JP2004356380A - 半導体装置及びその実装構造 - Google Patents

半導体装置及びその実装構造 Download PDF

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Abstract

【課題】光半導体素子を具備する半導体装置が、実装基板に実装されたときの高周波特性を向上でき、且つ最終的に得られる通信装置等の装置を薄型化し得る半導体装置の実装構造を提供する。
【解決手段】金属製のヘッダー10の一面側に搭載された光半導体素子14と、光半導体素子14やヘッダー10と一端部が電気的に接続されていると共に、他端部がヘッダー10の他面側から突出する複数本のリード16a,16bとを具備する半導体装置が、複数本のリード16a,16bの他端部が実装基板30のパターン形成面に形成されたパッド32,32等に接続されて実装されている半導体装置の実装構造において、該ヘッダー10の他面側に電気絶縁材料から成る絶縁層28が形成されており、絶縁層28と実装基板30のパターン形成面に直交する側端面とが当接するように、前記半導体装置が実装基板30に実装されていると共に、ヘッダー10の他面側から突出する複数本のリード16a,16bの各他端部が、実装基板30のパッド等32,32に直線状を保持して接続されていることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置及びその実装構造に関し、更に詳細には金属製のヘッダーの一面側に搭載された光半導体素子と、前記光半導体素子やヘッダーと一端部が電気的に接続されていると共に、他端部が前記ヘッダーの他面側から突出し、実装基板のパターン形成面に形成されたパッド等に接続される複数本のリードとから成る半導体装置及びその実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信に用いられる光半導体素子を搭載した半導体装置には、例えば特許文献1に記載された半導体装置がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−45992号公報
(第3頁第3欄第23行目〜同頁第4欄第49行目、図2)
【0004】
かかる特許文献1に記載された半導体装置を図3に示す。図3に示す半導体装置では、金属製のヘッダー100の一面側に形成されたマウント部102に搭載された光半導体素子104は、ヘッダー100を貫通して一面側に突出するリード106aの一端部と、ワイヤ108を介して電気的に接続されている。
更に、ヘッダー100の一面側に形成された凹部110の底面を形成する傾斜面には、光半導体素子104をモニターするモニター素子112が搭載されている。
かかる光半導体素子104やモニター素子112は、天井部に光透過用窓114が形成されキャップ116によって気密に封止されている。このキャップ116は、そのフランジ状の接合端部116aが、ヘッダー100のフランジ部101に抵抗溶接等によって溶着されている。
尚、ヘッダー100の他面側には、アースリードとしてのリード106bの一端が接続されており、ヘッダー100の他面側からは、リード106a,106bの他端部が互いに平行となるように突出されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図3に示す半導体装置に搭載されている光半導体素子104に信号を伝達するリード106a,106bは、光半導体素子104で処理する又は処理した高周波信号を伝達することを要する。このため、リード106a,106bを、曲折することなく直線状の状態で実装基板に実装することが、高周波特性の観点からは好ましい。
更に、光半導体素子104に対する光信号は、キャップ116の天井部に設けられた光透過用窓114から射出し又は受光しなければならず、光半導体素子104に光信号を射出し又は受光する部品を、キャップ116の天井部側に配設することを要する。
一方、光半導体素子104を具備する通信装置等の装置の厚さを実質的に増加することなく、光半導体素子104に光信号を射出し又は受光する部品を設置することが要請されている。
このため、本発明者は、図3に示す半導体装置を、図4に示す様に、実装基板200のパターン等が形成されたパターン形成面に直交する側端面に実装し、その際に、ヘッダー100の他面側から突出するリード106a,106bの各他端部を、実装基板100のパターン形成面に形成されたパッド202,202に直線状を保持して接続することを試みた。
