JP2004357823A - マッサージ機 - Google Patents
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Abstract
【課題】椅子の前後に必要なロッキングのための空間を小さく抑え、ロッキングによる設置面の損傷、他の人や物の挟み込みを防止したマッサージ機を提供する。
【解決手段】脚部4と、座部2及び背もたれ部3からなり、背もたれ部3にマッサージ機構20が設けられた椅子1と、脚部4と椅子1との間に設けられて椅子1を所定範囲において揺動可能に支持する支持機構30とを備える。支持機構30は、椅子1に対して前方に揺動するように付勢するネジリコイルバネ41を有する。椅子1は、椅子1側のアームプレート35の前側がマウントプレート32の前側に接触する標準状態と、アームプレート35の後側がマウントプレート32の後側に接触するロッキング状態との間で揺動可能である。
【選択図】 図7
【解決手段】脚部4と、座部2及び背もたれ部3からなり、背もたれ部3にマッサージ機構20が設けられた椅子1と、脚部4と椅子1との間に設けられて椅子1を所定範囲において揺動可能に支持する支持機構30とを備える。支持機構30は、椅子1に対して前方に揺動するように付勢するネジリコイルバネ41を有する。椅子1は、椅子1側のアームプレート35の前側がマウントプレート32の前側に接触する標準状態と、アームプレート35の後側がマウントプレート32の後側に接触するロッキング状態との間で揺動可能である。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、座部及び背もたれ部からなる椅子が揺動可能に支持されたロッキング機能付きマッサージ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロッキング機能付きマッサージ機としては、揺動曲面を有する支脚を椅子本体に着脱可能に取付け、安楽感を与える揺動椅子として使用することができるようにしたマッサージ機がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ロッキングチェアにおける円弧状接地面を底部後側に設け、底部前側には水平接地面を形成し、通常時は水平接地面を接地させ、チェアを揺らせることができないようにし、円弧状接地面を接地させることで、チェアを前後に揺らすことができるようにしたマッサージ椅子がある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
実開昭47−21490号公報
【0005】
【特許文献2】
特公平1−45371号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1,2記載のような従来のマッサージ機では、次のような問題点▲1▼〜▲4▼がある。
▲1▼マッサージ機の下面に設けた円弧状の曲面が設置面を転動することにより椅子がロッキングする構成であり、椅子がロッキングするためには椅子の前後に大きな空間が必要である。
▲2▼ロッキングの際に、マッサージ機の下面(曲面)と設置面とが接離を繰り返すため、設置面を傷つける恐れがあり、また、マッサージ機の下面(曲面)と設置面との間に他の人の足や物を挟んでしまう恐れがある。
▲3▼マッサージ機や椅子として使用していないときに、椅子をロッキングさせるような力が加わると、ロッキング動作はその慣性力が減衰するまで続き、その間は特に上記▲2▼の問題点が発生し続ける。
▲4▼背もたれ部に重量物である施療機構を搭載しており、上記▲1▼〜▲3▼の問題点は単なるロッキングチェアに比べて影響度が大きい。
【0007】
この発明は、上記の問題点▲1▼〜▲4▼に着目してなされたもので、椅子の前後に必要なロッキングのための空間を小さく抑え、ロッキングによる設置面の損傷、他の人や物の挟み込みを防止したマッサージ機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のマッサージ機は、脚部と、座部及び背もたれ部からなり、該座部及び/又は背もたれ部に施療手段が設けられた椅子と、脚部と椅子との間に設けられて椅子を所定範囲において揺動可能に支持する支持機構とを備え、支持機構が椅子に対して前方に揺動するように付勢する付勢手段を有することを特徴とする。
【0009】
このマッサージ機では、椅子をロッキングさせるための支持機構が脚部上に設けられていることにより、椅子をロッキングさせるための椅子の前後に必要な空間は従来のマッサージ機に比べ小さく抑えることができる。また、椅子をロッキングさせても脚部が設置面に対して接離したり移動したりしないので、設置面の損傷、他の人や物の挟み込みが発生しない。更に、椅子が前方に揺動するように付勢されているので、不用意な力による揺動状態が続くこともない。
