JP2004347781A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2004347781A
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Masato Ohashi
理人 大橋
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Abstract

【課題】回転駆動される複数の感光体の周面にそれぞれ異なった色のトナー像を形成し、その各トナー像を、各感光体に接触しながら移動する記録材に転写して記録画像を得る画像形成装置において、記録材に転写されたトナー像の色ずれの発生を抑制する。
【解決手段】各感光体3を画像形成装置本体に組み付けるときに、各感光体3の軸線方向の一方の端部領域から転写材に転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相がほぼ一致するように、各感光体3と、その一方の端部を支持するフランジ61との相対的な回転方向位置が調整されていると共に、各感光体3の軸線方向の他方の端部領域から転写材に転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相がほぼ合致するように、各感光体3と、その他方の端部を支持する軸受64との相対的な回転方向位置が調整されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転駆動される複数の感光体の周面にそれぞれ異なった色のトナー像を形成し、その各トナー像を、移動する転写材に転写して記録画像を得る画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ、ファクシミリ或いはこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などとして構成される上記形式の画像形成装置は従来より周知である。この種の画像形成装置においては、感光体の偏心に基因して、各感光体の軸線方向各端部領域から転写材に転写されたトナー像が、転写材の移動方向に対して直交する方向、すなわち転写材の幅方向に周期的に位置をずらすおそれがある。このような現象をトナー像の周期的な位置ずれと称することにすると、各感光体においてかかる位置ずれが発生すると、各感光体から転写材上に転写された各トナー像が感光体の軸線方向にずれることにより色ずれが発生し、その画質が劣化する。
【0003】
上述の不具合を回避するため、各感光体から転写材に転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相が一致するように構成された画像形成装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。ところが、従来提案されている画像形成装置の構成だけでは、色ずれの発生を効果的に抑えることは難しく、完成したカラー画像の画質劣化を阻止することは困難であった。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−250474号公報(段落〔0032〕、図5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、各感光体の偏心に基因する色ずれを従来よりも効果的に抑えることのできる冒頭に記載した形式の画像形成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置において、各感光体の偏心に基因して、各感光体の軸線方向各端部領域から転写材に転写されたトナー像が、転写材の移動方向に対して直交する方向に周期的に位置をずらす現象をトナー像の周期的な位置ずれとしたとき、各感光体を画像形成装置本体に組み付けるときに、各感光体の軸線方向の一方の端部領域から転写材に転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相がほぼ一致するように、各感光体と、その一方の端部を支持する支持部材との相対的な回転方向位置が調整されていると共に、各感光体の軸線方向の他方の端部領域から転写材に転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相がほぼ一致するように、各感光体と、その他方の端部を支持する支持部材との相対的な回転方向位置が調整されていることを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項1)。
