JP4685705B2 - 携帯型生体情報モニタ - Google Patents

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Description

本発明は、携帯型生体情報モニタに係り、特に、生体組織からの散乱光を利用して対象生体組織における血流に関する情報を測定する血流計を利用した携帯型生体情報モニタに関する。
第1の従来の血流計の例を図11に示す。同図に示す従来の血流計のセンサチップは、発光素子のフォトダイオード2、発光素子から出射した光を発散光、集束光または、平行光にして外部の生体組織に向かって出射するための光導波路3を有しており、これらが同一半導体基板上に集積化されている。
また、半導体レーザ1からの光が直接フォトダイオード2に入射するのを防ぐため、半導体レーザ1、フォトダイオード2のそれぞれを被い囲む形に遮蔽ブロック4を形成し、基板5に接合して用いられている。
フォトダイオード2には、端面入射屈折型フォトダイオードが用いられ、更にその前面に所定の空隙を有する第2の遮光板が備えられる場合もある。
このような血流計では、静止した生体組織からの散乱光と生体組織の毛細血管中を移動している赤血球(散乱粒子)からの散乱光(血流速度に応じてドップラーシフト△fを受けた散乱光)の干渉光を検出(ヘテロダイン検波)することにより血流量、血液量、血流速度、脈拍を計測する(例えば、特許文献1参照)。なお、人体の測定部位としては例えば指先が多く採用されている。
上記の測定原理は、例えば、文献「M. D. Stern: “In vivo evaluation of microcirculation by coherent light scattering, “ Nature, vol.254, pp.56-58 (1975)」に記載されている。
第2の従来の血流計として、生体情報監視システムに利用される例を示す。図12に示すように、生体情報監視システム30は、レーザ血流計による計測値として、生体(例えば人体31)における頭部31aの生体組織(例えば耳たぶの生体組織)と、四肢のいずれかの部位(例えば足31b)の生体組織との計測値をともに用いて生体情報の監視を行うように構成されている(例えば、特許文献2参照)。
なお、この例の場合、例えば、耳たぶの生体組織の血流を計測するレーザ血流計としては後述するレーザ血流計20を用い、足の生体組織の血流を計測するレーザ血流計としては後述するレーザ血流計10を用いる。
また、これらのレーザ血流計10,20の制御装置40は、例えば、相互に共通のものであるとする。この制御装置40は、レーザ血流計10,20の各センサ部110からの検出信号の入力及びA/D変換を行う入力部41と、この入力部41にてA/D変換された検出信号に基づいて血流値の演算を行う演算装置42と、この演算装置42にて演算された血流値のデータを外部出力する出力部43とを備えている。
このうち、演算装置42は、例えば、CPU(Central Processing Unit),DSP(Digit al Signal Processor),PDA(Personal Digital Assistant)あるいは、PC(Personal Computer)等により構成され、血流値の演算やレーザ光源12の動作制御の他、後述する各種判定や警報の報知制御を行う。
第2の従来技術の場合、生体情報監視システム30は、人体31の血液を体外循環させながら生体情報の監視を行うものであり、例えば、特に、人工透析を行うための透析治療器(人工透析装置)50を備え、当該透析治療器50による人工透析を行いながら生体情報の監視を行うように構成されている。
さらに、生体情報監視システム30は、演算装置42にて演算された血流値のデータのモニタリングを行うための生体監視モニタ60を備えている。
なお、制御装置40の出力部43は、有線通信または無線通信により、データを透析治療器50及び生体監視モニタ60に出力する。
ここで、四肢のいずれかの部位の生体組織の血流値と頭部の生体組織の血流値とは、アーチファクトノイズの影響がなければ相互に同期したものとなる。
また、四肢の何れかの部位の生体組織の血流波形と頭部の生体組織の血流波形とも、アーチファクトノイズの影響がなければ相互に同期したものとなる。