【0010】
このマッサージ機において、付勢手段による前記椅子への付勢力を可変とする構成が好適である。これにより、ロッキングに必要な操作力が可変となり、上記問題点を解決しつつ、使用者に合わせた椅子のロッキング状態が実現できる。
【0011】
支持機構が有する付勢手段については特定されないが、ネジリコイルバネ、圧縮コイルバネ、或いはガススプリングなどを用いるのが好適である。
【0012】
また、前記付勢手段の圧縮特性を可変とすることにより、前記椅子への付勢力を可変とすることが好適である。例えば、ネジリコイルバネや圧縮コイルバネの両端の間隔を変更する機構や、ガススプリングのガス経路の有効断面積を可変とする機構などを設けることが挙げられる。
【0013】
また、椅子の揺動に必要な操作力を可変とする操作力可変手段を備えることが好適である。この操作力可変手段として、ロータリーダンパーを備えることが好適である。このようにすれば、上記問題点を解決しつつ、使用者に合わせた椅子のロッキング状態が実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明を更に詳細に説明する。
【0015】
その一実施形態に係るマッサージ機の外観正面図を図1に、その右側面図を図2に、背面図を図3に、底面図を図4に示す。このマッサージ機は、座部2及び背もたれ部3からなる椅子1と、この椅子1を支える脚部4とを備える。脚部4は、図示のような形状の前脚部5と後脚部6からなる。また、背もたれ部3の背面側にはリモートコントローラ8を入れる収容部9が設けられている。
【0016】
このマッサージ機の内部構造の斜視図を図5に、背もたれ部のみ内部構造を現す正面図を図6に、付勢手段としてネジリコイルバネを用いた場合の図6の線A−Aにおける断面図を図7に、支持機構の要部拡大正面図を図8に、支持機構の要部拡大断面図を図9に示す。
【0017】
椅子1の座部2及び背もたれ部3の内部には本体フレーム10が配置されており、本体フレーム10は、座部2内に位置するフレーム部分10aと背もたれ部3内に位置するフレーム部分10bとからなる。
【0018】
本体フレーム10のフレーム部分10bには、施療手段としてのマッサージ機構20が設けられている。また、フレーム部分10bには、マッサージ機構20を上下方向に移動可能に案内する2本のガイドシャフト21と、マッサージ機構20を上下方向に移動させるためにモータ24によって回転駆動される1本の駆動シャフト22とが取付けられている。駆動シャフト22は、図面には示されていないが、フレーム部分10bに設けられた軸受により回転可能に支持されている。更に、フレーム部分10bにはボックス25が取付けられ、ボックス25内には、マッサージ機構20の駆動を制御するための電子部品を搭載した回路基板等が配置されている。
【0019】
脚部4と本体フレーム10のフレーム部分10aとの間には、椅子1を揺動可能に支持する支持機構30が設けられている。支持機構30は、左右両側端を上方向に折り曲げた形状のマウントプレート32と、マウントプレート32の左右両側端に回動自在に支持された支軸33と、左右両側端を下側に折り曲げ、これら左右両側端を支軸33に固定したアームプレート35と、支軸33の両側部側に付勢手段として巻回されたネジリコイルバネ41と、アームプレート35とマウントプレート32との接触時に発生する音や衝撃などを防止するためにアームプレート35の前後それぞれに設けられた緩衝材(ゴムなど)37とから構成される。
【0020】
アームプレート35の前側を緩衝材37を介してマウントプレート32の前側32aに接触させた状態において、アームプレート35の後側に設けられた緩衝材37とマウントプレート32の後側32bとの間には、所定の間隙dが設けられている〔図9の(a)〕。
【0021】
また、ネジリコイルバネ41は、その一端部41aがアームプレート35に当たるように、他端部41bがマウントプレート32に当たるように設けられており、アームプレート35とマウントプレート32に対し各々の前側が接近する方向に付勢している。この構成により、アームプレート35は、所定の間隙dの分だけ支軸33を中心とした揺動が可能である。アームプレート35とマウントプレート32との各々の後側が接近する方向にアームプレート35が揺動する際は、ネジリコイルバネ41による付勢力に抗する操作力が必要であり、この操作力が付勢力より小さくなれば、アームプレート35は逆の方向に揺動する。
【0022】
支持機構30は、脚部4に設けられた基盤31にマウントプレート32が、また本体フレーム10のフレーム部分10aに設けられたロッキングプレート36にアームプレート35が、それぞれ固定される。これにより、本体フレーム10は脚部4に対して揺動可能に支持されることとなる。
【0023】