【0007】
また、上記請求項1に記載の画像形成装置において、全ての感光体が同時に回転を開始し、かつ同時に回転を停止するように構成されていると有利である(請求項2)。
【0008】
さらに、上記請求項1に記載の画像形成装置において、有彩色トナー像が形成されるカラー用感光体と、黒トナー像が形成される黒用感光体とを有し、カラー用感光体に有彩色トナー像を形成すると共に、黒用感光体に黒トナー像を形成し、これらのトナー像を転写材に転写するカラーモードと、カラー用感光体を停止させ、黒用感光体を回転駆動して該黒用感光体に形成された黒トナー像だけを転写材に転写するモノクロモードとを選択可能に構成され、モノクロモードの実行後にカラーモードを実行する場合、該カラーモードの実行に先立って、トナー像の周期的な位置ずれの位相が合うように、各感光体の回転開始位置を調整する制御手段を具備すると有利である(請求項3)。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って説明し、併せて図示した画像形成装置の構成に即して、トナー像の周期的な位置ずれが発生する原因と、従来の欠点をより具体的に明らかにする。
【0010】
図1は画像形成装置の一例を示す概略図であり、ここに示した画像形成装置は、その本体1内に配置された複数の感光体3Y,3M,3C,3BKを有している。ここに示した感光体はドラム状に形成され、各感光体3Y,3M,3Cには、イエロートナー像、マゼンタトナー像及びシアントナー像の各有彩色トナー像がそれぞれ形成され、感光体3BKには黒トナー像が形成される。これらの4本の感光体3Y乃至3BKに対向して記録材搬送ベルト4が配置され、この記録材搬送ベルト4は、複数の支持ローラに巻き掛けられて矢印A方向に走行駆動される。
【0011】
各感光体3Y,3M,3C,3BK上にトナー像を形成する構成と、その作用は実質的に全て同一であるため、ここでは感光体3Yにトナー像を形成する構成だけを説明する。この感光体3Yは図1における時計方向に回転駆動され、このとき帯電ローラ7より成る帯電装置によって感光体表面が所定の極性に帯電される。次いで、その帯電面に、露光装置の一例であるレーザ露光装置8から出射する光変調されたレーザ光Lが照射される。これによって感光体3Yに静電潜像が形成され、その静電潜像が現像装置9によってイエロートナー像として可視像化される。ここに示した現像装置9は、回転駆動される現像ローラ31を有し、その現像ローラ31に担持された現像剤によって静電潜像が可視像化される。
【0012】
一方、画像形成装置本体1の下部に配置された給紙部5から、例えば転写紙又は樹脂フィルムなどから成る記録材Pが矢印Bで示す方向に送り出され、その送り出された記録材Pは、レジストローラ対50の回転によって所定のタイミングで感光体3Yとその感光体3Yに当接した記録材搬送ベルト4の間に送り込まれ、感光体3Yの周面に接触しながら、矢印A方向に、記録材搬送ベルト4に担持されて搬送される。記録材搬送ベルト4を挟んで、感光体3Yにほぼ対向する位置には転写ローラ10より成る転写装置が配置され、その転写ローラ10の作用によって感光体3Y上のイエロートナー像が記録材P上に転写される。記録材Pに転写されず、感光体3Y上に残された転写残トナーは、クリーニング装置11によって除去される。図1に示したクリーニング装置11は、感光体3Yの表面に圧接して転写残トナーを掻き取るクリーニングブレード51を有している。記録材Pは、トナー像が転写される転写材の一例を構成するものである。
【0013】
全く同様にして、他の感光体3M,3C,3BK上にマゼンタトナー像、シアントナー像及び黒トナー像がそれぞれ形成され、これらのトナー像が、イエロートナー像の転写された記録材P上に順次重ねて転写される。このようにして4色の未定着トナー像を担持した記録材Pは、定着装置2に送り込まれ、該定着装置2の一対の定着ローラ2A,2Bの間を通過する。このときそのトナー像が熱と圧力の作用によって記録材P上に定着され、定着装置2を通過した記録材は、矢印C方向で示すように排紙部6上に排出される。このようにして、カラー画像の形成された記録材を得ることができる。かかる画像形成装置は、タンデム型の画像形成装置とも称せられている。
