JP2004356838A - 無線基地局装置の消費電力制御方式とその方法およびそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タイマ4が局データ格納部3に予め設定された電源ON時間を検出したとき電源供給開始信号を、電源OFF時間を検出したとき電源供給停止信号を電源供給制御部7へ送出し、電源供給制御部7は電源供給開始信号を受信したときベースバンド信号処理部8および無線部9に対し電源部6が生成した動作電源を給電し、電源供給停止信号を受信したときベースバンド信号処理部8および無線部9に対する動作電源の給電を停止する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は無線基地局装置の消費電力制御方式とその方法およびそのプログラムに関し、特に夜間閉鎖される地下鉄駅構内や地下街、商業ビル等の閉空間に設置された無線基地局装置の電源制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、移動通信システムの無線基地局装置は常時電源が給電され、装置内で障害が発生する場合等を除いて基地局装置全体が昼夜を問わず動作状態となる。
【0003】
従って、無線基地局装置が屋内の閉空間、特に夜間閉鎖され呼が発生しないような環境に設置された場合も無線基地局装置は動作状態を継続するため、無駄に電力を消費することになる。
【0004】
このような環境に設置された無線基地局装置の消費電力を削減するためには、毎日人為的操作により、夜間の呼が発生しない時間帯には無線基地局装置の電源を切断し、昼間の呼が発生する時間帯には無線基地局装置の電源を投入しなければならない。
【0005】
しかしながら、無線基地局装置が天井裏等に設置されている場合には、このような電源の投入、切断操作は極めて困難である。
【0006】
従って、夜間閉鎖され、呼が発生しないような環境に設置された基地局装置に対する人為的操作によらない給電制御が望まれる。
【0007】
無線基地局装置の消費電力を削減する技術として下記のような提案がある。
【0008】
無線チャネル回線を使用するとき、回線制御局の制御部から受信オン信号を送信し、受信オン信号により無線基地局にある無線チャネル回線用の通話用受信装置に電力を供給する電力供給制御により、無線基地局の通話の無いときに無線チャネル回線の通話用受信装置の電源を断として消費電力の低減を図る移動通信システムが特開昭62−069739号公報に提案されている(第1の従来技術)。
【0009】
この第1の従来技術は、回線制御局の制御部から空き通話チャネル番号に該当する通話用送信装置、通話用受信装置に対しそれぞれ送信オン信号、受信オン信号を送出することにより通話状態とし、移動局が空き通話チャネル番号に該当する無線周波数に移行して通話が開始され、通話用送信装置は交換機から通話用変調信号を受けて通話用の無線チャネルのための通話用送信波を送り、通話用受信装置は通話用受信波を受けて通話用復調信号を交換機へ送り、終話時は制御部において交換機からの制御信号により終話を判断し、送信オン信号、受信オン信号をそれぞれ停止することにより、通話用送信装置の出力を停止すると共に通話用受信装置の電源を遮断し待ち受け状態に移行するものである。
【0010】
【特許文献1】
特開昭62−069739号公報(P2右下L8からP3左上L4、図1,2)
また、基地局のトラヒック状況に応じて送信電力増幅装置の運用形態を、個別電力増幅回路構成と共通電力増幅回路構成とを切り替えて基地局における消費電力の低減を図る送信電力増幅装置が特開2000−269746号公報に提案されている(第2の従来技術)。
【0011】
この第2の従来技術は、送信電力増幅装置は、電力増幅器の数と同数の送信波信号を電力増幅器と1対1に対応させて個別に増幅する個別電力増幅の回路構成と、送信波信号が個別電力増幅器以上のときすべての送信波信号を合成した後個々の電力増幅器に分散して増幅する共通電力増幅の回路構成とをトラヒック量に応じて切り替えると共に、個別電力増幅の回路構成による動作時は使用する電力増幅器のみ給電する。
【0012】
【特許文献2】
特開2000−269746号公報(段落0013〜0014、段落0021〜0026、段落0031、段落0036,0037、図1,2)
また、移動端末から上り信号をアンテナダイバーシチで受信する無線基地局で、トラヒックや上り情報のレベルに応じて受信回路へ供給する電力を制御する無線基地局における消費電力制御方法とその方式が、特開2000−049688号公報に提案されている(第3の従来技術)。
【0013】
この第3の従来技術は、移動端末から発信信号をアンテナダイバーシチで無線基地局が受信するとき、複数の受信回路が出力する受信レベルが規定値以上の場合、最大受信レベルを出力する受信回路以外の受信回路への給電を停止し、受信レベルが規定値以下の場合1つの受信回路以外の受信回路への給電を停止し、また、受信回路が出力する受信信号中のトラヒック量が規定値以下の場合1つの受信回路以外の受信回路への給電を停止する。
