JP2004354993A - トナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ラテックス及び着色剤の混合物を、前記ラテックスに含まれるポリマーのガラス転移温度Tg付近よりも低い温度で加熱する工程、冷却する工程、次いでメタクリレートポリマーの溶液を添加する工程、結果として得られた混合物のpHを調整して、前記ラテックス及び着色剤の混合物上に前記メタクリレートポリマーを析出させる工程を含む、トナーの製造方法。
【選択図】 なし
Description
より具体的には、本発明は実施形態においては、正電荷をもち、様々な環境条件に対する摩擦電気荷電の安定性があり、優れた現像剤の経年変化特性があり、Cゾーンの過剰な負電荷が減少して、これにより優れたトナーの相対湿度(RH)感度がもたされるようになったトナー、優れた流動性のあるトナー、及び望ましくないクランピングがないか又はほとんどないトナーがもたされ、トナースラリはEUDRAGIT(登録商標)(EEPO)と混合されて、pH調整後には、該EEPOがトナー表面上に析出されて、該トナー表面の周りに正に帯電されたEEPOのポリマーの薄膜又は層が形成されるトナー製造方法に関する。
本発明の製造方法を用いて生成されたトナーは、高速ハイライトカラーシステム、3段階のカラーゼログラフィ、カラー製造方法を含む複写法及び印刷法のために、及び多数の公知の画像形成法のために選択でき、該トナーは、例えば、優れた画像解像度をもつ優れた現像カスタムカラー画像、許容可能な信号雑音比、及び画像の均一性を含む高品質のカラー画像をもたらすことができる。さらに、本明細書に示される製造方法を用いて得られたトナーは、具体的には、デジタル画像形成システム及び方法のために選択できる。
トナー調製のための乳化/凝集/合体製造方法は、米国特許第5,290,654号、米国特許第5,278,020号、米国特許第5,308,734号、米国特許第5,925,488号、米国特許第5,858,601号、及び米国特許第5,977,210号といった多数のゼロックス社の特許に示されている。
さらに、本発明の別の特徴においては、例えば、得られた正に帯電されたトナーが、製造方法中に、すなわち、例えば凝集及び合体の前又は後に、EUDRAGIT(登録商標)としてローム・アメリカン社から入手可能なメタクリレートコポリマーを含むようになる乳化製造方法、凝集製造方法、合体製造方法が提供される。
(i)着色剤、水、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、又はイオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との混合物からなり、ラテックスはラテックス乳濁液であり、
(ii)着色剤分散液を、樹脂、非イオン性界面活性剤、及びイオン性界面活性剤からなるラテックス乳濁液とブレンドし、任意的に、着色剤分散液又はラテックス乳濁液中のイオン性界面活性剤のものと同じ帯電極性のイオン性界面活性剤中に分散された、例えば、直径が約0.1ミクロンから約0.4ミクロンまでのサブミクロンのワックス粒子からなるワックス分散液を添加し、
(iii)結果として得られた混合物を、ラテックス樹脂のおおよそのガラス転移温度(Tg)を下回るか又はほぼ同じ温度で加熱して、トナー大の凝集物を形成するようにし、
(iv)結果として得られた凝集体の懸濁液をラテックス樹脂のおおよそのTgを上回る温度で加熱し、EUDRAGIT(登録商標)としてローム・アメリカン社から入手可能なメタクリレートコポリマーを添加し、表面にメタクリレートポリマーを包含するトナーを単離させる製造方法と、
(i)樹脂、水、及びイオン性界面活性剤のラテックス乳濁液を準備するか又は生成し、着色剤、水、イオン性界面活性剤又は非イオン性界面活性剤を含有する着色剤分散液を準備するか又は生成し、
(ii)任意的に、ラテックス界面活性剤乳濁液のものと同様に帯電された陰イオン界面活性剤を含有するワックス分散液を準備するか又は生成し、
(iii)(ii)を着色剤分散液とブレンドし、
(iv)結果として得られた混合物をラテックス樹脂のガラス転移温度(Tg)を下回る温度で加熱し、
(v)(iv)をラテックス樹脂のおおよそのTgを上回る温度で加熱し、
(vi)その後、約3重量%から約7重量%までの量の、EUDRAGIT(登録商標)としてローム・アメリカン社から入手可能なメタクリレートコポリマーを添加し、
