JP2004348547A - スタフデータ配信システム、スタフデータ配信方法およびバス運行管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】業務計画に沿った運転手によるバス運行を保証して第三者によるスタフデータの誤用等を有効に防止しつつも、バス運転手の手間を省き、バス事業所の人的、時間的負担を軽減することができるスタフデータ配信システムを提供すること。
【解決手段】スタフデータ配信システムは、車載器に入力されるスタフデータを利用してバスの運行管理をするシステムに用いられるスタフデータ配信システムであって、スタフデータのデータベースを保管するサーバシステムと、該バスを運転する運転手によって入力される情報に対して認証を行う認証手段と、を有し、サーバシステムは、データベースの中から認証手段によって認証された特定の情報に関連づけられたスタフデータを選択し、車載器に配信する構成にした。
【選択図】 図2
【解決手段】スタフデータ配信システムは、車載器に入力されるスタフデータを利用してバスの運行管理をするシステムに用いられるスタフデータ配信システムであって、スタフデータのデータベースを保管するサーバシステムと、該バスを運転する運転手によって入力される情報に対して認証を行う認証手段と、を有し、サーバシステムは、データベースの中から認証手段によって認証された特定の情報に関連づけられたスタフデータを選択し、車載器に配信する構成にした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、インターネット等の通信手段を用いて定期的な系統を運行するバス、例えば路線バスに不可欠な運行計画表の配信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、路線バスの運行は、どの停留所を何時に通過するかを示した一日分の運行計画表(以下、スタフデータという)に基づいてなされている。また、運行中の車内において次の停留所を音声もしくは映像で乗客に通知する車内ガイダンスも上記のスタフデータによって作成されている。
【0003】
従来、スタフデータは事業所において予めメモリカードに保存されてあり、バス運転手が業務開始前に該事業所でメモリカードを受け取る。そして該カードをバスの車載器に読み込ませることにより、スタフデータに基づく運行が可能となる。このようにメモリカードを手渡しすることにより、スタフデータの受け渡しの過誤を防ぎ、正規の運転手が正規の系統(路線、ルートのことをいう。以下同じ)をバス運行できるようにしている。また、メモリカードを事業所において運転手に直接手渡すことにより、メモリカード、より厳密にはスタフデータが運転手以外の第三者の手に渡り、誤用、悪用されることを有効に防止している。
【0004】
しかし上記のように毎回手渡しされる方式は、バス運転手にとって不便であった。特に事業所から離れた系統を運行するバス運転手にとっては煩に耐えないといった問題がある。しかも、バスは常に同一系統のみを運行するとは限らず、交通事情に応じて急遽別系統を運行することになったり、事業所へ回送されたりすることもある。この場合、予め想定される全てのメモリカードを所持しておき、終点にいる担当者や携帯電話からの指示に応じたスタフデータを車載器に読み込ませるといった作業を余儀なくされていた。そのため、各停留所へ担当者を配置すると言った人的負担や時間的負担がかかるだけでなく、円滑な運行に支障をきたしかねなかった。
【0005】
従来、バスの運行管理方式等に関し様々な提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。しかし、従来のどの提案も、上記問題を解決し運転手および事業所にかかる負担を有効に軽減するものではなかった。
【0006】
【特許文献1】特開2002−63692号公報
【0007】
【解決しようとする課題】
そこで上記事情に鑑み、本発明は、業務計画に沿ったバス運行を保証して第三者によるスタフデータの誤用等を有効に防止しつつも、バス運転手の手間を省き、バス事業所の人的、時間的負担を軽減することができるスタフデータ配信システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載のスタフデータ配信システムは、車載器に入力されるスタフデータを利用してバスの運行管理をするシステムに用いられるスタフデータ配信システムであって、スタフデータ配信システムであって、スタフデータのデータベースを保管するサーバシステムと、該バスを運転する運転手によって入力される情報に対して認証を行う認証手段と、を有し、サーバシステムは、データベースの中から認証手段によって認証された特定の情報に関連づけられたスタフデータを選択し、車載器に配信することを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、運転手は業務開始時に実際に事業所に赴き、一日分のスタフデータが保存されたメモリカードを受け取ることなく、スタフデータに従ってバス運行を開始することができる。しかも、スタフデータを配信するサーバシステムの処理は、認証が成功したときに限って行われることにより、業務計画に沿った運転手によるバス運行が保証されるとともに、第三者によるスタフデータの誤用等を有効に防止することができる。
【0010】
認証の精度を高めて、業務計画に沿った運転手によるバス運行の保証や第三者によるスタフデータの誤用等の防止をより確実なものとするためには、認証手段が、さらに車載器に割り振られた識別情報に対しても認証を行うように構成してもよい(請求項2)。
【0011】
より詳しくは、請求項3に記載のスタフデータ配信システムによれば、認証手段は、該運転手のバイオメトリクスデータ、所有物、知識の中の少なくとも一つについて認証を行う。ここで、バイオメトリクスデータとしては、運転手の指紋や声紋、顔の形状等が例示される。所有物としては各運転手に事業所から配布されるIDカード等が挙げられる。知識としては、予め事業所に届け出た(あるいは、事業所から割り振られた)パスワード等が挙げられる。
【0012】
