JP2004353742A - 転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】グリース潤滑で高温、高速、高荷重環境下で使用されても焼付きを良好に防止できると共に、高振動の条件下のわずかな滑りによって発生するフレッチング摩耗を防止できる転がり軸受を低コストで提供する。
【解決手段】軌動輪及び該軌道輪の軌道面を転動する転動体を備えた転がり軸受において、前記軌動輪の軌道面及び前記転動体の転動面の内の少なくとも一方の摺動面は、表層に5重量%以上のSiを含有した窒化析出物を有し、且つ該窒化析出物の表面被覆率が10%以上である。
【選択図】 図2
【解決手段】軌動輪及び該軌道輪の軌道面を転動する転動体を備えた転がり軸受において、前記軌動輪の軌道面及び前記転動体の転動面の内の少なくとも一方の摺動面は、表層に5重量%以上のSiを含有した窒化析出物を有し、且つ該窒化析出物の表面被覆率が10%以上である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温、高速、高荷重あるいは振動等の厳しい条件下で使用される自動車や産業機械、家電用モータ(クリーナモータやファンモータ等)の回転支持部に好適な転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
転がり軸受は、高い面圧下で軌道面および転動面が繰り返し剪断応力を受けるため、特に異常がなくとも、転がり疲れによりいずれはピッチングやフレーキングが生じて寿命となる。この転がり疲労寿命を長くするために、軸受部材としてSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼が従来から使用されている。また、転がり疲労寿命を長くするための材料の開発が盛んに行われている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、Dmn値(軸受内径と外径との平均寸法dm≒転動体のピッチ円の直径Dp(mm)と回転速度n(min−1との積)が1.0×106 以上となるような高速回転環境下で使用される場合には、摩擦条件を示すPV値(P:面圧、V:速度)が高くなるため、転動体と軌道面との間に生じる滑り摩擦が大きくなる。その結果、転がり疲労寿命に至る前に摩耗や焼付きが生じるという問題がある。これは、玉軸受ではスピン滑りによる摩擦、ころ軸受ではころと内外輪の鍔部との摩擦が大きくなるためである。特に、軸受に焼付きが生じると、その軸受が取付けられている機械自体の故障を引き起こす可能性があるため、焼付きを防止することは非常に重要である。
【0004】
このような問題点を解決するために、例えば、工作機械主軸用の軸受では、オイルミストあるいはオイルエアによって効果的な潤滑を行なう方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。また、内外輪および転動体をM50等の耐熱合金鋼で形成するという技術がある。さらに、内外輪の軌道面および転動体の表面に、所定の材料からなる皮膜を形成したものや、内外輪および転動体をセラミックとしたもの、窒化処理によって緻密で硬い窒化層を形成したもの等が提案されている(例えば特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−25609号公報
【特許文献2】
特開平10−299784号公報
【特許文献3】
特開2001−20037号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術のうち、皮膜を形成する方法や軸受部材の形成材料としてセラミックを使用する方法は、材料費が高くなるとともに生産性も低下するため、製造コストが高くなる。また、オイルミストやオイルエアなどの潤滑方法の改良は軸受が取り付けられる機械によっては採用できない場合もある。
さらに、機器に組み込まれた転がり軸受が振動によってわずかではあるがフレッチング摩耗損傷を受け、該機器の性能を劣化させる原因となることがある。また、機器に衝撃荷重が加えられた場合、特に小型の転がり軸受においては音響劣化や回転トルクむらが生じ、転がり軸受を組み込んだ機器の性能が劣化する。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、グリース潤滑で高温、高速、高荷重環境下で使用されても焼付きを良好に防止することができると共に、高振動の条件下のわずかな滑りによって発生するフレッチング摩耗を防止することができる転がり軸受を低コストで提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
