JP2004348004A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子写真方式を用いる画像形成装置において、感光体ドラム表面を簡易な手段で、効率よくクリーニングする手段を提供する。
【解決手段】像担持体である感光体ドラム1からトナー像を記録媒体2に転写した後、当該感光体ドラム表面に残留する研磨剤含有トナー3を除去するためのクリーニングブレード4を具備する画像形成装置において、前記クリーニングブレード4よりもドラム回転方向の上流に、感光体ドラム表面との間に区間部Sを形成するための可撓性シートよりなるトナー滞留部材5を、当該トナー滞留部材の先端部と感光体ドラム表面とが離間部7を有するように配置し、当該区間部Sに落下してくる研磨剤含有トナーを回転ドラム表面に接触させながら一時滞留させる機能と、当該離間部7から滞留物をトナー搬送部8に排出する機能と、を備える画像形成装置。
【選択図】図1
【解決手段】像担持体である感光体ドラム1からトナー像を記録媒体2に転写した後、当該感光体ドラム表面に残留する研磨剤含有トナー3を除去するためのクリーニングブレード4を具備する画像形成装置において、前記クリーニングブレード4よりもドラム回転方向の上流に、感光体ドラム表面との間に区間部Sを形成するための可撓性シートよりなるトナー滞留部材5を、当該トナー滞留部材の先端部と感光体ドラム表面とが離間部7を有するように配置し、当該区間部Sに落下してくる研磨剤含有トナーを回転ドラム表面に接触させながら一時滞留させる機能と、当該離間部7から滞留物をトナー搬送部8に排出する機能と、を備える画像形成装置。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、さらに詳しくは電子写真方式を利用した静電複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置の感光体ドラムにおけるクリーニング手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電子写真方式による画像形成は、像担持体である感光体ドラムを帯電させ、露光することによって潜像を形成し、この潜像にトナーを現像し、このトナーを印刷用紙などの記録媒体に転写することによって行なわれている。転写工程が終了すると、感光体ドラムはクリーニングおよび除電され、トナーが記録媒体に定着される。
【0003】
例えばアモルファスシリコンを用いる感光体ドラムの場合、特に高湿下では感光体ドラム表面の抵抗が低下し、これにより感光体ドラム表面に形成された静電潜像のエッジ部で電位の横流れが起こり、その結果、形成画像に像流れ現象が発生する。このクリーニング工程は、一般的には感光体ドラム表面に残留したトナーを除去する工程であるが、像流れ現象の発生を防止する工程を含む場合がある。例えば、従来、図3に示すように、感光体ドラム1の表面からクリーニングブレード4により不要トナーを掻き取った後に、感光体の表面から掻き取った不用トナーである研磨剤を混入したトナーを含ませた感光体ドラム1の表面に当接した一定の周速度で回転させる弾性ローラ10により感光体ドラム1の表面を研磨する方法が主に用いられてきた。この種のクリーニングブレードは、ポリウレタンなどの弾性体を用いて長方形状に形成されており、感光体ドラムの画像形成領域の全幅にわたって接触するようになされている。
【0004】
また、有機感光体(OPC)ドラムについては、記録用紙に含まれるタルク、紙粉が感光体ドラム表面へ付着することにより、表面電位帯電不良を引き起こし、画像かぶり現象を引き起こす。このために、従来、ファーブラシローラを感光体ドラム表面に当接してタルクや紙粉などの剥ぎ取りを行っていた。
更に、トナーにあらかじめ研磨剤を添加し、ブレードクリーニング時にトナーを除去するだけでなく、研磨剤によって感光体ドラムの表面を磨いて清浄にすることも提案されている。研磨剤を別個に供給することも提案されており、特許文献1には、感光体ドラムの上方に研磨剤供給部を設け、そこから研磨剤を自由落下させて供給し、感光体ドラムの表面とクリーニングブレードとの接触部近辺に研磨剤を溜めながら、感光体ドラムの表面を清浄化する旨開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、感光体ドラム表面に接触する当接部材と感光体ドラム表面とにより区画された溜め部に保持されたゼオライトなどの極性吸着剤をドラム表面に接触させて付着した放電生成物を除去することが開示されている。前記溜め部は、基端側がクリーニングブレードに固定され、かつ自由端側がドラム表面に接触した網状の遮蔽部材により区画され、転写後に除去されたトナーを網の目を通して溜め部外に押し出される。前記遮蔽部材は弾性材料により構成され、その自由端側を感光体ドラム表面にその弾性によって密着させて極性吸着剤を確実に保持するというものである。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−194419号公報(要約、図2など)
