JP2004347712A - 撮像レンズ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ズーム全域にわたり良好な光学性能を保持しつつ、高変倍比で光学部材数が少ない小型ズームレンズ系を備えた撮像レンズ装置を提供する。
【解決手段】撮像レンズ装置(10)を構成しているズームレンズ系(TL)は、光学部材の数が10以下であり、そのうちの1つが光軸(AX)を90°折り曲げるように光束を反射させる反射面(RL)を有するプリズム(PR)であり、条件式:5≦ft/fw≦10,3<|EPw|/BFw<22{fw:広角端におけるズームレンズ系(TL)全体の焦点距離、ft:望遠端におけるズームレンズ系(TL)全体の焦点距離、EPw:広角端における像面(IM)から射出瞳位置までの軸上距離、BFw:広角端における最も像側に配置されたレンズの像側面から像面(IM)までの軸上距離}を満足する。
【選択図】 図17

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は撮像レンズ装置に関するものであり、特に被写体の映像を撮影レンズ系により光学的に取り込んで撮像素子により電気的な信号として出力する撮像レンズ装置{例えば、デジタルカメラ;ビデオカメラ;パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)等に内蔵又は外付けされるカメラの主たる構成要素}、なかでも小型のズームレンズ系を撮影レンズ系として備えた撮像レンズ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、銀塩フィルムの代わりにCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を用いたデジタルカメラが急速に普及してきている。また、半導体素子等の画像処理能力の向上により、携帯電話やPDA等にも撮像素子を用いたカメラが搭載されるようになってきている。このため、撮像素子で被写体の映像を電気信号として出力する撮像レンズ装置に対し、より一層のコンパクト化が求められている。しかも、従来のように簡易な撮像レンズ装置ではなく、高画質撮影を可能にする高画素化、それに対応した高い光学性能、及び画像劣化の少ない光学変倍を達成した撮像レンズ装置が望まれている。しかし、撮像レンズ装置をコンパクト化するために撮影レンズ系を軽量・小型化しようとすると、良好な光学性能を保持することが困難になる。この問題を解決して上記要求に応えるため、従来より様々なタイプのズームレンズ系が提案されている。例えば特許文献1〜3で提案されているズームレンズ系では、撮像レンズ装置をコンパクト化するために、レンズ間に挿入したプリズムで光路を折り曲げている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−248318号公報
【特許文献2】
特開平9−138347号公報
【特許文献3】
特開平9−133858号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1〜3記載のズームレンズ系では、上述した複数の要求に同時に応えることは困難である。例えば、特許文献1記載のズームレンズ系は、物体側から順に正・負・正・正の4群ズーム構成になっているが、レンズ枚数が多く、光軸方向の小型化が十分でない。特許文献2や特許文献3に記載されているズームレンズ系も同様であり、プリズムを含めるとレンズ枚数はまだまだ多く、充分に小型化されているとは言えない。
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、ズーム全域にわたり良好な光学性能を保持しつつ、高変倍比で光学部材数が少ない小型ズームレンズ系を備えた撮像レンズ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明の撮像レンズ装置は、複数のレンズ群から成りレンズ群間隔を変えることにより以下の条件式(0)を満たした変倍を行うズームレンズ系と、そのズームレンズ系により形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備えた撮像レンズ装置であって、前記ズームレンズ系を構成している光学部材の数が10以下であり、そのうちの1つの光学部材が光軸を90°折り曲げるように光束を反射させる反射面を有し、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする。
5≦ft/fw≦10 …(0)
3<|EPw|/BFw<22 …(1)
ただし、
fw:広角端におけるズームレンズ系全体の焦点距離、
ft:望遠端におけるズームレンズ系全体の焦点距離、
EPw:広角端における像面から射出瞳位置までの軸上距離、
BFw:広角端における最も像側に配置されたレンズの像側面から像面までの軸上距離、
である。
【0007】
第2の発明の撮像レンズ装置は、上記第1の発明の構成において、前記ズームレンズ系を構成している光学部材の数が9以下であることを特徴とする。
【0008】
第3の発明の撮像レンズ装置は、上記第1又は第2の発明の構成において、以下の条件式(2)を満足することを特徴とする。
1<D/fw<5 …(2)
ただし、
D:最も物体側の面から反射面までの軸上距離、
fw:広角端におけるズームレンズ系全体の焦点距離、
である。
【0009】
第4の発明の撮像レンズ装置は、上記第1,第2又は第3の発明の構成において、前記ズームレンズ系を構成している最も物体側のレンズ群が、物体側より順に、負のパワーを有する単レンズから成る第1レンズと、前記反射面を有するプリズムと、正のパワーを有する単レンズから成る第2レンズと、から構成されていることを特徴とする。
【0010】
第5の発明の撮像レンズ装置は、上記第1,第2,第3又は第4の発明の構成において、前記ズームレンズ系を構成しているレンズ群のうち、少なくとも1つのレンズ群が1枚の単レンズのみで構成されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施した撮像レンズ装置を、図面を参照しつつ説明する。撮像レンズ装置は、被写体の映像を光学的に取り込んで電気的な信号として出力するものであり、被写体の静止画撮影や動画撮影に用いられるカメラ{例えば、デジタルカメラ;ビデオカメラ;パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,携帯情報端末(PDA),これらの周辺機器(マウス,スキャナー,プリンター,その他のデジタル入出力装置)等に内蔵又は外付けされるカメラ}の主たる構成要素である。なお、従来「デジタルカメラ」の語は、専ら光学的な静止画を記録するものを指していたが、静止画と動画を同時に扱えるデジタルスチルカメラや家庭用デジタルムービーカメラも提案されており、現在では特に区別されなくなってきている。したがって「デジタルカメラ」の語は、デジタルスチルカメラ,デジタルムービーカメラ等のように、光学像を形成する撮影レンズ系,その光学像を電気信号に変換する撮像素子等を備えた撮像レンズ装置を主たる構成要素とするカメラすべてを含むものとする。
【0012】
