JP2004354680A - レーザ走査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザ走査装置の走査タイミング調整を行うための受光素子での受光タイミングの調整を容易に、しかも高精度に行うことを可能にする。
【解決手段】レーザ光を発光するレーザ光源11と、当該レーザ光を偏向して感光体に対して走査する偏向走査手段2,3と、偏向走査されるレーザ光を受光してレーザ光の走査タイミング調整を行うための受光素子12とを備え、レーザ光源11と受光素子12とをレーザ光の偏向方向に平行な水平方向に並んだ状態で同一の基板上に搭載したレーザ走査装置において、基板10はレーザ光源の光軸を中心にして水平方向に垂直な鉛直方向に回動位置調整可能に配設されるとともに、受光素子12で受光されるレーザ光の走査方向を鉛直方向に成分を有する走査方向に変更する走査方向変更手段5とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】レーザ光を発光するレーザ光源11と、当該レーザ光を偏向して感光体に対して走査する偏向走査手段2,3と、偏向走査されるレーザ光を受光してレーザ光の走査タイミング調整を行うための受光素子12とを備え、レーザ光源11と受光素子12とをレーザ光の偏向方向に平行な水平方向に並んだ状態で同一の基板上に搭載したレーザ走査装置において、基板10はレーザ光源の光軸を中心にして水平方向に垂直な鉛直方向に回動位置調整可能に配設されるとともに、受光素子12で受光されるレーザ光の走査方向を鉛直方向に成分を有する走査方向に変更する走査方向変更手段5とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザ光を走査して画像形成を行うレーザ走査装置に関し、特に感光体に対するレーザ光の走査タイミングをとるための受光素子をレーザ光源と一体に同一基板上に構成したレーザ走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザ光を感光体に走査して画像形成を行うレーザ走査装置では、正確な画像を形成するために感光体に対するレーザ光の描画開始位置、すなわち走査タイミングを制御する必要がある。この走査タイミングの制御を行うために、従来では走査されるレーザ光の一部を受光素子により受光し、この受光タイミングに基づいて走査タイミングの制御を行っている。例えば、図12は特許文献1に記載されたレーザ走査装置の概略図であり、レーザダイオード等で構成されるレーザ光源11から出射されるレーザ光LBを感光ドラム4の回転軸方向に主走査するとともに、感光ドラム4を回転軸回りに回動して副走査を行うことにより画像形成を行うものである。このレーザ走査装置では、レーザ光源11から出射されたレーザ光LBは高速回転するポリゴンミラー2によって主走査方向に偏向され、この偏向されたレーザ光をfθレンズ3によって等速状態で感光ドラム4に走査させる。また、偏向されたレーザ光LBを感光ドラム4に対して走査する領域以外の位置において反射ミラー5により反射し、この反射されたレーザ光をフォトダイオード等で構成される受光素子12で受光する。そして、この受光素子12でレーザ光を受光する受光タイミングに基づいて前記感光ドラム4に対するレーザ光の主走査の走査タイミングの制御を行っている。
【0003】
また、このようなレーザ走査装置において、特許文献2では前記反射ミラー5を主走査方向に集光性(正のパワー)を有する自由曲面の反射ミラーを用いており、この反射ミラーによって受光素子12で受光されるレーザ光を主走査方向に集束させることによって受光素子12での受光タイミング、すなわち走査タイミングの検出精度を高める技術も提案されている。
【0004】
【特許文献1】実開平4−9012号公報
【特許文献2】特開2002−40340号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1のレーザ走査装置ではレーザ光源と受光素子とを同一の回路基板10に装着してレーザ光源11と受光素子12をレーザ走査装置に組み付ける際の作業を容易化している。特に、レーザ光源や受光素子に接続される電気配線や電子部品を回路基板10に一体化させることで、組み立ての自動化や部品点数の削減を図る上でも有利になる。また、このように同一基板にレーザ光源と受光素子とを一体化することで両者の相対位置を高精度に設定でき、これらをレーザ走査装置に組み付ける際の位置精度を高めることも可能になる。しかしその一方で、このようにレーザ光源11と受光素子12を回路基板10にそれぞれ固定的に装着すると、走査タイミングと密接な関係のある受光タイミングの調整が困難になるという問題がある。すなわち、受光タイミングを調整するためにはレーザ光LBに対する受光素子12の位置を調整する必要があるが、その一方でレーザ光源11はレーザ走査装置内において固定的に装着されるため、このレーザ光源11と共に回路基板10上に組み付けられている受光素子12を位置調整することはできなくなる。
【0006】
このようなレーザ走査装置においては、反射ミラー5の反射面角度を調整することによりレーザ光LBに対する受光素子12の実質的な受光位置を変化し、受光タイミングの調整を行うことが考えられる。しかし、この調整技術では、反射ミラー5と受光素子12との間の光路長が長い場合には、反射ミラー5の微小な角度変化によっても受光素子12での受光タイミングが大きく変化されてしまうため、受光タイミングを微細に調整する場合には反射ミラー5の角度調整を数桁以上の精度で微細に調整する必要があり、調整作業が極めて困難になるという問題がある。これは、レーザ走査装置に加えられる振動、衝撃等の外力や、経時的な変化等によって反射ミラーの角度にずれが生じたような場合における同期受光素子での受光タイミングの再調整においても同様に調整が困難になるという問題がある。なお、このような調整精度を緩和するために反射ミラー5を受光素子12の近傍に配置することも考えられるが、受光素子12の近傍にはレーザ光源11やその他の構成要素が配置されること、またレーザ光LBを受光素子12で受光するタイミングをレーザ光の走査の直前に行っていること等の理由から実現することは困難である。
【0007】
本発明の目的は、受光素子における受光タイミングの調整及び再調整を容易に、しかも高精度に行うことを可能にしたレーザ走査装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、レーザ光を発光するレーザ光源と、当該レーザ光を偏向して感光体に対して走査する偏向走査手段と、偏向走査されるレーザ光を受光してレーザ光の走査タイミング調整を行うための受光素子とを備え、レーザ光源と受光素子とをレーザ光の走査方向に平行な第1の方向に並んだ状態で同一の基板上に搭載したレーザ走査装置において、基板はレーザ光源の光軸を中心にして第1の方向と直交する第2の方向に受光素子の回動位置を調整可能に配設されるとともに、受光素子で受光されるレーザ光の走査方向を第2の方向に成分を有する走査方向に変更する走査方向変更手段とを備えることを特徴とする。ここで、第1の走査方向はレーザ走査装置の水平方向であり、第2の方向はレーザ走査装置の鉛直方向であることが好ましい。
【0009】
本発明における走査方向変更手段は次の(1)〜(6)のいずれかの形態とすることが好ましい。
(1)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を反射面とする反射ミラーで構成される。
(2)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第2の方向に変更する自由曲面を反射面とする反射ミラーで構成される。
(3)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を反射面とする反射ミラーと、当該反射ミラーで反射されたレーザ光を第1の方向に集光する透過光学手段とで構成される。
