JP2004347262A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容量調整可能で冷蔵・冷凍系統専用の第1圧縮機(2A)と、冷蔵・冷凍系統と空調系統とで切り換えられる第2圧縮機(2B)と、空調系統専用の第3圧縮機(2C)とを備えた冷凍装置において、高外気温時でも運転動作を安定させる。
【解決手段】真夏などの高外気温時には、運転中に第1圧縮機(2A)の容量を低下させずに維持する制御を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍装置に関し、特に、空調用の利用側熱交換器と冷蔵・冷凍用の利用側熱交換器とを備えた冷媒回路の圧縮機構として、3台の圧縮機(圧縮機手段)を組み合わせたものを用いた冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷凍サイクルを行う冷凍装置が知られており、食品等を貯蔵する冷蔵庫、冷凍庫またはショーケース等の冷却機や、室内を冷暖房する空調機として広く利用されている。この冷凍装置には、冷蔵・冷凍と空調の両方を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。この種の冷凍装置は、冷蔵・冷凍用と空調用の2系統の利用側熱交換器を備え、コンビニエンスストア等に設置されている。
【0003】
上記特許文献1の冷凍装置では、各利用側熱交換器の動作状況に応じて圧縮機容量を幅広く変化させるために、3台の圧縮機を組み合わせて圧縮機構を構成している。そして、この冷凍装置においては、圧縮機を3台とも冷蔵・冷凍側か空調側に用いることや、2台と1台、あるいは1台ずつを冷蔵・冷凍側と空調側に分けて用いることが可能であり、それによって、3台の圧縮機を様々なパターンで組み合わせた運転をすることができるようになっている。
【0004】
ところで、本願出願人は、この種の冷凍装置において、圧縮機構を、冷蔵・冷凍系統に専用で用いる可変容量の第1圧縮機と、冷蔵・冷凍系統と空調系統とで切り換えて用いる第2圧縮機と、空調系統に専用で用いる第3圧縮機とから構成したものを提案している(例えば特願2002−015958号参照)。このように構成すると、冷蔵・冷凍側と空調側に切り換える圧縮機が一台(第2圧縮機)だけで済むために、回路構成や切り換え制御が比較的簡単になる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−357374号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記冷凍装置においては、例えば冷蔵・冷凍側に用いる圧縮機構の容量を増やすときには、第2圧縮機が停止した状態で第1圧縮機の容量を最大に達するまで増大させた後、第1圧縮機を一旦停止または最低容量にするのと同時に第2圧縮機を起動し、再度第1圧縮機の容量を増やすようにしている。つまり、容量がリニアに変化するような制御を行っており、これは、容量を減らすときも同様である。
【0007】
しかし、真夏などの高外気温時に冷蔵・冷凍側で第1圧縮機だけを大容量で運転していて、それでも能力が不足するような場合には、上記のリニアな制御では問題が生じる。具体的には、高外気温時に第2圧縮機を空調側から冷蔵・冷凍側に切り換える運転制御を行う際には、第1圧縮機を一旦停止または最低容量にしてからしばらくの間は能力が不足気味になってしまうことがある。
【0008】
このように、従来の装置では外気温が高いときに安定した制御を行うことは困難であり、能力不足が生じやすい問題があった。本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、容量調整可能で冷蔵・冷凍系統専用の第1圧縮機と、冷蔵・冷凍系統と空調系統とで切り換えられる第2圧縮機と、空調系統専用の第3圧縮機とを備えた冷凍装置において、高外気温時でも運転動作を安定させることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、真夏などの高外気温時には、運転中に第1圧縮機手段(2A)の容量を低下させずに維持する制御を行うようにしたものである。
【0010】
具体的に、請求項1に記載の発明は、圧縮機構(2D,2E)と、室外熱交換器(4)と、膨張機構(26,42,46,52)と、冷蔵・冷凍系統の利用側熱交換器(45,51)と、空調系統の利用側熱交換器(41)とを有する冷媒回路(1E)を備え、圧縮機構(2D,2E)が、容量調整可能で冷蔵・冷凍系統専用の第1圧縮機手段(2A)と、冷蔵・冷凍系統と空調系統とに切り換えられる第2圧縮機手段(2B)と、空調系統専用の第3圧縮機手段(2C)とからなる冷凍装置を前提としている。
【0011】
そして、この冷凍装置は、外気温度が所定温度以上の状態では、運転中に第1圧縮機手段(2A)の容量を低下させずに維持する制御を行うことを特徴としている。なお、この制御は、冷凍装置に設けられるコントローラ(制御手段)が行う。また、上記構成において、各々の「圧縮機手段」は、1台の圧縮機であってもよいし、2台以上の圧縮機を組み合わせたものであってもよい。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の冷凍装置において、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態から、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換えるときに、第1圧縮機手段(2A)の容量を低下させずに維持する制御を行うことを特徴としている。この場合、第1圧縮機手段(2A)の容量は、最大容量にすることが好ましい。
【0013】
これら請求項1,2の発明では、外気温度が所定温度以上となる真夏などの高外気温時に冷蔵・冷凍側で第1圧縮機手段(2A)だけを例えば最大容量で運転していて、それでも能力が不足する場合には、第1圧縮機手段(2A)を最大容量に維持したままで、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換えることができる。具体的には、空調系統に用いている第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換えたり、停止している第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に用いたりするときに、該冷蔵・冷凍系統の能力が不足する状態は生じない。
【0014】
一方、外気温度が所定温度よりも低いときに冷蔵・冷凍側で第1圧縮機手段(2A)だけを最大容量で運転していて能力が不足するときは、第1圧縮機を最大容量にしていると、切り換え時の能力が高くなりすぎてしまう。その結果、冷媒回路の低圧圧力が低下して圧縮機の保護スイッチが働き、結局は第2圧縮機を止めなければならなくなることが考えられる。そして、このような動きが繰り返されると、第2圧縮機の発停が多くなってしまう。
【0015】
しかし、このようなときは、第1圧縮機手段(2A)の容量を一旦低下させてから第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換えた後、第1圧縮機手段(2A)の容量を増やすとよい。つまり、圧縮機構(2D,2E)の容量をリニアに変化させる制御を行うとよい。こうすると、冷媒回路(1E)の低圧圧力が急激に低下することはなく、第2圧縮機手段(2B)の発停も生じない。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の冷凍装置において、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態で、冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量を基準値と比較し、該冷却能力の不足量に応じて第2圧縮機手段(2B)の切換制御を行うことを特徴としている。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の冷凍装置において、冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量が基準値よりも大きいと、第2圧縮機手段(2B)をすぐに冷蔵・冷凍側に切り換えることを特徴としている。
【0018】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の冷凍装置において、冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量が基準値よりも小さいと、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍側に切り換える際に所定の待機時間を設定することを特徴としている。
【0019】
請求項3から5の発明においては、第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態で、該冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量を基準値と比較し、該冷却能力の不足量に応じて第2圧縮機手段(2B)の切換制御を行うようにしているので、冷却能力の不足量が大きいときでも小さいときでも第2圧縮機手段(2B)の適切な切換制御を行うことが可能になる。
【0020】
特に、請求項4の発明では、冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量が基準値よりも大きいときに、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍側にすぐに切り換えるようにしており、その際にも第1圧縮機手段(2A)の容量が維持されるので、圧縮機構(2D,2E)の能力が不足するのを確実に防止できる。
【0021】
また、請求項5の発明では、冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量が基準値よりも小さいときには、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍側に切り換える際に所定の待機時間を設定するようにしている。つまり、このときは能力の不足量が少ないため、しばらくは冷蔵・冷凍系統を大容量の第1圧縮機手段(2A)だけで運転する状態を継続することにしている。こうすると、第1圧縮機手段(2A)の容量を維持したまま第2圧縮機手段(2B)を起動する場合に考えられる発停過多を確実に防止できる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項2から5のいずれか1に記載の冷凍装置において、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態から、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換える制御を行った後、サーモオン/サーモオフの切り換えを所定時間禁止することを特徴としている。
【0023】
この請求項6の発明では、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態から、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換える制御を行った後は、圧縮機構(2D,2E)の能力が増大して冷媒回路(1E)の低圧圧力が低下するのに対して、そのときに誤ってサーモオン(冷却運転)からサーモオフ(休止運転)になるのを防止できる。つまり、冷媒回路の低圧圧力に基づく制御では上記低圧圧力が下がると冷蔵・冷凍系統が冷えていると判断してサーモオフになりやすいのに対して、そのような誤動作が生じない。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項2から6のいずれか1に記載の冷凍装置において、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態で、該第1圧縮機手段(2A)の容量を増やせないときに、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換える制御を行うことを特徴としている。
【0025】
