JP2004343253A - 逓倍回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】各ポートでの使用周波数成分の反射特性を改善できる逓倍回路を提供すること。
【解決手段】入力ポートおよび出力ポートを有する逓倍回路において、前記入力ポートおよび出力ポートの一方もしくは両方に、前記逓倍回路の使用周波数成分は吸収せずに前記逓倍回路で発生した不要波のみを吸収する手段を接続する。
【選択図】 図1
【解決手段】入力ポートおよび出力ポートを有する逓倍回路において、前記入力ポートおよび出力ポートの一方もしくは両方に、前記逓倍回路の使用周波数成分は吸収せずに前記逓倍回路で発生した不要波のみを吸収する手段を接続する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非線形動作をするFETやそれに類する素子を用いて、入力周波数成分に対し逓倍された周波数成分を出力するための逓倍回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2001−24440号公報
【0003】
逓倍回路とは、非線形動作をするFETやそれに類する素子を用い、その動作の非線形領域で素子を動作させ、故意に入力信号を歪ませることにより、入力周波数成分の整数倍の出力周波数成分を出力させる回路のことを指す。
このような逓倍回路において出力ポートに出力される信号は、必要な周波数成分だけでなく、入力信号およびその整数倍の高調波が必ず同時に出力されてくる。
必要な周波数成分以外の周波数成分は通常不要であり、出力信号成分に含まれることは通常好ましくない。
【0004】
この不要波成分を抑圧するために、出力ポート側に必要な周波数成分のみを通過させるバンドパスフィルタや、不要な周波数成分を反射させるバンドリジェクションフィルタや、それに類する回路を用い、不要波成分を非線形素子側へ反射させることにより出力信号成分への漏れ込みを抑圧していた(例えば、特許文献1参照)。
また、この不要な信号成分が入力ポート側へ漏れ混むことを防ぐ目的で、入力ポート側にも必要な周波数成分のみを通過させるバンドパスフィルタや、不要な周波数成分を反射させるバンドリジェクションフィルタや、それに類する回路を用い、同様に不要周波数成分が入力されることを防いだ。
【0005】
図24は従来の逓倍回路の一例で、28は入力ポート、271は入力側の不要周波数成分反射回路、24は逓倍器(入力整合回路22、非線形動作するFET21、および出力整合回路23からなる)、272は出力側の不要周波数成分反射回路、29は出力ポートであり、不要周波数成分はすべて反射させ漏れ出さないようにした回路である。
【0006】
図25は従来の逓倍回路の他の例で、図24の回路に、反射した不要周波数成分を吸収させる不要周波数成分吸収抵抗26をシリーズにつないだものであり、この場合は不要周波数成分が不要周波数成分吸収抵抗26で消費されるが、使用周波数成分も同様に消費される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の回路および方法では、不要な入力周波数成分を出力側で反射させて出力信号への漏れこみを抑圧するため、その周波数成分が入力ポート側まで反射することによって入力ポートに現れ、結果として入力ポートの反射特性を劣化させている欠点があり、同様に、入力信号として不要な出力周波数成分を入力側で反射させて抑圧するため、出力ポートに現れ、結果として出力ポートの反射特性を劣化させている欠点があった。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的は、各ポートでの使用周波数成分の反射特性を改善することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、不要周波数成分を反射させずに吸収させることによって抑圧することを特徴とする。
【0010】
本発明の逓倍回路は、入力ポートおよび出力ポートを有し、非線形動作をするFETやそれに類する素子を用いて非線形動作させることにより、故意に入力周波数成分を歪ませて整数倍の高調波を発生させる回路に、使用周波数成分は吸収せずに不要周波数成分を吸収させる吸収手段が接続されている逓倍回路である。
【0011】
本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分吸収手段は、たとえば(1)使用周波数成分に対して開放に見える伝送線路の主線路側に不要周波数成分を吸収するための抵抗を有するものや、(2)不要周波数成分に対して短絡に見える伝送線路の主線路側に不要周波数成分を吸収するための抵抗を有するものや、(3)使用周波数成分の通過を阻止するフィルタ回路の主線路側に不要周波数成分を吸収するための抵抗を有するものや、(4)不要周波数成分を通過させるフィルタ回路の主線路側に不要周波数成分を吸収するための抵抗を有するものを好ましく使用することができる。
【0012】
前記伝送線路は、使用周波数成分の波長をλとして、λ/4の奇数倍の長さを持つ短絡型伝送線路や、λ/2の整数倍の長さを持つ開放型伝送線路を使用することも可能である。
さらに、前記伝送線路は、不要周波数成分の長さをλとして、λ/4の奇数倍の長さを持つ開放型伝送線路や、λ/2の整数倍の長さを持つ短絡型伝送線路を使用することも可能である。
前記フィルタ回路は、LC共振回路を用いることもできる。
【0013】
不要周波数成分吸収手段に短絡型伝送線路や、LC並列共振回路およびフィルタを用いるとき、直流電流の短絡を防ぐため、主線路と接地(GND)との間に直流短絡防止コンデンサを用いることもできる。
前記不要周波数成分吸収手段に用いる抵抗の値は、その不要周波数成分吸収手段の前後につく回路の不要周波数成分におけるインピーダンスの並列和と等しいことが望ましい。
前記不要周波数成分吸収手段は、入出力にそれぞれ複数用い広帯域に不要周波数成分を抑圧することもできる。
【0014】
本発明の不要波抑圧逓倍回路は、不要周波数成分を反射や通過させずに抵抗を用いて吸収することによって抑圧するので、その抑圧回路で反射する不要周波数成分によって逓倍回路の反射特性が劣化することを防ぐことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に添付図面を参照して本発明による逓倍回路の実施の形態を詳細に説明する。なお、図中で同様の働きをする部分には同一符号を付している。
【0016】
まず、本発明の第1実施形態を図1に基づいて説明する。図1において、1は非線形動作をするFET、2は入力整合回路、3は出力整合回路、4は逓倍器、5は不要周波数成分抑圧回路、6は不要周波数成分吸収抵抗、7は不要周波数成分反射回路、8は入力ポート、9は出力ポートを示す。逓倍器4は、非線形動作をするFET1、入力整合回路2、および出力整合回路3からなり、FET1のゲートに入力整合回路2が接続され、FET1のドレインに出力整合回路3が接続される。そして、このような逓倍器4の入力側に入力側主線路L1を介して入力ポート8が接続され、入力側主線路L1には不要周波数成分反射回路7が接続される。一方、逓倍器4の出力側は出力側主線路L2を介して出力ポート9に接続され、出力側主線路L2には不要周波数成分抑圧回路5が接続される。不要周波数成分抑圧回路5は、不要周波数成分反射回路の出力側主線路L2側に不要周波数成分吸収抵抗6を接続して構成されるもので、不要周波数成分反射回路は後述する図4〜図23に伝送線路、共振回路、およびフィルタ回路として具体例を示す。なお、FET1はそれに類する非線形動作をする素子に置き換え可能である。
【0017】
上記のように、図1の第1実施形態では、不要周波数成分が漏れるのを防ぐ方法として、逓倍回路の入力側には従来通りの不要周波数成分反射回路7を接続し、逓倍回路の出力側には、不要周波数成分反射回路の出力側主線路L2側に不要周波数成分を吸収するための不要周波数成分吸収抵抗6を接続した不要周波数成分抑圧回路5が接続される。
不要周波数成分反射回路7は場合によっては省略されることもある。
【0018】
不要周波数成分抑圧回路5および不要周波数成分反射回路7は、使用周波数成分には開放に見えるような回路を選び、その為使用周波数成分の通過には影響をもたらさない。
不要周波数成分抑圧回路5および不要周波数成分反射回路7は、不要周波数成分にはある一定のインピーダンスもしくは短絡に見える。
その為、不要周波数成分反射回路7では不要周波数成分が反射し、その先に現れる量が減少する。
また、不要周波数成分抑圧回路5では、不要周波数成分吸収抵抗6が接続されていることにより、不要周波数成分を反射させずに、不要周波数成分吸収抵抗6に吸収させることが出来る。
そして、この不要周波数成分吸収抵抗6により不要周波数成分を吸収しているので、不要周波数成分が反射しFET1を超えて再び入力ポート8に戻ることを防ぐことが出来、結果として入力ポート8の反射特性を改善することが出来る。
【0019】
図2は本発明の第2実施形態の逓倍回路の構成を示す回路図であり、出力ポート9の反射特性を改善するために図1とは逆に不要周波数成分抑圧回路5を入力側に接続し、不要周波数成分反射回路7を出力側に接続したものである。この場合は、入力ポート8での不要周波数成分である出力周波数成分をFET1の入力側で吸収させることが出来るから、出力ポート9の反射特性が良くなる利点がある。