図17に、カメラ(20)の一部を成す撮像レンズ装置(10)の一例を示す。この撮像レンズ装置(10)は、物体(被写体)側から順に、物体の光学像(IM:像面)を形成する撮影レンズ系に相当するズームレンズ系(TL)と、光学フィルター(例えば、光学的ローパスフィルター,赤外カットフィルター)等に相当する平行平面板(OF)と、ズームレンズ系(TL)により形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子(SR)と、で構成されている。この撮像レンズ装置(10)でデジタルカメラを構成する場合、通常そのカメラ(20)のボディ内部に撮像レンズ装置(10)を配置することになるが、カメラ機能を実現する際には必要に応じた形態を採用することが可能である。例えば、ユニット化した撮像レンズ装置(10)をカメラ(20)のボディに対して着脱自在又は回動自在に構成してもよく、ユニット化した撮像レンズ装置(10)を携帯電話,携帯情報端末等のデジタル機器に対して着脱自在又は回動自在に構成してもよい。
【0013】
ズームレンズ系(TL)は複数のレンズ群から成り、複数のレンズ群が光軸(AX)に沿って移動し、レンズ群間隔を変化させることにより変倍(すなわちズーミング)を行う構成(後述する図1と同じレンズ構成)になっている。ズームレンズ系(TL)内の光路の途中には平面状の反射面(RL)が配置されており、反射面(RL)を構成しているプリズム(PR)の前側と後側には各々少なくとも1枚のレンズが配置されている。この反射面(RL)により、ズームレンズ系(TL)を屈曲光学系として使用するための光路の折り曲げが行われ、その際、光軸(AX)が略90°(つまり90°又は実質的に90°)折り曲げられるようにして光束が反射される。なお、反射面(RL)を構成する反射部材は、直角プリズム等のプリズム(PR)に限らず、平面ミラー等のミラーでもよい。
【0014】
撮像素子(SR)としては、例えば複数の画素を有するCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の固体撮像素子が用いられる。そして、ズームレンズ系(TL)により形成された光学像は、撮像素子(SR)により電気的な信号に変換される。撮像素子(SR)で生成した信号は、必要に応じて所定のデジタル画像処理や画像圧縮処理等が施されてデジタル映像信号としてメモリー(半導体メモリー,光ディスク等)に記録されたり、場合によってはケーブルを介したり赤外線信号に変換されたりして他の機器に伝送される。
【0015】
ズームレンズ系(TL)で形成されるべき光学像は、撮像素子(SR)の画素ピッチにより決定される所定の遮断周波数特性を有する光学的ローパスフィルター{平行平面板(OF)に相当する。}を通過することにより、電気的な信号に変換される際に発生するいわゆる折り返しノイズが最小化されるように、空間周波数特性が調整される。これにより、色モアレの発生を抑えることができる。光学的ローパスフィルターとしては、複屈折型ローパスフィルターや位相型ローパスフィルター等が適用可能である。複屈折型ローパスフィルターとしては、結晶軸方向が所定方向に調整された水晶等の複屈折材料から成るもの、偏光面を変化させる波長板等を積層して成るもの等が挙げられる。位相型ローパスフィルターとしては、必要とされる光学的な遮断周波数特性を回折効果により達成するもの等が挙げられる。
【0016】
なお、図17に示す撮像レンズ装置(10)では、ズームレンズ系(TL)によって拡大側(共役長の長い側)の被写体から縮小側(共役長の短い側)の撮像素子(SR)への縮小投影が行われるが、撮像素子(SR)の代わりに2次元画像を表示する表示素子(例えば液晶表示素子)を用い、ズームレンズ系(TL)を投影レンズ系として使用すれば、縮小側の画像表示面から拡大側のスクリーン面への拡大投影を行う画像投影装置を構成することができる。つまり、以下に説明する各実施の形態のズームレンズ系(TL)は、撮影レンズ系としての使用に限らず、投影レンズ系としても好適に使用することが可能である。
【0017】
図1〜図8は、第1〜第8の実施の形態を構成するズームレンズ系(TL)にそれぞれ対応するレンズ構成図であり、広角端(W)でのレンズ配置を光学断面で示している。各レンズ構成図中、ri(i=1,2,3,...)が付された面は物体側から数えてi番目の面(riに*印が付された面は非球面)であり、di(i=1,2,3,...)が付された軸上面間隔は、物体側から数えてi番目の軸上面間隔のうち、ズーミングにおいて変化する可変間隔である。また、各レンズ構成図中、矢印mj(j=1,2,...),矢印mSは広角端(W)から望遠端(T)へのズーミングにおける第jレンズ群(Grj),絞り(ST)の移動をそれぞれ模式的に示している。ただし、破線矢印はズーミングにおいて位置固定であることを示している。なお、各レンズ構成図中でのプリズム(PR)は平行平面板として、光軸(AX)に沿った直線的な展開状態で表現されている。
【0018】
第1,第6〜第8の実施の形態のズームレンズ系(TL)は、物体側から順に、正のパワーを有する第1レンズ群(Gr1)と、負のパワーを有する第2レンズ群(Gr2)と、正のパワーを有する第3レンズ群(Gr3)と、正のパワーを有する第4レンズ群(Gr4)と、正のパワーを有する第5レンズ群(Gr5)と、から成り(パワー:焦点距離の逆数で定義される量)、第2レンズ群(Gr2)と第4レンズ群(Gr4)と第5レンズ群(Gr5)とを可動群として各レンズ群間隔を変化させることによりズーミングを行う5群ズームレンズである。第2〜第5の実施の形態のズームレンズ系(TL)は、物体側から順に、正のパワーを有する第1レンズ群(Gr1)と、負のパワーを有する第2レンズ群(Gr2)と、正のパワーを有する第3レンズ群(Gr3)と、正のパワーを有する第4レンズ群(Gr4)と、から成り、第2レンズ群(Gr2)と第3レンズ群(Gr3)と第4レンズ群(Gr4)とを可動群として各レンズ群間隔を変化させることによりズーミングを行う4群ズームレンズである。なお、各ズームレンズ系(TL)の像側には、前記光学フィルターに相当する2枚のガラス製平行平面板(OF)が配置されている。
【0019】
いずれの実施の形態においても、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第2レンズ群(Gr2)は像側に移動する。つまり、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第2レンズ群(Gr2)は物体側から像側へ移動することにより、像面(IM,図17)に対する相対位置を変化させる。またいずれの実施の形態においても、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、最も像側のレンズ群が像側に移動し、その物体側に隣り合って位置するレンズ群が物体側に移動する。つまり、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第1,第6〜第8の実施の形態では、第4レンズ群(Gr4)が像側から物体側へ移動し、第5レンズ群(Gr5)が物体側から像側へ移動することにより、像面(IM)に対する相対位置を変化させ、第2〜第5の実施の形態では、第3レンズ群(Gr3)が像側から物体側へ移動し、第4レンズ群(Gr4)が物体側から像側へ移動することにより、像面(IM)に対する相対位置を変化させる。
【0020】
いずれの実施の形態においても、第1レンズ群(Gr1)は固定群であり、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し像面(IM)に対して位置固定になっている。第1,第6〜第8の実施の形態における第3レンズ群(Gr3)も固定群であり、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し像面(IM)に対して位置固定になっている。また、いずれの実施の形態においても、第2レンズ群(Gr2)と第3レンズ群(Gr3)との間には絞り(ST)が配置されている。そして、いずれの実施の形態においても絞り(ST)はズーミング中位置固定であり、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し像面(IM)に対して位置固定になっている。各実施の形態のレンズ構成を以下に詳しく説明する。