この場合、第1圧縮機手段(2A)が実際の最大容量かどうかに拘わらず、第1圧縮機手段(2A)の容量をそれ以上に増やせないときに第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換える制御を行う。具体的には、第1圧縮機手段(2A)がインバータ圧縮機である場合に最大周波数で運転されているときのほか、インバータの電流値が所定値よりも高くなっていたり、インバータのフィン温度が所定温度よりも高温になっていて、それ以上容量を増やすとインバータ自体が停止してしまうときなどである。このようなときに第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍側に切り換えることで、動作が不安定になるのを防止できる。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の冷凍装置において、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)と第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態では、冷蔵・冷凍系統の冷却負荷が所定値より小さくても第1圧縮機手段(2A)の容量の低下を禁止することを特徴としている。
【0027】
この請求項8の発明では、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)と第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態で、冷蔵・冷凍系統の冷却負荷が所定値より小さくても、第1圧縮機手段(2A)の容量は低下せずに維持される。こうすると、室内の冷房負荷に拘わらず、冷蔵・冷凍の庫内における食品などを優先的に品質維持できるうえ、冷蔵・冷凍側がショーケースである場合には庫内の冷気が室内に流れることで、室内の能力低下も抑えられる。
【0028】
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の冷凍装置において、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)と第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態では、冷蔵・冷凍系統の冷却負荷が所定値より小さくかつ室内の冷房負荷が所定値よりも大きいと、第1圧縮機手段(2A)の容量を維持しながら第2圧縮機手段(2B)を空調系統に切り換える制御を行うことを特徴としている。
【0029】
この請求項9の発明では、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)と第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態で、冷蔵・冷凍系統の冷却負荷が所定値より小さくかつ室内の冷房負荷が所定値よりも大きいときは、第2圧縮機手段(2B)が空調系統に切り換えられる。このときでも、冷蔵・冷凍系統において第1圧縮機手段(2A)の能力は維持されている。こうすると、冷却負荷が所定値よりも小さい冷蔵・冷凍系統を第1圧縮機手段(2A)で冷却しながら、冷房負荷の大きな室内を第2圧縮機手段(2B)と第3圧縮機手段(2C)で冷却することができる。また、冷蔵・冷凍側がショーケースである場合は、ショーケースの周囲の室内空気を冷やすことで、ショーケースも効率よく冷却できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0031】
図1に示すように、本実施形態に係る冷凍装置(1)は、コンビニエンスストアに設けられ、ショーケースの冷却と店内の冷暖房とを行うためのものである。
【0032】
上記冷凍装置(1)は、室外ユニット(1A)と室内ユニット(1B)と冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)とを有し、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(1E)を備えている。この冷媒回路(1E)は、冷蔵・冷凍用の第1系統側回路と、空調用の第2系統側回路とを備えている。上記冷媒回路(1E)は、冷房サイクルと暖房サイクルとに切り換わるように構成されている。
【0033】
上記室内ユニット(1B)は、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うように構成され、例えば、売場などに設置される。また、上記冷蔵ユニット(1C)は、冷蔵用のショーケースに設置されて該ショーケースの庫内空気を冷却する。上記冷凍ユニット(1D)は、冷凍用のショーケースに設置されて該ショーケースの庫内空気を冷却する。
【0034】
〈室外ユニット〉
上記室外ユニット(1A)は、第1圧縮機手段としてのインバータ圧縮機(2A)と、第2圧縮機手段としての第1ノンインバータ圧縮機(2B)と、第3圧縮機手段としての第2ノンインバータ圧縮機(2C)とを備えると共に、第1四路切換弁(3A)、第2四路切換弁(3B)、及び第3四路切換弁(3C)と、熱源側熱交換器である室外熱交換器(4)とを備えている。
【0035】
上記各圧縮機(2A,2B,2C)は、例えば、密閉型の高圧ドーム型スクロール圧縮機で構成されている。上記インバータ圧縮機(2A)は、電動機がインバータ制御されて容量が段階的又は連続的に可変となる可変容量圧縮機である。上記第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、電動機が常に一定回転数で駆動する定容量圧縮機である。
【0036】
上記インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、この冷凍装置(1)の圧縮機構(2D,2E)を構成し、該圧縮機構(2D,2E)は、第1系統の圧縮機構(2D)と第2系統の圧縮機構(2E)とから構成されている。具体的に、圧縮機構(2D,2E)は、運転時に、上記インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する場合と、上記インバータ圧縮機(2A)が第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)とが第2系統の圧縮機構(2E)を構成する場合とがある。つまり、インバータ圧縮機(2A)が冷蔵・冷凍用の第1系統側回路に、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が空調用の第2系統側回路に固定的に用いられる一方、第1ノンインバータ圧縮機(2B)は第1系統側回路と第2系統側回路に切り換えて用いることができるようになっている。
【0037】
上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の各吐出管(5a,5b,5c)は、1つの高圧ガス管(吐出配管)(8)に接続され、該高圧ガス管(8)が第1四路切換弁(3A)の1つのポートに接続されている。上記第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吐出管(5b)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吐出管(5c)には、それぞれ逆止弁(7)が設けられている。
【0038】
上記室外熱交換器(4)のガス側端部は、室外ガス管(9)によって第1四路切換弁(3A)の1つのポートに接続されている。上記室外熱交換器(4)の液側端部には、液ラインである液管(10)の一端が接続されている。該液管(10)の途中には、レシーバ(14)が設けられ、液管(10)の他端は、第1連絡液管(11)と第2連絡液管(12)とに分岐されている。
【0039】
尚、上記室外熱交換器(4)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、熱源ファンである室外ファン(4F)が近接して配置されている。
【0040】
上記第1四路切換弁(3A)の1つのポートには、連絡ガス管(17)が接続されている。上記第1四路切換弁(3A)の1つのポートは、接続管(18)によって第2四路切換弁(3B)の1つのポートに接続されている。該第2四路切換弁(3B)の1つのポートは、補助ガス管(19)によって第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吐出管(5c)に接続されている。また、第2四路切換弁(3B)の1つのポートは、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)が接続されている。尚、上記第2四路切換弁(3B)の1つのポートは、閉塞された閉鎖ポートに構成されている。つまり、上記第2四路切換弁(3B)は、三路切換弁であってもよい。
【0041】
上記第1四路切換弁(3A)は、高圧ガス管(8)と室外ガス管(9)とが連通し且つ接続管(18)と連絡ガス管(17)とが連通する第1状態(図1実線参照)と、高圧ガス管(8)と連絡ガス管(17)とが連通し、且つ接続管(18)と室外ガス管(9)とが連通する第2状態(図1破線参照)とに切り換わるように構成されている。
【0042】
また、上記第2四路切換弁(3B)は、補助ガス管(19)と閉鎖ポートとが連通し、且つ接続管(18)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)とが連通する第1状態(図1実線参照)と、補助ガス管(19)と接続管(18)とが連通し、且つ吸入管(6c)と閉塞ポートとが連通する第2状態(図1破線参照)とに切り換わるように構成されている。
【0043】
上記インバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)は、第1系統側回路の低圧ガス管(15)に接続されている。第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)は、第1,第2四路切換弁(3A,3B)を介して第2系統側回路の低圧ガス管(連絡ガス管(17)または室外ガス管(9))に接続されている。また、第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吸入管(6b)は、後述の第3四路切換弁(3C)を介してインバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)に接続されている。
【0044】
具体的には、インバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)には分岐管(6d)が接続され、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)には分岐管(6e)が接続されている。そして、インバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)の分岐管(6d)が逆止弁(7)を介して第3四路切換弁(3C)の第1ポート(P1)に接続され、第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吸入管(6b)が第3四路切換弁(3C)の第2ポート(P2)に接続され、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)の分岐管(6e)が逆止弁(7)を介して第3四路切換弁(3C)の第3ポート(P3)に接続されている。また、第3四路切換弁(3C)の第4ポート(P4)には、後述する液封防止管(28)の分岐管(28a)が接続されている。上記分岐管(6d,6e)に設けられている逆止弁は、第3四路切換弁(3C)へ向かう冷媒流れのみを許容するものである。
【0045】
上記第3四路切換弁(3C)は、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)が連通し、第3ポート(P3)と第4ポート(P4)が連通する第1の状態(図の実線参照)と、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)が連通し、第2ポート(P2)と第3ポート(P3)が連通する第2の状態(図の破線参照)とに切り換え可能に構成されている。
【0046】