(vii)混合物(vi)を約70℃から約95℃までの温度に、約3時間から約10時間だけ保持し、
(viii)結果として得られたトナースラリを洗浄し、
(ix)トナーを単離させる、
ことを含むトナーを調製する製造方法と、添加されたラテックスが、(i)の最初のラテックスと同じ樹脂を含有するか、又は該添加されたラテックスが、(i)の最初のラテックス樹脂のものとは異なる樹脂を含有する製造方法と、凝集温度が約45℃から約55℃までであり、合体温度が約75℃から約95℃までである製造方法と、ラテックス乳濁液が、水及びイオン性界面活性剤中に、より特定的には陰イオン性界面活性剤中に、直径が約100ナノメートルから約500ナノメートルまで、より特定的には約150ナノメートルから約400ナノメートルまでの大きさの範囲のサブミクロンの樹脂粒子を含み、着色剤分散液の粒径が、約50ナノメートルから約250ナノメートルまで、より特定的には約80ナノメートルから約200ナノメートルまでのサブミクロンの顔料粒子を含む製造方法からなるトナーを調製する製造方法と、カチオン性界面活性剤が、例えば、ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムブロマイド、ベンズアルコニウムクロライド、セチルピリジニウムブロマイド、C12,C15,C17トリメチルアンモニウムブロマイド、四級化ポリオキシエチルアルキルアミンのハライド塩、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウムクロライドを含み、この凝集剤の界面活性剤成分が、例えば、トナーの約0.01重量%から約10重量%までの量で選択されるトナー製造方法と、(v)の間に又はその後に第2のラテックスが添加され、該ラテックスがイオン性界面活性剤を含有する水相中に懸濁されたサブミクロンの樹脂粒子からなり、かつ任意的に、最初のラテックスの約15重量%から35重量%までの量で選択される製造方法と、第2のラテックス(vi)が添加され、(v)の結果として得られたトナー凝集物に被覆を形成することを可能にし、形成された被覆の厚さが約0.1ミクロンから約1ミクロンまでである製造方法と、凝集温度が約50℃から約60℃までであり、合体温度約80℃から約95℃までである製造方法と、トナー着色剤が、カーボンブラック、シアン、イエロー、マゼンタ、又はこれらの混合物であり、単離されたトナーの容積平均直径が、約1ミクロンから約25ミクロンまでであり、この粒径分布が任意的に約1.15から約1.30までであり、金属塩、脂肪酸の金属塩、シリカ、金属酸化物、又はこれらの混合物の各々が得られたトナーの約0.1重量%から約3重量%までの量で、形成されたトナー表面に添加される製造方法とに関する。
好ましくは洗浄又は乾燥後にトナー組成物の表面上に添加できる又はブレンドできる乾燥粉末添加剤には、例えば金属塩、脂肪酸の金属塩、コロイド状シリカ、チタニウム及びスズなどのような金属酸化物、及びこれらの混合物などが含まれ、これらの添加剤は、各々が通常は約0.1重量%から約2重量%までの量で存在し、これについては米国特許第3,590,000号、米国特許第3,720,617号、米国特許第3,655,374号、及び米国特許第3,983,045号を参照されたい。好ましい添加剤は、ステアリン酸亜鉛、及びデグッサ社から入手可能なAEROSIL R972(登録商標)のようなヒュームドシリカのような流動促進剤、又はカボット・コーポレーション社又はデグッサ・ケミカルズ社から入手可能なシリカ、米国特許第6,004,714号及び米国特許第6,190,815号の被覆シリカなどを含み、各々が約0.1%から約2%までの量であり、これらの添加剤は、凝集製造方法の間に添加できるか又は形成されたトナー生成物にブレンドできる。
さらに、画像形成法が本発明のトナーと併せて構想され、これらについては、例えば本明細書に記載された多数の特許、及びこれらの開示全体が引用により本明細書に組み入れられる米国特許第4,265,990号を参照されたい。
(ナトリウムスルホン化されたポリエステルの調製)