鋼同士の摩擦時に起こる凝着の発生を抑える手段として、転がり要素の一部をセラミックなどの異種材で構成する方法や、窒化に代表されるように表面に硬質被膜を付与することが非常に効果的である。セラミックは、窒化けい素(Si3 N4 )や炭化けい素(SiC)に代表されるように耐熱性、耐食性、耐摩耗性に非常に優れた特性を有している。そのため、従来の軸受材料では考えられなかった過酷な環境下でも使用に耐えられる代替材として利用されてきている。
【0008】
ところが、セラミック材は非常に高価であり、加工費も高いことと、靭性については鋼がおよそ20MPa・mm1/2 に対してセラミック(Si3 N4 )は6MPa・mm1/2 と非常に小さい。
一方、窒化処理では、鋼より脆弱な窒化層が形成され、セラミック同様に耐衝撃性に問題が生じることがある。そのため、窒化層深さを深くする試みもなされているが、窒化処理は処理温度が低く拡散に長時間を必要とするので生産性が悪い。その結果、窒化処理を高面圧の用途で適用するのは難しい。その他のホウ化やクロマイジング処理等も硬質膜を形成し、摺動性に優れるが、素材に特殊な合金を必要とするため、適用が難しい。
【0009】
以上のような不具合を解消すべく、本発明者らは研究を重ねた結果、転がり軸受の軌道輪及び転動体の内の少なくとも一方をSi含有鋼とし、浸炭窒化処理によって表面にSi含有窒化物を分散させた後、焼入れを施すと優れた軸受機能が得られることを見出した。
焼付きの原因は鋼同士の摩擦時に起こる凝着であり、この凝着がある程度大きくなると摩擦力が大きくなり、最終的に摩擦力が滑りを推進する力を上回った場合に、相対滑りに対する抵抗が非常に大きくなって焼付きが生じる。
【0010】
そこで、摺動面で凝着が起こらないようにするのであるが、セラミックや、硬質被膜とは異なり、摺動面のすべてを異種材の表面とする必要はなく、特殊な析出物を分散させたことが本発明の特徴である。このような表面を有する軸受部材は、従来例よりも優れた耐焼付性および耐摩耗性を軸受に与えると共に、わずかな凝着、摩耗を繰り返すフレッチング損傷をも著しく抑制できることが判明し、本発明を完成するに至った。
【0011】
ここで得られる析出物は、鉄鋼材料で一般的な焼戻炭化物、窒化物とは異なり、侵入してきた窒素がオーステナイト域でSiと結合、成長したもので、Siを5重量%以上含有し、周囲のMnを取り込みながら5μm程度の大きさまで成長するのが特徴である。この析出物が表面被覆率(面積率)で所定の値以上分散されることで、周囲が焼入硬化されていると窒化ケイ素(Si3 N4 )セラミックで優れた凝着抑制効果が得られるのと同様に、耐焼付き性および耐摩耗性が向上し、さらに耐フレッチング性が向上する。
【0012】
一方、マトリックスの強度も凝着の発生に大きな影響を与えるため、V、Nb、Mo等を添加して摺動面を強化しておくと凝着の発生は抑制され、上記効果が得られる。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、請求項1に係る発明は、軌動輪及び該軌道輪の軌道面を転動する転動体を備えた転がり軸受において、
前記軌動輪の軌道面及び前記転動体の転動面の内の少なくとも一方の摺動面は、表層に5重量%以上のSiを含有した窒化析出物を有し、且つ該窒化析出物の表面被覆率が10%以上であることを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1において、C:0.3〜1.2重量%、Si:0.5〜2.0重量%、Mn:0.2〜2.0重量%、Cr:0.5〜2.0重量%を含有し、その他Fe及び不可避の不純物からなる鋼を素材とすることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2において、Mo、V及びNbの内の1種以上の合計が0.05〜0.2重量%であることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記摺動面の残留オーステナイト量が5%以下であることを特徴とする。
【0014】
次に、各数値の臨界的意義を説明する。
(窒化析出物の表面被覆率が10%以上)
