JP2004344380A - 内視鏡の鉗子栓 - Google Patents

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Abstract

【課題】スリットと閉鎖用舌片とからなる逆流防止弁としての機能を確実に、しかも安定的に発揮することができ、かつ処置具を挿通させる際における抵抗を最小限に抑制できるようにする。
【解決手段】鉗子栓13を構成する栓本体20に装着される弁部材21は本体板29の端面から突出部30を連設したものから構成され、この突出部30の部位にはスリット33と閉鎖用舌片34とからなる逆流防止弁が設けられている。突出部30の端面には円形の凹部35が形成され、凹部35はスリット33の長さと直交する方向に傾斜したもので、連結帯片22への連設側に向けて深さが連続的に減少する斜面形状となり、閉鎖用舌片34はスリット33の長さより広い幅を有する突出部分を傾斜面35aに沿ってスリット33を通過する位置まで切り込み部36を形成することにより形成される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用等として用いられる内視鏡に設けられ、鉗子その他の処置具を挿通するための処置具挿通チャンネルにおいて、処置具導入部の口金に着脱可能に装着される鉗子栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
体腔内に挿入されて、医療検査等を行う内視鏡は、術者等が手で把持して操作を行う本体操作部に体腔内への挿入部を連設し、さらに本体操作部に光源装置等に着脱可能に接続されるユニバーサルコードを連結して設けることにより大略構成されるものである。挿入部の先端部には体腔内を照明するための照明部と、この照明部から照射される照明下で体腔内の検査を行う観察部とを備えている。
【0003】
例えば、内視鏡による検査の結果、患部等が発見されたときには、所要の処置を行うことができ、また組織細胞のサンプリング等も行えるようにしたものもある。このために、内視鏡には鉗子その他の処置具を挿通するための処置具挿通チャンネルが設けられる。処置具挿通チャンネルは、その先端が照明部及び観察部と共に挿入部の先端部に開口している。一方、処置具の処置具挿通チャンネルへの導入は本体操作部側で行なわれる。このために、本体操作部または本体操作部と挿入部との連結部に処置具を導入する通路を有する処置具導入部が形成される。
【0004】
体腔内の圧力は大気圧より高いため、また処置具挿通チャンネルを吸引通路と兼用することがある等の点で、処置具導入部の通路を常時開口させておくことはできない。このために、処置具導入部に口金を設けて鉗子栓を装着して、この処置具導入部を密閉する構成とするのが一般的である。そして、鉗子栓を口金から取り外さなくても処置具を挿入できるようにするために、鉗子栓に逆流防止弁を設けて、この逆流防止弁を開くことにより処置具を挿入するように構成するのが一般的である。しかも、処置具挿通チャンネルの内部は使用の都度洗浄されること等から、鉗子栓は処置具導入部の口金に着脱可能に装着される。
【0005】
処置具挿通チャンネル内に挿通される処置具としては、例えば鉗子等のように外径の大きい処置具が挿通されることもあり、またチューブ等の外径の小さい処置具が挿通されることもある。つまり、処置具挿通チャンネル内に挿通される処置具の太さは種類等により様々である。鉗子栓に設けられる逆流防止弁としては、処置具を挿入しても処置具の周囲を密閉状態に保持できるようになっているのが理想的である。しかしながら、処置具導入部の口径に近いような太い処置具を挿入したときにも、またそれより遥かに細い処置具を挿入したときにも、完全に密閉性が確保される鉗子栓は未だ開発されていない。
【0006】
この種の鉗子栓として、ゴム等の弾性部材で形成して、処置具導入部を覆う壁部を設け、この壁部に処置具の挿入方向に向けたスリットと、このスリットの先端部を開閉可能に閉鎖する閉鎖用舌片とを設けることにより逆流防止弁として構成したものは、従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。この公報に開示されている鉗子栓は、スリットを構成する左右の接合壁面間の密着性と、このスリットの先端を覆う閉鎖用舌片とによって、処置具を挿入する経路を閉鎖状態に保持し、スリットを構成する左右の接合壁面を離間させると共に、閉鎖用舌片をこのスリットから離間させる方向に弾性変形させることによって、処置具の挿入経路を確保できるように構成している。
