JP2004356235A - 半導体膜の製造方法、半導体装置の製造方法、集積回路、回路基板、電気光学装置、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】微細孔を低コストに形成することを可能とする技術を提供すること。
【解決手段】本発明の半導体膜の製造方法は、基板(10)上に絶縁膜(12)を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜(12)上に感光膜(14)を成膜する感光膜形成工程と、レーザ光(50)を光学的に複数のレーザビーム(54)に分岐して感光膜(14)に照射し、当該分岐されたレーザビーム(54)のそれぞれによって感光膜(14)の複数箇所を露光する露光工程と、露光後の感光膜(14)を現像し、複数箇所のそれぞれを開口させる現像工程と、感光膜(14)を介して絶縁膜(12)をエッチングし、絶縁膜(12)に複数の微細孔(16)を形成する微細孔形成工程と、感光膜(14)を除去する感光膜除去工程と、絶縁膜(12)上及び微細孔(16)内に非単結晶半導体膜を成膜する半導体膜形成工程と、非単結晶半導体膜を熱処理によって溶融結晶化させて結晶性半導体膜を形成する結晶化工程と、を含む。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の半導体膜の製造方法は、基板(10)上に絶縁膜(12)を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜(12)上に感光膜(14)を成膜する感光膜形成工程と、レーザ光(50)を光学的に複数のレーザビーム(54)に分岐して感光膜(14)に照射し、当該分岐されたレーザビーム(54)のそれぞれによって感光膜(14)の複数箇所を露光する露光工程と、露光後の感光膜(14)を現像し、複数箇所のそれぞれを開口させる現像工程と、感光膜(14)を介して絶縁膜(12)をエッチングし、絶縁膜(12)に複数の微細孔(16)を形成する微細孔形成工程と、感光膜(14)を除去する感光膜除去工程と、絶縁膜(12)上及び微細孔(16)内に非単結晶半導体膜を成膜する半導体膜形成工程と、非単結晶半導体膜を熱処理によって溶融結晶化させて結晶性半導体膜を形成する結晶化工程と、を含む。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体膜の製造方法及び当該半導体膜を用いた半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、多結晶珪素薄膜トランジスタ(p−SiTFT)に代表される薄膜半導体装置を比較的低温にて製造する方法として、非晶質珪素膜をレーザで熱処理し多結晶珪素膜を形成し、この多結晶珪素膜を半導体膜としてゲート電極、金属薄膜にて配線を形成して薄膜半導体装置を製造する方法が提案されていた。しかしこの方法では、レーザ光のエネルギー制御が難しく、製造される半導体膜の性質にばらつきが生じるため、これに代わり、このような問題の生じない略単結晶珪素膜を成長させる技術が提案されていた。このような技術は、例えば、文献「Single Crystal Thin Film Transistors;IBM TECHNICAL DISCLOSURE BULLETIN Aug.1993 pp257−258」(非特許文献1)や、文献「Advanced Excimer−Laser Crystallization Techniques of Si Thin−Film For Location Control of Large Grain on Glass;R.Ishihara et al., proc.SPIE 2001, vol.4295 p.14〜23」(非特許文献2)などに記載されている。
【0003】
これら文献には、基板上の絶縁膜に微細孔を形成し、絶縁膜上及び微細孔内に非晶質珪素膜を形成した後、この非晶質珪素膜にレーザを照射して、上記微細孔の底部内の非晶質珪素を非溶融状態に保持しながら、その他の部分の非晶質珪素膜を溶融状態にすることにより、非溶融状態に保持された非晶質珪素を結晶核とした結晶成長を生じさせて、略単結晶状態の珪素膜を形成する技術が開示されている。
【0004】
【非特許文献1】
「Single Crystal Thin Film Transistors」, IBM TECHNICAL DISCLOSURE BULLETIN Aug.1993 pp257−258
【非特許文献2】
「Advanced Excimer−Laser Crystallization Techniques of Si Thin−Film For Location Control of Large Grain on Glass 」, R.Ishihara et al., proc.SPIE 2001, vol.4295, p.14〜23
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した結晶成長技術を液晶表示装置や有機EL表示装置等の電気光学装置の製造に適用する場合には、溶融結晶化の起点となる微細孔を基板上に多数形成する必要がある。しかし、従来のパターニングプロセスでは、このような多数の微細な穴を効率よく低コストに形成することは容易ではなかった。
【0006】
そこで、本発明は、微細孔を結晶成長の起点として半導体膜の溶融結晶化を行い略単結晶の結晶粒を形成する場合において、微細孔を低コストに形成することを可能とする技術を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、微細孔を結晶成長の起点として半導体膜の溶融結晶化を行い略単結晶の結晶粒を形成する場合において、微細孔を効率よく形成することを可能とする技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の半導体膜の製造方法は、基板上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜上に感光膜を形成する感光膜形成工程と、感光膜に対してレーザビームを順次照射し、当該レーザビームによって感光膜の複数箇所を順次露光する露光工程と、露光後の感光膜を現像し、複数箇所のそれぞれを開口させる現像工程と、感光膜を介して絶縁膜をエッチングし、絶縁膜に複数の微細孔を形成する微細孔形成工程と、感光膜を除去する感光膜除去工程と、絶縁膜上及び微細孔内に非単結晶半導体膜を形成する半導体膜形成工程と、非単結晶半導体膜を熱処理によって溶融結晶化させて結晶性半導体膜を形成する結晶化工程と、を含む。
【0009】
かかる方法によれば、感光膜をレーザビームによって直接的に露光するので露光マスクが不要となり、プロセスが簡略化されると共に露光装置が簡素化される。したがって、多数の微細孔を低コストに形成することが可能となる。また、露光マスクを使わないことから露光に使う光の利用効率が高い。また、レーザビームを用いているので、露光スポットの微細化が容易となる。
【0010】
また、本発明の半導体膜の製造方法は、基板上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜上に感光膜を形成する感光膜形成工程と、レーザ光を光学的に複数のレーザビームに分岐して感光膜に照射し、当該分岐されたレーザビームのそれぞれによって感光膜の複数箇所を露光する露光工程と、露光後の感光膜を現像し、複数箇所のそれぞれを開口させる現像工程と、感光膜を介して絶縁膜をエッチングし、絶縁膜に複数の微細孔を形成する微細孔形成工程と、感光膜を除去する感光膜除去工程と、絶縁膜上及び微細孔内に非単結晶半導体膜を形成する半導体膜形成工程と、非単結晶半導体膜を熱処理によって溶融結晶化させて結晶性半導体膜を形成する結晶化工程と、を含む。