Si含有鋼を浸炭窒化してできる窒化析出物は、5重量%以上のSiを含有しており、径が1〜5μm程度で分散している。この窒化析出物の摺動面の被覆率と後述の4球式試験で求めた焼付き性との関係から、転がり軸受の摺動面の少なくとも一つに表面被覆率(面積率)で10%以上の析出物が分散していると、耐焼付性・耐摩耗性が良好であることを見出した。これは、鋼表面を窒化した場合と同様で、表面が鋼とは異なる素材となり、いわゆる「ともがね」を回避する効果が得られるものと考えられ、耐焼き付き性が著しく向上する。同時に摺動面の凝着が原因で摩耗が進行するフレッチング摩耗も抑制することができる。
【0015】
(C:0.3〜1.2重量%)
素材のC濃度によって鋼の強度および浸炭窒化処理に必要な時間が変化する。C濃度が0.3重量%未満であると必要以上に長時間の浸炭窒化処理をしなければならず、生産性が低下する。一方、C濃度が1.2重量%を超えると製鋼時に粗大な共晶炭化物が形成され、その後の焼入れ特性及び転動疲労寿命に悪影響を及ぼす虞れがある。従って、C含有量を0.3〜1.2重量%とした。
【0016】
(Si:0.5〜2.0重量%)
Siは製鋼時に脱酸剤として必要であるだけでなく、本発明ではSi含有窒化析出物を形成する必要がある。Siが0.5重量%未満であると、浸炭窒化処理で表面窒素濃度が増加せず、結果的にSi含有窒化析出物を10%以上の表面被覆率とすることができない場合がある。
【0017】
(Mn:0.2〜2.0重量%)
Mnは製鋼時に脱酸剤としての働きがあるので0.2重量%は必要である。また、本発明の特徴であるSi含有窒化析出物を形成するためにMnは0.2重量%は必要である。さらに、Mnはオーステナイトを安定にする働きがあるので、硬化熱処理後に残留オーステナイトが必要以上に増加するといった問題を引き起こすのを防止するため、2.0重量%以下とする。
【0018】
(Cr:0.5〜2.0重量%)
鋼中のCrは、鋼中の炭化物を球状化させる効果があり、高炭素軸受用鋼には必須の元素であり、0.5重量%は必要である。一方、Crが2.0重量%を超えると製鋼時に粗大な共晶炭化物を形成することになるので、Cr含有率の上限は2.0重量%とした。
【0019】
(Mo、V及びNbの内の一種以上の合計が0.05〜0.2重量%)
Mo、V及びNbは硬化熱処理後の焼戻過程において、軟化抵抗性を示し、マトリックスを強化する。その結果、耐摩耗性、耐焼付き性を向上させることができる。
ただし、上記1種以上の合計が0.05%未満では、十分な軟化抵抗性が得られない。また、0.2重量%を超えてもその効果は変わらず、素材費が高騰するだけである。以上の理由から0.05重量%以上0.2重量以下とした。
【0020】
(摺動面の残留オーステナイト量が5体積%以下)
軸受のフレッチングによる摩耗損傷においても、上記窒化析出物を所定の面積率分散させることが効果的であることを見出した。さらに、軟質な残留オーステナイト量とフレッチング特性の関係を調査した結果、焼戻しやバレルによる強烈な加工によって摺動面の残留オーステナイトを5体積%以下にまで減少させると耐フレッチング性を向上できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。
この実施の形態では、玉軸受の転動体に本発明を適用し、前記転動体の転動面(摺動面)の表層に5重量%以上のSiを含有した窒化物を析出させ、且つ該窒化析出物の表面被覆率を10%以上とした。なお、この場合、C含有量を0.3〜1.2重量%、Si含有量を0.5〜2.0重量%、Mn含有量を0.2〜2.0重量%、Cr含有量を0.5〜2.0重量%の範囲に制御することが好ましい。また、Mo、V及びNbの内の1種以上の合計を0.05〜0.2重量%とすることが好ましい。
表1に実施例1〜14及び比較例1〜5の転動体の素材の成分および完成品品質を示す。
【0022】
【表1】
【0023】
3/8インチ鋼球には、線材より鍛造成型、旋削によって素球を作製した後、次の1〜3の熱処理を行った。
1.浸炭窒化焼入(840°C×3Hr(Rx+プロパンガス+NH3 雰囲気)→水冷→一部は、840°C〜930°Cで二次焼入れ、その後180〜350°Cで焼戻)
2.浸炭焼入(840°C×4Hr(Rx+プロパンガス雰囲気)→水冷→180°Cで焼戻)
3.焼入(840°C×0.5Hr(Rxガス雰囲気)焼入→油冷→180°Cで焼戻)
また、鋼球をバレル加工した後、ラップ仕上げし、さらに、摺動面のSi含有窒化析出物(以下、単に窒化析出物という)の表面被覆率を変化させるために、取り代を変化させた鋼球も作製した。なお、表1の比較例5は、従来品のSUJ2鋼球とした。
【0024】
