JP2004350449A - ステータおよび絶縁ボビン - Google Patents

ステータおよび絶縁ボビン Download PDF

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Abstract

【課題】ステータにおける平角線の占積率拡大を図る。
【解決手段】ステータの絶縁ボビン20は、ステータのティース部と平角線50を絶縁するティース絶縁部と、ティース絶縁部の端部からヨークの内面に沿って延出する延出部22を備え、延出部22のステータ軸方向における一方に、平角線50を延出部22の外方からティース絶縁部の周方向に対して斜めに案内するガイド溝24が設けられている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動機や発電機等の回転電機に用いられるステータとステータ用の絶縁ボビンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ステータの巻線には、断面円形のいわゆる丸線からなる巻線と、断面が略長方形のいわゆる平角線からなる巻線がある。
丸線は密接して巻回しても丸線間に隙間が生じるので占積率が低いのに対して、平角線は、隙間なく整列させることで占積率を高めることができ有利である。ここで、占積率とは、スロット断面積に対するコイル線占有面積の比であり、占積率の増大により回転電機の性能向上を図ることができる。
平角線を巻回してなる巻線は、例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−245092号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、占積率を大きくできて有利な平角線ではあるが、平角線には曲げ易い方向と曲げ難い方向があり、平角線を厚み方向に曲げるいわゆるフラットワイズ曲げは曲げ易いが、平角線を幅方向に曲げるいわゆるエッジワイズ曲げは曲げ難い。この曲げ特性を有するが故に、平角線を絶縁ボビンに導入する際に問題が生じることがある。
【0005】
図17は、従来の絶縁ボビンにおける平角線導入部と、導入された平角線の巻き始め部分を示す図であり、絶縁ボビン100は、矩形筒状をなすティース絶縁部101の両端に延出部102,103が設けられるとともに、一方の延出部102の外側に導入サポート部104が設けられて構成されている。
いま、平角線110の厚み方向をティース絶縁部101の水平側面101aの面方向に対して直交する姿勢にして、平角線110を絶縁ボビン100の軸方向外側から導入し、導入サポート部104の溝104aおよび延出部102の溝102aに通してティース絶縁部101の垂直側面101bに巻き付ける場合には、延出部102の溝102aにおいて直角曲げをしなければならない。
この場合に、図17に示すように、平角線110を溝102aにおいてフラットワイズ曲げで対処しようとすると、平角線110の屈曲部に捻れが発生し、膨らんだ屈曲部が2層目以降の上層の巻線と干渉してしまう。
一方、この図に示すように屈曲部との干渉を避けて上層の巻線を行うと、図18に示すように、巻線が存在しない大きな空間(隙間)105が生じてしまい、占積率が低下するという不具合が生じる。
【0006】
一方、平角線110を溝102aにおいてエッジワイズ曲げで対処しようとすると、一般的な巻線機では対応できず、特殊な構造の巻線機が必要になり、コストアップになる。また、エッジワイズ曲げにすると、屈曲部の曲率半径が小さくなるため巻線の絶縁層が損傷する虞も出てくる。
そこで、この発明は、平角線を絶縁ボビンにスムーズに導入することができ、平角線の占積率を高めることができるステータおよび絶縁ボビンを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、ステータ(例えば、後述する実施の形態におけるステータ1)の円環状のヨーク(例えば、後述する実施の形態におけるヨーク1a)から延出するティース(例えば、後述する実施の形態におけるティース部12)に装着されて平角線(例えば、後述する実施の形態における平角線50)が巻回される絶縁ボビン(例えば、後述する実施の形態における絶縁ボビン20)において、前記ステータのティースと前記平角線を絶縁するティース絶縁部(例えば、後述する実施の形態におけるティース絶縁部21)と、該ティース絶縁部の端部から前記ヨークの内面に沿って延出する延出部(例えば、後述する実施の形態における22)とを備え、前記延出部のステータ軸方向における一方に、前記平角線を該延出部の外方からティース絶縁部の周方向に対して斜めに案内するガイド溝(例えば、後述する実施の形態におけるガイド溝24)が設けられていることを特徴とする。
