JP2004357784A - 生体情報監視システム - Google Patents
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Abstract
【課題】アーチファクトノイズの影響を低減しながら、無侵襲且つ簡便な方法で連続的に血流を監視可能な生体情報監視システムを提供する。
【解決手段】レーザー血流計10,20からの信号を処理して得られる血流計を計測値として、頭部の生体組織と、四肢の何れかの部位の生体組織と、の計測値を用いて生体情報を監視する生体情報監視システム30である。計測値として得られる血流値及び血流波形の取捨選択を行う計測値取捨選択手段を備える。計測値取捨選択手段は、頭部の生体組織の血流値及び血流波形と、四肢の何れかの部位の生体組織の血流値及び血流波形と、が相互に同期しているか否かを判定する同期判定手段を含む。同期判定手段により同期していないと判定される計測期間の計測値は、監視に用いないように構成されている。
【選択図】 図7
【解決手段】レーザー血流計10,20からの信号を処理して得られる血流計を計測値として、頭部の生体組織と、四肢の何れかの部位の生体組織と、の計測値を用いて生体情報を監視する生体情報監視システム30である。計測値として得られる血流値及び血流波形の取捨選択を行う計測値取捨選択手段を備える。計測値取捨選択手段は、頭部の生体組織の血流値及び血流波形と、四肢の何れかの部位の生体組織の血流値及び血流波形と、が相互に同期しているか否かを判定する同期判定手段を含む。同期判定手段により同期していないと判定される計測期間の計測値は、監視に用いないように構成されている。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザー血流計及び生n体情報監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、生体組織に照射されたレーザー光が生体組織内で散乱することによって生じる散乱光のパワースペクトラムを検出することにより、生体組織内における血流を計測するレーザー血流計が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなレーザー血流計は、生体組織からの散乱光の回折現象を利用したスペックル干渉法により、血流を計測する(つまり演算により求める)ような構成となっている。
【0004】
ここで、スペックル干渉とは、このような血流計測に関していえば、生体組織に照射されたレーザー光が血液中の赤血球にて散乱されることにより生じる散乱光を、ある面で観察した時に得られる斑点状のノイズパターン(干渉模様)のことである。この干渉模様のパターンは、赤血球が移動するのに応じて変化する。
【0005】
レーザー血流計は、このような原理を利用したもので、上記の干渉模様が検出手段(例えばフォトダイオード)の検出面に現出するようにレーザー光の照射を行うことによって干渉模様を検出するとともに、この干渉模様におけるパターンの変化量と赤血球の移動量との相関に基づいて血流を計測すること、が可能に構成されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−45342号公報(第2−5頁、第1−2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レーザー血流計による血流計測は、そのセンサ部(レーザー光源及び検出手段を含む部分)を被験者に装着した状態で行われる。
【0008】
このため、血流計測を長時間に亘って連続的に行う場合には、被験者の体動や環境からの振動等に基づきアーチファクトノイズが発生する。
【0009】
このアーチファクトノイズは、散乱光のパワースペクトラムに比して極端に大きくなる場合も多く、従って、アーチファクトノイズが原因で適切な計測が実行できない場合も多かった。
【0010】
よって、血流及びそれと相関のある生体情報を長時間に亘り取得する必要のある監視システムにレーザー血流計を適用して、簡便に適切な計測を行うことは困難であった。
【0011】
また、頭部と四肢の血流の違いは経験的に知られていて、これらの血流を各々独立に計測することの重要性が指摘されているが、上記のようなアーチファクトノイズの影響から、従来は、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に、簡便かつ安定的に計測するための技術が存在しなかった。
【0012】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、アーチファクトノイズの影響を低減可能で、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に簡便かつ安定的に計測可能なレーザー血流計及び生体情報監視システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のレーザー血流計は、生体組織にレーザー光を照射する照射手段と、前記照射手段により照射されるレーザー光が生体組織内で散乱することによって生じる散乱光を検出する検出手段と、を備え、前記検出手段により検出される散乱光に基づいて血流を計測するレーザー血流計において、前記散乱光を集光して前記検出手段により検出させるための集光手段を備えることを特徴としている。
【0014】
本発明のレーザー血流計によれば、集光手段を備えるので、散乱光を集光でき、計測に必要とされる信号成分を増大させることができる。つまり、信号成分に対して相対的にアーチファクトノイズを低減させることができ、アーチファクトノイズの影響を低減することが可能となる。よって、アーチファクトノイズが原因で適切な計測が実行できないという問題の発生を抑制することができる。従って、血流及びそれと相関のある生体情報を長時間に亘り取得する必要のある生体情報監視システムにレーザー血流計を適用して簡便に適切な計測を行うこともできる。加えて、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に、簡便かつ安定的に計測することも容易になし得る。
【0015】
ここで、本発明のレーザー血流計においては、前記検出手段を生体組織に対して前記照射手段と同じ側に配置し、後方散乱した散乱光を前記検出手段により検出するように構成されていることを好ましい例とする。
【0016】
この場合、前記照射手段、前記集光手段及び前記検出手段を収納した収納ケースを備え、前記収納ケースの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織の表面に略当接される当接面は平面状に形成され、前記当接面と略平行な経路上に、前記照射手段、前記集光手段及び前記検出手段が、この順で配列されていることがより好ましく、このような構成とすることにより、当接面をより安定性の良いものとすることができ、計測の際におけるノイズの影響を低減することができる。
【0017】
また、本発明のレーザー血流計においては、前記集光手段による集光を前記検出手段に導光するための導光手段が、前記検出手段と集光手段との間に配置されていることが好ましい。
【0018】
さらに、前記照射手段からのレーザー光の向きを生体組織側に変更させるための第1方向変更手段と、生体組織からの散乱光の向きを前記集光手段側に変更させるための第2方向変更手段と、を備えることがより好ましい。
【0019】
加えて、本発明のレーザー血流計においては、前記当接面は、レーザー光を透過可能に構成された透過部を含んで構成され、当該レーザー血流計は、前記透過部を透過したレーザー光が、生体組織内に達しないままで前記第2方向変更手段及び前記集光手段が配置された側へ達してしまうことを阻止するための阻止部を備えることがより好ましい。
【0020】
或いは、本発明のレーザー血流計は、生体組織にレーザー光を照射する照射手段と、前記照射手段により照射されるレーザー光が生体組織内で後方散乱することによって生じる散乱光を導光する導光手段と、前記導光手段により導光された散乱光を検出する検出手段と、を備え、前記検出手段により検出される散乱光に基づいて血流量を計測するレーザー血流計において、前記照射手段、前記導光手段及び前記検出手段を収納した収納ケースを備え、前記収納ケースの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織の表面に略当接される当接面は平面状に形成され、前記当接面と略平行な経路上に、前記照射手段、前記導光手段及び前記検出手段が、この順で配列されていることを特徴としている。
【0021】
この場合、前記照射手段からのレーザー光の向きを生体組織側に変更させるための第1方向変更手段と、生体組織からの散乱光の向きを前記導光手段側に変更させるための第2方向変更手段と、を備えることが好ましい。
【0022】
さらに、前記当接面は、レーザー光を透過可能に構成された透過部を含んで構成され、前記透過部を透過したレーザー光が、生体組織内に達しないままで前記第2方向変更手段及び前記導光手段が配置された側へ達してしまうことを阻止するための阻止部を備えることがより好ましい。
【0023】
また、本発明のレーザー血流計においては、前記検出手段を、生体組織に対して前記照射手段とは反対側に配置し、前方散乱した散乱光を前記検出手段によって検出するように構成されていることも好ましい。
【0024】
或いは、本発明のレーザー血流計は、生体組織にレーザー光を照射する照射手段と、前記照射手段により照射されるレーザー光が生体組織内で散乱することによって生じる散乱光を検出する検出手段と、を備え、前記検出手段により検出される散乱光に基づいて血流を計測するレーザー血流計において、前記検出手段を、生体組織に対して前記照射手段とは反対側に配置し、前方散乱した散乱光を前記検出手段によって検出するように構成されていることを特徴としても良い。
【0025】
これら前方散乱型のレーザー血流計の場合、例えば、生体組織を挟持する挟持部を更に備え、前記挟持部を構成するうちで、計測の際に生体組織に対し一方の側となる部分には前記照射手段が配置され、他方の側となる部分には前記検出手段が配置されている構成とすることにより、例えば、生体に容易に装着した状態で使用することができる。
【0026】
また、本発明の生体情報監視システムは、生体組織に照射されるレーザー光が生体組織内で散乱することによって生じる散乱光に基づいて血流を計測するレーザー血流計を備え、前記レーザー血流計による計測値として、生体における頭部の生体組織と、四肢の何れかの部位の生体組織と、の計測値をともに用いて生体情報の監視を行うための生体情報監視システムであって、計測値として得られる血流値及び血流波形の取捨選択を行う計測値取捨選択手段を備え、前記計測値取捨選択手段は、頭部の生体組織の血流値及び血流波形と、四肢の何れかの部位の生体組織の血流値及び血流波形と、が相互に同期しているか否かを判定する同期判定手段を含み、前記同期判定手段により同期していないと判定される計測期間の計測値は、前記監視に用いないように構成されていることを特徴としている。
【0027】
本発明の生体情報監視システムによれば、計測値取捨選択手段を構成する同期判定手段により同期していないと判定される計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにするので、正常に計測された計測値のみを用いて監視を行うことができる。つまり、アーチファクトノイズの影響により相互の同期が得られないような計測値は除外して監視を行うので、アーチファクトノイズの影響を低減することができる。また、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に計測するような場合にも、簡便かつ安定的な計測が可能となる。
【0028】
本発明の生体情報監視システムにおいては、前記計測値取捨選択手段は、血流値及び血流波形の計測値を予め記憶された基準値と比較することにより、該血流値及び血流波形が正常な計測によるものであるか否かを判定する基準値比較判定手段を含み、前記基準値比較判定手段により正常な計測によるものでないと判定される計測期間の計測値は、前記監視に用いないように構成されていることが好ましい。この場合、計測値取捨選択手段を構成する基準値比較判定手段により正常な計測によるものでないと判定される計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにするので、計測値取捨選択手段による計測値の取捨選択を、より一層適切なものとすることができる。
【0029】
また、本発明の生体情報監視システムにおいては、生体が重篤な状態であるか否かを判定する重篤状態判定手段を備えることがより好ましい。この場合、重篤状態判定手段は、血流値及び血流波形の計測値を予め記憶された基準値と比較することにより、生体が重篤な状態であるか否かを判定するように構成されていることを好ましい一例とする。
【0030】
また、本発明の生体情報監視システムにおいては、前記重篤状態判定手段により重篤な状態であると判定された場合に、報知を行う報知手段を備えることも好ましい。
【0031】
また、本発明の生体情報監視システムは、生体の血液を体外循環させながら生体情報の監視を行うものであることが好ましい。
【0032】