摺動面の前記窒化析出物の分析には、電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用い、加速電圧15kVで測定した。得られた面分析結果をもとに画像解析によってマトリックスと前記窒化析出物を分離し、該析出物中のSi含有率が5重量%以上のものを抽出し、測定面積0.1mm2 での面積率を測定した。
摺動面の残留オーステナイト量はφ2mmの範囲に照射したX線の回折波のうちαとγの強度の比より求めた。
【0025】
耐焼付き性は、図1に示す4球式試験により評価した。油浴中の固定側の鋼球にはSUJ2球を使用し、回転側の鋼球に実施例および比較例を用い、荷重を変化させながら焼付限界荷重、つまりPV値を求めた。なお、表1に示した4球式焼付試験結果は各PV値を比較例5の結果で除した値を示している。
4球式焼付試験条件は次の通りである。
【0026】
鋼球:3/8インチ
潤滑油:モービル JetOilII
回転速度:3000min−1
負荷速度:500Nmin−1
次に、玉軸受608によるフレッチング試験を行った。軸受の内外輪は、SUJ2を使用した。以下の条件で行った揺動試験で生じたフレッチング摩耗に起因して変化するアキシアル振動加速度の増加量を測定し、比較例5を1とした相対比で示した。
【0027】
フレッチング試験条件は次の通りである。
軸受608
鋼球:5/32インチ
予圧:Fa(アキシアル荷重):200N
揺動回数:100万回
揺動周波数:4Hz
グリース:リチウム石鹸+エステル系合成油
保持器材質:ポリアミド
試験回数:n=5
図2に窒化析出物の表面被覆率と耐焼付き性との関係を示し、図3に窒化析出物の表面被覆率とフレッチング特性との関係を示し、図4に窒化析出物の表面被覆率が17〜20%である実施例9〜14の残留オーステナイト量とフレッチング特性との関係を示す。
【0028】
図2及び図3に示すように、本発明例である実施例1〜14は、焼付きおよび転がり寿命、フレッチング試験において良好な結果が得られた。また、図4に示すように、窒化析出物の表面被覆率が17〜20%である実施例9〜14については、摺動面の残留オーステナイト量が5体積%以下でより良好なフレッチング摩耗防止効果が得られるのが判る。
【0029】
一方、窒化析出物の表面被覆率が10%未満と不足している比較例1〜3は、耐焼付性及びフレッチング特性共に良好ではないのが判る。
また、浸炭窒化していない比較例4および比較例5は摺動面に全く窒化析出物が存在しないために、耐焼付き性・フレッチング性が悪化する。
このようにこの実施の形態では、転動体の転動面(摺動面)の表層に5重量%以上のSiを含有した窒化物を析出させ、且つ該窒化析出物の表面被覆率を10%以上としているので、グリース潤滑で高温、高速、高荷重環境下で使用されても焼付きを良好に防止することができると共に、高振動の条件下のわずかな滑りによって発生するフレッチング摩耗を防止することができる転がり軸受を低コストで提供することができ、自動車用や産業機械用等の転がり軸受の性能を向上させることができる。
【0030】
また、本発明を転がり軸受の転動体(鋼球或いはころ)に適用すると、内外輪と保持器の転がり要素のすべてと接触することができるので、焼付きを効果的に抑制することができる。つまり、転動体に用いるのが最も好ましい。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、転がり軸受の転動体に本発明を適用した場合を例に採ったが、これに限定されず、転がり軸受の軌道輪、又は軌道輪と転動体の両方に本発明を適用してもよい。
【0031】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明によれば、グリース潤滑で高温、高速、高荷重環境下で使用されても焼付きを良好に防止することができると共に、高振動の条件下のわずかな滑りによって発生するフレッチング摩耗を防止することができる転がり軸受を低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4球式焼付き試験を説明するための説明図である。
【図2】窒化析出物の表面被覆率と耐焼付き性との関係を示すグラフ図である。
【図3】窒化析出物の表面被覆率とフレッチング特性との関係を示すグラフ図である。
