JP2004354499A - 感光材料処理装置およびその搬送制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】単位時間あたりの処理量を向上させることが可能な感光材料処理装置を提供する。
【解決手段】露光焼付けがなされたペーパーPを所定の処理液で処理する処理液槽16/乾燥装置22を備える感光材料処理装置であって、処理液槽16/乾燥装置22から搬出されるペーパーPの搬出間隔を設定する設定手段と、処理液槽16/乾燥装置22から搬出されるペーパーPの搬出間隔を検出するセンサ(31A、31B)と、処理液槽16/乾燥装置22に送り込むペーパーPの間隔を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、センサ(31A、31B)により検出されたペーパーPの搬出間隔の実測値と、前記設定手段により設定された搬出間隔の設定値とに基づいて、処理液層16/乾燥装置22に送り込むペーパーPの間隔を制御することを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】露光焼付けがなされたペーパーPを所定の処理液で処理する処理液槽16/乾燥装置22を備える感光材料処理装置であって、処理液槽16/乾燥装置22から搬出されるペーパーPの搬出間隔を設定する設定手段と、処理液槽16/乾燥装置22から搬出されるペーパーPの搬出間隔を検出するセンサ(31A、31B)と、処理液槽16/乾燥装置22に送り込むペーパーPの間隔を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、センサ(31A、31B)により検出されたペーパーPの搬出間隔の実測値と、前記設定手段により設定された搬出間隔の設定値とに基づいて、処理液層16/乾燥装置22に送り込むペーパーPの間隔を制御することを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光材料処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
感光材料処理装置は、所定サイズに予め切断された印画紙(以下ペーパーと呼ぶ)の乳剤面上に露光焼付けを行った後に、現像、漂白、水洗用の処理液体を内蔵した処理液槽内を順次通過するように搬送してから、乾燥して外部に搬出するように構成されている。
【0003】
かかる感光材料処理装置においては、一般に、露光焼付けが行われたペーパーが、予め設定された一定間隔で処理液槽内に送り込まれるよう制御されている。ペーパーの搬送に関する制御技術としては、例えば、特開2001−125240号公報に、ペーパーの並列搬送機構において、所定のラインを基準にとり、予め設定されたオフセット値に相当する間隔で複数列のペーパーを送り込む技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−125240号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、処理液槽内におけるペーパーの処理に要する時間(すなわち、処理速度)は一定ではなく、ペーパーごとにばらつきがある。かかる処理速度の変動の原因は様々であり、例えば、切断されたペーパーサイズによっても処理速度は異なり、また、ペーパーの搬送形態によっても処理速度は異なる(ペーパーの搬送形態とは、カード一枚ずつ搬送する単独搬送や、複数枚が並列に搬送される並列搬送等のような搬送方式をいう)。さらに、同じペーパー寸法や搬送形態であっても、処理液槽内においてスキューが発生する場合もあり、これにより処理速度に変動が生じることもある。
【0006】
したがって、従来技術に示したように、処理液槽内に送り込まれるペーパー間隔が一定になるように制御することは必ずしも適切ではない。つまり、ペーパー間隔を小さく設定すると処理液槽内における処理速度の遅いペーパーが搬送された場合に、ペーパージャムを起こしてしまい、逆に、かかる処理速度の変動を考慮して、ペーパージャムが発生しないよう、十分な間隔で設定すると、単位時間あたりのペーパー処理量が低くなってしまう。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、処理液槽内におけるペーパー処理速度の変動に応じて、送り込まれるペーパー間隔を変更することで、ペーパージャムを発生させることなく、ペーパー間隔を短くし、単位時間あたりの処理量を向上させることが可能な感光材料処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる感光材料処理装置は、以下の構成を備える。即ち、
露光焼付けがなされた感光材料を所定の処理液で処理する処理部を備える感光材料処理装置であって、
前記処理部から搬出される前記感光材料の搬出間隔を設定する設定手段と、
前記処理部から搬出される前記感光材料の搬出間隔を検出する検出手段と、
前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記感光材料の搬出間隔の実測値と、前記設定手段により設定された搬出間隔の設定値とに基づいて、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を制御することを特徴とする。
【0009】