【0014】
ここで、複数の感光体3Y,3M,3C,3BKを識別する必要のないときは、これらの感光体に対して符号3を付して説明することにする。図2はかかる感光体3の断面図であり、図2における符号Fは画像形成装置本体の手前側、Rは奥側を示している。図2に例示した感光体3は、その円筒状の素管がインパクト成形により形成され、その一方の端部、すなわち画像形成装置本体の奥側Rの端部は開放され、その開口60を区画する感光体3の内周面がテーパ状に形成されている。かかる開口60に駆動伝達用のフランジ61が嵌合している。また、感光体3の他方の端部、すなわち手前側Fの端部には端壁62が形成され、その中心の突部63が軸受64に圧入されている。この軸受64は画像形成装置本体に対して回転自在に支持される。感光体3の組み付け時に、図示していないばねによって、該感光体3を矢印Eで示すように加圧し、感光体3の奥側の開口60をフランジ61に強固に嵌合させる。フランジ61は、画像形成装置本体に回転自在に支持された駆動軸65にねじ66によって一体的に固定され、この駆動軸65が図示していないモータにより回転駆動されることにより、感光体3がその回転軸線Xのまわりに回転する。
【0015】
上述したフランジ61は、感光体3の一方の端部を支持する支持部材の一例を構成し、軸受64は感光体3の他方の端部を支持する支持部材の一例を構成するものである。感光体3の一方の端部と、その支持部材であるフランジ61は相対的に回転可能ではあるが、これらを互いに強固に圧接して一体化する。感光体3の他方の端部と、その支持部材である軸受64も同様である。
【0016】
図1に示した複数の感光体3Y乃至3BKは、全て同じ大きさと同じ形態に形成され、全ての感光体が図2に示すように支持されている。
【0017】
以上のように、本例の画像形成装置は、回転駆動される複数の感光体の周面にそれぞれ異なった色のトナー像を形成し、その各トナー像を、各感光体に接触しながら移動する転写材に転写して記録画像を得るように構成されている。各感光体を帯電装置によって帯電し、その帯電面を露光装置によって露光することにより、各感光体に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像装置によってトナー像として可視像化し、そのトナー像を転写装置の作用によって転写材上に重ねて転写するのである。
【0018】
次に、転写材に転写されたトナー像に周期的な位置ずれが発生する理由と、これに関連する従来の不具合について説明する。
【0019】
図3は、図1に示したレーザ露光装置8と、感光体3の概略を示す説明図である。レーザ露光装置8のレーザ発信機67から出射したレーザ光Lは、符号68で示したコリメートレンズ、シリンドリカルレンズなどを経て、ポリゴンミラー69で反射し、さらにf・θレンズ70を経て、感光体3の表面71において結像するように構成されている。ポリゴンミラー69が矢印G方向に回転することで、レーザ光Lは感光体表面71を矢印H方向に走査する。図1に示した感光体3Y乃至3BKごとに上述したレーザ露光装置が備わっている。
【0020】
このようなレーザ露光装置において、感光体表面71の位置が深度方向(矢印I方向)に変化すると、感光体表面71に対するレーザ光の走査位置も変化する。感光体表面71とレーザ光Lのなす角度をθとし、感光体表面71の位置が、深度方向にΔγ変化して、符号71Aで示す位置になったとすると、走査位置がずれ、そのずれ量Δxは次式で表わされる。
Δx=Δγ/(tanθ)
角度θは、感光体3の軸線方向各端部領域で最大(θmax)となるので、走査位置のずれ量Δxは、感光体3の軸線方向各端部領域で最大(Δxmax)となる。θ=90°のところでは、走査位置のずれは発生しない(Δx=0)。
【0021】
レーザ光Lが照射される感光体表面71の位置が変化する原因としては感光体3の偏心が挙げられる。すなわち、図4の(a),(b)に示すように、ドラム状の感光体3の中心軸線CLに対して、感光体3の実際の回転の中心である回転軸線Xがずれてしまうのである。