0.465モル%のテレフタレート、0.035モル%のスルホイソフタル酸ナトリウム、0.475モル%の1,2−プロパンジオール、及び0.025モル%のジエチレングリコールからなる線状スルホン化ランダムコポリエステル樹脂を以下のように調製した。3.98キログラムのジメチルテレフタレート、451グラムジメチルスルホイソフタル酸ナトリム、3.104キログラムの1,2−プロパンジオール(1モルの過剰グリコール)、351グラムのジエチレングリコール(1モルの過剰グリコール)、及び触媒として8グラムの水酸化ブチルスズ酸化物を、底部排水バルブ、二重タービン撹拌器、及び冷水による冷却器を備えた蒸留受けが装備された5ガロンのParr反応器で充電した。次に、反応器を3時間にわたって撹拌しながら165℃まで加熱し、これにより1.33キログラムの蒸留物が蒸留受けに収集され、この蒸留物は、アメリカン・オプティカル社から入手可能なABBE屈折計で測定したところ、約98容量%のメタノール及び2容量%の1,2−プロパンジオールを含んでいた。次に、この反応器の混合物を1時間にわたり190℃まで加熱し、次に、1時間にわたって圧力を大気圧から約260トルにまで減圧し、その後2時間にわたっておおよそ470グラムの蒸留物を蒸留受けに収集しながら5トルまで減圧し、この蒸留物は、ABBE屈折計で測定したところ、おおよそ97容量%の1,2−プロパンジオール及び3容量%のメタノールを含んでいた。さらに、30分間にわたって圧力を約1トルにまで減圧し、これによりさらに530グラムの1,2−プロパンジオールが収集された。次いで、窒素を用いて反応器を大気圧に戻し、底部排出バルブからコンテナに排出されたポリマーをドライアイスで冷却して、3.5モル%のスルホン化ポリエステル樹脂、すなわち(1,2−プロピレン−ジプロピレン−5−スルホイソフタレート)−コポリ(1,2−プロピレン−ジプロピレンテレフタレート)ナトリウム塩5.60キログラムを生成した。スルホン化ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、1分間毎に10℃の加熱速度で作動し、E.I. DuPont社から入手可能な910示差走査熱量計を用いて測定すると、56.6℃(オンセット)であった。テトラヒドロフランを溶剤として用いると、数平均分子量は、1モル当たり3,250グラムであると測定され、重量平均分子量は、1モル当たり5,290グラムであると測定された。
85%のからなる水性媒体中に放散された、粒径寸法が約5ナノメートルから約150ナノメートルまで、典型的には、約20から約40ナノメートルまでである上述のように調製されたナトリウムスルホン化ポリエステル樹脂粒子のコロイド溶液の15%の固体濃度は、実施例全体にわたり、まず約2リットルの脱イオン水を攪拌しながら約85℃まで加熱し、上述のように調製されたスルホン化ポリエステル樹脂300グラムをこれに添加し、次いで引き続き約85℃で加熱し、この混合物を約1時間から2時間の間撹拌し、次いでほぼ室温、すなわち約25℃にまで冷却することにより調製された。結果として得られたナトリウムスルホン化ポリエステル樹脂粒子のコロイド溶液は、特有の青色を有し、粒径はNiCOMP(登録商標)粒径測定器で測定したところ、約5ナノメートルから約150ナノメートルまで、典型的には約20ナノメートルから約40ナノメートルまでであった。
(VF173/対照)
ナトリウムスルホン化ポリエステルSPE4、12重量%の固形分及び88重量%の脱イオン水、9重量%のカルナウバ蝋分散液、及び6重量%のFLEXIVERSE BLUE(登録商標)(Pigment Blue 15:3、BFD1121、47.1%の固形分)分散液(サン・ケミカル社)からなるトナーPP−5695−EAP−4−C34Wのパイロットプラントバッチを調製した。シアンポリエステルトナー粒子の凝集は、30ガロンのステンレス鋼反応器(このトナー収量の20キログラムのみがベンチスケール研究に用いられた)において58℃(全体を通して摂氏度)で完了した。撹拌速度は最初に100RPMに設定した。この開示が引用により全体的に組み入れられる米国特許第6,395,445号に記載された亜鉛の高速初期添加(FIZA)技術におけるように、凝集剤として5%の酢酸亜鉛溶液を添加し、ここでは全酢酸亜鉛溶液の60から80%までを迅速に添加し(最初の30分間に600グラム/分)、残り(その後、80から100グラム/分)を減速した速度で添加した。添加された酢酸亜鉛の量は、乳濁液中の合計樹脂のおおよそ11%に等しいものであった。7時間の凝集の後には、粒径は5.24μmに達し、GSDは1.2であった。完全な冷却が適用され、約30℃から約35℃までの温度において、粒子を25μmのナイロンフィルタバッグを通して篩にかけた。トナースラリの一部は、母液を除去した後に、実験室において、脱イオン水により洗浄し、再懸濁させておおよそ25重量%の固形分にし、48時間だけ凍結乾燥させて、未処理の親トナー(FV173、すなわち対照)がもたらされた。このトナーは、85重量%のナトリウムスルホン化ポリエステル、9重量%のカルナウバ蝋分散液、及び6重量%のFLEXIVERSE BLUE(登録商標)顔料からなるものであった。
