JP4023385B2 - 冷凍装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒回路の低圧圧力が所定値よりも低下したときに圧縮機構の運転を所定時間休止してサーモオフ状態にする冷凍装置において、再起動(サーモオン)後の動作を安定させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷凍サイクルを行う冷凍装置が知られており、食品等を貯蔵する冷蔵庫、冷凍庫またはショーケース等の冷却機や、室内を冷暖房する空調機として広く利用されている。この冷凍装置には、冷蔵・冷凍と空調の両方を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。この種の冷凍装置は、空調用と冷蔵・冷凍用の2系統の利用側熱交換器を備え、コンビニエンスストア等に設置されている。
【0003】
上記冷凍装置は冷蔵・冷凍ユニットと室内ユニット(空調ユニット)と室外ユニットとを接続することで冷媒回路が構成されている。また、この冷凍装置では、冷蔵・冷凍ユニットと室外ユニットとの間にサーモオフ(休止運転)信号やサーモオン(冷却運転)信号を伝送するための伝送ケーブルを設けず、サーモオフとサーモオンの切り換えを冷媒回路の低圧圧力に基づいて制御している。具体的には、低圧圧力が所定値よりも下がると圧縮機の運転を休止して利用側熱交換器への冷媒の流れを停止させ、休止中に所定時間が経過して低圧圧力が第2の所定値以上になると圧縮機を再起動して利用側熱交換器へ冷媒を流すようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−228297号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成において、圧縮機を一旦休止した後に低圧圧力が上昇したために再起動しても、すぐにまた低圧圧力が所定値よりも下がってしまうことがある。例えば、冷蔵・冷凍負荷が小さい場合は、圧縮機を再起動するとすぐに低圧圧力が低下する。また、休止中に室外が高温で吸入配管がある程度暖められている場合も、実際の低圧圧力よりも高い値が検出されるため、再起動すると低圧圧力がすぐに低下する。したがって、このような場合には圧縮機が再び休止状態に陥ってしまい、その結果、圧縮機が発停を繰り返すことになる。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、冷媒回路の低圧圧力が所定値よりも低下したときに圧縮機構の運転を所定時間休止するようにした冷凍装置において、圧縮機が発停を繰り返すのを防止して、装置の動作を安定させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、圧縮機構(2D)の休止後の再起動中にすぐに再休止するときは、圧縮機構(2D)の休止中の待機時間を長くする制御を行うようにしたものである。
【0008】
具体的に、請求項1に記載の発明は、冷媒回路(1E)の低圧圧力が所定値よりも低下すると圧縮機構(2D)の運転を休止してサーモオフの状態に切り換え、所定の待機時間を設定するように構成された冷凍装置を前提としている。
【0009】
そして、この冷凍装置は、圧縮機構(2D)の運転休止中に低圧圧力が上昇して圧縮機構(2D)を運転再開したサーモオンの状態で、その運転再開から基準時間内に低圧圧力が低下すると、圧縮機構(2D)の運転を再度休止するとともに、前回の待機時間よりも長い待機時間を設定するように構成されていることを特徴としている。この制御は、冷凍装置に設けられるコントローラ(制御手段)が行う。
【0010】
この請求項1の発明では、冷媒回路(1E)の低圧圧力が所定値よりも低下すると、サーモオフ領域に入ったと判断し、圧縮機構(2D)の運転を休止する。この運転休止時間として、所定の待機時間が設定される。また、圧縮機構(2D)の運転休止中に低圧圧力が上昇すると、サーモオン条件になったと判断して圧縮機構(2D)の運転を再開する制御を行う。通常は、以上によりサーモオフ/サーモオンの切り換えが行われる。
【0011】
一方、サーモオン後の冷却負荷が小さいときなどは、圧縮機構(2D)の再起動によってすぐに(基準時間内に)低圧圧力が下がって圧縮機構(2D)が再び休止してしまうことがある。しかし、そのようなときには待機時間が前回よりも長めに設定されることになるため、短時間で発停が繰り返されるのは防止できる。
【0012】
さらに、上記請求項1に記載の発明では、待機時間が延長された後の圧縮機構( 2D )の運転中に、運転時間が基準時間よりも長くなると待機時間の設定をリセットするように構成されていることを特徴としている。
【0013】
この構成では、待機時間の延長後に圧縮機構( 2D )の運転時間が基準時間よりも長くなると、すぐには低圧圧力が低下しない状態になっていて、圧縮機構( 2D )が頻繁に発停を繰り返すことはないと考えられることから、圧縮機構( 2D )の待機時間を元に戻す操作を行うようにしている。このことにより、それ以降は通常の運転状態に戻ることになる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の冷凍装置において、運転再開への待機中に低圧圧力が第2の所定値以上に上昇すると、待機時間中であっても圧縮機構(2D)を再起動するように構成されていることを特徴としている。
【0015】
この請求項2の発明では、圧縮機構(2D)の待機中に低圧圧力が第2の所定値以上に上昇すると、待機中であるかどうかに関係なく圧縮機構(2D)の運転が再開される。これは、運転休止中に低圧圧力が上昇しすぎると完全にサーモオン条件になったと判断できることから、すぐにサーモオンにできるようにしたものである
【0016】
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の冷凍装置において、圧縮機構(2D)の運転再開から基準時間内に低圧圧力が所定値よりも低下して、圧縮機構(2D)の運転休止と再開とが繰り返されるときに、待機時間に上限値が設定されることを特徴としている。
【0017】
この請求項の発明では、圧縮機構(2D)を再起動してもすぐに休止状態になる状態が繰り返されるときに、待機時間が徐々に長くなりながら、上限値になるとそこで一定になる。こうすると、圧縮機構(2D)の発停を防止しながら、サーモオフが必要以上に長くなってしまうのを防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1に示すように、本実施形態に係る冷凍装置(1)は、コンビニエンスストアに設けられ、ショーケースの冷却と店内の冷暖房とを行うためのものである。
【0020】
上記冷凍装置(1)は、室外ユニット(1A)と室内ユニット(1B)と冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)とを有し、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(1E)を備えている。この冷媒回路(1E)は、冷蔵・冷凍用の第1系統側回路と、空調用の第2系統側回路とを備えている。上記冷媒回路(1E)は、冷房サイクルと暖房サイクルとに切り換わるように構成されている。
【0021】
上記室内ユニット(1B)は、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うように構成され、例えば、売場などに設置される。また、上記冷蔵ユニット(1C)は、冷蔵用のショーケースに設置されて該ショーケースの庫内空気を冷却する。上記冷凍ユニット(1D)は、冷凍用のショーケースに設置されて該ショーケースの庫内空気を冷却する。
【0022】
〈室外ユニット〉
