JP2004346503A - 暗証番号装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表示装置1に、逆演算が困難な関数による演算方法を表示して、暗証番号から登録番号を暗算で求めるように指示する。利用者は、登録番号入力装置2で、登録番号を入力する。入力された登録番号を、記憶手段3に保持する。施錠手段4で、鍵と登録番号によりロッカーを施錠する。ロッカーを開くときは、暗証番号入力装置5から暗証番号を入力する。計算手段6で、登録番号を計算する際に使用した関数を使って、入力された暗証番号から登録番号を計算する。比較手段7で、記憶手段3に保持されている登録番号と計算結果とを比較する。解錠手段8は、比較結果が一致したことに応じて解錠する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、暗証番号装置に関し、特に、暗証番号を盗み見られて盗用されることを防止できるようにした暗証番号装置である。
【0002】
【従来の技術】
コインロッカーなどで貴重品を保管する場合には、通常の鍵による施錠の上に、暗証番号を入力しておき、暗証番号を入力しないと鍵だけでは解錠できなようにしている。しかし、暗証番号を入力する際に、暗証番号を盗み見られて、合鍵と暗証番号で不正に解錠されてしまうことがある。これを防ぐために、種々の対策が考案されている。
【0003】
指紋や声紋など、個人的な特徴を利用して本人を認識し、他人には解錠できないようにする方法がある。また、サインの筆跡や数字入力のタイミングなどを、個人的特徴として利用する個人認証の方法もある。指紋などを他人が真似することはほとんど不可能であるので、個人を識別する方法としては優れている。しかし、確実に個人認証するためには、かなり大掛かりな装置を必要とし、コストがかかるという問題がある。
【0004】
また、暗証番号を入力したあと、暗証番号を記入した磁気カードや、暗証番号のバーコードを印刷した紙片などを発行し、それを解錠装置に挿入しないと解錠できないようにしたものもある。しかし、磁気カードなどを紛失したり盗まれたりした場合は、他人に解錠されてしまう危険がある。
【0005】
タッチパネルの数字表示順序をランダムに入れ替える方法もある。このようにして、指の位置からは入力数字を読み取ることができないようにする。しかし、暗証番号の盗み見を完全に防ぐことはできない。
【0006】
特許文献1に開示された「ロッカー装置」は、暗証番号の入力時に入力した暗証番号が盗み見られても、不正に解錠を行うことができないようにして、防盗性の向上を図ったロッカー装置である。図3(a)に示すように、各扉の使用開始に当たって、キー操作手段のキー操作によって、使用する扉の番号を入力する。それに続いて、暗証番号を入力する。この入力暗証番号と、時計手段が発生する時刻データによる時刻とが、暗証番号・時刻格納手段に、当該扉の番号に対応して格納される。扉の錠装置の解錠に当たっては、キー操作によって、扉の番号、暗証番号、時刻を入力する。解錠制御手段が、入力暗証番号及び時刻と、保持している暗証番号及び時刻とを比較する。両者が一致しているとき、当該扉の錠装置を解錠する。
【0007】
特許文献2に開示された「ロッカーシステム」は、鍵の紛失や複製された鍵での盗難を防止することができるとともに、1人の利用者で複数のロッカーが利用されない、ロッカーシステムである。図3(b)に示すように、ロッカーシステムは、利用者の暗証番号を入力するテンキーと利用者の指紋を検出する指紋検出器とを有する。中央処理装置などは、利用者の利用できるロッカーを選択する。外部記憶装置は、暗証番号などの利用者データと利用できるロッカーのロッカー番号とを対応の関係で登録する。発券機は、利用できるロッカーのロッカー番号を表示した券を発行する。各ロッカーには、テンキーおよび指紋検出器を有する利用者検出装置や電気錠などが設けられる。
【0008】
【特許文献1】
特開平07−189536号公報
【特許文献2】
特開平11−229687号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の施錠解錠方法では、簡単確実に貴重品の保管を行えないという問題がある。施錠時刻を記憶する方法では、施錠時刻を忘れることがあり、忘れないようにメモしても、紛失したり盗まれたりするという問題がある。指紋を利用する方法では、忘れたり盗まれたりするおそれはないが、指紋検出装置のコストがかかる。確実性も完全というわけではないので、自分の指紋でも解錠できないことがある。
【0010】
