JP2004345646A - ガスバリア性プラスチック2重容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、相溶性のある樹脂で多層成形された内層容器と外層容器からなり、内層容器と外層容器とが分離可能な分別再利用性を有し、かつ酸素ガスバリア性や非吸着性能に優れるガスバリア性プラスチック2重容器を提供することを目的とする。
【解決手段】相溶性のある樹脂で多層成形された内層容器と外層容器からなり、該内層容器と外層容器とが分離可能なプラスチック2重容器であって、前記内層容器と外層容器の中間および該内層容器内面にセラミック薄膜層を形成したことを特徴とするガスバリア性プラスチック2重容器である。
【選択図】図1
【解決手段】相溶性のある樹脂で多層成形された内層容器と外層容器からなり、該内層容器と外層容器とが分離可能なプラスチック2重容器であって、前記内層容器と外層容器の中間および該内層容器内面にセラミック薄膜層を形成したことを特徴とするガスバリア性プラスチック2重容器である。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスバリア性プラスチック2重容器に係わり、さらに詳細には、内層容器と外層容器の中間および内層容器内面にセラミック薄膜層を形成したことにより、酸素ガスバリア性や非吸着性能に優れ、かつ内層容器と外層容器とが分離可能な分別再利用性を有するガスバリア性プラスチック2重容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ここ最近、プラスチック容器は、その成形の容易性や軽量性、さらには低コストである点等の種々の特性から、食品分野や医薬品分野等の様々な分野において、包装容器として広く使用されている。それらの多くは内容物の種類に応じて酸素遮断性が要求されるが、その方法は通常のオレフィン樹脂にポリアミドやエチレンビニルアルコール共重合体を多層化することが一般的であった。また、油脂や高粘度物といった内容物では容器内面の洗浄性悪い。以上2つの理由から、酸素バリア性を付与した多層容器では、分別によるマテリアルリサイクルがなかなか進まないという障害を抱えていた。
【0003】
従来の容器の内層と外層を分離すると言う試みは、非相溶樹脂同士を接着性樹脂を使わずにブロー成形した容器において内層容器の支持を如何に工夫するかという提案にも見られるが、ここでの提案はバキューム変形防止と内容物残存量の低減が目的であり、内層容器を本体から切り離すというものではなく、更に一部を接着性樹脂で固定するため、分別リサイクルには不向きであった(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平05−310265号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来の問題点を解決するためになされたもので、相溶性のある樹脂で多層成形された内層容器と外層容器からなり、内層容器と外層容器とが分離可能な分別再利用性を有し、かつ酸素ガスバリア性や非吸着性能に優れるガスバリア性プラスチック2重容器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、相溶性のある樹脂で多層成形された内層容器と外層容器からなり、該内層容器と外層容器とが分離可能なプラスチック2重容器であって、前記内層容器と外層容器の中間および該内層容器内面にセラミック薄膜層を形成したことを特徴とするガスバリア性プラスチック2重容器である。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のプラスチック容器において、
インサート射出成形方法で作られたプリフォームを用いてブロー成形して得られることを特徴とするガスバリア性プラスチック2重容器である。
【0008】
請求項3記載の発明は、前記セラミック薄膜層が、酸化珪素薄膜であることを特徴とする請求項1または2記載のガスバリア性プラスチック2重容器である。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記セラミック薄膜層が、ダイアモンドライクカーボンであることを特徴とする請求項1または2記載のガスバリア性プラスチック2重容器である。
【0010】
請求項5記載の発明は、前記セラミック薄膜層が、CVD蒸着法にてコーティングされてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスバリア性プラスチック2重容器である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施例であるプラスチック容器の断面図を示す。
本発明の重要な特徴は、相溶性のある同一樹脂で外層容器と内層容器を一体成形しながら、必要性に応じて分離することも可能なように、外層容器と内層容器が化学的な接合力を持たないことにある。これを実現するための方法の一つは、外層容器のプリフォームを成形したのち、その内面に無機質の薄膜を形成し、更にその内面に同種の樹脂を射出成形することである。この方法で成形したプリフォームでは、セラミック薄膜が透明であることから、遠赤外線を用いた加熱方法では通常のプリフォームと変わらぬ加熱条件で容器成形が可能である。
