JP2004345395A - 車両のシフト装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シフトレバー2側から突出して設けられた固定部10と、シフトレバー2の回動軸と略平行な方向へ移動自在であり固定部10の移動経路に出入するよう配されたロック部材と、ロック部材を移動させる駆動手段とを有し、パーキング固定条件の成立時にロック部材を固定部10の移動経路に移動させ、シフトレバー2のパーキングレンジ位置側からリバースレンジ位置側への移動を規制し、リバース禁止条件の成立時にロック部材を固定部10の移動経路に移動させ、シフトレバー2のニュートラルレンジ位置側からリバースレンジ位置側への移動を規制するよう構成した。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機用の車両のシフト装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車車両においては、原動機側と駆動輪側との間にトランスミッションを介在させ、トランスミッションにより動力の接続及び切断、駆動輪側の出力の変速等を行うものが一般的である。トランスミッションとしては、変速を自動的に行うオートマチックトランスミッション(以下、ATという。)と、変速を乗員の手動により行うマニュアルトランスミッション(以下、MTという。)とが存在する。ATのシフト装置においては、乗員により操作されるシフトレバーがガイドプレートに形成された孔部内を移動することにより、パーキングレンジ位置、リバースレンジ位置、ニュートラルレンジ位置、ドライブレンジ位置等の各レンジ位置への移動が許容されるようになっている。
【0003】
このシフト装置では、一般的には、ガイドプレートの孔部の一端側からパーキングレンジ位置、リバースレンジ位置、ニュートラルレンジ位置、ドライブレンジ位置の順に、シフトレバーが移動するよう構成される。ここで、シフト装置にはレバーロック機構が備えられ、シフトレバーがパーキングレンジ位置からリバースレンジ位置へ移動する際に、ブレーキペダルが踏動されておらず、車両が急発進するおそれがある場合などは、このレバーロック機構によりシフトレバーの移動が規制されるようになっている。また、シフトレバーがニュートラルレンジ位置からリバースレンジ位置へ移動する際にも、車両が走行中であり、車両の駆動系に過大な負荷が加わるおそれがある場合などは、レバーロック機構によりシフトレバーの移動が規制される。
【0004】
このレバーロック機構としては、シフトレバーに設けられた突起と、ロック部材との摩擦力を利用して、シフトレバーの移動を規制するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。ロック部材は、シフトレバーがパーキングレンジ位置及びニュートラルレンジ位置のときに、シフトレバーの突起と当接するよう形成される。すなわち、1つのロック部材により、シフトレバーのパーキングレンジ位置からリバースレンジ位置への移動と、ニュートラルレンジ位置からリバースレンジ位置への移動が規制されるようになっている。
【0005】
ロック部材は、ソレノイドアクチュエータにリンクを介して接続され、ソレノイドアクチュエータの駆動により揺動する。このレバーロック機構を備えたシフト装置では、シフトレバーの移動を規制する必要がある場合にロック部材を突起と当接する位置に移動させ、必要がない場合には当接する位置から退去させるよう制御される。
【0006】
【特許文献1】
特許第3096418号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記車両のシフト装置では、部材間の摩擦力によりシフトレバーの移動を規制するので、シフトレバーに加わる操作力が過大である場合は、摩擦力に抗してシフトレバーが回動するおそれがあり、確実にシフトレバーを規制するという観点からは好ましいものとはいえなかった。
【0008】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、1つのロック部材により2箇所のレンジ位置にてシフトレバーを規制する場合であっても、シフトレバーを確実に規制することのできる車両のシフト装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、少なくとも一方向に回動自在の乗員操作用のシフトレバーが、ガイドプレートに形成された孔部をその一端側からパーキングレンジ位置、リバースレンジ位置、ニュートラルレンジ位置、ドライブレンジ位置の順に移動するよう構成され、所定のパーキング固定条件が成立すると前記シフトレバーのパーキングレンジ位置からリバースレンジ位置への移動を規制し、所定のリバース禁止条件が成立すると前記シフトレバーのニュートラルレンジ位置からリバースレンジ位置への移動を規制するよう構成された車両のシフト装置において、前記シフトレバー側から突出して設けられた固定部と、前記シフトレバーの回動軸と略平行な方向へ移動自在であり前記固定部の移動経路に出入するよう配されたロック部材と、前記ロック部材を移動させる駆動手段とを有し、前記パーキング固定条件の成立時に前記ロック部材を前記固定部の移動経路に移動させ、前記シフトレバーのパーキングレンジ位置側からリバースレンジ位置側への移動を規制し、前記リバース禁止条件の成立時に前記ロック部材を前記固定部の移動経路に移動させ、前記シフトレバーのニュートラルレンジ位置側からリバースレンジ位置側への移動を規制するよう構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、シフトレバーがパーキングレンジ位置のときに、パーキング固定条件が成立すると、ロック部材が固定部の移動経路へ出現し、固定部とロック部材の干渉によりシフトレバーの移動が規制される。また、シフトレバーがニュートラルレンジ位置のときに、リバース禁止条件が成立すると、ロック部材が固定部の移動経路へ出現し、固定部とロック部材の干渉によりシフトレバーの移動が規制される。
このように、1組の固定部とロック部材で、パーキングレンジ位置とニュートラルレンジ位置の両方のレンジ位置におけるシフトレバーの移動を規制することができる。また、ロック部材を、固定部の移動経路の所定位置に、一方向へ移動させて出現させることにより、往復回動するシフトレバーの一方向及び他方向への移動が規制される。さらに、ロック部材の移動方向と、シフトレバーの操作による固定部の移動方向とが略直交するので、シフトレバーの操作力が過大である場合にも、ロック部材が移動方向に沿って移動してしまうことはない。
【0011】