本発明は、別の観点から以下のように定義することもできる。すなわち、請求項4に記載のスタフデータ配信システムは、車載器に入力されるスタフデータを利用してバスの運行管理をするシステムに用いられるスタフデータ配信システムであって、スタフデータのデータベースを保管するサーバシステムと、車載器に予め割り振られた識別情報に対して認証を行う認証手段と、を有し、サーバシステムは、データベースの中から認証手段によって認証された特定の識別情報に関連づけられたスタフデータを選択し、車載器に配信することを特徴とする。
【0013】
上記の各構成において、認証手段は、運転手が運転するバスに搭載されていてもよい(請求項5)。また、特に請求項4に記載のシステムのような場合、該認証手段は、サーバシステムに設けることが望ましい(請求項6)。
【0014】
また、請求項7に記載のスタフデータ配信システムによれば、上記のサーバシステムは、バスの運行を掌握するバス事業所とネットワークで接続されていることが望ましい。これにより、バス事業所は、サーバシステム内のデータベースを管理、あるいは更新することができる。
【0015】
また、請求項8に記載のスタフデータ配信システムによれば、サーバシステムは、バス事業所の指示に従い、車載器に配信済みのスタフデータの少なくとも一部を更新することができる。
【0016】
より詳しくは、サーバシステムとバス事業所間をネットワーク接続することにより、サーバシステムは、バス事業所によってデータベースが更新されると、車載器に配信済みのスタフデータのうち、更新箇所に対応するデータを自動的に更新することができる(請求項9)。
【0017】
なお、認証手段は、認証に失敗した場合、運転対象となるバスに認証が失敗した旨を報知することが望ましい(請求項10)。さらには、複数回連続して認証に失敗すると、認証手段はサーバシステムを介してバス事業所等に通報する構成にしてもよい。
【0018】
なお、上記構成を実現するためには、サーバシステムは、前記スタフデータを備えるデータベースサーバとOSGiサーバとを有することが望ましい(請求項11)。
【0019】
請求項13に記載のバス運行管理システムは、運行路線に対応したスタフデータをデータベースとして格納するサーバシステムと、運転手および車両番号の少なくとも一方について認証を行う認証手段と、認証手段による認証結果に対応したスタフデータをデータベースより選択し、車載器に無線通信にて配信することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態のスタフデータ配信システムが組み込まれたバス運行管理システム100の概略構成を表すブロック図である。図1に示すように、バス運行管理システム100は、サーバシステム10、バス事業所20、広告代理店30、アプリケーション作成センタ40、バス利用者等の一般ユーザ50、バスB1、B2、…、Bnとから構成される。サーバシステム10は、バス運行管理に関する種々のデータを保管するデータベースサーバ11と、外部から送信されるデータやアプリケーションおよびデータベースサーバ11に保管されるデータを用いて様々な処理を実行するOSGiサーバ12とを有する。各バスB1〜Bnは、それぞれ運行を制御する車載器M1〜Mnを有する。
【0021】
バスB1〜Bnは、位置情報や乗客数といったバス運行状況に関するデータ(以下、運行状況データという)を定期的にサーバシステム10にアップロードしている。OSGiサーバ12は、アップロードされた運行状況データをデータベースサーバ11に保管する。また、バス事業所20は、すべてのバスの運行を掌握しており、定期的または任意のタイミングでバス運行に関する様々なデータや指示をサーバシステム10に送信する。例えば、バス事業所20は、以下に詳述するスタフデータおよびその配信指示をサーバシステム10に与える。広告代理店30は、運行中のバス車内において表示される広告に関するデータをサーバシステム10に送信する。アプリケーション作成センタ40は、車載器M1〜Mnに関するアプリケーションもしくは該アプリケーションの更新プログラム等をサーバシステム10に送信する。
【0022】
サーバシステム10のOSGiサーバ12は、バス事業所20、広告代理店30、アプリケーション作成センタ40から送信されるデータやアプリケーションをデータベースサーバ11に保管する。またOSGiサーバ12は、データやアプリケーションを定期的もしくは任意のタイミングで各バスB1〜Bnに配信して、各バスB1〜Bnの車載器M1〜Mnにおけるデータやアプリケーションを更新する。
【0023】
また、一般ユーザ50が、自らの携帯電話やパーソナルコンピュータ等を用いてサーバシステム10に接続すると、OSGiサーバ12は、該ユーザ50が必要とする現在のバスの運行状況や時刻表、所定の停留所への到着予定時刻をリアルタイムで提供する。
【0024】
以下、本実施形態のスタフデータ配信システム60について詳説する。図2は、本実施形態のスタフデータ配信システム60を示すブロック図である。なお、図2に示すブロック図は、便宜上、バスB1とサーバシステム10とバス事業所20との関係についてのみ示している。実際のサーバシステム10は、図1に示すようにバスB1を含む複数のバスと無線通信(例えばセルラー網)によってネットワーク接続されている。つまり、以下に説明するバスB1とサーバシステム10と事業所20との関係は他のバスB2〜Bnにも該当する。
【0025】
バスB1は車載器M1、電光掲示板7、スピーカ8等を有する。車載器M1は、CPU1、情報入力部2、メモリ3、通信装置4、アンテナ5、操作部6を有する。サーバシステム10は、各サーバ11、12の他、通信装置13、アンテナ14、認証装置15を有する。サーバシステム10は、インターネットNを介してバス事業所20と常時接続されている。データベースサーバ11には、バス事業所20によって予め作成された、該事業所に所属する運転手の指紋データおよびスタフデータを相互に関連づけた状態で保管されている。なお、スタフデータには、運転手が一日に運行する系統および各系統における停留所とその発着時刻、さらには次の停留所を報知する車内ガイド作成用のデータ(ガイドデータ)等が含まれている。OSGiサーバ12は、データベースサーバ11に保管されている各データを用いて様々な処理を実行することができる。
【0026】
バス運転手は、一日の業務の開始にあたり、情報入力部2に該運転手に関する情報を入力する。本実施形態では、運転手に関する情報として該運転手の指紋を想定する。つまり、情報入力部2は、指紋認識部である。CPU1は、受信した指紋データを通信装置4、アンテナ5を介してサーバシステム10に送信する。