【図4】窒化析出物の表面被覆率が17〜20%である実施例9〜14の残留オーステナイト量とフレッチング特性との関係を示すグラフ図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温、高速、高荷重あるいは振動等の厳しい条件下で使用される自動車や産業機械、家電用モータ(クリーナモータやファンモータ等)の回転支持部に好適な転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
転がり軸受は、高い面圧下で軌道面および転動面が繰り返し剪断応力を受けるため、特に異常がなくとも、転がり疲れによりいずれはピッチングやフレーキングが生じて寿命となる。この転がり疲労寿命を長くするために、軸受部材としてSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼が従来から使用されている。また、転がり疲労寿命を長くするための材料の開発が盛んに行われている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、Dmn値(軸受内径と外径との平均寸法dm≒転動体のピッチ円の直径Dp(mm)と回転速度n(min−1との積)が1.0×106 以上となるような高速回転環境下で使用される場合には、摩擦条件を示すPV値(P:面圧、V:速度)が高くなるため、転動体と軌道面との間に生じる滑り摩擦が大きくなる。その結果、転がり疲労寿命に至る前に摩耗や焼付きが生じるという問題がある。これは、玉軸受ではスピン滑りによる摩擦、ころ軸受ではころと内外輪の鍔部との摩擦が大きくなるためである。特に、軸受に焼付きが生じると、その軸受が取付けられている機械自体の故障を引き起こす可能性があるため、焼付きを防止することは非常に重要である。
【0004】
このような問題点を解決するために、例えば、工作機械主軸用の軸受では、オイルミストあるいはオイルエアによって効果的な潤滑を行なう方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。また、内外輪および転動体をM50等の耐熱合金鋼で形成するという技術がある。さらに、内外輪の軌道面および転動体の表面に、所定の材料からなる皮膜を形成したものや、内外輪および転動体をセラミックとしたもの、窒化処理によって緻密で硬い窒化層を形成したもの等が提案されている(例えば特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−25609号公報
【特許文献2】
特開平10−299784号公報
【特許文献3】
特開2001−20037号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術のうち、皮膜を形成する方法や軸受部材の形成材料としてセラミックを使用する方法は、材料費が高くなるとともに生産性も低下するため、製造コストが高くなる。また、オイルミストやオイルエアなどの潤滑方法の改良は軸受が取り付けられる機械によっては採用できない場合もある。
さらに、機器に組み込まれた転がり軸受が振動によってわずかではあるがフレッチング摩耗損傷を受け、該機器の性能を劣化させる原因となることがある。また、機器に衝撃荷重が加えられた場合、特に小型の転がり軸受においては音響劣化や回転トルクむらが生じ、転がり軸受を組み込んだ機器の性能が劣化する。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、グリース潤滑で高温、高速、高荷重環境下で使用されても焼付きを良好に防止することができると共に、高振動の条件下のわずかな滑りによって発生するフレッチング摩耗を防止することができる転がり軸受を低コストで提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
鋼同士の摩擦時に起こる凝着の発生を抑える手段として、転がり要素の一部をセラミックなどの異種材で構成する方法や、窒化に代表されるように表面に硬質被膜を付与することが非常に効果的である。セラミックは、窒化けい素(Si3 N4 )や炭化けい素(SiC)に代表されるように耐熱性、耐食性、耐摩耗性に非常に優れた特性を有している。そのため、従来の軸受材料では考えられなかった過酷な環境下でも使用に耐えられる代替材として利用されてきている。
【0008】
ところが、セラミック材は非常に高価であり、加工費も高いことと、靭性については鋼がおよそ20MPa・mm1/2 に対してセラミック(Si3 N4 )は6MPa・mm1/2 と非常に小さい。