このように構成したマッサージ機では、椅子1が支持機構30により揺動可能に支持されており、椅子1の背もたれ部3に内蔵されたマッサージ機構20により被施療者の背面(腰・背中、首)をマッサージすることができる。
【0024】
このマッサージ機において、ネジリコイルバネ41による付勢力は椅子1を前方に揺動させることとなる。椅子1の揺動範囲の前方側限度はアームプレート35とマウントプレート32との各々の前側が緩衝材37を介して接触している位置、すなわちアームプレート35の揺動範囲の前方側限度となる位置である〔図7、図9の(a)及び図10の(a)参照〕。この椅子1が揺動範囲の前方側限度にある状態を以下では標準状態という。
【0025】
この標準状態から椅子1(背もたれ部3)に後傾のための操作力を作用させると、図9の(b)及び10の(b)に示すように、アームプレート35の後側によりネジリコイルバネ41の一端部41aが押し下げられ、これに連れてネジリコイルバネ41が椅子1の揺動を標準状態に復帰させようとする付勢力が増す。この椅子1が標準状態から後傾した状態を以下ではロッキング状態という。ロッキング状態より背もたれ部3に加える後傾のための操作力を弱めれば、椅子1が標準状態に戻ることとなる。この標準状態とロッキング状態とを繰り返すことで、椅子1を揺動させることができる。
【0026】
上記実施形態では付勢手段としてネジリコイルバネ41を使用したが、図11に示すように圧縮コイルバネ42を使用してもよい。この場合、圧縮コイルバネ42の一端部がマウントプレート32に取付けられ、他端部が本体フレーム10(フレーム部分10a,10bの境界付近)に係止されている。圧縮コイルバネ42は、図11の(a)に示す標準状態では伸びているが、図11の(b)のロッキング状態では圧縮され、その復元力により椅子1を元に戻そうと強く付勢する。
【0027】
図12では付勢手段としてガススプリング43を使用してあり、ガススプリング43の一端部がマウントプレート32に取付けられ、他端部が本体フレーム10(フレーム部分10a,10bの境界付近)に取付けられている。ガススプリング43は、図12の(a)の標準状態では椅子1を押し戻す力が弱いが、図12の(b)のロッキング状態では椅子1を押し戻そうとする力が強くなる。
【0028】
このようなマッサージ機では、脚部4(前脚部5及び後脚部6)がロッキング時に移動しないので、他の人の足や物を挟む危険がないだけでなく、床を傷つけない。しかも、椅子1の前後にロッキングのための空間を余り必要としないだけでなく、周囲の壁や家具等に脚部4をぶつける心配もない。
【0029】
上記実施形態のマッサージ機は一例であり、種々の変更が可能である。例えば付勢手段の復帰力を可変とすれば、椅子1を標準状態に復帰させる付勢力を強弱自在に調整できる。つまり、椅子1の揺動に必要な操作力が可変となる。なお、復帰力の可変方法としては、ネジリコイルバネ41を付勢手段とする場合は、標準状態における一端部41aと他端部41bとの間隔を変える機構を備える、圧縮コイルバネ42を用いる場合は、標準状態におけるバネ長を変える機構を備える、ガススプリング43を用いる場合は、ガススプリング43内のガス経路の有効断面積を切換可能とする構造にする、といったものが考えられる。
【0030】
また、椅子1の揺動に必要な操作力を可変とする構成として、図13に示すようにロータリーダンパー44を用いることが可能である。但し、図13では付勢手段としてガススプリング43を使用してある。ロータリーダンパー44は、マウントプレート32と支軸33との間に設けられ、支軸33が回転するときの抵抗として作用する。つまり、ロータリーダンパー44を設けることで、椅子1の揺動に必要な操作力はロータリーダンパー44の抵抗(回転トルク)が作用する分だけ大きくなる。また、ロータリーダンパー44の回転トルクを調整可能とすることで、椅子1の揺動に必要な操作力を強弱自在に調整できる。
【0031】
また、上記実施形態では、椅子1の揺動中心は支軸33であり、この支軸33よりも上方に座部2(被施療者の着座面)が位置するが、例えば座部2の両側に座部2よりも高い支柱を設け、この支柱により座部2を吊り下げるように揺動可能に支持することで、椅子1の揺動中心が座部2に着座した被施療者の着座面よりも高い位置となり、ロッキングによる体重移動(重心移動)が少なくなり、個人差もあるがロッキングにより気分が悪くなることがなくなる。
【0032】