【0012】
この容器に使用できるプラスチックは、プリフォームを射出成形したのちにコールドパリソン法で容器成形できる樹脂すべてが対象である。内層容器と外層容器は容器の形状によって密着性を高めることが可能である。例えばリブを設けることやくびれを設けることは有効である。
【0013】
また、内層容器を容易に分離するためには容器形状の工夫が必要である。たとえば容器成形の際に外層容器には口元内面にネジを形成しておくと、内層容器の外面にもネジが形成される。更に、内層容器の口元内面にキー溝を設ければ、ここに工具をかけて回転させることで、密着していた外層容器から分離可能となる。内層容器を分離することは、容器の洗浄を非常に容易にする。外層容器は2重に酸化珪素皮膜で遮断されており、油脂の膨潤や化学物質の移行は直接接触に比べてごく僅かである。そのため、ポリエステル容器で通常行われているアルカリ洗浄の必要性はかなり減少する。条件が整えば水による洗浄だけで十分であり、樹脂再生のコストと環境負荷を大いに軽減する可能性がある。
【0014】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
【0015】
<実施例1>
ポリエステル樹脂20gを射出成形した後、その内面に、プラズマCVD法で酸化珪素被膜を30nm形成した。更にインサート射出成形で内面に5gの射出成形を施した。これを延伸ブロー成形によって、内容量300mlの容器に加工した。容器成形後に内面にプラズマCVD法で酸化珪素被膜を30nm形成した。この容器の酸素透過度を測定した。
【0016】
次に、この容器に食用酢とソース、および食用油を同じ重量で混合した液(1:1:1ソース)を充填した後、40℃90%の環境に3ヶ月保存した。そして内容物を取り出し内層容器を分離したのち、外層容器を水洗いして乾燥させてから嗅覚の官能試験を行った。上記の酸素透過度および官能試験結果を表1に示す。
【0017】
<実施例2>
実施例1で作成した容器100本に内容物保存後、外層容器を水で洗浄したのちこれらを粉砕し、新たなポリエステル樹脂ペレット4kgと混合させた。これを用いて再び容器を成形したのち同じ条件で容器内面を成膜して、実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0018】
<実施例3>
実施例1と同じ樹脂を用いて、同じ方法で容器100本を成形・成膜した後、粉砕した。そこに新たなポリエステル樹脂ペレット4kgを混合して再び容器を成形・成膜した。実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0019】
<実施例4>
実施例1と同じくポリエステル樹脂20gを射出成形した後、その内面に、プラズマCVD法でダイアモンドライクカーボン被膜を30nm形成した。更に2色成形で内面に5gの射出成形を施した。これを延伸ブロー成形によって、内容量300mlの容器に加工した。容器成形後に内面にプラズマCVD法でダイアモンドライクカーボン被膜を30nm形成した。実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0020】
<実施例5>
同じ方法で容器100本を成形し、成膜した後、粉砕した。そこに新たなポリエステル樹脂ペレット4kgを混合して、同じ方法で再び容器を成形・成膜した。実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0021】
<比較例1>
ポリエステル樹脂を用いて、実施例1と同じ金型を用いて25gの単層容器を成形し、プラズマCVD法で酸化珪素被膜を30nm形成した。実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0022】
<比較例2>
比較例1で作成した容器に1:1:1ソースを充填して40℃90%の環境に3ヶ月保存し、内容物を取り出して水洗いして乾燥させてから嗅覚の感応試験を行ったところ、容器から内容物臭が感じられた。また、この容器100本を水洗浄後に新たなポリエステル樹脂ペレット5kgと混合し、再度容器成形後に容器内面をプラズマCVD法で酸化珪素被膜を30nm形成した。実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】
本発明により、内層容器と外層容器からなり、この内層容器と外層容器の中間および内層容器内面にセラミック薄膜層を形成したことで内容物の酸化を防ぐ酸素ガスバリア性に優れ、かつ内層容器を外層容器から分離可能であって容易にマテリアルリサイクルが可能なガスバリア性プラスチック2重容器を提供することができる。
本発明のガスバリア性プラスチック2重容器において、仮に洗浄性の悪い内容物を収納し、容器内面が汚染された場合、内層容器を外層容器から分離することで、容易にマテリアルリサイクルが可能となり、また分離の必要がない場合にはそのまま容器として処理が可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのガスバリア性プラスチック2重容器の構成を示す容器側部の一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・外層容器層
