JP2004345667A - 電子部品搬送用キャリアテープ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】BGAタイプのウェハーレベルCSP部品等の電子部品1を収納するポケット部12が所定のピッチで設けられ、これらのポケット部底面には半球状のエンボス13が設けられた電子部品搬送用キャリアテープ10であり、バンプ2を保護しながら収納することができ、かつ、ポケット部12内に水平が保持され、また、多様化するチップサイズに対して、少ない種類のポケット形状で対応することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面実装用部品を複数収納し、搬送あるいは自動実装するためのキャリアテープに関し、詳しくはLSI部品の形状として主流となりつつある、部品下面に半田ボール端子を有するBGA(Ball Grid Array)タイプのウェハーレベルCSP(チップサイズパッケージ:Chip Size Package)部品を収納するのに有用な電子部品搬送用キャリアテープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、BGAタイプのウェハーレベルCSP部品は、図4(a),(b)に示すように、電子部品1のパッケージ下面に入出力端子である半田ボール端子(以下、バンプと称する)2がマトリックス状に配置されている。この種のLSI部品を収納するキャリアテープには、例えば図5(a),(b)に示すキャリアテープ3(従来例1)があり、電子部品1を収納するポケット部3aが単純四角形状のもので対応し、ポケット部3aがテープ本体の長手方向に配列されている。
【0003】
また、図6(a),(b)に示すキャリアテープ3(従来例2)では、電子部品1のバンプ2を保護する目的から、ポケット部3aには、電子部品1のバンプ2とキャリアポケット内面との接触を回避するため、ポケット部3aの側面に傾斜したテーパー部3bを設けたり、あるいは図8(a),(b)に示すキャリアテープ3(従来例3)では、ポケット部3aに棚部3cを形成したりして対応していた。なお、これら従来例1から3のキャリアテープ3には、その周縁部に送り穴4が形成され、必要に応じて、ポケット部3aの底部に検知穴5が形成されている。(例えば、特許文献1,2参照)
【0004】
さらに、上記以外のキャリアテープ(従来例4)には、図示を省略するが、電子部品を収納するポケット部底面の中央に部品収納部内に突出する棚部を形成し、かつ棚部の周囲に突起部を形成したものがあり、大型のBGAタイプの電子部品を収納するものがある。この種の電子部品には、その下面中央にバンプが形成されていないので、電子部品をポケット部に収納した際、電子部品下面中央部を棚部で支持し、かつバンプ間を突起部で支持して、バンプが棚部や突起部に接触しないように形成されて、バンプを保護する形状のものであった(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−33969号公報(図1)
【特許文献2】
特開平9−148425号公報(図4)
【特許文献3】
特開2000−191036号公報(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来例1のキャリアテープでは、図5(b)に示したように、単純四角形のポケット部3aに、電子部品下面の各バンプ2が常にポケット部底面に点接触しており、搬送中等にポケット部内で部品が移動することにより、バンプ2とポケット部3aの底面とが擦れて、バンプ2にキャリアテープ3に起因する汚れやゴミが付着したり、あるいは衝撃により、バンプ2が電子部品本体から外れたりする問題があった。
【0007】
従来例2のキャリアテープでは、図7に示したように、ポケット部3aに形成したテーパー部3bの傾斜などに起因して、部品1がポケット部3a内で嵌り込む欠点があった。このような現象について、図4(a),(b)の電子部品1を参照して説明すると、電子部品1の本体端面から最外側ボール2aまでの距離Bが近ければ近いほど、また、バンプ径Dが大きくなるほど、接触角(最外側バンプ2aと部品本体端面とがなす角)θが小さくなる。部品1の接触角θが非常に小さい場合、キャリアテープ3のテーパーサポート角(バンプ2がポケット部3aの壁面に接触しないように設けられた傾斜が電子部品1の本体端面となす角)αを小さくしなければならず、テーパーサポート角αが過剰に小さくなる場合にポケット部3aに電子部品1が嵌り込む現象が発生していた。さらに、図7に示したように、電子部品1の片側のみがポケット部3a内に落ち込み、部品1が水平状態に保持されていない場合、電子部品1の傾斜角βによっては、部品実装時、画像処理エラーなどを引き起こすおそれがあった。
【0008】