【0021】
第1の実施の形態(図1)では、正・負・正・正・正の5群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1レンズ群(Gr1)は、物体側から順に、第1,第2レンズ(L1,L2)と、第1,第2レンズ(L1,L2)間に挿入されたプリズム(PR)と、で構成されている。第1レンズ(L1)は像側に凹の負メニスカスレンズから成っており、プリズム(PR)は光軸(AX)を90°曲げるための反射面(RL,図17)を有する直角プリズムから成っており、第2レンズ(L2)は両凸の正レンズから成っている。第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に、両凹の負レンズ(両面が非球面)と、物体側に凸の正メニスカスレンズと、で構成されている。第3レンズ群(Gr3)は、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚で構成されている。第4レンズ群(Gr4)は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズと、両凸の正レンズ及び両凹の負レンズ(像側面が非球面)から成る接合レンズと、で構成されている。第5レンズ群(Gr5)は、両凸の正レンズ(像側面が非球面)1枚で構成されている。この実施の形態においてズームレンズ系(TL)を構成している光学部材の数は10である。つまり、パワーを有する光学素子としてレンズを9枚有しており、パワーを持たない光学素子としてプリズム(PR)を1枚有している{ただし絞り(ST)を除く。}。
【0022】
第2の実施の形態(図2)では、正・負・正・正の4群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1レンズ群(Gr1)は、物体側から順に、第1,第2レンズ(L1,L2)と、第1,第2レンズ(L1,L2)間に挿入されたプリズム(PR)と、で構成されている。第1レンズ(L1)は像側に凹の負メニスカスレンズから成っており、プリズム(PR)は光軸(AX)を90°曲げるための反射面(RL,図17)を有する直角プリズムから成っており、第2レンズ(L2)は両凸の正レンズから成っている。第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に、両凹の負レンズ(両面が非球面)と、物体側に凸の正メニスカスレンズと、で構成されている。第3レンズ群(Gr3)は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズと、両凸の正レンズ及び両凹の負レンズ(像側面が非球面)から成る接合レンズと、で構成されている。第4レンズ群(Gr4)は、両凸の正レンズ(像側面が非球面)1枚で構成されている。この実施の形態においてズームレンズ系(TL)を構成している光学部材の数は9である。つまり、パワーを有する光学素子としてレンズを8枚有しており、パワーを持たない光学素子としてプリズム(PR)を1枚有している{ただし絞り(ST)を除く。}。
【0023】
第3の実施の形態(図3)では、正・負・正・正の4群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1レンズ群(Gr1)は、物体側から順に、第1,第2レンズ(L1,L2)と、第1,第2レンズ(L1,L2)間に挿入されたプリズム(PR)と、で構成されている。第1レンズ(L1)は像側に凹の負メニスカスレンズから成っており、プリズム(PR)は光軸(AX)を90°曲げるための反射面(RL,図17)を有する直角プリズムから成っており、第2レンズ(L2)は両凸の正レンズから成っている。第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に、両凹の負レンズ(両面が非球面)と、両凸の正レンズと、で構成されている。第3レンズ群(Gr3)は、物体側から順に、両凸の正レンズと、両凹の負レンズ(像側面が非球面)と、で構成されている。第4レンズ群(Gr4)は、両凸の正レンズ(像側面が非球面)1枚で構成されている。この実施の形態においてズームレンズ系(TL)を構成している光学部材の数は8である。つまり、パワーを有する光学素子としてレンズを7枚有しており、パワーを持たない光学素子としてプリズム(PR)を1枚有している{ただし絞り(ST)を除く。}。
【0024】
第4の実施の形態(図4)では、正・負・正・正の4群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1レンズ群(Gr1)は、物体側から順に、第1,第2レンズ(L1,L2)と、第1,第2レンズ(L1,L2)間に挿入されたプリズム(PR)と、で構成されている。第1レンズ(L1)は像側に凹の負メニスカスレンズから成っており、プリズム(PR)は光軸(AX)を90°曲げるための反射面(RL,図17)を有する直角プリズムから成っており、第2レンズ(L2)は両凸の正レンズから成っている。第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に、両凹の負レンズ(両面が非球面)と、物体側に凸の正メニスカスレンズと、で構成されている。第3レンズ群(Gr3)は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズと、両凸の正レンズ及び両凹の負レンズ(像側面が非球面)から成る接合レンズと、で構成されている。第4レンズ群(Gr4)は、両凸の正レンズ(像側面が非球面)1枚で構成されている。この実施の形態においてズームレンズ系(TL)を構成している光学部材の数は9である。つまり、パワーを有する光学素子としてレンズを8枚有しており、パワーを持たない光学素子としてプリズム(PR)を1枚有している{ただし絞り(ST)を除く。}。
【0025】
第5の実施の形態(図5)では、正・負・正・正の4群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1レンズ群(Gr1)は、物体側から順に、第1,第2レンズ(L1,L2)と、第1,第2レンズ(L1,L2)間に挿入されたプリズム(PR)と、で構成されている。第1レンズ(L1)は像側に凹の負メニスカスレンズから成っており、プリズム(PR)は光軸(AX)を90°曲げるための反射面(RL,図17)を有する直角プリズムから成っており、第2レンズ(L2)は両凸の正レンズから成っている。第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に、両凹の負レンズ(両面が非球面)と、物体側に凸の正メニスカスレンズと、で構成されている。第3レンズ群(Gr3)は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズと、両凸の正レンズ及び両凹の負レンズ(像側面が非球面)から成る接合レンズと、で構成されている。第4レンズ群(Gr4)は、像側に凸の正メニスカスレンズ(像側面が非球面)1枚で構成されている。この実施の形態においてズームレンズ系(TL)を構成している光学部材の数は9である。つまり、パワーを有する光学素子としてレンズを8枚有しており、パワーを持たない光学素子としてプリズム(PR)を1枚有している{ただし絞り(ST)を除く。}。
【0026】