【0007】
【特許文献1】
実公平2−7524号公報(第2−3頁、第1図―第3図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように構成することによって、処置具を使用しないときにおける鉗子栓の密閉性が得られ、たとえ処置具導入部の内部の圧力が極めて高くなっても、体液等が逆流して、外部に漏れ出すことがなく、しかも鉗子栓を装着したままで、処置具を挿入することができる等といった利点がある。しかも、処置具を繰り返し挿脱させて、スリットが磨耗・変形したとしても、閉鎖用舌片による密閉性が得られることから、逆流防止機能が実質的に損なわれない。しかしながら、鉗子栓をこのように構成しても、なお以下に示すような問題点がある。
【0009】
即ち、前述した従来技術においては、閉鎖用舌片は先端側から基端側に向けて肉厚が増大するようになっているので、処置具、特に柔軟なチューブ等といった腰の弱い処置具を挿入する際には、この処置具によって閉鎖用舌片をスリットから離間する方向に弾性変形させる。閉鎖用舌片は先端側から基端側に向けて肉厚が連続的に増大することから、前述した柔軟な部材からなる処置具を挿通させると、この閉鎖用舌片の抵抗により曲げられることになり、処置具を真っ直ぐに挿入できなくなってしまう。
【0010】
閉鎖用舌片を容易に曲がるように、柔軟な部材で形成すれば、処置具を挿入する際に、この処置具に対する曲げ方向の荷重が小さくなり、無理な曲げ力が作用しないようにすることができる。しかしながら、閉鎖用舌片を柔軟で長いものとすると、処置具を挿入した状態から引き抜く際に、その先端部がスリット内に巻き込まれ、接合壁面間に挟まれてしまうことになる。そうなると、スリットを構成する接合壁面間に隙間が生じて、鉗子栓による密閉性が損なわれて、逆流防止機能を発揮しなくなる等といった問題点が生じる。
【0011】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スリットと閉鎖用舌片とからなる逆流防止弁としての機能を確実に、しかも安定的に発揮することができ、かつ処置具を挿通させる際における抵抗を最小限に抑制できるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、全体が弾性部材からなり、内視鏡に設けた処置具挿通路の処置具導入部に着脱可能に装着され、この処置具導入部に形成した通路より小さい孔径となった絞り通路を設けた栓本体と、この栓本体に着脱可能に連結され、スリットと閉鎖用舌片とからなる逆流防止部材を備えた弁部材とからなる内視鏡の鉗子栓であって、前記閉鎖用舌片は、前記弁部材の前記栓本体内への嵌合側の面に形成されて、前記スリットの長さより広い幅のものからなり、前記弁部材の下面に斜め上方に角度を持たせた切り込み部を形成することによって、前記スリットを開閉する接合面を形成すると共に、この接合面とは反対側の面を受圧面となし、この受圧面は前記接合面と同じ方向に傾斜させており、前記閉鎖用舌片の先端部は前記スリットを通過した位置であり、かつこのスリットの近接位置に配置されていることをその特徴とするものである。
【0013】
ここで、スリットは弁部材の厚み方向に向けて形成されるものであり、この方向を深さ方向としたときに、スリットの長さはこの深さに対する幅を意味する。ただし、スリットを形成したときに生じる壁面は相互に密に接合された状態となっており、従って自然状態では、つまり処置具が挿通されていない状態では、その幅方向において隙間は生じていない。
【0014】
スリットを通過した処置具は閉鎖用舌片における接合面を押動して曲げるようにするが、この接合面を形成するための切り込み部の傾斜角を大きくすればするほど、閉鎖用舌片の曲げ角度が小さくなる。また、閉鎖用舌片の接合面とは反対側の受圧面をこの接合面と同じ方向において、それとほぼ同じ角度乃至この角度に近い角度傾斜させることによって、閉鎖用舌片を曲げる際に基端側の押圧力が増大するのを防止できる。従って、処置具に対する閉鎖用舌片の押圧力が小さくなり、腰の弱い処置具を挿入する際にも、その処置具の曲がりが最小限に抑制できる。
【0015】