また、従来例3のキャリアテープでは、そのポケット部3aの棚部3cが、図4に示す電子部品1の部品本体端から最外位置のバンプ2までの距離Bが近づけば近づくほど、棚部分の面積を小さくしなければならず、電子部品本体寸法(チップサイズ)Aとポケット外寸の公差を考えると、設計上棚落ちが発生しないと想定される場合であっても、図9に示したように、電子部品1の片側が棚部3cから落ちることが希にあった。実際には、金型の加工上、ポケット部3aの棚部3cのコーナーにR部3dが形成されているので、搬送時などでキャリアテープに予期しない振動が加わった際に、シミュレーション上想定外の棚落ちが発生することがあった。
【0009】
また、従来例4のキャリアテープ(図示なし)は、比較的大型のBGAタイプのLSI部品に用いられるものであり、ウェハーレベルのCSP部品を収納する場合、ポケット部底面中央に突出する棚部を形成するのは困難であり、かつバンプ間が極めて狭く、ポケット部内に突起部を形成するのは困難であって、BGAタイプのウェハーレベルCSP部品では、この種のキャリアテープを用いることができなかった。
【0010】
また、従来例1〜4の何れの形状においても、ポケット部の開口部寸法(電子部品本体を収納するポケット寸法)Lは収納する電子部品の本体寸法(パッケージサイズA)に合わせて設計しなければならず、従来、パッケージサイズは規格値が多く、ポケット部の開口部寸法Lのパターンも少なくて済んだが、最近ではBGAタイプのウェハーレベルCSP部品が主流となりつつあることから、チップに書き込まれる回路に依存してパッケージサイズが変わるため、パッケージサイズが多種多様になり、個々の電子部品のチップサイズAに合わせてポケット部の開口部寸法Lを設定しなければならず、異なった金型を製作して個々の電子部品に対応しなければならなかった。
【0011】
本発明は、上記課題を解消するためになされたものであって、BGAタイプのウェハーレベルCSP部品等を、バンプを保護しながら収納し、かつ、ポケット部内で水平を保持し、また、多様化するチップサイズに対しても、少ない種類のポケット形状で対応することができる電子部品搬送用キャリアテープを提供することを目的とするものである。
さらに、本発明の他の目的は、電子部品がポケット部内に水平に載置されて、部品実装時における画像処理が良好となる電子部品搬送用キャリアテープを提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解消したものであって、請求項1の発明は、電子部品搬送用キャリアテープにおいて、電子部品を収納するポケット部底面に半球状のエンボスを設けたことを特徴とする電子部品搬送用キャリアテープである。
【0013】
請求項1の発明では、電子部品搬送用キャリアテープの電子部品を収納するポケット部底面に半球状のエンボスが設けられており、電子部品のバンプが半球状のエンボスに収納されてポケット部に収納されるので、この種の部品がポケット部内で容易に水平に保持され、また、多様化するチップサイズにも対応できる作用を有する。なお、電子部品は、ベアチップを含むBGAタイプのウェハーレベルCSP部品である。
【0014】
また、本発明における半球状のエンボスは、電子部品を収納するポッケット部底面に形成され、電子部品の下面に形成されたバンプを一個ずつ収納する凹嵌部であり、ポケット部に電子部品が収納された際、バンプ以外の電子部品の下面はポッケット部底面で支持され、かつ電子部品のバンプの略全てのバンプが半球状のエンボスに収納されてエンボス内面に接触しているので、搬送時等に加わる衝撃が一部のバンプのみに加わることがない作用を有する。また、電子部品のバンプ形状は、半球状に限らず、バンプ中央部が膨らんだ形状などがあり、本発明における半球状のエンボスの形状は、球体を半割した形状のみならず、楕円体を半割した形状であってもよいし、さらには球体や楕円体の一部をカットした皿形状であってもよいが、バンプが点接触とならないように、少なくともバンプの外表面の20〜40%以上が接触する面接触とする形状が好ましく、本発明における半球状のエンボスはこれらの満足するものである。
【0015】
また、請求項2の発明は、前記半球状のエンボスが、縦横一定ピッチで複数並び、該ピッチが前記電子部品のバンプピッチと同期しており、該半球状のエンボスの径は、該電子部品のバンプ径と略同一か、若しくは若干大きい径であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品搬送用キャリアテープである。
【0016】
請求項2の発明では、電子部品搬送用キャリアテープに形成された半球状のエンボスが、縦横一定ピッチで複数並び、その該半球状のエンボスのピッチは収納する部品のバンプピッチと同期しており、該半球状のエンボスの径は、収納する部品のバンプ径と略同一か、若しくは若干大きい径であるために、パッケージサイズが異なったものであっても、電子部品のバンプの直径D、ピッチC等が概ね等しいので、電子部品が収納されるポケット部の開口部面積が許容する範囲で異なったチップサイズAの電子部品を収納することができる作用を有する。なお、エンボスの径がバンプ径より若干大きい径であっても、バンプは曲面で接触して面接触となっており、電子部品の全てのバンプがエンボス内面との接触する面積が点接触と比較して大きくなり、キャリアテープに衝撃などが加わったとしても電子部品に加わる衝撃を分散されることができる。