勿論、支持機構30、脚部4等の部品構成や部品形状は図示したものに限定されない。更に、支持機構30は椅子1を水平方向にも回転可能に支持するものであってもよい。この場合、被施療者の向き(椅子1の向き)を簡単に変えることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ロッキングの際に脚部が設置面を転動することがないので、ロッキングに必要な椅子の前後の空間を小さく抑えることができ、設置面の損傷、他の人や物の挟み込みを防止できる。また、慣性による不要なロッキングが続くこともない。更に、ロッキングに必要な操作力が調整でき、使用者に合わせたロッキング状態が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係るマッサージ機の外観正面図である。
【図2】同マッサージ機の右側面図である。
【図3】同マッサージ機の背面図である。
【図4】同マッサージ機の底面図である。
【図5】同マッサージ機の内部構造の斜視図である。
【図6】同マッサージ機の背もたれ部のみ内部構造を現す正面図である。
【図7】同マッサージ機において、付勢手段としてネジリコイルバネを用いた場合の図6の線A−Aにおける断面図である。
【図8】同マッサージ機における支持機構の要部拡大正面図である。
【図9】同マッサージ機における支持機構の標準状態時の要部拡大断面図(a)、及びロッキング状態時の要部拡大断面図(b)である。
【図10】同マッサージ機において、付勢手段としてネジリコイルバネを用いた場合の標準状態での要部断面図(a)、及びロッキング状態での要部断面図(b)である。
【図11】同マッサージ機において、付勢手段として圧縮コイルバネを用いた場合の標準状態での要部断面図(a)、及びロッキング状態での要部断面図(b)である。
【図12】同マッサージ機において、付勢手段としてガススプリングを用いた場合の標準状態での要部断面図(a)、及びロッキング状態での要部断面図(b)である。
【図13】同マッサージ機において、操作力可変手段としてロータリダンパーを用いた場合の標準状態での要部断面図(a)、及びロッキング状態での要部断面図(b)である。
【符号の説明】
1 椅子
2 座部
3 背もたれ部
4 脚部
10 本体フレーム
20 マッサージ機構(施療手段)
30 支持機構
31 基盤
32 マウントプレート
33 支軸
35 アームプレート
36 ロッキングプレート
41 ネジリコイルバネ(付勢手段)
42 圧縮コイルバネ(付勢手段)
43 ガススプリング(付勢手段)
44 ロータリダンパー(操作力可変手段)
【発明の属する技術分野】
この発明は、座部及び背もたれ部からなる椅子が揺動可能に支持されたロッキング機能付きマッサージ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロッキング機能付きマッサージ機としては、揺動曲面を有する支脚を椅子本体に着脱可能に取付け、安楽感を与える揺動椅子として使用することができるようにしたマッサージ機がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ロッキングチェアにおける円弧状接地面を底部後側に設け、底部前側には水平接地面を形成し、通常時は水平接地面を接地させ、チェアを揺らせることができないようにし、円弧状接地面を接地させることで、チェアを前後に揺らすことができるようにしたマッサージ椅子がある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
実開昭47−21490号公報
【0005】
【特許文献2】
特公平1−45371号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1,2記載のような従来のマッサージ機では、次のような問題点▲1▼〜▲4▼がある。
▲1▼マッサージ機の下面に設けた円弧状の曲面が設置面を転動することにより椅子がロッキングする構成であり、椅子がロッキングするためには椅子の前後に大きな空間が必要である。
▲2▼ロッキングの際に、マッサージ機の下面(曲面)と設置面とが接離を繰り返すため、設置面を傷つける恐れがあり、また、マッサージ機の下面(曲面)と設置面との間に他の人の足や物を挟んでしまう恐れがある。
▲3▼マッサージ機や椅子として使用していないときに、椅子をロッキングさせるような力が加わると、ロッキング動作はその慣性力が減衰するまで続き、その間は特に上記▲2▼の問題点が発生し続ける。
▲4▼背もたれ部に重量物である施療機構を搭載しており、上記▲1▼〜▲3▼の問題点は単なるロッキングチェアに比べて影響度が大きい。
【0007】
この発明は、上記の問題点▲1▼〜▲4▼に着目してなされたもので、椅子の前後に必要なロッキングのための空間を小さく抑え、ロッキングによる設置面の損傷、他の人や物の挟み込みを防止したマッサージ機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のマッサージ機は、脚部と、座部及び背もたれ部からなり、該座部及び/又は背もたれ部に施療手段が設けられた椅子と、脚部と椅子との間に設けられて椅子を所定範囲において揺動可能に支持する支持機構とを備え、支持機構が椅子に対して前方に揺動するように付勢する付勢手段を有することを特徴とする。
