JP2004352435A - 帯状ワークの搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】帯状ワークの搬送機構においては、ワークステージのごく近傍に位置する帯状ワークのずれ量を検出できなかったり、帯状ワークの流れ方向の精度について充分なものが無かった。
【解決手段】帯状ワークの搬送装置において、巻き出し側段差ローラとバックテンションローラの間、巻取り側段差ローラと送りローラの間に、それぞれ、中間ガイドローラを有する帯状ワークの搬送装置を提供する。また、該搬送装置は、ワークステージ上に設けたアライメントカメラにより、帯状ワーク位置のずれ量を認識するワーク姿勢位置認識部を備える。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯状ワークの搬送装置に関し、特に本発明は帯状ワーク上へのマスクパターンの露光、レーザによる穴あけ加工や、配線のパターンマッチング検査等に使用される帯状ワークの搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記の帯状ワークの搬送装置においては、ロール状に巻かれた有機化合物のフィルム、テープ状の薄物金属等の連続ワーク(以下、総称して帯状ワーク)をリールから巻き出して搬送、停止し、帯状ワークの所定の位置に合わせて、所定の加工を行っている。
上記の加工は、具体的には露光やレーザ等による表面加工処理などが挙げられる。一般に、上記装置に用いられる帯状ワークの搬送は、帯状ワークに絶えずテンションが働くようにし、帯状ワーク搬送路に沿って案内ガイドを設けたりする方法や、搬送位置のずれ量を検知し、中間ローラによって正規の搬送経路に修正したりする方法により、帯状ワークの反りやうねりの矯正を行い、位置合わせ精度のある帯状ワーク搬送、正規搬送経路に沿った帯状ワーク搬送の確保を行っている。
【0003】
図3は上記した帯状ワークの搬送装置の従来例である(例えば、特許文献1参照。)。同図は搬送経路の一部を示した説明図であり、帯状ワークWがテープガイドGによって正規経路の搬送がなされる。なお、この図に示した以外にも、テープのうねりを抑え搬送位置精度を良くするため、テープ端面がテープガイドの隙間を通過するように、テープガイドに溝を設けたものや、ローラなどにより押し当て機構を組み合わせて、帯状ワークのうねりを押さえる機構などもあるが、基本的にはテープガイドを用いた搬送機構を基にしている。
【0004】
図4は、図3に示すようなテープガイドを設けずに、帯状ワークの軌道修正を、中間ガイドローラによって行う搬送装置の従来例である(例えば、特許文献2参照)。同図は帯状ワークの搬送経路の主要部を示した説明図であり、帯状ワークの搬送及び搬送経路修正する手順としては次に示す通りである。
(1)帯状ワークの搬送手順
搬送自体は、図4に示す搬送ローラR14及び押さえローラR14’によって行われ、テンションブレーキローラR11及び押さえローラR11’により、帯状ワークのテンションが保たれる。そしてエンコーダローラR13及び押さえローラR13’によって搬送の送り量を検出する。
【0005】
(2)帯状ワーク蛇行の修正手順
帯状ワークが搬送されている間、その搬送経路に関しては図4に示される発光素子及び受光素子等によるエッジセンサS1により絶えず監視されており、正規の搬送経路とのずれを検出する。そしてその検出されたずれ量をフィードバックし、同図の中間ガイドローラR12を次項(3)のように動作させて帯状ワークが正規の経路に搬送されるように軌道修正を行う。
【0006】
(3)中間ガイドローラの作動方法
中間ガイドローラの作動方法としては、▲1▼単純に帯状ワークの幅方向に中間ガイドローラを水平にスライドさせて、帯状ワークの搬送経路を修正する方法や、▲2▼帯状ワークのしわやよれを考慮した方法として、中間ガイドローラからステージ方向の適当な位置に回転中心を設け、その位置を原点として帯状ワークと垂直の向きに中間ガイドローラを揺動させて軌道修正を行う方法などがある。
【0007】
図3及び図4における機構は、異なる機構ではあるが主眼としている事は同じであり、共に帯状ワークを正規の搬送経路に従って、いかに搬送するかである。ただ、図3においては搬送軌道の修正手段を具えておらず、帯状ワークはガイドに従って正規な軌道で搬送されるものとし、図4においては軌道修正を繰り返すことによって正規な搬送軌道を実現しようとするものである。