【0022】
ここで、感光体3の軸線方向各端部領域に、感光体の周方向に直線状に延びるトナー像を形成すべく、画像形成装置を作動させたとする。その際、図4に示した中心軸線CLと回転軸線Xがずれておらず、これらが一致していたとすると、感光体3から記録材Pに転写された上記トナー像は、図5(a),(b)にT,Tで示したように、記録材Pの移動方向Aに一致した直線状の画像となる。これに対し、中心軸線CLと回転軸線Xが、図4の(a)に示すように互いに平行にずれていると、感光体3上の上記トナー像を記録材Pに転写したとき、そのトナー像は、図5の(a)に符号T1,T2で示すように、記録材Pの幅方向中心Qに対して対称で、感光体3の周長dの周期で波打った曲線となる。一方、図4の(b)に示したように,感光体3の回転軸線Xがその中心軸線CLに対してクロスするようにずれていると、感光体3上の上記トナー像を記録材Pに転写したとき、そのトナー像は、図5の(b)に符号T3,T4を付して示すように、互いに平行に、感光体の周長dの周期で波打った曲線となる。いずれの場合も、中心軸線CLと回転軸線Xのずれ量Δγの最大値をΔγmaxとすると、記録材P上のトナー像の位置ずれの最大値Δxmaxは、
Δxmax=Δγmax/(tanθmax)
となる(θmaxは図3参照)。記録材Pの幅方向中心Qに転写されたトナー像に位置ずれは生じない。
【0023】
上述のように、感光体の偏心に基因して、記録材Pに転写されたトナー像がその移動方向Aに対して直交する方向に位置ずれを起こすのであるが、図1に示した各感光体3Y,3M,3C,3BK上の各色のトナー像が記録材P上に転写されたとき、上述のようにその各トナー像の位置がずれていれば、完成したトナー像に色ずれが発生するおそれがある。2つの感光体から記録材上に転写されたトナー像の位置ずれの位相が互いに180°ずれていたとすると、両感光体から記録材上に転写された両トナー像の最大の位置ずれ量は2Δxmaxとなり、このずれ量に相当する著しい色ずれが発生する。
【0024】
そこで、先に説明したように、上述した色ずれの発生を阻止するための構成が既に提案されているが、従来の提案は、いずれも、図4の(a)に示したように、感光体3の回転軸線Xと中心軸線CLが平行にずれている場合についての対策である。しかし、実際に生じる感光体の偏心は、図4の(b)に示したように、感光体3の中心軸線CLに対して、その回転軸線Xがクロスしている場合も多く、この場合には、従来の提案に係る構成によっては色ずれを除去することはできない。例えば、軸線CL,Xが図4の(a)に示したようにずれている感光体と、図4の(b)に示したようにずれている感光体から記録材にトナー像をそれぞれ転写するとき、従来の提案に従って、図6に示したように、両感光体から記録材Pに転写されたトナー像T1,T3の位相が一致するように構成したとすると、その両トナー像T1,T3の色ずれは解消できたとしても、その反対側に転写されたトナー像T2,T4は、最大で2Δxmaxだけ位置がずれるので、色ずれを解消することはできない。
【0025】
そこで、本例の画像形成装置においては、上記不具合を阻止すべく次のように構成されている。
【0026】
先ず、図4及び図5を参照して先に説明したように、各感光体3の偏心に起因して、各感光体3の軸線方向各端部領域から転写材に転写されたトナー像が、転写材の移動方向に対して直交する方向に周期的に位置をずらす現象をトナー像の周期的な位置ずれと称することにする。
【0027】
図1は、画像形成装置の内部を画像形成装置本体の手前側から見たときの様子を示しているが、図7は4本の感光体3Y,3M,3C,3BKを画像形成装置本体の奥側から見たときの様子を示し、図8は4つの感光体3Y,3M,3C,3BKを図1と同じく手前側から見たときの様子を示している。図7及び図8では、説明を簡単にするため、各感光体から記録材にトナー像を転写する転写位置の間の距離PTが、各感光体の周長に一致しているものとする。また、図9は感光体3BKを画像形成装置の奥側から見たときの様子を示し、図10は同じ感光体3BKを画像形成装置の手前側から見たときの様子を示している。
【0028】