従って、シフトレバーの規制及び規制解除が、ロック部材を一方向へ移動させるという単純な動作で実現されるので、駆動手段等を簡単な構成とすることができ、装置の信頼耐久性を格段に向上することができる。また、シフトレバーに過大な操作力が加わった場合であっても、ロック部材が移動してしまうことはないので、1つのロック部材により2箇所のレンジ位置にてシフトレバーを規制する場合であっても、シフトレバーを確実に規制することができる。すなわち、誤動作等を的確に防止することができ、車両の安全性を飛躍的に向上することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両のシフト装置において、前記固定部を、前記ロック部材の移動方向に対して略垂直な方向へ延びる板状に形成し、前記固定部の外縁端部の一側にて前記シフトレバーのパーキングレンジ位置側からリバースレンジ位置側への移動を規制し、前記固定部の外縁端部の他側にて前記シフトレバーのニュートラルレンジ位置側からリバースレンジ位置側への移動を規制するよう構成したことを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の作用に加え、固定部が板状であるので、固定部は薄肉であり、シフトレバーの軽量化、ひいては車両の軽量化を図ることができる。また、固定部が薄肉であることから、固定部の移動経路の確保が比較的容易であり、固定部と他の部品との干渉を容易に回避することができる。
【0014】
従って、シフトレバーの軽量化により、乗員等のシフトレバーの操作性の向上を図ることができる。また、車両の軽量化により、車両の運動性能等の向上を図ることができる。さらに、固定部と他の部品との干渉の回避が容易であることから、装置の設計自由度が飛躍的に向上する。
【0015】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の車両のシフト装置において、前記固定部は、前記シフトレバーが前記パーキングレンジ位置及び前記ニュートラルレンジ位置のときに前記移動経路側へ移動する前記ロック部材を受容し、外縁端部に形成されたパーキング用切欠及びニュートラル用切欠を有することを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の作用に加え、パーキングレンジ位置及びニュートラルレンジ位置のときに固定部の外縁の切欠にロック部材が受容されることから、シフトレバーをこれらの位置でほぼ遊びがない状態で規制することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の車両のシフト装置において、前記シフトレバーが前記リバースレンジ位置のときに、前記移動経路側へ移動する前記ロック部材が、前記固定部の一面と当接するよう構成したことを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の作用に加え、リバースレンジ位置にてロック部材が固定部側へ移動したとしても板状の固定部の一面と当接するので、シフトレバーの回動は規制されない。すなわち、ロック部材と固定部とが当接した状態であっても、ロック部材と固定部との摺動は許容され、シフトレバーがパーキングレンジ位置及びニュートラルレンジ位置に移動して、ロック部材が固定部の切欠の位置に到達すると、切欠にロック部材が受容される。
【0019】
従って、シフトレバーがリバースレンジ位置のときに予めロック部材を移動させてもシフトレバーの回動が規制されず、パーキングレンジ位置又はリバースレンジ位置にシフトレバーが到達すると速やかにシフトレバーの回動が規制され、シフトレバーの規制制御をより的確に行うことができる。また、誤動作によりロック部材がリバースレンジ位置で移動したとしても、原動機側と駆動輪側との動力伝達が切断されるパーキングレンジ位置又はニュートラルレンジ位置までの移動が許容されるので、ロック部材の誤動作時における安全上の観点からも好ましい。
【0020】
請求項5に記載の発明では、請求項1から4のいずれか一項に記載の車両のシフト装置において、前記ロック部材は、移動方向へ延びるよう形成され、前記駆動手段は、前記ロック部材の移動方向に延びるよう配されたソレノイドアクチュエータを有することを特徴とする。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から4のいずれか一項の作用に加え、ロック部材及びソレノイドアクチュエータが、ロック部材の移動方向に沿って延びることから、装置において移動方向にスペースを確保すれば、ロック部材及びソレノイドアクチュエータを配することができ、実用に際して極めて有利である。
【0022】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の車両のシフト装置において、前記ロック部材と前記ソレノイドアクチュエータとを、互いに略平行となるよう離隔して配し、前記ロック部材と前記ソレノイドアクチュエータとを接続する接続リンクを設けたことを特徴とする。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、請求項5の作用に加え、ロック部材とソレノイドアクチュエータとを接続するリンクを設けることにより、ロック部材とソレノイドアクチュエータを直線的に配する必要がなく、他の部品等との干渉を回避する上で極めて有利であり、設計自由度がさらに向上する。
【0024】
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の車両のシフト装置において、前記駆動手段は、前記接続リンク、前記ソレノイドアクチュエータを収容し、装置本体ケースの内側と係合する駆動用ケース体を有し、前記駆動用ケース体を、前記装置本体ケースの外部から係脱自在となるよう構成したことを特徴とする。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、請求項6の作用に加え、装置の製造時、メンテナンス時等に、駆動用ケース体を装置本体ケースの外部から取り付けたり、取り外したりすることができ、極めて便利である。
【0026】
請求項8に記載の発明では、請求項1から7のいずれか一項に記載の車両のシフト装置において、前記シフトレバーにはセレクトケーブルが接続され、前記パーキングレンジ位置、前記リバースレンジ位置、前記ニュートラルレンジ位置及び前記ドライブレンジ位置を、前記シフトレバーの回動によるセレクトケーブルの移動量にて検出するよう構成されたことを特徴とする。
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1から7のいずれか一項の作用に加え、前記シフトレバーの各レンジ位置への移動がセレクトケーブルの移動量により検出されるので、シフトレバーの各レンジ位置に対応して検出スイッチ等を設ける必要がなく、実用に際して極めて有利である。
