JP2004345808A - 乗客コンベア及び乗客コンベアの摩擦抵抗測定方法 - Google Patents

乗客コンベア及び乗客コンベアの摩擦抵抗測定方法 Download PDF

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Ryoichi Sakai
亮一 酒井
Masahiro Konya
雅宏 紺谷
Masamitsu Yamaki
正光 八巻
Masahiro Chikara
雅裕 主税
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Abstract

【課題】監視カメラ等や人感センサーを配置することなく、踏み段上に乗客がいないときにのみ、自動的に起動させることのできる乗客コンベアの提供を目的とする。
【解決手段】上記目的は、第一制御装置10に起動指令を入力して制動装置9を開放させた状態とした際、回転検出手段8により電動機4の回転が検出されると電動機4から踏み段2に動力が印加されず、かつ、回転検出手段8により駆動部4の回転が検出されないと駆動部4から踏み段2に動力が印加される構成にすることによって、達成される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗客コンベア及び乗客コンベアの摩擦抵抗測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、乗客コンベアにおいては、その乗客コンベアの踏み段上に乗客が乗っている状態で起動させると、その乗客が転倒してしまう危険性があるため、乗客コンベアの踏み段上に乗客がいないことを確認した後に、乗客コンベアを起動させるようにする必要があった。
【0003】
ところが、乗客コンベアを遠隔操作で起動させる場合には、乗客コンベアの踏み段上に乗客が乗っているか否かの確認をすることができず、乗客の転倒事故の発生を阻止することができなかつた。また、タイマーによるスケジュール管理によって、開始時刻が来たならば自動的に起動し、かつ、停止時刻が来たならば自動的に停止させるようにした乗客コンベアにおいても、無人であるため、乗客コンベアの踏み段上に乗客が乗っているか否かの確認をすることができず、乗客の転倒事故の発生を阻止することができなかつた。
【0004】
そこで、従来、遠隔操作で起動停止させるようにした乗客コンベアやタイマーによるスケジュール管理によって起動停止させるようにした乗客コンベアにおいては、乗客コンベア全体を撮影できる監視カメラを乗客コンベア近傍に設置するとともに、その監視カメラにより撮影された映像を監視室等に設置したモニター装置等の表示画面に表示することによって、乗客コンベアの踏み段上に乗客が乗っているか否かの確認を行い、乗客が乗っていないとき、乗客コンベアを起動させるようにしていた。
【0005】
さらに、乗客コンベアの欄干全域にわたって、人感センサー(乗客検出手段)を多数配置して、それら人感センサーにより、乗客コンベアの踏み段上の乗客が検出されなくなった状態のとき、乗客コンベアを起動させるようにしたものが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−68656号公報
(2頁右段46行〜3頁左段4行、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例のように、乗客コンベア全体を撮影できる監視カメラにより撮影された映像を監視室等に設置したモニター装置等の表示画面に表示して、乗客コンベアの踏み段上に乗客が乗っているか否かの確認をするようにした乗客コンベアでは、監視カメラやモニター装置等を設置する必要があり、工事費や製作費が掛かるとともに、モニター装置等の表示画面を常に監視する人が必要であり、人件費が掛かるという問題点があった。
【0008】
さらに、上記従来例のように、乗客コンベアの欄干全域にわたって多数配置した人感センサーによって乗客コンベアの踏み段上の乗客が検出されなくなった状態のとき、踏み段を移動させるようにした乗客コンベアでは、多数の人感センサーを乗客コンベアの欄干に設置する必要があり、工事費や製作費が掛かるとともに、人感センサーを欄干に設置することによって欄干の見栄えが悪くなってしまうという問題点があった。
【0009】
本発明の第一目的は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、監視カメラやモニター装置等を設置したり、若しくは乗客コンベアの欄干全域に人感センサーを多数配置したりすることなく、踏み段上に乗客が乗っているか否かの確認を自動的に行って、踏み段上に乗客が乗っているときには踏み段が移動せず、かつ、踏み段上に乗客が乗っていないときには踏み段が移動する乗客コンベアを提供することにある。
【0010】
本発明の第二目的は、電動機及び減速機からなる駆動部によって駆動される被駆動部の摩擦抵抗が、踏み段に乗った乗客の荷重より大きい場合であっても、踏み段上に乗客が乗っているか否かの確認を自動的に行って、踏み段上に乗客が乗っているときには踏み段が移動せず、かつ、踏み段上に乗客が乗っていないときには踏み段が移動する乗客コンベアを提供することにある。
【0011】
本発明の第三目的は、踏み段に乗客が乗っている場合には、制動装置による制動力を減速機に加えるのではなく、電動機へ印加するトルクの操作で、電動機に制動力を加えるようにして、制動装置の動作音発生が抑えられるとともに、踏み段上に乗客が乗っていないときには踏み段が自動的に移動する乗客コンベアを提供することにある。
【0012】