(VF246)
(EEPO溶液の調製)
脱イオン水(DIW)中に1%(wt/wt)の溶液として供給されたEUDRAGIT(登録商標)EPO(EEPO)のアミノアルキルメタクリレートコポリマーが、124.7グラムの0.3MのHNO3において1.26グラムのEEPOを溶解することにより調製され、この溶液のpHは、1MのHNO3を2.4グラム添加することにより2まで低下した。水性溶液のpHを2まで下げることは、EEPOポリマーが該溶液中に完全に溶解されることを確実にする。トナーに対するEEPOの最終的な合計の割合は、乾燥トナーの約3重量%であった。
85重量%のナトリウムスルホン化ポリエステル、9重量%のカルナウバ蝋分散液、及び6重量%のFLEXIVERSE BLUE(登録商標)顔料(PP−5695−EAP−4−C34W)のストック・パイロットプラントトナーを、実験室でpHシフト手順により処理し、ここではEEPOは水性溶液のpHに応じて該水溶液において溶性であるか又は不溶性である。
85重量%のナトリウムスルホン化ポリエステル、9重量%のカルナウバ蝋分散液、及び6重量%のFLEXIVERSE BLUE(登録商標)顔料からなる327グラムのトナースラリ(87.1重量%の母液においては12.9重量%の固形分)の分量をデカントによって母液から分離し、次いで撹拌プレート上で1リットルのガラスのErlenmeyerフラスコにおいて、約250rpmから約300rpmまでで撹拌した。トナースラリのpHは、70グラムの0.3MのHNO3を添加することにより、約5.5から約2.4に低下した。EEPO溶液を、滴下方式でトナースラリに添加して、室温で1時間だけ撹拌した。1時間後、トナースラリのpHは、71グラムの1MのNaOHにより12.2まで上昇し、該トナースラリは、周囲温度において、300rpmで18時間から20時間もの間、一晩攪拌したままにされた。次に、表面処理されたトナーを濾過して4回洗浄した。次に、この濾過ケークを再懸濁させて、おおよそ25重量%の固形分にし、凍結乾燥させた。濾液のpHは、常に9.5より大きいものであり、如何なる析出されたEEPOの徴候も示さず、全てのEEPOポリマーはトナー表面に移動したものと想定される。このトナーは、トナー表面に付着した又は被覆された乾燥トナー重量に対して3%のEEPOをもつ、85重量%のナトリウムスルホン化ポリエステル、9重量%のカルナウバ蝋分散液、及び6重量%のFLEXIVERSE BLUE(登録商標)顔料からなるものであった。
(JC003B−2)
(EEPO溶液の調製)
脱イオン水(DIW)中に1.9%(wt/wt)の溶液として供給されたEUDRAGIT(登録商標)EPO(EEPO)のアミノアルキルメタクリレートコポリマーが、43.10グラムの酸性化水(硝酸の場合、pH=1.42)において0.862グラムのEEPOを溶解することにより調製され、この溶液のpHは、1MのHNO3を2.41グラム添加することにより、2.12まで低下した。水性溶液のpHを2.12まで下げることは、EEPOポリマーが該溶液に完全に溶解されることを確実にする。トナーに対するEEPOの合計の割合は、1重量%の乾燥トナーに等しいものであった。
94重量%のナトリウムスルホン化ポリエステル及び6重量%のFLEXIVERSE BLUE(登録商標)顔料(PP−5738−EAP−4−C37)のストック・パイロットプラントトナーを、実験室でpHシフト手順により処理し、ここではEEPOは、水性溶液のpHに応じて該水性溶液において溶性であるか又は不溶性である。
(JC003C−2)
(EEPO溶液の調製)
脱イオン水(DIW)中に1.9%(wt/wt)の溶液として供給されたEUDRAGIT(登録商標)EPO(EEPO)のアミノアルキルメタクリレートコポリマーが、酸性化水(硝酸の場合、pH=1.42)129.50グラムにEEPO2.59グラムを溶解することにより調製され、この溶液のpHは、1MのHNO3を4.61グラム添加することにより2.23まで低下した。水性溶液のpHを2.2まで下げることは、EEPOポリマーが該溶液中に完全に溶解されることを確実にする。トナーに対するEEPOの合計の割合は、3重量%の乾燥トナーに等しいものであった。