【0017】
請求項3の発明は、前記半球状のエンボスの数が、前記ポケット部に収納される電子部品のバンプ数と縦横同数であるか、若しくはそれ以上の数であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品搬送用キャリアテープである。
【0018】
請求項3の発明では、電子部品搬送用キャリアテープに形成された半球状のエンボスの数が、収納される電子部品のバンプ数と縦横同数であるか、若しくはそれ以上の数であるので、バンプ数が縦横同数の電子部品は勿論、バンプ数がそれより多いパッケージサイズの異なる電子部品を収納することができる作用を有する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子部品搬送用キャリアテープの実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、図4のBGAタイプのウェーハレベルCSP部品(以下、電子部品と略記する)を収納するキャリアテープであり、図1〜図3を参照して説明する。なお、図1(a)は本実施形態の要部平面図、同図(b)はそのX−X線の要部断面図である。図2は電子部品を収納したキャリアテープを示す要部断面図である。図3(a),(b)は電子部品の収納形態を示す要部断面図である。
【0020】
図1において、本実施形態のキャリアテープ10は、そのテープ本体11の長手方向に、略四角形状の収納凹部(以下、ポケット部と称する)12が等間隔に多数形成され、ポケット部底面12aには半球状のエンボス13が多数形成されている。エンボス13は半球状凹部であり、ポケット部12の収納部外側に突出し、ポケット部底面12aにマトリックス状にエンボス加工されており、図4の電子部品1の下面に形成されたバンプ2の配置位置に対応している。ポケット部12のエンボス13を除く深さは、電子部品1のバンプ2を除く電子部品本体の厚みに合わせて設定されている。テープ本体11の長手方向周縁部には送り穴14が等間隔に形成されている。キャリアテープ10は、図2に示したように、電子部品1がポケット部12に収納され、電子部品1の下面がポケット部12の底面12aに接触し、かつ電子部品1の全てのバンプ2はそれぞれエンボス13内面に概ね面接触して収まり、ポケット部12の開口部はトップテープ15で貼合されている。なお、上記マトリックス状とは、エンボス13が縦横同一ピッチで配列された状態を示している。また、ポケット部12底面に設けられる検知穴は、電子部品1の有無を検出する際に利用されるが、画像処理によって、電子部品を検出する場合は検知穴を必要としない。
【0021】
また、ポケット部12の開口部寸法Lは、電子部品1のチップサイズAに合わせて収納可能な寸法に設定されている。また、電子部品1のチップサイズAは回路に依存して多種多様であるので、ポケット部12の開口部寸法Lは、異なったチップサイズAが収納し得るように設定してもよい。また、ポケット部12の底部に形成される半球状のエンボス13は、電子部品1のバンプ2のピッチC及びバンプ直径Dの実装規格に合わせて収納可能な形状に形成される。例えば、バンプ2は、プリント基板への実装規格に合わせて、ピッチCが0.4mm,0.5mm,0.6mm等であり、バンプ径Dが0.25mm,0.3mm,0.5mm等である。また、ポケット部12の深さは、電子部品1がベアチップであれば、その材料であるシリコンウェハーの厚さにより決定され、この厚さは多種には及ばないので、ポケット部12の深さは限られたものとなる。従って、電子部品1のバンプ2のピッチC及びバンプ直径Dは等しいので、ポケット部12の開口部寸法Lを余裕のある範囲に設定すれば、異なったチップサイズAの電子部品1をポケット部12に収納できる。なお、エンボス13の径dは、電子部品1のバンプ2の位置ずれ誤差を考慮して、バンプ径Dより、0.01〜0.2mm程度大きめにすることが好ましい。
【0022】
本実施形態のキャリアテープでは、ポケット部12に電子部品1を挿入した場合、電子部品底面のバンプ2は、ポケット部底面12aのエンボス部13に収まり、この際、バンプ2は、エンボス13内表面と面接触することになる。従って、電子部品1の全てのバンプ2が同時に面接触して、接触圧が分散されて個々のバンプ2へのダメージを最小限に抑えることができ、しかもポケット部12内の電子部品1のバンプ2がエンボス13に収まって、電子部品1下面がポケット部底面12aに接触して水平に支持される。バンプ2の面接触とは、バンプ2がエンボス13内表面の20〜40%以上が接触していることを意味している。
【0023】