(4)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を屈折面とするプリズムで構成される。
(5)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第2の方向に変更する自由曲面を屈折面とするプリズムで構成される。
(6)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を屈折面とするプリズムと、当該プリズムで屈折されたレーザ光を第1の方向に集光する透過光学手段とで構成される。
【0010】
本発明によれば、レーザ光源と受光素子とを同一の基板に装着することにより、レーザ光源や受光素子を個別にレーザ走査装置に組み付ける場合に比較して組み付け作業を容易化するとともに、それぞれの組み付け精度を高めることが可能になる。また、レーザ光源と受光素子とを搭載した基板をレーザ光源の光軸を中心にして走査方向(第1の方向)と垂直な方向(第2の方向)に回動位置調整可能とし、かつ走査方向変更手段によってレーザ光の走査方向を第2の方向に成分を有する方向に変更することにより、レーザ光源の光軸を変位させることなく受光素子における受光タイミングの調整を行うことができ、しかもレーザ光源と受光素子とを第1の方向に沿って並んで配置することができ、基板の構成を簡易化する上でも有利になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は第1の実施形態のレーザ走査装置の斜視構成図である。このレーザ走査装置の基本的な構成は図10に示したレーザ走査装置と同じであり、レーザ光源としてのレーザダイオード11から出射されたレーザ光LBは六角形をした多面反射鏡であるポリゴンミラー2に投射され、このポリゴンミラー2が回転軸2aの回りに水平方向に高速回転されることによってレーザ光LBは水平方向に偏向され主走査される。この偏向されたレーザ光LBはfθレンズ3によって偏向が調整され、等速状態で感光ドラム4の回転軸4aと平行な方向に走査され、その感光面に対して主走査される。また、感光ドラム4が回転軸4aの回りに鉛直方向に回転されることで感光面に対する副走査が行われる。さらに、偏向されたレーザ光LBが感光ドラム4に対して主走査される領域以外の偏向位置に反射ミラー5が配設されており、レーザ光LBはこの反射ミラー5により反射された後、受光素子としてのフォトダイオード12で受光され、走査タイミング信号を得るようになっている。
【0012】
前記レーザダイオード11とフォトダイオード12は同一の基板上に組み付けられて一つの光源ユニット1として構成されている。図2はこの光源ユニット1の外観斜視図、図3は図2のAA線に沿う断面図である。前記光源ユニット1は回路基板10上に構築されており、この回路基板10は信号処理回路等の所要の電子回路15を構成するための配線パターンが形成された水平方向に長い長方形の配線用の基板として構成され、この回路基板10に前記レーザダイオード11とフォトダイオード12が固定的に搭載されている。前記レーザダイオード11は円筒状をしたレーザダイオードケーシング13内にコリメートレンズ14と共に内装されており、レーザダイオード11から出射されたレーザ光がコリメートレンズ14で平行光束のレーザ光に整形された上で前記レーザダイオードケーシング13の頂面に設けられた出射窓13aから出射されるようになっている。特に、前記レーザダイオード11は出射するレーザ光の光軸が前記レーザダイオードケーシング13の筒軸に一致する位置に内装固定される。また、前記レーザダイオード11には図には現れないモニタ用フォトダイオードが一体的に組み込まれており、このモニタ用フォトダイオードは前記レーザダイオード11から出射されるレーザ光の一部を受光し、この受光により当該レーザ光の光強度を検出してレーザダイオード11の発光出力を制御するものであるが、ここではその詳細な説明は省略する。
【0013】
前記レーザダイオードケーシング13は筒軸が前記回路基板10の表面に対して垂直方向に向けた状態で、換言すればレーザダイオード11から出射されるレーザ光の光軸が回路基板10の表面に対して垂直方向に向けられた姿勢で配設され、この状態でレーザダイオード11のリード端子11aが回路基板10の一部領域に半田付け等によって接続されている。また、前記フォトダイオード12は前記レーザダイオード11とは所要の間隔をおいて前記回路基板10の他部領域に支持されている。前記フォトダイオード12の受光面12aは前記回路基板10の表面とほぼ平行に向けられており、かつ前記レーザダイオード11の光軸と同じ高さ位置に設定されている。
【0014】
図4は前記回路基板10を含む支持構造の部分分解斜視図である。前記回路基板10には前記レーザダイオードケーシング13の近傍領域に前記レーザダイオードケーシング13の筒軸、すなわちレーザ光LBの光軸を中心とした円弧溝16が開口されており、前記レーザ走査装置のハウジングベース6に立設されて前記ポリゴンミラーに対面配置された固定壁62によって支持されている。前記固定壁62は前記ポリゴンミラー2の回転軸2aと平行な方向に立設されたものであり、その一部には前記回路基板10の円弧溝16に対応する位置にネジ穴63が開口されており、このネジ穴63には前記円弧溝16を挿通された固定ネジ17が螺合可能とされている。
【0015】
また、前記固定壁62と離れた位置のハウジングベース6上には支持ブロック61が配設されており、この支持ブロック61の上面には円弧状の凹溝61aが形成されている。そして、そして、回路基板10は固定壁62の表面側位置においてレーザダイオードケーシング13のを支持ブロック61の凹溝61a上に載置した状態で垂直状態に配設するとともに、回路基板10の裏面を固定壁62の表面に沿わせ、回路基板10の表面側から固定ネジ17を円弧溝16を挿通させて固定壁62のネジ穴63に螺合させる。これにより、回路基板10は固定壁62に固定支持されるが、固定ネジ17を緩めることでレーザダイオードケーシング13が凹溝61a上で光軸回り方向に回転させながら回路基板10をレーザ光LBの走査方向である水平方向と垂直な方向である鉛直方向に回転位置調整することが可能となる。
【0016】
一方、図1に示した反射ミラー5は前記レーザ光LBを主走査方向と垂直な方向に成分を有する方向、ここでは主走査方向が水平方向であるので、これと垂直な鉛直方向に偏向方向を変更する走査方向変更手段として構成されている。図5は第1の実施形態の反射ミラー5Aを示しており、同図(a)は第1の実施形態の反射ミラー5Aによるレーザ光LBの走査方向変更状態を示す概念図、同図(b)は反射ミラー5Aの水平面方向の反射状態を示す概念図、同図(c)は反射ミラー5Aの垂直方向(鉛直方向)の反射状態を示す概念図である。なお、以降の第2ないし第6の実施形態を示す図7〜図11についても同様である。図5に示すように、反射ミラー5Aの反射面は、水平方向にはほ同図(c)のようにぼ一定の角度で傾斜されているが、鉛直方向には同図(b)のようにレーザ光の走査方向を水平方向から鉛直方向に変化させるために鉛直方向の傾斜角が水平方向に沿って連続的に変化した捩じれ面で構成されており、当該反射面を前記ポリゴンミラー2からのレーザ光LBをフォトダイオード12に向けて反射する方向に向けて前記ハウジングベース6上に固定支持されている。
【0017】
以上の構成のレーザ走査装置によれば、レーザダイオードケーシング13内のレーザダイオード11から出射されたレーザ光LBはコリメータレンズ14により平行光束とされた上で出射窓13aから出射され、ポリゴンミラー2に投射される。投射されたレーザ光LBは前述のようにポリゴンミラー2で反射されることにより水平方向に偏向され、fθレンズ3を透過した後、感光ドラム4の感光面に主走査される。また、感光ドラム4の軸4a回りに沿う鉛直方向の回転により副走査され、これにより所望の画像が描画されることになる。さらに、前記レーザ光LBは反射ミラー5Aによって反射され、フォトダイオード12により受光される。フォトダイオード12ではレーザ光LBを受光したときの受光信号を信号処理回路15に出力し、この処理回路において受光タイミング信号を生成する。この受光タイミング信号は、レーザ走査装置に入力されるビデオ信号との同期をとるための同期信号として生成されるもので、この同期信号によって同期がとられたビデオ信号に基づいてレーザダイオード11からのレーザ光LBが変調される。