【0020】
図3は本発明の第3実施形態の逓倍回路の構成を示す回路図であり、入力ポート8および出力ポート9の両反射特性を改善するために入出力共に不要周波数成分抑圧回路5を接続したものである。この場合は、入力ポート8での不要周波数成分である出力周波数成分をFET1の入力側で吸収させることが出来、同時に出力ポート9での不要周波数成分である入力周波数成分をFET1の出力側で吸収させることが出来るから、入力ポート8と出力ポート9の両反射特性が良くなる利点がある。
【0021】
なお、不要周波数成分抑圧回路5は片ポート側に複数用いることも可能であるし、入力整合回路2や出力整合回路3と接続順を入れ替えることも可能である。
【0022】
図4は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第1具体例(請求項4および請求項7に対応する)を示す回路図であり、使用周波数成分の波長をλとしてλ/2の整数倍、もしくは不要周波数成分の波長をλとしてλ/4の奇数倍の長さを持つ開放型伝送線路10を用い、その開放型伝送線路10と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記開放型伝送線路10によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6で吸収される。
【0023】
図5は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第2具体例(請求項5および請求項8に対応する)を示す回路図であり、使用周波数成分の波長をλとしてλ/4の奇数倍、もしくは不要周波数成分の波長をλとしてλ/2の整数倍の長さを持つ短絡型伝送線路11を用い、その短絡型伝送線路11と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記短絡型伝送線路11によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6で吸収される。
【0024】
図6は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第3具体例(請求項6および請求項9に対応する)を示す回路図であり、使用周波数成分の波長をλとしてλ/4の奇数倍、もしくは不要周波数成分の波長をλとしてλ/2の整数倍の長さを持つ短絡型伝送線路11と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、前記短絡型伝送線路11と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記短絡型伝送線路11およびコンデンサ12によって使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0025】
図7は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第4具体例(請求項10に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたLC並列共振回路13を用い、その共振周波数を使用周波数成分と一致するように定数を設定し、そのLC並列共振回路13と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記LC並列共振回路13によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0026】
図8は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第5具体例(請求項11に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたLC並列共振回路13と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、前記LC並列共振回路13の共振周波数を使用周波数成分と一致するように定数を設定し、そのLC並列共振回路13と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記LC並列共振回路13およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0027】
図9は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第6具体例(請求項12に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたLC直列共振回路14を用い、その共振周波数を不要周波数成分と一致するように定数を設定し、そのLC直列共振回路14と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記LC直列共振回路14によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0028】
図10は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第7具体例(請求項13に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたローパスフィルタ15を用い、使用周波数成分の通過は阻止し、且つ使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分は通過するようにローパスフィルタ15の定数を設定し、そのローパスフィルタ15と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記ローパスフィルタ15によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0029】
図11は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第8具体例(請求項14に対応す)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたローパスフィルタ15と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、使用周波数成分の通過は阻止し、且つ使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分は通過するようにローパスフィルタ15の定数を設定し、かつそのローパスフィルタ15と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、ローパスフィルタ15およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0030】
図12は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第9具体例(請求項15に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたハイパスフィルタ16を用い、使用周波数成分の通過は阻止し、且つ使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分は通過するようにハイパスフィルタ16の定数を設定し、そのハイパスフィルタ16と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記ハイパスフィルタ16によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0031】
図13は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第10具体例(請求項16に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたハイパスフィルタ16と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、使用周波数成分の通過は阻止し、且つ使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分は通過するようにハイパスフィルタ16の定数を設定し、かつそのハイパスフィルタ16と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、ハイパスフィルタ16およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0032】
図14は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第11具体例(請求項17に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたバンドリジェクションフィルタ17を用い、阻止帯域に使用周波数成分がくるようにバンドリジェクションフィルタ17の定数を設定し、そのバンドリジェクションフィルタ17と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記バンドリジェクションフィルタ17によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0033】