【0028】
請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の車両のシフト装置において、前記シフトレバーは互いに直交する第1回動方向と第2回動方向とに移動自在であり、前記セレクトケーブルは前記シフトレバーの第1回動方向の回動による移動量を検出するものであって、前記シフトレバーが前記第1回動方向へ移動する際に該シフトレバーと一体的に移動し、前記シフトレバーの前記第2回動方向への移動を許容するレバーブラケットを備え、前記固定部を、前記レバーブラケットに設けたことを特徴とする。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、請求項8の作用に加え、レバーブラケットはシフトレバーの第1回動方向への移動に追従し、第2回動方向への移動には追従しない。すなわち、シフトレバーが、パーキングレンジ位置からリバースレンジ位置、リバースレンジ位置からニュートラルレンジ位置へと移動する際に、第1回動方向に加えて第2回動方向へも移動する場合であっても、レバーブラケットは第1回動方向へのみ移動することとなる。
【0030】
従って、装置における固定部の移動経路の確保が容易である。また、固定部の移動を規制するために、ロック部材をこの移動経路を寸断するように配置することとなるが、固定部が第2回動方向へ移動しないことから、ロック部材の移動ストロークを大きく確保する必要がなく、装置をコンパクトに構成することができる。
【0031】
請求項10に記載の発明では、請求項9に記載の車両のシフト装置において、前記シフトレバーに略直方体状の係脱部を形成し、前記レバーブラケットを前記第2回動方向の一方に開口する略コ字状に形成したことを特徴とする。
【0032】
請求項10に記載の発明によれば、請求項9の作用に加え、レバーブラケットが第2回動方向の一方に開口する略コ字状に形成されていることから、シフトレバーの係脱部の第1回動方向外側の面がレバーブラケットと摺接することとなる。すなわち、シフトレバーの第2回動方向への移動が、レバーブラケットと係脱部との摺動により許容される。
これにより、シフトレバーが第1回動方向へ移動すると、ほぼ遊びがない状態でレバーブラケットがシフトレバーに追従して移動するし、シフトレバーが第2回動方向へ移動すると係脱部がレバーブラケットと摺動する。
【0033】
従って、シフトレバーの第1回動方向への移動を、レバーブラケットを介して的確にセレクトケーブルに伝達することができ、制御部における変速制御等を的確に行うことができる。また、シフトレバーの第1回動方向への移動を面接触により伝達するので、例えばピンを介して伝達するもののように、応力が集中し易くなって、強度、耐久性等が低下することはない。
【0034】
請求項11に記載の発明では、請求項10に記載の車両のシフト装置において、前記シフトレバーの係脱部に、第2回動方向のレバーブラケット側に突出する突出ピンを形成し、前記レバーブラケットに、この突出ピンを受容する受容穴を形成したことを特徴とする。
【0035】
請求項11に記載の発明によれば、請求項10の作用に加え、係脱部に形成された突出ピンが、レバーブラケットの受容穴に受容されるので、シフトレバー及びレバーブラケットの位置決めをより正確に行うことができる。
【0036】
請求項12に記載の発明では、請求項10または11に記載の車両のシフト装置において、前記ガイドプレートに形成された孔部は、パーキングレンジ位置、リバースレンジ位置、ニュートラルレンジ位置、ドライブレンジ位置を含む自動変速区間に加え、手動変速区間を有するものであって、前記シフトレバーが前記手動変速区間へ進入すると、前記シフトレバーが前記レバーブラケットから抜脱するよう構成したことを特徴とする。
【0037】
請求項12に記載の発明によれば、請求項10または11の作用に加え、手動変速区間においては、レバーブラケットからシフトレバーが抜脱することにより、シフトレバーを手動変速区間内において自由に移動させることができる。
【0038】
請求項13に記載の発明では、請求項12に記載の車両のシフト装置において、前記装置本体ケースに、前記シフトレバーが前記ドライブレンジ位置から手動変速区間へと移動した際に、前記レバーブラケットをドライブレンジ位置に対応する位置にてロックするロック手段を設けたことを特徴とする。
【0039】
請求項13に記載の発明によれば、請求項12の作用に加え、シフトレバーがドライブレンジ位置から手動変速区間へと移動して、レバーブラケットから抜脱した際に、レバーブラケットがドライブレンジ位置に対応する位置にて固定される。そして、シフトレバーが手動変速区間からドライブレンジ位置へと復帰する際に、固定されたレバーブラケットにシフトレバーの係脱部が受容される。
【0040】
従って、シフトレバーが手動変速区間内のときに、車両走行時の振動等によりレバーブラケットが移動してしまうことはなく、シフトレバーの自動変速、手動変速の切換動作を確実に行うことができる。
【0041】
請求項14に記載の発明では、請求項13に記載の車両のシフト装置において、前記ロック手段は、前記レバーブラケットの受容穴に対応するロックピンと、前記ロックピンをシフトレバーの係脱部側へ付勢する付勢手段とを有することを特徴とする。
【0042】
請求項14に記載の発明によれば、請求項13の作用に加え、シフトレバーがドライブレンジ位置から手動変速区間へと移動してレバーブラケットから抜脱すると、突出ピンが受容穴から抜脱する。このとき、突出ピンに追従して付勢手段により付勢されたロックピンがレバーブラケットの受容穴に受容され、レバーブラケットが固定される。
また、シフトレバーが手動変速区間からドライブレンジ位置へと復帰する際に、突出ピンがロックピンを付勢力に抗して移動させることにより、ロックピンが受容穴から抜脱しつつ、受容穴に突出ピンが進入する。
【0043】
従って、レバーブラケットは、常に、シフトレバーの突出ピンまたはロック手段のロックピンと係わった状態であるので、車両走行時の振動等によりレバーブラケットが移動して突出ピンまたはロックピンと係合不能な状態となることはない。また、1つの受容穴により突出ピン及びロックピンを択一的に受容するようにしたので、レバーブラケット製造時の加工が容易である。
【0044】
また、請求項15に記載の発明では、請求項14に記載の車両のシフト装置において、前記ロックピンは、前記シフトレバーがパーキングレンジ位置からニュートラルレンジ位置の間に位置するときに、前記レバーブラケットの側壁と摺接することを特徴とする。
【0045】