【0018】
そして、前記した走査タイミングを取るためにフォトダイオード12における受光タイミングの調整を行う際には、回路基板10を固定壁62に固定している固定ネジ17を緩め、レーザダイオードハウジング13を支持ブロック61上で回転させながら回路基板10を鉛直方向に微小角度で回動して回動位置を調整する。このとき固定ネジ17は円弧溝16に沿って相対移動され、回路基板10の回動を可能とする。すなわち、図5(a)に示すように、水平方向に主走査されるレーザ光LBは反射ミラー5Aで反射されたときに、当該反射ミラー5Aの反射面が捩じり面として構成されているため、鉛直方向の成分を有する方向、すなわち回路基板の表面に対して水平方向及び鉛直方向のそれぞれに対して傾斜した方向に走査されることになり、この状態でフォトダイオード12で受光されることになる。
【0019】
そのため、回路基板10を鉛直方向に小角度の範囲で回動してフォトダイオード12の鉛直方向の位置を変化させることにより、レーザ光LBが受光されるタイミングを変化させることが可能になる。すなわち、図6(a)に示すように、走査方向が変更されたレーザ光LBの水平方向に対する走査角度をαとし、回路基板10の回動中心からフォトダイオード12までの長さ(半径)をrとしたとき、回路基板10を鉛直方向に角度θだけ回動したときには、レーザ光LBの走査方向に沿ってフォトダイオード12の受光位置が変化する長さd1との間に(1)式の関係がある。
d1・sin α=r・sin θ …(1)
ここで、sin θ≒θとすると、d1は(2)式で表される。
d1≒r・θ/sin α …(2)
これにより、回路基板10を回動することでレーザ光LBの受光タイミングが変化でき、走査タイミングを調整することが可能になる。
【0020】
このように、本実施形態では、レーザダイオード11とフォトダイオード12とを同一の回路基板10に実装した構成でも、回路基板10を回動してレーザ光LBの走査タイミングを調整することが可能であるため、レーザダイオード11とフォトダイオード12とを個別にレーザ走査装置に組み付ける場合に比較して組み付け作業を容易化するとともに、それぞれの組み付け精度を高めることが可能になる。また、通常のレーザ走査装置では装置の薄型化を図るために、回路基板10の高さ寸法を小さくしてレーザダイオード11とフォトダイオード12とがほぼ同じ高さ位置に配置して水平方向の長さが長く鉛直方向に短い長方形をした形状に形成されることが多いため、レーザダイオード11の光軸とフォトダイオード12との水平方向の長さrを長くとり易い。したがって、(2)式から、回路基板10を小角度回動した場合でも走査タイミングを広い範囲で調整することが可能になる。
【0021】
また、前述のように回路基板10を回動してもはレーザダイオードケーシング13の周面が支持ブロック61の凹溝61a上で回転されるので、レーザダイオード11は光軸回りに回動するのみであり、ポリゴンミラー2に対する光軸位置は何ら変位されることはなく、レーザ走査装置のレーザ光走査動作に何らの影響を与えることはない。
【0022】
図7は本発明にかかる反射ミラーを変形した第2の実施形態を示す図である。ここでは反射ミラー5Bの反射面は、鉛直方向には同図(c)のように第1の実施形態と同様にレーザ光LBの走査方向を水平方向から鉛直方向に変化させるために鉛直方向の傾斜角が水平方向に連続的に変化した捩じれ面からなる一方で、水平方向には同図(b)のように、レーザ光LBをフォトダイオード12のほぼ一点に集光する楕円または放物線の形状をした自由曲面として形成されている。
【0023】
この反射ミラー5Bによれば、水平方向に偏向されたレーザ光LBは同図(a)のように、反射ミラー5Bで反射されたときにはフォトダイオード12に対して鉛直方向に延びる直線上を走査されるようになり、回路基板のフォトダイオードで受光されることになる。そのため、第1の実施形態と同様に、回路基板10を鉛直方向に小角度の範囲で回動してフォトダイオード12の鉛直方向の位置を変化させることにより、図6(b)に示すように、回路基板10を鉛直方向に角度θだけ回動したときには、フォトダイオード12における回転半径をrとすると、フォトダイオード12でのレーザ光LBの走査方向の受光位置が変化する長さd2は(3)式で表される。
d2=r・sin θ≒r・θ …(3)
これにより、回路基板10を回動することでレーザ光LBの受光タイミングが変化でき、走査タイミングを調整することが可能になる。特にこの第2の実施形態では、回路基板10の回動量に対する走査タイミングの変化範囲を第1の実施形態よりも大きくでき、また、フォトダイオード12の受光面12aのほぼ同じ位置での受光が可能になり、フォトダイオード12の受光位置の相違による受光電流の変化が生じ難く、高精度の調整が可能になる。
【0024】
図8は本発明にかかる反射ミラーを変形した第3の実施形態を示す図である。第2の実施形態の反射ミラー5Bでは反射したレーザ光LBをフォトダイオード12に対して水平方向に集光するために、水平方向の断面形状を楕円又は放物線形状にしており、その分反射面を構成する自由曲面の形状が複雑なものになる。この第3の実施形態では、同図(a)〜(c)のように、反射ミラー5は第1の実施形態と同じ捩じれ面形状の反射ミラー5Aとして形成されており、その上で当該反射ミラー5Aとフォトダイオード12との間に、水平方向に集光性を有するシリンダレンズ8を配置し、反射ミラー5Aで反射されたレーザ光LBを水平方向についてフォトダイオード12に集光するように構成されている。
【0025】
この第3の実施形態では、水平方向に偏向されたレーザ光LBは、反射ミラー5Aで反射されたときには第1の実施形態と同様に水平方向及び鉛直方向のそれぞれに対して傾斜された直線上を走査されるが、シリンダレンズ6を透過したときには水平方向に集光されるため水平方向の成分が零となって鉛直な直線上を走査され、フォトダイオード12で受光されることになる。したがって、第2の実施形態と全く同様にして走査されるレーザ光LBの受光タイミングが変化できることになり、結果として走査タイミングを調整することが可能になる。この第3の実施形態では、反射ミラー5Aは第2の実施形態のような自由曲面で構成する必要がないため反射ミラーの製造が容易である。また、その一方で第2の実施形態と同様に、回路基板10の回動量に対する走査タイミングの変化範囲を大きくでき、また、フォトダイオード12のほぼ同じ位置での受光が可能になり、高精度の調整が可能になる。
【0026】
以上の各実施形態は水平方向に走査されるレーザ光を鉛直方向に成分を有する方向に走査させるための走査方向変更手段として反射ミラーを用いた例であるが、当該走査方向変更手段としてプリズムを用いることも可能である。図9は第4の実施形態を示しており、図1に示したレーザ走査装置の反射ミラー5を従来と同じ平面ミラーで構成した場合には当該反射ミラー5とフォトダイオード12との間にプリズム7Aを配置する構成とする。あるいは、図1の反射ミラー5を設ける代わりにポリゴンミラー2で反射されたレーザ光を直接フォトダイオード12で受光するようにした上でポリゴンミラー2とフォトダイオード12との間にプリズム7Aを配置する構成とする。
【0027】
前記プリズム7Aは図9(a)〜(c)に示すように、レーザ光LBが透過されるプリズム7Aの出射面が水平方向にはほぼ一定の角度で傾斜されているが、鉛直方向にはレーザ光LBの走査方向を水平方向から鉛直方向に変化させるために鉛直方向の傾斜角が水平方向に沿って連続的に変化した捩じれ面で構成されている。そのため、水平方向に主走査されるレーザ光LBはプリズム7Aの出射面において屈折されたときに、第1の実施形態と同様に回路基板10の表面に対して水平方向及び鉛直方向にそれぞれ傾斜した方向に走査されることになり、この状態でフォトダイオード12で受光されることになる。