上記各吐出管(5a,5b,5c)と高圧ガス管(8)と室外ガス管(9)とが冷房運転時の高圧ガスライン(1L)を構成している。また、上記各吐出管(5a,5b,5c)と高圧ガス管(8)と連絡ガス管(17)とが暖房運転時の高圧ガスライン(1N)を構成している。一方、上記低圧ガス管(15)と第1系統の圧縮機構(2D)の各吸入管(6a,6b)が第1の低圧ガスライン(1M)を構成している。また、上記連絡ガス管(17)と第2系統の圧縮機構(2E)の吸入管(6c)が冷房運転時の低圧ガスライン(1N)を構成し、室外ガス管(9)と該吸入管(6c)が暖房運転時の低圧ガスライン(1L)を構成している。
【0047】
上記第1連絡液管(11)と第2連絡液管(12)と連絡ガス管(17)と低圧ガス管(15)とは、室外ユニット(1A)から外部に延長され、室外ユニット(1A)内にはこれらに対応して閉鎖弁(20)が設けられている。さらに、上記第2連絡液管(12)は、液管(10)からの分岐側端部に逆止弁(7)が設けられ、レシーバ(14)から閉鎖弁(20)に向かって冷媒が流れるように構成されている。
【0048】
上記液管(10)には、レシーバ(14)をバイパスする補助液管(25)が接続されている。該補助液管(25)は、主として暖房時に冷媒が流れ、膨張機構である室外膨張弁(26)が設けられている。上記液管(10)における室外熱交換器(4)とレシーバ(14)との間には、レシーバ(14)に向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁(7)が設けられている。該逆止弁(7)は、液管(10)における補助液管(25)の接続部とレシーバ(14)との間に位置している。
【0049】
上記液管(10)は、この逆止弁(7)とレシーバ(14)との間で分岐して(分岐液管(36)という)、該分岐液管(36)が、上記第2液管(12)における閉鎖弁(20)と逆止弁(7)との間に接続されている。該分岐液管(36)には、第2液管(12)からレシーバ(14)へ向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁(7)が設けられている。
【0050】
上記補助液管(25)と低圧ガス管(15)との間には、リキッドインジェクション管(27)が接続されている。該リキッドインジェクション管(27)には、電子膨張弁(29)が設けられている。また、このリキッドインジェクション管(27)における補助液管(25)との接続点と電子膨張弁(29)の間と、高圧ガス管(8)とに、液封防止管(28)が接続されている。この液封防止管(28)には、リキッドインジェクション管(27)から高圧ガス管(8)へ向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁(7)が設けられている。また、上述したように、この液封防止管(28)の分岐管(28a)は上記第3四路切換弁(3C)の第4ポート(P4)に接続されている。
【0051】
上記高圧ガス管(8)には、オイルセパレータ(30)が設けられている。該オイルセパレータ(30)には、油戻し管(31)の一端が接続されている。該油戻し管(31)は、他端が第1油戻し管(31a)と第2油戻し管(31b)に分岐している。第1油戻し管(31a)は、電磁弁(SV0)が設けられ、リキッドインジェクション管(27)を介してインバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)に接続されている。また、第2油戻し管(31b)は、電磁弁(SV4)が設けられ、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)に接続されている。
【0052】
上記インバータ圧縮機(2A)のドーム(油溜まり)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吸入管(6b)との間には、第1均油管(32)が接続されている。上記第1ノンインバータ圧縮機(2B)のドームと第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)との間には、第2均油管(33)が接続されている。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)のドームとインバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)との間には、第3均油管(34)が接続されている。第1均油管(32)、第2均油管(33)、及び第3均油管(34)には、それぞれ、開閉機構として電磁弁(SV1,SV2,SV3)が設けられている。また、第2均油管(33)は、第1ノンインバータ圧縮機(2B)のドームと電磁弁(SV2)との間で第4均油管(35)に分岐している。第4均油管(35)は、電磁弁(SV5)が設けられ、第1圧縮機(2A)の吸入管(6a)に合流している。
【0053】
〈室内ユニット〉
上記室内ユニット(1B)は、利用側熱交換器である室内熱交換器(空調熱交換器)(41)と膨張機構である室内膨張弁(42)とを備えている。室内膨張弁(42)には電子膨張弁が用いられている。上記室内熱交換器(41)のガス側は、連絡ガス管(17)が接続されている。一方、上記室内熱交換器(41)の液側は、室内膨張弁(42)を介して第2連絡液管(12)が接続されている。尚、上記室内熱交換器(41)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、利用側ファンである室内ファン(43)が近接して配置されている。
【0054】
〈冷蔵ユニット〉
上記冷蔵ユニット(1C)は、冷却熱交換器である冷蔵熱交換器(45)と膨張機構である冷蔵膨張弁(46)とを備えている。冷蔵膨張弁(46)には電子膨張弁が用いられている。上記冷蔵熱交換器(45)の液側は、冷蔵膨張弁(46)を介して第1連絡液管(11)が接続されている。一方、上記冷蔵熱交換器(45)のガス側は、低圧ガス管(15)が接続されている。
【0055】
上記冷蔵熱交換器(45)は、第1系統の圧縮機構(2D)の吸込側に連通する一方、上記室内熱交換器(41)は、冷房運転時に第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸込側に連通している。上記冷蔵熱交換器(45)の冷媒圧力(蒸発圧力)は室内熱交換器(41)の冷媒圧力(蒸発圧力)より低くなる。この結果、上記冷蔵熱交換器(45)の冷媒蒸発温度は、例えば、−10℃となり、室内熱交換器(41)の冷媒蒸発温度は、例えば、+5℃となって冷媒回路(1E)が異温度蒸発の回路を構成している。
【0056】
尚、上記冷蔵熱交換器(45)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷却ファンである冷蔵ファン(47)が近接して配置されている。
【0057】
〈冷凍ユニット〉
上記冷凍ユニット(1D)は、冷却熱交換器である冷凍熱交換器(51)と膨張機構である冷凍膨張弁(52)と冷凍圧縮機であるブースタ圧縮機(53)とを備えている。冷凍膨張弁(52)には電子膨張弁が用いられている。上記冷凍熱交換器(51)の液側は、第1連絡液管(11)より分岐した分岐液管(13)が冷凍膨張弁(52)を介して接続されている。
【0058】
上記冷凍熱交換器(51)のガス側とブースタ圧縮機(53)の吸込側とは、接続ガス管(54)によって接続されている。該ブースタ圧縮機(53)の吐出側には、低圧ガス管(15)より分岐した分岐ガス管(16)が接続されている。該分岐ガス管(16)には、逆止弁(7)とオイルセパレータ(55)とが設けられている。該オイルセパレータ(55)と接続ガス管(54)との間には、キャピラリチューブ(56)を有する油戻し管(57)が接続されている。
【0059】
上記ブースタ圧縮機(53)は、冷凍熱交換器(51)の冷媒蒸発温度が冷蔵熱交換器(45)の冷媒蒸発温度より低くなるように第1系統の圧縮機構(2D)との間で冷媒を2段圧縮している。上記冷凍熱交換器(51)の冷媒蒸発温度は、例えば、−40℃に設定されている。
【0060】
尚、上記冷凍熱交換器(51)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷却ファンである冷凍ファン(58)が近接して配置されている。
【0061】
また、上記ブースタ圧縮機(53)の吸込側である接続ガス管(54)とブースタ圧縮機(53)の吐出側である分岐ガス管(16)の逆止弁(7)の下流側との間には、逆止弁(7)を有するバイパス管(59)が接続されている。該バイパス管(59)は、ブースタ圧縮機(53)の故障等の停止時に該ブースタ圧縮機(53)をバイパスして冷媒が流れるように構成されている。
【0062】
〈制御系統〉
上記冷媒回路(1E)には、各種センサ及び各種スイッチが設けられている。上記室外ユニット(1A)の高圧ガス管(8)には、高圧冷媒圧力を検出する圧力検出手段である高圧圧力センサ(61)と、高圧冷媒温度を検出する温度検出手段である吐出温度センサ(62)とが設けられている。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吐出管(5c)には、高圧冷媒温度を検出する温度検出手段である吐出温度センサ(63)が設けられている。また、上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の各吐出管(5a,5b,5c)には、それぞれ、高圧冷媒圧力が所定値になると開く圧力スイッチ(64)が設けられている。
【0063】
上記低圧ガス管(15)と、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)とには、低圧冷媒圧力を検出する圧力検出手段である低圧圧力センサ(65,66)が設けられている。また、上記インバータ圧縮機(2A)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の各吸入管(6a,6c)には、低圧冷媒温度を検出する温度検出手段である吸入温度センサ(67,68)が設けられている。
【0064】
また、上記室外ユニット(1A)には、室外空気温度を検出する温度検出手段である外気温センサ(70)が設けられている。
【0065】
上記室内熱交換器(41)には、室内熱交換器(41)における冷媒温度である凝縮温度又は蒸発温度を検出する温度検出手段である室内熱交換センサ(71)が設けられると共に、ガス側にガス冷媒温度を検出する温度検出手段であるガス温センサ(72)が設けられている。また、上記室内ユニット(1B)には、室内空気温度を検出する温度検出手段である室温センサ(73)が設けられている。
【0066】
上記冷蔵ユニット(1C)には、冷蔵用のショーケース内の庫内温度を検出する温度検出手段である冷蔵温度センサ(74)が設けられている。また、上記冷蔵熱交換器(45)には、冷蔵熱交換器(45)における冷媒温度である蒸発温度を検出する温度検出手段としての冷蔵熱交換センサ(76)が設けられると共に、ガス側にガス温センサ(77)が設けられている。
【0067】
上記冷凍ユニット(1D)には、冷凍用のショーケース内の庫内温度を検出する温度検出手段である冷凍温度センサ(75)が設けられている。また、上記冷凍熱交換器(51)には、冷凍熱交換器(51)における冷媒温度である蒸発温度を検出する温度検出手段としての冷凍熱交換センサ(78)が設けられると共に、ガス側にガス温センサ(79)が設けられている。ブースタ圧縮機(53)の吐出側には、吐出冷媒圧力が所定値になると開く圧力スイッチ(64)が設けられている。
【0068】
上記各種センサ及び各種スイッチの出力信号は、制御手段であるコントローラ(80)に入力される。このコントローラ(80)は、冷媒回路(1E)の運転を制御し、後述する8種類の運転モードを切り換えて制御するように構成されている。そして、該コントローラ(80)は、運転時に、インバータ圧縮機(2A)の起動、停止及び容量制御や、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の起動及び停止、さらには各膨張弁(26,29,42,46,52)の開度調節などに関して制御を行うとともに、各四路切換弁(3A,3B,3C)の切り換えや、油戻し管(31a,31b)及び均油管(32,33,34)の電磁弁(SV0,SV1,SV2,SV3,SV4)についての開閉操作なども行う。
【0069】
−運転動作−