また、図5に示すように、中間ガイドローラを揺動することによる、帯状ワークの姿勢制御も提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記における搬送機構において帯状ワークが正規な軌道で搬送されたとしても、例えばフォトマスクを用いたマスクパターン形成、レーザを用いた表面加工を連続に行った際に、必ず微小ではあっても加工位置のずれが生じる。そこで、ある繰り返しの加工工程や多層構造の積層工程において、前加工の段階で加工位置に微小なずれが生じている帯状ワークを正確に正規の経路で搬送し、次の加工に移っても、所望の位置への搬送が行われなくなり、正確な加工が不可能になってしまう。
【0009】
図3を基本とする機構においては、帯状ワークがずれることなくガイドに沿って搬送されるという考えではあるが、実際に搬送位置にずれが生じてしまった時にそれを修正する術を持っておらず、一度、搬送経路がずれてしまうと、そのずれが大きくなっていってしまう。また、図4におけるローラを用いた帯状ワーク搬送の軌道修正手段を具えた機構では、軌道の修正を絶えず行っているため大きな蛇行は発生しないが、ワークステージのごく近傍位置におけるずれ量は検出できず、帯状ワークが微小量でも帯状ワーク幅方向に対してたわんでいる場合、修正は不可能なものとなってしまう。
【0010】
また、以上に示したような従来の帯状ワークの搬送機構では、帯状ワークの幅方向の位置精度にはある程度の精度が期待できるものの、帯状ワーク流れ方向の精度に関してはエンコーダローラの分解能及び搬送ローラ、エンコーダローラ等のローラと帯状ワークとのすべりの影響が大きくなり、精度のある位置あわせが困難となってしまう。
【0011】
図4における機構において、帯状ワークの搬送軌道を修正する術は具えているものの、帯状ワークの蛇行を判断するための帯状ワーク位置検出ユニットが、ワークステージの手前側にしか配していなく、その上、帯状ワークの搬送機構(搬送ローラ)及び帯状ワークにバックテンションを与える機構(バックテンションローラ)が固定となっているために、ワークステージから見て、帯状ワーク巻き出し側に生じた蛇行のみの修正が可能で、帯状ワークを逆方向に搬送することも、ワークステージから見て帯状ワーク巻き取り側に生じた蛇行を修正することも出来ない。本発明は、上記問題点を解決する帯状ワークの搬送装置を提供するものである。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−57192号公報
【特許文献2】
特開平11−334953号公報
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
複数のアライメントマークのついたスプロケットホールの無い帯状ワークの搬送装置において、
該帯状ワークの搬送装置は、
巻き出し側段差ローラと、バンクテンションローラと、送りローラと、巻取り側段差ローラと、前記帯状ワークの長手方向の微小位置合わせ機構とを有する帯状ワーク搬送部と、
前記帯状ワークを吸着・保持するワークステージと、
前記ワークステージ上に設けられ、前記帯状マークのアライメントマークを読み取るアライメントカメラを有する帯状ワーク姿勢位置認識部と、
前記ワークステージ上にて、前記帯状ワークに対して検査あるいは加工を行う検査・加工部と、
を具備し、
前記帯状ワーク搬送部には、さらに、巻き出し側段差ローラと前記バックテンションローラの間、及び巻き取り側段差ローラと前記送りローラの間に、前記送りローラ及び前記バックテンションローラにより、前記帯状ワークを把持しない状態で、前記帯状ワークの幅方向及び角度の修正を行う2つの中間ガイドローラとを有し、
該帯状ワーク搬送装置には、さらに、前記ワーク姿勢位置認識部で得られた帯状ワーク姿勢位置情報に基づき、前記中間ガイドローラを平行移動させて前記帯状ワークの幅方向及び角度の修正を行う中間ガイドローラ制御手段を有していること、
を特徴とする帯状ワークの搬送装置である。
【0014】
請求項2に記載の発明は、
前記帯状ワークの搬送装置において、
前記巻き出し側段差ローラに前記帯状ワークを送り出すリール巻き出し部から、前記巻取り側段差ローラから送られる前記帯状ワークを巻き取るリール巻き取り部にかけて、前記帯状ワークの搬送方向に関して対称性のある構造となっていることを特徴とする請求項1に記載の帯状ワークの搬送装置である。
【0015】
請求項3に記載の発明は、
前記帯状ワーク姿勢位置情報情報により、前記ワークステージ上の前記帯状ワーク位置のずれ量が平均的になるように配分し、位置合わせの誤差が最小となるように前記帯状ワークの位置合わせを行う制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の帯状ワークの搬送装置である。
【0016】
<作用>