上記室外ユニット(1A)は、第1圧縮機手段としてのインバータ圧縮機(2A)と、第2圧縮機手段としての第1ノンインバータ圧縮機(2B)と、第3圧縮機手段としての第2ノンインバータ圧縮機(2C)とを備えると共に、第1四路切換弁(3A)、第2四路切換弁(3B)、及び第3四路切換弁(3C)と、熱源側熱交換器である室外熱交換器(4)とを備えている。
【0023】
上記各圧縮機(2A,2B,2C)は、例えば、密閉型の高圧ドーム型スクロール圧縮機で構成されている。上記インバータ圧縮機(2A)は、電動機がインバータ制御されて容量が段階的又は連続的に可変となる可変容量圧縮機である。上記第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、電動機が常に一定回転数で駆動する定容量圧縮機である。
【0024】
上記インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、この冷凍装置(1)の圧縮機構(2D,2E)を構成し、該圧縮機構(2D,2E)は、第1系統の圧縮機構(2D)と第2系統の圧縮機構(2E)とから構成されている。具体的に、圧縮機構(2D,2E)は、運転時に、上記インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する場合と、上記インバータ圧縮機(2A)が第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)とが第2系統の圧縮機構(2E)を構成する場合とがある。つまり、インバータ圧縮機(2A)が冷蔵・冷凍用の第1系統側回路に、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が空調用の第2系統側回路に固定的に用いられる一方、第1ノンインバータ圧縮機(2B)は第1系統側回路と第2系統側回路に切り換えて用いることができるようになっている。
【0025】
上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の各吐出管(5a,5b,5c)は、1つの高圧ガス管(吐出配管)(8)に接続され、該高圧ガス管(8)が第1四路切換弁(3A)の1つのポートに接続されている。上記第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吐出管(5b)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吐出管(5c)には、それぞれ逆止弁(7)が設けられている。
【0026】
上記室外熱交換器(4)のガス側端部は、室外ガス管(9)によって第1四路切換弁(3A)の1つのポートに接続されている。上記室外熱交換器(4)の液側端部には、液ラインである液管(10)の一端が接続されている。該液管(10)の途中には、レシーバ(14)が設けられ、液管(10)の他端は、第1連絡液管(11)と第2連絡液管(12)とに分岐されている。
【0027】
尚、上記室外熱交換器(4)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、熱源ファンである室外ファン(4F)が近接して配置されている。
【0028】
上記第1四路切換弁(3A)の1つのポートには、連絡ガス管(17)が接続されている。上記第1四路切換弁(3A)の1つのポートは、接続管(18)によって第2四路切換弁(3B)の1つのポートに接続されている。該第2四路切換弁(3B)の1つのポートは、補助ガス管(19)によって第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吐出管(5c)に接続されている。また、第2四路切換弁(3B)の1つのポートは、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)が接続されている。尚、上記第2四路切換弁(3B)の1つのポートは、閉塞された閉鎖ポートに構成されている。つまり、上記第2四路切換弁(3B)は、三路切換弁であってもよい。
【0029】
上記第1四路切換弁(3A)は、高圧ガス管(8)と室外ガス管(9)とが連通し且つ接続管(18)と連絡ガス管(17)とが連通する第1状態(図1実線参照)と、高圧ガス管(8)と連絡ガス管(17)とが連通し、且つ接続管(18)と室外ガス管(9)とが連通する第2状態(図1破線参照)とに切り換わるように構成されている。
【0030】
また、上記第2四路切換弁(3B)は、補助ガス管(19)と閉鎖ポートとが連通し、且つ接続管(18)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)とが連通する第1状態(図1実線参照)と、補助ガス管(19)と接続管(18)とが連通し、且つ吸入管(6c)と閉塞ポートとが連通する第2状態(図1破線参照)とに切り換わるように構成されている。
【0031】
上記インバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)は、第1系統側回路の低圧ガス管(15)に接続されている。第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)は、第1,第2四路切換弁(3A,3B)を介して第2系統側回路の低圧ガス管(連絡ガス管(17)または室外ガス管(9))に接続されている。また、第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吸入管(6b)は、後述の第3四路切換弁(3C)を介してインバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)に接続されている。
【0032】
具体的には、インバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)には分岐管(6d)が接続され、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)には分岐管(6e)が接続されている。そして、インバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)の分岐管(6d)が逆止弁(7)を介して第3四路切換弁(3C)の第1ポート(P1)に接続され、第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吸入管(6b)が第3四路切換弁(3C)の第2ポート(P2)に接続され、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)の分岐管(6e)が逆止弁(7)を介して第3四路切換弁(3C)の第3ポート(P3)に接続されている。また、第3四路切換弁(3C)の第4ポート(P4)には、後述する液封防止管(28)の分岐管(28a)が接続されている。上記分岐管(6d,6e)に設けられている逆止弁は、第3四路切換弁(3C)へ向かう冷媒流れのみを許容するものである。
【0033】
上記第3四路切換弁(3C)は、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)が連通し、第3ポート(P3)と第4ポート(P4)が連通する第1の状態(図の実線参照)と、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)が連通し、第2ポート(P2)と第3ポート(P3)が連通する第2の状態(図の破線参照)とに切り換え可能に構成されている。
【0034】