本発明の第四目的は、電動機及び減速機によって駆動される踏み段及び移動手摺などからなる被駆動部の摩擦抵抗を自動的に測定しえる乗客コンベアの摩擦抵抗測定方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一目的は、電動機及び減速機からなる駆動部と、この駆動部により駆動する踏み段及び移動手摺などからなる被駆動部と、前記電動機若しくは減速機の回転を検出する回転検出手段と、前記減速機の回転を停止させる制動装置と、前記駆動部を制御する第一制御装置とを少なくとも備え、前記第一制御装置により前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加されない状態で前記制動装置を開放させた状態とした際、前記踏み段に乗客が乗るとその踏み段が乗客の荷重により下降方向に移動させられて前記駆動部が回転するように構成した乗客コンベアにおいて、前記第一制御装置に遠隔起動指令若しくはタイマー起動指令を入力して前記制動装置を開放させた状態とした際、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されると前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加されず、かつ、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されないと、前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加されるという構成により、達成できる。
【0014】
本発明の第二目的は、電動機及び減速機からなる駆動部と、この駆動部により駆動する踏み段及び移動手摺などからなる被駆動部と、前記電動機若しくは減速機の回転を検出する回転検出手段と、前記減速機の回転を停止させる制動装置と、交流電力を可変電圧可変周波数の電力に変換する電力変換器と、この電力変換器及び前記駆動部を制御する第二制御装置とを少なくとも備えた乗客コンベアにおいて、前記第二制御装置に遠隔起動指令若しくはタイマー起動指令を入力して前記制動装置を開放させた状態とした後、前記駆動部によって駆動される被駆動部の摩擦抵抗と相反する方向のトルクであって、かつ、その摩擦抵抗と略同一の大きさのトルクを、前記駆動部の電動機に印加させた状態とした際、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されるときには、前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加されず、かつ、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されないときには、前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加される構成にすることにより、達成できる。
【0015】
本発明の第三目的は、電動機及び減速機からなる駆動部と、この駆動部により駆動する踏み段及び移動手摺などからなる被駆動部と、前記電動機若しくは減速機の回転を検出する回転検出手段と、前記減速機の回転を停止させる制動装置と、交流電力を可変電圧可変周波数の電力に変換する電力変換器と、この電力変換器及び前記駆動部を制御する第二制御装置とを少なくとも備えた乗客コンベアにおいて、前記第二制御装置に遠隔起動指令若しくはタイマー起動指令を入力して前記制動装置を開放させた状態とした後、前記駆動部によって駆動される被駆動部の摩擦抵抗と相反する方向のトルクであって、かつ、その摩擦抵抗と略同一の大きさのトルクを、前記駆動部の電動機に印加させた状態とした際、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されるときには、さらに前記トルクを増加させ、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されなくなったときに、前記増加させたトルク分を前記駆動部の電動機に印加させるのを止めて前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加される構成により、達成できる。
【0016】
本発明の第四目的は、電動機及び減速機からなる駆動部により駆動する踏み段及び移動手摺などからなる被駆動部の摩擦抵抗を測定する場合、
(1)摩擦抵抗測定開始指令を前記第二制御装置に入力することにより、その第二制御装置から制動装置開放指令を前記制動装置に送信してその制動装置を開放させる。
【0017】
(2)前記制動装置を開放させたならば、前記第二制御装置から出力されるところの、トルク制御と速度制御とを切り替える制御切り替え信号により、電動機の制御方式をトルク制御に切り換えるとともに、前記第二制御装置から出力されるところの、速度指令を微小値に固定し、かつ、トルク指令を零にする。
【0018】
(3)その後、前記トルク指令を零から徐々に加算して、前記回転数検出装置により前記駆動部の回転が検出されるまで、トルク指令を加算する。
【0019】
(4)次に、前記回転数検出装置により前記駆動部の回転が検出されたならば、その駆動部の回転が検出される直前の、最大トルク指令値に基づき摩擦抵抗を演算してその摩擦抵抗を前記第二制御装置等に記憶させる。
【0020】
という手順で実行することにより、達成できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の乗客コンベアの実施形態を、図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態を示し、乗客コンベアの概略構成図である。図2は、本発明の一実施形態を示し、乗客コンベアの乗客確認処理の動作を説明するフローチャートである。