2・・・内層容器層
3、4・・・セラミック薄膜層
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスバリア性プラスチック2重容器に係わり、さらに詳細には、内層容器と外層容器の中間および内層容器内面にセラミック薄膜層を形成したことにより、酸素ガスバリア性や非吸着性能に優れ、かつ内層容器と外層容器とが分離可能な分別再利用性を有するガスバリア性プラスチック2重容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ここ最近、プラスチック容器は、その成形の容易性や軽量性、さらには低コストである点等の種々の特性から、食品分野や医薬品分野等の様々な分野において、包装容器として広く使用されている。それらの多くは内容物の種類に応じて酸素遮断性が要求されるが、その方法は通常のオレフィン樹脂にポリアミドやエチレンビニルアルコール共重合体を多層化することが一般的であった。また、油脂や高粘度物といった内容物では容器内面の洗浄性悪い。以上2つの理由から、酸素バリア性を付与した多層容器では、分別によるマテリアルリサイクルがなかなか進まないという障害を抱えていた。
【0003】
従来の容器の内層と外層を分離すると言う試みは、非相溶樹脂同士を接着性樹脂を使わずにブロー成形した容器において内層容器の支持を如何に工夫するかという提案にも見られるが、ここでの提案はバキューム変形防止と内容物残存量の低減が目的であり、内層容器を本体から切り離すというものではなく、更に一部を接着性樹脂で固定するため、分別リサイクルには不向きであった(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平05−310265号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来の問題点を解決するためになされたもので、相溶性のある樹脂で多層成形された内層容器と外層容器からなり、内層容器と外層容器とが分離可能な分別再利用性を有し、かつ酸素ガスバリア性や非吸着性能に優れるガスバリア性プラスチック2重容器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、相溶性のある樹脂で多層成形された内層容器と外層容器からなり、該内層容器と外層容器とが分離可能なプラスチック2重容器であって、前記内層容器と外層容器の中間および該内層容器内面にセラミック薄膜層を形成したことを特徴とするガスバリア性プラスチック2重容器である。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のプラスチック容器において、
インサート射出成形方法で作られたプリフォームを用いてブロー成形して得られることを特徴とするガスバリア性プラスチック2重容器である。
【0008】
請求項3記載の発明は、前記セラミック薄膜層が、酸化珪素薄膜であることを特徴とする請求項1または2記載のガスバリア性プラスチック2重容器である。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記セラミック薄膜層が、ダイアモンドライクカーボンであることを特徴とする請求項1または2記載のガスバリア性プラスチック2重容器である。
【0010】
請求項5記載の発明は、前記セラミック薄膜層が、CVD蒸着法にてコーティングされてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスバリア性プラスチック2重容器である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施例であるプラスチック容器の断面図を示す。
本発明の重要な特徴は、相溶性のある同一樹脂で外層容器と内層容器を一体成形しながら、必要性に応じて分離することも可能なように、外層容器と内層容器が化学的な接合力を持たないことにある。これを実現するための方法の一つは、外層容器のプリフォームを成形したのち、その内面に無機質の薄膜を形成し、更にその内面に同種の樹脂を射出成形することである。この方法で成形したプリフォームでは、セラミック薄膜が透明であることから、遠赤外線を用いた加熱方法では通常のプリフォームと変わらぬ加熱条件で容器成形が可能である。
【0012】
この容器に使用できるプラスチックは、プリフォームを射出成形したのちにコールドパリソン法で容器成形できる樹脂すべてが対象である。内層容器と外層容器は容器の形状によって密着性を高めることが可能である。例えばリブを設けることやくびれを設けることは有効である。
【0013】