【0014】
【特許文献3】
特開2000−049688号公報(段落0015〜段落0016、図2)
また、複数の無線機個々に電源供給のスイッチを設け、トラヒックの変動に応じて使用されていない無線機の電源供給を中断する低消費電力化無線基地局が特開平11−252626号公報に提案されている(第4の従来技術)。
【0015】
この第4の従来技術は、トラヒックの使用頻度が所定時間連続して設定値より低かったとき複数の無線機のうち所定の無線機の電源供給を停止し、トラヒックの使用頻度が所定時間連続して設定値より高かったとき複数の無線機のうち所定の無線機の電源供給を開始する。
【0016】
複数の無線機のうち所定の無線機以外の無線機は電源供給を中断することなく新たな送信ON制御の発生に備える。
【0017】
【特許文献4】
特開平11−252626号公報(段落0010〜段落0017、図1、2)
また、エリア内のトラヒック量に応じて受信機に電力を供給する電源の通電時間比率と周期とを可変することにより、深夜や早朝等の呼量の少ない時間帯、あるいはエリア内のトラヒック量が非常に少ない場合の消費電力を低減する無線局の消費電力低減方式が特開平03−117120号公報に提案されている(第5の従来技術)。
【0018】
この第5の従来技術は、交換機のトランク個々に複数の基地局を1対1に対応して通話線で接続すると共に、各トランクに基地局の受信機に電力を供給する電源の通電時間比率で間欠的に断続制御するRXセンタ制御装置を備え、RXセンタ制御装置の制御を受け受信機の電源を通電時間比率で間欠的に断続制御するRXローカル制御装置を基地局に備え、RXセンタ制御装置とRXローカル制御装置とを制御線で接続し、RXセンタ制御装置は複数のトランクの使用状況を知り各トランク単位にトラヒック量を算出し、各基地局のサービスエリアにおけるトラヒック量のバランスおよび総トラヒック量とから、個々の基地局で受信機に電力を供給する電源の通電時間比率を決定し、制御信号をRXローカル制御装置へ送信し、RXローカル制御装置はRXセンタ制御装置から受信した制御信号に応じて通電時間比率を変更して受信機の電源供給を制御する。
【0019】
【特許文献5】
特開平03−117120号公報(P2左上L18〜P2右下L9、図1、2)
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上述した第1の従来技術は、上位装置である回線制御局から空きチャネル番号に対応する無線基地局の通話用送信装置および通話用受信装置に対し送信オン信号および受信オン信号を送信して動作させ(通話状態)、終話時は送信オン信号および受信オン信号の送信を停止することにより通話用送信装置および通話用受信装置の動作を停止させることにより、無線基地局の通話用送受信装置が消費する電力を削減するものであり、無線部が消費する電力は削減されるもののベースバンド信号処理部の消費電力は削減されず、無線基地局に置ける消費電力の削減が不十分である。また、無線基地局の消費電力の削減はトラフィック量に依存する。
【0021】
第2の従来技術は、基地局のトラヒック量が少ないとき使用する送信電力増幅装置以外の送信電力増幅装置に対する給電を停止するものであり、受信電力増幅装置およびベースバンド信号処理部の消費電力は削減されず、無線基地局における消費電力の削減が不十分である。また、送信電力増幅装置の消費電力の削減はトラヒック量に依存する。
【0022】
第3の従来技術は、移動端末からの発信信号を受信する複数の受信回路のうち、最大受信レベルを出力する受信回路以外の受信回路に対する給電を停止し、また受信信号中のトラヒック量が規定値以下のときはその受信回路以外の受信回路に対する給電を停止するものであり、送信回路およびベースバンド信号処理部の消費電力は削減されず、無線基地局における消費電力の削減が不十分である。また、受信回路の消費電力削減はトラヒック量に依存する。
【0023】
第4の従来技術は、トラヒックの使用頻度が低いとき複数の無線機内所定の無線機への電源供給を停止し、トラヒックの使用頻度が高いとき複数の無線機内所定の無線機への電源供給を開始し、所定の無線機以外の無線機に対しては電源供給を継続するものであり、所定の無線機以外の無線機は常時動作状態であるため、無線基地局における消費電力の削減が不十分である。また、無線機に対する電源供給制御がトラヒック量に依存する
また、第5の従来技術は、トラヒック量に応じて受信機に対する電源の通電時間比率と周期を可変することにより、深夜や早朝の呼量の少ない時間帯、あるいは昼間でもトラヒック量が非常に少ないとき受信機の電源を停止するものであり、送信回路およびベースバンド信号処理部の消費電力は削減されず、無線基地局における消費電力の削減が不十分である。また、受信回路の消費電力の削減はトラヒック量に依存する。
【0024】