また、前記制御手段は、前記感光材料の搬出間隔の実測値が、前記設定手段により設定された搬出間隔の設定値より大きい場合には、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を狭くし、前記感光材料の搬出間隔の実測値が、前記設定手段により設定された搬出間隔の設定値より小さい場合には、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を広くすることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本実施形態の概要について説明する。本実施形態の特徴は、処理液槽において処理が完了し搬出されたペーパーの間隔が一定になるように、処理液槽に送り込まれるペーパーの搬送間隔(以下、ペーパー間隔と称す)の設定値を制御することにある。具体的には、処理液槽の出側にセンサを配し、処理液槽から搬出されるペーパーの間隔を検知し、当該ペーパー間隔が一定になるように、処理液槽入側におけるペーパー間隔の設定値を制御し、当該設定された設定値に基づいて、処理液槽入側の搬送部が制御される。
【0011】
つまり、処理液槽入側におけるペーパー間隔の設定値は、処理液槽内における処理速度の変動の結果生じる、処理液槽出側におけるペーパー間隔の変動に応じて、変更されることとなる。処理液槽出側におけるペーパー間隔は、ペーパージャムを生じない最小限の間隔を目標値とし、当該目標値になるように処理液槽入側におけるペーパー間隔の設定値を変更するため、処理液槽入側の搬送部には、ペーパージャムを生じない最小のペーパー間隔が常に設定されることとなるわけである。この結果、ペーパー間隔は、従来の一定値を設定する場合と比べて小さくすることができ、単位時間あたりの処理量を向上させることが可能となる。
【0012】
以下に本発明の好適な一実施形態について添付の各図面を参照して述べる。
【0013】
<感光材料処理装置>
本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置について説明する。図1は感光材料処理装置1(以下、装置1とも言う)の全体構成の要部を示すために筐体2に対して着脱自在に設けられるカバーを全て取り外して示した正面図である。なお、図1では印画紙P(ぺーパーPとも呼ぶ)の処理を行う場合について述べる。
【0014】
図1において、装置1は、紙面の表裏方向に極力偏平となるように構成されており、設置後の占有面積を極力小さくする一方で、前面側から主要な各部分に簡単に近づくことができるようにしている。また、装置1は感光材料であるネガフィルムまたはポジフィルムの現像処理を行うために、処理液槽と乾燥装置が一体的に設けられる機種も含まれるが、このように構成される機種については説明を省略し、感光材料であるペーパーPの処理を行う機種で代表して以下に述べる。
【0015】
先ず、印画形成面となる発色乳剤塗布面を外側にして巻かれたロールペーパーRPは、所定幅寸法(例えば、89mm幅)の連続した長尺ロールとしてコアに捲回されており、光を完全に遮断した遮光状態でペーパーマガジン3内で回転自在に保持され、かつ暗室内で簡単に着脱できるように内蔵されている。
【0016】
これらのペーパーマガジン3は、装置1を正面から見て左側下方に位置する左右収納部に図示のように同時あるいはいずれか一方の収納部に装填可能に設けられている。
【0017】
この装填操作のために、各ペーパーマガジン3は、前方から引き出すことで全体を外部に取り出しできるように不図示のガイドレール上に装填可能に構成されており、装填してから奥側に移動することで図示の所定位置にセットできるように構成されている。
【0018】
また、これらのペーパーマガジン3は図示のように左右収納部のいずれにも収容できるように、図示のように左右対称の形状に形成され、表裏面の両方の壁面に取出し及び装填用のハンドル(不図示)が夫々設けられている。
【0019】
また、内蔵されたロールペーパーRPをペーパーマガジン3の外部に向けて矢印方向に排出する際に自動的に開口部を開く自動開閉機構が設けられており、ペーパーマガジン3の右収納部とペーパーマガジン3の左収納部のどちらか一方あるいは双方に同時に装填した場合に、同じように自動開閉するように構成されている。このようにしてペーパーマガジン3の構成部品の共通化を図るとともに、使用者は左右収納部への装填を意識せずにサイズの異なるペーパーPを使用頻度に応じて使えるようにすることで、使い勝手を向上させている。
【0020】
これらのペーパーマガジン3の開口部の近傍には夫々カッターユニット4が配設されている。これらのカッターユニット4は、ペーパーマガジン3の開口部から送り出された直後のロールペーパーRPを露光する前に所望のカットサイズに切断するために設けられている。各カッターユニット4で所定のカットサイズに切断された印画形成前のペーパーPは、暗箱7の底面部位に配設された露光テーブル5の露光位置に順次送られる。この搬送のために露光テーブル5には切断後のペーパーPの乳剤面側の裏面を走行面で吸引した状態で搬送し、かつ図示の露光位置まで搬送するための不図示の吸着搬送機構が内蔵されている。この吸着搬送機構は、ペーパーPを一時的に露光位置に吸着保持する機能に加えて90度分の旋回を行う旋回機能を有している。
【0021】
以上のようにして、露光の準備が整うと、露光部6に対してフィルムFを順次駒送りして、ズームレンズ等からなる光学系9を自動または手動にて調整して所望のサイズの像をペーパーP上に結像して露光を行う。さらに、上記の旋回機能は、吸引パッドでぺーパーPを吸引した後に90度分旋回することで、異なるサイズのペーパーの露光を行う。
【0022】