上記各吐出管(5a,5b,5c)と高圧ガス管(8)と室外ガス管(9)とが冷房運転時の高圧ガスライン(1L)を構成している。また、上記各吐出管(5a,5b,5c)と高圧ガス管(8)と連絡ガス管(17)とが暖房運転時の高圧ガスライン(1N)を構成している。一方、上記低圧ガス管(15)と第1系統の圧縮機構(2D)の各吸入管(6a,6b)が第1の低圧ガスライン(1M)を構成している。また、上記連絡ガス管(17)と第2系統の圧縮機構(2E)の吸入管(6c)が冷房運転時の低圧ガスライン(1N)を構成し、室外ガス管(9)と該吸入管(6c)が暖房運転時の低圧ガスライン(1L)を構成している。
【0035】
上記第1連絡液管(11)と第2連絡液管(12)と連絡ガス管(17)と低圧ガス管(15)とは、室外ユニット(1A)から外部に延長され、室外ユニット(1A)内にはこれらに対応して閉鎖弁(20)が設けられている。さらに、上記第2連絡液管(12)は、液管(10)からの分岐側端部に逆止弁(7)が設けられ、レシーバ(14)から閉鎖弁(20)に向かって冷媒が流れるように構成されている。
【0036】
上記液管(10)には、レシーバ(14)をバイパスする補助液管(25)が接続されている。該補助液管(25)は、主として暖房時に冷媒が流れ、膨張機構である室外膨張弁(26)が設けられている。上記液管(10)における室外熱交換器(4)とレシーバ(14)との間には、レシーバ(14)に向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁(7)が設けられている。該逆止弁(7)は、液管(10)における補助液管(25)の接続部とレシーバ(14)との間に位置している。
【0037】
上記液管(10)は、この逆止弁(7)とレシーバ(14)との間で分岐して(分岐液管(36)という)、該分岐液管(36)が、上記第2液管(12)における閉鎖弁(20)と逆止弁(7)との間に接続されている。該分岐液管(36)には、第2液管(12)からレシーバ(14)へ向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁(7)が設けられている。
【0038】
上記補助液管(25)と低圧ガス管(15)との間には、リキッドインジェクション管(27)が接続されている。該リキッドインジェクション管(27)には、電子膨張弁(29)が設けられている。また、このリキッドインジェクション管(27)における補助液管(25)との接続点と電子膨張弁(29)の間と、高圧ガス管(8)とに、液封防止管(28)が接続されている。この液封防止管(28)には、リキッドインジェクション管(27)から高圧ガス管(8)へ向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁(7)が設けられている。また、上述したように、この液封防止管(28)の分岐管(28a)は上記第3四路切換弁(3C)の第4ポート(P4)に接続されている。
【0039】
上記高圧ガス管(8)には、オイルセパレータ(30)が設けられている。該オイルセパレータ(30)には、油戻し管(31)の一端が接続されている。該油戻し管(31)は、他端が第1油戻し管(31a)と第2油戻し管(31b)に分岐している。第1油戻し管(31a)は、電磁弁(SV0)が設けられ、リキッドインジェクション管(27)を介してインバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)に接続されている。また、第2油戻し管(31b)は、電磁弁(SV4)が設けられ、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)に接続されている。
【0040】
上記インバータ圧縮機(2A)のドーム(油溜まり)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)の吸入管(6b)との間には、第1均油管(32)が接続されている。上記第1ノンインバータ圧縮機(2B)のドームと第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)との間には、第2均油管(33)が接続されている。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)のドームとインバータ圧縮機(2A)の吸入管(6a)との間には、第3均油管(34)が接続されている。第1均油管(32)、第2均油管(33)、及び第3均油管(34)には、それぞれ、開閉機構として電磁弁(SV1,SV2,SV3)が設けられている。また、第2均油管(33)は、第1ノンインバータ圧縮機(2B)のドームと電磁弁(SV2)との間で第4均油管(35)に分岐している。第4均油管(35)は、電磁弁(SV5)が設けられ、第1圧縮機(2A)の吸入管(6a)に合流している。
【0041】
〈室内ユニット〉
上記室内ユニット(1B)は、利用側熱交換器である室内熱交換器(空調熱交換器)(41)と膨張機構である室内膨張弁(42)とを備えている。室内膨張弁(42)には電子膨張弁が用いられている。上記室内熱交換器(41)のガス側は、連絡ガス管(17)が接続されている。一方、上記室内熱交換器(41)の液側は、室内膨張弁(42)を介して第2連絡液管(12)が接続されている。尚、上記室内熱交換器(41)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、利用側ファンである室内ファン(43)が近接して配置されている。
【0042】
〈冷蔵ユニット〉
上記冷蔵ユニット(1C)は、冷却熱交換器である冷蔵熱交換器(45)と膨張機構である冷蔵膨張弁(46)とを備えている。冷蔵膨張弁(46)には電子膨張弁が用いられている。上記冷蔵熱交換器(45)の液側は、冷蔵膨張弁(46)を介して第1連絡液管(11)が接続されている。一方、上記冷蔵熱交換器(45)のガス側は、低圧ガス管(15)が接続されている。
【0043】
上記冷蔵熱交換器(45)は、第1系統の圧縮機構(2D)の吸込側に連通する一方、上記室内熱交換器(41)は、冷房運転時に第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸込側に連通している。上記冷蔵熱交換器(45)の冷媒圧力(蒸発圧力)は室内熱交換器(41)の冷媒圧力(蒸発圧力)より低くなる。この結果、上記冷蔵熱交換器(45)の冷媒蒸発温度は、例えば、−10℃となり、室内熱交換器(41)の冷媒蒸発温度は、例えば、+5℃となって冷媒回路(1E)が異温度蒸発の回路を構成している。
【0044】
尚、上記冷蔵熱交換器(45)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷却ファンである冷蔵ファン(47)が近接して配置されている。
【0045】
〈冷凍ユニット〉
上記冷凍ユニット(1D)は、冷却熱交換器である冷凍熱交換器(51)と膨張機構である冷凍膨張弁(52)と冷凍圧縮機であるブースタ圧縮機(53)とを備えている。冷凍膨張弁(52)には電子膨張弁が用いられている。上記冷凍熱交換器(51)の液側は、第1連絡液管(11)より分岐した分岐液管(13)が冷凍膨張弁(52)を介して接続されている。
【0046】
上記冷凍熱交換器(51)のガス側とブースタ圧縮機(53)の吸込側とは、接続ガス管(54)によって接続されている。該ブースタ圧縮機(53)の吐出側には、低圧ガス管(15)より分岐した分岐ガス管(16)が接続されている。該分岐ガス管(16)には、逆止弁(7)とオイルセパレータ(55)とが設けられている。該オイルセパレータ(55)と接続ガス管(54)との間には、キャピラリチューブ(56)を有する油戻し管(57)が接続されている。
【0047】
上記ブースタ圧縮機(53)は、冷凍熱交換器(51)の冷媒蒸発温度が冷蔵熱交換器(45)の冷媒蒸発温度より低くなるように第1系統の圧縮機構(2D)との間で冷媒を2段圧縮している。上記冷凍熱交換器(51)の冷媒蒸発温度は、例えば、−40℃に設定されている。
【0048】