閉鎖用舌片の先端部は、スリットの位置を通過させる必要はあるが、逆流防止機能はスリットと協働作用により発揮するものであるから、このスリットの形成位置からあまり大きく突出させる必要はない。処置具を繰り返し挿脱することによって、スリットを構成する接合壁面が磨耗したり、変形したりして、スリットにおける密閉性が十分に得られなくなったとしても、逆流防止機能が損なわれない程度の長さだけ突出させておけば良く、従ってスリットの形成位置からの突出長さを著しく短縮できる。その結果、処置具を鉗子栓から引き抜く際に、かなり乱暴に引き抜かれたとしても、閉鎖用舌片の先端部分がスリット内に巻き込まれるおそれはない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、図1に内視鏡の全体構成図を示す。図中において、1は本体操作部、2は挿入部、3はユニバーサルコードである。挿入部2は、本体操作部1への連結側から大半の長さ分は体腔内の挿入経路が曲がっている場合に、その曲がり方向に沿って自在に曲がる軟性部2aとなっており、この軟性部2aには、アングル部2b及び先端硬質部2cが順次連結されている。先端硬質部2cには内視鏡観察手段を構成する照明部と観察部(共に図示せず)とが設けられており、アングル部2bは先端硬質部2cを挿入経路に沿ってガイドしたり、かつ先端硬質部2cに設けた内視鏡観察手段の視野を変えたりするために、所望の方向に向けて湾曲操作できるようになっている。このアングル部2cの湾曲操作は本体操作部1に設けたアングル操作手段4によって遠隔操作で行なわれる。
【0017】
内視鏡は前述した内視鏡観察手段によって、体腔内を観察するだけではなく、内視鏡検査の結果発見された患部に対する処置や組織のサンプリング等も行えるようになっている。このために、本体操作部1には処置具導入部5が設けられ、この処置具導入部5から先端硬質部2cまでの部位には処置具挿通チャンネル6が設けられており、この処置具挿通チャンネル6の先端は照明部及び観察部等と共に先端硬質部2cに開口している。従って、鉗子その他の処置具を処置具導入部5から処置具挿通チャンネル6に挿通させて、先端硬質部2cから所定の長さ導出させることによって、所望の処置を施すことができるようになる。
【0018】
処置具挿通チャンネル6は、また、吸引通路としても利用されるものである。従って、処置具挿通チャンネル6には本体操作部1内で吸引通路7が接続されており、この吸引通路7は本体操作部1からユニバーサルコード3に導かれて、その先端は吸引ポンプを有する吸引装置(図示せず)に接続されている。そして、本体操作部1内において、吸引通路7の途中位置には吸引バルブ8が設けられており、この吸引バルブ8を手指等で操作することによって、吸引操作を行えるようになっている。つまり、常時においては、処置具挿通チャンネル6と吸引装置とが遮断されており、吸引バルブ8を押し込むように操作することによって、吸引装置と処置具挿通チャンネル6とを接続して、この処置具挿通チャンネル6に負圧吸引力を作用させるようにしている。
【0019】
このように構成することによって、内視鏡検査が行われる体腔内に体液や汚物が存在していると、吸引バルブ8を操作することによって、それらを処置具挿通チャンネル6から吸引通路に排出・除去して、体腔内の観察条件を良好にする。この状態で、体腔内の検査を行い、その結果患部等が存在すると、鉗子その他の処置具を処置具導入部5から処置具挿通チャンネル6からなる処置具通路内に挿入して、挿入部2の先端から導出させて、適宜の処置が施されることになる。
【0020】
そこで、図2に、本体操作部1の処置具挿通チャンネル6と吸引通路7との分岐部の断面構造を示す。この図2において、10は分岐通路構成体を示し、この分岐通路構成体10には、処置具挿通チャンネル6の基端部と、吸引通路7の先端部とが接続されている。また、この分岐通路構成体10には処置具導入部5に向けて斜め上方に延在させた連結パイプ11が連結されており、この連結パイプ11に口金12が連結されている。そして、口金12は処置具導入部5から突出しており、この口金12の突出部に鉗子栓13が着脱可能に取り付けられている。従って、鉗子等の処置具は、鉗子栓13を介して口金12から連結パイプ11を経て分岐通路構成体10内に導かれ、この分岐通路構成体10から処置具挿通チャンネル6の内部に挿入されることになる。
【0021】