この露光後に、ペーパーPは搬送部10に向けて矢印D1方向に搬送され、この搬送途中で、大判ペーパーであるか否かの判断(ペーパー寸法の判定)が行われて、下流方向に搬送される。ここで、ペーパーサイズが小型(例えば、127×89mm)の時は、振り分け装置12により左右に振り分けて搬送するようにして、下流側の第2の部屋14に設けられた各処理液槽16内を2列で搬送する。このような搬送形態で搬送することで、処理速度をアップできることになる。また、パノラマ写真(254×89mm)のように縦長の場合も、同じように2列で搬送できる。なお、処理液槽16入側における搬送部10によるペーパーPの搬送は、センサ32A、32Bにより検出された処理液槽16入側におけるペーパーP間隔に基づいて、制御部30により制御されるものとする。また、搬送部10に対するペーパーP間隔の設定値の設定方法(すなわち、ペーパー間隔の制御方法)については、後に詳説するものとする。
【0023】
一方、露光部6に装填されるフィルムFの搬送方向に対して直交するように露光を行いたい場合には、上記の旋回機能により吸着保持されているペーパーPを90度分旋回してから露光する。このようにして、同一種類の幅寸法のペーパーのままで、複数の種類の異なるサイズのペーパーPの露光処理を行えるように構成されている。
【0024】
以上説明した左右収納部と、暗室7と露光テーブル5と搬送部10は処理液槽16に貯められた各処理液が温度上昇などで気化して発生したガスの影響を受けないように形成された第1の部屋13の内部に配設されている。このために、第1の部屋13は、上記の第2の部屋14との間に仕切り壁11が設けられており、この仕切り壁11に設けられた開口部に配設されたシャッター装置15の蓋部材の開閉動作を行うことで、ペーパーPを図中の矢印D2方向に搬送するときのみ蓋部材を開くようにして、気化ガスまたは水蒸気が第2の部屋14から第1の部屋3に向けて進入しないようにしている。また、第1の部屋13の内圧を第2の部屋14以上に維持することで、シャッター装置15の蓋部材が開いている状態でも気化ガスが進入しないようにして万全を尽くしている。
【0025】
なお、以上のカッターユニット4と露光テーブル5と搬送部10はいずれも筐体2の手前に簡単に引き出せるように構成されており、ペーパージャム解除及び各種点検作業が簡単に行えるように構成されている。
【0026】
シャッター装置15を矢印D2方向に通過したぺーパーPは、搬送ラック装置17内において破線図示の搬送路に沿うように搬送される。このために、露光後のペーパーPの現像処理を行うために処理液槽16内で矢印D3方向となるように方向転換して送られる。これらの搬送ラック装置17は、筐体2に開閉自在に設けられる不図示の天井部材を上方に向けて開いた後に、図示のように各処理液槽16中に個別に内蔵されており、搬送ラック17の搬送ローラに付着した処理液の固化成分等を定期的に除去する清掃作業を行うときに、搬送ラック17を上方に移動して、外部に簡単に取り出すことができるように設けられている。また、各搬送ラック17の搬送ローラは、共通の破線図示の駆動モータ20からウォームギアを用いた動力伝達機構を介して動力伝達されることで、搬送ラック17の全ての搬送ローラが同期駆動されるように構成されており、搬送ローラ間において速度差が発生することなく搬送できるように構成されている。
【0027】
この搬送ラック17による搬送動作により、ペーパーPの先端が各処理液槽16間に配設された案内装置18により案内されて矢印D4方向に向かう方向転換が行われて、漂白定着を行う次の処理液槽16に送られる。その後、図示のように搬送されて、最後に安定処理を行う処理液槽16を出てから矢印D5方向に方向転換するように案内されて、乾燥装置22に送り込まれる。この乾燥装置22は、破線図示のように搬送する途中で、ペーパーPの乳剤面への温風吹き付けをノズルを介して行い乾燥させた後に、上方に向けて搬送される。また、乾燥装置22の下方の空間を占める筐体2内には電源部が設けられるとともに、この電源部の上には上記の各処理液槽16及び後述する種々の制御を行うための制御部30が配設されている。
【0028】
また、第2の部屋14の出口付近(すなわち、処理液槽16および乾燥装置22の出側)には、搬出されるペーパーPを検出するための投受光式のセンサ31A、31Bが配されており、当該センサにより、搬出されるペーパーP間隔が検出される。なお、センサ31A、31Bの設置位置は、これに限定するものではなく、処理液槽16の出側であってもよい。
【0029】
また、乾燥装置22の上方には、サイズ毎に搬送する不図示のサイズ分別装置が設けられており、このサイズ分別装置により、例えば4つ切りの大型サイズのペーパーPと、8つ切りの大サイズのペーパーPと小サイズのサービス版サイズのペーパーPとを分別して搬出するように構成されている。
【0030】
一方、上記の各処理液槽16の下方には、ボトル内に上記の各処理液の原液ないし濃縮液を収納したボトル29が着脱自在に設けられており、この下方の補充用の補充タンク19に対して原液を供給可能にするとともに、水タンク21から水の供給を行うことで、補充タンク19内の処理液の濃度を一定に保つようにしている。
【0031】
このようにして各ボトル29に充填された原液を導入するために、ボトル開口部はシール部材で密閉されるとともに、ボトル開口部を下にしてセットされる。また、現像液と定着液と安定液を個別に貯蔵したボトル29は、一つの箱体に収納されており、これを感光材料処理装置の前面側から着脱するようにして、後述する開封装置が上方に移動されることでボトル29の各開口部を覆うシール部材を穿孔して、不図示のチューブからタンク19内に向けて処理液を供給するように構成されている。
【0032】
<処理液槽16入側における搬送制御>
次に本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置の処理液槽16入側における搬送制御について説明する。上述のように、処理液槽16入側における搬送部10は、制御部30により搬送制御される。
【0033】
なお、本実施形態では、感光材料処理装置を使用する上で、最も多く利用される並列搬送の場合について説明する。ただし、並列搬送以外の搬送形態であっても、同様に適用可能であることは言うまでもない。