また、内層容器を容易に分離するためには容器形状の工夫が必要である。たとえば容器成形の際に外層容器には口元内面にネジを形成しておくと、内層容器の外面にもネジが形成される。更に、内層容器の口元内面にキー溝を設ければ、ここに工具をかけて回転させることで、密着していた外層容器から分離可能となる。内層容器を分離することは、容器の洗浄を非常に容易にする。外層容器は2重に酸化珪素皮膜で遮断されており、油脂の膨潤や化学物質の移行は直接接触に比べてごく僅かである。そのため、ポリエステル容器で通常行われているアルカリ洗浄の必要性はかなり減少する。条件が整えば水による洗浄だけで十分であり、樹脂再生のコストと環境負荷を大いに軽減する可能性がある。
【0014】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
【0015】
<実施例1>
ポリエステル樹脂20gを射出成形した後、その内面に、プラズマCVD法で酸化珪素被膜を30nm形成した。更にインサート射出成形で内面に5gの射出成形を施した。これを延伸ブロー成形によって、内容量300mlの容器に加工した。容器成形後に内面にプラズマCVD法で酸化珪素被膜を30nm形成した。この容器の酸素透過度を測定した。
【0016】
次に、この容器に食用酢とソース、および食用油を同じ重量で混合した液(1:1:1ソース)を充填した後、40℃90%の環境に3ヶ月保存した。そして内容物を取り出し内層容器を分離したのち、外層容器を水洗いして乾燥させてから嗅覚の官能試験を行った。上記の酸素透過度および官能試験結果を表1に示す。
【0017】
<実施例2>
実施例1で作成した容器100本に内容物保存後、外層容器を水で洗浄したのちこれらを粉砕し、新たなポリエステル樹脂ペレット4kgと混合させた。これを用いて再び容器を成形したのち同じ条件で容器内面を成膜して、実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0018】
<実施例3>
実施例1と同じ樹脂を用いて、同じ方法で容器100本を成形・成膜した後、粉砕した。そこに新たなポリエステル樹脂ペレット4kgを混合して再び容器を成形・成膜した。実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0019】
<実施例4>
実施例1と同じくポリエステル樹脂20gを射出成形した後、その内面に、プラズマCVD法でダイアモンドライクカーボン被膜を30nm形成した。更に2色成形で内面に5gの射出成形を施した。これを延伸ブロー成形によって、内容量300mlの容器に加工した。容器成形後に内面にプラズマCVD法でダイアモンドライクカーボン被膜を30nm形成した。実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0020】
<実施例5>
同じ方法で容器100本を成形し、成膜した後、粉砕した。そこに新たなポリエステル樹脂ペレット4kgを混合して、同じ方法で再び容器を成形・成膜した。実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0021】
<比較例1>
ポリエステル樹脂を用いて、実施例1と同じ金型を用いて25gの単層容器を成形し、プラズマCVD法で酸化珪素被膜を30nm形成した。実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0022】
<比較例2>
比較例1で作成した容器に1:1:1ソースを充填して40℃90%の環境に3ヶ月保存し、内容物を取り出して水洗いして乾燥させてから嗅覚の感応試験を行ったところ、容器から内容物臭が感じられた。また、この容器100本を水洗浄後に新たなポリエステル樹脂ペレット5kgと混合し、再度容器成形後に容器内面をプラズマCVD法で酸化珪素被膜を30nm形成した。実施例1と同様にして酸素透過度測定および官能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】
本発明により、内層容器と外層容器からなり、この内層容器と外層容器の中間および内層容器内面にセラミック薄膜層を形成したことで内容物の酸化を防ぐ酸素ガスバリア性に優れ、かつ内層容器を外層容器から分離可能であって容易にマテリアルリサイクルが可能なガスバリア性プラスチック2重容器を提供することができる。
本発明のガスバリア性プラスチック2重容器において、仮に洗浄性の悪い内容物を収納し、容器内面が汚染された場合、内層容器を外層容器から分離することで、容易にマテリアルリサイクルが可能となり、また分離の必要がない場合にはそのまま容器として処理が可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのガスバリア性プラスチック2重容器の構成を示す容器側部の一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・外層容器層
2・・・内層容器層
3、4・・・セラミック薄膜層
Claims (5)
- 相溶性のある樹脂で多層成形された内層容器と外層容器からなり、該内層容器と外層容器とが分離可能なプラスチック2重容器であって、前記内層容器と外層容器の中間および該内層容器内面にセラミック薄膜層を形成したことを特徴とするガスバリア性プラスチック2重容器。
- 請求項1記載のガスバリア性プラスチック2重容器において、