図2を参照して先に説明したように、各感光体3を画像形成装置本体に組み付けるには、その感光体3の一方の端部と他方の端部にフランジ61と軸受64をそれぞれ圧入して固定する。その際、先ず基準となる感光体、ここでは黒色トナー像の形成される感光体3BKの一方の端部にフランジ61を嵌合して固定したとき、図9に示すように、感光体3BKを回転させながら、その一方の端部の偏心をレーザ変位計72によって測定する。このとき、感光体3BKの回転軸線Xが中心軸線CLから偏心している方向に目印m1をフランジ61の外面にマーキングする。回転軸線Xが中心軸線CLから偏心している方向を単に偏心方向と称することにすると、この偏心方向は、図9に例示するように、感光体の中心軸線CLから回転軸線Xにその半径方向に引いた線L1の方向である。
【0029】
次に、他の感光体3C,3M,3Yの一方の端部にフランジ61をそれぞれ嵌合して偏心を測定し、その偏心方向に図7に示す如く目印m2,m3,m4をマーキングする。これらの目印もフランジ61に記入する。このとき、その各目印m2,m3,m4の方向、すなわちその偏心方向が感光体3BKの目印m1の方向、すなわちその偏心方向に合致するように、各感光体3C,3M,3Yとその各フランジ61を相対的に回転させ、その両者の相対的な回転方向位置を調整する。このようにして、各感光体3BK,3C,3M,3Yの一方の端部に固定されたフランジ61より成る支持部材に付された目印m1乃至m4の方向がすべて一致する。
【0030】
次いで、感光体3BKの他方の端部、すなわち手前側の端部に軸受64を圧入し、図10に示すようにレーザ変位計72によってその偏心を測定し、その偏心方向に目印n1をマーキングする。さらに、他の感光体3C,3M,3Yの他方の端部に軸受64を圧入してその偏心を測定し、その偏心方向が、感光体3BKの他方の端部の偏心方向に対してずれているときは、各感光体3C,3M,3Yに対して軸受64を回転しながら組み替え、その偏心方向を感光体3BKの偏心方向に一致させる。このとき、感光体3C,3M,3Yを回転させてしまうと、その各感光体の一方の端部、すなわち奥側端部の偏心方向もずれてしまうので、軸受64を回転させて偏心方向を調整する必要がある。この場合も、各感光体3C,3M,3Yの手前側の端部に偏心方向n2,n3,n4をマーキングする。このようにして、図8に示す如く、各感光体3BK,3C,3M,3Yの他方の端部に付された目印n1乃至n4の方向が全て一致する。
【0031】
上述のように、各感光体の一方の端部と他方の端部の偏心方向をそれぞれ合せることにより、各感光体3Y,3M,3C,3BKの軸線方向各端部領域から記録材Pに転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相が一致し、これによって完成したカラー画像の色ずれをなくし、或いはその色ずれを無視する程度に抑えることができる。図11は、4本の感光体3Y,3M,3C,3BKの軸線方向各端部領域から記録材Pに転写された線状のトナー像T5,T6,T7,T8とT9,T10,T11,T12とを示しており、その各トナー像T5乃至T8とT9乃至T12は各感光体3Y乃至3BKから転写されて重ね合わされている。各感光体3Y乃至3BKから記録材Pにそれぞれ転写された各トナー像は、記録材Pの移動方向Aに対して直交する方向に周期的に位置をずらしているが、その位相がすべて一致しているので、その重ね合わせトナー像に色ずれは発生しない。
【0032】
また、各感光体から記録材Pに転写された各トナー像の周期的な位置ずれの最大値が異なっていても、その位相が合っていればよい。例えば、図12に示すように、感光体3Mから記録材Pに転写されたトナー像T13と、感光体3BKから記録材Pに転写されたトナー像T14との位置ずれの最大値が異なっていて、その両者に差Δx´があっても、そのΔx´の値を小さく留めることができる。より具体的には、図3に示したθmaxが例えば60°と小さな値である場合にも、Δx´を例えば0.029mm程の小さな値にすることができる。
【0033】
文献〔KONIKA TECHNICAL REPORT VOL13(2000) P61〕にもあるように、人の目で判別できない色ずれは50μm程度であるとされており、上述のように位置ずれの位相を合わせることによって、色ずれが発生しても、そのずれ量Δx´を50μm以下にすることができ、人の目に判別できないレベルに抑えることができる。
