしてもよい。
【0013】
仮止め部の構造は限定されない。例えば、管形状を有する摺動ガイド部材に所定ピッチで多数の孔部が形成される一方、摺動体には、摺動体の孔部側の面に凹部が形成され、この凹部には、奥側から順に、ばね部材とそのばね力により外方に出し入れ自在なボールが順次収納されたものを採用することができる。ばね部材のばね力は仮止めが可能な程度とする。摺動体を摺動ガイド部材の管内でその長さ方向に摺動させると、その摺動途中で、ばね部材のばね力により外方に付勢されたボールが、摺動ガイド部材の特定の孔部に弱い掛止力で仮止めされる。
【0014】
【作用】
請求項1に記載のリクライニング車椅子によれば、リクライニング手段を利用し、少なくとも背もたれ部を傾倒すると、その傾倒操作力が、背もたれ支持部材を介在して出し入れ部材に伝達される。これにより、背もたれ支持部材を介して、背もたれ部の傾倒角度に応じ、出し入れ部材が台車後方に突出する。その結果、従来のように背もたれ部の傾倒とは別に、背もたれ支持部材を背もたれ部から取り出す必要がなくなり、背もたれ支持部材の操作性が高まる。
このとき、出し入れ部材に取り付けられた補助輪は、常時接地されている。そのため、従来の背もたれ支持部材のように、背もたれ部を略水平状態にした場合にだけ、背もたれ部が背もたれ支持部材により支持されるのではなく、背もたれ部の傾倒角度に拘わらず、常時、背もたれ支持部材と接地された補助輪とによりしっかりと支持される。これにより、背もたれ部の傾倒角度に拘わらない安定したリクライニング姿勢の確保が図れる。しかも、背もたれ部を任意角度で傾倒した状態で車椅子を走行させても、安定した走行が確保される。
【0015】
また、使用者が車椅子とベッドとの間を移動する際には、リクライニング手段により、座席部のうち、少なくとも背もたれ部を水平状態に配置する。しかも、昇降手段によって、座席部を車輪より高い位置まで上昇させる。これにより、使用者は、車輪を乗り越える必要もなく、ひとりでも容易に車椅子とベッドとの間を移動することができる。その結果、車椅子とベッドとの間の移動に介護者が不要となる。
【0016】
特に、請求項2に記載のリクライニング車椅子によれば、背もたれ部を傾倒させると、その傾倒角度に応じて背もたれ支持部材が伸縮する。それと同時に、支持部材摺動部を介して、背もたれ支持部材の背もたれ部側の端部が背もたれ部の長さ方向に摺動する。
これにより、背もたれ支持部材の操作性と、背もたれ部の傾倒角度に拘わらないリクライニング姿勢の安定性と、背もたれ部の任意角度の傾倒状態での走行安定性とを、それぞれより以上に高めることができる。
【0017】
また、請求項3に記載のリクライニング車椅子によれば、背もたれ部の傾倒に際して、摺動体が摺動ガイド部材に沿って摺動する。そのとき、仮止め部により、摺動体が摺動ガイド部材の長さ方向の所定位置で仮止めされる。これにより、背もたれ部のリクライニング姿勢の安定性が高まるとともに、背もたれ部の傾倒状態での走行安定性が高まる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1〜図4において、10はこの発明の一実施例に係るリクライニング車椅子(以下、車椅子)で、この車椅子10は、前輪11および後輪12が配設された台車部13と、使用者が着座する着座シート14、使用者の背中を支える背もたれ部15および使用者の足を支える脚置き部16を有した座席部17と、台車部13に設けられ、座席部17を昇降する油圧ジャッキ(昇降手段)18と、背もたれ部15と脚置き部16とを、水平状態まで傾倒可能なリクライニング手段19とを備えている。
【0019】
以下、車椅子10を詳細に説明する。台車部13は、台車長さ方向に長い1対の離間した角パイプ21と、台車前部に配置された横枠22とを有する平面視してコの字形の枠体を本体とする。角パイプ21の台車後部付近には、台車幅方向に長い横板23が横架されている。横板23の中央部上には、1台の手動式の油圧ジャッキ18が立設されている。油圧ジャッキ18のロッド18aの先端は後述する着座シート14の両側枠41の元部付近にそれぞれ固着されている。油圧ジャッキ18からは、台車部13の両側方に向かって1対のジャッキハンドル25が突設されている。ジャッキハンドル25の先端部は上方に屈曲している。両角パイプ21と横枠22との連結部の下面には、1対の小径な前輪11がそれぞれ設けられている。両角パイプ21の台車後端部間には、1対の軸受26を介してシャフト27が架けわたされている。シャフト27の両端部には、1対の大径な後輪12がそれぞれ設けられている。これにより、両後輪12は、台車部13の後部上に両軸受26を介して回転自在に配設される。両後輪12は、手こぎ式の車輪である。