請求項15に記載の発明によれば、請求項14の作用に加え、シフトレバーがパーキングレンジ位置からニュートラルレンジ位置の間では、ロックピンはコ字状に形成された第2回動方向外側の側壁と摺接するので、ロックピンはレバーブラケット側に付勢された状態で一定の位置に保たれることとなる。そして、シフトレバーがドライブレンジ位置に到達して、突出ピンがレバーブラケットの受容穴から抜脱したときに、ロックピンは付勢手段の付勢力により受容穴へと進入する。
【0046】
従って、シフトレバーがパーキングレンジ位置からニュートラルレンジ位置の間に位置するときに、ロックピンが一定の位置に保たれるので、ロックピンの位置を保つ保持機構等を設けることなく、簡単な構成で、ドライブレンジ位置に対応する位置でレバーブラケットを固定することができる。
【0047】
請求項16に記載の発明では、請求項10から15のいずれか一項に記載の車両のシフト装置において、前記レバーブラケットに、手動変速区間におけるシフトレバーのシフトアップ及びシフトダウンを検知する検知スイッチを設置したことを特徴とする。
【0048】
請求項16に記載の発明によれば、請求項10から15のいずれか一項の作用に加え、検知スイッチをレバーブラケットに設置したので、装置の他の部位に検知スイッチを設置する必要はなく、装置の他の部品等のスペースを十分に確保することができ、設計自由度が飛躍的に向上する。
【0049】
請求項17に記載の発明では、請求項10から16のいずれか一項に記載の車両のシフト装置において、前記レバーブラケットの内側に、前記シフトレバーの係脱部の下部と当接するプランジャ部を配したことを特徴とする。
【0050】
請求項17に記載の発明によれば、請求項10から16のいずれか一項の作用に加え、レバーブラケットにシフトレバーの回動位置を位置決めするプランジャ部を配したことにより、装置に別途プランジャ部を設置する必要がない。
【0051】
すなわち、レバーブラケットにプランジャとしての機能を付与することにより、部品点数を減じるとともに、装置の製造工数を減じて、製造コストの低減を図ることができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
図1から図11は本発明の一実施形態を示すもので、図1はシフト装置付近の車両の室内外観図、図2はガイドプレートの上面図、図3及び図4はシフト装置本体内の構造を示す斜視図、図5は手動変速区間におけるシフトレバーの動作を示す説明図、図6は手動変速区間におけるロック装置の動作を示す背面説明図、図7及び図8はロック部材の移動状態を示す説明図、図9は駆動装置の斜視図、図10及び図11はシフト装置の側面断面図である。尚、図6の断面図を除いては、説明のためハッチングを省略して図示している。
【0053】
図1に示すように、この車両のシフト装置1は、自動変速機用のものであり、乗員操作用のシフトレバー2と、このシフトレバー2を案内する孔部3が形成されるガイドプレート4とを有している。この車両のシフト装置1は、回動自在のシフトレバー2が、孔部3内を移動することにより、シフトレバー2の複数のレンジ位置P,R,N,Dへの移動が許容される。図1に示すように、この車両のシフト装置1は、いわゆるフロアシフト式のものであり、箱状に形成された装置本体ケース5がフロア側に設置され、上方へ延びるシフトレバー2が乗員の操作により第1回動方向としての略前後方向と、第2回動方向としての略左右方向と、の略直交する二方向へ移動自在となっている。
【0054】
図2に示すように、ガイドプレート4の孔部3は、シフトレバー2を、一端側からパーキングレンジ位置P、リバースレンジ位置R、ニュートラルレンジ位置N、ドライブレンジ位置Dへとこの順に案内する。孔部3は、各レンジ位置P,R,N,Dに対応して前後左右へ延びる段状に形成される。本実施形態においては、ガイドプレート4の孔部3は、ドライブレンジ位置Dから右方へ延びる自動手動切換区間Cと、この自動手動切換区間Cの右端部と連続して形成され前方及び後方へ延びる手動変速区間Mとが形成されている。図5に示すように、装置本体ケース5には、左右に延びる自動手動切換区間Cの端部に対応する手動切換スイッチS1と、前後に延びる手動変速区間Mの前端側に対応して設置されシフトアップ操作を検知する検知スイッチS2と、手動変速区間Mの後端側に対応して設置されシフトダウン操作を検知する検知スイッチS3とが設置される。
【0055】
手動切換スイッチS1は制御部に電気的に接続され、シフトレバー2が自動手動切換区間Cを通過して右側へ傾倒するとONとなり、シフトレバー2がドライブレンジ位置Dに位置して略直立の状態でOFFとなる。また、各検知スイッチS2,S3も制御部に電気的に接続され、シフトレバー2が手動変速区間Mの両端側へ移動すると、各検知スイッチS2,S3の一方がONとなる。これにより、手動変速区間Mにシフトレバー2が進入すると、自動変速機がマニュアルモードに切り換えられ、各検知スイッチS2,S3のいずれかがONとなると、シフトアップ又はシフトダウンが図られる。すなわち、自動変速機の変速比が手動で変更されるように構成されている。尚、これら各スイッチS1,S2,S3に関する構成等は、従来公知のものと同様である。
【0056】
図1に示すように、シフトレバー2は、装置本体ケース5の上部を略閉塞するガイドプレート4から上方へ突出して略上下に延び、図3に示すように前後及び左右方向へ回動自在に装置本体ケース5内にて支持される。図3に示すように、シフトレバー2の下部には略直方体状の係脱部2aが形成され、この係脱部2aがレバーブラケット6と係脱自在となっている。
【0057】
図4に示すように、このレバーブラケット6は、前壁、左側壁、後壁を有し、上面視にて右側を開口した略コ字状に形成される。すなわち、図4に示すように、シフトレバー2が右側へ移動すると、係脱部2aがレバーブラケット6から抜脱するようになっている。本実施形態においては、レバーブラケット6はシフトレバー2と同軸に略前後方向へ回動する。このレバーブラケット6の左側壁には、上下方向へ延び、シフトレバー2の係脱部2aに突設される突出ピン2bを受容する受容穴6aが形成される。図4に示すように、この突出ピン2bは、レバーブラケット6側(左側)に突出するよう形成される。これにより、シフトレバー2及びレバーブラケット6の位置決めを正確に行うことができる。突出ピン2bと受容穴6aとが係わっている状態で、レバーブラケット6はシフトレバー2と、前後方向へ一体的に移動する。
【0058】
また、本実施形態においては、レバーブラケット6が上面視にて略コ字状に形成されていることから、シフトレバー2の係脱部2aの前後面がレバーブラケット6と摺接することとなる。すなわち、シフトレバー2の左右方向への移動が、レバーブラケット6と係脱部2aとの摺動により許容される。これにより、シフトレバー2が前後方向へ移動すると、ほぼ遊びがない状態でレバーブラケット6がシフトレバー2に追従して移動するし、シフトレバー2が左右方向へ移動すると係脱部2aがレバーブラケット6と摺動する。このように、シフトレバー2の前後方向への移動を面接触により伝達するので、例えばピンを介して伝達するもののように、応力が集中し易くなって、強度、耐久性等が低下することはない。