【0027】
なお、運転手に関する情報は、指紋に限らず種々のバイオメトリクスデータをはじめ、IDカード等の運転手の所有物、パスワード等の運転手が持つ知識、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。この場合、情報入力部2は、入力される情報に対応した構成にすることができる。例えば、IDカード使用時は、カードリーダが、パスワード使用時はテンキーがそれぞれ情報入力部2に該当する。運転手から採取された指紋データはCPU1に送られる。
【0028】
サーバシステム10において、CPU1から送信された指紋データは、アンテナ14、通信装置13を介してOSGiサーバ12に送信される。OSGiサーバ12は、指紋データを受信すると、該指紋データを認証装置15に送信する。
【0029】
認証装置15は、上記指紋データがデータベースサーバ11に予め保存されている複数の運転手の指紋データのいずれかと一致するかどうか認証を行う。認証の結果、車載器M1から送信された指紋データがデータベースサーバ11内にあるいずれかの指紋データと合致する場合(認証成功時)、認証装置15は、認証が成功したことを表す制御信号をOSGiサーバ12に送信する。
【0030】
OSGiサーバ12は、上記の制御信号を受信すると、データベースサーバ11にアクセスし、車載器M1から送信された指紋データに対応するスタフデータを受信する。そして、OSGiサーバ12は、読み出したスタフデータを通信装置13、アンテナ14を介して車載器M1のCPU1に配信する。
【0031】
車載器M1のCPU1は、サーバシステム10から送信されたスタフデータを受け取ると、メモリ3に格納する。そしてCPU1は、運転手が操作部6を用いた所定の操作、例えば車内ガイド開始スイッチを押下すると、メモリ3に格納したスタフデータにおけるガイドデータを用いて映像信号か音声信号の少なくとも一方を生成する。ビデオドライバ7Aは、CPU1により生成された映像信号に従って電光掲示板7に所定の情報を映像表示させる。オーディオドライバ8Aは、上記の音声信号に従ってスピーカ8から所定の情報を音声表示する。ここで、所定の情報としては、次の停留所の名称等が例示される。
【0032】
スタフデータ配信時の、車載器M1のCPU1の動作を示すフローチャートは図3に、サーバシステム10の動作を示すフローチャートは図4にそれぞれ示される。
【0033】
車載器M1のCPU1は以下のように動作する。図3に示すように、CPU1は、運転手が情報(ここでは指紋)を入力すると、CPU1は、指紋認識部によって認識された指紋の画像データ(指紋データ)を生成し(S1)、サーバシステム10に該画像データを送信する(S3)。次いで、CPU1は、サーバシステム10が認証等を行った結果として送信した応答信号を受信すると(S5)、該応答信号がデータ不一致信号(認証が失敗したことを示す信号)であるかどうかの判断を行う(S7)。
【0034】
S7の判断の結果、サーバシステム10からの応答信号がデータ不一致信号ではないと判断すると(S7:YES)、CPU1は、該応答信号の後に連続してサーバシステム10から送信されてくるスタフデータをメモリ3に格納する(S9)。このようにして、メモリ3にスタフデータがすべて格納された状態で運転手による運行が開始される。運行中、運転手の指示に従い、CPU1は、該スタフデータに基づいた音声表示や映像表示を行う(S11)。
【0035】
なお、S7の判断の結果、サーバシステム10からの応答信号がデータ不一致信号であると判断した場合(S7:NO)、CPU1は、認証が失敗したことを表示する(S13)。
【0036】
上記CPU1の動作に対応しつつ、OSGiサーバ12は以下のように動作する。図4に示すように、OSGiサーバ12は、予めバス事業所20によって生成された、所属する運転手の指紋データおよび各指紋データに関連づけられるスタフデータからなるデータテーブルをインターネット経由で受信し、データベースサーバ11に保管する(S51)。
【0037】
データベースサーバ11にデータテーブルが保管された状態で、車載器M1から指紋データを受信するまで待機する(S53:NO)。図3のS3の処理により、車載器M1から指紋データが送信されると(S53:YES)、OSGiサーバ12は、認証処理を行う(S55)。具体的には、OSGiサーバ12は、データベースサーバ11内にあるデータテーブルから指紋データのリストを抽出し、車載器M1からの指紋データと比較する。その結果、車載器M1からの指紋データと一致する指紋データが該リスト内にあると判断すると(S57:YES)、該指紋データに関連づけられたスタフデータを車載器M1に送信する(S59)。
【0038】
なおOSGiサーバ12は、S57において、車載器M1からの指紋データと一致する指紋データが該リスト内にないと判断すると(S57:NO)、認証が失敗したと判断し、データ不一致信号を車載器M1に送信する(S61)。
【0039】
S59またはS61の処理が終了すると、OSGiサーバ12は、再び待機状態に入る(S53:NO)。
【0040】
以上の処理を経て、バスB1に対して、スタフデータに基づいた運行が可能になる。しかし、実際には交通事情をはじめとする様々な理由によってスタフデータ通りの運行、すなわち時刻表通りの運行が行われるとは限らない。このような運行の乱れが発生した場合に、運行途中に各バスB1〜Bnのスタフデータの一部を書き換える、もしくは追加、削除するといったスタフデータの更新処理が自動的に行われるとより一層の負担軽減や経費削減につながる。
【0041】
そこで、本実施形態では、以下のようにして各バスのスタフデータ更新処理の自動化を実現している。すなわち、上記のような運行の乱れが発生した場合、バス事業所20は、インターネットNを介してサーバシステム10にアクセスし、データベースサーバ11にあるデータテーブルを更新する。この更新は、直接該データテーブルの内容を書き換えてもよいし、バス事業所20側のパーソナルコンピュータ等によって予め作成した新たなデータテーブルをデータベースサーバ11上に上書きする状態でアップロードしてもよい。バス事業所20は、データテーブルの更新が完了すると、OSGiサーバ12に対して再配信の指示を行う。
【0042】
