JP4544562B2 - 内視鏡用鉗子栓 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡の処置具挿入口を塞いで逆流を防止するために該挿入口に装着される弾性材料製の鉗子栓に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記内視鏡は、体腔内を観察し、必要に応じて処置を行う手段として医療分野において広く用いられている。この内視鏡は、一般に、操作部に装備されたツマミ類により、操作部から延びて体内に挿入されるチューブ状のフレキシブルな体内挿入部の先端部を遠隔操作して、先端部の端面あるいは側部に配された観察窓を被観察体に向け、被観察体像を先端部内に配された対物光学系を介して撮像素子で撮像し、撮像素子からの電子画像信号は内視鏡が接続されるプロセッサ装置で所定の信号処理が行われた後、被観察体の映像がモニタに映し出される構成となっている。観察窓が設置された先端部の端面あるいは側部には、観察窓の他に、被観察体を照明する照明窓、空気を噴射して臓器を拡張し観察窓の視野を確保したり、水を噴射して観察窓を洗浄する送気・送水ノズルが設置されている。一方、体内挿入部および操作部には、撮像素子からの電子画像信号を送るケーブル(光学式内視鏡の場合は対物光学系の観察像を接眼部まで導く光ファイバ束からなるイメージガイド)と、照明窓に光源の光を供給する光ファイバ束からなるライトガイドと、送気・送水ノズルに送気・送水源から空気または水を送る送気・送水チャンネルが通されている。
【0003】
また、体内挿入部および操作部には、被観察体を観察しながら処置(患部の切開、縫合、採取、注射、異物の摘出、破砕等)を行うために用いる鉗子類やカテーテル等の処置具を挿入するための処置具挿通チャンネルも通されており、その先端は、処置具出口として、上記照明窓等と同様に体内挿入部の先端部に配されている。この処置具挿通チャンネルは、体液や血液等を吸引するための吸引チャンネルを兼ねており、吸引源に接続されている。処置具挿通チャンネルは、吸引源へ向かう管路から操作部において分岐し、その分岐路は、操作部に設けられた処置具挿入口に開口している。この処置具挿入口から上記処置具を処置具挿通チャンネルに挿入し、処置具の先端を処置具出口から突出させて処置を行うわけである。
【0004】
内視鏡の使用時には、送気・送水ノズルから空気を噴射させることにより、上述したように臓器を拡張して観察窓の視野を確保している。ところで、このような使用状況で処置具挿入口が開いていると、体液等が処置具挿通チャンネルを通って臓器内よりも負圧の処置具挿入口側に逆流し、処置具挿入口から外部へ漏出してしまう。体液等の漏出は衛生上好ましくない上に、上記操作部やツマミ類を汚染して操作しにくくなるといった不具合を招く。そこで、逆流防止のために、処置具挿入口にはこの挿入口を塞ぐゴム製の鉗子栓が装着されている。
【0005】
従来の鉗子栓としては、処置具挿入口に圧入される閉塞部の表側(外部側)の周縁に、処置具挿入口の開口端の周縁に通常形成されているフランジに弾性的に係合するリング状の係合部が形成され、さらに、閉塞部の裏側に舌片状の弁体が形成されたものが、例えば、特開平6−38924号公報等に開示されている。
同公報の鉗子栓は、処置具を処置具挿通チャンネルに挿入するためのスリットが閉塞部に切り込まれており、弁体は、閉塞部の外周側に一体成形された部分を根本として通常は閉塞部の裏面に密着し、これによってスリットが閉じられるようになっている。また、処置具がスリットに通されると、弁体は押し開かれ、かつ、処置具に弾性的に密着することにより、上記の逆流を防止するように働く。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の鉗子栓にあっては、ゴム製であるがために、処置具が繰り返し挿入されるにつれて弁体にへたりが生じ、このため、弁体の弾性復帰能が劣化して閉塞部あるいは処置具に対する密着度が不十分となり、逆流の発生を招くおそれがあった。
【0007】