【特許文献2】
特開2003−5601号公報(請求項1〜5、[0044]、図4など)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
像担持体である感光体ドラムのクリーニング方式には、前述のような技術が知られているが、この中で弾性ローラおよびファーブラシロ−ラを用いる方法は、それぞれ像流れ、画像かぶりに対する防止効果は見られるものの、これらの部材は高価なものであり、また部品点数増加によって工数も増えることなどから、大幅なコスト高になるのが問題である。これらに比較してクリーニングブレード方式は簡易であり、コスト的にもそれほど高くないという長所があるものの、反面において性能的にまだ改良すべき点が残されている。
【0008】
例えば、クリーニングブレードに固定され網目状遮蔽部材により設けた区画に極性吸着剤を保持する装置の場合、この網目はトナーを通過するが、極性吸着剤は通過しないような穴径に設定することになっている。しかし、ブレードより除去されてくるものの中には、紙粉、タルクなども混入しており、またトナーの凝集物も発生することから、例えば印刷時間の経過とともに目詰まりを起こすことが懸念され、網目を通過させて除去することが次第に困難になってくる恐れがある。従って、網目上に残った滞留物をかなりの頻度で除去する手間を要する。また、タルクは粘着性があり、極性吸着剤の表面に膜状に付着して機能を低下させ、極性吸着剤をしばしば交換する手間を要することも懸念される。
【0009】
本発明の目的は、研磨剤を含有するトナーを用い、クリーニングブレードにより転写後の感光体ドラム表面から不要のトナーを除去し、その除去されたトナーをドラム表面と接触させながら滞留させて、感光体ドラムの表面を磨いて清浄化し、紙粉やタルクを含むことのある不要トナーであっても容易に排出することができる画像形成装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、種々検討を重ねて本発明の画像形成装置を完成したものである。すなわち、本発明は以下の画像形成装置に関する。
1)像担持体である感光体ドラムからトナー像を記録媒体に転写した後、当該感光体ドラム表面に残留する研磨剤含有トナーを除去するためのクリーニングブレードを具備する画像形成装置において、前記クリーニングブレードよりもドラム回転方向の上流に、感光体ドラム表面との間に区間部を形成するための可撓性シートよりなるトナー滞留部材を、当該トナー滞留部材の先端部と感光体ドラム表面とが離間部を有するように配置し、当該区間部に落下してくる研磨剤含有トナーを回転ドラム表面に接触させながら一時滞留させる機能と、当該離間部から滞留物を排出する機能と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【0011】
2)前記トナー滞留部材の先端部が曲げ形状であることを特徴とする上記1)項1記載の画像形成装置。
3)前記トナーが研磨剤として酸化チタンを含有していることを特徴とする上記1)または2)項のいずれかに記載の画像形成装置。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の画像形成装置における感光体ドラムのクリーニング手段について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明装置の一つの実施例を示す部分断面図である。感光体ドラム1から記録用紙などの記録媒体2にトナー像を転写した後、感光体ドラム1の表面上に残留する不要なトナーは、クリーニングブレード4により掻き落とされる。この掻き落とされた不要トナー3は、回転ドラムの上流において、ドラムフレーム6に貼り付けられて配置されたトナー滞留部材5とドラム表面との間に形成される区間部Sに徐々に溜められる。トナー滞留部材5は可撓性シートで構成されており、トナーが堆積するに従って、トナーを挟み込みながらたわみ押し広げられるのでその反力により、感光体ドラム表面にトナー粒子が流動しながら接触するようになる。従って、感光体ドラム1の表面に付着しているイオン生成物、タルクなどがトナー中に含まれる研磨剤により剥ぎ取られ、清浄化される。