バス事業所20からの再配信の指示を受けたOSGiサーバ12は、更新前の状態のスタフデータによって運行がなされているバスの車載器に、更新後の新スタフデータを配信することにより、各バスのスタフデータを自動的に更新する。これにより、従来必要とされていた、終点に従業員を配置して運転手に直接回送指示を出す手間や、あるいは携帯電話によって連絡を取るといった手間を省くことができ、より一層の負担軽減や経費削減が実現される。
【0043】
なお上記の説明では、OSGiサーバ12は、バス事業所20から送信される再配信の指示を待って各バスのスタフデータの更新処理を行っている。ここで、OSGiサーバ12は、バス事業所20によるデータテーブルの更新が行われたことを認識すると、更新が行われたスタフデータにより運行中のバスに自動的にアクセスし、更新処理を行う構成にしてもよい。
【0044】
以上が本発明の実施形態である。なお、本発明に係るスタフ配信システムは、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に説明するような構成の変更が可能である。
【0045】
上記実施形態では、認証装置15は、運転手によって入力される情報に対して認証を行うと説明した。しかし、本発明に係るスタフ配信システムにおける認証手段は上記説明に限定されるものではない。例えば、運転手による入力情報の代替としてもしくは該入力情報と併用して、運転手が乗り込んだバスの識別情報に対して認証を行うように認証装置15を構成することも可能である。
【0046】
また、図2に示す認証装置15は、サーバシステム10内に設けられているが、サーバシステム10以外の場所に認証手段を設けることも可能である。例えば、認証装置15を各バスに設けることも可能である。ここで、認証装置15に例示される認証手段は、認証の対象となる情報の大きさに応じて決定するとよい。例えば、複数の情報に対して認証を行う場合や顔認証のように単一の情報であっても一つ一つの情報量が大きい場合には、認証時に比較するデータリストの量も増大するため、大容量のデータ保管が可能なサーバシステム側に設けることが好ましい。
【0047】
また、上記実施形態において車載器のCPU1は、配信されたスタフデータに基づいて映像表示や音声表示を行うと説明したが、各表示はあくまで一例である。また、通信手段としては、上記実施形態で説明したもののほか、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、などを利用することも可能である。
【0048】
【発明の効果】
このように本発明は、バス、サーバ、バス事業所をネットワークで接続し、認証が行われた場合に限り、該当するバスへスタフデータを自動的に配信する構成にすることにより、運転手やバス事業所が負っていた時間的、人的負担を軽減することができる。しかも、認証が成功した場合にのみ、スタフデータが配信される構成にしたことにより、スタフデータの受け渡しに関する過誤をなくすとともに、第三者による悪用、盗用も有効に防止することができる。
【0049】
また本発明によれば、運行途中のスタフデータも任意のタイミングで自動的に更新可能である。これにより、従来、交通事情の変化等によってスタフデータ通りの運行に支障が出た場合に行わなければならなかった連絡係として従業員を終点に派遣する手間や、各運転手に無線もしくは携帯電話で連絡確認を取る手間が省け、より一層の負担軽減や経費削減が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のスタフデータ配信システムが組み込まれたバス運行管理システムの概略構成を表すブロック図である。
【図2】本実施形態のスタフデータ配信システムを示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態の車載器のCPUの動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態のサーバシステムの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 サーバシステム
11 データベースサーバ
12 OSGiサーバ
15 認証装置
20 バス事業所
B1〜Bn バス
M1〜Mn 車載器
60 スタフデータ配信システム
100 バス運行管理システム
【発明の属する技術分野】
この発明は、インターネット等の通信手段を用いて定期的な系統を運行するバス、例えば路線バスに不可欠な運行計画表の配信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、路線バスの運行は、どの停留所を何時に通過するかを示した一日分の運行計画表(以下、スタフデータという)に基づいてなされている。また、運行中の車内において次の停留所を音声もしくは映像で乗客に通知する車内ガイダンスも上記のスタフデータによって作成されている。
【0003】
従来、スタフデータは事業所において予めメモリカードに保存されてあり、バス運転手が業務開始前に該事業所でメモリカードを受け取る。そして該カードをバスの車載器に読み込ませることにより、スタフデータに基づく運行が可能となる。このようにメモリカードを手渡しすることにより、スタフデータの受け渡しの過誤を防ぎ、正規の運転手が正規の系統(路線、ルートのことをいう。以下同じ)をバス運行できるようにしている。また、メモリカードを事業所において運転手に直接手渡すことにより、メモリカード、より厳密にはスタフデータが運転手以外の第三者の手に渡り、誤用、悪用されることを有効に防止している。
【0004】
しかし上記のように毎回手渡しされる方式は、バス運転手にとって不便であった。特に事業所から離れた系統を運行するバス運転手にとっては煩に耐えないといった問題がある。しかも、バスは常に同一系統のみを運行するとは限らず、交通事情に応じて急遽別系統を運行することになったり、事業所へ回送されたりすることもある。この場合、予め想定される全てのメモリカードを所持しておき、終点にいる担当者や携帯電話からの指示に応じたスタフデータを車載器に読み込ませるといった作業を余儀なくされていた。そのため、各停留所へ担当者を配置すると言った人的負担や時間的負担がかかるだけでなく、円滑な運行に支障をきたしかねなかった。
【0005】
従来、バスの運行管理方式等に関し様々な提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。しかし、従来のどの提案も、上記問題を解決し運転手および事業所にかかる負担を有効に軽減するものではなかった。