よって本発明は、繰り返し使用しても弁体がへたりにくく、また、へたりが生じても逆流防止機能を確実に発揮させることができる内視鏡用鉗子栓を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本発明は、内視鏡が備える処置具挿通チャンネルの処置具挿入口に着脱自在に装着される弾性材料製の鉗子栓であって、処置具挿入口に圧入されて該挿入口を閉塞し、かつ、処置具を外部から処置具挿通チャンネルに挿入するための挿通口が形成された閉塞部と、この閉塞部に一体成形され、通常は挿通口の処置具挿通チャンネル側を閉じ、処置具の挿入時には弾性変形して開く舌片状弁体とを備え、閉塞部における処置具挿入口の内面への対向面の少なくとも一部に、処置具挿入口の内面に圧接し、その圧接によって生じる反力によって舌片状弁体を閉塞部の方向に付勢し得る突起が形成されており、突起は対向面の一部に形成されているとともに、閉塞部には当該鉗子栓を処置具挿入口から取り外す操作を容易とする指掛かり部が設けられ、これら突起と指掛かり部とは、閉塞部の中心に対して互いに略180゜ずれた位置に配置されていることを特徴としている。
【0009】
本発明の鉗子栓は、閉塞部を処置具挿入口に圧入することにより処置具挿入口に装着される。この装着状態で、閉塞部に形成された突起が処置具挿入口の内面に圧接し、これに伴って舌片状弁体は突起の圧接方向と逆向きの反力を受け、閉塞部の方向に付勢されて閉塞部に密着し挿通口を閉じる。舌片状弁体は、突起の圧接によって生じる反力によって常に閉塞部に密着するので、繰り返し開閉させられてもへたりが生じにくくなる。また、へたりが生じたとしても、突起の反力作用によって弾性復帰能が補われ、常に閉塞部に密着する。したがって、舌片状弁体の逆流防止機能が、確実、かつ長期にわたって発揮される。
【0011】
また、本発明の鉗子栓では、鉗子栓を取り外す際には、指掛かり部に指を掛けて閉塞部を処置具挿入口から抜き取る。処置具挿入口の内面に対して圧接する閉塞部の対向面(外周面)においては、突起が最も強い面圧で圧接する。処置具挿入口から鉗子栓を取り外す際には、指掛かり部側へ閉塞部が引っ張られ、これに伴い、突起と指掛かり部との位置関係が上記のとおりであることから処置具挿入口の内面に対する突起の圧接が弱まる。一方、指掛かり部側の閉塞部の対向面が処置具挿入口の内面に圧接する面圧は、突起が形成されていないことから比較的低い。したがって、閉塞部を抜き取る操作に要する力が比較的弱くて済み、鉗子栓が取り外しやすくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
はじめに、図1〜図4を参照して本発明の鉗子栓の基本構成例を説明する。
(1)基本構成
(A)内視鏡の構成
図1(a)は、該基本構成を有する鉗子栓60Aが適用される内視鏡1の全体を示している。この内視鏡1は、体内に挿入されるフレキシブルなチューブ状の体内挿入部10と、体内挿入部10を遠隔操作するための操作部20と、図示せぬ各種装置(映像処理装置、光源、送気・送水源、吸引源等)に接続されるケーブル類が挿入されたユニバーサルコード30とを備えている。
【0013】
体内挿入部10は、先端部11を有する湾曲部12と、湾曲部12を操作部20に接続する比較的長い軟性部13とを有している。先端部11の端面には、図1(b)に示すように、観察窓41と、複数の照明窓(この場合2つ)42と、送気・送水ノズル43と、処置具出口44とが設置されている。体内挿入部10、操作部20およびユニバーサルコード30には、図示はしないが、撮像素子からの電子画像信号を送るケーブル(光学式内視鏡の場合は対物光学系の観察像を接眼部まで導く光ファイバ束からなるイメージガイド)と、照明窓42に光源の光を供給する光ファイバ束からなるライトガイドと、送気・送水ノズル43に送気・送水源から空気または水を送る送気・送水チャンネルと、先端が処置具出口44とされ、吸引チャンネルを兼ねる処置具挿通チャンネルが通されている。
【0014】
図1(a)における操作部20の上端部21は略直方体状を呈しており、この上端部21の一面には、吸引ボタン22aと、送気・送水ボタン22bと、画像リモートスイッチ22cとが設けられている。また、上端部21の他の一面には、上下アングルツマミ23aと、上下アングルロックレバー23bと、左右アングルツマミ24aと、左右アングルロックツマミ24bとが、同軸的、かつ回転自在に取り付けられている。