【0034】
上述した例では、説明を簡単にするため、各感光体の転写位置間の距離PTと感光体の周長が等しい場合について説明したが、これらが互いに異なるときも、各感光体の軸線方向各端部領域から記録材Pに転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相がほぼ一致するように、各感光体3Y乃至3BKの偏心方向を調整することによって、色ずれの発生を抑え、最終画像の画質を高めることができる。しかも、感光体の一方の端部と他方の端部に取り付けられるフランジ61と軸受64より成る支持部材と、感光体との相対的な回転方向位置を調整して、各感光体の一方の端部と他方の端部の偏心方向の調整を、その各感光体を画像形成装置本体に組み付ける時に行うので、色ずれの発生をより一層効果的に防止できる。予め各感光体の偏心方向を測定し、次いでかかる感光体を画像形成装置本体に組み付けると、その組み付け時に偏心方向がずれてしまい、これによって色ずれが発生しやすくなるが、本例の画像形成装置においては、このような不具合を阻止することができるのである。
【0035】
上述のように、本例の画像形成装置は、各感光体を画像形成装置本体に組み付けるときに、各感光体の軸線方向の一方の端部領域から転写材に転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相がほぼ一致するように、各感光体と、その一方の端部を支持する支持部材(図2の例ではフランジ61)との相対的な回転方向位置が調整されていると共に、同じく、各感光体を画像形成装置本体に組み付けるときに、各感光体の軸線方向の他方の端部領域から転写材に転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相がほぼ一致するように、各感光体と、その他方の端部を支持する支持部材(図2の例では軸受64)との相対的な回転方向位置が調整されているのである。
【0036】
図2に、感光体3と、その支持部材の一例を示したが、他の形態の感光体と、支持部材を有する画像形成装置にも、上述した構成を採用することができる。図13にその一例を示す。ここに示した感光体3の素管は、内部が中空なパイプ材より成り、その一方の端部である奥側Rの端部と、他方の端部である手前側Fの端部に、フランジ73,74より成る各支持部材が着脱可能に嵌着される。一方のフランジ73は駆動軸65に圧入などの手段によって固定され、他方のフランジ74は駆動軸65に対して、その軸線方向にスライド可能に嵌合している。感光体3を画像形成装置本体に対して組み付けるときは、その感光体3を矢印J方向に差し込んで感光体3の一方の端部を一方のフランジ73に嵌合し、さらに他方のフランジ74を駆動軸65に沿わせて矢印K方向に移動させて、感光体3の他方の端部に差し込む。その後、図示していないばねによって、他方のフランジ74を矢印K方向に加圧することで、感光体3、駆動軸65、フランジ73,74及び軸継手80などを一体的に組み付けることができる。各フランジ73,74を感光体3に接着して一体化することもできる。
【0037】
以上説明した画像形成装置において、画像形成動作を行うべく、全ての感光体3Y乃至3BKが同時に回転を開始し、かつ同時に回転を停止するように構成することができる。例えば、図示していない1つのモータの回転を全ての感光体3Y乃至3BKに伝え、これらの回転と停止を同期させるのである。このように構成すれば、全ての感光体3Y乃至3BKの位相が常に一定に保たれ、色ずれを効果的に防止することができる。
【0038】