尚、上記冷凍熱交換器(51)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷却ファンである冷凍ファン(58)が近接して配置されている。
【0049】
また、上記ブースタ圧縮機(53)の吸込側である接続ガス管(54)とブースタ圧縮機(53)の吐出側である分岐ガス管(16)の逆止弁(7)の下流側との間には、逆止弁(7)を有するバイパス管(59)が接続されている。該バイパス管(59)は、ブースタ圧縮機(53)の故障等の停止時に該ブースタ圧縮機(53)をバイパスして冷媒が流れるように構成されている。
【0050】
〈制御系統〉
上記冷媒回路(1E)には、各種センサ及び各種スイッチが設けられている。上記室外ユニット(1A)の高圧ガス管(8)には、高圧冷媒圧力を検出する圧力検出手段である高圧圧力センサ(61)と、高圧冷媒温度を検出する温度検出手段である吐出温度センサ(62)とが設けられている。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吐出管(5c)には、高圧冷媒温度を検出する温度検出手段である吐出温度センサ(63)が設けられている。また、上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の各吐出管(5a,5b,5c)には、それぞれ、高圧冷媒圧力が所定値になると開く圧力スイッチ(64)が設けられている。
【0051】
上記低圧ガス管(15)と、第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)とには、低圧冷媒圧力を検出する圧力検出手段である低圧圧力センサ(65,66)が設けられている。また、上記インバータ圧縮機(2A)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の各吸入管(6a,6c)には、低圧冷媒温度を検出する温度検出手段である吸入温度センサ(67,68)が設けられている。
【0052】
また、上記室外ユニット(1A)には、室外空気温度を検出する温度検出手段である外気温センサ(70)が設けられている。
【0053】
上記室内熱交換器(41)には、室内熱交換器(41)における冷媒温度である凝縮温度又は蒸発温度を検出する温度検出手段である室内熱交換センサ(71)が設けられると共に、ガス側にガス冷媒温度を検出する温度検出手段であるガス温センサ(72)が設けられている。また、上記室内ユニット(1B)には、室内空気温度を検出する温度検出手段である室温センサ(73)が設けられている。
【0054】
上記冷蔵ユニット(1C)には、冷蔵用のショーケース内の庫内温度を検出する温度検出手段である冷蔵温度センサ(74)が設けられている。また、上記冷蔵熱交換器(45)には、冷蔵熱交換器(45)における冷媒温度である蒸発温度を検出する温度検出手段としての冷蔵熱交換センサ(76)が設けられると共に、ガス側にガス温センサ(77)が設けられている。
【0055】
上記冷凍ユニット(1D)には、冷凍用のショーケース内の庫内温度を検出する温度検出手段である冷凍温度センサ(75)が設けられている。また、上記冷凍熱交換器(51)には、冷凍熱交換器(51)における冷媒温度である蒸発温度を検出する温度検出手段としての冷凍熱交換センサ(78)が設けられると共に、ガス側にガス温センサ(79)が設けられている。ブースタ圧縮機(53)の吐出側には、吐出冷媒圧力が所定値になると開く圧力スイッチ(64)が設けられている。
【0056】
上記各種センサ及び各種スイッチの出力信号は、制御手段であるコントローラ(80)に入力される。このコントローラ(80)は、冷媒回路(1E)の運転を制御し、後述する8種類の運転モードを切り換えて制御するように構成されている。そして、該コントローラ(80)は、運転時に、インバータ圧縮機(2A)の起動、停止及び容量制御や、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)の起動及び停止、さらには各膨張弁(26,29,42,46,52)の開度調節などに関して制御を行うとともに、各四路切換弁(3A,3B,3C)の切り換えや、油戻し管(31a,31b)及び均油管(32,33,34)の電磁弁(SV0,SV1,SV2,SV3,SV4)についての開閉操作なども行う。
【0057】
−運転動作−
次に、上記冷凍装置(1)が行う運転動作について各運転毎に説明する。本実施形態では、例えば8種類の運転モードを設定することができるように構成されている。具体的には、 I 室内ユニット(1B)の冷房のみを行う冷房運転、 II 冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)の冷却のみを行う冷凍運転、 III 室内ユニット(1B)の冷房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却とを同時に行う第1冷房冷凍運転、 IV 第1冷房冷凍運転時の室内ユニット(1B)の冷房能力が不足した場合の運転である第2冷房冷凍運転、 V 室内ユニット(1B)の暖房のみを行う暖房運転、 VI 室内ユニット(1B)の暖房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却を室外熱交換器(4)を用いずに熱回収運転で行う第1暖房冷凍運転、 VII 第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が余る暖房の能力過剰運転である第2暖房冷凍運転、そして VIII 第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が不足する暖房の能力不足運転である第3暖房冷凍運転が可能に構成されている。
【0058】
以下、個々の運転の動作について具体的に説明する。
【0059】
〈冷房運転〉
この冷房運転は、室内ユニット(1B)の冷房のみを行う運転である。この冷房運転時は、図2に示すように、インバータ圧縮機(2A)が第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)とが第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記第2系統の圧縮機構(2E)である第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)のみを駆動する。
【0060】
また、図2の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)はそれぞれ第1の状態に切り換わり、第3四路切換弁(3C)は第2の状態に切り換わる。また、室外膨張弁(26)、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)は閉鎖している。
【0061】
この状態において、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から室外ガス管(9)を経て室外熱交換器(4)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、レシーバ(14)を経て第2連絡液管(12)を流れ、さらに室内膨張弁(42)を経て室内熱交換器(41)に流れて蒸発する。蒸発したガス冷媒は、連絡ガス管(17)から第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)を流れる。この低圧のガス冷媒の一部は第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻り、ガス冷媒の他の一部は第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)から分岐管(6e)に分流し、第3四路切換弁(3C)を通って第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。冷媒が以上の循環を繰り返すことで、店内の冷房が行われる。