【0011】
かかる方法によっても、感光膜をレーザビームによって直接的に露光するので露光マスクが不要となり、プロセスが簡略化されると共に露光装置が簡素化される。したがって、多数の微細孔を低コストに形成することが可能となる。また、光学的な方法によって生成される複数のレーザビームのそれぞれによって感光膜の複数箇所をほぼ同時に露光するので、露光プロセスに要する時間(タクトタイム)の大幅な短縮を図り、多数の微細孔を効率よく低コストに形成することが可能となる。また、露光マスクを使わないことから露光に使う光の利用効率が高い。また、レーザビームを用いているので、露光スポットの微細化が容易となる。
【0012】
上述した露光工程は、レーザ光を2次元方向に規則的に(アレイ状に)分岐して複数のレーザビームを生成し、当該レーザビームを感光膜に照射することが好ましい。これにより、2次元方向に規則的に配列された複数の微細孔を形成することができる。
【0013】
また、露光工程は、回折格子やホログラム等の回折光学素子を用いてレーザ光の分岐を行うことが好ましい。これにより、簡便な構成によって効率よくレーザ光を分岐して複数のレーザビームを得ることが可能となる。
【0014】
また、露光工程においては、レーザビームによる複数箇所の露光を当該露光の対象範囲を変えて複数回行うようにすることも好適である。これにより、複数のレーザビームにより露光可能な範囲(面積)よりも露光対象範囲が広い場合であっても、分岐ビームによる複数箇所の露光を何度か繰り返すことにより、基板全面に対する露光を効率よく低コストに行うことが可能となる。かかる効果は、基板が大面積化するほど顕著となる。
【0015】
また、本発明は、上述した半導体膜の製造方法によって製造される結晶性半導体膜を使用して半導体装置を形成する素子形成工程を備える半導体装置の製造方法でもある。ここで、本発明において「半導体装置」とは、本発明に係る結晶性半導体膜を備える装置をいい、トランジスタ、ダイオード、抵抗、インダクタ、キャパシタ、その他能動素子・受動素子を問わない単体の素子を含む。上述した本発明に係る結晶性半導体膜を使用することにより、特性の優れた半導体装置を得ることが可能となる。かかる半導体装置の製造方法においては、結晶性半導体膜の微細孔を含まない部分を使用して半導体装置の形成を行うと更に好適である。微細孔近傍では結晶性が若干劣る部分が形成される場合があるため、この部分を含まないようにして半導体装置を形成すると、半導体装置の特性を更に向上させることが可能となる。
【0016】
また、本発明は、上述した製造方法を適用して製造される半導体装置でもあり、上記半導体装置を備える集積回路であり、回路基板であり、電気光学装置であり、また電子機器でもある。
【0017】
ここで「集積回路」とは、一定の機能を奏するように半導体装置及び関連する配線等が集積され配線された回路をいい、例えば、有機EL表示装置等の表示装置において画素回路に信号供給を行う駆動回路(ドライバ)などが挙げられる。
【0018】
ここで「回路基板」とは、一方面及び/又は他方面に複数の半導体素子を有し、必要に応じて半導体素子の相互間を接続する配線等も有する基板をいい、例えば、有機EL表示装置等の表示装置に用いられるアクティブマトリクス基板が挙げられる。
【0019】
ここで「電気光学装置」とは、本発明に係る半導体装置を備えた、電気的作用によって発光するあるいは外部からの光の状態を変化させる電気光学素子を備えた装置一般をいい、自ら光を発するものと外部からの光の通過を制御するもの双方を含む。例えば、電気光学素子として、液晶素子、電気泳動粒子が分散した分散媒体を有する電気泳動素子、EL(エレクトロルミネッセンス)素子、電界の印加により発生した電子を発光板に当てて発光させる電子放出素子を備えたアクティブマトリクス型の表示装置等をいう。
【0020】
ここで「電子機器」とは、本発明に係る半導体装置を備えた一定の機能を奏する機器一般をいい、例えば電気光学装置やメモリを備えて構成される。その構成に特に限定が無いが、例えば、ICカード、携帯電話、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイ、リア型またはフロント型のプロジェクター、さらに表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ等が含まれる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0022】
図1及び図2は、一実施形態の半導体薄膜の製造方法について説明する説明図である。
【0023】
(絶縁膜形成工程)
図1(a)に示すように、ガラス等の絶縁材料からなる基板10上に絶縁膜12を形成する。本実施形態では当該絶縁膜12として酸化珪素膜を形成する。酸化硅素膜は、例えばプラズマ化学気相堆積法(PECVD法)、減圧化学気相堆積法(LPCVD法)、スパッタリング法等の物理気相堆積法などによって成膜可能である。
【0024】
(感光膜形成工程)
次に、図1(b)に示すように、絶縁膜12上に感光膜14を形成する。感光膜14は、感光性の高分子材料(レジスト)を用いて形成する。本実施形態では、光照射を受けた部分が後の現像処理によって溶解するポジ型のレジストを用いて感光膜14を形成する。
【0025】
(露光工程)
次に、図1(c)に示すように、感光膜14の複数箇所を露光する。本実施形態では、レーザ光50を基板10の上側から照射し、当該レーザ光50をビーム分岐/整形器52によって光学的に分岐して複数のレーザビーム54を生成し、当該レーザビーム54を感光膜14に照射する。このビーム分岐/整形器52によって生成されたレーザビーム54のそれぞれによって、感光膜14の複数箇所が露光される。
【0026】
ここで、ビーム分岐/整形器52は、例えば回折格子やホログラム等の回折光学素子を用いて構成することが可能である。回折格子としては、特に、光波面の位相だけを変調する位相格子が好適に用いられる。1次元位相格子を用いることにより1次元方向に分岐されたレーザビーム54を得ることができる。また、当該1次元位相格子の構造を直交させて重ねた2次元位相格子を用いることにより2次元方向に分岐されたレーザビーム54を得ることができる。また、ホログラムを用いてビーム分岐/整形器52を構成する場合には、特に計算機ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)が好適に用いられる。例えば、本実施形態では、フーリエ変換型2値位相格子を用いてビーム分岐/整形器52を構成する。
【0027】
図3は、露光工程における露光の様子を模式的に示す図である。同図(a)に示すように、レーザ光50がビーム分岐/整形器52によって2次元方向に規則的に(アレイ状に)分岐されて、当該分岐後の複数のレーザビーム54のそれぞれによって感光膜14の複数箇所がほぼ同時に露光される。
【0028】
また、ビーム分岐/整形器52から出射される複数のレーザビーム54により露光可能な範囲(面積)よりも露光対象範囲が広い場合には、図3(a)に示すような分岐ビームによる複数箇所の露光を当該露光の対象範囲を順次変更しながら複数回行うようにして基板10の全面に対する露光を行うようにするとよい。これにより、基板10の大面積化にも容易に対応することができる。
【0029】
