JP2004352622A - オキセタン化合物を含有する硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多官能性フェノール類から誘導されるオキセタニル基を有する化合物に関するものであり、この化合物を用いた硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
3員環や4員環の環状エーテル化合物は、環の歪エネルギーや環内酸素原子の強い電子吸引性によって電荷の片寄りが生ずるため、高い反応性を示すことが知られている。中でも、3員環エーテル構造のエポキシ化合物は、種々の求核的試薬や求電子的試薬とは容易に反応するため、有機合成反応に広く利用されている。また、樹脂原料としても重要な位置をしめている。一方、4員環の環状エーテル化合物であるオキセタン化合物は、開始剤としてルイス酸等を用いると容易に開環重合し、高分子量のポリエーテルが得られることは良く知られているものの、オキセタン化合物を用いた付加反応などは殆んど報告されていないのが実情である。
【0003】
オキセタニル基とフェノール類との反応については、ビスオキセタン化合物とビスフェノール類から重付加共重合体を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、2官能性オキセタン化合物およびポリフェノール化合物よりなる硬化性組成物が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
○先行文献
【特許文献1】
特開平11−279277号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開2000−072869号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、側鎖に水酸基を有する新規な重付加共重合体の合成などに用いられる化合物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するため本発明者らは、種々の検討を行った結果、式(1)で表されるトリスオキセタン化合物により解決できることを見出し発明を完成させた。また、本発明は、式(1)の化合物とビスフェノール化合物とを含有する硬化性組成物であり、当該組成物に第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体類、および/または第3アミンを硬化触媒として添加した硬化性組成物であり、熱で硬化させた硬化物である。
【0007】
【化5】
【0008】
式(1)のRは水素原子または炭素数1〜6個の分岐を有してもよいアルキル基を示し、Aは式(2)、式(3)、または式(4)を示す。
【0009】
【化6】
【0010】
式(2)のR1は水素原子、炭素数1〜6の分岐を有しても良いアルキル基、またはヒドロキシメチル基を示し、nは0または1を示す。
【0011】
【化7】
【0012】
【化8】
【0013】
式(4)のR2は水素原子または炭素数1〜6の分岐を有しても良いアルキル基を示す。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の式(1)で表される化合物の製造方法としては、特に限定されるものでない。例えば、アルカリの存在下すなわち水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属水素化物、またはアルカリ金属等の存在下、式(5)、ベンゼントリオール、または式(6)で表される化合物と、式(7)で表される化合物とを反応させる方法が挙げられる。
【0015】
【化9】
【0016】
式(5)のR1は水素原子、炭素数1〜6の分岐を有しても良いアルキル基、またはヒドロキシメチル基を示し、nは0または1を示す。
【0017】
【化10】
【0018】
式(6)のR2は水素原子または炭素数1〜6の分岐を有しても良いアルキル基を示す。
【0019】
【化11】
【0020】
式(7)のRは水素原子または炭素数1〜6個の分岐を有してもよいアルキル基を示す。
【0021】
または式(5)、ベンゼントリオール、または式(6)で表される化合物をアルカリと反応させてアルカリ金属塩とした後、該アルカリ金属塩を式(7)で表される化合物と反応させる方法も挙げることもできる。
【0022】
式(2)のR1としては、水素原子、メチル基、エチル基、またはヒドロキシメチル基などが好ましいものである。
式(4)のR2としては、水素原子、メチル基、またはエチル基が好ましいものである。
【0023】
式(5)のR1としては、水素原子、メチル基、エチル基、またはヒドロキシメチル基などが好ましく、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトールなどが例示できる。
ベンゼントリオールとしては、1,3,5−ベンゼントリオール、1,2,3−ベンゼントリオール、1,2,4−ベンゼントリオールなどが例示できる。
式(6)のR2としては、水素原子、メチル基、またはエチル基が好ましく、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタンまたは1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどが例示できる。
【0024】
式(1)で表される化合物の製造において用いるアルカリ金属としては、ナトリウムやカリウムが好ましい。
例えば水酸化アルカリ金属としては、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等が挙げられ、これらの水酸化アルカリ金属は粉末状態または5〜60重量%水溶液状態で用いることが好ましく、40〜50重量%水溶液状態で用いることが特に好ましい。また、アルカリ金属水素化物としては水素化ナトリウムおよび水素化カリウム等が挙げられ、アルカリ金属としては金属ナトリウムおよび金属カリウム等が挙げられる。上記水酸化アルカリ金属などの使用量は、式(7)1モルに対して、1〜4モルであることが好ましく、より好ましくは、1.6〜2.6モルである。
【0025】
上記反応における反応温度は60〜150℃であることが好ましく、特に好ましくは80〜120℃である。反応時間は、反応温度にもよるが、4〜50時間が好適である。さらに、上記反応に水酸化アルカリ金属水溶液を用いる場合、反応速度を上げる目的で相間移動触媒を使用することが好ましい。相間移動触媒としては、公知の相間移動触媒(例えば、W.P.Weber,G.W.Gokel共著、田伏岩夫、西谷孝子共訳「相間移動触媒」、(株)化学同人発行などに記載のもの)のいずれも用いることができるが、これらの中でも、触媒としての能力の高さから、有機第4級アンモニウム塩およびホスホニウム塩が好ましい。具体例としては、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロミド、トリオクチルエチルホスホニウムクロリドおよびテトラフェニルホスホニウムクロリドなどが挙げられる。相関移動触媒の使用量は、式(7)に対して重量比で0.1〜30%であることが好ましく、特に好ましくは1〜10%である。