【0062】
なお、この運転状態では、室内の冷房負荷に応じて、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)の起動と停止や、室内膨張弁(42)の開度などが制御される。圧縮機(2B、2C)は1台のみを運転することも可能である。
【0063】
〈冷凍運転〉
冷凍運転は、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)の冷却のみを行う運転である。この冷凍運転時は、図3に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記第1系統の圧縮機構(2D)であるインバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する一方、第2ノンインバータ圧縮機(2C)は停止している。
【0064】
また、図3の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)は第1の状態に切り換わり、第3四路切換弁(3C)も第1の状態に切り換わる。さらに、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)が所定開度に開口される一方、室外膨張弁(26)及び室内膨張弁(42)が閉鎖している。
【0065】
この状態において、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から室外ガス管(9)を経て室外熱交換器(4)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、レシーバ(14)を経て第1連絡液管(11)を流れ、一部が冷蔵膨張弁(46)を経て冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。
【0066】
一方、第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、分岐液管(13)を流れ、冷凍膨張弁(52)を経て冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発する。この冷凍熱交換器(51)で蒸発したガス冷媒は、ブースタ圧縮機(53)に吸引されて圧縮され、分岐ガス管(16)に吐出される。
【0067】
上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。冷媒が以上の循環を繰り返すことで、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内が冷却される。
【0068】
上記冷凍熱交換器(51)における冷媒圧力は、ブースタ圧縮機(53)で吸引されるので、冷蔵熱交換器(45)における冷媒圧力より低圧となる。この結果、例えば、上記冷凍熱交換器(51)における冷媒温度(蒸発温度)が−40℃となり、上記冷蔵熱交換器(45)における冷媒温度(蒸発温度)が−10℃となる。
【0069】
この冷凍運転時には、例えば低圧圧力センサ(65)が検出する低圧冷媒圧力(LP)に基づいて第1ノンインバータ圧縮機(2B)の起動と停止やインバータ圧縮機(2A)の起動、停止または容量制御を行い、冷凍負荷に応じた運転を行う。
【0070】
例えば、通常の運転時に圧縮機構(2D)の容量を増大する制御は、まず第1ノンインバータ圧縮機(2B)が停止した状態でインバータ圧縮機(2A)を駆動する。インバータ圧縮機(2A)が最大容量に上昇した後にさらに負荷が増大すると、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を駆動すると同時にインバータ圧縮機(2A)を最低容量に減少させる。その後、さらに負荷が増加すると、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を起動したままでインバータ圧縮機(2A)の容量を上昇させる。圧縮機容量の減少制御では、この増大制御と逆の動作が行われる。
【0071】
また、外気温度が所定温度以上のときは、圧縮機構(2D)の容量を増大する制御は、インバータ圧縮機(2A)が最大容量になって第1ノンインバータ圧縮機(2B)を冷蔵・冷凍側に起動する際に、インバータ圧縮機(2A)の容量を低下させず、最大容量に維持したままで行う。なお、制御の詳細については後述する。
【0072】
〈第1冷房冷凍運転〉
この第1冷房冷凍運転は、室内ユニット(1B)の冷房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却とを同時に行う運転である。この第1冷房冷凍運転時は、図4に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。
【0073】
また、第1四路切換弁(3A)、第2四路切換弁(3B)及び第3四路切換弁(3C)は、図4の実線で示すように、それぞれ第1の状態に切り換わる。さらに、室内膨張弁(42)、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)が所定開度に開口される一方、室外膨張弁(26)は閉鎖している。
【0074】
この状態において、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、高圧ガス管(8)で合流し、第1四路切換弁(3A)から室外ガス管(9)を経て室外熱交換器(4)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、レシーバ(14)を経て第1連絡液管(11)と第2連絡液管(12)とに分かれて流れる。
【0075】
上記第2連絡液管(12)を流れる液冷媒は、室内膨張弁(42)を経て室内熱交換器(41)に流れて蒸発する。蒸発したガス冷媒は、連絡ガス管(17)から第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て吸入管(6c)を流れて第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻る。
【0076】
一方、上記第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵膨張弁(46)を経て冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、分岐液管(13)を流れ、冷凍膨張弁(52)を経て冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発する。この冷凍熱交換器(51)で蒸発したガス冷媒は、ブースタ圧縮機(53)に吸引されて圧縮され、分岐ガス管(16)に吐出される。
【0077】
上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出されたガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。
【0078】
冷媒が以上のように循環を繰り返すことにより、店内が冷房されると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内が冷却される。
【0079】
〈第2冷房冷凍運転〉
第2冷房冷凍運転は、上記第1冷房冷凍運転時の室内ユニット(1B)の冷房能力が不足した場合の運転であり、第1ノンインバータ圧縮機(2B)を空調側に切り換えた運転である。この第2冷房冷凍運転時の設定は、図5に示すように、基本的に第1冷房冷凍運転時と同様であるが、第3四路切換弁(3C)が第2の状態に切り換わる点が第1冷房冷凍運転と異なる。