処置具導入部5に装着した口金12は、少なくとも吸引作業を行っている間は密閉状態に保持させる必要がある。また、処置具が使用される際には、そのままで処置具を挿入できなければならない。さらに、処置具挿通チャンネル6の内部は体液等の吸引物質等で汚損されることから、使用後には、処置具挿通チャンネル6の内部を洗浄しなければならない。処置具導入部5における口金12に鉗子栓13が着脱可能に取り付けられて、この鉗子栓13は常時には密閉状態に保たれ、かつ必要に応じて処置具が挿通できる構造となっている。
【0022】
図3に鉗子栓13の口金12への装着状態の断面が示され、また図4にはその要部を拡大した図である。これらの図から明らかなように、鉗子栓13は、全体がゴム等の弾性部材で形成されており、栓本体20と弁部材21とを有し、これら栓本体20と弁部材21との間は扁平な帯状の折り返し用の連結帯片22により連結されている。なお、栓本体20と弁部材21とは別部材で形成することもできる。
【0023】
栓本体20は全体として概略円筒状の部材からなり、一端側から内側に向けて円環状に突出する第1の円環状突出部23が形成されており、また中間部には中央に絞り通路24を形成した隔壁25が設けられ、さらに他端部には弁部材21の係止部となる第2の円環状突出部26が形成されている。そして、第1の円環状突出部23と隔壁25との間には第1の円環状凹部27が、また隔壁25と第2の円環状突出部26との間には第2の円環状凹部28が形成されている。
【0024】
一方、弁部材21は本体板29の端面から突出部30を連設したものから構成され、この突出部30の外周面には円環状溝31が形成されている。従って、弁部材21は、その突出部30が栓本体20の第2の円環状凹部28内に嵌合され、またその円環状溝31の上下の壁により栓本体20の第2の円環状突出部26を挟持するようにして固定される。そして、本体板29において、突出部30の突出方向とは反対側の面は、概略凹半球形状の処置具ガイド部32が形成されており、この処置具ガイド部32の底部に突出部30側に向けてスリット33が形成されている。さらに、このスリット33の先端部を開閉するために、閉鎖用舌片34が設けられている。
【0025】
図4乃至図6にも示したように、弁部材21における突出部30の処置具ガイド部32を設けた側とは反対側の端面、つまり弁部材21を栓本体20に組み込んだ状態で、この栓本体20の隔壁25に対面する側の端面には円形の凹部35(図6)が形成されている。この凹部35は、スリット33と直交する方向に傾斜したものであり、連結帯片22への連設側に向けて深さが連続的に減少する斜面形状となっている。そして、閉鎖用舌片34は、凹部35の斜面に形成されており、このために凹部35の内部にはスリット33の長さより広い幅を有する突出部分が形成されている。この突出部分は、図6から明らかなように、平面視では概略四角形状となっている。そして、図4に示したように、この突出部分を凹部35に形成した傾斜面35aに沿ってスリット33を通過する位置までの長さを有する切り込み部36を形成することによって、閉鎖用舌片34が形成される。
【0026】
従って、この閉鎖用舌片34は、凹部35の傾斜面35aと対面する側が接合面34a、その反対側は絞り通路24を設けた隔壁25と対面する側が受圧面34bとなり、かつ基端部34cは弁部材21の突出部30と一体となり、さらに先端部34dは自由端となっている。しかも、受圧面34bは接合面34aと同じ方向に傾斜しており、閉鎖用舌片34は、その基端部34c側から先端部34d側に向けてほぼ同じ厚みか、または先端部34d側の方が僅かに厚肉となっている。さらに、スリット33は閉鎖用舌片34によりその全長が覆われており、かつこのスリット33から先端部34dに至る長さは、スリット33から基端部34cに至る長さより短くなっており、好ましくは、スリット33がある程度磨耗したり、変形したりして相互の接合壁面の密着性が十分得られない状態になっても、このスリット33を完全に密閉するのに必要最小限の長さ分だけ先端部34dが延在されている。
【0027】
以上のように構成される鉗子栓13は、その栓本体20における第1の円環状凹部27の部分が、口金12の先端に設けた固定用突出部14と係合するようにして、鉗子栓13が口金12に着脱可能に装着される。しかも、後述するように、鉗子栓13における弁部材21は栓本体20に着脱されるが、装着時における栓本体20と口金12との連結強度は、弁部材21の栓本体20への連結強度より高いものとする。従って、栓本体20の第1の円環状突出部23と第1の円環状凹部27との部位がかなり大きく圧縮変形されるようにして口金12に装着される。