【0013】
一方、トナー滞留部材5の先端部と感光体ドラム1との間には離間部7が設けられており、滞留したトナーの一部はここから自然排出されて、トナー搬送部8に送られる。ここで、通常は落下量が自然排出量を上回るように設定されており、不要トナー3は区間部Sに滞留し、トナー量が一定量に達すると、トナー滞留部材5の可撓性先端部が押し広げられ、感光体ドラム1との離間部7が大きくなって、そこから滞留したトナーが一度にトナー搬送部8へと排出される。同時に、感光体ドラム1表面から研磨剤により剥ぎ取られた付着物も、押し出される。本発明によると、この不要トナーの滞留とその排出が印刷中、繰り返すことになる。前記の手段を採用する結果、不要トナーは研磨に使用された後に離間部7から安定に排出されるので、落下してくるトナーがトナー滞留部材5に滞留し過ぎて、クリーニングブレード4との間からあふれ出して用紙搬送経路に落下して画像品質に悪影響を及ぼすことがない。この装置によると、印字する毎に常に研磨剤を含むトナーが供給されることになり、研磨剤劣化による研磨効果の低下が防止される。
【0014】
図2は、別の実施例であって、トナー滞留部材5の先端部に曲げ形状10を設けた例であり、これによって落下してくる不要トナーをより確実に滞留させることができる。
前記トナーは、基本的に電子写真感光層上の静電像の現像を行う機能を有するものであればよいが、本発明においてはトナーに研磨剤を含有させておくことを要する。研磨剤は、従来から使用されているものであればよく、例えば酸化チタンやSiCなどがあげられる。さらに具体的には、粒径0.35μm程度の導電性TiO2(体積固有抵抗103Ω−cm)を約2重量%、粒径0.20μm程度の絶縁性TiO2(体積固有抵抗1012Ω−cm)を約3重量%、粒径0.7μm程度のSiC(体積固有抵抗105Ω−cm)を約1重量%添加することなどの例をあげることができる。
【0015】
本発明において、クリーニングブレード4は、その先端エッジ部が感光体ドラム表面に圧接した弾性体(例、ウレタンゴム)よりなり、これによってトナー像の転写が行なわれる転写位置を通過したドラム表面に付着している不要トナーが掻き取られる。
次に、トナー滞留部材5は、クリーニングブレード4に対して感光体ドラム回転方向の上流において独立して位置し、掻き落とされて自由落下してくるトナーを受け止めやすい位置関係に配置される。トナー滞留部材はトナーを滞留できるように、斜め上向きに配置されるが、その配置角度は、図4における角度gで示され、一般に鉛直線に対して0〜60度の範囲から選択され、好ましくは20〜40度の範囲である。
【0016】
一方、前記離間部7の間隔(図4における間隔f)は、不要トナー粒子3が一部自然排出できるように、前記の配置角度との兼ね合いも考慮して決定するが、一般に50〜500μmの範囲から選択され、好ましくは50〜200μmの範囲である。この間隔部7は、トナー蓄積量が、例えば、幅100mm当たりのトナーの蓄積量が2gに達すると、約1mm押し広げられて、その間に滞留した不要トナーが一度に排出される。排出後は、離間部7の間隔はもとに戻り、再度、不要トナーの一時滞留が開始される。
【0017】
トナー滞留部材は、可撓性材料より構成されるが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)などの表面が平滑な樹脂材料が好ましく、厚みが0.05〜0.5mm、幅がクリーニングブレード幅とほぼ同じであるシート状部材を、前記の上向き角度となるようにドラムフレームに貼り付けて固定する。
次に、本発明における滞留物の排出は、前記の離間部を通して、図1あるいは2のように、トナー搬送部8に排出され、最終的に廃棄される。すなわち、トナー排出機構8付近に落下したトナーは、トナー排出機構である排出スクリューによって感光体ドラム1の軸方向に搬送され、さらにトナー廃棄パイプ(図示せず)の中を落下して廃棄トナー蓄積ボトル(図示せず)に集められる。この廃棄トナー蓄積ボトルは満杯になれば交換される。
【0018】