【0026】
○硬化性組成物
本発明の式(1)の化合物とビスフェノール化合物とに第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体類、および/または第3アミンを硬化触媒として添加した硬化性組成物である。この硬化性組成物には、必要により他の樹脂や添加物を入れても良い。また、硬化性組成物は、熱で硬化させることができる。
【0027】
○第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体類、または第3アミン
本発明の化合物と第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体類、または第3アミンとを含有する硬化性組成物により、各種の性質を有する樹脂を作製することができる。
【0028】
第四オニウム塩としては、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムアイオダイド、n−ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムブロマイド、セチルピリジウムサルフェート、テトラエチルアンモニウムアセテート、トリメチルベンジルアンモニウムベンゾエート、トリメチルベンジルアンモニウムボレート、5−ベンジル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウムクロライド、および5−ベンジル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネウムテトラフルオロボレート等の第四アンモニウム塩類、並びにテトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムアイオダイド、テトラフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、トリフェニルメトキシメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチルカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルエトキシカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチリベンジルホウホニウムクロライド、トリオクチルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチルエチルホスホニウムアセテート、テトラオクチルホスホニウムクロライド、およびトリオクチルエチルホスホニウムジメチルホスフェートなどの第四ホスホニウム塩類が挙げられる。これらの中でも第四ホスホニウム塩類を用いることが好ましく、テトラフェニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、またはテトラブチルホスホニウムクロライドが特に好ましい。
【0029】
また、クラウンエーテル錯体としては、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、シス−ジシクロヘキサノ−18−クラウン−6、21−クラウン−7、および24−クラウン−8などが挙げられ、これらが、KF、KCl、KBr、CsF、CsCl、CsBr、チオシアン酸カリウム、ナトリウムフェノキサイド、カリウムフェノキサイド、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、酢酸ナトリウム、および酢酸カリウムなどの無機塩類あるいは有機塩類との錯体を形成した状態で用いられる。
さらに、第三アミンとしては、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ベンジルジメチルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、4−(N,N−ジエチルアミノ)ピリジン、および1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデック−7−エン(DBU)などが挙げられる。
【0030】
第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体類、または第3アミンは、硬化性組成物の重合性物質100質量部に対して、0.1〜20質量部使用することが好ましい。
【0031】
○ビスフェノール化合物
本発明の組成物に用いるビスフェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールAの3,3’,5,5’−テトラクロロ置換体、ビスフェノールS、ビスフェノールSの3,3’,5,5’−テトラブロモ置換体、ビスフェノールF、4,4’−イソプロピリデン−2,6−ジクロロフェノール、4,4’−ジフェノール、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフェノール、およびオクタフルオロ−4,4’−ビフェノールなどが例示できる。
また、p−メチルカリックス[6]アレンやp−第3ブチルカリックス[8]アレンのようなp−低級アルキルカリックスアレン誘導体、カリックスアレン誘導体、カリックス[4]レゾルシンアレン誘導体、ポリ(o−,m−またはp−ヒドロキシスチレン)などの多価フェノール誘導体も用いることができる。
【0032】
○反応温度と反応時間
重合反応温度は100〜200℃の範囲で行うことが好ましく、更に好ましくは120〜180℃の温度範囲である。反応温度が100℃以下であると、十分なポリマー収率を得るためには長時間の反応を必要とする場合があり、200℃以上を超えると、十分な分子量のポリマーが得られない恐れがある。一方、反応時間については特に限定はないが、反応温度との兼ね合いで、10〜50時間の反応時間が適当である。
【0033】
○反応時の溶媒
上記反応には、溶媒を用いることができ、例えば、ベンゼン、トルエン、およびキシレン等の芳香族炭化水素、クロロベンゼンおよびo−ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、アニソール等のアルコキシ芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、およびジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒などが例示できるが、これらに限定されない。この使用量は、単量体混合物100質量部に対して約0.5〜20質量部が好ましく、更に好ましくは約2〜10質量部で用いられる。また、反応は無溶媒で行うことも可能である。