【0034】
図2は、本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置において、処理液槽16入側におけるペーパーP間隔を制御するための制御ブロック線図である。
【0035】
同図において、201には制御部30における伝達関数が、202には搬送部10における伝達関数が、203には処理液槽16/乾燥装置22における伝達関数が、204にはセンサ(32A、32B)における伝達関数が、205にはセンサ(31A、31B)における伝達関数がそれぞれ入る。
【0036】
同図より明らかなように、制御部30には、処理液槽16出側で必要な最小のペーパ間隔(設定値)が入力される一方、センサ31A、31Bより検出された、処理液槽16出側(203)でのペーパーP間隔(実測値)がフィードバック入力される。そして、当該設定値と実測値との差分が算出され、差分に応じた制御値が制御演算部206において演算される。
【0037】
演算された制御値(搬送制御演算部207に対するペーパーP間隔の設定値)は、搬送制御演算部207に入力される。搬送制御演算部207では、センサ32A、32Bより検出された処理液層16入側のペーパ−P間隔(実測値)と比較し、搬送部10を構成する各搬送ローラの搬送速度を演算する。搬送部10は、演算された各ローラの搬送速度に基づいてペーパーPを搬送する。
【0038】
図3は、本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置におけるペーパーP間隔の制御機能を端的に示す図である。
【0039】
処理液槽16入側では、カットされたペーパーPが並列で搬送されていく。処理液槽16の出側では、センサ(31A、31B)でペーパーP間隔を検出する。
【0040】
もし、測定された出側でのペーパーP間隔が、出側で必要な最小のペーパーP間隔に対して余裕がある場合(Δtがプラスの場合)、送り込む間隔を縮めることができる。つまり、ペーパーP間隔の設定値(前回値)からΔtを差し引いた値にα(比例ゲイン)を乗じた値を入側でのペーパーP間隔の新たな設定値とする。
【0041】
また、測定された出側での間隔が、出側で必要な最小のペーパーP間隔に対して小さい場合(Δtがマイナスの場合)、ペーパージャムの危険性があり、より広げる必要がある。つまり、ペーパーP間隔の設定値(前回値)からΔt(マイナス値)を差し引いた値にα(比例ゲイン)を乗じた値を入側でのペーパーP間隔の新たな設定値とする。
【0042】
このように出側でのペーパーP間隔の結果をフィードバックして処理液槽16入側での搬送タイミングを変化させることにより、出側で必要な最小間隔に近づけるようにペーパーPを搬送する。
【0043】
以上の説明から明らかなように、処理液槽16において処理が完了し搬出されたペーパーP間隔が一定になるように、処理液槽16に送り込まれるペーパーP間隔の設定値を制御することで、ペーパージャムを発生させることなく、ペーパーP間隔を短くし、かつ単位時間あたりの処理量を向上させることが可能となる。
【0044】
なお、上記実施形態においては、制御演算部206と搬送制御演算部207をともに制御部30に配することとしたが、これに限られず、搬送制御演算部207の機能を専用の搬送制御装置に持たせるようにしてもよい。
【0045】
また、制御演算部206における制御演算は、上記実施形態に限定するものではなく、制御周期についても特に限定するものではない。つまり、センサ31A、31BでペーパーP間隔(実測値)を検出するごとに、フィードバックして入側でのペーパーP間隔(設定値)を変更するようにしてもよいし、複数列のペーパーP間隔(実測値)の平均値をフィードバックして、入側でのペーパーP間隔(設定値)を変更するようにしてもよい。
【0046】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0047】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0048】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0049】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0050】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、処理液槽内におけるペーパー処理速度の変動に応じて、送り込まれるペーパー間隔を変更することで、ペーパージャムを発生させることなく、ペーパー間隔を短くし、単位時間あたりの処理量を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置において、ペーパー間隔を制御するための制御ブロック線図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置におけるペーパー間隔の制御機能を端的に示す図である。
【符号の説明】
1 感光材料処理装置
2 筐体
10 搬送部
16 処理液槽
22 乾燥装置
30 制御部
31A、31B センサ
32A、32B センサ
206 制御演算部
207 搬送制御演算部
P ペーパー(印画紙)
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光材料処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
感光材料処理装置は、所定サイズに予め切断された印画紙(以下ペーパーと呼ぶ)の乳剤面上に露光焼付けを行った後に、現像、漂白、水洗用の処理液体を内蔵した処理液槽内を順次通過するように搬送してから、乾燥して外部に搬出するように構成されている。