【0006】
【特許文献1】特開2002−63692号公報
【0007】
【解決しようとする課題】
そこで上記事情に鑑み、本発明は、業務計画に沿ったバス運行を保証して第三者によるスタフデータの誤用等を有効に防止しつつも、バス運転手の手間を省き、バス事業所の人的、時間的負担を軽減することができるスタフデータ配信システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載のスタフデータ配信システムは、車載器に入力されるスタフデータを利用してバスの運行管理をするシステムに用いられるスタフデータ配信システムであって、スタフデータ配信システムであって、スタフデータのデータベースを保管するサーバシステムと、該バスを運転する運転手によって入力される情報に対して認証を行う認証手段と、を有し、サーバシステムは、データベースの中から認証手段によって認証された特定の情報に関連づけられたスタフデータを選択し、車載器に配信することを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、運転手は業務開始時に実際に事業所に赴き、一日分のスタフデータが保存されたメモリカードを受け取ることなく、スタフデータに従ってバス運行を開始することができる。しかも、スタフデータを配信するサーバシステムの処理は、認証が成功したときに限って行われることにより、業務計画に沿った運転手によるバス運行が保証されるとともに、第三者によるスタフデータの誤用等を有効に防止することができる。
【0010】
認証の精度を高めて、業務計画に沿った運転手によるバス運行の保証や第三者によるスタフデータの誤用等の防止をより確実なものとするためには、認証手段が、さらに車載器に割り振られた識別情報に対しても認証を行うように構成してもよい(請求項2)。
【0011】
より詳しくは、請求項3に記載のスタフデータ配信システムによれば、認証手段は、該運転手のバイオメトリクスデータ、所有物、知識の中の少なくとも一つについて認証を行う。ここで、バイオメトリクスデータとしては、運転手の指紋や声紋、顔の形状等が例示される。所有物としては各運転手に事業所から配布されるIDカード等が挙げられる。知識としては、予め事業所に届け出た(あるいは、事業所から割り振られた)パスワード等が挙げられる。
【0012】
本発明は、別の観点から以下のように定義することもできる。すなわち、請求項4に記載のスタフデータ配信システムは、車載器に入力されるスタフデータを利用してバスの運行管理をするシステムに用いられるスタフデータ配信システムであって、スタフデータのデータベースを保管するサーバシステムと、車載器に予め割り振られた識別情報に対して認証を行う認証手段と、を有し、サーバシステムは、データベースの中から認証手段によって認証された特定の識別情報に関連づけられたスタフデータを選択し、車載器に配信することを特徴とする。
【0013】
上記の各構成において、認証手段は、運転手が運転するバスに搭載されていてもよい(請求項5)。また、特に請求項4に記載のシステムのような場合、該認証手段は、サーバシステムに設けることが望ましい(請求項6)。
【0014】
また、請求項7に記載のスタフデータ配信システムによれば、上記のサーバシステムは、バスの運行を掌握するバス事業所とネットワークで接続されていることが望ましい。これにより、バス事業所は、サーバシステム内のデータベースを管理、あるいは更新することができる。
【0015】
また、請求項8に記載のスタフデータ配信システムによれば、サーバシステムは、バス事業所の指示に従い、車載器に配信済みのスタフデータの少なくとも一部を更新することができる。
【0016】
より詳しくは、サーバシステムとバス事業所間をネットワーク接続することにより、サーバシステムは、バス事業所によってデータベースが更新されると、車載器に配信済みのスタフデータのうち、更新箇所に対応するデータを自動的に更新することができる(請求項9)。
【0017】
なお、認証手段は、認証に失敗した場合、運転対象となるバスに認証が失敗した旨を報知することが望ましい(請求項10)。さらには、複数回連続して認証に失敗すると、認証手段はサーバシステムを介してバス事業所等に通報する構成にしてもよい。
【0018】
なお、上記構成を実現するためには、サーバシステムは、前記スタフデータを備えるデータベースサーバとOSGiサーバとを有することが望ましい(請求項11)。
【0019】
請求項13に記載のバス運行管理システムは、運行路線に対応したスタフデータをデータベースとして格納するサーバシステムと、運転手および車両番号の少なくとも一方について認証を行う認証手段と、認証手段による認証結果に対応したスタフデータをデータベースより選択し、車載器に無線通信にて配信することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態のスタフデータ配信システムが組み込まれたバス運行管理システム100の概略構成を表すブロック図である。図1に示すように、バス運行管理システム100は、サーバシステム10、バス事業所20、広告代理店30、アプリケーション作成センタ40、バス利用者等の一般ユーザ50、バスB1、B2、…、Bnとから構成される。サーバシステム10は、バス運行管理に関する種々のデータを保管するデータベースサーバ11と、外部から送信されるデータやアプリケーションおよびデータベースサーバ11に保管されるデータを用いて様々な処理を実行するOSGiサーバ12とを有する。各バスB1〜Bnは、それぞれ運行を制御する車載器M1〜Mnを有する。
【0021】
バスB1〜Bnは、位置情報や乗客数といったバス運行状況に関するデータ(以下、運行状況データという)を定期的にサーバシステム10にアップロードしている。OSGiサーバ12は、アップロードされた運行状況データをデータベースサーバ11に保管する。また、バス事業所20は、すべてのバスの運行を掌握しており、定期的または任意のタイミングでバス運行に関する様々なデータや指示をサーバシステム10に送信する。例えば、バス事業所20は、以下に詳述するスタフデータおよびその配信指示をサーバシステム10に与える。広告代理店30は、運行中のバス車内において表示される広告に関するデータをサーバシステム10に送信する。アプリケーション作成センタ40は、車載器M1〜Mnに関するアプリケーションもしくは該アプリケーションの更新プログラム等をサーバシステム10に送信する。