【0080】
したがって、この第2冷房冷凍運転時においては、第1冷房冷凍運転と同様に、インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、室外熱交換器(4)で凝縮し、室内熱交換器(41)と冷蔵熱交換器(45)と冷凍熱交換器(51)で蒸発する。
【0081】
そして、上記室内熱交換器(41)で蒸発した冷媒は、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻り、冷蔵熱交換器(45)及び冷凍熱交換器(51)で蒸発した冷媒は、インバータ圧縮機(2A)に戻ることになる。空調側に2台の圧縮機(2B,2C)を使うことで、冷房能力の不足が補われる。
【0082】
なお、第1冷房冷凍運転と第2冷房冷凍運転の具体的な切り換え制御については後述する。
【0083】
〈暖房運転〉
この暖房運転は、室内ユニット(1B)の暖房のみを行う運転である。この暖房運転時は、図6に示すように、インバータ圧縮機(2A)が第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)とが第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記第2系統の圧縮機構(2E)である第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)のみを駆動する。
【0084】
また、図6の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)は第2の状態に切り換わり、第2四路切換弁(3B)は第1の状態に切り換わり、第3四路切換弁(3C)は第2の状態に切り換わる。一方、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)は閉鎖している。
【0085】
この状態において、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から連絡ガス管(17)を経て室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)を流れ、分岐液管(36)からレシーバ(14)に流入する。その後、上記液冷媒は、補助液管(25)の室外膨張弁(26)を経て室外熱交換器(4)に流れて蒸発する。蒸発したガス冷媒は、室外ガス管(9)から第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)を流れ、第1ノンインバータ圧縮機(2B)及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻る。この循環を繰り返し、室内が暖房される。
【0086】
なお、冷房運転と同様、圧縮機(2B,2C)は1台で運転することも可能である。
【0087】
〈第1暖房冷凍運転〉
この第1暖房冷凍運転は、室外熱交換器(4)を用いず、室内ユニット(1B)の暖房と冷蔵ユニット(1C)及び冷凍ユニット(1D)の冷却を行う熱回収運転である。この第1暖房冷凍運転は、図7に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、停止している。
【0088】
また、図7の実線で示すように、第1四路切換弁(3A)は第2の状態に切り換わり、第2四路切換弁(3B)及び第3四路切換弁(3C)は第1の状態に切り換わる。さらに、冷蔵膨張弁(46)及び冷凍膨張弁(52)が所定開度に開口する一方、室外膨張弁(26)が閉鎖し、室内膨張弁(42)は全開となる。
【0089】
この状態において、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した冷媒は、第1四路切換弁(3A)から連絡ガス管(17)を経て室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)からレシーバ(14)を経て第1連絡液管(11)を流れる。
【0090】
上記第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵膨張弁(46)を経て冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、分岐液管(13)を流れ、冷凍膨張弁(52)を経て冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発する。この冷凍熱交換器(51)で蒸発したガス冷媒は、ブースタ圧縮機(53)に吸引されて圧縮され、分岐ガス管(16)に吐出される。
【0091】
上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。この循環を繰り返し、店内を暖房すると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(1B)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスし、100%の熱回収が行われる。
【0092】
〈第2暖房冷凍運転〉
この第2暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が余る暖房の能力過剰運転である。この第2暖房冷凍運転時は、図8に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。上記第2ノンインバータ圧縮機(2C)は、停止している。
【0093】
この第2暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時において、暖房能力が余る場合の運転であり、第2四路切換弁(3B)が図8の実線で示すように第2の状態に切り換わっている他は、上記第1暖房冷凍運転と同じである。
【0094】
したがって、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した冷媒の一部は、上記第1暖房冷凍運転と同様に室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)から分岐液管(36)を経てレシーバ(14)へ流れ、第1連絡液管(11)を流れる。
【0095】
一方、上記インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)から吐出した他の冷媒は、補助ガス管(19)から第2四路切換弁(3B)及び第1四路切換弁(3A)を経て室外ガス管(9)を流れ、室外熱交換器(4)で凝縮する。この凝縮した液冷媒は、液管(10)を流れ、第2連絡液管(12)からの液冷媒と合流してレシーバ(14)に流れ、第1連絡液管(11)を流れる。
【0096】
その後、上記第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発し、ブースタ圧縮機(53)に吸入される。上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)及び第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。この循環を繰り返し、店内を暖房すると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(1B)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスせず、余る凝縮熱を室外熱交換器(4)で室外に放出する。
【0097】
〈第3暖房冷凍運転〉