また、図1に示した4つの感光体3Y乃至3BKにそれぞれ異なった色のトナー像を形成し、その各色のトナー像を記録材P上に重ねて転写するモードをカラーモードと称することにすると、このカラーモードのほかに記録材上に黒の単色画像を形成するモノクロモードを選択できるように構成することもできる。モノクロモード時には、記録材搬送ベルト4が、図1に二点鎖線で示すように、有彩色トナー像の形成される感光体3Y,3M,3Cから離され、黒トナー像の形成される感光体3BKにのみに当接する。この感光体3BK以外の感光体3Y,3M,3Cは回転せず、感光体3BKだけが回転駆動され、その感光体3BK上に、前述したところと全く同様にして黒トナー像が形成される。この黒トナー像は、給紙部5から送り出され、レジストローラ対50によって所定のタイミングで給送された記録材P上に転写される。この記録材も、矢印A方向に回転する記録材搬送ベルト4上に担持されて搬送される。記録材Pが定着装置2を通るとき、その記録材P上に黒トナー像が定着され、該記録材Pが排紙部6に排出される。モノクロモード時には、感光体3Y,3M,3Cは停止し、その各感光体に記録材が接触しないので、当該感光体の寿命を延ばすことができる。
【0039】
有彩色トナー像が形成される感光体3Y,3M,3Cをカラー用感光体と称し、黒トナー像が形成される感光体3BKを黒用感光体と称することにすると、図示した画像形成装置は、カラー用感光体と黒用感光体を有していて、カラー用感光体を回転駆動して、該カラー用感光体に有彩色トナー像を形成すると共に、黒用感光体を回転駆動して、該黒用感光体に黒トナー像を形成し、これらのトナー像を転写材に転写するカラーモードと、カラー用感光体を停止させ、黒用感光体を回転駆動して該黒用感光体に形成された黒トナー像だけを転写材に転写するモノクロモードとを選択可能に構成されているのである。
【0040】
画像形成装置を上述のように構成した場合、モノクロモード時には、4本の感光体のうちの黒用感光体3BKだけが回転するので、このとき、その黒用感光体3BKとカラー用感光体3Y,3M,3Cの位相が狂ってしまい、このままの状態でカラーモードを実行したとすると、記録材Pに転写されたトナー像に色ずれが発生する。そこで、モノクロモードを行った後であって、カラーモードを実行する前に、トナー像の周期的な位置ずれの位相を合わせるように構成する必要がある。例えば、図7に示すように、各感光体3Y乃至3BKを支持するフランジ61に対向した位置に反射型のフォトセンサ75Y,75M,75C,75BKを設けると共に、各感光体をそれぞれ独立したモータで回転するように構成し、モノクロモード実行後であって、カラーモード開始前に、各感光体3Y乃至3BKを回転駆動し、このとき各フォトセンサ75Y乃至75BKが各目印m4,m3,m2,m1を検知した時、又はその検知時点から所定時間後に、図示していない制御部から出力される停止信号によって各モータを停止制御して各感光体を停止させる。これによってカラーモードの開始時の各感光体の回転開始位置を定め、各感光体の位相を一致させることができる。各感光体の一方の端部と他方の端部の偏心方向の調整は、感光体を画像形成装置本体に組み付けるときに行ってあるので、センサ75Y乃至K75BKを用いて、各感光体の一方の端部又は他方の端部でのみ、位相合せ制御を行えば充分である。
【0041】
上に説明した例では、フォトセンサ75Y乃至75BKと、制御部が、モノクロモードの実行後にカラーモードを実行する場合、そのカラーモードの実行に先立って、トナー像の周期的な位置ずれの位相が合うように、各感光体の回転開始位置を調整する制御手段を構成している。
【0042】
また、以上説明した画像形成装置において、感光体を交換した場合には、例えばサービスマンが新たな感光体を画像形成装置本体に組み付けるときに、レーザ変位計を用いて、前述のように各感光体偏心方向を調整すればよいが、このようにすると、感光体の交換に時間がかかってしまうおそれがある。そこで、寿命の長い感光体、例えばアモルファスシリコン製の感光層を有する感光体や、感光層の表面を硬質コート材でコーティングした感光体などを用い、画像形成装置自体が寿命となるまで、感光体を交換する必要がないように構成すれば、上述した煩雑さを回避することができる。
【0043】