【0034】
○添加物
本発明における硬化性組成物には、公知のモノマー、可塑剤、老化防止剤および増量剤などを適宜配合してもよい。また、塗布性を向上させる目的で、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴムおよびブチルゴムなどの増粘剤、コロイダルシリカ、ポリビニルピロリドンなどのチキソトロープ剤、炭酸カルシウム、酸化チタンおよびクレーなどの増量剤などを添加してもよい。さらに、ガラスバルーン、アルミナバルーンおよびセラミックバルーンなどの無機中空体;ナイロンビーズ、アクリルビーズおよびシリコンビーズなどの有機球状体;塩化ビニリデンバルーン、アクリルバルーンなどの有機中空体;ガラス、ポリエステル、レーヨン、ナイロンおよびセルロースなどの単繊維などを添加してもよい。
【0035】
【実施例】
次に実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明する。なお,以下においてはの「部」は、質量部を示す。
【0036】
<実施例1>
○1,3,5−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ベンゼン(TEOB)の合成
40mmolの1,3,5−ベンゼントリオール、144mmolの水素化ナトリウム(NaH)、6mmolのテトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)、および80mlのN−メチルピロリドン(NMP)を2口フラスコに入れ撹拌した。これを窒素置換した後、50℃にして1時間撹拌した。これに180mmolの3−クロロメチル−3−エチルオキセタン(CEO)を滴下した。滴下後、90℃で48時間反応を行った。その後、反応液に酢酸エチルエステルを加え、これを蒸留水で3回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後、減圧下溶媒を除去した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチルエステル混合溶媒にて)、ヘキサンから結晶化を行い、TEOBを得た(収率77%)。下記に機器データを記載した。
・融点:70〜71℃
・元素分析値(C68H8O22)
実測値:C:68.38%,H:8.48%
計算値:C:68.54%,H:8.63%
・IR:1603,1458,1274,1165,981cm−1
・1H−NMR(500MHz,CDCl3,TMS,δ(ppm)):0.94(t,J=7.5Hz,9H),1.88(q,J=7.5Hz,6H),4.05(s,6H),4.45(d,J=6.0Hz,6H),4.57(d,J=6.0Hz,6H),6.19(s,3H)。
・13C−NMR(125Hz,CDCl3,TMS,δ(ppm)):8.20,26.76,43.09,70.26,78.14,94.18,160.93。
【0037】
<実施例2>
○トリス{4−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)フェニル}メタン(TEOMPM)の合成
1000mLの4つ口フラスコに、146.2g(0.50mol)のトリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、302.9g(2.25mol)の3−クロロメチル−3−エチルオキセタン、および19.3g(0.06mol)のテトラブチルアンモニウムブロミドとを加え室温で撹拌した。フラスコ内が60℃を超えないように185g(1.58mol)の48%水酸化カリウム水溶液を滴下した後、110℃で10時間撹拌した。反応終了後トルエン600g、蒸留水680g、酢酸60gを加えた。得られた有機層を蒸留水300gで3回洗浄し、有機層を減圧下溶媒留去した。得られた粗結晶をn−ヘキサンで洗浄し、薄黄色粉末として210.5g(0.359mol、収率:72%)を得た。下記にこの機器データを記載する。このものは、式(8)で示される化合物と決定した。
・融点:157.1−161.2℃
・1H−NMR(270MHz,CDCl3)
δ(ppm):7.02(6H,d,J=8.7Hz,aromatic)、6.85(6H,d,J=8.7Hz,aromatic)、5.41(1H,s,−CH−)、4.56(6H,d,J=5.9Hz,oxetane−CH2−)、4.47(6H,d,J=5.9Hz,oxetane−CH2−)、4.05(6H,s,−O−CH2−)、1.87(6H,q,J=7.4Hz,−CH2−CH3)、0.93(9H,t,J=7.4Hz,−CH3)
・13C−NMR(68MHz,CDCl3)
δ(ppm):157.44(aromatic)、137.04(aromatic)、130.23(aromatic)、114.28(aromatic)、78.18(oxetane−CH2−)、70.24(−O−CH2−)、54.41(−CH−)、43.20(−C−)、26.71(−CH2−CH3)、8.22(−CH3)
【0038】
【化12】
【0039】
<実施例3>
○1,1,1−トリス{4−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)フェニル}エタン(TEOPE)の合成
2mmolの1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、12mmolの水酸化カリウム、0.15mmolのTBAB、および4mlのNMPを2口フラスコに入れ撹拌した。これを窒素置換した後、90℃にして1時間撹拌した。これに12mmolのCEOを滴下した。滴下後、90℃で7時間反応を行った。その後、反応液に酢酸エチルエステルを加え、これを蒸留水で3回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後、減圧下溶媒を除去した。この残渣をヘキサン:酢酸エチルエステル混合溶媒にて結晶化を行い、TEOPEを得た(収率55%)。下記に機器データを記載した。このものは、式(9)で示される化合物と決定した。
融点:185〜186℃
IR:1603,1508,1247,982cm−1
1H−NMR(500MHz,CDCl3,TMS,δ(ppm)):0.93(t,J=7.0Hz,9H),1.86(q,J=6.0Hz,6H),2.20(s,3H),4.06(s,6H),4.52(d,J=6.0Hz,6H),4.60(d,J=6.0Hz,6H),6.83(d,J=8.5Hz,6H),7.02(d,J=8.5Hz,6H)
13C−NMR(125Hz,CDCl3,TMS,δ(ppm)):8.17,26.66,30.78,43.13,50.61,70.14,78.12,113.65,129.58,157.01