このように、第1〜第5の従来技術の無線基地局における消費電力の削減は、いずれもトラヒック量に依存し、且つ送信電力のみ、あるいは受信電力のみの消費電力削減であり、またベースバンド信号処理部の消費電力の削減が行われていないので、無線基地局における省電力の削減が不十分である。
【0025】
また、一般にベースバンド信号処理部や無線部は、給電後にクロックの安定や無線特性の安定のために、ウォームアップ時間(例えば15分乃至30分)が必要であるが、上記従来技術には給電時のウォームアップの記載がない。
【0026】
従って、呼が発生したとき、ウォームアップ無しで即時に呼処理を実行するため給電直後の動作が不安定になる危険性がある。
本発明の目的は、夜間閉鎖される、地下鉄駅構内や地下街、商業ビル等の閉空間に設置され商用電源で動作する移動通信システムの無線基地局装置の消費電力の低減を図り、ランニング・コストを削減する無線基地局装置の消費電力制御方式とその方法およびそのプログラムを提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線基地局装置の消費電力制御方式は、移動通信システムを構成する無線基地局装置において、予め設定する動作条件を格納しておく動作条件格納手段と、前記動作条件格納手段に格納されている前記動作条件を検出する動作条件検出手段と、前記動作条件検出手段の検出情報に基づき前記無線基地局装置を構成する機能部のうち所定の機能部に対する電源の供給を制御する電源制御手段とを有することを特徴とする。
【0028】
また、前記動作条件格納手段に予め格納しておく前記動作条件は、前記所定の機能部に対する前記電源の供給開始時間および供給停止時間であることを特徴とする。
【0029】
また、前記動作条件格納手段に予め格納しておく前記動作条件は、前記所定の機能部に対する前記電源の供給を開始する特定曜日および供給を停止する特定曜日であることを特徴とする。
【0030】
また、前記動作条件格納手段に予め格納しておく前記動作条件は、前記所定の機能部に対する前記電源の供給を開始する特定日および供給を停止する特定日であることを特徴とする。
【0031】
また、前記所定の機能部は、ベースバンド信号処理部および無線部であることを特徴とする。
【0032】
また、前記動作条件格納手段に予め格納しておく前記動作条件は、外部の保守監視制御装置から所定の方法で設定することを特徴とする。
【0033】
また、前記無線基地局装置は、夜間閉鎖される閉空間に設置されることを特徴とする。
【0034】
また、前記無線基地局装置は、商用電源を装置内動作電源に変換する電源部と、予め設定する動作条件を格納しておく局データ格納部と前記局データ格納部に格納されている前記動作条件を検出し電源制御情報を出力するタイマとを備える共通制御部と、ベースバンド信号処理部と、無線部と、前記タイマから前記電源制御情報を受け前記ベースバンド信号処理部および前記無線部に対する前記装置内動作電源の供給および停止を制御する電源供給制御部とを有することを特徴とする。
【0035】
本発明の無線基地局装置の消費電力制御方法は、移動通信システムを構成する無線基地局装置において、局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電開始時間を検出する第1のステップと、前記第1のステップで前記給電開始時間が検出されたときベースバンド信号処理部および無線部に対し前記装置内動作電源を給電する第2のステップと、前記局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電停止時間を検出する第3のステップと、前記第3のステップで前記給電停止時間が検出されたとき前記ベースバンド信号処理部および前記無線部に対し前記装置内動作電源の給電を停止する第4のステップとを有することを特徴とする。
【0036】
また、移動通信システムを構成する無線基地局装置において、局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電開始の特定曜日または特定日を検出する第1のステップと、前記第1のステップで前記給電開始の特定曜日または特定日が検出されたときベースバンド信号処理部および無線部に対し前記装置内動作電源を給電する第2のステップと、前記局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電停止の特定曜日または特定日を検出する第3のステップと、前記第3のステップで前記給電停止の特定曜日または特定日が検出されたとき前記ベースバンド信号処理部および前記無線部に対し前記装置内動作電源の給電を停止する第4のステップとを有することを特徴とする。
【0037】