そこで、演算装置42は、例えば耳たぶの生体組織の血流値及び血流波形と、足の生体組織の血流値及び血流波形と、が相互に同期しているか否かを判定し、同期していないと判定した計測期間の計測値は、生体情報の監視に用いないようにする。ここで、演算装置42は、計測値取捨選択手段(同期判定手段を含む)として機能する。
また、制御装置42は、生体が重篤な状態であるか否かの判定も行うように構成されている。すなわち、制御装置42は、重篤状態判定手段を備える。
ここで、生体が重篤な状態であるか否かの判定は、血流値の低下・上昇が血圧の低下・上昇に同期することを利用して、予め記録しておいた血流値の平均値と、計測される血流値とを随時比較することにより行う。すなわち、血流値が平均値と比較して一定値以上の低下または上昇した場合には、重篤な状態であると判定する。
あるいは、血圧の低下に伴って血流波形の伸展度(振幅)が低下することを利用し、予め記録しておいた血流波形の伸展度と、リアルタイムに導出されている血流波形の伸展度と、の比較を随時行うことでも生体が重篤な状態であるか否かの判定が可能である。
例えば、透析患者においては、透析開始時より30分〜1時間経過後からの血流値のパターンと血流波形の伸展度のパターンとを予め基準値として記録しておき、この基準値に対する血流値の低下量、血流波形の伸展度の低下量、及び血流波形から導出できる心拍数の増加に基づいて、重篤状態を監視する。
すなわち、例えば、血流波形の伸展度の低下と心拍数の逆数とを掛け合わせた指標が、当該指標の基準値に対して一定割合だけ減少した場合に、警報を発するようにする。
具体的には、例えば、10%減の場合には軽度の問題がある状態と判定し、その旨の警告を発する。また、20%減の場合には注意すべき状態と判定し、その旨の警報を発する。また、30%減の場合には危険な状態と判定し、その旨の警告を発する。さらに、40%減の場合には重篤な状態と判定し、その旨の警報を発する。
特開2002−330936号公報 特許公報 特許第3490433号
しかしながら、上記の従来のレーザ血流計では、そのセンサ部(センサチップと初期増幅器を含む)を被験者に四肢などに装着した状態で行われていた。このため、血流計測を長時間にわたって連続的に行う場合には、被験者の四肢の体動により、センサ部と被験者皮膚との距離が変わることによって、アーチファクトノイズが発生する。このアーチファクトノイズを除去するための第2の従来技術では、生体の二箇所の血流を同時に測定して、相互同期がないデータは除去しているが、除去された時間のデータに空白が生じてしまうという問題点があった。
さらに、血流量や心拍数などは出力部において表示することによって使用者が認識可能であるものの目視する必要があり、確認するという使用者の意識を必要としたため、血流量の値をモニタし、体調の異常を検知した場合に表示により警告しても使用者が気付かないという問題が生じた。
またさらに、第2の従来技術においては、生体が重篤な状態であるか否かを判定して、警報を発するような機能がある。もし血流計を常に身に着けて日常生活で使用する場合で、例えば、音または音声で警報を発する場合は、公共の場所等での静粛にしなければならない場所では警報音または警報音声が他人に迷惑をかけるという問題があり、また機器が発する警報音または警報音声が他人に認知され、個人のプライバシが保てないという問題があった。この問題は、警報が音声でなく表示装置を使用した警報のみであったとすると、使用者が警報に気付かないという問題があった。
また、第2の従来技術では頭部血流測定に耳たぶを用いているが、耳たぶには太い血管がなく、脳の血流を直接反映しているとは言い難かった。耳たぶは外気にさらされており、外気温の変化した場合、体温を一定に保とうとする動きにより血流が変化してしまうため、外界に起因する血流変化により循環器の異常などの体内の状態に起因する血流変化を観測することが困難であった。また、耳たぶは、柔らかくかつ体の中心軸線より離れているため振動しやすく、日常生活の際に加速度がかかり、それが血流センサと皮膚間の距離を変えて正しい血流量の測定を妨げていた。
さらに、第2の従来技術では、人工透析中の患者の血流を測定するものであり、測定時には安静状態を前提とした装置であり、常に身に着けて通常の生活を行いながら日内変動をモニタすることはできなかった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、レーザ血流計を携帯可能とし、日常生活に不便を感じさせずにいつでも測定できる携帯型生体情報モニタを提供することを目的とする。