【0022】
図1において、乗客コンベア1は、エスカレーターであって、無端状に連結された複数個の踏み段2と、この踏み段2の左右に立設された欄干に設置された移動手摺3と、前記踏み段2及び移動手摺3を駆動させるための電動機4及びこの電動機4のロータに直結した減速機5からなる駆動部とを有している。
【0023】
電動機4は、誘導電動機からなり、図1に示すように、電磁接触器等からなる開閉器6を介して三相交流電源7に接続されている。電動機4のトルクは、減速機5及び駆動チェーンを介してターミナルスプロケットに伝達されて、このターミナルスプロケットと同一軸にある踏み段チェーン駆動スプロケットを回転させることでこの踏み段チェーン駆動スプロケットに掛けられた踏み段チェーンに取り付けられた踏み段2を、駆動させる、すなわち、移動させる。移動手摺3は、前記ターミナルスプロケットと同一軸に設けた移動手摺駆動スプロケットにより踏み段2と同一方向に同一速度で移動させられる。したがって、電動機4及び減速機5からなる駆動部には、この駆動部によって駆動される踏み段2及び移動手摺3などの被駆動部の走行抵抗、すなわち、電動機4及び減速機5によって駆動される被駆動部の摩擦抵抗と、踏み段2に乗った乗客の荷重とが、負荷として加わる。なお、駆動チェーン、ターミナルスプロケット、踏み段チェーン駆動スプロケット、踏み段チェーン及び移動手摺駆動スプロケットは、周知の構造とすればよいので、図示せず、省略してある。
【0024】
電動機4には、その電動機4の回転を検出する回転検出手段としての機能を少なくとも果すところの、電動機4の回転数を検出する回転数検出装置8が設けられている。減速機5は、電動機4の回転速度を減速させるものである。減速機5には、その減速機5の回転を停止させる制動装置9が設けられている。また、電動機4及び減速機5からなる駆動部及び踏み段2及び移動手摺3などからなる被駆動部は、その駆動部からその被駆動部に動力が印加されない状態とし、かつ、制動装置9を開放させた状態とした場合において、踏み段2に乗客が乗るとその踏み段2が乗客の荷重により下降方向に移動させられて、回転するように構成されている。
【0025】
電動機4及び減速機5からなる駆動部を制御する制御手段となる第一制御装置10は、電動機4及び減速機5からなる駆動部などとともに、機械室若しくは踏み段2の下方に設置されている。回転数検出装置8は、電動機4の回転を検出すると、その回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第一制御装置10に送信される構成にしてある。第一制御装置10に送信された電動機回転数信号X1は、乗客コンベア1の起動、走行速度などを制御するのに利用する。また、第一制御装置10は、遠隔地に設置してある遠隔制御機器等から送信される遠隔起動指令X2若しくはタイマーによるタイマー起動指令X3が入力されると、制動装置開放指令X4を制動装置9に送信してその制動装置9を開放させる構成にしてある。
【0026】
第一制御装置10は、電動機4及び減速機5からなる駆動部から踏み段2及び移動手摺3などからなる被駆動部に動力が印加されない状態であって、かつ、制動装置9を開放させた状態のときに、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が送信されて来ない場合には、起動開始指令X0を開閉器6に送信してその開閉器6を閉成させて、三相交流電源7に電動機4を接続させ、しかも、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が送信されて来た場合には、起動開始指令X0を開閉器6に送信せずその開閉器6を閉成させることなく、三相交流電源7に電動機4を接続させないようにするという動作を行わせる機能を有している。
【0027】
さらに、第一制御装置10は、電動機4及び減速機5からなる駆動部から踏み段2及び移動手摺3などからなる被駆動部に動力が印加されない状態であって、かつ、制動装置9を開放させた状態のときに、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が送信されて来た場合には、「制動装置閉成指令X5を制動装置9に送信してその制動装置9を一定時間閉成して作動させた後、再び制動装置開放指令X4を制動装置9に送信してその制動装置9を開放させる」という動作、すなわち、制動装置9の開放と閉成を一定間隔で行うという動作を、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が送信されて来なくなるまで繰り返させる機能を有している。
【0028】
上記一実施形態の乗客コンベア1における乗客確認処理の動作を、図2を用いて説明する。まず、遠隔起動指令X2若しくはタイマーによるタイマー起動指令X3を、図2のステップS1に示すように、第一制御装置10に入力する。
【0029】
次に、第一制御装置10に遠隔起動指令X2若しくはタイマー起動指令X3が入力されると、図2のステップS2に示すように、第一制御装置10から制動装置開放指令X4が制動装置9に送信されてその制動装置9が開放させられ、しかも、第一制御装置10から開閉器6に起動開始指令X0が送信されることなく三相交流電源7に電動機4を接続させない状態、すなわち、電動機4及び減速機5からなる駆動部から踏み段2及び移動手摺3などの被駆動部に動力が印加されない状態とする。
【0030】