【0003】
かかる感光材料処理装置においては、一般に、露光焼付けが行われたペーパーが、予め設定された一定間隔で処理液槽内に送り込まれるよう制御されている。ペーパーの搬送に関する制御技術としては、例えば、特開2001−125240号公報に、ペーパーの並列搬送機構において、所定のラインを基準にとり、予め設定されたオフセット値に相当する間隔で複数列のペーパーを送り込む技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−125240号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、処理液槽内におけるペーパーの処理に要する時間(すなわち、処理速度)は一定ではなく、ペーパーごとにばらつきがある。かかる処理速度の変動の原因は様々であり、例えば、切断されたペーパーサイズによっても処理速度は異なり、また、ペーパーの搬送形態によっても処理速度は異なる(ペーパーの搬送形態とは、カード一枚ずつ搬送する単独搬送や、複数枚が並列に搬送される並列搬送等のような搬送方式をいう)。さらに、同じペーパー寸法や搬送形態であっても、処理液槽内においてスキューが発生する場合もあり、これにより処理速度に変動が生じることもある。
【0006】
したがって、従来技術に示したように、処理液槽内に送り込まれるペーパー間隔が一定になるように制御することは必ずしも適切ではない。つまり、ペーパー間隔を小さく設定すると処理液槽内における処理速度の遅いペーパーが搬送された場合に、ペーパージャムを起こしてしまい、逆に、かかる処理速度の変動を考慮して、ペーパージャムが発生しないよう、十分な間隔で設定すると、単位時間あたりのペーパー処理量が低くなってしまう。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、処理液槽内におけるペーパー処理速度の変動に応じて、送り込まれるペーパー間隔を変更することで、ペーパージャムを発生させることなく、ペーパー間隔を短くし、単位時間あたりの処理量を向上させることが可能な感光材料処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる感光材料処理装置は、以下の構成を備える。即ち、
露光焼付けがなされた感光材料を所定の処理液で処理する処理部を備える感光材料処理装置であって、
前記処理部から搬出される前記感光材料の搬出間隔を設定する設定手段と、
前記処理部から搬出される前記感光材料の搬出間隔を検出する検出手段と、
前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記感光材料の搬出間隔の実測値と、前記設定手段により設定された搬出間隔の設定値とに基づいて、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を制御することを特徴とする。
【0009】
また、前記制御手段は、前記感光材料の搬出間隔の実測値が、前記設定手段により設定された搬出間隔の設定値より大きい場合には、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を狭くし、前記感光材料の搬出間隔の実測値が、前記設定手段により設定された搬出間隔の設定値より小さい場合には、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を広くすることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本実施形態の概要について説明する。本実施形態の特徴は、処理液槽において処理が完了し搬出されたペーパーの間隔が一定になるように、処理液槽に送り込まれるペーパーの搬送間隔(以下、ペーパー間隔と称す)の設定値を制御することにある。具体的には、処理液槽の出側にセンサを配し、処理液槽から搬出されるペーパーの間隔を検知し、当該ペーパー間隔が一定になるように、処理液槽入側におけるペーパー間隔の設定値を制御し、当該設定された設定値に基づいて、処理液槽入側の搬送部が制御される。
【0011】
つまり、処理液槽入側におけるペーパー間隔の設定値は、処理液槽内における処理速度の変動の結果生じる、処理液槽出側におけるペーパー間隔の変動に応じて、変更されることとなる。処理液槽出側におけるペーパー間隔は、ペーパージャムを生じない最小限の間隔を目標値とし、当該目標値になるように処理液槽入側におけるペーパー間隔の設定値を変更するため、処理液槽入側の搬送部には、ペーパージャムを生じない最小のペーパー間隔が常に設定されることとなるわけである。この結果、ペーパー間隔は、従来の一定値を設定する場合と比べて小さくすることができ、単位時間あたりの処理量を向上させることが可能となる。
【0012】
以下に本発明の好適な一実施形態について添付の各図面を参照して述べる。
【0013】
<感光材料処理装置>
本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置について説明する。図1は感光材料処理装置1(以下、装置1とも言う)の全体構成の要部を示すために筐体2に対して着脱自在に設けられるカバーを全て取り外して示した正面図である。なお、図1では印画紙P(ぺーパーPとも呼ぶ)の処理を行う場合について述べる。
【0014】
図1において、装置1は、紙面の表裏方向に極力偏平となるように構成されており、設置後の占有面積を極力小さくする一方で、前面側から主要な各部分に簡単に近づくことができるようにしている。また、装置1は感光材料であるネガフィルムまたはポジフィルムの現像処理を行うために、処理液槽と乾燥装置が一体的に設けられる機種も含まれるが、このように構成される機種については説明を省略し、感光材料であるペーパーPの処理を行う機種で代表して以下に述べる。