【0059】
尚、図6に示すように、装置本体ケース5の左側壁には、シフトレバー2がレバーブラケット6から抜脱した際に、レバーブラケット6をドライブレンジ位置に対応する位置にてロックするロック装置7が設けられている。このロック装置7は、レバーブラケット6の受容穴6aに対応するロックピン7aと、このロックピン7aを右方、すなわちシフトレバー2の係脱部2a側へ付勢する付勢手段としてのばね部材7bと、ロックピン7a及びばね部材7bを収容し装置本体ケース5に取り付けられるケース体7cと有している。このケース体7cは、レバーブラケット6のドライブレンジ位置Dに対応して設置されており、シフトレバー2が前述の自動手動切換区間Cから手動切換区間Mへ移動して、係脱部2aの突出ピン2bが受容穴6aから抜脱すると、突出ピン2bに追従してロックピン7aが受容穴6aに進入するようになっている。また、手動変速区間Mにおいては、レバーブラケット6からシフトレバー2が抜脱することにより、シフトレバー2を手動変速区間M内において自由に移動させることができる。また、シフトレバー2が手動変速区間Mからドライブレンジ位置Dへと復帰する際に、突出ピン2bがロックピン7aを付勢力に抗して移動させることにより、ロックピン7aが受容穴6aから抜脱しつつ、受容穴6aに突出ピン2aが進入する。
【0060】
このように、シフトレバー2が手動変速区間M内のときに、車両走行時の振動等によりレバーブラケット6が移動してしまうことはなく、シフトレバー2の自動変速、手動変速の切換動作を確実に行うことができる。また、本実施形態においては、レバーブラケット6は、常に、シフトレバー2の突出ピン2bまたはロック装置7のロックピン7aと係わった状態であるので、車両走行時の振動等によりレバーブラケット6が移動して突出ピン2bまたはロックピン7aと係合不能な状態となることはない。また、1つの受容穴6aにより突出ピン2b及びロックピン7aを択一的に受容するようにしたので、レバーブラケット6製造時の加工が容易である。
【0061】
また、ロックピン7aは、シフトレバー2がパーキングレンジ位置Pからニュートラルレンジ位置Nの間に位置するときに、レバーブラケット6の左側壁と摺接する。これにより、シフトレバー2がパーキングレンジ位置Pからニュートラルレンジ位置Nの間では、ロックピン7aはレバーブラケット6側に付勢された状態で一定の位置に保たれることとなる。そして、シフトレバー2がドライブレンジ位置Dへ到達して、突出ピン2bが受容穴6aから抜脱したときに、ロックピン7aはばね部材7bの付勢力により受容穴6aへと進入する。
【0062】
従って、シフトレバー2がパーキングレンジ位置Pからニュートラルレンジ位置Nの間に位置するときに、ロックピン7aが一定の位置に保たれるので、ロックピン7aの位置を保つ保持機構等を設けることなく、簡単な構成で、ドライブレンジ位置Dに対応する位置でレバーブラケット6をロックすることができる。
【0063】
また、図6に示すように、レバーブラケット6の左側壁の内側には、シフトレバー2の係脱部2aの下部と当接するプランジャ部6bが配される。このプランジャ部6bは、レバーブラケット6の左側壁から係脱部2aの下方へ向かって延びる延在部6cと、この延在部に形成され上部を開口し上下に延びるプランジャ穴6dとを有する。このプランジャ穴6dには、シフトレバー2の係脱部2aの下部と当接するプランジャ部材6eと、このプランジャ部材6eを上方へ付勢するコイル状のばね部材6fとが収納されている。係脱部2aの下部には、プランジャ部材6eと当接することにより、シフトレバー2を一時的に位置決めする複数の湾曲凹部2cが形成されている。これにより、シフトレバー2は各レンジ位置P,R,N,Dに対応して左右に位置決めされる。すなわち、シフトレバー2を操作する乗員は、左右方向にシフトレバー2のいわゆる節度感が得られるようになっている。
【0064】
このように、本実施形態においては、レバーブラケット6にプランジャとしての機能を付与することにより、部品点数を減じるとともに、装置1の製造工数を減じて、製造コストの低減を図ることができるようになっている。
【0065】
また、図4及び図5に示すように、レバーブラケット6の左側壁の外側には、位置決め部材8が設けられる。この位置決め部材8は、側面視にて略四角形状に形成され、上部が各レンジ位置P,R,N,Dに対応して湾曲した凹部が前後に並んで形成される。装置本体ケース5には、位置決め部材8の上部と当接する当接突起を有し前後に延びる板ばね9が設けられる。すなわち、シフトレバー2は各レンジ位置P,R,N,Dに対応して前後に位置決めされる。これにより、シフトレバー2を操作する乗員は、前後方向にもシフトレバー2のいわゆる節度感が得られるようになっている。
【0066】
また、図7に示すように、レバーブラケット6の前壁には、前方へ延びるよう突出して形成された固定部10が設けられる。本実施形態においては、この固定部10はレバーブラケット6の左側壁と面一の板状に形成される。すなわち、固定部10は、後述するロック部材13の移動方向である左右方向に対して略垂直な方向へ延びている。固定部10における外縁端部の基端側の上部にはパーキング用切欠10aが形成され、固定部10における外縁端部の先端側の下部にはニュートラル用切欠10bが形成される。
【0067】
図3に示すように、装置本体ケース5内の前方下部には、固定部10の移動を規制するためのロック部材13と、このロック部材13を駆動するための駆動装置11が配される。図9に示すように、駆動手段としての駆動装置11は、左右に延びるソレノイドアクチュエータ12と、ソレノイドアクチュエータ12の駆動力を左右方向に移動自在なロック部材13へ伝達するためのリンク部材14とを有する。ソレノイドアクチュエータ12は左右方向へ移動するロッド部12aを左側に有し、リンク部材14の一端側がこのロッド部12aの左端側に回動自在に連結される。本実施形態においては、駆動装置11は、ソレノイドアクチュエータ12及びリンク部材14を収容する駆動用ケース体11aを有している。この駆動用ケース体11aは、装置本体ケース5の下部内側と係合する。装置本体ケース5の右側壁前部には、この駆動用ケース体11aが挿通可能な切欠が形成される。すなわち、駆動用ケース体11aは、装置本体ケース5の外部から係脱自在となるよう構成されている。これにより、シフト装置1の製造時、メンテナンス時等に、駆動用ケース体11aを装置本体ケース5の外部から取り付けたり、取り外したりすることができ、極めて有利である。
【0068】