【0028】
そのため、図6(a)に示したように、第1の実施形態と全く同様に回路基板10を鉛直方向に小角度の範囲で回動してフォトダイオード12の鉛直方向の位置を変化させることにより、レーザ光LBを受光するタイミングを変化させることができ、走査タイミングを調整することが可能になる。また、このようにプリズム7Aを使用した場合には、ポリゴンミラー2で偏向されたレーザ光LBを直接フォトダイオード12で受光することが可能になり、反射ミラーを不要にすることが可能である。
【0029】
図10は第4の実施形態のプリズムを変形した第5の実施形態を示す図である。ここではプリズム7Bの出射面は、鉛直方向には同図(c)のように第4の実施形態と同様にレーザ光の走査方向を水平方向から鉛直方向に変化させるために鉛直方向の傾斜角が水平方向に連続的に変化した捩じれ面からなる一方で、水平方向には同図(b)のようにレーザ光をフォトダイオードのほぼ一点に集光する楕円または放物線の形状をした自由曲面として形成されている。この自由曲面は第2の実施形態の反射ミラー5Bの自由曲面と同様であるが、第2の実施形態では凹面であったのに対し、ここでは凸面として形成されている。
【0030】
この第5の実施形態のプリズム7Bによれば、水平方向に偏向されたレーザ光LBは、プリズム7Bの出射面で屈折されたときには鉛直方向に延びる直線上を走査されるようになり、フォトダイオード12で受光されることになる。そのため、図6(b)で説明した第2の実施形態と同様に、回路基板10を鉛直方向に小角度の範囲で回動してフォトダイオード12の鉛直方向の位置を変化させることにより、レーザ光LBを受光するタイミングを変化させることができ、走査タイミングを調整することが可能になる。また、この第5の実施形態では、回路基板10の回動量に対する走査タイミングの変化範囲を大きくでき、また、フォトダイオード12のほぼ同じ位置での受光が可能になり、フォトダイオード12の受光位置の相違による受光電流の変化が生じ難く、高精度の調整が可能になることも第2の実施形態の場合と同じである。
【0031】
図11は本発明にかかるプリズムを変形した第6の実施形態を示す図である。この第6の実施形態では、プリズムは第3の実施形態と同じ捩じれ面形状のプリズム7Aとして形成されている。そして、プリズム7Aとフォトダイオード12との間に、第3の実施形態と同様に水平方向に集光性を有するシリンダレンズ6を配置し、プリズム7Aで屈折されたレーザ光LBを水平方向においてフォトダイオード12に集光するように構成されている。
【0032】
この第6の実施形態では、水平方向に偏向されたレーザ光LBは、プリズム7Aで屈折されたときには第4の実施形態と同様に水平方向及び鉛直方向のそれぞれに対して傾斜された直線上を走査されるが、シリンダレンズ6を透過したときには水平方向に集光されるため水平方向の成分が零となって鉛直な直線上を走査され、フォトダイオード12で受光されることになる。したがって、第3の実施形態と全く同様にして水平方向に走査されるレーザ光LBに対する受光タイミングが変化できることになり、結果として走査タイミングを調整することが可能になる。この実施形態では、第5の実施形態のプリズム7Bよりもプリズムの製造が容易である。また、その一方で第5の実施形態と同様に、回路基板10の回動量に対する走査タイミングの変化範囲を大きくでき、また、フォトダイオード12のほぼ同じ位置での受光が可能になり、高精度の調整が可能になる。
【0033】
ここで、本発明にかかる走査方向変更手段は、前記各実施形態に示した反射ミラーやプリズムに限られるものではなく、水平方向に偏向されるレーザ光を鉛直成分を持った方向に走査するように偏向方向を変化させるものであれば本発明において適用することが可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、レーザ光源と受光素子とを同一の基板に装着することで、これらレーザ光源や受光素子を個別にレーザ走査装置に組み付ける場合に比較して組み付け作業を容易化するとともに、それぞれの組み付け精度を高めることが可能になる。また、また、レーザ光源と受光素子とを搭載した基板をレーザ光源の光軸を中心にして走査方向(第1の方向)と垂直な方向(第2の方向)に回動位置調整可能とし、かつ走査方向変更手段によってレーザ光の走査方向を第2の方向に成分を有する方向に変更することにより、レーザ光源の光軸を変位させることなく受光素子における受光タイミングの調整を行うことができ、しかもレーザ光源と受光素子とを第1の方向に沿って並んで配置することができ、基板の構成を簡易化する上でも有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ走査装置の概略斜視構成図である。
【図2】第1の実施形態の光源ユニットの外観斜視図である。
【図3】図2のレーザ光軸に沿った断面図である。
【図4】回路基板の支持構造を示す部分分解斜視図である。
【図5】第1の実施形態の反射ミラーと当該反射ミラーによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図6】フォトダイオードでの受光タイミングの調整を説明するための図である。
【図7】第2の実施形態の反射ミラーと当該反射ミラーによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図8】第3の実施形態の反射ミラーと当該反射ミラーによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図9】第4の実施形態のプリズムと当該プリズムによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図10】第5の実施形態のプリズムと当該プリズムによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図11】第6の実施形態のプリズムと当該プリズムによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図12】従来のレーザ走査装置の一例の外観斜視図である。
【符号の説明】
1 光源ユニット
2 ポリゴンミラー
3 fθレンズ
4 感光ドラム
5,5A,5B 反射ミラー
6 ハウジングベース
7A,7B プリズム
8 シリンダレンズ
10 回路基板
11 レーザダイオード
12 フォトダイオード
13 レーザダイオードケーシング
14 コリメートレンズ
15 電子回路
16 円弧溝
17 固定ネジ
61 支持ブロック
62 固定壁
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザ光を走査して画像形成を行うレーザ走査装置に関し、特に感光体に対するレーザ光の走査タイミングをとるための受光素子をレーザ光源と一体に同一基板上に構成したレーザ走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザ光を感光体に走査して画像形成を行うレーザ走査装置では、正確な画像を形成するために感光体に対するレーザ光の描画開始位置、すなわち走査タイミングを制御する必要がある。この走査タイミングの制御を行うために、従来では走査されるレーザ光の一部を受光素子により受光し、この受光タイミングに基づいて走査タイミングの制御を行っている。例えば、図12は特許文献1に記載されたレーザ走査装置の概略図であり、レーザダイオード等で構成されるレーザ光源11から出射されるレーザ光LBを感光ドラム4の回転軸方向に主走査するとともに、感光ドラム4を回転軸回りに回動して副走査を行うことにより画像形成を行うものである。このレーザ走査装置では、レーザ光源11から出射されたレーザ光LBは高速回転するポリゴンミラー2によって主走査方向に偏向され、この偏向されたレーザ光をfθレンズ3によって等速状態で感光ドラム4に走査させる。また、偏向されたレーザ光LBを感光ドラム4に対して走査する領域以外の位置において反射ミラー5により反射し、この反射されたレーザ光をフォトダイオード等で構成される受光素子12で受光する。そして、この受光素子12でレーザ光を受光する受光タイミングに基づいて前記感光ドラム4に対するレーザ光の主走査の走査タイミングの制御を行っている。