【0015】
上記体内挿入部10の湾曲部12内には、図示せぬ湾曲機構が内蔵されている。この湾曲機構は、複数の節輪が軸方向にピンによって回動自在に枢支して接続され、必要数の操作ワイヤが掛止されたもので、各操作ワイヤは、軟性部13から操作部20を通されて上下アングルツマミ23aおよび左右アングルツマミ24aに接続されている。湾曲部12は、上下アングルツマミ23aおよび左右アングルツマミ24aを適宜回転させると、操作ワイヤおよび節輪構造によって上下・左右に自在に屈曲または回動する。これによって、先端部11を三次元的な任意の方向に指向させることができるようになっている。上下アングルロックレバー23bおよび左右アングルロックツマミ24bは、それぞれ上下アングルツマミ23aおよび左右アングルツマミ24aを固定して、観察窓41のアングルを固定する場合に用いられる。
【0016】
操作部20における上記上端部21の下方には、術者が当該内視鏡1を握って支持する部分である断面矩形状の把持部25が形成されている。ところで、上記処置具挿通チャンネルは、吸引源へ向かう管路から操作部20内において分岐しており、その分岐路は、図2にも示すように、把持部25の下方の分岐部26に形成された処置具挿入口51に開口している。内視鏡1の使用にあたっては、被観察体の映像を観察しながら図示せぬ処置具によって必要な処置(患部の切開、縫合、採取、注射、異物の摘出、破砕等)を行うことが多いが、その処置は、処置具を処置具挿入口51から処置具挿通チャンネルに挿入し、先端を処置具出口44から突出させて行う。処置具挿入口51には、この挿入口51を塞ぐ鉗子栓60Aが着脱自在に装着される。鉗子栓60Aは本発明に係るものであり、後で詳述する。
【0017】
上記構成の内視鏡1によれば、体内挿入部10を体腔内に挿入し、光源からの光を照明窓42から照射した状態で、各ツマミ23a,24aによって湾曲部12を遠隔操作しながら観察窓41を目的とする臓器の被観察体に向けることにより、その被観察体が映像処理装置のモニタに映し出される。患部の処置を行う場合には、モニタの映像を観察しながら、処置具挿入口51から処置具挿通チャンネルに挿入した処置具を処置具出口44から突出させ、必要な処置を行う。
【0018】
このような使用にあたっては、送気・送水ボタン22bを操作して、送気・送水源から送気・送水チャンネルに送り込んだ空気を送気・送水ノズル43から噴射させて臓器を拡張し、観察窓41の視野を確保することが行われる。また、送気・送水源から送気・送水チャンネルに送り込んだ水を送気・送水ノズル43から噴射させて観察窓41を洗浄し、なおかつ、送気に切り換えて観察窓41に付着した水を吹き飛ばすことも行われる。さらに、吸引ボタン22aを操作して、臓器内に湧出した体液や血液等を処置具出口44から処置具挿通チャンネルに吸引して吸引源に送り込むことも行われる。また、画像リモートスイッチ22cを操作することにより、モニタの映像を静止させたり、その静止画像を図示しないハードコピー装置に出力させたりすることができる。
【0019】
さて、上記のようにして内視鏡1を使用する際には、体液等が処置具挿入口51側へ逆流することを防止するために、処置具挿入口51に上記鉗子栓60Aを装着して処置具挿入口51を塞いでいる。以下、この鉗子栓60Aを、図3および図4を参照して説明する。
【0020】
(B)鉗子栓の構成
図3に示すように、処置具挿入口51は、操作部20の分岐部26から上記上端部21方向に向かって斜めに突出する円筒状の分岐管部52によって形成されており、厳密には、この分岐管部52に挿入されてねじ結合された円筒状の口金53の開口が、処置具挿入口51を構成している。口金53は、分岐管部52に挿入される挿入部54と、分岐管部52から露出し、開口周縁にフランジ55aが形成された内径が均一な装着部55とを有している。
【0021】