この場合の生体情報監視システムは、人工透析を行うための人工透析装置を含んで構成され、前記人工透析装置による人工透析を行いながら前記生体情報の監視を行うように構成されていることを好ましい一例とする。
【0033】
また、本発明の生体情報監視システムが備えるレーザー血流計は、本発明のレーザー血流計であることが好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。
【0035】
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態では、本発明に係るレーザー血流計の好適な一例としての、後方散乱型のレーザー血流計について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1はレーザー血流計の縦断面図、図2はレーザー血流計の斜視図である。ただし、図1では後述する当接面101が下側、図2では当接面101が上側となっている。
【0036】
図1に示すように、本実施形態のレーザー血流計10は、生体組織11にレーザー光Lを照射するレーザー光源(照射手段)12と、このレーザー光源12より照射されるレーザー光Lが生体組織11内で散乱することによって生じる散乱光Sを検出するフォトダイオード(検出手段)13と、このフォトダイオード13により検出される散乱光Sのパワースペクトラムに基づいて血流を計測する(すなわち演算により血流を求める)演算装置(図示略)と、を備えている。
【0037】
なお、図1では、一部のレーザー光、散乱光にのみ符号を付している。
【0038】
本実施形態のレーザー血流計10は、フォトダイオード13を、生体組織11に対してレーザー光源12と同じ側に配置した状態で、後方散乱した散乱光Sをフォトダイオード13により検出するような構成とされている。つまり、レーザー血流計10は、後方散乱型のレーザー血流計である。
【0039】
本実施形態のレーザー血流計10は、例えば、レーザー光源12及びフォトダイオード13の他、後述する各構成要素をユニット化することにより構成されたセンサ部110と、演算装置を備える制御装置(図示略)と、が分割された分割構成をなしている。
【0040】
なお、この制御装置とセンサ部110とは、信号線120により相互に接続され、該信号線120を介して、センサ部110(のフォトダイオード13)からの検出信号が制御装置に送信される一方で、制御装置からの指令信号がレーザー光源12に送信されるようになっている。
【0041】
レーザー光源12は、例えば、レーザーダイオードからなり、例えば、波長500μm以上900μm以下程度の縦単一モードのレーザー光Lを照射する。
【0042】
本実施形態の場合、レーザー光源12は、例えば、血流の計測の際に生体組織11の表面に沿う方向にレーザー光Lを照射するように配置されている。
【0043】
このため、センサ部110は、レーザー光源12からのレーザー光Lを生体組織11側へと反射させるための反射板(第1方向変更手段)14を備えている。なお、この反射板14の反射面の面方向は、レーザー光源12からのレーザー光Lの照射方向に対し、例えば略45゜をなしている。
【0044】
また、センサ部110は、生体組織11からの散乱光Sを集光してフォトダイオード13により検出させる集光手段としての、例えば半球レンズ15を備えている。なお、この半球レンズ15の直径は、例えば、1mm以上6mm以下程度であることが挙げられる。
【0045】
この半球レンズ15は、例えば、その球形状部15aがフォトダイオード13(及び後述するピンホール17)側となる一方で、その平面状部15bがレーザー光源12側となるように配置されている。
【0046】
さらに、半球レンズ15は、その中心軸方向が、例えば、レーザー光源12からのレーザー照射方向と略一致するように配置されている。
【0047】
この半球レンズ15の球形状部15aには、該球形状部15aの頂部に形成された光導出部15cを除いて、反射膜が形成されている。
【0048】
従って、半球レンズ15内に平面状部15bより導入された散乱光Sは、反射膜にて反射することによって光導出部15cに集光されるようになっていて、このように集光された散乱光Sは、光導出部15cを介して、後述する導光手段としてのピンホール17に導出されるようになっている。
【0049】
なお、半球レンズ15の光導出部15cの直径は、例えば、ピンホール17の直径に合わせて、50μm以上100μm以下程度に設定することが挙げられる。
【0050】
また、センサ部110は、生体組織11からの散乱光Sを半球レンズ15側へと反射させるための反射板(第2方向変更手段)16を備えている。この反射板16の反射面の面方向は、半球レンズ15の中心軸方向に対し、例えば略45゜をなしている。
【0051】
ここで、反射板16,14は、例えば、各々矩形状に形成され、互いの面方向が略90゜をなすとともに、互いの一辺がほぼ接するように配置され、該一辺が、計測の際には生体組織11側に位置されるようになっている。
【0052】
このように反射板16を備えるため、半球レンズ15は、生体組織11から直接的に到達する散乱光Sに加えて、反射板16により反射された散乱光Sをも集光する。
【0053】
また、センサ部110は、半球レンズ15により集光された散乱光Sを、フォトダイオード13へと導光するための導光手段としての、例えばピンホール17を備えている。すなわち、集光手段(半球レンズ15)による集光を検出手段(フォトダイオード13)に導光するための導光手段(ピンホール17)を、該検出手段と集光手段との間に配置している。
【0054】
このピンホール17の直径は、光導出部15cの寸法に合わせて、例えば、直径を50μm以上100μm以下程度に設定すると良い。
【0055】
ここで、センサ部110は、その外形を構成するケース(収納ケース)110aを備え、該ケース110a内に、レーザー光源12、反射板14、16、半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13が収納されている。
【0056】
また、ケース110aの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織11の表面に略当接される当接面101は、例えば、平面状に形成されている。
【0057】
従って、計測の際には、センサ部110が、生体組織の表面に対し、安定性良く装着されるようになっている。
【0058】
また、レーザー光源12、半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13は、この順で、当接面101と略平行な直線状の経路(例えば半球レンズ15の中心軸に等しい)上に配列されている。
【0059】
このように、レーザー光源12、半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13が、それぞれ当接面101に沿うようになっているので、センサ部110が生体組織の表面に対し安定性良く装着されるような配置が、効率的に実現されている。
【0060】
ここで、図1及び図2に示すように、当接面101の一部は、透過部としての、例えばガラス板18により構成されている。なお、透過部は、ガラス板18に限らず、透明樹脂板であっても良く、レーザー光Lを透過可能な材質からなるものであればその他であっても良い。
【0061】
ガラス板(透過部)18は、レーザー光源12、反射板14、16及び半球レンズ15を外部からの衝撃より保護するための保護部材としての機能を備えるとともに、反射板14から生体組織11へのレーザー光L、並びに、生体組織11から反射板16及び半球レンズ15への散乱光Sの好適な透過を実現する。
【0062】
ここで、レーザー光Lが、生体組織11内に達しないで、ガラス板18と生体組織11の表面との間で反射を繰り返すことにより反射板16及び半球レンズ15が配置された側へ到達してしまうと、不都合が生じる。
【0063】
そこで、センサ部110は、このような表面反射によりレーザー光Lが反射板16及び半球レンズ15が配置された側へ到達してしまうことを阻止するための遮蔽板(阻止部)19を備えている。
【0064】
この遮蔽板19は、図1及び図2に示すように、例えば、ガラス板18を貫通してケース110aの表面より突出していて、計測の際には生体組織11の表面に押圧される。
【0065】
このように遮蔽板19を備えるので、表面反射によるレーザー光Lは遮蔽して除くことができる。よって、生体組織11から戻ってくる散乱光Sのみを半球レンズ15にて集光することができる。
【0066】
第1の実施形態のレーザー血流計10は、以上のように構成されている。
【0067】
なお、上記の構成のうち、特に、集光手段としての半球レンズ15、導光手段としてのピンホール17及び検出手段としてのフォトダイオード13により、トランスデューサーユニットが構成されている。
【0068】
次に、動作を説明する。
【0069】
先ず、血流の計測に際しては、レーザー血流計10のセンサ部110を、生体(例えば人体)の表面に装着する。この際、ガラス板18を有する当接面101を、血流計測が行われる生体組織の表面に当接させるとともに、例えばバンドなどによりセンサ部110を生体に固定する。
【0070】
次に、制御装置の制御下でレーザー光源12よりレーザー光Lが出力(照射)されると、このレーザー光Lは、反射板14にて反射され、ガラス板18を介して、生体組織11内に照射される。
【0071】
このレーザー光Lが生体組織11内で散乱することによって、散乱光Sが生じる。この散乱光Sの一部は、生体組織11内よりセンサ部110側へと後方散乱する。このように後方散乱した散乱光Sは、ガラス板18を介して、直接半球レンズ15内に入射するか、又は、反射板16にて反射後に半球レンズ15内に入射する。
【0072】
ここで、表面反射によるレーザー光Lは遮蔽板19により除かれるので、生体組織11から戻ってくる散乱光S(後方散乱光)のみを半球レンズ15にて集光することができる。
【0073】
このように半球レンズ15にて集光された散乱光Sは、ピンホール17を介して、フォトダイオード13により検出される。
【0074】
ここで、スペックル干渉によるドップラーシフト現象により、フォトダイオード13の検出面上には、散乱光Sの干渉模様が現出し、この干渉模様をフォトダイオード13にて検出することとなる。この干渉模様のパターンは、赤血球の移動に応じて変化するので、このパターンの変化量により血流を計測することができる。
【0075】
すなわち、後方散乱した散乱光Sのうち、移動する赤血球での散乱により生じた散乱光が光電変換されると、交流電流となり、この交流電流成分により血流を計測することができる。
【0076】
ここで、この量をパワースペクトラムに置き換えると、例えば図3に示すようになる。他方、図4には、比較例として、従来のレーザー血流計により検出されるパワースペクトラムを示す。これら図3及び図4の比較から、本実施形態のレーザー血流計10の場合には、従来のレーザー血流計と比べてパワースペクトラムが増大していることが分かる。
【0077】
これは、本実施形態のレーザー血流計10の場合は、集光手段としての半球レンズ15を備え、この半球レンズ15により散乱光Sを集光、すなわち、空間的に積分していることにより、実質的に血流の計測範囲が広がるためである。
【0078】
なお、後方散乱した散乱光Sのうち、静止した組織及び静止した赤血球での散乱により生じた散乱光が光電変換されると、直流電流となる。
【0079】
これらの散乱光の関係をパワースペクトラムとして表すと以下の(1)式となる。
P=F(ω)+N(ω)+I(t)・・・(1)
ここで、
P=パワースペクトラム
F(ω)=移動している赤血球での散乱で生じた散乱光の平均周波数のパワー
N(ω)=光源のノイズ並び光電変換器の量子ノイズのパワー
I(t)=静止した組織と静止した赤血球の散乱光の光量
である。
【0080】
なお、図1に示すように、動脈及び静脈は、生体組織11の表面より奥の血管領域11aに位置している。従って、この血管領域11aまで到達したレーザー光Lが、血管領域11aの赤血球にて後方散乱することにより生じた散乱光Sだけが、F(ω)に寄与する。
【0081】
上記のような第1の実施形態のレーザー血流計10によれば、集光手段としての半球レンズ15を備えるので、散乱光Sを集光でき、計測に必要とされる信号成分であるF(ω)を増大させることができる。つまり、信号成分F(ω)に対して相対的にアーチファクトノイズを低減させることができ、アーチファクトノイズの影響を低減することが可能となる。
【0082】
さらに、集光手段としての半球レンズ15によって散乱光Sを集光することは、生体組織11内における血流の計測範囲を増大させることにもなる。
【0083】
また、レーザー光源12、半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13を収納したケース110aを備え、ケース110aの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織11の表面に略当接される当接面101は平面状に形成され、しかも、この当接面101に略平行な経路上に、レーザー光源12、半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13が、この順で略直線状に配列されているので、センサ部110の寸法を増大させなくても、当接面101をより広く、しかも、より安定性の良いものとすることができる。よって、センサ部110を被験者に簡便に装着することができるとともに、振動によるノイズの影響を低減することができる。