次に、上記冷凍装置(1)が行う運転動作について各運転毎に説明する。本実施形態では、例えば8種類の運転モードを設定することができるように構成されている。具体的には、▲1▼室内ユニット(1B)の冷房のみを行う冷房運転、▲2▼冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)の冷却のみを行う冷凍運転、▲3▼室内ユニット(1B)の冷房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却とを同時に行う第1冷房冷凍運転、▲4▼第1冷房冷凍運転時の室内ユニット(1B)の冷房能力が不足した場合の運転である第2冷房冷凍運転、▲5▼室内ユニット(1B)の暖房のみを行う暖房運転、▲6▼室内ユニット(1B)の暖房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却を室外熱交換器(4)を用いずに熱回収運転で行う第1暖房冷凍運転、▲7▼第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が余る暖房の能力過剰運転である第2暖房冷凍運転、そして▲8▼第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が不足する暖房の能力不足運転である第3暖房冷凍運転が可能に構成されている。
【0070】
以下、個々の運転の動作について具体的に説明する。
【0071】
〈冷房運転〉
この冷房運転は、室内ユニット(1B)の冷房のみを行う運転である。この冷房運転時は、図2に示すように、インバータ圧縮機(2A)が第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)とが第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記第2系統の圧縮機構(2E)である第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)のみを駆動する。
【0072】
また、図2の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)はそれぞれ第1の状態に切り換わり、第3四路切換弁(3C)は第2の状態に切り換わる。また、室外膨張弁(26)、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)は閉鎖している。
【0073】
この状態において、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から室外ガス管(9)を経て室外熱交換器(4)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、レシーバ(14)を経て第2連絡液管(12)を流れ、さらに室内膨張弁(42)を経て室内熱交換器(41)に流れて蒸発する。蒸発したガス冷媒は、連絡ガス管(17)から第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)を流れる。この低圧のガス冷媒の一部は第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻り、ガス冷媒の他の一部は第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)から分岐管(6e)に分流し、第3四路切換弁(3C)を通って第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。冷媒が以上の循環を繰り返すことで、店内の冷房が行われる。
【0074】
なお、この運転状態では、室内の冷房負荷に応じて、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)の起動と停止や、室内膨張弁(42)の開度などが制御される。圧縮機(2B、2C)は1台のみを運転することも可能である。
【0075】
〈冷凍運転〉
冷凍運転は、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)の冷却のみを行う運転である。この冷凍運転時は、図3に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記第1系統の圧縮機構(2D)であるインバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する一方、第2ノンインバータ圧縮機(2C)は停止している。
【0076】
また、図3の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)は第1の状態に切り換わり、第3四路切換弁(3C)も第1の状態に切り換わる。さらに、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)が所定開度に開口される一方、室外膨張弁(26)及び室内膨張弁(42)が閉鎖している。
【0077】
この状態において、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から室外ガス管(9)を経て室外熱交換器(4)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、レシーバ(14)を経て第1連絡液管(11)を流れ、一部が冷蔵膨張弁(46)を経て冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。
【0078】
一方、第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、分岐液管(13)を流れ、冷凍膨張弁(52)を経て冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発する。この冷凍熱交換器(51)で蒸発したガス冷媒は、ブースタ圧縮機(53)に吸引されて圧縮され、分岐ガス管(16)に吐出される。
【0079】
上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。冷媒が以上の循環を繰り返すことで、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内が冷却される。
【0080】
上記冷凍熱交換器(51)における冷媒圧力は、ブースタ圧縮機(53)で吸引されるので、冷蔵熱交換器(45)における冷媒圧力より低圧となる。この結果、例えば、上記冷凍熱交換器(51)における冷媒温度(蒸発温度)が−40℃となり、上記冷蔵熱交換器(45)における冷媒温度(蒸発温度)が−10℃となる。
【0081】
この冷凍運転時には、例えば低圧圧力センサ(65)が検出する低圧冷媒圧力(LP)に基づいて第1ノンインバータ圧縮機(2B)の起動と停止やインバータ圧縮機(2A)の起動、停止または容量制御を行い、冷凍負荷に応じた運転を行う。
【0082】
例えば、通常の運転時に圧縮機構(2D)の容量を増大する制御は、まず第1ノンインバータ圧縮機(2B)が停止した状態でインバータ圧縮機(2A)を駆動する。インバータ圧縮機(2A)が最大容量に上昇した後にさらに負荷が増大すると、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を駆動すると同時にインバータ圧縮機(2A)を最低容量に減少させる。その後、さらに負荷が増加すると、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を起動したままでインバータ圧縮機(2A)の容量を上昇させる。圧縮機容量の減少制御では、この増大制御と逆の動作が行われる。
【0083】
また、外気温度が所定温度以上のときは、圧縮機構(2D)の容量を増大する制御は、インバータ圧縮機(2A)が最大容量になって第1ノンインバータ圧縮機(2B)を冷蔵・冷凍側に起動する際に、インバータ圧縮機(2A)の容量を低下させず、最大容量に維持したままで行う。なお、制御の詳細については後述する。
【0084】
〈第1冷房冷凍運転〉
この第1冷房冷凍運転は、室内ユニット(1B)の冷房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却とを同時に行う運転である。この第1冷房冷凍運転時は、図4に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。
【0085】
また、第1四路切換弁(3A)、第2四路切換弁(3B)及び第3四路切換弁(3C)は、図4の実線で示すように、それぞれ第1の状態に切り換わる。さらに、室内膨張弁(42)、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)が所定開度に開口される一方、室外膨張弁(26)は閉鎖している。
【0086】
この状態において、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、高圧ガス管(8)で合流し、第1四路切換弁(3A)から室外ガス管(9)を経て室外熱交換器(4)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、レシーバ(14)を経て第1連絡液管(11)と第2連絡液管(12)とに分かれて流れる。
【0087】
上記第2連絡液管(12)を流れる液冷媒は、室内膨張弁(42)を経て室内熱交換器(41)に流れて蒸発する。蒸発したガス冷媒は、連絡ガス管(17)から第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て吸入管(6c)を流れて第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻る。
【0088】
一方、上記第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵膨張弁(46)を経て冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、分岐液管(13)を流れ、冷凍膨張弁(52)を経て冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発する。この冷凍熱交換器(51)で蒸発したガス冷媒は、ブースタ圧縮機(53)に吸引されて圧縮され、分岐ガス管(16)に吐出される。
【0089】
上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出されたガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。
【0090】
冷媒が以上のように循環を繰り返すことにより、店内が冷房されると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内が冷却される。
【0091】
〈第2冷房冷凍運転〉
第2冷房冷凍運転は、上記第1冷房冷凍運転時の室内ユニット(1B)の冷房能力が不足した場合の運転であり、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を空調側に切り換えた運転である。この第2冷房冷凍運転時の設定は、図5に示すように、基本的に第1冷房冷凍運転時と同様であるが、第3四路切換弁(3C)が第2の状態に切り換わる点が第1冷房冷凍運転と異なる。
【0092】
したがって、この第2冷房冷凍運転時においては、第1冷房冷凍運転と同様に、インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、室外熱交換器(4)で凝縮し、室内熱交換器(41)と冷蔵熱交換器(45)と冷凍熱交換器(51)で蒸発する。
【0093】
そして、上記室内熱交換器(41)で蒸発した冷媒は、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻り、冷蔵熱交換器(45)及び冷凍熱交換器(51)で蒸発した冷媒は、インバータ圧縮機(2A)に戻ることになる。空調側に2台の圧縮機(2B,2C)を使うことで、冷房能力の不足が補われる。
【0094】
なお、第1冷房冷凍運転と第2冷房冷凍運転の具体的な切り換え制御については後述する。
【0095】
〈暖房運転〉