図15は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第12具体例(請求項18に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたバンドリジェクションフィルタ17と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、阻止帯域に使用周波数成分がくるようにバンドリジェクションフィルタ17の定数を設定し、そのバンドリジェクションフィルタ17と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドリジェクションフィルタ17およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0034】
図16は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第13具体例(請求項19に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたバンドパスフィルタ18を用い、通過帯域に不要周波数成分がくるようにバンドパスフィルタ18の定数を設定し、そのバンドパスフィルタ18と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドパスフィルタ18によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、特定の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0035】
図17は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第14具体例(請求項20に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたバンドパスフィルタ18と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、通過帯域に不要周波数成分がくるようにバンドパスフィルタ18の定数を設定し、そのバンドパスフィルタ18と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドパスフィルタ18およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、特定の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0036】
図18は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第15具体例(請求項21に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたローパスフィルタ15を用い、使用周波数成分は通過し、且つ使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分は阻止するようにローパスフィルタ15の定数を設定し、そのローパスフィルタ15の、主線路Lに対してシャントに用いられたコンデンサと前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記ローパスフィルタ15によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0037】
図19は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第16具体例(請求項22に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたハイパスフィルタ16を用い、使用周波数成分は通過し、且つ使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分は阻止するようにハイパスフィルタ16の定数を設定し、そのハイパスフィルタ16の、主線路Lに対してシャントに用いられたインダクタと前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記ハイパスフィルタ16によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0038】
図20は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第17具体例(請求項23に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたハイパスフィルタ16と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、使用周波数成分は通過し、且つ使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分は阻止するようにハイパスフィルタ16の定数を設定し、かつそのハイパスフィルタ16の、主線路Lに対してシャントに用いられたインダクタと前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、ハイパスフィルタ16およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0039】
図21は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第18具体例(請求項24に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたバンドリジェクションフィルタ17を用い、阻止帯域に不要周波数成分がくるようにバンドリジェクションフィルタ17の定数を設定し、そのバンドリジェクションフィルタ17の、主線路Lに対してシャントに用いられた不要周波数成分を通過させる回路と前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドリジェクションフィルタ17によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、特定の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0040】
図22は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第19具体例(請求項25に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたバンドパスフィルタ18を用い、通過帯域に使用周波数成分がくるようにバンドパスフィルタ18の定数を設定し、そのバンドパスフィルタ18の、主線路Lに対してシャントに用いられた不要周波数成分を通過させる回路と前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドパスフィルタ18によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0041】
図23は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第20具体例(請求項26に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたバンドパスフィルタ18と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、阻止帯域に不要周波数成分がくるようにバンドパスフィルタ18の定数を設定し、そのバンドパスフィルタ18の、主線路Lに対してシャントに用いられた不要周波数成分を通過させる回路と前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドパスフィルタ18およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0042】
なお、図6、図8、図11、図13、図17、図20、および図23において、直流成分の短絡を阻止するコンデンサ12は、詳しくは、短絡型伝送路11、LC並列共振回路13、ローパスフィルタ15、ハイパスフィルタ16、バンドパスフィルタ18、ハイパスフィルタ16、またはバンドパスフィルタ18と接地との間に接続されている。
【0043】
図26は、図24に示された従来の逓倍回路を入力周波数5GHzで設計した場合の入力ポート28の反射特性aと、図25に示された従来の逓倍回路、すなわち図24に示された従来の逓倍回路に、反射した不要周波数成分を吸収させる不要周波数成分吸収抵抗26をシリーズで接続した回路を入力周波数5GHzで設計した場合の入力ポート28の反射特性bと、図1に示された本発明の逓倍回路を入力周波数5GHzで設計した場合の入力ポート8の反射特性cとを比較して示すものである。この図から、以上のような回路構成の不要周波数成分抑圧回路5を付加した本発明の逓倍回路は、反射特性が改善されていることが分かる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明の逓倍回路によれば、各ポートでの使用周波数成分の反射特性を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の逓倍回路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態の逓倍回路の構成を示す回路図である。