第6の実施の形態(図6)では、正・負・正・正・正の5群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1レンズ群(Gr1)は、物体側から順に、第1,第2レンズ(L1,L2)と、第1,第2レンズ(L1,L2)間に挿入されたプリズム(PR)と、で構成されている。第1レンズ(L1)は像側に凹の負メニスカスレンズから成っており、プリズム(PR)は光軸(AX)を90°曲げるための反射面(RL,図17)を有する直角プリズムから成っており、第2レンズ(L2)は両凸の正レンズから成っている。第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に、両凹の負レンズ(両面が非球面)と、物体側に凸の正メニスカスレンズと、で構成されている。第3レンズ群(Gr3)は、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚で構成されている。第4レンズ群(Gr4)は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズと、両凸の正レンズ及び両凹の負レンズ(像側面が非球面)から成る接合レンズと、で構成されている。第5レンズ群(Gr5)は、両凸の正レンズ(像側面が非球面)1枚で構成されている。この実施の形態においてズームレンズ系(TL)を構成している光学部材の数は10である。つまり、パワーを有する光学素子としてレンズを9枚有しており、パワーを持たない光学素子としてプリズム(PR)を1枚有している{ただし絞り(ST)を除く。}。
【0027】
第7の実施の形態(図7)では、正・負・正・正・正の5群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1レンズ群(Gr1)は、物体側から順に、第1,第2レンズ(L1,L2)と、第1,第2レンズ(L1,L2)間に挿入されたプリズム(PR)と、で構成されている。第1レンズ(L1)は像側に凹の負メニスカスレンズから成っており、プリズム(PR)は光軸(AX)を90°曲げるための反射面(RL,図17)を有する直角プリズムから成っており、第2レンズ(L2)は両凸の正レンズから成っている。第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に、両凹の負レンズ(両面が非球面)と、物体側に凸の正メニスカスレンズと、で構成されている。第3レンズ群(Gr3)は、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚で構成されている。第4レンズ群(Gr4)は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズと、両凸の正レンズ及び両凹の負レンズ(像側面が非球面)から成る接合レンズと、で構成されている。第5レンズ群(Gr5)は、物体側に凸の正メニスカスレンズ(像側面が非球面)1枚で構成されている。この実施の形態においてズームレンズ系(TL)を構成している光学部材の数は10である。つまり、パワーを有する光学素子としてレンズを9枚有しており、パワーを持たない光学素子としてプリズム(PR)を1枚有している{ただし絞り(ST)を除く。}。
【0028】
第8の実施の形態(図8)では、正・負・正・正・正の5群ズーム構成において各群が以下のように構成されている。第1レンズ群(Gr1)は、物体側から順に、第1,第2レンズ(L1,L2)と、第1,第2レンズ(L1,L2)間に挿入されたプリズム(PR)と、で構成されている。第1レンズ(L1)は像側に凹の負メニスカスレンズから成っており、プリズム(PR)は光軸(AX)を90°曲げるための反射面(RL,図17)を有する直角プリズムから成っており、第2レンズ(L2)は両凸の正レンズから成っている。第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に、両凹の負レンズ(両面が非球面)と、物体側に凸の正メニスカスレンズと、で構成されている。第3レンズ群(Gr3)は、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚で構成されている。第4レンズ群(Gr4)は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズと、両凸の正レンズ及び両凹の負レンズ(像側面が非球面)から成る接合レンズと、で構成されている。第5レンズ群(Gr5)は、両凸の正レンズ(像側面が非球面)1枚で構成されている。この実施の形態においてズームレンズ系(TL)を構成している光学部材の数は10である。つまり、パワーを有する光学素子としてレンズを9枚有しており、パワーを持たない光学素子としてプリズム(PR)を1枚有している{ただし絞り(ST)を除く。}。
【0029】
上述したように各実施の形態のズームレンズ系(TL)は、反射部材としてプリズム(PR)を第1レンズ群(Gr1)に有している。各実施の形態に用いられているプリズム(PR)は直角プリズムであり、そのプリズム(PR)により前述の反射面(RL,図17)が構成されている。つまり、図17に示されているように、プリズム(PR)はズームレンズ系(TL)の光軸(AX)を略90°折り曲げるように内部の反射面(RL)で光束を反射させる構成になっている。なお、プリズム(PR)は直角プリズムに限らない。例えば、2以上の反射面(RL)でズームレンズ系(TL)の光軸(AX)を略90°折り曲げるように光束を反射させるものでもよい。
【0030】
従来の撮像レンズ装置のように、光軸の方向を変更することなくズームレンズ系に含まれるレンズや絞り等の光学要素を直線的に配列した場合、撮像レンズ装置の厚み方向の大きさは、ズームレンズ系の最も物体側の光学要素から撮像素子までの大きさで事実上決定される。ところが、半導体素子等の画像処理能力の向上により、パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,携帯情報端末等に搭載される撮像レンズ装置にも、従来のように簡易なものではなく、より高画素,高倍率,高画質を有する撮像レンズ装置が求められるようになってきている。このため、撮像レンズ装置に含まれるズームレンズ系のレンズ素子の枚数も増大する一方であり、非使用時(いわゆる沈胴状態)でもレンズ素子の厚みのため薄型化を達成することが困難になっている。
【0031】
これに対し、各実施の形態のズームレンズ系(TL)のように、反射面(RL)により物体光を反射させて光軸(AX)を略90°折り曲げる構成を採用すれば、撮像レンズ装置(10)の厚さ方向の大きさを、最も物体側に位置する第1レンズ(L1)から反射面(RL)までの大きさにまで小さくすることが可能になる。したがって、撮像レンズ装置(10)の見かけ上の薄型化・小型化を達成することが可能になる。また、反射面(RL)で光軸(AX)を略90°折り曲げる構成を採用すると、反射面(RL)近傍で物体光の光路を重ね合わせることができるため、空間を有効に利用することが可能となり、撮像レンズ装置(10)の更なる小型化を達成することができる。しかも、構成レンズ枚数が削減されているため、ズームレンズ系(TL)全体としての軽量・小型化も達成可能である。
【0032】
各実施の形態のズームレンズ系(TL)は、レンズ群間隔を変えることにより以下の条件式(0)を満たした変倍を行う、4群ズーム構成又は5群ズーム構成になっている。また、ズームレンズ系(TL)を構成している光学部材{ただし絞り(ST)を除く。}の数は10以下になっており、そのうちの1つの光学部材であるプリズム(PR)が、先に述べたように光軸(AX)を90°折り曲げるように光束を反射させる反射面(RL)を有している。