【0015】
先ず、印画形成面となる発色乳剤塗布面を外側にして巻かれたロールペーパーRPは、所定幅寸法(例えば、89mm幅)の連続した長尺ロールとしてコアに捲回されており、光を完全に遮断した遮光状態でペーパーマガジン3内で回転自在に保持され、かつ暗室内で簡単に着脱できるように内蔵されている。
【0016】
これらのペーパーマガジン3は、装置1を正面から見て左側下方に位置する左右収納部に図示のように同時あるいはいずれか一方の収納部に装填可能に設けられている。
【0017】
この装填操作のために、各ペーパーマガジン3は、前方から引き出すことで全体を外部に取り出しできるように不図示のガイドレール上に装填可能に構成されており、装填してから奥側に移動することで図示の所定位置にセットできるように構成されている。
【0018】
また、これらのペーパーマガジン3は図示のように左右収納部のいずれにも収容できるように、図示のように左右対称の形状に形成され、表裏面の両方の壁面に取出し及び装填用のハンドル(不図示)が夫々設けられている。
【0019】
また、内蔵されたロールペーパーRPをペーパーマガジン3の外部に向けて矢印方向に排出する際に自動的に開口部を開く自動開閉機構が設けられており、ペーパーマガジン3の右収納部とペーパーマガジン3の左収納部のどちらか一方あるいは双方に同時に装填した場合に、同じように自動開閉するように構成されている。このようにしてペーパーマガジン3の構成部品の共通化を図るとともに、使用者は左右収納部への装填を意識せずにサイズの異なるペーパーPを使用頻度に応じて使えるようにすることで、使い勝手を向上させている。
【0020】
これらのペーパーマガジン3の開口部の近傍には夫々カッターユニット4が配設されている。これらのカッターユニット4は、ペーパーマガジン3の開口部から送り出された直後のロールペーパーRPを露光する前に所望のカットサイズに切断するために設けられている。各カッターユニット4で所定のカットサイズに切断された印画形成前のペーパーPは、暗箱7の底面部位に配設された露光テーブル5の露光位置に順次送られる。この搬送のために露光テーブル5には切断後のペーパーPの乳剤面側の裏面を走行面で吸引した状態で搬送し、かつ図示の露光位置まで搬送するための不図示の吸着搬送機構が内蔵されている。この吸着搬送機構は、ペーパーPを一時的に露光位置に吸着保持する機能に加えて90度分の旋回を行う旋回機能を有している。
【0021】
以上のようにして、露光の準備が整うと、露光部6に対してフィルムFを順次駒送りして、ズームレンズ等からなる光学系9を自動または手動にて調整して所望のサイズの像をペーパーP上に結像して露光を行う。さらに、上記の旋回機能は、吸引パッドでぺーパーPを吸引した後に90度分旋回することで、異なるサイズのペーパーの露光を行う。
【0022】
この露光後に、ペーパーPは搬送部10に向けて矢印D1方向に搬送され、この搬送途中で、大判ペーパーであるか否かの判断(ペーパー寸法の判定)が行われて、下流方向に搬送される。ここで、ペーパーサイズが小型(例えば、127×89mm)の時は、振り分け装置12により左右に振り分けて搬送するようにして、下流側の第2の部屋14に設けられた各処理液槽16内を2列で搬送する。このような搬送形態で搬送することで、処理速度をアップできることになる。また、パノラマ写真(254×89mm)のように縦長の場合も、同じように2列で搬送できる。なお、処理液槽16入側における搬送部10によるペーパーPの搬送は、センサ32A、32Bにより検出された処理液槽16入側におけるペーパーP間隔に基づいて、制御部30により制御されるものとする。また、搬送部10に対するペーパーP間隔の設定値の設定方法(すなわち、ペーパー間隔の制御方法)については、後に詳説するものとする。
【0023】
一方、露光部6に装填されるフィルムFの搬送方向に対して直交するように露光を行いたい場合には、上記の旋回機能により吸着保持されているペーパーPを90度分旋回してから露光する。このようにして、同一種類の幅寸法のペーパーのままで、複数の種類の異なるサイズのペーパーPの露光処理を行えるように構成されている。
【0024】
以上説明した左右収納部と、暗室7と露光テーブル5と搬送部10は処理液槽16に貯められた各処理液が温度上昇などで気化して発生したガスの影響を受けないように形成された第1の部屋13の内部に配設されている。このために、第1の部屋13は、上記の第2の部屋14との間に仕切り壁11が設けられており、この仕切り壁11に設けられた開口部に配設されたシャッター装置15の蓋部材の開閉動作を行うことで、ペーパーPを図中の矢印D2方向に搬送するときのみ蓋部材を開くようにして、気化ガスまたは水蒸気が第2の部屋14から第1の部屋3に向けて進入しないようにしている。また、第1の部屋13の内圧を第2の部屋14以上に維持することで、シャッター装置15の蓋部材が開いている状態でも気化ガスが進入しないようにして万全を尽くしている。
【0025】
なお、以上のカッターユニット4と露光テーブル5と搬送部10はいずれも筐体2の手前に簡単に引き出せるように構成されており、ペーパージャム解除及び各種点検作業が簡単に行えるように構成されている。
【0026】