【図3】本発明の第3実施形態の逓倍回路の構成を示す回路図である。
【図4】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第1具体例を示す回路図である。
【図5】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第2具体例を示す回路図である。
【図6】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第3具体例を示す回路図である。
【図7】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第4具体例を示す回路図である。
【図8】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第5具体例を示す回路図である。
【図9】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第6具体例を示す回路図である。
【図10】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第7具体例を示す回路図である。
【図11】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第8具体例を示す回路図である。
【図12】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第9具体例を示す回路図である。
【図13】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第10具体例を示す回路図である。
【図14】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第11具体例を示す回路図である。
【図15】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第12具体例を示す回路図である。
【図16】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第13具体例を示す回路図である。
【図17】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第14具体例を示す回路図である。
【図18】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第15具体例を示す回路図である。
【図19】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第16具体例を示す回路図である。
【図20】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第17具体例を示す回路図である。
【図21】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第18具体例を示す回路図である。
【図22】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第19具体例を示す回路図である。
【図23】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第20具体例を示す回路図である。
【図24】従来の逓倍回路の構成を示す回路図である。
【図25】従来の反射電力を抑圧した逓倍回路の構成を示す回路図である。
【図26】従来の逓倍回路および従来の反射電力を抑圧した逓倍回路と本発明の逓倍回路の入力ポートの反射特性を比較した特性図である。
【符号の説明】
1 FET
2 入力整合回路
3 出力整合回路
4 逓倍器
5 不要周波数成分抑圧回路
6 不要周波数成分吸収抵抗
7 不要周波数成分反射回路
8 入力ポート
9 出力ポート
10 開放型伝送線路
11 短絡型伝送線路
12 直流短絡阻止コンデンサ
13 LC並列共振回路
14 LC直列共振回路
15 ローパスフィルタ
16 ハイパスフィルタ
17 バンドリジェクションフィルタ
18 バンドパスフィルタ
L,L1,L2 主線路
【発明の属する技術分野】
本発明は、非線形動作をするFETやそれに類する素子を用いて、入力周波数成分に対し逓倍された周波数成分を出力するための逓倍回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2001−24440号公報
【0003】
逓倍回路とは、非線形動作をするFETやそれに類する素子を用い、その動作の非線形領域で素子を動作させ、故意に入力信号を歪ませることにより、入力周波数成分の整数倍の出力周波数成分を出力させる回路のことを指す。
このような逓倍回路において出力ポートに出力される信号は、必要な周波数成分だけでなく、入力信号およびその整数倍の高調波が必ず同時に出力されてくる。
必要な周波数成分以外の周波数成分は通常不要であり、出力信号成分に含まれることは通常好ましくない。
【0004】
この不要波成分を抑圧するために、出力ポート側に必要な周波数成分のみを通過させるバンドパスフィルタや、不要な周波数成分を反射させるバンドリジェクションフィルタや、それに類する回路を用い、不要波成分を非線形素子側へ反射させることにより出力信号成分への漏れ込みを抑圧していた(例えば、特許文献1参照)。
また、この不要な信号成分が入力ポート側へ漏れ混むことを防ぐ目的で、入力ポート側にも必要な周波数成分のみを通過させるバンドパスフィルタや、不要な周波数成分を反射させるバンドリジェクションフィルタや、それに類する回路を用い、同様に不要周波数成分が入力されることを防いだ。
【0005】
図24は従来の逓倍回路の一例で、28は入力ポート、271は入力側の不要周波数成分反射回路、24は逓倍器(入力整合回路22、非線形動作するFET21、および出力整合回路23からなる)、272は出力側の不要周波数成分反射回路、29は出力ポートであり、不要周波数成分はすべて反射させ漏れ出さないようにした回路である。
【0006】
図25は従来の逓倍回路の他の例で、図24の回路に、反射した不要周波数成分を吸収させる不要周波数成分吸収抵抗26をシリーズにつないだものであり、この場合は不要周波数成分が不要周波数成分吸収抵抗26で消費されるが、使用周波数成分も同様に消費される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の回路および方法では、不要な入力周波数成分を出力側で反射させて出力信号への漏れこみを抑圧するため、その周波数成分が入力ポート側まで反射することによって入力ポートに現れ、結果として入力ポートの反射特性を劣化させている欠点があり、同様に、入力信号として不要な出力周波数成分を入力側で反射させて抑圧するため、出力ポートに現れ、結果として出力ポートの反射特性を劣化させている欠点があった。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的は、各ポートでの使用周波数成分の反射特性を改善することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、不要周波数成分を反射させずに吸収させることによって抑圧することを特徴とする。
【0010】
本発明の逓倍回路は、入力ポートおよび出力ポートを有し、非線形動作をするFETやそれに類する素子を用いて非線形動作させることにより、故意に入力周波数成分を歪ませて整数倍の高調波を発生させる回路に、使用周波数成分は吸収せずに不要周波数成分を吸収させる吸収手段が接続されている逓倍回路である。
【0011】
本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分吸収手段は、たとえば(1)使用周波数成分に対して開放に見える伝送線路の主線路側に不要周波数成分を吸収するための抵抗を有するものや、(2)不要周波数成分に対して短絡に見える伝送線路の主線路側に不要周波数成分を吸収するための抵抗を有するものや、(3)使用周波数成分の通過を阻止するフィルタ回路の主線路側に不要周波数成分を吸収するための抵抗を有するものや、(4)不要周波数成分を通過させるフィルタ回路の主線路側に不要周波数成分を吸収するための抵抗を有するものを好ましく使用することができる。
【0012】
前記伝送線路は、使用周波数成分の波長をλとして、λ/4の奇数倍の長さを持つ短絡型伝送線路や、λ/2の整数倍の長さを持つ開放型伝送線路を使用することも可能である。
さらに、前記伝送線路は、不要周波数成分の長さをλとして、λ/4の奇数倍の長さを持つ開放型伝送線路や、λ/2の整数倍の長さを持つ短絡型伝送線路を使用することも可能である。
前記フィルタ回路は、LC共振回路を用いることもできる。
【0013】