次に、制動装置9が開放させた状態で、かつ、電動機4及び減速機5からなる駆動部から踏み段2及び移動手摺3などからなる被駆動部に動力が印加されない状態のときに、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第一制御装置10に送信されて来ると、図2のステップS3に示すように、踏み段2に乗っている乗客がいる(検出有り)と判定する。そして、踏み段2に乗っている乗客がいる(検出有り)と判定した場合には、図2のステップS4に示すように、第一制御装置10から制動装置閉成指令X5が制動装置9に送信され、制動装置9が閉成し、減速機5に制動力が加えられて、駆動部が回転せず、かつ、踏み段2及び移動手摺3が移動しない。
【0031】
その後、この制動装置9により減速機5に制動力が加えられ状態を、図2のステップS5に示すように、一定時間保持させる。さらに、一定時間、制動装置9による制動状態を保持させたならば、図2のステップS2に戻り、再び、制動装置9を開放させた状態にする。そして、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第一制御装置10に送信されて来る間は、ステップS3−ステップS4−ステップS5−ステップS2を繰り返し実行する。
【0032】
ステップS3−ステップS4−ステップS5−ステップS2を繰り返し実行して、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第一制御装置10に送信されて来なくなった場合には、踏み段2に乗っている乗客がいない(検出無し)と判定して、図2のステップS6に示すように、電動機4及び減速機5からなる駆動部の動力が踏み段2及び移動手摺3などの被駆動部に印加されて踏み段2及び移動手摺3が移動する、すなわち、乗客コンベア1が起動する。
【0033】
以上のように、一実施形態の乗客コンベア1によると、遠隔起動指令X2若しくはタイマー起動指令X3が第一制御装置10に入力された場合、乗客が踏み段2に乗っていなければ、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第一制御装置10に送信されて来ないので、第一制御装置10から制動装置開放指令X4が制動装置9に送信されてその制動装置9を開放させ、かつ、第一制御装置10から開閉器6に起動開始指令X0が送信されて三相交流電源7に電動機4が接続された状態となり、電動機4及び減速機5からなる駆動部から踏み段2及び移動手摺3などからなる被駆動部に動力が印加されるので、乗客コンベア1が自動的に起動する。
【0034】
さらに、遠隔起動指令X2若しくはタイマー起動指令X3が第一制御装置10に入力された場合、乗客が踏み段2に乗っていれば、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第一制御装置10に送信されて来るので、第一制御装置10から開閉器6に起動開始指令X0が送信されず、電動機4及び減速機5からなる駆動部が回転することがなく、乗客コンベア1が起動しない。その後、踏み段2から乗客がいなくなると、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第一制御装置10に送信されて来なくなるので、乗客コンベア1が自動的に起動する。このように、踏み段2から乗客がいなくなるまでは、乗客コンベア1が起動しないので、乗客が踏み段2の移動により転倒する危険性を回避することができる。
【0035】
しかも、上記一実施形態の乗客コンベア1によれば、踏み段2から乗客がいなくなったか否かの確認は、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第一制御装置10に送信されて来るか否かで行われて、従来のように、乗客コンベア全体を撮影できる監視カメラを乗客コンベア近傍に設置してその監視カメラにより撮影された映像を監視室等に設置したモニター装置等の表示画面に表示することにより、若しくは、乗客コンベアの欄干全域にわたって多数配置した人感センサーにより、行う必要がないので、工事費や製作費が大幅に掛かることなく、しかも、モニター装置等の表示画面を常に監視する人が必要であって人件費が掛かったり、若しくは、人感センサーを欄干に設置することによって欄干の見栄えが悪くなったりすることがない。
【0036】
図3は、本発明の他実施形態その1を示し、乗客コンベアの概略構成図である。図4は、本発明の他実施形態その1を示し、乗客コンベアの乗客確認処理の動作を説明するフローチャートである。図3及び図4において、図1及び図2と同一符号部分は、同一内容を表している。
【0037】
図3の乗客コンベア20(他実施形態その1)は、上記本発明の一実施形態と同様に、エスカレーターであって、無端状に連結された複数個の踏み段2と、この踏み段2の左右に立設された欄干に設置された移動手摺3と、前記踏み段2及び移動手摺3を駆動させるための電動機4及びこの電動機4のロータに直結した減速機5からなる駆動部と、電動機4の回転を検出する回転検出手段としての機能を少なくとも果すところの、電動機4の回転数を検出する回転数検出装置8と、減速機5の回転を停止させる制動装置9とを有している。
【0038】
乗客コンベア20(他実施形態その1)では、図3に示すように、電動機4が電力変換器21を介して三相交流電源7に接続され、しかも、乗客コンベア20を制御する第二制御装置22が第三制御装置23を介して電力変換器21に接続されるように構成されている。電力変換器21は、三相交流電源7の交流電力を可変電圧可変周波数の電力に変換するものである。第三制御装置23は、電力変換器21に対して可変電圧可変周波数のPWMパルス信号X6を供給するものである。図3の符号24は、電流センサーである。