【0020】
両角パイプ21の台車後端はそれぞれ開口され、各開口部分を通して長尺な出し入れ部材28が、直動玉軸受29を介して台車後方に向かって出し入れ自在に挿入されている。両出し入れ部材28は、断面矩形状の細い角パイプである。両出し入れ部材28の先端部は、ピンを介して、後述する背もたれ支持部材30の出し入れアーム31の先端部付近に軸支されている。両出し入れアーム31の先端部には、常時接地される小径な補助輪60が設けられている。両出し入れ部材28の先端部付近には、台車前後方向に長い長孔28aがそれぞれ形成されている。両出し入れ部材28の長孔28aの形成部には、対応する出し入れアーム31の先端部に一端部が軸支された1対の補強リンク32の他端部が、ピンを介して、それぞれ摺動自在に軸支されている。このように、各背もたれ支持部材30の出し入れアーム31と、台車部13の対応する出し入れ部材28とは、それぞれ補強リンク32により連結されている。そのため、各背もたれ支持部材30の移動は、各出し入れ部材28により制限されることになる。しかしながら、長孔28aを介して、各補強リンク32がその孔長さ方向に移動可能であるため、背もたれ支持部材30の移動が円滑となる。これらの角パイプ21、出し入れ部材28、補強リンク32とにより補助輪移動ガイド部33が形成されている。
両角パイプ21において、横枠22との連結部上および軸受26より若干台車前側には、短尺な2対の昇降ガイド34がそれぞれ設けられている。各昇降ガイド34は角パイプ21に固定された外筒35と、外筒35に出し入れ自在に収納されたガイドロッド36とにより構成されている。台車前側の各ガイドロッド36の先端は、座席部17の着座シート14の先端部に固着されている。台車後側の各ガイドロッド36の先端は、座席部17の着座シート14の後端部に固着されている。
【0021】
次に、座席部17を具体的に説明する。座席部17は、着座シート14の他に使用者の背中を支える背もたれ部15と、使用者の足を支える1対の脚置き部16とを有している。各脚置き部16は角パイプから構成され、各脚置き部16の下端部には、1対の足載せ板37が配設されている。各脚置き部16の中間部と着座シート14の両側枠41の先端部とは、1対の第1の軸支部38を介してそれぞれ連結されている。両脚置き部16の上端部には、着座シート14と平行な1対の肘置き部39の先端部が、1対の第2の軸支部40を介してそれぞれ連結されている。両肘置き部39の元部は、背もたれ部15の両側枠(摺動ガイド部材)24の下端部付近に、1対の第3の軸支部45を介して、それぞれ連結されている。
【0022】
着座シート14の両側枠41の後端部と、背もたれ部15の両側枠24の元部とは、1対の第4の軸支部46を介してそれぞれ連結されている。両第4の軸支部46にはリクライニングレバー47が配設されている。リクライニングレバー47は、背もたれ部15の傾倒を多段階に固定させるレバーで、その元部に配されたカバーの内部には、図示しないラチェット爪を有するラチェット構造体が収納されている。各軸支部38,40,45,46により、前記リクライニング手段19が構成されている。両脚置き部16、着座シート14の両側枠41、背もたれ部15の両側枠24および肘置き部39により、1対の平行四辺形リンク構造体が構成されている。
【0023】
図3に示すように、背もたれ部15の両側枠24は管体である。両側枠24の台車両側部には、管軸方向に一定ピッチで多数の小孔48がそれぞれ形成されている。両側枠24の台車後側の面には、略全長にわたって管軸方向に長い摺動スリット49がそれぞれ形成されている。各背もたれ支持部材30の背もたれ部15側の端部(先端部)には、背もたれ部15の両側枠24に沿って摺動する各摺動体51が、前記摺動スリット49に遊挿される連結片52を介して一体的に形成されている。背もたれ支持部材30は、出し入れ部材28と背もたれ部15との間に配置され、背もたれ部15を支持するとともに、補助輪移動ガイド部33を介して、背もたれ部15の傾倒角度に応じて台車部13からの出し入れ部材28の突出長さを変更する部材である。背もたれ支持部材30は長尺な外筒50と、外筒50の下端の開口部から出し入れされる出し入れアーム31とを有し、長さ方向に伸縮自在に構成されている。
【0024】