このように構成することにより、平角線を絶縁ボビンの延出部の外方から斜めに挿入することができるので、平角線をエッジワイズ曲げしないで、平角線の1ターン目をティース絶縁部にスムーズに巻回することができる。
また、平角線をティース絶縁部21に導入する部分で平角線を捻ったり無理に曲げたりするのを防止することができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記ガイド溝のティース絶縁部の周方向に対する傾斜角度は次式で表される角度θ以上に設定されていることを特徴とする。
θ=tan−1(平角線の幅寸法/ティース絶縁部の幅寸法)
このように構成することにより、1層目の巻き始めが湾曲或いは屈曲等により膨らむことがないので、平角線の2層目をティース絶縁部に巻き始めるときに1層目の巻き始めの部分に干渉して巻き太りするのを防止することができる。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記ガイド溝の底面は、該ガイド溝の長手方向に沿って前記ティース絶縁部へ接近するにしたがって前記ステータ軸方向の内方に傾斜する傾斜面で構成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、平角線の導入方向の自由度が広がる。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の発明において、前記ガイド溝の底面は、該ガイド溝の幅方向に沿って前記ティース絶縁部へ接近するにしたがって前記ステータ軸方向の内方に傾斜する傾斜面で構成されており、前記ガイド溝の底面と前記ティース絶縁部の側面(例えば、後述する実施の形態における側面21a)が段差なく連続的に繋がっていることを特徴とする。
このように構成することにより、平角線の導入方向の自由度がさらに広がる。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記延出部の内面(例えば、後述する実施の形態における内面22a)と前記ガイド溝における外側の側面(例えば、後述する実施の形態における側面24b)との交点(例えば、後述する実施の形態における交点P)が、前記平角線が最初に屈曲せしめられる前記ティース絶縁部の側面(例えば、後述する実施の形態における側面21b)よりも、前記平角線の厚み分以上外側に位置せしめられていることを特徴とする。
このように構成することにより、ティース絶縁部に平角線の1ターン目を巻回する際に、延出部の内面との間に隙間をあけずに、内面に密接して巻回することができる。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記ガイド溝を介して導入され前記ティース絶縁部に巻回された1層目の平角線と2層目の平角線との交線の最上位点(例えば、後述する実施の形態におけるA点)の高さが、ティース絶縁部の側面(例えば、後述する実施の形態における側面21a)から、平角線の厚みの1.5倍以下に設定されていることを特徴とする。
このように構成することにより、2層目の平角線が1層目の平角線をスムーズに乗り越えることができる。
【0013】
請求項7に係る発明は、円環状のヨーク(例えば、後述する実施の形態におけるヨーク1a)に円周方向所定間隔毎にティース(例えば、後述する実施の形態におけるティース部12)が設けられ、各ティースに前記請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の絶縁ボビン(例えば、後述する実施の形態における絶縁ボビン20)が装着され、前記絶縁ボビンに平角線(例えば、後述する実施の形態における平角線50)が巻回されていることを特徴とするステータ(例えば、後述する実施の形態におけるステータ1)である。
