JP2004347347A - レンズ系の偏心測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レンズ系の偏心測定装置において、被測定レンズ系の測定時間を短縮し、かつ装置自体の大型化を抑えること。
【解決手段】被測定レンズ系5の被測定面に光を照射する光源部2と、前記被測定レンズ系5の被測定面における反射光を透過させるズーム光学系4と、該ズーム光学系4から出射された光により形成される光像の光軸に直交する検出平面上の位置を検出する光像位置検出手段12と、該光像位置検出手段12により検出された光像の位置に基づいて、前記被測定レンズ系5の被測定面に偏心がないときに前記反射光が到達する前記検出平面上における基準位置を求める基準位置測定手段6と、前記基準位置を記憶する基準位置記憶手段7と、前記基準位置に対する光像位置のズレ量に基づいて、前記被測定レンズ系5の被測定面の偏心量を算出する偏心量算出手段8とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】被測定レンズ系5の被測定面に光を照射する光源部2と、前記被測定レンズ系5の被測定面における反射光を透過させるズーム光学系4と、該ズーム光学系4から出射された光により形成される光像の光軸に直交する検出平面上の位置を検出する光像位置検出手段12と、該光像位置検出手段12により検出された光像の位置に基づいて、前記被測定レンズ系5の被測定面に偏心がないときに前記反射光が到達する前記検出平面上における基準位置を求める基準位置測定手段6と、前記基準位置を記憶する基準位置記憶手段7と、前記基準位置に対する光像位置のズレ量に基づいて、前記被測定レンズ系5の被測定面の偏心量を算出する偏心量算出手段8とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ系各面の偏心量を測定する偏心測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カメラ、顕微鏡等の各種の光学機器が提供されている。この種の光学機器におけるレンズ系は、そのレンズ系を構成している各レンズや、鏡枠の製造誤差により、構成レンズが光軸に対して偏心しているものがある。レンズ系に偏心が生じていると、レンズ系の結像性能を著しく低下させてしまうことから、全ての構成レンズの曲率中心を光軸と一致させておく必要がある。そのため、鏡枠の組立て工程等において、レンズ系の偏心測定が行われる。
【0003】
従来より、このようなレンズ系の偏心量を測定する装置として、以下のような回転法を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、図8に示すように、光源部50から光を照射したとき光源部50と対向する位置に被測定レンズ系54が設置されている。そして、光源部50から照射され、被測定レンズ系54の被測定面54Aにより反射させられた光は、ズームレンズ53を移動させることによりビームスプリッタ51を経て結像面52に結像させられるようになっている。さらに、被測定レンズ系54にはスピンドル55が取り付けられ、スピンドル55を駆動することにより、被測定レンズ系54は、その光軸中心軸線を回転中心として回転させられるようになっている。
【0004】
ここで、光源部50およびスピンドル55を駆動すると、被測定レンズ系54の被測定面54Aに偏心があるときには、結像面52に形成される反射像56が、図9に示すように、ある基準点を回転中心として回転させられる。この基準点は、被測定レンズ系54の被測定面54Aが光軸中心軸線を回転中心として回転させられていることから、被測定レンズ系54の被測定面54Aの光軸中心点を示すことになる。よって、この回転中心を基準位置57としてズレ量dx、dyを算出することにより、被測定レンズ系54の被測定面54Aの偏心量が求められる。以下、同様に、54B,54C,54D,54E,54Fの偏心量を求め、計算により被測定レンズ系54の偏心量を求める。
【0005】
さらに、イメージローテータを使う方法もある(例えば、特許文献2参照。)。これは、上述と同様の構成から、光源部と被測定レンズ系の間の光軸の途中位置において、ハーフミラーが設けられ、そのハーフミラーによって分岐される別の光軸上に、平面ミラーと、前記ハーフミラーおよび平面ミラーの間の光軸上の途中位置にイメージローテータとが設けられている。さらに、イメージローテータと平面ミラーとの間には、コンデンサレンズおよびコリメータレンズが設けられている。これにより、被測定レンズ系に照射された光は、その一方が被測定レンズ系へ、他方が平面ミラーへと分岐させられる。
【0006】
そして、平面ミラーへと分岐させられた光は、イメージローテータ、コリメータレンズ、コンデンサレンズを経て平面ミラーに到達し、そこで反射させられる。その反射光は、イメージローテータ等を経て元の光路またはその近傍を通り、コリメータレンズ、コンデンサレンズの位置を調整することにより、結像面に結像させられる。このとき、被測定レンズ系自体は回転させず、イメージローテータを回転させることにより、結像された像を回転させ、これにより、上述と同様に光軸中心点を求める。
【0007】
【特許文献1】
特開昭48−3936号公報(第2−3頁、第2図)
【特許文献2】