【0084】
よって、アーチファクトノイズが原因で適切な計測が実行できないという問題の発生を抑制することができる。従って、血流及びそれと相関のある生体情報を長時間に亘り取得する必要のある監視システムにレーザー血流計10を適用して簡便に適切な計測を行うこともできる。加えて、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に、簡便かつ安定的に計測することも容易になし得る。
【0085】
また、レーザー光源12からのレーザー光Lの向きを変えて生体組織11側に案内するための反射板14と、生体組織11からの散乱光Sの向きを変えて半球レンズ15側に案内するための反射板16とを備えるので、より一層効率的に、半球レンズ15にて散乱光Sを集光することができる。
【0086】
加えて、ガラス板18を透過したレーザー光Lが、生体組織11内に達しないままで反射板16及び半球レンズ15が配置された側に達してしまうことを阻止するための遮蔽板19を備えるので、表面反射によるレーザー光Lは遮蔽して除き、生体組織11から戻ってくる散乱光Sのみを半球レンズ15にて集光することができ、その結果、不要な信号の計測を抑制することができる。
【0087】
なお、レーザー血流計10によれば、血流だけでなく、心臓の動き、脈流及び血管運動を監視できるほか、これらの監視に基づき、自律神経系及び中枢神経系等の生理機能の動態の監視が可能である。
【0088】
また、本実施形態の場合、例えば、2mm以上4mm以下程度の半球状の生体組織を、血流の計測範囲とすることができる。
【0089】
さらに、センサ部110を、携帯電話やPHS等の携帯情報端末に搭載し、検出信号を無線で制御装置に送信することを可能に構成しても良い。
【0090】
また、遮蔽板19が生体組織11の表面に押圧される構成を説明したが、遮蔽板19が生体組織11内の血管領域11aの近傍まで差し込まれるようにしても良く、このようにすれば、血管領域11aに達しないレーザー光Lによる散乱光Sを検出してしまうことを抑制できる結果として、F(ω)を相対的により大きくすることができるので、より一層、計測を好適に行うことができる。
【0091】
<変形例1>
上記の第1の実施形態では、後方散乱型で、集光手段(半球レンズ15)を備えるタイプのレーザー血流計10を例示的に説明したが、変形例1では、後方散乱型で集光手段を備えない例について説明する。
【0092】
変形例1のレーザー血流計は、図示は省略するが、集光手段(半球レンズ15)を備えていない点で、上記のレーザー血流計10と異なり、その他の点ではレーザー血流計10と同様に構成されている。
【0093】
すなわち、変形例1のレーザー血流計は、生体組織にレーザー光を照射するレーザー光源(照射手段)12と、このレーザー光源12により照射されるレーザー光Lが生体組織11内で後方散乱することによって生じる散乱光を導光するピンホール(導光手段)17と、このピンホール17により導光された散乱光を検出するフォトダイオード(検出手段)13と、を備え、フォトダイオード13により検出される散乱光に基づいて血流を計測するレーザー血流計において、レーザー光源12、ピンホール17及びフォトダイオード13を収納した収納ケース110aを備え、この収納ケース110aの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織11の表面に略当接される当接面101は平面状に形成され、当接面101に略平行な経路上に、レーザー光源12、ピンホール17及びフォトダイオード13が、この順で略直線上に配列された構成となっている。
【0094】
従って、変形例1のレーザー血流計によれば、レーザー光源12、ピンホール17及びフォトダイオード13を収納したケース110aを備え、ケース110aの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織11の表面に略当接される当接面101は平面状に形成され、しかも、この当接面101に略平行な経路上に、レーザー光源12、ピンホール17及びフォトダイオード13が、この順で略直線状に配列されているので、センサ部110の寸法を増大させなくても、当接面101をより広く、しかも、より安定性の良いものとすることができる。よって、センサ部110を被験者に簡便に装着することができるとともに、振動によるノイズの影響を低減することができる。
【0095】
なお、変形例1のレーザー血流計は、集光手段としての半球レンズ15を備えていないため、第1の実施形態と比較して集光効率は低下するが、変形例1によっても、生体組織11からの散乱光Sを反射板16及びピンホール17を介してフォトダイオード13に導くことができる。
【0096】
〔第2の実施形態〕
次に、図5及び図6を参照して、本発明の第2の実施形態に係るレーザー血流計20について説明する。
【0097】
このレーザー血流計20は、以下で説明する点の他は上記の第1の実施形態のレーザー血流計10と同様であるので、レーザー血流計20の構成要素のうち、上記の第1の実施形態のレーザー血流計10と同様の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0098】
図5に示すように、第2の実施形態のレーザー血流計20の場合、フォトダイオード(検出手段)13を、生体組織11に対してレーザー光源12とは反対側に配置した状態で、前方散乱した散乱光Sをフォトダイオード13によって検出するような構成とされている。つまり、レーザー血流計20は、前方散乱型のレーザー血流計である。
【0099】
なお、レーザー血流計20の場合は、反射板14,16及び遮蔽板19は、不要であるので備えていない。
【0100】
第2の実施形態のレーザー血流計20は、例えば、生体組織を挟持する挟持部21を備えている。この挟持部21は、例えば、第1部分(生体組織に対し一方の側となる部分)21a及び第2部分(他方の側となる部分)21bからなる。
このうち、第1部分21aにはレーザー光源12が配置され、第2部分21bには半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13が配置されている。
【0101】
ここで、図6に示すように、第1部分21aと第2部分21bとは、例えば、ヒンジ機構22を介して相互に回動自在に結合されていて、このヒンジ機構22を軸として第1及び第2部分21a、21bを相対的に回動させることにより、第1及び第2部分21a、21bの間隔を狭めたり、或いは、逆に開いたりすることができるようになっている。なお、ヒンジ機構22は、第1及び第2部分21a、21bとは別体の構成要素としても良いし、或いは、第1及び第2部分21a、21bのそれぞれの一部分を組み合わせることによりヒンジ機構22が構成されていても良い。
【0102】
さらに、レーザー血流計20は、第1及び第2部分21a、21bの間隔が狭く、これら第1及び第2部分21a、21bによって生体組織(例えば耳たぶ)を挟持可能な第1状態と、同間隔が広く、これら第1及び第2部分21a、21bを生体組織から容易に取り外し可能な第2状態と、に変換させるための変換機構23を備えている。
【0103】
この変換機構23は、例えば、弾性部材23aと、弾性部材23aが係合された係合部23bと、からなる。このうち、弾性部材23aは、第1部分21aと第2部分21bとのうち一方(例えば第1部分21a)より突出するように設けられ、係合部23bは、他方(例えば第2部分21b)に設けられている。
【0104】
第1及び第2部分21a、21bが第1状態から第2状態或いは第2状態から第1状態に変化するのに伴い、係合部23bに対する弾性部材23a(の平面部231a)の係合状態が変化する。すなわち、弾性部材23aの平面部231aは、第1状態では係合部23bの第1平面部231bに、第2状態では係合部23bの第2平面部232bに、第1状態と第2状態との中間状態(図6の状態)では係合部23bの角部233bに、それぞれ係合する。
【0105】
ここで、第1状態及び第2状態では、係合部23bと弾性部材23aとは、各々の平面部どうし(平面部231aと第1平面部231b、或いは、平面部231aと第2平面部232b)で係合し合うので、これら第1状態及び第2状態は、それぞれ安定的な状態となる。
【0106】
特に、第1状態では、生体組織(例えば耳たぶ)を第1及び第2部分21a、21bで挟持した状態に維持され、例えば、センサ部110が生体組織11にぶら下がった状態にもできるようになっている。
【0107】
なお、第1状態と第2状態との中間状態の際に弾性部材23aが係合する角部233bは、ヒンジ機構22の回動中心からの距離が、第1平面部231b及び第2平面部232bよりも遠いので、該中間状態では第1状態或いは第2状態と比べて弾性部材23aの弾性変形量が増大し、従って、該中間状態は不安定な状態となり、中間状態からは、第1状態或いは第2状態に移行し易いようになっている。
【0108】
以上のような第2の実施形態のレーザー血流計20によれば、生体組織11を挟持する挟持部21を更に備えるので、生体に容易に装着した状態で使用することができる。
【0109】
なお、レーザー血流計20によれば、例えば、生体組織の厚みが1mm以上6mm以下程度の場合に、半径1mm以上3mm以下程度の範囲内の円柱状の生体組織内における血流の計測ができる。
【0110】
また、計測される血流を、レーザー光Lが透過される組織の体積で除算する事により、従来の前方散乱方式では出来なかった血流量の絶対値化が可能となる。この場合の単位は、例えば、ml/min/mm3である。
【0111】
<変形例2>
なお、上記の第2の実施形態においては、前方散乱型で、集光手段(半球レンズ15)を備えるタイプのレーザー血流計20を例示的に説明したが、変形例2では、前方散乱型で集光手段を備えない例について説明する。
【0112】
変形例2のレーザー血流計は、図示は省略するが、集光手段(半球レンズ15)を備えていない点で上記のレーザー血流計20と異なり、その他の点では、レーザー血流計20と同様に構成されている。
【0113】
すなわち、変形例2のレーザー血流計は、生体組織11にレーザー光Lを照射するレーザー光源(照射手段)12と、このレーザー光源12により照射されるレーザー光Lが生体組織11内で散乱することによって生じる散乱光Sを検出するフォトダイオード(検出手段)13と、を備え、フォトダイオード13により検出される散乱光Sに基づいて血流を計測するレーザー血流計において、フォトダイオード13を、生体組織11に対してレーザー光源12とは反対側に配置し、前方散乱した散乱光をフォトダイオード13によって検出するように構成されている。
【0114】
なお、上記の第1及び第2の実施形態においては、集光手段として半球レンズ15を例示したが、この例に限らず、集光手段は、例えば、ドーム型レンズ或いは凸レンズなど、集光可能な光学素子であれば何でも良い。
【0115】
また、上記の第1及び第2の実施形態、並びに、それらの変形例においては、導光手段としてピンホール17を例示したが、この例に限らず、導光手段は、例えば、光ファイバー或いは棒レンズなど、導光可能な光学素子であれば何でも良い。
【0116】
〔第3の実施形態〕
第3の実施形態では、本発明に係る生体情報監視システムの好適な一例について説明する。
【0117】
図7に示すように、本実施形態に係る生体情報監視システム30は、レーザー血流計による計測値として、生体(例えば人体31)における頭部31aの生体組織(例えば耳たぶの生体組織)と、四肢のいずれかの部位(例えば足31b)の生体組織と、の計測値をともに用いて生体情報の監視を行うように構成されている。
【0118】
なお、本実施形態の場合、例えば、耳たぶの生体組織の血流を計測するレーザー血流計としては上記第2の実施形態のレーザー血流計20を用い、足の生体組織の血流を計測するレーザー血流計としては上記第1の実施形態のレーザー血流計10を用いる。
【0119】
また、これらレーザー血流計10、20の制御装置40は、例えば、相互に共通のものであるとする。
【0120】
この制御装置40は、レーザー血流計10、20の各センサ部110からの検出信号の入力及びA/D変換を行う入力部41と、この入力部41にてA/D変換された検出信号に基づいて血流値の演算を行う演算装置42と、この演算装置42にて演算された血流値のデータを外部出力する出力部43とを備えている。
【0121】
このうち、演算装置42は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、PDA(Personal Digital Assistant)或いはPC(Personal Computer)等により構成され、血流値の演算やレーザー光源12の動作制御の他、後述する各種判定や警報の報知制御を行う。
【0122】
また、本実施形態の場合、生体情報監視システム30は、人体31の血液を体外循環させながら生体情報の監視を行うものであり、例えば、特に、人工透析を行うための透析治療器(人工透析装置)50を備え、該透析治療器50による人工透析を行いながら生体情報の監視を行うように構成されている。