【0040】
【化13】
【0041】
<実施例4>
○TEOMPMとIPBDPとの熱硬化反応
0.1mmolのTEOMPM、0.15mmolのIPBDP、および0.015mmolのテトラフェニルホスホニウムイオダイド(TPPI)を良く混合し硬化性組成物を得た。この硬化性組成物を窒素雰囲気下、昇温温度10℃/分で室温から250℃まで昇温し、示差熱分析を行った(示差走査熱量計(DSC):Seiko Instruments SSC/5200 DSC120)。
この結果、235℃付近がピークとなる160℃付近からの発熱が認められた。
【0042】
<実施例5>
○TEOMPMとIPBDPとの熱硬化反応における触媒について
0.1mmolのTEOMPMおよび0.15mmolのIPBDPに、触媒として0.015mmolのテトラブチルホスホニウムブロミド(TBPB)を入れ良く混合し、硬化性組成物を作製した。同様に、触媒としてテトラブチルホスホニウムクロリド(TBPC)、テトラフェニルホスホニウムブロミド(TPPB)、テトラフェニルホスホニウムクロリド(TPPC)、またはTPPIを用いて硬化性組成物を作製した。
これらの組成物を180℃で1、2、3、4、または5時間加熱した。その後、3mlのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。
この結果、テトラブチルホスホニウム塩とテトラフェニルホスホニウム塩とを比較すると、テトラフェニルホスホニウム塩の方が硬化速度および硬化物の収率が高かった。また、対イオンで硬化速度を比較すると、TPPI>TPPB>TPPCの順となった。
【0043】
<実施例6>
○TEOMPMとIPBDPとの熱硬化における加熱温度について
0.1mmolのTEOMPM、0.15mmolのIPBDP、および0.015mmolのTPPIを良く混合して硬化性組成物を作製した。この組成物について、160℃、180℃、200℃、または220℃で5時間加熱した。
その後、3mlのDMFを入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。
この結果、硬化速度は反応温度の上昇に伴って増加する傾向を示した。また、硬化物の収率は反応温度の上昇に伴って増加する傾向を示した。収率80%以上となる反応時間は、180℃で120分間、200℃で90分間、220℃で60分間であった。
【0044】
<実施例6>
○TEOMPMとIPBDPとの熱硬化における触媒濃度について
0.1mmolのTEOMPM、0.15mmolのIPBDP、および濃度を変えたTPPI(オキセタニル基に対して0モル%、1モル%、3モル%、5モル%、または7モル%)を入れて良く混合し、硬化性組成物を作製した。これらの組成物について、200℃で5時間加熱した。その後、3mlのDMFを入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。
この結果、5時間後の硬化物の収率は、触媒濃度が1モル%では70%、3モル%では80%、5モル%では93%、7モル%では99%であった。なお、触媒を加えない組成物では重合物が認められなかった。
【0045】
<実施例4>
○種々のトリスオキセタン化合物とIPBDPとの熱硬化
0.1mmolのトリスオキセタン化合物(TEOBまたはTEOMPM)と0.15mmolのIPBCPと0.015mmolのTPPIとから硬化性組成物を作製した。これらの組成物を220℃で5時間加熱した。その後、3mlのDMFを入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。また、各硬化物の示差熱分析によりTgおよびTG/DTAにより熱分解温度(Td)の測定を行った。これらの結果を表1に示す。
○示差熱分析によるTgの測定
各硬化物約5mgを簡易密閉型アルミニウムパンに入れて窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分で室温から250℃まで昇温させ、DSC測定を行った。得られたDSC曲線から編曲点を求め、Tgとした。この測定は、Seiko Instruments SSC/5200 DSC120を用いた。
○熱分解温度の測定
各硬化物約5mgを簡易密閉型アルミニウムパンに入れて窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分で室温から600℃まで昇温させ、TG/DTA測定を行った。得られたTG曲線の重量減少から、Td5%とTd10%とを求めた。この測定は、Seiko Instruments SSC/5200 TG−DTA220を用いた。
【0046】
【表1】
【0047】
<実施例7>
○TEOMPMと種々のジフェノール類との熱硬化
0.15mmolのビスフェノールA(BPA)、0.1mmolのTEOMPM、および0.015mmolのTPPIとを良く混合して硬化性組成物を作製した。また、ビスフェノールS(BPS)、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフェノール(BPAF)、および4,4’−イソプロピリデン−ビス(2,6−ジクロロフェノール)(IPBCP)についても同様にして硬化性組成物を作製した。これらの組成物について、220℃で5時間加熱した。
その後、3mlのDMFを入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。また、各硬化物の示差熱分析によりTgおよびTG/DTAにより熱分解温度(Td)の測定を行った。これらの結果を表2に示す。
【0048】
<実施例8>
○TEOMPMと種々の多官能フェノール類との熱硬化
0.1mmolのHF−1(明和化成(株)製)、0.1mmolのTEOMPM、および0.015mmolのTPPIとを良く混合して硬化性組成物を作製した。また、0.05mmolのp−メチルカリックス[6]アレーン(MCA、新中村化学工業(株)製)、0.1mmolのTEOMPM、および0.015mmolのTPPIとを良く混合して硬化性組成物を作製した。これらの組成物について、220℃で5時間加熱した。その後、3mlのDMFを入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。また、各硬化物の示差熱分析によりTgおよびTG/DTAにより熱分解温度(Td)の測定を行った。これらの結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】