(1)図5に示すような従来の装置における中間ガイドローラの揺動方法とは異なる方法を用い、さらに図4に示すようにバックテンションローラとエンコーダローラの間のみに中間ガイドローラを設けるのではなく、図1に示すようにステージ部から見て帯状ワーク巻き出し側と巻き取り側の2ヶ所に中間ガイドローラを設けることにより、従来の軌道修正機構よりも多様性のある搬送軌道修正が行え、帯状ワーク幅方向,長手方向の位置,及び姿勢角度の修正が可能になる。
(2)上記(1)の構造を有するのに加え、帯状ワークの搬送ローラ及び帯状ワークに張力を与えるバックテンションローラの制御を多様性のあるものにする事によって、帯状ワークの巻き取り側、巻き出し側とで帯状ワーク搬送方向に対し対称性のある構成として、搬送方向を問わない搬送、及び正確な位置合わせが可能となる。すなわち、帯状ワークの搬送方向を問わないので、搬送方向を問わない加工が可能となる。
(3)上記(1)の帯状ワークの位置修正において、正確な位置合わせをするために、アライメント情報のフィードバックを行う。その方法として、ワークの所望位置と実際のワーク位置とのアライメントマークのずれ量が、平均的になるように帯状ワークの位置合わせを行うことにより、位置精度の高い搬送が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。説明において帯状ワークの搬送機構及び位置合わせについて行うが、本発明の機構は前記したように種々の搬送装置に適応することができる。図1は本発明の帯状ワークの搬送装置の構成を示す説明図である。帯状ワークWは、スペーサテープSTと重ね合わせて巻き出しリール1にリール状に巻かれていて、巻き出しリール1から帯状ワークWが引き出されるとき、スペーサテープSTは、スペーサテープ巻取りリール1’により巻き取られる。巻き出しリール1から出された帯状ワークWは、段差ローラDR1を介して適当な一定のテンションがかかるように搬送される。
【0018】
段差ローラDR1を介して送られてきた帯状ワークWは、帯状ワークWの位置の補正を行うための中間ガイドローラR1によって帯状ワークの搬送経路がワークステージWSに平行になるように方向転換される。そしてバックテンションローラR2及び押さえローラR2’により把持され、ワークステージ上を通過し、送りローラR3及び押さえローラR3’によって送り方向に帯状ワークWが搬送される。なお、ここで押さえローラR2’にはエンコーダが取り付けられていて帯状ワークWの送り量を検出する。
【0019】
さらに送られた帯状ワークWは、位置の補正を行うための中間ガイドローラR4によって搬送方向が転換される。そして段差ローラDR2によって一定のテンションを確保しつつ、スペーサテープ巻き出しリール2’から巻き出されたスペーサテープSTと重ね合わされて、巻き取りリール2に巻き取られる。
【0020】
次に、帯状ワークの位置合わせ機構について、前記した内容を踏まえて詳しく説明を行う。
段差ローラDR1及びDR2によってテンションが保たれて搬送されている帯状ワークWは、前記したエンコーダローラR2’により送り量を検知し、目標となる送り量に達するまで、送りローラR3及び押さえローラR3’により帯状ワークWの搬送を行う(バックテンションローラR2及び押さえローラR2’により、帯状ワークWに一定のテンションがかかるように押さえてある)。送り量が目標に達した時点で、バックテンションローラR2及び送りローラR3の押さえローラR2’、R3’を解除し帯状ワークWのテンションを解除する。ただし、帯状ワークWが段差ローラDR1、DR2の作用によって自由に動かないように段差ローラDR2を固定する。
【0021】
ここで、ワークステージ上に備えたアライメントカメラCにより、帯状ワークWに設けられたアライメントマーク(例えば、加工面の対角線上の2点や、各角部の4点など)を読み取り、目標位置とのずれ量を算出する。このずれ量を算出する際に、特定の点を用いて位置合わせをするのではなく、各アライメントマークのずれ量を用いて、目標とする位置情報とのずれがどの点においても平均的になるようにする。この方法により位置合わせ精度が良いものとなる。すなわち、位置合わせの誤差が最小となるのである。
【0022】
そして得られた各点のアライメントマークのずれ量より帯状ワークWの位置合わせを行うのであるが、その詳細については後述する。ただしこの位置合わせ機構においては帯状ワークWの流れ方向には位置合わせの術を持っていないため、幅方向と角度の位置合わせを行い、再度送りローラR3及びバックテンションローラR2の押さえローラR3’、R2’を作動させ帯状ワークWを把持する。そしてワークステージ上に備えたアライメントカメラCによりアライメントマークを読み取りながら、送りローラR3及びバックテンションローラR2により帯状ワークWの流れ方向の位置合わせを行う。これにより、帯状ワークWの流れ方向、幅方向、角度の姿勢位置の位置合わせが精度良く行われる。