5≦ft/fw≦10 …(0)
ただし、
fw:広角端(W)におけるズームレンズ系(TL)全体の焦点距離、
ft:望遠端(T)におけるズームレンズ系(TL)全体の焦点距離、
である。
【0033】
上記条件式(0)が規定している変倍比5〜10倍で、ズーム全域にわたり良好な光学性能を有しながらも、構成光学部材数を10以下(好ましくは9以下)に抑えた小型化を達成するには、以下の条件式(1)を満足することが望ましい。
3<|EPw|/BFw<22 …(1)
ただし、
EPw:広角端(W)における像面(IM)から射出瞳位置までの軸上距離、
BFw:広角端(W)における最も像側に配置されたレンズの像側面から像面(IM)までの軸上距離、
である。
【0034】
条件式(1)は、高い光学性能を保持しながらコンパクト化を達成する上で最適な射出瞳位置を、バックフォーカスBFwに対する相対的な位置関係に基づいて規定している。その射出瞳位置は像面(IM)位置を基準としており、物体側から像側へ向かう方向を正としている。|EPw|/BFwの値が条件式(1)の下限を下回ると、射出瞳位置から像面(IM)までの距離が近くなりすぎてしまい、像面(IM)への光線の入射角がきつくなり、周辺光量落ちを招くことになる。逆に、|EPw|/BFwの値が条件式(1)の上限を上回ると、撮像レンズ装置(10)における長手方向のコンパクト化の達成が困難になる。
【0035】
以下の条件式(1a)を満足することが更に望ましい。条件式(1a)は、上記条件式(1)が規定している条件範囲のなかでも、上記観点からより一層好ましい条件範囲を規定している。
3<|EPw|/BFw<15 …(1a)
【0036】
反射面(RL)で光軸(AX)を略90°折り曲げる構成のズームレンズ系(TL)においては、以下の条件式(2)を満足することが望ましい。
1<D/fw<5 …(2)
ただし、
D:最も物体側の面から反射面(RL)までの軸上距離、
fw:広角端(W)におけるズームレンズ系(TL)全体の焦点距離、
である。
【0037】
条件式(2)は、撮像レンズ装置(10)の見かけ上の薄型化を達成する上で最適な条件を規定している。D/fwの値が条件式(2)の下限を下回ると、反射面(RL)より物体側にある面の合成パワーが強くなり過ぎて、歪曲収差を良好に補正することが困難になる。逆に、D/fwの値が条件式(2)の上限を上回ると、撮像レンズ装置(10)の見かけ上の薄型化の達成が困難になる。
【0038】
以下の条件式(2a)を満足することが更に望ましい。条件式(2a)は、上記条件式(2)が規定している条件範囲のなかでも、上記観点からより一層好ましい条件範囲を規定している。
1<D/fw<4 …(2a)
【0039】
各実施の形態に用いられているプリズム(PR)は内部反射プリズムであるが、これに限るものではない。反射面(RL)を構成する反射部材としては、表面反射プリズム,内部反射平板ミラー,表面反射平板ミラー等、いずれの反射部材を採用してもよい。内部反射プリズムがプリズム内部で物体光を反射させるのに対し、表面反射プリズムは物体光をプリズム内部に入射させずに、プリズム表面を反射面(RL)として物体光を反射させるものである。また、表面反射平板ミラーがミラー表面を反射面(RL)として物体光を反射させるのに対し、内部反射平板ミラーはガラス板裏面を反射面(RL)として、ガラス板内に入射させた物体光を反射させるものである。
【0040】
上記反射部材のうち、撮像レンズ装置(10)及びカメラ(20)の薄型化の達成には内部反射プリズムが最適である。内部反射プリズムを採用した場合、物体光はプリズム媒質中を通過することになるため、物体光がプリズムを透過する際の面間隔は物理的に短くなる。このため、反射面(RL)の構成に内部反射プリズムを採用した場合、光学的に等価な構成をよりコンパクトなスペースで達成することができるので好ましい。また、反射面(RL)は完全な全反射面でなくてもよい。つまり、反射面(RL)のうち一部分の反射率を適宜調整して一部の物体光を分岐するようにし、測光用センサーや測距用センサーに入射させてもよい。さらに、反射面(RL)全体の反射率を適宜調整してファインダー光を分岐させてもよい。
【0041】
各実施の形態ではプリズム(PR)の光入射側面と光射出側面がいずれも平面から成っているが、反射部材の光入射側面や光射出側面は光学的パワーを有するものであってもよい。つまり、すべての実施の形態において、プリズム(PR)の光入射側面,光射出側面のうちの少なくとも一方に曲率を持たせてもよい。その光学的パワーは屈折作用によるものに限らず、回折作用やそれらの組み合わせによるものでもよい。また、反射面(RL)の代わりに屈折面や回折面を用いて光軸(AX)を折り曲げるようにしてもよく、上記と同様、光学的パワーを反射部材の反射面(RL)に持たせてもよい。
【0042】
各実施の形態のように、反射面(RL)の位置は第1レンズ群(Gr1)の内部であることが好ましい。つまりズームレンズ系(TL)は、内部に反射面(RL)を有する第1レンズ群(Gr1)と、それに後続する少なくとも1つのレンズ群と、から成ることが好ましい。最も物体側に配置された第1レンズ群(Gr1)の内部に反射面(RL)を配置することにより、撮像レンズ装置(10)の厚さ方向の大きさを最小にすることが可能になる。なお必要に応じて、光軸(AX)の折り曲げ角度を90°以外の角度に設定してもよいが、光軸(AX)の折り曲げ角度が90°に近いほど撮像レンズ装置(10)をよりコンパクトにすることが可能になる。
【0043】
反射面(RL)より物体側に配置されるレンズ(ただし、接合レンズは含まない。)は1枚以下であることが好ましい。第1レンズ群(Gr1)の内部に光軸(AX)を略90°折り曲げる反射面(RL)を有する屈曲光学系の構造では、最も物体側に配置されたレンズの物体側面から反射面(RL)までの距離で、ズームレンズ系(TL)や撮像レンズ装置(10)の実質的な厚みが決定されてしまう。したがって、反射面(RL)より物体側のレンズ構成を1枚以下とすることにより、薄型のズームレンズ系(TL)及び撮像レンズ装置(10)を得ることが可能になる。
【0044】
反射面(RL)より物体側のレンズ枚数は、上記のように撮像レンズ装置(10)の薄型化に影響を及ぼすのに対し、反射面(RL)より像側のレンズ枚数は、撮像レンズ装置(10)の短縮化に影響を及ぼす。つまり、撮像レンズ装置(10)の薄型化を達成するには、プリズム(PR)よりも物体側に配置するレンズを少なくすることが好ましく、撮像レンズ装置(10)の短縮化を達成するには、プリズム(PR)よりも像側に配置するレンズを少なくすることが好ましい。第1レンズ群(Gr1)は、ズームレンズ系(TL)を構成している最も物体側のレンズ群であるため、レンズ径が大きく、大きなスペースを必要とする。したがって、第1レンズ群(Gr1)の構成枚数を削減することは、撮像レンズ装置(10)の薄型化と短縮化に最も効果的であり、第1レンズ群(Gr1)をいかにコンパクトにまとめるかが、撮像レンズ装置(10)の薄型化・短縮化を達成する上で重要と言える。
【0045】
プリズム(PR)よりも物体側に接合レンズを配置したり単レンズを2枚以上配置したりすれば、撮像レンズ装置(10)の薄型化が困難になる。したがって、プリズム(PR)よりも物体側には単レンズが1枚配置されるか、あるいはレンズが1枚も配置されないこと{例えば、プリズム(PR)の光入射側面に光学的パワーを持たせた場合}が望ましい。一方、プリズム(PR)よりも像側に接合レンズを配置したり単レンズを2枚以上配置したりすれば、撮像レンズ装置(10)の短縮化が困難になる。したがって、プリズム(PR)よりも像側には単レンズが1枚配置されるか、あるいはレンズが1枚も配置されないこと{例えば、プリズム(PR)の光射出側面に光学的パワーを持たせた場合}が望ましい。各実施の形態の第1レンズ群(Gr1)は、物体側より順に、負のパワーを有する単レンズから成る第1レンズ(L1)と、光軸(AX)を90°折り曲げるように光束を反射させる反射面(RL)を有するプリズム(PR)と、正のパワーを有する単レンズから成る第2レンズ(L2)と、から構成されているため、第1レンズ群(Gr1)のコンパクト化により、撮像レンズ装置(10)の薄型化及び短縮化を達成している。