上述のように、本発明の画像形成装置は感光体ドラムのクリーニング手段に特徴を有するものであって、他の帯電、露光、現像、転写、定着、除電や、感光体ドラム自体は、例えば従来公知の手段によって構成されたものでよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明によると、アモルファスシリコン感光ドラムまたはOPCドラム表面の付着物を簡易な装置で効率よく除去し、表面を清浄化することができる。このために、従来のように弾性ローラあるいはファーブラシローラを使用することなく、像流れおよび画像かぶりを防止することができるので、コストダウンとともに画像品質の向上が達成される。また、従来の網目を有する遮蔽部材を設けたクリーニング方式に比較すると、削り取られたトナー中にトナーの凝集物や印刷紙に由来する紙粉が存在していても目詰まりを起こすことのない機構であることから、長時間印刷を行っても安定に排出され、その間感光体ドラム表面の清浄化を続行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一つの実施例を示す部分断面図である。
【図2】本発明装置の他の実施例であって、トナー滞留部材の先端部が曲げ形状である例を示す。
【図3】従来の感光体ドラムの研磨方法の一例を示す。
【図4】本発明装置において、トナー滞留部材5の配置角度と感光体ドラム表面との間隔を示す。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 記録用紙
3 トナー
4 クリーニングブレード
5 トナー滞留部材
6 ドラムフレーム
7 トナー滞留部材の先端部と感光体ドラム表面との間隔部(f)
8 トナー搬送部
9 弾性ローラ
10 曲げ形状
S 区間部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、さらに詳しくは電子写真方式を利用した静電複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置の感光体ドラムにおけるクリーニング手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電子写真方式による画像形成は、像担持体である感光体ドラムを帯電させ、露光することによって潜像を形成し、この潜像にトナーを現像し、このトナーを印刷用紙などの記録媒体に転写することによって行なわれている。転写工程が終了すると、感光体ドラムはクリーニングおよび除電され、トナーが記録媒体に定着される。
【0003】
例えばアモルファスシリコンを用いる感光体ドラムの場合、特に高湿下では感光体ドラム表面の抵抗が低下し、これにより感光体ドラム表面に形成された静電潜像のエッジ部で電位の横流れが起こり、その結果、形成画像に像流れ現象が発生する。このクリーニング工程は、一般的には感光体ドラム表面に残留したトナーを除去する工程であるが、像流れ現象の発生を防止する工程を含む場合がある。例えば、従来、図3に示すように、感光体ドラム1の表面からクリーニングブレード4により不要トナーを掻き取った後に、感光体の表面から掻き取った不用トナーである研磨剤を混入したトナーを含ませた感光体ドラム1の表面に当接した一定の周速度で回転させる弾性ローラ10により感光体ドラム1の表面を研磨する方法が主に用いられてきた。この種のクリーニングブレードは、ポリウレタンなどの弾性体を用いて長方形状に形成されており、感光体ドラムの画像形成領域の全幅にわたって接触するようになされている。
【0004】
また、有機感光体(OPC)ドラムについては、記録用紙に含まれるタルク、紙粉が感光体ドラム表面へ付着することにより、表面電位帯電不良を引き起こし、画像かぶり現象を引き起こす。このために、従来、ファーブラシローラを感光体ドラム表面に当接してタルクや紙粉などの剥ぎ取りを行っていた。
更に、トナーにあらかじめ研磨剤を添加し、ブレードクリーニング時にトナーを除去するだけでなく、研磨剤によって感光体ドラムの表面を磨いて清浄にすることも提案されている。研磨剤を別個に供給することも提案されており、特許文献1には、感光体ドラムの上方に研磨剤供給部を設け、そこから研磨剤を自由落下させて供給し、感光体ドラムの表面とクリーニングブレードとの接触部近辺に研磨剤を溜めながら、感光体ドラムの表面を清浄化する旨開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、感光体ドラム表面に接触する当接部材と感光体ドラム表面とにより区画された溜め部に保持されたゼオライトなどの極性吸着剤をドラム表面に接触させて付着した放電生成物を除去することが開示されている。前記溜め部は、基端側がクリーニングブレードに固定され、かつ自由端側がドラム表面に接触した網状の遮蔽部材により区画され、転写後に除去されたトナーを網の目を通して溜め部外に押し出される。前記遮蔽部材は弾性材料により構成され、その自由端側を感光体ドラム表面にその弾性によって密着させて極性吸着剤を確実に保持するというものである。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−194419号公報(要約、図2など)