【0023】
ここで、送りローラR3及びバックテンションローラR2で帯状ワークWを把持したまま、ワークステージWSで帯状ワークWを吸着し、所定の加工あるいは検査を行う工程、加工あるいは検査が終わった後に吸着を解除し、次の加工面への加工あるいは次の検査を行うべく目標値をもとに帯状ワークWの搬送を行う工程、の各工程が順次行われていく。
【0024】
帯状ワークWの位置合わせ機構について説明を行う。図2は中間ガイドローラR1,R4の構成及びその動作の説明する説明図である。
帯状ワークWの搬送中において同図(b)に示すように帯状ワークWの長手方向に対して傾きを持って所望の加工位置があるとする(この情報はワークステージ上に設けられたアライメントカメラ等によりアライメント情報を読み取って得られる)。そしてそのずれ量をもとに帯状ワークWの姿勢を変えるのであるが、その機構については同図(a)の機構による。
【0025】
図2(a)において、中間ガイドローラは帯状ワークWの搬送方向に平行な面でその幅方向の位置が移動できるようになっている。ここでその手法としては、ステッピングモータ等の回転角制御のできるモータ及び、これにボールねじ、リニアガイドを用いた精密平行移動可能な機構である。この機構を帯状ワークWの巻き出し側段差ローラDR1とバックテンションローラR2の中間及び、巻き取り側段差ローラDR2と送りローラR3の中間の2ヶ所に設けることにより帯状ワークWの幅方向の位置合わせはもちろん、2つのローラの幅方向移動量を変える事によって角度合わせも可能となる。これは、段差ローラを用いて帯状ワークにテンションを与える機構としたために可能となるもので、帯状ワークをローラ等でしっかりと固定してテンションを与える機構では不可能な位置合わせ機構である。
【0026】
実際の動作フローの例として、帯状ワークがワークの流れ方向に対し左側にある角度を持ち、さらに帯状ワークの幅方向の搬送位置の中心自体も左にずれて搬送が行われたとすると仮定をして、その修正手順を図6を参照して以下に説明する。
【0027】
まず、一定量の搬送が行われ(STEP1,STEP2)ステージのほぼ真上に帯状ワークの所定の加工位置が来たとし(STEP3)、そこで複数点のアライメントマークを読取り、帯状ワークの流れ方向に対する傾き角を求め(STEP4)、この角度と中間ガイドローラの位置関係より帯状ワークの角度補正に要する2つの中間ガイドローラの幅方向の変位量を算出する(STEP5)。ただし、ここで2つの中間ガイドローラの変位量は等しくなるようにする。次に、送りローラおよびバックテンションローラの把持を解除する(STEP6)。そして、上流側の中間ガイドローラは下流側から見て右側に、下流側中間ガイドローラは左側ににそれぞれスライドさせるように算出された変位量だけ中間ガイドローラを移動し(STEP7)、帯状ワークの加工位置とステージが平行になるようにセットする(STEP8)。
【0028】
次に帯状ワーク幅方向の位置合わせを行うために、再度アライメントマークを読取り(STEP9)、ステージ中心と、複数アライメントマークから求めた加工位置中心との幅方向のずれ量を求め(STEP10)、それぞれの中間ガイドローラを求めたずれ量の分だけ右方向に移動する(STEP11)。
【0029】
最後に、帯状ワーク流れ方向の位置合わせを行うためにもう一度アライメントマークを読取り(STEP12)、ステージ中心と、複数アライメントマークから求めた加工位置中心との流れ方向のずれ量を求める(STEP13)。次に、帯状ワークを送りローラ、バックテンションローラにより再び把持し(STEP14)、エンコーダの信号により送りローラを用いてずれ量の分だけ流れ方向の微小位置補正を行う(STEP15)。そして、帯状ワークの加工(あるいは、検査)を行い(STEP16)、STEP1へ戻り、帯状ワークの次の所定部位に対して、同様の工程を繰り返す。
【0030】
上記の機構により図2(b)に示すように帯状ワークWの長手方向に対して傾きを持って所望の加工位置がある場合にも、ワークステージWSの中心に合わせて、所望の加工位置に合わせることができる。ただ、実際には同図(b)を見て上下方向に誤差が生じるので、その位置合わせに関しては前記したように、送りローラR3及びバックテンションローラR2の押さえローラR3’、R2’により帯状ワークWを把持して微少量の送りを行い正確な位置合わせを行う。
【0031】