なお、図3(b)に示すように、レーザビームを図示のa,b,c,…のように1箇所ずつ順次照射して感光膜14の複数箇所を順次露光してもよい。この場合であっても、露光マスクが不要となり、プロセスが簡略化されると共に露光装置が簡素化される。また、露光マスクを使わないことから露光に使う光の利用効率が高い。また、レーザビームを用いているので、露光スポットの微細化が容易となる。
【0030】
(現像工程)
次に、図1(d)に示すように、露光後の感光膜14を現像することによって、レーザビームが照射された部分を除去し、感光膜14の露光がなされた複数箇所をそれぞれ開口させる。
【0031】
(微細孔形成工程)
次に、図2(a)に示すように、現像後の感光膜14を介して絶縁膜12をエッチングし、絶縁膜12に複数の微細孔16を形成する。本工程におけるエッチングは、例えばCHF3ガスのプラズマを用いた反応性イオンエッチングを採用することができる。微細孔16の孔径は50nm〜200nm程度とすることが好適である。上記露光工程においては、当該微細孔16が所望の孔径となるように各レーザビーム54のスポット径が調整される。また、各微細孔16は、例えば数μm程度の間隔を空けて形成される。微細孔16の相互間の間隔は、後述する溶融結晶化工程を経て当該微細孔16を略中心に得られる結晶粒の大きさ(粒径)に応じて決めるとよい。上記露光工程においては、各微細孔16の相互間が所望の間隔となるようにレーザ光50が分岐されて各レーザビーム54が生成される。
【0032】
微細孔16は、後述する溶融結晶化工程において、1つの結晶核を種とした結晶成長を優先的に進行させる役割を担うためのものであり「グレインフィルタ」と称される場合もある。この微細孔16は例えば円筒状に形成することが好適であるが、円筒状以外の形状(例えば、円錐状、角柱状、角錐状など)としてもよい。また、比較的に径の大きい孔(例えば500nm程度)を形成した後に基板全面に新たな絶縁膜(本例では酸化硅素膜)を堆積して上記孔の径を狭めることにより、微細孔16を形成するようにしてもよい。
【0033】
(感光膜除去工程)
次に、絶縁膜12上の感光膜14を除去(剥離)する。感光膜14の除去は、有機溶剤等を用いた化学的方法や酸素プラズマ等によるアッシング処理を用いた物理的方法、あるいはこれらの化学的方法と物理的方法の組み合わせにより行われる。
【0034】
(半導体膜形成工程)
次に、図2(b)に示すように、絶縁膜12上及び微細孔16内に半導体膜18を形成する。本実施形態では半導体膜として非晶質又は多結晶(すなわち、非結晶性)の珪素膜を形成する。珪素膜は、LPCVD法などの成膜法によって30nm〜100nm程度の膜厚に形成することが好適である。
【0035】
(溶融結晶化工程)
次に、図2(c)に示すように、絶縁膜12上及び微細孔16内に形成された半導体膜18を熱処理によって溶融結晶化させる。本工程における熱処理は、レーザ照射により行うことが好ましい。例えば、半導体膜18として非晶質又は多結晶の硅素膜を形成した場合には、XeClパルスエキシマレーザ(波長308nm、パルス幅30nsec)を用い、エネルギー密度:0.4J/cm2〜1.5J/cm2でレーザ照射を行うことが好適である。この場合に、照射されたXeClパルスエキシマレーザは非晶質(又は多結晶)珪素膜の表面近傍でほとんどが吸収される。これはXeClパルスエキシマレーザの波長(308nm)における非晶質珪素および多結晶珪素の吸収係数が其々0.139nm−1と0.149nm−1と大きいためである。また、絶縁膜12としての酸化珪素膜は、上記レーザに対して略透明であってこのレーザのエネルギーを吸収しないため、レーザ照射によって溶融しない。これにより、微細孔16以外の領域にある非晶質珪素膜は、膜厚方向全域に渡ってほぼ完全に溶融した状態となる。また、微細孔16内にある非晶質珪素膜は表面近傍が溶融し、かつ微細孔16の底部近傍では溶融しない状態(部分溶融状態)となる。
【0036】
レーザ照射後の珪素の凝固は、微細孔16の内部で先に始まり、その後非晶質珪素膜の略完全溶融状態となっている部分(表面側の部分)に至る。このとき、微細孔16の底部近傍ではいくつかの結晶粒が発生するが、微細孔16の断面寸法を1個の結晶粒と同程度か少し小さい程度にしておくことにより、微細孔16の上部(開口部)には1個の結晶粒のみが到達するようになる。これにより、非晶質珪素膜の略完全溶融状態の部分では微細孔16の上部に到達した1個の結晶粒を核として結晶成長が進行するようになり、図2(d)に示すように、複数の微細孔16をそれぞれを略中心とした領域(例えば、数μm四方の領域)に、略単結晶状態の結晶粒を含んでなる結晶性半導体膜20が複数形成される。
【0037】
(素子形成工程)
次に、薄膜トランジスタを例にして、上述した製造方法により製造される結晶性半導体膜20を用いて半導体素子を形成する工程を説明する。本発明にかかる結晶性半導体膜を薄膜トランジスタの活性領域に用いることにより、オフ電流が少なく移動度の大きい高性能な薄膜トランジスタを形成することができる。
【0038】
図4は、素子形成工程について説明する図である。まず図4(a)に示すように、結晶性半導体膜20をパターニングし、薄膜トランジスタの形成に不要となる部分を除去して整形する。
【0039】
次に、図4(b)に示すように、絶縁膜12および結晶性半導体膜20の上面にゲート絶縁膜22を形成する。ゲート絶縁膜22としては、酸化硅素膜を用いることが好適である。酸化珪素膜は、例えば電子サイクロトロン共鳴PECVD法(ECR−PECVD法)またはPECVD法等の成膜法によって形成することができる。
【0040】
次に、図4(c)に示すように、スパッタリング法などの成膜法によってタンタル、アルミニウム等の導電体薄膜を形成した後にパターニングを行うことによってゲート電極24及びゲート配線膜(図示せず)を形成する。次にゲート電極24をマスクとしてドナーまたはアクセプタとなる不純物元素を打ち込む、いわゆる自己整合イオン打ち込みを行うことにより結晶性半導体膜20にソース/ドレイン領域26及び活性領域28を形成する。例えば本実施形態では、不純物元素としてリン(P)を打ち込み、その後、XeClエキシマレーザを400mJ/cm2程度のエネルギー密度に調整して照射して不純物元素を活性化することによってN型の薄膜トランジスタを形成する。なお、レーザ照射の代わりに250℃〜400℃程度の温度で熱処理を行うことにより不純物元素の活性化を行ってもよい。
【0041】
次に、図4(d)に示すように、ゲート絶縁膜22及びゲート電極24の上面に酸化珪素膜等からなる保護絶縁膜30を形成する。酸化珪素膜は、例えば、PECVD法などの成膜法によって500nm程度に形成すると好適である。次に、ゲート絶縁膜22及び保護絶縁膜30のそれぞれを貫通してソース/ドレイン領域26のそれぞれに至るコンタクトホールを形成し、これらのコンタクトホール内にスパッタリング法などの成膜法によってアルミニウム、タングステン等の導電体を埋め込んでパターニングすることにより、ソース/ドレイン電極32を形成する。これにより、図4(d)に示すように、結晶性半導体膜20を用いて活性領域28等が形成された薄膜トランジスタTが得られる。
【0042】
なお、図4に示す例では説明の便宜上、微細孔16が薄膜トランジスタの真下に位置するように図示されているが、微細孔16の形成位置を薄膜トランジスタTの真下から外すようにすることも好適である。この場合には、上記図4(a)において説明したパターニング工程において、薄膜トランジスタTの活性領域30等となるべき部分をパターニングする際に微細孔16の形成位置を外すようにすればよい。
【0043】