【特許文献2】
特開2003−5601号公報(請求項1〜5、[0044]、図4など)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
像担持体である感光体ドラムのクリーニング方式には、前述のような技術が知られているが、この中で弾性ローラおよびファーブラシロ−ラを用いる方法は、それぞれ像流れ、画像かぶりに対する防止効果は見られるものの、これらの部材は高価なものであり、また部品点数増加によって工数も増えることなどから、大幅なコスト高になるのが問題である。これらに比較してクリーニングブレード方式は簡易であり、コスト的にもそれほど高くないという長所があるものの、反面において性能的にまだ改良すべき点が残されている。
【0008】
例えば、クリーニングブレードに固定され網目状遮蔽部材により設けた区画に極性吸着剤を保持する装置の場合、この網目はトナーを通過するが、極性吸着剤は通過しないような穴径に設定することになっている。しかし、ブレードより除去されてくるものの中には、紙粉、タルクなども混入しており、またトナーの凝集物も発生することから、例えば印刷時間の経過とともに目詰まりを起こすことが懸念され、網目を通過させて除去することが次第に困難になってくる恐れがある。従って、網目上に残った滞留物をかなりの頻度で除去する手間を要する。また、タルクは粘着性があり、極性吸着剤の表面に膜状に付着して機能を低下させ、極性吸着剤をしばしば交換する手間を要することも懸念される。
【0009】
本発明の目的は、研磨剤を含有するトナーを用い、クリーニングブレードにより転写後の感光体ドラム表面から不要のトナーを除去し、その除去されたトナーをドラム表面と接触させながら滞留させて、感光体ドラムの表面を磨いて清浄化し、紙粉やタルクを含むことのある不要トナーであっても容易に排出することができる画像形成装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、種々検討を重ねて本発明の画像形成装置を完成したものである。すなわち、本発明は以下の画像形成装置に関する。
1)像担持体である感光体ドラムからトナー像を記録媒体に転写した後、当該感光体ドラム表面に残留する研磨剤含有トナーを除去するためのクリーニングブレードを具備する画像形成装置において、前記クリーニングブレードよりもドラム回転方向の上流に、感光体ドラム表面との間に区間部を形成するための可撓性シートよりなるトナー滞留部材を、当該トナー滞留部材の先端部と感光体ドラム表面とが離間部を有するように配置し、当該区間部に落下してくる研磨剤含有トナーを回転ドラム表面に接触させながら一時滞留させる機能と、当該離間部から滞留物を排出する機能と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【0011】
2)前記トナー滞留部材の先端部が曲げ形状であることを特徴とする上記1)項1記載の画像形成装置。
3)前記トナーが研磨剤として酸化チタンを含有していることを特徴とする上記1)または2)項のいずれかに記載の画像形成装置。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の画像形成装置における感光体ドラムのクリーニング手段について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明装置の一つの実施例を示す部分断面図である。感光体ドラム1から記録用紙などの記録媒体2にトナー像を転写した後、感光体ドラム1の表面上に残留する不要なトナーは、クリーニングブレード4により掻き落とされる。この掻き落とされた不要トナー3は、回転ドラムの上流において、ドラムフレーム6に貼り付けられて配置されたトナー滞留部材5とドラム表面との間に形成される区間部Sに徐々に溜められる。トナー滞留部材5は可撓性シートで構成されており、トナーが堆積するに従って、トナーを挟み込みながらたわみ押し広げられるのでその反力により、感光体ドラム表面にトナー粒子が流動しながら接触するようになる。従って、感光体ドラム1の表面に付着しているイオン生成物、タルクなどがトナー中に含まれる研磨剤により剥ぎ取られ、清浄化される。