この第3暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時に室内ユニット(1B)の暖房能力が不足する暖房の能力不足運転である。この第3暖房冷凍運転は、図9に示すように、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)とが第1系統の圧縮機構(2D)を構成し、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が第2系統の圧縮機構(2E)を構成する。そして、上記インバータ圧縮機(2A)、第1ノンインバータ圧縮機(2B)、及び第2ノンインバータ圧縮機(2C)を駆動すると共に、ブースタ圧縮機(53)も駆動する。
【0098】
この第3暖房冷凍運転は、上記第1暖房冷凍運転時において、暖房能力が不足する場合の運転で、つまり、蒸発熱量が不足している場合であり、室外膨張弁(26)の開度が制御され、第2ノンインバータ圧縮機(2C)が駆動されている点の他は、上記第1暖房冷凍運転と同じである。
【0099】
したがって、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)と第2ノンインバータ圧縮機(2C)から吐出した冷媒は、上記第1暖房冷凍運転と同様に連絡ガス管(17)を経て室内熱交換器(41)に流れて凝縮する。凝縮した液冷媒は、第2連絡液管(12)から分岐液管(36)を介してレシーバ(14)に流れる。
【0100】
その後、レシーバ(14)からの液冷媒の一部は、第1連絡液管(11)を流れ、該第1連絡液管(11)を流れる液冷媒の一部が冷蔵熱交換器(45)に流れて蒸発する。また、上記第1連絡液管(11)を流れる他の液冷媒は、冷凍熱交換器(51)に流れて蒸発し、ブースタ圧縮機(53)に吸入される。上記冷蔵熱交換器(45)で蒸発したガス冷媒とブースタ圧縮機(53)から吐出したガス冷媒とは、低圧ガス管(15)で合流し、インバータ圧縮機(2A)と第1ノンインバータ圧縮機(2B)に戻る。
【0101】
一方、上記レシーバ(14)からの他の液冷媒は、液管(10)を経て室外熱交換器(4)に流れ、蒸発する。蒸発したガス冷媒は、室外ガス管(9)を流れ、第1四路切換弁(3A)及び第2四路切換弁(3B)を経て第2ノンインバータ圧縮機(2C)の吸入管(6c)を流れ、該第2ノンインバータ圧縮機(2C)に戻る。
【0102】
この循環を繰り返し、店内を暖房すると同時に、冷蔵用ショーケースと冷凍用ショーケースの庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(1C)と冷凍ユニット(1D)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(1B)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスせず、不足する蒸発熱を室外熱交換器(4)から得る。
【0103】
〈サーモオン/サーモオフ切換制御〉
次に、冷蔵・冷凍のサーモオン(冷却運転)とサーモオフ(休止運転)とを切り換える制御の具体的な内容について説明する。なお、サーモオフ状態から圧縮機構(2D)を再起動する制御は、基本的には前回のサーモオン中の圧縮機構(2D)の起動時間に基づいて行われる。具体的には、前回の圧縮機構(2D)の起動時間が長いとサーモオフ時間が短くなり、前回の起動時間が短いとサーモオフを長くするようにしている。
【0104】
この制御は図10のフローチャートにしたがって行われる。まず、このフローのステップST11では、そのときの運転モードにおいて圧縮機構(2D)が停止中であるか運転中であるかを判断する。
【0105】
圧縮機構(2D)が運転中の場合は、ステップST12へ進む。ステップST12では圧縮機構(2D)が一旦停止してから再起動するまでの時間を設定するガードタイマーが終了しているかどうかを判別する。ガードタイマーが終了している場合はステップST13へ進み、ガードタイマーが終了していない場合は何もせずにリターンする。
【0106】
ステップST13では、所定の待機時間として(3+FR)分を経過してから、冷蔵ショーケースへ送るR1信号と、冷凍ショーケースへ送るR2信号とをオンにする指令を出す。R1信号はオンの状態で冷蔵膨張弁(46)を開く信号であり、R2信号はオンの状態で冷凍膨張弁(52)を開く信号である。なお、FRは前回の冷蔵・冷凍運転時間が5分を基準時間としてそれより長いか短いかによって設定されるフラグであり、5分以上のときは「0」、5分未満のときは「1」となっている。
【0107】
ステップST14では、サーモオン条件が満たされているかどうかを判断する。この判断は、図11に従って行う。図11では、(1)〜(4)のいずれか1つを満たしているかどうかを判断する。
【0108】
(1)では、冷媒回路の低圧圧力が、圧縮機構(2D)を必ず起動するための値(請求項で言う第2の所定値)として、441kPa(4kg/cm)よりも大きいとサーモオン条件が満たされていると判断する。この場合、冷蔵冷凍短時間運転フラグには関係なく、低圧圧力が上記の値になると、それだけでサーモオンに切り換えることが可能となる。
【0109】
(2)では、上記フラグが「0」であるとき(前回のサーモオンが長時間運転であったとき)に、低圧圧力が245KPa(2.5kg/cm)より大きいとサーモオン条件が満たされていると判断する。この場合は、すぐにサーモオンに切り換えることが可能となる。つまり、通常の運転からサーモオフになったときに低圧圧力が245kPaより上がると、それだけでサーモオンに切り換えることができる。
【0110】
(3)では、上記フラグが「1」であるとき(前回のサーモオンが長時間運転でなかったとき)に、低圧圧力が245kPa(2.5kg/cm)より大きく、サーモオフの開始から(3+FR)分以上経過しているとサーモオン条件が満たされていると判断する。この場合は、必ず(3+FR)分間はサーモオフを継続した後、サーモオンに切り換える。
【0111】
(4)では、外気温度Taが−5℃よりも低いときは、低圧圧力が上がりにくいため、その場合は停止(サーモオフ開始)から5分が経過するとサーモオン条件が満たされているとみなし、サーモオンに切り換えることを可能とする。
【0112】
上記ステップST14で図11の(1)〜(4)の判断を行ってサーモオン条件が満たされたと判断すると、次にステップST15では冷蔵・冷凍系統に異常が発生していないかどうかを判別する。そして、異常のなかったときにステップST16へ進んで冷蔵・冷凍サーモオン条件を成立させてサーモオンを開始し、ステップST17ではサーモオン時間を計測するタイマーをスタートする。
【0113】
なお、ステップST14の判別結果が「NO」であった場合は、サーモオン条件が満たされていないため、サーモオンに切り換えずにリターンする。また、ステップST15の判別結果が「NO」であった場合は、冷蔵・冷凍系統に異常があるため、この場合もサーモオンに切り換えずにリターンする。
【0114】
一方、サーモオンに切り換わった後は、ステップST11の右側に示す圧縮機運転中のモードにおける動作を行う。まず、ステップST18ではサーモオフ条件が満たされているかどうかを判別する。これは、冷媒回路(1E)の低圧圧力が所定値(配管長などにより異なるが、例えば98kPa(1kg/cm))よりも下がっているかどうかによって判断する。
【0115】
以上の条件が満たされていると、ステップST19へ進みサーモオフ条件を成立させ、ステップST20ではR1信号をオフにして冷蔵膨張弁(46)を閉じる制御を行って、サーモオフの状態とする。なお、このとき、冷凍側の回路では運転を継続している。
【0116】