特開平3−111731号公報(第2−3頁、第7図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、回転法によるものでは、被測定レンズ系がズームレンズのように可動部分を含んでいる場合には、測定の際に被測定レンズ系を高速回転させると、可動部分が動いてしまい、正確な測定ができなくなる。そのため、回転スピードを上げることができず、測定時間が長くなるという問題があった。
また、イメージローテータを用いたものでは、そのイメージローテータの収差の影響を抑えるために、装置自体が大型化してしまう。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、測定時間を短縮し、かつ装置自体の大型化を抑えることができるレンズ系の偏心測定装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、被測定レンズ系の被測定面に光を照射する光源部と、前記被測定面における反射光を透過させるズーム光学系と、該ズーム光学系から出射された光により形成される光像の光軸に直交する検出平面上の位置を検出する光像位置検出手段と、該光像位置検出手段により検出された光像の位置に基づいて、前記被測定面に偏心がないときに前記反射光が到達する前記検出平面上における基準位置を求める基準位置測定手段と、該基準位置測定手段により求められた前記基準位置を記憶する基準位置記憶手段と、該基準位置記憶手段によって記憶された前記基準位置に対する前記光像位置検出手段によって検出された光像位置のズレ量に基づいて、前記被測定面の偏心量を算出する偏心量算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明に係るレンズ系の偏心測定装置によれば、光源から被測定レンズ系の被測定面に光が照射されると、被測定面によりその光の一部が反射させられる。その反射光は、ズーム光学系を通過させられることにより、光軸に直交する検出平面上に結像させられる。そして、その結像させられた光像の検出平面上の位置が光像位置検出手段によって検出され、その光像位置に基づき検出平面上の基準位置が求められる。この検出平面上の基準位置は、偏心していない被測定面からの反射光が検出平面上に到達する点、すなわち、被測定レンズの光軸中心点を意味する。この基準位置を基準位置記憶手段により記憶させる。そして、偏心量算出手段により、上記基準位置に対する上記光像位置のズレ量に基づいて、被測定面の偏心量が算出される。以上を被測定レンズ系の全ての面に対してそれぞれ行い、被測定レンズ系の偏心量を求める。
続いて同一設計式を持つ別の被測定レンズ系を測定するときには、改めて基準位置を測定することなく、基準位置記憶手段により記憶された基準位置に基づいて上記光像位置のズレ量が求められ、直ちに偏心量が算出される。
これにより、2つ目以降の被測定レンズ系の測定において、基準位置を算出する工程を省略することができ、被測定レンズ系の測定時間を短縮させることができる。また、従来のようにイメージローテータ等を使用しないため、装置の大型化を抑えることが可能となる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のレンズ系の偏心測定装置において、前記ズーム光学系が、少なくとも1つの移動レンズと、該移動レンズを光軸方向に移動させる移動機構とを備え、前記反射光が前記検出平面上に結像させられたときの前記移動レンズの位置を記憶する移動レンズ位置記憶手段を備えたことを特徴とする。
この発明に係るレンズ系の偏心測定装置によれば、被測定面からの反射光が検出平面上において結像させられるときの移動レンズの位置が、移動レンズ位置記憶手段により記憶される。そして、同一設計式を持つ2つ目以降のレンズ系の測定において、移動レンズ位置記憶手段により記憶された移動レンズの位置に応じて、移動機構を駆動する。その結果、被測定レンズ系の被測定面に合わせた適正な位置に移動レンズが配置される。
これにより、被測定面に応じて、容易に移動レンズを配置することができ、より一層の測定時間の短縮を図ることができる。さらに、被測定面に応じて正確に移動レンズを配置することができ、移動レンズの移動誤差を抑制し、正確な測定結果を得ることが可能となる。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のレンズ系の偏心測定装置において、前記基準位置測定手段が、前記被測定レンズ系を光軸を中心として回転させる回転機構を備え、該回転機構を駆動することにより、前記検出平面上を回転させられる前記光像の回転軌跡に基づいて前記基準位置を求めることを特徴とする。
この発明に係るレンズ系の偏心測定装置によれば、被測定レンズ系を、光軸を中心として回転させることにより、検出平面上に結像させられた光像もその検出平面上を回転させられる。そして、この光像が描く回転軌跡に基づいて、基準位置が求められる。
これにより、正確かつ迅速に基準位置を算出することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るレンズ系の偏心測定装置1について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態としてのレンズ系の偏心測定装置1を示しており、被測定物としてレンズ系を設置した状態を示すものである。
レンズ系の偏心測定装置1は、レーザダイオードからなる光源部2を備えており、被測定物である被測定レンズ系5は、光源部2からレーザ光を照射させたとき、光源部2と対向する位置に設置するようになっている。