不要周波数成分吸収手段に短絡型伝送線路や、LC並列共振回路およびフィルタを用いるとき、直流電流の短絡を防ぐため、主線路と接地(GND)との間に直流短絡防止コンデンサを用いることもできる。
前記不要周波数成分吸収手段に用いる抵抗の値は、その不要周波数成分吸収手段の前後につく回路の不要周波数成分におけるインピーダンスの並列和と等しいことが望ましい。
前記不要周波数成分吸収手段は、入出力にそれぞれ複数用い広帯域に不要周波数成分を抑圧することもできる。
【0014】
本発明の不要波抑圧逓倍回路は、不要周波数成分を反射や通過させずに抵抗を用いて吸収することによって抑圧するので、その抑圧回路で反射する不要周波数成分によって逓倍回路の反射特性が劣化することを防ぐことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に添付図面を参照して本発明による逓倍回路の実施の形態を詳細に説明する。なお、図中で同様の働きをする部分には同一符号を付している。
【0016】
まず、本発明の第1実施形態を図1に基づいて説明する。図1において、1は非線形動作をするFET、2は入力整合回路、3は出力整合回路、4は逓倍器、5は不要周波数成分抑圧回路、6は不要周波数成分吸収抵抗、7は不要周波数成分反射回路、8は入力ポート、9は出力ポートを示す。逓倍器4は、非線形動作をするFET1、入力整合回路2、および出力整合回路3からなり、FET1のゲートに入力整合回路2が接続され、FET1のドレインに出力整合回路3が接続される。そして、このような逓倍器4の入力側に入力側主線路L1を介して入力ポート8が接続され、入力側主線路L1には不要周波数成分反射回路7が接続される。一方、逓倍器4の出力側は出力側主線路L2を介して出力ポート9に接続され、出力側主線路L2には不要周波数成分抑圧回路5が接続される。不要周波数成分抑圧回路5は、不要周波数成分反射回路の出力側主線路L2側に不要周波数成分吸収抵抗6を接続して構成されるもので、不要周波数成分反射回路は後述する図4〜図23に伝送線路、共振回路、およびフィルタ回路として具体例を示す。なお、FET1はそれに類する非線形動作をする素子に置き換え可能である。
【0017】
上記のように、図1の第1実施形態では、不要周波数成分が漏れるのを防ぐ方法として、逓倍回路の入力側には従来通りの不要周波数成分反射回路7を接続し、逓倍回路の出力側には、不要周波数成分反射回路の出力側主線路L2側に不要周波数成分を吸収するための不要周波数成分吸収抵抗6を接続した不要周波数成分抑圧回路5が接続される。
不要周波数成分反射回路7は場合によっては省略されることもある。
【0018】
不要周波数成分抑圧回路5および不要周波数成分反射回路7は、使用周波数成分には開放に見えるような回路を選び、その為使用周波数成分の通過には影響をもたらさない。
不要周波数成分抑圧回路5および不要周波数成分反射回路7は、不要周波数成分にはある一定のインピーダンスもしくは短絡に見える。
その為、不要周波数成分反射回路7では不要周波数成分が反射し、その先に現れる量が減少する。
また、不要周波数成分抑圧回路5では、不要周波数成分吸収抵抗6が接続されていることにより、不要周波数成分を反射させずに、不要周波数成分吸収抵抗6に吸収させることが出来る。
そして、この不要周波数成分吸収抵抗6により不要周波数成分を吸収しているので、不要周波数成分が反射しFET1を超えて再び入力ポート8に戻ることを防ぐことが出来、結果として入力ポート8の反射特性を改善することが出来る。
【0019】
図2は本発明の第2実施形態の逓倍回路の構成を示す回路図であり、出力ポート9の反射特性を改善するために図1とは逆に不要周波数成分抑圧回路5を入力側に接続し、不要周波数成分反射回路7を出力側に接続したものである。この場合は、入力ポート8での不要周波数成分である出力周波数成分をFET1の入力側で吸収させることが出来るから、出力ポート9の反射特性が良くなる利点がある。
【0020】
図3は本発明の第3実施形態の逓倍回路の構成を示す回路図であり、入力ポート8および出力ポート9の両反射特性を改善するために入出力共に不要周波数成分抑圧回路5を接続したものである。この場合は、入力ポート8での不要周波数成分である出力周波数成分をFET1の入力側で吸収させることが出来、同時に出力ポート9での不要周波数成分である入力周波数成分をFET1の出力側で吸収させることが出来るから、入力ポート8と出力ポート9の両反射特性が良くなる利点がある。
【0021】
なお、不要周波数成分抑圧回路5は片ポート側に複数用いることも可能であるし、入力整合回路2や出力整合回路3と接続順を入れ替えることも可能である。
【0022】
図4は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第1具体例(請求項4および請求項7に対応する)を示す回路図であり、使用周波数成分の波長をλとしてλ/2の整数倍、もしくは不要周波数成分の波長をλとしてλ/4の奇数倍の長さを持つ開放型伝送線路10を用い、その開放型伝送線路10と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記開放型伝送線路10によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6で吸収される。
【0023】
図5は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第2具体例(請求項5および請求項8に対応する)を示す回路図であり、使用周波数成分の波長をλとしてλ/4の奇数倍、もしくは不要周波数成分の波長をλとしてλ/2の整数倍の長さを持つ短絡型伝送線路11を用い、その短絡型伝送線路11と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記短絡型伝送線路11によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6で吸収される。
【0024】
図6は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第3具体例(請求項6および請求項9に対応する)を示す回路図であり、使用周波数成分の波長をλとしてλ/4の奇数倍、もしくは不要周波数成分の波長をλとしてλ/2の整数倍の長さを持つ短絡型伝送線路11と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、前記短絡型伝送線路11と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記短絡型伝送線路11およびコンデンサ12によって使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0025】
図7は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第4具体例(請求項10に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたLC並列共振回路13を用い、その共振周波数を使用周波数成分と一致するように定数を設定し、そのLC並列共振回路13と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記LC並列共振回路13によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0026】
図8は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第5具体例(請求項11に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたLC並列共振回路13と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、前記LC並列共振回路13の共振周波数を使用周波数成分と一致するように定数を設定し、そのLC並列共振回路13と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記LC並列共振回路13およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0027】
図9は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第6具体例(請求項12に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたLC直列共振回路14を用い、その共振周波数を不要周波数成分と一致するように定数を設定し、そのLC直列共振回路14と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記LC直列共振回路14によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0028】