各摺動体51は、両側枠24の管内に連結片52を介して、管軸方向に向かって移動自在に収納されている。各摺動体51は短尺な円柱部材で、その軸線方向は対応する前記摺動スリット49の長さ方向に直交している。摺動体51の軸線方向における中間部の外周面の上下部には、1対の短尺なガイドロッド53がそれぞれ突設されている。摺動体51の両端面の中央部に1対の小孔が形成されている。各小孔には、短尺なコイルばね54が収納され、さらに金属製の小径なボール55がそれぞれ収納されている。各ボール55は対応するコイルばね54のばね力により、常時外方に向かって付勢されている。両ボール55は、前記側枠24の小孔48に掛止可能に配置されている。これらの両側枠24、摺動体51およびガイドロッド53により、支持部材摺動部56が構成されている。支持部材摺動部56とは、背もたれ部15に設けられ、背もたれ部15の傾倒角度に応じて、背もたれ支持部材30の背もたれ部15側の端部を、背もたれ部15の長さ方向に摺動させる構造体である。また、これらのコイルばね54、ボール55および小孔48により仮止め部57が構成されている。仮止め部57は、摺動体51と側枠24との間に設けられ、摺動体51を側枠24の長さ方向に向かう所定位置に仮止め可能な構造体である。
【0025】
次に、この発明の一実施例に係る車椅子10の使用方法を説明する。
使用者は、着座シート14に着座し、両足を脚置き部16に置き、背もたれ部15に背中をあてがう。両方の肘は肘置き部39にのせてもよい。車椅子10を走行する際には、使用者が手を使って後輪12をこぐ。
リクライニング時には、使用者がリクライニングレバー47を固定解除側に回動させる。次に、背中で背もたれ部15を台車後方に押す。これにより、背もたれ部15が垂直面内で台車後方に傾倒する。それに伴い、平行四辺形のリンク構造を有した座席部17を介して、脚置き部16および肘置き部39が、背もたれ部15と同じ方向に傾倒する。最終的には、座席部17の全体が水平配置される(図4)。ここで、リクライニングレバー47を固定側に回動させる。よって、座席部17が水平状態で固定される。
【0026】
このように、背もたれ部15を傾倒させると、その傾倒操作力が、背もたれ支持部材30を介して出し入れ部材28に伝達される。これにより、出し入れ部材28が、両角パイプ21の中から台車後方に向かって突出する。その結果、従来のように背もたれ部の傾倒とは別に、背もたれ支持部材を背もたれ部から取り出す必要がなくなり、背もたれ支持部材30の操作性が高まる。
このとき、出し入れ部材28に取り付けられた補助輪60は、常時接地されている。そのため、従来の背もたれ支持部材30のように、背もたれ部15を略水平状態まで傾倒した場合にだけ、背もたれ部15が背もたれ支持部材30により支持されるのではなく、背もたれ部15の傾倒角度に拘わらず、常時、背もたれ部15は背もたれ支持部材30と接地された補助輪60とによりしっかりと支持される。これにより、背もたれ部15の傾倒角度に拘わらない安定したリクライニング姿勢の確保が図れる。しかも、背もたれ部15を任意角度で傾倒した状態で車椅子10を走行させても、安定した走行が確保される。
【0027】
また、使用者が車椅子10とベッドBとの間を移動する際には、ジャッキハンドル25を上昇側に操作し、油圧ジャッキ18のロッド18aを上方に突出させる。それに伴い、昇降ガイド34のガイドロッド36が上方に突出する。これにより、着座シート14ひいては座席部17の全体が徐々に上昇する。着座シート14が、大径な後輪12より高い位置に達したとき、油圧ジャッキ18の上昇側の操作を停止する。その後、上述したようにリクライニングレバー47を固定解除側に回動し、座席部17を水平状態に配置する。これにより、使用者は、後輪12を乗り越える必要もなく、ひとりでも容易に車椅子10とベッドBとの間を移動することができる。その結果、車椅子10とベッドBとの間の移動に介護者が不要となる。
【0028】
また、背もたれ部15を傾倒させると、その傾倒角度に応じて出し入れアーム31が外筒50内に収納され、背もたれ支持部材30が収縮する。それと同時に、支持部材摺動部56を介して、背もたれ支持部材30の背もたれ部15側の端部が背もたれ部15の長さ方向に摺動する。これにより、背もたれ支持部材30の操作性と、背もたれ部15の傾倒角度に拘わらないリクライニング姿勢の安定性と、背もたれ部15の任意角度の傾倒状態での走行安定性とを、それぞれより以上に高めることができる。