このように構成することにより、平角線の占積率が極めて高いステータを得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係るステータおよび絶縁ボビンの実施の形態を図1から図16の図面を参照して説明する。
〔第1の実施の形態〕
初めに、この発明に係るステータおよび絶縁ボビンの第1の実施の形態を図1から図7の図面を参照して説明する。
図1に示すように、ステータ1は、複数のステータモジュール2を円環状に連結して構成されており、電動機や発電機等の回転電機に用いられる。
各ステータモジュール2は、ヨーク部11とティース部(ティース)12からなるステータコア10と、ステータコア10のティース部12に装着された絶縁ボビン20と、絶縁ボビン20に巻回された平角線50を備えている。
【0015】
各ステータコア10のヨーク部11同士は連結されてステータ1における円環状のヨーク1aを形成する。このヨーク部11同士の連結を容易にするために、ヨーク部11の周方向一端面には係合凸部11aが設けられ、他端面には係合凸部11aに嵌合する係合凹部11bが設けられている。
ティース部12は断面略矩形をなし、ヨーク部11の中央から径方向の中心方向に向かって延出しており、ティース部12の先端にはヨーク部11の周方向に延出する延出部13が設けられている。
【0016】
図2〜図4に示すように、絶縁ボビン20は、矩形筒状をなすティース絶縁部21と、ティース絶縁部21の軸方向両端部からヨーク部11の内面に沿って延出する延出部22,23を備えている。ティース絶縁部21はティース部12の側面を取り囲むように配置され、延出部22はステータコア10の延出部13の内面に沿って配置され、延出部23はヨーク部11の内周面に沿って配置される。
【0017】
延出部22におけるステータ1の軸方向の一方側には、平角線導入用のガイド溝24が設けられており、平角線50は延出部22の外方からガイド溝24を通ってティース絶縁部21に導入され、ティース絶縁部21の側面に巻回されている。なお、平角線50は、図6に示すように、ティース絶縁部21におけるステータ1の軸方向の前記一方側の側面21aから1ターン目が巻き始められ、ティース絶縁部21におけるステータ1の周方向一方側の側面21bへと巻き付けられている。つまり、平角線50はこの側面21bにおいて最初に屈曲せしめられる。
【0018】
図5および図6の図面を参照してガイド溝24について詳述すると、ガイド溝24の底面24aは、ティース絶縁部21の側面21aと面一に形成されていて、底面24aの幅寸法は平角線50の幅寸法Wより若干大きく設定されている。ガイド溝24の長手方向は、ティース絶縁部21の周方向(換言すると、延出部22の内面22aの面方向)に対して斜めに傾斜しており、その傾斜角度は次式で表される角度θ以上で、且つ、30度以下に設定されている。
θ=tan−1(平角線の幅寸法W/ティース絶縁部の幅寸法L)
前記傾斜角度をこのような範囲に設定した理由は、前記傾斜角度をθよりも小さくすると、ティース絶縁部21に平角線50の2ターン目を巻回するときに、平角線50の1ターン目の巻き始め前の部分が邪魔になるからであり、前記傾斜角度を30度よりも大きくすると、ティース絶縁部21への巻き始めに生じる屈曲部の膨らみが大きくなって、平角線50の2層目以降の巻回に支障を来すからである。
【0019】
さらに、図6に示すように、延出部22の内面22aとガイド溝24における外側の側面24bとの交点Pが、平角線50が最初に屈曲せしめられるティース絶縁部21の側面21bよりも、平角線50の厚み寸法Dだけ(若しくはそれ以上)外側に位置するように設定されている。このようにすることにより、ティース絶縁部21に平角線50の1ターン目を巻回する際に、延出部22の内面22aとの間に隙間をあけずに、内面22aに密接して巻回することができ、占積率を高めることができる。
図7は比較例を示す図であり、この図に示すように、延出部22の内面22aとガイド溝24における外側の側面24bとの交点P’を、前記交点Pよりも中心側に位置させると、平角線50の1ターン目をティース絶縁部21の側面21bに沿って巻き始めるときに、平角線50と延出部22の内面22aとの間に隙間があいてしまい、占積率が低下する。
【0020】