【0022】
サーバシステム10のOSGiサーバ12は、バス事業所20、広告代理店30、アプリケーション作成センタ40から送信されるデータやアプリケーションをデータベースサーバ11に保管する。またOSGiサーバ12は、データやアプリケーションを定期的もしくは任意のタイミングで各バスB1〜Bnに配信して、各バスB1〜Bnの車載器M1〜Mnにおけるデータやアプリケーションを更新する。
【0023】
また、一般ユーザ50が、自らの携帯電話やパーソナルコンピュータ等を用いてサーバシステム10に接続すると、OSGiサーバ12は、該ユーザ50が必要とする現在のバスの運行状況や時刻表、所定の停留所への到着予定時刻をリアルタイムで提供する。
【0024】
以下、本実施形態のスタフデータ配信システム60について詳説する。図2は、本実施形態のスタフデータ配信システム60を示すブロック図である。なお、図2に示すブロック図は、便宜上、バスB1とサーバシステム10とバス事業所20との関係についてのみ示している。実際のサーバシステム10は、図1に示すようにバスB1を含む複数のバスと無線通信(例えばセルラー網)によってネットワーク接続されている。つまり、以下に説明するバスB1とサーバシステム10と事業所20との関係は他のバスB2〜Bnにも該当する。
【0025】
バスB1は車載器M1、電光掲示板7、スピーカ8等を有する。車載器M1は、CPU1、情報入力部2、メモリ3、通信装置4、アンテナ5、操作部6を有する。サーバシステム10は、各サーバ11、12の他、通信装置13、アンテナ14、認証装置15を有する。サーバシステム10は、インターネットNを介してバス事業所20と常時接続されている。データベースサーバ11には、バス事業所20によって予め作成された、該事業所に所属する運転手の指紋データおよびスタフデータを相互に関連づけた状態で保管されている。なお、スタフデータには、運転手が一日に運行する系統および各系統における停留所とその発着時刻、さらには次の停留所を報知する車内ガイド作成用のデータ(ガイドデータ)等が含まれている。OSGiサーバ12は、データベースサーバ11に保管されている各データを用いて様々な処理を実行することができる。
【0026】
バス運転手は、一日の業務の開始にあたり、情報入力部2に該運転手に関する情報を入力する。本実施形態では、運転手に関する情報として該運転手の指紋を想定する。つまり、情報入力部2は、指紋認識部である。CPU1は、受信した指紋データを通信装置4、アンテナ5を介してサーバシステム10に送信する。
【0027】
なお、運転手に関する情報は、指紋に限らず種々のバイオメトリクスデータをはじめ、IDカード等の運転手の所有物、パスワード等の運転手が持つ知識、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。この場合、情報入力部2は、入力される情報に対応した構成にすることができる。例えば、IDカード使用時は、カードリーダが、パスワード使用時はテンキーがそれぞれ情報入力部2に該当する。運転手から採取された指紋データはCPU1に送られる。
【0028】
サーバシステム10において、CPU1から送信された指紋データは、アンテナ14、通信装置13を介してOSGiサーバ12に送信される。OSGiサーバ12は、指紋データを受信すると、該指紋データを認証装置15に送信する。
【0029】
認証装置15は、上記指紋データがデータベースサーバ11に予め保存されている複数の運転手の指紋データのいずれかと一致するかどうか認証を行う。認証の結果、車載器M1から送信された指紋データがデータベースサーバ11内にあるいずれかの指紋データと合致する場合(認証成功時)、認証装置15は、認証が成功したことを表す制御信号をOSGiサーバ12に送信する。
【0030】
OSGiサーバ12は、上記の制御信号を受信すると、データベースサーバ11にアクセスし、車載器M1から送信された指紋データに対応するスタフデータを受信する。そして、OSGiサーバ12は、読み出したスタフデータを通信装置13、アンテナ14を介して車載器M1のCPU1に配信する。
【0031】
車載器M1のCPU1は、サーバシステム10から送信されたスタフデータを受け取ると、メモリ3に格納する。そしてCPU1は、運転手が操作部6を用いた所定の操作、例えば車内ガイド開始スイッチを押下すると、メモリ3に格納したスタフデータにおけるガイドデータを用いて映像信号か音声信号の少なくとも一方を生成する。ビデオドライバ7Aは、CPU1により生成された映像信号に従って電光掲示板7に所定の情報を映像表示させる。オーディオドライバ8Aは、上記の音声信号に従ってスピーカ8から所定の情報を音声表示する。ここで、所定の情報としては、次の停留所の名称等が例示される。
【0032】
スタフデータ配信時の、車載器M1のCPU1の動作を示すフローチャートは図3に、サーバシステム10の動作を示すフローチャートは図4にそれぞれ示される。
【0033】
車載器M1のCPU1は以下のように動作する。図3に示すように、CPU1は、運転手が情報(ここでは指紋)を入力すると、CPU1は、指紋認識部によって認識された指紋の画像データ(指紋データ)を生成し(S1)、サーバシステム10に該画像データを送信する(S3)。次いで、CPU1は、サーバシステム10が認証等を行った結果として送信した応答信号を受信すると(S5)、該応答信号がデータ不一致信号(認証が失敗したことを示す信号)であるかどうかの判断を行う(S7)。
【0034】
S7の判断の結果、サーバシステム10からの応答信号がデータ不一致信号ではないと判断すると(S7:YES)、CPU1は、該応答信号の後に連続してサーバシステム10から送信されてくるスタフデータをメモリ3に格納する(S9)。このようにして、メモリ3にスタフデータがすべて格納された状態で運転手による運行が開始される。運行中、運転手の指示に従い、CPU1は、該スタフデータに基づいた音声表示や映像表示を行う(S11)。
【0035】
なお、S7の判断の結果、サーバシステム10からの応答信号がデータ不一致信号であると判断した場合(S7:NO)、CPU1は、認証が失敗したことを表示する(S13)。