また、ロック部材13は左右に延びる角柱状に形成され、左右方向、すなわちシフトレバー2の回動軸と略平行な方向へ移動自在に支持されている。ソレノイドアクチュエータ12とロック部材13とは、互いに略平行となるよう離隔して配される。ロック部材13は、固定部10の移動経路に出入するように配される。リンク部材14の他端側がこのロック部材13の右端側に回動自在に連結される。リンク部材14は略上下に延び、下端側が回動自在に支持され、中央側にロッド部12aが、上端側にロック部材13がそれぞれ連結される。すなわち、ロッド部12aの左右方向の移動により、リンク部材14が揺動し、ロック部材13が左右方向へ移動する。
【0069】
図10に示すように、シフトレバー2及びレバーブラケット6は、装置本体ケース5の下方へ突出するATセレクト用アーム15に連結される。このATセレクトアーム15には、自動変速機の制御部側と接続されたセレクトケーブル16が接続される。すなわち、図10及び図11に示すように、レバーブラケット6の前後回動と連動して、ATセレクトアーム15が前後回動し、結果、セレクトケーブル16が押し引きされる。すなわち、シフトレバー2の前後回動によるセレクトケーブル16の移動量を検出することにより、制御部側にてシフトレバー2が、パーキングレンジ位置Pリバースレンジ位置R、ニュートラルレンジ位置N、ドライブレンジ位置Dのいずれかの位置かを認識できるようになっている。
【0070】
以上のように構成された車両のシフト装置1では、制御部は、シフトレバー2がパーキングレンジ位置Pのときに、ブレーキペダルが踏動されていない等を条件とするパーキング固定条件が成立したと判断すると、ソレノイドアクチュエータ12を作動させてロック部材13を左方の固定部10の移動経路に出現させる。これにより、図11に示すようにパーキング用切欠10aにロック部材13が受容され、ロック部材13と固定部10の外縁端部の一側との当接により、シフトレバー2のリバースレンジ位置R側への移動が規制される。
【0071】
また、シフトレバー2がニュートラルレンジ位置Nのときに、車速が所定速度以上である等を条件とするリバース禁止条件が成立したと判断すると、図7に示すようにソレノイドアクチュエータ12を作動させてロック部材13を左方の固定部10の移動経路に出現させる。これにより、図10に示すようにニュートラル用切欠10bにロック部材13が受容され、ロック部材13と固定部10の外縁端部の他側との当接により、シフトレバー2のリバースレンジ位置R側への移動が規制される。
【0072】
このように、本実施形態の車両のシフト装置1によれば、1組の固定部とロック部材で、パーキングレンジ位置Pとニュートラルレンジ位置Nの両方のレンジ位置におけるシフトレバー2の移動を規制することができる。また、ロック部材13を、固定部10の移動経路の所定位置に、一方向へ移動させて出現させることにより、往復回動するシフトレバー2の一方向及び他方向への移動が規制される。さらに、ロック部材13の移動方向と、シフトレバー2の操作による固定部10の移動方向とが略直交するので、シフトレバー2の操作力が過大である場合にも、ロック部材13が移動方向に沿って移動してしまうことはない。
【0073】
従って、シフトレバー2の規制及び規制解除が、ロック部材13を一方向へ移動させるという単純な動作で実現されるので、駆動装置11を簡単な構成とすることができ、装置の信頼耐久性を格段に向上することができる。また、シフトレバー2に過大な操作力が加わった場合であっても、ロック部材13が移動してしまうことはないので、1つのロック部材13により2箇所のレンジ位置にてシフトレバー2を規制する場合であっても、シフトレバー2を確実に規制することができる。すなわち、誤動作等を的確に防止することができ、車両の安全性を飛躍的に向上することができる。
【0074】
また、本実施形態の車両のシフト装置1によれば、固定部10が板状であるので、固定部10は薄肉であり、シフトレバー2の軽量化、ひいては車両の軽量化を図ることができる。また、固定部10が薄肉であることから、固定部10の移動経路の確保が比較的容易であり、固定部10と他の部品との干渉を容易に回避することができる。このとき、シフトレバー2の規制時に、ロック部材13から作用する力が、固定部10の圧縮方向に作用するので、固定部10を板状としたことにより必要な強度が低下するということはない。
【0075】
従って、シフトレバー2の軽量化により、乗員等のシフトレバー2の操作性の向上を図ることができる。また、車両の軽量化により、車両の運動性能等の向上を図ることができる。さらに、固定部10と他の部品との干渉の回避が容易であることから、装置の設計自由度が飛躍的に向上する。
【0076】
また、本実施形態の車両のシフト装置1によれば、パーキングレンジ位置P及びニュートラルレンジ位置Nのときに固定部10の外縁の切欠10a,10bにロック部材13が受容されることから、シフトレバー2をこれらの位置でほぼ遊びがない状態で規制することができる。
【0077】
また、本実施形態の車両のシフト装置1によれば、リバースレンジ位置Rにてロック部材13が固定部10側へ移動したとしても板状の固定部10の一面と当接するので、シフトレバー2の回動は規制されない。すなわち、ロック部材13と固定部10とが当接した状態であっても、ロック部材13と固定部10との摺動は許容され、シフトレバー2がパーキングレンジ位置P及びニュートラルレンジ位置Nに移動して、ロック部材13が固定部10の切欠10a,10bの位置に到達すると、切欠10a,10bにロック部材13が受容される。
【0078】
従って、シフトレバー2がリバースレンジ位置Rのときに予めロック部材13を移動させてもシフトレバー2の回動が規制されず、パーキングレンジ位置P又はニュートラルレンジ位置Nにシフトレバー2が到達すると速やかにシフトレバー2の回動が規制され、シフトレバー2の規制制御をより的確に行うことができる。また、誤動作によりロック部材13がリバースレンジ位置Rで移動したとしても、原動機側と駆動輪側との動力伝達が切断されるパーキングレンジ位置P又はニュートラルレンジ位置Nまでの移動が許容されるので、ロック部材13の誤動作時における安全上の観点からも好ましい。
【0079】
また、固定部10を成形する際に、板状に形成されたものに切削加工等により切欠10a,10bを形成するようにすれば、例えば、車両の仕向地等により、シフトレバー2の回動の規制がいずれか一方でよい場合などは、一方の切欠のみ形成することができる。従って、車両の仕向地等によって部品を共用とすることができ、製造コストを低減することができる。
【0080】
また、本実施形態の車両のシフト装置1によれば、ロック部材13及びソレノイドアクチュエータ12が、ロック部材13の移動方向(左右方向)に沿って延びることから、装置において移動方向にスペースを確保すれば、ロック部材13及びソレノイドアクチュエータ12を配することができ、実用に際して極めて有利である。