この暖房運転は、室内ユニット(1B)の暖房のみを行う運転である。この暖房運転時は、図6に示すように、インバータ圧縮機(2A)が第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)とが第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記第2系統の圧縮機構(2E)である第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)のみを駆動する。
【0096】
また、図6の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)は第2の状態に切り換わり、第2四路切換弁(3B)は第1の状態に切り換わり、第3四路切換弁(3C)は第2の状態に切り換わる。一方、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)は閉鎖している。
【0097】
この状態において、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から連絡ガス管(17)を経て室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)を流れ、分岐液管(36)からレシーバ(14)に流入する。その後、上記液冷媒は、補助液管(25)の室外膨張弁(26)を経て室外熱交換器(4)に流れて蒸発する。蒸発したガス冷媒は、室外ガス管(9)から第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)を流れ、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻る。この循環を繰り返し、室内が暖房される。
【0098】
なお、冷房運転と同様、圧縮機(2B,2C)は1台で運転することも可能である。
【0099】
〈第1暖房冷凍運転〉
この第1暖房冷凍運転は、室外熱交換器(4)を用いず、室内ユニット(1B)の暖房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却を行う熱回収運転である。この第1暖房冷凍運転は、図7に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、停止している。
【0100】
また、図7の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)は第2の状態に切り換わり、第2四路切換弁(3B)及び第3四路切換弁(3C)は第1の状態に切り換わる。さらに、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)が所定開度に開口する一方、室外膨張弁(26)が閉鎖し、室内膨張弁(42)は全開となる。
【0101】
この状態において、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から連絡ガス管(17)を経て室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)からレシーバ(14)を経て第1連絡液管(11)を流れる。
【0102】
上記第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵膨張弁(46)を経て冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、分岐液管(13)を流れ、冷凍膨張弁(52)を経て冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発する。この冷凍熱交換器(51)で蒸発したガス冷媒は、ブースタ圧縮機(53)に吸引されて圧縮され、分岐ガス管(16)に吐出される。
【0103】
上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。この循環を繰り返し、店内を暖房すると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(1B)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスし、100%の熱回収が行われる。
【0104】
〈第2暖房冷凍運転〉
この第2暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が余る暖房の能力過剰運転である。この第2暖房冷凍運転時は、図8に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、停止している。
【0105】
この第2暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時において、暖房能力が余る場合の運転であり、第2四路切換弁(3B)が図8の実線で示すように第2の状態に切り換わっている他は、上記第1暖房冷凍運転と同じである。
【0106】
したがって、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した冷媒の一部は、上記第1暖房冷凍運転と同様に室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)から分岐液管(36)を経てレシーバ(14)へ流れ、第1連絡液管(11)を流れる。
【0107】
一方、上記インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した他の冷媒は、補助ガス管(19)から第2四路切換弁(3B)及び第1四路切換弁(3A)を経て室外ガス管(9)を流れ、室外熱交換器(4)で凝縮する。この凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、第2連絡液管(12)からの液冷媒と合流してレシーバ(14)に流れ、第1連絡液管(11)を流れる。
【0108】
その後、上記第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発し、ブースタ圧縮機(53)に吸入される。上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。この循環を繰り返し、店内を暖房すると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(1B)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスせず、余る凝縮熱を室外熱交換器(4)で室外に放出する。
【0109】
〈第3暖房冷凍運転〉
この第3暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が不足する暖房の能力不足運転である。この第3暖房冷凍運転は、図9に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)、及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。
【0110】
この第3暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時において、暖房能力が不足する場合の運転で、つまり、蒸発熱量が不足している場合であり、室外膨張弁(26)の開度が制御され、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が駆動されている点の他は、上記第1暖房冷凍運転と同じである。
【0111】
したがって、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、上記第1暖房冷凍運転と同様に連絡ガス管(17)を経て室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)から分岐液管(36)を介してレシーバ(14)に流れる。
【0112】
その後、レシーバ(14)からの液冷媒の一部は、第1連絡液管(11)を流れ、該第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発し、ブースタ圧縮機(53)に吸入される。上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。
【0113】
一方、上記レシーバ(14)からの他の液冷媒は、液管(10)を経て室外熱交換器(4)に流れ、蒸発する。蒸発したガス冷媒は、室外ガス管(9)を流れ、第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)を流れ、該第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻る。
【0114】
この循環を繰り返し、店内を暖房すると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(1B)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスせず、不足する蒸発熱を室外熱交換器(4)から得る。
【0115】
〈圧縮機構の能力制御〉
次に、圧縮機構(2D,2E)の具体的な制御内容(インバータ圧縮機(2A)の容量制御や、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を冷蔵・冷凍側と空調側(もしくは停止状態)とで切り換える制御など)について説明する。以下では、第1冷房冷凍運転時と第2冷房冷凍運転時の制御について説明する。
【0116】
(高外気判断)
まず、本実施形態では、高外気であるかどうか(室外温度が所定温度以上であるかどうか)を判断しながら制御を行うようにしている。これは、高外気温時には、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、及び店内のすべてについて高能力で運転することが望ましく、そのような制御を可能にするためである。
【0117】
高外気であるかどうかの判断は、図10のフローチャートに基づいて行う。このフローで用いている高外気フラグは、室外温度が所定温度以上であるかどうかを判断するためのフラグであり、「1」は高外気の状態を表し、「0」は高外気でない状態(以下ではこの状態を低外気という)を表す。
【0118】
このフローのステップST11では、高外気フラグが「0」であり、かつ外気温度が(32+SW1)℃以上かどうかを判別する。ここで、「SW1」は例えば機械ごとに個別に設定される値であり、高外気の判断基準を調整するために用いられている。例えばSW1がゼロのときは、高外気フラグが「0」で外気温度が32℃以上であればこの条件が満たされるため、ステップST12に進んで高外気フラグを「1」にセットする。このとき、機械は室外が高温であると判断したことになる。
【0119】
ステップST11の判別結果が「NO」のときは、高外気フラグが既に「1」であるか、外気温度が32℃よりも低い状態である。このときは、ステップST13へ進み、高外気フラグが「1」であり、かつ外気温度が(29+SW1)℃よりも低いかどうかを判別する。SW1がゼロのときは、高外気フラグが「1」で外気温度が29℃より低いと、この条件が満たされるため、ステップST14に進んで高外気フラグを「0」にセットする。このとき、機械は室外が高温でないと判断したことになる。
【0120】
また、ステップST13の判別結果が「NO」であると、高外気フラグが「1」であって外気が32℃以上であるか、高外気フラグが「0」であって外気が29℃よりも低い状態である。つまり、既に外気温度に応じた高外気フラグが立てられた状態である。したがって、このときは高外気フラグの操作をせずにリターンする。
【0121】
(低圧圧力による能力制御)
図11は、冷媒回路の低圧圧力に基づく圧縮機構(2D,2E)の能力制御を示すフローチャートである。このフローチャートの動作は、少なくとも冷蔵・冷凍系統の運転が行われている状態(空調系統は運転中でも停止中でもよい)で実行されるが、ここでは、上述のように第1冷房冷凍運転時と第2冷房冷凍運転時の動作として説明する。
【0122】
このフローチャートのステップST21では、まず冷蔵・冷凍側の低圧圧力の目標値(LPm)を設定する。次にステップST22では、冷蔵・冷凍側の低圧圧力の実測値(LP1)と目標値(LPm)との差を求め、その圧力差から、冷蔵・冷凍側が能力ダウン条件、能力アップ条件、能力維持条件のいずれの状態であるかを判断する。