本発明は、上記従来の問題を解決して、簡単確実に貴重品の保管を行えるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明では、暗証番号装置を、逆演算が困難な関数による演算方法を表示して暗証番号から登録番号を暗算で求めるように指示する表示装置と、登録番号を入力する登録番号入力装置と、入力された登録番号を保持する記憶手段と、施錠手段と、暗証番号を入力する暗証番号入力装置と、入力された暗証番号から関数により登録番号を計算する計算手段と、計算結果と保持されている登録番号を比較する比較手段と、比較結果が一致したことに応じて解錠する解錠手段とを具備する構成とした。
【0012】
このように構成したことにより、簡単確実に貴重品の保管を行える。暗証番号を直接入力することがないので、暗証番号を盗み見られることはない。入力した登録番号では解錠できないので、登録番号を盗み見られても問題ない。指紋認識装置などのコストのかかる装置は不要であるので、低コストで実現できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1と図2を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
(実施の形態)
本発明の実施の形態は、暗証番号から、逆演算困難な演算により登録番号を暗算で計算して入力し、記憶装置に保持しておき、解錠時には暗証番号を入力し、入力された暗証番号から登録番号を演算して記憶装置の値と比較し、一致すれば解錠する暗証番号装置である。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態における暗証番号装置の概念図である。図1において、表示装置1は、逆演算が困難な関数による演算方法を表示して、暗証番号から登録番号を暗算で求めるように指示するディスプレイ装置である。登録番号入力装置2は、登録番号を入力するキーボードである。表示装置1と登録番号入力装置2を、一体のタッチパネルとしてもよい。記憶手段3は、登録番号を保持するメモリである。施錠手段4は、鍵と登録番号により施錠するロッカーである。暗証番号入力装置5は、暗証番号を入力するキーボードである。暗証番号入力装置5を、登録番号入力装置2と兼用してもよい。計算手段6は、入力された暗証番号から関数により登録番号を計算する演算手段である。比較手段7は、計算結果とメモリの登録番号を比較する手段である。解錠手段8は、比較結果が一致したことに応じて解錠する手段である。
【0016】
図2は、本発明の実施の形態における暗証番号装置における登録番号の入力方法の説明図である。
【0017】
上記のように構成された本発明の実施の形態における暗証番号装置の動作を説明する。表示装置1に、逆演算が困難な関数による演算方法を表示して、暗証番号から登録番号を暗算で求めるように指示する。逆演算が困難な関数とは、例えば、2つの数の積の下1桁を求めるような関数である。この場合、暗算できる程度の関数とする必要があるので、1桁の数を2つ掛けて、下1桁を求める演算とする。利用者は、指示に従って暗算をし、登録番号入力装置2から登録番号を入力する。暗証番号装置は、入力された登録番号を記憶手段3に保持する。利用者は、施錠手段4で施錠する。解錠する場合、利用者は暗証番号入力装置5から暗証番号を入力する。暗証番号装置の計算手段6は、入力された暗証番号から、登録番号計算関数により登録番号を計算する。比較手段7で、計算結果と登録番号を比較する。比較結果が一致したことに応じて、解錠手段8で解錠する。
【0018】
表示装置1に、「4桁の暗証番号の千位の数と百位の数を掛けて、下1桁を登録番号の千位の数としてください。」と表示する。利用者は暗算して、登録番号入力装置2から、登録番号の千位の数を入力する。記憶手段3に、登録番号を保持する。表示装置1に、「4桁の暗証番号の百位の数と十位の数を掛けて、下1桁を登録番号の百位の数としてください。」と表示する。利用者は暗算して、登録番号入力装置2から、登録番号の百位の数を入力する。記憶手段3に、登録番号を保持する。表示装置1に、「4桁の暗証番号の十位の数と一位の数を掛けて、下1桁を登録番号の十位の数としてください。」と表示する。利用者は暗算して、登録番号入力装置2から、登録番号の十位の数を入力する。記憶手段3に、登録番号を保持する。表示装置1に、「4桁の暗証番号の千位の数と一位の数を掛けて、下1桁を登録番号の一位の数としてください。」と表示する。利用者は暗算して、登録番号入力装置2から、登録番号の一位の数を入力する。記憶手段3に、登録番号を保持する。登録番号の入力が完了すると、鍵で施錠する。施錠してから登録番号を入力してもよい。あるいは、鍵を使わず、登録番号の入力のみで施錠されるようにしてもよい。
【0019】