このように、本実施形態では、感光膜14をレーザビームによって直接的に露光するので露光マスクが不要となり、プロセスが簡略化されると共に露光装置が簡素化される。したがって、多数の微細孔16を低コストに形成することが可能となる。また、回折格子等を含んで構成されるビーム分岐/整形器52を用いた光学的な方法によってレーザ光50を複数のレーザビーム54に分岐し、当該レーザビーム54のそれぞれによって感光膜14の複数箇所をほぼ同時に露光しているので、露光プロセスに要する時間の大幅な短縮を図り、多数の微細孔16を効率よく低コストに形成することが可能となる。また、露光マスクを使わないことから露光に使う光の利用効率が高い。また、レーザビームを用いているので、露光スポットの微細化が容易となる。
【0044】
次に、本発明の製造方法によって製造される薄膜トランジスタの適用例について説明する。本発明の製造方法により得られる薄膜トランジスタは、例えば、EL表示装置や液晶表示装置などにおける画素スイッチング素子や、当該スイッチング素子を駆動する駆動回路(集積回路)の形成に用いることができる。
【0045】
図5は、本実施形態の電気光学装置の接続状態の一例を示す図である。本実施形態の電気光学装置100は、各画素領域に電界発光効果により発光可能な発光層(有機EL層)OELDと、それを駆動するための電流を記憶する保持容量などを備え、さらに本発明に係る製造方法によって製造される半導体装置、ここでは薄膜トランジスタT1〜T4を備えて構成されている。ドライバ101からは、走査線Vsel および発光制御線Vgpが各画素領域Gに供給されている。ドライバ102からは、データ線Idataおよび電源線Vddが各画素領域Gに供給されている。走査線Vsel とデータ線Idataとを制御することにより、各画素領域に対する電流プログラムが行われ、発光層OELDによる発光が制御可能になっている。
【0046】
なお、上述した画素領域を構成する画素回路は一例でありこの構成に限定されるものではない。また、ドライバ101、102のそれぞれに含まれる集積回路について、本発明に係る半導体装置を用いて構成してもよい。また、図4では自発光型の電気光学素子の一例として有機EL等を用いた電気光学装置を示していたが、他の自発光型の電気光学素子を用いた電気光学装置や、液晶素子などの非自発光型の電気光学素子を用いた電気光学装置に対しても本発明を適用可能である。
【0047】
次に、本発明に係る電気光学装置100を適用して構成される種々の電子機器について説明する。図6は、電気光学装置100を適用可能な電子機器の例を示す図である。図6(a)は携帯電話への適用例であり、当該携帯電話230はアンテナ部231、音声出力部232、音声入力部233、操作部234、および本発明の電気光学装置100を備えている。このように本発明に係る電気光学装置は表示部として利用可能である。図6は(b)ビデオカメラへの適用例であり、当該ビデオカメラ240は受像部241、操作部242、音声入力部243、および本発明の電気光学装置100を備えている。このように本発明に係る電気光学装置はファインダや表示部として利用可能である。図6(c)は携帯型パーソナルコンピュータ(いわゆるPDA)への適用例であり、当該コンピュータ250はカメラ部251、操作部252、および本発明に係る電気光学装置100を備えている。このように本発明に係る電気光学装置は表示部として利用可能である。
【0048】
図6(d)はヘッドマウントディスプレイへの適用例であり、当該ヘッドマウントディスプレイ260はバンド261、光学系収納部262および本発明に係る電気光学装置100を備えている。このように本発明に係る電気光学装置は画像表示源として利用可能である。図6(e)はリア型プロジェクターへの適用例であり、当該プロジェクター270は筐体271に、光源272、合成光学系273、ミラー274、275、スクリーン276、および本発明に係る電気光学装置100を備えている。このように本発明に係る電気光学装置は画像表示源として利用可能である。図6(f)はフロント型プロジェクターへの適用例であり、当該プロジェクター280は筐体282に光学系281および本発明に係る電気光学装置100を備え、画像をスクリーン283に表示可能になっている。このように本発明に係る電気光学装置は画像表示源として利用可能である。また、本発明に係る電気光学装置100は、上述した例に限らず有機EL表示装置や液晶表示装置などの表示装置を適用可能なあらゆる電子機器に適用可能である。例えばこれらの他に、表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイなどにも活用することができる。
【0049】
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されることなく、本発明の要旨の範囲内で種々に変形、変更実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、ビーム分岐/成型器52は回折格子を用いて構成されていたが、他の光学的手段(例えば、複屈折性を備えた光学フィルム等)を用いてビーム分岐/整形器52を構成してもよい。また、上述した実施形態では、半導体膜の一例として珪素膜を採り上げて説明していたが、半導体膜はこれに限定されるものではない。また、上述した実施形態では、本発明に係る結晶性半導体膜を用いて形成される半導体素子の一例として薄膜トランジスタを採り上げて説明していたが、半導体素子はこれに限定されるものではなく、他の素子(例えば、薄膜ダイオード等)を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体薄膜の製造方法について説明する説明図である。
【図2】半導体薄膜の製造方法について説明する説明図である。
【図3】露光工程における露光の様子を模式的に示す図である。
【図4】素子形成工程について説明する図である。
【図5】電気光学装置の接続状態の一例を示す図である。
【図6】電気光学装置を適用して構成される種々の電子機器について説明する。
【符号の説明】
10…基板、 12…絶縁膜、 14…感光膜、 16…微細孔、 18…半導体膜、 20…結晶性半導体膜、 22…ゲート絶縁膜、 24…ゲート電極、 26…ソース/ドレイン領域、 28…活性領域、 30…保護絶縁膜、 32…ソース/ドレイン電極、 50…レーザ光、 52…レーザ分岐/整形器、 54…レーザビーム、 100…電気光学装置、 T…薄膜トランジスタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体膜の製造方法及び当該半導体膜を用いた半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、多結晶珪素薄膜トランジスタ(p−SiTFT)に代表される薄膜半導体装置を比較的低温にて製造する方法として、非晶質珪素膜をレーザで熱処理し多結晶珪素膜を形成し、この多結晶珪素膜を半導体膜としてゲート電極、金属薄膜にて配線を形成して薄膜半導体装置を製造する方法が提案されていた。しかしこの方法では、レーザ光のエネルギー制御が難しく、製造される半導体膜の性質にばらつきが生じるため、これに代わり、このような問題の生じない略単結晶珪素膜を成長させる技術が提案されていた。このような技術は、例えば、文献「Single Crystal Thin Film Transistors;IBM TECHNICAL DISCLOSURE BULLETIN Aug.1993 pp257−258」(非特許文献1)や、文献「Advanced Excimer−Laser Crystallization Techniques of Si Thin−Film For Location Control of Large Grain on Glass;R.Ishihara et al., proc.SPIE 2001, vol.4295 p.14〜23」(非特許文献2)などに記載されている。