【0123】
ここで、能力ダウン条件は、上記低圧圧力の実測値(LP1)と目標値(LPm)との圧力差(LP1−LPm)が、機械ごとの調整値SW2を加味したときに、
(LP1−LPm)<−(14.7(KPa)+SW2)(−(0.15(Kg/cm)+SW2))である場合、
能力アップ条件は、
(LP1−LPm)>(14.7(KPa)+SW2)である場合、
能力維持条件は、
−(14.7(KPa)+SW2)≦(LP1−LPm)≦(14.7(KPa)+SW2)である場合とする。
【0124】
なお、上述の能力ダウン条件は、詳しくはインバータ圧縮機(2A)が最低周波数よりも高い周波数で運転されている場合の条件であり、インバータ圧縮機(2A)が最低周波数で運転されている場合は、さらに以下の条件を付加する。
(a).(LP1−LPm)<−14.7(KPa)が連続5分以上
(b).(LP1−LPm)<−29.4(KPa)が連続1分以上
(c).(LP1−LPm)<−39.2(KPa)
このうち、(a)は圧力差が比較的小さい状態が長い時間続いているとき、(b)は圧力差が中程度で連続時間も中程度であるとき、(c)は圧力差が一瞬でもかなり大きくなったときを示す。いずれも冷蔵・冷凍側が冷えすぎていると考えられるときであり、このようなときにはインバータ圧縮機(2A)の能力ダウンを可能とする。なお、上記(a)〜(c)の条件を設定しているのは、インバータ圧縮機(2A)を最低周波数で運転しているときでも、特に高外気のときには、極端に冷えすぎにならない限りはインバータ圧縮機(2A)をすぐには停止させず、冷蔵・冷凍能力を確保することを目的としている。
【0125】
上記ダウン条件に該当するときは、ステップST23へ進む。このステップST23では、高外気フラグが「1」であり、かつ運転モードが図4の第1冷房冷凍運転であるかどうかを判別する。この両方が満たされているときは、高外気でかつインバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)の両方を冷蔵・冷凍側に用いている運転状態である。このときは、冷蔵・冷凍の能力を維持するために、冷媒回路の低圧圧力が上記のように低くても圧縮機構(2D,2E)の能力を落とさずにリターンする。これは、高外気温時には、冷蔵ショーケース及び冷凍ショーケースを高能力で運転することが望ましいからであり、しかもこのようにすると、冷蔵ショーケースや冷凍ショーケースの冷気を室内の冷房に利用することも可能となる。
【0126】
ステップST23の判別結果が「NO」の場合、つまり第1冷房冷凍運転中でも低外気の場合や、運転モードが第2冷房冷凍運転(インバータ圧縮機(2A)のみを冷蔵・冷凍側に用いている運転状態)であるときは、ステップST24へ進んで冷蔵冷凍能力のダウン条件を成立させる。そして、ステップST25においてインバータ圧縮機(2A)の周波数レベルを1段階低下させる制御を行う。なお、第1冷房冷凍運転中にインバータ圧縮機(2A)が最低周波数で回っているときは、インバータ圧縮機(2A)を停止してノンインバータ圧縮機(2A)のみでの運転に切り換える制御を行うこともある。
【0127】
一方、上述したステップST22の能力アップ条件は、詳しくはインバータ圧縮機(2A)が最大周波数よりも低い周波数で運転されている場合の条件であって、インバータ圧縮機(2A)が最大周波数で運転されている場合は、さらに以下の条件を付加する。
(a).(LP1−LPm)>14.7(KPa)が連続10分以上
(b).(LP1−LPm)>29.4(KPa)が連続1分以上
(c).(LP1−LPm)>49(KPa)
このうち、(a)は圧力差が比較的小さい状態が長い時間続いているとき、(b)は圧力差が中程度で連続時間も中程度であるときで、(c)は圧力差が一瞬でもかなり大きくなったときを示す。いずれも冷蔵・冷凍側の能力が不足しており、あまり冷えていないと考えられるときである。
【0128】
以上の条件に該当するときは、ステップST26で冷蔵冷凍能力のアップ条件を成立させ、ステップST27でインバータ圧縮機(2A)の能力アップを要求する。つまり、能力が不足している場合は、その能力の不足量が大きいとき(上記(c)の場合)にはすぐにインバータ圧縮機(2A)の容量を増大させるが、能力の不足量がそれよりも少ないときは、その不足の程度と不足時間を加味した制御を行う。この制御を行う際に、ステップST27において既にインバータ圧縮機(2A)が最大周波数であるときは、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を起動する制御も行う。
【0129】
なお、ステップST22で能力維持条件に該当するときは、圧縮機(2A,2B)の能力の調整は行わず、リターンする。
【0130】
以上のように、この図11のフローチャートでは、高外気で第1冷房冷凍運転を行っているときは、冷媒回路(1E)の低圧圧力がある程度下がっても圧縮機構(2D,2E)の容量を低下させず、能力を維持する運転を行う。これにより、冷蔵・冷凍側の能力を維持できるだけでなく、冷蔵ショーケースや冷凍ショーケースの冷気を室内にも流せるため、室内の能力低下も防止できる。
【0131】
また、逆に冷媒回路(1E)の低圧圧力がある程度上がっても、能力の不足量が小さいときは圧縮機(2A,2B)の容量を一定時間は増やさずに維持するようにしているので、低圧圧力の急激な低下による圧縮機(2A,2B)の停止などの不具合も防止できる。また、能力の不足量が大きいときはすぐに圧縮機構(2D,2E)の容量を増やすので、能力不足は生じない。したがって、能力の不足度合いに応じた適切な運転制御を行うことができる。
【0132】
(第3四路切換弁の切換制御)
次に、図12のフローチャートを用いて、第3四路切換弁(3C)を図4の第1冷房冷凍運転時の位置(オフ位置という)と図5の第2冷房冷凍運転時の位置(オン位置という)とで切り換える制御について説明する。
【0133】
このフローチャートでは、まずステップST31において、運転モードが図5の第2冷房冷凍運転であるかどうかを判別する。判別結果が「YES」のときはステップST32へ進み、第2冷房冷凍運転から第1冷房冷凍運転へ切り換える条件(第3四路切換弁(3C)をオンからオフへ切り換える条件)が満たされているかどうかを判別し、その判別結果が「YES」の場合にはステップST33で切り換え条件を成立させ、図15のフローチャート(運転モード切り換え(A))に進む。
【0134】
なお、ステップST32では、図13の条件が満たされているかどうかを判断する。そして、この条件が満たされていると、ショーケースの庫内は冷えていないが室内は冷えているため、第2冷房冷凍運転から第1冷房冷凍運転への切り換え条件が成立したと判断する。
【0135】
(1)では、空調側における室内吸い込み温度(Tr)と設定温度(Set)の差が所定値(SW3をゼロとするとこの所定値はゼロとなる)よりも小さい状態が連続して15分以上続いており、しかも冷蔵・冷凍側における低圧圧力の実測値と目標値との差(LP1−LPm)が(14.7(KPa)+SW2)よりも大きいことを条件とする。この場合、室内が冷えていてサーモオフ領域に入っているが、冷媒回路(1E)の低圧圧力が高いことから庫内は冷えていないと判断する。
【0136】
(2)では、第2冷房冷凍運転が所定時間(5分、10分、または15分程度)連続しているときに、インバータ圧縮機(2A)が最大周波数で回っており、しかも冷蔵・冷凍能力のアップ条件が成立したときに切り換え条件が満たされたと判断する。つまり、第2冷房冷凍運転でインバータ圧縮機(2A)が最大周波数であるのに冷蔵・冷凍能力が不足していると、インバータ圧縮機(2A)のみではそれ以上容量を上げられないので、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を冷蔵・冷凍側に回す制御(第1冷房冷凍運転に切り換える制御)を行うと判断する。
【0137】
(3)では、第2冷房冷凍運転中にインバータ圧縮機(2A)が最大周波数で回っており、空調能力のダウン条件が成立したときには、運転モードを第1冷房冷凍運転に切り換えて空調側の能力を冷蔵・冷凍側に回せる状態であると判断する。
【0138】
(4)では、第2冷房冷凍運転が所定時間(5分、10分、または15分程度)続いていること、冷蔵・冷凍側における低圧圧力の実測値と目標値との差(LP1−LPm)が(14.7(KPa)+SW2)よりも大きい(庫内が冷えていない)こと、そしてインバータの電流値(ADC)及びインバータのフィン温度(Tf)が図の値よりも高いことをすべて満たしているうえで、
(a).(LP1−LPm)>14.7(KPa)が連続10分以上
(b).(LP1−LPm)>29.4(KPa)が連続1分以上
(c).(LP1−LPm)>49(KPa)
のいずれか一つに当てはまると、切り換え条件が成立したと判断する。
【0139】
要するに、第2冷房冷凍運転がある程度の時間連続しているときに冷蔵・冷凍の能力が不足する状態になると、冷蔵・冷凍の能力を高める必要があると判断する。このときは、インバータの電流値(ADC)及びインバータのフィン温度(Tf)が高めであるため、インバータの周波数をそれ以上高くするとインバータ自体が停止してしまう。そこで、インバータ圧縮機(2A)の周波数は保ったままで冷蔵・冷凍側の圧縮機構(2D,2E)の容量を増やすため、運転モードを第1冷房冷凍運転に切り換えて第1ノンインバータ圧縮機(2B)を冷蔵・冷凍側に回す操作を行う。
【0140】
この場合、ショーケースの庫内の能力不足が比較的小さい(a)の状態が10分以上続くか、能力不足がそれよりも大きい(b)の状態が1分以上続くか、さらに能力不足の大きい(c)の状態に一瞬でもなるかに判断条件を分けて圧縮機の切り換えタイミングを制御している。このことにより、上記の圧力差が小さいのにすぐに容量を増やすような場合に起こりうる急激な能力変化を抑制できるため、能力不足を抑えながら圧縮機の発停を防止できる。
【0141】
次に、ステップST31の判別結果が「NO」であったときの動作を説明する。このときはステップST34へ進み、運転モードを第1冷房冷凍運転から第2冷房冷凍運転へ切り換える条件(第3四路切換弁(3C)をオフからオンへ切り換える条件)が満たされているかどうかを判別する。その判別結果が「YES」の場合にはステップST35で切り換え条件を成立させ、図16のフローチャート(運転モード切り換え(B))に進む。なお、ステップST34の判断を行うときは、第1ノンインバータ圧縮機(2B)は冷蔵・冷凍側に切り換わっており、空調側は第2ノンインバータ圧縮機(2A)のみで駆動している。
【0142】
ステップST34では、図14の条件が満たされているかどうかを判断する。そして、この条件が満たされていると、ショーケースの庫内はある程度冷えているが室内は冷えていない状態とみなし、第1冷房冷凍運転から第2冷房冷凍運転への切り換え条件が成立したと判断する。このとき、図14の(1)に示す空調能力アップ条件(冷房負荷が所定値より大きいこと)が成立していることが前提であり、その上で(2)、(3)、(4)のいずれかの条件が満たされていると空調の能力アップを行う。
【0143】
(2)では、冷蔵・冷凍側における低圧圧力の実測値と目標値との差(LP1−LPm)が−(14.7(KPa)+SW2)よりも小さいと、庫内が冷えていると判断する。この判断は、高外気フラグが「0」である(低外気である)ときに行う。この条件が満たされると、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を空調側に回すことが可能となる。
【0144】
(3)では、高外気フラグが「1」のとき(外気温度が高いとき)には、上記の値(LP1−LPm)が−(14.7(KPa)+SW2)よりも小さい(冷却負荷が小さい)状態で、冷媒回路(1E)の低圧圧力が245KPaより低い状態が所定時間(5分、10分、または15分程度)続くと、切り換え条件が成立したと判断する。そして、インバータ圧縮機(2A)の容量を維持したまま、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を空調側に回すことを可能とする。
【0145】
(4)では、第1冷房冷凍運転が連続して20分以上続き、室内吸い込み温度の最大値が25(+SW4)℃より高いと、切り換え条件が成立したと判断する。これは、第1ノンインバータ圧縮機(2B)が冷蔵・冷凍に用いられる第1冷房冷凍運転が長時間続くと(2)や(3)の状態に陥りやすくなるため、その予防策として設定したものである。