【0123】
さらに、生体情報監視システム30は、演算装置42にて演算された血流値のデータのモニタリングを行うための生体監視モニター60を備えている。
【0124】
なお、制御装置40の出力部43は、有線通信又は無線通信により、データを透析治療器50及び生体監視モニター60に出力する。
【0125】
ここで、四肢の何れかの部位の生体組織の血流値と頭部の生体組織の血流値とは、アーチファクトノイズの影響がなければ相互に同期したものとなる。
【0126】
また、四肢の何れかの部位の生体組織の血流波形と頭部の生体組織の血流波形とも、アーチファクトノイズの影響がなければ相互に同期したものとなる。
【0127】
そこで、演算装置42は、例えば耳たぶの生体組織の血流値及び血流波形と、足の生体組織の血流値及び血流波形と、が相互に同期しているか否かを判定し、同期していないと判定した計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにする。ここで、演算装置42は、計測値取捨選択手段(同期判定手段を含む)として機能する。
【0128】
具体的には、例えば、図8に示すように、足の生体組織の血流値及び血流波形(図8(a))と、耳たぶの生体組織の血流値及び血流波形(図8(b))と、が同期している計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いる。なお、図8(a)と図8(b)とでは、一周期毎の血流波形がほぼ同期しているとともに、血流値の大きさ自体もほぼ同期している。
【0129】
しかし、例えば、図9に示すように、足の生体組織の血流値及び血流波形(図9(a))と、耳たぶの生体組織の血流値及び血流波形(図9(b))と、が同期していない計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにする。なお、、図9(a)と図9(b)とでは、一周期毎の血流波形が大きく異なっているとともに、血流値の大きさ自体も大きく異なっている。
【0130】
このようにして、演算装置42は、計測値の取捨選択を行う。
【0131】
また、血流波形は、各個人に応じて各々傾向がある。そこで、演算装置42は、血流波形の計測値を、各個人毎に予め記憶された基準値と比較することにより、血流波形が正常な計測によるものであるか否かを判定し、正常な計測によるものでないと判定した計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにする。これにより、判定の確度を向上させることができる。ここで、制御装置42は、基準値比較判定手段として機能する。
【0132】
また、制御装置42は、生体が重篤な状態であるか否かの判定も行うように構成されている。すなわち、制御装置42は、重篤状態判定手段を備える。
【0133】
ここで、生体が重篤な状態であるか否かの判定は、血流値の低下・上昇が血圧の低下・上昇に同期することを利用して、予め記録しておいた血流値の平均値と、計測される血流値とを随時比較することにより行う。すなわち、血流値が平均値と比較して一定値以上低下又は上昇した場合には、重篤な状態であると判定する。
【0134】
或いは、血圧の低下に伴って血流波形の伸展度(振幅)が低下することを利用し、予め記録しておいた血流波形の伸展度と、リアルタイムに導出されている血流波形の伸展度と、の比較を随時行う事でも、生体が重篤な状態であるか否かの判定が可能である。
【0135】
なお、血流値の低下又は上昇による判定と、血流波形の伸展度の低下による判定との何れか一方のみを行うようにしても良いし、或いは、両方を併用しても良く、併用する場合にはより確実な判定が可能となる。
【0136】
例えば、透析患者においては、透析開始時より30分〜1時間経過後からの血流値のパターンと血流波形の伸展度のパターンとを予め基準値として記録しておき、この基準値に対する血流値の低下量、血流波形の伸展度の低下量、及び、血流波形から導出できる心拍数の増加に基づいて、重篤状況を監視する。
【0137】
すなわち、例えば、血流波形の伸展度の低下と心拍数の逆数とを掛け合わせた指標が、該指標の基準値に対して一定割合だけ減少した場合に、警報を発するようにする。
【0138】
具体的には、例えば、10%減の場合には軽度の問題がある状態と判定し、その旨の警報を発する。また、20%減の場合には注意すべき状態と判定し、その旨の警報を発する。また、30%減の場合には危険な状態と判定し、その旨の警報を発する。さらに、40%減の場合には重篤な状態と判定し、その旨の警報を発する。
【0139】
なお、警報を発するのは、制御装置40、透析治療器50、生体監視モニター60の何れであっても良い。
【0140】
以上のような第3の実施形態によれば、上記第1及び第2の実施形態のレーザー血流計10,20を用いるので、これらレーザー血流計10,20のセンサ部110を簡便に被験者に装着し、アーチファクトノイズの影響を低減させて、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立かつ安定的に、しかも、長時間に亘って連続的に計測することができる。
【0141】
しかも、演算装置42は、頭部の生体組織の血流値及び血流波形と、四肢の何れかの部位の生体組織の血流値及び血流波形と、が相互に同期しているか否かの判定を行い、同期していないと判定した計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにするので、正常に計測された計測値のみを用いて監視を行うことができる。つまり、アーチファクトノイズの影響により相互の同期が得られないような計測値は除外して監視を行うので、アーチファクトノイズの影響を低減することができる。
【0142】
また、演算装置42は、血流値及び血流波形の計測値を予め記憶された基準値と比較することにより、生体が重篤な状態であるか否かを判定し、重篤な状態であると判定された場合に報知制御を行うので、本システムの使用者は、重篤な状態を容易に認識することができる。
【0143】
また、従来は、非観血式の血圧計を用いて生体情報の監視を行う手法が存在する。この従来の手法の場合、本実施形態の場合と同様に無侵襲ではあるが、本実施形態の場合とは異なり、連続して生体情報をモニターすることができない。また、従来、脈波形やパルスオキシメータを使って連続的に生体情報をモニターする方法もあるが、循環動態の急激な変化に対して応答性が遅く、且つ、波形の伸展度の変化が顕著に現れないので、血圧計の補助程度にしかならない。
【0144】
対して、本実施形態によれば、レーザー血流計10,20を用いることにより無侵襲でモニターを行うことができるため、患者にほとんど負担をかけないで済むのに加え、生体情報を連続的にモニターすることができ、重篤な状況を速やか且つ確実に判定することができる。つまり、従来の手法の場合よりも、重篤な状態の判定速度と確度を向上させることができる。
【0145】
なお、第3の実施形態の生体情報監視システムは、上記において説明した構成の他に、透析治療器50に対し、除水量の調整や透析温度の調整を指示する指令信号を出力したり、或いは、これらの調整を使用者に促すための警報を出力したりするための手段を備えていても良い。さらに、透析治療中の循環器動態の予測を行う手段を備えることとしても良い。
【0146】
また、上記の第3の実施形態では、本発明に係る生体情報監視システムの一例として、透析治療器50を備えるシステムについてのみ説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、輸血装置を備えるシステムのように、透析治療器以外の体外循環装置を備えるシステムであっても良い。
【0147】
或いは、これらの体外循環装置を備えないで、単に、制御装置40とセンサ部110とからなる監視システム(つまり、レーザー血流計10或いは20自体)であっても良い。
【0148】
また、本実施形態に係る生体情報監視システムによれば、血流だけでなく、心臓の動き、脈流及び血管運動を監視できるほか、これらの監視に基づき、自律神経系及び中枢神経系等の生理機能の動態の監視が可能であり、スポーツ選手の管理、宇宙医学、新生児の発達監視、小児診断、薬効の出始めタイミングの判断、動物実験等、その他の用途にも適用可能である。
【0149】
なお、本実施形態においては、頭部31aの生体組織の血流値を計測するレーザー血流計として第2の実施形態に係るレーザー血流計20を用いているが、レーザー血流計20に代えて、第1の実施形態に係るレーザー血流計10を用いることも可能である。この場合、レーザー血流計10の頭部31aへの装着を容易にするため、レーザー血流計10をヘッドバンド、ヘッドホン、キャップその他の頭部着用品に一体的に取付けることができる。これにより、レーザー血流計10の頭部31aへの装着及び頭部31aからの取り外しを容易に行うことができる。
【0150】
【発明の効果】
本発明によれば、アーチファクトノイズの影響を低減することができ、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に簡便かつ安定的に、長時間に亘って連続的に計測することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態のレーザー血流計の要部を示す模式的な断面図である。
【図2】第1の実施形態のレーザー血流計の要部を示す模式的な斜視図である。
【図3】第1の実施形態のレーザー血流計により検出される散乱光のパワースペクトラムを示す図である。
【図4】比較例のレーザー血流計により検出される散乱光のパワースペクトラムを示す図である。
【図5】本発明に係る第2の実施形態のレーザー血流計の要部を示す模式的な断面図である。
【図6】第2の実施形態のレーザー血流計の要部を示す模式的な正面図である。
【図7】第3の実施形態の生体情報監視システムを示す全体模式図である。
【図8】相互に同期が得られている場合の血流波形を示す図である。
【図9】相互に同期が得られていない場合の血流波形を示す図である。
【符号の説明】
10、20 レーザー血流計
12 レーザー光源(照射手段)
13 フォトダイオード(検出手段)
15 半球レンズ(集光手段)
110 ケース(収納ケース)
101 当接面
17 ピンホール(導光手段)
14 反射板(第1方向変更手段)
16 反射板(第2方向変更手段)
18 ガラス板(透過部)
19 遮蔽板(阻止部)
21 挟持部
30 生体情報監視システム
42 演算装置(計測値取捨選択手段、同期判定手段、基準値比較判定手段、重篤状態判定手段、報知手段)
50 透析治療器(人工透析装置)
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザー血流計及び生n体情報監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、生体組織に照射されたレーザー光が生体組織内で散乱することによって生じる散乱光のパワースペクトラムを検出することにより、生体組織内における血流を計測するレーザー血流計が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなレーザー血流計は、生体組織からの散乱光の回折現象を利用したスペックル干渉法により、血流を計測する(つまり演算により求める)ような構成となっている。
【0004】
ここで、スペックル干渉とは、このような血流計測に関していえば、生体組織に照射されたレーザー光が血液中の赤血球にて散乱されることにより生じる散乱光を、ある面で観察した時に得られる斑点状のノイズパターン(干渉模様)のことである。この干渉模様のパターンは、赤血球が移動するのに応じて変化する。
【0005】
レーザー血流計は、このような原理を利用したもので、上記の干渉模様が検出手段(例えばフォトダイオード)の検出面に現出するようにレーザー光の照射を行うことによって干渉模様を検出するとともに、この干渉模様におけるパターンの変化量と赤血球の移動量との相関に基づいて血流を計測すること、が可能に構成されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−45342号公報(第2−5頁、第1−2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レーザー血流計による血流計測は、そのセンサ部(レーザー光源及び検出手段を含む部分)を被験者に装着した状態で行われる。
【0008】
このため、血流計測を長時間に亘って連続的に行う場合には、被験者の体動や環境からの振動等に基づきアーチファクトノイズが発生する。
【0009】
このアーチファクトノイズは、散乱光のパワースペクトラムに比して極端に大きくなる場合も多く、従って、アーチファクトノイズが原因で適切な計測が実行できない場合も多かった。
【0010】
よって、血流及びそれと相関のある生体情報を長時間に亘り取得する必要のある監視システムにレーザー血流計を適用して、簡便に適切な計測を行うことは困難であった。
【0011】
また、頭部と四肢の血流の違いは経験的に知られていて、これらの血流を各々独立に計測することの重要性が指摘されているが、上記のようなアーチファクトノイズの影響から、従来は、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に、簡便かつ安定的に計測するための技術が存在しなかった。