図10は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第7具体例(請求項13に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたローパスフィルタ15を用い、使用周波数成分の通過は阻止し、且つ使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分は通過するようにローパスフィルタ15の定数を設定し、そのローパスフィルタ15と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記ローパスフィルタ15によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0029】
図11は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第8具体例(請求項14に対応す)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたローパスフィルタ15と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、使用周波数成分の通過は阻止し、且つ使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分は通過するようにローパスフィルタ15の定数を設定し、かつそのローパスフィルタ15と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、ローパスフィルタ15およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0030】
図12は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第9具体例(請求項15に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたハイパスフィルタ16を用い、使用周波数成分の通過は阻止し、且つ使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分は通過するようにハイパスフィルタ16の定数を設定し、そのハイパスフィルタ16と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記ハイパスフィルタ16によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0031】
図13は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第10具体例(請求項16に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたハイパスフィルタ16と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、使用周波数成分の通過は阻止し、且つ使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分は通過するようにハイパスフィルタ16の定数を設定し、かつそのハイパスフィルタ16と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、ハイパスフィルタ16およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0032】
図14は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第11具体例(請求項17に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたバンドリジェクションフィルタ17を用い、阻止帯域に使用周波数成分がくるようにバンドリジェクションフィルタ17の定数を設定し、そのバンドリジェクションフィルタ17と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記バンドリジェクションフィルタ17によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0033】
図15は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第12具体例(請求項18に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたバンドリジェクションフィルタ17と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、阻止帯域に使用周波数成分がくるようにバンドリジェクションフィルタ17の定数を設定し、そのバンドリジェクションフィルタ17と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドリジェクションフィルタ17およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0034】
図16は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第13具体例(請求項19に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたバンドパスフィルタ18を用い、通過帯域に不要周波数成分がくるようにバンドパスフィルタ18の定数を設定し、そのバンドパスフィルタ18と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドパスフィルタ18によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、特定の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0035】
図17は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第14具体例(請求項20に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対してシャントに用いられたバンドパスフィルタ18と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、通過帯域に不要周波数成分がくるようにバンドパスフィルタ18の定数を設定し、そのバンドパスフィルタ18と主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドパスフィルタ18およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、特定の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0036】
図18は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第15具体例(請求項21に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたローパスフィルタ15を用い、使用周波数成分は通過し、且つ使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分は阻止するようにローパスフィルタ15の定数を設定し、そのローパスフィルタ15の、主線路Lに対してシャントに用いられたコンデンサと前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記ローパスフィルタ15によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より高い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0037】
図19は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第16具体例(請求項22に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたハイパスフィルタ16を用い、使用周波数成分は通過し、且つ使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分は阻止するようにハイパスフィルタ16の定数を設定し、そのハイパスフィルタ16の、主線路Lに対してシャントに用いられたインダクタと前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、前記ハイパスフィルタ16によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0038】
図20は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第17具体例(請求項23に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたハイパスフィルタ16と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、使用周波数成分は通過し、且つ使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分は阻止するようにハイパスフィルタ16の定数を設定し、かつそのハイパスフィルタ16の、主線路Lに対してシャントに用いられたインダクタと前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、ハイパスフィルタ16およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、使用周波数成分より低い周波数の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0039】