【0028】
前述のようにして栓本体20が口金12に装着された状態で、弁部材21が着脱可能に装着される。そして、装着状態で安定的に保持し、鉗子等の処置具の挿脱時にみだりに弁部材21が分離しないように抜け止めする機能を発揮させるために、栓本体20の係止部を構成する第2の円環状突出部26を、弁部材21における本体板29とそれと対面する突出部30との間に挟持させる。従って、第2の円環状突出部26の厚み寸法は本体部29と突出部30との間に形成される円環状溝31の溝幅寸法より大きくなっている。その結果、弁部材21の装着時には第2の円環状突出部26は圧縮され、この圧縮分により弁部材21は栓本体20に連結した状態に保持される。しかも、その間の気密性が良好となる。
【0029】
栓本体20を構成する第2の円環状突出部26は、弾性変形した状態で、その上下から弁部材21の本体板29の下面と突出部30との間に挟持されているので、弁部材21は栓本体20に嵌合した状態でみだりに動かないように、実質的に一体物となるように保持される。従って、図7に示したように、弁部材21のスリット33及び閉鎖用舌片34から栓本体20の絞り通路24を経て種々の処置具を挿脱する際に、弁部材21が栓本体20に対して相対的な動きが生じることはない。
【0030】
その結果、先端に把持爪を有する鉗子等のように、腰が強く、しかも外径の大きな処置具を処置具挿通チャンネル6に挿通させた状態から、急激に処置具導入部5から引き抜くように操作しても、弁部材21と栓本体20との間に相対的な動きが生じることがなく、第2の円環状突出部26と円環状溝31との間の嵌合状態が常に安定的になる。従って、繰り返し処置具を挿脱しても、この嵌合部に変形等が生じることがなく、開閉弁21が栓本体20から逸脱するおそれはない。
【0031】
ここで、鉗子栓13が処置具導入部5における口金12に装着されると、この処置具導入部5から処置具挿通チャンネル6に至る通路は外部と遮断されていなければならない。この機能は、鉗子栓13における弁部材21に設けたスリット33と、このスリット33を閉鎖する閉鎖用舌片34とにより発揮する。スリット33及び閉鎖用舌片34は、鉗子その他の処置具を挿通する毎に開閉される。このときにおいては、スリット33は左右の接合壁面は処置具の外周部と圧接した状態で摺動することになる。この摺動を円滑にするために、鉗子栓13に潤滑剤を含浸させる等の措置を施すのが望ましい。そして、このような措置を施したとしても、繰り返し処置具を挿通させると、接合壁面33aが磨耗したり、変形したりする可能性がある。このために、スリット33による密閉性が低下することもあるが、閉鎖用舌片34の接合面34aが凹部35の傾斜面35aにおけるスリット33を設けた位置を完全に覆っているので、逆流防止機能が損なわれることはない。
【0032】
以上のことから、繰り返し処置具を挿通させても、スリット33と閉鎖用舌片34との部位を密閉状態に保持できる。処置具挿通チャンネル6は吸引通路としても利用されるが、体内からの吸引物質を吸引する際に処置具挿通チャンネル6の内部は確実に負圧状態とすることができ、有効に吸引が行われると共に、吸引物質が鉗子栓13の外部に滲み出すようなことはない。また、既に説明したように、吸引状態から吸引を停止したときに、処置具導入部5内には高い圧力が作用する。この圧力は閉鎖用舌片34の受圧面34bに作用して、この圧力により接合面34aが凹部35の傾斜面35aに圧接されることから、スリット33を閉鎖する方向の力がさらに高められる。
【0033】
次に、処置具導入部5に鉗子栓13を装着したままで、処置具を挿通させるが、この処置具は処置具ガイド部32の内部に押し込むことにより弾性部材からなる鉗子栓13におけるスリット33を拡開させて、処置具を挿通するための通路を形成する。処置具の挿入方向におけるスリット33の前方位置には閉鎖用舌片34が設けられている。従って、図4に仮想線で示したように、処置具の先端でこの閉鎖用舌片34が同図に矢印で示した方向に押し込まれて、その基端部34cを中心として先端部34d側が下方に湾曲するように変形する。その結果、処置具は閉鎖用舌片34の位置を通過して、絞り通路24を通り、口金12及び連結パイプ11を通過して、処置具挿通チャンネル6内に導かれる。ここで、閉鎖用舌片34の先端部34dはスリット33を通過した直後の位置に先端部34dが位置しているので、処置具によって閉鎖用舌片34を軽い力で押し込むことによって、その位置を通過することになり、閉鎖用舌片34が大きく変形することはない。また、閉鎖用舌片34が下方に変形する際に、絞り通路24を形成した隔壁25と干渉することもない。