シャッター装置15を矢印D2方向に通過したぺーパーPは、搬送ラック装置17内において破線図示の搬送路に沿うように搬送される。このために、露光後のペーパーPの現像処理を行うために処理液槽16内で矢印D3方向となるように方向転換して送られる。これらの搬送ラック装置17は、筐体2に開閉自在に設けられる不図示の天井部材を上方に向けて開いた後に、図示のように各処理液槽16中に個別に内蔵されており、搬送ラック17の搬送ローラに付着した処理液の固化成分等を定期的に除去する清掃作業を行うときに、搬送ラック17を上方に移動して、外部に簡単に取り出すことができるように設けられている。また、各搬送ラック17の搬送ローラは、共通の破線図示の駆動モータ20からウォームギアを用いた動力伝達機構を介して動力伝達されることで、搬送ラック17の全ての搬送ローラが同期駆動されるように構成されており、搬送ローラ間において速度差が発生することなく搬送できるように構成されている。
【0027】
この搬送ラック17による搬送動作により、ペーパーPの先端が各処理液槽16間に配設された案内装置18により案内されて矢印D4方向に向かう方向転換が行われて、漂白定着を行う次の処理液槽16に送られる。その後、図示のように搬送されて、最後に安定処理を行う処理液槽16を出てから矢印D5方向に方向転換するように案内されて、乾燥装置22に送り込まれる。この乾燥装置22は、破線図示のように搬送する途中で、ペーパーPの乳剤面への温風吹き付けをノズルを介して行い乾燥させた後に、上方に向けて搬送される。また、乾燥装置22の下方の空間を占める筐体2内には電源部が設けられるとともに、この電源部の上には上記の各処理液槽16及び後述する種々の制御を行うための制御部30が配設されている。
【0028】
また、第2の部屋14の出口付近(すなわち、処理液槽16および乾燥装置22の出側)には、搬出されるペーパーPを検出するための投受光式のセンサ31A、31Bが配されており、当該センサにより、搬出されるペーパーP間隔が検出される。なお、センサ31A、31Bの設置位置は、これに限定するものではなく、処理液槽16の出側であってもよい。
【0029】
また、乾燥装置22の上方には、サイズ毎に搬送する不図示のサイズ分別装置が設けられており、このサイズ分別装置により、例えば4つ切りの大型サイズのペーパーPと、8つ切りの大サイズのペーパーPと小サイズのサービス版サイズのペーパーPとを分別して搬出するように構成されている。
【0030】
一方、上記の各処理液槽16の下方には、ボトル内に上記の各処理液の原液ないし濃縮液を収納したボトル29が着脱自在に設けられており、この下方の補充用の補充タンク19に対して原液を供給可能にするとともに、水タンク21から水の供給を行うことで、補充タンク19内の処理液の濃度を一定に保つようにしている。
【0031】
このようにして各ボトル29に充填された原液を導入するために、ボトル開口部はシール部材で密閉されるとともに、ボトル開口部を下にしてセットされる。また、現像液と定着液と安定液を個別に貯蔵したボトル29は、一つの箱体に収納されており、これを感光材料処理装置の前面側から着脱するようにして、後述する開封装置が上方に移動されることでボトル29の各開口部を覆うシール部材を穿孔して、不図示のチューブからタンク19内に向けて処理液を供給するように構成されている。
【0032】
<処理液槽16入側における搬送制御>
次に本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置の処理液槽16入側における搬送制御について説明する。上述のように、処理液槽16入側における搬送部10は、制御部30により搬送制御される。
【0033】
なお、本実施形態では、感光材料処理装置を使用する上で、最も多く利用される並列搬送の場合について説明する。ただし、並列搬送以外の搬送形態であっても、同様に適用可能であることは言うまでもない。
【0034】
図2は、本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置において、処理液槽16入側におけるペーパーP間隔を制御するための制御ブロック線図である。
【0035】
同図において、201には制御部30における伝達関数が、202には搬送部10における伝達関数が、203には処理液槽16/乾燥装置22における伝達関数が、204にはセンサ(32A、32B)における伝達関数が、205にはセンサ(31A、31B)における伝達関数がそれぞれ入る。
【0036】
同図より明らかなように、制御部30には、処理液槽16出側で必要な最小のペーパ間隔(設定値)が入力される一方、センサ31A、31Bより検出された、処理液槽16出側(203)でのペーパーP間隔(実測値)がフィードバック入力される。そして、当該設定値と実測値との差分が算出され、差分に応じた制御値が制御演算部206において演算される。
【0037】
演算された制御値(搬送制御演算部207に対するペーパーP間隔の設定値)は、搬送制御演算部207に入力される。搬送制御演算部207では、センサ32A、32Bより検出された処理液層16入側のペーパ−P間隔(実測値)と比較し、搬送部10を構成する各搬送ローラの搬送速度を演算する。搬送部10は、演算された各ローラの搬送速度に基づいてペーパーPを搬送する。
【0038】
図3は、本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置におけるペーパーP間隔の制御機能を端的に示す図である。
【0039】
処理液槽16入側では、カットされたペーパーPが並列で搬送されていく。処理液槽16の出側では、センサ(31A、31B)でペーパーP間隔を検出する。
【0040】
もし、測定された出側でのペーパーP間隔が、出側で必要な最小のペーパーP間隔に対して余裕がある場合(Δtがプラスの場合)、送り込む間隔を縮めることができる。つまり、ペーパーP間隔の設定値(前回値)からΔtを差し引いた値にα(比例ゲイン)を乗じた値を入側でのペーパーP間隔の新たな設定値とする。
【0041】