94重量%のナトリウムスルホン化ポリエステル及び6重量%のFLEXIVERSE BLUE(登録商標)顔料(PP−5738−EAP−4−C37)のストック・パイロットプラントトナーを、実験室でpHシフト手順によって処理し、ここではEEPOは水性溶液のpHに応じて該水性溶液において溶性であるか又は不溶性である。
(JC003E)
(EEPO溶液の調製)
上記と同様の方法により、EEPO溶液を調製した。
(EEPOをポリエステルトナー粒子の表面上に被覆する手順)
94重量%のスルホン化ナトリウムポリエステル及び6重量%のFLEXIVERSE BLUE(登録商標)顔料(PP−5738−EAP−4−C37)のストック・パイロットプラントトナーを実験室でpHシフト手順によって処理し、ここでは、EEPOは、水性溶液のpHに応じて該水性溶液において溶性であるか又は不溶性である。
(JC026A)
(EEPO溶液の調製)
脱イオン水(DIW)中に1.9%(wt/wt)溶液として供給されたEUDRAGIT(登録商標)EPO(EEPO)のアミノアルキルメタクリレートコポリマーが、133.47グラムの酸性化水(硝酸の場合、pH=1.43)にEEPO2.67グラムを溶解することにより調製され、この溶液のpHは、1MのHNO3を5.32グラム添加することにより2.05まで低下した。水性溶液のpHを2まで下げることは、EEPOポリマーが該溶液中に完全に溶解されることを確実にする。トナーに対するEEPOの合計の割合は、5重量%の乾燥トナーに等しいものであった。
85重量%のナトリウムスルホン化ポリエステル、9重量%のカルナウバ蝋分散液、及び6重量%のblack REGAL(登録商標)、FLEXIVERSE(登録商標)顔料(PP−6073−EAP−R5−K6W)のストック・パイロットプラントトナーを、実験室でpHシフト手順によって処理し、ここではEEPOは水性溶液のpHに応じて該水性溶液において溶性であるか又は不溶性である。
表1のデータは、4つの前段階のEA(乳化/凝集)ポリステルのトナー試料についての摩擦電気帯電結果を明示するものであり、このうちの2つはEEPOで表面処理されたもの、他の2つは未処理の親トナー(対照試料)である。異符号の摩擦電気荷電レベルが、Aゾーンすなわち28℃/85%の相対湿度(RH)ゾーン及びCゾーンすなわち10℃/15%の相対湿度(RH)ゾーンの両方において、3つの処理されたトナー全てにおいて観察された。親トナーの測定のために用いられたキャリアは、1.62重量%の架橋アクリル樹脂ポリマーの複合物(THERMOLAC(登録商標)RF−17)、0.17重量%のカーボンブラック(VULCAN(登録商標)72)、及び0.20重量%のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂粉末(EPOSTAR(登録商標)S)をもつ、EFC35Bと指定された35ミクロンの溶液被覆キャリアであった。トナーを、キャリアと混合し、15%のRH及び85%のRHで一晩(約18時間)調整して、Turbulaミキサを用いて60分間充電した。現像剤のトナー濃度は、100分の5であった。摩擦電気荷電は、電荷スペクトログラフを用いて測定した。電荷に対して指定される数は、0荷電ラインからミリメートル単位のずれを示す荷電分布の中点を表す。Aゾーン(85%のRHにおける荷電レベル)及びCゾーン(15%のRHにおける荷電レベル)の両方に望まれる摩擦電気荷電は、約4μC/グラムから約20μC/グラムまでであるが、トナーに対するRH比は、約0.4に等しいか又はそれよりも大きいものとなる。前段階の結果は、負の摩擦電気荷電から正の摩擦電気荷電への優れたトナーの荷電の反転を示すものであった。
表面処理したトナーは、85%のRHの荷電レベルでは4μC/グラムまでの荷電の反転を示し、15%のRHの荷電レベルでは16μC/グラムまでの荷電の反転を示し、これによりRH感度(85%のRHにおける荷電レベル対15%のRHにおける荷電レベルの比)は6から11の係数だけ改善した。