【0013】
一方、トナー滞留部材5の先端部と感光体ドラム1との間には離間部7が設けられており、滞留したトナーの一部はここから自然排出されて、トナー搬送部8に送られる。ここで、通常は落下量が自然排出量を上回るように設定されており、不要トナー3は区間部Sに滞留し、トナー量が一定量に達すると、トナー滞留部材5の可撓性先端部が押し広げられ、感光体ドラム1との離間部7が大きくなって、そこから滞留したトナーが一度にトナー搬送部8へと排出される。同時に、感光体ドラム1表面から研磨剤により剥ぎ取られた付着物も、押し出される。本発明によると、この不要トナーの滞留とその排出が印刷中、繰り返すことになる。前記の手段を採用する結果、不要トナーは研磨に使用された後に離間部7から安定に排出されるので、落下してくるトナーがトナー滞留部材5に滞留し過ぎて、クリーニングブレード4との間からあふれ出して用紙搬送経路に落下して画像品質に悪影響を及ぼすことがない。この装置によると、印字する毎に常に研磨剤を含むトナーが供給されることになり、研磨剤劣化による研磨効果の低下が防止される。
【0014】
図2は、別の実施例であって、トナー滞留部材5の先端部に曲げ形状10を設けた例であり、これによって落下してくる不要トナーをより確実に滞留させることができる。
前記トナーは、基本的に電子写真感光層上の静電像の現像を行う機能を有するものであればよいが、本発明においてはトナーに研磨剤を含有させておくことを要する。研磨剤は、従来から使用されているものであればよく、例えば酸化チタンやSiCなどがあげられる。さらに具体的には、粒径0.35μm程度の導電性TiO2(体積固有抵抗103Ω−cm)を約2重量%、粒径0.20μm程度の絶縁性TiO2(体積固有抵抗1012Ω−cm)を約3重量%、粒径0.7μm程度のSiC(体積固有抵抗105Ω−cm)を約1重量%添加することなどの例をあげることができる。
【0015】
本発明において、クリーニングブレード4は、その先端エッジ部が感光体ドラム表面に圧接した弾性体(例、ウレタンゴム)よりなり、これによってトナー像の転写が行なわれる転写位置を通過したドラム表面に付着している不要トナーが掻き取られる。
次に、トナー滞留部材5は、クリーニングブレード4に対して感光体ドラム回転方向の上流において独立して位置し、掻き落とされて自由落下してくるトナーを受け止めやすい位置関係に配置される。トナー滞留部材はトナーを滞留できるように、斜め上向きに配置されるが、その配置角度は、図4における角度gで示され、一般に鉛直線に対して0〜60度の範囲から選択され、好ましくは20〜40度の範囲である。
【0016】
一方、前記離間部7の間隔(図4における間隔f)は、不要トナー粒子3が一部自然排出できるように、前記の配置角度との兼ね合いも考慮して決定するが、一般に50〜500μmの範囲から選択され、好ましくは50〜200μmの範囲である。この間隔部7は、トナー蓄積量が、例えば、幅100mm当たりのトナーの蓄積量が2gに達すると、約1mm押し広げられて、その間に滞留した不要トナーが一度に排出される。排出後は、離間部7の間隔はもとに戻り、再度、不要トナーの一時滞留が開始される。
【0017】
トナー滞留部材は、可撓性材料より構成されるが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)などの表面が平滑な樹脂材料が好ましく、厚みが0.05〜0.5mm、幅がクリーニングブレード幅とほぼ同じであるシート状部材を、前記の上向き角度となるようにドラムフレームに貼り付けて固定する。
次に、本発明における滞留物の排出は、前記の離間部を通して、図1あるいは2のように、トナー搬送部8に排出され、最終的に廃棄される。すなわち、トナー排出機構8付近に落下したトナーは、トナー排出機構である排出スクリューによって感光体ドラム1の軸方向に搬送され、さらにトナー廃棄パイプ(図示せず)の中を落下して廃棄トナー蓄積ボトル(図示せず)に集められる。この廃棄トナー蓄積ボトルは満杯になれば交換される。
【0018】