【0081】
また、ロック部材13とソレノイドアクチュエータ12とを接続するリンク部材14を設けることにより、ロック部材13とソレノイドアクチュエータ12を直線的に配する必要がなく、他の部品等との干渉を回避する上で極めて有利であり、設計自由度がさらに向上する。また、駆動装置8を左右方向にコンパクトに構成することが可能となり、本実施形態においては、駆動装置8を装置本体ケース5の外側に配することなく、駆動装置8をほぼ装置本体ケース5内に収容することができている。
【0082】
また、本実施形態の車両のシフト装置1によれば、シフトレバー2の各レンジ位置P,R,N,Dへの移動がセレクトケーブル16の移動量により検出されるので、シフトレバー2の各レンジ位置P,R,N,Dに対応して検出スイッチ等を設ける必要がなく、実用に際して極めて有利である。
【0083】
また、本実施形態の車両のシフト装置1によれば、レバーブラケット6を略コ字状に形成したことから、シフトレバー2が前後方向へ移動すると、ほぼ遊びがない状態でレバーブラケット6がシフトレバー2に追従して移動するし、シフトレバー2が左右方向へ移動すると係脱部2aがレバーブラケット6と摺動する。従って、シフトレバー2の前後方向への移動を、レバーブラケット6を介して的確にセレクトケーブル16に伝達することができ、制御部における変速制御等を的確に行うことができる。
【0084】
また、本実施形態の車両のシフト装置1によれば、レバーブラケット6はシフトレバー2の前後方向への移動に追従し、左右方向への移動には追従しない。すなわち、シフトレバー2が、パーキングレンジ位置Pからリバースレンジ位置R、リバースレンジ位置Rからニュートラルレンジ位置Nへと移動する際に、前後方向に加えて左右方向へ移動しても、レバーブラケット6は前後方向へのみ移動することとなる。
【0085】
従って、装置における固定部10の移動経路の確保が容易である。また、固定部10の移動を規制するために、ロック部材13をこの移動経路を寸断するように配置することとなるが、固定部10が左右方向へ移動しないことから、ロック部材13の移動ストロークを大きく確保する必要がなく、装置をコンパクトに構成することができる。
【0086】
尚、前記実施形態においては、いわゆるフロアシフト式のシフト装置1を示したが、コラムシフト式のものであっても本発明を適用可能である。また、ガイドプレート4の孔部3が段状に形成されたものを示したが、孔部3がストレート形状のものであってもよいことは勿論である。
【0087】
さらに、前記実施形態においては、シフトレバー2が前後方向と左右方向の略直交する二方向へ回動するものを示したが、例えば前後方向にのみ回動するものであってもよい。さらには、手動変速区間Mを有するものを示したが、自動変速のみを行うものであってもよい。
【0088】
また、前記実施形態においては、自動変速制御用の検知スイッチを装置本体ケース5に設置したものを示したが、例えば、図12及び図13に示すように、各検知スイッチS2,S3をレバーブラケット106,206に設置したものであってもよい。図12には、レバーブラケット106が前記実施形態のものに比して上方に長く形成され、前壁及び後壁に設置された各検知スイッチS2,S3がシフトレバー2の本体部分と当接するものを示す。また、図13には、レバーブラケット106の開口部分が前記実施形態のものに比して大きく形成され、この開口の前部及び後部に設置された各検知スイッチS2,S3がシフトレバー2の係脱部2aの突出ピン2bと当接するものを示す。これによれば、装置1の他の部位に各検知スイッチS2,S3を設置する必要はなく、装置1の他の部品等のスペースを十分に確保することができ、設計自由度が飛躍的に向上する。
【0089】
また、前記実施形態においては、固定部10を板状に形成したものを示したが、例えば直方体状に形成されたものであってもよい。また、パーキングレンジ位置P及びニュートラルレンジ位置Nに対応して切欠10a,10bを形成したものを示したが、ロック部材13と当接する部分は切欠状でなくともよい。
【0090】
また、前記実施形態においては、セレクトケーブル16によりシフトレバー2の位置が検出されるものを示したが、シフトレバー2側と接触するスイッチ等により位置が検出されるものであってもよい。
【0091】
また、前記実施形態においては、レバーブラケット6が上面視にて略コ字状に形成されたものを示したが、レバーブラケット6は他の形状であってもよいし、レバーブラケット6を有さないものであってもよい。また、レバーブラケット6に固定部10を設けたものを示したが、シフトレバー2に直接的に設けたものであってもよいし、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0092】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の車両のシフト装置によれば、シフトレバーの規制及び規制解除が、ロック部材を一方向へ移動させるという単純な動作で実現されるので、駆動手段等を簡単な構成とすることができ、装置の信頼耐久性を格段に向上することができる。また、シフトレバーに過大な操作力が加わった場合であっても、ロック部材が移動してしまうことはないので、1つのロック部材により2箇所のレンジ位置にてシフトレバーを規制する場合であっても、シフトレバーを確実に規制することができる。すなわち、誤動作等を的確に防止することができ、車両の安全性を飛躍的に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、シフト装置付近の車両の室内外観図である。
【図2】ガイドプレートの上面図である。
【図3】シフト装置本体内の構造を示す斜視図である。
【図4】シフト装置本体内の構造を示す斜視図である。
【図5】手動変速区間におけるシフトレバーの動作を示す説明図である。
【図6】手動変速区間におけるロック装置の動作を示す背面説明図である。
【図7】ロック部材の移動状態を示す説明図であって、ロック部材によりシフトレバーのニュートラルレンジ位置からリバースレンジ位置への移動が規制された状態を示した図である。
【図8】ロック部材の移動状態を示す説明図であって、ロック部材によりシフトレバーの移動が規制されていない状態を示した図である。
【図9】駆動装置の斜視図である。
【図10】シフト装置の側面断面図であって、シフトレバーのニュートラルレンジ位置からリバースレンジ位置への移動が規制された状態を示す図である。
【図11】シフト装置の側面断面図であって、シフトレバーのパーキングレンジ位置からリバースレンジ位置への移動が規制された状態を示す図である。
【図12】変形例を示すレバーブラケットの斜視図である。