【0003】
また、このようなレーザ走査装置において、特許文献2では前記反射ミラー5を主走査方向に集光性(正のパワー)を有する自由曲面の反射ミラーを用いており、この反射ミラーによって受光素子12で受光されるレーザ光を主走査方向に集束させることによって受光素子12での受光タイミング、すなわち走査タイミングの検出精度を高める技術も提案されている。
【0004】
【特許文献1】実開平4−9012号公報
【特許文献2】特開2002−40340号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1のレーザ走査装置ではレーザ光源と受光素子とを同一の回路基板10に装着してレーザ光源11と受光素子12をレーザ走査装置に組み付ける際の作業を容易化している。特に、レーザ光源や受光素子に接続される電気配線や電子部品を回路基板10に一体化させることで、組み立ての自動化や部品点数の削減を図る上でも有利になる。また、このように同一基板にレーザ光源と受光素子とを一体化することで両者の相対位置を高精度に設定でき、これらをレーザ走査装置に組み付ける際の位置精度を高めることも可能になる。しかしその一方で、このようにレーザ光源11と受光素子12を回路基板10にそれぞれ固定的に装着すると、走査タイミングと密接な関係のある受光タイミングの調整が困難になるという問題がある。すなわち、受光タイミングを調整するためにはレーザ光LBに対する受光素子12の位置を調整する必要があるが、その一方でレーザ光源11はレーザ走査装置内において固定的に装着されるため、このレーザ光源11と共に回路基板10上に組み付けられている受光素子12を位置調整することはできなくなる。
【0006】
このようなレーザ走査装置においては、反射ミラー5の反射面角度を調整することによりレーザ光LBに対する受光素子12の実質的な受光位置を変化し、受光タイミングの調整を行うことが考えられる。しかし、この調整技術では、反射ミラー5と受光素子12との間の光路長が長い場合には、反射ミラー5の微小な角度変化によっても受光素子12での受光タイミングが大きく変化されてしまうため、受光タイミングを微細に調整する場合には反射ミラー5の角度調整を数桁以上の精度で微細に調整する必要があり、調整作業が極めて困難になるという問題がある。これは、レーザ走査装置に加えられる振動、衝撃等の外力や、経時的な変化等によって反射ミラーの角度にずれが生じたような場合における同期受光素子での受光タイミングの再調整においても同様に調整が困難になるという問題がある。なお、このような調整精度を緩和するために反射ミラー5を受光素子12の近傍に配置することも考えられるが、受光素子12の近傍にはレーザ光源11やその他の構成要素が配置されること、またレーザ光LBを受光素子12で受光するタイミングをレーザ光の走査の直前に行っていること等の理由から実現することは困難である。
【0007】
本発明の目的は、受光素子における受光タイミングの調整及び再調整を容易に、しかも高精度に行うことを可能にしたレーザ走査装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、レーザ光を発光するレーザ光源と、当該レーザ光を偏向して感光体に対して走査する偏向走査手段と、偏向走査されるレーザ光を受光してレーザ光の走査タイミング調整を行うための受光素子とを備え、レーザ光源と受光素子とをレーザ光の走査方向に平行な第1の方向に並んだ状態で同一の基板上に搭載したレーザ走査装置において、基板はレーザ光源の光軸を中心にして第1の方向と直交する第2の方向に受光素子の回動位置を調整可能に配設されるとともに、受光素子で受光されるレーザ光の走査方向を第2の方向に成分を有する走査方向に変更する走査方向変更手段とを備えることを特徴とする。ここで、第1の走査方向はレーザ走査装置の水平方向であり、第2の方向はレーザ走査装置の鉛直方向であることが好ましい。
【0009】
本発明における走査方向変更手段は次の(1)〜(6)のいずれかの形態とすることが好ましい。
(1)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を反射面とする反射ミラーで構成される。
(2)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第2の方向に変更する自由曲面を反射面とする反射ミラーで構成される。
(3)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を反射面とする反射ミラーと、当該反射ミラーで反射されたレーザ光を第1の方向に集光する透過光学手段とで構成される。
(4)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を屈折面とするプリズムで構成される。
(5)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第2の方向に変更する自由曲面を屈折面とするプリズムで構成される。
(6)第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を屈折面とするプリズムと、当該プリズムで屈折されたレーザ光を第1の方向に集光する透過光学手段とで構成される。
【0010】
本発明によれば、レーザ光源と受光素子とを同一の基板に装着することにより、レーザ光源や受光素子を個別にレーザ走査装置に組み付ける場合に比較して組み付け作業を容易化するとともに、それぞれの組み付け精度を高めることが可能になる。また、レーザ光源と受光素子とを搭載した基板をレーザ光源の光軸を中心にして走査方向(第1の方向)と垂直な方向(第2の方向)に回動位置調整可能とし、かつ走査方向変更手段によってレーザ光の走査方向を第2の方向に成分を有する方向に変更することにより、レーザ光源の光軸を変位させることなく受光素子における受光タイミングの調整を行うことができ、しかもレーザ光源と受光素子とを第1の方向に沿って並んで配置することができ、基板の構成を簡易化する上でも有利になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は第1の実施形態のレーザ走査装置の斜視構成図である。このレーザ走査装置の基本的な構成は図10に示したレーザ走査装置と同じであり、レーザ光源としてのレーザダイオード11から出射されたレーザ光LBは六角形をした多面反射鏡であるポリゴンミラー2に投射され、このポリゴンミラー2が回転軸2aの回りに水平方向に高速回転されることによってレーザ光LBは水平方向に偏向され主走査される。この偏向されたレーザ光LBはfθレンズ3によって偏向が調整され、等速状態で感光ドラム4の回転軸4aと平行な方向に走査され、その感光面に対して主走査される。また、感光ドラム4が回転軸4aの回りに鉛直方向に回転されることで感光面に対する副走査が行われる。さらに、偏向されたレーザ光LBが感光ドラム4に対して主走査される領域以外の偏向位置に反射ミラー5が配設されており、レーザ光LBはこの反射ミラー5により反射された後、受光素子としてのフォトダイオード12で受光され、走査タイミング信号を得るようになっている。
【0012】