【0146】
なお、図12においてステップST32及びステップST34の判別結果がいずれも「NO」であった場合は、第3四路切換弁(3C)の切り換えは行わず、運転モードをそのままにしてリターンする。
【0147】
(運転モード切り換え(A))
図15は、運転モードを第2冷房冷凍運転から第1冷房冷凍運転に切り換える制御のフローチャートである。このフローでは、まずステップST41で電源周波数が50Hzか60Hzかを判断する。この判断は、電源周波数が50Hzか60Hzかに応じてインバータの周波数を適切に制御するために行う。
【0148】
電源周波数が50Hzである場合、ステップST42へ進む。ここでは、N>9であり、かつ高外気フラグが「0」であるかどうかを判別する。この判別に用いている値「N」は、インバータの周波数ステップを示す値で、最大値を20とする。したがって、判別結果が「YES」であるとインバータ圧縮機(2A)が半分よりも高周波数側で駆動されていることと、低外気であることが分かる。そして、このときは、ステップST43において周波数ステップを全周波数のほぼ中間の「9」に固定する操作を行う。
【0149】
また、ステップST42の判別結果が「NO」であるときは外気温度が高いときであり、このときはインバータの周波数ステップを操作せず、高めに維持しておく。これは、高外気のときに運転モードを切り換える際に能力がダウンしてしまうのを抑えるためであり、このためにはインバータの周波数を最大に維持しておくことが好ましい。以上の操作の後、ステップST44へ進み、インバータ圧縮機(2A)を冷蔵・冷凍側に切り換えるモード切り換えの操作を含む通常の運転制御を行う。
【0150】
ステップST41の判別結果が「NO」のとき、電源周波数は60Hzである。このときは、電源周波数が50Hzである場合とほぼ同容量になるようにインバータ圧縮機(2A)の駆動周波数を調整する。
【0151】
このため、まずステップST45において、N>7であり、高外気フラグが「0」であるかを判別する。この場合も、判別結果が「YES」であるとインバータ圧縮機(2A)が比較的高容量で駆動されていることと、低外気であることが分かる。そして、このときは、ステップST46において周波数ステップを「7」に固定する操作を行う。また、ステップST45の判別結果が「NO」であるときは外気温度が高いときであり、このときはインバータの周波数ステップを操作せず、高めに維持したままでステップST44へ進む。この場合も周波数は最大にすることが好ましい。
【0152】
以上のように、このフローの制御では、高外気温時に運転モードを第2冷房冷凍運転から第1冷房冷凍運転に切り換える際に、インバータ圧縮機(2A)を低い周波数に落とす制御は行わず、インバータの周波数を高いままに維持している。また、低外気のときでもインバータの周波数を中間値に設定している。これにより、切り換え時に能力が一旦低下するのを防止できる。
【0153】
一方、上記のステップST44では、室外ファン(4F)、室内ファン(43)、各電子膨張弁(26,29,42,46,52)及び電磁弁(SV0〜SV5)などを制御した後、第3四路切換弁(3C)をオフにし、室内膨張弁(42)などの制御も行う。ここで、運転モードが第2冷房冷凍運転から第1冷房冷凍運転に切り換わる。
【0154】
運転モードが切り換わった瞬間は圧縮機構(2D,2E)の吸引力が強いので、冷媒回路の低圧圧力が急激に低下する可能性がある。そこで、ステップST47からステップST49では、そのときの運転動作の乱れを防止している。具体的には、通常運転時には低圧圧力が所定値まで下がるとサーモオフ(休止運転)になるようにしているのに対して、ステップST47からステップST49ではサーモオフを1分間禁止している。これは、低圧圧力が一瞬下がっても単に圧縮機構(2D,2E)の吸引力が強いだけなので、その状態をサーモオフと誤検知しないための制御である。以上により切換制御が終わると、第1冷房冷凍運転のモードで通常の運転制御が行われる。
【0155】
(運転モード切り換え(B))
図16は、運転モードを第1冷房冷凍運転から第2冷房冷凍運転に切り換える制御のフローチャートである。このフローでは、ステップST51において第3四路切換弁(3C)をオンに切り換えた後、室外ファン(4F)、室内ファン(43)、各電子膨張弁(26,29,42,46,52)及び電磁弁(SV0〜SV5)などを適宜制御する。その後、ステップST52でインバータ圧縮機(2A)の運転周波数を最大にする。これは、それまでは第1冷房冷凍運転において冷蔵冷凍側を2台(インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B))で運転していたため、第2冷房冷凍運転で圧縮機が1台になったときの能力の急激な低下を抑えるための制御である。そして、この状態をステップST53で1分間保持し、その後は第2冷房冷凍運転でのモードで通常の運転制御を行う。
【0156】
〈水噴霧制御〉
本実施形態では、高外気温時には能力不足が生じたり、電気代が高くなりやすいことから、これらを防止するために室外熱交換器(4)に水を噴霧するようにしている。そこで、この制御について図17のフローチャートを用いて説明する。
【0157】
ステップST71では、現在の運転モードが、冷房運転を行っていて圧縮機(2A,2B,2C)を2台以上起動している運転モードかどうかを検出する。この運転状態であることを検出すると、ステップST72において水噴霧のオン指令中であるかどうかを判別する。判別結果が「YES」のときはステップST73へ進み、水噴霧が連続30分経過しているかどうかを判別し、その後にステップST74で水噴霧のオフ指令を出すことで、最低30分間は水噴霧を継続する。
【0158】
ステップST72の判別結果が「NO」のときはステップST75へ進み、外気温度が30℃より高く、高圧圧力が2.5MPaより高いかどうかを判別する。そして、判別結果が「YES」のときはステップST76で水噴霧を実行し、判別結果が「NO」のときはステップST77で水噴霧のオフ指令を出してリターンする。また、ステップST71の検出結果がその他の運転モードであるときも水噴霧は行わない。
【0159】
なお、室外熱交換器(4)への水噴霧は、外気温度が所定値(30℃)以上である場合や、高圧圧力が所定値(2.5MPa)以上である場合の他、インバータの電流値が高いときや、インバータのフィン温度が高いとき、さらには装置の総合電流値が高いときなどに行ってもよい。特に、インバータのフィン温度や電流値を測定して室外熱交換器(4)に水を噴霧すると、単に外気温度を測る場合よりも誤検知しにくくなる利点がある。また、インバータを基準に水噴霧の制御を行うとインバータ自体が停止しにくくなるため、装置の能力ダウンも防ぐことができる。
【0160】
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態によれば、インバータ圧縮機(2A)から吐出された冷媒が第1系統側回路のみを循環するとともに、第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出された冷媒が第2系統側回路を循環する構成において、第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出された冷媒が第1系統側回路を循環する状態と第2系統側回路を循環する状態とを切り換えられるようにして、インバータ圧縮機(2A)を第1系統側に、第2ノンインバータ圧縮機(2C)を第2系統側に固定的に使用し、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を両系統で切り換え可能にしている。
【0161】
そして、真夏などの高外気温時に、冷蔵・冷凍側でインバータ圧縮機(2A)だけを最大容量で運転していて、それでも能力が不足すると、インバータ圧縮機(2A)の容量を維持したまま、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換えることができるため、冷蔵・冷凍系統における能力不足を防止できる。
【0162】
また、外気温度が所定温度よりも低いときに、冷蔵・冷凍側でインバータ圧縮機(2A)だけを最大容量で運転していて能力が不足すると、インバータ圧縮機(2A)の容量を一旦低下させてから第1ノンインバータ圧縮機(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換えるとよく、そうすることにより、冷媒回路(1E)の低圧圧力が急激に低下するのを防止できるため、第1ノンインバータ圧縮機(2B)の発停などの不安定な動作も防止できる。
【0163】
また、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換える制御を行った後、サーモオン/オフの切り換えを所定時間禁止するようにしているので、上記切り換え後に誤ってサーモオフになるのを防止でき、動作が安定する。
【0164】
さらに、上記実施形態では、第1ノンインバータ圧縮機(2B)の切換制御を行うときに、冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量を基準値と比較し、該冷却能力の不足量に応じた制御を行うようにしている。具体的には、冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量が基準値よりも大きいときには、インバータ圧縮機(2A)の容量を維持しながら第1ノンインバータ圧縮機(2B)を冷蔵・冷凍側にすぐに切り換え、冷却能力の不足量が基準値よりも小さいときには冷蔵・冷凍系統をインバータ圧縮機(2A)だけで運転する状態をしばらく継続するようにしている。このことにより、圧縮機構(2D)の能力が不足気味になることを防止でき、しかも第1ノンインバータ圧縮機(2B)の発停が多くなるのも防止できる。
【0165】
また、第2冷房冷凍運転から第1冷房冷凍運転に切り換える際に、インバータ圧縮機(2A)が最高周波数で運転されているときのほか、インバータが電流値が所定値よりも高くなっているときや、インバータのフィン温度が所定温度よりも高温になっていて、それ以上容量を増やすとインバータ自体が停止してしまうときにも、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を冷蔵・冷凍系統に回すようにしているため、動作が安定化する。
【0166】
さらに、外気温度が所定温度以上でインバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)を冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態(第1冷房冷凍運転)では、冷蔵・冷凍系統の冷却負荷が所定値より小さくても、インバータ圧縮機(2A)の容量を低下させないようにしているので、冷蔵・冷凍の庫内における食品などの品質を確実に維持できるうえ、ショーケースの庫内の冷気が室内に流れることで、室内の能力不足も防止できる。
【0167】
また、高外気の第1冷房冷凍運転時に、冷蔵・冷凍系統の冷却負荷が所定値より小さくかつ室内の冷房負荷が所定値よりも大きいときは、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を空調系統に切り換えるようにしているので、冷蔵・冷凍側と空調側を効率よく冷却でき、ショーケースの周囲の室内空気を冷やすことでショーケースの能力低下も効果的に抑えられる。
【0168】
【発明のその他の実施の形態】
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0169】
例えば、上記実施形態では、第1圧縮機をインバータ圧縮機に、第2圧縮機と第3圧縮機をそれぞれノンインバータ圧縮機にしているが、第2,第3圧縮機は、ノンインバータ圧縮機とインバータ圧縮機のいずれにしてもよい。
【0170】
また、第1圧縮機が冷蔵・冷凍系統に専用であり、第2圧縮機が冷蔵・冷凍系統と空調系統で切り換えることができ、第3圧縮機が空調系統に専用であれば、各圧縮機(圧縮機手段)はそれぞれが2台以上からなるものであってもよい。
【0171】