本発明のトリスオキセタン化合物は、優れた性能を有する熱硬化性樹脂の原料として有用である。また、重付加反応したものは、一級の水酸基を有することから、ここに機能性基導入による機能の発現を考慮した分子設計が可能となり、各種用途に適用することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、多官能性フェノール類から誘導されるオキセタニル基を有する化合物に関するものであり、この化合物を用いた硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
3員環や4員環の環状エーテル化合物は、環の歪エネルギーや環内酸素原子の強い電子吸引性によって電荷の片寄りが生ずるため、高い反応性を示すことが知られている。中でも、3員環エーテル構造のエポキシ化合物は、種々の求核的試薬や求電子的試薬とは容易に反応するため、有機合成反応に広く利用されている。また、樹脂原料としても重要な位置をしめている。一方、4員環の環状エーテル化合物であるオキセタン化合物は、開始剤としてルイス酸等を用いると容易に開環重合し、高分子量のポリエーテルが得られることは良く知られているものの、オキセタン化合物を用いた付加反応などは殆んど報告されていないのが実情である。
【0003】
オキセタニル基とフェノール類との反応については、ビスオキセタン化合物とビスフェノール類から重付加共重合体を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、2官能性オキセタン化合物およびポリフェノール化合物よりなる硬化性組成物が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
○先行文献
【特許文献1】
特開平11−279277号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開2000−072869号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、側鎖に水酸基を有する新規な重付加共重合体の合成などに用いられる化合物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するため本発明者らは、種々の検討を行った結果、式(1)で表されるトリスオキセタン化合物により解決できることを見出し発明を完成させた。また、本発明は、式(1)の化合物とビスフェノール化合物とを含有する硬化性組成物であり、当該組成物に第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体類、および/または第3アミンを硬化触媒として添加した硬化性組成物であり、熱で硬化させた硬化物である。
【0007】
【化5】
【0008】
式(1)のRは水素原子または炭素数1〜6個の分岐を有してもよいアルキル基を示し、Aは式(2)、式(3)、または式(4)を示す。
【0009】
【化6】
【0010】
式(2)のR1は水素原子、炭素数1〜6の分岐を有しても良いアルキル基、またはヒドロキシメチル基を示し、nは0または1を示す。
【0011】
【化7】
【0012】
【化8】
【0013】
式(4)のR2は水素原子または炭素数1〜6の分岐を有しても良いアルキル基を示す。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の式(1)で表される化合物の製造方法としては、特に限定されるものでない。例えば、アルカリの存在下すなわち水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属水素化物、またはアルカリ金属等の存在下、式(5)、ベンゼントリオール、または式(6)で表される化合物と、式(7)で表される化合物とを反応させる方法が挙げられる。
【0015】
【化9】
【0016】
式(5)のR1は水素原子、炭素数1〜6の分岐を有しても良いアルキル基、またはヒドロキシメチル基を示し、nは0または1を示す。
【0017】
【化10】
【0018】
式(6)のR2は水素原子または炭素数1〜6の分岐を有しても良いアルキル基を示す。
【0019】
【化11】
【0020】
式(7)のRは水素原子または炭素数1〜6個の分岐を有してもよいアルキル基を示す。
【0021】
または式(5)、ベンゼントリオール、または式(6)で表される化合物をアルカリと反応させてアルカリ金属塩とした後、該アルカリ金属塩を式(7)で表される化合物と反応させる方法も挙げることもできる。
【0022】
式(2)のR1としては、水素原子、メチル基、エチル基、またはヒドロキシメチル基などが好ましいものである。
式(4)のR2としては、水素原子、メチル基、またはエチル基が好ましいものである。
【0023】
式(5)のR1としては、水素原子、メチル基、エチル基、またはヒドロキシメチル基などが好ましく、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトールなどが例示できる。
ベンゼントリオールとしては、1,3,5−ベンゼントリオール、1,2,3−ベンゼントリオール、1,2,4−ベンゼントリオールなどが例示できる。
式(6)のR2としては、水素原子、メチル基、またはエチル基が好ましく、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタンまたは1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどが例示できる。
【0024】
式(1)で表される化合物の製造において用いるアルカリ金属としては、ナトリウムやカリウムが好ましい。
例えば水酸化アルカリ金属としては、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等が挙げられ、これらの水酸化アルカリ金属は粉末状態または5〜60重量%水溶液状態で用いることが好ましく、40〜50重量%水溶液状態で用いることが特に好ましい。また、アルカリ金属水素化物としては水素化ナトリウムおよび水素化カリウム等が挙げられ、アルカリ金属としては金属ナトリウムおよび金属カリウム等が挙げられる。上記水酸化アルカリ金属などの使用量は、式(7)1モルに対して、1〜4モルであることが好ましく、より好ましくは、1.6〜2.6モルである。
【0025】
上記反応における反応温度は60〜150℃であることが好ましく、特に好ましくは80〜120℃である。反応時間は、反応温度にもよるが、4〜50時間が好適である。さらに、上記反応に水酸化アルカリ金属水溶液を用いる場合、反応速度を上げる目的で相間移動触媒を使用することが好ましい。相間移動触媒としては、公知の相間移動触媒(例えば、W.P.Weber,G.W.Gokel共著、田伏岩夫、西谷孝子共訳「相間移動触媒」、(株)化学同人発行などに記載のもの)のいずれも用いることができるが、これらの中でも、触媒としての能力の高さから、有機第4級アンモニウム塩およびホスホニウム塩が好ましい。具体例としては、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロミド、トリオクチルエチルホスホニウムクロリドおよびテトラフェニルホスホニウムクロリドなどが挙げられる。相関移動触媒の使用量は、式(7)に対して重量比で0.1〜30%であることが好ましく、特に好ましくは1〜10%である。