インサート射出成形方法で作られたプリフォームを用いてブロー成形して得られることを特徴とするガスバリア性プラスチック2重容器。 - 前記セラミック薄膜層が、酸化珪素薄膜であることを特徴とする請求項1または2記載のガスバリア性プラスチック2重容器。
- 前記セラミック薄膜層が、ダイアモンドライクカーボンであることを特徴とする請求項1または2記載のガスバリア性プラスチック2重容器。
- 前記セラミック薄膜層が、CVD蒸着法にてコーティングされてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスバリア性プラスチック2重容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003141451A JP2004345646A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | ガスバリア性プラスチック2重容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003141451A JP2004345646A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | ガスバリア性プラスチック2重容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004345646A true JP2004345646A (ja) | 2004-12-09 |
Family
ID=33529800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003141451A Pending JP2004345646A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | ガスバリア性プラスチック2重容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004345646A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006126677A1 (ja) * | 2005-05-27 | 2006-11-30 | Kirin Beer Kabushiki Kaisha | ガスバリア性プラスチック容器の製造装置、その容器の製造方法及びその容器 |
JP2020082730A (ja) * | 2018-11-19 | 2020-06-04 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 二重構造体 |
JP2020138414A (ja) * | 2019-02-28 | 2020-09-03 | メビウスパッケージング株式会社 | ダイレクトブロー多層容器 |
-
2003
- 2003-05-20 JP JP2003141451A patent/JP2004345646A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006126677A1 (ja) * | 2005-05-27 | 2006-11-30 | Kirin Beer Kabushiki Kaisha | ガスバリア性プラスチック容器の製造装置、その容器の製造方法及びその容器 |
US8186301B2 (en) | 2005-05-27 | 2012-05-29 | Kirin Beer Kabushiki Kaisha | Apparatus for manufacturing gas barrier plastic container, method for manufacturing the container, and the container |
US8808797B2 (en) | 2005-05-27 | 2014-08-19 | Kirin Beer Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing a gas barrier plastic container |
JP2020082730A (ja) * | 2018-11-19 | 2020-06-04 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 二重構造体 |
JP7443720B2 (ja) | 2018-11-19 | 2024-03-06 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 二重構造体 |
JP2020138414A (ja) * | 2019-02-28 | 2020-09-03 | メビウスパッケージング株式会社 | ダイレクトブロー多層容器 |
JP7260333B2 (ja) | 2019-02-28 | 2023-04-18 | メビウスパッケージング株式会社 | ダイレクトブロー多層容器 |
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