さらに、レンズ系の偏心測定装置1は、ビームスプリッタ3、光像位置検出手段としてのCCDカメラ12、回転機構としてのスピンドル13、レーザ光の焦点を合わせ光像を拡大するためのズーム光学系4を備えている。
【0015】
ビームスプリッタ3は、被測定レンズ系5からの反射光がCCDカメラ12へと向かうようにその光路を変更させるようになっている。
CCDカメラ12は、不図示の撮像素子とモニタとを備えており、撮像素子に結像させられた反射光を電気信号に変換し、モニタ上に映し出すようになっている。
ズーム光学系4は、光源部2と被測定レンズ系5との間に、かつ光源部2からの光路の途中位置に配置されている。さらに、ズーム光学系4は、被測定レンズ系5の光軸11に沿って、移動可能に支持された移動レンズ4aと、所定の位置に固定された固定レンズ4bとを備えている。これにより、被測定レンズ系5からの反射光を拡大しCCDカメラ12に結像させるようになっている。
スピンドル13は、被測定レンズ系5を光軸11を回転中心として回転させるようになっている。
【0016】
本実施形態に係るレンズ系の偏心測定装置1は、移動レンズ4aを光軸11に沿って移動させる移動機構10と、各種の演算、制御を行う制御PC15とを備えてなるものである。制御PC15は、CCDカメラ12、移動機構10およびスピンドル13と電気的に接続されており、CCDカメラ12によって出力された反射像の位置情報を取り込み、反射光が光軸11を通って結像された場合のCCDカメラ12における結像位置(以下、基準位置という。)を算出し、その基準位置を記憶するようになっている。また、制御PC15は、基準位置に基づいて、反射光の実際の結像位置からのズレ量を求め、例えば被測定面5a,5b,5cの偏心量を算出するようになっている。さらに、被測定面5a,5b,5cの各面からの反射光をCCDカメラ12に結像させるための移動レンズ4aのそれぞれの位置を記憶するようになっており、被測定面5a,5b,5cに応じて移動機構10を駆動し、移動レンズ4aを適切な位置に配置するようになっている。すなわち、制御PCは、基準位置測定手段6、基準位置記憶手段7、偏心量算出手段8および移動レンズ位置記憶手段9として機能するものである。
【0017】
次に、このように構成された本実施形態に係るレンズ系の偏心測定装置1の作用について説明する。
本実施形態では、被測定レンズ系として、複数のレンズからなるレンズ系が設置されており、それぞれのレンズの被測定面5a,5b,5cの偏心量が順次測定される。これら被測定面5a,5b,5cの測定過程は全て同様である。この1つ目の被測定レンズ系5の測定が全て完了すると、その被測定レンズ系5を取り外し、新たに2つ目の被測定レンズ系5が設置され、続けてその被測定面5a,5b,5cの測定がなされる。そして、さらに3つ目、4つ目と必要な数だけ測定が続けられる。
【0018】
ここでは、最初に、1つ目の被測定レンズ系5における被測定面5aの測定過程について以下に詳述する。
まず、図2に示すように、被測定レンズ系5の設計式から、被測定面5aの球心位置を算出する(ステップ1)。そして、移動機構10を駆動し、被測定面5aの計算上の球心位置に移動レンズ4aを移動させる(ステップ2)。この状態から、光源部2を駆動し、光軸11に沿って被測定レンズ系5にレーザ光を照射させる。すると、そのレーザ光は、ズーム光学系4を通過させられ、被測定面5aに到達し、そこで反射させられる。そのため、レーザ光の方向が転換させられ、再度ズーム光学系4を通過させられる。そして、ビームスプリッタ3によりその光路が変更させられ、CCDカメラ12に到達する。CCDカメラ12に到達すると、光の像が形成され、図3に示すように、その様子がモニタ上に光像17aとして映し出される。
【0019】
このとき、モニタ上において光像17aの焦点が合っていないときには、移動機構10を駆動し移動レンズ4aを反射光の焦点が合う位置、すなわち図5に示すように焦点案内位置20aに移動させる(ステップ3)。反射光の焦点が合った後、スピンドル13を駆動し被測定レンズ系5を光軸11を中心として回転させる(ステップ4)。その結果、図4に示すように、光像17aは、そのXY軸を含む平面領域内を所定の点を中心として回転させられる。その所定の点は、被測定レンズ系5が光軸11を中心として回転させられていることから、基準位置18a、すなわち被測定面5aの光軸中心点を示すことになる。その基準位置18aが制御PC15により求められる(ステップ5)。そして、制御PC15により、光像17aの基準位置18aからズレ量dx,dyが求められ、被測定面5aの偏心量が算出される(ステップ6)。
【0020】
本実施形態に係る偏心測定装置1においては、基準位置18aの位置が算出された後、その位置情報が制御PC15によって記憶される。それと共に、移動レンズ4aの焦点案内位置20aの位置情報も記憶される。
このようにして、被測定面5aの測定が終了し、続けて被測定面5b,5cの測定が上述と同様の過程を経てそれぞれの偏心量が算出される。
ここで、被測定面5a,5b,5cの焦点距離はそれぞれ異なるため、図5に示すように、移動レンズ4aの焦点案内位置20a,20b,20cは、それぞれ異なることになる。その移動レンズ4aのそれぞれの位置は、上述のように制御PC15により記憶される。