前記レーザダイオード11とフォトダイオード12は同一の基板上に組み付けられて一つの光源ユニット1として構成されている。図2はこの光源ユニット1の外観斜視図、図3は図2のAA線に沿う断面図である。前記光源ユニット1は回路基板10上に構築されており、この回路基板10は信号処理回路等の所要の電子回路15を構成するための配線パターンが形成された水平方向に長い長方形の配線用の基板として構成され、この回路基板10に前記レーザダイオード11とフォトダイオード12が固定的に搭載されている。前記レーザダイオード11は円筒状をしたレーザダイオードケーシング13内にコリメートレンズ14と共に内装されており、レーザダイオード11から出射されたレーザ光がコリメートレンズ14で平行光束のレーザ光に整形された上で前記レーザダイオードケーシング13の頂面に設けられた出射窓13aから出射されるようになっている。特に、前記レーザダイオード11は出射するレーザ光の光軸が前記レーザダイオードケーシング13の筒軸に一致する位置に内装固定される。また、前記レーザダイオード11には図には現れないモニタ用フォトダイオードが一体的に組み込まれており、このモニタ用フォトダイオードは前記レーザダイオード11から出射されるレーザ光の一部を受光し、この受光により当該レーザ光の光強度を検出してレーザダイオード11の発光出力を制御するものであるが、ここではその詳細な説明は省略する。
【0013】
前記レーザダイオードケーシング13は筒軸が前記回路基板10の表面に対して垂直方向に向けた状態で、換言すればレーザダイオード11から出射されるレーザ光の光軸が回路基板10の表面に対して垂直方向に向けられた姿勢で配設され、この状態でレーザダイオード11のリード端子11aが回路基板10の一部領域に半田付け等によって接続されている。また、前記フォトダイオード12は前記レーザダイオード11とは所要の間隔をおいて前記回路基板10の他部領域に支持されている。前記フォトダイオード12の受光面12aは前記回路基板10の表面とほぼ平行に向けられており、かつ前記レーザダイオード11の光軸と同じ高さ位置に設定されている。
【0014】
図4は前記回路基板10を含む支持構造の部分分解斜視図である。前記回路基板10には前記レーザダイオードケーシング13の近傍領域に前記レーザダイオードケーシング13の筒軸、すなわちレーザ光LBの光軸を中心とした円弧溝16が開口されており、前記レーザ走査装置のハウジングベース6に立設されて前記ポリゴンミラーに対面配置された固定壁62によって支持されている。前記固定壁62は前記ポリゴンミラー2の回転軸2aと平行な方向に立設されたものであり、その一部には前記回路基板10の円弧溝16に対応する位置にネジ穴63が開口されており、このネジ穴63には前記円弧溝16を挿通された固定ネジ17が螺合可能とされている。
【0015】
また、前記固定壁62と離れた位置のハウジングベース6上には支持ブロック61が配設されており、この支持ブロック61の上面には円弧状の凹溝61aが形成されている。そして、そして、回路基板10は固定壁62の表面側位置においてレーザダイオードケーシング13のを支持ブロック61の凹溝61a上に載置した状態で垂直状態に配設するとともに、回路基板10の裏面を固定壁62の表面に沿わせ、回路基板10の表面側から固定ネジ17を円弧溝16を挿通させて固定壁62のネジ穴63に螺合させる。これにより、回路基板10は固定壁62に固定支持されるが、固定ネジ17を緩めることでレーザダイオードケーシング13が凹溝61a上で光軸回り方向に回転させながら回路基板10をレーザ光LBの走査方向である水平方向と垂直な方向である鉛直方向に回転位置調整することが可能となる。
【0016】
一方、図1に示した反射ミラー5は前記レーザ光LBを主走査方向と垂直な方向に成分を有する方向、ここでは主走査方向が水平方向であるので、これと垂直な鉛直方向に偏向方向を変更する走査方向変更手段として構成されている。図5は第1の実施形態の反射ミラー5Aを示しており、同図(a)は第1の実施形態の反射ミラー5Aによるレーザ光LBの走査方向変更状態を示す概念図、同図(b)は反射ミラー5Aの水平面方向の反射状態を示す概念図、同図(c)は反射ミラー5Aの垂直方向(鉛直方向)の反射状態を示す概念図である。なお、以降の第2ないし第6の実施形態を示す図7〜図11についても同様である。図5に示すように、反射ミラー5Aの反射面は、水平方向にはほ同図(c)のようにぼ一定の角度で傾斜されているが、鉛直方向には同図(b)のようにレーザ光の走査方向を水平方向から鉛直方向に変化させるために鉛直方向の傾斜角が水平方向に沿って連続的に変化した捩じれ面で構成されており、当該反射面を前記ポリゴンミラー2からのレーザ光LBをフォトダイオード12に向けて反射する方向に向けて前記ハウジングベース6上に固定支持されている。
【0017】
以上の構成のレーザ走査装置によれば、レーザダイオードケーシング13内のレーザダイオード11から出射されたレーザ光LBはコリメータレンズ14により平行光束とされた上で出射窓13aから出射され、ポリゴンミラー2に投射される。投射されたレーザ光LBは前述のようにポリゴンミラー2で反射されることにより水平方向に偏向され、fθレンズ3を透過した後、感光ドラム4の感光面に主走査される。また、感光ドラム4の軸4a回りに沿う鉛直方向の回転により副走査され、これにより所望の画像が描画されることになる。さらに、前記レーザ光LBは反射ミラー5Aによって反射され、フォトダイオード12により受光される。フォトダイオード12ではレーザ光LBを受光したときの受光信号を信号処理回路15に出力し、この処理回路において受光タイミング信号を生成する。この受光タイミング信号は、レーザ走査装置に入力されるビデオ信号との同期をとるための同期信号として生成されるもので、この同期信号によって同期がとられたビデオ信号に基づいてレーザダイオード11からのレーザ光LBが変調される。
【0018】
そして、前記した走査タイミングを取るためにフォトダイオード12における受光タイミングの調整を行う際には、回路基板10を固定壁62に固定している固定ネジ17を緩め、レーザダイオードハウジング13を支持ブロック61上で回転させながら回路基板10を鉛直方向に微小角度で回動して回動位置を調整する。このとき固定ネジ17は円弧溝16に沿って相対移動され、回路基板10の回動を可能とする。すなわち、図5(a)に示すように、水平方向に主走査されるレーザ光LBは反射ミラー5Aで反射されたときに、当該反射ミラー5Aの反射面が捩じり面として構成されているため、鉛直方向の成分を有する方向、すなわち回路基板の表面に対して水平方向及び鉛直方向のそれぞれに対して傾斜した方向に走査されることになり、この状態でフォトダイオード12で受光されることになる。
【0019】
そのため、回路基板10を鉛直方向に小角度の範囲で回動してフォトダイオード12の鉛直方向の位置を変化させることにより、レーザ光LBが受光されるタイミングを変化させることが可能になる。すなわち、図6(a)に示すように、走査方向が変更されたレーザ光LBの水平方向に対する走査角度をαとし、回路基板10の回動中心からフォトダイオード12までの長さ(半径)をrとしたとき、回路基板10を鉛直方向に角度θだけ回動したときには、レーザ光LBの走査方向に沿ってフォトダイオード12の受光位置が変化する長さd1との間に(1)式の関係がある。
d1・sin α=r・sin θ …(1)
ここで、sin θ≒θとすると、d1は(2)式で表される。
d1≒r・θ/sin α …(2)
これにより、回路基板10を回動することでレーザ光LBの受光タイミングが変化でき、走査タイミングを調整することが可能になる。
【0020】
このように、本実施形態では、レーザダイオード11とフォトダイオード12とを同一の回路基板10に実装した構成でも、回路基板10を回動してレーザ光LBの走査タイミングを調整することが可能であるため、レーザダイオード11とフォトダイオード12とを個別にレーザ走査装置に組み付ける場合に比較して組み付け作業を容易化するとともに、それぞれの組み付け精度を高めることが可能になる。また、通常のレーザ走査装置では装置の薄型化を図るために、回路基板10の高さ寸法を小さくしてレーザダイオード11とフォトダイオード12とがほぼ同じ高さ位置に配置して水平方向の長さが長く鉛直方向に短い長方形をした形状に形成されることが多いため、レーザダイオード11の光軸とフォトダイオード12との水平方向の長さrを長くとり易い。したがって、(2)式から、回路基板10を小角度回動した場合でも走査タイミングを広い範囲で調整することが可能になる。