【0036】
上記CPU1の動作に対応しつつ、OSGiサーバ12は以下のように動作する。図4に示すように、OSGiサーバ12は、予めバス事業所20によって生成された、所属する運転手の指紋データおよび各指紋データに関連づけられるスタフデータからなるデータテーブルをインターネット経由で受信し、データベースサーバ11に保管する(S51)。
【0037】
データベースサーバ11にデータテーブルが保管された状態で、車載器M1から指紋データを受信するまで待機する(S53:NO)。図3のS3の処理により、車載器M1から指紋データが送信されると(S53:YES)、OSGiサーバ12は、認証処理を行う(S55)。具体的には、OSGiサーバ12は、データベースサーバ11内にあるデータテーブルから指紋データのリストを抽出し、車載器M1からの指紋データと比較する。その結果、車載器M1からの指紋データと一致する指紋データが該リスト内にあると判断すると(S57:YES)、該指紋データに関連づけられたスタフデータを車載器M1に送信する(S59)。
【0038】
なおOSGiサーバ12は、S57において、車載器M1からの指紋データと一致する指紋データが該リスト内にないと判断すると(S57:NO)、認証が失敗したと判断し、データ不一致信号を車載器M1に送信する(S61)。
【0039】
S59またはS61の処理が終了すると、OSGiサーバ12は、再び待機状態に入る(S53:NO)。
【0040】
以上の処理を経て、バスB1に対して、スタフデータに基づいた運行が可能になる。しかし、実際には交通事情をはじめとする様々な理由によってスタフデータ通りの運行、すなわち時刻表通りの運行が行われるとは限らない。このような運行の乱れが発生した場合に、運行途中に各バスB1〜Bnのスタフデータの一部を書き換える、もしくは追加、削除するといったスタフデータの更新処理が自動的に行われるとより一層の負担軽減や経費削減につながる。
【0041】
そこで、本実施形態では、以下のようにして各バスのスタフデータ更新処理の自動化を実現している。すなわち、上記のような運行の乱れが発生した場合、バス事業所20は、インターネットNを介してサーバシステム10にアクセスし、データベースサーバ11にあるデータテーブルを更新する。この更新は、直接該データテーブルの内容を書き換えてもよいし、バス事業所20側のパーソナルコンピュータ等によって予め作成した新たなデータテーブルをデータベースサーバ11上に上書きする状態でアップロードしてもよい。バス事業所20は、データテーブルの更新が完了すると、OSGiサーバ12に対して再配信の指示を行う。
【0042】
バス事業所20からの再配信の指示を受けたOSGiサーバ12は、更新前の状態のスタフデータによって運行がなされているバスの車載器に、更新後の新スタフデータを配信することにより、各バスのスタフデータを自動的に更新する。これにより、従来必要とされていた、終点に従業員を配置して運転手に直接回送指示を出す手間や、あるいは携帯電話によって連絡を取るといった手間を省くことができ、より一層の負担軽減や経費削減が実現される。
【0043】
なお上記の説明では、OSGiサーバ12は、バス事業所20から送信される再配信の指示を待って各バスのスタフデータの更新処理を行っている。ここで、OSGiサーバ12は、バス事業所20によるデータテーブルの更新が行われたことを認識すると、更新が行われたスタフデータにより運行中のバスに自動的にアクセスし、更新処理を行う構成にしてもよい。
【0044】
以上が本発明の実施形態である。なお、本発明に係るスタフ配信システムは、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に説明するような構成の変更が可能である。
【0045】
上記実施形態では、認証装置15は、運転手によって入力される情報に対して認証を行うと説明した。しかし、本発明に係るスタフ配信システムにおける認証手段は上記説明に限定されるものではない。例えば、運転手による入力情報の代替としてもしくは該入力情報と併用して、運転手が乗り込んだバスの識別情報に対して認証を行うように認証装置15を構成することも可能である。
【0046】
また、図2に示す認証装置15は、サーバシステム10内に設けられているが、サーバシステム10以外の場所に認証手段を設けることも可能である。例えば、認証装置15を各バスに設けることも可能である。ここで、認証装置15に例示される認証手段は、認証の対象となる情報の大きさに応じて決定するとよい。例えば、複数の情報に対して認証を行う場合や顔認証のように単一の情報であっても一つ一つの情報量が大きい場合には、認証時に比較するデータリストの量も増大するため、大容量のデータ保管が可能なサーバシステム側に設けることが好ましい。
【0047】
また、上記実施形態において車載器のCPU1は、配信されたスタフデータに基づいて映像表示や音声表示を行うと説明したが、各表示はあくまで一例である。また、通信手段としては、上記実施形態で説明したもののほか、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、などを利用することも可能である。
【0048】
【発明の効果】
このように本発明は、バス、サーバ、バス事業所をネットワークで接続し、認証が行われた場合に限り、該当するバスへスタフデータを自動的に配信する構成にすることにより、運転手やバス事業所が負っていた時間的、人的負担を軽減することができる。しかも、認証が成功した場合にのみ、スタフデータが配信される構成にしたことにより、スタフデータの受け渡しに関する過誤をなくすとともに、第三者による悪用、盗用も有効に防止することができる。
【0049】
また本発明によれば、運行途中のスタフデータも任意のタイミングで自動的に更新可能である。これにより、従来、交通事情の変化等によってスタフデータ通りの運行に支障が出た場合に行わなければならなかった連絡係として従業員を終点に派遣する手間や、各運転手に無線もしくは携帯電話で連絡確認を取る手間が省け、より一層の負担軽減や経費削減が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のスタフデータ配信システムが組み込まれたバス運行管理システムの概略構成を表すブロック図である。