一方、窒化処理では、鋼より脆弱な窒化層が形成され、セラミック同様に耐衝撃性に問題が生じることがある。そのため、窒化層深さを深くする試みもなされているが、窒化処理は処理温度が低く拡散に長時間を必要とするので生産性が悪い。その結果、窒化処理を高面圧の用途で適用するのは難しい。その他のホウ化やクロマイジング処理等も硬質膜を形成し、摺動性に優れるが、素材に特殊な合金を必要とするため、適用が難しい。
【0009】
以上のような不具合を解消すべく、本発明者らは研究を重ねた結果、転がり軸受の軌道輪及び転動体の内の少なくとも一方をSi含有鋼とし、浸炭窒化処理によって表面にSi含有窒化物を分散させた後、焼入れを施すと優れた軸受機能が得られることを見出した。
焼付きの原因は鋼同士の摩擦時に起こる凝着であり、この凝着がある程度大きくなると摩擦力が大きくなり、最終的に摩擦力が滑りを推進する力を上回った場合に、相対滑りに対する抵抗が非常に大きくなって焼付きが生じる。
【0010】
そこで、摺動面で凝着が起こらないようにするのであるが、セラミックや、硬質被膜とは異なり、摺動面のすべてを異種材の表面とする必要はなく、特殊な析出物を分散させたことが本発明の特徴である。このような表面を有する軸受部材は、従来例よりも優れた耐焼付性および耐摩耗性を軸受に与えると共に、わずかな凝着、摩耗を繰り返すフレッチング損傷をも著しく抑制できることが判明し、本発明を完成するに至った。
【0011】
ここで得られる析出物は、鉄鋼材料で一般的な焼戻炭化物、窒化物とは異なり、侵入してきた窒素がオーステナイト域でSiと結合、成長したもので、Siを5重量%以上含有し、周囲のMnを取り込みながら5μm程度の大きさまで成長するのが特徴である。この析出物が表面被覆率(面積率)で所定の値以上分散されることで、周囲が焼入硬化されていると窒化ケイ素(Si3 N4 )セラミックで優れた凝着抑制効果が得られるのと同様に、耐焼付き性および耐摩耗性が向上し、さらに耐フレッチング性が向上する。
【0012】
一方、マトリックスの強度も凝着の発生に大きな影響を与えるため、V、Nb、Mo等を添加して摺動面を強化しておくと凝着の発生は抑制され、上記効果が得られる。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、請求項1に係る発明は、軌動輪及び該軌道輪の軌道面を転動する転動体を備えた転がり軸受において、
前記軌動輪の軌道面及び前記転動体の転動面の内の少なくとも一方の摺動面は、表層に5重量%以上のSiを含有した窒化析出物を有し、且つ該窒化析出物の表面被覆率が10%以上であることを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1において、C:0.3〜1.2重量%、Si:0.5〜2.0重量%、Mn:0.2〜2.0重量%、Cr:0.5〜2.0重量%を含有し、その他Fe及び不可避の不純物からなる鋼を素材とすることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2において、Mo、V及びNbの内の1種以上の合計が0.05〜0.2重量%であることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記摺動面の残留オーステナイト量が5%以下であることを特徴とする。
【0014】
次に、各数値の臨界的意義を説明する。
(窒化析出物の表面被覆率が10%以上)
Si含有鋼を浸炭窒化してできる窒化析出物は、5重量%以上のSiを含有しており、径が1〜5μm程度で分散している。この窒化析出物の摺動面の被覆率と後述の4球式試験で求めた焼付き性との関係から、転がり軸受の摺動面の少なくとも一つに表面被覆率(面積率)で10%以上の析出物が分散していると、耐焼付性・耐摩耗性が良好であることを見出した。これは、鋼表面を窒化した場合と同様で、表面が鋼とは異なる素材となり、いわゆる「ともがね」を回避する効果が得られるものと考えられ、耐焼き付き性が著しく向上する。同時に摺動面の凝着が原因で摩耗が進行するフレッチング摩耗も抑制することができる。
【0015】
(C:0.3〜1.2重量%)
素材のC濃度によって鋼の強度および浸炭窒化処理に必要な時間が変化する。C濃度が0.3重量%未満であると必要以上に長時間の浸炭窒化処理をしなければならず、生産性が低下する。一方、C濃度が1.2重量%を超えると製鋼時に粗大な共晶炭化物が形成され、その後の焼入れ特性及び転動疲労寿命に悪影響を及ぼす虞れがある。従って、C含有量を0.3〜1.2重量%とした。
【0016】
(Si:0.5〜2.0重量%)