このように構成された絶縁ボビン20においては、平角線50の底面をティース絶縁部21の側面21aと面一にして、該平角線50を絶縁ボビン20の延出部22の外方から斜めに挿入することができるので、平角線50をエッジワイズ曲げしないで、平角線50の1ターン目をティース絶縁部21の側面21a,21bにスムーズに巻回することができる。したがって、簡易な巻線機での巻線作業が可能になる。
また、平角線50の1ターン目をスムーズにティース絶縁部21の側面21a,21bに巻回することができるので、従来のように平角線50をティース絶縁部21に導入する部分で平角線50を捻ったり無理に曲げたりする必要がなく、平角線50の表面に形成されている絶縁層にダメージを与えることもない。
【0021】
また、平角線50のティース絶縁部21への導入部分および1ターン目で平角線50に無理な屈曲部がないので、この導入部分および1ターン目が平角線50の2層目を巻回するときに該2層目と干渉することがなく、図3に示すように、平角線50の3層目以上においても下層が上層に干渉することがない。これにより、占積率を向上させることができる。
したがって、この絶縁ボビン20を備えたステータ1においては、平角線50の占積率を極めて高くすることができる。
【0022】
〔第2の実施の形態〕
次に、この発明に係るステータおよび絶縁ボビンの第2の実施の形態を図8および図9の図面を参照して説明する。なお、図8は絶縁ボビン20の半分を示す斜視図であり、図9は第1の実施の形態における図4に対応する図である。
第2の実施の形態のステータ1および絶縁ボビン20が第1の実施の形態のものと相違する点は、絶縁ボビン20におけるガイド溝24の底面24aが、ガイド溝24の長手方向に沿ってティース絶縁部21へ接近するにしたがってステータ1の軸方向の内方に傾斜する傾斜面で構成されている点だけである。その他の構成については第1の実施の形態のものと同じであるので、同一態様部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0023】
つまり、ガイド溝24の底面24aはティース絶縁部21の側面21aに対して面一でも平行面でもなく、ガイド溝24の始端側(ティース絶縁部21の側面21bから遠い側)の底面24aは終端側(ティース絶縁部21の側面21bに近い側)の底面24aよりもステータ1の軸方向の外方に位置している。換言すると、ティース絶縁部21の側面21aを基準面とすると、ガイド溝24の始端側の底面24aは終端側の底面24aよりも基準面(側面21a)からの高さを高くされている。
このようにすると、平角線50の導入方向の自由度が広がり、その結果、絶縁ボビン20の設計自由度が大きくなる。
【0024】
なお、このようにガイド溝24の底面24aを、ガイド溝24の長手方向に沿ってティース絶縁部21へ接近するにしたがってステータ1の軸方向の内方に傾斜する傾斜面で構成すると、延出部22の内面に沿って2層目の平角線50を巻回するときに1層目の平角線50を乗り越えさせる必要が生じる。このときの乗り越え高さは、延出部22の内面に沿って巻回される1層目の平角線50と2層目の平角線50との交線(図2を援用するとA点からB点)の最上位点(すなわちこの実施の形態ではA点)における前記基準面(側面21a)からの高さとなる。
【0025】
この乗り越え高さが余りに大きいと、2層目の平角線50が1層目の平角線50をスムーズに乗り越えることができず、巻乱れの原因になる。
この2層目の乗り越えについては、A点における前記基準面(側面21a)からの高さを平角線50の厚みDの1.5倍以下に抑えると、2層目の平角線50はスムーズに1層目の平角線50を乗り越えることができ、巻乱れが生じないことが判明した。そこで、図9において実線で示すように、前記交線の最上位点(A点)における前記基準面(側面21a)からの高さを平角線50の厚みDの1.5倍以下に抑えるように底面24aの傾斜角度を設定するのが好ましい。
【0026】
〔第3の実施の形態〕
次に、この発明に係るステータおよび絶縁ボビンの第3の実施の形態を図10〜図14の図面を参照して説明する。
第3の実施の形態のステータ1および絶縁ボビン20が第1の実施の形態のものと相違する点は、図10および図11に示すように、絶縁ボビン20におけるガイド溝24の底面24aが、ガイド溝24の長手方向に沿ってティース絶縁部21へ接近するにしたがってステータ1の軸方向の内方に傾斜するとともに、ガイド溝24の幅方向に沿ってティース絶縁部21へ接近するにしたがってステータ1の軸方向の内方に傾斜する傾斜面で構成されており、且つ、ガイド溝24の底面24aとティース絶縁部21の側面21aが段差なく連続的に繋がっている点だけである。