【0009】
このマッサージ機では、椅子をロッキングさせるための支持機構が脚部上に設けられていることにより、椅子をロッキングさせるための椅子の前後に必要な空間は従来のマッサージ機に比べ小さく抑えることができる。また、椅子をロッキングさせても脚部が設置面に対して接離したり移動したりしないので、設置面の損傷、他の人や物の挟み込みが発生しない。更に、椅子が前方に揺動するように付勢されているので、不用意な力による揺動状態が続くこともない。
【0010】
このマッサージ機において、付勢手段による前記椅子への付勢力を可変とする構成が好適である。これにより、ロッキングに必要な操作力が可変となり、上記問題点を解決しつつ、使用者に合わせた椅子のロッキング状態が実現できる。
【0011】
支持機構が有する付勢手段については特定されないが、ネジリコイルバネ、圧縮コイルバネ、或いはガススプリングなどを用いるのが好適である。
【0012】
また、前記付勢手段の圧縮特性を可変とすることにより、前記椅子への付勢力を可変とすることが好適である。例えば、ネジリコイルバネや圧縮コイルバネの両端の間隔を変更する機構や、ガススプリングのガス経路の有効断面積を可変とする機構などを設けることが挙げられる。
【0013】
また、椅子の揺動に必要な操作力を可変とする操作力可変手段を備えることが好適である。この操作力可変手段として、ロータリーダンパーを備えることが好適である。このようにすれば、上記問題点を解決しつつ、使用者に合わせた椅子のロッキング状態が実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明を更に詳細に説明する。
【0015】
その一実施形態に係るマッサージ機の外観正面図を図1に、その右側面図を図2に、背面図を図3に、底面図を図4に示す。このマッサージ機は、座部2及び背もたれ部3からなる椅子1と、この椅子1を支える脚部4とを備える。脚部4は、図示のような形状の前脚部5と後脚部6からなる。また、背もたれ部3の背面側にはリモートコントローラ8を入れる収容部9が設けられている。
【0016】
このマッサージ機の内部構造の斜視図を図5に、背もたれ部のみ内部構造を現す正面図を図6に、付勢手段としてネジリコイルバネを用いた場合の図6の線A−Aにおける断面図を図7に、支持機構の要部拡大正面図を図8に、支持機構の要部拡大断面図を図9に示す。
【0017】
椅子1の座部2及び背もたれ部3の内部には本体フレーム10が配置されており、本体フレーム10は、座部2内に位置するフレーム部分10aと背もたれ部3内に位置するフレーム部分10bとからなる。
【0018】
本体フレーム10のフレーム部分10bには、施療手段としてのマッサージ機構20が設けられている。また、フレーム部分10bには、マッサージ機構20を上下方向に移動可能に案内する2本のガイドシャフト21と、マッサージ機構20を上下方向に移動させるためにモータ24によって回転駆動される1本の駆動シャフト22とが取付けられている。駆動シャフト22は、図面には示されていないが、フレーム部分10bに設けられた軸受により回転可能に支持されている。更に、フレーム部分10bにはボックス25が取付けられ、ボックス25内には、マッサージ機構20の駆動を制御するための電子部品を搭載した回路基板等が配置されている。
【0019】
脚部4と本体フレーム10のフレーム部分10aとの間には、椅子1を揺動可能に支持する支持機構30が設けられている。支持機構30は、左右両側端を上方向に折り曲げた形状のマウントプレート32と、マウントプレート32の左右両側端に回動自在に支持された支軸33と、左右両側端を下側に折り曲げ、これら左右両側端を支軸33に固定したアームプレート35と、支軸33の両側部側に付勢手段として巻回されたネジリコイルバネ41と、アームプレート35とマウントプレート32との接触時に発生する音や衝撃などを防止するためにアームプレート35の前後それぞれに設けられた緩衝材(ゴムなど)37とから構成される。
【0020】
アームプレート35の前側を緩衝材37を介してマウントプレート32の前側32aに接触させた状態において、アームプレート35の後側に設けられた緩衝材37とマウントプレート32の後側32bとの間には、所定の間隙dが設けられている〔図9の(a)〕。
【0021】
また、ネジリコイルバネ41は、その一端部41aがアームプレート35に当たるように、他端部41bがマウントプレート32に当たるように設けられており、アームプレート35とマウントプレート32に対し各々の前側が接近する方向に付勢している。この構成により、アームプレート35は、所定の間隙dの分だけ支軸33を中心とした揺動が可能である。アームプレート35とマウントプレート32との各々の後側が接近する方向にアームプレート35が揺動する際は、ネジリコイルバネ41による付勢力に抗する操作力が必要であり、この操作力が付勢力より小さくなれば、アームプレート35は逆の方向に揺動する。