【0026】
○硬化性組成物
本発明の式(1)の化合物とビスフェノール化合物とに第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体類、および/または第3アミンを硬化触媒として添加した硬化性組成物である。この硬化性組成物には、必要により他の樹脂や添加物を入れても良い。また、硬化性組成物は、熱で硬化させることができる。
【0027】
○第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体類、または第3アミン
本発明の化合物と第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体類、または第3アミンとを含有する硬化性組成物により、各種の性質を有する樹脂を作製することができる。
【0028】
第四オニウム塩としては、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムアイオダイド、n−ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムブロマイド、セチルピリジウムサルフェート、テトラエチルアンモニウムアセテート、トリメチルベンジルアンモニウムベンゾエート、トリメチルベンジルアンモニウムボレート、5−ベンジル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウムクロライド、および5−ベンジル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネウムテトラフルオロボレート等の第四アンモニウム塩類、並びにテトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムアイオダイド、テトラフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、トリフェニルメトキシメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチルカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルエトキシカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチリベンジルホウホニウムクロライド、トリオクチルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチルエチルホスホニウムアセテート、テトラオクチルホスホニウムクロライド、およびトリオクチルエチルホスホニウムジメチルホスフェートなどの第四ホスホニウム塩類が挙げられる。これらの中でも第四ホスホニウム塩類を用いることが好ましく、テトラフェニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、またはテトラブチルホスホニウムクロライドが特に好ましい。
【0029】
また、クラウンエーテル錯体としては、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、シス−ジシクロヘキサノ−18−クラウン−6、21−クラウン−7、および24−クラウン−8などが挙げられ、これらが、KF、KCl、KBr、CsF、CsCl、CsBr、チオシアン酸カリウム、ナトリウムフェノキサイド、カリウムフェノキサイド、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、酢酸ナトリウム、および酢酸カリウムなどの無機塩類あるいは有機塩類との錯体を形成した状態で用いられる。
さらに、第三アミンとしては、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ベンジルジメチルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、4−(N,N−ジエチルアミノ)ピリジン、および1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデック−7−エン(DBU)などが挙げられる。
【0030】
第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体類、または第3アミンは、硬化性組成物の重合性物質100質量部に対して、0.1〜20質量部使用することが好ましい。
【0031】
○ビスフェノール化合物
本発明の組成物に用いるビスフェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールAの3,3’,5,5’−テトラクロロ置換体、ビスフェノールS、ビスフェノールSの3,3’,5,5’−テトラブロモ置換体、ビスフェノールF、4,4’−イソプロピリデン−2,6−ジクロロフェノール、4,4’−ジフェノール、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフェノール、およびオクタフルオロ−4,4’−ビフェノールなどが例示できる。
また、p−メチルカリックス[6]アレンやp−第3ブチルカリックス[8]アレンのようなp−低級アルキルカリックスアレン誘導体、カリックスアレン誘導体、カリックス[4]レゾルシンアレン誘導体、ポリ(o−,m−またはp−ヒドロキシスチレン)などの多価フェノール誘導体も用いることができる。
【0032】
○反応温度と反応時間
重合反応温度は100〜200℃の範囲で行うことが好ましく、更に好ましくは120〜180℃の温度範囲である。反応温度が100℃以下であると、十分なポリマー収率を得るためには長時間の反応を必要とする場合があり、200℃以上を超えると、十分な分子量のポリマーが得られない恐れがある。一方、反応時間については特に限定はないが、反応温度との兼ね合いで、10〜50時間の反応時間が適当である。
【0033】
○反応時の溶媒
上記反応には、溶媒を用いることができ、例えば、ベンゼン、トルエン、およびキシレン等の芳香族炭化水素、クロロベンゼンおよびo−ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、アニソール等のアルコキシ芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、およびジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒などが例示できるが、これらに限定されない。この使用量は、単量体混合物100質量部に対して約0.5〜20質量部が好ましく、更に好ましくは約2〜10質量部で用いられる。また、反応は無溶媒で行うことも可能である。