【0039】
乗客コンベア20(他実施形態その1)では、その乗客コンベア20を制御する第二制御装置22に遠隔起動指令X2若しくはタイマー起動指令X3が入力されると、その第二制御装置22から速度指令X7が出力されるようにしてある。しかも、第二制御装置22から出力された速度指令X7が第三制御装置23に入力されると、その第三制御装置23からPWMパルス信号X6が電力変換器21に対して出力される。電力変換器21にPWMパルス信号X6が入力されると、そのPWMパルス信号X6によりスイッチングを行い、三相交流電源7の交流電力を可変電圧可変周波数の電力に変換して、電動機4に供給するようにしてある。また、回転数検出装置8は、電動機4の回転数を検出すると、その回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が、第二制御装置22と第三制御装置23に送信されて、電動機4等を制御するのに使用される。
【0040】
上記他実施形態その1の乗客コンベア20における乗客確認処理の動作を、図4を用いて説明する。
【0041】
まず、遠隔起動指令X2若しくはタイマーによるタイマー起動指令X3を、図4のステップS10に示すように、第二制御装置22に入力する。
次に、第二制御装置22に遠隔起動指令X2若しくはタイマー起動指令X3が入力されると、図4のステップS11に示すように、第二制御装置22から制動装置開放指令X4が制動装置9に送信されてその制動装置9が開放させられる。
【0042】
次に、制動装置9を開放させたならば、図4のステップS12に示すように、第二制御装置22から出力されるところの、トルク制御と速度制御とを切り替える制御切り替え信号X8により、第三制御装置23による電動機4の制御方式をトルク制御に切り換えるとともに、第二制御装置22から出力される速度指令X7の値を零にして第二制御装置22から出力されるトルク指令X9のみにより、第三制御装置23及び電力変換器21を制御することで、電動機4に、被駆動部の摩擦抵抗と相反する方向で、かつ、その摩擦抵抗と略同一の大きさのトルク(以下、逆トルクと称す)を、印加する。
【0043】
次に、前記逆トルクが電動機4に印加され、かつ、制動装置9が開放された状態のとき、踏み段2に乗客が乗っていると、その踏み段2が乗客の荷重により下降方向に移動させられて減速機5が回転するので、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第二制御装置22及び第三制御装置23に送信される。すると、図4のステップS13に示すように、第二制御装置22が、踏み段2に乗っている乗客がいる(検出有り)と判定して、図4のステップS14に進み、トルク指令X9を消去して電動機4に前記逆トルクが印加させるのを止める。
【0044】
次に、前記逆トルクを電動機4に印加させるのを止めたならば、図4のステップS15に示すように、第二制御装置22から制動装置閉成指令X5が制動装置9に送信され、制動装置9を閉成し、減速機5に制動力が加えられて、駆動部が回転せず、かつ、踏み段2及び移動手摺3が移動しない。
【0045】
その後、この制動装置9により減速機5に制動力が加えられ状態を、図4のステップS16に示すように、一定時間保持させる。さらに、一定時間、制動装置9による制動状態を保持させたならば、図4のステップS11に戻り、再び、制動装置9を開放させた状態にする。そして、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第二制御装置22に送信されて来る間は、ステップS12−ステップS13−ステップS14−ステップS15−ステップS16−ステップS11を繰り返し実行する。
【0046】
ステップS12−ステップS13−ステップS14−ステップS15−ステップS16−ステップS11を繰り返し実行して、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第二制御装置22に送信されて来なくなった場合には、第二制御装置22が、踏み段2に乗っている乗客がいない(検出無し)と判定し、第二制御装置22から第三制御装置23に制御切り替え信号X8が送信され、第三制御装置23による電動機4の制御方式が速度制御に切り換えられて、速度指令X7とトルク指令X9により、第三制御装置23及び電力変換器21を制御して電動機4及び減速機5からなる駆動部が駆動する。すると、電動機4及び減速機5からなる駆動部の動力が、踏み段2及び移動手摺3などの被駆動部に印加されてその踏み段2及び移動手摺3が移動し、図4のステップS17に示すように、乗客コンベア20が起動することになる。
【0047】
上記他実施形態その1の乗客コンベア20によれば、電動機4及び減速機5によって駆動される被駆動部の摩擦抵抗が、踏み段2に乗った乗客の荷重より大きい場合であっても、電動機4及び減速機5によって駆動される被駆動部の摩擦抵抗と同一の大きさの逆トルクを電動機4に印加することで、踏み段2に乗った乗客の荷重によりその踏み段2が下降方向に移動させられて減速機5が回転するようになるため、踏み段2に乗客が乗った場合には乗客コンベア20の起動を、確実に阻止することができる。
【0048】
図5は、本発明の他実施形態その2を示し、乗客コンベアの乗客確認処理の動作を説明するフローチャートである。図5において、図3及び図4と同一符号部分は、同一内容を表している。
【0049】