本発明の無線基地局装置の消費電力制御プログラムは、移動通信システムを構成する無線基地局装置において、局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電開始時間を検出する第1のステップと、前記第1のステップで前記給電開始時間が検出されたときベースバンド信号処理部および無線部に対し前記装置内動作電源を給電する第2のステップと、前記局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電停止時間を検出する第3のステップと、前記第3のステップで前記給電停止時間が検出されたとき前記ベースバンド信号処理部および前記無線部に対し前記装置内動作電源の給電を停止する第4のステップをコンピュータに実行させる。
【0038】
また、移動通信システムを構成する無線基地局装置において、局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電開始の特定曜日または特定日を検出する第1のステップと、前記第1のステップで前記給電開始の特定曜日または特定日が検出されたときベースバンド信号処理部および無線部に対し前記装置内動作電源を給電する第2のステップと、前記局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電停止の特定曜日または特定日を検出する第3のステップと、前記第3のステップで前記給電停止の特定曜日または特定日が検出されたとき前記ベースバンド信号処理部および前記無線部に対し前記装置内動作電源の給電を停止する第4のステップをコンピュータに実行させる。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0040】
図1は本発明の基地局の主要回路構成を示すブロック図、図2は本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャート、図3は本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
本発明の第1実施の形態について図を参照して説明する。
【0041】
最初に図1を参照して回路構成について説明する。
図1に示す基地局装置は、基地局の監視制御およびIubインタフェース機能を有する共通制御部2と、商用電源から基地局全体の動作電源を生成する電源部6と、ベースバンド信号処理部8と、無線部9と、共通制御部2の制御を受けベースバンド信号処理部8および無線部9に対する電源供給を制御する電源供給制御部7とから構成されている。
【0042】
更に共通制御部2は、局データ(ここでは消費電力の大きいベースバンド信号処理部および無線部の電源ON、OFF時間)を予め格納する局データ格納部3と、局データ格納部3に格納されている電源ON、OFF時間を検出し電源供給制御信号を出力するタイマ4とから構成されている。
【0043】
共通制御部2の局データ格納部3に対する局データの登録は、外部の保守監視制御装置1から所定方法で局データの一部として電源ON時間および電源OFF時間が設定される。
【0044】
共通制御部2のタイマ4は、局データ格納部3に予め設定された電源OFF時間を検出したとき、電源供給制御部7に対して共通制御部2以外の各機能部(ベースバンド信号処理部8および無線部9)への電源供給の停止を指示する電源供給停止制御信号を送出し、また予め設定された電源ON時間を検出したとき、電源供給制御部7に対して共通制御部2以外の各機能部(ベースバンド信号処理部8および無線部9)への電源供給の開始を指示する電源供給開始制御信号を送出する。
【0045】
なお、本発明に関係しない無線基地局装置の回路構成および信号線等は省略してある。
【0046】
次に図1を参照して本発明の第1の実施の形態の動作について説明する。
【0047】
一般に移動通信システムの無線基地局装置、特にW−CDMA用無線基地局装置は、装置構成や使用するIub種別等の局毎に特有なパラメータ(以下、局データ)が保守監視制御装置1から設定される。
【0048】
多くの場合無線基地局装置はその運用履歴を内部に保存しておくために時計機能を有している。
【0049】
また、一般的に、無線基地局装置の消費電力は、ベースバンド信号処理部と無線部の消費電力の占める割合が多い。
【0050】
無線基地局装置において、共通制御部2はIub信号が入力され、これを無線基地局装置内で信号処理するためにIub信号を終端する。同時に共通制御部2は無線基地局装置内の各部の制御および監視を行なう機能を有している。
【0051】
運用に必要な局データは保守監視制御装置1から無線基地局装置に対して設定され、これらの局データは局データ格納部3に保存される。
【0052】
Iub伝送路から共通制御部2に入力され終端処理された信号は、ベースバンド信号処理部8および無線部9で信号処理および変調が行なわれ無線区間へ送出される。
【0053】
また、無線区間から受信した信号は、無線部9およびベースバンド信号処理部8で復調および信号処理が行なわれ、共通制御部2を通してIub伝送路へ送出される。
【0054】