【0046】
各実施の形態のように、第1レンズ群(Gr1)がズーミング中位置固定であることが好ましい。つまり、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第1レンズ群(Gr1)を像面(IM)に対して位置固定とすることが好ましい。第1レンズ群(Gr1)をズーミング中位置固定とすれば、ズームレンズ系(TL)の入射側での光軸(AX)方向の長さを短くかつ一定にすることができるので、ズームレンズ系(TL)の小型化・高倍率化や撮像レンズ装置(10)及びカメラ(20)の薄型化を達成することが可能になる。第1レンズ群(Gr1)には反射面(RL)が含まれているため、第1レンズ群(Gr1)を移動させようとすると大きなスペースが必要になる。特に反射面(RL)をプリズム(PR)で構成している場合には、重量の大きなプリズム(PR)を移動させようとすると、駆動機構に大きな負担を強いることになってしまう。上記のように変倍時の第1レンズ群(Gr1)のズーム位置を像面(IM)に対して固定とすれば、このような問題は発生せず、また全長が変化しない(つまりズーミングや沈胴による厚さの変化が生じない)ズームレンズ系(TL)を得ることができる。そして、ズームレンズ系(TL)の全長が変化しなければ、ズームレンズ系(TL)全体を箱型の構造で保持することができるので、ズームレンズ系(TL)を剛性の高い構造で保持することができる。
【0047】
第1レンズ群(Gr1)は、ズームレンズ系(TL)を構成している最も物体側のレンズ群であるため、条件式(0)を満たした高変倍を達成するには、正のパワーを有することが好ましい。第1,第6〜第8の実施の形態では、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第1レンズ群(Gr1)が像面(IM)に対して位置固定であり、第2レンズ群(Gr2)が像側に移動し、第3レンズ群(Gr3)が像面(IM)に対して位置固定であり、第4レンズ群(Gr4)が物体側に移動し、第5レンズ群(Gr5)が像側に移動する、正・負・正・正・正の5群ズーム構成になっており、第1レンズ群(Gr1)が正のパワーを有するため、条件式(0)を満たした高変倍を達成することができる。第2〜第5の実施の形態では、広角端(W)から望遠端(T)までのズーミングに際し、第1レンズ群(Gr1)が像面(IM)に対して位置固定であり、第2レンズ群(Gr2)が像側に移動し、第3レンズ群(Gr3)が物体側に移動し、第4レンズ群(Gr4)が像側に移動する、正・負・正・正の4群ズーム構成になっており、第1レンズ群(Gr1)が正のパワーを有するため、条件式(0)を満たした高変倍を達成することができる。
【0048】
第1,第6〜第8の実施の形態では、第3レンズ群(Gr3)と第5レンズ群(Gr5)が正パワーの単レンズのみで構成されており、第2〜第5の実施の形態では、第4レンズ群(Gr4)が正パワーの単レンズのみで構成されている。このように、ズームレンズ系(TL)を構成しているレンズ群のうち、少なくとも1つのレンズ群が1枚の単レンズのみで構成されていることが望ましい(したがってそのレンズ群には、接合レンズを有するレンズ群や単レンズを2枚以上有するレンズ群は含まれない。)。先に述べたように、反射面(RL)より物体側に配置されるレンズは1枚以下であることが好ましい。したがって、少なくとも1つのレンズ群を1枚の単レンズのみで構成すれば、プリズム(PR)より像側に配置するレンズ群の枚数を抑えることができ、その結果、撮像レンズ装置(10)の長手方向の短縮化を達成することができる。つまり、各レンズ群のレンズ枚数を極力抑えることが、撮像レンズ装置(10)全体の小型化へ直結する解となる。
【0049】
正・負・正・正の4群ズーム構成又は正・負・正・正・正の5群ズーム構成では、可動群である第2レンズ群(Gr2)のパワーに関して、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
2<|f2|/fw<5 …(3)
ただし、
f2:第2レンズ群(Gr2)の焦点距離、
fw:広角端(W)におけるズームレンズ系(TL)全体の焦点距離、
である。
【0050】
条件式(3)は、第2レンズ群(Gr2)のパワーに関する好ましい条件範囲を規定している。|f2|/fwの値が条件式(3)の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)のパワーが弱くなりすぎて、高変倍率を達成しようとすると第2レンズ群(Gr2)の移動量が大きくなる。このため、ズームレンズ系(TL)の小型化が困難になる。逆に、|f2|/fwの値が条件式(3)の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)のパワーが強くなりすぎて、第2レンズ群(Gr2)の感度が高くなる。このため、ズームレンズ系(TL)の製造が困難になる。
【0051】
以下の条件式(3a)を満足することが更に望ましい。条件式(3a)は、上記条件式(3)が規定している条件範囲のなかでも、上記観点からより一層好ましい条件範囲を規定している。
2<|f2|/fw<4 …(3a)
【0052】
正・負・絞り(ST)・正・正の4群ズーム構成又は正・負・絞り(ST)・正・正・正の5群ズーム構成では、絞り(ST)直後の可動群のパワーに関して、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
2<fk/fw<6 …(4)
ただし、
fk:絞り(ST)直後の可動群の焦点距離、
fw:広角端(W)におけるズームレンズ系(TL)全体の焦点距離、
である。
【0053】
絞り(ST)直後の可動群とは、絞り(ST)よりも像側に位置する可動群のうち絞り(ST)に最も近いものである。例えば、第1,第6〜第8の実施の形態では第4レンズ群(Gr4)であり、第2〜第5の実施の形態では第3レンズ群(Gr3)である。条件式(4)は、これらのパワーに関する好ましい条件範囲を規定している。fk/fwの値が条件式(4)の上限を上回ると、可動群のパワーが弱くなりすぎて、高変倍率を達成しようとすると可動群の移動量が大きくなる。このため、ズームレンズ系(TL)の小型化が困難になる。逆に、fk/fwの値が条件式(4)の下限を下回ると、可動群のパワーが強くなりすぎて、可動群の感度が高くなる。このため、ズームレンズ系(TL)の製造が困難になる。
【0054】
以下の条件式(4a)を満足することが更に望ましい。条件式(4a)は、上記条件式(4)が規定している条件範囲のなかでも、上記観点からより一層好ましい条件範囲を規定している。
2<fk/fw<5 …(4a)
【0055】
各実施の形態を構成しているズームレンズ系(TL)には、入射光線を屈折作用により偏向させる屈折型レンズ(つまり、異なる屈折率を有する媒質同士の界面で偏向が行われるタイプのレンズ)が用いられているが、使用可能なレンズはこれに限らない。例えば、回折作用により入射光線を偏向させる回折型レンズ,回折作用と屈折作用との組み合わせで入射光線を偏向させる屈折・回折ハイブリッド型レンズ,入射光線を媒質内の屈折率分布により偏向させる屈折率分布型レンズ等を用いてもよい。ただし、媒質内で屈折率が変化する屈折率分布型レンズは、その複雑な製法がコストアップを招くため、屈折率分布の均一な均質素材レンズを用いることが望ましい。また、開口絞り(ST)のほかに不要光をカットするための光束規制板等を必要に応じて配置してもよい。