また、移動レンズ4aの移動によって、移動レンズ4aの中心と光軸11とが誤差によりずれる場合がある。その場合、図6に示すように、被測定面5a,5b,5cの基準位置18a,18b,18cは、それぞれ異なることになる。これら基準位置18a,18b,18cについても、上述のように制御PC15によりそれぞれ記憶される。
【0021】
これにて、1つ目の被測定レンズ系5の偏心量の測定が完了し、その被測定レンズ系5を取り外す。そして、新たに2つ目の被測定レンズ系5を所定の位置に設置することにより、続けて測定がなされる。
以下、2つ目の被測定レンズ系5の測定過程について説明する。2つ目の被測定レンズ系5の測定過程は、1つ目の被測定レンズ系5の測定過程とほぼ同様であり、ここでは異なる箇所について詳述する。
2つ目の被測定レンズ系5を所定の位置に設置すると、最初の被測定面5aの測定のため、制御PC15が、1つ目の測定の際に記憶された焦点案内位置情報をもとに移動機構10を駆動する。移動レンズ4aは、その移動可能範囲の一端にまで移動させられてから、焦点案内位置20aにまで移動させられる。この点は、被測定面5b,5cや3つ目、4つ目の被測定レンズ系5でも同様であり、焦点案内位置までは常に一定方向に向けて移動させられる。これは、バッククラッシュによる誤差を回避し、より正確な測定を行うためである。
【0022】
その後、発光部2を駆動し、被測定レンズ系5にレーザ光を照射すると、そのレーザ光は、上記と同様、CCDカメラ12に結像させられ、光像17aが形成される。このとき、1つ目の測定の際に基準位置18aが制御PC15に記憶されていることから、図7に示すように、被測定レンズ系5を回転させ改めて基準位置18aを算出することなく、制御PC15により、基準位置情報が読み込まれ、直ちに基準位置18aが認識される。そして、光像17aの基準位置18aに対するズレ量が求められ、被測定面5aの偏心量が算出される(ステップ2,3,b,6)。
さらに、被測定面5b,5cについて、上記と同様の処理により測定を行い、2つ目の被測定レンズ系5についての測定が完了する。
また、3つ目以降の被測定レンズ系5の測定についても、上述の2つ目の被測定レンズ系5の測定過程と同様の過程が繰り返される。
【0023】
以上より、本実施形態に係るレンズ系の測定装置1によれば、2つ目以降の被測定レンズ系5の測定において、基準位置18a,18b,18cを算出する過程を省略することができるので、光像17a,17b,17cから直ちにレンズ系の偏心量を測定することができる。そのため、測定時間を大幅に短縮することができる。
また、2つ目以降の被測定レンズ系5の測定において、制御PC15の制御の下、移動レンズ4aが、各レンズの焦点案内位置20a,20b,20cまで自動的に移動されるので、さらに測定時間を短縮することができる。これに加えて、移動レンズ4aは、各レンズの焦点案内位置20a,20b,20cに、正確に配されるので、移動レンズ4aの移動誤差を抑え、より正確な測定結果を得ることができる。
さらに、イメージローテータ等を使用しないため、装置の大型化を抑制することができる。
なお、上記実施形態においては、測定対象として、複数の面からなるレンズ系としたが、これに限ることはなく、1つの面であってもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、2回目以降の被測定レンズ系の測定において、基準位置を算出する工程を省略することができ、測定時間を大幅に短縮できるという効果を奏することができる。また、従来例のようなイメージローテータ等を使用しないため、装置の大型化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレンズ系の偏心測定装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】同実施形態における1回目の測定過程を示す流れ図である。
【図3】同実施形態におけるレーザ光の反射像の様子を示す説明図である。
【図4】同実施形態におけるレーザ光の反射像の回転の様子を示す説明図である。
【図5】同実施形態における各被測定面に対するズーム光学系の位置を示す説明図である。
【図6】同実施形態における各被測定面に対する反射像および基準位置を示す説明図である。
【図7】同実施形態における1回目および2回目以降の測定過程を示す流れ図である。
【図8】従来の偏心測定装置を示す概略構成図である。
【図9】従来例における反射像および基準位置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 レンズ系の偏心測定装置
2 光源部
4 ズーム光学系
6 基準位置測定手段
7 基準位置記憶手段
8 偏心量算出手段
9 移動レンズ位置記憶手段
12 CCDカメラ(光像位置検出手段)
10 移動機構
17a 光像
17b 光像
17c 光像
18a 基準位置
18b 基準位置
18c 基準位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ系各面の偏心量を測定する偏心測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カメラ、顕微鏡等の各種の光学機器が提供されている。この種の光学機器におけるレンズ系は、そのレンズ系を構成している各レンズや、鏡枠の製造誤差により、構成レンズが光軸に対して偏心しているものがある。レンズ系に偏心が生じていると、レンズ系の結像性能を著しく低下させてしまうことから、全ての構成レンズの曲率中心を光軸と一致させておく必要がある。そのため、鏡枠の組立て工程等において、レンズ系の偏心測定が行われる。