無線基地局装置に供給される電源は、電源部6において装置内で使用される二次電圧に変換され装置内各部に供給される。共通制御部2は電源部6から直接給電され、ベースバンド信号処理部8および無線部9は電源部6から電源供給制御部7を介して給電される。
【0055】
共通制御部2内の局データ格納部3には、保守監視制御装置1から設定される電源ON時間データと電源OFF時間データが格納されており、これらの設定時間に達した場合にタイマ4が電源供給開始制御信号または電源供給停止制御信号を出力する。
【0056】
すなわち、タイマ4は、電源ON時間になったら電源供給開始制御信号を、電源OFFF時間になったら電源供給停止制御信号を、それぞれ電源供給制御部7へ出力する。
【0057】
電源供給制御部7は、タイマ4から出力される電源供給開始制御信号に基づいて、ベースバンド信号処理部8および無線部9へ供給する電源を給電し、電源供給停止制御信号に基づいて遮断する制御を行なう。
【0058】
例えば、電源ON時間を朝、電源OFF時間を夜、と設定した場合、無線基地局装置は日中は無線基地局装置全体が動作し運用可能な状態となるが、夜間は共通制御部2のみが動作し運用停止状態となる。
【0059】
次に図2に図1を併せて参照し第1の実施の形態について詳細に説明する。なお、局データ格納部3に予め設定されている電源ON時間より早い時刻、すなわち呼が発生する時刻前(例えば早朝)に無線基地局装置を立ち上げる場合を想定して説明する。
【0060】
無線基地局装置を初期状態(図2のステップS101)から立ち上げるために、例えば配電盤等の電源スイッチをONして電源部6へ商用電源を接続する(S102)。
【0061】
電源部6は商用電源が供給されると、所定の電圧に変換した後、整流、安定化回路を介して無線基地局装置内部で使用する動作電源を共通制御部2および電源供給制御部7へ出力する。
【0062】
共通制御部2は、電源部6から動作電源が給電されると動作し(S103)、タイマ4を起動する(S104)。タイマ4は現在時刻監視し、局データ格納部3に予め設定さている電源ON時間を検出する(S105)。
【0063】
タイマ4は電源ON時間を検出すると、電源供給開始制御信号を電源供給制御部7へ出力する。
【0064】
電源供給制御部7は、電源供給開始制御信号を受け取ると電源部6が出力する動作電源をベースバンド信号処理部8および無線部9に対して給電する(S106)。
【0065】
この状態では無線基地局装置は正常動作状態となり(S107)、電源OFF時間まで携帯電話端末と通信可能となる。
【0066】
タイマ4は、電源供給制御部7へ電源供給開始制御信号を送出した後も現在時刻の監視を継続し、局データ格納部3に予め設定さている電源OFF時間を検出する(S108)。
【0067】
タイマ4は電源OFF時間を検出すると、電源供給停止制御信号を電源供給制御部7へ出力する。なお、電源ON、OFF時間は、例えば24時間タイマにより容易に検出することが可能である。また、電源ON時間はベースバンド信号処理部や無線部のウォームアップ時間が考慮されていることは言うまでもない。
【0068】
電源供給制御部7は、電源供給停止制御信号を受け取ると、ベースバンド信号処理部8および無線部9に対する動作電源の給電を停止する(S109)。
【0069】
この状態では無線基地局装置は動作休止状態となり(S110)、次の電源ON時間まで消費電力が低減される。
【0070】
次に本発明の第2の実施の形態の動作について説明する。
第2の実施の形態は、局データ格納部3に予め設定する局データが時間でなく、特定の曜日または特定日である以外は第1の実施の形態と同じである。
【0071】
次に図3に図1を併せて参照し第2の実施の形態について詳細に説明する。なお、局データ格納部3に予め設定されている電源ONの特定曜日または特定日以前、例えば前日に無線基地局装置を立ち上げる場合を想定して説明する。
【0072】
無線基地局装置を初期状態(図3のステップS201)から立ち上げるために、例えば配電盤等の電源スイッチをONして電源部6へ商用電源を接続する(S202)。
【0073】
電源部6は商用電源が供給されると、所定の電圧に変換した後、整流、安定化回路を介して無線基地局装置内部で使用する動作電源を共通制御部2および電源供給制御部7へ出力する。
【0074】
共通制御部2は、電源部6から動作電源が給電されると動作し、タイマ4を起動する(S204)。タイマ4は現在の曜日または日にちを監視し、局データ格納部3に予め設定さている電源ONの特定曜日または特定日を検出する(S205)。
【0075】
タイマ4は電源ONの特定曜日または特定日を検出すると、電源供給開始制御信号を電源供給制御部7へ出力する。
【0076】
電源供給制御部7は、電源供給開始制御信号を受け取ると電源部6が出力する動作電源をベースバンド信号処理部8および無線部9に対して給電する(S206)。
【0077】