【0012】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、アーチファクトノイズの影響を低減可能で、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に簡便かつ安定的に計測可能なレーザー血流計及び生体情報監視システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のレーザー血流計は、生体組織にレーザー光を照射する照射手段と、前記照射手段により照射されるレーザー光が生体組織内で散乱することによって生じる散乱光を検出する検出手段と、を備え、前記検出手段により検出される散乱光に基づいて血流を計測するレーザー血流計において、前記散乱光を集光して前記検出手段により検出させるための集光手段を備えることを特徴としている。
【0014】
本発明のレーザー血流計によれば、集光手段を備えるので、散乱光を集光でき、計測に必要とされる信号成分を増大させることができる。つまり、信号成分に対して相対的にアーチファクトノイズを低減させることができ、アーチファクトノイズの影響を低減することが可能となる。よって、アーチファクトノイズが原因で適切な計測が実行できないという問題の発生を抑制することができる。従って、血流及びそれと相関のある生体情報を長時間に亘り取得する必要のある生体情報監視システムにレーザー血流計を適用して簡便に適切な計測を行うこともできる。加えて、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に、簡便かつ安定的に計測することも容易になし得る。
【0015】
ここで、本発明のレーザー血流計においては、前記検出手段を生体組織に対して前記照射手段と同じ側に配置し、後方散乱した散乱光を前記検出手段により検出するように構成されていることを好ましい例とする。
【0016】
この場合、前記照射手段、前記集光手段及び前記検出手段を収納した収納ケースを備え、前記収納ケースの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織の表面に略当接される当接面は平面状に形成され、前記当接面と略平行な経路上に、前記照射手段、前記集光手段及び前記検出手段が、この順で配列されていることがより好ましく、このような構成とすることにより、当接面をより安定性の良いものとすることができ、計測の際におけるノイズの影響を低減することができる。
【0017】
また、本発明のレーザー血流計においては、前記集光手段による集光を前記検出手段に導光するための導光手段が、前記検出手段と集光手段との間に配置されていることが好ましい。
【0018】
さらに、前記照射手段からのレーザー光の向きを生体組織側に変更させるための第1方向変更手段と、生体組織からの散乱光の向きを前記集光手段側に変更させるための第2方向変更手段と、を備えることがより好ましい。
【0019】
加えて、本発明のレーザー血流計においては、前記当接面は、レーザー光を透過可能に構成された透過部を含んで構成され、当該レーザー血流計は、前記透過部を透過したレーザー光が、生体組織内に達しないままで前記第2方向変更手段及び前記集光手段が配置された側へ達してしまうことを阻止するための阻止部を備えることがより好ましい。
【0020】
或いは、本発明のレーザー血流計は、生体組織にレーザー光を照射する照射手段と、前記照射手段により照射されるレーザー光が生体組織内で後方散乱することによって生じる散乱光を導光する導光手段と、前記導光手段により導光された散乱光を検出する検出手段と、を備え、前記検出手段により検出される散乱光に基づいて血流量を計測するレーザー血流計において、前記照射手段、前記導光手段及び前記検出手段を収納した収納ケースを備え、前記収納ケースの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織の表面に略当接される当接面は平面状に形成され、前記当接面と略平行な経路上に、前記照射手段、前記導光手段及び前記検出手段が、この順で配列されていることを特徴としている。
【0021】
この場合、前記照射手段からのレーザー光の向きを生体組織側に変更させるための第1方向変更手段と、生体組織からの散乱光の向きを前記導光手段側に変更させるための第2方向変更手段と、を備えることが好ましい。
【0022】
さらに、前記当接面は、レーザー光を透過可能に構成された透過部を含んで構成され、前記透過部を透過したレーザー光が、生体組織内に達しないままで前記第2方向変更手段及び前記導光手段が配置された側へ達してしまうことを阻止するための阻止部を備えることがより好ましい。
【0023】
また、本発明のレーザー血流計においては、前記検出手段を、生体組織に対して前記照射手段とは反対側に配置し、前方散乱した散乱光を前記検出手段によって検出するように構成されていることも好ましい。
【0024】
或いは、本発明のレーザー血流計は、生体組織にレーザー光を照射する照射手段と、前記照射手段により照射されるレーザー光が生体組織内で散乱することによって生じる散乱光を検出する検出手段と、を備え、前記検出手段により検出される散乱光に基づいて血流を計測するレーザー血流計において、前記検出手段を、生体組織に対して前記照射手段とは反対側に配置し、前方散乱した散乱光を前記検出手段によって検出するように構成されていることを特徴としても良い。
【0025】
これら前方散乱型のレーザー血流計の場合、例えば、生体組織を挟持する挟持部を更に備え、前記挟持部を構成するうちで、計測の際に生体組織に対し一方の側となる部分には前記照射手段が配置され、他方の側となる部分には前記検出手段が配置されている構成とすることにより、例えば、生体に容易に装着した状態で使用することができる。
【0026】
また、本発明の生体情報監視システムは、生体組織に照射されるレーザー光が生体組織内で散乱することによって生じる散乱光に基づいて血流を計測するレーザー血流計を備え、前記レーザー血流計による計測値として、生体における頭部の生体組織と、四肢の何れかの部位の生体組織と、の計測値をともに用いて生体情報の監視を行うための生体情報監視システムであって、計測値として得られる血流値及び血流波形の取捨選択を行う計測値取捨選択手段を備え、前記計測値取捨選択手段は、頭部の生体組織の血流値及び血流波形と、四肢の何れかの部位の生体組織の血流値及び血流波形と、が相互に同期しているか否かを判定する同期判定手段を含み、前記同期判定手段により同期していないと判定される計測期間の計測値は、前記監視に用いないように構成されていることを特徴としている。
【0027】
本発明の生体情報監視システムによれば、計測値取捨選択手段を構成する同期判定手段により同期していないと判定される計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにするので、正常に計測された計測値のみを用いて監視を行うことができる。つまり、アーチファクトノイズの影響により相互の同期が得られないような計測値は除外して監視を行うので、アーチファクトノイズの影響を低減することができる。また、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に計測するような場合にも、簡便かつ安定的な計測が可能となる。
【0028】
本発明の生体情報監視システムにおいては、前記計測値取捨選択手段は、血流値及び血流波形の計測値を予め記憶された基準値と比較することにより、該血流値及び血流波形が正常な計測によるものであるか否かを判定する基準値比較判定手段を含み、前記基準値比較判定手段により正常な計測によるものでないと判定される計測期間の計測値は、前記監視に用いないように構成されていることが好ましい。この場合、計測値取捨選択手段を構成する基準値比較判定手段により正常な計測によるものでないと判定される計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにするので、計測値取捨選択手段による計測値の取捨選択を、より一層適切なものとすることができる。
【0029】
また、本発明の生体情報監視システムにおいては、生体が重篤な状態であるか否かを判定する重篤状態判定手段を備えることがより好ましい。この場合、重篤状態判定手段は、血流値及び血流波形の計測値を予め記憶された基準値と比較することにより、生体が重篤な状態であるか否かを判定するように構成されていることを好ましい一例とする。
【0030】
また、本発明の生体情報監視システムにおいては、前記重篤状態判定手段により重篤な状態であると判定された場合に、報知を行う報知手段を備えることも好ましい。
【0031】
また、本発明の生体情報監視システムは、生体の血液を体外循環させながら生体情報の監視を行うものであることが好ましい。
【0032】
この場合の生体情報監視システムは、人工透析を行うための人工透析装置を含んで構成され、前記人工透析装置による人工透析を行いながら前記生体情報の監視を行うように構成されていることを好ましい一例とする。
【0033】
また、本発明の生体情報監視システムが備えるレーザー血流計は、本発明のレーザー血流計であることが好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。
【0035】
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態では、本発明に係るレーザー血流計の好適な一例としての、後方散乱型のレーザー血流計について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1はレーザー血流計の縦断面図、図2はレーザー血流計の斜視図である。ただし、図1では後述する当接面101が下側、図2では当接面101が上側となっている。
【0036】
図1に示すように、本実施形態のレーザー血流計10は、生体組織11にレーザー光Lを照射するレーザー光源(照射手段)12と、このレーザー光源12より照射されるレーザー光Lが生体組織11内で散乱することによって生じる散乱光Sを検出するフォトダイオード(検出手段)13と、このフォトダイオード13により検出される散乱光Sのパワースペクトラムに基づいて血流を計測する(すなわち演算により血流を求める)演算装置(図示略)と、を備えている。
【0037】
なお、図1では、一部のレーザー光、散乱光にのみ符号を付している。
【0038】
本実施形態のレーザー血流計10は、フォトダイオード13を、生体組織11に対してレーザー光源12と同じ側に配置した状態で、後方散乱した散乱光Sをフォトダイオード13により検出するような構成とされている。つまり、レーザー血流計10は、後方散乱型のレーザー血流計である。
【0039】
本実施形態のレーザー血流計10は、例えば、レーザー光源12及びフォトダイオード13の他、後述する各構成要素をユニット化することにより構成されたセンサ部110と、演算装置を備える制御装置(図示略)と、が分割された分割構成をなしている。
【0040】
なお、この制御装置とセンサ部110とは、信号線120により相互に接続され、該信号線120を介して、センサ部110(のフォトダイオード13)からの検出信号が制御装置に送信される一方で、制御装置からの指令信号がレーザー光源12に送信されるようになっている。
【0041】
レーザー光源12は、例えば、レーザーダイオードからなり、例えば、波長500μm以上900μm以下程度の縦単一モードのレーザー光Lを照射する。
【0042】
本実施形態の場合、レーザー光源12は、例えば、血流の計測の際に生体組織11の表面に沿う方向にレーザー光Lを照射するように配置されている。
【0043】
このため、センサ部110は、レーザー光源12からのレーザー光Lを生体組織11側へと反射させるための反射板(第1方向変更手段)14を備えている。なお、この反射板14の反射面の面方向は、レーザー光源12からのレーザー光Lの照射方向に対し、例えば略45゜をなしている。
【0044】
また、センサ部110は、生体組織11からの散乱光Sを集光してフォトダイオード13により検出させる集光手段としての、例えば半球レンズ15を備えている。なお、この半球レンズ15の直径は、例えば、1mm以上6mm以下程度であることが挙げられる。
【0045】
この半球レンズ15は、例えば、その球形状部15aがフォトダイオード13(及び後述するピンホール17)側となる一方で、その平面状部15bがレーザー光源12側となるように配置されている。
【0046】
さらに、半球レンズ15は、その中心軸方向が、例えば、レーザー光源12からのレーザー照射方向と略一致するように配置されている。
【0047】
この半球レンズ15の球形状部15aには、該球形状部15aの頂部に形成された光導出部15cを除いて、反射膜が形成されている。
【0048】
従って、半球レンズ15内に平面状部15bより導入された散乱光Sは、反射膜にて反射することによって光導出部15cに集光されるようになっていて、このように集光された散乱光Sは、光導出部15cを介して、後述する導光手段としてのピンホール17に導出されるようになっている。
【0049】