【0003】
従来より、このようなレンズ系の偏心量を測定する装置として、以下のような回転法を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、図8に示すように、光源部50から光を照射したとき光源部50と対向する位置に被測定レンズ系54が設置されている。そして、光源部50から照射され、被測定レンズ系54の被測定面54Aにより反射させられた光は、ズームレンズ53を移動させることによりビームスプリッタ51を経て結像面52に結像させられるようになっている。さらに、被測定レンズ系54にはスピンドル55が取り付けられ、スピンドル55を駆動することにより、被測定レンズ系54は、その光軸中心軸線を回転中心として回転させられるようになっている。
【0004】
ここで、光源部50およびスピンドル55を駆動すると、被測定レンズ系54の被測定面54Aに偏心があるときには、結像面52に形成される反射像56が、図9に示すように、ある基準点を回転中心として回転させられる。この基準点は、被測定レンズ系54の被測定面54Aが光軸中心軸線を回転中心として回転させられていることから、被測定レンズ系54の被測定面54Aの光軸中心点を示すことになる。よって、この回転中心を基準位置57としてズレ量dx、dyを算出することにより、被測定レンズ系54の被測定面54Aの偏心量が求められる。以下、同様に、54B,54C,54D,54E,54Fの偏心量を求め、計算により被測定レンズ系54の偏心量を求める。
【0005】
さらに、イメージローテータを使う方法もある(例えば、特許文献2参照。)。これは、上述と同様の構成から、光源部と被測定レンズ系の間の光軸の途中位置において、ハーフミラーが設けられ、そのハーフミラーによって分岐される別の光軸上に、平面ミラーと、前記ハーフミラーおよび平面ミラーの間の光軸上の途中位置にイメージローテータとが設けられている。さらに、イメージローテータと平面ミラーとの間には、コンデンサレンズおよびコリメータレンズが設けられている。これにより、被測定レンズ系に照射された光は、その一方が被測定レンズ系へ、他方が平面ミラーへと分岐させられる。
【0006】
そして、平面ミラーへと分岐させられた光は、イメージローテータ、コリメータレンズ、コンデンサレンズを経て平面ミラーに到達し、そこで反射させられる。その反射光は、イメージローテータ等を経て元の光路またはその近傍を通り、コリメータレンズ、コンデンサレンズの位置を調整することにより、結像面に結像させられる。このとき、被測定レンズ系自体は回転させず、イメージローテータを回転させることにより、結像された像を回転させ、これにより、上述と同様に光軸中心点を求める。
【0007】
【特許文献1】
特開昭48−3936号公報(第2−3頁、第2図)
【特許文献2】
特開平3−111731号公報(第2−3頁、第7図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、回転法によるものでは、被測定レンズ系がズームレンズのように可動部分を含んでいる場合には、測定の際に被測定レンズ系を高速回転させると、可動部分が動いてしまい、正確な測定ができなくなる。そのため、回転スピードを上げることができず、測定時間が長くなるという問題があった。
また、イメージローテータを用いたものでは、そのイメージローテータの収差の影響を抑えるために、装置自体が大型化してしまう。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、測定時間を短縮し、かつ装置自体の大型化を抑えることができるレンズ系の偏心測定装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、被測定レンズ系の被測定面に光を照射する光源部と、前記被測定面における反射光を透過させるズーム光学系と、該ズーム光学系から出射された光により形成される光像の光軸に直交する検出平面上の位置を検出する光像位置検出手段と、該光像位置検出手段により検出された光像の位置に基づいて、前記被測定面に偏心がないときに前記反射光が到達する前記検出平面上における基準位置を求める基準位置測定手段と、該基準位置測定手段により求められた前記基準位置を記憶する基準位置記憶手段と、該基準位置記憶手段によって記憶された前記基準位置に対する前記光像位置検出手段によって検出された光像位置のズレ量に基づいて、前記被測定面の偏心量を算出する偏心量算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明に係るレンズ系の偏心測定装置によれば、光源から被測定レンズ系の被測定面に光が照射されると、被測定面によりその光の一部が反射させられる。その反射光は、ズーム光学系を通過させられることにより、光軸に直交する検出平面上に結像させられる。そして、その結像させられた光像の検出平面上の位置が光像位置検出手段によって検出され、その光像位置に基づき検出平面上の基準位置が求められる。この検出平面上の基準位置は、偏心していない被測定面からの反射光が検出平面上に到達する点、すなわち、被測定レンズの光軸中心点を意味する。この基準位置を基準位置記憶手段により記憶させる。そして、偏心量算出手段により、上記基準位置に対する上記光像位置のズレ量に基づいて、被測定面の偏心量が算出される。以上を被測定レンズ系の全ての面に対してそれぞれ行い、被測定レンズ系の偏心量を求める。