図1は、本発明の原理構成図である。
本発明(請求項1)は、対象生体組織における血流量に関する情報を測定する携帯型生体情報モニタであって、
発光素子と受光素子とを有し、該発光素子から外部の生体組織に向かって光を出射し、該生体組織からの散乱光を該受光素子で受光して該生体組織内の血流量に起因する信号を測定する手段を有し、一つが耳珠に、もう一つが対象生体の他の部位に装着される2つのセンサ部101と、
センサ部101と信号ケーブルを介して接続され、該センサ部101から該信号ケーブルを介して入力された信号に基づいて、アナログ/デジタル変換を行い、デジタル信号プロセッサによって血流量を算出する演算手段を有する本体部103と、
を有し、
本体部103の演算手段は、
2つのセンサ部101から入力された信号を用いて対象生体の2か所の血流量を同時に算出する血流量算出手段を含み、
血流量算出手段は、
自律神経に起因する血流量の変動量が他方における変動量よりも大きくなる測定箇所の血流量Aと、自律神経に起因する血流量の変動量が他方における変動量よりも小さくなる測定箇所の血流量Bを取得し、該血流量Aから該血流量Bを差し引くことによって、自律神経の影響のみを抽出する手段を含む
また、本発明(請求項)は、本体部の演算手段が、センサ部からの信号を用いて心拍変動を計測し、自律神経の影響を評価する手段を含む。
また、本発明(請求項)は、2つのセンサ部が装着される部位のうち、耳珠以外の部位は、指先または頬である。
また、本発明(請求項)は、耳珠に装着されるセンサ部は、心拍数または音楽を出力するスピーカを更に有する
また、本発明(請求項)は、本体部103に、血流量から心拍間隔を計測する手段と、生体情報を判断する手段と、を含む。
上記のように本発明によれば、耳珠に血流センサをつけ、内部電源を持つことによってレーザ血流計を携帯可能にし、日常に不便を感じさせずにいつまでも測定できるための血流の日内変動のモニタが可能になり、生活習慣病、動脈硬化性疾患等の予防・管理やスポーツ医学の分野での利用も期待され、病院中心の医療から家庭中心の医療へ、治療から予防への変革が期待できる。
以下、図面と共に本発明の実施の形態を説明する。
本発明は、耳珠に光を照射したときの散乱光を解析することによって血流を測定する血流センサによって24時間の血流変動をモニタリングする携帯型生体情報モニタに関するものである。
[第1の実施の形態]
本実施の形態では、耳珠のみの測定について説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態におけるレーザ血流計の構成を示す。
同図に示すように、血流計は、生体組織に光を当てることにより反射した散乱光を受光するセンサチップ111、受光した光を増幅する増幅器112からなる血流センサ部101と、発光素子(LD)を駆動させ、散乱光を解析することにより血流を求める駆動/演算装置113、求めた血流等を表示する小型液晶ディスプレイ等の出力部121、出力結果を記録する記録部120、通信部122からなる血流計本体部103から構成される。
センサ部101のセンサチップ111は、発光素子と受光素子を有し、半導体基板上に集積化されて形成されている。
また、本体部103の駆動/演算装置113は、A/D変換器115、LDドライバ116、受信信号から血流を求めるための演算を行うデジタル信号プロセッサ(DSP)117、電源供給部118、インタフェース119と、を有し、出力部114に接続されている。駆動/演算装置113は、全体をLSIとして構成することが可能であり、また、センサ部101は、センサチップ111及び増幅器112と合わせて一体として構成でき、人体等に容易に装着できる形状に構成することが可能である。
さらに、求めた血流に関わる値は、血流計本体部103の出力部114で表示され、ディスクやメモリ等の記録部120に記憶され、無線通信を行う通信部122を介して外部のホストコンピュータ123に発信される。外部のホストコンピュータ123は、通信部122より送信されてきた血流に係わる値を記録、解析すると同時に、血流計本体の状態をモニタする。
図3は、本発明の第1の実施の形態における生体情報モニタの使用方法を示す図である。