【0022】
支持機構30は、脚部4に設けられた基盤31にマウントプレート32が、また本体フレーム10のフレーム部分10aに設けられたロッキングプレート36にアームプレート35が、それぞれ固定される。これにより、本体フレーム10は脚部4に対して揺動可能に支持されることとなる。
【0023】
このように構成したマッサージ機では、椅子1が支持機構30により揺動可能に支持されており、椅子1の背もたれ部3に内蔵されたマッサージ機構20により被施療者の背面(腰・背中、首)をマッサージすることができる。
【0024】
このマッサージ機において、ネジリコイルバネ41による付勢力は椅子1を前方に揺動させることとなる。椅子1の揺動範囲の前方側限度はアームプレート35とマウントプレート32との各々の前側が緩衝材37を介して接触している位置、すなわちアームプレート35の揺動範囲の前方側限度となる位置である〔図7、図9の(a)及び図10の(a)参照〕。この椅子1が揺動範囲の前方側限度にある状態を以下では標準状態という。
【0025】
この標準状態から椅子1(背もたれ部3)に後傾のための操作力を作用させると、図9の(b)及び10の(b)に示すように、アームプレート35の後側によりネジリコイルバネ41の一端部41aが押し下げられ、これに連れてネジリコイルバネ41が椅子1の揺動を標準状態に復帰させようとする付勢力が増す。この椅子1が標準状態から後傾した状態を以下ではロッキング状態という。ロッキング状態より背もたれ部3に加える後傾のための操作力を弱めれば、椅子1が標準状態に戻ることとなる。この標準状態とロッキング状態とを繰り返すことで、椅子1を揺動させることができる。
【0026】
上記実施形態では付勢手段としてネジリコイルバネ41を使用したが、図11に示すように圧縮コイルバネ42を使用してもよい。この場合、圧縮コイルバネ42の一端部がマウントプレート32に取付けられ、他端部が本体フレーム10(フレーム部分10a,10bの境界付近)に係止されている。圧縮コイルバネ42は、図11の(a)に示す標準状態では伸びているが、図11の(b)のロッキング状態では圧縮され、その復元力により椅子1を元に戻そうと強く付勢する。
【0027】
図12では付勢手段としてガススプリング43を使用してあり、ガススプリング43の一端部がマウントプレート32に取付けられ、他端部が本体フレーム10(フレーム部分10a,10bの境界付近)に取付けられている。ガススプリング43は、図12の(a)の標準状態では椅子1を押し戻す力が弱いが、図12の(b)のロッキング状態では椅子1を押し戻そうとする力が強くなる。
【0028】
このようなマッサージ機では、脚部4(前脚部5及び後脚部6)がロッキング時に移動しないので、他の人の足や物を挟む危険がないだけでなく、床を傷つけない。しかも、椅子1の前後にロッキングのための空間を余り必要としないだけでなく、周囲の壁や家具等に脚部4をぶつける心配もない。
【0029】
上記実施形態のマッサージ機は一例であり、種々の変更が可能である。例えば付勢手段の復帰力を可変とすれば、椅子1を標準状態に復帰させる付勢力を強弱自在に調整できる。つまり、椅子1の揺動に必要な操作力が可変となる。なお、復帰力の可変方法としては、ネジリコイルバネ41を付勢手段とする場合は、標準状態における一端部41aと他端部41bとの間隔を変える機構を備える、圧縮コイルバネ42を用いる場合は、標準状態におけるバネ長を変える機構を備える、ガススプリング43を用いる場合は、ガススプリング43内のガス経路の有効断面積を切換可能とする構造にする、といったものが考えられる。
【0030】
また、椅子1の揺動に必要な操作力を可変とする構成として、図13に示すようにロータリーダンパー44を用いることが可能である。但し、図13では付勢手段としてガススプリング43を使用してある。ロータリーダンパー44は、マウントプレート32と支軸33との間に設けられ、支軸33が回転するときの抵抗として作用する。つまり、ロータリーダンパー44を設けることで、椅子1の揺動に必要な操作力はロータリーダンパー44の抵抗(回転トルク)が作用する分だけ大きくなる。また、ロータリーダンパー44の回転トルクを調整可能とすることで、椅子1の揺動に必要な操作力を強弱自在に調整できる。
【0031】
また、上記実施形態では、椅子1の揺動中心は支軸33であり、この支軸33よりも上方に座部2(被施療者の着座面)が位置するが、例えば座部2の両側に座部2よりも高い支柱を設け、この支柱により座部2を吊り下げるように揺動可能に支持することで、椅子1の揺動中心が座部2に着座した被施療者の着座面よりも高い位置となり、ロッキングによる体重移動(重心移動)が少なくなり、個人差もあるがロッキングにより気分が悪くなることがなくなる。