その他の構成については第1の実施の形態のものと同じであるので、同一態様部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0027】
第2の実施の形態で説明したように、絶縁ボビン20におけるガイド溝24の底面24aを、ガイド溝24の長手方向に沿ってティース絶縁部21へ接近するにしたがってステータ1の軸方向の内方に傾斜させる場合には、延出部22の内面に沿って巻回される1層目の平角線50と2層目の平角線50との交線の最上位点(A点)における前記基準面(側面21a)からの高さを、平角線50の厚みDの1.5倍以下に抑えるのが好ましい。
しかしながら、この条件を満足させようとすると、図9において二点鎖線で示すようにはガイド溝24の底面24aの傾斜角度を大きくすることができず、絶縁ボビン20の設計自由度を狭めることとなる。
【0028】
そこで、第3の実施の形態では、さらに、ガイド溝24の底面24aを、ガイド溝24の幅方向に沿ってティース絶縁部21へ接近するにしたがってステータ1の軸方向の内方に傾斜させることによって(換言すると、底面24aの前記基準面(側面21a)からの高さを、ガイド溝24の幅方向に沿ってティース絶縁部21へ接近するにしたがって低くすることによって)、ガイド溝24の長手方向に沿ってティース絶縁部21へ接近するにしたがってステータ1の軸方向の内方に傾斜する傾斜角度を大きくしたときにも、前記交線の最上位点(A点)における前記基準面(側面21a)からの高さを、平角線50の厚みDの1.5倍以下に抑えることができるようにした。
【0029】
図12は、第3の実施の形態の絶縁ボビン20のより現実的な具体例を示す図であり、絶縁ボビン20に平角線50の巻線を完了した状態を示しており、図13は図12のXIII−XIII断面図、図14は図13の要部拡大断面図である。この具体例では、絶縁ボビン20に平角線50を巻回した後に、平角線50の導入部分(ガイド溝24に通されていた部分)を延出部22の外側に曲げて絶縁ボビン20のサポート部25に係止させており、平角線50の終端部分を延出部23の外側に曲げて絶縁ボビン20のサポート部26に係止させている。
【0030】
なお、図15および図16に示すように、平角線50の巻終わり側に、平角線50を絶縁ボビン20の外方に案内するガイド溝27を設けてもよい。図15は巻き始め側のガイド溝24を延出部22に設け、巻終わり側のガイド溝27を延出部23に設けた例であり、図16は巻き始め側のガイド溝24と巻終わり側のガイド溝27を同じ延出部22に設けた例である。
【0031】
【発明の効果】
以上説明するように、請求項1に係る発明によれば、平角線を絶縁ボビンの延出部の外方から斜めに挿入することができるので、平角線をエッジワイズ曲げしないで、平角線の1ターン目をティース絶縁部にスムーズに巻回することができ、簡易な巻線機での巻線作業が可能になる。また、平角線をティース絶縁部21に導入する部分で平角線を捻ったり無理に曲げたりするのを防止することができるので、平角線の表面に形成されている絶縁層にダメージを与えることがない。
【0032】
請求項2に係る発明によれば、1層目の巻き始めが湾曲或いは屈曲等により膨らむことがないので、平角線の2層目をティース絶縁部に巻き始めるときに1層目の巻き始めの部分に干渉して巻き太りするのを防止することができる。
請求項3に係る発明によれば、平角線の導入方向の自由度が広がるので、絶縁ボビンの設計自由度が大きくなる。
請求項4に係る発明によれば、平角線の導入方向の自由度がさらに広がるので、絶縁ボビンの設計自由度がさらに大きくなる。
【0033】
請求項5に係る発明によれば、ティース絶縁部に平角線の1ターン目を巻回する際に、延出部の内面との間に隙間をあけずに、内面に密接して巻回することができ、占積率を高めることができる。
請求項6に係る発明によれば、2層目の平角線が1層目の平角線をスムーズに乗り越えることができ、巻乱れの発生を防止することができる。
請求項7に係る発明によれば、平角線の占積率が極めて高いステータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るステータの第1の実施の形態における全体断面図である。