【図2】本実施形態のスタフデータ配信システムを示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態の車載器のCPUの動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態のサーバシステムの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 サーバシステム
11 データベースサーバ
12 OSGiサーバ
15 認証装置
20 バス事業所
B1〜Bn バス
M1〜Mn 車載器
60 スタフデータ配信システム
100 バス運行管理システム
Claims (13)
- 車載器に入力されるスタフデータを利用してバスの運行管理をするシステムに用いられるスタフデータ配信システムであって、
運転手を識別するための運転手識別情報と該識別情報に関連づけられた前記スタフデータからなるデータベースを保管するサーバシステムと、
該バスを運転する運転手によって入力された運転手識別情報に対して認証を行う認証手段と、を有し、
前記サーバシステムは、前記データベースの中から前記認証手段によって認証された特定の運転手識別情報に関連づけられたスタフデータを選択し、前記車載器に配信することを特徴とするスタフデータ配信システム。 - 請求項1に記載のスタフデータ配信システムにおいて、
前記認証手段は、さらに前記車載器に割り振られた車両識別情報に対しても認証を行うことを特徴とするスタフデータ配信システム。 - 請求項1または請求項2に記載のスタフデータ配信システムにおいて、
前記認証手段は、該運転手のバイオメトリクスデータ、該運転手の所有物、該運転手の持つ知識の中の少なくとも一つについて認証を行うことを特徴とするスタフデータ配信システム。 - 車載器に入力されるスタフデータを利用してバスの運行管理をするシステムに用いられるスタフデータ配信システムであって、
前記スタフデータのデータベースを保管するサーバシステムと、
前記車載器に予め割り振られた車両識別情報に対して認証を行う認証手段と、を有し、
前記サーバシステムは、前記データベースの中から前記認証手段によって認証された特定の車両識別情報に関連づけられたスタフデータを選択し、前記車載器に配信することを特徴とするスタフデータ配信システム。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のスタフデータ配信システムにおいて、
前記認証手段は、運転対象となる前記バスに設けられていることを特徴とするスタフデータ配信システム。 - 請求項1から請求項4に記載のスタフデータ配信システムにおいて、
前記認証手段は、前記サーバシステムに設けられていることを特徴とするスタフデータ配信システム。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載のスタフデータ配信システムにおいて、
前記サーバシステムは、前記バスの運行を掌握するバス事業所とネットワークで接続されており、
前記データベースは前記バス事業所によって更新されることを特徴とするスタフデータ配信システム。 - 請求項7に記載のスタフデータ配信システムにおいて、
前記サーバシステムは、前記バス事業所の指示に従い、前記車載器に配信済みの前記スタフデータの少なくとも一部を更新することを特徴とするスタフデータ配信システム。 - 請求項8に記載のスタフデータ配信システムにおいて、
前記サーバシステムは、前記バス事業所によって前記データベースが更新されると、前記車載器に配信済みの前記スタフデータのうち、更新箇所に対応するデータを自動的に更新することを特徴とするスタフデータ配信システム。 - 請求項1から請求項9のいずれかに記載のスタフデータ配信システムにおいて、
前記認証手段は、認証に失敗した場合、運転対象となる前記バスに認証が失敗した旨を報知することを特徴とするスタフデータ配信システム。 - 請求項1から請求項10のいずれかに記載のスタフデータ配信システムにおいて、
前記サーバシステムは、前記スタフデータを備えるデータベースサーバとOSGi(登録商標)サーバとを有することを特徴とするスタフデータ配信システム。 - 運転対象となるバスに搭載されている装置を用いて、各バスに関する情報を入力する情報入力ステップと、
前記情報入力ステップによって入力された情報に対して認証を行う認証ステップと、
サーバシステムが有する、各バスに関する情報に関連づけられたスタフデータから、前記認証ステップによって認証された前記情報に関連づけられたスタフデータを選択し、運転対象となる前記バスに配信するスタフデータ配信方法。 - スタフデータを格納した車載器を利用して運行管理を行う、バス運行管理システムにおいて、
運行路線に対応したスタフデータをデータベースとして格納するサーバシステムと、
運転手および車両番号の少なくとも一方について認証を行う認証手段と、
前記認証手段による認証結果に対応したスタフデータを前記データベースより選択し、前記車載器に無線通信にて配信することを特徴とするバス運行管理システム。
Priority Applications (1)
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JP2003146232A JP2004348547A (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | スタフデータ配信システム、スタフデータ配信方法およびバス運行管理システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101943017B1 (ko) * | 2018-07-05 | 2019-01-28 | 강창호 | 배차관리 및 사고관리 일원화 차량관제 시스템 |
-
2003
- 2003-05-23 JP JP2003146232A patent/JP2004348547A/ja active Pending
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KR101943017B1 (ko) * | 2018-07-05 | 2019-01-28 | 강창호 | 배차관리 및 사고관리 일원화 차량관제 시스템 |
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