図21は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第18具体例(請求項24に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたバンドリジェクションフィルタ17を用い、阻止帯域に不要周波数成分がくるようにバンドリジェクションフィルタ17の定数を設定し、そのバンドリジェクションフィルタ17の、主線路Lに対してシャントに用いられた不要周波数成分を通過させる回路と前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドリジェクションフィルタ17によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、特定の不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0040】
図22は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第19具体例(請求項25に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたバンドパスフィルタ18を用い、通過帯域に使用周波数成分がくるようにバンドパスフィルタ18の定数を設定し、そのバンドパスフィルタ18の、主線路Lに対してシャントに用いられた不要周波数成分を通過させる回路と前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドパスフィルタ18によって、使用周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0041】
図23は本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路5の第20具体例(請求項26に対応する)を示す回路図であり、主線路Lに対して用いられたバンドパスフィルタ18と、高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサ12とを用い、阻止帯域に不要周波数成分がくるようにバンドパスフィルタ18の定数を設定し、そのバンドパスフィルタ18の、主線路Lに対してシャントに用いられた不要周波数成分を通過させる回路と前記主線路Lとの間に不要周波数成分吸収抵抗6を接続したものであり、バンドパスフィルタ18およびコンデンサ12によって、使用周波数成分および直流成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷が影響せず、不要周波数成分に対しては不要周波数成分吸収抵抗6の負荷で吸収される。
【0042】
なお、図6、図8、図11、図13、図17、図20、および図23において、直流成分の短絡を阻止するコンデンサ12は、詳しくは、短絡型伝送路11、LC並列共振回路13、ローパスフィルタ15、ハイパスフィルタ16、バンドパスフィルタ18、ハイパスフィルタ16、またはバンドパスフィルタ18と接地との間に接続されている。
【0043】
図26は、図24に示された従来の逓倍回路を入力周波数5GHzで設計した場合の入力ポート28の反射特性aと、図25に示された従来の逓倍回路、すなわち図24に示された従来の逓倍回路に、反射した不要周波数成分を吸収させる不要周波数成分吸収抵抗26をシリーズで接続した回路を入力周波数5GHzで設計した場合の入力ポート28の反射特性bと、図1に示された本発明の逓倍回路を入力周波数5GHzで設計した場合の入力ポート8の反射特性cとを比較して示すものである。この図から、以上のような回路構成の不要周波数成分抑圧回路5を付加した本発明の逓倍回路は、反射特性が改善されていることが分かる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明の逓倍回路によれば、各ポートでの使用周波数成分の反射特性を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の逓倍回路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態の逓倍回路の構成を示す回路図である。
【図3】本発明の第3実施形態の逓倍回路の構成を示す回路図である。
【図4】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第1具体例を示す回路図である。
【図5】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第2具体例を示す回路図である。
【図6】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第3具体例を示す回路図である。
【図7】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第4具体例を示す回路図である。
【図8】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第5具体例を示す回路図である。
【図9】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第6具体例を示す回路図である。
【図10】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第7具体例を示す回路図である。
【図11】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第8具体例を示す回路図である。
【図12】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第9具体例を示す回路図である。
【図13】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第10具体例を示す回路図である。
【図14】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第11具体例を示す回路図である。
【図15】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第12具体例を示す回路図である。
【図16】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第13具体例を示す回路図である。
【図17】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第14具体例を示す回路図である。
【図18】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第15具体例を示す回路図である。
【図19】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第16具体例を示す回路図である。
【図20】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第17具体例を示す回路図である。
【図21】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第18具体例を示す回路図である。
【図22】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第19具体例を示す回路図である。
【図23】本発明の逓倍回路に用いる不要周波数成分抑圧回路の第20具体例を示す回路図である。
【図24】従来の逓倍回路の構成を示す回路図である。
【図25】従来の反射電力を抑圧した逓倍回路の構成を示す回路図である。
【図26】従来の逓倍回路および従来の反射電力を抑圧した逓倍回路と本発明の逓倍回路の入力ポートの反射特性を比較した特性図である。
【符号の説明】
1 FET
2 入力整合回路
3 出力整合回路
4 逓倍器
5 不要周波数成分抑圧回路
6 不要周波数成分吸収抵抗
7 不要周波数成分反射回路
8 入力ポート
9 出力ポート
10 開放型伝送線路
11 短絡型伝送線路
12 直流短絡阻止コンデンサ
13 LC並列共振回路
14 LC直列共振回路
15 ローパスフィルタ
16 ハイパスフィルタ
17 バンドリジェクションフィルタ
18 バンドパスフィルタ
L,L1,L2 主線路
Claims (26)
- 入力ポートおよび出力ポートを有する逓倍回路において、前記入力ポートおよび出力ポートの一方もしくは両方に、前記逓倍回路の使用周波数成分は吸収せずに前記逓倍回路で発生した不要波のみを吸収する手段を接続したことを特徴とする逓倍回路。