【図13】変形例を示すレバーブラケットの斜視図である。
【符号の説明】
1 車両のシフト装置
2 シフトレバー
3 孔部
4 ガイドプレート
5 シフト装置本体
6 レバーブラケット
6a 受容穴
7 ロック装置
7a ロックピン
7b ばね部材
10 固定部
10a パーキング用切欠
10b ニュートラル用切欠
11 駆動装置
11a 駆動用ケース体
12 ソレノイドアクチュエータ
13 ロック部材
14 リンク部材
15 セレクトアーム
16 セレクトケーブル
C 自動手動切換区間
D ドライブレンジ位置
M 手動変速区間
N ニュートラルレンジ位置
P パーキングレンジ位置
R リバースレンジ位置
Claims (17)
- 少なくとも一方向に回動自在の乗員操作用のシフトレバーが、ガイドプレートに形成された孔部をその一端側からパーキングレンジ位置、リバースレンジ位置、ニュートラルレンジ位置、ドライブレンジ位置の順に移動するよう構成され、
所定のパーキング固定条件が成立すると前記シフトレバーのパーキングレンジ位置からリバースレンジ位置への移動を規制し、所定のリバース禁止条件が成立すると前記シフトレバーのニュートラルレンジ位置からリバースレンジ位置への移動を規制するよう構成された車両のシフト装置において、
前記シフトレバー側から突出して設けられた固定部と、
前記シフトレバーの回動軸と略平行な方向へ移動自在であり前記固定部の移動経路に出入するよう配されたロック部材と、
前記ロック部材を移動させる駆動手段とを有し、
前記パーキング固定条件の成立時に前記ロック部材を前記固定部の移動経路に移動させ、前記シフトレバーのパーキングレンジ位置側からリバースレンジ位置側への移動を規制し、
前記リバース禁止条件の成立時に前記ロック部材を前記固定部の移動経路に移動させ、前記シフトレバーのニュートラルレンジ位置側からリバースレンジ位置側への移動を規制するよう構成したことを特徴とする車両のシフト装置。 - 前記固定部を、前記ロック部材の移動方向に対して略垂直な方向へ延びる板状に形成し、
前記固定部の外縁端部の一側にて前記シフトレバーのパーキングレンジ位置側からリバースレンジ位置側への移動を規制し、
前記固定部の外縁端部の他側にて前記シフトレバーのニュートラルレンジ位置側からリバースレンジ位置側への移動を規制するよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両のシフト装置。 - 前記固定部は、前記シフトレバーが前記パーキングレンジ位置及び前記ニュートラルレンジ位置のときに前記移動経路側へ移動する前記ロック部材を受容し、外縁端部に形成されたパーキング用切欠及びニュートラル用切欠を有することを特徴とする請求項2に記載の車両のシフト装置。
- 前記シフトレバーが前記リバースレンジ位置のときに、前記移動経路側へ移動する前記ロック部材が、前記固定部の一面と当接するよう構成したことを特徴とする請求項3に記載の車両のシフト装置。
- 前記ロック部材は、移動方向へ延びるよう形成され、
前記駆動手段は、前記ロック部材の移動方向に延びるよう配されたソレノイドアクチュエータを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車両のシフト装置。 - 前記ロック部材と前記ソレノイドアクチュエータとを、互いに略平行となるよう離隔して配し、
前記ロック部材と前記ソレノイドアクチュエータとを接続する接続リンクを設けたことを特徴とする請求項5に記載の車両のシフト装置。 - 前記駆動手段は、前記接続リンク、前記ソレノイドアクチュエータを収容し、装置本体ケースの内側と係合する駆動用ケース体を有し、
前記駆動用ケース体を、前記装置本体ケースの外部から係脱自在となるよう構成したことを特徴とする請求項6に記載の車両のシフト装置。 - 前記シフトレバーにはセレクトケーブルが接続され、
前記パーキングレンジ位置、前記リバースレンジ位置、前記ニュートラルレンジ位置及び前記ドライブレンジ位置を、前記シフトレバーの回動によるセレクトケーブルの移動量にて検出するよう構成されたことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の車両のシフト装置。 - 前記シフトレバーは互いに直交する第1回動方向と第2回動方向とに移動自在であり、前記セレクトケーブルは前記シフトレバーの第1回動方向の回動による移動量を検出するものであって、
前記シフトレバーが前記第1回動方向へ移動する際に該シフトレバーと一体的に移動し、前記シフトレバーの前記第2回動方向への移動を許容するレバーブラケットを備え、
前記固定部を、前記レバーブラケットに設けたことを特徴とする請求項8に記載の車両のシフト装置。 - 前記シフトレバーに略直方体状の係脱部を形成し、
前記レバーブラケットを前記第2回動方向の一方に開口する略コ字状に形成したことを特徴とする請求項9に記載の車両のシフト装置。 - 前記シフトレバーの係脱部に、第2回動方向のレバーブラケット側に突出する突出ピンを形成し、
前記レバーブラケットに、この突出ピンを受容する受容穴を形成したことを特徴とする請求項10に記載の車両のシフト装置。 - 前記ガイドプレートに形成された孔部は、パーキングレンジ位置、リバースレンジ位置、ニュートラルレンジ位置、ドライブレンジ位置を含む自動変速区間に加え、手動変速区間を有するものであって、
前記シフトレバーが前記手動変速区間へ進入すると、前記シフトレバーが前記レバーブラケットから抜脱するよう構成したことを特徴とする請求項10または11に記載の車両のシフト装置。 - 前記装置本体ケースに、前記シフトレバーが前記ドライブレンジ位置から手動変速区間へと移動した際に、前記レバーブラケットをドライブレンジ位置に対応する位置にてロックするロック手段を設けたことを特徴とする請求項12に記載の車両のシフト装置。
- 前記ロック手段は、前記レバーブラケットの受容穴に対応するロックピンと、前記ロックピンをシフトレバーの係脱部側へ付勢する付勢手段とを有することを特徴とする請求項13に記載の車両のシフト装置。
- 前記ロックピンは、前記シフトレバーがパーキングレンジ位置からニュートラルレンジ位置の間に位置するときに、前記レバーブラケットの側壁と摺接することを特徴とする請求項14に記載の車両のシフト装置。
- 前記レバーブラケットに、手動変速区間におけるシフトレバーのシフトアップ及びシフトダウンを検知する検知スイッチを設置したことを特徴とする請求項10から15のいずれか一項に記載の車両のシフト装置。
- 前記レバーブラケットの内側に、前記シフトレバーの係脱部の下部と当接するプランジャ部を配したことを特徴とする請求項10から16のいずれか一項に記載の車両のシフト装置。
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