上述のように、本発明の画像形成装置は感光体ドラムのクリーニング手段に特徴を有するものであって、他の帯電、露光、現像、転写、定着、除電や、感光体ドラム自体は、例えば従来公知の手段によって構成されたものでよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明によると、アモルファスシリコン感光ドラムまたはOPCドラム表面の付着物を簡易な装置で効率よく除去し、表面を清浄化することができる。このために、従来のように弾性ローラあるいはファーブラシローラを使用することなく、像流れおよび画像かぶりを防止することができるので、コストダウンとともに画像品質の向上が達成される。また、従来の網目を有する遮蔽部材を設けたクリーニング方式に比較すると、削り取られたトナー中にトナーの凝集物や印刷紙に由来する紙粉が存在していても目詰まりを起こすことのない機構であることから、長時間印刷を行っても安定に排出され、その間感光体ドラム表面の清浄化を続行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一つの実施例を示す部分断面図である。
【図2】本発明装置の他の実施例であって、トナー滞留部材の先端部が曲げ形状である例を示す。
【図3】従来の感光体ドラムの研磨方法の一例を示す。
【図4】本発明装置において、トナー滞留部材5の配置角度と感光体ドラム表面との間隔を示す。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 記録用紙
3 トナー
4 クリーニングブレード
5 トナー滞留部材
6 ドラムフレーム
7 トナー滞留部材の先端部と感光体ドラム表面との間隔部(f)
8 トナー搬送部
9 弾性ローラ
10 曲げ形状
S 区間部
Claims (3)
- 像担持体である感光体ドラムからトナー像を記録媒体に転写した後、当該感光体ドラム表面に残留する研磨剤含有トナーを除去するためのクリーニングブレードを具備する画像形成装置において、前記クリーニングブレードよりもドラム回転方向の上流に、感光体ドラム表面との間に区間部を形成するための可撓性シートよりなるトナー滞留部材を、当該トナー滞留部材の先端部と感光体ドラム表面とが離間部を有するように配置し、当該区間部に落下してくる研磨剤含有トナーを回転ドラム表面に接触させながら一時滞留させる機能と、当該離間部から滞留物を排出する機能と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
- 前記トナー滞留部材がその先端部が曲げ形状であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記トナーが研磨剤として酸化チタンを含有していることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003146893A JP2004348004A (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2004348004A true JP2004348004A (ja) | 2004-12-09 |
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ID=33533620
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004348004A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006091302A (ja) * | 2004-09-22 | 2006-04-06 | Fuji Xerox Co Ltd | クリーニング装置 |
JP2009020482A (ja) * | 2007-06-15 | 2009-01-29 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置およびプロセスカートリッジ |
JP2015079076A (ja) * | 2013-10-16 | 2015-04-23 | 富士ゼロックス株式会社 | 清掃器、像保持体ユニットおよび画像形成装置 |
JP2018036603A (ja) * | 2016-09-02 | 2018-03-08 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
-
2003
- 2003-05-23 JP JP2003146893A patent/JP2004348004A/ja active Pending
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