Siは製鋼時に脱酸剤として必要であるだけでなく、本発明ではSi含有窒化析出物を形成する必要がある。Siが0.5重量%未満であると、浸炭窒化処理で表面窒素濃度が増加せず、結果的にSi含有窒化析出物を10%以上の表面被覆率とすることができない場合がある。
【0017】
(Mn:0.2〜2.0重量%)
Mnは製鋼時に脱酸剤としての働きがあるので0.2重量%は必要である。また、本発明の特徴であるSi含有窒化析出物を形成するためにMnは0.2重量%は必要である。さらに、Mnはオーステナイトを安定にする働きがあるので、硬化熱処理後に残留オーステナイトが必要以上に増加するといった問題を引き起こすのを防止するため、2.0重量%以下とする。
【0018】
(Cr:0.5〜2.0重量%)
鋼中のCrは、鋼中の炭化物を球状化させる効果があり、高炭素軸受用鋼には必須の元素であり、0.5重量%は必要である。一方、Crが2.0重量%を超えると製鋼時に粗大な共晶炭化物を形成することになるので、Cr含有率の上限は2.0重量%とした。
【0019】
(Mo、V及びNbの内の一種以上の合計が0.05〜0.2重量%)
Mo、V及びNbは硬化熱処理後の焼戻過程において、軟化抵抗性を示し、マトリックスを強化する。その結果、耐摩耗性、耐焼付き性を向上させることができる。
ただし、上記1種以上の合計が0.05%未満では、十分な軟化抵抗性が得られない。また、0.2重量%を超えてもその効果は変わらず、素材費が高騰するだけである。以上の理由から0.05重量%以上0.2重量以下とした。
【0020】
(摺動面の残留オーステナイト量が5体積%以下)
軸受のフレッチングによる摩耗損傷においても、上記窒化析出物を所定の面積率分散させることが効果的であることを見出した。さらに、軟質な残留オーステナイト量とフレッチング特性の関係を調査した結果、焼戻しやバレルによる強烈な加工によって摺動面の残留オーステナイトを5体積%以下にまで減少させると耐フレッチング性を向上できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。
この実施の形態では、玉軸受の転動体に本発明を適用し、前記転動体の転動面(摺動面)の表層に5重量%以上のSiを含有した窒化物を析出させ、且つ該窒化析出物の表面被覆率を10%以上とした。なお、この場合、C含有量を0.3〜1.2重量%、Si含有量を0.5〜2.0重量%、Mn含有量を0.2〜2.0重量%、Cr含有量を0.5〜2.0重量%の範囲に制御することが好ましい。また、Mo、V及びNbの内の1種以上の合計を0.05〜0.2重量%とすることが好ましい。
表1に実施例1〜14及び比較例1〜5の転動体の素材の成分および完成品品質を示す。
【0022】
【表1】
【0023】
3/8インチ鋼球には、線材より鍛造成型、旋削によって素球を作製した後、次の1〜3の熱処理を行った。
1.浸炭窒化焼入(840°C×3Hr(Rx+プロパンガス+NH3 雰囲気)→水冷→一部は、840°C〜930°Cで二次焼入れ、その後180〜350°Cで焼戻)
2.浸炭焼入(840°C×4Hr(Rx+プロパンガス雰囲気)→水冷→180°Cで焼戻)
3.焼入(840°C×0.5Hr(Rxガス雰囲気)焼入→油冷→180°Cで焼戻)
また、鋼球をバレル加工した後、ラップ仕上げし、さらに、摺動面のSi含有窒化析出物(以下、単に窒化析出物という)の表面被覆率を変化させるために、取り代を変化させた鋼球も作製した。なお、表1の比較例5は、従来品のSUJ2鋼球とした。
【0024】
摺動面の前記窒化析出物の分析には、電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用い、加速電圧15kVで測定した。得られた面分析結果をもとに画像解析によってマトリックスと前記窒化析出物を分離し、該析出物中のSi含有率が5重量%以上のものを抽出し、測定面積0.1mm2 での面積率を測定した。
摺動面の残留オーステナイト量はφ2mmの範囲に照射したX線の回折波のうちαとγの強度の比より求めた。
【0025】
耐焼付き性は、図1に示す4球式試験により評価した。油浴中の固定側の鋼球にはSUJ2球を使用し、回転側の鋼球に実施例および比較例を用い、荷重を変化させながら焼付限界荷重、つまりPV値を求めた。なお、表1に示した4球式焼付試験結果は各PV値を比較例5の結果で除した値を示している。
4球式焼付試験条件は次の通りである。
【0026】
鋼球:3/8インチ
潤滑油:モービル JetOilII
回転速度:3000min−1
負荷速度:500Nmin−1