【0034】
○添加物
本発明における硬化性組成物には、公知のモノマー、可塑剤、老化防止剤および増量剤などを適宜配合してもよい。また、塗布性を向上させる目的で、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴムおよびブチルゴムなどの増粘剤、コロイダルシリカ、ポリビニルピロリドンなどのチキソトロープ剤、炭酸カルシウム、酸化チタンおよびクレーなどの増量剤などを添加してもよい。さらに、ガラスバルーン、アルミナバルーンおよびセラミックバルーンなどの無機中空体;ナイロンビーズ、アクリルビーズおよびシリコンビーズなどの有機球状体;塩化ビニリデンバルーン、アクリルバルーンなどの有機中空体;ガラス、ポリエステル、レーヨン、ナイロンおよびセルロースなどの単繊維などを添加してもよい。
【0035】
【実施例】
次に実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明する。なお,以下においてはの「部」は、質量部を示す。
【0036】
<実施例1>
○1,3,5−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ベンゼン(TEOB)の合成
40mmolの1,3,5−ベンゼントリオール、144mmolの水素化ナトリウム(NaH)、6mmolのテトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)、および80mlのN−メチルピロリドン(NMP)を2口フラスコに入れ撹拌した。これを窒素置換した後、50℃にして1時間撹拌した。これに180mmolの3−クロロメチル−3−エチルオキセタン(CEO)を滴下した。滴下後、90℃で48時間反応を行った。その後、反応液に酢酸エチルエステルを加え、これを蒸留水で3回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後、減圧下溶媒を除去した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチルエステル混合溶媒にて)、ヘキサンから結晶化を行い、TEOBを得た(収率77%)。下記に機器データを記載した。
・融点:70〜71℃
・元素分析値(C68H8O22)
実測値:C:68.38%,H:8.48%
計算値:C:68.54%,H:8.63%
・IR:1603,1458,1274,1165,981cm−1
・1H−NMR(500MHz,CDCl3,TMS,δ(ppm)):0.94(t,J=7.5Hz,9H),1.88(q,J=7.5Hz,6H),4.05(s,6H),4.45(d,J=6.0Hz,6H),4.57(d,J=6.0Hz,6H),6.19(s,3H)。
・13C−NMR(125Hz,CDCl3,TMS,δ(ppm)):8.20,26.76,43.09,70.26,78.14,94.18,160.93。
【0037】
<実施例2>
○トリス{4−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)フェニル}メタン(TEOMPM)の合成
1000mLの4つ口フラスコに、146.2g(0.50mol)のトリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、302.9g(2.25mol)の3−クロロメチル−3−エチルオキセタン、および19.3g(0.06mol)のテトラブチルアンモニウムブロミドとを加え室温で撹拌した。フラスコ内が60℃を超えないように185g(1.58mol)の48%水酸化カリウム水溶液を滴下した後、110℃で10時間撹拌した。反応終了後トルエン600g、蒸留水680g、酢酸60gを加えた。得られた有機層を蒸留水300gで3回洗浄し、有機層を減圧下溶媒留去した。得られた粗結晶をn−ヘキサンで洗浄し、薄黄色粉末として210.5g(0.359mol、収率:72%)を得た。下記にこの機器データを記載する。このものは、式(8)で示される化合物と決定した。
・融点:157.1−161.2℃
・1H−NMR(270MHz,CDCl3)
δ(ppm):7.02(6H,d,J=8.7Hz,aromatic)、6.85(6H,d,J=8.7Hz,aromatic)、5.41(1H,s,−CH−)、4.56(6H,d,J=5.9Hz,oxetane−CH2−)、4.47(6H,d,J=5.9Hz,oxetane−CH2−)、4.05(6H,s,−O−CH2−)、1.87(6H,q,J=7.4Hz,−CH2−CH3)、0.93(9H,t,J=7.4Hz,−CH3)
・13C−NMR(68MHz,CDCl3)
δ(ppm):157.44(aromatic)、137.04(aromatic)、130.23(aromatic)、114.28(aromatic)、78.18(oxetane−CH2−)、70.24(−O−CH2−)、54.41(−CH−)、43.20(−C−)、26.71(−CH2−CH3)、8.22(−CH3)
【0038】
【化12】
【0039】
<実施例3>
○1,1,1−トリス{4−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)フェニル}エタン(TEOPE)の合成
2mmolの1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、12mmolの水酸化カリウム、0.15mmolのTBAB、および4mlのNMPを2口フラスコに入れ撹拌した。これを窒素置換した後、90℃にして1時間撹拌した。これに12mmolのCEOを滴下した。滴下後、90℃で7時間反応を行った。その後、反応液に酢酸エチルエステルを加え、これを蒸留水で3回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後、減圧下溶媒を除去した。この残渣をヘキサン:酢酸エチルエステル混合溶媒にて結晶化を行い、TEOPEを得た(収率55%)。下記に機器データを記載した。このものは、式(9)で示される化合物と決定した。
融点:185〜186℃
IR:1603,1508,1247,982cm−1
1H−NMR(500MHz,CDCl3,TMS,δ(ppm)):0.93(t,J=7.0Hz,9H),1.86(q,J=6.0Hz,6H),2.20(s,3H),4.06(s,6H),4.52(d,J=6.0Hz,6H),4.60(d,J=6.0Hz,6H),6.83(d,J=8.5Hz,6H),7.02(d,J=8.5Hz,6H)
13C−NMR(125Hz,CDCl3,TMS,δ(ppm)):8.17,26.66,30.78,43.13,50.61,70.14,78.12,113.65,129.58,157.01
【0040】
【化13】
【0041】
<実施例4>