同図(a)は、生体情報モニタの使用方法を示しており、レーザ血流計による計測値として、生体(例えば人体)における頭部、特に、同図(b)に示す耳珠226の計測値を用いて生体情報のモニタを行うように構成されている。耳珠とは同図(b)に示すように耳道の入口にある小さな突起のことである。
センサチップ111と増幅器112からなる血流センサ101は、この耳珠に接し、耳道の入口に設置し、血流に関する情報を担う信号は信号ケーブル102を通って本体部103へ伝送される。本体部103では、血流に関する値の演算を行い、必要に応じて本体部103付属の出力部121において表示する。本体部103は、日常生活に支障のない部位、例えば、上腕に設置するのがよい。また、本体部103の通信部122は、無線送受信機能を備え、当該通信部122からホストコンピュータ123へ送信する。ホストコンピュータ123では血流計本体103からのデータを記録、解析する。
医学的な研究により、血流の日内変動のモニタの重要性が指摘されている。血圧と同様に血流も24時間で変動するが、睡眠中の深夜の血流量が最も低くなる。この血流量を「基底血流量」と呼ぶ。血流の日内変動を記録部120に記録し、その変動の値で最も値の低いものを基底血流量とする。この基底の値からの変化をモニタすることによって生活習慣病、動脈硬化性疾患等の早期発見・予防・管理が可能になると言われている。
また、耳珠226の近傍には浅側頭動脈が位置しており、この浅側頭動脈は脳に血液を送っている重要な動脈の一つであることがわかっている。よって、この血管近傍の血流観測により、脳卒中などの脳血管障害の影響を予知できる可能性が指摘されている。よって、耳珠226の血流測定は医学的に重要である。
さらに、従来よく血流測定がなされていた指などは、自律神経の影響を受け易く、感情の影響をも受けることは実生活でよく経験していることである。指先には交感神経活動による血管運動で血流調節を受ける細動脈が豊富に存在する。特に、リラックスしているときは副交感神経が働き、心臓の鼓動を緩やかにして血管を拡張し、血流が多く流れることはよく知られている。よって、指先のように自律神経の影響が大きいところでは、自律神経以外の影響、例えば、動脈硬化等による影響などは目立たず観測が困難である。一方、耳珠の内側の耳道の入口は外気にさらされず、外的要因の擾乱が少ないことが予想される。
そこで、耳珠226の血流と、指の血流を同時に測定して比較する実験を行った。図4は、本発明の第1の実施の形態における実証実験データである。同図のグラフにより、指先の血流量は平均値40、標準偏差9であり、一方、耳珠226の血流量は平均21、標準偏差3である。このように、耳珠226の血流は指先と比較して非常に安定していることがわかる。
さらに、図5は、本発明の第1の実施の形態における耳珠の血流量の周波数スペクトルより心拍の間隔の変動を取り出した結果を示す。0.04Hz−0.15Hzを低周波成分(LF)といい、0.15Hz以上を高周波成分(HF)と呼ぶ。HFは心臓迷走神経によって媒介され、LFは心臓迷走神経と交感神経の両者によって媒介される。このような心拍変動を長時間モニタすることによって循環調節系や生体全体のグローバルな健全さを反映する情報が得られることが知られている。
さらに、耳珠226は、指など四肢と異なり体の中心線に近い位置にあり、また、四肢のように日常生活で動くことが少なく、加速度がかからないため、血流センサ101と皮膚の間の距離が変化しにくく、正確な血流を測定できることは言うまでもない。また、さらに、耳珠226と外側で同様な効果が得られる。
また、さらに、耳珠226は、指などと異なり、血流計装着により日常生活が妨げられないという利点がある。以上のように、耳珠226による血流測定は日内変動計測のような長時間計測に有用である。
[第2の実施の形態]
前述の第1の実施の形態においては、耳珠226と比較対象として自律神経の影響を受け易い場所として指先を選んだ。指先の血流変化には自律神経の影響と自律神経以外の影響が重畳されており、耳珠の血流変化には自律神経以外の影響が少ないことから、差をとることによって逆に自律神経の影響のみを精緻に取り出すことが可能になる。この方法を第2の実施の形態として図6及び図7に示す。
図6は、本発明の第2の実施の形態におけるレーザ血流計の構成図である。
同図において、図2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図6に示す構成は、図2に示す構成に、センサチップ201と増幅器202からなるもう一つの血流センサ部301が付加された構成である。