なお、半球レンズ15の光導出部15cの直径は、例えば、ピンホール17の直径に合わせて、50μm以上100μm以下程度に設定することが挙げられる。
【0050】
また、センサ部110は、生体組織11からの散乱光Sを半球レンズ15側へと反射させるための反射板(第2方向変更手段)16を備えている。この反射板16の反射面の面方向は、半球レンズ15の中心軸方向に対し、例えば略45゜をなしている。
【0051】
ここで、反射板16,14は、例えば、各々矩形状に形成され、互いの面方向が略90゜をなすとともに、互いの一辺がほぼ接するように配置され、該一辺が、計測の際には生体組織11側に位置されるようになっている。
【0052】
このように反射板16を備えるため、半球レンズ15は、生体組織11から直接的に到達する散乱光Sに加えて、反射板16により反射された散乱光Sをも集光する。
【0053】
また、センサ部110は、半球レンズ15により集光された散乱光Sを、フォトダイオード13へと導光するための導光手段としての、例えばピンホール17を備えている。すなわち、集光手段(半球レンズ15)による集光を検出手段(フォトダイオード13)に導光するための導光手段(ピンホール17)を、該検出手段と集光手段との間に配置している。
【0054】
このピンホール17の直径は、光導出部15cの寸法に合わせて、例えば、直径を50μm以上100μm以下程度に設定すると良い。
【0055】
ここで、センサ部110は、その外形を構成するケース(収納ケース)110aを備え、該ケース110a内に、レーザー光源12、反射板14、16、半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13が収納されている。
【0056】
また、ケース110aの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織11の表面に略当接される当接面101は、例えば、平面状に形成されている。
【0057】
従って、計測の際には、センサ部110が、生体組織の表面に対し、安定性良く装着されるようになっている。
【0058】
また、レーザー光源12、半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13は、この順で、当接面101と略平行な直線状の経路(例えば半球レンズ15の中心軸に等しい)上に配列されている。
【0059】
このように、レーザー光源12、半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13が、それぞれ当接面101に沿うようになっているので、センサ部110が生体組織の表面に対し安定性良く装着されるような配置が、効率的に実現されている。
【0060】
ここで、図1及び図2に示すように、当接面101の一部は、透過部としての、例えばガラス板18により構成されている。なお、透過部は、ガラス板18に限らず、透明樹脂板であっても良く、レーザー光Lを透過可能な材質からなるものであればその他であっても良い。
【0061】
ガラス板(透過部)18は、レーザー光源12、反射板14、16及び半球レンズ15を外部からの衝撃より保護するための保護部材としての機能を備えるとともに、反射板14から生体組織11へのレーザー光L、並びに、生体組織11から反射板16及び半球レンズ15への散乱光Sの好適な透過を実現する。
【0062】
ここで、レーザー光Lが、生体組織11内に達しないで、ガラス板18と生体組織11の表面との間で反射を繰り返すことにより反射板16及び半球レンズ15が配置された側へ到達してしまうと、不都合が生じる。
【0063】
そこで、センサ部110は、このような表面反射によりレーザー光Lが反射板16及び半球レンズ15が配置された側へ到達してしまうことを阻止するための遮蔽板(阻止部)19を備えている。
【0064】
この遮蔽板19は、図1及び図2に示すように、例えば、ガラス板18を貫通してケース110aの表面より突出していて、計測の際には生体組織11の表面に押圧される。
【0065】
このように遮蔽板19を備えるので、表面反射によるレーザー光Lは遮蔽して除くことができる。よって、生体組織11から戻ってくる散乱光Sのみを半球レンズ15にて集光することができる。
【0066】
第1の実施形態のレーザー血流計10は、以上のように構成されている。
【0067】
なお、上記の構成のうち、特に、集光手段としての半球レンズ15、導光手段としてのピンホール17及び検出手段としてのフォトダイオード13により、トランスデューサーユニットが構成されている。
【0068】
次に、動作を説明する。
【0069】
先ず、血流の計測に際しては、レーザー血流計10のセンサ部110を、生体(例えば人体)の表面に装着する。この際、ガラス板18を有する当接面101を、血流計測が行われる生体組織の表面に当接させるとともに、例えばバンドなどによりセンサ部110を生体に固定する。
【0070】
次に、制御装置の制御下でレーザー光源12よりレーザー光Lが出力(照射)されると、このレーザー光Lは、反射板14にて反射され、ガラス板18を介して、生体組織11内に照射される。
【0071】
このレーザー光Lが生体組織11内で散乱することによって、散乱光Sが生じる。この散乱光Sの一部は、生体組織11内よりセンサ部110側へと後方散乱する。このように後方散乱した散乱光Sは、ガラス板18を介して、直接半球レンズ15内に入射するか、又は、反射板16にて反射後に半球レンズ15内に入射する。
【0072】
ここで、表面反射によるレーザー光Lは遮蔽板19により除かれるので、生体組織11から戻ってくる散乱光S(後方散乱光)のみを半球レンズ15にて集光することができる。
【0073】
このように半球レンズ15にて集光された散乱光Sは、ピンホール17を介して、フォトダイオード13により検出される。
【0074】
ここで、スペックル干渉によるドップラーシフト現象により、フォトダイオード13の検出面上には、散乱光Sの干渉模様が現出し、この干渉模様をフォトダイオード13にて検出することとなる。この干渉模様のパターンは、赤血球の移動に応じて変化するので、このパターンの変化量により血流を計測することができる。
【0075】
すなわち、後方散乱した散乱光Sのうち、移動する赤血球での散乱により生じた散乱光が光電変換されると、交流電流となり、この交流電流成分により血流を計測することができる。
【0076】
ここで、この量をパワースペクトラムに置き換えると、例えば図3に示すようになる。他方、図4には、比較例として、従来のレーザー血流計により検出されるパワースペクトラムを示す。これら図3及び図4の比較から、本実施形態のレーザー血流計10の場合には、従来のレーザー血流計と比べてパワースペクトラムが増大していることが分かる。
【0077】
これは、本実施形態のレーザー血流計10の場合は、集光手段としての半球レンズ15を備え、この半球レンズ15により散乱光Sを集光、すなわち、空間的に積分していることにより、実質的に血流の計測範囲が広がるためである。
【0078】
なお、後方散乱した散乱光Sのうち、静止した組織及び静止した赤血球での散乱により生じた散乱光が光電変換されると、直流電流となる。
【0079】
これらの散乱光の関係をパワースペクトラムとして表すと以下の(1)式となる。
P=F(ω)+N(ω)+I(t)・・・(1)
ここで、
P=パワースペクトラム
F(ω)=移動している赤血球での散乱で生じた散乱光の平均周波数のパワー
N(ω)=光源のノイズ並び光電変換器の量子ノイズのパワー
I(t)=静止した組織と静止した赤血球の散乱光の光量
である。
【0080】
なお、図1に示すように、動脈及び静脈は、生体組織11の表面より奥の血管領域11aに位置している。従って、この血管領域11aまで到達したレーザー光Lが、血管領域11aの赤血球にて後方散乱することにより生じた散乱光Sだけが、F(ω)に寄与する。
【0081】
上記のような第1の実施形態のレーザー血流計10によれば、集光手段としての半球レンズ15を備えるので、散乱光Sを集光でき、計測に必要とされる信号成分であるF(ω)を増大させることができる。つまり、信号成分F(ω)に対して相対的にアーチファクトノイズを低減させることができ、アーチファクトノイズの影響を低減することが可能となる。
【0082】
さらに、集光手段としての半球レンズ15によって散乱光Sを集光することは、生体組織11内における血流の計測範囲を増大させることにもなる。
【0083】
また、レーザー光源12、半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13を収納したケース110aを備え、ケース110aの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織11の表面に略当接される当接面101は平面状に形成され、しかも、この当接面101に略平行な経路上に、レーザー光源12、半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13が、この順で略直線状に配列されているので、センサ部110の寸法を増大させなくても、当接面101をより広く、しかも、より安定性の良いものとすることができる。よって、センサ部110を被験者に簡便に装着することができるとともに、振動によるノイズの影響を低減することができる。
【0084】
よって、アーチファクトノイズが原因で適切な計測が実行できないという問題の発生を抑制することができる。従って、血流及びそれと相関のある生体情報を長時間に亘り取得する必要のある監視システムにレーザー血流計10を適用して簡便に適切な計測を行うこともできる。加えて、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に、簡便かつ安定的に計測することも容易になし得る。
【0085】
また、レーザー光源12からのレーザー光Lの向きを変えて生体組織11側に案内するための反射板14と、生体組織11からの散乱光Sの向きを変えて半球レンズ15側に案内するための反射板16とを備えるので、より一層効率的に、半球レンズ15にて散乱光Sを集光することができる。
【0086】
加えて、ガラス板18を透過したレーザー光Lが、生体組織11内に達しないままで反射板16及び半球レンズ15が配置された側に達してしまうことを阻止するための遮蔽板19を備えるので、表面反射によるレーザー光Lは遮蔽して除き、生体組織11から戻ってくる散乱光Sのみを半球レンズ15にて集光することができ、その結果、不要な信号の計測を抑制することができる。
【0087】
なお、レーザー血流計10によれば、血流だけでなく、心臓の動き、脈流及び血管運動を監視できるほか、これらの監視に基づき、自律神経系及び中枢神経系等の生理機能の動態の監視が可能である。
【0088】
また、本実施形態の場合、例えば、2mm以上4mm以下程度の半球状の生体組織を、血流の計測範囲とすることができる。
【0089】
さらに、センサ部110を、携帯電話やPHS等の携帯情報端末に搭載し、検出信号を無線で制御装置に送信することを可能に構成しても良い。
【0090】
また、遮蔽板19が生体組織11の表面に押圧される構成を説明したが、遮蔽板19が生体組織11内の血管領域11aの近傍まで差し込まれるようにしても良く、このようにすれば、血管領域11aに達しないレーザー光Lによる散乱光Sを検出してしまうことを抑制できる結果として、F(ω)を相対的により大きくすることができるので、より一層、計測を好適に行うことができる。
【0091】
<変形例1>
上記の第1の実施形態では、後方散乱型で、集光手段(半球レンズ15)を備えるタイプのレーザー血流計10を例示的に説明したが、変形例1では、後方散乱型で集光手段を備えない例について説明する。
【0092】
変形例1のレーザー血流計は、図示は省略するが、集光手段(半球レンズ15)を備えていない点で、上記のレーザー血流計10と異なり、その他の点ではレーザー血流計10と同様に構成されている。
【0093】
すなわち、変形例1のレーザー血流計は、生体組織にレーザー光を照射するレーザー光源(照射手段)12と、このレーザー光源12により照射されるレーザー光Lが生体組織11内で後方散乱することによって生じる散乱光を導光するピンホール(導光手段)17と、このピンホール17により導光された散乱光を検出するフォトダイオード(検出手段)13と、を備え、フォトダイオード13により検出される散乱光に基づいて血流を計測するレーザー血流計において、レーザー光源12、ピンホール17及びフォトダイオード13を収納した収納ケース110aを備え、この収納ケース110aの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織11の表面に略当接される当接面101は平面状に形成され、当接面101に略平行な経路上に、レーザー光源12、ピンホール17及びフォトダイオード13が、この順で略直線上に配列された構成となっている。
【0094】
従って、変形例1のレーザー血流計によれば、レーザー光源12、ピンホール17及びフォトダイオード13を収納したケース110aを備え、ケース110aの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織11の表面に略当接される当接面101は平面状に形成され、しかも、この当接面101に略平行な経路上に、レーザー光源12、ピンホール17及びフォトダイオード13が、この順で略直線状に配列されているので、センサ部110の寸法を増大させなくても、当接面101をより広く、しかも、より安定性の良いものとすることができる。よって、センサ部110を被験者に簡便に装着することができるとともに、振動によるノイズの影響を低減することができる。