また、測定された出側での間隔が、出側で必要な最小のペーパーP間隔に対して小さい場合(Δtがマイナスの場合)、ペーパージャムの危険性があり、より広げる必要がある。つまり、ペーパーP間隔の設定値(前回値)からΔt(マイナス値)を差し引いた値にα(比例ゲイン)を乗じた値を入側でのペーパーP間隔の新たな設定値とする。
【0042】
このように出側でのペーパーP間隔の結果をフィードバックして処理液槽16入側での搬送タイミングを変化させることにより、出側で必要な最小間隔に近づけるようにペーパーPを搬送する。
【0043】
以上の説明から明らかなように、処理液槽16において処理が完了し搬出されたペーパーP間隔が一定になるように、処理液槽16に送り込まれるペーパーP間隔の設定値を制御することで、ペーパージャムを発生させることなく、ペーパーP間隔を短くし、かつ単位時間あたりの処理量を向上させることが可能となる。
【0044】
なお、上記実施形態においては、制御演算部206と搬送制御演算部207をともに制御部30に配することとしたが、これに限られず、搬送制御演算部207の機能を専用の搬送制御装置に持たせるようにしてもよい。
【0045】
また、制御演算部206における制御演算は、上記実施形態に限定するものではなく、制御周期についても特に限定するものではない。つまり、センサ31A、31BでペーパーP間隔(実測値)を検出するごとに、フィードバックして入側でのペーパーP間隔(設定値)を変更するようにしてもよいし、複数列のペーパーP間隔(実測値)の平均値をフィードバックして、入側でのペーパーP間隔(設定値)を変更するようにしてもよい。
【0046】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0047】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0048】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0049】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0050】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、処理液槽内におけるペーパー処理速度の変動に応じて、送り込まれるペーパー間隔を変更することで、ペーパージャムを発生させることなく、ペーパー間隔を短くし、単位時間あたりの処理量を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置において、ペーパー間隔を制御するための制御ブロック線図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる感光材料処理装置におけるペーパー間隔の制御機能を端的に示す図である。
【符号の説明】
1 感光材料処理装置
2 筐体
10 搬送部
16 処理液槽
22 乾燥装置
30 制御部
31A、31B センサ
32A、32B センサ
206 制御演算部
207 搬送制御演算部
P ペーパー(印画紙)
Claims (4)
- 露光焼付けがなされた感光材料を所定の処理液で処理する処理部を備える感光材料処理装置であって、
前記処理部から搬出される前記感光材料の搬出間隔を設定する設定手段と、
前記処理部から搬出される前記感光材料の搬出間隔を検出する検出手段と、
前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記感光材料の搬出間隔の実測値と、前記設定手段により設定された搬出間隔の設定値とに基づいて、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を制御することを特徴とする感光材料処理装置。 - 前記制御手段は、前記感光材料の搬出間隔の実測値が、前記設定手段により設定された搬出間隔の設定値より大きい場合には、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を狭くし、前記感光材料の搬出間隔の実測値が、前記設定手段により設定された搬出間隔の設定値より小さい場合には、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を広くすることを特徴とする請求項1に記載の感光材料処理装置。
- 露光焼付けがなされた感光材料を所定の処理液で処理する処理部を備える感光材料処理装置における搬送制御方法であって、
前記処理部から搬出される前記感光材料の搬出間隔を設定する設定工程と、
前記処理部から搬出される前記感光材料の搬出間隔を検出する検出工程と、
前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を制御する制御工程と、を備え、
前記制御工程は、前記検出工程により検出された前記感光材料の搬出間隔の実測値と、前記設定工程により設定された搬出間隔の設定値とに基づいて、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を制御することを特徴とする感光材料処理装置における搬送制御方法。 - 前記制御工程は、前記感光材料の搬出間隔の実測値が、前記設定工程により設定された搬出間隔の設定値より大きい場合には、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を狭くし、前記感光材料の搬出間隔の実測値が、前記設定工程により設定された搬出間隔の設定値より小さい場合には、前記処理部に送り込む前記感光材料の間隔を広くすることを特徴とする請求項3に記載の感光材料処理装置における搬送制御方法。
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