○TEOMPMとIPBDPとの熱硬化反応
0.1mmolのTEOMPM、0.15mmolのIPBDP、および0.015mmolのテトラフェニルホスホニウムイオダイド(TPPI)を良く混合し硬化性組成物を得た。この硬化性組成物を窒素雰囲気下、昇温温度10℃/分で室温から250℃まで昇温し、示差熱分析を行った(示差走査熱量計(DSC):Seiko Instruments SSC/5200 DSC120)。
この結果、235℃付近がピークとなる160℃付近からの発熱が認められた。
【0042】
<実施例5>
○TEOMPMとIPBDPとの熱硬化反応における触媒について
0.1mmolのTEOMPMおよび0.15mmolのIPBDPに、触媒として0.015mmolのテトラブチルホスホニウムブロミド(TBPB)を入れ良く混合し、硬化性組成物を作製した。同様に、触媒としてテトラブチルホスホニウムクロリド(TBPC)、テトラフェニルホスホニウムブロミド(TPPB)、テトラフェニルホスホニウムクロリド(TPPC)、またはTPPIを用いて硬化性組成物を作製した。
これらの組成物を180℃で1、2、3、4、または5時間加熱した。その後、3mlのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。
この結果、テトラブチルホスホニウム塩とテトラフェニルホスホニウム塩とを比較すると、テトラフェニルホスホニウム塩の方が硬化速度および硬化物の収率が高かった。また、対イオンで硬化速度を比較すると、TPPI>TPPB>TPPCの順となった。
【0043】
<実施例6>
○TEOMPMとIPBDPとの熱硬化における加熱温度について
0.1mmolのTEOMPM、0.15mmolのIPBDP、および0.015mmolのTPPIを良く混合して硬化性組成物を作製した。この組成物について、160℃、180℃、200℃、または220℃で5時間加熱した。
その後、3mlのDMFを入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。
この結果、硬化速度は反応温度の上昇に伴って増加する傾向を示した。また、硬化物の収率は反応温度の上昇に伴って増加する傾向を示した。収率80%以上となる反応時間は、180℃で120分間、200℃で90分間、220℃で60分間であった。
【0044】
<実施例6>
○TEOMPMとIPBDPとの熱硬化における触媒濃度について
0.1mmolのTEOMPM、0.15mmolのIPBDP、および濃度を変えたTPPI(オキセタニル基に対して0モル%、1モル%、3モル%、5モル%、または7モル%)を入れて良く混合し、硬化性組成物を作製した。これらの組成物について、200℃で5時間加熱した。その後、3mlのDMFを入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。
この結果、5時間後の硬化物の収率は、触媒濃度が1モル%では70%、3モル%では80%、5モル%では93%、7モル%では99%であった。なお、触媒を加えない組成物では重合物が認められなかった。
【0045】
<実施例4>
○種々のトリスオキセタン化合物とIPBDPとの熱硬化
0.1mmolのトリスオキセタン化合物(TEOBまたはTEOMPM)と0.15mmolのIPBCPと0.015mmolのTPPIとから硬化性組成物を作製した。これらの組成物を220℃で5時間加熱した。その後、3mlのDMFを入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。また、各硬化物の示差熱分析によりTgおよびTG/DTAにより熱分解温度(Td)の測定を行った。これらの結果を表1に示す。
○示差熱分析によるTgの測定
各硬化物約5mgを簡易密閉型アルミニウムパンに入れて窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分で室温から250℃まで昇温させ、DSC測定を行った。得られたDSC曲線から編曲点を求め、Tgとした。この測定は、Seiko Instruments SSC/5200 DSC120を用いた。
○熱分解温度の測定
各硬化物約5mgを簡易密閉型アルミニウムパンに入れて窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分で室温から600℃まで昇温させ、TG/DTA測定を行った。得られたTG曲線の重量減少から、Td5%とTd10%とを求めた。この測定は、Seiko Instruments SSC/5200 TG−DTA220を用いた。
【0046】
【表1】
【0047】
<実施例7>
○TEOMPMと種々のジフェノール類との熱硬化
0.15mmolのビスフェノールA(BPA)、0.1mmolのTEOMPM、および0.015mmolのTPPIとを良く混合して硬化性組成物を作製した。また、ビスフェノールS(BPS)、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフェノール(BPAF)、および4,4’−イソプロピリデン−ビス(2,6−ジクロロフェノール)(IPBCP)についても同様にして硬化性組成物を作製した。これらの組成物について、220℃で5時間加熱した。
その後、3mlのDMFを入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。また、各硬化物の示差熱分析によりTgおよびTG/DTAにより熱分解温度(Td)の測定を行った。これらの結果を表2に示す。
【0048】
<実施例8>
○TEOMPMと種々の多官能フェノール類との熱硬化
0.1mmolのHF−1(明和化成(株)製)、0.1mmolのTEOMPM、および0.015mmolのTPPIとを良く混合して硬化性組成物を作製した。また、0.05mmolのp−メチルカリックス[6]アレーン(MCA、新中村化学工業(株)製)、0.1mmolのTEOMPM、および0.015mmolのTPPIとを良く混合して硬化性組成物を作製した。これらの組成物について、220℃で5時間加熱した。その後、3mlのDMFを入れ、24時間放置した。その後、硬化部をDMFおよびアセトンで洗浄し、減圧下室温で48時間乾燥させ、硬化物の収率を測定した。また、各硬化物の示差熱分析によりTgおよびTG/DTAにより熱分解温度(Td)の測定を行った。これらの結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】
本発明のトリスオキセタン化合物は、優れた性能を有する熱硬化性樹脂の原料として有用である。また、重付加反応したものは、一級の水酸基を有することから、ここに機能性基導入による機能の発現を考慮した分子設計が可能となり、各種用途に適用することができる。
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