また、上記実施形態で説明した冷凍装置の冷媒回路は一例であり、本発明は、圧縮機構(2D,2E)と、室外熱交換器(4)と、膨張機構(26,42,46,52)と、冷蔵・冷凍系統の利用側熱交換器(45,51)及び空調系統の利用側熱交換器(41)とを有する冷媒回路(1E)を備え、圧縮機構(2D,2E)が、容量調整可能で冷蔵・冷凍系統専用の第1圧縮機手段(2A)と、冷蔵・冷凍系統と空調系統とで切り換えられる第2圧縮機手段(2B)と、空調系統専用の第3圧縮機手段(2C)とからなる冷凍装置であれば適用可能である。
【0172】
【発明の効果】
請求項1,2に記載の発明によれば、真夏などの高外気温時に冷蔵・冷凍側で第1圧縮機手段(2A)だけを最大容量で運転していても能力が不足する場合に、第1圧縮機手段(2A)を最大容量に維持したまま、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換えることができるため、その切り換え時に冷蔵・冷凍系統における能力不足を防止でき、動作が安定する。
【0173】
また、外気温度が所定温度よりも低いときに冷蔵・冷凍側で第1圧縮機手段(2A)だけを最大容量で運転していて能力が不足するときは、第1圧縮機手段(2A)の容量を一旦可変範囲の中間まで低下させてから第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換え、さらに第1圧縮機手段(2A)の容量を増やすことによって、冷媒回路(1E)の低圧圧力が急激に低下するのを防止でき、第2圧縮機手段(2B)の発停などの不安定な動作も防止できる。
【0174】
請求項3に記載の発明によれば、第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態で、該冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量に応じて第2圧縮機手段(2B)の切換制御を行うようにしているので、冷却能力の不足量が大きいか小さいかに拘わらず、第2圧縮機手段(2B)の適切な切換制御を行うことが可能になる。
【0175】
請求項4に記載の発明によれば、冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量が基準値よりも大きいときに、第1圧縮機手段(2A)の容量を維持しながら、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍側にすぐに切り換えるようにしているので、圧縮機構(2D,2E)の能力が不足気味になることを防止できる。
【0176】
請求項5に記載の発明によれば、冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量が基準値よりも小さいときには、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍側に切り換える際に所定の待機時間を設定するようにして、しばらくは冷蔵・冷凍系統を第1圧縮機手段(2A)だけを大容量で運転する状態を継続することにしているため、低圧圧力が過度に低下することによる発停過多を確実に回避できる。
【0177】
請求項6に記載の発明によれば、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態から、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換える制御を行った後、サーモオン/オフの切り換えを所定時間禁止するようにしているので、上記切り換え後に誤ってサーモオフになるのを防止でき、動作が安定する。
【0178】
請求項7に記載の発明によれば、第1圧縮機手段(2A)がインバータ圧縮機である場合に、該圧縮機が最高周波数で運転されているときのほか、インバータの電流値が所定値よりも高くなっていたり、インバータのフィン温度が所定温度よりも高温になっていて、それ以上容量を増やすとインバータ自体が停止してしまうときなどに、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換える制御を行うことにより、動作が不安定になるのを防止できる。
【0179】
請求項8に記載の発明によれば、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)と第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態で、冷蔵・冷凍系統の冷却負荷が所定値より小さくても、第1圧縮機手段(2A)の容量を低下させないようにしているので、冷蔵・冷凍の庫内における食品などを確実に品質維持できるうえ、冷蔵・冷凍側がショーケースである場合には庫内の冷気が室内に流れることで、室内の能力不足も防止できる。
【0180】
請求項9に記載の発明によれば、外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)と第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態で、冷蔵・冷凍系統の冷却負荷が所定値より小さくかつ室内の冷房負荷が所定値よりも大きいときは、第2圧縮機手段(2B)を空調系統に切り換えるようにしているので、冷蔵・冷凍側と空調側を効率よく冷却できる。また、冷蔵・冷凍側がショーケースである場合は、ショーケースの周囲の室内空気を冷やすことで、ショーケースも効率よく冷却できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。
【図2】冷房運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図3】冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図4】第1冷房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図5】第2冷房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図6】暖房運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図7】第1暖房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図8】第2暖房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図9】第3暖房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図10】高外気判断の動作を示すフローチャートである。
【図11】低圧圧力に基づく圧縮機の能力制御を示すフローチャートである。
【図12】第3四路切換弁の切換制御を示すフローチャートである。
【図13】図12のステップST32における判断条件を示す図である。
【図14】図12のステップST34における判断条件を示す図である。
【図15】運転モード切り換えの第1の制御を示すフローチャートである。
【図16】運転モード切り換えの第2の制御を示すフローチャートである。
【図17】水噴霧制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
(1) 冷凍装置
(1E) 冷媒回路
(2A) インバータ圧縮機(第1圧縮機手段)
(2B) 第1ノンインバータ圧縮機(第2圧縮機手段)
(2C) 第2ノンインバータ圧縮機(第3圧縮機手段)
(2D) 圧縮機構
(2E) 圧縮機構
(4) 室外熱交換器
(26) 室外膨張弁(膨張機構)
(41) 室内熱交換器(利用側熱交換器)
(42) 室内膨張弁(膨張機構)
(45) 冷蔵熱交換器(利用側熱交換器)
(46) 冷蔵膨張弁(膨張機構)
(51) 冷凍熱交換器(利用側熱交換器)
(52) 冷凍膨張弁(膨張機構)
(80) コントローラ

Claims (9)

  1. 圧縮機構(2D,2E)と、室外熱交換器(4)と、膨張機構(26,42,46,52)と、冷蔵・冷凍系統の利用側熱交換器(45,51)と、空調系統の利用側熱交換器(41)とを有する冷媒回路(1E)を備え、
    圧縮機構(2D,2E)が、容量調整可能で冷蔵・冷凍系統専用の第1圧縮機手段(2A)と、冷蔵・冷凍系統と空調系統とに切り換えられる第2圧縮機手段(2B)と、空調系統専用の第3圧縮機手段(2C)とからなる冷凍装置であって、
    外気温度が所定温度以上の状態では、運転中に第1圧縮機手段(2A)の容量を低下させずに維持する制御を行うことを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1に記載の冷凍装置において、
    外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態から、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換えるときに、第1圧縮機手段(2A)の容量を低下させずに維持する制御を行うことを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2に記載の冷凍装置において、
    外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態で、冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量を基準値と比較し、該冷却能力の不足量に応じて第2圧縮機手段(2B)の切換制御を行うことを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項3に記載の冷凍装置において、
    冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量が基準値よりも大きいと、第2圧縮機手段(2B)をすぐに冷蔵・冷凍側に切り換えることを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項3に記載の冷凍装置において、
    冷蔵・冷凍系統における冷却能力の不足量が基準値よりも小さいと、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍側に切り換える際に所定の待機時間を設定することを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項2から5のいずれか1に記載の冷凍装置において、
    外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態から、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換える制御を行った後、サーモオン/サーモオフの切り換えを所定時間禁止することを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項2から6のいずれか1に記載の冷凍装置において、
    外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)のみを冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態で、該第1圧縮機手段(2A)の容量を増やせないときに、第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に切り換える制御を行うことを特徴とする冷凍装置。
  8. 請求項1に記載の冷凍装置において、
    外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)と第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態では、冷蔵・冷凍系統の冷却負荷が所定値より小さくても第1圧縮機手段(2A)の容量の低下を禁止することを特徴とする冷凍装置。
  9. 請求項1に記載の冷凍装置において、
    外気温度が所定温度以上で第1圧縮機手段(2A)と第2圧縮機手段(2B)を冷蔵・冷凍系統に用いている運転状態では、冷蔵・冷凍系統の冷却負荷が所定値より小さくかつ室内の冷房負荷が所定値よりも大きいと、第1圧縮機手段(2A)の容量を維持しながら第2圧縮機手段(2B)を空調系統に切り換える制御を行うことを特徴とする冷凍装置。
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