【0006】
図4に示す半導体装置の実装構造によれば、半導体装置のリード106a,106bを、実装基板200の端縁部に形成されたパッド202,202に、曲折することなく直線状を保持して接続できる。
更に、光半導体素子104に光信号を射出し又は受光する部品を、光半導体素子104を具備する通信装置等の装置を薄型化可能な設置位置である、実装基板200の側端面側に設置できる。
しかし、半導体装置は、金属製のヘッダー100が、実装基板200のパターン形成面に形成されたパッド202,202の一部と接触して短絡を惹起することを防止すべく、ヘッダー100と実装基板200の側端面との間に空間部210を介して実装基板200に実装される。
かかる空間部210の存在は、半導体装置と実装基板200とのインピーダンスの調整を困難とし、高周波特性に悪影響を与えることが判明した。
そこで、本発明の課題は、光半導体素子を具備する半導体装置が、実装基板に実装されたときの高周波特性を向上でき、且つ最終的に得られる通信装置等の装置を薄型化し得る半導体装置及びその実装構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく検討を重ねた結果、半導体装置を構成する金属製のヘッダー100の他面側に、絶縁層を形成することによって、ヘッダー100と実装基板200との側端面とを密着するように半導体装置を実装基板200に実装でき、半導体装置と実装基板200とのインピーダンスを容易に調整でき、高周波特性を向上できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、金属製のヘッダーの一面側に搭載された光半導体素子と、前記光半導体素子やヘッダーと一端部が電気的に接続されていると共に、他端部が前記ヘッダーの他面側から突出し、実装基板のパターン形成面に形成されたパッド等に接続される複数本のリードとから成る半導体装置において、該半導体装置が、前記実装基板のパターン形成面に直交する側端面側に、前記ヘッダーの他面側が当接するように実装されたとき、前記ヘッダーの他面側が前記実装基板の端面に当接しても、前記ヘッダーと実装基板に形成されたパターン等と電気的に短絡されないように、前記ヘッダーの他面側に電気絶縁材料から成る絶縁層が形成されていると共に、前記複数本のリードの各他端部が、前記実装基板のパターン形成面に形成されたパッド等に直線状を保持して接続されるように形成されていることを特徴とする半導体装置にある。
【0008】
また、本発明は、金属製のヘッダーの一面側に搭載された光半導体素子と、前記光半導体素子やヘッダーと一端部が電気的に接続されていると共に、他端部が前記ヘッダーの他面側から突出する複数本のリードとを具備する半導体装置が、前記複数本のリードの他端部が実装基板のパターン形成面に形成されたパッド等に接続されて実装されている半導体装置の実装構造において、該ヘッダーの他面側に電気絶縁材料から成る絶縁層が形成されており、前記絶縁層と実装基板のパターン形成面に直交する側端面とが当接するように、前記半導体装置が実装基板に実装されていると共に、前記ヘッダーの他面側から突出する複数本のリードの各他端部が、前記実装基板のパッド等に直線状を保持して接続されていることを特徴とする半導体装置の実装構造でもある。
【0009】
かかる本発明において、絶縁層としては、半導体装置と実装基板とのインピーダンスを調整し得る誘電率の絶縁層とすることが好ましく、この絶縁層の誘電率としては、5〜200とすることが好ましい。
また、ヘッダーとして、搭載した光半導体素子を気密に封止するキャップの接合端部を接合するフランジ部を形成したヘッダーを用い、前記ヘッダーの他面側に、前記フランジ部に対応する対応部を除いた部分に絶縁層を形成することによって、キャップの接合部とヘッダーのフランジ部に容易に抵抗溶接等によって溶着できる。
【0010】
本発明によれば、半導体装置は、実装基板のパターン形成面に直交する側端面側に実装でき、半導体装置に搭載された光半導体素子に光信号を射出し又は受光する部品を、最終的に得られる通信装置等の装置を薄型化可能な設置位置である、実装基板の側端面側に設置できる。
また、半導体装置を形成する金属製のヘッダーの他面側と実装基板の端面とを当接しても、電気的な短絡が発生しないように、ヘッダーの他面側に絶縁層を形成することによって、半導体装置を、実装基板の端面との間に空間部を形成しないように実装基板に実装できると共に、ヘッダーの他面側から突出する複数本のリードの各他端部を、実装基板のパターン形成面に形成されたパッド等に直線状を保持して接続できる。