続いて同一設計式を持つ別の被測定レンズ系を測定するときには、改めて基準位置を測定することなく、基準位置記憶手段により記憶された基準位置に基づいて上記光像位置のズレ量が求められ、直ちに偏心量が算出される。
これにより、2つ目以降の被測定レンズ系の測定において、基準位置を算出する工程を省略することができ、被測定レンズ系の測定時間を短縮させることができる。また、従来のようにイメージローテータ等を使用しないため、装置の大型化を抑えることが可能となる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のレンズ系の偏心測定装置において、前記ズーム光学系が、少なくとも1つの移動レンズと、該移動レンズを光軸方向に移動させる移動機構とを備え、前記反射光が前記検出平面上に結像させられたときの前記移動レンズの位置を記憶する移動レンズ位置記憶手段を備えたことを特徴とする。
この発明に係るレンズ系の偏心測定装置によれば、被測定面からの反射光が検出平面上において結像させられるときの移動レンズの位置が、移動レンズ位置記憶手段により記憶される。そして、同一設計式を持つ2つ目以降のレンズ系の測定において、移動レンズ位置記憶手段により記憶された移動レンズの位置に応じて、移動機構を駆動する。その結果、被測定レンズ系の被測定面に合わせた適正な位置に移動レンズが配置される。
これにより、被測定面に応じて、容易に移動レンズを配置することができ、より一層の測定時間の短縮を図ることができる。さらに、被測定面に応じて正確に移動レンズを配置することができ、移動レンズの移動誤差を抑制し、正確な測定結果を得ることが可能となる。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のレンズ系の偏心測定装置において、前記基準位置測定手段が、前記被測定レンズ系を光軸を中心として回転させる回転機構を備え、該回転機構を駆動することにより、前記検出平面上を回転させられる前記光像の回転軌跡に基づいて前記基準位置を求めることを特徴とする。
この発明に係るレンズ系の偏心測定装置によれば、被測定レンズ系を、光軸を中心として回転させることにより、検出平面上に結像させられた光像もその検出平面上を回転させられる。そして、この光像が描く回転軌跡に基づいて、基準位置が求められる。
これにより、正確かつ迅速に基準位置を算出することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るレンズ系の偏心測定装置1について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態としてのレンズ系の偏心測定装置1を示しており、被測定物としてレンズ系を設置した状態を示すものである。
レンズ系の偏心測定装置1は、レーザダイオードからなる光源部2を備えており、被測定物である被測定レンズ系5は、光源部2からレーザ光を照射させたとき、光源部2と対向する位置に設置するようになっている。
さらに、レンズ系の偏心測定装置1は、ビームスプリッタ3、光像位置検出手段としてのCCDカメラ12、回転機構としてのスピンドル13、レーザ光の焦点を合わせ光像を拡大するためのズーム光学系4を備えている。
【0015】
ビームスプリッタ3は、被測定レンズ系5からの反射光がCCDカメラ12へと向かうようにその光路を変更させるようになっている。
CCDカメラ12は、不図示の撮像素子とモニタとを備えており、撮像素子に結像させられた反射光を電気信号に変換し、モニタ上に映し出すようになっている。
ズーム光学系4は、光源部2と被測定レンズ系5との間に、かつ光源部2からの光路の途中位置に配置されている。さらに、ズーム光学系4は、被測定レンズ系5の光軸11に沿って、移動可能に支持された移動レンズ4aと、所定の位置に固定された固定レンズ4bとを備えている。これにより、被測定レンズ系5からの反射光を拡大しCCDカメラ12に結像させるようになっている。
スピンドル13は、被測定レンズ系5を光軸11を回転中心として回転させるようになっている。
【0016】
本実施形態に係るレンズ系の偏心測定装置1は、移動レンズ4aを光軸11に沿って移動させる移動機構10と、各種の演算、制御を行う制御PC15とを備えてなるものである。制御PC15は、CCDカメラ12、移動機構10およびスピンドル13と電気的に接続されており、CCDカメラ12によって出力された反射像の位置情報を取り込み、反射光が光軸11を通って結像された場合のCCDカメラ12における結像位置(以下、基準位置という。)を算出し、その基準位置を記憶するようになっている。また、制御PC15は、基準位置に基づいて、反射光の実際の結像位置からのズレ量を求め、例えば被測定面5a,5b,5cの偏心量を算出するようになっている。さらに、被測定面5a,5b,5cの各面からの反射光をCCDカメラ12に結像させるための移動レンズ4aのそれぞれの位置を記憶するようになっており、被測定面5a,5b,5cに応じて移動機構10を駆動し、移動レンズ4aを適切な位置に配置するようになっている。すなわち、制御PCは、基準位置測定手段6、基準位置記憶手段7、偏心量算出手段8および移動レンズ位置記憶手段9として機能するものである。