- 前記吸収手段は、前記出力ポートに入力周波数成分が漏れ出さないようにすると同時に、前記入力ポートに入力周波数成分が反射して前記逓倍回路の入力ポートの反射特性の劣化が無いようにすることを特徴とする請求項1に記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、前記入力ポートに出力周波数成分が漏れ出さないようにすると同時に、前記出力ポートに出力周波数成分が反射して前記逓倍回路の出力ポートの反射特性の劣化が無いようにすることを特徴とする請求項1に記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、使用周波数に対する波長をλとしてλ/2の整数倍の長さを持った開放型伝送線路を備え、さらにその開放型伝送線路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、使用周波数に対する波長をλとしてλ/4の奇数倍の長さを持った短絡型伝送線路を備え、さらにその短絡型伝送線路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、使用周波数に対する波長をλとしてλ/4の奇数倍の長さを持った短絡型伝送線路を備え、さらにその短絡型伝送線路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有し、さらに高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、不要周波数に対する波長をλとしてλ/4の奇数倍の長さを持った開放型伝送線路を備え、さらにその開放型伝送線路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、不要周波数に対する波長をλとしてλ/2の整数倍の長さを持った短絡型伝送線路を備え、さらにその短絡型伝送線路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、不要周波数に対する波長をλとしてλ/2の整数倍の長さを持った短絡型伝送線路を備え、さらにその短絡型伝送線路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有し、さらに高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対してシャントに用いられた使用周波数成分の通過を阻止するLC並列共振回路を備え、さらにそのLC並列共振回路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対してシャントに用いられた使用周波数成分の通過を阻止するLC並列共振回路を備え、さらにそのLC並列共振回路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有し、さらに高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対してシャントに用いられた不要周波数成分を通過させるLC直列共振回路を備え、さらにそのLC直列共振回路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対してシャントに用いられた使用周波数成分の通過を阻止し且つ使用周波数成分より周波数の低い不要周波数成分を通過させるローパスフィルタ回路を備え、さらにそのローパスフィルタ回路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対してシャントに用いられた使用周波数成分の通過を阻止し且つ使用周波数成分より低い不要周波数成分を通過させるローパスフィルタ回路を備え、さらにそのローパスフィルタと主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有し、さらに高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対してシャントに用いられた使用周波数成分の通過を阻止し且つ使用周波数成分より周波数の高い不要周波数成分を通過させるハイパスフィルタ回路を備え、さらにそのハイパスフィルタ回路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対してシャントに用いられた使用周波数成分の通過を阻止し且つ使用周波数成分より周波数の高い不要周波数成分を通過させるハイパスフィルタ回路を備え、さらにそのハイパスフィルタ回路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有し、さらに高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対してシャントに用いられた使用周波数成分の通過を阻止するバンドリジェクションフィルタ回路を備え、さらにそのバンドリジェクションフィルタ回路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対してシャントに用いられた使用周波数成分の通過を阻止するバンドリジェクションフィルタ回路を備え、さらにそのバンドリジェクションフィルタ回路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有し、さらに高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対してシャントに用いられた不要周波数成分を通過させるバンドパスフィルタ回路を備え、さらにそのバンドパスフィルタ回路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対してシャントに用いられた不要周波数成分を通過させるバンドパスフィルタ回路を備え、さらにそのバンドパスフィルタ回路と主線路との間に不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有し、さらに高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対して用いられた不要周波数成分の通過を阻止し且つ不要周波数成分より周波数の低い使用周波数成分を通過させるローパスフィルタ回路を備え、さらに主線路と該主線路にシャントに用いられた前記ローパスフィルタ回路のコンデンサとの間に、不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対して用いられた不要周波数成分の通過を阻止し且つ不要周波数成分より周波数の高い使用周波数成分を通過させるハイパスフィルタ回路を備え、さらに主線路と該主線路にシャントに用いられた前記ハイパスフィルタ回路のインダクタとの間に、不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対して用いられた不要周波数成分の通過を阻止し且つ不要周波数成分より周波数の高い使用周波数成分を通過させるハイパスフィルタ回路を備え、さらに主線路と該主線路にシャントに用いられた前記ハイパスフィルタ回路のインダクタとの間に、不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有し、さらに高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対して用いられた不要周波数成分の通過を阻止するバンドリジェクションフィルタ回路を備え、さらに主線路と該主線路に対してシャントに用いられた前記バンドリジェクションフィルタ回路の不要周波数成分を通過させる回路との間に、不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対して用いられた使用周波数成分を通過させるバンドパスフィルタ回路を備え、さらに主線路と該主線路に対してシャントに用いられた前記バンドパスフィルタ回路の不要周波数成分を通過させる回路との間に、不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
- 前記吸収手段は、主線路に対して用いられた使用周波数成分を通過させるバンドパスフィルタ回路を備え、さらに主線路と該主線路に対してシャントに用いられた前記バンドパスフィルタ回路の不要周波数成分を通過させる回路との間に、不要周波数成分を吸収させるための抵抗を有し、さらに高周波成分は通過させるが直流成分の短絡は阻止するコンデンサを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の逓倍回路。
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JP2007158803A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-06-21 | Sharp Corp | 周波数逓倍器および無線通信装置 |
JP2009278150A (ja) * | 2008-05-12 | 2009-11-26 | Alps Electric Co Ltd | 電圧制御発振装置 |
-
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- 2003-05-13 JP JP2003135035A patent/JP2004343253A/ja active Pending
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