【0056】
【実施例】
以下、本発明を実施した撮像レンズ装置に用いられるズームレンズ系の構成等を、コンストラクションデータ等を挙げて更に具体的に説明する。ここで挙げる実施例1〜8は、前述した第1〜第8の実施の形態にそれぞれ対応する数値実施例であり、第1〜第8の実施の形態を表す光学構成図(図1〜図8)は、対応する実施例1〜8のレンズ構成をそれぞれ示している。
【0057】
各実施例のコンストラクションデータにおいて、ri(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の面の曲率半径(mm)、di(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の軸上面間隔(mm)を示しており、Ni(i=1,2,3,...),νi(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の光学要素のd線に対する屈折率(Nd),アッベ数(νd)を示している。また、コンストラクションデータ中、ズーミングにおいて変化する軸上面間隔は、広角端(最短焦点距離状態,W)〜ミドル(中間焦点距離状態,M)〜望遠端(最長焦点距離状態,T)での可変空気間隔である。各焦点距離状態(W),(M),(T)に対応する全系の焦点距離(f,mm)及びFナンバー(FNO)を他のデータとあわせて示し、表1に各条件式規定のパラメータに対応するデータを各実施例について示す。
【0058】
曲率半径riに*印が付された面は、非球面(非球面形状の屈折光学面、非球面と等価な屈折作用を有する面等)であり、非球面の面形状を表わす以下の式(AS)で定義される。各実施例の非球面データを他のデータとあわせて示す(ただしAi=0の場合は省略する。)。
X(H)=(C0・H)/{1+√(1−ε・C0・H)}+Σ(Ai・H) …(AS)
ただし、式(AS)中、
X(H):高さHの位置での光軸(AX)方向の変位量(面頂点基準)、
H:光軸(AX)に対して垂直な方向の高さ、
C0:近軸曲率(=1/曲率半径)、
ε:2次曲面パラメータ、
Ai:i次の非球面係数、
である。
【0059】
図9〜図16は実施例1〜実施例8にそれぞれ対応する収差図であり、(W)は広角端,(M)はミドル,(T)は望遠端における無限遠合焦状態での諸収差{左から順に、球面収差等,非点収差,歪曲収差である。Y’:最大像高(mm)}を示している。球面収差図において、実線(d)はd線、一点鎖線(g)はg線に対する各球面収差(mm)を表しており、破線(SC)は正弦条件不満足量(mm)を表している。非点収差図において、破線(DM)はメリディオナル面、実線(DS)はサジタル面でのd線に対する各非点収差(mm)を表わしている。また、歪曲収差図において実線はd線に対する歪曲(%)を表している。
【0060】
Figure 2004347712
Figure 2004347712
Figure 2004347712
【0061】
Figure 2004347712
【0062】
Figure 2004347712
Figure 2004347712
【0063】
Figure 2004347712
【0064】
Figure 2004347712
Figure 2004347712
【0065】
Figure 2004347712
【0066】
Figure 2004347712
Figure 2004347712
【0067】
Figure 2004347712
【0068】
Figure 2004347712
Figure 2004347712
【0069】
Figure 2004347712
【0070】
Figure 2004347712
Figure 2004347712
Figure 2004347712
【0071】
Figure 2004347712
【0072】
Figure 2004347712
Figure 2004347712
Figure 2004347712
【0073】
Figure 2004347712
【0074】
Figure 2004347712
Figure 2004347712
Figure 2004347712
【0075】
Figure 2004347712
【0076】
【表1】
Figure 2004347712
【0077】
なお、前述した各実施の形態や各実施例には、以下の構成を有する発明が含まれている。そしてこれらの構成によると、薄型で軽量・コンパクトなズームレンズを実現することができる。そして、それを撮像レンズ装置やカメラに適用することにより、当該装置の薄型・軽量・コンパクト化,低コスト化,高変倍率化,高性能化等に寄与することができる。
【0078】
(A1) 複数のレンズ群から成りレンズ群間隔を変えることにより前記条件式(0)を満たした変倍を行うズームレンズであって、構成光学部材数が10以下であり、そのうちの1つの光学部材が光軸を90°折り曲げるように光束を反射させる反射面を有し、前記条件式(1)又は(1a)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(A2) 構成光学部材数が9以下であることを特徴とする上記(A1)記載のズームレンズ。
(A3) 最も物体側のレンズ群が、物体側より順に、負のパワーを有する単レンズから成る第1レンズと、前記反射面を有するプリズムと、正のパワーを有する単レンズから成る第2レンズと、から構成されていることを特徴とする上記(A1)又は(A2)記載のズームレンズ。
(A4) 少なくとも1つのレンズ群が1枚の単レンズのみで構成されていることを特徴とする上記(A1)〜(A3)のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(A5) 前記条件式(2),(2a),(3),(3a),(4),(4a)のうちの少なくとも1つを満たすことを特徴とする上記(A1)〜(A4)のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【0079】
(A6) 物体側から順に、正のパワーを有する第1レンズ群と、負のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群と、正のパワーを有する第4レンズ群と、正のパワーを有する第5レンズ群と、から成る5群ズームレンズであって、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群を固定群とし、前記第2レンズ群と前記第4レンズ群と前記第5レンズ群とを可動群として、各レンズ群間隔を変化させることによりズーミングを行うことを特徴とする上記(A1)〜(A5)のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(A7) 物体側から順に、正のパワーを有する第1レンズ群と、負のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群と、正のパワーを有する第4レンズ群と、から成る4群ズームレンズであって、前記第1レンズ群を固定群とし、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群と前記第4レンズ群とを可動群として、各レンズ群間隔を変化させることによりズーミングを行うことを特徴とする上記(A1)〜(A5)のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【0080】