【0095】
なお、変形例1のレーザー血流計は、集光手段としての半球レンズ15を備えていないため、第1の実施形態と比較して集光効率は低下するが、変形例1によっても、生体組織11からの散乱光Sを反射板16及びピンホール17を介してフォトダイオード13に導くことができる。
【0096】
〔第2の実施形態〕
次に、図5及び図6を参照して、本発明の第2の実施形態に係るレーザー血流計20について説明する。
【0097】
このレーザー血流計20は、以下で説明する点の他は上記の第1の実施形態のレーザー血流計10と同様であるので、レーザー血流計20の構成要素のうち、上記の第1の実施形態のレーザー血流計10と同様の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0098】
図5に示すように、第2の実施形態のレーザー血流計20の場合、フォトダイオード(検出手段)13を、生体組織11に対してレーザー光源12とは反対側に配置した状態で、前方散乱した散乱光Sをフォトダイオード13によって検出するような構成とされている。つまり、レーザー血流計20は、前方散乱型のレーザー血流計である。
【0099】
なお、レーザー血流計20の場合は、反射板14,16及び遮蔽板19は、不要であるので備えていない。
【0100】
第2の実施形態のレーザー血流計20は、例えば、生体組織を挟持する挟持部21を備えている。この挟持部21は、例えば、第1部分(生体組織に対し一方の側となる部分)21a及び第2部分(他方の側となる部分)21bからなる。
このうち、第1部分21aにはレーザー光源12が配置され、第2部分21bには半球レンズ15、ピンホール17及びフォトダイオード13が配置されている。
【0101】
ここで、図6に示すように、第1部分21aと第2部分21bとは、例えば、ヒンジ機構22を介して相互に回動自在に結合されていて、このヒンジ機構22を軸として第1及び第2部分21a、21bを相対的に回動させることにより、第1及び第2部分21a、21bの間隔を狭めたり、或いは、逆に開いたりすることができるようになっている。なお、ヒンジ機構22は、第1及び第2部分21a、21bとは別体の構成要素としても良いし、或いは、第1及び第2部分21a、21bのそれぞれの一部分を組み合わせることによりヒンジ機構22が構成されていても良い。
【0102】
さらに、レーザー血流計20は、第1及び第2部分21a、21bの間隔が狭く、これら第1及び第2部分21a、21bによって生体組織(例えば耳たぶ)を挟持可能な第1状態と、同間隔が広く、これら第1及び第2部分21a、21bを生体組織から容易に取り外し可能な第2状態と、に変換させるための変換機構23を備えている。
【0103】
この変換機構23は、例えば、弾性部材23aと、弾性部材23aが係合された係合部23bと、からなる。このうち、弾性部材23aは、第1部分21aと第2部分21bとのうち一方(例えば第1部分21a)より突出するように設けられ、係合部23bは、他方(例えば第2部分21b)に設けられている。
【0104】
第1及び第2部分21a、21bが第1状態から第2状態或いは第2状態から第1状態に変化するのに伴い、係合部23bに対する弾性部材23a(の平面部231a)の係合状態が変化する。すなわち、弾性部材23aの平面部231aは、第1状態では係合部23bの第1平面部231bに、第2状態では係合部23bの第2平面部232bに、第1状態と第2状態との中間状態(図6の状態)では係合部23bの角部233bに、それぞれ係合する。
【0105】
ここで、第1状態及び第2状態では、係合部23bと弾性部材23aとは、各々の平面部どうし(平面部231aと第1平面部231b、或いは、平面部231aと第2平面部232b)で係合し合うので、これら第1状態及び第2状態は、それぞれ安定的な状態となる。
【0106】
特に、第1状態では、生体組織(例えば耳たぶ)を第1及び第2部分21a、21bで挟持した状態に維持され、例えば、センサ部110が生体組織11にぶら下がった状態にもできるようになっている。
【0107】
なお、第1状態と第2状態との中間状態の際に弾性部材23aが係合する角部233bは、ヒンジ機構22の回動中心からの距離が、第1平面部231b及び第2平面部232bよりも遠いので、該中間状態では第1状態或いは第2状態と比べて弾性部材23aの弾性変形量が増大し、従って、該中間状態は不安定な状態となり、中間状態からは、第1状態或いは第2状態に移行し易いようになっている。
【0108】
以上のような第2の実施形態のレーザー血流計20によれば、生体組織11を挟持する挟持部21を更に備えるので、生体に容易に装着した状態で使用することができる。
【0109】
なお、レーザー血流計20によれば、例えば、生体組織の厚みが1mm以上6mm以下程度の場合に、半径1mm以上3mm以下程度の範囲内の円柱状の生体組織内における血流の計測ができる。
【0110】
また、計測される血流を、レーザー光Lが透過される組織の体積で除算する事により、従来の前方散乱方式では出来なかった血流量の絶対値化が可能となる。この場合の単位は、例えば、ml/min/mm3である。
【0111】
<変形例2>
なお、上記の第2の実施形態においては、前方散乱型で、集光手段(半球レンズ15)を備えるタイプのレーザー血流計20を例示的に説明したが、変形例2では、前方散乱型で集光手段を備えない例について説明する。
【0112】
変形例2のレーザー血流計は、図示は省略するが、集光手段(半球レンズ15)を備えていない点で上記のレーザー血流計20と異なり、その他の点では、レーザー血流計20と同様に構成されている。
【0113】
すなわち、変形例2のレーザー血流計は、生体組織11にレーザー光Lを照射するレーザー光源(照射手段)12と、このレーザー光源12により照射されるレーザー光Lが生体組織11内で散乱することによって生じる散乱光Sを検出するフォトダイオード(検出手段)13と、を備え、フォトダイオード13により検出される散乱光Sに基づいて血流を計測するレーザー血流計において、フォトダイオード13を、生体組織11に対してレーザー光源12とは反対側に配置し、前方散乱した散乱光をフォトダイオード13によって検出するように構成されている。
【0114】
なお、上記の第1及び第2の実施形態においては、集光手段として半球レンズ15を例示したが、この例に限らず、集光手段は、例えば、ドーム型レンズ或いは凸レンズなど、集光可能な光学素子であれば何でも良い。
【0115】
また、上記の第1及び第2の実施形態、並びに、それらの変形例においては、導光手段としてピンホール17を例示したが、この例に限らず、導光手段は、例えば、光ファイバー或いは棒レンズなど、導光可能な光学素子であれば何でも良い。
【0116】
〔第3の実施形態〕
第3の実施形態では、本発明に係る生体情報監視システムの好適な一例について説明する。
【0117】
図7に示すように、本実施形態に係る生体情報監視システム30は、レーザー血流計による計測値として、生体(例えば人体31)における頭部31aの生体組織(例えば耳たぶの生体組織)と、四肢のいずれかの部位(例えば足31b)の生体組織と、の計測値をともに用いて生体情報の監視を行うように構成されている。
【0118】
なお、本実施形態の場合、例えば、耳たぶの生体組織の血流を計測するレーザー血流計としては上記第2の実施形態のレーザー血流計20を用い、足の生体組織の血流を計測するレーザー血流計としては上記第1の実施形態のレーザー血流計10を用いる。
【0119】
また、これらレーザー血流計10、20の制御装置40は、例えば、相互に共通のものであるとする。
【0120】
この制御装置40は、レーザー血流計10、20の各センサ部110からの検出信号の入力及びA/D変換を行う入力部41と、この入力部41にてA/D変換された検出信号に基づいて血流値の演算を行う演算装置42と、この演算装置42にて演算された血流値のデータを外部出力する出力部43とを備えている。
【0121】
このうち、演算装置42は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、PDA(Personal Digital Assistant)或いはPC(Personal Computer)等により構成され、血流値の演算やレーザー光源12の動作制御の他、後述する各種判定や警報の報知制御を行う。
【0122】
また、本実施形態の場合、生体情報監視システム30は、人体31の血液を体外循環させながら生体情報の監視を行うものであり、例えば、特に、人工透析を行うための透析治療器(人工透析装置)50を備え、該透析治療器50による人工透析を行いながら生体情報の監視を行うように構成されている。
【0123】
さらに、生体情報監視システム30は、演算装置42にて演算された血流値のデータのモニタリングを行うための生体監視モニター60を備えている。
【0124】
なお、制御装置40の出力部43は、有線通信又は無線通信により、データを透析治療器50及び生体監視モニター60に出力する。
【0125】
ここで、四肢の何れかの部位の生体組織の血流値と頭部の生体組織の血流値とは、アーチファクトノイズの影響がなければ相互に同期したものとなる。
【0126】
また、四肢の何れかの部位の生体組織の血流波形と頭部の生体組織の血流波形とも、アーチファクトノイズの影響がなければ相互に同期したものとなる。
【0127】
そこで、演算装置42は、例えば耳たぶの生体組織の血流値及び血流波形と、足の生体組織の血流値及び血流波形と、が相互に同期しているか否かを判定し、同期していないと判定した計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにする。ここで、演算装置42は、計測値取捨選択手段(同期判定手段を含む)として機能する。
【0128】
具体的には、例えば、図8に示すように、足の生体組織の血流値及び血流波形(図8(a))と、耳たぶの生体組織の血流値及び血流波形(図8(b))と、が同期している計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いる。なお、図8(a)と図8(b)とでは、一周期毎の血流波形がほぼ同期しているとともに、血流値の大きさ自体もほぼ同期している。
【0129】
しかし、例えば、図9に示すように、足の生体組織の血流値及び血流波形(図9(a))と、耳たぶの生体組織の血流値及び血流波形(図9(b))と、が同期していない計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにする。なお、、図9(a)と図9(b)とでは、一周期毎の血流波形が大きく異なっているとともに、血流値の大きさ自体も大きく異なっている。
【0130】
このようにして、演算装置42は、計測値の取捨選択を行う。
【0131】
また、血流波形は、各個人に応じて各々傾向がある。そこで、演算装置42は、血流波形の計測値を、各個人毎に予め記憶された基準値と比較することにより、血流波形が正常な計測によるものであるか否かを判定し、正常な計測によるものでないと判定した計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにする。これにより、判定の確度を向上させることができる。ここで、制御装置42は、基準値比較判定手段として機能する。
【0132】
また、制御装置42は、生体が重篤な状態であるか否かの判定も行うように構成されている。すなわち、制御装置42は、重篤状態判定手段を備える。
【0133】
ここで、生体が重篤な状態であるか否かの判定は、血流値の低下・上昇が血圧の低下・上昇に同期することを利用して、予め記録しておいた血流値の平均値と、計測される血流値とを随時比較することにより行う。すなわち、血流値が平均値と比較して一定値以上低下又は上昇した場合には、重篤な状態であると判定する。
【0134】
或いは、血圧の低下に伴って血流波形の伸展度(振幅)が低下することを利用し、予め記録しておいた血流波形の伸展度と、リアルタイムに導出されている血流波形の伸展度と、の比較を随時行う事でも、生体が重篤な状態であるか否かの判定が可能である。
【0135】
なお、血流値の低下又は上昇による判定と、血流波形の伸展度の低下による判定との何れか一方のみを行うようにしても良いし、或いは、両方を併用しても良く、併用する場合にはより確実な判定が可能となる。
【0136】
例えば、透析患者においては、透析開始時より30分〜1時間経過後からの血流値のパターンと血流波形の伸展度のパターンとを予め基準値として記録しておき、この基準値に対する血流値の低下量、血流波形の伸展度の低下量、及び、血流波形から導出できる心拍数の増加に基づいて、重篤状況を監視する。
【0137】
すなわち、例えば、血流波形の伸展度の低下と心拍数の逆数とを掛け合わせた指標が、該指標の基準値に対して一定割合だけ減少した場合に、警報を発するようにする。
【0138】