【0032】
勿論、支持機構30、脚部4等の部品構成や部品形状は図示したものに限定されない。更に、支持機構30は椅子1を水平方向にも回転可能に支持するものであってもよい。この場合、被施療者の向き(椅子1の向き)を簡単に変えることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ロッキングの際に脚部が設置面を転動することがないので、ロッキングに必要な椅子の前後の空間を小さく抑えることができ、設置面の損傷、他の人や物の挟み込みを防止できる。また、慣性による不要なロッキングが続くこともない。更に、ロッキングに必要な操作力が調整でき、使用者に合わせたロッキング状態が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係るマッサージ機の外観正面図である。
【図2】同マッサージ機の右側面図である。
【図3】同マッサージ機の背面図である。
【図4】同マッサージ機の底面図である。
【図5】同マッサージ機の内部構造の斜視図である。
【図6】同マッサージ機の背もたれ部のみ内部構造を現す正面図である。
【図7】同マッサージ機において、付勢手段としてネジリコイルバネを用いた場合の図6の線A−Aにおける断面図である。
【図8】同マッサージ機における支持機構の要部拡大正面図である。
【図9】同マッサージ機における支持機構の標準状態時の要部拡大断面図(a)、及びロッキング状態時の要部拡大断面図(b)である。
【図10】同マッサージ機において、付勢手段としてネジリコイルバネを用いた場合の標準状態での要部断面図(a)、及びロッキング状態での要部断面図(b)である。
【図11】同マッサージ機において、付勢手段として圧縮コイルバネを用いた場合の標準状態での要部断面図(a)、及びロッキング状態での要部断面図(b)である。
【図12】同マッサージ機において、付勢手段としてガススプリングを用いた場合の標準状態での要部断面図(a)、及びロッキング状態での要部断面図(b)である。
【図13】同マッサージ機において、操作力可変手段としてロータリダンパーを用いた場合の標準状態での要部断面図(a)、及びロッキング状態での要部断面図(b)である。
【符号の説明】
1 椅子
2 座部
3 背もたれ部
4 脚部
10 本体フレーム
20 マッサージ機構(施療手段)
30 支持機構
31 基盤
32 マウントプレート
33 支軸
35 アームプレート
36 ロッキングプレート
41 ネジリコイルバネ(付勢手段)
42 圧縮コイルバネ(付勢手段)
43 ガススプリング(付勢手段)
44 ロータリダンパー(操作力可変手段)
Claims (8)
- 脚部と、座部及び背もたれ部からなり、該座部及び/又は背もたれ部に施療手段が設けられた椅子と、前記脚部と前記椅子との間に設けられて椅子を所定範囲において揺動可能に支持する支持機構とを備え、
前記支持機構は前記椅子に対して前方に揺動するように付勢する付勢手段を有することを特徴とするマッサージ機。 - 前記付勢手段による前記椅子への付勢力が可変であることを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
- 前記付勢手段はネジリコイルバネであることを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
- 前記付勢手段は圧縮コイルバネであることを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
- 前記付勢手段はガススプリングであることを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
- 前記付勢手段の圧縮特性を可変とすることにより、前記椅子への付勢力を可変とすることを特徴とする請求項2記載のマッサージ機。
- 前記椅子の揺動に必要な操作力を可変とする操作力可変手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のマッサージ機。
- 前記操作力可変手段としてロータリーダンパーを備えたことを特徴とする請求項7記載のマッサージ機。
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-
2003
- 2003-06-03 JP JP2003157698A patent/JP2004357823A/ja not_active Abandoned
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