以上の位置合わせ機構を行うためには、帯状ワークWの搬送方向は一方向に限定しては不可能で、そのため本発明は帯状ワークWの搬送方向に関して対称的な機構となっている。実際に要点となるのは、▲1▼送りローラR3及びバックテンションローラR2は互いにトルクモータ等を用いて搬送方向によってトルク及びその方向、また押さえローラR2’、R3’の押し付け力を制御できるようにすること。▲2▼エンコーダを送りローラR3及びバックテンションローラR2の押さえローラR3’、R2’に取り付け、搬送方向に応じてエンコーダの信号を使い分ける。▲3▼図2に示す帯状ワークWの位置合わせ機構を作動させる際は、帯状ワークWが自由に動かないようにするために、帯状ワークWの上流側の段差ローラ(DR1又はDR2)を固定するのであるが、これも搬送方向に応じて段差ローラの固定ができるようにする。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)帯状ワークにテンションは基本的に段差ローラの荷重によるもののみであり、搬送に用いるローラも送りローラとバックテンショローラのみであり、さらに帯状ワークに位置合わせを行うのも、ステージの移動ではなく帯状ワークを所望の位置に移動させるので装置を大型化しないで済む。
(2)帯状ワークの位置合わせの際に、従来のような正確に平行搬送されて、そのアライメント情報をもとに、比較的大型のワークステージや加工部が所望の位置に移動するのではなく、操作しやすい帯状ワークのほうを所望の位置に移動させるので、ワークステージの移動などは必要なく、より精度のある位置合わせが行える。
(3)搬送方向を問わない機構であるので、加工のために帯状ワークの巻き替えが不必要になり、作業時間の短縮になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する帯状ワークの搬送装置の構成を示す説明図である。
【図2】中間ガイドローラの構成及びその動作の説明図である。
【図3】従来装置における帯状ワークの搬送方法を示す説明図である。
【図4】従来装置における帯状ワークの蛇行修正の説明図である。
【図5】従来装置の中間ガイドローラの構成の説明図である。
【図6】本発明の帯状ワークの搬送装置のフロー図である。
【符号の説明】
R1…中間ガイドローラ
R2…バックテンションローラ
R2’…押さえローラ(エンコーダ)
R3…送りローラ
R3’…押さえローラ
R4…中間ガイドローラ
DR1…段差ローラ(下流側)
DR2…段差ローラ(上流側)
R11…テンションブレーキローラ
R11’…押さえローラ
R12…中間ガイドローラ
R13…エンコーダローラ
R13’…押さえローラ
R14…搬送ローラ
R14’…押さえローラ
R15…ガイドローラ
S1…エッジセンサ

Claims (3)

  1. 複数のアライメントマークのついたスプロケットホールの無い帯状ワークの搬送装置において、
    該帯状ワークの搬送装置は、
    巻き出し側段差ローラと、バンクテンションローラと、送りローラと、巻取り側段差ローラと、前記帯状ワークの長手方向の微小位置合わせ機構とを有する帯状ワーク搬送部と、
    前記帯状ワークを吸着・保持するワークステージと、
    前記ワークステージ上に設けられ、前記帯状マークのアライメントマークを読み取るアライメントカメラを有する帯状ワーク姿勢位置認識部と、
    前記ワークステージ上にて、前記帯状ワークに対して検査あるいは加工を行う検査・加工部と、
    を具備し、
    前記帯状ワーク搬送部には、さらに、巻き出し側段差ローラと前記バックテンションローラの間、及び巻き取り側段差ローラと前記送りローラの間に、前記送りローラ及び前記バックテンションローラにより前記帯状ワークを把持しない状態で、前記帯状ワークの幅方向及び角度の修正を行う2つの中間ガイドローラとを有し、
    該帯状ワーク搬送装置には、さらに、前記ワーク姿勢位置認識部で得られた帯状ワーク姿勢位置情報に基づき、前記中間ガイドローラを平行移動させて前記帯状ワークの幅方向及び角度の修正を行う中間ガイドローラ制御手段を有していること、
    を特徴とする帯状ワークの搬送装置。
  2. 前記帯状ワークの搬送装置において、
    前記巻き出し側段差ローラに前記帯状ワークを送り出すリール巻き出し部から、前記巻取り側段差ローラから送られる前記帯状ワークを巻き取るリール巻き取り部にかけて、前記帯状ワークの搬送方向に関して対称性のある構造となっていることを特徴とする請求項1に記載の帯状ワークの搬送装置。
  3. 前記帯状ワーク姿勢位置情報情報により、前記ワークステージ上の前記帯状ワーク位置のずれ量が平均的になるように配分し、位置合わせの誤差が最小となるように前記帯状ワークの位置合わせを行う制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の帯状ワークの搬送装置。
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