同図に示すレーザ血流計は、1つの本体103に耳珠用の血流センサ部101と指用の血流センサ部301が接続されており、血流センサヘッド101は、耳珠に装着し、もう一方の血流センサ部301は指先に装着し、同時に測定を行い、データの差分を計算で求めることによって、自律神経の影響のみを選択して取り出すことができる。
図6の血流センサ部301,302の装着例を図7に示す。
[第3の実施の形態]
前述の第2の実施の形態においては、自律神経の影響を受け易い場所として指先を選んだが、頬も同様に自律神経の影響を受け易い場所として知られる。頬の血流変化には自律神経の影響と自律神経以外の影響が重畳されており、耳珠の血流変化には自律神経以外の影響のみであることから、差をとることによって自律神経のみの影響を精緻に取り出すことが可能となる。この場合の血流センサ部の構成は、第2の実施の形態と同様であり、1つの血流計本体103に2つの血流センサ部301,302が接続されており、一方の血流センサ部301は耳珠へ装着し、もう一方の血流センサ部302は頬へ装着し、同時に測定を行い、ホストコンピュータ123において通信部122から送信されたデータの差分を計算で求めることによって、自律神経の影響のみを選択して取り出すことができる。
頬は、体の中心軸上にあり日常生活では加速度が係ることが少ないため、指と比較してアーチファクトノイズが少なく正確な血流測定が可能になる。また頬は、耳珠と距離が近くにあり、2つの血流サンサ部301,302を隣接させて配置可能であり、信号ケーブル102も1本にまとめることができるという利点がある。
[第4の実施の形態]
図9は、本発明の第4の実施の形態のレーザ血流計の構成を示す。同図において、図2、図6と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図9に示すレーザ血流計は、血流計本体部403として、駆動/演算装置113に音響信号発生部406と判断部405を付加し、また、センサ部401として、センサチップ111、増幅器112にスピーカ304を付加した構成である。
上記の構成のレーザ血流計は、生体の状態に関する情報を判断部405において判断し、音によって被験者に知らせることができる。被験者に通知する情報には、血流の値、また、血流や心拍数の値から算出されるリラックスの度合い、または、血流の測定値から推定した危機的情報の警告に関する情報を音声や音程で知らせることなどが含まれる。ここで、「推定」とは、血流量の値が急激に低下した、または、血流量の値が徐々に低下した後回復しないなどの場合は循環器関係の異常が考えられる。そのような異常変動を検知して危機的状況を推定することをさす。このことにより、個人のプライバシに係わる情報を他人に知られずに、また、使用者に気付かれることもなく使用者に伝達できる。また、このことにより被験者は自分の状態を知ることができ、自ら暗示をかけることによって、心拍数を下げ、リラックスする状態へもっていく訓練ができる。さらに、記録部120に予め音楽情報を記録しておき、センサ部401に設けられた小型スピーカ304からリラックスさせるための音楽も流す機能を持つ。
上記の構成の装着例を図10に示す。耳珠における血流の測定場所は耳珠の外側でも内側でもよい。
また、センサチップ111の発光素子については、近赤外線(波長0.7μm〜1.65μm)において皮膚透過率が優れているため、血流測定が精緻にできる。特に、1.3μmは皮膚の透過性が高く深部まで到達し、深部の血流測定に最適である。また、ドップラーシフトを観測するには、単一波長レーザ光源がよい。これには、小型で安価である半導体レーザが最適である。これにあわせて光検出素子としては近赤外線(波長0.7μm〜1.65μm)に検出波長を持つ半導体フォトダイオードチップが小型化と低価格化の観点から最適である。レーザ光源の波長を1.3μmとした場合は、当然のことながら、1.3μmの受光感度が最適となる半導体フォトダイオードを使用することが最も望ましい。
さらに、血流計本体103,403とホストコンピュータ123間は電波による無線通信手段を用いているが、これは電気信号による優先通信手段であっても同様な効果を得ることができるし、光による無線通信手段であっても、光ケーブルによる有線通信手段であっても全く同様な効果を得ることは言うまでもない。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々変更・応用が可能である。