このため、半導体装置を実装基板の側端面に密着して実装できること、及び半導体装置のリードを、その直線状態を保持して実装基板のパッド等と接続できることが相俟って、半導体装置と実装基板とのインピーダンスを容易に調整でき、両者の高周波特性を向上できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る半導体装置の一例を図1に示す。図1に示す半導体装置は、金属製のヘッダー10の一面側に形成されたマウント部12に搭載された光半導体素子14は、ヘッダー10を貫通して一面側に突出するリード16aの一端部と、ワイヤ18を介して電気的に接続されている。
更に、ヘッダー10の一面側に形成された凹部20の底面を形成する傾斜面には、光半導体素子14をモニターするモニター素子22が搭載されている。
かかる光半導体素子14やモニター素子22は、天井部に光透過用窓24が形成されキャップ26によって気密に封止されている。このキャップ26は、そのフランジ状の接合端部26aが、ヘッダー10のフランジ部21に抵抗溶接等によって溶着されている。
尚、ヘッダー10の他面側には、アースリードとしてのリード16bの一端が接続されており、ヘッダー10の他面側からは、リード16a,16bの他端部が互いに平行となるように突出されている。
【0012】
図1に示す半導体装置では、ヘッダー10の他面側に、電気絶縁材料から成る絶縁層28が、フランジ部21に対応する対応部を除いた部分に形成されている。キャップ26のフランジ状の接合端部26aと、ヘッダー10のフランジ部21とを抵抗溶接等によって溶着するためである。
かかる絶縁層28は、半導体装置と実装基板30とのインピーダンスを容易に調整し得る誘電率の電気絶縁材料を用いて所定形状に成形した後、ヘッダー10の他面側に溶着又は接着によって接合できる。
この絶縁層28としては、誘電率(ε)が5〜200、特に5〜100のものが好ましい。
かかる絶縁層28は、例えばエポキシ等の樹脂のみによって形成した絶縁層28は、誘電率(ε)が約5程度であるが、空気の誘電率(ε=1)よりも高い誘電率を呈するため、図4に示す如く、ヘッダー100と実装基板200の側端面との間に空間部210が形成されている場合に比較して、半導体装置と実装基板30とのインピーダンスを容易に調整できる。
更に、高い誘電率を呈する絶縁層28としては、例えばアルミナが混入されたガラスから成る絶縁層[誘電率(ε)=10]、セラミックプレートから成る絶縁層[誘電率(ε)=10]、或いは所定のフィラーが混入されたエポキシ樹脂等の樹脂から成るプリプレグから成る絶縁層[誘電率(ε)=16]を挙げることができる。
ここで、プリプレグ中に混入するフィラーとしては、BaTiO、PbZr O、Pb TiOから成るフィラーが好ましい。かかるフィラーは、プリプレグを形成する樹脂が異なると混入フィラー量も異なるため、採用する樹脂との関係で形成した絶縁層の誘電率が所望の値となるように、フィラーの混入量を予め試験的に求めておくことが好ましい。
尚、絶縁層28の厚さは、0.05〜0.3mm程度とすることが好ましい。
【0013】
図1に示す半導体装置は、図2に示す様に、実装基板30のパターン等を形成したパターン形成面に直交する側端面に、ヘッダー10の他面側に形成した絶縁層28を当接して実装する。この際に、半導体装置のヘッダー10の他面側から突出する直線状のリード16a,16bの各他端部を、その直線状を保持した状態で実装基板30のパターン形成面に形成したパッド32,32に接続する。この接続は、はんだ付けによって行うことができる。
この様に、リード16a,16bの各他端部を、その直線状を保持した状態で実装基板30のパターン形成面に形成したパッド32,32に接続することによって、リード16a,16bを曲折してパッド32,32に接続した場合に比較して、高周波数特性を向上できる。
【0014】
また、半導体装置のヘッダー10の他面側に形成した絶縁層28と実装基板30の側端面とが当接して密着しているため、半導体装置のヘッダー10の他面側に形成した絶縁層28と実装基板30の他面側との間には、実質的に空気層が存在せず、半導体装置と実装基板30とのインピーダンスを容易に調整でき、リード16a,16bの各他端部を、その直線状を保持した状態で実装基板30のパターン形成面に形成したパッド32,32に接続することと相俟って、両者の高周波特性を向上できる。