以上説明した画像形成装置は、各感光体3Y乃至3BKに形成されたトナー像を直に記録材Pより成る転写材に転写するように構成されている。これに対し、例えばドラム又は無端ベルトより成る中間転写体に、各感光体に形成された各色のトナー像を重ねて一次転写し、次いでそのトナー像を記録材上に二次転写して、そのトナー像を定着するように構成することもできる。この場合には、中間転写体が、感光体からトナー像を転写される転写材を構成する。図14にかかる画像形成装置の一例を示す。ここに示した感光体3Y,3M,3C,3BK上にも、図1に示した画像形成装置と同じくイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像及び黒トナー像がそれぞれ形成され、その各色のトナー像が、矢印方向に走行駆動される無端ベルトにより構成された中間転写体76より成る転写材に重ねて転写され、その重ねトナー像が、給紙部5から給送された記録材P上に一括して転写される。この記録材Pが定着装置2を通るとき、そのトナー像が定着され、次いで記録材Pは排紙部6に排出される。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、転写材に転写されたトナー像の色ずれの発生を効果的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を示す概略図である。
【図2】感光体とその支持部材の例を示す断面図である。
【図3】レーザ露光装置と感光体との関係を示す説明図である。
【図4】感光体の偏心の態様を示す説明図である。
【図5】記録材に転写されたトナー像の位置ずれを説明する図である。
【図6】従来の提案に係る画像形成装置においては色ずれを完全に防止できないことを説明する図である。
【図7】感光体を奥側から見た概略図である。
【図8】感光体を手前側から見た概略図である。
【図9】感光体の奥側の端部の偏心を測定するときの様子を示す説明図である。
【図10】感光体の手前側の端部の偏心を測定するときの様子を示す説明図である。
【図11】記録材上に転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相が一致したときの様子を示す説明図である。
【図12】記録材上に転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相が一致し、かつ各トナー像の位置ずれ量が異なっている様子を示す説明図である。
【図13】感光体とその支持部材の他の例を示す図である。
【図14】画像形成装置の他の例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置本体
3,3Y,3M,3C,3BK 感光体

Claims (3)

  1. 回転駆動される複数の感光体の周面にそれぞれ異なった色のトナー像を形成し、その各トナー像を、移動する転写材に転写して記録画像を得る画像形成装置において、各感光体の偏心に基因して、各感光体の軸線方向各端部領域から転写材に転写されたトナー像が、転写材の移動方向に対して直交する方向に周期的に位置をずらす現象をトナー像の周期的な位置ずれとしたとき、各感光体を画像形成装置本体に組み付けるときに、各感光体の軸線方向の一方の端部領域から転写材に転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相がほぼ一致するように、各感光体と、その一方の端部を支持する支持部材との相対的な回転方向位置が調整されていると共に、各感光体の軸線方向の他方の端部領域から転写材に転写されたトナー像の周期的な位置ずれの位相がほぼ一致するように、各感光体と、その他方の端部を支持する支持部材との相対的な回転方向位置が調整されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 全ての感光体が同時に回転を開始し、かつ同時に回転を停止するように構成されている請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 有彩色トナー像が形成されるカラー用感光体と、黒トナー像が形成される黒用感光体とを有し、カラー用感光体に有彩色トナー像を形成すると共に、黒用感光体に黒トナー像を形成し、これらのトナー像を転写材に転写するカラーモードと、カラー用感光体を停止させ、黒用感光体を回転駆動して該黒用感光体に形成された黒トナー像だけを転写材に転写するモノクロモードとを選択可能に構成され、モノクロモードの実行後にカラーモードを実行する場合、該カラーモードの実行に先立って、トナー像の周期的な位置ずれの位相が合うように、各感光体の回転開始位置を調整する制御手段を具備する請求項1に記載の画像形成装置。
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