【0017】
次に、このように構成された本実施形態に係るレンズ系の偏心測定装置1の作用について説明する。
本実施形態では、被測定レンズ系として、複数のレンズからなるレンズ系が設置されており、それぞれのレンズの被測定面5a,5b,5cの偏心量が順次測定される。これら被測定面5a,5b,5cの測定過程は全て同様である。この1つ目の被測定レンズ系5の測定が全て完了すると、その被測定レンズ系5を取り外し、新たに2つ目の被測定レンズ系5が設置され、続けてその被測定面5a,5b,5cの測定がなされる。そして、さらに3つ目、4つ目と必要な数だけ測定が続けられる。
【0018】
ここでは、最初に、1つ目の被測定レンズ系5における被測定面5aの測定過程について以下に詳述する。
まず、図2に示すように、被測定レンズ系5の設計式から、被測定面5aの球心位置を算出する(ステップ1)。そして、移動機構10を駆動し、被測定面5aの計算上の球心位置に移動レンズ4aを移動させる(ステップ2)。この状態から、光源部2を駆動し、光軸11に沿って被測定レンズ系5にレーザ光を照射させる。すると、そのレーザ光は、ズーム光学系4を通過させられ、被測定面5aに到達し、そこで反射させられる。そのため、レーザ光の方向が転換させられ、再度ズーム光学系4を通過させられる。そして、ビームスプリッタ3によりその光路が変更させられ、CCDカメラ12に到達する。CCDカメラ12に到達すると、光の像が形成され、図3に示すように、その様子がモニタ上に光像17aとして映し出される。
【0019】
このとき、モニタ上において光像17aの焦点が合っていないときには、移動機構10を駆動し移動レンズ4aを反射光の焦点が合う位置、すなわち図5に示すように焦点案内位置20aに移動させる(ステップ3)。反射光の焦点が合った後、スピンドル13を駆動し被測定レンズ系5を光軸11を中心として回転させる(ステップ4)。その結果、図4に示すように、光像17aは、そのXY軸を含む平面領域内を所定の点を中心として回転させられる。その所定の点は、被測定レンズ系5が光軸11を中心として回転させられていることから、基準位置18a、すなわち被測定面5aの光軸中心点を示すことになる。その基準位置18aが制御PC15により求められる(ステップ5)。そして、制御PC15により、光像17aの基準位置18aからズレ量dx,dyが求められ、被測定面5aの偏心量が算出される(ステップ6)。
【0020】
本実施形態に係る偏心測定装置1においては、基準位置18aの位置が算出された後、その位置情報が制御PC15によって記憶される。それと共に、移動レンズ4aの焦点案内位置20aの位置情報も記憶される。
このようにして、被測定面5aの測定が終了し、続けて被測定面5b,5cの測定が上述と同様の過程を経てそれぞれの偏心量が算出される。
ここで、被測定面5a,5b,5cの焦点距離はそれぞれ異なるため、図5に示すように、移動レンズ4aの焦点案内位置20a,20b,20cは、それぞれ異なることになる。その移動レンズ4aのそれぞれの位置は、上述のように制御PC15により記憶される。
また、移動レンズ4aの移動によって、移動レンズ4aの中心と光軸11とが誤差によりずれる場合がある。その場合、図6に示すように、被測定面5a,5b,5cの基準位置18a,18b,18cは、それぞれ異なることになる。これら基準位置18a,18b,18cについても、上述のように制御PC15によりそれぞれ記憶される。
【0021】
これにて、1つ目の被測定レンズ系5の偏心量の測定が完了し、その被測定レンズ系5を取り外す。そして、新たに2つ目の被測定レンズ系5を所定の位置に設置することにより、続けて測定がなされる。
以下、2つ目の被測定レンズ系5の測定過程について説明する。2つ目の被測定レンズ系5の測定過程は、1つ目の被測定レンズ系5の測定過程とほぼ同様であり、ここでは異なる箇所について詳述する。
2つ目の被測定レンズ系5を所定の位置に設置すると、最初の被測定面5aの測定のため、制御PC15が、1つ目の測定の際に記憶された焦点案内位置情報をもとに移動機構10を駆動する。移動レンズ4aは、その移動可能範囲の一端にまで移動させられてから、焦点案内位置20aにまで移動させられる。この点は、被測定面5b,5cや3つ目、4つ目の被測定レンズ系5でも同様であり、焦点案内位置までは常に一定方向に向けて移動させられる。これは、バッククラッシュによる誤差を回避し、より正確な測定を行うためである。
【0022】
その後、発光部2を駆動し、被測定レンズ系5にレーザ光を照射すると、そのレーザ光は、上記と同様、CCDカメラ12に結像させられ、光像17aが形成される。このとき、1つ目の測定の際に基準位置18aが制御PC15に記憶されていることから、図7に示すように、被測定レンズ系5を回転させ改めて基準位置18aを算出することなく、制御PC15により、基準位置情報が読み込まれ、直ちに基準位置18aが認識される。そして、光像17aの基準位置18aに対するズレ量が求められ、被測定面5aの偏心量が算出される(ステップ2,3,b,6)。
さらに、被測定面5b,5cについて、上記と同様の処理により測定を行い、2つ目の被測定レンズ系5についての測定が完了する。
また、3つ目以降の被測定レンズ系5の測定についても、上述の2つ目の被測定レンズ系5の測定過程と同様の過程が繰り返される。
【0023】