本発明は、血流計に適用可能である。
本発明の原理構成図である。 本発明の第1の実施の形態におけるレーザ血流計の構成図である。 本発明の第1の実施の形態における生体情報モニタの使用方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における実証実験データである。 本発明の第1の実施の形態における耳珠の血流量の周波数スペクトルより心拍の間隔の変動を取り出した結果である。 本発明の第2の実施の形態におけるレーザ血流計の構成図である。 本発明の第2の実施の形態における装着例である。 本発明の第3の実施の形態における装着例である。 本発明の第4の実施の形態におけるレーザ血流計の構成図である。 本発明の第4の実施の形態における装着例である。 第1の従来の血流計のセンサチップを示す斜視図である。 第2の従来の血流計の利用例である。
符号の説明
1 半導体レーザ
2 フォトダイオード
3 光導波路
4 遮光用ブロック
10 レーザ血流計
20 レーザ血流計
30 生体情報監視システム
31 人体
31a 頭部
31b 足
40 制御装置
41 入力部
42 演算装置
43 出力部
50 透析治療器
60 生体監視モニタ
100 携帯型生体情報モニタ
101 センサ部、耳珠用血流センサ部
102 信号ケーブル
103 本体部
110 ケース(収納ケース)
111 センサチップ
112 増幅器
113 駆動/演算装置
115 A/D変換器
116 LDドライバ
117 DSP
118 電源供給部
119 インタフェース
120 記録部
121 出力部
122 通信部
123 ホストコンピュータ
201 センサチップ
202 増幅器
226 耳珠
301 指用血流センサ部、頬用血流センサ部
401 センサ部(スピーカ付血流センサ部)
403 駆動/演算装置(音響信号発生機能付血流計本体部)
404 信号ケーブル
405 判断部
406 音響信号発生部

Claims (5)

  1. 対象生体組織における血流量に関する情報を測定する携帯型生体情報モニタであって、
    発光素子と受光素子とを有し、該発光素子から外部の生体組織に向かって光を出射し、該生体組織からの散乱光を該受光素子で受光して該生体組織内の血流量に起因する信号を測定する手段を有し、一つが耳珠に、もう一つが対象生体の他の部位に装着される2つのセンサ部と、
    前記センサ部と信号ケーブルを介して接続され、該センサ部から該信号ケーブルを介して入力された信号に基づいて、アナログ/デジタル変換を行い、デジタル信号プロセッサによって血流量を算出する演算手段を有する本体部と、
    を有し、
    前記本体部の演算手段は、
    前記2つのセンサ部から入力された信号を用いて対象生体の2か所の血流量を同時に算出する血流量算出手段を含み、
    前記血流量算出手段は、
    自律神経に起因する血流量の変動量が他方における変動量よりも大きくなる測定箇所の血流量Aと、自律神経に起因する血流量の変動量が他方における変動量よりも小さくなる測定箇所の血流量Bを取得し、該血流量Aから該血流量Bを差し引くことによって、自律神経の影響のみを抽出する手段を含む
    ことを特徴とする携帯型生体情報モニタ。
  2. 前記本体部の前記演算手段は、
    前記センサ部からの信号を用いて心拍変動を計測し、自律神経の影響を評価する手段を含む、
    請求項1記載の携帯型生体情報モニタ。
  3. 前記2つのセンサ部が装着される部位のうち、耳珠以外の部位は、指先または頬である
    請求項記載の携帯型生体情報モニタ。
  4. 前記耳珠に装着されるセンサ部は、心拍数または音楽を出力するスピーカを更に有する
    請求項記載の携帯型生体情報モニタ。
  5. 前記本体部は、
    前記血流量から心拍間隔を計測する手段と、生体状態を判断する手段と、を含む
    請求項記載の携帯型生体情報モニタ。
JP2006139435A 2006-05-18 2006-05-18 携帯型生体情報モニタ Active JP4685705B2 (ja)

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