【0003】
これら文献には、基板上の絶縁膜に微細孔を形成し、絶縁膜上及び微細孔内に非晶質珪素膜を形成した後、この非晶質珪素膜にレーザを照射して、上記微細孔の底部内の非晶質珪素を非溶融状態に保持しながら、その他の部分の非晶質珪素膜を溶融状態にすることにより、非溶融状態に保持された非晶質珪素を結晶核とした結晶成長を生じさせて、略単結晶状態の珪素膜を形成する技術が開示されている。
【0004】
【非特許文献1】
「Single Crystal Thin Film Transistors」, IBM TECHNICAL DISCLOSURE BULLETIN Aug.1993 pp257−258
【非特許文献2】
「Advanced Excimer−Laser Crystallization Techniques of Si Thin−Film For Location Control of Large Grain on Glass 」, R.Ishihara et al., proc.SPIE 2001, vol.4295, p.14〜23
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した結晶成長技術を液晶表示装置や有機EL表示装置等の電気光学装置の製造に適用する場合には、溶融結晶化の起点となる微細孔を基板上に多数形成する必要がある。しかし、従来のパターニングプロセスでは、このような多数の微細な穴を効率よく低コストに形成することは容易ではなかった。
【0006】
そこで、本発明は、微細孔を結晶成長の起点として半導体膜の溶融結晶化を行い略単結晶の結晶粒を形成する場合において、微細孔を低コストに形成することを可能とする技術を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、微細孔を結晶成長の起点として半導体膜の溶融結晶化を行い略単結晶の結晶粒を形成する場合において、微細孔を効率よく形成することを可能とする技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の半導体膜の製造方法は、基板上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜上に感光膜を形成する感光膜形成工程と、感光膜に対してレーザビームを順次照射し、当該レーザビームによって感光膜の複数箇所を順次露光する露光工程と、露光後の感光膜を現像し、複数箇所のそれぞれを開口させる現像工程と、感光膜を介して絶縁膜をエッチングし、絶縁膜に複数の微細孔を形成する微細孔形成工程と、感光膜を除去する感光膜除去工程と、絶縁膜上及び微細孔内に非単結晶半導体膜を形成する半導体膜形成工程と、非単結晶半導体膜を熱処理によって溶融結晶化させて結晶性半導体膜を形成する結晶化工程と、を含む。
【0009】
かかる方法によれば、感光膜をレーザビームによって直接的に露光するので露光マスクが不要となり、プロセスが簡略化されると共に露光装置が簡素化される。したがって、多数の微細孔を低コストに形成することが可能となる。また、露光マスクを使わないことから露光に使う光の利用効率が高い。また、レーザビームを用いているので、露光スポットの微細化が容易となる。
【0010】
また、本発明の半導体膜の製造方法は、基板上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜上に感光膜を形成する感光膜形成工程と、レーザ光を光学的に複数のレーザビームに分岐して感光膜に照射し、当該分岐されたレーザビームのそれぞれによって感光膜の複数箇所を露光する露光工程と、露光後の感光膜を現像し、複数箇所のそれぞれを開口させる現像工程と、感光膜を介して絶縁膜をエッチングし、絶縁膜に複数の微細孔を形成する微細孔形成工程と、感光膜を除去する感光膜除去工程と、絶縁膜上及び微細孔内に非単結晶半導体膜を形成する半導体膜形成工程と、非単結晶半導体膜を熱処理によって溶融結晶化させて結晶性半導体膜を形成する結晶化工程と、を含む。
【0011】
かかる方法によっても、感光膜をレーザビームによって直接的に露光するので露光マスクが不要となり、プロセスが簡略化されると共に露光装置が簡素化される。したがって、多数の微細孔を低コストに形成することが可能となる。また、光学的な方法によって生成される複数のレーザビームのそれぞれによって感光膜の複数箇所をほぼ同時に露光するので、露光プロセスに要する時間(タクトタイム)の大幅な短縮を図り、多数の微細孔を効率よく低コストに形成することが可能となる。また、露光マスクを使わないことから露光に使う光の利用効率が高い。また、レーザビームを用いているので、露光スポットの微細化が容易となる。
【0012】
上述した露光工程は、レーザ光を2次元方向に規則的に(アレイ状に)分岐して複数のレーザビームを生成し、当該レーザビームを感光膜に照射することが好ましい。これにより、2次元方向に規則的に配列された複数の微細孔を形成することができる。
【0013】
また、露光工程は、回折格子やホログラム等の回折光学素子を用いてレーザ光の分岐を行うことが好ましい。これにより、簡便な構成によって効率よくレーザ光を分岐して複数のレーザビームを得ることが可能となる。
【0014】
また、露光工程においては、レーザビームによる複数箇所の露光を当該露光の対象範囲を変えて複数回行うようにすることも好適である。これにより、複数のレーザビームにより露光可能な範囲(面積)よりも露光対象範囲が広い場合であっても、分岐ビームによる複数箇所の露光を何度か繰り返すことにより、基板全面に対する露光を効率よく低コストに行うことが可能となる。かかる効果は、基板が大面積化するほど顕著となる。
【0015】
また、本発明は、上述した半導体膜の製造方法によって製造される結晶性半導体膜を使用して半導体装置を形成する素子形成工程を備える半導体装置の製造方法でもある。ここで、本発明において「半導体装置」とは、本発明に係る結晶性半導体膜を備える装置をいい、トランジスタ、ダイオード、抵抗、インダクタ、キャパシタ、その他能動素子・受動素子を問わない単体の素子を含む。上述した本発明に係る結晶性半導体膜を使用することにより、特性の優れた半導体装置を得ることが可能となる。かかる半導体装置の製造方法においては、結晶性半導体膜の微細孔を含まない部分を使用して半導体装置の形成を行うと更に好適である。微細孔近傍では結晶性が若干劣る部分が形成される場合があるため、この部分を含まないようにして半導体装置を形成すると、半導体装置の特性を更に向上させることが可能となる。
【0016】
また、本発明は、上述した製造方法を適用して製造される半導体装置でもあり、上記半導体装置を備える集積回路であり、回路基板であり、電気光学装置であり、また電子機器でもある。
【0017】
ここで「集積回路」とは、一定の機能を奏するように半導体装置及び関連する配線等が集積され配線された回路をいい、例えば、有機EL表示装置等の表示装置において画素回路に信号供給を行う駆動回路(ドライバ)などが挙げられる。
【0018】
ここで「回路基板」とは、一方面及び/又は他方面に複数の半導体素子を有し、必要に応じて半導体素子の相互間を接続する配線等も有する基板をいい、例えば、有機EL表示装置等の表示装置に用いられるアクティブマトリクス基板が挙げられる。
【0019】
ここで「電気光学装置」とは、本発明に係る半導体装置を備えた、電気的作用によって発光するあるいは外部からの光の状態を変化させる電気光学素子を備えた装置一般をいい、自ら光を発するものと外部からの光の通過を制御するもの双方を含む。例えば、電気光学素子として、液晶素子、電気泳動粒子が分散した分散媒体を有する電気泳動素子、EL(エレクトロルミネッセンス)素子、電界の印加により発生した電子を発光板に当てて発光させる電子放出素子を備えたアクティブマトリクス型の表示装置等をいう。