この状態では無線基地局装置は正常動作状態となり(S207)、電源OFFの特定曜日または特定日まで携帯電話端末と通信可能となる。
【0078】
タイマ4は、電源供給制御部7へ電源供給開始制御信号を送出した後も現在の曜日または日にちを監視し、局データ格納部3に予め設定さている電源OFFの特定曜日または特定日を検出する(S208)。
【0079】
タイマ4は、電源OFFの特定曜日または特定日を検出すると、電源供給停止制御信号を電源供給制御部7へ出力する。なお、特定曜日や特定日は、例えばカレンダ機能から容易に検出することが可能である。また、特定曜日や特定日による給電開始は、ベースバンド信号処理部や無線部のウォームアップ時間を考慮することは言うまでもない。
【0080】
電源供給制御部7は、電源供給停止制御信号を受け取ると、ベースバンド信号処理部8および無線部9に対する動作電源の給電を停止する(S209)。
【0081】
この状態では無線基地局装置は動作休止状態となり(S210)、次の電源ONの特定曜日または特定日まで消費電力が低減される。
【0082】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の実施の形態によれば、無線基地局装置を、商用電源を装置内動作電源に変換する電源部と、予め設定する動作条件として消費電力の大きいベースバンド信号処理部および無線部に対する電源の供給する電源ON時間、電源の供給を停止するOFF時間を格納しておく局データ格納部と前記局データ格納部に格納されている動作条件を検出し電源制御情報を出力するタイマとを備える共通制御部と、ベースバンド信号処理部と、無線部と、タイマから電源制御情報を受けベースバンド信号処理部および無線部に対する装置内動作電源の供給および停止を制御する電源供給制御部とから構成し、タイマが電源ON時間を検出したとき電源供給制御部へ電源供給開始制御信号を送出し、電源OFF時間を検出したとき電供給停止制御信号を送出し、電源供給制御部は電源供給開始制御信号を受信したときベースバンド信号処理部および無線部に対し動作電源を給電し、電源供給停止制御信号を受信したとき動作電源の給電を停止するので、屋内閉空間の操作困難な場所に移動通信用無線基地局装置が設置された場合でも、通話および通信がなくなる時間帯に人為的に煩雑な電源投入・切断操作を行なうことなく、かつ運用に影響を与えることなく、消費電力低減を図ることができランニング・コストを削減することができる。従って、無線基地局装置の故障率を低減できる効果も得られる。
【0083】
また、電源ON、OFF時間をタイマにより検出するため、ソフトウェア処理が簡単である。
【0084】
また、電源ON時間をベーバンド信号部や無線部のウォームアップ時間を考慮して設定しておくことにより、安定した呼処理を実行することができる。
【0085】
また、第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態によれば、局データ格納部に予め動作条件として電源ON,OFF時間に代えて、電源をONする特定曜日または特定日および電源をOFFする特定曜日または特定日を設定しておき、設定された特定曜日または特定日を検出したとき、ベースバンド信号処理部および無線部に対し動作電源の給電、給電停止を制御するので、同様な効果が得られる。
【0086】
例えば、オフィスビルで日曜日の出勤者が居ないような場合に、土曜日の22.00時を電源OFF時間に設定し、月曜日の7.00時に電源ON時間を設定するような場合に有用である。
【0087】
また、XX月XX日の22.00時を電源OFF時間に設定し、YY月YY日の7.00時を電源ON時間に設定するような場合に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基地局の主要回路構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図3】第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 保守監視制御装置
2 共通制御部
3 局データ格納部
4 タイマ
6 電源部
7 電源供給制御部
8 ベースバンド信号処理部
9 無線部
Claims (12)
- 移動通信システムを構成する無線基地局装置において、予め設定する動作条件を格納しておく動作条件格納手段と、前記動作条件格納手段に格納されている前記動作条件を検出する動作条件検出手段と、前記動作条件検出手段の検出情報に基づき前記無線基地局装置を構成する機能部のうち所定の機能部に対する電源の供給を制御する電源制御手段とを有することを特徴とする無線基地局装置の消費電力制御方式。
- 前記動作条件格納手段に予め格納しておく前記動作条件は、前記所定の機能部に対する前記電源の供給開始時間および供給停止時間であることを特徴とする請求項1記載の無線基地局装置の消費電力制御方式。