鉗子栓60Aはシリコーンゴム等の弾性材料にシリコーンオイルが含浸された含油ゴム製であって、弾性を利用して装着部55に着脱自在に装着される。鉗子栓60Aは、図3および図4に示すように、口金53の装着部55に圧入されて処置具挿入口51を閉塞する横断面が円形の閉塞部61と、装着部55のフランジ55aに弾性的に密着して係合するリング状の係合部62と、舌片状弁体63とが、一体成形されたものである。
【0022】
閉塞部61の外径は装着部55の内径よりも僅かに大きく、その表面には、半球状の大凹部61aが形成され、さらに大凹部61aの底部には小凹部61bが形成されている。そして、閉塞部61の中心には、処置具を処置具挿通チャンネルに挿入するためのスリット(挿通口)64が、小凹部61bの底面から閉塞部61の裏面にわたって切り込まれている。大凹部61aおよび小凹部61bにより、スリット64への処置具のガイドがなされるとともに、スリット64の深さが短くなって処置具をスリット64に通す際の摩擦抵抗が低減される。鉗子栓60Aが含油ゴム製である所以は、この摩擦抵抗の低減を図ることにある。また、閉塞部61の軸方向の肉厚は外周に向かうにしたがって厚くなっており、装着部55の内周面55bに圧接する外周面61cの軸方向長さが、閉塞性能や抜けにくさを得るために確保されている。
【0023】
上記閉塞部61の裏側には、舌片状弁体(以下、単に弁体と称する)63が閉塞部61と一体に形成されている。この弁体63は、図4(b)に示すように、閉塞部61の外周側に一体成形された部分を根本61dとしており、この根本61dをヒンジとして、閉塞部61の裏面に密着したり離れたりする開閉動作がなされる。弁体63は、通常は閉塞部61の裏面に密着し、これによってスリット64が閉じられる。また、処置具がスリット64に通されると、弁体63は押し開かれ、処置具の挿入が可能となる。図4に示すように、閉塞部61の先端側の外周部を構成する上記根本61dの外周面には、周方向に沿った凸条(突起)65が形成されている。この場合、凸条65は根本61dの外周面全長にわたって形成されている。
【0024】
(C)鉗子栓の作用および効果
上記鉗子栓60Aを処置具挿入口51に装着するには、口金53の装着部55に閉塞部61を圧入しながら、係合部62をフランジ55aに押し当てて弾性変形させ、係合させる。これにより、閉塞部61は装着部55に圧入されて処置具挿入口51を塞ぎ、係合部62がフランジ55aに係合して抜け止めが確実になされる。図3は、その装着状態を示している。上述したように、処置具を処置具挿入口51に挿入して処置を行う場合には、処置具を鉗子栓60Aのスリット64に通して処置具挿通チャンネルに挿入する。処置具がスリット64に通されると弁体63は押し開かれ、かつ、処置具に弾性的に密着することにより、処置具挿通チャンネルからの体液等の逆流が防止される。
【0025】
鉗子栓60Aが上記のように処置具挿入口51に装着された状態で、凸条65は装着部55の内周面55bに圧接する。この圧接作用に伴い、弁体63は凸条65の圧接方向と逆向き(図4で矢印P方向)の反力を受け、閉塞部61の方向に付勢されて閉塞部61の裏面に密着し、スリット64を閉じる。弁体63は、凸条65の圧接によって生じる反力によって常に閉塞部61に密着するので、繰り返し開閉させられてもへたりが生じにくくなる。また、へたりが生じたとしても、凸条65の反力作用によって弾性復帰能が補われ、常に閉塞部61の裏面に密着する。したがって、弁体63の逆流防止機能が、確実、かつ長期にわたって発揮される。
【0026】
以上が本発明の構成を含む鉗子栓60Aであり、次に、図5および図6を参照して本発明の一実施形態を説明する。なお、これら図において図3および図4と同一構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0027】
(2)一実施形態
図5および図6に示す一実施形態に係る鉗子栓60Bは、上記鉗子栓60Aと基本構成は同一であるが、閉塞部61の表面側の端部に形成された係合部62の一部に、係合部62から外周方向に突出する指掛かり部62aが形成されている。この指掛かり部62aは、鉗子栓60Bを処置具挿入口51から取り外す操作を容易とするために形成されたもので、指掛かり部62aを抜き方向に押すか、またはつかんでめくり上げることにより、取り外し操作が容易となる。