また、本実施形態のキャリアテープ10は、図3(a),(b)に示したように、電子部品1がポケット部12内で、バンプ2がエンボス13で位置規制され、しかもポケット部12の開口部がトップテープ15で覆われており、電子部品1の平面方向の移動を規制しており、ポケット部12の開口部寸法Lを電子部品1のチップサイズAより大きくすることができる。例えば、エンボス13の数を予め、マトリックス状に、例えば縦横10列に配列してエンボス13の数を100個形成すれば、電子部品1のバンプのピッチC及び径Dが同じであれば、バンプ2が100個以下の電子部品1を収納することができる。図3(a)は、電子部品1をポケット12のコーナーに合わせて収納した例であり、図3(b)では、電子部品1をポケット部12の中央に合わせて収納した例である。
【0024】
このような収納形態を可能にするには、ポケット部12の開口部寸法Lを、主に収納される電子部品1のチップサイズAに対して、予め0.1〜2mm程度大きくすることにより、電子部品1のバンプ2のピッチC及び径Dが同じ規格のものであれば、主に収納される電子部品1のパッケージサイズAより大きいチップサイズの電子部品は勿論、これよりパッケージサイズAが小さい電子部品を収納することができる。即ち、1種類のポケット形状のキャリアテープで、チップサイズAが異なる電子部品1を収納することができる。
【0025】
一方、本実施形態のキャリアテープは、電子部品1をポケット部12に収納したり、あるいは電子部品1を基板実装する際、ポケット部12の外形形状と、ポケット部12底面に形成されたマトリックス状に配列されたエンボス13とを画像認識し、電子部品1をポケット部12に収納したり、あるいはポケット12内の電子部品1を画像処理により認識して、電子部品1を正確に位置決めして基板に実装することができる。
【0026】
なお、上記実施形態では、電子部品として、BGAタイプのウェーハレベルCSP部品を例示して説明したが、BGAタイプのベアーチップ部品もこの種の電子部品に含まれる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の第1と第2の実施例について図1を参照して説明し、その有効性を検証した。先ず、第1の実施例は、幅が8mmのキャリアテープ10であり、ポケット部12が4mmピッチで形成されており、ポケット部12の寸法は、縦(幅方向)3.5mm、横(長手方向)3.0mm、深さ(ポケット部底面12aまで寸法)0.66mmであり、そのポケット部底面12aには、0.5mmピッチにてエンボス直径が0.32mmの半球エンボス13をエンボス加工して、縦横5個ずつ計25個のエンボス13を形成した。このようなポケット部12を有するキャリアテープ10を真空ロータリー成形にて製造した。このキャリアテープ10の材質は、シート状の導電性ポリカーボネートを用いた。
【0028】
第1の実施例のポケット部12には、直径0.3mmのバンプが0.5mmピッチにて縦横5個ずつ計25個形成され、パッケージサイズが縦3.219mm、横2.751mm、高さ0.65mmのCSP部品である電子部品1を収納してテーピングを行った。このキャリアテープ10を巻取リールに巻き取って製品とし、通常定められた落下試験及び、輸送試験を行い、その有効性を確認した。その結果、電子部品1には、バンプ外れ及びバンプ潰れ、また、バンプへの汚れの付着等の不良は発生しなかった。
【0029】
また、本実施例のキャリアテープ10のポケット部12に、電子部品1として、バンプ径、ピッチ及び、バンプ数が同じで、パッケージサイズが縦3.352mm、横2.952mm、高さ0.65mmのCSP部品を挿入してテーピングを行い、上記と同様の試験を行った。その結果、上記実施例と同様に不良の発生は認められなかった。
【0030】
第2の実施例は、幅が12mmのキャリアテープ10であり、ポケット部12が8mmピッチで形成され、ポケット部12の寸法は、縦5.35mm、横5.35mm、深さ0.65mmであり、そのポケット部底面12aには、半球状のエンボス13を、0.65mmピッチにてエンボス直径が0.42mmのエンボス加工を圧空成形して、ポケット部12の底面12aに半球状のエンボス13が縦横7個ずつ計49個形成したキャリアテープを製造した。このキャリアテープ10の材質は、シート状の導電性ポリカーボネートを用いた。これにより製造されたキャリアテープ10のポケット部12には、電子部品1の下面に、直径0.4mmのバンプが0.65mmピッチにて縦横7個ずつ計49個形成され、縦5mm、横5mm、高さ0.65mmのパッケージサイズのCSP部品を挿入してテーピングを行った。このキャリアテープ10を巻取リールに巻き取って製品とし、ダンボール箱に梱包した後、JIS Z0200及びJIS Z02002に従って、落下試験及び、輸送試験を行い、その有効性を確認した。その結果、電子部品1には、バンプ外れ及びバンプ潰れ、また、バンプへの汚れの付着等の不良は発生しなかった。
【0031】