- 前記動作条件格納手段に予め格納しておく前記動作条件は、前記所定の機能部に対する前記電源の供給を開始する特定曜日および供給を停止する特定曜日であることを特徴とする請求項1記載の無線基地局装置の消費電力制御方式。
- 前記動作条件格納手段に予め格納しておく前記動作条件は、前記所定の機能部に対する前記電源の供給を開始する特定日および供給を停止する特定日であることを特徴とする請求項1記載の無線基地局装置の消費電力制御方式。
- 前記所定の機能部は、ベースバンド信号処理部および無線部であることを特徴とする請求項1記載の無線基地局装置の消費電力制御方式。
- 前記動作条件格納手段に予め格納しておく前記動作条件は、外部の保守監視制御装置から所定の方法で設定することを特徴とする請求項1記載の線基地局装置の消費電力制御方式。
- 前記無線基地局装置は、夜間閉鎖される閉空間に設置されることを特徴とする請求項1記載の線基地局装置の消費電力制御方式。
- 前記無線基地局装置は、商用電源を装置内動作電源に変換する電源部と、予め設定する動作条件を格納しておく局データ格納部と前記局データ格納部に格納されている前記動作条件を検出し電源制御情報を出力するタイマとを備える共通制御部と、ベースバンド信号処理部と、無線部と、前記タイマから前記電源制御情報を受け前記ベースバンド信号処理部および前記無線部に対する前記装置内動作電源の供給および停止を制御する電源供給制御部とを有することを特徴とする請求項1乃至7記載の無線基地局装置の消費電力制御方式。
- 移動通信システムを構成する無線基地局装置において、局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電開始時間を検出する第1のステップと、前記第1のステップで前記給電開始時間が検出されたときベースバンド信号処理部および無線部に対し前記装置内動作電源を給電する第2のステップと、前記局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電停止時間を検出する第3のステップと、前記第3のステップで前記給電停止時間が検出されたとき前記ベースバンド信号処理部および前記無線部に対し前記装置内動作電源の給電を停止する第4のステップとを有することを特徴とする無線基地局装置の消費電力制御方法。
- 移動通信システムを構成する無線基地局装置において、局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電開始の特定曜日または特定日を検出する第1のステップと、前記第1のステップで前記給電開始の特定曜日または特定日が検出されたときベースバンド信号処理部および無線部に対し前記装置内動作電源を給電する第2のステップと、前記局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電停止の特定曜日または特定日を検出する第3のステップと、前記第3のステップで前記給電停止の特定曜日または特定日が検出されたとき前記ベースバンド信号処理部および前記無線部に対し前記装置内動作電源の給電を停止する第4のステップとを有することを特徴とする無線基地局装置の消費電力制御方法。
- 移動通信システムを構成する無線基地局装置において、局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電開始時間を検出する第1のステップと、前記第1のステップで前記給電開始時間が検出されたときベースバンド信号処理部および無線部に対し前記装置内動作電源を給電する第2のステップと、前記局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電停止時間を検出する第3のステップと、前記第3のステップで前記給電停止時間が検出されたとき前記ベースバンド信号処理部および前記無線部に対し前記装置内動作電源の給電を停止する第4のステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 移動通信システムを構成する無線基地局装置において、局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電開始の特定曜日または特定日を検出する第1のステップと、前記第1のステップで前記給電開始の特定曜日または特定日が検出されたときベースバンド信号処理部および無線部に対し前記装置内動作電源を給電する第2のステップと、前記局データ格納部に予め格納されている動作条件である給電停止の特定曜日または特定日を検出する第3のステップと、前記第3のステップで前記給電停止の特定曜日または特定日が検出されたとき前記ベースバンド信号処理部および前記無線部に対し前記装置内動作電源の給電を停止する第4のステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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