【0028】
図6(a)に示すように、指掛かり部62aは係合部62に沿った略三日月状に形成されており、その裏面は係合部62の裏面と面一に連続している。したがって鉗子栓60Bは、図6(a)に示すように裏側から見ると全体が楕円状を呈している。そしてこの指掛かり部62aは、上記凸条65の反対側、すなわち閉塞部61の中心に対して凸条65から略180゜ずれた位置に形成されている。
【0029】
本発明の一実施形態に係る上記鉗子栓60Bによれば、鉗子栓60Bを取り外す際には、上記のように、指掛かり部62aを抜き方向に押すか、またはつかんでめくり上げることにより、処置具挿入口51から取り外すことができる。ところで、鉗子栓60Bが処置具挿入口51に装着された状態での閉塞部61の外周面61cにおいては、凸条65が最も強い面圧で装着部55の内周面55bに圧接する。上記のように鉗子栓60Bを取り外す際には、指掛かり部62a側へ閉塞部61が引っ張られ、これに伴い、凸条65と指掛かり部62aとが互いに略180゜ずれた位置にあることから、装着部55の内周面55bに対する凸条65の圧接が弱まる。一方、指掛かり部62a側の閉塞部61の外周面61cが処置具挿入口51の内面に圧接する面圧は、凸条65が形成されていないことから比較的低い。したがって、その抜き取り操作に要する力が比較的弱くて済み、鉗子栓60Bが取り外しやすくなるといった効果が奏される。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、鉗子栓の閉塞部の少なくとも一部に、舌片状弁体を閉塞部に密着させて挿通口を塞ぐように付勢する突起を形成したので、繰り返し使用しても弁体がへたりにくく、また、へたりが生じても逆流防止機能を確実に発揮させることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の基本構成を有する鉗子栓が適用された内視鏡の全体斜視図、(b)は内視鏡の先端部の構成を示す正面図である。
【図2】図1(a)の内視鏡の操作部を示す側面図である。
【図3】鉗子栓の取付構造を示す断面図である。
【図4】(a)は鉗子栓の裏面図、(b)は図4(a)の4B−4B矢視断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る鉗子栓の取付構造を示す断面図である。
【図6】(a)は本発明の一実施形態に係る鉗子栓の裏面図、(b)は図6(a)の6B−6B矢視断面図である。
【符号の説明】
1…内視鏡
51…処置具挿入口
55b…装着部の内周面(処置具挿入口の内面)
60A,60B…鉗子栓
61…閉塞部
61c…閉塞部の外周面(処置具挿入口の内面への対向面)
62a…指掛かり部
63…舌片状弁体
64…スリット(挿通口)
65…凸条(突起)

Claims (1)

  1. 内視鏡が備える処置具挿通チャンネルの処置具挿入口に着脱自在に装着される弾性材料製の鉗子栓であって、
    前記処置具挿入口に圧入されて該挿入口を閉塞し、かつ、処置具を外部から前記処置具挿通チャンネルに挿入するための挿通口が形成された閉塞部と、
    この閉塞部に一体成形され、通常は前記挿通口の前記処置具挿通チャンネル側を閉じ、前記処置具の挿入時には弾性変形して開く舌片状弁体とを備え、
    前記閉塞部における前記処置具挿入口の内面への対向面の少なくとも一部に、処置具挿入口の内面に圧接し、その圧接によって生じる反力によって前記舌片状弁体を閉塞部の方向に付勢し得る突起が形成されており、前記突起は前記対向面の一部に形成されているとともに、前記閉塞部には当該鉗子栓を前記処置具挿入口から取り外す操作を容易とする指掛かり部が設けられ、これら突起と指掛かり部とは、閉塞部の中心に対して互いに略180゜ずれた位置に配置されていることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
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