また、第2の実施例のキャリアテープ10のポケット部12に、電子部品1として、バンプ径、ピッチ及び、バンプ数が同じで、バンプ2を縦横6個ずつ計36個有し、パッケージサイズが縦4mm、横4mm、高さ0.65mmのCSP部品を挿入してテーピングを行って、上記と同様の試験を行った。その結果、上記実施例と同様に不良の発生は認められなかった。
【0032】
【発明の効果】
上記記載のように、本発明によれば、キャリアテープのポケット部に部品を収納すると、部品底面のバンプは、ポケット部底面に形成した半球状エンボスに収まり、バンプはエンボスの球面で接触することなり、搬送時などでキャリアテープに加わる衝撃或いは振動によりバンプに加わる力を分散して、バンプへのダメージを最小限に抑えることができ、さらに、電子部品はポケット部内の水平に保持されることになり、部品収納時あるいは実装時の画像処理が良好なものとなり、自動実装機による電子部品の基板への実装が確実にできる効果を有する。
【0033】
また、本発明によれば、ポケット部内に収納された電子部品は、その下面がポケット部底面に接触し、ポケット部内の電子部品の位置がバンプを基準として位置規制されるため、電子部品のポケット部内での平面方向の移動が規制される利点があり、ポケット部の開口部寸法を電子部品に対して大きくして、ポケット部の開口部寸法より狭いチップサイズの電子部品を収納したとしても、電子部品の平面方向の移動が規制され、同一寸法のポケット部でチップサイズの異なる電子部品を収納できる利点があり、ポケット部の寸法が異なるキャリアテープを複数用意する必要がなく、経済的であり、また、キャリアテープを製造する際の金型も、電子部品に書き込まれた回路に応じて異なったチップサイズに対応した金型を用意することなく、必要最小限の金型で対応することができ、経済的である。
【0034】
また、本発明によれば、マトリックス状に配列されている半球状のエンボスの数を予め多く設けることで、電子部品のバンプ径及びピッチが同じであれば、バンプ数が異なる部品であっても、電子部品のバンプの数に規制されることなく、収納することができる。即ち、チップサイズの異なる電子部品を同一のキャリアテープで兼用できる利点がある。
【0035】
さらに、本発明によれば、電子部品の下面がポケット部底面に接触し、かつ電子部品のバンプを収納するエンボスの内面が、バンプの外形形状と密着する湾曲面となっており、バンプのポケット部との点接触を防ぎ、一層バンプへのダメージを抑えることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本実施形態の要部平面図、(b)はそのX−X線の要部断面図である。
【図2】本実施形態において、電子部品がキャリアテープに収納された状態を示す要部断面図である。
【図3】(a),(b)は本実施形態における収納形態を示す要部断面図である。
【図4】(a)はBGAタイプのウェハーレベルCSP部品の一例を示す平面図、(b)はその側面図である。
【図5】(a)は従来例1のキャリアテープを示す要部平面図、(b)はそのY−Y線の要部断面図である。
【図6】(a)は、従来例2のキャリアテープを示す要部平面図、(b)はそのY−Y線の要部断面図である。
【図7】従来例2のキャリアテープにおける課題を説明するための要部断面図である。
【図8】(a)は従来例3のキャリアテープを示す要部平面図、(b)はそのY−Y線の要部断面図である。
【図9】従来例3のキャリアテープにおける課題を説明するための要部断面図である。
【符号の説明】
1 BGAタイプのウェーハレベルCSP部品(電子部品)
2 バンプ
10 キャリアテープ
11 テープ本体
12 収納凹部(ポケット部)
12a ポケット部底面
13 エンボス
14 送り穴
15 トップテープ
Claims (3)
- 電子部品搬送用キャリアテープにおいて、電子部品を収納するポケット部底面に半球状のエンボスを設けたことを特徴とする電子部品搬送用キャリアテープ。
- 前記半球状のエンボスは、縦横一定ピッチで複数並び、該ピッチは前記電子部品のバンプピッチと同期しており、該半球状のエンボスの径は、該電子部品のバンプ径と略同一か、若しくは若干大きい径であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品搬送用キャリアテープ。
- 前記半球状のエンボスの数は、前記ポケット部に収納される電子部品のバンプ数と縦横同数であるか、若しくはそれ以上の数であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品搬送用キャリアテープ。
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071002 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071122 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080205 |