図3及び図4の他実施形態その1と図5の他実施形態その2とは、図3及び図4の他実施形態その1では、踏み段2に乗客が乗っている場合、トルク指令X9が消去されて電動機4に前記逆トルクが印加されるのを止めるとともに、第二制御装置22から制動装置閉成指令X5が制動装置9に送信され、制動装置9を閉成させて減速機5に制動力を加え、乗客コンベア20の起動を阻止するようにしているのに対し、図5の他実施形態その2では、踏み段2に乗客が乗っている場合、制動装置9による制動力を減速機5に加えるのではなく、電動機4へ印加するトルクの操作で、電動機4に制動力を加えるようにしている点で相違しているのみである。
【0050】
上記他実施形態その2における乗客確認処理の動作を、次に、図5を用いて説明する。
【0051】
まず、遠隔起動指令X2若しくはタイマーによるタイマー起動指令X3を、図5のステップS10に示すように、第二制御装置22に入力する。
次に、第二制御装置22に遠隔起動指令X2若しくはタイマー起動指令X3が入力されると、図5のステップS11に示すように、第二制御装置22から制動装置開放指令X4が制動装置9に送信されてその制動装置9が開放させられる。
【0052】
次に、制動装置9を開放させたならば、図5のステップS12に示すように、第二制御装置22から出力されるところの、トルク制御と速度制御とを切り替える制御切り替え信号X8により、電動機4の制御方式をトルク制御に切り換えるとともに、第二制御装置22から出力される速度指令X7の値を零にして第二制御装置22から出力されるトルク指令X9のみにより、第三制御装置23及び電力変換器21を制御して電動機4に、逆トルク(被駆動部の摩擦抵抗と相反する方向で、かつ、その摩擦抵抗と略同一の大きさのトルク)を、印加する。
【0053】
次に、逆トルクが電動機4に印加され、かつ、制動装置9が開放された状態のとき、踏み段2に乗客が乗っているとその踏み段2が乗客の荷重により下降方向に移動させられて減速機5が回転するので、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第二制御装置22及び第三制御装置23に送信される。すると、図5のステップS13に示すように、第二制御装置22が、踏み段2に乗っている乗客がいる(検出有り)と判定して、図5のステップS18に進み、トルク指令X9の値を、所定量(例えば、予め記憶させておいた乗客の体重に相当する分のトルク)を増加させて、電動機4に制動力を加える。その後、踏み段2が移動(下降)して回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第二制御装置22及び第三制御装置23に送信されてくれば、図5のステップS19に示すように、「検出有り」と判定して、図5のステップS18に戻り、踏み段2が移動(下降)しなくなるまでトルク指令X9の値をさらに増加させて電動機4の制動力を増大させる。
【0054】
その後、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第二制御装置22及び第三制御装置23に送信されて来なくなれば、「検出無し」と判定して、電動機4に制動力を加えられ状態を、図5のステップS20に示すように、一定時間保持させる。そして、電動機4に制動力を加えられ状態を一定時間保持させたならば、図5のステップS12に戻り、電動機4の制動力が増大させられ状態(ステップS18で増加させられたトルク)を開放させる。そして、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第二制御装置22に送信されて来る間は、ステップS13−ステップS18−ステップS19−ステップS20−ステップS12を繰り返し実行する。
【0055】
ステップS13−ステップS18−ステップS19−ステップS20−ステップS12を繰り返し実行して、回転数検出装置8から電動機回転数信号X1が第二制御装置22に送信されて来なくなった場合には、図5のステップS13に示すように、第二制御装置22が、踏み段2に乗っている乗客がいない(検出無し)と判定して、制御切り替え信号X8により、電動機4の制御方式を速度制御に切り換えるとともに、速度指令X7とトルク指令X9により、第三制御装置23及び電力変換器21を制御して電動機4及び減速機5からなる駆動部が駆動する。すると、電動機4及び減速機5からなる駆動部の動力が、踏み段2及び移動手摺3などの被駆動部に印加されてその踏み段2及び移動手摺3が移動し、図5のステップS17に示すように、乗客コンベアが起動する。
【0056】
上記他実施形態その2によれば、踏み段2に乗客が乗っている場合には、制動装置9による制動力を減速機5に加えるのではなく、電動機4へ印加するトルクの操作で、電動機4に制動力を加えるようにしているので、制動装置9の動作音の発生を阻止できる。
【0057】
図6は、本発明の他実施形態その1及び他実施形態その2における被駆動部の摩擦抵抗を測定する方法を説明するフローチャートである。この図6に基づき、電動機4に印加する逆トルクの値を設定するのに必要な被駆動部の摩擦抵抗を測定する方法を、次に、説明する。
【0058】
始めに、摩擦抵抗測定開始指令を第二制御装置22に入力することで、図6のステップS20に示すように、摩擦抵抗測定の運転を開始させる。
【0059】
次に、摩擦抵抗測定の運転が開始すると、図6のステップS21に示すように、第二制御装置22から制動装置開放指令X4が制動装置9に送信されてその制動装置9が開放させられる。
【0060】
次に、制動装置9を開放させたならば、図6のステップS22に示すように、第二制御装置22から出力されるところの、トルク制御と速度制御とを切り替える制御切り替え信号X8により、電動機4の制御方式をトルク制御に切り換えるとともに、第二制御装置22から出力される速度指令X7の値を微小値に固定し、かつ、トルク指令X9の値を零にする。