表2に提示されるデータは、比較例1及び比較例2の参照トナーVF173及びJC003Gと比較して、15%のRH及び85%のRHの両方における異符号の摩擦電気荷電レベル、及び種々のレベルのEEPOで処理した実施例Iから実施例VIまでのトナーにおけるRH比を明示する。異符号の摩擦電気荷電レベルは、Aゾーンすなわち28℃/85%の相対湿度(RH)ゾーン及びCゾーンすなわち10℃/15%の相対湿度(RH)ゾーンの両方について、6つの処理済みトナーの全てにおいて示されている。親トナーの測定に用いられたキャリアは、1.434重量%の架橋アクリル樹脂ポリマーの複合物(THERMOLAC(登録商標)RF−17)、0.366重量%のカーボンブラック(VULCAN(登録商標)72)、及び0.200重量%のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂粉末(EPOSTAR(登録商標)S)をもつ、EFC35Bと指定された35ミクロンの溶液被覆キャリアであった。トナーを、キャリアと混合し、15%のRH及び85%のRHで一晩(約18時間)調整し、Turbulaミキサを用いて60分間充電した。現像剤のトナー濃度は、100分の5であった。摩擦電気荷電は、電荷スペクトログラフを用いて測定した。電荷に対して指定された数は、0荷電ラインからミリメートル単位のずれを示す荷電分布の中点を表す。Aゾーン(85%のRHにおける荷電レベル)及びCゾーン(15%のRHにおける荷電レベル)の両方に望まれる摩擦電気荷電は、約4μC/グラムから約20μC/グラムまでであるが、トナーに望まれるA/C、すなわちRH比は、0.4に等しいか又はそれよりも大きいものとなる。前段階の結果は、負の摩擦電気荷電から正の摩擦電気荷電への優れたトナーの荷電の反転を示すものであった。未処理のトナー及びEEPOの表面処理済みトナーについての摩擦電気荷電の結果が表2に示される。表面処理されたトナーは、85%のRHの荷電レベルでは5μC/グラムまでの荷電の逆転を示し、15%のRHの荷電レベルでは15μC/グラムまでの荷電の逆転を示し、これによりRH感度(85%のRHにおける荷電レベル対15%のRHにおける荷電レベルの比)は約2から約7の係数だけ改善した。
Claims (7)
- ラテックス及び着色剤の混合物を、前記ラテックスに含まれるポリマーのガラス転移温度Tg付近よりも低い温度で加熱する工程、冷却する工程、次いでメタクリレートポリマーの溶液を添加する工程、結果として得られた混合物のpHを調整して、前記ラテックス及び着色剤の混合物上に前記メタクリレートポリマーを析出させる工程を含む、トナーの製造方法。
- 前記ポリマーの重量平均分子量(MW)が、1モル当たり約2,000グラムから1モル当たり約100,000グラムまでであり、数平均分子量(Mn)が1モル当たり約1,000グラムから1モル当たり約50,000グラムまでであり、ゲル透過クロマトグラフィで測定したその多分散性が約2から約18までである、請求項1に記載の製造方法。
- 前記メタクリレートがブチルメタクリレート−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリレート/メチルメタクリレートコポリマーである、請求項1に記載の製造方法。
- 前記セグメントの前記ポリマー比が1:2:1である請求項3に記載の製造方法。
- 前記メタクリレートが、平均分子量MWが約125,000から約175,000までのメチルメタクリレート、ブチルメタクリレート及び(2−2−ジメチルアミノエチル)メタクリレートを含有するブチルメタクリレート−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリレート/メチルメタクリレートコポリマー(1:2:1)である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記メタクリレートが約1重量%から約10重量%までの量で存在する、請求項1に記載の製造方法。
- 前記着色剤が、カーボンブラック、シアン、イエロー、マゼンタ、又はこれらの混合物であり、結果として得られるトナーが、約2ミクロンから約25ミクロンまでの容積平均直径を有し、金属塩、脂肪酸の金属塩、シリカ、金属酸化物、又はこれらの混合物が、それぞれ得られたトナーの約0.1重量%から約10重量%までの量で、形成されたトナーの表面に添加されていてもよい、請求項1に記載の製造方法。
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