【0021】
また、前述のように回路基板10を回動してもはレーザダイオードケーシング13の周面が支持ブロック61の凹溝61a上で回転されるので、レーザダイオード11は光軸回りに回動するのみであり、ポリゴンミラー2に対する光軸位置は何ら変位されることはなく、レーザ走査装置のレーザ光走査動作に何らの影響を与えることはない。
【0022】
図7は本発明にかかる反射ミラーを変形した第2の実施形態を示す図である。ここでは反射ミラー5Bの反射面は、鉛直方向には同図(c)のように第1の実施形態と同様にレーザ光LBの走査方向を水平方向から鉛直方向に変化させるために鉛直方向の傾斜角が水平方向に連続的に変化した捩じれ面からなる一方で、水平方向には同図(b)のように、レーザ光LBをフォトダイオード12のほぼ一点に集光する楕円または放物線の形状をした自由曲面として形成されている。
【0023】
この反射ミラー5Bによれば、水平方向に偏向されたレーザ光LBは同図(a)のように、反射ミラー5Bで反射されたときにはフォトダイオード12に対して鉛直方向に延びる直線上を走査されるようになり、回路基板のフォトダイオードで受光されることになる。そのため、第1の実施形態と同様に、回路基板10を鉛直方向に小角度の範囲で回動してフォトダイオード12の鉛直方向の位置を変化させることにより、図6(b)に示すように、回路基板10を鉛直方向に角度θだけ回動したときには、フォトダイオード12における回転半径をrとすると、フォトダイオード12でのレーザ光LBの走査方向の受光位置が変化する長さd2は(3)式で表される。
d2=r・sin θ≒r・θ …(3)
これにより、回路基板10を回動することでレーザ光LBの受光タイミングが変化でき、走査タイミングを調整することが可能になる。特にこの第2の実施形態では、回路基板10の回動量に対する走査タイミングの変化範囲を第1の実施形態よりも大きくでき、また、フォトダイオード12の受光面12aのほぼ同じ位置での受光が可能になり、フォトダイオード12の受光位置の相違による受光電流の変化が生じ難く、高精度の調整が可能になる。
【0024】
図8は本発明にかかる反射ミラーを変形した第3の実施形態を示す図である。第2の実施形態の反射ミラー5Bでは反射したレーザ光LBをフォトダイオード12に対して水平方向に集光するために、水平方向の断面形状を楕円又は放物線形状にしており、その分反射面を構成する自由曲面の形状が複雑なものになる。この第3の実施形態では、同図(a)〜(c)のように、反射ミラー5は第1の実施形態と同じ捩じれ面形状の反射ミラー5Aとして形成されており、その上で当該反射ミラー5Aとフォトダイオード12との間に、水平方向に集光性を有するシリンダレンズ8を配置し、反射ミラー5Aで反射されたレーザ光LBを水平方向についてフォトダイオード12に集光するように構成されている。
【0025】
この第3の実施形態では、水平方向に偏向されたレーザ光LBは、反射ミラー5Aで反射されたときには第1の実施形態と同様に水平方向及び鉛直方向のそれぞれに対して傾斜された直線上を走査されるが、シリンダレンズ6を透過したときには水平方向に集光されるため水平方向の成分が零となって鉛直な直線上を走査され、フォトダイオード12で受光されることになる。したがって、第2の実施形態と全く同様にして走査されるレーザ光LBの受光タイミングが変化できることになり、結果として走査タイミングを調整することが可能になる。この第3の実施形態では、反射ミラー5Aは第2の実施形態のような自由曲面で構成する必要がないため反射ミラーの製造が容易である。また、その一方で第2の実施形態と同様に、回路基板10の回動量に対する走査タイミングの変化範囲を大きくでき、また、フォトダイオード12のほぼ同じ位置での受光が可能になり、高精度の調整が可能になる。
【0026】
以上の各実施形態は水平方向に走査されるレーザ光を鉛直方向に成分を有する方向に走査させるための走査方向変更手段として反射ミラーを用いた例であるが、当該走査方向変更手段としてプリズムを用いることも可能である。図9は第4の実施形態を示しており、図1に示したレーザ走査装置の反射ミラー5を従来と同じ平面ミラーで構成した場合には当該反射ミラー5とフォトダイオード12との間にプリズム7Aを配置する構成とする。あるいは、図1の反射ミラー5を設ける代わりにポリゴンミラー2で反射されたレーザ光を直接フォトダイオード12で受光するようにした上でポリゴンミラー2とフォトダイオード12との間にプリズム7Aを配置する構成とする。
【0027】
前記プリズム7Aは図9(a)〜(c)に示すように、レーザ光LBが透過されるプリズム7Aの出射面が水平方向にはほぼ一定の角度で傾斜されているが、鉛直方向にはレーザ光LBの走査方向を水平方向から鉛直方向に変化させるために鉛直方向の傾斜角が水平方向に沿って連続的に変化した捩じれ面で構成されている。そのため、水平方向に主走査されるレーザ光LBはプリズム7Aの出射面において屈折されたときに、第1の実施形態と同様に回路基板10の表面に対して水平方向及び鉛直方向にそれぞれ傾斜した方向に走査されることになり、この状態でフォトダイオード12で受光されることになる。
【0028】
そのため、図6(a)に示したように、第1の実施形態と全く同様に回路基板10を鉛直方向に小角度の範囲で回動してフォトダイオード12の鉛直方向の位置を変化させることにより、レーザ光LBを受光するタイミングを変化させることができ、走査タイミングを調整することが可能になる。また、このようにプリズム7Aを使用した場合には、ポリゴンミラー2で偏向されたレーザ光LBを直接フォトダイオード12で受光することが可能になり、反射ミラーを不要にすることが可能である。
【0029】
図10は第4の実施形態のプリズムを変形した第5の実施形態を示す図である。ここではプリズム7Bの出射面は、鉛直方向には同図(c)のように第4の実施形態と同様にレーザ光の走査方向を水平方向から鉛直方向に変化させるために鉛直方向の傾斜角が水平方向に連続的に変化した捩じれ面からなる一方で、水平方向には同図(b)のようにレーザ光をフォトダイオードのほぼ一点に集光する楕円または放物線の形状をした自由曲面として形成されている。この自由曲面は第2の実施形態の反射ミラー5Bの自由曲面と同様であるが、第2の実施形態では凹面であったのに対し、ここでは凸面として形成されている。
【0030】
この第5の実施形態のプリズム7Bによれば、水平方向に偏向されたレーザ光LBは、プリズム7Bの出射面で屈折されたときには鉛直方向に延びる直線上を走査されるようになり、フォトダイオード12で受光されることになる。そのため、図6(b)で説明した第2の実施形態と同様に、回路基板10を鉛直方向に小角度の範囲で回動してフォトダイオード12の鉛直方向の位置を変化させることにより、レーザ光LBを受光するタイミングを変化させることができ、走査タイミングを調整することが可能になる。また、この第5の実施形態では、回路基板10の回動量に対する走査タイミングの変化範囲を大きくでき、また、フォトダイオード12のほぼ同じ位置での受光が可能になり、フォトダイオード12の受光位置の相違による受光電流の変化が生じ難く、高精度の調整が可能になることも第2の実施形態の場合と同じである。
【0031】
図11は本発明にかかるプリズムを変形した第6の実施形態を示す図である。この第6の実施形態では、プリズムは第3の実施形態と同じ捩じれ面形状のプリズム7Aとして形成されている。そして、プリズム7Aとフォトダイオード12との間に、第3の実施形態と同様に水平方向に集光性を有するシリンダレンズ6を配置し、プリズム7Aで屈折されたレーザ光LBを水平方向においてフォトダイオード12に集光するように構成されている。