【0061】
その後、図6のステップS23に示すように、トルク指令X9の値を零から徐々に加算して、回転数検出装置8により、図6のステップS24に示すように、減速機5の回転が検出されれば(検出有り)、図6のステップS25に進む。ここで、回転数検出装置8により、減速機5の回転が検出されなければ(検出無し)、図6のステップS23に戻り、トルク指令X9の値をさらに加算する。
【0062】
図6のステップS25では、回転数検出装置8により、減速機5の回転が検出される直前の、トルク指令の値(以下、最大トルク指令値という)に基づき摩擦抵抗を演算してその摩擦抵抗を第二制御装置22等に記憶させる。
【0063】
その後、図6のステップS26に示すように、第二制御装置22から出力される速度指令X7及びトルク指令X9の値を消去(零にする)して、第二制御装置22から制動装置閉成指令X5を制動装置9に送信して、制動装置9による制動で待機させる。
【0064】
このように、図6のステップS20から図6のステップS26の処理を行えば、摩擦抵抗の測定が自動的に行われて、その測定した摩擦抵抗を記憶させることができる。なお、第二制御装置22に入力する摩擦抵抗測定開始指令は、遠隔地からの指令により若しくは予め定められた時間帯に自動的に行うようにしてもよい。
【0065】
上記実施形態では、いずれも、電動機4に回転数検出装置8を設けているが、これに限定されない。減速機5に回転数検出装置8を設けて、減速機5の回転数を回転数検出装置8で検出するようにしてもよい。
【0066】
【発明の効果】
本願の請求項1乃至2に係る発明によれば、監視カメラやモニター装置等を設置したり、若しくは乗客コンベアの欄干全域に人感センサーを多数配置したりすることなく、踏み段上に乗客が乗っているか否かの確認を自動的に行って、踏み段上に乗客が乗っているときには踏み段が移動せず、かつ、踏み段上に乗客が乗っていないときには踏み段が移動するので、工事費、製作費及び人件費を大幅に増大させずに、踏み段の移動による乗客の転倒を確実に阻止することのできる乗客コンベアがえられた。
【0067】
さらに、本願の請求項3に係る発明によれば、電動機及び減速機からなる駆動部によって駆動される被駆動部の摩擦抵抗が、踏み段に乗った乗客の荷重より大きい場合であっても、踏み段上に乗客が乗っているか否かの確認を自動的に行って、踏み段上に乗客が乗っているときには踏み段が移動せず、かつ、踏み段上に乗客が乗っていないときには踏み段が移動するので、踏み段の移動による乗客の転倒を確実に阻止することのできる乗客コンベアがえられた。
【0068】
さらに、本願の請求項4に係る発明によれば、踏み段に乗客が乗っている場合には、制動装置による制動力を減速機に加えるのではなく、電動機へ印加するトルクの操作で、電動機に制動力を加えるようにしたので、制動装置の動作音の発生が抑えられるとともに、踏み段上に乗客が乗っているか否かの確認を自動的に行って、踏み段上に乗客が乗っているときには踏み段が移動せず、かつ、踏み段上に乗客が乗っていないときには踏み段が移動するので、踏み段の移動による乗客の転倒を確実に阻止することができる乗客コンベアがえられた。
【0069】
さらに、本願の請求項5乃至6に係る発明によれば、電動機に印加する逆トルクの値を設定するのに必要な被駆動部の摩擦抵抗を、本願の請求項4乃至5に係る発明の乗客コンベアを用いて、自動的に、かつ、簡単に測定しえる乗客コンベアの摩擦抵抗測定方法がえられた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、乗客コンベアの概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態を示し、乗客コンベアの乗客確認処理の動作を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の他実施形態その1を示し、乗客コンベアの概略構成図である。
【図4】本発明の他実施形態その1を示し、乗客コンベアの乗客確認処理の動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の他実施形態その2を示し、乗客コンベアの乗客確認処理の動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の他実施形態その1及び他実施形態その2における被駆動部の摩擦抵抗を測定する方法を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 乗客コンベア(一実施形態)
2 踏み段
3 移動手摺
4 電動機
5 減速機
6 開閉器
7 三相交流電源
8 回転数検出装置(回転検出手段)
9 制動装置
10 第一制御装置
X0 起動開始指令
X1 電動機回転数信号
X2 遠隔起動指令
X3 タイマー起動指令
X4 制動装置開放指令
X5 制動装置閉成指令
20 乗客コンベア(他実施形態その1)
21 電力変換器
22 第二制御装置
23 第三制御装置
24 電流センサー
X6 PWMパルス信号
X7 速度指令
X8 制御切り替え信号
X9 トルク指令

Claims (6)