以上より、本実施形態に係るレンズ系の測定装置1によれば、2つ目以降の被測定レンズ系5の測定において、基準位置18a,18b,18cを算出する過程を省略することができるので、光像17a,17b,17cから直ちにレンズ系の偏心量を測定することができる。そのため、測定時間を大幅に短縮することができる。
また、2つ目以降の被測定レンズ系5の測定において、制御PC15の制御の下、移動レンズ4aが、各レンズの焦点案内位置20a,20b,20cまで自動的に移動されるので、さらに測定時間を短縮することができる。これに加えて、移動レンズ4aは、各レンズの焦点案内位置20a,20b,20cに、正確に配されるので、移動レンズ4aの移動誤差を抑え、より正確な測定結果を得ることができる。
さらに、イメージローテータ等を使用しないため、装置の大型化を抑制することができる。
なお、上記実施形態においては、測定対象として、複数の面からなるレンズ系としたが、これに限ることはなく、1つの面であってもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、2回目以降の被測定レンズ系の測定において、基準位置を算出する工程を省略することができ、測定時間を大幅に短縮できるという効果を奏することができる。また、従来例のようなイメージローテータ等を使用しないため、装置の大型化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレンズ系の偏心測定装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】同実施形態における1回目の測定過程を示す流れ図である。
【図3】同実施形態におけるレーザ光の反射像の様子を示す説明図である。
【図4】同実施形態におけるレーザ光の反射像の回転の様子を示す説明図である。
【図5】同実施形態における各被測定面に対するズーム光学系の位置を示す説明図である。
【図6】同実施形態における各被測定面に対する反射像および基準位置を示す説明図である。
【図7】同実施形態における1回目および2回目以降の測定過程を示す流れ図である。
【図8】従来の偏心測定装置を示す概略構成図である。
【図9】従来例における反射像および基準位置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 レンズ系の偏心測定装置
2 光源部
4 ズーム光学系
6 基準位置測定手段
7 基準位置記憶手段
8 偏心量算出手段
9 移動レンズ位置記憶手段
12 CCDカメラ(光像位置検出手段)
10 移動機構
17a 光像
17b 光像
17c 光像
18a 基準位置
18b 基準位置
18c 基準位置
Claims (3)
- 被測定レンズ系の被測定面に光を照射する光源部と、
前記被測定面における反射光を透過させるズーム光学系と、
該ズーム光学系から出射された光により形成される光像の光軸に直交する検出平面上の位置を検出する光像位置検出手段と、
該光像位置検出手段により検出された光像の位置に基づいて、前記被測定面に偏心がないときに前記反射光が到達する前記検出平面上における基準位置を求める基準位置測定手段と、
該基準位置測定手段により求められた前記基準位置を記憶する基準位置記憶手段と、
該基準位置記憶手段によって記憶された前記基準位置に対する前記光像位置検出手段によって検出された光像位置のズレ量に基づいて、前記被測定面の偏心量を算出する偏心量算出手段とを備えたことを特徴とするレンズ系の偏心測定装置。 - 請求項1に記載のレンズ系の偏心測定装置において、
前記ズーム光学系が、少なくとも1つの移動レンズと、該移動レンズを光軸方向に移動させる移動機構とを備え、
前記反射光が前記検出平面上に結像させられたときの前記移動レンズの位置を記憶する移動レンズ位置記憶手段を備えたことを特徴とするレンズ系の偏心測定装置。 - 請求項1または請求項2に記載のレンズ系の偏心測定装置において、
前記基準位置測定手段が、前記被測定レンズ系を光軸を中心として回転させる回転機構を備え、該回転機構を駆動することにより、前記検出平面上を回転させられる前記光像の回転軌跡に基づいて前記基準位置を求めることを特徴とするレンズ系の偏心測定装置。
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JP2003141745A JP2004347347A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | レンズ系の偏心測定装置 |
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KR100703326B1 (ko) * | 2004-12-21 | 2007-04-03 | 삼성전자주식회사 | 광학계의 성능 평가 장치 |
CN100373127C (zh) * | 2005-03-08 | 2008-03-05 | 亚洲光学股份有限公司 | 镜片偏芯测定方法及其系统 |
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- 2003-05-20 JP JP2003141745A patent/JP2004347347A/ja not_active Withdrawn
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