【0020】
ここで「電子機器」とは、本発明に係る半導体装置を備えた一定の機能を奏する機器一般をいい、例えば電気光学装置やメモリを備えて構成される。その構成に特に限定が無いが、例えば、ICカード、携帯電話、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイ、リア型またはフロント型のプロジェクター、さらに表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ等が含まれる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0022】
図1及び図2は、一実施形態の半導体薄膜の製造方法について説明する説明図である。
【0023】
(絶縁膜形成工程)
図1(a)に示すように、ガラス等の絶縁材料からなる基板10上に絶縁膜12を形成する。本実施形態では当該絶縁膜12として酸化珪素膜を形成する。酸化硅素膜は、例えばプラズマ化学気相堆積法(PECVD法)、減圧化学気相堆積法(LPCVD法)、スパッタリング法等の物理気相堆積法などによって成膜可能である。
【0024】
(感光膜形成工程)
次に、図1(b)に示すように、絶縁膜12上に感光膜14を形成する。感光膜14は、感光性の高分子材料(レジスト)を用いて形成する。本実施形態では、光照射を受けた部分が後の現像処理によって溶解するポジ型のレジストを用いて感光膜14を形成する。
【0025】
(露光工程)
次に、図1(c)に示すように、感光膜14の複数箇所を露光する。本実施形態では、レーザ光50を基板10の上側から照射し、当該レーザ光50をビーム分岐/整形器52によって光学的に分岐して複数のレーザビーム54を生成し、当該レーザビーム54を感光膜14に照射する。このビーム分岐/整形器52によって生成されたレーザビーム54のそれぞれによって、感光膜14の複数箇所が露光される。
【0026】
ここで、ビーム分岐/整形器52は、例えば回折格子やホログラム等の回折光学素子を用いて構成することが可能である。回折格子としては、特に、光波面の位相だけを変調する位相格子が好適に用いられる。1次元位相格子を用いることにより1次元方向に分岐されたレーザビーム54を得ることができる。また、当該1次元位相格子の構造を直交させて重ねた2次元位相格子を用いることにより2次元方向に分岐されたレーザビーム54を得ることができる。また、ホログラムを用いてビーム分岐/整形器52を構成する場合には、特に計算機ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)が好適に用いられる。例えば、本実施形態では、フーリエ変換型2値位相格子を用いてビーム分岐/整形器52を構成する。
【0027】
図3は、露光工程における露光の様子を模式的に示す図である。同図(a)に示すように、レーザ光50がビーム分岐/整形器52によって2次元方向に規則的に(アレイ状に)分岐されて、当該分岐後の複数のレーザビーム54のそれぞれによって感光膜14の複数箇所がほぼ同時に露光される。
【0028】
また、ビーム分岐/整形器52から出射される複数のレーザビーム54により露光可能な範囲(面積)よりも露光対象範囲が広い場合には、図3(a)に示すような分岐ビームによる複数箇所の露光を当該露光の対象範囲を順次変更しながら複数回行うようにして基板10の全面に対する露光を行うようにするとよい。これにより、基板10の大面積化にも容易に対応することができる。
【0029】
なお、図3(b)に示すように、レーザビームを図示のa,b,c,…のように1箇所ずつ順次照射して感光膜14の複数箇所を順次露光してもよい。この場合であっても、露光マスクが不要となり、プロセスが簡略化されると共に露光装置が簡素化される。また、露光マスクを使わないことから露光に使う光の利用効率が高い。また、レーザビームを用いているので、露光スポットの微細化が容易となる。
【0030】
(現像工程)
次に、図1(d)に示すように、露光後の感光膜14を現像することによって、レーザビームが照射された部分を除去し、感光膜14の露光がなされた複数箇所をそれぞれ開口させる。
【0031】
(微細孔形成工程)
次に、図2(a)に示すように、現像後の感光膜14を介して絶縁膜12をエッチングし、絶縁膜12に複数の微細孔16を形成する。本工程におけるエッチングは、例えばCHF3ガスのプラズマを用いた反応性イオンエッチングを採用することができる。微細孔16の孔径は50nm〜200nm程度とすることが好適である。上記露光工程においては、当該微細孔16が所望の孔径となるように各レーザビーム54のスポット径が調整される。また、各微細孔16は、例えば数μm程度の間隔を空けて形成される。微細孔16の相互間の間隔は、後述する溶融結晶化工程を経て当該微細孔16を略中心に得られる結晶粒の大きさ(粒径)に応じて決めるとよい。上記露光工程においては、各微細孔16の相互間が所望の間隔となるようにレーザ光50が分岐されて各レーザビーム54が生成される。
【0032】
微細孔16は、後述する溶融結晶化工程において、1つの結晶核を種とした結晶成長を優先的に進行させる役割を担うためのものであり「グレインフィルタ」と称される場合もある。この微細孔16は例えば円筒状に形成することが好適であるが、円筒状以外の形状(例えば、円錐状、角柱状、角錐状など)としてもよい。また、比較的に径の大きい孔(例えば500nm程度)を形成した後に基板全面に新たな絶縁膜(本例では酸化硅素膜)を堆積して上記孔の径を狭めることにより、微細孔16を形成するようにしてもよい。
【0033】
(感光膜除去工程)
次に、絶縁膜12上の感光膜14を除去(剥離)する。感光膜14の除去は、有機溶剤等を用いた化学的方法や酸素プラズマ等によるアッシング処理を用いた物理的方法、あるいはこれらの化学的方法と物理的方法の組み合わせにより行われる。
【0034】
(半導体膜形成工程)
次に、図2(b)に示すように、絶縁膜12上及び微細孔16内に半導体膜18を形成する。本実施形態では半導体膜として非晶質又は多結晶(すなわち、非結晶性)の珪素膜を形成する。珪素膜は、LPCVD法などの成膜法によって30nm〜100nm程度の膜厚に形成することが好適である。
【0035】
(溶融結晶化工程)
次に、図2(c)に示すように、絶縁膜12上及び微細孔16内に形成された半導体膜18を熱処理によって溶融結晶化させる。本工程における熱処理は、レーザ照射により行うことが好ましい。例えば、半導体膜18として非晶質又は多結晶の硅素膜を形成した場合には、XeClパルスエキシマレーザ(波長308nm、パルス幅30nsec)を用い、エネルギー密度:0.4J/cm2〜1.5J/cm2でレーザ照射を行うことが好適である。この場合に、照射されたXeClパルスエキシマレーザは非晶質(又は多結晶)珪素膜の表面近傍でほとんどが吸収される。これはXeClパルスエキシマレーザの波長(308nm)における非晶質珪素および多結晶珪素の吸収係数が其々0.139nm−1と0.149nm−1と大きいためである。また、絶縁膜12としての酸化珪素膜は、上記レーザに対して略透明であってこのレーザのエネルギーを吸収しないため、レーザ照射によって溶融しない。これにより、微細孔16以外の領域にある非晶質珪素膜は、膜厚方向全域に渡ってほぼ完全に溶融した状態となる。また、微細孔16内にある非晶質珪素膜は表面近傍が溶融し、かつ微細孔16の底部近傍では溶融しない状態(部分溶融状態)となる。