次に、玉軸受608によるフレッチング試験を行った。軸受の内外輪は、SUJ2を使用した。以下の条件で行った揺動試験で生じたフレッチング摩耗に起因して変化するアキシアル振動加速度の増加量を測定し、比較例5を1とした相対比で示した。
【0027】
フレッチング試験条件は次の通りである。
軸受608
鋼球:5/32インチ
予圧:Fa(アキシアル荷重):200N
揺動回数:100万回
揺動周波数:4Hz
グリース:リチウム石鹸+エステル系合成油
保持器材質:ポリアミド
試験回数:n=5
図2に窒化析出物の表面被覆率と耐焼付き性との関係を示し、図3に窒化析出物の表面被覆率とフレッチング特性との関係を示し、図4に窒化析出物の表面被覆率が17〜20%である実施例9〜14の残留オーステナイト量とフレッチング特性との関係を示す。
【0028】
図2及び図3に示すように、本発明例である実施例1〜14は、焼付きおよび転がり寿命、フレッチング試験において良好な結果が得られた。また、図4に示すように、窒化析出物の表面被覆率が17〜20%である実施例9〜14については、摺動面の残留オーステナイト量が5体積%以下でより良好なフレッチング摩耗防止効果が得られるのが判る。
【0029】
一方、窒化析出物の表面被覆率が10%未満と不足している比較例1〜3は、耐焼付性及びフレッチング特性共に良好ではないのが判る。
また、浸炭窒化していない比較例4および比較例5は摺動面に全く窒化析出物が存在しないために、耐焼付き性・フレッチング性が悪化する。
このようにこの実施の形態では、転動体の転動面(摺動面)の表層に5重量%以上のSiを含有した窒化物を析出させ、且つ該窒化析出物の表面被覆率を10%以上としているので、グリース潤滑で高温、高速、高荷重環境下で使用されても焼付きを良好に防止することができると共に、高振動の条件下のわずかな滑りによって発生するフレッチング摩耗を防止することができる転がり軸受を低コストで提供することができ、自動車用や産業機械用等の転がり軸受の性能を向上させることができる。
【0030】
また、本発明を転がり軸受の転動体(鋼球或いはころ)に適用すると、内外輪と保持器の転がり要素のすべてと接触することができるので、焼付きを効果的に抑制することができる。つまり、転動体に用いるのが最も好ましい。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、転がり軸受の転動体に本発明を適用した場合を例に採ったが、これに限定されず、転がり軸受の軌道輪、又は軌道輪と転動体の両方に本発明を適用してもよい。
【0031】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明によれば、グリース潤滑で高温、高速、高荷重環境下で使用されても焼付きを良好に防止することができると共に、高振動の条件下のわずかな滑りによって発生するフレッチング摩耗を防止することができる転がり軸受を低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4球式焼付き試験を説明するための説明図である。
【図2】窒化析出物の表面被覆率と耐焼付き性との関係を示すグラフ図である。
【図3】窒化析出物の表面被覆率とフレッチング特性との関係を示すグラフ図である。
【図4】窒化析出物の表面被覆率が17〜20%である実施例9〜14の残留オーステナイト量とフレッチング特性との関係を示すグラフ図である。
Claims (4)
- 軌動輪及び該軌道輪の軌道面を転動する転動体を備えた転がり軸受において、
前記軌動輪の軌道面及び前記転動体の転動面の内の少なくとも一方の摺動面は、表層に5重量%以上のSiを含有した窒化析出物を有し、且つ該窒化析出物の表面被覆率が10%以上であることを特徴とする転がり軸受。 - C:0.3〜1.2重量%、Si:0.5〜2.0重量%、Mn:0.2〜2.0重量%、Cr:0.5〜2.0重量%を含有し、その他Fe及び不可避の不純物からなる鋼を素材とすることを特徴とする請求項1記載の転がり軸受。
- Mo、V及びNbの内の1種以上の合計が0.05〜0.2重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の転がり軸受。
- 前記摺動面の残留オーステナイト量が5体積%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の転がり軸受。
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