具体的には、例えば、10%減の場合には軽度の問題がある状態と判定し、その旨の警報を発する。また、20%減の場合には注意すべき状態と判定し、その旨の警報を発する。また、30%減の場合には危険な状態と判定し、その旨の警報を発する。さらに、40%減の場合には重篤な状態と判定し、その旨の警報を発する。
【0139】
なお、警報を発するのは、制御装置40、透析治療器50、生体監視モニター60の何れであっても良い。
【0140】
以上のような第3の実施形態によれば、上記第1及び第2の実施形態のレーザー血流計10,20を用いるので、これらレーザー血流計10,20のセンサ部110を簡便に被験者に装着し、アーチファクトノイズの影響を低減させて、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立かつ安定的に、しかも、長時間に亘って連続的に計測することができる。
【0141】
しかも、演算装置42は、頭部の生体組織の血流値及び血流波形と、四肢の何れかの部位の生体組織の血流値及び血流波形と、が相互に同期しているか否かの判定を行い、同期していないと判定した計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにするので、正常に計測された計測値のみを用いて監視を行うことができる。つまり、アーチファクトノイズの影響により相互の同期が得られないような計測値は除外して監視を行うので、アーチファクトノイズの影響を低減することができる。
【0142】
また、演算装置42は、血流値及び血流波形の計測値を予め記憶された基準値と比較することにより、生体が重篤な状態であるか否かを判定し、重篤な状態であると判定された場合に報知制御を行うので、本システムの使用者は、重篤な状態を容易に認識することができる。
【0143】
また、従来は、非観血式の血圧計を用いて生体情報の監視を行う手法が存在する。この従来の手法の場合、本実施形態の場合と同様に無侵襲ではあるが、本実施形態の場合とは異なり、連続して生体情報をモニターすることができない。また、従来、脈波形やパルスオキシメータを使って連続的に生体情報をモニターする方法もあるが、循環動態の急激な変化に対して応答性が遅く、且つ、波形の伸展度の変化が顕著に現れないので、血圧計の補助程度にしかならない。
【0144】
対して、本実施形態によれば、レーザー血流計10,20を用いることにより無侵襲でモニターを行うことができるため、患者にほとんど負担をかけないで済むのに加え、生体情報を連続的にモニターすることができ、重篤な状況を速やか且つ確実に判定することができる。つまり、従来の手法の場合よりも、重篤な状態の判定速度と確度を向上させることができる。
【0145】
なお、第3の実施形態の生体情報監視システムは、上記において説明した構成の他に、透析治療器50に対し、除水量の調整や透析温度の調整を指示する指令信号を出力したり、或いは、これらの調整を使用者に促すための警報を出力したりするための手段を備えていても良い。さらに、透析治療中の循環器動態の予測を行う手段を備えることとしても良い。
【0146】
また、上記の第3の実施形態では、本発明に係る生体情報監視システムの一例として、透析治療器50を備えるシステムについてのみ説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、輸血装置を備えるシステムのように、透析治療器以外の体外循環装置を備えるシステムであっても良い。
【0147】
或いは、これらの体外循環装置を備えないで、単に、制御装置40とセンサ部110とからなる監視システム(つまり、レーザー血流計10或いは20自体)であっても良い。
【0148】
また、本実施形態に係る生体情報監視システムによれば、血流だけでなく、心臓の動き、脈流及び血管運動を監視できるほか、これらの監視に基づき、自律神経系及び中枢神経系等の生理機能の動態の監視が可能であり、スポーツ選手の管理、宇宙医学、新生児の発達監視、小児診断、薬効の出始めタイミングの判断、動物実験等、その他の用途にも適用可能である。
【0149】
なお、本実施形態においては、頭部31aの生体組織の血流値を計測するレーザー血流計として第2の実施形態に係るレーザー血流計20を用いているが、レーザー血流計20に代えて、第1の実施形態に係るレーザー血流計10を用いることも可能である。この場合、レーザー血流計10の頭部31aへの装着を容易にするため、レーザー血流計10をヘッドバンド、ヘッドホン、キャップその他の頭部着用品に一体的に取付けることができる。これにより、レーザー血流計10の頭部31aへの装着及び頭部31aからの取り外しを容易に行うことができる。
【0150】
【発明の効果】
本発明によれば、アーチファクトノイズの影響を低減することができ、頭部の血流と四肢の血流とを各々独立に簡便かつ安定的に、長時間に亘って連続的に計測することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態のレーザー血流計の要部を示す模式的な断面図である。
【図2】第1の実施形態のレーザー血流計の要部を示す模式的な斜視図である。
【図3】第1の実施形態のレーザー血流計により検出される散乱光のパワースペクトラムを示す図である。
【図4】比較例のレーザー血流計により検出される散乱光のパワースペクトラムを示す図である。
【図5】本発明に係る第2の実施形態のレーザー血流計の要部を示す模式的な断面図である。
【図6】第2の実施形態のレーザー血流計の要部を示す模式的な正面図である。
【図7】第3の実施形態の生体情報監視システムを示す全体模式図である。
【図8】相互に同期が得られている場合の血流波形を示す図である。
【図9】相互に同期が得られていない場合の血流波形を示す図である。
【符号の説明】
10、20 レーザー血流計
12 レーザー光源(照射手段)
13 フォトダイオード(検出手段)
15 半球レンズ(集光手段)
110 ケース(収納ケース)
101 当接面
17 ピンホール(導光手段)
14 反射板(第1方向変更手段)
16 反射板(第2方向変更手段)
18 ガラス板(透過部)
19 遮蔽板(阻止部)
21 挟持部
30 生体情報監視システム
42 演算装置(計測値取捨選択手段、同期判定手段、基準値比較判定手段、重篤状態判定手段、報知手段)
50 透析治療器(人工透析装置)
Claims (20)
- 生体組織にレーザー光を照射する照射手段と、
前記照射手段により照射されるレーザー光が生体組織内で散乱することによって生じる散乱光を検出する検出手段と、
を備え、
前記検出手段により検出される散乱光に基づいて血流を計測するレーザー血流計において、
前記散乱光を集光して前記検出手段により検出させるための集光手段を備えることを特徴とするレーザー血流計。 - 前記検出手段を生体組織に対して前記照射手段と同じ側に配置し、後方散乱した散乱光を前記検出手段により検出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザー血流計。
- 前記照射手段、前記集光手段及び前記検出手段を収納した収納ケースを備え、
前記収納ケースの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織の表面に略当接される当接面は平面状に形成され、
前記当接面と略平行な経路上に、前記照射手段、前記集光手段及び前記検出手段が、この順で配列されていることを特徴とする請求項2に記載のレーザー血流計。 - 前記集光手段による集光を前記検出手段に導光するための導光手段が、前記検出手段と集光手段との間に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のレーザー血流計。
- 前記照射手段からのレーザー光の向きを生体組織側に変更させるための第1方向変更手段と、
生体組織からの散乱光の向きを前記集光手段側に変更させるための第2方向変更手段と、
を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載のレーザー血流計。 - 前記当接面は、レーザー光を透過可能に構成された透過部を含んで構成され、
当該レーザー血流計は、
前記透過部を透過したレーザー光が、生体組織内に達しないままで前記第2方向変更手段及び前記集光手段が配置された側へ達してしまうことを阻止するための阻止部を備えることを特徴とする請求項5に記載のレーザー血流計。 - 生体組織にレーザー光を照射する照射手段と、
前記照射手段により照射されるレーザー光が生体組織内で後方散乱することによって生じる散乱光を導光する導光手段と、
前記導光手段により導光された散乱光を検出する検出手段と、
を備え、
前記検出手段により検出される散乱光に基づいて血流量を計測するレーザー血流計において、
前記照射手段、前記導光手段及び前記検出手段を収納した収納ケースを備え、
前記収納ケースの外周面を構成するうちで、計測の際に生体組織の表面に略当接される当接面は平面状に形成され、
前記当接面と略平行な経路上に、前記照射手段、前記導光手段及び前記検出手段が、この順で配列されていることを特徴とするレーザー血流計。 - 前記照射手段からのレーザー光の向きを生体組織側に変更させるための第1方向変更手段と、
生体組織からの散乱光の向きを前記導光手段側に変更させるための第2方向変更手段と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載のレーザー血流計。 - 前記当接面は、レーザー光を透過可能に構成された透過部を含んで構成され、
前記透過部を透過したレーザー光が、生体組織内に達しないままで前記第2方向変更手段及び前記導光手段が配置された側へ達してしまうことを阻止するための阻止部を備えることを特徴とする請求項8に記載のレーザー血流計。 - 前記検出手段を、生体組織に対して前記照射手段とは反対側に配置し、前方散乱した散乱光を前記検出手段によって検出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザー血流計。
- 生体組織にレーザー光を照射する照射手段と、
前記照射手段により照射されるレーザー光が生体組織内で散乱することによって生じる散乱光を検出する検出手段と、
を備え、
前記検出手段により検出される散乱光に基づいて血流を計測するレーザー血流計において、
前記検出手段を、生体組織に対して前記照射手段とは反対側に配置し、前方散乱した散乱光を前記検出手段によって検出するように構成されていることを特徴とするレーザー血流計。 - 生体組織を挟持する挟持部を更に備え、
前記挟持部を構成するうちで、計測の際に生体組織に対し一方の側となる部分には前記照射手段が配置され、他方の側となる部分には前記検出手段が配置されていることを特徴とする請求項10又は11に記載のレーザー血流計。 - 生体組織に照射されるレーザー光が生体組織内で散乱することによって生じる散乱光に基づいて血流を計測するレーザー血流計を備え、
前記レーザー血流計による計測値として、生体における頭部の生体組織と、四肢の何れかの部位の生体組織と、の計測値をともに用いて生体情報の監視を行うための生体情報監視システムであって、
計測値として得られる血流値及び血流波形の取捨選択を行う計測値取捨選択手段を備え、
前記計測値取捨選択手段は、
頭部の生体組織の血流値及び血流波形と、四肢の何れかの部位の生体組織の血流値及び血流波形と、が相互に同期しているか否かを判定する同期判定手段を含み、
前記同期判定手段により同期していないと判定される計測期間の計測値は、前記監視に用いないように構成されていることを特徴とする生体情報監視システム。 - 前記計測値取捨選択手段は、
血流値及び血流波形の計測値を予め記憶された基準値と比較することにより、該血流値及び血流波形が正常な計測によるものであるか否かを判定する基準値比較判定手段を含み、
前記基準値比較判定手段により正常な計測によるものでないと判定される計測期間の計測値は、前記監視に用いないように構成されていることを特徴とする請求項13に記載の生体情報監視システム。 - 生体が重篤な状態であるか否かを判定する重篤状態判定手段を備えることを特徴とする請求項13又は14に記載の生体情報監視システム。
- 前記重篤状態判定手段は、
血流値及び血流波形の計測値を予め記憶された基準値と比較することにより、生体が重篤な状態であるか否かを判定するように構成されていることを特徴とする請求項15に記載の生体情報監視システム。 - 前記重篤状態判定手段により重篤な状態であると判定された場合に、報知を行う報知手段を備えることを特徴とする請求項15又は16に記載の生体情報監視システム。
- 当該生体情報監視システムは、
生体の血液を体外循環させながら生体情報の監視を行うものであることを特徴とする請求項13乃至17のいずれか一項に記載の生体情報監視システム。 - 当該生体情報監視システムは、
人工透析を行うための人工透析装置を含んで構成され、
前記人工透析装置による人工透析を行いながら前記生体情報の監視を行うように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の生体情報監視システム。 - 前記レーザー血流計として、
請求項1乃至12のいずれか一項に記載のレーザー血流計を備えることを特徴とする請求項13乃至19の生体情報監視システム。
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