【0032】
この第6の実施形態では、水平方向に偏向されたレーザ光LBは、プリズム7Aで屈折されたときには第4の実施形態と同様に水平方向及び鉛直方向のそれぞれに対して傾斜された直線上を走査されるが、シリンダレンズ6を透過したときには水平方向に集光されるため水平方向の成分が零となって鉛直な直線上を走査され、フォトダイオード12で受光されることになる。したがって、第3の実施形態と全く同様にして水平方向に走査されるレーザ光LBに対する受光タイミングが変化できることになり、結果として走査タイミングを調整することが可能になる。この実施形態では、第5の実施形態のプリズム7Bよりもプリズムの製造が容易である。また、その一方で第5の実施形態と同様に、回路基板10の回動量に対する走査タイミングの変化範囲を大きくでき、また、フォトダイオード12のほぼ同じ位置での受光が可能になり、高精度の調整が可能になる。
【0033】
ここで、本発明にかかる走査方向変更手段は、前記各実施形態に示した反射ミラーやプリズムに限られるものではなく、水平方向に偏向されるレーザ光を鉛直成分を持った方向に走査するように偏向方向を変化させるものであれば本発明において適用することが可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、レーザ光源と受光素子とを同一の基板に装着することで、これらレーザ光源や受光素子を個別にレーザ走査装置に組み付ける場合に比較して組み付け作業を容易化するとともに、それぞれの組み付け精度を高めることが可能になる。また、また、レーザ光源と受光素子とを搭載した基板をレーザ光源の光軸を中心にして走査方向(第1の方向)と垂直な方向(第2の方向)に回動位置調整可能とし、かつ走査方向変更手段によってレーザ光の走査方向を第2の方向に成分を有する方向に変更することにより、レーザ光源の光軸を変位させることなく受光素子における受光タイミングの調整を行うことができ、しかもレーザ光源と受光素子とを第1の方向に沿って並んで配置することができ、基板の構成を簡易化する上でも有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ走査装置の概略斜視構成図である。
【図2】第1の実施形態の光源ユニットの外観斜視図である。
【図3】図2のレーザ光軸に沿った断面図である。
【図4】回路基板の支持構造を示す部分分解斜視図である。
【図5】第1の実施形態の反射ミラーと当該反射ミラーによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図6】フォトダイオードでの受光タイミングの調整を説明するための図である。
【図7】第2の実施形態の反射ミラーと当該反射ミラーによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図8】第3の実施形態の反射ミラーと当該反射ミラーによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図9】第4の実施形態のプリズムと当該プリズムによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図10】第5の実施形態のプリズムと当該プリズムによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図11】第6の実施形態のプリズムと当該プリズムによりレーザ光の走査方向を変更した状態を示す概念図である。
【図12】従来のレーザ走査装置の一例の外観斜視図である。
【符号の説明】
1 光源ユニット
2 ポリゴンミラー
3 fθレンズ
4 感光ドラム
5,5A,5B 反射ミラー
6 ハウジングベース
7A,7B プリズム
8 シリンダレンズ
10 回路基板
11 レーザダイオード
12 フォトダイオード
13 レーザダイオードケーシング
14 コリメートレンズ
15 電子回路
16 円弧溝
17 固定ネジ
61 支持ブロック
62 固定壁
Claims (8)
- レーザ光を発光するレーザ光源と、前記レーザ光を偏向して感光体に対して走査する偏向走査手段と、前記偏向走査されるレーザ光を受光して前記レーザ光の走査タイミング調整を行うための受光素子とを備え、前記レーザ光源と前記受光素子とを前記レーザ光の走査方向に平行な第1の方向に並んだ状態で同一の基板上に搭載したレーザ走査装置において、前記基板は前記レーザ光源の光軸を中心にして前記第1の方向に直交する第2の方向に前記受光素子の回動位置を調整可能に配設されるとともに、前記受光素子で受光されるレーザ光の走査方向を前記第2の方向に成分を有する走査方向に変更する走査方向変更手段とを備えることを特徴とするレーザ走査装置。
- 前記第1の走査方向は前記レーザ走査装置の水平方向であり、前記第2の方向は前記レーザ走査装置の鉛直方向であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ走査装置。
- 前記走査方向変更手段は第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を反射面とする反射ミラーで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ走査装置。
- 前記走査方向変更手段は第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第2の方向に変更する自由曲面を反射面とする反射ミラーで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ走査装置。
- 前記走査方向変更手段は第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を反射面とする反射ミラーと、当該反射ミラーで反射されたレーザ光を第1の方向に集光する透過光学手段とで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ走査装置。
- 前記走査方向変更手段は第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を屈折面とするプリズムで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ走査装置。
- 前記走査方向変更手段は第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第2の方向に変更する自由曲面を屈折面とするプリズムで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ走査装置。
- 前記走査方向変更手段は第1の方向に走査されるレーザ光の走査方向を第1及び第2の方向のそれぞれに傾斜した方向に変更する捩じれ面を屈折面とするプリズムと、当該プリズムで屈折されたレーザ光を第1の方向に集光する透過光学手段とで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ走査装置。
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-
2003
- 2003-05-29 JP JP2003152107A patent/JP2004354680A/ja active Pending
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US8570631B2 (en) | 2010-11-30 | 2013-10-29 | Kyocera Mita Corporation | Optical scanning device and image forming apparatus |
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