(A8) 前記第3レンズ群と前記第5レンズ群が1枚の単レンズのみで構成されていることを特徴とする上記(A6)記載のズームレンズ。
(A9) 前記第4レンズ群が1枚の単レンズのみで構成されていることを特徴とする上記(A7)記載のズームレンズ。
(A10) 広角端から望遠端までのズーミングに際し、前記第2レンズ群が像側に移動することを特徴とする上記(A6)〜(A9)のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(A11) 広角端から望遠端までのズーミングに際し、最も像側のレンズ群が像側に移動し、その物体側に隣り合って位置するレンズ群が物体側に移動することを特徴とする上記(A6)〜(A10)のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(A12) さらに、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に絞りを有することを特徴とする上記(A6)〜(A11)のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(A13) 広角端から望遠端までのズーミングに際し、前記絞りが像面に対して位置固定であることを特徴とする上記(A12)記載のズームレンズ。
【0081】
(B1) 上記(A1)〜(A13)のいずれか1項に記載のズームレンズと、そのズームレンズにより形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備えたことを特徴とする撮像レンズ装置。
(B2) 上記(B1)記載の撮像レンズ装置を備え、被写体の静止画撮影,動画撮影のうちの少なくとも一方に用いられることを特徴とするカメラ。
(B3) デジタルカメラ;ビデオカメラ;又はデジタルビデオユニット,パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,携帯情報端末,若しくはこれらの周辺機器に内蔵又は外付けされるカメラであることを特徴とする上記(B2)記載のカメラ。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ズームレンズ系が所定の変倍比,光学部材数及び射出瞳位置の条件を満たした屈曲光学系の構成になっているため、ズーム全域にわたり良好な光学性能を保持しつつ、高変倍比で光学部材数が少ないコンパクトなズームレンズ系を備えた小型・軽量の撮像レンズ装置を実現することができる。そして本発明に係る撮像レンズ装置を、デジタルカメラ;ビデオカメラ;デジタルビデオユニット,パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,携帯情報端末,これらの周辺機器(マウス,スキャナー,プリンター,その他のデジタル入出力機器)等に内蔵又は外付けされるカメラ等に用いれば、これらの機器の薄型・コンパクト化,低コスト化,高変倍率化,高性能化等に寄与することができる。
【0083】
さらに、ズームレンズ系の最も物体側の面から反射面までの軸上距離を所定の大きさに設定すれば、撮像レンズ装置の薄型化を効果的に達成することができる。物体側より順に、負のパワーを有する単レンズから成る第1レンズと、反射面を有するプリズムと、正のパワーを有する単レンズから成る第2レンズと、で最も物体側のレンズ群を構成すれば、第1レンズ群のコンパクト化による撮像レンズ装置の薄型化・短縮化を達成することができる。ズームレンズ系を構成しているレンズ群のうち、少なくとも1つのレンズ群を1枚の単レンズのみで構成すれば、反射面より物体側のレンズ群に関しては撮像レンズ装置の薄型化が可能となり、反射面より像側のレンズ群に関しては撮像レンズ装置の短縮化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態(実施例1)のレンズ構成図。
【図2】第2の実施の形態(実施例2)のレンズ構成図。
【図3】第3の実施の形態(実施例3)のレンズ構成図。
【図4】第4の実施の形態(実施例4)のレンズ構成図。
【図5】第5の実施の形態(実施例5)のレンズ構成図。
【図6】第6の実施の形態(実施例6)のレンズ構成図。
【図7】第7の実施の形態(実施例7)のレンズ構成図。
【図8】第8の実施の形態(実施例8)のレンズ構成図。
【図9】実施例1の収差図。
【図10】実施例2の収差図。
【図11】実施例3の収差図。
【図12】実施例4の収差図。
【図13】実施例5の収差図。
【図14】実施例6の収差図。
【図15】実施例7の収差図。
【図16】実施例8の収差図。
【図17】第1の実施の形態の使用状態を模式的に示す概略構成図。
【符号の説明】
TL …ズームレンズ系
Gr1 …第1レンズ群
Gr2 …第2レンズ群
Gr3 …第3レンズ群
Gr4 …第4レンズ群
Gr5 …第5レンズ群
PR …プリズム
RL …反射面
L1 …第1レンズ
L2 …第2レンズ
ST …絞り
OF …平行平面板
SR …撮像素子
IM …像面
AX …光軸

Claims (5)

  1. 複数のレンズ群から成りレンズ群間隔を変えることにより以下の条件式(0)を満たした変倍を行うズームレンズ系と、そのズームレンズ系により形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備えた撮像レンズ装置であって、
    前記ズームレンズ系を構成している光学部材の数が10以下であり、そのうちの1つの光学部材が光軸を90°折り曲げるように光束を反射させる反射面を有し、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする撮像レンズ装置;
    5≦ft/fw≦10 …(0)
    3<|EPw|/BFw<22 …(1)
    ただし、
    fw:広角端におけるズームレンズ系全体の焦点距離、
    ft:望遠端におけるズームレンズ系全体の焦点距離、
    EPw:広角端における像面から射出瞳位置までの軸上距離、
    BFw:広角端における最も像側に配置されたレンズの像側面から像面までの軸上距離、
    である。
  2. 前記ズームレンズ系を構成している光学部材の数が9以下であることを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ装置。
  3. 以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1又は2記載の撮像レンズ装置;
    1<D/fw<5 …(2)
    ただし、
    D:最も物体側の面から反射面までの軸上距離、
    fw:広角端におけるズームレンズ系全体の焦点距離、
    である。
  4. 前記ズームレンズ系を構成している最も物体側のレンズ群が、物体側より順に、負のパワーを有する単レンズから成る第1レンズと、前記反射面を有するプリズムと、正のパワーを有する単レンズから成る第2レンズと、から構成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の撮像レンズ装置。
  5. 前記ズームレンズ系を構成しているレンズ群のうち、少なくとも1つのレンズ群が1枚の単レンズのみで構成されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の撮像レンズ装置。
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