ステップST21では、今まで行われていたサーモオン時間が5分以上であったかどうかを上記タイマーの計測値から検出する。サーモオン時間が5分以上であった場合はステップST22で冷蔵・冷凍短時間運転フラグを「0」にセットすることで、「FR」の値をリセットする。つまり、圧縮機構(2D)の運転時間が基準時間(この場合は5分)以上に長くなっているときは、その後に行われるステップST13において、R1信号とR2信号をオンにする時間が3分にリセットされる。つまり、圧縮機構(2D)の停止中の待機時間が初期値に戻る。
【0117】
逆に、サーモオン時間が5分未満であったときはステップST24で冷蔵・冷凍短時間運転フラグを「1」にセットする。そして、ステップST25では「FR」に1を加算し、その上限値は5とする。これにより、上記ステップST13においてR1信号とR2信号をオンにする時間が3分から8分の間で変化することになる。このことにより、サーモオンの時間が短かったとき(すぐに冷媒回路(1E)の低圧圧力が低下したとき)は、圧縮機構(2D)を停止した後に行われるステップST13,ステップST14において、圧縮機構(2D)の待機時間が3分から8分まで長くなっていく。
【0118】
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、サーモオフによる圧縮機構(2D)の運転休止中に低圧圧力が上昇し、該圧縮機構(2D)の運転を再開した状態で、その運転再開から基準時間内に低圧圧力が低下すると、圧縮機構(2D)の運転を再度休止するとともに、待機時間を長めに設定するようにしている。このため、発停が繰り返されるのが防止できる。したがって、発停の繰り返しにより動作が不安定になるのも防止できる。
【0119】
また、圧縮機構(2D)の待機中に低圧圧力が第2の所定値である441kPaよりも上昇すると、待機時間に関係なく圧縮機構(2D)の運転を再開するようにしているので、不安定な動作を回避できる。
【0120】
また、待機時間の延長後に圧縮機構(2D)の運転時間が基準時間(5分)以上に長くなると、すぐには低圧圧力が低下しない状態になっていると考えられるため、それ以降は通常の運転状態に戻ることになる。つまり、このときは圧縮機構(2D)が頻繁に発停を繰り返すことはないと考えられることから、圧縮機構(2D)の待機時間を元に戻す操作を行うが、これによって動作の不具合が生じることはない。
【0121】
【発明のその他の実施の形態】
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0122】
例えば、上記実施形態は冷蔵・冷凍系統と空調系統を備えた冷凍装置に本発明を適用したものであるが、本発明は、冷媒回路(1E)の低圧圧力が所定値よりも低下すると圧縮機構の運転を休止し、所定の待機時間が設定されるように構成された冷凍装置であれば、具体的な回路構成には拘わらず適用可能である。
【0123】
例えば、上記圧縮機構は、3台で構成することに限らず、適宜変更することが可能であるし、その他の構成要素についても適宜変更することが可能である。
【0124】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、圧縮機構(2D)の運転休止中に低圧圧力が上昇して圧縮機構(2D)を運転再開したサーモオンの状態で、その運転再開から基準時間内に低圧圧力が低下すると、圧縮機構(2D)の運転を再度休止するとともに、上記所定の待機時間よりも長い第2の待機時間を設定するようにしている。このため、負荷が小さいときなどに休止時間が長めに設定されるので、発停が繰り返されるのが防止できる。したがって、圧縮機構(2D)が再起動後に頻繁に発停を繰り返すのを防止できるため、動作を安定させることが可能となる。
【0125】
また、上記請求項1に記載の発明によれば、第2の待機時間の設定後に圧縮機構( 2D )の運転時間が基準時間以上に長くなると、すぐには低圧圧力が低下しない状態になっているため、それ以降は通常の運転状態に戻ることになる。このときは、圧縮機構( 2D )の待機時間を元に戻す操作を行っても、圧縮機構( 2D )が頻繁に発停を繰り返すことはない。
【0126】
請求項2に記載の発明によれば、圧縮機構(2D)の待機中に低圧圧力が第2の所定値よりも上昇すると、待機中であるかどうかに関係なく圧縮機構(2D)の運転を再開するようにしているので、低圧圧力が上昇しすぎることによる運転の不具合を避けることができる
【0127】
請求項に記載の発明によれば、圧縮機構(2D)を再起動してもすぐに休止状態になる状態が繰り返されるときに、待機時間を徐々に長くしながら上限値を設定しているため、圧縮機構(2D)の発停を防止できるとともに、サーモオフが必要以上に長くなってしまうのも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。
【図2】 冷房運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図3】 冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図4】 第1冷房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図5】 第2冷房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図6】 暖房運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図7】 第1暖房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図8】 第2暖房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図9】 第3暖房冷凍運転の動作を示す冷媒回路図である。
【図10】 冷蔵・冷凍のサーモオン/サーモオフ切換制御を示すフローチャートである。
【図11】 図10のステップST14における判断条件を示す図である。
【符号の説明】
(1) 冷凍装置
(1E) 冷媒回路
(2A) インバータ圧縮機
(2B) 第1ノンインバータ圧縮機
(2C) 第2ノンインバータ圧縮機
(2D) 圧縮機構
(2E) 圧縮機構
(4) 室外熱交換器
(26) 室外膨張弁
(41) 室内熱交換器
(42) 室内膨張弁
(45) 冷蔵熱交換器
(46) 冷蔵膨張弁
(51) 冷凍熱交換器
(52) 冷凍膨張弁
(80) コントローラ

Claims (3)

  1. 冷媒回路(1E)の低圧圧力が所定値よりも低下すると圧縮機構(2D)の運転を休止してサーモオフの状態に切り換え、所定の待機時間を設定するように構成された冷凍装置であって、
    圧縮機構(2D)の運転休止中に低圧圧力が上昇して圧縮機構(2D)を運転再開したサーモオンの状態で、その運転再開から基準時間内に低圧圧力が低下すると、圧縮機構(2D)の運転を再度休止するとともに、前回の待機時間よりも長い待機時間を設定するように構成されている一方、
    待機時間が延長された後の圧縮機構( 2D )の運転中に、運転時間が基準時間以上に長くなると待機時間の設定をリセットするように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1に記載の冷凍装置において、
    運転再開への待機中に低圧圧力が第2の所定値よりも上昇すると、待機時間中であっても圧縮機構(2D)を再起動するように構成されていることを特徴とする冷凍装置
  3. 請求項1または2に記載の冷凍装置において、
    圧縮機構(2D)の運転再開から基準時間内に低圧圧力が所定値よりも低下して、圧縮機構(2D)の運転休止と再開とが繰り返されるときに、待機時間に上限値が設定されることを特徴とする冷凍装置。
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