【0036】
レーザ照射後の珪素の凝固は、微細孔16の内部で先に始まり、その後非晶質珪素膜の略完全溶融状態となっている部分(表面側の部分)に至る。このとき、微細孔16の底部近傍ではいくつかの結晶粒が発生するが、微細孔16の断面寸法を1個の結晶粒と同程度か少し小さい程度にしておくことにより、微細孔16の上部(開口部)には1個の結晶粒のみが到達するようになる。これにより、非晶質珪素膜の略完全溶融状態の部分では微細孔16の上部に到達した1個の結晶粒を核として結晶成長が進行するようになり、図2(d)に示すように、複数の微細孔16をそれぞれを略中心とした領域(例えば、数μm四方の領域)に、略単結晶状態の結晶粒を含んでなる結晶性半導体膜20が複数形成される。
【0037】
(素子形成工程)
次に、薄膜トランジスタを例にして、上述した製造方法により製造される結晶性半導体膜20を用いて半導体素子を形成する工程を説明する。本発明にかかる結晶性半導体膜を薄膜トランジスタの活性領域に用いることにより、オフ電流が少なく移動度の大きい高性能な薄膜トランジスタを形成することができる。
【0038】
図4は、素子形成工程について説明する図である。まず図4(a)に示すように、結晶性半導体膜20をパターニングし、薄膜トランジスタの形成に不要となる部分を除去して整形する。
【0039】
次に、図4(b)に示すように、絶縁膜12および結晶性半導体膜20の上面にゲート絶縁膜22を形成する。ゲート絶縁膜22としては、酸化硅素膜を用いることが好適である。酸化珪素膜は、例えば電子サイクロトロン共鳴PECVD法(ECR−PECVD法)またはPECVD法等の成膜法によって形成することができる。
【0040】
次に、図4(c)に示すように、スパッタリング法などの成膜法によってタンタル、アルミニウム等の導電体薄膜を形成した後にパターニングを行うことによってゲート電極24及びゲート配線膜(図示せず)を形成する。次にゲート電極24をマスクとしてドナーまたはアクセプタとなる不純物元素を打ち込む、いわゆる自己整合イオン打ち込みを行うことにより結晶性半導体膜20にソース/ドレイン領域26及び活性領域28を形成する。例えば本実施形態では、不純物元素としてリン(P)を打ち込み、その後、XeClエキシマレーザを400mJ/cm2程度のエネルギー密度に調整して照射して不純物元素を活性化することによってN型の薄膜トランジスタを形成する。なお、レーザ照射の代わりに250℃〜400℃程度の温度で熱処理を行うことにより不純物元素の活性化を行ってもよい。
【0041】
次に、図4(d)に示すように、ゲート絶縁膜22及びゲート電極24の上面に酸化珪素膜等からなる保護絶縁膜30を形成する。酸化珪素膜は、例えば、PECVD法などの成膜法によって500nm程度に形成すると好適である。次に、ゲート絶縁膜22及び保護絶縁膜30のそれぞれを貫通してソース/ドレイン領域26のそれぞれに至るコンタクトホールを形成し、これらのコンタクトホール内にスパッタリング法などの成膜法によってアルミニウム、タングステン等の導電体を埋め込んでパターニングすることにより、ソース/ドレイン電極32を形成する。これにより、図4(d)に示すように、結晶性半導体膜20を用いて活性領域28等が形成された薄膜トランジスタTが得られる。
【0042】
なお、図4に示す例では説明の便宜上、微細孔16が薄膜トランジスタの真下に位置するように図示されているが、微細孔16の形成位置を薄膜トランジスタTの真下から外すようにすることも好適である。この場合には、上記図4(a)において説明したパターニング工程において、薄膜トランジスタTの活性領域30等となるべき部分をパターニングする際に微細孔16の形成位置を外すようにすればよい。
【0043】
このように、本実施形態では、感光膜14をレーザビームによって直接的に露光するので露光マスクが不要となり、プロセスが簡略化されると共に露光装置が簡素化される。したがって、多数の微細孔16を低コストに形成することが可能となる。また、回折格子等を含んで構成されるビーム分岐/整形器52を用いた光学的な方法によってレーザ光50を複数のレーザビーム54に分岐し、当該レーザビーム54のそれぞれによって感光膜14の複数箇所をほぼ同時に露光しているので、露光プロセスに要する時間の大幅な短縮を図り、多数の微細孔16を効率よく低コストに形成することが可能となる。また、露光マスクを使わないことから露光に使う光の利用効率が高い。また、レーザビームを用いているので、露光スポットの微細化が容易となる。
【0044】
次に、本発明の製造方法によって製造される薄膜トランジスタの適用例について説明する。本発明の製造方法により得られる薄膜トランジスタは、例えば、EL表示装置や液晶表示装置などにおける画素スイッチング素子や、当該スイッチング素子を駆動する駆動回路(集積回路)の形成に用いることができる。
【0045】
図5は、本実施形態の電気光学装置の接続状態の一例を示す図である。本実施形態の電気光学装置100は、各画素領域に電界発光効果により発光可能な発光層(有機EL層)OELDと、それを駆動するための電流を記憶する保持容量などを備え、さらに本発明に係る製造方法によって製造される半導体装置、ここでは薄膜トランジスタT1〜T4を備えて構成されている。ドライバ101からは、走査線Vsel および発光制御線Vgpが各画素領域Gに供給されている。ドライバ102からは、データ線Idataおよび電源線Vddが各画素領域Gに供給されている。走査線Vsel とデータ線Idataとを制御することにより、各画素領域に対する電流プログラムが行われ、発光層OELDによる発光が制御可能になっている。
【0046】
なお、上述した画素領域を構成する画素回路は一例でありこの構成に限定されるものではない。また、ドライバ101、102のそれぞれに含まれる集積回路について、本発明に係る半導体装置を用いて構成してもよい。また、図4では自発光型の電気光学素子の一例として有機EL等を用いた電気光学装置を示していたが、他の自発光型の電気光学素子を用いた電気光学装置や、液晶素子などの非自発光型の電気光学素子を用いた電気光学装置に対しても本発明を適用可能である。
【0047】
次に、本発明に係る電気光学装置100を適用して構成される種々の電子機器について説明する。図6は、電気光学装置100を適用可能な電子機器の例を示す図である。図6(a)は携帯電話への適用例であり、当該携帯電話230はアンテナ部231、音声出力部232、音声入力部233、操作部234、および本発明の電気光学装置100を備えている。このように本発明に係る電気光学装置は表示部として利用可能である。図6は(b)ビデオカメラへの適用例であり、当該ビデオカメラ240は受像部241、操作部242、音声入力部243、および本発明の電気光学装置100を備えている。このように本発明に係る電気光学装置はファインダや表示部として利用可能である。図6(c)は携帯型パーソナルコンピュータ(いわゆるPDA)への適用例であり、当該コンピュータ250はカメラ部251、操作部252、および本発明に係る電気光学装置100を備えている。このように本発明に係る電気光学装置は表示部として利用可能である。
【0048】