【図2】前記第1の実施の形態のステータに用いられる絶縁ボビンに平角線を巻線した状態を示す正面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】図2のIV−IV断面図である。
【図5】ガイド溝のティース絶縁部に対する最小角度を説明するための図である。
【図6】ガイド溝の外側側面と延出部内面との交点の位置を説明するための図である。
【図7】比較例におけるガイド溝の外側側面と延出部内面との交点の位置を説明するための図である。
【図8】この発明に係る絶縁ボビンの第2の実施の形態における斜視図である。
【図9】前記第2の実施の形態における絶縁ボビンの図4に対応する断面図である。
【図10】この発明に係る絶縁ボビンの第3の実施の形態における斜視図である。
【図11】前記第3の実施の形態の絶縁ボビンの斜視図である。
【図12】前記第3の実施の形態の絶縁ボビンのより現実的な具体例を示す図であり、絶縁ボビンに平角線を巻線した状態を示す正面図である。
【図13】図12のXIII−XIII断面図である。
【図14】図13の要部拡大断面図である。
【図15】他の実施の形態における絶縁ボビンの正面図である。
【図16】別の実施の形態における絶縁ボビンの正面図である。
【図17】従来の絶縁ボビンにおける平角線の導入部および巻き始め部分を示す斜視図である。
【図18】従来の絶縁ボビンの側面図である。
【符号の説明】
1 ステータ
1a ヨーク
11 ヨーク部
12 ティース部(ティース)
20 絶縁ボビン
21 ティース絶縁部
21a 側面
21b 側面
22 延出部
22a 内面
24 ガイド溝
24a 底面
24b 側面
50 平角線

Claims (7)

  1. ステータの円環状のヨークから延出するティースに装着されて平角線が巻回される絶縁ボビンにおいて、
    前記ステータのティースと前記平角線を絶縁するティース絶縁部と、該ティース絶縁部の端部から前記ヨークの内面に沿って延出する延出部とを備え、前記延出部のステータ軸方向における一方に、前記平角線を該延出部の外方からティース絶縁部の周方向に対して斜めに案内するガイド溝が設けられていることを特徴とする絶縁ボビン。
  2. 前記ガイド溝のティース絶縁部の周方向に対する傾斜角度は次式で表される角度θ以上に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁ボビン。
    θ=tan−1(平角線の幅寸法/ティース絶縁部の幅寸法)
  3. 前記ガイド溝の底面は、該ガイド溝の長手方向に沿って前記ティース絶縁部へ接近するにしたがって前記ステータ軸方向の内方に傾斜する傾斜面で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の絶縁ボビン。
  4. 前記ガイド溝の底面は、該ガイド溝の幅方向に沿って前記ティース絶縁部へ接近するにしたがって前記ステータ軸方向の内方に傾斜する傾斜面で構成されており、前記ガイド溝の底面と前記ティース絶縁部の側面が段差なく連続的に繋がっていることを特徴とする請求項3に記載の絶縁ボビン。
  5. 前記延出部の内面と前記ガイド溝における外側の側面との交点が、前記平角線が最初に屈曲せしめられる前記ティース絶縁部の側面よりも、前記平角線の厚み分以上外側に位置せしめられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の絶縁ボビン。
  6. 前記ガイド溝を介して導入され前記ティース絶縁部に巻回された1層目の平角線と2層目の平角線との交線の最上位点の高さが、ティース絶縁部の側面から、平角線の厚みの1.5倍以下に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の絶縁ボビン。
  7. 円環状のヨークに円周方向所定間隔毎にティースが設けられ、各ティースに前記請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の絶縁ボビンが装着され、前記絶縁ボビンに平角線が巻回されていることを特徴とするステータ。
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