さらに、背もたれ部15の傾倒に際して、摺動体51が側枠24に沿って摺動する。そのとき、仮止め部57により、摺動体51が側枠24の長さ方向の所定位置で仮止めされる。これにより、背もたれ部15のリクライニング姿勢の安定性が高まるとともに、背もたれ部15の傾倒状態での走行安定性が高まる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1に記載のリクライニング車椅子によれば、台車部には、常時接地される補助輪付きの出し入れ部材を有する補助輪移動ガイド部が設けられ、出し入れ部材と背もたれ部との間には、背もたれ支持部材が介在されているので、背もたれ支持部材の高い操作性と、背もたれ部の傾倒角度に拘わらない安定したリクライニング姿勢の確保と、背もたれ部の任意角度の傾倒状態での走行安定性の確保とを同時に満足させることができる。
また、使用者が車椅子とベッドとの間を移動する際には、リクライニング手段により、座席部のうち、少なくとも背もたれ部を水平状態に配置する。しかも、昇降手段により座席部を車輪より高い位置まで上昇させるので、身障者は、車輪を乗り越える必要もなく、単独でも容易に車椅子とベッドとの間を移動可能になる。その結果、この移動時に介護者が不要となる。
【0030】
特に、請求項2に記載のリクライニング車椅子によれば、背もたれ部を傾倒させると、その傾倒角度に応じて、背もたれ支持部材が伸縮自在すると同時に、背もたれ支持部材の背もたれ部側の端部が、支持部材摺動部を介して、背もたれ部の長さ方向に摺動する。これにより、背もたれ支持部材の操作性と、背もたれ部の傾倒角度に拘わらないリクライニング姿勢の安定性と、背もたれ部の任意角度の傾倒状態での走行安定性とを、それぞれさらに高めることができる。
【0031】
また、請求項3に記載のリクライニング車椅子によれば、背もたれ部を傾倒した際、摺動体が摺動ガイド部材に沿って摺動し、その摺動途中で仮止め部により摺動体が摺動ガイド部材の長さ方向の所定位置に仮止めされる。これにより、背もたれ部のリクライニング姿勢の安定性を高めることができるとともに、背もたれ部の任意角度の傾倒状態での走行安定性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るリクライニング車椅子の側面図である。
【図2】この発明の一実施例に係るリクライニング車椅子の台車部の平面図である。
【図3】この発明の一実施例に係るリクライニング車椅子に組み込まれた支持部材摺動部の要部拡大斜視図である。
【図4】この発明の一実施例に係るリクライニング車椅子における背もたれ部の水平配置状態を示す側面図である。
【符号の説明】
10 リクライニング車椅子、
11 前輪、
12 後輪、
13 台車部、
14 着座シート、
15 背もたれ部、
16 脚置き部、
17 座席部、
18 油圧ジャッキ(昇降手段)、
19 リクライニング手段、
24 側枠(摺動ガイド部材)、
28 出し入れ部材、
30 背もたれ支持部材、
33 補助輪移動ガイド部、
51 摺動体、
56 支持部材摺動部、
57 仮止め部、
60 補助輪。

Claims (3)

  1. 前輪および後輪が配設された台車部と、
    使用者が着座する着座シート、使用者の背中を支える背もたれ部および使用者の足を支える脚置き部を有した座席部と、
    前記台車部に設けられ、前記座席部を昇降する昇降手段と、
    前記座席部のうち、少なくとも背もたれ部を傾倒するリクライニング手段とを備えたリクライニング車椅子において、
    前記台車部には、常時接地される補助輪が取り付けられて台車後方に出し入れ自在な出し入れ部材を有した補助輪移動ガイド部が設けられ、
    前記出し入れ部材と背もたれ部との間には、該背もたれ部を支持するとともに、前記補助輪移動ガイド部を介して、前記背もたれ部の傾倒角度に応じて台車部からの出し入れ部材の突出長さを変更する背もたれ支持部材が架けわたされたリクライニング車椅子。
  2. 前記背もたれ支持部材は長さ方向に伸縮自在で、
    前記背もたれ部には、該背もたれ部の傾倒角度に応じて、前記背もたれ支持部材の背もたれ部側の端部を、この背もたれ部の長さ方向に摺動させる支持部材摺動部が設けられた請求項1に記載のリクライニング車椅子。
  3. 前記支持部材摺動部には、前記背もたれ部の長さ方向に長く、前記背もたれ支持部材の摺動をガイドする摺動ガイド部材を有し、
    前記背もたれ支持部材の背もたれ部側の端部には、前記摺動ガイド部材に沿って摺動する摺動体が設けられ、
    該摺動体と摺動ガイド部材との間には、前記摺動体を摺動ガイド部材の長さ方向に向かう所定位置に仮止め可能な仮止め部が設けられた請求項2に記載のリクライニング車椅子。
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