更に、半導体装置の光半導体素子14に光信号を射出し又は受光する部品を、実装基板30の側端面側に配設することができ、最終的に得られる光通信装置等の装置を薄型化できる。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、光半導体素子を具備する半導体装置が、実装基板に実装されたときの高周波特性を向上でき、且つ最終的に得られる通信装置等の装置を薄型化できるため、薄型化された光通信装置等の高周波信号を用いる装置の信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置の一例を説明する断面図である。
【図2】図1に示す半導体装置を実装基板に実装した状態を説明する部分断面図である。
【図3】従来の半導体装置を説明する断面図である。
【図4】従来の半導体装置を実装基板に実装した状態を説明する部分断面図である。
【符号の説明】
10 ヘッダー
12 マウント部
14 光半導体素子
16a,16b リード
18 ワイヤ
20 凹部
22 モニター素子
24 光透過用窓
26 キャップ
26a 接合端部
28 絶縁層
30 実装基板
32 パッド

Claims (8)

  1. 金属製のヘッダーの一面側に搭載された光半導体素子と、前記光半導体素子やヘッダーと一端部が電気的に接続されていると共に、他端部が前記ヘッダーの他面側から突出し、実装基板のパターン形成面に形成されたパッド等に接続される複数本のリードとから成る半導体装置において、
    該半導体装置が、前記実装基板のパターン形成面に直交する側端面側に、前記ヘッダーの他面側が当接するように実装されたとき、前記ヘッダーの他面側が前記実装基板の端面に当接しても、前記ヘッダーと実装基板に形成されたパターン等と電気的に短絡されないように、前記ヘッダーの他面側に電気絶縁材料から成る絶縁層が形成されていると共に、
    前記複数本のリードの各他端部が、前記実装基板のパターン形成面に形成されたパッド等に直線状を保持して接続されるように形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 絶縁層が、半導体装置と実装基板とのインピーダンスを調整し得る誘電率の絶縁層である請求項1記載の半導体装置。
  3. 絶縁層の誘電率が、5〜200である請求項1又は請求項2記載の半導体装置。
  4. ヘッダーが、搭載した光半導体素子を気密に封止するキャップの接合端部を接合するフランジ部が形成されたヘッダーであって、前記ヘッダーの他面側には、前記フランジ部に対応する対応部を除いた部分に絶縁層が形成されている請求項1〜3のいずれか一項記載の半導体装置。
  5. 金属製のヘッダーの一面側に搭載された光半導体素子と、前記光半導体素子やヘッダーと一端部が電気的に接続されていると共に、他端部が前記ヘッダーの他面側から突出する複数本のリードとを具備する半導体装置が、前記複数本のリードの他端部が実装基板のパターン形成面に形成されたパッド等に接続されて実装されている半導体装置の実装構造において、
    該ヘッダーの他面側に電気絶縁材料から成る絶縁層が形成されており、前記絶縁層と実装基板のパターン形成面に直交する側端面とが当接するように、前記半導体装置が実装基板に実装されていると共に、
    前記ヘッダーの他面側から突出する複数本のリードの各他端部が、前記実装基板のパッド等に直線状を保持して接続されていることを特徴とする半導体装置の実装構造。
  6. 絶縁層が、半導体装置と実装基板とのインピーダンスを調整し得る誘電率の絶縁層である請求項5記載の半導体装置の実装構造。
  7. 絶縁層の誘電率が、5〜200である請求項5又は請求項6記載の半導体装置の実装構造。
  8. ヘッダーが、搭載した光半導体素子を気密に封止するキャップの接合端部を接合するフランジ部が形成されたヘッダーであって、前記ヘッダーの他面側には、前記フランジ部に対応する対応部を除いた部分に絶縁層が形成されている請求項5〜7のいずれか一項記載の半導体装置の実装構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10916912B2 (en) 2017-01-20 2021-02-09 Mitsubishi Electric Corporation Optical module

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