【0034】
処置具が閉鎖用舌片34の位置を通過する際には、この処置具に閉鎖用舌片34の弾性復元力が反力として作用することになる。しかしながら、閉鎖用舌片34は傾斜した状態に設けられており、しかもスリット33と対面する位置から先端部34dまでの距離は短くなっており、その全長にわたってほぼ同じ厚みとなっている。従って、閉鎖用舌片34の変形により処置具外面に作用する反力が小さくなる。その結果、この鉗子栓13に挿入される処置具が柔軟で細いチューブ等であっても、大きな曲げ力が作用することはなく、円滑に絞り通路24を通過する。また、処置具を挿入部2の先端硬質部2cから導出させて、体内における所望の位置に狙撃する操作も円滑に行うことができる等、操作性にも優れたものとなる。
【0035】
処置具を挿通させて、所要の処置を施した後には、この処置具が引き出される。この処置具を引き出すときには、閉鎖用舌片34にはその先端部34dがスリット33内に引き込む方向に変形しようとする。しかしながら、閉鎖用舌片34は、その先端部34d側がスリット33に対して角度が大きくなるように傾斜しており、かつスリット33に近い位置に配置されて、スリット33内に引き込まれる長さが短いので、処置具が鉗子栓13から完全に引き出されると、閉鎖用舌片34は、その弾性復元力と、スリット33を構成する接合壁面間の圧接力とによって、このスリット33から確実に脱出する。従って、閉鎖用舌片34がスリット33内に挟まれて、隙間が生じるようなことがなく、確実に逆流防止機能を発揮する状態に復帰する。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、スリットと閉鎖用舌片とからなる逆流防止弁としての機能を確実に、しかも安定的に発揮することができ、かつ処置具を挿通させる際における抵抗を最小限に抑制できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉗子栓が装着される内視鏡の一例を示す全体構成図である。
【図2】本発明の実施の一形態である鉗子栓を処置具導入部に装着した状態での本体操作部の要部断面図である。
【図3】図2における処置具導入部への鉗子栓状態の断面図である。
【図4】図3の要部拡大図である。
【図5】図4のX−X断面図である。
【図6】図4の底面図である。
【図7】鉗子栓に処置具を挿入させた状態での図3と同様の断面図である。
【符号の説明】
1 本体操作部 2 挿入部
5 処置具導入部 6 処置具挿通チャンネル
7 吸引通路 12 口金
13 鉗子栓 20 栓本体
21 弁部材 23 第1の円環状突出部
24 絞り通路 25 隔壁
26 第2の円環状突出部 27 第1の円環状凹部
28 第2の円環状凹部 29 本体板
30 突出部 31 円環状溝
33 スリット 34 閉鎖用舌片
34a 接合面 34b 受圧面
34c 基端部 34d 先端部
35 凹部 35a 傾斜面
36 切り込み部

Claims (2)

  1. 全体が弾性部材からなり、内視鏡に設けた処置具挿通路の処置具導入部に着脱可能に装着され、この処置具導入部に形成した通路より小さい孔径となった絞り通路を設けた栓本体と、この栓本体に着脱可能に連結され、スリットと閉鎖用舌片とからなる逆流防止部材を備えた弁部材とからなる内視鏡の鉗子栓において、
    前記閉鎖用舌片は、前記弁部材の前記栓本体内への嵌合側の面に形成されて、前記スリットの長さより広い幅のものからなり、前記弁部材の下面に斜め上方に角度を持たせた切り込み部を形成することによって、前記スリットを開閉する接合面を形成すると共に、この接合面とは反対側の面を受圧面となし、この受圧面は前記接合面と同じ方向に傾斜させており、
    前記閉鎖用舌片の先端部は前記スリットを通過した位置であり、かつこのスリットの近接位置に配置されている
    ことを特徴とする内視鏡の鉗子栓。
  2. 前記閉鎖用舌片の厚み寸法は、その基端部側から先端部までほぼ同じか、または先端部側から基端部に向けて僅かに厚肉となるものであることを特徴とする請求項1記載の鉗子栓。
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