図2を参照しながら、暗証番号から登録番号を計算する方法を説明する。4桁の暗証番号の千位の数と百位の数を掛けて、下1桁を登録番号の千位の数とする。暗証番号の百位の数と十位の数を掛けて、下1桁を登録番号の百位の数とする。暗証番号の十位の数と一位の数を掛けて、下1桁を登録番号の十位の数とする。暗証番号の千位の数と一位の数を掛けて、下1桁を登録番号の一位の数とする。暗証番号が9876である場合は、千位の数9と百位の数8を掛けると72となり、下1桁の数2を登録番号の千位の数とする。百位の数8と十位の数7を掛けると56となり、下1桁の数6を登録番号の百位の数とする。十位の数7と一位の数6を掛けると42となり、下1桁の数2を登録番号の十位の数とする。千位の数9と一位の数6を掛けると54となり、下1桁の数4を登録番号の一位の数とする。登録番号は、2624となる。
【0020】
ロッカーを開く場合は、暗証番号入力装置5から暗証番号を入力する。計算手段6で、登録番号を計算する際に使用した関数を使って、入力された暗証番号から登録番号を計算する。比較手段7で、記憶手段3に保持されている登録番号と計算結果とを比較する。解錠手段8は、比較結果が一致したことに応じて解錠する。暗証番号を使って解錠する際に、暗証番号を盗み見られても、次に同じ暗証番号を使う時と場所は不明であるので、暗証番号を不正使用されるおそれはほとんどない。毎回異なる暗証番号を使用すれば、安全性は高まる。
【0021】
上記のように、本発明の実施の形態では、暗証番号装置を、暗証番号から、逆演算困難な演算により登録番号を暗算で計算して入力し、記憶装置に保持しておき、解錠時には暗証番号を入力し、入力された暗証番号から登録番号を演算して記憶装置の値と比較し、一致すれば解錠する構成としたので、暗証番号を盗み見られて盗用されることを防止して、簡単確実に貴重品の保管を行うことができる。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明では、暗証番号装置を、逆演算が困難な関数による演算方法を表示して暗証番号から登録番号を暗算で求めるように指示する表示装置と、登録番号を入力する登録番号入力装置と、入力された登録番号を保持する記憶手段と、施錠手段と、暗証番号を入力する暗証番号入力装置と、入力された暗証番号から関数により登録番号を計算する計算手段と、計算結果と保持されている登録番号を比較する比較手段と、比較結果が一致したことに応じて解錠する解錠手段とを具備する構成としたので、簡単確実に貴重品の保管を行える。暗証番号を直接入力することがないので、暗証番号を盗み見られることはない。入力した登録番号では解錠できないので、登録番号を盗み見られても問題ない。指紋認識装置などのコストのかかる装置は不要であるので、低コストで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における暗証番号装置の概念図、
【図2】本発明の実施の形態における暗証番号装置における登録番号の入力方法の説明図、
【図3】従来の暗証番号装置の概念図である。
【符号の説明】
1 表示装置
2 登録番号入力装置
3 記憶手段
4 施錠手段
5 暗証番号入力装置
6 計算手段
7 比較手段
8 解錠手段
Claims (1)
- 逆演算が困難な関数による演算方法を表示して暗証番号から登録番号を暗算で求めるように指示する表示装置と、前記登録番号を入力する登録番号入力装置と、前記登録番号を保持する記憶手段と、施錠手段と、前記暗証番号を入力する暗証番号入力装置と、前記暗証番号から前記関数により前記登録番号を計算する計算手段と、計算結果と前記登録番号を比較する比較手段と、比較結果が一致したことに応じて解錠する解錠手段とを具備することを特徴とする暗証番号装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003141629A JP2004346503A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 暗証番号装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003141629A JP2004346503A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 暗証番号装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP2003141629A Pending JP2004346503A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 暗証番号装置 |
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- 2003-05-20 JP JP2003141629A patent/JP2004346503A/ja active Pending
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