  1. 電動機及び減速機からなる駆動部と、この駆動部により駆動する踏み段及び移動手摺などからなる被駆動部と、前記電動機若しくは減速機の回転を検出する回転検出手段と、前記減速機の回転を停止させる制動装置と、前記駆動部を制御する第一制御装置とを少なくとも備え、前記第一制御装置により前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加されない状態で前記制動装置を開放させた状態とした際、前記踏み段に乗客が乗るとその踏み段が乗客の荷重により下降方向に移動させられて前記駆動部が回転するように構成した乗客コンベアにおいて、前記第一制御装置に遠隔起動指令若しくはタイマー起動指令を入力して前記制動装置を開放させた状態とした際、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されると前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加されず、かつ、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されないと前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加される構成にしたことを特徴とする乗客コンベア。
  2. 前記第一制御装置に遠隔起動指令若しくはタイマー起動指令を入力して前記制動装置を開放させた後、一定間隔で前記制動装置の開放と閉成を繰り返して行い、前記制動装置が開放状態の時に、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されると前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加されず、かつ、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されないと前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加される構成にしたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア。
  3. 電動機及び減速機からなる駆動部と、この駆動部により駆動する踏み段及び移動手摺などからなる被駆動部と、前記電動機若しくは減速機の回転を検出する回転検出手段と、前記減速機の回転を停止させる制動装置と、交流電力を可変電圧可変周波数の電力に変換する電力変換器と、この電力変換器及び前記駆動部を制御する第二制御装置とを少なくとも備えた乗客コンベアにおいて、前記第二制御装置に遠隔起動指令若しくはタイマー起動指令を入力して前記制動装置を開放させた状態とした後、前記駆動部によって駆動される被駆動部の摩擦抵抗と相反する方向のトルクであって、かつ、その摩擦抵抗と略同一の大きさのトルクを、前記駆動部の電動機に印加させた状態とした際、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されるときには、前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加されず、しかも、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されないときには、前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加される構成にしたことを特徴とする乗客コンベア。
  4. 電動機及び減速機からなる駆動部と、この駆動部により駆動する踏み段及び移動手摺などからなる被駆動部と、前記電動機若しくは減速機の回転を検出する回転検出手段と、前記減速機の回転を停止させる制動装置と、交流電力を可変電圧可変周波数の電力に変換する電力変換器と、この電力変換器及び前記駆動部を制御する第二制御装置とを少なくとも備えた乗客コンベアにおいて、前記第二制御装置に遠隔起動指令若しくはタイマー起動指令を入力して前記制動装置を開放させた状態とした後、前記駆動部によって駆動される被駆動部の摩擦抵抗と相反する方向のトルクであって、かつ、その摩擦抵抗と略同一の大きさのトルクを、前記駆動部の電動機に印加させた状態とした際、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されるときには、さらに前記トルクを増加させ、前記回転検出手段により前記駆動部の回転が検出されなくなったときに、前記増加させたトルク分を前記駆動部の電動機に印加させるのを止めて前記駆動部から前記被駆動部に動力が印加される構成にしたことを特徴とする乗客コンベア。
  5. 請求項3若しくは4記載の乗客コンベアにあって、前記駆動部により駆動される前記被駆動部の摩擦抵抗を測定する場合、
    (1)摩擦抵抗測定開始指令を前記第二制御装置に入力することにより、その第二制御装置から制動装置開放指令を前記制動装置に送信してその制動装置を開放させる。
    (2)前記制動装置を開放させたならば、前記第二制御装置から出力されるところの、トルク制御と速度制御とを切り替える制御切り替え信号により、前記電動機の制御方式をトルク制御に切り換えるとともに、前記第二制御装置から出力されるところの、速度指令を微小値に固定し、かつ、トルク指令の値を零にする。
    (3)その後、前記トルク指令の値を零から徐々に加算させて、前記回転数検出装置により前記駆動部の回転が検出されるまで、前記トルク指令の値を加算する。
    (4)次に、前記回転数検出装置により駆動部の回転が検出されたならば、その前記駆動部の回転が検出される直前の、最大トルク指令値に基づき摩擦抵抗を演算してその摩擦抵抗を前記第二制御装置等に記憶させる。
    という手順で実行するようにしたことを特徴とする乗客コンベアの摩擦抵抗測定方法。
  6. 前記摩擦抵抗の測定は、遠隔地からの指令により若しくは予め定められた時間帯に自動的に行うことを特徴とする請求項5記載の乗客コンベアの摩擦抵抗測定方法。
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