図6(d)はヘッドマウントディスプレイへの適用例であり、当該ヘッドマウントディスプレイ260はバンド261、光学系収納部262および本発明に係る電気光学装置100を備えている。このように本発明に係る電気光学装置は画像表示源として利用可能である。図6(e)はリア型プロジェクターへの適用例であり、当該プロジェクター270は筐体271に、光源272、合成光学系273、ミラー274、275、スクリーン276、および本発明に係る電気光学装置100を備えている。このように本発明に係る電気光学装置は画像表示源として利用可能である。図6(f)はフロント型プロジェクターへの適用例であり、当該プロジェクター280は筐体282に光学系281および本発明に係る電気光学装置100を備え、画像をスクリーン283に表示可能になっている。このように本発明に係る電気光学装置は画像表示源として利用可能である。また、本発明に係る電気光学装置100は、上述した例に限らず有機EL表示装置や液晶表示装置などの表示装置を適用可能なあらゆる電子機器に適用可能である。例えばこれらの他に、表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイなどにも活用することができる。
【0049】
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されることなく、本発明の要旨の範囲内で種々に変形、変更実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、ビーム分岐/成型器52は回折格子を用いて構成されていたが、他の光学的手段(例えば、複屈折性を備えた光学フィルム等)を用いてビーム分岐/整形器52を構成してもよい。また、上述した実施形態では、半導体膜の一例として珪素膜を採り上げて説明していたが、半導体膜はこれに限定されるものではない。また、上述した実施形態では、本発明に係る結晶性半導体膜を用いて形成される半導体素子の一例として薄膜トランジスタを採り上げて説明していたが、半導体素子はこれに限定されるものではなく、他の素子(例えば、薄膜ダイオード等)を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体薄膜の製造方法について説明する説明図である。
【図2】半導体薄膜の製造方法について説明する説明図である。
【図3】露光工程における露光の様子を模式的に示す図である。
【図4】素子形成工程について説明する図である。
【図5】電気光学装置の接続状態の一例を示す図である。
【図6】電気光学装置を適用して構成される種々の電子機器について説明する。
【符号の説明】
10…基板、 12…絶縁膜、 14…感光膜、 16…微細孔、 18…半導体膜、 20…結晶性半導体膜、 22…ゲート絶縁膜、 24…ゲート電極、 26…ソース/ドレイン領域、 28…活性領域、 30…保護絶縁膜、 32…ソース/ドレイン電極、 50…レーザ光、 52…レーザ分岐/整形器、 54…レーザビーム、 100…電気光学装置、 T…薄膜トランジスタ
Claims (11)
- 基板上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜上に感光膜を形成する感光膜形成工程と、
前記感光膜に対してレーザビームを順次照射し、当該レーザビームによって前記感光膜の複数箇所を順次露光する露光工程と、
露光後の前記感光膜を現像し、前記複数箇所のそれぞれを開口させる現像工程と、
前記感光膜を介して前記絶縁膜をエッチングし、前記絶縁膜に複数の微細孔を形成する微細孔形成工程と、
前記感光膜を除去する感光膜除去工程と、
前記絶縁膜上及び前記微細孔内に非単結晶半導体膜を形成する半導体膜形成工程と、
前記非単結晶半導体膜を熱処理によって溶融結晶化させて結晶性半導体膜を形成する結晶化工程と、
を含む、半導体膜の製造方法。 - 基板上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜上に感光膜を形成する感光膜形成工程と、
レーザ光を光学的に複数のレーザビームに分岐して前記感光膜に照射し、当該分岐されたレーザビームのそれぞれによって前記感光膜の複数箇所を露光する露光工程と、
露光後の前記感光膜を現像し、前記複数箇所のそれぞれを開口させる現像工程と、
前記感光膜を介して前記絶縁膜をエッチングし、前記絶縁膜に複数の微細孔を形成する微細孔形成工程と、
前記感光膜を除去する感光膜除去工程と、
前記絶縁膜上及び前記微細孔内に非単結晶半導体膜を形成する半導体膜形成工程と、
前記非単結晶半導体膜を熱処理によって溶融結晶化させて結晶性半導体膜を形成する結晶化工程と、
を含む、半導体膜の製造方法。 - 前記露光工程は、前記レーザ光を2次元方向に規則的に分岐して前記複数のレーザビームを生成し、当該レーザビームのそれぞれを前記感光膜に照射する、請求項2に記載の半導体膜の製造方法。
- 前記露光工程における前記レーザ光の分岐は回折光学素子を用いて行われる、請求項2又は3に記載の半導体膜の製造方法。
- 前記回折光学素子は、回折格子又はホログラムのいずれかを含む、請求項4に記載の半導体膜の製造方法。
- 前記露光工程は、前記レーザビームによる複数箇所の露光を当該露光の対象範囲を変えて複数回行う、請求項2乃至5のいずれかに記載の半導体膜の製造方法。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の製造方法によって製造される前記結晶性半導体膜を使用して半導体素子を形成する素子形成工程を備える半導体装置の製造方法。
- 請求項7に記載の製造方法により製造された半導体装置を備える集積回路。
- 請求項7に記載の製造方法により製造された半導体装置を備える回路基板。
- 請求項7に記載の製造方法により製造された半導体装置を備える電気光学装置。
- 請求項7に記載の製造方法により製造された半導体装置を備える電子機器。
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---|---|---|---|
JP2003149858A JP2004356235A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 半導体膜の製造方法、半導体装置の製造方法、集積回路、回路基板、電気光学装置、電子機器 |
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JP2003149858A JP2004356235A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 半導体膜の製造方法、半導体装置の製造方法、集積回路、回路基板、電気光学装置、電子機器 |
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JP (1) | JP2004356235A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007235117A (ja) * | 2006-02-03 | 2007-09-13 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 記憶素子の作製方法、レーザ照射装置及びレーザ照射方法 |
US8426324B2 (en) | 2006-02-03 | 2013-04-23 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Manufacturing method of memory element, laser irradiation apparatus, and laser irradiation method |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003149858A patent/JP2004356235A/ja active Pending
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